JP2016518811A - 多胎妊娠における胎児ゲノムの決定 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は基本的に母体試料に基づく胎児ゲノムの解析に関し、より具体的には、母体試料に含まれているゲノム断片の解析に基づく多胎妊娠における胎児ゲノム全体または一部を決定することに関する。
本出願は、2013年3月15日に出願の、名称を「多胎妊娠に関する胎児ゲノムの決定(Determining Fetal Genomes For Multiple Fetus Pregnancies)」とする米国仮特許出願第61/789,992号の優先権を主張し、その全体は全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
1997年、母体血漿中に細胞を伴わない胎児の核酸が存在することが発見されたことから、非侵襲性出生前診断に関する新たな可能性が広がった(Lo Y M D et al Lancet 1997; 350: 485-487および米国特許第6,258,540号)。この技術は直ちに、胎児由来の、部分的に遺伝性の遺伝子または配列を用いた臨床上の応用、例えば胎児の性別判定、胎児のRhDの状態の判定、および胎児が遺伝性もしくは部分的に遺伝性の変異を持っているか否かの判定などに変換された(Amicucci P et al Clin Chem 2000; 46: 301-302;Saito H et al Lancet 2000; 356: 1170; and Chiu R W K et al Lancet 2002; 360: 998-1000)。近年のこの分野における進歩から、母体の血漿中に含まれる核酸の解析による胎児の染色体異常、例えば21番染色体トリソミーの出生前診断が可能になった(Lo Y M D et al Nat Med 2007; 13: 218-223;Tong Y K et al Clin Chem 2006; 52: 2194-2202;米国特許公開第2006/0252071号;Lo Y M D et al Proc Natl Acad Sci USA 2007; 104: 13116-13121;Chiu R W K et al Proc Natl Acad Sci USA 2008; 105: 20458-20463;Fan H C et al Proc Natl Acad Sci 2008; 105: 16266-16271;米国特許公開第2007/0202525号;および同第2009/0029377号)。
本発明の態様では、多胎妊娠におけるハプロタイプの母性および父性遺伝を決定するための方法、システム、および装置を提供する。母性遺伝は、母親がヘテロ接合型で父親の遺伝性アレルが分かっている(例えば父親がホモ接合型の)遺伝子座で決定することができる。一方が第一の母性ハプロタイプに見られる父性アレルを有し、もう一方が第二の母性ハプロタイプに見られる父性アレルを有する2種類の遺伝子座を利用してもよい。父性遺伝は、父親がヘテロ接合型で母親がホモ接合型の遺伝子座から決定することができる。各遺伝子座について、異なるアレルの量を測定することができる。その量を比較することで(例えば、各アレルとカットオフ値の分画濃度(fractional concentration)を用いて)ハプロタイプの遺伝を決定することができる。ハプロタイプを目的の条件と関連づけることができる。
本開示で使用する場合「生体試料」という用語は、対象(例えば、妊娠している女性などのヒト)から得られ、かつ、目的の核酸分子を1種以上含んでいる全ての試料を指す。本発明の実施に有用な試料としては血漿、血清、血液細胞、白血球、網状赤血球、および全血が挙げられる。いくつかの目的では、唾液、胸膜液、汗、腹水、胆汁、尿、膵液、便または子宮頸スメア試料も使用することができる。
態様によって、多胎妊娠における母性および父性ハプロタイプの遺伝を決定することができる。父性遺伝は、父親がヘテロ接合型で母親がホモ接合型の遺伝子座から決定することができる。父親特異的アレルの量(例えば、それらアレルの分画濃度)を利用して、何人の胎児に父親特異的アレルを有するハプロタイプが遺伝しているのかを決定することができる。胎児における父親由来のハプロタイプについて知ることで、胎児に受け継がれた母親由来のハプロタイプを決定することができる。
多胎妊娠とは、女性が2人以上の胎児を妊娠していることを指す。多胎妊娠の中で最も多く見られるのは双胎である。双胎は、一卵性(同一)および二卵性(同一ではない)によって特徴付けることができる。主に双子について議論しているが、より多い数の胎児についても側面を応用することができる。
女性が、一卵性双生児を妊娠している場合、その胎児の遺伝解析は単胎妊娠の場合と同様になる可能性がある。けれども、二卵性双生児の可能性があるために、解析はより複雑になる。父性遺伝の解析については、母方のゲノムには存在していない父性アレルを、どの父性アレルが胎児に受け継がれているかを決定するためのマーカーとして利用することができる。特定のアレルが、父親の特定のハプロタイプにのっていることが分かっている場合には、特定のハプロタイプが少なくとも1人の胎児に(一卵性の場合には両方の胎児に)受け継がれているかを決定することができる。
胎児が二卵性双生児の場合、この2人の胎児は両親のそれぞれから、同じまたは異なるアレルを受け継ぐ可能性がある。この場合、どの父性および母性アレルがそれぞれの胎児に遺伝しているかを決定するためには、より複雑な遺伝解析が必要になる。この情報は、一遺伝性の疾患や他の状態の解析に有用である。
どの父性ハプロタイプが胎児に受け継がれているかの決定は、父親に関する遺伝子型および/またはハプロタイプ情報が分かっている場合に実施することができる。いくつかの態様では、父性特異的ハプロタイプの同定と測定による、父性遺伝の決定方法を提供する。
父性遺伝の決定は、母親がホモ接合型で、父親がヘテロ接合型の遺伝子座を解析することで実施することができる。そのような例では、胎児特異的アレルは父親から、胎児のうちの一方または両方に受け継がれたものである可能性がある。
図2は、本発明の態様による、多胎妊娠の胎児における父性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法200のフローチャートである。態様では、二卵性双生児における父性遺伝を解析することができる。方法200では、2人以上の胎児を妊娠している女性から得られた生体試料を使用することができる。この生体試料は、女性と2人の胎児に由来する、細胞を伴わないDNAを含むものである。血液関連試料、例えば血漿、血清、血液細胞、白血球、網状赤血球、または全血が使用されることが多い。他の種類の試料としては、尿、唾液、膣液、女性生殖器洗浄液、涙および汗がある。
両親のゲノムに関するデータは、母体および胎児DNAの混合物を含んでいる生体試料の解析を行う前、行っている最中、または解析後に得ることができる。父性ゲノム配列は、父親から採取した生体試料の配列決定を行うことで得ることができる。母性ゲノム配列は、妊娠前に採取した別の生体試料、または本質的に胎児DNAを含んでいない生体試料、例えば失血した組織または毛包の配列決定を行うことで得ることができる。あるいは、母体血漿または妊娠中に採取された試料の定量的評価から、父親および/また母親のゲノム中で関連している部分を予測してもよい。
父性遺伝性の常染色体優性状態は、どの父性ハプロタイプが遺伝的に受け継がれた状態と関連があるかを突き止めることで評価することができる。これは例えば、デジタルPCR、染色体ソーティング、家系調査を用いることおよび集団のハプロタイプ情報から推測することで実施することができる。その後、母体血漿中に含まれている、特定のハプロタイプに関連づけられている父性特異的疾患を同定することができる。目的のハプロタイプに位置している父親特異的アレルが母体試料(例えば母体血漿)中に存在しているということは、片方または両方の胎児がこの条件を受け継いでいることを示している可能性がある。
母親の血漿に含まれているDNAの大部分が母体由来であるため、在胎している複数の胎児の母性遺伝の解析は複雑である。胎児由来のDNAの割合は小さく(例えば10パーセント程度であり)、双胎の場合には、両方の胎児由来のDNAが混ざっている。従って、以下に記載するような定量的なアプローチを利用して胎児DNAを区別し、特徴づける。
RHDO解析について本発明の一態様では、遺伝子座の分類の中でも、母親がヘテロ接合型で、かつ、父親がホモ接合型の遺伝子座に注目する。これによって、母性および父性アレルの両方を同時に解析する必要性を排除する。そうして、ホモ接合型のSNPをRHDO解析に関する情報と定義する。
・胎児が2人とも母親からHapIを受け継いでいる(図4A)
・胎児が2人とも母親からHapIIを受け継いでいる(図5A)
・母親から、1人の胎児がHapIを受け継いでおり、もう1人の胎児がHapIIを受け継いでいる(図6A)
前述の例では、胎児DNAの特定の分画濃度を推測した。胎児DNAの分画濃度は、胎児特異的後成的マーカーの解析や他の遺伝子座における母親と父親の多型マーカーの解析など、複数の方法によって決定することができる。母体血漿における双子両方の分画濃度および各胎児の寄与率の測定方法は米国特許第2013/0059733号A1に記載されている。
一態様では、定量的な過程において両種の遺伝子座を利用して、母性ハプロタイプの遺伝を決定することができる。例えば、α型の遺伝子座を利用して、両方の胎児が同じハプロタイプを受け継いでいるか否かを決定することができる。また、β型の遺伝子座を利用して、それぞれの胎児が別のハプロタイプを受け継いでいるか否かを決定することができる。
(i)第一の量が第二の量よりも統計的に大きく、かつ、第三の量と第四の量が統計的に等しい場合、胎児は2人とも、第一の母性ハプロタイプを受け継いでいる。
(i)第一の量と第二の量が統計的に等しく、かつ、第四の量が第三の量よりも統計的に大きい場合、胎児は2人とも、第二の母性ハプロタイプを受け継いでいる。
または、
(iii)第一の量が第二の量よりも統計的大きく、かつ、第四の量が第三の量よりも統計的に大きい場合、胎児のうちの1人は第一の母性ハプロタイプを受け継いでおり、もう1人は第二の母性ハプロタイプを受け継いでいる。
D.一種の遺伝子座を利用して母性遺伝を決定するための方法
(i)比が第一のカットオフ値よりも大きい場合、両方の胎児が第一の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する;
(ii)比が第二のカットオフ値よりも小さい場合、両方の胎児が第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する;
(iii)比が第三のカットオフ値よりは小さく、かつ、第四のカットオフ値よりは大きく、ここで第三のカットオフ値は第一のカットオフ値と等しいかそれ未満で、さらに、第四のカットオフ値が第二のカットオフ値と等しいかそれより大きく、かつ、第三のカットオフ値よりも小さい場合、胎児のうちの1人が第一の母性ハプロタイプを受け継いでいて、もう1人が第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する。
女性が双子を妊娠している場合、この2人の胎児が異なる量のDNAを母体血中に放出する可能性がある。その結果、2人の胎児に由来する胎児DNA濃度の割合は異なる可能性がある。
一態様では、方法900では比を(例えば、カラム1180と同様にα型とβ型の比を)利用することができる。例えば、ブロック940で利用する比はカラム1180の比であってもよい。そのような比を利用するために、両方の型の遺伝子座を使用する。加えて、方法800は、カラム1180の比を利用して実行することができる。そのような方法について以下で説明する。
(i)第三の比が第一のカットオフ値よりも大きい場合、両方の胎児が第一の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する;
(ii)第三の比が第二のカットオフ値よりも小さく、ここで第一のカットオフ値が第二のカットオフ値よりも大きい場合、両方の胎児が第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する;
(iii)第三の比が第三のカットオフ値よりは小さく、かつ、第四のカットオフ値よりは大きく、ここで第三のカットオフ値は第一のカットオフ値と等しいかそれ未満で、さらに、第四のカットオフ値が第二のカットオフ値と等しいかそれより大きく、かつ、第三のカットオフ値よりも小さい場合、胎児のうちの1人が第一の母性ハプロタイプを受け継いでいて、もう1人が第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する。
母性遺伝性の常染色体疾患を、疾患遺伝子座に関連付けられている染色体領域を解析することによって評価することができる。疾患アレルと関連している母性ハプロタイプが両方の胎児に遺伝している場合、胎児は2人とも、その条件に罹患する可能性がある。2人の胎児が異なる母性ハプロタイプを受け継いでいると推定される場合、胎児のうちの1人だけが罹患する可能性がある。胎児が2人とも、正常なアレルに関連付けられている母性ハプロタイプを受け継いでいる場合、胎児は2人ともその状態に罹患しないだろう。
その延長線上で、前述した態様の根底にある原理を他の遺伝様式にも当てはめることができる。前述の通り、同じ父性遺伝性アレルが両方の胎児に受け継がれる可能性がある。また、父性遺伝性アレルは、父親がヘテロ接合型の例でも決定することができる。例えば、父性遺伝性のハプロタイプを、母親がホモ接合型で父親がヘテロ接合型の遺伝子座から決定することができ、その後、ハプロタイプを形成している他の遺伝子座の父性遺伝性アレルを決定することができる。しかしながらいくつかの態様は、父性遺伝性アレルが分かっているときにしか使用することができない。
(i)比が第一のカットオフ値よりも大きい場合、両方の胎児が第一の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する;および
(ii)比が第二のカットオフ値よりも小さい場合、両方の胎児が第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する。
本発明の原理に従えば、3人以上の胎児が在胎している妊娠での母性遺伝についても理解することができる。例えば、母親がヘテロ接合型AB、父親がホモ接合型AAであり、3人の胎児(三つ子)が母体血漿試料中に含まれるDNAにそれぞれ10%ずつ寄与している例について検討する。Aの寄与率は、三つ子全員がヘテロ接合型の場合は50%;胎児のうちの2人がヘテロ接合型で1人がホモ接合型Aの場合には55%;胎児のうちの1人がヘテロ接合型で2人がホモ接合型Aの場合には60%;および胎児が3人ともホモ接合型Aの場合には65%であると理解される。品胎以上の多胎妊娠の場合、試料の理解には通常、血漿試料に関するより多くのDNAリードが必要になる。
A.双子からの胎児DNAの採取および測定
プリンスオブウェールズ病院(Prince of Wales Hospital、香港)の産婦人科で、それぞれ双子を妊娠している2人の妊婦を募集し、インフォームド・コンセントを得た。血液試料を妊娠21週と25週の時点で採取した。出産後、それぞれの胎児から別々に臍帯血を採取した。本試験は、香港中文大学・新界東病院連網臨床研究倫理連席委員会(Joint Chinese University of Hong Kong Hospital Authority New Territories East Cluster Clinical Research Ethics Committee)による認可を受けた。
この解析では、母親がホモ接合型であるが、少なくとも1人の胎児がヘテロ接合型で、父親から別のアレルを受け継いでいるSNP遺伝子座を情報遺伝子座とした。症例1では、母体血漿に対するそれぞれの胎児の胎児DNAの分画濃度は、10%および11.6%であった。症例2では、母体血漿に対するそれぞれの胎児の胎児DNAの分画濃度は、12.4%および18.2%であった。
本明細書で言及するコンピューターシステムはいずれも、好適な数のサブシステムを使用し得る。コンピューター装置10に含まれるそのようなサブシステムの例を図17に示している。いくつかの態様では、コンピューターシステムは単一のコンピューター装置を含み、この場合、サブシステムはコンピューター装置の構成要素であってよい。他の態様では、コンピューターシステムは複数のコンピューター装置を含み、コンピューター装置はそれぞれがサブシステムであって、内部コンポーネントを有している。
Claims (50)
- 男性によって受精した女性における2人の胎児の母性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法であって、
・第一の染色体上にある1つ以上の第一の遺伝子座を含む第一の群を同定すること、ここで、前記女性は各第一の遺伝子座について、対応する第一のアレルと対応する第二のアレルのヘテロ接合型であり、第一の母性ハプロタイプは第一のアレルを含み、第二の母性ハプロタイプは第二のアレルを含んでおり;
・前記2人の胎児が、前記第一の遺伝子座の前記対応する第一のアレルを前記男性から受け継いでいることを決定すること;
・第一の染色体上にある1つ以上の第二の遺伝子座を含む第二の群を同定すること、ここで、前記第二の群の第二の遺伝子座のそれぞれについて、前記第一の母性ハプロタイプは対応する第三のアレルを含み、前記第二の母性ハプロタイプは対応する第四のアレルを含んでいる;
・前記2人の胎児が、前記第二の遺伝子座の前記対応する第三のアレルを前記男性から受け継いでいることを決定すること;
・前記女性から得られた生体試料に含まれているDNA断片中の前記第一の遺伝子座に存在する、前記対応する第一のアレルの第一の量および前記対応する第二のアレルの第二の量を測定すること、ここで前記生体試料は前記女性および前記2人の胎児に由来する細胞を伴わないDNAを含むものであり;
・前記生体試料に含まれているDNA断片上にある前記第二の遺伝子に存在する、前記対応する第三のアレルの第三の量および前記対応する第四のアレルの第四の量を測定すること;
・以下のように、前記2人の胎児における母性ハプロタイプの遺伝を決定すること:
(i)前記第一の量が前記第二の量よりも統計的に高く、かつ、前記第三の量と前記第四の量が統計的に等しい場合、胎児が2人とも前記第一の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定すること、
(ii)前記第一の量と前記第二の量が統計的に等しく、かつ、前記第四の量が前記第三の量よりも統計的に大きい場合、胎児が2人とも前記第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定すること、
または、(iii)前記第一の量が前記第二の量よりも統計的に大きく、かつ、前記第四の量が前記第三の量よりも統計的に大きい場合、前記胎児のうちの1人が前記第一の母性ハプロタイプを受け継いでおり、もう1人が前記第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定すること、
を含む、2人の胎児の母性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法。 - さらに、前記第一の量が前記第二の量よりも統計的に大きく、かつ、前記第三の量と前記第四の量が統計的に等しいことを、
・前記第一の量と前記第二の量に関する第一の比を算出すること、
・前記第三の量と前記第四の量に関する第二の比を算出すること、
・前記第一の比と前記第二の比に関する第三の比を算出すること、および
・前記第三の比をカットオフ値と比較すること
によって決定することを含む、請求項1の方法。 - さらに、前記第一の量が前記第二の量よりも統計的に大きく、かつ、前記第四の量が前記第三の量よりも統計的に大きいことを、
・前記第一の量と前記第二の量に関する第一の比を算出すること、
・前記第四の量と前記第三の量に関する第二の比を算出すること、
・前記第一の比と前記第二の比に関する第三の比を算出すること、および
・前記第三の比をカットオフ値と比較すること
によって決定することを含む、請求項1の方法。 - 前記第三の比と前記カットオフ値の前記比較することが、前記第三の比が1と統計的に等しいか否かを決定する、請求項1の方法。
- 第一の染色体上にある1つ以上の第一の遺伝子座を含んでいる前記第一の群を同定することが、前記生体試料中の前記対応する第一のアレルおよび第二のアレルを検出することを含む、請求項1の方法。
- 男性が前記第一の群に含まれている各第一の遺伝子座の前記対応する第一のアレルについてホモ接合型で、かつ、前記男性が前記第二の群に含まれている各第二の遺伝子座の前記対応する第四のアレルについてホモ接合型である、請求項1の方法。
- 前記対応する第一のアレルの前記第一の量および前記対応する第二のアレルの前記第二の量を測定することが、
第一の遺伝子座のそれぞれについて:
・前記対応する第一のアレルを含んでいるDNA断片の第一の数と、前記対応する第二のアレルを含んでいるDNA断片の第二の数に関する比を決定すること;および
・前記比の平均の比を決定すること、
を含む、請求項1の方法。 - 前記平均の比をカットオフ値と比較することで、前記第一の量が前記第二の量よりも統計的に大きいことを決定することをさらに含む、請求項7の方法。
- さらに、前記第一の量が前記第二の量よりも統計的に大きいことを、
・前記第一の量と前記第二の量から第一の指標を算出すること;および
・前記第一の指標をカットオフ値と比較すること、
によって決定することを含む、請求項1の方法。 - 前記第一のアレルのうちの1つ以上、前記第二のアレルのうちの1つ以上、前記第三のアレルのうちの1つ以上および/または前記第四のアレルのうちの1つ以上が目的の表現型と関連付けられている、請求項1の方法。
- 前記第二のアレルのうちの1つ以上および/または前記第四のアレルのうちの1つ以上が常染色体優性の疾患または疾患感受性と関連付けられている、請求項1の方法。
- 前記第一のアレルのうちの1つ以上および/または前記第二のアレルのうちの1つ以上が常染色体劣性の疾患または疾患感受性と関連付けられている、請求項1の方法。
- 前記第三のアレルのうちの1つ以上および/または前記第四のアレルのうちの1つ以上が常染色体劣性の疾患または疾患感受性と関連付けられている、請求項1の方法。
- 男性によって受精した女性における2人の胎児の母性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法であって、
・第一の染色体上にある1つ以上の第一の遺伝子座を含む第一の群を同定すること、ここで、前記女性は各第一の遺伝子座について、対応する第一のアレルと対応する第二のアレルのヘテロ接合型であり、第一の母性ハプロタイプは第一のアレルを含み、第二の母性ハプロタイプは第二のアレルを含んでおり;
・前記2人の胎児が、前記第一の遺伝子座の前記対応する第一のアレルを前記男性から受け継いでいることを決定すること;
・前記女性から得られた生体試料に含まれているDNA断片中の前記第一の遺伝子座に存在する、前記対応する第一のアレルの第一の量および前記対応する第二のアレルの第二の量を測定すること、ここで前記生体試料は前記女性および前記2人の胎児に由来する細胞を伴わないDNAを含むものであり;
・前記第一の量と前記第二の量に関する比を算出すること、
・以下のように、前記2人の胎児における母性ハプロタイプの遺伝を決定すること:
(i)比が第一のカットオフ値よりも大きい場合、両方の胎児が第一の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する、
(ii)比が第二のカットオフ値よりも小さい場合、両方の胎児が第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する、または
(iii)比が第三のカットオフ値よりは小さく、かつ、第四のカットオフ値よりは大きく、ここで第三のカットオフ値は第一のカットオフ値と等しいかそれ未満で、さらに、第四のカットオフ値が第二のカットオフ値と等しいかそれより大きく、かつ、第三のカットオフ値よりも小さい場合、胎児のうちの1人が第一の母性ハプロタイプを受け継いでいて、もう1人が第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する、
を含む、2人の胎児の母性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法。 - 前記第一の量と前記第二の量に関する前記比を算出することが、
・第一の遺伝子座のそれぞれについて、前記対応する第一のアレルの量と前記対応する第二のアレルの量に対応する比を算出すること;および
・前記対応する比に基づいて前記比をコンピューターで計算すること
を含む、請求項14の方法。 - 前記対応する比に基づく比が、前記対応する比の平均または中央値をコンピューターで計算することを含む、請求項15の方法。
- 前記女性が3人の胎児を妊娠していて、前記2人の胎児の母性ハプロタイプの遺伝を決定することが、
・前記第一の量が前記第二の量と統計的に等しい場合に、前記1つ以上第一の遺伝子座に関し前記3人の胎児がヘテロ接合型であると同定すること、
・前記比が前記第三のカットオフ値よりも小さく、かつ、前記第四のカットオフ値よりも大きい場合に、前記1つ以上の第一の遺伝子座の前記第一のアレルについて、胎児のうちの2人がヘテロ接合型で、胎児のうちの1人がホモ接合型であると同定すること、または
・前記比が前記第一のカットオフ値よりも大きく、かつ、前記第五のカットオフ値よりも小さい場合に、前記1つ以上の第一の遺伝子座の前記第一のアレルについて、胎児のうちの2人がホモ接合型で、胎児のうちの1人がヘテロ接合型であると同定すること、または
・比が第五のカットオフ値よりも大きい場合、第一のアレルについて胎児が3人ともホモ接合型であると同定すること、
をさらに含む、請求項14の方法。 - 前記第一の群に含まれている前記第一のアレルのうちの1つ以上が状態または感受性に関連付けられており、
・前記ハプロタイプの前記遺伝に基づく前記状態または感受性を、前記胎児のうちの両方が受け継いでいる、どちらも受け継いでいない、または1人が受け継いでいるか否かを決定すること、
をさらに含む、請求項14の方法。 - 前記女性が、常染色体劣性の状態または感受性に関連付けられているハプロタイプを有し、かつ、前記胎児のうちの1人または両方が、前記状態または感受性の保因者であると決定される、請求項14の方法。
- 男性によって受精した女性における2人の胎児の母性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法であって、
・第一の染色体上にある1つ以上の第一の遺伝子座を含む第一の群を同定すること、ここで、前記女性は各第一の遺伝子座について、対応する第一のアレルと対応する第二のアレルのヘテロ接合型であり、第一の母性ハプロタイプは第一のアレルを含み、第二の母性ハプロタイプは第二のアレルを含んでおり;
・前記2人の胎児が、前記第一の遺伝子座の前記対応する第一のアレルを前記男性から受け継いでいることを決定すること;
・第一の染色体上にある1つ以上の第二の遺伝子座を含む第二の群を同定すること、ここで、前記第二の群の第二の遺伝子座のそれぞれについて、前記第一の母性ハプロタイプは対応する第三のアレルを含み、前記第二の母性ハプロタイプは対応する第四のアレルを含んでいる;
・前記2人の胎児が、前記第二の遺伝子座の前記対応する第四のアレルを前記男性から受け継いでいることを決定すること;
・前記女性から得られた生体試料に含まれているDNA断片中の前記第一の遺伝子座に存在する、前記対応する第一のアレルの第一の量および前記対応する第二のアレルの第二の量に関する第一の比を算出すること、ここで前記生体試料は前記女性および前記2人の胎児に由来する細胞を伴わないDNAを含むものであり;
・前記生体試料に含まれているDNA断片中の前記第二の遺伝子座に存在する、前記対応する第三のアレルの第三の量および前記対応する第四のアレルの第四の量に関する第二の比を算出すること、ここで前記第一、第二、第三および第四の量は、前記生体試料の測定から得られるものであり;
・前記第一の比と第二の比に関する第三の比を算出すること;
・以下のように、前記2人の胎児における母性ハプロタイプの遺伝を決定すること:
(i)第三の比が第一のカットオフ値よりも大きい場合、両方の胎児が第一の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する、
(ii)第三の比が第二のカットオフ値よりも小さく、ここで第一のカットオフ値が第二のカットオフ値よりも大きい場合、両方の胎児が第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する、
(iii)第三の比が第三のカットオフ値よりは小さく、かつ、第四のカットオフ値よりは大きく、ここで第三のカットオフ値は第一のカットオフ値と等しいかそれ未満で、さらに、第四のカットオフ値が第二のカットオフ値と等しいかそれより大きく、かつ、第三のカットオフ値よりも小さい場合、胎児のうちの1人が第一の母性ハプロタイプを受け継いでいて、もう1人が第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する、
を含む、2人の胎児の母性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法。 - 前記第三のカットオフ値が前記第一のカットオフ値と等しく、前記第四のカットオフ値が前記第二のカットオフ値と等しい、請求項20の方法。
- さらに、前記第三の比が第一のカットオフ値よりも大きいことを、
・前記第三の比を1と比較すること;および
・前記第三の比が1よりも大きいときに、前記第三の比を前記第一のカットオフ値と比較すること、
によって決定することを含む、請求項20の方法。 - さらに、前記第三の比が第三のカットオフ値よりも小さく、かつ、第四のカットオフ値よりも大きいことを、
・前記第三の比が1と統計的に等しいと決定すること、
によって決定することを含む、請求項20の方法。 - さらに、
・第一の胎児が寄与している胎児DNAパーセンテージの第一の割合(a%)および第二の胎児が寄与している胎児DNAパーセンテージの第二の割合(b%)を決定すること、ここで前記第一、第二、第三、および第四のカットオフ値は、a%およびb%に基づいて決定される、
を含む、請求項20の方法。 - 前記第一のカットオフ値が、(1+a%+b%)/1と(50%+a%/2)/(50%+b%/2)を区別するものである、請求項24の方法。
- 前記第二のカットオフ値が、1/(1+a%+b%)と(50%+a%/2)/(50%+b%/2)を区別するものである、請求項24の方法。
- 工程(i)が前記第一の比が前記第二の比よりも統計的に大きいか否かを決定することを含み、工程(ii)が第二の比が前記第一の比よりも統計的に大きいか否かを決定することを含み、および工程(iii)が前記第一の比と前記第三の比が統計的に等しいと決定することを含む、請求項20の方法。
- 男性によって受精した女性における2人の胎児の母性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法であって、
・第一の染色体上にある1つ以上の第一の遺伝子座を含む第一の群を同定すること、ここで、前記女性は各第一の遺伝子座について、対応する第一のアレルと対応する第二のアレルのヘテロ接合型であり、第一の母性ハプロタイプは第一のアレルを含み、第二の母性ハプロタイプは第二のアレルを含んでいて、かつ、前記男性は前記第一の遺伝子座についてヘテロ接合型であり;
・前記女性から得られた生体試料に含まれているDNA断片中の前記第一の遺伝子座に存在する、前記対応する第一のアレルの第一の量を測定すること、ここで前記生体試料は前記女性および前記2人の胎児に由来する細胞を伴わないDNAを含むものであり;
・第一の遺伝子座から、生体試料に含まれているDNA断片の第二の量を測定すること;
・前記第一の量と前記第二の量に関する比を算出すること、
・以下のように、前記2人の胎児における母性ハプロタイプの遺伝を決定すること:
(i)比が第一のカットオフ値よりも大きい場合、両方の胎児が第一の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する、および
(ii)比が第二のカットオフ値よりも小さい場合、両方の胎児が第二の母性ハプロタイプを受け継いでいると同定する、
を含む、2人の胎児の母性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法。 - 第一の父性ハプロタイプは第一のアレルを含み、第二の母性ハプロタイプは第二のアレルを含んでいる、請求項28の方法。
- 前記2人の胎児における母性ハプロタイプの遺伝を決定することが、前記比が50%と統計的に等しい場合に、
・前記1つ以上の第一の遺伝子座について、胎児が両方ヘテロ接合型である、または
・胎児のうちの1人が前記第一のアレルについてホモ接合型で、もう1人の胎児が前記第二のアレルについてホモ接合型である、
ことの2つの可能性を同定することを含む、請求項29の方法。 - 前記2人の胎児における母性ハプロタイプの遺伝を決定することが、
・前記比が前記第二のカットオフ値より大きく、第三のカットオフ値より小さく、かつ、前記第三のカットオフ値が前記第一のカットオフ値より小さいときに、胎児のうちの1人が前記第二のアレルについてホモ接合型で、もう1人の胎児が前記1つ以上の第一の遺伝子座についてヘテロ接合型であると同定すること、
を含む、請求項29の方法。 - 前記2人の胎児における母性ハプロタイプの遺伝を決定することが、
・前記比が前記第一のカットオフ値より小さく、第四のカットオフ値より大きく、かつ、前記第四のカットオフ値が前記第三のカットオフ値より大きいときに、胎児のうちの1人が前記第一のアレルについてホモ接合型で、もう1人の胎児が前記1つ以上の第一の遺伝子座についてヘテロ接合型であると同定すること
を含む、請求項31の方法。 - 第一の父性ハプロタイプが対応する第三のアレルを含み、第二の父性ハプロタイプが対応する第四のアレルを含んでいる、請求項28の方法。
- 前記2人の胎児における母性ハプロタイプの遺伝を決定することが、前記比が前記第一のカットオフ値より小さく、かつ、前記第二のカットオフ値よりも大きいときに、
・胎児のうちの1人が、前記第一のアレルと、前記第三のアレルまたは第四のアレルのいずれかについてヘテロ接合型である、および
・もう1人の胎児が、前記第二のアレルと、前記第三のアレルまたは第四のアレルのいずれかについてヘテロ接合型である
可能性を同定することを含む、請求項33の方法。 - 男性によって受精した女性における2人の胎児の父性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法であって、
・第一の染色体上にある1つ以上の第一の遺伝子座を含む第一の群を同定すること、ここで、前記男性は各第一の遺伝子座について、対応する第一のアレルと対応する第二のアレルのヘテロ接合型であり、第一の父性ハプロタイプは第一のアレルを含み、第二の父性ハプロタイプは第二のアレルを含んでいて、かつ、前記女性は前記第二のアレルのホモ接合型であり;
・前記女性から得られた生体試料に含まれているDNA断片中の前記第一の遺伝子座に存在する、前記対応する第一のアレルの第一の量を測定すること、ここで前記生体試料は前記女性および前記2人の胎児に由来する細胞を伴わないDNAを含むものであり;
・前記第一の量を正規化して、正規化された第一の量を得ること;
・前記正規化された第一の量を1つ以上のカットオフ値と比較すること;
・前記比較に基づいて、前記第一の父性ハプロタイプを前記胎児のうちの1人が受け継いでいる、胎児両方が受け継いでいる、またはどちらの胎児も受け継いでいない、のいずれかであると決定すること;
を含む、2人の胎児の父性ハプロタイプの遺伝を決定するための方法。 - さらに、
・前記生体試料における、前記2人の胎児のうちの片方または両方の胎児に由来する胎児DNAのパーセンテージを決定すること;および
・前記胎児DNAのパーセンテージに基づいて、前記1つ以上のカットオフ値を決定すること、
を含む、請求項35の方法。 - 前記正規化された第一の量を第一のカットオフ値および第二のカットオフ値と比較し、前記正規化された第一の量が前記第二のカットオフ値よりも小さい場合には前記胎児はいずれも前記第一の父性ハプロタイプを受け継いでいないと決定し、前記正規化された第一の量が前記第二のカットオフ値よりも大きく、かつ、前記第一のカットオフ値よりも小さい場合には、前記胎児のうちの1人が前記第一の父性ハプロタイプを受け継いでいると決定し、ならびに前記正規化された第一の量が前記第一のカットオフ値よりも大きい場合には前記胎児は2人とも前記第一の父性ハプロタイプを受け継いでいると決定する、請求項35の方法。
- 前記第一の量を正規化し、正規化された第一の量を得ることが、
・前記生体試料に含まれているDNA断片上にある第一の遺伝子座に存在している、前記対応する第二のアレルの第二の量を測定すること;および
・前記第一の量の前記第二の量に対する比を算出し、前記正規化された第一の量を得ること
を含む、請求項35の方法。 - 前記比が、第一の量と第二の量の和で割った第一の量である、請求項38の方法。
- 前記比較に基づいて、前記第一の父性ハプロタイプを前記胎児のうちの1人が受け継いでいる、胎児両方が受け継いでいる、またはどちらの胎児も受け継いでいない、のいずれかであると決定することが、
・前記正規化された第一の量が0よりも統計的に大きいが、第一のカットオフ値よりも小さい場合に、前記胎児のうちの1人だけが前記ハプロタイプを受け継いでいると同定すること;または
・前記正規化された第一の量が第二のカットオフ値よりも大きい場合に、前記胎児が2人とも前記ハプロタイプを受け継いでいると同定すること、
を含む、請求項35の方法。 - さらに、
・前記第一の染色体上にある1つ以上の第二の遺伝子座を含む第二の群を同定すること、ここで、前記男性は各第二の遺伝子座について、対応する第三のアレルと対応する第四のアレルのヘテロ接合型であり、前記第一の父性ハプロタイプは第三のアレルを含み、前記第二の父性ハプロタイプは第四のアレルを含んでいて、かつ、前記女性は前記第三のアレルについてホモ接合型であり;
・前記生体試料に含まれているDNA断片上にある第二の遺伝子座に存在している、前記対応する第四のアレルの第二の量を測定すること;
・前記第二の量を正規化して、正規化された第二の量を得ること;
・前記正規化された第二の量を1つ以上のカットオフ値と比較すること;
・前記比較に基づいて、前記第二の父性ハプロタイプを前記胎児のうちの1人が受け継いでいる、胎児両方が受け継いでいる、またはどちらの胎児も受け継いでいない、のいずれかであると決定すること、
を含む、請求項35の方法。 - さらに、
・前記第一のおよび第二の父性ハプロタイプの遺伝に関する前記決定を利用して、前記第一のおよび第二の父性ハプロタイプを、胎児のうちの1人が受け継いでいる、胎児両方が受け継いでいる、または前記胎児は2人ともそれらを受け継いでいない、のいずれかであると決定すること、
を含む、請求項41の方法。 - 前記第一のアレルのうちの1つ以上および/または前記第二のアレルのうちの1つ以上が目的の表現型と関連付けられている、請求項35の方法。
- 前記目的の表現型が疾患または疾患感受性である、請求項35の方法。
- 前記父性ハプロタイプが常染色体劣性の状態または感受性に関連付けられており、かつ、前記胎児のうちの1人または両方が、前記状態または感受性の保因者であると決定される、請求項35の方法。
- 前記生体試料が血漿である、請求項1〜45のいずれか1項に記載の方法。
- 測定する工程が、前記生体試料に含まれているDNAの配列決定を含む、請求項1〜46のいずれか1項に記載の方法。
- 操作を実施するようにコンピューターシステムを制御するための複数の指示を格納しているコンピューターで読み込み可能なメディアを備えている、コンピュータープログラム製品であって、前記指示は、請求項1〜47のいずれか1項に記載の方法を含む、コンピュータープログラム製品。
- 請求項1〜48のいずれか1項に記載の方法を実施するように構成された1つ以上のプロセッサを含む、システム。
- 生体試料に含まれているDNAの配列を決定するように構成されている装置をさらに含む、請求項49のシステム。
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