JP2016520129A - Alk阻害剤としてのピロロトリアジン - Google Patents

Alk阻害剤としてのピロロトリアジン Download PDF

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Abstract

【解決手段】 本出願は、式(I)の化合物および/またはその塩を提供し、X,R1およびR2がここで定義される化合物および/またはその塩を提供する。構造および治療用途もまたここで説明される。【選択図】 なし

Description

未分化リンパ腫キナーゼ(anaplastic Lymphoma Kinase:ALK)は、細胞膜貫通受容体チロシンキナーゼであり、インスリン受容体サブファミリーに属する。ALKは新生児脳において最も豊富に発現しており、脳の発達におけるALKの役割の可能性が示唆されている(Duyster,J.et al.,Oncogene,2001,20,5623−5637)。
ALKはまた、特定の腫瘍の進行にも関係している。例えば、未分化大細胞型リンパ腫(anaplastic large cell lymphomas:ALCL)の約60パーセントが、ヌクレオホスミン(nucleophosmin:NPM)とALKの細胞内ドメインとから成る融合タンパク質を生成する染色体変異と関連している(Armitage,J.O.et al.,Cancer:Principle and Practice of Oncology,6th edition,2001,2256−2316;Kutok J.L.& Aster J.C.,J.Clin.Oncol.,2002,20,3691−3702)。この変異タンパク質であるNPM−ALKは、恒常活性型のチロシンキナーゼドメインを有し、これは下流のエフェクタの活性化を介してその癌化特性の要因となっている(Falini,B.et al.,Blood,1999,94,3509−3515;Morris,S.W.et al.,Brit.J.Haematol.,2001,113,275−295;Duyster et al.;Kutok & Aster)。さらに、この癌化EML4−ALK融合遺伝子は、非小細胞肺癌(non−small−cell lung cancer:NSCLC)の患者において同定されており(Soda,M.,et al.,Nature,2007,448,561−566)、ALK阻害剤治療の有望な標的になるALK融合タンパク質のリストの一つを成す。実験データにより、恒常的活性型ALKの異常な発現がALCLの発病に直接関係し、ALKの阻害がALK陽性リンパ腫細胞の増殖を顕著に弱めることが示されてきた(Kuefer,Mu et al.Blood,1997,90,2901−2910;Bai,R.Y.et al.,Mol.Cell Biol.,1998,18,6951−6961;Bai,R.Y.et al.,Blood,2000,96,4319−4327;Ergin,M.et al.,Exp.Hematol.,2001,29,1082−1090;Slupianek,A.et al.,Cancer Res.,2001,61,2194−2199;Turturro,F.et al.,Clin.Cancer Res.,2002,8,240−245)。恒常活性化されたキメラALKは、主に小児および若年層が罹る、進行の遅い肉腫である炎症性筋繊維芽細胞腫瘍(inflammatory myofibroblastic tumors:IMTs)の約60%においても確認されてきた(Lawrence,B.et al.,Am.J.Pathol.,2000,157,377−384;Duyster et al.)。
さらに、ALKおよびその推定リガンドであるプレイオトロフィンは、ヒト膠芽細胞腫において過剰発現されている(Stoica,G.et al.,J.Biol.Chem.,2001,276,16772−16779)。マウスの研究では、ALKの欠失によって、膠芽細胞腫の腫瘍増殖が低下し、動物の生存が延長されている(Powers,C.et al.,J.Biol.Chem.,2002,277,14153−14158;Mentlein,R.et al,J.Neurochem.,2002,83,747−753)。
ALK阻害剤は、ALCL、IMT、増殖性疾患、膠芽細胞腫、および可能性のある他の固形腫瘍に対する現在の化学療法と組み合わせることによって持続的な治癒を可能にするかもしれず、または単体の治療薬としてこれらの患者における癌の再発を防止する維持的役割として使用することも可能である。種々のALK阻害剤、例えば、インダゾロイソキノリン(国際公開第2005/009389号)、チアゾールアミドおよびオキサゾールアミド(国際公開第2005/097765号)、ピロロピリミジン(国際公開第2005/080393号)、ならびにピリミジンジアミン(国際公開第2005/016894号)が報告されている。
要約すると、ALKの異常活性がヒトの特定の癌の発症および進行と関連する明確な遺伝学的および生物学的証拠が存在する。相当数の証拠が、ALK陽性の腫瘍細胞の増殖および生存にこれらのガン遺伝子を必要としていることを示し、一方でALKシグナリングの阻害は腫瘍細胞の増殖停止またはアポトーシスをもたらし、目的である腫瘍縮小効果をもたらす。ALKは、健康な成人のほとんどの正常組織において最小限の発現しかなく、特定の癌の腫瘍発生時および/または悪性進行の初期に活性化されている。それ故に、ALK阻害剤治療による正常細胞へのオンターゲットの影響は最小限であると考えられ、好ましい治療指数をもたらすものである。
本発明は式(I)
Figure 2016520129
の化合物および/またはその塩を提供する。
式(I)の化合物はALK阻害能を持ち、ALKによる疾患および症状を治療するために用いられ得る。
本出願はさらに少なくとも一つの式(I)の化合物またはその塩と少なくとも一つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
Sup−M2ヒト未分化大細胞型リンパ腫(ALCL)の腫瘍異種移植片を有するSCIDマウスにここで述べられる選ばれた化合物を経口投与する研究における薬物動態/薬力学的データを示す。 Sup−M2 ALCL腫瘍異種移植片を有するSCIDマウスにおける化合物16b(一日二回、経口投与)の抗腫瘍活性を示す。 重原子異常分散X線結晶構造解析による化合物17の絶対立体化学の決定を示す。
I.定義
本明細書で用いられる以下の用語は、そうでないと明記されていない限りそれらに属する意味を持つ。
ここで述べられる化合物および中間体は国際純正・応用化学連合(International Union for Pure and Applied Chemistry:IUPAC)またはケミカル・アブストラクツ・サービス(Chemical Abstracts Service:CAS)の命名法に基づいて命名されるものとする。
「Cx〜y」の表現は基の中の炭素原子の数を示す。例えば、「C1〜6−アルキル」は、アルキル基が一個(1)〜六個(6)の炭素原子を有する。ある場合には、x=0、つまり、「Cy〜0」である。「Cy〜0」という表現はその基が存在せず(x=0)または存在し(x=1〜6)、存在する時は基の中に一個(1)〜六個(6)の炭素原子を有する。たとえば、「−C0〜6−アルキル−C(=O)−C0〜6−アルキル−」は、−C(=O)−、−C1〜6−アルキル−C(=O)−、および−C1〜6−アルキル−C(=O)−C1〜6−アルキル−を含む。−C0〜6−アルキル−C(=O)−C0〜6−アルキル−の例は、−C(=O)−、−CHCH−C(=O)−、および−CH(CH)CHCH−C(=O)−CH−を含むがそれらに限られるものではない。
それ自身のみで、または他の用語および二つ以上の用語と共に用いられる、「アルキル」または「アルキル基」は分枝または非分枝状の鎖式飽和炭化水素基のモノラジカルを表す。例には、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、イソプロピル、tert−ブチル、イソブチル、などを含むがこれらに限られるものではない。アルキル基は通常一個〜六個の炭素原子など、1〜10個の炭素原子を有し置換されたり置換されなかったりすることが出来る。
それ自身のみで、または他の用語および二つ以上の用語と共に用いられる、「アルキルオキシ」は前記で説明されたように必要な数の炭素原子(アルキル基)を含み、酸素原子に結合している直鎖または分枝構造の炭化水素基を指す。ここで使われるように、アルキルオキシ基は、選択的に一個〜四個の置換基と置換してもよい。代表的なアルキルオキシ基は、例えば、メトキシ、エトキシ、tert−ブトキシなどを含むがそれに限られない。
「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素、そしてヨウ素原子を含む。
「医薬組成物」は、ヒトに投与するのに適した安全性/有効性のプロファイルを有する組成物を意味する。
「薬学的に許容される賦形剤」は、生理学的に許容され得る材料を意味し、この材料
はヒトに投与された場合に、通常アレルギー性または他の有害な反応、例えば、異常亢進、めまい等を生じない。
「薬学的に許容される塩」は、ヒトに投与するのに適した安全性/有効性のプロファイルを有する塩を意味する。
「対象」は、哺乳類に属する種を意味する。哺乳類の例は、ヒト、霊長類、チンパンジー、げっ歯類、マウス、ラット、ウサギ、ウマ、家畜、イヌ、ネコ、ヒツジ、およびウシを含むがそれらに限定されるものではない。
「治療上有効な量」は、特定の対象または対象群において治療される疾患または症状の悪化を、改善または抑制をするのに十分な化合物の量を意味する。適切な剤形、投与量、および投与経路の決定は、通常の薬学および医学の分野における当業者のレベル内であることが、理解されるべきである。例えばヒトまたは別の哺乳類では、治療される特定の疾患および対象への、治療上有効な量は、実験的にラボや臨床の場で決定されるか、または、Unuited States Food and Drug Administration、または他国の同様の機関によるガイドラインで求められる量でもよい。
「治療」は、治療される疾患に関連する、またはそれによって引き起こされる症状または特徴の少なくとも一つの、急性的若しくは予防的減弱または緩和を意味する。例えば、治療は、疾患の症状の減弱または疾患の完全な根絶を含むことが出来る。
「投与」は、対象に化合物を接触させる方法を意味する。「投与」の態様には、化合物を静脈内に、腹腔内に、鼻腔内に、経皮的に、局所的に、移植を介し、皮下に、経腸的に(parentally)、筋肉内に、経口で、全身に、そして吸着によって接触させることが含まれるが、これらに限られるものではない。
本出願の目的において、「および/または」という表現は選択(これ「または」それ)と共に組み合わせ(これ「および」それ)を意味することを理解されるべきである。
II.化合物
本発明は、式(I)
Figure 2016520129
の化合物および/またはその塩を提供し、
XはCHまたはNであり、
はHまたはC−Cアルキルを少なくとも一個のRと置換したものから選択され、
少なくとも一個のRがハロゲンでもう一個のRが水素またはハロゲンから選択され;
各Rが独立にヒドロキシル、C−Cアルキルオキシ、−(CO)N(R、および−O(CO)Rから選択され、
各Rが独立に水素、C−Cアルキル、および少なくとも一個のハロゲンと置換されたフェニルから選択される
化合物および/またはその塩を提供する。
ある実施形態では、少なくとも一個のRはハロゲンでもう一個のRは水素である。別の実施形態では、両方のR基はハロゲンである。さらに別の実施形態では、少なくとも一個のRはフッ素である。さらにまた別の実施形態では、両方のR基はフッ素である。
さらにある実施形態では、XはCHである。またさらに別の実施形態では、XはNである。また別の実施形態ではXはCHであり少なくとも一個のRはハロゲンで、もう一個のRは水素、および/または、XはCHで両方のR基はハロゲンである。またさらに別の実施形態ではXはNで少なくとも一個のRはハロゲンでもう一個のRが水素、および/または、XがNで両方のR基はハロゲンである。
ある実施形態では、RはHである。また別の実施形態では、RはHであり、XはNで少なくとも一個のRはハロゲンでありもう一個のRは水素、および/または、RはHであり、XはNであり両方のR基はハロゲンである。またさらに別の実施形態では、RはHであり、XはCHであり少なくとも一個のRはハロゲンでありもう一個のRは水素、および/または、RはHであり、XはCHで両方のR基がハロゲンである。
また別の実施形態では、Rは選択的に少なくとも一個のRと置換されたC−Cアルキルである。ある実施形態では、Rはヒドロキシルである。別の実施形態では、RはC−Cアルキルオキシである。またさらに別の実施形態では、Rは−(CO)N(Rである。またさらに別の実施形態では、Rは−O(CO)Rである。
またさらにある実施形態では、Rは水素である。またさらに別の実施形態では、RはC−Cアルキルである。また別の実施形態では、Rは少なくとも一個のハロゲンと置換されたフェニルである。またさらに別の実施形態では、Rは少なくとも一個の臭素と置換されたフェニルである。
個別のエナンチオマー、ジアステレオアイソマーおよび/または立体異性体の混合物(いかなる、そして全ての比の)を含む全ての立体化学的配置が、式(I)の説明に含まれることが理解されるべきである。特に、本出願はラセミ体ジアステレオマー(すなわち、3,4−シス、または3,4−トランスステレオアイソマー)およびそれらの化合物の単一エナンチオマーとして単離される式(I)の化合物、そしてこれらのいかなる全ての混合物を提供する。例えば、本出願は式(I)の化合物またはその塩を提供し、Rが水素でない以下のいずれかの配置を持つ:
Figure 2016520129
Figure 2016520129
Figure 2016520129
Figure 2016520129
ある実施形態では、これらの化合物は単一のエナンチオマーとして単離される。
また別の実施形態では、本出願は以下から選ばれた化合物、
(±)−3,4−シス−1−(2−メトキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
(±)−3,4−シス−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
(±)−2−(3,4−トランス−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
(±)−3,4−シス−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
(±)−[4−(3,4−トランス−3−フルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン;
(±)−2−(3,4−トランス−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
(±)−2−(3,3−ジフルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
(±)−1−(3,4−トランス−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−2−メチル−プロパン−2−オール;
(±)−2−(3,3−ジフルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
(±)−[4−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン;
(±)−[4−(3,4−トランス−3−フルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン;
(3R,4S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
(3S,4R)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
2−((3S,4S)−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
2−((3R,4R)−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−phenyl)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
(3S,4S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
(3R,4R)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
4−ブロモ−安息香酸 2−((3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エチルエステル;
2−(4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
および/またはその塩を提供する。
別の実施形態では、本出願は例えば、
Figure 2016520129
Figure 2016520129
Figure 2016520129
Figure 2016520129
などの単一エナンチオマーとして単離される追加の化合物、および/またはその塩を提供する。
本出願は、またここで述べられる化合物の塩も提供する。この塩は、薬学的に許容されるものが好ましい。式Iの化合物で薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸、例えば、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、亜リン酸、から得られる塩、および有機酸、例えば、脂肪族のモノ−およびジカルボン酸、フェニル置換されたアルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカン二酸、芳香族酸、ならびに脂肪族および芳香族のスルホン酸、から得られる塩を含むが、それに限られるものではない。このような塩は、よって硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、安息香酸メチル、ジニトロ安息香酸塩、フタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩を含むがこれらに限られるものではない。アルギニン酸塩、グルコン酸塩、ガラクツロン酸塩、ならびに同様のもの、例えば、Berge et al., "Pharmaceutical Salts",J, of Pharmaceutical Science, 1997;66:1−19などの、アミノ酸の塩についても考慮されるものである。
塩基性化合物の前記酸付加塩は、前記遊離塩基形態を十分な量の求められる酸と接触させる従来の方法で前記塩が調製されてもよい。この遊離塩基形態は、前記塩形態を塩基と接触させ、従来の方法で遊離塩基を単離することにより再生されてもよい。この遊離塩基形態はそれらに対応する塩形態とは、極性溶媒への溶解度など多少物理的特性が異なるが、本出願の目的において前記塩は一般に、それらに対応する遊離塩基と同等である。
薬学的に許容される式Iの化合物の酸付加塩は、アルカリやアルカリ土類金属水酸化物、または有機アミンなどの、金属またはアミンから成る。カチオンとして用いられる金属の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、ならびにカルシウムを含むが、これらに限らない。適当なアミンの例は、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、塩化プロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン(エタン−1,2−ジアミン)、N−メチルグルカミン、およびプロカインを含むが、これらに限らない;例えば、前記Berge et al.,1997参照のこと。
酸性化合物の塩基付加塩は、前記遊離酸形態を十分な量の求められる塩基と接触させる従来の方法で前記塩が調製されてもよい。この遊離酸形態は、前記塩形態を酸と接触させ、従来の方法で遊離酸を単離することにより再生されてもよい。この遊離酸形態はそれらに対応する塩形態とは、極性溶媒への溶解度など多少物理的特性が異なるが、本出願の目的において前記塩は一般に、それらに対応する遊離酸と同等である。
III.医薬組成物
本出願は、さらにここで述べられる化合物(例えば、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩、または本明細書、実施例または図に示される化合物を含む本出願で述べられる、あらゆる化合物)と、薬学的に許容されるキャリア、希釈剤、または賦形剤からなる医薬組成物を提供する。前記医薬組成物は二種類以上の化合物を含むこともある(つまり、前記医薬組成物内に二種以上の化合物が同時に使われる)。好ましくは、前記医薬組成物は、治療上有効な量の本発明の化合物の少なくとも一つを含むものである。別の実施形態では、これらの組成物はALKを介する疾患や症状の治療に有用である。本出願の化合物が癌または別のALKを介する疾患の治療に有効な化合物からなる医薬組成物内に混合することも可能である。
本出願の化合物は、シロップ、エリキシル剤、懸濁液、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、ロゼンジ、トローチ、水溶液、クリーム、軟膏、ローション、ゲル、エマルジョンなどの形態で調製されることが出来る。好ましくは、本出願の化合物が質的および量的に計測されたALKを介する疾患に関連する症状や病気の兆候を減らすことが可能となる。
本出願の化合物を用いた医薬組成物の調製において、薬学的に許容されるキャリアは個体または液体でもよい。固体状の調製物には、粉末、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、および分散顆粒を含む。個体キャリアは、一種類またはそれ以上の種類の物質からなり、それ自身がまた希釈剤、香料添加剤、結合剤、防腐剤、錠剤崩壊剤、または封入剤としての役割を果たしても良い。
粉末の場合、前記キャリアは微粉化された有効成分(つまり、本出願の化合物)とともに混合された微粉化された個体である。錠剤の場合、前記有効成分は必要な結合特性を持つキャリアと好適な比で混合されて求められる形状およびサイズに圧縮される。
前記粉末および錠剤は1%〜95%(w/w)の有効成分(つまり、本出願の化合物)を有する。別の実施形態では、有効成分は5%〜70%(w/w)の範囲である。好適なキャリアは、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、乳糖、ペクチン、デキストリン、でんぷん、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバター、および同様のものなどである。「調製」という言葉は、前記有効成分とキャリアとしての封入剤を調剤することにより、カプセル内で有効成分が別のキャリアと共にまたはそれのみで、キャリアに囲まれて、よってそれと連結していることを指す。同様に、カシェ剤およびロゼンジも含まれる。錠剤、粉末、カプセル剤、丸剤、カシェ剤、およびロゼンジは経口投与に好適な個体製剤形態として使われることが出来る。
坐剤の調製には、低融点ワックス、例えば脂肪酸グリセリドまたはココアバターの混合物が、まず溶融されて前記有効成分がその中に、撹拌によって、均質に分散される。前記溶融した均質な混合物は、その後都合の良いサイズの型に注入され、冷却されることによって、凝固される。
液体状の調製物は、溶液、懸濁液、およびエマルジョンを含み、例えば、水または水/プロピレングリコール溶液などを含む。非経口の注射には、液体の調製物は水溶性ポリエチレングリコール溶液中に調剤することが出来る。
経口使用に好適な水溶性溶液は前記有効成分を水に溶解し適切な着色剤、香料、安定剤、および増粘剤を必要に応じて加えることによって調製することが可能である。経口使用に好適な水溶性懸濁液は微粉化された前記有効成分を粘性材料、例えば天然または人工ゴム、レジン、メチルセルロース、カルボキシセルロースナトリウムなどと、および他のよく知られた懸濁化剤と共に水に溶解することによって作成することが可能である。
また、経口投与のため使用直前に液体状調製物に変えられる固体状調製物も含まれる。このような液体状調製物には、溶液、懸濁液、およびエマルジョンを含む。これらの調製物は、前記有効成分に加え、着色料、香料、安定剤、緩衝剤、人工および天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤および同様のものを含む。
前記医薬調製物は、単位用量の形態であるのが好ましい。このような形態では前記調製は適切な量の前記有効成分を含む単位容量に分注される。この単位用量形態は、パッケージされた調製物でもよく、パッケージは例えば小包された錠剤、カプセル、バイアルまたはアンプル容器に入った粉末など、個別の量の調製物を含むものである。また前記単位用量の形態は、カプセル、錠剤、カシェ剤、またはロゼンジそのもの、またはこれらのパッケージ化された形態のいずれでもよい。
前記医薬組成物における単位用量調製物あたりの有効成分の量は、特定の用途および前記有効成分の効能によって、0.1mg〜1,000mg、好ましくは1.0mg〜100mg、または単位用量の1%〜95%(w/w)の間で変更および調製される。この組成物は、必要であれば、別の混合可能な治療剤を含むことも出来る。
薬学的に許容されるキャリアは、一部において、投与される特定の組成物、ならびにこの組成物を投与するのに使用される特定の方法によって決定される。その結果、本出願の医薬組成物には幅広い種類の適当な調製物が存在する(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,20th ed.,Gennaro et al.Eds.,Lippincott Williams and Wilkins,2000を参照)。
本出願の化合物は、単一にまたは他の適切な化合物と共に、エアゾール製剤(つまり、これらは「噴霧」可能)として製造され吸入によって、投与されることが出来る。エアゾール製剤は、加圧下のジクロロジフルオロメタン、プロパン、窒素、または同様のものなど、許容され得る発射薬内に入れることが可能である。
例えば、静脈内、筋肉内、経皮、および皮下等経由などによる、非経口投与に適した調製物は、抗酸化剤、バッファー、静菌薬、および調製物を目的のレシピエントの血液と等浸透圧にする溶質を含む水性および非水性の無菌注射溶液、そして沈殿防止剤、可溶化剤、増粘剤、安定剤、および防腐剤を含むことが出来る水性および非水性の滅菌懸濁液などがある。本出願の実施において、組成物は、例えば、静脈内注入、経口、局所的に、腹腔内に、膀胱内に、および髄腔内などに投与されることが出来る。前記化合物の調製物は単位用量または複数単位用量ごとに密閉された容器、例えば、アンプル容器およびバイアル容器の形で提供することが出来る。注射液および懸濁液は、前記で述べたような滅菌済みの粉末、顆粒、および錠剤から調製されることが可能である。
対象に対して投与される用量は、本出願については、対象に経時的に有益な治療的応答をもたらすのに十分な量であるべきである。前記用量は、使用される特定の化合物の効能および前記対象の状態、および治療を受ける対象の体重、体表面積によって決定されるものである。用量の大きさもまた、特定の化合物を特定の対象への投与することに伴う、あらゆる有害な副作用の、有無、種類、および範囲によっても決定される。治療される疾患の治療または予防において投与される前記化合物の有効な量を決定するには、前記医師が循環血漿中の前記化合物のレベル、化合物の毒性、および/または疾患の進行度合いなどの要素を評価することが出来る。化合物の等価用量は通常の対象において、約1μg/kg〜10mg/kgである。多くの異なる投与方法が当業者に周知されている。
投与には、本出願の化合物は、前記化合物のLD50、前記化合物の薬物動態プロフィール、禁忌薬、および前記化合物のさまざまな濃度における副作用、および前記対象の全般的な健康状態を含むが、これに限らない要素を、前記対象の質量や全般的な健康状態にあてはめることによって決定される頻度で投与されるこが出来る。投与は単一または分割投与によって達成されることが出来る。
IV.治療の方法
別の観点では、本出願はALKを介する疾患および症状を患う対象を治療する方法を提供し、治療上有効な量の式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む。別の観点によれば、本出願は、ALKを介する疾患または症状を患っている対象を治療するのに使用する、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。好ましくは、前記式Iの化合物はまたは薬学的に許容されるその塩形態は、薬学的に許容されるキャリアを有する医薬組成物中で、前記対象に投与される。別の観点によれば、本出願は、ALKを介する疾患または症状を患っている対象を治療するのに使用する、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩からなる医薬組成物を提供する。別の実施形態では、前記ALKを介する症状または疾患は癌である。別の実施形態では、前記ALKを介する症状は、未分化大細胞型リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞腫、膠芽細胞腫、および他の固形腫瘍から選択される。別の実施形態では、前記ALKを介する症状は、大腸癌、乳癌、腎癌、肺癌、血管腫、扁平上皮骨髄性白血病、メラノーマ、膠芽細胞腫、および星状細胞腫から選択される。
前記ALKを介する疾患または症状は、その疾患または症状の種類に応じて、本出願の化合物を用いて、予防的に、急性的に、または長期的に治療することが可能である。他の哺乳類も本出願の化合物の投与によって利益を得るが、これらの各方法のホストおよび対象は通常ヒトである。
別の実施形態では、本出願は、対象における増殖性疾患を治療する方法であって、治療上有効な量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩形態の、前記対象への投与を有する方法を提供する。別の態様では、本出願は対象における増殖性疾患を治療するのに使用するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩形態を提供する。好ましくは、前記式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩形態は、薬学的に許容されるキャリアを有する医薬組成物中で、前記対象に投与される。別の態様では、本出願は対象における増殖性疾患を治療するのに使用するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩形態を有する医薬組成物を提供する。ある実施形態では、この増殖性疾患は癌である。ある実施形態では、前記増殖性疾患はALKを介するものである。ある実施形態では、前記増殖性疾患は癌である。ある実施形態では、前記増殖性疾患は未分化大細胞型リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞腫、膠芽細胞腫、および他の固形腫瘍から選択される。ある実施形態では、前記増殖性疾患は、大腸癌、乳癌、腎癌、肺癌、血管腫、扁平上皮骨髄性白血病、メラノーマ、膠芽細胞腫、および星状細胞腫から選択される。
前記増殖性疾患は、前記疾患または症状の種類に応じて本出願の化合物を用い予防的に、急性的に、または長期的に治療することが可能である。他の哺乳類も本出願の化合物の投与によって利益を得るが、これらの各方法のホストおよび対象は通常ヒトである。
式Iの化合物はALKを介する疾患の治療への有効性とその有効性に必須なコア構造とを共有しでいる(つまり、式Iの化合物は全てピロロ「2,1−f」[1,2,4]トリアジンの誘導体)。
治療的用途において、本出願の化合物は幅広い各種の経口および非経口の投与形態で調製および投与され得る。したがって、本出願の化合物は注射により、具体的には、静脈内、筋肉内、皮内、皮下、十二指腸内、または腹腔内に投与されることが可能である。また、ここで述べられる化合物は、吸入により、例えば、鼻腔内などに投与されることが出来る。さらに、本出願の化合物は、経皮的にも投与され得る。別の実施形態では、本出願の化合物は経口的に送達される。前記化合物は、直腸的、舌下的にまたは吹送法によっても送達されることが出来る。
本出願の薬学的手法に用いられる化合物は初期用量一日当たり約0.001mg/kg〜約100mg/kg投与されることが可能である。別の実施形態では、前記一日当たりの用量の範囲は、約0.1mg/kg〜約10mg/kgである。前記用量は、しかしながら、対象の必要条件、治療される症状の重度、使われる化合物に応じて変化させることが出来る。特定の症状に対する適当な用量は施術者により決定される。通常、治療は前記化合物の最適な用量より少ない用量において開始する。その後、前記用量は前記状況下において最適の効果が得られるまで小さい増幅で増量される。便利のため、必要であれば、一日の総用量を分割し一日かけて一部ずつ投与してもよい
V.化学
特にそうでないと示されない限り、全ての試薬および溶媒は商業的供給源から得られ、受理後、使用された。H NMRはBruker Avanceよりテトラメチルシランを内部標準として示す溶媒中で400MHzにおいて得られた。分析的HPLCはZorbax RX−C8、5×150mmカラムを用い0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリルと水の混合物で10%〜100%の勾配で溶出された。LCMSの結果は二つの機器のいずれかにより得られた。第一に、LCMS保持時間を示す実施例において、分析にはWaters Aquity Ultra Performance LCで2.1mmx50mm Waters Aquity UPLC BEH C18 1.7μmカラムを使用して行われた。目標カラム温度は45℃であり、実行時間が二(2)分、流量0.600mL/分、そして5%(0.1%ギ酸/水):95%(アセトニトリル/0。1%ギ酸)の溶媒混合液であった。質量分析データはMicromass LC−ZQ 2000四重極型質量分析計によって得られた。第二に、LCMS保持時間が示されない実施例において、分析はBruker Esquire 200イオントラップによって行われた。自動カラムクロマトグラフィーはCombiFlash Companion(ISCO,Inc.)によって実行された。融点は、Mel−Temp装置によって取られ修正されていない。
合成
本出願の化合物は有機合成の当業者によって知られている幅広い方法によって調製されることが可能である。本出願の化合物は以下に述べられる方法を使って、並びに有機化学の当業者により認識される別の方法およびそのバリエーションによって合成される。好ましい方法には、以下に述べられるが、それらに限定するものではなく、それらによって限定されるものでもない。特に断らない限り、化合物は商業的に供給される化合物、または有機合成の当業者によってよく知られている標準の方法で易しく合成される。
本出願の化合物はこのセクションで説明される反応および技法を用いて、調製されるものである。前記反応は前記試薬に適切な溶媒中で行われ、原料は成される変換に適切なものが使用される。また、下の合成方法の説明において、溶媒の選択、反応雰囲気、反応温度、実験時間および混成手順を含む、全ての反応条件は有機合成の当業者によって容易に認識される、その反応の標準条件から選ばれることが理解されるべきである。
ここで説明される実施例および実施形態は例示の目的に留まりそれらを考慮して、様々な修正および変更が当業者に推奨され、本出願の意図、範囲および添付の特許請求の範囲に含まれるものであることが理解されるべきである。特定の化学変換が次のスキームにリストされるが、リストにあるものに変わって多くの異なる試薬が使われてもよいことが当業者によって認識されるはずである。これらの試薬の一般的な代替物は、"Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis" Leo A. Paquette、John Wiley & Son Ltd (1995、または"Comprehensive Organic Transformations: A Guide to Functional Group Preparations" Richard C. Larock. Wiley−VCH and "Strategic Applications of Named Reactions in Organic Synthesis" Kurti and Czako, Elsevier, 2005、およびそれらの参考文献に見られるが、それらに限られるものではない。
全体反応スキーム
実施例1、2、4、および14の合成はスキーム1に示される一般的な反応順序に従うものである。
Figure 2016520129
実施例3、5、8、10および13の合成はスキーム2に示される一般的な反応順序に従うものである。
Figure 2016520129
実施例9、11、および12の合成はスキーム3に示される一般的な反応順序に従うものである。
Figure 2016520129
実施例16の合成はスキーム4に示される一般的な反応順序に従うものである。
Figure 2016520129
実施例16bからの実施例17の合成はスキーム5に略図が描かれている合成順序に従うものである。
Figure 2016520129
実験手順
Figure 2016520129
実施例1
(±)−3,4−シス−1−(2−メトキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
1a)4−クロロ−2−メトキシ−1−ニトロ−ベンゼン(1.12g、5.96mmol)、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボキシ酸第三級−ブチルエステル(1.84g、5.95mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(380mg、0.33mmol)、2M炭酸水素カリウム水溶液(7.45mL、14.9mmol)、および1,4−ジオキサン(18mL)を密閉された試験管内で混合し、その後この混合物を80℃で加熱して一晩撹拌した。HPLCは出発物質の完全な変換を示した。この生成物、4−(3−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステルを、フラッシュクロマトグラフィーにより単離し(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン25〜50%)、収量は90%であった。
1d)4−(3−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル、中間体1aを、スキーム1で略述され、且つ米国特許第8,471,005号明細書(国際公開第2010/071885号)において詳細に説明されるように、(±)−(3R,4S)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール(中間体1d)に変換した。
1e)(±)−(3R,4S)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール(中間体1d、米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号において説明されるように調整される;60mg、0.13mmol)、1−ブロモ−2−メトキシ−エタン(26mg、0.19mmol)、および重炭酸ナトリウム(13.6mg、0.16mmol)のアセトニトリル(1.5mL)中の混合物を、還流のために一晩加熱し、そしてその溶媒を真空下で蒸発させ、表題の生成物を分取逆送hplc(Gilson)によって黄色のフォームとして精製した(14.5mg、収量21.4%)。H NMR(CDCl3):8.68(s,1H),8.30(d,J=8.3Hz,1H),7.99(d,J=7.6Hz,1H),7.46(br s,1H),7.42(m,1H),7.12(m,1H),7.06(d,J=8.3Hz,1H),7.01(d,J=4.1Hz,1H),6.89(s,1H),6.83(d,J=4.1Hz,1H),6.78(d,J=8.2Hz,1H),3.90(br s,1H),3.89(s,3H),3.84(s,3H),3.54(m,2H),3.36(s,3H),3.13(m,1H),3.06(m,1H),2.64(m,4H),2.35(d,J=11.4Hz,1H),2.22(br s,2H),1.68(m,1H);LC/MS(ESI+): 504.1(M+H)。
Figure 2016520129
実施例2
(±)−3,4−シス−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
エチレンオキシド(40mg、0.9mmol)をガラス試験管に−78℃で採取し、そしてテトラヒドロフラン(200μL)中の(±)−(3R,4S)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール(実施例4;40mg、0.09mmol)を等温で添加して、試験管のキャップを閉め、この反応物を室温で一晩撹拌した。揮発性物質をその後減圧下で蒸発させ、この生成物を(Isco)フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOHをシリカゲルで)で黄色のフォームとなるよう精製した(25mg、収量57%)。H NMR(CDCl):8.70(s,1H),8.48(d,J=7.6Hz,1H),8.24(d,J=8.1Hz,1H),7.47(br s,1H),7.13(d,J=4.1Hz,1H),7.07(m,2H),6.88(s,1H),6.82(m,2H),4.02(s,3H),3.96(br s,1H),3.90(s,3H),3.70(m,2H),3.11(m,2H),2.64(m,3H),2.38(d,J=11.5Hz,1H),2.22(m,4H),1.72(d,J=11.5Hz,1H);LC/MS(ESI+):491.0(M+H)。
Figure 2016520129
実施例3
(±)−2−(3,4−トランス−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール
(±)−[4−(3,4−トランス−3−フルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン(実施例5;55mg、0.12mmol)を、実施例2で述べられた方法と似た方法によって、黄色のフォーム(35mg、収量58%)を得るために、表題の生成物に変換した。H NMR(CDCl):8.69(s、1H),8.34(d,J=8.0Hz,1H),7.98(d,J=7.6Hz,1H),7.48(s,1H),7.44(m,1H),7.14(m,1H),7.07(d,J=8.3Hz,1H),7.02(d,J=4.1Hz,1H),6.84(d,J=4.1Hz,1H),6.77(m,2H),4.63(dddd,J=48.4;9.7;9.7;4.6Hz,1H),3.90(s,3H),3.84(s,3H),3.67(m,2H),3.35(m,1H),2.96(d,J=11.4Hz,1H),2.65(m,3H),2.55(br s,1H;−OH),2.19(m,2H),1.86(m,2H);LC/MS(ESI+):492.0(M+H)。
Figure 2016520129
実施例4
(±)−3,4−シス−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
ドラムバイアル(8)中に、7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−オール(米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号に述べられているよう調整される;70mg、0.29mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(1.mL、13mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL)およびN−フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンアミド)(124mg、0.35mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で一時間撹拌した。(±)−(3R,4S)−4−(4−アミノ−3−メトキシ−フェニル)−3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボキシ酸第三級−ブチルエステル(中間体12Pはスキーム2および米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号で述べられるように調整される;111.8mg、0.35mmol)を添加した。その反応物を80℃で一晩加熱した。この反応混合物を、EtOAc層と重炭酸ナトリウム水溶液層に分離し、この有機溶媒抽出物を、乾燥し(MgSO)、溶媒を減圧下で蒸発させた。この粗残留物を、塩化メチレン(1mL)中に投入し、室温下でトリフルオロ酢酸(0.45mL、5.78mmol)により、HPLCがBoc基の完全な除去を示すまで処理した。この反応混合物は黄色のフォーム(82.00mg、63.5%)として得られ、真空下で濃縮し、この生成物が逆相プレhplc(Gilson)で単離したた後、catch/release acid−resin(Strata/Phenomenex)と混合することにより遊離塩基を単離した。H NMR(CDCl):8.72(s,1H),8.48(d,J=7.6Hz,1H),8.25(m,2H),7.48(s,1H),7.14(d,J=4.1Hz,1H),7.08(m,1H),6.83(m,4H),4.02(s,3H),3.92(s,3H),3.88(br s,1H),3.24(m,2H),2.89(d,J=12.6Hz,1H),2.76(m,2H),2.17(m,2H),1.64(d,J=12.6Hz,1H);LC/MS(ESI+):447.0(M+H)。
Figure 2016520129
実施例5
(±)−[4−(3,4−トランス−3−フルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン
5a).(±)−3,4−トランス−3−ヒドロキシ−4−(3−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(中間体16a、スキーム4および米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号に説明されるよう調整される;200mg、0.57mmol)の1,2−ジクロロエタン(6mL)溶液を、〜0℃において三フッ化ジエチルアミノ硫黄(188uL、1.42mmol)で処理し、この反応混合物を一晩撹拌し、室温にまで温めた。この反応混合物を、希釈されたNaHCO水溶液で急冷し、この生成物をDCMによって抽出した。この有機溶媒抽出物を水で一度洗浄した後、乾燥し(MgSO)、そして濾過し、そして粗生成物、(±)−3−フルオロ−4−(3−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(200mg、収量99%)を提供するため、溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物は精製なしで使用した。H NMR(CDCl):δppm 7.86(d,J=8.1Hz,1H),6.87〜7.00(m,2H),4.58(br. s.,2H),4.13〜4.32(m,1H),3.98(s,3H),2.70〜2.92(m,3H),1.93(d,J=13.6Hz,1H),1.68〜1.83(m,1H),1.49(s,9H)。
5b).(±)−3−フルオロ−4−(3−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステルのメタノール(10mL)溶液に、パラジウム炭素10%(1:9 パラジウム:カーボンブラック、40mg)を添加した。この混合物を、水素雰囲気下(35PSI)で一晩Parr装置内において振盪させた。Celiteでの濾過、および溶媒の蒸発により、粗性の(±)−4−(4−アミノ−3−メトキシ−フェニル)−3−フルオロ−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(180mg、98%)を提供し、これは精製なしで用いた。H NMR(CDCl):δppm 6.63〜6.71(m,3H),4.52(br.s.,2H),4.05〜4.26(m,1H),3.85(s,3H),3.74(br.s.,2H),2.63〜2.86(m,3H),1.88(d,J=13.4Hz,1H),1.62〜1.79(m,1H),1.49(s,9H)。
5c).7−(2メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−オール(米国特許第8,471,005号明細書/国公開第2010/071885号に述べられるよう調製される;120mg、0.50mmol)および(±)−3,4−トランス−4−(4−アミノ−3−メトキシ−フェニル)−3−フルオロ−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(194mg、0.6mmol)を、実施例4に述べられる方法と似た手順によって表題の生成物に変換した:黄色のフォーム(111.00mg、収量50%)。H NMR(CDCl):8.69(s,1H),8.35(d,J=8.2Hz,1H),7.98(d,J=7.6Hz,1H),7.47(s,1H),7.43(m,1H),7.13(m,1H),7.07(d,J=8.3Hz,1H),7.02(d,J=4.3Hz,1H),6.84(d,J=4.3Hz,1H),6.82(m,2H),4.56(dddd,J=48.5;9.7;9.7;5.0Hz,1H),3.90(s,3H),3.84(s,3H),3.48(d,J=11.3Hz,1H),3.08(d,J=11.8Hz,1H),2.68(m,3H),1.92(m,1H),1.76(m,2H);LC/MS(ESI+):448.0(M+H)。
Figure 2016520129
実施例6および7
2−((3S,4S)−3,4−ジヒドロキシ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−アセトアミド
および
2−((3R,4R)−3,4−ジヒドロキシ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−アセトアミド
鏡像異性的に純粋な実施例6および7を、(±)−2−(3,4−シス−3,4−ジヒドロキシ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−アセトアミドのラセミ体(米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号明細書で例示されている)から実施例16aおよび16bに示される方法と似たSFC法でクロマト分離によって調製した。実施例6(ee>99%)がカラムから一番に溶出され、そして実施例7が二番目にカラムから溶出される(ee>99%)。
Figure 2016520129
実施例8
(±)−2−(3,4−トランス−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール
メタノール(0.4mL)中の、エチレンオキシドおよび(±)−[4−(3,4−トランス−3−フルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン(実施例13、60mg)を、実施例2に示される方法に似た手順により、ただし50Cにおいて、表題の生成物に変換し、黄色のフォームを得た(34mg、収量52%)。H NMR(CDCl):8.72(s,1H),8.48(d、J=7.5Hz,1H),8.29(d,J=8.2Hz,1H)、8.25(m,1H),7.49(br s,1H),7.14(d,J=3.2Hz,1H),7.08(m,1H),6.82(m,3H),4.65(dddd,J=48(H−Fカップリング),11.2,11.2,3.4Hz,1H),4.02(s,3H),3.92(s,3H),3.68(m,2H),3.36(m,1H),2.98(d,J=11.0Hz,1H),2.67(m,3H),2.22(m,3H),1.92(m,1H),1.84(m,1H);LC/MS(ESI+):493.0(M+H)。
Figure 2016520129
実施例9
(±)−2−(3,3−ジフルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール
(±)−[4−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン(実施例12と同様の方法で調製される;68mg、0.15mmol)を、黄色のフォームを得るために、実施例8に述べられる方法と同様の方法によって表題の生成物に変換した(47mg、収量63%)。H NMR(CDCl):8.70(s,1H),8.34(d,J=8.2Hz,1H),7.97(d,J=7.6Hz,1H),7.50(s,1H),7.43(m,1H),7.13(m,1H),7.07(d,J=8.3Hz,1H),7.02(d,J=4.2Hz,1H),6.82(m,3H),3.91(s,3H),3.84(s,3H),3.68(m,2H),3.24(m,1H),3.09(m,1H),2.87(m,1H),2.68(m,2H),2.45(dd,J=28.2(F−H ビシナルカップリング),11.6Hz,1H),2.27(m,3H),1.89(m,1H);LC/MS(ESI+):509.9(M+H)。
Figure 2016520129
実施例10
(±)−1−(3,4−トランス−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−2−メチル−プロパン−2―オール
1,2−エポキシ−2−メチルプロパンおよび(±)−[4−(3,4−トランス−3−フルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン(実施例13、58mg)を、黄色のフォームを得るために、実施例8に述べられる方法と同様の方法によって、表題の生成物に変換した(36mg、収量53%)。H NMR(CDCl):8.71(s,1H),8.48(d,J=7.4Hz,1H),8.28(d,J=8.2Hz,1H),8.26(d,J=4.5Hz,1H),7.49(s,1H),7.13(d,J=4.5Hz,1H),7.10(m,1H),6.84(d,J=4.5Hz,1H),6.79(m,2H),4.64(dddd,J=48.3(F−H ジェミナルカップリング),9.8,9.8,4.3Hz,1H),4.02(s,3H),3.93(s,3H),3.36(m,1H),2.96(m,1H),2.86(br s,1H),2.60(m,1H),2.47(m,4H),1.87(m,2H),1.22(s,3H),1.21(s,3H);LC/MS(ESI+):521.0(M+H)。
Figure 2016520129
実施例11
(±)−2−(3,3−ジフルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール
エチレンオキシドおよび(±)−[4−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン(実施例12、68mg)を、黄色のフォームを得るために、実施例8に説明された方法と同様の方法によって表題の生成物に変換した(51mg、収量68%)。H NMR(CDCl):8.72(s,1H),8.48(d,J=7.4Hz,1H),8.28(d,J=8.1Hz,1H),8.24(d,J=4.3Hz,1H),7.51(s,1H),7.14(d,J=3.6Hz,1H),7.08(m,1H),6.84(m,2H),4.02(s,3H),3.92(s,3H),3.68(m,2H),3.25(m,1H),3.10(m,1H),2.90(m,1H),2.74(m,1H),2.65(m,1H),2.46(dd,J=28.3(F−H ビシナルカップリング),11.7Hz,1H),2.27(m,3H),1.90(m,1H);LC/MS(ESI+):510.54(M+H)。
Figure 2016520129
実施例12
(±)−[4−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン
12a).1−ブロモ−3−メトキシ−ベンゼン(10g、53.5mmol),4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−3、6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(16.5g、53.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.1g、2.7mmol)、2M炭酸ナトリウム水溶液(67mL、133.7mmol)、を丸底フラスコ内において1,4−ジオキサン(150mL)中に混合し、その混合物を80℃で一晩加熱した。この生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン)によって、4−(3−メトキシ−フェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(12.5g、収量81%)を得るために単離した。H NMR(CDCl):7.26(m,1H),6.97(d,J=7.6Hz,1H),6.91(s,1H),6.81(d,J=8.1Hz,1H),6.04(br.s.,1H),4.07(br.s.,2H),3.82(s,3H),3.60〜3.68(m,2H),2.52(br.s.,2H),1.49(s,9H)。
12b).4−(3−メトキシ−フェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(2g、6.9mmol)はさらにフラッシュクロマトグラフィー(100DCMをシリカゲルで)によって、ベースラインの不純物(おそらくは鈴木反応からの残留パラジウム)を除去して、塩化メチレン(28.9mL、451mmol)中に溶解して、室温においてm−CPBA 70〜75%(70:30、m−クロロ過安息香酸:3−クロロ安息香酸、2.4g、9.7mmol)で一晩処理した。この反応物を、Na水溶液で処理し、その後飽和NaHCO水溶液で処理することによって急冷し、さらにジクロロメタンによって二回抽出した。併せた有機抽出物は、乾燥させ(MgSO)そして濾過され、溶媒は減圧下で蒸発させた。その生成物は追加の精製なしで次の工程で用いられた:(±)−6−(3−メトキシ−フェニル)−7−オキサ−3−アザ−ビシクロ{4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸第三級−ブチルエステル(2g、収量95%)。H NMR(CDCl):δppm 7.26(m,1H),6.95(d,J=7.8Hz,1H),6.90(br.s.,1H),6.84(d,J=8.1Hz,1H),3.93〜4.19(m,1H),3.81(s,3H),3.53〜3.79(m,2H),3.10〜3.24(m,2H),2.38〜2.51(m,1H),2.17(br.s.,1H),1.48(s,9H)。
12c).(±)−6−(3−メトキシ−フェニル)−7−オキサ−3−アザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸第三級−ブチルエステル(2g)のメタノール(115mL)溶液に、10%パラジウム担持炭素(10:90、パラジウム:カーボンブラック、400mg)を添加した。この混合物は水素雰囲気下(50PSI)においてParr装置で一晩振盪した。Celiteによる濾過および溶媒の蒸発によって粗生成物を得た。その生成物はフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン)によって単離し、(±)−3−ヒドロキシ−4−(3−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(1.79g、収量89%)が得られた。H NMR(CDCl):δppm 7.26(s,1H),6.72〜6.92(m,3H)、4.31(br.s.,2H)3.96(br.s.,1H)、3.81(s,3H)、3.01(d,J=13.4Hz,1H),2.70〜2.92(m,2H),2.13〜2.34(m,1H),1.64(br.s.,2H),1.49(s,9H)。
12d).0℃の塩化メチレン(70mL)中の(±)−3−ヒドロキシ−4−(3−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(1.27g、4.13mmol)およびピリジン(334uL、4mmol)を、デス・マーチンペルヨージナン(3.5g、8.3mmol)で処理し、この反応物を室温で二時間撹拌した。この反応はNaの飽和溶液とNaHCOの飽和溶液の混合物(1:1 v:v)(50ml)を添加することにより急冷し、続いてエーテルで抽出した。この生成物はフラッシュクロマトグラフィーにより単離され、(±)−4−(3−メトキシ−フェニル)−3−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(0.94g、収量75%)を得た。H NMR(CDCl):δppm 7.27(s,1H),6.83(d,J=8.1Hz,1H),6.70〜6.75(m,1H),6.68(s,1H),4.24(d,J=18.2Hz,1H),4.06(d,J=18.2Hz,2H),3.80(s,3H),3.62(dd,J=11.5,5.9Hz,1H),3.51(br.s.,1H)、2.19〜2.35(m,2H)、1.44〜1.53(m,9H)。
12e).(±)−4−(3−メトキシ−フェニル)−3−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(900mg、2.95mmol)の1,2−ジクロロエタン(50mL)溶液を、〜0℃で三フッ化ジエチルアミノ硫黄(974uL.7.4mmol)によって処理し、その反応混合物を一晩撹拌し、室温まで温めた。この反応混合物を、希釈されたNaHCO水溶液で急冷し、その生成物はDCNにより抽出した。この有機溶媒抽出物を水で洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過し、そして減圧下において溶媒を蒸発させた。この粗生成物は精製なしで用いられた:(±)−3,3−ジフルオロ−4−(3−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(515mg、収量53%)。H NMR(CDCl):δppm 7.22〜7.30(m,1H),6.89(d,J=7.6Hz,1H)、6.86(br.s.,2H),4.13〜4.67(m,2H)、3.81(s,3H)、2.92〜3.17(m,2H)、2.83(br.s.,1H),2.09〜2.24(m,1H),1.87(d,J=12.4Hz,1H),1.49(s,9H)。
12f).硝酸(77uL、1.8mmol)を無水酢酸(865uL、9.2mmol)に0℃の窒素雰囲気下で添加し、この混合物を5〜10分間撹拌した。この溶液を(±)−3,3−ジフルオロ−4−(3−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(500mg、1.5mmol)のアセトニトリル(12mL)溶液に0℃の窒素雰囲気下で添加し、その反応物は、この温度で2時間撹拌した。冷やされたDCMを添加し、そしてこの反応物を飽和NaHCO水溶液によって急冷した。その有機溶媒抽出物を、減圧下で乾燥(MgSO)させ、濾過し、そして濃縮した。所望の位置異性体生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ISCO、シリカゲル、EtOAc/ヘキサン 1:4)により単離し、(±)−3,3−ジフルオロ−4−(3−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(240mg,収量42%)を白色フォーム個体として得た。H NMRおよびNOEDiff(CDCl):δppm 7.84(d,J=8.3Hz,1H),7.02(s,1H),6.97(d,J=8.3Hz,1H),4.42(br.s.,2H),3.97(s,3H),2.73〜3.20(m,3H),2.09〜2.27(m,1H),1.91(d,J=14.1Hz,1H),1.50(s,9H)。
12g).(±)−3,3−ジフルオロ−4−(3−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(230.00mg)のメタノール(10mL)溶液に10%パラジウム担持炭素(10:90,パラジウム:カーボンブラック、40mg)を添加した。この混合物をParr装置により水素雰囲気下(35PSI)で2時間振盪した。Celiteによる濾過、および溶媒の蒸発によって、(±)−4−(4−アミノ−3−メトキシ−フェニル)−3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(200mg、収量95%)を得て、精製なしで用いた。H NMR(CDCl):δppm 6.65〜6.77(m,3H),4.15〜4.65(m,2H),3.85(s,3H)、3.77(br.s.,2H),2.72〜3.13(m,3H)、2.03〜2.24(m,1H),1.85(d,J=12.4Hz,1H),1.49(s,9H)3124−67。
12h).7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−オール(米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号で説明される方法で調製される;65mg、0.27mmol)および(±)−4−(4−アミノ−3−メトキシ−フェニル)−3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(100mg、0.29mmol)を、実施例4と似た方法によって表題の生成物に変換し、黄色のフォームを得た(86mg、収量69%)。H NMR(CDCl):8.72(s,1H),8.49(d,J=7.4Hz,1H),8.28(d,J=8.2Hz,1H),8.24(m,1H),7.51(s,1H),7.14(d,J=4.0Hz,1H),7.08(m,1H),6.86(m,3H),4.02(s,3H),3.92(s,3H),3.30(m,1H),3.21(m,1H),3.02(m,1H),2.90(dd,J=30.8(F_H ビシナルスピン結合),13.7Hz,1H),2.75(m,1H),2.10(m,1H),1.95(m,2H);LC/MS(ESI+):467.0(M+H)。
Figure 2016520129
実施例13
(±)−[4−(3,4−トランス−3−フルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン
7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−オール(米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号で説明される手順で調製される;100mg、0.41mmol)および(±)−4−(4−アミノ−3−メトキシ−フェニル)−3−フルオロ−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(中間体5b,スキーム2;146mg、0.45mmol)を、実施例4と同様の手順によって、表題の生成物に変換し、黄色のフォームを得た(119mg、収量64%)。H NMR(CDCl):δppm 8.70(s,1H),8.49(d,J=7.6Hz,1H)、8.28(d,J=8.1Hz,1H)、8.19〜8.26(m,1H)、7.48(s,1H),7.13(d,J=4.3Hz,1H)、7.01〜7.09(m,1H)、6.77〜6.87(m,3H)、4.46〜4.69(m,1H)、4.02(s,3H)、3.91(s,3H)、3.44〜3.50(m,2H),3.08(d,J=11.9Hz,1H),2.60〜2.80(m,3H)、1.68〜1.83(m,2H)。
Figure 2016520129
実施例14
(±)−3,4−シス−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
実施例14のラセミ体、(±)−3,4−シス−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オールを、米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号およびスキーム1で述べられる方法により調製した。
Figure 2016520129
実施例14aおよび実施例14b
(3R,4S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
および
(3S,4R)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
鏡像異性的に純粋な実施例14aおよび14bを、実施例14のラセミ体(米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号で例示されている)から実施例16aおよび16bで説明される方法と似たSFC法によってクロマト分離することにより調製した。実施例14a(ee>99%)が一番にカラムから溶出され、そして実施例14bが二番目にカラムから溶出される(ee>99%)。
Figure 2016520129
実施例15aおよび15b
2−((3S,4S)−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール
および
2−((3R,4R)−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール
鏡像異性的に純粋な実施例15aおよび15bを、実施例3のラセミ体から実施例16aおよび16bで説明される方法と似たSFC法によりクロマト分離することにより調製した。実施例15a(ee>99%)が一番にカラムから溶出され、そして実施例15bが二番目にカラムから溶出される(ee>99%)。
Figure 2016520129
実施例16
(±)−3,4−トランス−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
16a)この反応物を窒素雰囲気下に置いた。乾燥ジメトキシエタン(10ml)中の0℃の冷4−(3−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(中間体4、4.0g、12.0mmol)に、水素化ホウ素ナトリウム(728mg、19.2mmol)を一度に添加した。5分後、乾燥ジメトキシエタン(5mL)中の三フッ化ホウ素エーテラート溶液(3.0mL、24mmol)を滴下(シリンジ)し、そして冷却槽を除去し、この反応物を一晩撹拌した(同時に室温まで温めた)。この反応物は0℃に冷却され、発砲が収まるまで水を滴下し(余剰の水素化物を抑える)、続いて10M水酸化ナトリウム水溶液(7.6mL、76mmol)、及びその後30%過酸化水素水(7.6mL、74mmol)を滴下した。添加後、その反応物を室温まで温め、二時間撹拌した。水で希釈した後、EtOAcによって抽出した。混合した抽出物を3%NH水溶液によって、その後水によって洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、蒸発させ、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ISCO、シリカゲル、EtOAc/ヘキサン 25〜40%)により精製し、2g(収量47%)の中間体16a、(±)−3,4−トランス−3−ヒドロキシ−4−(3−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステルを得た。
16b).(±)−3,4−トランス−3−ヒドロキシ−4−(3−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステル(中間体16a、7g)のメタノール(350mL)溶液に10%パラジウム担持炭素(10:90、パラジウム:カーボンブラック、1g)を添加した。その混合物を水素雰囲気下(35PSI)においてParr装置によって一晩振盪した。Celiteによる濾過と溶媒の蒸発により粗生成物を得た。この粗生成物は、ジクロロメタン中で懸濁液にされ、希釈されたNaHCO水溶液により二回洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過して、溶媒を蒸発した。この生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン 〜40−70%)により精製し、5.1g(収量80%)の中間体16b、(±)−3,4−トランス−4−(4−アミノ−3−メトキシ−フェニル)−3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステルを得た。
中間体16bを、実施例16のラセミ体に、スキーム4で略述され、且つ米国特許第8,471,005号明細書(国際公開第2010/071885号)で詳細に説明されるように変換した。
Figure 2016520129
実施例16a
(3S,4S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
および
実施例16b
(3R,4R)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール
エナンチオマーの分離:実施例16aおよび16bは実施例16から以下のように得られる:実施例16のラセミ体(米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号において例示されている)を、実施例16aおよび16bの単一エナンチオマーを得るため、超臨界流体(supercritical fluid:SFC)高速液体クロマトグラフィーのキラル固定相カラムにかけた。ChiralPak AD−H(10x150mmまたは21x150mm)を、温度T=35Cおよび背圧P=120bar、波長220nmに設定されたUV検出器と共に用いた。流量6.0mL/分で移動相は40%のMeOH(0.1%DEAと共に)−60%COであった。実施例16a(ee>99%)が一番にカラムより溶出され、そして実施例16bが二番にカラムから溶出される(ee>99%)。
Figure 2016520129
実施例17
4−ブロモ安息香酸 2−((3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エチルエステル
(3R,4R)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール(実施例16b;40.00mg、0.082mmol)およびトリエチルアミン(12uL、0.09mmol)の塩化メチル(0.400mL、6.24mmol)中の混合物に、4−ブロモ−ベンゾイルクロリド(19mg、0.086mmol)を0℃において添加した。この反応物は一晩、撹拌し、冷却槽/反応物をゆっくり室温に温めた。揮発性物質を蒸発させ、粗残留物を高真空下でさらに乾燥した。この生成物を分取逆送hplc(Gilson)によって単離し、遊離塩基を強陽イオン交換樹脂カラム(Strata,Phenomenex)によってリリースし、33mg(収量60%)の4−ブロモ安息香酸 2−((3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エチルエステルを得た。H NMR(CDCl):8.70(br s,1H),8.35(d,J=8.1Hz,1H)、7.96(d,J=7.6Hz,1H),7.92(d,J=8.4Hz,2H),7.60(dJ=8.4Hz、2H),7.47(br s,1H),7.46〜7.40(m,1H),7.12(app t,J=7.5Hz,1H),7.07(d,J=8.3Hz,1H),7.02(d,J=4.7Hz,1H),6.85(d,J=4.7Hz,1H),6.78(d,J=8.7Hz,1H),6.76(br s,1H),4.50(app t,J=5.8Hz,2H)、3.89(s,3H),3.84(s,3H),3.80(m,1H)、3.31(m,1H)、3.04(br d,J=11.3Hz、1H)、2.90(app t,J=5.8Hz、2H)、2.35(m,1H)、2.26(m,1H)、2.15(app t,J=10.2Hz,1H)、1.86(m,2H),1.67(br s,1H)。
Figure 2016520129
実施例18
2−(4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール
[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−(2−メトキシ−4−ピペリジン−4−イル−フェニル)−アミン(60mg、0.14mmol)を、収量60%で、7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−オール(米国特許第8,471,005号明細書/国際公開第2010/071885号で説明される)および4−(4−アミノ−3−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸第三級−ブチルエステルから、実施例4に似た方法で調製し、実施例8で説明された手順と同様の手順で表題の化合物に変換し、黄色のフォーム(35mg、収量53%)を得た。H NMR(CDCl):8.69(s,1H),8.29(d,J=7.7Hz,1H),8.99(d,J=7.6Hz、1H)、7.43(m,2H)、7.13(m,1H),7.07(d,J=8.3Hz,1H),7.02(d,J=2.7Hz、1H),6.83(d,J=2.7Hz,1H),6.73(s,1H),6.72(m、1H),3.90(s,3H),3.84(s,3H),3.65(m、2H),3.05(m,2H),2.59(m,2H),2.48(m、1H),2.19(m,2H),1.79(m,5H);LC/MS(ESI+):474.0(M+H)。
実施例16bの絶対立体化学の決定。実施例17のX線データ
鏡像異性的に純粋な実施例16bはスキーム5および前記で示されるように実施例17に誘導体化される。この絶対立体化学は以下に述べられるように、X線結晶構造解析によって決定された。臭素原子の重原子効果(別の実施例として、Mudianta, I.W.Katavic, P.L.;Lambert, L.K.et al. Tetrahedron 2010, 66, 2752を参照)に基づいて、実施例17および16bの絶対立体化学は、X線の異常分散による結晶構造解析により(3R,4R)となるよう決定した。ORTEP図は、図3に示した。
X線結晶学的実験的手法−実施例17
全ての反射強度は、KM4/Xcalibur(検出器:Sapphire3)を用いて、増幅グラファイトで単色化されたMoKα線(λ=0.71073オングストローム)で、CrysAlisProプログラム(バージョン1.171.33.55, Oxford Diffraction Ltd.,2010)によって計測した。このCrysAlisProプログラム(バージョン1.171.33.55, Oxford Diffraction Ltd.,2010)はセル寸法を精密化するために用いた。データ整理はCrysAlisProプログラム(バージョン1.171.33.55, Oxford Diffraction Ltd.,2010)を用いて行われた。構造はSHELXS−97プログラム(Sheldrick, 2008)を用いて解明され、SHELXL−97(Sheldrick、2008)を用いてFに対して精密化した。多面的な結晶モデルに基づいた分析的な数値吸収補正はCrysAlisPro(バージョン1.171.33.55, Oxford Diffraction Ltd.,2010)を用いて行われた。データ収集の温度はCryojetシステム(Oxford Instrumentsにより製造)によって制御した。H原子(N2nおよびO3nに位置するH原子を除く、n=A、B)は、AFIX13、AFIX23、AFIX43またはAFIX137に従って、計測された位置に置かれ、等方性の変位パラメーターは付随C原子のUeqの1.2または1.5倍であった。このN2nおよびO3n(n=A、B)に位置するH原子は差フーリエマップから見つけられ、これらの位置はN−HおよびO−Hの距離が0.88(3)および0.84(3)オングストロームにそれぞれなるよう固定された。
データは110(2)Kにおいて結晶が瞬間冷却された後に収集した。化合物C3434BrNの構造を解明し、非中心対称空間群P1中でZ’=2(つまり、非対称単位中に結晶学的に独立な分子が存在する)によって精密化した。実施例17の構造を配置した。この絶対配置は、結晶の回析測定における異常分散効果によって決定され、そしてこのモデルはC11nおよびC12n(n=A、B)でキラリティーRを持つ。二つのキラル中心がトランス構造中に見られた。このFlackパラメーターが0.019(5)まで精密化した(このパラメーターの0の値は構造精密化によってもたらされた絶対構造が正しく決定されていたことを表していることに留意)。
に対しての最終的な精密化は許容されるものであった。このR因子[F>2σ(F)]は、約0.044であった。最終的な差フーリエマップは比較的平坦であり、残差ピークは0.67eオングストローム−3未満であった。この残差ピークQ1(0.67eオングストローム−3)およびQ3(0.43eオングストローム−3)は、N−HA(A=アクセプター)のアクセプター候補の位置にあるように見えた。しかしながら、これらのピークは格子水分子であるには小さすぎた。C3434BrN、Fw=672.57、黄色ロッド、0.40´0.15´0.10mm、三斜晶、P1(no.1)、a=7.32713(12)、b=11.12781(17)、c=19.6664(3)オングストローム、α=106.2111(14)、β=91.7015(13)、γ=93.2437(12)°、V=1535.54(4)オングストローム、Z=2、D=1.455gcm−3、m=1.390mm−1、絶対に正確な範囲:0.631〜0.905であった。37796反射が(sinq/l)max=0.62オングストローム−1の精度まで計測された。12019の反射が固有(Rint=0.0380)であるもので、10778が観察された[I>2s(I)]。827のパラメーターが、7点において精密化された。R1/wR2[I>2s(I)]:0.0442/0.1187.R1/wR2[全反射]:0.0486/0.1202.S=1.092。残留電子密度は−0.47と0.68eオングストローム−3の範囲であった。
生物学的データ
酵素アッセイおよび細胞アッセイによるALK自己リン酸化に対する阻害活性(IC50)決定の実験的手法は、米国特許第8,471,005号明細書およびCheng M., Quail M.R., Gingrich D.E.,et al. Mol Cancer Ther 2012;11, 670−67の説明に従って行われる。例示的な化合物における阻害活性は表1に与えられる。
Figure 2016520129
ラット薬物動態(PK)実験
ラットPK同定の実験プロトコルは(Ott, G.R.; Wells, G.J.; Thieu, T.V.; Quail, M.R. et al. J. Med. Chem. 2011, 54, 6328−6341)にて以前説明された手法に従って行われた。実施例14(ラセミ体、シス)および16(ラセミ体、トランス)は許容範囲内のラットPK特性を有するとみなされる。下記表2を参照のこと。
Figure 2016520129
実施例14および実施例16の二つのジアステレオマーラセミ体におけるラットPKパラメーターは同等である。
IN VIVO実験
実験手法
げっ歯類でのin vivoPK/Pおよび腫瘍増殖抑制実験は以下に述べられる以前発表されたプロトコルに従って行われる: Cheng M., Quail M.R., Gingrich D.E., et al. Mol Cancer Ther 2012;11, 670−679およびOtt, G.R.;Wells, G.J.;Thieu, T.V.; Quail, M.R.et al.J.Med.Chem. 2011, 54, 6328−6341。
細胞株
前記NPM−ALK陽性ALCL細胞株、Karpas−299およびSup−M2は、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbHより購入した。
動物
重症複合免疫不全(Severe combined immunodeficient:SCID)/beigeあるいはNu/Nuマウス(週齢6週〜8週のメス)は1ケージあたり5匹ずつのマイクロアイソレータ―ユニットにて標準の実験動物用飼料(Teklad Labchow)によって飼育された。動物は湿度および温度制御された環境下において12時間間隔の明暗周期で飼育され、特定および日和見感染菌の無菌状態下において維持された。マウスは実験的操作の少なくとも1週間前には隔離された。動物実験はすべてInstitutional Animal Care and Use Committee of Cephalon, Inc.またはUniversity of Turin Ethical Committeeによって承認されたプロトコルに従って行われた。
イムノブロット解析
リン酸化および全ALK、ならびに前記下流ターゲットのイムノブロッティングは抗体供給先より提供されるプロトコルに従って行われた。手短に、処理後、細胞はFRAKリシスバッファー[10mmol/L Tris、pH7.5、1%TritonX−100、50mmol/L塩化ナトリム、20mmol/Lフッ化ナトリウム、2mmol/Lリン酸ナトリウム、0.1%BSA、フレッシュの1mmol/Lの活性バナジン酸ナトリウム、1mmol/LDTT、1mmol/Lフッ化フェニルメチルスルホニル、およびプロテアーゼ阻害剤カクテルIII(1:100に希釈、カタログ番号539134;Calbiochem)]内で溶解された。ソニケーション後、前記溶解物は遠心により分離され、サンプルバッファーと混ぜ、SDS−PAGEにかけられた。メンブレンに転写後、そのメンブレンは個別の一次抗体、二次抗体でブロットされ、TBS/0.2%Tweenで洗われ、そして前記タンパク質のバンドがEnhanced Chemiluminescenceによって可視化された。リン酸化および全NPM−ALKの各バンドはスキャンされ、Gel−Pro Analyzerソフトウエア(Media Cybernetics, Inc.)で数値化された。
PK/PD実験
指数増殖している細胞が、各マウスの左脇腹に移植された。このマウスはモニターされて異種間腫瘍移植片の体積が約300〜500mmに達すると、マウスは賦形剤であるPEG−400または目的の前記化合物(例えば、実施例14、16、16aおよび/または16b)を賦形剤内に調製したもののいずれかを、経口投与にて一回投与された。投与後の表示される時点において、前記マウスは安楽死させられ、その血液が回収および遠心分離されて、血漿が回収される。前記腫瘍は摘出され、TritonX−100を含まない完全なFRAKリシスバッファー内で手持ち用の組織用ブレンダ―で撹拌される。短時間のソニケーションの後、その溶解物がサンプルバッファーと混合され、そして前記で説明したALKイムノブロッティングのためSDS−PAGEにかけられた。リン酸化および全NPM−ALKの各バンドはスキャンされ、Gel−Pro Analyzerソフトウエア(Media Cybernetics, Inc.)で数値化された。そして表示される時点における各サンプルの相対NPM−ALKチロシンリン酸化(リン酸化NPM−ALK/NPM−ALK比)が算出され、賦形剤のみを投与されたサンプルの平均値が100とされた。血漿中と腫瘍溶解物中の化合物レベルは、液体クロマトグラフ・タンデム質量分析計(liquid chromatography/tandem mass spectrometry:LC/MS−MS)によって測定された。
PK/PDの結果および考察
実施例14(シス相対立体化学)および16(トランス相対立体化学)はより良く、かつ同等のin vitroプロファイルおよびラットPK特性を持つ(表2)。よって、これらのin vivoにおけるNPM−ALK自己リン酸化阻害活性を評価するには、ラセミ体化合物のどちらもが、SCIDマウスにALK依存Sup−M2皮下異種移植を用いた一回投与PK/PDに進められた(それぞれ図1A、1Bの順)。これらの実験において実施例14のラセミ体は、30mg/kgで経口投与されたとき、ALK自己リン酸化に対するゆるやかな阻害活性を示し、賦形剤のみ投与された動物に比べて、24時間以内のどの時点でも<75%阻害を持つ(図1A)。独立のPK/PD実験において、別の、実施例14の単一エナンチオマー、実施例14aおよび14bは30mg/kg投与で同等のゆるやかな阻害を示す(データは本明細書に示されない)。
対照的に、実施例16(トランス)におけるラセミ体は12時間後までの間、等量で75%〜87%のALK自己リン酸化阻害が見られたものの、24時間の時点でリン酸化の回復が見られた(図1B)。このポジティブな結果は実施例14と16のin vitroのデータが同様であることを鑑みると予期しないものである。さらに、前記別の単一エナンチオマー16aと16bは独立に実験された場合、異なるin vivoのPK/PDの反応を見せ、in vitro活性プロファイルに基づくと予期しない結果であった。特に、実施例16aは酵素IC50が3.76nMのであり細胞IC50は100nMであるが、実施例16bは酵素IC50が3.52nMで細胞IC50は120nMである。(表1参照のこと)in vitroにおける同等のデータにも関わらず、単一エナンチオマー実施例16aはALK自己リン酸化に対しわずかな影響を持ち:30mg/kg一回経口投与後、16時間にわたり40〜60%阻害(図1C)、それに対して単一エナンチオマー実施例16bは、同じ実験条件下、16時間までに80〜100%のシグナルを阻害する(図1D)。投与後6時間および16時間の実施例16bで達成される血漿および腫瘍レベル(図1F)もまた実施例16aによって達成される同じ時点での血漿および腫瘍レベルよりも予想外に高かった(4〜10倍の範囲内)(図1E)。これらの立体選択的であるin vivoのPK/PD反応の発見を鑑みて、より好ましい単一エナンチオマーである実施例16bが抗腫瘍効果の実験に進み、それは以下に説明される。
抗腫瘍効果の実験
腫瘍を持つマウスはランダムに別の治療グループに分かられ(8〜10匹/グループ)賦形剤(PEG−400,または水)または実施例16bを賦形剤中に調製したもののいずれかを表示される用量ずつ、表示される頻度にて100mLの体積で経口投与する(遊離塩基と同等であるmg/kgで表される)。各々腫瘍の長さ(L)と幅(W)はノギスによって測定され、それらのマウスの体重は2〜3日ごとに測定された。そして前記腫瘍の体積は0.5236×L×W×(L+W)/2の式で算出された。腫瘍の体積の統計学的解析はMann−Whitney rank sum testを用いて行われた。血漿および腫瘍サンプルは最終投与の2時間後に回収され。血漿および腫瘍溶解物中の前記化合物レベルはLC/MS−MSにて測定された。
顕著なPK/PD反応に基づき、(図1D)、前記単一エナンチオマー実施例16bはSCIDマウスへのSup−M2異種移植による抗腫瘍効果研究に選ばれた。完全な腫瘍退縮が実施例16bを30kg/kgまたは55mg/kgのいずれかを10日間一日二回経口投与したときに、観察された(図2)。10日間投与後、腫瘍の残存は見られなかった。どちらの投薬計画においても、体重減少または明らかな毒性は測定されなかった。単一エナンチオマー実施例16bでのin vivoのPK/PDや抗腫瘍効果の実験で見られたような好ましい結果は実施例14、実施例16または実施例16aにおけるin vitroまたはin vivoデータを鑑みると予期できないものであった。

Claims (24)

  1. 式(I)の化合物、
    Figure 2016520129
    および/またはその塩であり、
    XはCHまたはNであり、
    はH、または選択的に少なくとも一個のRで置換されたC−Cアルキルから選択され、
    少なくとも一個のRはハロゲンであり、他のRが水素またはハロゲンから選択され、
    各Rはヒドロキシル、C−Cアルキオキシ、CON(R、およびOCORから独立に選択され、
    各Rは水素、C−Cアルキル、および少なくとも一個のハロゲンで置換されたフェニルである
    化合物およびその塩。
  2. 請求項1記載の化合物において、前記他のRがハロゲンである、化合物。
  3. 請求項1記載の化合物において、前記他のRが水素である、化合物。
  4. 請求項1記載の化合物において、少なくとも一個のRがフッ素である、化合物。
  5. 請求項2記載の化合物において、前記他のRがフッ素である、化合物。
  6. 請求項1から5のいずれか記載の化合物において、XがCHである、化合物。
  7. 請求項1から5のいずれか記載の化合物において、XがNである、化合物。
  8. 請求項1から7のいずれか記載の化合物において、RがHである、化合物。
  9. 請求項1から7のいずれか記載の化合物において、Rが選択的に少なくとも一個のRで置換されたC−Cアルキルである、化合物。
  10. 請求項9記載の化合物において、前記少なくとも一個のRはヒドロキシルである、化合物。
  11. 請求項9記載の化合物において、前記少なくとも一個のRはC−Cアルキオキシである、化合物。
  12. 請求項9記載の化合物において、前記少なくとも一個のRはCON(Rである、化合物。
  13. 請求項9記載の化合物において、前記少なくともRはOCORである、化合物。
  14. 請求項1から13のいずれか記載の化合物において、Rは水素である、化合物。
  15. 請求項1から13のいずれか記載の化合物において、RはC−Cアルキルである、化合物。
  16. 請求項1から13のいずれか記載の化合物において、Rは少なくとも一個のハロゲンで置換されたフェニルである、化合物。
  17. 請求項16記載の化合物において、Rは少なくとも一個の臭素で置換されたフェニルである、化合物。
  18. Figure 2016520129
    Figure 2016520129
    Figure 2016520129
    Figure 2016520129
    から選択される単一エナンチオマーである化合物、および/またはその塩。
  19. (3R,4R)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オールである請求項18記載の単一エナンチオマー、および/またはその塩。
  20. (±)−3,4−シス−1−(2−メトキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
    (±)−3,4−シス−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
    (±)−2−(3,4−トランス−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
    (±)−3,4−シス−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
    (±)−[4−(3,4−トランス−3−フルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン;
    (±)−2−(3,4−トランス−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
    (±)−2−(3,3−ジフルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
    (±)−1−(3,4−トランス−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−2−メチル−プロパン−2−オール;
    (±)−2−(3,3−ジフルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
    (±)−[4−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン;
    (±)−[4−(3,4−トランス−3−フルオロ−ピペリジン−4−イル)−2−メトキシ−フェニル]−[7−(2−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イル]−アミン;
    (3R,4S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
    (3S,4R)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−ylアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
    2−((3S,4S)−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
    2−((3R,4R)−3−フルオロ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
    (3S,4S)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
    (3R,4R)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−3−オール;
    4−ブロモ安息香酸2−((3R,4R)−3−ヒドロキシ−4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エチルエステル;
    2−(4−{3−メトキシ−4−[7−(2−メトキシ−フェニル)−ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−2−イルアミノ]−フェニル}−ピペリジン−1−イル)−エタノール;
    から選択される化合物、および/またはそれらの塩。
  21. 請求項1〜20のいずれか記載の化合物、および/またはその塩、および薬学的に許容される賦形剤を有する医薬組成物。
  22. それを必要とする対象においてALKキナーゼを阻害する方法であって、前記対象に、治療上有効な量の請求項1〜20のいずれか記載の化合物、および/またはその塩を投与する工程を有する、方法。
  23. それを必要とする患者においてALK陽性の疾患/障害を治療する方法であって、前記対象に、治療上有効な量の請求項1〜20のいずれか記載の化合物、および/またはその塩を投与する工程有する、方法。
  24. それを必要とする患者において増殖性疾患を治療する方法であって、前記対象に、治療上有効な量の請求項1〜20のいずれか記載の化合物、および/またはその塩を投与する工程を有する、方法。
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