JP2016520620A - コノトキシンペプチド、医薬組成物およびそれらの使用 - Google Patents

コノトキシンペプチド、医薬組成物およびそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本明細書は、α−コノトキシンペプチドのアナログ・コノトキシンペプチドRgIAを記載する。これらのアナログ・コノトキシンペプチドは、ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)のα9α10サブタイプをブロックし、および疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんの治療に用いることができる。

Description

関連出願の相互参照
本願は、全体の内容を出典明示して本明細書の一部とみなす、2013年5月31日に出願した米国仮特許出願番号61/829,633および2013年7月5日に出願した米国仮特許出願番号61/843,135に基づく優先権を主張する。
政府支援の参照
本発明は、国立衛生研究所(Bethesda,Maryland)によって与えられた認可番号MH53631、GM48677およびNS048158によって合衆国政府による支援を受けている。合衆国政府は、本発明に対してある種の権利を有する。
記載の背景
Conus属の捕食性海生巻貝は、神経薬理学的に活性なペプチドを豊富に含む毒液をもっている(Armishawら,2005;Wangら,2004;Livettら,2004;Lewis,2004;Terlauら,2004)。Conusはほぼ500種が存在し、現在までに調べられたものの中では、その毒液中にα−コノトキシンペプチドが存在することが保存された特徴である。α−コノトキシンペプチドは、C1−C3およびC2−C4ジスルフィド結合で高度にジスルフィド架橋したペプチドである。
非−システイン残基の高い配列変化に起因して、α−コノトキシンは極めて多様化しており、各々のConus種がα−コノトキシンペプチドのユニークな捕捉物を有している。α−コノトキシンペプチドは大きな前駆体として合成され、前駆体のC−末端に対するタンパク質加水分解切断によって成熟毒液が生成する。成熟毒液の変化に富むシステイン間の配列に対して、前駆体およびそれをコードする遺伝子は、所定のConus種および種間の両方のα−コノトキシンペプチドの中で極めて保存されている。
α−コノトキシンペプチドは、ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アンタゴニストであることが一般的に示されている(Mcintoshら,1999;Janes,2005;Duttonら,2001;Ariasら,2000)。nAChRは、リガンド開口型イオンチャネル・スーパーファミリーの一部であるアセチルコリン開口型イオンチャネルのグループである(Karlin,2002;Gottiら,2004)。それは、中心イオン伝導性チャネルを取り囲む貫膜サブユニットのペンタマーである。多くの異なるサブユニットが同定されており、大部分は2の主要なサブファミリーに入るサブファミリーである(αサブユニットおよびβサブユニット)。サブユニットは、種々の組合せで受容体ペンタマーと関連して、受容体サブタイプの多様なファミリーにつながる。サブタイプの大部分は、αおよびβサブユニット・ファミリーの両方からのサブユニットを含み、例えば、成人筋肉サブタイプは、2のαサブユニットおよびβサブユニット(δおよびεサブユニットに加えて)を含み、α3β2サブタイプは、α3およびβ2サブユニットから構成される。αサブユニットのみから構成されるnAChRはα7およびα9サブタイプ(ホモペンタマー)およびα9α10サブタイプ(すべてαヘテロペンタマー)である。系統的分析は、α7、α9およびα10サブユニットは、他のnAChRサブユニットと比較して互いにより緊密に関連することを示した(Le Novereら,2002;Sgardら,2002)。
α9およびα10 nAChRサブユニットは多様な組織で発現している。内耳においては、α9α10 nAChRは蝸牛遠心性線維と蝸牛有毛細胞との間のシナプス伝達を仲介する(Sgardら,2002;Elgoyhenら,1994;Elgoyhenら,2001)。α9およびα10サブユニットは、後根神経節ニューロン(Harbergerら,2004;Lipsら,2002)、リンパ球(Pengら,2004)、皮膚角質細胞(Arredondoら,2002;Nguyenら,2000;Kurzenら,2004)および脳下垂体の隆起部において見出されている(Sgardら,2002;Elgoyhenら,1994;Elgoyhenら,2001)。また、α9 nAChRサブユニットは乳がん(Leeら,2010a;Leeら2010b;Linnoila,2010)において活性である。α−コノトキシンペプチドRgIA(RgIA;GCCSDPRCRYRCR;配列番号:1)は、α9α10 nAChRをブロックすることが示されている(Ellisonら,2006)。RgIAのある種のアナログがα9α10 nAChRをブロックすることも示されている(US 2009/0203616、US 2012/0220539およびWO 2008/011006)。
開示の概要
本明細書は、α−コノトキシンペプチドRgIAのアナログ(本明細書におけるアナログ・コノトキシンペプチド)に関する。これらのアナログ・コノトキシンペプチドは、ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)のα9α10サブタイプをブロックし、疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんの治療に用いることができる。
図1Aおよび1Bは、トレオニン(ThrまたはT)56/イソロイシン(IleまたはI)がRgIAによる阻害の効力のラットとヒトとでの差に寄与していることを示している。ラットα9サブユニットにおけるThr56からIleへの突然変異は、ヒト受容体で見出されたレベルに対するラット受容体に対するRgIA効力の低下を引き起こしている(図1A)。ヒトα9受容体におけるIle56からThrへの置換は、ラットにおいて見出されるレベルに対してヒト受容体に対するRgIA効力の増大を生じている(図1B)。値は、α9およびα10サブユニット遺伝子からのcRNA遺伝子を1:1の比で注射した少なくとも3つの卵母細胞からの平均値±平均値の標準誤差(SEM)である。
図2は、アナログ2(表1;配列番号:4)がα7 nAChRに対してα9α10を選択的にブロックすることを示している。アナログ2をヒトα9α10またはヒトα7 nAChRを発現するアフリカツメガエル卵母細胞に投与した。アナログ2は10 nMで、ACh−が呼び起こしたα9α10 nAChRの応答の75±2.8 %をブロックした。1000倍高い濃度(10μMのペプチド)は、α7 nAChRをブロックするのに失敗した(n=5)。代表的な軌跡は、個々の卵母細胞から示している。
図3は、神経傷害後のサブスタンスP発現を示している。熱性傷害から24時間および1週間後の脊髄後角におけるサブスタンスPの高い発現の顕微鏡写真である。
図4A−4Jは、化学療法誘発性の神経障害性の疼痛におけるコノトキシンペプチドの効力を示している。RgIAの毎日の投与は、14および21日目に顕著な鎮痛効果を有した(図4A、4B、4E、4Fおよび4I)。図4C、4D、4G、4Hおよび4Jは、この予防的な治療パラダイムにおけるCSP−4の鎮痛効果を実証するデータを示している。
図5Aおよび5Bは、試験した3つすべての用量(4、20および100 mcg/Kg)でHargraves法によって測定してRgIA(図5A)およびCSP−7(図5B)が火傷−誘発性の熱痛覚過敏を顕著に低下したことを示している。
詳細な説明
本明細書は、α−コノトキシンペプチドのアナログであるRgIA(本明細書においてアナログ・コノトキシンペプチド)、ならびにその変異型、d−置換型アナログ、修飾体および誘導体であるコノトキシンペプチド(集合的に、本明細書において“コノトキシンペプチド”)に関する。これらのコノトキシンペプチドは、ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)のα9α10サブタイプをブロックし、それを用いて疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんを治療することができる。コノトキシンペプチドは、本明細書に記載するように薬物開発にもさらに使用することができる。
I.コノトキシンペプチドRGIAのアナログ
急性または慢性の毒性が存在しない場合と結合した動物疼痛モデルからのデータは、α−コノトキシンペプチドが薬剤開発の有望な手掛かりを提供することを示唆している。この結論を支持することとして、Conus victoriae(Vc1.1)からの関連ペプチドは、ラットα9α10 nAChRに対してヒトα9α10 nAChRに対して顕著に効力が低いことが発見される前にフェーズ2治験に進んだ(Livettら,2006)。RgIAの同様の実験により、このペプチドは、ラット受容体に対してヒト受容体に対して〜170−倍効力が低いことが確認された(Azamら,2012)。部位特異的突然変異を用いて、α9サブユニット中の単一の残基(Thr/Ile 56)が、ラットおよびヒトα9α10ならびにRgIAの間の相互作用における差異の大部分の原因となることが同定されている(図1A)。Ile56からThrにヒトα9を変化させると、ヒト受容体に対するRgIA効力を2 log増大させることがラットにおいて判明した(図1B)。
RgIAの核磁気共鳴(NMR)構造と一緒に受容体−リガンド動力学の知見を用いて、ヒトおよびラット受容体に対してほぼ等効力であるRgIAの構造アナログを設計した。ヒトα9α10結合性を高めたRgIA中の4つの突然変異を同定した。アルギニン(ArgまたはR)9からシトルリンまたはω−ニトロ−Argのいずれか、およびチロシン(TyrまたはY)10からモノ−ヨード−Tyr(後者について配列番号:21)への単一の置換は、各々、ラット受容体に対して効力の小さい増大を生じたが、ヒト受容体に対しては4〜8倍の効力の増大を示した。セリン(SerまたはS)4からThr、またはArg11からグルタミン(GlnまたはQ)への変化も、各々、ヒト受容体に対して3〜4倍の効力の増大を生じた。これらの4つの変化を単一のペプチド(アナログ2;配列番号:19)に合すると、IC50 〜8nMでヒト受容体に対する効力を>100−倍増大させた(表2)。
アナログ2のさらなる最適化は、ヒト受容体に対する改善された効力が、ペプチドの末端に2つArg残基をさらに付加する(アナログ4;配列番号:4)、および/またはArg13からTyr(アナログ3;配列番号:3)に修飾することによって達成し得ることを示した。これら置換に加えて、2のシステイン(CysまたはC)残基(Cys2およびCys3)もセレノシステインに修飾して、ペプチド安定性およびリフォールディング効率を高めた(配列番号:20)。二重セレノシステイン突然変異体は、非修飾RgIAに対してヒト受容体に対して効力における10−倍の増大を示した。RgIAに対する前記した変化は、単独でまたは組合せて、ヒトチャネルに対した高い効力を有するアナログを構築するのに用いることができ、以前の臨床候補Vc1.1の鍵となる開発上の問題を解決することができる。
種々の実施形態において、本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドは、式GX6X7X3DPRX8X1X2X4X9X5(配列番号:22)(式中、X1はArgであり、シトルリン、またはω−ニトロ−Argであり;X2はTyrまたはモノ−ヨード−Tyrであり;X3はSerまたはThrであり;X4はArg、GlnまたはGluであり;X5はArg、Tyr、フェニルアラニン(PheまたはF)、トリプトファン(TrpまたはW)、Tyr−Tyr、Tyr−Arg、Arg−Arg−Arg、Arg−Arg−TyrまたはTyr−Arg−Argであり;X6はCysまたはセレノシステインであり;X7はCysまたはセレノシステインであり;X8はCysまたはセレノシステインであり;X9はCysまたはセレノシステインである)を有する。1の実施形態において、X1はArgである。1の実施形態において、X1はシトルリンである。1の実施形態において、X1はω−ニトロ−Argである。1の実施形態において、X3はSerである。1の実施形態において、X3はThrである。1の実施形態において、X4はArgである。1の実施形態において、X4はGlnである。1の実施形態において、X4はGluである。1の実施形態において、X5はArgである。1の実施形態において、X5はTyrである。1の実施形態において、X5はPheである。1の実施形態において、X5はTrpである。1の実施形態において、X5はTyr−Tyrである。1の実施形態において、X5はTyr−Argである。1の実施形態において、X5はArg−Arg−Argである。1の実施形態において、X5はArg−Arg−Tyrである。1の実施形態において、X5はTyr−Arg−Argである。1の実施形態において、X6はCysである。1の実施形態において、X6はセレノシステインである。1の実施形態において、X7はCysである。1の実施形態において、X7はセレノシステインである。1の実施形態において、X8はCysである。1の実施形態において、X8はセレノシステインである。1の実施形態において、X9はCysである。1の実施形態において、X9はセレノシステインである。
種々の実施形態において、本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCX1X2QCX3(配列番号:2)(式中、X1はArgまたはシトルリンであり;X2はモノ−ヨード−Tyrであり;および、X3はTyr、Phe、Trp、Tyr−Tyr、Tyr−Arg、Arg−Arg−Arg、Arg−Arg−TyrまたはTyr−Arg−Argである)を有する。1の実施形態において、X1はArgである。もう1の実施形態において、X1はシトルリンである。1の実施形態において、X3はTyrである。もう1の実施形態において、X3はPheである。もう1の実施形態において、X3はTrpである。もう1の実施形態において、X3はTyr−Tyrである。もう1の実施形態において、X3はTyr−Argである。もう1の実施形態において、X3はArg−Arg−Argである。もう1の実施形態において、X3はArg−Arg−Tyrである。もう1の実施形態において、X3はTyr−Arg−Argである。
1の実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCX1X2QCY(配列番号:3;本明細書においてはアナログ3ともいう)を有し、式中、X1はシトルリンであり、X2はモノ−ヨード−Tyrである。もう1の実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCX1X2QCRRR(配列番号:4;本明細書においてはアナログ4ともいう)を有し、式中、X1はシトルリンであり、X2はモノ−ヨード−Tyrである。さらなる実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCX1X2QCYRR(配列番号:5;本明細書においてはアナログ5ともいう)を有し、式中、X1はシトルリンであり、X2はモノ−ヨード−Tyrである。なおさらなる実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCX1X2QCRRY(配列番号:6;本明細書においてはアナログ6ともいう)を有し、式中、X1はシトルリンであり、X2はモノ−ヨード−Tyrである。もう1の実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCX1X2QCF(配列番号:7;本明細書においてはアナログ7ともいう)を有し、式中、X1はシトルリンであり、X2はモノ−ヨード−Tyrである。さらなる実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCX1X2QCW(配列番号:8;本明細書においてはアナログ8ともいう)を有し、式中、X1はシトルリンであり、X2はモノ−ヨード−Tyrである。なおさらなる実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCX1X2QCYY(配列番号:9;本明細書においてはアナログ9ともいう)を有し、式中、X1はシトルリンであり、X2はモノ−ヨード−Tyrである。もう1の実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCX1X2QCYR(配列番号:10;本明細書においてはアナログ10ともいう)を有し、式中、X1はシトルリンであり、X2はモノ−ヨード−Tyrである。
1の実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCRX2QCY(配列番号:11;本明細書においてはアナログ11ともいう)を有し、式中、X2はモノ−ヨード−Tyrである。もう1の実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCRX2QCRRR(配列番号:12;本明細書においてはアナログ12ともいう)を有し、式中、X2はモノ−ヨード−Tyrである。さらなる実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCRX2QCYRR(配列番号:13;本明細書においてはアナログ13ともいう)を有し、式中、X2はモノ−ヨード−Tyrである。なおさらなる実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCRX2QCRRY(配列番号:14;本明細書においてはアナログ14ともいう)を有し、式中、X2はモノ−ヨード−Tyrである。もう1の実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCRX2QCF(配列番号:15;本明細書においてはアナログ15ともいう)を有し、式中、X2はモノ−ヨード−Tyrである。さらなる実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCRX2QCW(配列番号:16;本明細書においてはアナログ16ともいう)を有し、式中、X2はモノ−ヨード−Tyrである。なおさらなる実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCRX2QCYY(配列番号:17;本明細書においてはアナログ17ともいう)を有し、式中、X2はモノ−ヨード−Tyrである。もう1の実施形態において、アナログ・コノトキシンペプチドは、式GCCTDPRCRX2QCYR(配列番号:18;本明細書においてはアナログ18ともいう)を有し、式中、X2はモノ−ヨード−Tyrである。
本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドの「変異型」には、本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドと比較して1またはそれを超えるアミノ酸の付加、欠失、停止位置または置換を有するペプチドが含まれる。
アミノ酸置換は、同類または非−同類置換とすることができる。本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドの変異型には、1またはそれを超える同類アミノ酸置換を有するものが含まれ得る。本明細書で用いる“同類置換”には、以下の同類置換グループのうちの1に見出される置換が含まれる:グループ1:アラニン(AlaまたはA)、グリシン(GlyまたはG)、Ser、Thr;グループ2:アスパラギン酸(AspまたはD)、Glu;グループ3:アスパラギン(AsnまたはN)、グルタミン(GlnまたはQ);グループ4:Arg、リシン(LysまたはK)、ヒスチジン(HisまたはH);グループ5:Ile、ロイシン(LeuまたはL)、メチオニン(MetまたはM)、バリン(ValまたはV);およびグループ6:Phe、Tyr、Trp。
また、アミノ酸は、類似する機能、化学構造または組成(例えば、酸性、塩基性、脂肪族、芳香族、含硫黄)によって同類置換グループにグループ分けすることができる。例えば、脂肪族のグループ分けには、置換の目的について、Gly、Ala、Val、LeuおよびIleが含まれる。互いに同類置換と考えるアミノ酸を含む他の基には:含硫黄:MetおよびCys;酸性:Asp、Glu、AsnおよびGln;小さい脂肪族、非極性または僅かに極性の残基:Ala、Ser、Thr、ProおよびGly;極性で、マイナス荷電した残基およびそのアミド:Asp、Asn、GluおよびGln;極性で、プラスに荷電した残基:His、ArgおよびLys;大きな脂肪族の非極性残基:Met、Leu、Ile、ValおよびCys;ならびに大きな芳香族残基:Phe、TyrおよびTrpが含まれる。さらなる情報は、Creighton(1984) Proteins,W.H. Freeman and Companyに見出すことができる。
本明細書に記載または参照するアナログ・コノトキシンペプチド配列の変異型には、本明細書に記載または参照するペプチド配列に対して少なくとも70%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性または少なくとも99%の配列同一性を有するものが含まれる。より詳細には、本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドの変異型には、配列番号:1−22のいずれかと70%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと80%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと81%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと82%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと83%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと84%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと85%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと86%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと87%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと88%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと89%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと90%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと91%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと92%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと93%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと94%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと95%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと96%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと97%の配列同一性;配列番号:1−22のいずれかと98%の配列同一性;または配列番号:1−22のいずれかと99%の配列同一性を共有するペプチドが含まれる。
「%配列同一性」とは、配列を比較することによって決まる、2またはそれを超える配列の間の関係をいう。当該技術分野において、「同一性」とは、ペプチド配列のストリング間のマッチによって決定する配列の近縁度も意味する。「同一性」(類似性という場合もある)は、公知の方法によって容易に計算することができ、これらには:Computational Molecular Biology(Lesk,A. M.編)Oxford University Press,NY(1988);Biocomputing:Informatics and Genome Projects(Smith,D. W.編)Academic Press,NY(1994);Computer Analysis of Sequence Data,Part I(Griffin,A. M.およびGriffin,H. G.,編)Humana Press,NJ(1994);Sequence Analysis in Molecular Biology(Von Heijne,G.編)Academic Press(1987);およびSequence Analysis Primer(Gribskov,M.およびDevereux,J.,編)Oxford University Press,NY(1992)に記載されているものが含まれる。配列同一性を決定する好ましい方法を設計して、試験した配列間の最良のマッチを得る。配列同一性および類似性を決定する方法は、公表されたコンピュータプログラムに集成されている。配列アライメントおよび%同一性の計算は、一式のLASERGENEバイオインフォマティクスコンピュータ(DNASTAR,Inc.,Madison,Wisconsin)のMegalignプログラムを用いて行うことができる。配列の多重アライメントは、デフォルト・パラメータ(GAP PENALTY=10、GAP LENGTH PENALTY=10)を用いたアライメントのClustal法(HigginsおよびSharp CABIOS,5,151−153(1989))を用いても行うことができる。適当なプログラムには、GCG suite of programs(Wisconsin Package Version 9.0,Genetics Computer Group(GCG),Madison,Wisconsin);BLASTP、BLASTN、BLASTX(Altschulら,J. Mol. Biol. 215:403−410(1990);DNASTAR(DNASTAR,Inc.,Madison,Wisconsin);およびSmith−Watermanアルゴリズムを組み入れたFASTAプログラム(Pearson,Comput. Methods Genome Res.,[Proc. Int. Symp.](1994),Meeting Date 1992,111−20が含まれる。Editor(s):Suhai,Sandor. Publisher:Plenum,New York,N.Y.)も含まれる。この記載の文脈において、分析に配列分析ソフトウェアを用いる場合、分析の結果は参照したプログラムの「デフォルト値」に基づくものであることは理解される。本明細書中で用いる「デフォルト値」とは、最初に初期化した時のソフトウェアで元々ロードした一連の値またはパラメータを意味する。
「D−置換型アナログ」には、D−アミノ酸で置換した1つ多いL−アミノ酸を有する本明細書に記載したアナログ・コノトキシンペプチドが含まれる。D−アミノ酸は、アナログ配列に見出されるものと同じまたは異なるアミノ酸型とすることができる。したがって、D−アナログも変異型である。
「修飾体」には、1またはそれを超えるアミノ酸が非−アミノ酸コンポーネントで置換されている、またはアミノ酸が機能基にコンジュゲートしているまたは機能基がアミノ酸と会合している、本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドが含まれる。修飾アミノ酸は、例えば、グリコシル化アミノ酸、PEG化アミノ酸、ファルネシル化アミノ酸、アセチル化アミノ酸、ビオチン化アミノ酸、脂質基にコンジュゲートしたアミノ酸、または有機誘導体化剤にコンジュゲートしたアミノ酸とすることができる。修飾アミノ酸の存在は、例えば、(a)ポリペプチド血清半減期および/または機能in vivo半減期を延長させる、(b)ポリペプチド抗原性を低下させる、(c)ポリペプチド保存安定性を増大させる、(d)ペプチド溶解性を増大させる、(e)循環時間を延長させるおよび/または(f)バイオアベイラビリティーを増大させる、例えば、(AUCsc)曲線下面積を増加する、において有利になり得る。アミノ酸は修飾することができる。例えば、組換え体生成の間に翻訳と同時または翻訳後に(例えば、哺乳動物細胞中での発現の間の、N−X−S/Tモチーフ中のN−連結グリコシル化)または合成手段によって修飾することができる。修飾アミノ酸は、配列の中または配列の末端に存在することができる。修飾体は、本明細書の他の箇所に記載する誘導体を含むことができる。
C−末端は、コノトキシンペプチドの各々について、カルボン酸またはアミド基、好ましくはカルボン酸基とすることができる。本明細書は、(i)Tyr、ヨード−Tyrもしくは蛍光タグのようなC−末端に対して行う付加または(ii)Tyr、ヨード−Tyr、ピログルタミン酸または蛍光タグのようなN−末端に対して行う付加によってさらに修飾されたアナログ・コノトキシンペプチドにも関する。
また、安定性を改善すると当業者に知られている残基または残基のグループをC−末端および/またはN−末端に付加することができる。また、経口アベイラビリティーを改善すると当業者に知られている残基または残基のグループをC−末端および/またはN−末端に付加することができる。
本明細書は、さらに開示するアナログ・コノトキシンペプチドの誘導体にも指向される。誘導体には、例えば、内側でコノトキシンペプチドが天然状態のジスルフィド結合を含み、遊離N−またはC−末端を有しないようにアミド環化した骨格を有する環化コノトキシン(米国特許第7,312,195号)のような、環化パーミュータント(cyclic permutant)が天然状態のコノトキシンペプチドの天然の橋かけパターンを保持しているアシリック(acylic)パーミュータントを有するアナログ・コノトキシンペプチドが含まれる(Craikら(2001))。1の実施形態において、環化コノトキシンペプチドには、鎖状コノトキシンペプチドおよびペプチドリンカーが含まれ、そこでは、鎖状コノトキシンペプチドのN−およびC−末端がペプチドリンカーを介して連結してアミド環化ペプチド骨格を形成している。ある種の実施形態において、ペプチドリンカーには、Gly、Alaおよびそれらの組合せから選択されるアミノ酸が含まれる。
種々の環化法を本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドに適用することができる。本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドは、アラニン架橋を用いて容易に環化することができる(Clarkら,2013;Clarkら,2012)。アナログ・コノトキシンペプチドを環化すると、特異的な標的に対するアナログ・コノトキシンペプチドのアフィニティーに影響することなく、その経口バイオアベイラビリティーを改善し、タンパク質加水分解に対する感受性を低下させることができる。
本明細書に記載する実施態様には、本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドならびに本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチドの変異型、D−置換型アナログ、修飾体および誘導体が含まれる。ある種の実施形態において、変異型、D−置換型アナログ、修飾体および誘導体は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18の配列付加、欠失、停止位置、置換、コンジュゲーション、会合または循環置換を有する。さらなる実施形態において、Xaa位置はアナログ・コノトキシンペプチドのいずれの位置にも含まれることができ、式中、Xaaは付加、欠失、停止位置、置換、コンジュゲーション、会合または循環置換を表す。
本明細書に記載する各コノトキシンペプチドは、本明細書に記載するアナログ・コノトキシンペプチド配列のポジション1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18を含むいずれのポジションにおいても、付加、欠失、停止位置、置換、コンジュゲーション、会合または循環置換を含み得る。したがって、特定の実施態様において、各アナログ・コノトキシンペプチドの各アミノ酸ポジションは、Xaaポジションとなり得、ここにXaaは特定のポジションにおけるアミノ酸の付加、欠失、停止位置、置換、コンジュゲーション、会合または循環置換を示す。詳細な実施形態において、各アナログ・コノトキシンペプチドは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18の1またはそれを超えるポジションに1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18のXaaポジションを有する。
アナログは1つ以上の変化(付加、欠失、停止位置、置換、コンジュゲーション、会合または循環置換)を有することができ、1またはそれを超えるof変異型、D−置換型アナログ、修飾体および/または誘導体の1つ以上として資格を有することができる。すなわち、アナログ、変異型、D−置換型アナログ、修飾体および/または誘導体の1の分類に含まれることは、他の分類に含まれることを排除するものではなく、本明細書ではすべてを集合的に「コノトキシンペプチド」という。
前述したように、本明細書に記載するコノトキシンペプチドは、α9α10サブタイプのnAChRをブロックする。ブロッキングは、いずれか有効な手段によって測定することができる。1の実施形態において、ブロッキングは、本明細書に記載するコノトキシンペプチドによるnAChRのα9α10サブタイプからの標識RgIAの20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の置換として測定することができる。第2の実施形態において、ブロッキングは、本明細書に記載するコノトキシンペプチドに対して生物アッセイを行って、RgIAの生物アッセイから得られる結果と比較したその治療活性を測定することによって測定することができる。1の実施形態において、ブロッキングは、生物アッセイによって測定したRgIAと比較した場合に、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%大きい本明細書に記載するコノトキシンペプチドの治療活性とすることができる。第3の実施形態において、本明細書に記載するコノトキシンペプチドのnAChRのα9α10サブタイプに対する結合アフィニティーを測定し、nAChRのα9α10サブタイプに対するRgIAの結合アフィニティーと比較することができる。1の実施形態において、ブロッキングは、RgIAに対して20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%大きい本明細書に記載するコノトキシンペプチドの結合アフィニティーとすることができる。第4の実施形態において、nAChRのα9α10サブタイプの機能に対する本明細書に記載するコノトキシンペプチドの効果は、電気生理学アッセイ、カルシウムイメージング・アッセイなどのような機能アッセイにおける効果を測定することによって分析する。1の実施形態において、ブロッキングには、RgIAと比較した場合に機能アッセイによって測定してnAChRのα9α10サブタイプの機能の20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の低下が含まれる。
コノトキシンペプチドは、組換えDNA技術を用いて調製することができる。コノトキシンペプチドは、Merrifield固相合成を用いても調製することができるが、当該技術分野で知られている他の同等の化学合成を用いることができる。固相合成は、保護α−アミノ酸を好適な樹脂にカップリングすることによってコノトキシンペプチドのC−末端から開始する。かかる出発物質は、エステル結合によってα−アミノ保護アミノ酸をクロロメチル化樹脂またはヒドロキシメチル樹脂に、あるいはアミド結合によってベンズヒドリルアミン(BHA)樹脂またはパラ−メチルベンズヒドリルアミン(MBHA)樹脂に結合することによって調製することができる。ヒドロキシメチル樹脂の調製は、Bodanskyら(1966)によって記載されている。クロロメチル化樹脂は、Bio Rad Laboratories(Richmond,Calif.)およびLab. Systems,Inc.から市販されている。かかる樹脂の調製は、StewartおよびYoung(1969)によって記載されている。BHAおよびMBHA樹脂支持体は市販されており、一般的に、合成する目的のコノトキシンペプチドがC−末端に非置換型アミドを有する場合に用いる。したがって、式−O−CH2−樹脂支持体、−NH BHA樹脂支持体または−NH−MBHA樹脂支持体を有するもののような当業者に知られている固体樹脂支持体とすることができる。非置換型アミドが望ましい場合には、BHAまたはMBHA樹脂を使用することが有利である。切断すれば直接的にアミドが得られるからである。N−メチルアミドが望ましい場合には、N−メチルBHA樹脂から生成することができる。他の置換型アミドが望ましい場合には、米国特許第4,569,967号の教示を用いることができ、C−末端に遊離酸以外の基が望ましい場合には、Houben−Weylの書籍(1974)に記載されているような古典的な方法を用いてコノトキシンペプチドを合成することが望ましい場合がある。
BocまたはFmocによっておよび側鎖保護基によって保護したC−末端アミノ酸は、適当な場合は、C−末端に遊離酸を有するコノトキシンペプチドを合成すべき場合はジメチルホルムアミド(DMF)中のKFを用いて約60℃にて24時間攪拌するHorikiら(1978)に記載された手法に従って最初にクロロメチル化樹脂にカップリングすることができる。BOC−保護アミノ酸を樹脂支持体にカップリングした後、塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸(TFA)またはTFAを単独で用いることによってα−アミノ保護基を除去することができる。脱保護は、0℃〜室温で行うことができる。ジオキサン中のHClのような他の標準的な切断試薬、および特定のα−アミノ保護基を除去する条件は、SchroderおよびLubke(1965)に記載されているように用いることができる。
α−アミノ−保護基を除去した後、残存するα−アミノ−および側鎖−保護アミノ酸は、望ましい順番で段階的にカップリングして中間化合物を得ることができ、あるいは固相リアクターに添加する前に、合成において別に各アミノ酸を添加して、そのうちの幾分かを互いにカップリングすることができる。適当なカップリング試薬の選択は、当業者の範囲内である。例示的なカップリング試薬には、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(HoBtまたはHoAt存在下のDCC、DIC、HBTU、HATU、TBTU)が含まれる。
コノトキシンペプチドを含むペプチドの固相合成に用いる活性化試薬は、当該技術分野で周知である。好適な活性化試薬の例には、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミドおよびN−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドのようなカルボジイミドが含まれる。他の活性化試薬およびペプチドカップリングにおけるその使用は、SchroderおよびLubke(1965)ならびにKapoor(1970)によって記載されている。
各保護アミノ酸またはアミノ酸配列は、2倍以上の過剰量で固相リアクターに導入し、DMF:CH2Cl2(1:1)またはDMF中もしくはCH2Cl2中の単独の培地中で行うことができる。中間カップリングを行う場合、カップリング手法は、次のアミノ酸をカップリングする前にα−アミノ保護基を除去する前に繰り返すことができる。合成の各ステージにおけるカップリング反応の首尾のよさは、手動で行う場合は、Kaiserら(1970)によって記載されているようにニンヒドリン反応によってモニターすることができる。カップリング反応は、Rivierら(1978)によって報告されているようなプログラムを用いて、Beckman 990自動シンセサイザーで自動的に行うことができる。
目的のアミノ酸配列を完成した後に、樹脂からペプチドを切断するのみならず、まだ除去されていない場合は残りの側鎖保護基やN−末端のα−アミノ保護基も切断する液体フッ化水素またはTFA(Fmoc法を用いる場合)のような試薬を用いる処理によって中間体ペプチドを樹脂支持体から除去することができる。配列中にMetが存在する場合は、HFを用いて樹脂からペプチドを切断する前に、TFA/エタンジチオールを用いてBoc保護基を最初に除去して可能性のあるS−アルキル化を排除することができる。切断にフッ化水素またはTFAを用いる場合には、アニソール、クレゾール、ジメチルスルフィドおよびメチルエチルスルフィドのような1またはそれを超えるスキャベンジャーを反応容器に含めることができる。
コノトキシンペプチドの環化に対して、ペプチド−樹脂の一部分にCys残基の間に結合を生成させながら鎖状コノトキシンペプチドを環化することができる。かかるジスルフィド環化結合を行うために、当該技術分野で周知のアンモノリシスによって、完全に保護したコノトキシンペプチドをヒドロキシメチル化樹脂またはクロロメチル化樹脂支持体から切断して完全に保護したアミド中間体を得、その後にそれを適当に環化し脱保護することができる。あるいは、脱保護、ならびに上記の樹脂またはベンズヒドリルアミン(BHA)樹脂またはメチルベンズヒドリルアミン(MBHA)からのコノトキシンペプチドの切断は、フッ化水素酸(HF)またはTFAを用いて0℃で行い、その後に前記した酸化をすることができる。
コノトキシンペプチドは、自動シンセサイザーを用いても合成することができる。これらの実施形態において、アミノ酸は、Advanced Chemtech 357自動ペプチドシンセサイザーを用いてC−末端で開始してMBHA Rink樹脂(典型的に100 mgの樹脂)に順次カップリングすることができる。カップリングは、N−メチルピロリジノン(NMP)中の1,3−ジイソプロピルカルボジイミドを用いてまたは2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)およびジエチルイソプロピルエチルアミン(DIEA)によって行う。Fmoc保護基は、ジメチルホルムアミド(DMF)中の20%ピペリジン溶液での処理によって除去することができる。樹脂は、DMF(2回)につづいてメタノールおよびNMPで順次洗浄した。
II. 使用の方法
A.処理の方法
本明細書のコノトキシンペプチドは、対象におけるニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)のα9α10 受容体サブタイプと関連する症状を治療する方法において有用である。かかる方法には、必要とする対象に、治療上有効量の本明細書に記載したコノトキシンペプチドまたはその医薬上許容し得る塩を投与することが含まれ、ここに、本明細書のコノトキシンペプチドがnAChRのα9α10サブタイプをブロックする。
nAChRのα9α10サブタイプをブロッキングすることにおけるRgIAおよびそのアナログを含むある種のα−コノトキシンの活性は、異なるnAChRのサブタイプを発現する卵母細胞を用いた実験(Ellisonら,2006;Vinclerら,2006;WO 2008/011006;US 2009/0203616;US 2012/0220539)において本明細書に示す。抗−侵害剤および鎮痛剤としてのRgIAを含むα−コノトキシンの活性は、慢性の締め付け創傷の実験において示されている(Vinclerら,2006;WO 2008/011006;US 2009/0203616)。免疫細胞の移動を阻害することにおけるRgIAを含むα−コノトキシンの活性は、慢性の締め付け創傷の実験において示されている(Vinclerら,2006;WO 2008/011006;US 2009/0203616)。
nAChRのα9α10サブタイプをブロックするコノトキシンペプチドは、疼痛を治療するのに、炎症および/または炎症症状を治療するのにおよびがんを治療するのに有用である。ある種の実施形態において、コノトキシンペプチドは免疫細胞の移動を阻害するその能力に基づいて有効である。他の実施形態において、化合物は、脱髄を遅延させおよび/または無傷の神経細胞の数を増加させるその能力に基づいて有効である。
治療することができる疼痛の例示的なタイプには、一般的な疼痛、慢性の疼痛、神経障害性の疼痛、侵害受容性の疼痛および炎症性の疼痛が含まれる。また、これらのタイプの疼痛は、末梢神経または侵害受容器の損傷、炎症性疾患、代謝疾患、ウイルス感染、がん、化学療法剤によって誘発される疼痛、外科手術後に誘発される疼痛、および火傷または他の身体の組織傷害によって引き起こされる疼痛を含む原因と関連するおよび/またはそれらによって誘発される。
治療することができる例示的な炎症症状には、炎症、慢性炎症、リウマチ症(関節炎、狼瘡、強直性せきつい炎、線維筋痛症、腱炎、滑液包炎 、皮膚硬化症および痛風を含む)、敗血症、線維筋痛症、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎およびクローン病を含む)、サルコイドーシス、子宮内膜症、子宮筋腫、炎症性皮膚疾患(乾癬および傷害性創傷治癒を含む)、肺の炎症症状(喘息および慢性の閉塞性肺疾患を含む)、神経系の炎症に関連する疾患と関連する疾患(パーキンソン病およびアルツハイマー病を含む)、歯周疾患および心血管疾患が含まれる。
治療することができる例示的ながんには、乳がんが含まれる。α9−nAChRはヒト乳腺腫瘍組織において過剰発現し(Leeら,2010(a))、siRNAまたは他の機構による受容体阻害は、がん細胞増殖の阻害を含んで(Chenら,2011)、乳がん細胞の発がん性の特性をin vitroおよびin vivoで減少した。ある種の実施形態において、α9−nAChRの阻害によって腫瘍の増殖を阻害するために、RgIA アナログを治療用量で用いる。
本明細書に記載する方法には、医薬上許容し得る塩およびプロドラッグを含む本明細書に記載するコノトキシンペプチドを用いて対象(ヒト、獣医学動物(イヌ、ネコ、爬虫類、鳥類ほか)、家畜(ウマ、ウシ、ヤギ、ブタ、ニワトリ、ほか)ならびに研究用動物(サル、ラット、マウス、魚類ほか)を処置することが含まれる。対象を処置することには、治療上有効量の本明細書に記載するコノトキシンペプチドをデリバリーすることが含まれる。治療上有効量には、有効量、予防処置,および/または 治療処置を提供する量が含まれる。
「有効量」とは、対象に目的の生理学的変化を生じるのに必要なコノトキシンペプチドの量である。有効量は研究目的のために投与する場合がある。本明細書に記載する有効量は、疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんの治療におけるコノトキシンペプチドの有効性を調べることを目的とした研究アッセイにおいて目的の生理学的変化を生じる。
「予防的処置」には、疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんを発症するリスクを消失させる、防ぐまたは減少させる目的で処置が投与されるように、疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんの徴候または症状を示していない対象、または疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんの初期の徴候または症状のみを示している対象に投与する処置が含まれる。したがって、予防処置は、疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんに対して予防的な治療として機能する。
「治療処置」には、疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんの病徴または徴候を示す対象に投与する処置が含まれ、疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんの徴候または症状を減らすまたは除去する目的で対象に投与する。治療処置は、疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんの存在または活性を減少し、制御または除去し、および/または疼痛、炎症症状、炎症および/またはがんの副作用を減少し、制御または除去する。
化学療法誘発性の神経障害性の疼痛(CINP)の治療における治療上有効量には、機械的痛覚過敏、機械的アロディニア、熱性(高温誘発型)痛覚過敏、熱性(低温誘発型)アロディニア、移動性免疫細胞の数、炎症性メディエーターのレベル、および/または対象が報告する主体的な疼痛レベルを低下するものが含まれ得る。
火傷誘発性の神経障害性の疼痛の治療における治療上有効量には、機械的痛覚過敏、機械的アロディニア、熱性(高温誘発型)痛覚過敏、熱性(低温誘発型)アロディニア、移動性免疫細胞の数、炎症性メディエーターのレベル、および/または対象が報告する主体的疼痛レベルを低下するものが含まれ得る。
外科手術後の神経障害性の疼痛における治療上有効量には、機械的痛覚過敏、機械的アロディニア、熱性(高温−誘発型)痛覚過敏、熱性(低温−誘発型)アロディニア、移動性免疫細胞の数、炎症性メディエーターのレベル、および/または対象が報告する主体的疼痛レベルを低下するものが含まれ得る。
炎症性疾患における治療上有効量には、遺伝子発現またはタンパク質レベルで炎症マーカーのレベルを低下するおよび/または移動性免疫細胞の数を減少するものが含まれ得る。また、炎症性疾患に関連する疼痛は、機械的痛覚過敏、機械的アロディニア、熱性(高温−誘発型)痛覚過敏、熱性(低温−誘発型)アロディニア、および/または対象が報告する主体的疼痛レベルの低下を引き起こすものによって治療することができる。
乳がんのようながんの治療における治療上有効量には、腫瘍細胞の数を減少し、転移の数を減少し、腫瘍の体積を減少し、平均余命を延長し、がん細胞のアポトーシスを誘導し、がん細胞死を誘導し、がん細胞に化学療法感受性または放射線療法感受性を誘導し、がん細胞付近の血管新生を阻害し、がん細胞増殖細胞を阻害し、腫瘍増殖細胞を阻害し、転移を防ぎ、対象寿命を延長し、がんに関連する疼痛を減じ、および/または治療後の対象におけるがんへの逆戻りまたは再発を減じるものが含まれ得る。
投与については、治療上有効量(本明細書中では用量ともいう)は、in vitroアッセイおよび/または動物モデル実験からの結果に基づいて最初に見積もることができる。例えば、用量を動物モデルにおいて処方して、特定の標的に対する細胞培養で決定したIC50を含む循環濃度範囲を達成することができる。かかる情報を用いて問題の対象における有用な用量をより正確に決定することができる。
治療上有効量として特定の対象に投与する実際の量は、ターゲットの体重、症状の重篤度、疼痛、炎症症状またはがんのタイプ、以前または同時の治療的介在、対象の突発性疾患、および投与経路を含む身体的および生理学的ファクターのようなパラメータを考慮して医師、獣医師または研究者によって決定することができる。
投薬量は、局所的または全身的に望ましいコノトキシンペプチドレベルを達成するように適当に調整してもよい。典型的に本明細書のコノトキシンペプチドは、0.001 mg/kg〜250 mg/kg、好ましくは0.01 mg/kg〜100 mg/kgのコノトキシンペプチド、より好ましくは0.05 mg/kg〜75 mg/kgの投薬量範囲でその効果を示す。好適な用量は、1日当たり複数回のサブ用量で投与することができる。典型的に、用量またはサブ用量には、ユニット投薬量形態当たり0.1 mg〜500 mgのコノトキシンペプチドが含まれる。より好ましい投薬量には、ユニット投薬量形態当たり0.5 mg〜100 mgのコノトキシンペプチドが含まれる。
さらなる有用な用量は、0.1〜5 μg/kgまたは0.5〜1 μg/kgの範囲となる場合がある。他の例において、用量は1 μg/kg、5 μg/kg、10 μg/kg、15 μg/kg、20 μg/kg、25 μg/kg、30 μg/kg、35 μg/kg、40 μg/kg、45 μg/kg、50 μg/kg、55 μg/kg、60 μg/kg、65 μg/kg、70 μg/kg、75 μg/kg、80 μg/kg、85 μg/kg、90 μg/kg、95 μg/kg、100 μg/kg、150 μg/kg、200 μg/kg、250 μg/kg、350 μg/kg、400 μg/kg、450 μg/kg、500 μg/kg、550 μg/kg、600 μg/kg、650 μg/kg、700 μg/kg、750 μg/kg、800 μg/kg、850 μg/kg、900 μg/kg、950 μg/kg、1000 μg/kg、0.1〜5 mg/kgまたは0.5〜1 mg/kgを含むことができる。他の例において、用量は1 mg/kg、5 mg/kg、10 mg/kg、15 mg/kg、20 mg/kg、25 mg/kg、30 mg/kg、35 mg/kg、40 mg/kg、45 mg/kg、50 mg/kg、55 mg/kg、60 mg/kg、65 mg/kg、70 mg/kg、75 mg/kg、80 mg/kg、85 mg/kg、90 mg/kg、95 mg/kg、100 mg/kg、150 mg/kg、200 mg/kg、250 mg/kg、350 mg/kg、400 mg/kg、450 mg/kg、500 mg/kg、550 mg/kg、600 mg/kg、650 mg/kg、700 mg/kg、750 mg/kg、800 mg/kg、850 mg/kg、900 mg/kg、950 mg/kg、1000 mg/kgまたはそれ以上の範囲を含むことができる。
詳細な実施形態において、投薬は低レベルで開始し、目的の効果が達成されるまで増加させることができる。かかる用量では対象における応答が不十分な場合は、より高用量(または異なるより局所的なデリバリー経路によって有効な高用量)を対象の耐性が許す範囲で用いることができる。例えば、24時間を超える連続投薬または1日当たり複数回の用量を行って、適当な全身レベルのコノトキシンペプチドを達成することができる。
治療上有効量は、治療様式の過程の間(例えば、毎日、一日おき、3日毎、4日毎、5日毎、6日毎、毎週、2週毎、3週毎、毎月、2月毎、3月毎、4月毎、5月毎、6月毎、7月毎、8月毎、9月毎、10月毎、11月毎または毎年)に単一または複数の用量を投与することによって行うことができる。
種々の投与経路が利用可能である。選択する特定の様式は、投与する特定のコノトキシンペプチド、治療する疼痛、炎症症状またはがんの重篤度、および治療上有効量を与えるのに必要な投薬量に依存し得る。医療上許容し得るいずれかの投与様式とは、音響医学的な判断によって投与の利点を上回る臨床的に許容できない悪影響を引き起こすことなく治療上有効量のコノトキシンペプチドを与えるいずれの様式も用いることができることを意味する。例示的な投与経路には、静脈内、皮内、動脈内、非経口内、鼻腔内、結節内、リンパ内、腹腔内、病変内、前立腺内、膣内、直腸内、局所、髄腔内、腫瘍内、筋肉内、小胞内、経口、皮下、および/または舌下の投与、およびより詳細には、静脈内、皮内、動脈内、非経口内、鼻腔内、結節内、リンパ内、腹腔内、病変内、前立腺内、膣内、直腸内、局所、髄腔内、腫瘍内、筋肉内、小胞内、経口、皮下、および/または舌下の注射が含まれる。
1の実施形態において、コノトキシンペプチドは、中枢神経系(CNS)、好ましくは脳室、脳実質組織、髄腔内の間隙または他の好適なCNS部位に直接的にデリバリーする。
別法として、抗体または細胞特異的リガンドのような標的化システムを用いる標的化療法を用いて、コノトキシンペプチドをある種のタイプの細胞により特異的にデリバリーすることができる。
コノトキシンペプチドは、コノトキシンペプチドをコードするDNA配列が導入された細胞ベースのデリバリーシステムで、対象の身体に移植するように設計された細胞に投与することもできる。好適なデリバリーシステムは、米国特許第5,550,050号および公開されたWO 92/19195、WO 94/25503、WO 95/01203、WO 95/05452、WO 96/02286、WO 96/02646、WO 96/40871、WO 96/40959およびWO 97/12635に記載されている。
好適なDNA配列は、記載する配列および公知の遺伝コードに基づいて各コノトキシンペプチドについて合成して調製することができる。簡単には、「遺伝子」なる語は、コノトキシンペプチドをコードする核酸配列をいう。この定義には、変化がコノトキシンペプチドの機能に影響しない種々の配列多型、突然変異および/または配列変異型が含まれる。「遺伝子」なる語には、コード配列のみならずプロモーター、エンハンサーおよび停止領域のような調節領域も含まれ得る。その語には、さらにすべてのイントロン、およびスプライシング部位から生じる変異型と一緒に、mRNA転写物からスプライシングされる他のDNA配列が含まれ得る。コノトキシンペプチドをコードする核酸配列は、コノトキシンペプチドの発現を指示するDNAまたはRNAとなり得る。これらの核酸配列は、RNAに転写されるDNA鎖配列またはタンパク質に翻訳されるRNA配列となり得る。核酸配列には、完全長核酸配列ならびに完全長タンパク質に由来する非−完全長配列の両方が含まれる。配列には、天然の配列または特定の細胞型において優先的なコドンを提供するように導入することができる配列の縮重コドンも含まれる。本明細書に記載するコノトキシンペプチドをコードする遺伝子配列は、公衆に公開されているデータベースおよび刊行物で入手可能である。
ある種の実施形態において、ポリヌクレオチドは、例えば、コノトキシンペプチドを発現する配列(例えば、遺伝子)を含むことができるプラスミド、cDNA、またはmRNAを含むことができる。好適なプラスミドは、それを用いて遺伝子を細胞に移行することができる標準的なプラスミドベクターおよび小環状プラスミドを含む。ポリヌクレオチド(例えば、小環状プラスミド)は、さらに遺伝物質(例えば、コノトキシンペプチドをコードする配列)の細胞への移行を促進するさらなる配列情報、例えば、ポリヌクレオチドは、一般的なプロモーター、組織−特異的プロモーター、細胞−特異的プロモーター、および/または核または細胞質に特異的なプロモーターのようなプロモーターを含むことができる。プロモーターおよびプラスミド(例えば、小環状プラスミド)は一般的に当該技術分野でよく知られており、慣用技術を用いて調製することができる。本明細書にさらに記載するように、ポリヌクレオチドを用いて細胞をトランスフェクトすることができる。特に指摘しない限り、トランスフェクト、トランスフェクトしたまたはトランスフェクトするなる用語を用いて、細胞における外来性ポリヌクレオチドまたはそれから発現したポリペプチドの存在を示す。多数のベクターが、細胞への遺伝子の移行を媒介できることが知られており、当該技術分野で知られている。
B. 薬物候補を同定する方法
本明細書に記載するコノトキシンペプチドは、nAChRのα9α10サブタイプと関連する症状を治療するのに使用する薬物候補を同定する方法にも有用である。これらの方法には、nAChRのα9α10サブタイプの活性をブロックする能力について薬物候補をスクリーニングすることが含まれる。
「薬物候補」とは、標的(すなわち、α9α10サブタイプ)の活性をブロックそのほか妨害し得るいずれのペプチド、タンパク質(抗体または抗体フラグメントを含む)または化合物(小分子またはほかのもの)をもいう。小分子は、タンパク質複合体と相互作用することが疑われ、医薬上許容し得ると予想されるいずれかの化学クラスに属し得る。薬物候補は、自然界に見出され、あるいはコンビナトリアルケミストリー・アプローチによって合成することができ、および/または合理的薬物デザインを介して創出することができる。
ブロッキングは、薬物候補をRgIAに加えてまたはそれに代えて本明細書に記載するコノトキシンペプチドと比較する以外は、本明細書の他の部分に記載するように測定することができる。コノトキシンペプチドは、コノトキシンペプチドの治療活性を模倣する薬物候補を同定する方法において有用である。かかる方法には:(a)薬物候補に対して生物アッセイを行ってその治療活性を測定すること;および(b)薬物候補の生物アッセイから得た結果を、本明細書に記載するコノトキシンペプチドの生物アッセイから得た結果と比較することの工程が含まれる。
薬物候補は、ポリヌクレオチド(例えば、DNAおよび/またはRNA)および/または酵素との相互作用を介してα9α10サブタイプの活性を妨害する場合もある。かかる薬物候補は、DNA損傷剤(例えば、核酸の構造を妨害するインターカーレート剤);DNA屈曲剤(bending agent);ミスマッチ結合タンパク質;および/またはアルキル化剤を含む公知または潜在的なDNA修飾剤である。
合理的薬物デザインの1の目標は、例えば、より活性なまたは安定な形態のコノトキシンペプチドである薬物候補、または、例えば、in vivoでペプチドの機能を高めるまたは妨害する薬物候補を同定することである。合理的薬物デザインにおいて使用する幾つかのアプローチには、三次元構造解析、アラニンスキャン、分子モデリングおよび抗−id抗体の使用が含まれる。かかる技術には、コノトキシンペプチドおよびnAChRのα9α10サブタイプによって形成されるタンパク質コンプレックスの三次元構造を規定する原子座標を提供すること、および、前記した原子座標に基づいてコノトキシンペプチドおよびnAChRのα9α10サブタイプの間の相互作用を妨害することができる薬物をデザインまたは選択することが含まれる。
コノトキシンペプチドの効果を模倣または改善する薬物候補のデザインは、「リード」コノトキシンペプチドに基づいた医薬の開発の公知のアプローチである。特定のコノトキシンペプチドを合成することが困難であるかまたは費用がかかる場合に、または、例えば、経口組成物用の活性剤としての純粋なペプチドの使用がそれが消化管中のプロテアーゼによって迅速に分解される傾向があるために困難となり得るような、特定の投与方法に不適当である場合にこのアプローチが望ましい場合がある。模倣設計、合成および試験も用いて、目的の特性について多数の分子をランダムにスクリーニングすることを回避する。
さらなる実験または開発のために薬物候補を選択したら、一定範囲の資源からのデータを用いて、例えば、立体化学、結合性、サイズおよび/または荷電、例えば、分光分析技術、x−線回折データ、およびNMRによりその物理学的特性によりその構造をモデル化することができる。コンピュータ分析、類似性マッピング(原子間の結合よりも薬物候補の電荷および電荷をモデル化する)、および他の技術をこのモデリング方法に用いることができる。
薬物候補を選択する場合、さらなる化学基の結合を評価することができる。化学基は、ある種の実施形態においてリードコノトキシンペプチドの生物活性を保持または改善しつつ、薬物候補が合成し易いように、薬理学的に許容できそうであるように、およびin vivoで分解しないように選択することができる。あるいは、薬物候補がペプチドベースである場合、さらなる安定性は、ペプチドを環化することによって行うことができ、それはペプチドの剛直性を増す。結合基を有する薬物候補は、さらにスクリーニングしてそれが目的の特性を保持していることを確認する。ついで、さらなる最適化または修飾を行って、in vivoまたは臨床試験用の1またはそれを超える最終薬物候補に到達することができる。
薬物候補の選択および最適化の後、選択および最適化した薬物候補を対象に投与するために医薬組成物に製造および/または使用することができる。
III. 医薬組成物
コノトキシンペプチドは、医薬組成物内に製剤化し得る。「医薬組成物」とは、医学的な投与に好適な物理的に分離した凝集性のユニットを意味する。「投薬量ユニット形態の医薬組成物」とは、各々が治療上有効量または複数(4回まで)もしくは1回分以下(1/40まで少量の)の治療上有効量のコノトキシンペプチドを医薬上許容し得る不活性成分と一緒に含む、医学的投与に好適な物理的に分離した凝集性のユニットを意味する。医薬組成物が日用量、または例えば、日用量の1/2、1/3または1/4を含むかは、各々、医薬組成物を1日に1回、または2回、3回または4回投与するかによる。
医薬組成物中のコノトキシン・ペプチドの量および濃度、ならびに医薬組成物の量は、臨床的に適当な因子、医薬組成物中のコノトキシン・ペプチドの溶解性、コノトキシンペプチドの効力および活性、ならびに医薬組成物の投与様式に基づいて選択し得る。コノトキシンペプチドが治療上有効量を構成する、すなわち、好適な有効投薬量は単一のまたは複数のユニット用量で用いる投薬量と一致するように構成することのみが必要である。
医薬組成物には、一般的に組成物全体の重量0.0001〜99 wt.%、好ましくは0.001〜50 wt. %、より好ましくは0.01〜10 wt.%のコノトキシンペプチドが含まれる。コノトキシンペプチドに加えて、医薬組成物には、他の薬物または薬剤も含めることができる。他の薬物または薬剤の例には、臨床的な医薬のすべての主要な分野における鎮痛剤、サイトカイン、および治療剤が含まれる。他の薬物または薬剤と一緒に用いる場合、コノトキシンペプチドは薬物カクテルの形態で送達することができる。カクテルとは、いずれか1のコノトキシンペプチドと他の薬物または薬剤との混合物である。この実施形態において、一般的な投与ビヒクル(例えば、ピル、タブレット、インプラント、ポンプ、注射用液、ほか)には、他の薬物または薬剤と組合せてコノトキシンペプチドが含まれる。カクテルの個々の成分は、治療上有効量または治療上有効量を創生することができるそれらの組合せで投与することができる。
医薬組成物には、研究、予防および/または治療処置にかかわらず、投与の利益を上回る重大な悪い、アレルギー性のまたは他の不都合な反応を生じないものを含む医薬上許容し得る不活性成分が含まれる。例示的な医薬上許容し得る不活性成分および製剤は、Remington、2005に記載されている。また、医薬組成物は、米国食品医薬品局(FDA)のOffice of Biological Standardsおよび/または他の適当な外国の規制当局によって要求される不妊、発熱および/または一般的な安全性および純度の基準に合致するように調製することができる。
典型的に、コノトキシンペプチドは、選択した投与様式について選択した1またはそれを超える医薬上許容し得る不活性成分と混合する。デリバリー様式の例については、米国特許第5,844,077号を参照されたい。
例示的な一般的に使用する医薬上許容し得る不活性成分には、いずれかおよびすべての充填剤、フィラー、溶媒、補助溶媒、分散媒、コーティング剤、界面活性剤、抗酸化剤、保存料、等張剤、放出剤、吸収遅延剤、塩、安定化剤、緩衝化剤、キレート化剤、ゲル、結合剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、滑剤、着色剤、香味剤、甘味剤および芳香剤が含まれる。
例示的な緩衝化剤には、クエン酸緩衝液、コハク酸緩衝液、酒石酸緩衝液、フマル酸緩衝液、グルコン酸緩衝液、シュウ酸緩衝液、乳酸緩衝液、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、ヒスチジン緩衝液およびトリメチルアミン塩が含まれる。
例示的な保存料には、フェノール、ベンジルアルコール、メタ−クレゾール、メチルパラベン、プロピルパラベン、塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム、ベンザルコニウムハライド、塩化ヘキサメトニウム、アルキルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、カテコール、レゾルシノール、シクロヘキサノールおおび3−ペンタノールが含まれる。
例示的な等張化剤には、グリセリン、エリスリトール、アラビトール、キシリトール、ソルビトールおよびマンニトールのような多価糖アルコール、三価糖アルコールまたは高級糖アルコールが含まれる。
例示的な安定化剤には、有機糖、多価糖アルコール、ポリエチレングリコール、含硫還元剤、アミノ酸、低分子量ポリペプチド、タンパク質、免疫グロブリン親水性ポリマー、および多糖類が含まれる。
例示的な抗酸化剤には、アスコルビン酸、メチオニン、ビタミンE、システイン塩酸塩、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、油溶性抗酸化剤、パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ−トコフェロール、金属キレート化剤、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸およびリン酸が含まれる。
例示的な滑剤には、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムが含まれる。
例示的な医薬上許容し得る塩には、無機または有機の酸および/または塩基、好ましくは塩基性の塩で形成される酸性および/または塩基性の塩が含まれる。医薬上許容し得る塩が好ましく、特に薬物としてコノトキシンペプチドを用いる場合、他の塩は有用性、例えば、これらのコノトキシンペプチドを修飾する、あるいは非−薬物型の使用も意図される。これらのコノトキシンペプチドの塩は、当該技術分野で認識されている技術によって調製し得る。
例示的な医薬上許容し得る塩には、無機および有機の酸付加塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸、コハク酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、イセチオン酸、酢酸テオフィリン、およびサリチル酸が含まれる。低級アルキル4級アンモニウム塩も用いることができる。
経口投与については、コノトキシンペプチドは、カプセル剤、丸薬、錠剤、トローチ剤、mメルト、散剤、懸濁液または乳液のような固形または液体の調製物に製剤化することができる。経口投薬量形態の組成物の調製においては、通常の医薬上許容し得る不活性成分のいずれかを用いることができる。例えば、(例えば、散剤、カプセル剤および錠剤のような)経口固形調製物の場合は、デンプン、糖質、希釈剤、造粒剤、滑剤、結合剤、崩壊剤などのような不活性成分;または(例えば、懸濁液、エリキシル剤および溶液剤のような)経口液体調製物の場合は水、グリコール類、油類、アルコール類、香味剤、保存料、着色剤、懸濁剤など。投与の簡便性のため、錠剤およびカプセル剤が有利な経口投薬量ユニット形態を表し、その場合には固形医薬不活性成分を明らかに用いる。望ましい場合は、錠剤を標準技術によって糖衣または腸溶衣することができる。コノトキシンペプチドは、ある種の実施形態において、血液脳関門を通過できると同時に胃腸管を通過するのに安定なようにカプセル化することができる。例えば、WO 96/11698を参照されたい。
非経口投与については、コノトキシンペプチドを医薬上許容し得る不活性成分に溶解し、溶液または懸濁液のいずれかで投与することができる。例示的な医薬上許容し得る不活性成分には、水、塩類溶液、デキストロース溶液、フルクトース溶液、エタノールまたは動物、植物もしくは合成起源の油類が含まれる。不活性成分には、他の成分、例えば、保存料、懸濁剤、可溶化剤、緩衝液なども含まれ得る。
コノトキシンペプチドは、送達時に適当な医薬上許容し得る不活性成分中で復元するための散剤とすることができる。もう1の実施形態において、ユニット投薬量形態のコノトキシンペプチドは、好適な無菌の希釈剤、密封したアンプルまたは無菌のシリンジ中の、コノトキシンペプチドまたはその医薬上許容し得る塩の溶液剤とすることができる。
コノトキシンペプチドは、デポー調製物に製剤化することもできる。デポー調製物は、好適なポリマー性または疎水性の材料(例えば、許容し得る油中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂を用いて、または僅かに溶解性の誘導体として、例えば、僅かに溶解性の塩として製剤化することができる。
さらに、コノトキシンペプチドは、少なくとも1の化合物を含む固形ポリマーの半透過性マトリクスを利用する持続放出系として製剤化することができる。種々の持続放出材料が確立されており、当業者によってよく知られている。持続放出系は、その化学的性質により、注射後数週間ないし100日以上もコノトキシンペプチドを放出する。
コノトキシンペプチドの投与は、ポンプ(例えば、Luerら(1993),Zimmら(1984)およびEttingerら(1978));マイクロカプセル化(例えば、米国特許第4,352,883、4,353,888、および5,084,350号を参照されたい);連続放出ポリマーインプラント(例えば、米国特許第4,883,666号を参照されたい);マクロカプセル化(例えば、米国特許第5,284,761、5,158,881、4,976,859、および4,968,733号ならびにWO 92/19195、WO 95/05452を参照されたい)を用いて行うこともできる。
コノトキシンペプチドを髄腔内に投与する場合、それを脳脊髄液に溶解することもできる。CNSへの非被覆または非カプセル化細胞移植片も用いることができる。例えば、米国特許第5,082,670および5,618,531号を参照されたい。

例示的な実施態様
1.配列番号:22の式を含むコノトキシンペプチド。
2.配列番号:2の式を含む実施形態1のコノトキシンペプチド。
3.配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、配列番号:6、配列番号:7、配列番号:8、配列番号:9、配列番号:10、配列番号:11、配列番号:12、配列番号:13、配列番号:14、配列番号:15、配列番号:16、配列番号:17、配列番号:18、配列番号:19、配列番号:20または配列番号:21の式を含む実施態様1または2のコノトキシンペプチド。
4.コノトキシンペプチドのC−末端がカルボン酸基である実施態様1−3のいずれか1のコノトキシンペプチド。
5.Tyr、ヨード−Tyrまたは蛍光タグがカルボン酸基に付加されている実施形態4のコノトキシンペプチド。
6.コノトキシンペプチドのN−末端に付加されたTyr、ヨード−Tyr、ピログルタミン酸または蛍光タグを有する実施態様1-5のいずれか1のコノトキシンペプチド。
7.コノトキシンペプチドがアミド環化骨格を含む実施態様1−6のいずれか1のコノトキシンペプチド。
8.実施態様1−7のいずれか1のコノトキシンペプチドまたはその塩および医薬上許容し得る不活性成分を含む医薬組成物。
9.必要とする対象に治療上有効量の実施態様1−7のコノトキシンペプチドまたは実施形態8の医薬組成物を投与し、それによって症状を治療することを含む必要とする対象におけるニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)のα9α10サブタイプと関連する少なくとも1の症状を治療する方法。
10.少なくとも1の症状が疼痛である実施形態9の方法。
11.疼痛が一般的な疼痛、慢性の疼痛、神経障害性の疼痛、侵害受容性の疼痛、炎症性疼痛、末梢神経または侵害受容器の損傷に関連するおよび/またはそれによって誘導される疼痛、炎症性疾患に関連するおよび/またはそれによって誘導される疼痛、代謝疾患に関連するおよび/またはそれによって誘導される疼痛、ウイルス感染に関連するおよび/またはそれによって誘導される疼痛、がんに関連するおよび/またはそれによって誘導される疼痛、化学療法剤がんに関連するおよび/またはそれによって誘導される疼痛、外科手術に関連するおよび/またはその後に誘発される疼痛、火傷に関連するおよび/またはそれによって誘導される疼痛、および/または他の身体組織傷害である実施形態10の方法。
12.疼痛が化学療法誘発性の神経障害性の疼痛である実施態様10の方法。
13.疼痛が火傷または他の熱性組織傷害に関連する慢性の疼痛および/または神経障害である実施態様10のいずれか1の方法。
14.疼痛が外科的処置または他の身体的組織傷害の後に誘導される疼痛および/または神経障害である実施態様10の方法。
15.少なくとも1の症状が炎症症状である実施形態9の方法。
16.炎症症状が炎症、慢性炎症、リウマチ症、敗血症、線維筋痛症、炎症性腸疾患、サルコイドーシス、子宮内膜症、子宮筋腫、炎症性皮膚疾患、肺の炎症症状、神経系の炎症に関連する疾患、歯周疾患および/または心血管疾患である実施形態15の方法。
17.リウマチ症が関節炎、狼瘡、強直性せきつい炎、線維筋痛症、腱炎、滑液包炎、皮膚硬化症または痛風の1またはそれを超えるものである実施形態16の方法。
18.炎症性腸疾患が潰瘍性大腸炎またはクローン病である実施形態16の方法。
19.炎症性皮膚疾患が乾癬または損なわれた傷の治癒である実施形態16の方法。
20.肺の炎症症状が喘息または慢性の閉塞性肺疾患である実施形態16の方法。
21.神経系の炎症がパーキンソン病またはアルツハイマー病である実施形態16の方法。
22.少なくとも1の症状が疼痛および炎症である実施形態9の方法。
23.少なくとも1の症状が炎症および神経障害である実施態様9および15−21のいずれか1の方法。
24.炎症が免疫細胞によって仲介される実施態様15−20のいずれか1の方法。
25.少なくとも1の症状が傷害後の長期炎症および抹消神経障害である実施態様9および15−21のいずれか1の方法。
26.少なくとも1の症状ががんに関連する慢性の疼痛および神経障害である実施形態9の方法。
27.少なくとも1の症状ががんである実施形態9の方法。
28.がんが乳がんである実施形態27の方法。
29.疼痛が化学療法に関連する慢性の疼痛および/または化学療法に関連する神経障害である実施態様10または11の方法。
以下の実施例を含めて、特定の実施形態を説明する。当業者は、本明細書の開示から、多くの変化を本明細書に開示する特定の実施形態になすことができ、本明細書の開示の意図および範囲から逸脱することなく同様または類似する結果を得ることができることを認識する。
実施例
実施例1
RgIAの前臨床最適化
前臨床開発用のリードコノトキシンペプチドを選択するために、リードアナログ・コノトキシンペプチドをin vitro特徴付け実験および動物疼痛モデルで評価した。
Figure 2016520620
X2 = シトルリン
X3 = モノ−ヨード−チロシン
X4 = セレノシステイン
Figure 2016520620
Sel = セレノシステイン
IC50 hα9α10:アフリカツメガエル卵母細胞中で発現したヒトα9α10 nAChRに対するIC50(nM)
表2中のIC50値は、C−末端COOHを有するアナログX−Yを用いて計算した。
親ペプチド、RgIAは、ヒトα9α10 nAChRに対して494 nMのIC50を有する(Azamら,2012)。したがって、これらのアナログ・コノトキシンペプチドは、ヒトα9α10 nAChRに対して親ペプチドよりも80−1100倍大きな効力を有する。
実施例2
nAChRサブタイプの特異性および効力の分析
アナログ・コノトキシンペプチドをアフリカツメガエル卵母細胞に異種的に発現させたクローン化nAChRに対する機能活性について試験した。方法は日常的に用いられているように行った(McIntoshら,2005)。卵母細胞系は、アンタゴニスト−対−アゴニスト活性に関する即時の情報を提供し、アロステリックな機構によって作用するアナログ・コノトキシンペプチドを検出することができるという利点を有する。α9α10 受容体に対して活性を有する化合物は、α9α10に最も緊密に関連する2のサブタイプであるα7およびα1β1δε nAChRに対して反対にスクリーニングされる。さらなる開発に選択したアナログ・コノトキシンペプチドは、α9α10受容体に対してIC50 ≦ 100 nMおよびImax ≧ 80%を示し、α7またはα1β1δεのいずれかに対してα9α10について≧ 200−倍の選択性を示す。これらの基準に合致しないアナログ・コノトキシンペプチドは、さらに評価することなく廃棄し、残ったアナログはnAChRサブユニットのすべての発現可能な対およびホモメリックな組合せに対して詳細に試験して、サブタイプ特異性を決定した。用量−応答曲線および反応速度定数(会合および解離の両方)は、各々のサブタイプの組合せについて得る。卵母細胞を使用することは機能アッセイを示すため、そのブロックの逆の電流および電位依存性に対する効果のようなアナログ・コノトキシンペプチドの他のより微妙な特徴も評価することができる。
アナログ2(配列番号:4)は、すでに許容し得る効力および選択性を示している。このアナログ・コノトキシンペプチドは、α9α10 nAChRに対して強力なアンタゴニスト活性を有し(〜8 nMのIC50、図2)、一方ですべての他のサブタイプに対するそのIC50は10 μM(n=3-5)よりも大きい。したがって、アナログ2(配列番号:4)は、α9α10 nAChR−対−筋肉nAChR(α1β1γδ)およびニューロンnAChR(α2β2、α2β4、α3β2、α3β4、α4β2、α4β4、α6/α3β2、α6β4およびα7)を含む他の主要なサブタイプに対してそのIC50における1000倍の差でもって区別される。
リードアナログ・コノトキシンペプチドを、構造的に関連する5−HT3およびGABA受容体を含む他の受容体サブタイプに試験した。
実施例3
α9α10 nAChRを安定して発現するセルラインの生成
種々のnAChRのサブタイプを安定して発現するセルラインは以前に作り出されている。しかしながら、より最近に同定されたα9α10サブタイプを安定して発現するセルラインは開発されていない。自然下ではnAChRを発現していないヒト胚腎臓(HEK)細胞を首尾良く用いて、多数のnAChRサブタイプが発現されている(Capelliら,2011;Abdrakhmanovaら,2010;Xiaoら,2009;Kracunら,2008;Xiaoら,1998)。これらの細胞は、それらが自然下ではnAChRを発現しない点において有利である。HEK293細胞を用いてα9α10 nAChRを発現する安定なクローンを構築した。一次発現構築物は、脳心筋炎ウイルス配列内リボソーム進入配列(IRES)によって分離されたα9およびα10のコード配列を含む。RNA、(アルファルファモザイクウイルスのRNA4の5'UTR(非翻訳領域)−α9コード配列−α9の部分3'UTR配列)および(アルファルファモザイクウイルスのRNA4の5'UTR−α10コード配列−α10の部分3'UTR配列)の混合物が、一時的なトランスフェクション後のアフリカツメガエル卵母細胞におけるα9α10 受容体の高発現を生じるかを観察した。これらの2の発現カセットをサイトメガロウイルス・プロモーター下流のpIRESベクターにクローニングし、選択マーカーを緑色蛍光タンパク質(GFP):ゼオシン遺伝子(Bennettら,1998)で置き換えて、GFP蛍光およびゼオシンの両方に基づく選択によってクローンの同定を可能にした。
HEK293細胞を、FuGENE(登録商標)HDトランスフェクション試薬(Roche Applied Science)のような試薬を用いて、発現ベクターからDNAにトランスフェクトした。蛍光活性化細胞ソーティング(FACS)を用いてGFP発現クローンを同定し、蛍光顕微鏡ベースの細胞内カルシウムアッセイを用いて機能性α9α10受容体を発現するクローンを同定した(Capelliら,2011;Kracunら,2008;Teichertら,2012)。トランスフェクション48時間後に、GFP−発現細胞をFACSによって単離し、完全培地に平板した。平板48時間後に、細胞の一部(〜50,000)をカルシウムイメージング実験のためにポリ−L−リシン被覆24−ウェルプレートに再度平板した。カルシウムイメージングは、細胞をカルシウム感受性の蛍光色素フルオロ−4−アセトキシメチルエステル(Fura−2−AM,Invitrogen)に暴露することによって行った。Fura−2−AMは細胞に入り、カルシウムに結合する際に励起スペクトルの変化を引き起こす(Barreto−ChangおよびDolmetsch,2009)。α9α10受容体の発現に比例して細胞内カルシウムレベルは上昇するので、この分析は高発現クローンを同定することができる。Fura−2−AMに対して標準レシオメトリックイメージングビデオ顕微鏡を用いる。蛍光発光に対するアゴニストおよびアンタゴニストの効果をモニターする。非トランスフェクト細胞をネガティブ・コントロールとして用い、確立したα3β4 nAChRセルラインをポジティブ・コントロールとして用いる。受容体を安定して発現するクローンは選択下で増殖し、標準的な方法に従って冷凍保存する。最終的なセルライン(または複数のセルライン)をパッチクランプ電気生理学を用いてアッセイし、発現した受容体の薬理学および機能を確認した。
α9α10サブタイプを十分に発現するセルラインを作成するために用いた別の系には:(1)α9およびα10遺伝子からの内因性5'−および3'−UTRを双方向ベクター、pBi(Clontech)にクローニングして:(5'α9UTR−α9コード配列−3'α9UTR)−双方向プロモーター−(5'α10UTR−α10コード配列−3'α10UTR)を得、選択マーカーを先に記載したGFP:ゼオシンで置き換え;ついで、(2)内因性UTRを有するα9α10をコードするcDNAをpTRE3G−hygベクター(tet−誘導性双方向ベクター)にインサートし、発現用のテトラサイクリン−誘導性系を作製するために選択マーカーをGFP:ゼオシンと置き換えた。別の系#2については、HEK293 Tet−On(登録商標)細胞(Clontech)をトランスフェクトし、ドキシサイクリンを培地に添加することによって遺伝子発現を開始する。
実施例4
コノトキシンペプチドの効力をアッセイするためのin vivo疼痛モデル
全層熱性傷害モデル:酸素中の4%イソフルオランを用いた熱性傷害の前にSprague Dawleyラットを麻酔した。傾斜はんだ先端を備えた温度制御されたスーパーはんだ付けステーション(RX−80HRT−5.4D)(Goot,Hiroshima,Japan)を用いて傷害を導入した。この手法は全層熱性傷害を生じる。ヘマトキシリンおよびエオシンを用いた皮膚組織学により、この傷害の深度および繰り返し性を確認した。感染症を防ぐために、傷害動物に傷跡組織が形成されるまで(傷害後7日)、スルファジアジン銀(1%)軟膏を1日1回後脚の傷害または非傷害部位に適用した。熱性傷害が引き起こす疼痛に対するコノトキシンペプチドの効率および効力を調べるために、機械的アロディニアおよび熱痛覚過敏を傷害後21日まで分析した。
脊髄神経結紮モデル(SNL):SNLにはL5脊髄神経の結紮を介した部分的救心路遮断が含まれ、それによって他の神経は無傷のままラット後脚に対する行動試験を行うことができる。影響を受けた神経の変性の間に、近くの与えた神経を臨床における外傷性傷害において見られるものと同様の化学炎症性メディエーターの環境に曝した。SNLモデルは実験的神経障害性の疼痛の広く受け入れられたモデルであり、結紮の1〜2日内に熱痛覚過敏および機械的アロディニアの両方を、運動協調性欠陥なしに小さな変動でもって信頼性よく生じる(Kimら,1992)。
酸素中の4%イソフルオランでSprague Dawleyラットに痛覚脱失を誘導し、つづいてノーズコーンを介して〜2-2.5%イソフルオランを送達してそれを維持した。ラットの毛をはさみ、水中の2%ベタジンおよび70%エタノールで反復して処置することにより手術部位を殺菌した。解剖顕微鏡の援助の下に外科的処置を行った。動物の中心線から0.8 cm側方に〜2 cmで縦に切開した。切開により、近隣の結合組織と一緒に、傍脊柱筋群をL5棘突起のレベルから仙骨に除去した。L6横突起を脊椎と酷似して除去し、L4およびL5脊髄神経に近づくことができる。6−0絹糸をL5神経の下に設置し、神経をきつく結紮した。偽動物については、糸をL5神経の下に設置したが、結紮することなく除去した。著しい出血がない状態で、傷を層に閉じた。膜は3−0絹糸を用いて縫い、金属傷クリップを用いて皮膚を閉じた。痛覚脱失は続かず、動物をケージに戻した。0.05 mg/kg ブプレノフィンの皮下注射を2回投与した;外科的処置直後の1回および外科的処置後8時間の1回。この痛覚脱失は外科的手術の侵襲性のために必要であり、コノトキシンペプチドの鎮痛剤活性のつづく測定に影響を及ぼさない。外科的処置後に明らかな運動欠陥を有する動物は安楽死させ、行動実験から除外した。
機械的アロディニア試験:通常は疼痛を引き起こさない刺激から生じる疼痛である機械的アロディニアを発現する傷害ラットは、電子式von Frey触覚計(Pitcherら,1999)を用いることによって同定した。ラットは方法を開始する前に20分間、試験チャンバーに順応させた。デバイスは、15秒まで(2g/sの増量)後脚の足底中心に圧力を加えた。試験の上方閾値は30グラムである。傷害ラットがその脚を刺激から避ける圧力(逃避閾値)を、その脚を傷害よりも前に退ける圧力(ベースライン閾値)と比較した。ついで、逃避閾値に対するコノトキシンペプチド処置の効果を評価した。偽の手術したおよび賦形剤−処置した動物をコントロールとして用いた。測定は各時点において各動物について3回行った。
熱痛覚過敏試験:熱痛覚過敏は、高温によるまたは冷温による疼痛に対する異常に拡大された応答であり、傷害から生じる場合がある。熱に対する動物の応答を試験して、コノトキシンペプチドを用いた処置がこの痛覚過敏を緩和するかを測定した。機械的アロディニア試験を用いて、傷害前に動物を試験して、ベースライン応答を確立した。熱−逃避閾値を決定するために、足底試験(Hargreaves法)を用いた(Hargreavesら,1988)。動物を高温に制御されたガラスプレート上にアクリル酸拘束して設置した。光体熱源(可視光)を後脚の足底表面に集光して、熱源から脚を退けるまでの時間として熱的閾値を同定した。
免疫組織化学実験:各試験グループの対象から得た組織に対する免疫組織化学分析を行って、試験コノトキシンペプチドが侵害受容の分子メディエーターの活性化および/または発現に影響するかを測定した。得られた組織には、脊髄の後角、ならびに他の神経系コンポーネントが含まれる。必要により、p38 MAPKに対して生起した抗体、リン酸化p38 MAPK、OX−42、c−Fos、カルシトニン遺伝子関連のペプチド(CGRP)、サブスタンスP、mu オピオイド受容体、ニューロン核および他の分子をこれらの分析に用いた。組織を得るために、ラットをペントバルビタールナトリウムで麻酔し、ついで失血−4%パラホルムアルデヒド注入して中で安楽死させ24時間後固定し、ついで、組織を4%パラホルムアルデヒド中で24時間、後固定し、ついで切片作製まで30%スクロース中に保存した。組織は、クライオスタットで30 μmに処置スライド上に直接切片作成した。スライドをPBSで洗浄し、特異的一次抗体とインキュベートして目的の分子を標識した。蛍光標識したまたはビオチンがコンジュゲートした二次抗体を検出試薬として用いて、得られたスライドを蛍光または明視野顕微鏡によって視覚化した。
齧歯類疼痛モデルにおける薬物効力のアナログスクリーニング:初期スクリーニング実験において、33 μg/kgの皮下日用量を用いてアナログをSNLおよびFTB疼痛モデルで評価した。この用量は、以前のRgIA実験からのほぼ最大用量の半分と一致し、α9α10受容体に対する各アナログのほぼIC50の最大血清濃度を得ることが予想された。コノトキシンペプチドまたは賦形剤コントロール処置は、傷害の日に開始し、21日間続けた。7日、14日および21日に動物を評価した。試験は、用量投与の直前(最後の用量の24時間後)および試験日の用量投与後30分に行った。実験の最終点には、機械的および熱性逃避閾値、日臨床観察、および週体重を含めた。この初期実験を用いて、用量−応答実験について最も有効な2のアナログを選択した。
脊髄からの前侵害受容ペプチドに対するコノトキシンペプチドの効果:熱性傷害および脊髄神経結紮は、脊髄の感覚後角において、高い前炎症性ペプチド(CGRPおよびサブスタンスPを含む)の放出を引き起こした(図3)。コノトキシンペプチドは熱性傷害後の疼痛に対する有効な鎮痛剤であり、その場合、低い疼痛シグナリングの測定値として、CGRPおよびサブスタンスPの発現における対応する低下が認められる。この仮説を検証するために、ラットに右後脚の熱性傷害を施し、コノトキシンペプチドまたは賦形剤の毎日の皮下投与をその後24時間に開始した。動物群(n=5/グループ)を24時間、1週間および2週間目に殺し、その組織を灌流固定によって固定した。回収した組織を凍結し、スライドに切片作成した。スライドを緩衝液で濯ぎ、CGRP(1:10,000;Immunostar)またはサブスタンスP(1:50,000;Immunostar)に対する一次抗体と24時間インキュベートし、適当な二次抗体およびニッケル強化したジアミノベンジディンで発色させた。
この実験からの同じラットを用いて、火傷病理および創傷治癒に対するRgIA処置の効果も評価した。固定後脚を収集し、H&E染色および蛍光免疫組織化学の両方のために切片作成して、RgIA−処置したラット−対−賦形剤−処置したラットを比較した。蛍光免疫組織化学を用いて、神経線維支配、種々の炎症性メディエーターの発現、傷跡形成の分子決定因子、細胞増殖のマーカー、およびマトリクス再構成に関与するタンパク質の変化を検出した。
実施例5
化学療法誘発性の神経障害性の疼痛における効力
オキサリプラチン(OXA)、一般的に用いられる白金塩化学療法剤、によって誘起した末梢の疼痛に対するRgIA投与の効果を、化学療法−誘導神経障害性の疼痛(CINP)の確立されたin vivoモデルを用いて評価した。齧歯類におけるOXA CINPは、神経障害性の疼痛(NPP)の非常に適当で広く使用されたモデルである(Authierら,2009)。OXAで長期間処置したラットは、機械的痛覚過敏、機械的アロディニアおよび熱性アロディニア(図4A−4J)を含む末梢のNPPを発症した。このモデルにおいては、RgIAの毎日の投与は14日および21日に顕著な鎮痛効果を有していた(図4A、4B、4E、4Fおよび4I)。これらのデータは、RgIAが化学療法−誘導末梢NPPを予防し得るというコンセプトの証拠として供する。同じモデルを用いて、コノトキシンペプチドのin vivo鎮痛剤の潜在性を評価した。図4C、4D、4G、4Hおよび4Jは、この予防的処置パラダイムにおけるアナログ3(CSP−4ともいう;配列番号:3)の鎮痛効果を実証するデータを示す。
RgIAおよびコノトキシンペプチドは、OXA CINPモデルの予防的処置パラダイムおよび治療処置パラダイムの両方で試験することができる。両方のパラダイムにおいて、3〜5の処置用量の最小値を試験する用量応答試験により、最低有効用量を決定する。さらなる実験において、コノトキシンペプチドを試験し、低有効用量で投与した場合の効力と比較した。
OXA−誘導型CINPモデルにおいて、雄性Sprague−Dawley系ラット(〜250 g)に、3週間にわたって毎週5日連続で2.4 mg/kg OXAを腹腔内投与(i.p.)した(15注射)。OXAは5%ブドウ糖水溶液に溶解した。RgIAおよびコノトキシンペプチド、ポジティブ・コントロール薬物またはネガティブ・コントロール賦形剤を、所定の実験について示された日に開始して、毎日、筋肉内(i.m.)または皮下(s.c.)投与した(Bennet,2003)。ポジティブ・コントロール薬物の例には、ガバペンチン/プレガバリンおよびモルフィンが含まれる。予防的特徴的属性における処置については、ラットにOXA注射の前日に開始して21日間、RgIAまたはコノトキシンペプチドを与えた。治療処置については、薬物投与はNPPの開始後に開始し、典型的に14日である。
機械的痛覚過敏は、Randall−Selitto試験(Di Cesare,2012)によって測定した。von Frey試験による機械的アロディニアおよびChaplanら,1994に記載されているup/down法を用いることができる。低温−アロディニアは、以下に記載するように低温プレート試験を用いて測定する。すべての試験に対する測定は、処置後30分および/または処置後24時間に開始して、0(ベースライン)、7、14および21日に行った。
また、炎症性メディエーターの発現の変化をアッセイするために、これらの実験における処理動物から血漿、後根神経節(DRG)および脊髄を採取した。かかるマーカーは、RT−qPCRによるおよびDRGにおける遺伝子発現ならびに免疫組織化学による脊髄組織試料によって測定した。
5%ブドウ糖水溶液に溶解した2.4 mg/kg OXA(Sequoia Research Products,Pangbourne,UK)で雄性Sprague−Dawley系ラットを処置し、3週間にわたって毎週5日連続で腹腔内投与した(15注射)。あるいは、OXA投与の初日に開始して、RgIAまたはCSP−4を右および左外側股筋にi.m.注射した。図4に示すように、処置後30分および/または処置後24時間に開始して、0、7、14および21日に測定を行った。機械的痛覚過敏は、Randall−Selitto試験によって測定した。機械的アロディニアは、von Frey試験を用いて本明細書に記載したように測定した。低温−アロディニアは低温プレート試験を用いて測定し、ここで低温プレートは疼痛に関連する行動の最初の徴候(低温プレートと接触する脚を持ち上げるおよび/または舐めることを含む)までの時間4℃に保持した。
機械的痛覚過敏. RgIAおよびCSP−4は、試験した3つすべての用量(0.89、2.67および8.0 nmol kg−1)においてOXA−誘導型痛覚過敏を有意に防いだ(図4A−D)。RgIAおよびCSP−4は、注射後30分に測定した場合の疼痛閾値を急激に増大した。24h後においても効力はまだ顕著であった。プレガバリンは、0.89 nmol kg−1(試験した最低用量)で投薬したコノトキシンペプチドに類似するプロフィールを示した。
機械的アロディニア 機械的アロディニアについてのVon Frey試験測定を図4E−Hに示す。7日に、OXA処置によって誘導した疼痛閾値の低下が、2.67および8.0 nmol kg−1のRgIAおよびCSP−4投与後30分で戻った;24h後に鎮痛効果は認められなかった。プレガバリンは同様の効果を示した。14日および21日に、RgIAおよびCSP−4(すべての投薬)およびプレガバリンは、注射後30分および24時間の両方において活性であり、RgIAおよびCSP−4についての長時間持続する鎮痛効果を示している。
熱性アロディニア 熱性アロディニアは低温プレート試験によって評価し、その結果を図4Iおよび4Jに示す。RgIAおよびCSP−4の繰り返し投与(7日の2.67および8.0 nmol kg−1、および14および21日のすべての投薬)は、OXA−誘導型の低温アロディニアを予防することができた。
実施例6
全層傷害(火傷)疼痛モデルにおける効力
熱傷には、神経障害性および炎症性の成分の両方が含まれる。実施例4(全層熱性傷害モデル;FTTI)に記載するモデルのようなラットにおける熱傷のin vivoモデルは、火傷誘導型機械的アロディニアおよび熱痛覚過敏を示した。
RgIAでの迅速な処置がFTTIモデルにおいて熱痛覚過敏および機械的アロディニアの両方を有効に低下することが示されている。RgIAと比較してヒトα9α10 nAChRチャネルに対してより大きな効力を示すコノトキシンペプチドを、以下のもの:機械的アロディニア、熱痛覚過敏および/または炎症マーカーの発現の1またはそれを超える減少によって測定する火傷−誘導型疼痛を減少するその能力について評価した。
片側の後脚FTTIを有するラットに、コノトキシンペプチドの1日当たり単独の注射を14日間受けさせ、またはネガティブ・コントロール塩類溶液注射を同等に投薬した。用量依存性の効果を調べるために、少なくとも3用量のコノトキシンペプチドを試験した。薬物の注射は、s.c.またはi.m.を含む経路によって投与することができる。
アナログの抗侵害効果は、傷害後/処置後1、4、7および14日の経時過程にわたって測定した。以前に記載したように、機械的アロディニアはvon Frey法によって測定し、熱痛覚過敏はHargreaves法によって測定した。また、炎症マーカーのレベルを同じ動物の血漿、脚組織、DRGおよび脊髄試料で測定した。qPCRによって測定する炎症性メディエーターには、サブスタンスP、CGRP、TGF−β、TNF−α、IL−6およびIL−1βが含まれる。DRGおよび脊髄における選択マーカーは、マクロファージマーカー特異的およびT細胞マーカー特異的抗体を用いた免疫組織化学によって分析した。
行ったかかる実験からのデータを図5Aおよび5Bに示す。RgIA(図5A)およびアナログ11(CSP−7ともいう;配列番号:11)(図5B)は、試験した3つすべての用量(4、20および100 mcg/Kg)でHargraves法によって測定して火傷誘導型の熱痛覚過敏を有意に減少した。
統計解析 結果は平均±S.E.M.で表し、ANOVAによって分散解析を行った。post−hoc比較としてDunnetの有意差手法を用いた。0.05または0.01未満のP値を有意と考えた。
実施例7
外科手術後の神経障害性の疼痛モデルにおける効力
外科的疼痛後の脚切開モデルは、外科的処置後に経験する疼痛を模倣するように設計した。モデルには、患者によって報告されるものに似た疼痛および感受性を作り出すために、1の脚の足底表面に1 cmの切開を作ることが含まれる。低下する機械的アロディニアおよび痛覚過敏におけるコノトキシンペプチドの効力を評価するためのベースライン値を得るために、外科的処置前、機械的感受性の測定および機械的痛覚過敏を以下に記載するようにとった。
ラットに、コノトキシンペプチドの1日当たり単一の注射を7日間、または同等の投薬のネガティブ・コントロール塩類溶液注射またはポジティブ・コントロールモルフィン注射を行った。コノトキシンペプチドの用量依存性の効果は、複数用量レベルの投薬によって試験することができる。注射は、s.c.またはi.m.を含む経路によって投与することができる。
機械的アロディニアは、von Frey法によって測定する。測定は、外科的処置前(−3および0日)、外科的処置のほぼ2時間後(0日)ならびに1、2、4および7日にコノトキシンペプチド投薬のほぼ30分後に外科的処置後に行った。機械的感受性の値は、電子式von Freyデバイス(eVF,IITC Life Sciences(著作権);Woodland Hills,CA)を用いて測定した。動物を個々のアクリル製チャンバー中の金属メッシュ表面に設置し、試験を行う前に最低15分間、周囲環境に順応させた。刺激は、脚の足底面に対して垂直に与え、圧力を徐々に加えた。能動的な応答(脚の鋭敏な逃避)が認められた場合または脚をメッシュ表面から持ち上げた場合に、脚逃避閾値を記録した。測定時点当たり、3のeVF 閾値を各後脚について測定した。3値の平均をその時点についての脚逃避閾値として記録した。刺激は反応閾値を測定するように設計し、動物が逃避可能であり、損傷を全く引き起こさない。
機械的痛覚過敏は、デジタルRandall−Selitto脚圧力試験によって測定した。測定は、外科的処置前(−3日)および外科的処置後の1、2、4および7日に投薬後ほぼ2時間にとった。動物は、試験を行う前に15分間、試験する空間に順応させた。動物は、動物をつり下げる拘束つり帯に入れて、後脚を試験できるようにした。刺激は円錐形のチップによって後脚の足底表面に加え、圧力はほぼ10秒間にわたって徐々に加えた。脚の圧力閾値は、最初に観察された生体防御行動(泣鳴、もがくまたは逃避)時に記録した。脚当たり1の値をとり、300 gの最大刺激カットオフを用いて動物が傷害することを防いだ。刺激は反応閾値を測定するように設計し、動物は逃避することができ、動物を損傷することもない。
本明細書の開示の実施は、別段指摘しない限り、化学、分子生物学、微生物学、組換えDNA、遺伝学、免疫学、細胞生物学、細胞培養およびトランスジェニック生物学の慣用技術を用い、それらは当業者の範囲内である。例えば、Maniatisら,Molecular Cloning(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York,1982);Sambrookら,Molecular Cloning,第2版(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York,1989);SambrookおよびRussell,Molecular Cloning,第3版(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York,2001);Ausubelら,Current Protocols in Molecular Biology(John Wiley & Sons,2005からアップレート);Glover,DNA Cloning(IRL Press,Oxford,1985);Anand,Techniques for the Analysis of Complex Genomes,(Academic Press,New York,1992);GuthrieおよびFink,Guide to Yeast Genetics and Molecular Biology(Academic Press,New York,1991);HarlowおよびLane, Antibody,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York,1998);JakobyおよびPastan,1979;Nucleic Acid Hybridization(B. D. HamesおよびS. J. Higgins編,1984);TranscriptionおよびTranslation(B. D. HamesおよびS. J. Higgins編,1984);Culture Of Animal Cells(R. I. Freshney,Alan R. Liss,Inc.,1987);Immobilized Cells and Enzymes(IRL Press,1986);B. Perbal,A Practical Guide To Molecular Cloning(1984);the treatise,Methods In Enzymology(Academic Press,Inc.,N.Y.);Gene Transfer Vector For Mammalian Cells(J. H. MillerおよびM. P. Calos編,1987,Cold Spring Harbor Laboratory);Immunochemical Methods In Cell and Molecular Biology(MayerおよびWalker編,Academic Press,London,1987);Handbook Of Experimental Immunology,Volumes I−IV(D. M. WeirおよびC. C. Blackwell編,1986);Riott,Essential Immunology,第6版,(Blackwell Scientific Publications,Oxford,1988);Hoganら,Manipulating the Mouse Embryo,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1986);Westerfield,M.,The zebrafish book. A guide for the laboratory use of zebrafish(Danio rerio),第4版,(Univ. of Oregon Press,Eugene,Oregon,2000)。
当業者に理解されるように、本明細書に記載する各実施形態は、その特定の記載した要素、工程、成分またはコンポーネントを含むことができ、実質的にそれらよりなることができ、またはそれらよりなることができる。したがって、「含む」または「含んでいる」なる用語は、「〜を含む、よりなるまたは実質的によりなる」を引用すると解釈され、しかし、それらに限定されず、主要な量であっても特定しない要素、工程、成分またはコンポーネントを含むことができる。「〜よりなる」なる移行句は、特定しないいずれの要素、工程、成分またはコンポーネントを排除する。「〜より実質的になる」なる移行句は、実施形態の範囲を、特定する要素、工程、成分またはコンポーネントならびに実施形態に実体上影響しないものに限定する。本明細書に記載するように、実体的な効果は、RgIAと比較してnAChRのα9/α10サブタイプをブロックする本明細書に記載するコノトキシンペプチドの能力における統計学上有意な低下を引き起こす。
別段指摘しない限り、本明細書および特許請求の範囲で用いるすべての数字は、「約」なる語によってすべての例示で修飾されていると理解される。したがって、別段指摘しない限り、本明細書および特許請求の範囲に記載されている数字パラメータは、本発明によって得ることが求められる所望の特性に依存して変化し得る近似値である。特許請求の範囲に対して均等なドクトリンの適用に少なくとも限定することを意図するものではなく、各数値パラメータは報告した有意の数字に鑑みておよび通常の切り上げ技術を適用することによって少なくとも解釈される。さらに明確にすることが求められる場合は、「約」なる用語は、規定する値または範囲と結合した場合に当業者によって合理的に帰される意味を有する。すなわち、記載する値または範囲の幾分多いまたは幾分少ないものを示す、記載した値の±20%;記載した値の±19%;記載した値の±18%;記載した値の±17%;記載した値の±16%;記載した値の±15%;記載した値の±14%;記載した値の±13%;記載した値の±12%;記載した値の±11%;記載した値の±10%;記載した値の±9%;記載した値の±8%;記載した値の±7%;記載した値の±6%;記載した値の±5%;記載した値の±4%;記載した値の±3%;記載した値の±2%;または記載した値の±1%の範囲内を示す。
発明の広い範囲を記載する数字の範囲およびパラメータは近似値であるが、具体的な例に記載する数値は可能な限り正確に記載している。しかしながら、いずれの数値にも、各々の対応する試験測定において見出される標準偏差から必然的に生じる特定の誤差が固有に含まれる。
本発明を記載する文脈で用いる単語(特に以下の特許請求の範囲で用いる単語)は、別段指摘しない限りまたは文脈と矛盾しない限り、単数および複数の両方をカバーする。本明細書における値の範囲の記載は、その範囲の中に入る各々別々の値を参照する略記の方法として作用することを単に意図している。本明細書にて別段指摘しない限り、各個別の値は、それが本明細書中で個々に引用されるように本明細書に取り込まれている。本明細書に記載するすべての方法は、本明細書に別段指摘しない限り、または文脈的に別段矛盾しない限り、いずれの好適な順番で行うことができる。本明細書に記載するいずれのおよび全ての例または例示的な記載(例えば、「〜のような」)の記載は、単に本発明をより良好に説明することを意図するものであって、特許請求する発明の範囲に限定を課すものではない。本明細書のいずれの用語も、本発明の実施に必須である特許請求していない要素を示すと解してはならない。
本明細書に記載する発明の別の要素または実施態様のグループ化は、限定として解釈されない。各グループのメンバーは、個々にまたは本明細書に見出されるグループの他のメンバーまたは他の要素と組合せて言及および特許請求する場合がある。グループの1またはそれを超えるメンバーが、簡便性および/または特許性の理由によりグループに含められまたは欠失する場合があることは予想される。いずれかのかかる包含または欠失が起こる場合、明細書は修飾したグループを含むとみなされ、添付する特許請求の範囲に用いられるすべてのマーカッシュ形式グループの記載を実行する。
発明を実施するために発明者が知るベストモードを含めて、本発明のある種の実施態様を本明細書に記載している。もちろん、これらの記載した実施形態に対する変形は、本明細書を読めば当業者に明らかになる。発明者は当業者がかかる変形を用いることを予想し、本発明者は本明細書に具体的に記載したのとは別に本発明が実施することを意図する。したがって、本発明には、適用される法律によって許される、特許請求の範囲に引用する発明特定事項のすべての変形および均等が含まれる。また、そのすべての可能な変形の中の前記した要素のいずれの組合せも、本明細書に別段指摘しない限り、または文脈によって矛盾しない限り、本発明によって包含される。
さらに、本明細書全体を通して刊行物、特許および/または特許出願(集合的に「参照」)に膨大な参照を行っている。各々の引用文献は、各々、それらの特定の引用した教示について出典明示して本明細書の一部とみなす。
最後に、本明細書に記載する実施形態が本発明の原理の例示であることは理解されるべきである。用いることができる他の修飾も本発明の範囲内である。したがって、例えば、限定されるものではないが、本明細書の教示に従って本発明の別の構成を利用することができる。したがって、本発明は以前に示したおよび記載したものに限定されない。
本明細書に示す事項は例示的なものであり、本発明の好ましい実施形態を説明する目的のためであって、なにが最も有用であるかを原因で示し、本発明の種々の実施形態の原理的および概念的な態様の記載を容易に理解し得る。これに関連して、本発明の基本的な理解に必要であるものを超えて詳細に本発明の構造を示す試みはしておらず、当業者であれば、図面および/または実施例と一緒に明細書を読めば本発明のいくつかの形態を実施することにおいてどのように具体化するかが明らかになる。
本明細書に使用する定義および説明は、実施例で明らかにおよび明確に修飾されていないあるいはその意味を適用した場合にいずれかの構成が無意味または実質的に無意味にならない限り、いずれかの未来の構成で制御されることを意味および意図する。用語の構成が無意味または実質的に無意味になる場合、定義はWebster's Dictionary、第3版またはOxford Dictionary of Biochemistry and Molecular Biology(Anthony Smith編,Oxford University Press,Oxford,2004)のような当業者に知られている辞書から引用すべきである。

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Claims (20)

  1. 配列番号:22の式を含むコノトキシンペプチド。
  2. 配列番号:2の式を含む、請求項1記載のコノトキシンペプチド。
  3. 配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、配列番号:6、配列番号:7、配列番号:8、配列番号:9、配列番号:10、配列番号:11、配列番号:12、配列番号:13、配列番号:14、配列番号:15、配列番号:16、配列番号:17、配列番号:18、配列番号:19、配列番号:20または配列番号:21の式を含む、請求項1記載のコノトキシンペプチド。
  4. コノトキシンペプチドのC−末端がカルボン酸基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコノトキシンペプチド。
  5. Tyr、ヨード−Tyrまたは蛍光タグがカルボン酸基に付加した請求項1〜3のいずれか1項に記載のコノトキシンペプチド。
  6. コノトキシンペプチドのN−末端に付加したTyr、ヨード−Tyr、ピログルタミン酸または蛍光タグを有する、請求項1ないし3のいずれか1に記載のコノトキシンペプチド。
  7. アミド環化骨格を含む、請求項1〜3のいずれか1に記載のコノトキシンペプチド。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のコノトキシンペプチドまたはその塩、および医薬上許容し得る不活性成分を含む医薬組成物。
  9. ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)のα9α10サブタイプと関連する少なくとも1の症状を治療する方法であって、それを必要とする対象に治療上有効量の請求1〜7のいずれか1のコノトキシンペプチドまたは請求項8記載の医薬組成物を投与し、それによって該症状を治療することを含む方法。
  10. 少なくとも1の症状が疼痛である、請求項9記載の方法。
  11. 疼痛が、一般的な疼痛、慢性の疼痛、神経障害性の疼痛、侵害受容性の疼痛、炎症性疼痛、末梢神経損傷によって誘導された疼痛、炎症性障害によって誘導された疼痛、代謝障害によって誘発される疼痛、がんによって誘導される疼痛、化学療法によって誘導される疼痛、外科手術によって誘導される疼痛および/または火傷によって誘導される疼痛である、請求項10記載の方法。
  12. 疼痛が化学療法に関連する慢性の疼痛および/または化学療法に関連する神経障害である、請求項10記載の方法。
  13. 少なくとも1の症状が炎症症状である、請求項9記載の方法。
  14. 炎症症状が炎症、慢性炎症、リウマチ症、敗血症、線維筋痛症、炎症性腸疾患、サルコイドーシス、子宮内膜症、子宮筋腫、炎症性皮膚疾患、肺の炎症症状、神経系の炎症に関連する疾患、歯周疾患または心血管疾患である、請求項13記載の方法。
  15. 少なくとも1の症状が疼痛および炎症である、請求項9記載の方法。
  16. 少なくとも1の症状が炎症および神経障害である、請求項9記載の方法。
  17. 炎症症状および/または炎症が免疫細胞によって仲介される、請求項13、15または16のいずれかに記載の方法。
  18. 炎症症状および/または炎症が傷害後の長期の炎症および抹消神経障害である、請求項17記載の方法。
  19. 少なくとも1の症状ががんである、請求項9記載の方法。
  20. がんが乳がんである、請求項19記載の方法。
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