JP2016517934A - 自動車用変速機 - Google Patents

Abstract

本発明は変速機、特に自動車用の多段変速機に関する。変速機は、ハウジングと、入力軸と、出力軸と、太陽歯車、少なくとも１つのプラネットギヤ、遊星キャリアおよび内歯車を各々が備えた少なくとも４つの遊星歯車セットと、少なくとも３つのクラッチおよび少なくとも２つのブレーキの形状である、６つのシフト要素と、を備える。入力軸は第２クラッチを介して、第１遊星歯車セットの遊星キャリアと結合可能であり、および第１遊星歯車の遊星キャリアは第２ブレーキと結合可能であり、および入力軸は第３クラッチを介して第１ブレーキと結合可能であり、および入力軸は第３クラッチを介して第１遊星歯車セットの太陽歯車と結合可能である。【選択図】図１

Description

本発明は変速機、特に自動車用の多段変速機に関する。変速機は、ハウジングと、入力軸と、出力軸と、太陽歯車、少なくとも１つのプラネットギヤ、遊星キャリアおよび内歯車を各々が備えた少なくとも４つの遊星歯車セットと、少なくとも３つのクラッチおよび少なくとも２つのブレーキの形状である、６つのシフト要素と、を備える。

この種の変速機は、例えば国際公開第2012/052284号公報が開示する。国際公開第2012/052284号公報が開示する多段変速機は、６つの前進速および１つの後退速を有し、４つの遊星歯車セット、７つの回転可能軸および５つのシフト要素を備える。第１遊星歯車セットの太陽歯車は、第６軸と結合され、第６軸は、第１ブレーキを介して変速機のハウジングと連結可能である。第１遊星歯車セットのキャリアは、第５軸と結合され、第５軸は、第２遊星歯車セットの太陽歯車と結合され、および第２ブレーキを介してハウジングと連結可能である。入力軸は、第１遊星歯車セットの内歯車および第３遊星歯車セットの太陽歯車と結合され、およびクラッチを介して、第３遊星歯車セットのキャリアおよび第４遊星歯車セットの内歯車と結合された第７軸と、解放可能に結合可能である。第４軸は、第３遊星歯車セットの内歯車および第２遊星歯車セットのキャリアと結合され、および第３ブレーキを介してハウジングと連結可能である。出力軸は、第２遊星歯車セットの内歯車および第４遊星歯車セットのキャリアと結合されている。第４遊星歯車セットの太陽歯車は第３軸と結合され、第３軸は、第４ブレーキを介してハウジングと連結可能である。

この場合の欠点は、内部のシフト要素が例えばディスククラッチまたはディスクブレーキのように油圧的に作動されることである。こうした油圧的作動により、油圧的損失が高まる。このような作動損失を避けるために、電気機械的または電気油圧的に作動させることが提案されている。一方その場合の欠点は、特に構成のための労力を僅かに抑え、良好な噛み合い効率および構成部品への負荷を僅かに抑えようとする場合に、シフト要素、特にクラッチに対してアクセスが困難なことである。

国際公開第2012/052284号公報

従って本発明の課題は、効率性が良好で、構成部品への負荷が僅かであり、かつ構成のための労力が僅かな自動車用変速機を提供することである。さらに本発明の課題は、外側から変速機のシフト要素へのアクセスが良好である、自動車用変速機を提供することである。本発明の更なる課題は、自動車用の代替的な変速機を提供することである。

本発明の課題は、変速機、特に自動車用の多段変速機により解決される。変速機は、ハウジングと、入力軸と、出力軸と、太陽歯車、少なくとも１つのプラネットギヤ、遊星キャリアおよび内歯車を各々が備えた少なくとも４つの遊星歯車セットと、少なくとも３つのクラッチおよび少なくとも２つのブレーキの形状である、６つのシフト要素と、を備え、入力軸は第２クラッチを介して第１遊星歯車セットの遊星キャリアと結合可能であり、および第１遊星歯車の遊星キャリアは第２ブレーキと結合可能であり、および入力軸は第３クラッチを介して第１ブレーキと結合可能であり、および入力軸は第３クラッチを介して第１遊星歯車セットの太陽歯車と結合可能である。

本発明は、同様に自動車、特に乗用車またはトラックにおいて、請求項１乃至７に記載の変速機を備え、上述の課題を解決する。

本発明は同様に、特に請求項１乃至７に記載の変速機を作動させる方法により、この課題を解決する。変速機は３つのブレーキおよび３つのクラッチを備え、第１速を解放された第１ブレーキ、締結された第２ブレーキ、解放された第３ブレーキ、締結された第１クラッチ、解放された第２クラッチおよび締結された第３クラッチにより構成し、および第２速を締結された第１ブレーキ、締結された第２ブレーキ、解放された第３ブレーキ、締結された第１クラッチ、解放された第２クラッチおよび解放された第３クラッチにより構成し、および第３速を解放された第１ブレーキ、締結された第２ブレーキ、締結された第３ブレーキ、締結された第１クラッチ、解放された第２クラッチおよび解放された第３クラッチにより構成し、および第４速を締結された第１ブレーキ、解放された第２ブレーキ、締結された第３ブレーキ、締結された第１クラッチ、解放された第２クラッチおよび解放された第３クラッチにより構成し、および第５速を解放された第１ブレーキ、解放された第２ブレーキ、締結された第３ブレーキ、締結された第１クラッチ、解放された第２クラッチおよび締結された第３クラッチにより構成し、および第６速を解放された第１ブレーキ、解放された第２ブレーキ、締結された第３ブレーキ、締結された第１クラッチ、締結された第２クラッチおよび解放された第３クラッチにより構成し、および第７速を解放された第１ブレーキ、解放された第２ブレーキ、解放された第３ブレーキ、締結された第１クラッチ、締結された第２クラッチおよび締結された第３クラッチにより構成し、および第８速を解放された第１ブレーキ、解放された第２ブレーキ、締結された第３ブレーキ、解放された第１クラッチ、締結された第２クラッチおよび締結された第３クラッチにより構成し、および第９速を締結された第１ブレーキ、解放された第２ブレーキ、解放された第３ブレーキ、解放された第１クラッチ、締結された第２クラッチおよび解放された第３クラッチにより構成し、および後退速を解放された第１ブレーキ、締結された第２ブレーキ、締結された第３ブレーキ、解放された第１クラッチ、解放された第２クラッチおよび締結された第３クラッチにより構成する。

これにより実現される利点の１つには、このようにして全シフト要素へ良好なアクセスが確保される点がある。さらに、構成のための労力が僅かであるため、変速機の費用または重量が低減される。

入力軸を介して、特に好適には、トルクまたは、例えば内燃機関の回転運動である入力軸の回転運動が変速機へ伝達される。好適には、入力軸および出力軸の間に、流体力学的トルクコンバータまたは流体クラッチのような始動要素が存在する。

以下において「軸」とは、例えばシリンダ状の、回転可能に支承されたトルクを伝達するための機械要素に限ると理解されるのではなく、この場合にはむしろ、個々の構成部品または構成要素を互いに結合する一般的な結合要素とも理解され、特に複数の要素を回転不能な状態で互いに結合する結合要素と理解される。

２つの要素は、それらの要素の間に、固定された、特に回転不能な結合が存在する場合、特に「互いに結合されている」と称する。そのような結合された要素は、特に同一の回転数で回転する。

さらに２つの要素は、これらの要素の間に、解除可能な結合が存在する場合、「結合可能」と称する。こうした結合が存在する場合、そのような要素は、特に同一の回転数で回転する。

本発明の種々の構成部品および構成要素は、この場合軸または結合要素を介して互いに結合可能であるが、しかし、例えば溶接、プレス成形または他の結合によって、直接に互いに結合可能でもある。

好適には、記載、特に請求項の記載において「クラッチ」とは、作動状態に応じて、２つの構成部品の間の相対運動を可能にする、またはトルクを伝達するための結合を実現するシフト要素と理解される。「相対運動」とは、例えば一対の構成部品の回転と理解され、第１構成部品の回転数および第２構成部品の回転数は互いに異なる。さらに、両構成部品のうちの一方の構成部品が回転することも考えられ、一方、他方の構成部品は静止しているか、または反対方向に回転する。

以下において、「作動されていないクラッチ」は、解放されているクラッチと理解される。これは、両構成部品の間の相対運動が可能であることを意味する。クラッチが作動されている、または締結されている場合、それに応じて両構成部品は、同一の回転数で同じ方向に回転する。

好適には、記載、特に請求項の記載において「ブレーキ」とは、一方の側で固定要素、例えばハウジングと結合され、および他方の側で回転可能な要素と結合されているシフト要素と理解される。

以下において、「作動されていないブレーキ」は、解放されているブレーキと理解される。これは、回転する構成部品が自由に回転可能であること、つまり、好適にはブレーキが回転する構成部品の回転数に対して影響を及ぼさないことを意味する。ブレーキが作動、または締結されている場合、回転可能な構成部品の回転数は静止状態にまで低減される、つまり、回転可能な要素および固定要素の間に、固定された結合を構成可能である。この点で、要素と構成部品は同等である。

基本的に、作動されていない状態で締結され、および作動されている状態で解放されるシフト要素の使用も可能である。それに応じて、上述のシフト状態における機能およびシフト状態の間の割り当てが、反対の態様で理解される。図面を参考にした以下の実施形態においては、作動されているシフト要素が締結され、および作動されていないシフト要素が解放される配置がまず適用されている。

遊星歯車セットは、太陽歯車、遊星キャリアまたはキャリア、および内歯車を備える。遊星キャリアまたはキャリアには、遊星歯車またはプラネットギヤが回転可能な状態で支承されており、太陽歯車の歯部および／または内歯車の歯部と噛み合う。

以下においてマイナス遊星歯車セット（シングルピニオン式遊星歯車セット）とは、遊星歯車が回転可能な状態で支承された遊星キャリア、太陽歯車、および内歯車を備えた遊星歯車セットであり、遊星歯車のうちの少なくとも１つの遊星歯車の歯部が、太陽歯車の歯部と内歯車の歯部の双方と噛み合うことにより、遊星キャリアが固定された場合に太陽歯車が回転すると、内歯車および太陽歯車が反対方向に回転する遊星歯車セットを指す。

前述のマイナス遊星歯車セット（シングルピニオン式遊星歯車セット）に対してプラス遊星歯車セット（ダブルピニオン式遊星歯車セット）は、プラス遊星歯車セット（ダブルピニオン式遊星歯車セット）が内側遊星歯車および外側遊星歯車を備え、これらの遊星歯車が回転可能な状態で遊星キャリアに支承されている点で異なる。この場合、内側遊星歯車の歯部は、一方では太陽歯車の歯部と、および他方では外側遊星歯車の歯部と噛み合う。外側遊星歯車の歯部は、更に内歯車の歯部と噛み合う。その結果、遊星キャリアが固定された場合に、内歯車および太陽歯車が同じ方向に回転する。

遊星歯車セットを使用することにより、特にコンパクトな変速機を実現可能であり、それにより、変速機を車両に配置する際の自由度が大きくなる。

遊星歯車セットの要素としては、遊星歯車セットのうちの、特に太陽歯車、内歯車、遊星キャリアまたはキャリア、および遊星歯車またはプラネットギヤと理解される。

特に好適には、シフト要素は選択的、つまり個々に独立しおよび必要に応じて作動可能である。それにより種々の変速比による種々の速度を、入力軸および出力軸の間で実現可能である。速度の数が増えるほど、速度の段階的変化を広い変速機レンジのもとでより繊細に実現可能である。従って、例えば自動車の内燃機関を最適な回転数領域で作動させ、それにより可及的に経済的な作動を実現可能である。同時に、好適には内燃機関は低い回転数レベルで作動可能であるため、走行快適性の向上にも貢献する。従って、例えば内燃機関の作動で発生する騒音放射もまた低減される。

「フロント横置き配置」の概念は、入力軸、例えば内燃機関が、自動車において走行方向に対して横向きに取り付けられ、および好適には、入力軸または変速機により、前軸の車輪を駆動可能である配置と理解される。さらにシフト要素は、シフト要素のシフト状態の変更にはエネルギーが必要ではあるが、シフト状態そのものを保つためにはエネルギーが不要であるよう構成可能である。

このためには、例えば電気機械的シフト要素または電磁的シフト要素のような、特別な方法で必要に応じて作動可能なシフト要素が適している。これらのシフト要素は、ほとんどロス無く作動可能であるため、特に従来の油圧的に作動可能なシフト要素と比較した場合、特にエネルギー需要が僅かに抑えられ効率性に優れていることを特徴としている。さらに有利には、例えば従来の油圧的シフト要素を作動するために制御圧を恒久的に保つこと、または切り替えられた状態の各シフト要素を必要な油圧で恒久的に附勢することが不要である。これにより、例えば油圧ポンプである更なる構成部品は、これらの部品が専ら従来の油圧的に作動可能なシフト要素の制御および供給を担っている場合には、省略可能となる。更なる構成部品に対して、独立した潤滑媒体ポンプを介してではなく、同一の油圧ポンプを介して潤滑媒体が供給されている場合、この油圧ポンプを、少なくともより低減された寸法で構成可能である。油圧循環経路における油の転送位置、特に回転構成部品の位置で発生する可能性のある漏出も、漏出する恐れが無い。特に好適には、こうしたことでより効率性が高まり、同様に変速機の性能向上に貢献する。

上述したように、必要に応じて作動可能なシフト要素を使用する場合、特に有利には、外側からこれらシフト要素へのアクセスを良好とする。特に、必要とされるシフトエネルギーを、シフト要素に対して良好に供給可能な利点がある。従ってシフト要素を、外側からシフト要素へのアクセスが良好であるよう配置することが、特に良好、かつ好適である。シフト要素の意義において「外側からのアクセスが良好」とは、変速機の中間ハウジングおよびシフト要素に対して、更なる構成部品が配置されていない、または特に好適には、シフト要素が入力軸または出力軸に配置されていることを意味する。

好適には、記載、特に請求項の記載において「結合可能性」の概念は、種々の幾何学的位置において、個々の結合要素または軸を交差することなく、インターフェイスに対して同一の接続または結合が確保される、と理解される。

「キャリア固定時変速比」の概念において、この変速比は、遊星キャリアまたはキャリアが固定されている場合に、各遊星歯車セットの太陽歯車と内歯車の間の変速比の関係により実現される変速比、と理解される。

本発明の更なる有利な実施形態、特徴および利点は、従属請求項において明らかとなる。

有利には、遊星歯車セットは、特に幾何学的に、変速機内で相前後して配置される。これにより製造が容易になり、ならびに整備の際に、遊星歯車セットに対するアクセスが容易となる。

都合よく、入力軸は第１クラッチを介して第２遊星歯車セットの太陽歯車と結合可能であるか、または、第１遊星歯車セットの遊星キャリアは第１クラッチを介して第２遊星歯車セットの内歯車と結合可能であるか、または、第２遊星歯車セットの遊星キャリアは第１クラッチを介して第３遊星歯車セットの内歯車と結合可能であるか、または、第３遊星歯車セットの太陽歯車は第１クラッチを介して、第４遊星歯車セットの遊星キャリアおよび第１遊星歯車セットの内歯車と結合可能であるか、または、第３遊星歯車セットの遊星キャリアは第１クラッチを介して出力軸と結合可能である。このようにして、第１クラッチにより必要に応じて入力軸を、複数の遊星歯車セットのうちの１つの遊星歯車セット、２つの遊星歯車セットまたは１つの遊星歯車セットと互いに結合可能であるため、１つには、力およびトルクを入力軸から直接に、第２遊星歯車セットの中央の太陽歯車へ伝達可能であり、および/または種々の変速段の実現に関して、変速機の柔軟性が高まる。

有利には、６つのシフト要素が配置され、その際３つのクラッチおよび３つのブレーキか、または４つのクラッチおよび２つのブレーキが配置される。これにより、種々の変速段を実現するために変速機の種々の要素を連結する際に、変速機が十分に柔軟に機能可能である。

都合よく、第４遊星歯車セットの太陽歯車は第３ブレーキを介してハウジングと結合可能であり、および第４遊星歯車セットの遊星キャリアは第１遊星歯車セットの内歯車と結合され、および第４遊星歯車セットの内歯車は出力軸と結合されている。これにより、１つには、第４遊星歯車セットの中央が第３ブレーキを介して、必要に応じてハウジングに固定可能であり、ならびに、出力軸が第４遊星歯車セットを介して第１遊星歯車セットと結合可能であるため、種々の変速段を実現するという観点において、変速機の柔軟性が更に高まる。

有利には、第４遊星歯車セットの太陽歯車はハウジングと結合され、および第１遊星歯車セットの内歯車は第４クラッチを介して第４遊星歯車セットの遊星キャリアと結合可能であり、および第４遊星歯車セットの内歯車は出力軸と結合されている。これにより、１つには、第４遊星歯車セットの中央が太陽歯車を介して、ハウジングに固定可能である。さらに、第１遊星歯車セットは可及的に柔軟な方法で、第４遊星歯車セットまた更には出力軸と連結可能である。

都合よく、第４遊星歯車セットの内歯車は第４クラッチを介して出力軸と結合可能であり、および第４遊星歯車セットの遊星キャリアは第１遊星歯車セットの内歯車と結合され、および第４遊星歯車セットの太陽歯車はハウジングと結合されている。これにより柔軟な方法で、第４遊星歯車セットは出力軸と、必要に応じて連結可能である。さらに、第４遊星歯車セットは中央において、太陽歯車を介してハウジングに固定されて結合され、および入力軸と出力軸の各々は、最も近接して隣り合う遊星歯車セット（第１および第４遊星歯車セット）と直接に、互いに結合している。

都合よく、追加的な速度を、締結された第１ブレーキ、解放された第２ブレーキ、解放された第３ブレーキ、締結された第１クラッチ、締結された第２クラッチ、および解放された第３クラッチにより構成する。これにより、種々の車両への適用という観点において、変速機の柔軟性がさらに高まる。同時に、この追加的な速度により、更により繊細な変速機の段階的変化が可能となる。

本発明の更なる重要な特徴および利点は、従属請求項、図面、および図面を参照した記載により明らかとなる。

上述の特徴、および以下に更に詳説される特徴は、記載された各組合せのみでなく、本発明の範囲を逸脱することなく、他の組み合わせ、または独立して使用可能と理解される。

本発明の好適な実施例および実施形態は図示され、以下の記載で詳説される。同一または類似、または機能的に同一の構成部品、または要素には、同一の符号を付している。

本発明の第１実施形態による変速機の図である。 本発明の第１実施形態による変速機のシフトロジック説明図である。 本発明の第２実施形態による変速機の図である。 本発明の第３実施形態による変速機の図である。 本発明の第４実施形態による変速機の図である。 本発明の第５実施形態による変速機の図である。 本発明の第６実施形態による変速機の図である。 本発明の第７実施形態による変速機の図である。 本発明の第８実施形態による変速機の図である。 本発明の第９実施形態による変速機の図である。 本発明の第１０実施形態による変速機の図である。 本発明の第１１実施形態による変速機の図である。 本発明の第１２実施形態による変速機の図である。 本発明の第１３実施形態による変速機の図である。 本発明の第１４実施形態による変速機の図である。 本発明の第１５実施形態による変速機の図である。 本発明の第１６実施形態による変速機の図である。 本発明の第１７実施形態による変速機の図である。

図１は、本発明の第１実施形態による変速機の図である。

図１の符号１は、多段変速機である。多段変速機１は、３個組のクラッチK1,K2,K3ならびに３個組のブレーキB1,B2,B3の形状である、６つのシフト要素を備える。３つのクラッチK1,K2,K3により、入力側は変速機１の出力側に連結または結合可能であり、力およびトルクを伝達する。このために、第１クラッチK1、第２クラッチK2ならびに第３クラッチK3は、入力側において入力軸ANWと結合されている。第１クラッチK1は更に第１軸W1と結合され、クラッチの作動時に、力およびトルクを入力軸ANWから第１軸W1へ伝達する。第２クラッチK2および第３クラッチK3もそれに対応する。第２クラッチK2が締結されると、力を入力軸ANWから第２軸W2へ、第３クラッチK3が締結されると、力およびトルクを入力軸ANWから第３軸W3へ伝達する。

変速機１には、更に４つの遊星歯車セットGP1,GP2,GP3,GP4ならびに６つの軸W1,W2,W3,W4,W5およびW6が配置されている。

まず以下に、第１遊星歯車セットGP1、第２遊星歯車セットGP2、第３遊星歯車セットGP3ならびに第４遊星歯車セットGP4の全般的な構成について記述する。図示の遊星歯車セットGP1,GP2,GP3およびGP4は、通常の態様で構成され、各々が中央の太陽歯車101,102,103,104を備える。太陽歯車101,102,103,104は、力およびトルクを伝達するために、プラネットギヤ111,112,113,114と相互作用する。プラネットギヤ111,112,113,114はキャリア／遊星キャリア121,122,123,124に回転可能な状態で支承されている。プラネットギヤ111,112,113,114の径方向外側には、内歯車131,132,133,134が配置されている。各プラネットギヤ111,112,113,114は内歯車131,132,133,134と噛み合い、力およびトルクを伝達する。キャリアまたは遊星キャリア121,122,123,124は、さらに各々が軸と結合されている。太陽歯車、プラネットギヤ、遊星キャリア／キャリアおよび内歯車の個々の符号は、図１に見て取れる。理解し易さに配慮し、更なる図面においてはこれらの符号を省略する。

さらに今度は、６つの種々の軸W1,W2,W3,W4,W5およびW6に関して記述する。

第１軸W1は、第１クラッチK1および第２遊星歯車セットGP2の太陽歯車102を結合し、力およびトルクを伝達する。第２軸W2は、第２クラッチK2を第２遊星歯車セットGP2の内歯車132および第１遊星歯車セットGP1のキャリア121と結合している。第１遊星歯車セットGP1のキャリア121は、第２ブレーキB2および第２軸W2により、ハウジングGと連結可能である。第３軸W3は、第３クラッチK3を第１遊星歯車セットGP1の太陽歯車101に結合している。第４軸W4は、第２遊星歯車セットGP2のキャリア122を第３遊星歯車セットGP3の内歯車133と結合している。第５軸W5は、第１遊星歯車セットGP1の内歯車131を、第３遊星歯車セットGP3の太陽歯車103および第４遊星歯車セットGP4のキャリア124と結合している。第６軸W6は、第４遊星歯車セットGP4の太陽歯車104を第３ブレーキB3によりハウジングGと結合可能にしている。第３軸W3は、第１ブレーキB1を介してハウジングGと連結可能である。出力軸AWは、第３遊星歯車セットGP3のキャリア123および第４遊星歯車セットGP4の内歯車134と結合されている。

図２は、本発明の第１実施形態による変速機のシフトロジック説明図である。

図２においては、図１の変速機１のためのシフトロジック説明図が示される。この場合、垂直方向で下に向かい、まず９つの前進段V1乃至V9、ならびに後退段Rが記載されている。さらに、前進段がVZとして追加的に示されている。水平方向には各シフト要素が示され、まず３つのブレーキB1,B2,B3、続いて３つのクラッチK1,K2,K3が示されている。さらに、変速比／比率i、ならびに、２つの上下に続く速度／変速段の間で、対応する速度ステップ／ステップφが示されている。この点においてシフトロジック説明図における各速度ステップφは、２つの隣り合う速度／変速段の間に示されている。更なる前進速VZの追加的提示においては、変速比のみが示されている。

例えば、前進段V1での第１ブレーキB1、第３ブレーキB3、ならびに第２クラッチK2等、シフトロジック説明図の空欄は、対応するシフト要素、つまりブレーキまたはクラッチが解放されていることを示している。つまり、その場合シフト要素は、そのシフト要素に接続されている、またはそのシフト要素と結合されている変速機の各軸または要素から、力またはトルクを伝達しない。シフトロジック説明図において×印を付された欄は、対応して作動されている、または締結されているシフト要素、つまりシフトロジック説明図において、例えば前進段V1でのブレーキB2ならびにクラッチK1およびクラッチK3を示している。他の記載が無い限り、各シフト要素B1,B2,K1,K2,K3,K4は解放されている。

図１の変速機１により、前進第１速V1を実現するには、ブレーキB2、ならびにクラッチK1およびK3を締結する。変速比iは5.831である。前進第２速V2を実現するには、ブレーキB1,B2、ならびにクラッチK1を締結する。変速比iは3.834である。

前進第３速V3を実現するには、ブレーキB2,B3、ならびにクラッチK1を締結する。変速比iは2.827である。前進第４速V4を実現するには、ブレーキB1,B3、ならびにクラッチK1を締結する。変速比iは1.926である。

前進第５速V5を実現するには、第３ブレーキB3、ならびにクラッチK1およびクラッチK3を締結する。変速比iは1.474である。前進第６速V6を実現するには、第３ブレーキB3、ならびにクラッチK1およびクラッチK2を締結する。変速比iは1.131である。

前進第７速V7を実現するには、全てのブレーキB1,B2,B3を解放し、および全てのクラッチK1,K2,K3を締結する。変速比iは1.000である。前進第８速V8を実現するには、第３ブレーキB3、ならびにクラッチK2およびクラッチK3を締結する。変速比iは0.755である。

前進第９速V9を実現するには、第１ブレーキB1および第３ブレーキB3、ならびに第２クラッチK2を締結する。変速比iは0.601である。後退速Rを実現するには、ブレーキB2,B3ならびにクラッチK3を締結する。変速比iは-2.945である。追加的な前進速VZを実現するには、ブレーキB1、ならびにクラッチK1,K2を締結する。変速比iは0.918である。

速度ステップφは、前進第１速V1と前進第２速V2の間で1.521、前進第２速V2と前進第３速V3の間で1.356、前進第３速V3と前進第４速V4の間で1.468、前進第４速V4と前進第５速V5の間で1.306、前進第５速V5と前進第６速V6の間で1.304、前進第６速V6と前進第７速V7の間で1.131、前進第７速V7と前進第８速V8の間で1.325、および前進第８速V8と前進第９速V9の間で1.256である。速度ステップの合計は、9.703である。

この場合キャリア固定時変速比として、第１遊星歯車セットGP1はi₀=-3.900、第２遊星歯車セットGP2はi₀=-1.500、第３遊星歯車セットGP3はi₀=-1.873、ならびに第４遊星歯車セットGP4はi₀=-3.082を備える。

図３は、本発明の第２実施形態による変速機の図である。

図３においては、図１の変速機１が示される。図３においては、第１クラッチK1のための４つの代替位置A,B,CおよびDが見て取れる。第１クラッチK1は図１に示す位置と同様の効果を備えて、これらの代替位置A,B,CおよびDに配置可能である。

第１クラッチK1のための第１代替位置Aは、第２遊星歯車セットGP2の内歯車、第２クラッチK2および第１遊星歯車セットGP1のキャリア121の間で、第２軸W2上である。第１クラッチK1のための第２代替位置Bは、第２遊星歯車セットGP2のキャリア122と第３遊星歯車セットGP3の内歯車133の間で、第４軸W4上である。

第１クラッチK1のための第３代替位置Cは、第３遊星歯車セットGP3の太陽歯車103と第５軸W5の部分の間であり、第５軸W5のこの部分は、第４遊星歯車セットGP4のキャリア124および第１遊星歯車セットGP1の内歯車131を結合している。第１クラッチK1のための第４代替位置Dは、第３遊星歯車セットGP3のキャリア123と、出力軸AWの部分の間であり、出力軸AWのこの部分は、第４遊星歯車セットGP4の内歯車134を出力軸AWと結合している。

図４は、本発明の第３実施形態による変速機の図である。

図４においては、図１の変速機１が示される。図４においては、第３ブレーキB3のための２つの代替位置EおよびFが見て取れる。第３ブレーキB3は図１に示す位置と同様の効果を備えて、これらの代替位置EおよびFに配置可能である。

第３ブレーキB3のための第１代替位置Eは、第４遊星歯車セットGP4のキャリア124と第５軸W5の部分の間であり、第５軸W5のこの部分は、第３遊星歯車セットGP3の太陽歯車103および第１遊星歯車セットGP1の内歯車131を結合している。第３ブレーキB3のための第２代替位置Fは、第４遊星歯車セットGP4の内歯車134と出力軸AWの部分の間であり、出力軸AWのこの部分は、第３遊星歯車セットGP3のキャリア123を出力軸AWと結合している。第２遊星歯車セットGP2の太陽歯車102は、入力軸ANWと直接に結合されている。第３ブレーキB3は、代替位置EおよびFに配置された場合、第３ブレーキB3がもはやハウジングGと直接に相互作用しないため、（第４）クラッチの意味合いで作用する。しかし、更なる図面においても、第３ブレーキとの呼称を引き続いて使用する。

図５は、本発明の第４実施形態による変速機の図である。

図５においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図５の変速機１においては、第１クラッチK1が、図３の第１代替位置Aに、この場合符号K1'を付して配置されている。第１クラッチK1'は第２軸W2上において、一方では、第２軸W2の部分および第２遊星歯車セットGP2の内歯車132の間に配置され、第２軸W2のこの部分は、第１遊星歯車セットGP1のキャリア121を第２ブレーキと結合する。および第１クラッチK1'は他方で、第２クラッチK2および第２軸W2を介して入力軸AWと連結可能である。第２遊星歯車セットGP2の太陽歯車102は、入力軸ANWと直接に結合されている。

図６は、本発明の第５実施形態による変速機の図である。

図６においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図６の変速機１においては、第１クラッチK1が、図３の第２代替位置Bに、今度は符号K1"を付して配置されている。第１クラッチK1"は、今度は第４軸W4上で、第２遊星歯車セットGP2のキャリア122および第３遊星歯車セットGP3の内歯車133の間に配置されており、つまり、第２遊星歯車セットGP2のキャリア122および第３遊星歯車セットGP3の内歯車133の間の力およびトルクフローと結合されている。第１軸W1は無い。

図７は、本発明の第６実施形態による変速機の図である。

図７においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図７の変速機１においては、第１クラッチK1が、今度は図３の第３代替位置Cに、この場合符号K1"'を付して配置されている。従って第１クラッチK1"'は、第３遊星歯車セットGP3の太陽歯車103を第５軸W5の部分と結合し、第５軸W5のこの部分は、第４遊星歯車セットGP4のキャリア124を第１遊星歯車セットGP1の内歯車131と結合している。第１軸W1は無い。

図８は、本発明の第７実施形態による変速機の図である。

図８においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図８の変速機１においては、第１クラッチK1が、図３の第４代替位置Dに、この場合符号K1""を付して配置されている。従って第１クラッチK1""は、第３遊星歯車セットGP3のキャリア123と、出力軸AWの部分の間に配置されており、出力軸AWのこの部分は、第４遊星歯車セットGP4の内歯車134を出力軸AWと結合している。第１軸W1は無い。

図９は、本発明の第８実施形態による変速機の図である。

図９においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図９の変速機１においては、第３ブレーキB3が、今度は図４の第１代替位置Eに、この場合符号B3'を付して配置されている。従って第３ブレーキB3'は、第４遊星歯車セットGP4のキャリア124と、第５軸W5の部分の間に配置されており、第５軸W5のこの部分は、第３遊星歯車セットGP3の太陽歯車103および第１遊星歯車セットGP1の内歯車131を結合している。この場合第４遊星歯車セットGP4の太陽歯車104は、ハウジングGと固着されている。

図１０は、本発明の第９実施形態による変速機の図である。

図１０においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図１０の変速機１においては、第１クラッチK1が、この場合符号K1'を付され、図３または図５の第１代替位置Aに配置されており、および第３ブレーキB3は、この場合符号B3'を付され、図４または図９の第１代替位置Eに配置されている。第１軸W1は無い。

図１１は、本発明の第１０実施形態による変速機の図である。

図１１においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図１１の変速機１においては、第１クラッチK1が、この場合符号K1"を付され、図３または図６の第２代替位置Bに配置されており、および第３ブレーキB3は、この場合符号B3'を付され、図４または図９の第１代替位置Eに配置されている。第１軸W1は無い。

図１２は、本発明の第１１実施形態による変速機の図である。

図１２においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図１２の変速機１においては、第１クラッチK1が、この場合符号K1"'を付され、図３または図７の第３代替位置Cに配置されており、および第３ブレーキB3は、この場合符号B3"'を付され、図４または図９の第１代替位置Eに配置されている。第１軸W1は無い。

図１３は、本発明の第１２実施形態による変速機の図である。

図１３においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図１３の変速機１においては、第１クラッチK1が、この場合符号K1""を付され、図３または図８の第４代替位置Dに配置され、および第３ブレーキB3が、この場合符号B3'を付され、図４または図９の第１代替位置Eに配置されている。第１軸W1は無い。

図１４は、本発明の第１３実施形態による変速機の図である。

図１４においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図１４の変速機１においては、第３ブレーキB3が、この場合符号B3"を付され、図４の第２代替位置Fに配置されている。従って第３ブレーキB3は、第４遊星歯車セットGP4の内歯車104と出力軸AWの部分の間に配置されており、出力軸AWのこの部分は、第３遊星歯車セットGP3のキャリア123と結合している。

図１５は、本発明の第１４実施形態による変速機の図である。

図１５においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図１５の変速機１においては、第１クラッチK1が、この場合符号K1'を付され、図３または図５の第１代替位置Aに配置され、および第３ブレーキB3が、この場合符号B3"を付され、図４または図１４の第２代替位置Fに配置されている。第１軸W1は無い。

図１６は、本発明の第１５実施形態による変速機の図である。

図１６においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図１６の変速機１においては、第１クラッチK1が、この場合符号K1"を付され、図３または図６の第２代替位置Bに配置され、第３ブレーキB3が、この場合符号B3"を付され、図４または図１４の第２代替位置Fに配置されている。第１軸W1は無い。

図１７は、本発明の第１６実施形態による変速機の図である。

図１７においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図１７の変速機１においては、第１クラッチK1が、この場合符号K1"'を付され、図３または図７の第３代替位置Cに配置され、および第３ブレーキB3が、この場合符号B3"を付され、図４または図１４の第２代替位置Fに配置されている。第１軸W1は無い。

図１８は、本発明の第１７実施形態による変速機の図である。

図１８においては、実質的に図１の変速機１が示される。図１の変速機１と異なり、図１８の変速機１においては、第１クラッチK1が、この場合符号K1""を付され、図３または図８の第４代替位置Dに配置され、および第３ブレーキB3が、この場合符号B3"を付され、図４または図１４の第２代替位置Fに配置されている。

全体で、図１乃至図１８による変速機１は、４つの遊星歯車セットGP1,GP2,GP3,GP4、６つのシフト要素B1,B2,B3,K1,K2,K3を含む。シフト要素は、少なくとも３つのクラッチおよび少なくとも２つのブレーキの形状で構成されている。さらに、最大限の固定されたハウジング連結部を備えている。最後に、同時に切り替えられる２つのシフト要素が配置されている。

変速機１のための始動要素として、流体力学的トルクコンバータ、流体力学的クラッチ、追加的な始動クラッチ、一体化された始動クラッチまたはブレーキ、および／または追加的な電気機械を配置可能である。８つの軸W1乃至W6の各軸上に、電気機械またはその他の動力源／電源を配置可能である。さらに各軸W1乃至W6上、または各結合要素上に、ハウジングGまたは他の軸W1,W2,W3,W4,W5,W6に対する自由走行部を配置可能である。変速機１は、好適には標準的な駆動構造、またはフロント構造／横置き構造でも自動車に取り付け可能である。シフト要素として、摩擦接合型および／または形状接合型シフト要素を使用可能である。特に第２ブレーキB2および第１クラッチK1は形状接合型シフト要素、特に、変速機を装備した内燃機関型自動車における燃料消費の点で顕著な利点につながる、噛み合い型シフト要素として構成可能である。

変速機は、合計で少なくとも前進９速および少なくとも後退１速を提供する。

要約すると、本発明による利点としては、変速機の構成に必要とされる労力が僅かであり、その結果、変速機の製造費および重量が低減される。さらに、この変速機は変速比レンジが良好であり、絶対回転数及び相対回転数が低く、ならびに遊星歯車セットおよびシフト要素のトルクが低い。さらに本発明は、噛み合い効率が良好で、ならびに全てのシフト要素へのアクセシビリティが良好であるという利点を有し、これらは特に整備の点で有効である。

本発明は、好適な実施形態を参照して上記に記述されたが、これら実施形態に制限されることなく、多様な方法で変更可能である。

従って、例えば独立した遊星歯車セットGP1,GP2,GP3,GP4および独立したシフト要素K1,K2,K3,B1,B2,B3,K1',K1",K1'",K1"",B3',B3"の幾何学的な位置／順番を、各変速機要素の結合可能性を考慮した上で、変速機要素の間で自由に選択可能である。独立した変速機要素は、その位置を変速機１の内部で随意に移動可能である。

さらに、結合可能性を考慮した上で、マイナス遊星歯車セット（シングルピニオン式遊星歯車セット）として構成された個々の独立した遊星歯車セットまたは複数の遊星歯車セットを、プラス遊星歯車セット（ダブルピニオン式遊星歯車セット）に転換し、同時にキャリア結合と内歯車結合を交換し、およびキャリア固定時変速比を１だけ高めることが可能である。

１ 変速機
GP1,GP2,GP3,GP4 遊星歯車セット
101,102,103,104 太陽歯車
111,112,113,114 遊星歯車
121,122,123,124 キャリア
131,132,133,134 内歯車
ANW 入力軸
AW 出力軸
B1,B2,B3,Β3',B3" ブレーキ
K1,K2,K3,K1',K1",K1'",K1"" クラッチ
G ハウジング
V1,V2,V3,V4,V5,V6,V7,V8,V9,VZ 前進速
R 後退速
W1,W2,W3,W4,W5,W6 軸
I 変速比／比率
φ 速度ステップ／ステップ
A,B,C,D クラッチ位置
E,F ブレーキ位置

Claims (10)

1. 変速機（１）、特に自動車用の多段変速機であって、ハウジング（G）と、入力軸（ANW)と、出力軸（AW)と、太陽歯車（101,102,103,104）、少なくとも１つのプラネットギヤ（111,112,113,114）、遊星キャリア（121,122,123,124）および内歯車（131,132,133,134）を各々が備えた少なくとも４つの遊星歯車セット（GP1,GP2,GP3,GP4）と、少なくとも３つのクラッチ（K1,K2,K3）および少なくとも２つのブレーキ（B1,B2）の形状である、６つのシフト要素（K1,K2,K3,B1,B2,B3）と、を備える変速機（１）において、前記入力軸（ANW）は第２クラッチ（K2）を介して第１遊星歯車セット（GP3）の遊星キャリア（121）と結合可能であり、および第１遊星歯車（GP1）の遊星キャリア（121）は第２ブレーキ（B2）と結合可能であり、および前記入力軸（ANW）は第３クラッチ（K3）を介して第１ブレーキ（B1）と結合可能であり、および前記入力軸（ANW）は第３クラッチ（K3）を介して第１遊星歯車セット（GP1）の太陽歯車（101）と結合可能であることを特徴とする変速機（１）。
2. 前記遊星歯車セット（GP1,GP2,GP3,GP4）は、特に幾何学的に、前記変速機（１）内で相前後して配置されていることを特徴とする、請求項１に記載の変速機。
3. 請求項１または２に記載の変速機であって、前記入力軸（ANW）は第１クラッチ（K1）を介して第２遊星歯車セット（GP2）の太陽歯車（102）と結合可能であるか、または、第１遊星歯車セット（GP1）の遊星キャリア（121）は第１クラッチ（K1）を介して第２遊星歯車セット（GP2）の内歯車（132）と結合可能であるか、または、第２遊星歯車セット（GP2）の遊星キャリア（122）は第１クラッチ（K1）を介して第３遊星歯車セット（GP3）の内歯車（133）と結合可能であるか、または、第３遊星歯車セット（GP3）の太陽歯車（103）は第１クラッチ（K1）を介して、第４遊星歯車セット（GP4）の遊星キャリア（124）および第１遊星歯車セット（GP1）の内歯車（101）と結合可能であるか、または、第３遊星歯車セット（GP3）の遊星キャリア（123）は第１クラッチ（K1）を介して前記出力軸（AW）と結合可能であることを特徴とする変速機。
4. ６つのシフト要素が配置され、その際３つのクラッチ（K1,K2,K3）および３つのブレーキ（B1,B2,B3）か、または４つのクラッチ（K1,K2,K3,B3';K1,K2,K3,B3"）および２つのブレーキ（B1,B2）が配置されていることを特徴とする、請求項１〜３の何れか一項に記載の変速機。
5. 請求項１〜４の何れか一項に記載の変速機であって、第４遊星歯車セット（GP4）の太陽歯車（104）は第３ブレーキ（B3）を介して前記ハウジング（G）と結合可能であり、および第４遊星歯車セット（GP4）の遊星キャリア（124）は第１遊星歯車セット（GP1）の内歯車（131）と結合され、および第４遊星歯車セット（GP4）の内歯車（134）は前記出力軸（AW）と結合されていることを特徴とする変速機。
6. 請求項１〜５の何れか一項に記載の変速機であって、第４遊星歯車セット（GP4）の太陽歯車（104）は前記ハウジング（G）と結合され、および第１遊星歯車セット（GP1）の内歯車（131）は第４クラッチ（Β3';B3"）を介して第４遊星歯車セット（GP4）の遊星キャリア（124）と結合可能であり、および第４遊星歯車セット（GP4）の内歯車（134）は前記出力軸（AW）と結合されていることを特徴とする変速機。
7. 請求項１〜６の何れか一項に記載の変速機であって、第４遊星歯車セット（GP4）の内歯車（134）は第４クラッチ（Β3';B3"）を介して前記出力軸（AW）と結合可能であり、および第４遊星歯車セット（GP4）の遊星キャリア（124）は第１遊星歯車セット（GP1）の内歯車（131）と結合され、および第４遊星歯車セット（GP4）の太陽歯車（104）は前記ハウジング（G）と結合されていることを特徴とする変速機。
8. 特に請求項１〜７の何れか一項に記載の変速機（１）を作動させる方法であって、該変速機（１）は、３つのブレーキ（B1,B2,B3）および３つのクラッチ（K1,K2,K3）を備える方法において、
   第１速（V1）を、解放された第１ブレーキ（B1）、締結された第２ブレーキ（B2）、解放された第３ブレーキ（B3）、締結された第１クラッチ（K1）、解放された第２クラッチ（K2）および締結された第３クラッチ（K3）により構成し、および
   第２速（V2）を締結された第１ブレーキ（B1）、締結された第２ブレーキ（B2）、解放された第３ブレーキ（B3）、締結された第１クラッチ（K1）、解放された第２クラッチ（K2）および解放された第３クラッチ（K3）により構成し、および
   第３速（V3）を解放された第１ブレーキ（B1）、締結された第２ブレーキ（B2）、締結された第３ブレーキ（B3）、締結された第１クラッチ（K1）、解放された第２クラッチ（K2）および解放された第３クラッチ（K3）により構成し、および
   第４速（V4）を締結された第１ブレーキ（B1）、解放された第２ブレーキ（B2）、締結された第３ブレーキ（B3）、締結された第１クラッチ（K1）、解放された第２クラッチ（K2）および解放された第３クラッチ（K3）により構成し、および
   第５速（V5）を解放された第１ブレーキ（B1）、解放された第２ブレーキ（B2）、締結された第３ブレーキ（B3）、締結された第１クラッチ（K1）、解放された第２クラッチ（K2）および締結された第３クラッチ（K3）により構成し、および
   第６速（V6）を解放された第１ブレーキ（B1）、解放された第２ブレーキ（B2）、締結された第３ブレーキ（B3）、締結された第１クラッチ（K1）、締結された第２クラッチ（K2）および解放された第３クラッチ（K3）により構成し、および
   第７速（V7）を解放された第１ブレーキ（B1）、解放された第２ブレーキ（B2）、解放された第３ブレーキ（B3）、締結された第１クラッチ（K1）、締結された第２クラッチ（K2）および締結された第３クラッチ（K3）により構成し、および
   第８速（V8）を解放された第１ブレーキ（B1）、解放された第２ブレーキ（B2）、締結された第３ブレーキ（B3）、解放された第１クラッチ（K1）、締結された第２クラッチ（K2）および締結された第３クラッチ（K3）により構成し、および
   第９速（V9）を締結された第１ブレーキ（B1）、解放された第２ブレーキ（B2）、解放された第３ブレーキ（B3）、解放された第１クラッチ（K1）、締結された第２クラッチ（K2）および解放された第３クラッチ（K3）により構成し、および
   後退速（R）を解放された第１ブレーキ（B1）、締結された第２ブレーキ（B2）、締結された第３ブレーキ（B3）、解放された第１クラッチ（K1）、解放された第２クラッチ（K2）および締結された第３クラッチ（K3）により構成することを特徴とする方法。
9. 追加的な速度（VZ）を、締結された第１ブレーキ（B1）、解放された第２ブレーキ（B2）、解放された第３ブレーキ（B3）、締結された第１クラッチ（K1）、締結された第２クラッチ（K2）、および解放された第３クラッチ（K3）により構成することを特徴とする、請求項８に記載の方法。
10. 自動車、特に乗用車またはトラックであって、請求項１乃至７に記載の変速機（１）を備えた自動車。

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