JP2016514124A - 変異idhの阻害薬としての3−ピリミジン−4−イル−オキサゾリジン−2−オン - Google Patents
変異idhの阻害薬としての3−ピリミジン−4−イル−オキサゾリジン−2−オン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016514124A JP2016514124A JP2015562516A JP2015562516A JP2016514124A JP 2016514124 A JP2016514124 A JP 2016514124A JP 2015562516 A JP2015562516 A JP 2015562516A JP 2015562516 A JP2015562516 A JP 2015562516A JP 2016514124 A JP2016514124 A JP 2016514124A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optionally substituted
- ethyl
- pharmaceutically acceptable
- methyl
- mmol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D413/00—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
- C07D413/02—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings
- C07D413/04—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings directly linked by a ring-member-to-ring-member bond
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/395—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
- A61K31/495—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
- A61K31/505—Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim
- A61K31/506—Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim not condensed and containing further heterocyclic rings
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/395—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
- A61K31/535—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with at least one nitrogen and one oxygen as the ring hetero atoms, e.g. 1,2-oxazines
- A61K31/5375—1,4-Oxazines, e.g. morpholine
- A61K31/5377—1,4-Oxazines, e.g. morpholine not condensed and containing further heterocyclic rings, e.g. timolol
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K45/00—Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
- A61K45/06—Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P43/00—Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D413/00—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
- C07D413/14—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing three or more hetero rings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D417/00—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00
- C07D417/14—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D415/00 containing three or more hetero rings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D487/00—Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
- C07D487/02—Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
- C07D487/08—Bridged systems
Abstract
本発明は、式(I)またはその薬学的に許容される塩(式中、R1、R2a、R2b、およびR3〜R7は、本明細書中に記載される)を対象とする。本発明は、また、式(I)の化合物を含む組成物、および新形態の活性を有する変異IDHタンパク質の阻害におけるこのような化合物の使用を対象とする。本発明は、さらに、このような変異IDHタンパク質と関連する疾患または障害、例えば、限定はされないが、がんなどの細胞増殖性障害の治療における式(I)の化合物の使用を対象とする。
Description
本発明は、新規な3−ピリミジニル−4−イル−オキサゾリジン−2−オン化合物、これらの化合物を含む組成物、新形態の活性(neomorphic activity)を有する変異IDHタンパク質の阻害における、およびこのような変異IDHタンパク質と関連する疾患または障害、例えば、限定はされないが、がんなどの細胞増殖性障害の治療における、このような化合物の使用に関する。
イソクエン酸脱水素酵素(IDH)は、細胞代謝において見出される鍵となる酵素のファミリーである。それらは、NADP+/NAD+および金属に依存する、酵素分類EC1.1.1.42に属する酸化還元酵素である。野生型タンパク質は、イソクエン酸のα−ケトグルタル酸への酸化的脱炭酸反応を触媒し、工程中で二酸化炭素およびNADPH/NADHを発生する。それらのタンパク質は、オキサロコハク酸をα−ケトグルタル酸へ変換することも公知である。IDH1(細胞質)およびIDH2(ミトコンドリア)の変異は、限定はされないが、神経膠腫、多形性神経膠芽腫、傍神経節腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、急性骨髄性白血病(AML)、前立腺がん、甲状腺がん、結腸がん、軟骨肉腫、胆管細胞癌、末梢性T細胞リンパ腫、および黒色腫を含む、多様な部類のがんにおいて確認されている(L.Deng et al.,Trends Mol.Med.,2010,16,387、T.Shibata et al.,Am.J.Pathol.,2011,178(3),1395、Gaal et al.,J.Clin.Endocrinol.Metab.2010、Hayden et al.,Cell Cycle,2009、Balss et al.,Acta Neuropathol.,2008参照)。変異は、活性部位中の鍵となる残基:IDH1ではG97D、R100、R132、H133QおよびA134D、IDH2ではR140およびR172で、またはその近傍で見出されている(L.Deng et al.,Nature,2009,462,739、L.Sellner et al.,Eur.J.Haematol.,2011,85,457参照)。
IDHのこれらの変異型は、α−ケトグルタル酸を2−ヒドロキシグルタル酸(2−HG)に還元する新形態の活性(機能活性の獲得としても知られる)を有することが示されている(P.S.Ward et al.,Cancer Cell,2010,17,225参照)。一般に、2−HGの産生は、エナンチオ特異的であり、D−エナンチオマー(RエナンチオマーまたはR−2−HGとしても知られる)の産生をもたらす。正常細胞は、本来的な低い2−HGレベルを有し、一方、IDH1またはIDH2におけるこれらの変異を内包している細胞は、有意に高められた2−HGレベルを示す。高レベルの2−HGが、変異を内包している腫瘍において検出されている。例えば、高レベルの2−HGが、変異IDHを有するAMLの患者の血漿中で検出されている(S.Gross et al.,J.Exp.Med.,2010,207(2),339参照)。高レベルの2−HGは、腫瘍発生と高度に関連している。
変異IDH2は、また、稀な神経代謝障害であるII型D−2−ヒドロキシグルタル酸尿症(II型D−2−HGA)と関連している。生殖細胞系の変異が、II型D−2−HGAを有する15名の患者においてIDH2のR140で見出された。この障害を有する患者は、また、彼らの尿、血漿および脳脊髄液中に高められたレベルのD−2−HGを一貫して有している(Kranendijk,M.et al.,Science,2010,330,336参照)。最後に、オリエー病およびマフッチ症候群(軟骨腫瘍の素因になる2つの稀な障害)を有する患者は、IDH1および2の変異に関して体細胞性にモザイク性であることが示され、高レベルのD−2−HGを示す(Amary et al.,Nature Genetics,2011、およびPansuriya et al.,Nature Genetics,2011参照)。
したがって、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連する疾患および障害を治療するための、これらのタンパク質の小分子阻害薬が必要とされている。
一態様において、本発明は、式(I)
第2態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
第3態様において、本発明は、α−ケトグルタル酸の2−ヒドロキシグルタル酸への還元などの新形態の活性(2−HG新形態活性)を有する変異IDHタンパク質の阻害薬としての、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。適切には、本発明は、2−HG新形態活性などの新形態の活性を有する変異IDH1、および/または2−HG新形態活性などの新形態の活性を有する変異IDH2の阻害薬としての、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。本発明は、さらに、残基97、100または132に変異を有するIDH1、例えば、G97D、R100Q、R132H、R132C、R132S、R132G、R132LおよびR132Vの阻害薬としての、ならびに/あるいは残基140または172に変異を有するIDH2、例えば、R172K、R172M、R172S、R172GおよびR172Wの阻害薬としての、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用を提供する。
第4態様において、本発明は、有効量の式(I)で示される化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与することを含む、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連する疾患または障害を治療する方法を提供する。一実施形態において、疾患または障害は、がんなどの細胞増殖性障害である。一実施形態において、がんは、神経膠腫、多形性神経膠芽腫、傍神経節腫およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍(pNET)などの脳がん;急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群および慢性骨髄性白血病(CML)などの白血病;黒色腫を含む皮膚がん;前立腺がん、甲状腺がん、結腸がん、肺がん;中心性軟骨肉腫、中心性および骨膜性軟骨腫を含む肉腫;ならびに線維肉腫である。別の実施形態において、疾患または障害は、D−2−ヒドロキシグルタル酸尿症である。
第5態様において、本発明は、別の治療薬と組み合わせた式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明のこれらのおよびその他の態様は、本発明の以下の詳細な説明中でさらに説明される。
本発明は、式(I)
R1は、水素、メチル、またはエチルであり、
R2aおよびR2bは、一緒になって、シクロプロピル環を形成し、
R3およびR4は、それぞれ独立に、水素、メチル、もしくはエチルであるか、またはR3およびR4は、一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、もしくはオキセタニルを形成し、
R5およびR6は、それぞれ独立に、水素、重水素、ハロ、−C(O)OCH3、C1〜3アルキル、またはC1〜3ハロアルキルであり、
R7は、
環Aは、1〜3個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール環であり、
環Bは、N、OおよびSからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール環であり、
Xは、NまたはCHであり、
各R8は、独立に、水素、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、またはC1〜3ハロアルコキシであり、
nは、1または2であり、
R9は、水素、ハロ、C1〜3ハロアルキル、置換されていてもよいC1〜6アルキル、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよい5または6員の複素環、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、−OR9a、−SO2R9a、−C(O)NHR9a、CH2R9b、またはCHCH3R9bであり、但し、XがNである場合、R9は、水素、C1〜3ハロアルキル、置換されていてもよいC1〜6アルキル、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、−SO2R9a、または−C(O)NHR9aであり、
ここで、
前記C1〜6アルキルは、OH、およびフェノキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
前記C3〜6シクロアルキル、5または6員の複素環、アリールおよびヘテロアリールは、それぞれ、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、−NRR、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、およびC1〜3ハロアルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
R9aは、置換されていてもよいC1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、または置換されていてもよい複素環であり、
ここで、
前記C1〜6アルキルは、1つのC3〜6シクロアルキルで置換されていてもよく、
前記C3〜6シクロアルキルおよび複素環は、ヒドロキシル、CH2OH、−NRR、シアノ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
前記フェニルは、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、−NRR、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、およびC1〜3ハロアルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
R9bは、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、または置換されていてもよい複素環であり、ここで、
前記C3〜6シクロアルキルおよび複素環は、ヒドロキシル、CH2OH、−NRR、−NRC(O)CH3、4〜6員の複素環、シアノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく、
前記フェニルは、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、およびC1〜3ハロアルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
各Rは、H、C1〜3アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から独立に選択される]の化合物を対象とする。
「アルキル」は、指定数の炭素原子を有する一価の飽和炭化水素鎖を指す。例えば、C1〜6アルキルは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を指す。アルキル基は、式(I)に関して定義された通りの1個または複数の置換基で置換されていてもよい。アルキル基は、直鎖または分枝鎖でよい。代表的な分枝アルキル基は、1つ、2つまたは3つの分枝を有する。アルキル基の例には、限定はされないが、メチル、エチル、プロピル(n−プロピルおよびイソプロピル)、ブチル(n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびt−ブチル)、ペンチル(n−ペンチル、イソペンチルおよびネオペンチル)、ならびにヘキシルが含まれる。
「アルコキシ」は、酸素橋を介して結合される任意のアルキル部分を指す(すなわち、−O−C1〜3アルキル基であり、ここで、C1〜3アルキルは本明細書中で定義される通りである)。このような基の例には、限定はされないが、メトキシ、エトキシ、およびプロポキシが含まれる。
「アリール」は、芳香族環を有する炭化水素環系を指す。アリール基は、単環式環系または二環式環系である。単環式アリール環は、フェニルを指す。二環式アリール環は、ナフチル、およびフェニルが本明細書中で定義される通りのC5〜7シクロアルキルまたはC5〜7シクロアルケニル環に縮合されている環を指す。アリール基は、式(I)に関して定義された通りの1個または複数の置換基で置換されていてもよい。
「シクロアルキル」は、指定数の炭素原子を有する飽和の炭化水素環系を指す。シクロアルキル基は、単環式または二環式環系である。例えば、C3〜6シクロアルキルは、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基を指す。シクロアルキル基は、式(I)に関して定義された通りの1個または複数の置換基で置換されていてもよい。シクロアルキル基の例には、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが含まれる。
「シクロアルケニル」は、指定数の炭素原子を有し、かつ環内に炭素−炭素二重結合を有する不飽和の炭化水素環系を指す。例えば、C5〜7シクロアルケニルは、5〜7個の炭素原子を有するシクロアルケニル基を指す。特定の実施形態において、シクロアルケニル基は、環内に1つの炭素−炭素二重結合を有する。他の実施形態において、シクロアルケニル基は、環内に1つを超える炭素−炭素二重結合を有する。シクロアルケニル環は芳香族ではない。シクロアルケニル基は、式(I)に関して定義された通りの1個または複数の置換基で置換されていてもよい。
「ハロ」は、ハロゲンラジカル、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを指す。
「ハロアルキル」は、アルキル基内の炭素原子に結合された少なくとも1個の水素原子がハロで置き換えられているアルキル基を指す。ハロ置換基の数は、限定はされないが、1、2、3、4、5または6個の置換基を含む。ハロアルキルとしては、限定はされないが、モノフルオロメチル、ジフルオロエチル、およびトリフルオロメチルが挙げられる。
「ハロアルコキシ」は、酸素橋を介して結合されるハロアルキル部分を指す(すなわち、−O−C1〜3ハロアルキル基であり、ここで、C1〜3ハロアルキルは本明細書中で定義される通りである)。ハロアルコキシ基の例は、トリフルオロメトキシである。
「ヘテロアリール」は、1〜5個のヘテロ原子を含む芳香族環系を指す。1個を超えるヘテロ原子を含むヘテロアリール基は、異なるヘテロ原子を含むことができる。ヘテロアリール基は、式(I)に関して定義された通りの1個または複数の置換基で置換されていてもよい。ヘテロアリール基は、単環式環系であるか、または縮合された二環式環系である。単環式ヘテロアリール環は、5〜6個の環原子を有する。二環式ヘテロアリール環は、8〜10個の環員原子を有する。二環式ヘテロアリール環としては、ヘテロアリール環がフェニル環に縮合されている環系が挙げられる。ヘテロアリールとしては、限定はされないが、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル (1,3,4−オキサジアゾリルおよび1,2,4−オキサジアゾリルを含む)、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、フラニル、フランザニル、チエニル、トリアゾリル、ピリジニル(2−、3−、および4−ピリジニルを含む)、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トラジニル、テトラジニル、テトルゾリル、インドニル、イソインドリル、インドリジニル、インダゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾピラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ナフチリジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、テトラゾロ[1,5−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾリルなどが挙げられる。
「ヘテロ原子」は、窒素、酸素、または硫黄原子を指す。
「複素環」は、1〜4個のヘテロ原子を含む3〜11員の飽和または不飽和の単環式または二環式環を指す。複素環式環系は芳香族ではない。1個を超えるヘテロ原子を含む複素環式基は、異なるヘテロ原子を含むことができる。複素環は、硫黄原子が酸化されてSOまたはSO2を形成している環系を包含する。複素環式基は、式(I)に関して定義された通りの1個または複数の置換基で置換されていてもよい。複素環式基は、単環式、スピロ、または縮合もしくは架橋された二環式環系である。単環式複素環式環は、3〜7個の環原子を有する。単環式複素環式基の例には、オキセタニル(oxtanyl)、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、ピペラジニル、ピペリジニル、1,3−ジオキソラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピロリニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、オキサチオラニル、ジチオラニル、1,3−ジオキサニル、1,3−ジチアニル、オキサチアニル、チオモルホリニル、テトラヒドロ−チオピラン1,1−ジオキシド、1,4−ジアゼパニルなどが含まれる。縮合複素環式環系は、8〜11個の環原子を有し、複素環式環が、フェニル環、ヘテロアリール環、または別の複素環式環に縮合されている基が挙げられる。縮合複素環式環の例には、2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシニル、オクタヒドロ−ピロロ[1,2−a]ピラジニル、オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジニル、オクタヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロリル、5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−イミダゾ[1,2−a]ピラジニルなどが含まれる。架橋複素環式基の例には、3,8−ジアザ−ビシクロ[3.2.1]オクタニル、3,8−ジアザ−ビシクロ[4.2.0]オクタニルなどが含まれる。スピロ複素環式基の例には、4,7−ジアザ−スピロ[2.5]オクタニルなどが含まれる。
「4〜6員の複素環」とは、4〜6個の環原子を有し、1〜4個のヘテロ原子を含む、上で定義した複素環基を指す。
「5〜6員の複素環」は、5または6個の環原子を有し、かつ1〜4個のヘテロ原子を含む、上で定義した通りの複素環式基を指す。
「置換されていてもよい」は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環、フェニル、およびベンジルなどの基が、非置換でもよく、またはそれらの基が、式(I)に関して定義された通りの1個または複数の置換基で置換されていてもよいことを示す。
「オキソ」は、C=O基を指す。
「薬学的に許容される」は、薬学的使用に適している化合物を意味する。薬の中で使用するのに適した本発明の化合物の塩および溶媒和物(例えば、水和物および塩の水和物)は、その対イオンまたは会合溶媒が薬学的に許容されるものである。しかし、薬学的に許容されない対イオンまたは会合溶媒を有する塩および溶媒和物は、例えば本発明の他の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩および溶媒和物を調製する際の中間体として使用するために、本発明の範囲に包含される。
アルキル、フェニル、ベンジル、ヘテロアリール、および複素環などの基に関して「置換された」は、該基内の原子に結合された1個または複数の水素原子が、定義された置換基の群から選択される置換基で置き換えられていることを示す。用語「置換された」は、このような置換が、置換される原子および置換基の許容される原子価に従っていること、および該置換が、安定な化合物(すなわち、例えば、加水分解、転位、環化、または脱離による変換を自発的に受けず、かつ反応混合物からの単離に耐えるのに十分頑強である化合物)をもたらすことという暗黙の規定を包含すると理解されたい。ある基が1個または複数の置換基を含むことができると言う場合、基内の1個または複数(適切なら)の原子を置換することができる。さらに、このような置換が原子の許容される原子価に従っている限り、基内のただ1つの原子を、1個を超える置換基で置換することができる。適切な置換基は、それぞれの置換されるまたは置換されてもよい基に関して定義される。
当業者は、式(I)で示される化合物の薬学的に許容される塩をはじめとする塩を調製できることを認識する。これらの塩は、化合物の最終的な単離および精製中にインサイチュで、またはその遊離酸または遊離塩基の形態の精製された化合物を、それぞれ適切な塩基または酸と別個に反応させることによって、調製することができる。
薬学的に許容される酸付加塩、例えば、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、塩化物/塩酸塩、クロルテオフィロン酸塩(chlortheophyllonate)、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモン酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、およびトリフルオロ酢酸塩を、無機酸および有機酸を用いて形成することができる。
塩を誘導できる無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。
塩を誘導できる有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などが挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機および有機塩基を用いて形成することができる。
塩を誘導できる無機塩基としては、例えば、アンモニウム塩、および周期表のI〜XII列からの金属が挙げられる。特定の実施形態において、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛、および銅から誘導され、とりわけ適切な塩としては、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、およびマグネシウム塩が挙げられる。
塩を誘導できる有機塩基としては、例えば、第一級、第二級および第三級アミン、天然に存在する置換アミンをはじめとする置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂などが挙げられる。特定の有機アミンとしては、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート(cholinate)、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジン、およびトロメタミンが挙げられる。
本発明の薬学的に許容される塩は、塩基性または酸性部分から、通常的な化学的方法によって合成することができる。一般に、このような塩は、遊離酸の形態のこれらの化合物を化学量論的量の適切な塩基(Na、Ca、Mg、またはKの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩など)と反応させることによって、または遊離塩基の形態のこれらの化合物を化学量論的量の適切な酸と反応させることによって、調製することができる。このような反応は、典型的には、水中もしくは有機溶媒中で、またはこれら2種の混合物中で実施される。一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒体の使用が、実用的なら、望ましい。さらなる適切な塩のリストは、例えば、"Remington's Pharmaceutical Sciences"20thed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa,(1985)、および"Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use"by Stahl and Wermuth(Wiley-VCH,Weinheim,Germany,2002)中に見出すことができる。
式(I)の化合物の薬学的に許容される溶媒和物をはじめとする溶媒和物もまた調製することができる。「溶媒和物」は、溶質と溶媒によって形成される変動する化学量論の複合体を指す。本発明の目的のためのこのような溶媒は、溶質の生物学的活性を妨害しない。適切な溶媒の例には、限定はされないが、水、MeOH、EtOH、およびAcOHが含まれる。水が溶媒分枝である溶媒和物は、典型的には、水和物と呼ばれる。水和物は、化学量論的量の水を含む組成物、および可変量の水を含む組成物を包含する。
式(I)の化合物は、その塩および溶媒和物を含め、結晶性形態、非結晶性形態、またはそれらの混合物の状態で存在することができる。化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、多形現象、すなわち様々な結晶性形態で存在する能力を示すこともある。これらの様々な結晶性形態は、典型的には「多形」として公知である。多形は、同じ化学組成を有するが、結晶性固体状態の充填、幾何学的配置、およびその他の記述特性を異にする。多形は、したがって、形状、密度、硬度、変形性、安定性、および溶解特性などの相違する物理的特性を有することがある。多形は、典型的には、異なる融点、IRスペクトル、および粉末X線回折パターンを示し、そのすべてを同定のために使用することができる。当業者は、様々な多形を、例えば、式(I)の化合物を結晶化/再結晶化させるのに使用される条件を変更または調整することによって生成させることができることを認識する。
本発明は、また、式(I)の化合物の種々の異性体を包含する。「異性体」は、同じ組成および分子量を有するが、物理的および/または化学的特性を異にする化合物を指す。構造の差異は、構成(幾何異性体)または偏光平面を回転させる能力(立体異性体)にある。立体異性体に関して、式(I)の化合物は、1個または複数の不斉炭素原子を有することができ、ラセミ化合物、ラセミ混合物として、および個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在することができる。すべてのこのような異性形態は、その混合物を含め本発明内に包含される。化合物が二重結合を含む場合、置換基はEまたはZ配置で存在することができる。化合物が二置換のシクロアルキルを含む場合、該シクロアルキル置換基は、シス−またはトランス−配置を有することができる。すべての互変異性形態も包含されると解釈される。
式(I)の化合物の任意の不斉原子(例えば、炭素など)は、ラセミ状態で、またはエナンチオマーとして富化されて、例えば(R)−、(S)−または(R,S)−配置で存在することができる。特定の実施形態において、それぞれの不斉原子は、(R)−または(S)−配置の少なくとも50%のエナンチオマー過剰率、少なくとも60%のエナンチオマー過剰率、少なくとも70%のエナンチオマー過剰率、少なくとも80%のエナンチオマー過剰率、少なくとも90%のエナンチオマー過剰率、少なくとも95%のエナンチオマー過剰率、または少なくとも99%のエナンチオマー過剰率を有する。不飽和二重結合を有する原子の置換基は、可能なら、シス−(Z)−またはトランス−(E)−の形態で存在することができる。
したがって、本明細書中で使用する場合、式(I)の化合物は、あり得る異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体の1つ、またはこれらの混合物の形態で、例えば、実質的に純粋な幾何(シスまたはトランス)異性体、ジアステレオマー、光学異性体(鏡像体)、ラセミ化合物、またはこれらの混合物として存在することができる。
任意の生じた異性体混合物を、構成要素の物理化学的差異に基づいて、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶化によって、純粋なまたは実質的に純粋な幾何または光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ化合物に分離することができる。
任意の生じた最終生成物または中間体のラセミ化合物は、公知の方法によって、例えば、光学活性の酸または塩基を用いて得られたそのジアステレオマー性塩を分離すること、および光学活性の酸性または塩基性化合物を遊離させることによって、光学鏡像体に分割することができる。したがって、とりわけ、塩基性部分を採用し、例えば、光学活性の酸、例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ−O,O’−p−トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、またはカンファー−10−スルホン酸を用いて形成された塩の分別結晶によって、本発明の化合物をそれらの光学鏡像体に分割することができる。ラセミ生成物は、キラルクロマトグラフィー、例えば、キラルな吸着剤を使用する高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分割することもできる。
本発明は、式(I)の化合物の非標識形態および同位体で標識された形態を包含する。同位体で標識された化合物は、1個または複数の原子が選択された原子質量または質量数を有する原子で置き代えられていることを除けば、本明細書中に示した式によって示される構造を有する。本発明の化合物中に組み込むことのできる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体、例えば、それぞれ、2H、3H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、125Iが含まれる。本発明は、種々の同位体で標識された本明細書中で定義された通りの化合物、例えば、その中に3Hおよび14Cなどの放射性同位体、または2Hおよび13Cなどの非放射性同位体が存在する化合物を包含する。同位体で標識されたこのような化合物は、代謝研究(14Cを用いる)、反応速度研究(例えば、2Hまたは3Hを用いる)、薬物または基質の組織分布アッセイをはじめとする検出または画像化技術、例えば、陽電子放射断層撮影法(PET)もしくは単一光子放射コンピューター断層撮影法(SPECT)において、または患者の放射能治療において有用である。とりわけ、18Fまたは標識化化合物は、PETまたはSPECTでの研究にとりわけ望ましい可能性がある。同位体で標識された式(I)の化合物は、一般に、当業者に公知の通常的な技術によって、または前に採用した非標識試薬に代わって適切な同位体で標識された試薬を使用して、添付の実施例および調製法中に記載の方法に類似した方法によって調製することができる。
さらに、より重い同位体、とりわけ重水素(すなわち、2HまたはD)での置換は、より大きな代謝安定性に由来する特定の治療的利点、例えば、インビボでの半減期の増加、または投与要件の低減もしくは治療指数の向上を付与することができる。重水素は、この文脈で、式(I)の化合物の置換基と見なされることが理解される。このようなより重い同位体、特に重水素の濃度は、同位体濃縮係数によって定義することができる。用語「同位体濃縮係数」は、本明細書中で使用する場合、特定同位体の同位体存在度と天然存在度との間の比率を意味する。本発明の化合物中の置換基が表示の重水素である場合、このような化合物は、指定の各重水素原子に関して、少なくとも3500(指定の各重水素原子において52.5%の重水素組み込み)、少なくとも4000(60%の重水素組み込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素組み込み)、少なくとも5000(75%の重水素組み込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素組み込み)、少なくとも6000(90%の重水素組み込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素組み込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素組み込み)、少なくとも6600(99%の重水素組み込み)、または少なくとも6633.3(99.5%の重水素組み込み)の同位体濃縮係数を有する。
代表的実施形態
本明細書中で、本発明の種々の実施形態を説明する。各実施形態中で述べられる特徴を、他の述べられる特徴と組み合わせて、さらなる実施形態を提供できることが認識される。
本明細書中で、本発明の種々の実施形態を説明する。各実施形態中で述べられる特徴を、他の述べられる特徴と組み合わせて、さらなる実施形態を提供できることが認識される。
本発明の一実施形態において、R1は水素またはメチルである。
本発明の別の実施形態において、R3およびR4は、双方とも水素である。
本発明の別の実施形態において、R5は水素またはハロである。適切には、R5は、水素、またはフルオロである。
本発明の別の実施形態において、R6は、水素、ハロ、またはメチルである。適切には、R6は、水素、フルオロ、クロロ、またはメチルである。
本発明の別の実施形態において、R5は水素であり、R6は、水素、ハロ、またはメチルである。適切には、R6は、水素、フルオロ、クロロ、またはメチルである。
本発明の別の実施形態において、R6は水素であり、R5は水素またはハロである。適切には、R5は、水素、またはクロロである。
別の実施形態において、R5およびR6は、双方とも水素である。
別の実施形態において、R7は、
別の実施形態において、R7は、
別の実施形態において、R8は、水素、フルオロ、クロロ、またはメチルであり、nは1である。別の実施形態において、各R8は、フルオロであり、nは2である。
別の実施形態において、R9は、水素、−OCF3、ハロ、C1〜3ハロアルキル、置換されていてもよい5または6員の複素環、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、CH2R9bまたはCHCH3R9bであり、ここで、前記アリールおよびヘテロアリールは、ハロ、C1〜6アルキル、およびC1〜6ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
別の実施形態において、R9は、水素、ハロ、−OCF3、またはC1〜3ハロアルキルである。適切には、R9は、水素、−OCF3、フルオロ、CF2CH3またはC(CH3)2Fである。
別の実施形態において、R9は、モルホリニルである。
別の実施形態において、R9は、フルオロ、クロロ、メチル、OCF3、およびC1〜4ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいフェニルである。適切には、R9は、フルオロ、クロロ、メチル、OCF3、およびCF2Hからなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいフェニルである。適切には、R9は、パラ位がクロロ、フルオロ、またはCF2Hで置換されたフェニルである。
別の実施形態において、R9は、置換されていてもよいヘテロアリールである。適切には、R9は、置換されていてもよい、ピラゾリル、またはピリジニルである。適切には、R9は、C1〜6アルキル、およびC1〜6ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基、例えば、メチル、およびCF3で置換されていてもよいピラゾリルまたはピリジニルである。
別の実施形態において、R9はCH2R9bまたはCHCH3R9bであり、ここで、R9bは、置換されていてもよい複素環である。適切には、R9bは、それぞれがヒドロキシル、CH2OH、−NRR、−NRC(O)CH3、4〜6員の複素環、シアノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニルまたは3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニルである。適切には、R9bは、それぞれがフルオロ、ヒドロキシル、CH2OH、フルオロ、NH2、N(CH3)2、NHCH3、NHC(O)CH3、−NH−シクロプロピル、アゼチジニル、モルホリニル、メチル、およびCF3からなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいピペリジニルまたはピペラジニルである。
別の実施形態において、各Rは、独立に、水素、メチル、またはシクロプロピルである。
本発明の別の実施形態は、式(II)
本発明の別の実施形態は、式(III)
本発明の別の実施形態は、式(IV)
本発明の別の実施形態は、式(V)
R1は、水素またはメチルであり、
R5およびR6は、それぞれ独立に水素、ハロまたはメチルであり、
R7は、
R9は、フルオロ、クロロ、メチル、OCF3、CF2H、およびCF3からなる群からそれぞれ独立に選択される1個もしくは2個の置換基で置換されていてもよいフェニルまたはピリジニルである]で示される化合物である。
好ましい本発明の化合物には、
(S)−3−(2−(((S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エチル)アミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(5−(4−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル)エチル)アミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−(2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−(4−(ジフルオロメチル)フェニル)チアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(3−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−2−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(アゼチジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(シクロプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−アミノ−4−メチルピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(R)−3−(2−(((S)−1−(3−(4−クロロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(5−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(R)−4−シクロプロピル−4−メチル−3−(2−(((S)−1−(4−((3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;および
(S)−3−(2−(((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
が含まれる。
(S)−3−(2−(((S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エチル)アミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(5−(4−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル)エチル)アミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−(2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−(4−(ジフルオロメチル)フェニル)チアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(3−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−2−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(アゼチジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(シクロプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−アミノ−4−メチルピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(R)−3−(2−(((S)−1−(3−(4−クロロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(5−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(R)−4−シクロプロピル−4−メチル−3−(2−(((S)−1−(4−((3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;および
(S)−3−(2−(((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
が含まれる。
一般的な合成手順
本発明の化合物は、標準的な化学を含む種々の方法によって作製することができる。適切な合成経路を以下で示すスキーム中に示す。
本発明の化合物は、標準的な化学を含む種々の方法によって作製することができる。適切な合成経路を以下で示すスキーム中に示す。
式(I)の化合物は、部分的には以下の合成スキームによって示されるような有機合成の技術分野で公知の方法によって調製することができる。以下に記載のスキームにおいて、一般的な原理または化学に従って必要とされるなら、敏感なまたは反応性のある基のために保護基が採用されることは十分に理解される。保護基は、有機合成の標準的な方法に従って扱われる(T.W.Greene and P.G.M.Wuts,"Protective Groups in Organic Synthesis",Third edition,Wiley,New York,1999)。これらの基は、化合物合成の都合のよい段階で、当業者にとって容易に明らかである方法を使用して除去される。選択方法、ならびに反応条件およびそれらの実行順序は、式(I)の化合物の調製と一致していなければならない。
当業者は、式(I)の化合物中に立体中心が存在するかどうかを認識する。したがって、本発明は、あり得る双方の立体異性体を包含し、ラセミ化合物のみならず、個々のエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーも包含する。化合物が、単一のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして所望される場合、それは、立体特異的合成によって、または最終生成物もしくは任意の都合のよい中間体の分割によって得ることができる。最終生成物、中間体、または出発原料の分割は、当技術分野で公知の任意の適切な方法によって実施することができる。例えば、"Stereochemistry of Organic Compounds"by E.L.Eliel,S.H.Wilen,and L.N.Mander(Wiley-Interscience,1994)を参照されたい。
本明細書に記載の化合物は、市販の出発原料から作製できるか、または公知の有機、無機、および/もしくは酵素的方法を使用して合成することができる。
市販されていないアミノ酸は、スキーム1の手順に従って調製することができる。ケトン(1)の対応するイミダゾリジン−2,4−ジオン(2)への変換、それに続く加水分解により、アミノ酸(3)が得られる。
オキサゾリジノンの前駆体であるアミノアルコールが市販されていない場合、それは、スキーム2の手順に従って、アミノ酸(3)から調製することができる。R3=R4である場合、保護されたアミノエステル(5)を適切なグリニャール試薬で処理して、保護されたアミノアルコール(6)を得て、それを、塩基性または酸性での脱保護ステップに供する。R3=R4である場合、保護されたアミノ酸(8)をWeinrebアミド(9)に変換し、それを異なるグリニャール試薬で逐次的に処理して、保護されたアミノアルコール(10)を得る。(10)の塩基性または酸性での脱保護により(11)を得る。オキサゾリジノン(12)を得るための(7)または(11)中へのCO単位の挿入は、スキーム2中に示すように、いくつかの試薬、例えば(限定はされないが)、トリホスゲン、Et2CO3またはN,N’−カルボニルジイミダゾールを用いて完遂される。
オキサゾリジノン(12)を、NaHの存在下でジハロゲン−ピリミジン(13)とカップリングさせ、生じる(14)を第一級アミン(15)で、スキーム3中に示す通りのいくつかの異なる反応条件下で処理して、(16)を得る。
別法として、中間体(14)は、アミノアルコール(11)とジハロゲン−ピリミジン(13)とを、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下でカップリングさせ、生じる中間体(17)を2,6−ルチジンなどの塩基の存在下にトリホスゲンで処理して、中間体(14)を得ることにより調製することができる。
使用方法
本発明の化合物は、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質の阻害薬であり、それゆえ、このようなタンパク質と関連する疾患または障害、例えば、限定はされないが、がんなどの細胞増殖性障害の治療において有用である。
本発明の化合物は、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質の阻害薬であり、それゆえ、このようなタンパク質と関連する疾患または障害、例えば、限定はされないが、がんなどの細胞増殖性障害の治療において有用である。
新形態の活性を有する変異IDHタンパク質の例は、変異IDH1および変異IDH2である。変異IDH1および変異IDH2と関連する新形態の活性は、2−ヒドロキシグルタル酸(2−HG新形態活性)、特にR−2−HG(R−2−HG新形態活性)を産生する能力である。2−HG新形態活性、特にR−2−HG新形態活性と関連するIDH1の変異としては、残基97、100および132での変異、例えば、G97D、R100Q、R132H、R132C、R132S、R132G、R132L、およびR132Vが挙げられる。2−HG新活性、特にR−2−HG新形態活性と関連するIDH2の変異としては、残基140および172での変異、例えば、R140Q、R140G、R172K、R172M、R172S、R172G、およびR172Wが挙げられる。
新形態の活性を有する変異IDH1タンパク質と関連する細胞増殖性障害としては、限定はされないが、がんが挙げられる。このようながんの例には、成人急性リンパ芽球性白血病、小児急性リンパ芽球性白血病、成人急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、小児副腎皮質癌、AIDS関連リンパ腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門がん、小児小脳性星状細胞腫、小児大脳性星状細胞腫、肝外胆管がん、膀胱がん、小児膀胱がん、骨肉腫/悪性線維性組織球腫である骨がん、小児脳幹神経膠腫、成人脳腫瘍、脳幹神経膠腫である小児脳腫瘍、小脳性星状細胞腫である小児脳腫瘍、大脳性星状細胞腫/悪性神経膠腫である小児脳腫瘍、脳室上衣腫である小児脳腫瘍、髄芽細胞腫である小児脳腫瘍、テント上原始神経外胚葉性腫瘍である小児脳腫瘍、視覚路および視床下部神経膠腫である小児脳腫瘍、(その他の)小児脳腫瘍、乳がん、妊娠中の乳がん、小児乳がん、男性乳がん、小児気管支アデノーマ/カルチノイド、小児カルチノイド腫瘍、消化管カルチノイド腫瘍、副腎皮質癌、膵島細胞癌、未知の原発性癌、原発性中枢神経系リンパ腫、小児小脳性星状細胞腫、小児大脳性星状細胞腫/悪性神経膠腫、子宮頸部がん、小児がん、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、腱鞘の明細胞肉腫、結腸がん、小児結腸直腸がん、皮膚T細胞リンパ腫、子宮内膜がん、小児脳室上皮腫、卵巣上皮がん、食道がん、小児食道がん、ユーイング腫瘍、小児頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、眼球内黒色腫である眼がん、網膜芽細胞腫である眼がん、胆嚢がん、胃(胃部)がん、小児胃(胃部)がん、消化管カルチノイド腫瘍、小児頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、小児脳幹神経膠腫、小児視覚路および視床下部神経膠腫、毛様細胞白血病、頭頸部がん、成人(原発性)肝細胞(肝臓)がん、小児(原発性)肝細胞(肝臓)がん、成人ホジキンリンパ腫、小児ホジキンリンパ腫、妊娠中のホジキンリンパ腫、下咽頭がん、小児視床下部および視覚路神経膠腫、眼球内黒色腫、膵島細胞癌(膵内分泌部)、カポジ肉腫、腎臓がん、喉頭がん、小児喉頭がん、成人急性リンパ芽球性白血病、小児急性リンパ芽球性白血病、成人急性骨髄性白血病、小児急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、毛様細胞白血病、口唇および口腔がん、成人(原発性)肝臓がん、小児(原発性)肝臓がん、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、成人急性リンパ芽球性白血病、小児急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、AIDS関連リンパ腫、(原発性)中枢神経系リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、成人ホジキンリンパ腫、小児ホジキンリンパ腫、妊娠中のホジキンリンパ腫、成人非ホジキンリンパ腫、小児非ホジキンリンパ腫、妊娠中の非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、ワルデンストレームのマクログロブリン血症、男性乳がん、成人悪性中皮腫、小児悪性中皮腫、悪性胸腺腫、小児骨芽細胞腫、黒色腫、眼球内黒色腫、メルケル細胞癌、悪性中皮腫、潜在原発性転移性扁平上皮頸部がん、小児多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病、小児急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、慢性骨髄増殖性障害、鼻腔および副鼻腔がん、鼻咽頭がん、小児鼻咽頭がん、神経芽細胞腫、成人非ホジキンリンパ腫、小児非ホジキンリンパ腫、妊娠中の非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、小児口腔がん、口腔および口唇がん、中咽頭がん、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、小児卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、膵臓がん、小児膵臓がん、膵島細胞膵臓がん、副鼻腔および鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、褐色細胞腫、小児松果体およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍、下垂体腫瘍、形質細胞腫瘍/多発性骨髄腫、胸膜肺芽細胞腫、妊娠中の乳がん、妊娠中のホジキンリンパ腫、妊娠中の非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、成人原発性肝臓がん、小児原発性肝臓がん、前立腺がん、直腸がん、腎細胞(腎臓)がん、小児腎細胞がん、腎盂および尿管移行細胞がん、網膜芽細胞腫、小児横紋筋肉腫、唾液腺がん、小児唾液腺がん、ユーイング腫瘍である肉腫、カポジ肉腫、肉腫(骨肉腫)/骨の悪性線維性組織球腫、横紋筋肉腫である小児肉腫、成人軟部組織肉腫、小児軟部組織肉腫、セザリー症候群、皮膚がん、小児皮膚がん、皮膚がん(黒色腫)、メルケル細胞皮膚癌、小細胞肺がん、小腸がん、成人軟部組織肉腫、小児軟部組織肉腫、潜在原発性転移性扁平上皮頸部がん、胃部(胃)がん、小児胃部(胃)がん、小児テント上原始神経外胚葉性腫瘍、皮膚T細胞リンパ腫、精巣がん、小児胸腺腫、悪性胸腺腫、甲状腺がん、小児甲状腺がん、腎盂および尿管の移行細胞がん、妊娠性絨毛性腫瘍、小児未知原発部位がん、小児の希少がん、尿管および腎盂移行細胞がん、尿路がん、子宮肉腫、膣がん、小児視覚路および視床下部神経膠腫、外陰部がん、ワルデンストレームのマクログロブリン血症、およびウィルムス腫瘍が含まれる。
別の実施形態において、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連するがんは、星状細胞腫瘍(例えば、毛様細胞性星状細胞腫、上衣下巨細胞性星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、多形性黄色星状細胞腫、未分化星状細胞腫、星状細胞腫、巨細胞神経膠芽腫、神経膠芽腫、続発性神経膠芽腫、成人原発性神経膠芽腫、および小児原発性神経膠芽腫)、乏突起膠細胞腫瘍(例えば、乏突起神経膠腫および未分化乏突起神経膠腫)、乏突起星状細胞腫瘍(例えば、乏突起星状細胞腫および未分化乏突起星状細胞腫)、脳室上衣腫(例えば、粘液乳頭状上衣腫および未分化脳室上衣腫)、骨芽腫、原始神経外胚葉性腫瘍、シュワン細胞腫、髄膜腫、変型性髄膜腫、未分化髄膜腫、および下垂体アデノーマなどの脳がんである。別の実施形態において、脳がんは、神経膠腫、多形性神経膠芽腫、傍神経節腫、またはテント上原始神経外胚葉性腫瘍(sPNET)である。
別の実施形態において、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連するがんは、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄性白血病(CML)、骨髄増殖性腫瘍(MPN)、慢性骨髄単球性白血病を含むMDS.MPN、MDS後AML、MPN後AML、MDS/MPN後AML、del(5q)関連高リスクMDSまたはAML、急性転化期慢性骨髄性白血病、血管免疫芽細胞性リンパ腫、および急性リンパ芽球性白血病などの白血病である。
別の実施形態において、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連するがんは、黒色腫を含む皮膚がんである。
別の実施形態において、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連するがんは、前立腺がん、甲状腺がん、結腸がん、または肺がんである。
別の実施形態において、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連するがんは、中心性軟骨肉腫、中心性および骨膜性軟骨腫、および線維肉腫を含む肉腫である。
別の実施形態において、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連するがんは、胆管細胞癌である。
R−2−HG新形態活性を有する変異IDHタンパク質と関連する別の疾患または障害は、D−2−ヒドロキシグルタル酸尿症である。
R−2−HG新形態活性を有する変異IDHタンパク質と関連する別の疾患または障害は、ディレー病およびマフッチ症候群である。
本明細書中で使用する場合、用語「新形態の活性」は、タンパク質が新たに獲得した活性であって、野生型タンパク質は有さないかまたは有意な程度まで示さない活性を指す。例えば、IDH1およびIDH2の変異型と関連した新形態の活性は、α−ケトグルタル酸を2−ヒドロキシグルタル酸(すなわち、2−HG、特にR−2−HG)に還元する能力である。野生型形態のIDH1およびIDH2は、α−ケトグルタル酸を2−ヒドロキシグルタル酸(すなわち、2−HG、特にR−2−HG)に還元する能力を有さないか、または、この能力を有するとしても、それは有意な(すなわち、有害な、または疾患をもたらす)量の2−HGを産生しない。
本明細書中で使用する場合、用語「対象」は、動物を指す。典型的には、動物は哺乳動物である。対象は、また、例えば、霊長類(例えば、ヒト、男性または女性)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚、鳥などを指す。特定の実施形態において、対象は霊長類である。さらに他の実施形態において、対象はヒトである。
本明細書中で使用する場合、本発明の化合物に関して、用語「治療有効量」は、健全な医学的判断の範囲内で、対象の疾患または状態を治療するには十分であるが、重篤な副作用を回避するのに十分に少ない(妥当な利益/リスク比率の)、化合物の量を意味する。化合物の治療有効量は、選択される個々の化合物(例えば、化合物の効力、有効性、および半減期を考慮)、選択される投与経路、治療されている状態、治療されている状態の重症度、治療されている対象の年齢、背格好、体重、および身体状態、治療されている対象の医療歴、治療の継続期間、同時療法の種類、所望の治療効果ならびに類似の因子で変化し、当業者が定型的に決定することができる。
本明細書中で使用する場合、任意の疾患または障害に関して、用語「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」または「治療(treatment)」は、一実施形態において、疾患または障害を改善すること(すなわち、疾患またはその臨床症状の少なくとも1つの進展を遅延、または阻止、または低減すること)を指す。別の実施形態において、「治療する」、「治療すること」または「治療」は、患者が認識できないこともあるものを含め、少なくとも1種の身体的パラメーターを軽減または改善することを指す。さらに別の実施形態において、「治療する」、「治療すること」または「治療」は、疾患または障害を身体的に(例えば、認識できる症状の安定化)、生理学的に(例えば、身体的パラメーターの安定化)、またはその双方で調節することを指す。さらに別の実施形態において、「治療する」、「治療すること」または「治療」は、疾患または障害の開始、または進展、または進行を予防または遅延することを指す。
本明細書中で使用する場合、対象は、このような治療から生物学的に、医学的に、または生活の質に関して利益を得るなら、治療を「必要としている」。
本発明の化合物は、経口および非経口投与を含め、任意の適切な経路で投与することができる。非経口投与は、典型的には、注射または点滴によって行われ、静脈内、筋内、および皮下での注射または点滴を包含する。
本発明の化合物は、1回、または所与の期間に様々な時間間隔で複数回投薬する投与レジメンに従って投与することができる。例えば、投薬は、1日に1回、2回、3回、または4回で投与することができる。投薬は、所望の治療効果が達成されるまで、または所望の治療効果を維持するために期間を限らないで投与することができる。本発明の化合物に関する適切な投与レジメンは、当業者が測定できる吸収、分布、および半減期など、その化合物の薬物動態特性に依存する。さらに、本発明の化合物に関する適切な投与レジメンは、このようなレジメンが執行される継続期間を含め、治療されている疾患または状態、疾患または状態の重症度、治療されている対象の年齢および身体状態、治療されている対象の医療歴、同時療法の種類、所望の治療効果、ならびに当業者の知識および専門技術に包含される類似の因子に依存する。このような当業者は、投与レジメンに対する個々の対象の応答を考慮して、または時間と共に個々の対象が変更を必要とするので、適切な投与レジメンを調整する必要性があることをさらに理解する。典型的な1日当たり投与量は、選択される個々の投与経路に応じて変更することができる。経口投与の場合、式(I)の化合物の典型的な1日当たり投与量は、体重がほぼ70kgのヒトに対して、約5mg〜約500mgの範囲にある。
本発明の一実施形態は、新形態の活性を有する変異型IDHと関連する疾患または障害を治療する方法であって、その治療を必要とする対象に治療有効量の式(I)の化合物を投与することを含む方法を提供する。一実施形態において、新形態の活性を有する変異型IDHと関連する疾患または障害は、細胞増殖性障害である。別の実施形態において、細胞増殖性障害はがんである。別の実施形態において、がんは、2−HG新形態活性を有する変異IDH1、または2−HG新形態活性を有する変異IDH2と関連するがんである。別の実施形態において、新形態の活性は、R−2−HG新形態活性である。別の実施形態において、がんは、残基97、100または132に変異を有し、2−HGまたはR−2−HG新形態活性を有する変異IDH1、例えば、G97D、R100Q、R132H、R132C、R132S、R132G、R132L、およびR132Vと関連している。別の実施形態において、がんは、残基140または172に変異を有し、2−HGまたはR−2−HG新形態活性を有する変異IDH2、例えば、R140Q、R140G、R172K、R172M、R172S、R172G、およびR172Wと関連している。別の実施形態において、がんは、脳がん、白血病、皮膚がん、前立腺がん、甲状腺がん、結腸がん、肺がん、または肉腫である。別の実施形態において、がんは、神経膠腫、多形性神経膠芽腫、傍神経節腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病、黒色腫、前立腺、甲状腺、結腸、肺、中心性軟骨肉腫、中心性および骨膜性軟骨腫腫瘍、線維肉腫、および胆管細胞癌である。
本発明の別の実施形態は、R−2−HG新形態活性を有する変異型IDHと関連する疾患または障害を治療する方法であって、それを必要とする対象に治療有効量の式(I)で示される化合物を投与することを含み、該疾患または障害がD−2−ヒドロキシグルタル酸尿症、オリエー病、またはマフッチ症候群である、方法を提供する。
本発明の別の実施形態は、治療における式(I)の化合物の使用を提供する。さらなる実施形態において、治療は、新形態の活性を有する変異型IDHと関連する疾患または障害の治療である。別の実施形態において、治療は、新形態の活性を有する変異型IDHと関連する細胞増殖性障害の治療である。別の実施形態において、治療はがんの治療である。別の実施形態において、治療は、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質、例えば、2−HG新形態活性を有する変異IDH1、または2−HG新形態活性を有する変異IDH2と関連するがんの治療である。別の実施形態において、新形態の活性は、R−2−HG新形態活性である。別の実施形態において、がんは、残基97、100または132に変異を有し、2−HGまたはR−2−HG新形態活性を有する変異IDH1、例えば、G97D、R100Q、R132H、R132C、R132S、R132G、R132L、およびR132Vと関連している。別の実施形態において、がんは、残基R140または172に変異を有し、2−HGまたはR−2−HG新形態活性を有する変異IDH2、例えば、R140Q、R140G、R172K、R172M、R172S、R172G、およびR172Wと関連している。別の実施形態において、がんは、脳がん、白血病、皮膚がん、前立腺がん、甲状腺がん、結腸がん、肺がん、または肉腫である。別の実施形態において、がんは、神経膠腫、多形性神経膠芽腫、傍神経節腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病、黒色腫、前立腺、甲状腺、結腸、肺、中心性軟骨肉腫、中心性および骨膜性軟骨腫腫瘍、線維肉腫、および胆管細胞癌である。
本発明の別の実施形態は、治療における式(I)の化合物の使用を提供し、ここで、該治療は、D−2−ヒドロキシグルタル酸尿症、オリエー病、またはマフッチ症候群の治療である。
本発明の別の実施形態は、新形態の活性を有する変異型IDHと関連する疾患または障害を治療するための薬品の製造における式(I)で示される化合物の使用を提供する。一実施形態において、新形態の活性を有する変異型IDHと関連する疾患または障害は、細胞増殖性障害である。別の実施形態において、細胞増殖性障害はがんである。別の実施形態において、がんは、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質、例えば、2−HG新形態活性を有する変異IDH1、または2−HG新形態活性を有する変異IDH2と関連するがんである。別の実施形態において、新形態の活性は、R−2−HG新形態活性である。別の実施形態において、がんは、残基97、100、または132に変異を有し、2−HGまたはR−2−HG新形態活性を有する変異IDH1、例えば、G97D、R100Q、R132H、R132C、R132S、R132G、R132L、およびR132Vと関連している。別の実施形態において、がんは、残基140または172に変異を有し、2−HGまたはR−2−HG新形態活性を有する変異IDH2、例えば、R140Q、R140G、R172K、R172M、R172S、R172G、およびR172Wと関連している。別の実施形態において、がんは、脳がん、白血病、皮膚がん、前立腺がん、甲状腺がん、結腸がん、肺がん、または肉腫である。別の実施形態において、がんは、神経膠腫、多形性神経膠芽腫、傍神経節腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病、黒色腫、前立腺、甲状腺、結腸、肺、中心性軟骨肉腫、中心性および骨膜性軟骨腫腫瘍、線維肉腫、および胆管細胞癌である。
本発明の別の実施形態は、R−2−HG新形態活性を有する変異型IDHと関連する疾患または障害を治療するための薬品の製造における式(I)で示される化合物の使用を提供し、ここで、該疾患または障害は、D−2−ヒドロキシグルタル酸尿症、オリエー病、またはマフッチ症候群である。
組成物
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
本発明の医薬組成物は、治療有効量の本発明の化合物を取り出し、次いで対象に付与できるバルク形態、例えば散剤またはシロップ剤の形態で調製し、包装することができる。別法として、本発明の医薬組成物は、物理的に不連続の各単位が治療有効量の本発明の化合物を含む単位剤形に調製し、包装することができる。単位剤形に調製する場合、本発明の医薬組成物は、典型的には、約5mg〜500mgの式(I)の化合物を含む。
本明細書中で使用する場合、用語「薬学的に許容される担体または賦形剤」は、例えば、医薬組成物に形態または堅さを付与することに関与する薬学的に許容される材料、組成物、または媒体を意味する。各賦形剤は、対象に投与された場合に本発明の化合物の有効性を実質的に低下させる相互作用、および薬学的に許容されない医薬組成物をもたらす相互作用を回避するように、混合された場合に医薬組成物の他の成分と適合性でなければならない。さらに、各賦形剤は、もちろん、それを薬学的に許容されるようにするために十分に高い純度を有さなければならない。
本発明の化合物および薬学的に許容される担体または賦形剤は、典型的には、対象に所望の投与経路で投与するために構成された剤形に製剤化される。例えば、剤形としては、(1)経口投与用に構成されたもの、例えば、錠剤、カプセル剤、キャプレット剤、丸剤、トローチ剤、散剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁液剤、溶液剤、乳液剤、サシェ剤、およびカシェ剤、ならびに(2)非経口投与用に構成されたもの、例えば、滅菌された溶液剤、懸濁液剤、および再構成のための散剤、が挙げられる。適切な薬学的に許容される賦形剤は、選択される個々の剤形に応じて変化する。さらに、適切な薬学的に許容される賦形剤は、それらが組成物中で役立つ可能性のある個々の機能を求めて選択することができる。例えば、特定の薬学的に許容される賦形剤は、均一な剤形の製造を容易にするそれらの能力を求めて選択することができる。特定の薬学的に許容される賦形剤は、安定な剤形の製造を容易にするそれらの能力を求めて選択することができる。特定の薬学的に許容される賦形剤は、一旦対象に投与されたら、本発明の化合物または化合物群を1つの臓器または身体部分から別の臓器または別の身体部分へ運搬または輸送するのを容易にするそれらの能力を求めて選択することができる。特定の薬学的に許容される賦形剤は、患者のコンプライアンスを増強するそれらの能力を求めて選択することができる。
適切な薬学的に許容される賦形剤としては、次の部類の賦形剤:希釈剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、増量剤、流動促進剤、顆粒化剤、被覆形成剤、湿潤化剤、溶媒、共溶媒、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、風味マスキング剤、着色剤、ケーキング防止剤、保湿剤、キレート化剤、可塑剤、粘度増強剤、酸化防止剤、保存剤、安定化剤、界面活性剤、および緩衝化剤が挙げられる。
当業者は、本発明中で使用するのに適した量の適切な薬学的に許容される担体および賦形剤を選択することを可能にする当技術分野の知識および技術を所持する。さらに、当業者が利用可能ないくつかの資料が存在し、それらには、薬学的に許容される担体および賦形剤について記載されており、適切な薬学的に許容される担体および賦形剤を選択するのに有用である可能性がある。例には、Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Company)、The Handbook of Pharmaceutical Additives(Gower Publishing Limited)、およびThe Handbook of Pharmaceutical Excipients(the American Pharmaceutical Association and the Pharmaceutical Press)が含まれる。
本発明の医薬組成物は、当業者に公知の技術および方法を使用して調製される。当技術分野で一般的に使用される若干の方法が、Remington's Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Company)中に記載されている。
一態様において、本発明は、治療有効量の本発明の化合物および希釈剤または増量剤を含む錠剤またはカプセル剤などの固形経口剤形を対象とする。適切な希釈剤および増量剤としては、乳糖、蔗糖、デキストロース、マンニトール、ソルビトール、デンプン(例えば、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、およびα化デンプン)、セルロースおよびその誘導体(例えば、微結晶セルロース)、硫酸カルシウム、および二塩基性リン酸カルシウムが挙げられる。経口固形剤形は、結合剤をさらに含むことができる。適切な結合剤としては、デンプン(例えば、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、およびα化デンプン)、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、トラガカントゴム、グアーガム、ポビドン、ならびにセルロースおよびその誘導体(例えば、微結晶セルロース)が挙げられる。経口固形剤形は、崩壊剤をさらに含むことができる。適切な崩壊剤としては、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロース、アルギン酸、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムが挙げられる。経口固形剤形は、滑沢剤をさらに含むことができる。適切な滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびタルクが挙げられる。
適切なら、経口投与のための投与単位製剤は、マイクロカプセル化することができる。組成物は、また、例えば、粒子状材料をポリマー、ワックスなどで被覆する、またはそれらの中に包埋することによって、放出を延長または持続するように調製することができる。
また、本発明の化合物を、標的指向性薬物担体としての可溶性ポリマーと連結することができる。このようなポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミドフェノール、またはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシドポリリシンが挙げられる。さらに、本発明の化合物を、薬物の制御放出を達成するのに有用なクラスの生分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸、ポリε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアンアクリレート、およびヒドロゲルの架橋されたまたは両親媒性ブロックコポリマーに連結することができる。
別の態様において、本発明は、液状経口剤形を対象とする。溶液剤、シロップ剤およびエリキシル剤などの経口液剤は、所与の量が、所定量の本発明の化合物を含むような投与単位形態で調製することができる。シロップ剤は、本発明の化合物を適切に風味付けられた水性溶液中に溶解することによって調製することができ、一方、エリキシル剤は、非毒性のアルコール性媒体を使用して調製される。懸濁液剤は、本発明の化合物を非毒性媒体中に懸濁させることによって製剤化することができる。エトキシル化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなどの可溶化剤および乳化剤、保存剤、ペパーミント油またはその他の天然甘味剤またはサッカリンまたはその他の人工甘味剤などの風味添加剤を添加することもできる。
別の態様において、本発明は、非経口投与を対象とする。非経口投与用に構成された医薬組成物としては、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、および製剤を意図した受容者の血液と等張性にする溶質を含むことのできる水性または非水性の注射用滅菌溶液剤、ならびに懸濁化剤および増粘剤を含むことのできる水性および非水性の滅菌懸濁液剤が挙げられる。組成物は、単位用量または多回用量用容器、例えば、密封されたアンプルまたはバイアル瓶で提供することができ、かつ使用直前に滅菌液状担体、例えば、注射用水の添加のみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)された状態で貯蔵することができる。即用性の注射用溶液剤および懸濁液剤は、滅菌した粉末、顆粒、および錠剤から調製することができる。
組合せ
本発明の化合物は、1種もしくは複数の他の治療薬と同時に、またはその前もしくは後に投与することができる。本発明の化合物は、同じもしくは異なる投与経路によって別々に、または他の薬剤と同じ医薬組成物の状態で一緒に投与することができる。
本発明の化合物は、1種もしくは複数の他の治療薬と同時に、またはその前もしくは後に投与することができる。本発明の化合物は、同じもしくは異なる投与経路によって別々に、または他の薬剤と同じ医薬組成物の状態で一緒に投与することができる。
一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物および少なくとも1種の他の治療薬を、治療における同時、個別または逐次的使用のための組合せ調合物として含む製品を提供する。一実施形態において、治療は、変異型IDHと関連した疾患または障害の治療である。組合せ調合物として提供される製品としては、式(I)の化合物および他の治療薬を一緒に同じ医薬組成物中に、または式(I)の化合物および他の治療薬を別個の形態、例えばキットの形態で含む組成物が挙げられる。
一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物および別の治療薬を含む医薬組成物を提供する。任意選択で、医薬組成物は、上記のような薬学的に許容される賦形剤を含むことができる。
一実施形態において、本発明は、2種以上の別々の医薬組成物を含み、その少なくとも1種が式(I)の化合物を含む、キットを提供する。一実施形態において、キットは、前記組成物を別々に保持するための手段、例えば、容器、分割された瓶、または分割されたホイルパケットを含む。このようなキットの例は、典型的には錠剤、カプセル剤などの包装に使用されるブリスターパックである。
本発明のキットは、様々な剤形、例えば、経口および非経口剤形を投与するために、個々の組成物を様々な投与間隔で投与するために、または個々の組成物を互いに対して用量設定するために、使用することができる。コンプライアンスを助けるために、本発明のキットは、典型的には、投与用の説明書を含む。
本発明の組合せ治療において、本発明の化合物および他の治療薬は、同じまたは異なる製造業者によって製造および/または製剤化することができる。さらに、本発明の化合物および他の治療薬は、(i)組合せ製品を医師に発送する前に(例えば、本発明の化合物および他の治療薬を含むキットの場合)、(ii)投与の少し前に医師自身によって(または、医師の指導下で)、(iii)患者自身で(例えば本発明の化合物および他の治療薬の逐次的投与中に)一緒にして、組合せ治療とすることができる。
したがって、本発明は、変異型IDHと関連する疾患または障害を治療するための式(I)の化合物の使用を提供し、ここで、薬品は、別の治療薬と共に投与するために調製される。本発明は、また、変異型IDHと関連する疾患または障害を治療するための別の治療薬の使用を提供し、ここで、薬品は、式(I)の化合物と共に投与される。
本発明は、また、変異型IDHと関連する疾患または障害を治療する方法で使用するための式(I)の化合物を提供し、ここで、式(I)の化合物は、別の治療薬と共に投与するために調製される。本発明は、また、変異型IDHと関連する疾患または障害を治療する方法で使用するための別の治療薬を提供し、ここで、他の治療薬は、式(I)の化合物と共に投与するために調製される。本発明は、また、変異型IDHと関連する疾患または障害を治療する方法で使用するための式(I)の化合物を提供し、ここで、式(I)の化合物は、別の治療薬と共に投与される。本発明は、また、変異型IDHと関連する疾患または障害を治療する方法で使用するための別の治療薬を提供し、ここで、他の治療薬は、式(I)の化合物と共に投与される。
本発明は、また、変異型IDHと関連する疾患または障害を治療するための、式(I)の化合物の使用を提供し、ここで、患者は、前以て(例えば、24時間以内)別の治療薬で治療されている。本発明は、また、変異型IDHと関連する疾患または障害を治療するための、別の治療薬の使用を提供し、ここで、患者は、前以て(例えば、24時間以内)式(I)の化合物で治療されている。
一実施形態において、他の治療薬は、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体阻害薬、トポイソメラーゼII阻害薬、スムーズ化(smoothen)阻害薬、アルキル化剤、抗腫瘍性抗生物質、代謝拮抗薬、レチノイド、およびその他の細胞傷害性薬剤から選択される。
血管内皮増殖因子(VEGF)受容体阻害薬の例には、限定はされないが、ベバシズマブ(Genentech/RocheによってAvastin(登録商標)の商標で販売)、アキシチニブ(N−メチル−2−[[3−[(E)−2−ピリジン−2−イルエテニル]−1H−インダゾール−6−イル]スルファニル]ベンズアミド、AG013736としても知られ、PCT公開第WO01/002369号中に記載されている)、ブリバニブアラニンエステル((S)−((R)−1−(4−(4−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−5−イルオキシ)−5−メチルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−6−イルオキシ)プロパン−2−イル)2−アミノプロパノエート、BMS−582664としても知られる)、モテサニブ(N−(2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−1H−インドール−6−イル)−2−[(4−ピリジニルメチル)アミノ]−3−ピリジンカルボキサミド、PCT公開第WO02/066470号中に記載されている)、パシレオチド(SOM230としても知られており、PCT公開第WO02/010192号中に記載されている)、およびソラフェニブ(Nexavar(登録商標)の商品名で販売)が含まれる。
トポイソメラーゼII阻害薬の例には、限定はされないが、エトポシド(VP−16およびリン酸エトポシドとしても知られ、Toposar(登録商標)、VePesid(登録商標)およびEtopophos(登録商標)の商品名で販売)、およびテニポシド(VM−26としても知られ、Vumon(登録商標)の商品名で販売)が含まれる。
アルキル化剤の例には、限定はされないが、テモゾロミド(Schering−Plough/MerckによってTemodar(登録商標)およびTemodal(登録商標)の商品名で販売)、ダクチノマイシン(アクチノマイシン−Dとしても知られ、Cosmegen(登録商標)の商品名で販売)、メルファラン(L−PAM、L−サルコリシン、およびフェニルアラニンマスタードとしても知られ、Alkeran(登録商標)の商品名で販売)、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン(HMM)としても知られ、Hexalen(登録商標)の商品名で販売)、カルムスチン(BiCNU(登録商標)の商品名で販売)、ベンダムスチン(Treanda(登録商標)の商品名で販売)、ブスルファン(Busulfex(登録商標)およびMyleran(登録商標)の商品名で販売)、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標)の商品名で販売)、ロムスチン(CCNUとしても知られ、CeeNU(登録商標)の商品名で販売)、シスプラチン(CDDPとしても知られ、Platinol(登録商標)およびPlatinol(登録商標)−AQの商品名で販売)、クロラムブシル(Leukeran(登録商標)の商品名で販売)、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)およびNeosar(登録商標)の商品名で販売)、ダカルバジン(DTIC、DICおよびイミダゾールカルボキサミドとしても知られ、DTIC−Dome(登録商標)の商品名で販売)、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン(HMM)としても知られ、Hexalen(登録商標)の商品名で販売)、イフォスファミド(Ifex(登録商標)の商品名で販売)、プロカルバジン(Matulane(登録商標)の商品名で販売)、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード、ムスチンおよび塩酸メクロロエタミンとしても知られ、Mustargen(登録商標)の商品名で販売)、ストレプトゾシン(Zanosar(登録商標)の商品名で販売)、チオテパ(チオホスホアミド、TESPAおよびTSPAとしても知られ、Thioplex(登録商標)の商品名で販売)が含まれる。
抗腫瘍性抗生物質の例には、限定はされないが、ドキソルビシン(Adriamycin(登録商標)およびRubex(登録商標)の商品名で販売)、ブレオマイシン(lenoxane(登録商標)の商品名で販売)、ダウノルビシン(塩酸ダウノルビシン、ダウノマイシンおよび塩酸ルビドマイシンとしても知られ、Cerubidine(登録商標)の商品名で販売)、ダウノルビシンリポソーム製剤(クエン酸ダウノルビシンリポソーム製剤、DaunoXome(登録商標)の商品名で販売)、ミトキサントロン(DHADとしても知られ、Novantrone(登録商標)の商品名で販売)、エピルビシン(Ellence(商標)の商品名で販売)、イダルビシン(Idamycin(登録商標)、Idamycin PFS(登録商標)の商品名で販売)、およびマイトマイシンC(Mutamycin(登録商標)の商品名で販売)が含まれる。
代謝拮抗薬の例には、限定はされないが、クラリビン(2−クロロデオキシアデノシン、leustatin(登録商標)の商品名で販売)、5−フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)の商品名で販売)、6−チオグアニン(Purinethol(登録商標)の商品名で販売)、ペメトレキセド(Alimta(登録商標)の商品名で販売)、シタラビン(アラビノシルシトシン(Ara−C)としても知られ、Cytosar−U(登録商標)の商品名で販売)、シタラビンリポソーム製剤(Liposomal Ara−Cとしても知られ、DepoCyt(商標)の商品名で販売)、デシタビン(Dacogen(登録商標)の商品名で販売)、ヒドロキシウレア(Hydrea(登録商標)、Droxia(商標)およびMylocel(商標)の商品名で販売)、フルダラビン(Fludara(登録商標)の商品名で販売)、フロクスウリジン(FUDR(登録商標)の商品名で販売)、クラドリビン(2−クロロデオキシアデノシン(2−CdA)としても知られ、Leustatin(商標)の商品名で販売)、メトトレキセート(アメトプテリン、メトトレキセートナトリウム(MTX)としても知られ、Rheumatrex(登録商標)およびTrexall(商標)の商品名で販売)、およびペントスタチン(Nipent(登録商標)の商品名で販売)が含まれる。
レチノイドの例には、限定はされないが、アリトレチノイン(Panretin(登録商標)の商品名で販売)、トレチノイン(全トランスレチノイン酸、ATRAとしても知られ、Vesanoid(登録商標)の商品名で販売)、イソトレチノイン(13−シス−レチノイン酸、Accutane(登録商標)、Amnesteem(登録商標)、Claravis(登録商標)、Clarus(登録商標)、Decutan(登録商標)、Isotane(登録商標)、Izotech(登録商標)、Oratane(登録商標)、Isotret(登録商標)、およびSotret(登録商標)の商品名で販売)、およびベキサロテン(Targretin(登録商標)の商品名で販売)が含まれる。
その他の細胞傷害性薬剤の例には、限定はされないが、三酸化ヒ素(Trisenox(登録商標)の商品名で販売)、アスパラギナーゼ(L−アスパラギナーゼおよびエルウィニア属L−アスパラギナーゼとしても知られ、Elspar(登録商標)およびKidrolase(登録商標)の商品名で販売)が含まれる。
中間体および実施例
以下の実施例は、単なる例示であり、いかなる意味でも限定するものではないと解釈される。特記しない限り、以下の中間体および実施例は、Teledyne Isco,IncからのRediSep(登録商標)Rfカラムを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフにより精製された。使用される省略形は、当技術分野で慣例的なものであるか、次の通りである:
ACN アセトニトリル
BSA ウシ血清アルブミン
℃ 摂氏
d ダブレット
dd ダブルダブレット
DAST 三フッ化ジエチルアミノ硫黄
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DTT ジチオトレイトール
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
g グラム
h 時間
HATU 2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HEPES [4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエチルアンスルホン酸
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
IPA イソプロピルアルコール
kg キログラム
L リットル
LAH 水素化アルミニウムリチウム
LC 液体クロマトグラフィー
LCMS 液体クロマトグラフィー+質量分析
MeOH メタノール
MS 質量分析
m マルチプレット
min 分
mL ミリリットル
μM マイクロモル濃度
m/z 質量/電荷比
nm ナノメートル
nM ナノモル濃度
N 規定
NADPH ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸
NMP N−メチルピロリドン
NMR 核磁気共鳴
PdCl2(dppf)・CH2Cl2 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド・ジクロロメタン複合体
rac ラセミ
Rt 保持時間
s シングレット
sat. 飽和
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
t トリプレット
TCEP トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
以下の実施例は、単なる例示であり、いかなる意味でも限定するものではないと解釈される。特記しない限り、以下の中間体および実施例は、Teledyne Isco,IncからのRediSep(登録商標)Rfカラムを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフにより精製された。使用される省略形は、当技術分野で慣例的なものであるか、次の通りである:
ACN アセトニトリル
BSA ウシ血清アルブミン
℃ 摂氏
d ダブレット
dd ダブルダブレット
DAST 三フッ化ジエチルアミノ硫黄
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DTT ジチオトレイトール
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
g グラム
h 時間
HATU 2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HEPES [4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエチルアンスルホン酸
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
IPA イソプロピルアルコール
kg キログラム
L リットル
LAH 水素化アルミニウムリチウム
LC 液体クロマトグラフィー
LCMS 液体クロマトグラフィー+質量分析
MeOH メタノール
MS 質量分析
m マルチプレット
min 分
mL ミリリットル
μM マイクロモル濃度
m/z 質量/電荷比
nm ナノメートル
nM ナノモル濃度
N 規定
NADPH ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸
NMP N−メチルピロリドン
NMR 核磁気共鳴
PdCl2(dppf)・CH2Cl2 1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリド・ジクロロメタン複合体
rac ラセミ
Rt 保持時間
s シングレット
sat. 飽和
SFC 超臨界流体クロマトグラフィー
t トリプレット
TCEP トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン
TEA トリエチルアミン
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
装置
LCMS:
別段示されない限り、LCMSデータ(本明細書において、単にMSとも報告される)は、Waters製の装置(Acuity UPLCおよびMicromassZQ質量分析計;カラム:Acuity HSS C18 1.8μm、2.1×50mm;グラジエント:1.8分間にわたる0.05%TFAを含む水中の5〜95%アセトニトリル;流速1.2mL/分;分子量の範囲200〜1500;コーン電圧20V;カラム温度50℃またはカラム:Inertsil C8カラム、3.0μm、3.0×30mm、カラム温度50℃、溶離液=A:水(5mMギ酸アンモニウム、2%ACN);B:AC、流速=2mL/分。グラジエント=0分でBは5%;1.70分でBは5%から95%;0.3分でBは95%;2.1分でBは1%またはカラム:XBridge C18 3.5μm、3×30mm;溶離液A:水+3.75mM酢酸アンモニウム+5%の水、溶離液B:アセトニトリル;グラジエント:1.8分間でBは5〜95%;流速2mL/分)を用いて記録した。報告されるすべての質量は、特記しない限り、プロトンが付加された親イオンの質量である。
LCMS:
別段示されない限り、LCMSデータ(本明細書において、単にMSとも報告される)は、Waters製の装置(Acuity UPLCおよびMicromassZQ質量分析計;カラム:Acuity HSS C18 1.8μm、2.1×50mm;グラジエント:1.8分間にわたる0.05%TFAを含む水中の5〜95%アセトニトリル;流速1.2mL/分;分子量の範囲200〜1500;コーン電圧20V;カラム温度50℃またはカラム:Inertsil C8カラム、3.0μm、3.0×30mm、カラム温度50℃、溶離液=A:水(5mMギ酸アンモニウム、2%ACN);B:AC、流速=2mL/分。グラジエント=0分でBは5%;1.70分でBは5%から95%;0.3分でBは95%;2.1分でBは1%またはカラム:XBridge C18 3.5μm、3×30mm;溶離液A:水+3.75mM酢酸アンモニウム+5%の水、溶離液B:アセトニトリル;グラジエント:1.8分間でBは5〜95%;流速2mL/分)を用いて記録した。報告されるすべての質量は、特記しない限り、プロトンが付加された親イオンの質量である。
高分解能質量分析(HRMS):
HRMS 方法A:ESI−MSデータは、エレクトロスプレーイオン化源を備えたSynapt G2 HDMS(TOF質量分析計、Waters)を使用して記録された。MS装置の分解能は、ほぼ15000であった。ロイシンエンケファリンを、ロックスプレープローブから導入されるロックマス(内部標準)として使用した。化合物は、UPLC(Acquity、Waters)によってサンプルプローブから質量分析計中に導入された。分離は、Acquity UPLC BEH C18 1×50mmカラム、0.2mL/分の流速、3分の5%〜95%のグラジエントで実施された。溶媒Aはギ酸を0.1%含む水とし、溶媒Bは、ギ酸を0.1%含むアセトニトリルとした。装置の質量精度は、ロックマスを用いて5ppm未満であることが見出された。
HRMS 方法A:ESI−MSデータは、エレクトロスプレーイオン化源を備えたSynapt G2 HDMS(TOF質量分析計、Waters)を使用して記録された。MS装置の分解能は、ほぼ15000であった。ロイシンエンケファリンを、ロックスプレープローブから導入されるロックマス(内部標準)として使用した。化合物は、UPLC(Acquity、Waters)によってサンプルプローブから質量分析計中に導入された。分離は、Acquity UPLC BEH C18 1×50mmカラム、0.2mL/分の流速、3分の5%〜95%のグラジエントで実施された。溶媒Aはギ酸を0.1%含む水とし、溶媒Bは、ギ酸を0.1%含むアセトニトリルとした。装置の質量精度は、ロックマスを用いて5ppm未満であることが見出された。
HRMS 方法B:LC−MS/ESI−MSデータは、Acquity G2 Xevo QTof−Rs(FWHM)>20000、精度<5ppmで記録された。分離は、Acquity CSH 1.7μm 2.1×50mm、50℃のカラム、溶離液A:水+酢酸アンモニウム3.75mM+ギ酸0.0001%、溶離液B:アセトニトリル、グラジエント:4.4分で2〜98%B、流速1.0mL/分で実施された。
HRMS 方法C:LC−MS/ESI−MSデータは、Acquity LCTp Tof−Rs(FWHM)>12000、精度<5ppmで記録された。分離は、Acquity BEH C18 1.7μm 2.1×50mm、50℃のカラム、溶離液A:水+ギ酸0.1%+酢酸アンモニウム3.75mM、溶離液B:アセトニトリル+ギ酸0.04%+酢酸アンモニウム3.75mM+水5%、グラジエント:流速1.0mL/分で、5.0分で0.2〜30%Bで実施された。
HRMS 方法A、B、およびCは、本明細書を通して、それぞれ、HRMS(A)、HRMS(B)、およびHRMS(C)と呼ばれる。
中間体
中間体A:(S)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン
中間体A:(S)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン
MeOH(50mL)中の(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロプロピル酢酸(5.01g、23.28mmol)に、泡が無くなるまで、トリメチルシリルジアゾメタン(18.62ml、37.2mmol)を少しずつ加えた。反応物を30分間撹拌し、HOAc(0.1mL)を滴加しながらクエンチした。次いで、反応混合物を、真空下で濃縮して、粗生成物を淡褐色油状物(5.35g)として得た。m/z230.2(M+H)+
ステップ2:(S)−tert−ブチル1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチルカルバメートの調製
(S)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロプロピルアセテート(5.35g、23.33mmol)のEt2O(100ml)溶液に、LiBH4(0.762g、35.0mmol)を加え、続いてメタノール(1.420ml、35.0mmol)を滴下添加した。反応物を、40℃で1時間還流した。次いで、反応混合物を0℃まで冷却し、水層の場合pH=2までHCl(1M)でクエンチした。これらの相を分離し、水層をDCM(3×100mL)で抽出した。次いで、有機物を乾燥し(Na2SO4)、真空で濃縮して、粗生成物(4.16g)を得た。m/z224.1(M+Na)+
(S)−メチル2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロプロピルアセテート(5.35g、23.33mmol)のEt2O(100ml)溶液に、LiBH4(0.762g、35.0mmol)を加え、続いてメタノール(1.420ml、35.0mmol)を滴下添加した。反応物を、40℃で1時間還流した。次いで、反応混合物を0℃まで冷却し、水層の場合pH=2までHCl(1M)でクエンチした。これらの相を分離し、水層をDCM(3×100mL)で抽出した。次いで、有機物を乾燥し(Na2SO4)、真空で濃縮して、粗生成物(4.16g)を得た。m/z224.1(M+Na)+
ステップ3:(S)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オンの調製
THF(100ml)中の(S)−tert−ブチル1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチルカルバメート(4.01g、19.92mmol)に、カリウム2−メチルプロパン−2−オレート(2.91g、25.9mmol)を少しずつ加えた。反応物を5時間撹拌し、pH=2までHCl(1M、27mL)でクエンチした。次いで、反応混合物を、容積の約3分の1まで減圧下で濃縮し、水(50mL)で希釈した。次いで、水層をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮して、粗生成物を淡褐色油状物(2.35g)として得た。m/z128.1(M+H)+
THF(100ml)中の(S)−tert−ブチル1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチルカルバメート(4.01g、19.92mmol)に、カリウム2−メチルプロパン−2−オレート(2.91g、25.9mmol)を少しずつ加えた。反応物を5時間撹拌し、pH=2までHCl(1M、27mL)でクエンチした。次いで、反応混合物を、容積の約3分の1まで減圧下で濃縮し、水(50mL)で希釈した。次いで、水層をDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮して、粗生成物を淡褐色油状物(2.35g)として得た。m/z128.1(M+H)+
中間体B:4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
1H NMR (400MHz, MeOD) δ 4.22 (d, J=8.4Hz, 1H), 4.13 (d, J=8.4Hz, 1H), 1.36 (s, 3H), 1.05 (tt, J=8.4, 5.4Hz, 1H), 0.57-0.43 (m, 2H), 0.43-0.30 (m, 2H).
中間体C:3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
1H NMR (400MHz, MeOD) δ 8.52 (d, J=5.9Hz, 1H), 8.08 (d, J=6.0Hz, 1H), 4.12-3.94 (m, 2H), 1.90-1.73 (m, 1H), 1.69 (s, 3H), (m, 2H), 0.59-0.31 (m, 2H).MS 254.1m/z(M+H)。
中間体D:4−シクロプロピル−3−(2−フルオロピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
1H NMR (400MHz, MeOD) δ 8.54 (dd, J=5.8, 2.5Hz, 1H), 8.06 (dd, J=5.8, 3.9Hz, 1H), 4.03 (d, J=0.8Hz, 2H), 1.86 (tt, J=8.5, 5.6Hz, 1H), 1.72 (s, 3H), 0.76-0.58 (m, 2H), 0.58-0.37 (m, 2H).MS m/z238.0(M+H).
中間体E:(S)−4−シクロプロピル−3−(2−フルオロピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
第1の溶出生成物:(S)−4−シクロプロピル−3−(2−フルオロピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.47 (dd, J=5.8, 2.3Hz, 1H), 8.05 (dd, J=5.8, 3.8Hz, 1H), 3.90 (s, 2H), 1.85 (tt, J=8.4, 5.6Hz, 1H), 1.76-1.67 (m, 3H), 0.75-0.61 (m, 1H), 0.61-0.46 (m, 2H), 0.46-0.32 (m, 1H).いくつかの最終化合物のNMRを、立体化学(stereochemisty)が公知の化合物のNMRと比較することにより、本発明者らの知り得る限り立体化学を割り当てた。
中間体F:(S)−4−シクロプロピル−3−(2,6−ジクロロピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン
中間体G:(S)−3−(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン
ステップ1:(S)−2−アミノ−2−シクロプロピルエタノール塩酸塩の調製
ステップ1:(S)−2−アミノ−2−シクロプロピルエタノール塩酸塩の調製
ステップ2:(S)−2−((2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)アミノ)−2−シクロプロピルエタノールの調製
ステップ3:(S)−3−(2−クロロ−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オンの調製
中間体H:(S)−4−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−6−メチルピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン
中間体1:4−クロロ−N’−ヒドロキシベンズイミドアミド
中間体2:(S)−tert−ブチル1−(3−(4−クロロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチルカルバメート
中間体3:(S)−1−(3−(4−クロロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エタンアミン
中間体4:(S)−tert−ブチル(1−ヒドラジニル−1−オキソプロパン−2−イル)カルバメート
中間体5:(S)−tert−ブチル(1−(2−(4−クロロベンゾイル)ヒドラジニル)−1−オキソプロパン−2−イル)カルバメート
中間体6:(S)−tert−ブチル(1−(5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)エチル)カルバメート
中間体7:(S)−1−(5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)エタンアミン
中間体8:(S)−tert−ブチルブタ−3−イン−2−イルカルバメート
中間体9:(S)−tert−ブチル(1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)エチル)カルバメート
中間体10:(S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)エタンアミン
中間体11:2−(6−メチルピリジン−3−イル)チアゾール−5−カルバルデヒド
中間体11の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表1中の中間体を調製した。
中間体14:1−(4−クロロフェニル)−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−1H−イミダゾール
中間体15:1−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−3−カルバルデヒド
中間体16:(R,E)−N−((5−(4−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
中間体16の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表3中の中間体を調製した。
中間体24:(R)−N−((S)−1−(5−(4−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
中間体24の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表5中の中間体を調製した。
中間体32:(R)−N−((S)−1−(2−フルオロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
中間体32の調製にて記載した方法と同様の方法により、表7中の中間体を調製した。
中間体35:(R)−N−((S)−1−(2,5−ジフルオロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
撹拌子を装備した丸底フラスコに、4−ブロモ−2,5−ジフルオロベンズアルデヒド(5.3g、24.0mmol)、(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(3.2g、26.4mmol)およびDCE(80mL)を加えた。次いでこの混合物に硫酸銅(II)(5.74g、36.0mmol)を加えた。反応混合物を予め加熱しておいた油浴中60℃で18時間加熱した。反応混合物をセライトパッドに通して濾過し、固体をDCEで洗浄した。濾液を濃縮して、(R,E)−N−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロベンジリデン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの粘稠性緑色油状物(7.2g、22.2mmol、収率93%)を得た。物質を更には精製せずに次のステップに使用した。LCMS m/z326.0(M+H)+、Rt1.04分。
ステップ2
窒素下0℃(水/氷浴)に冷却した(R,E)−N−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロベンジリデン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(7.2g、22.2mmol)のCH2Cl2(200mL)中溶液に、Et2O中の3Mメチルマグネシウムブロミド(29.6mL、89mmol)を加えた。反応混合物を0℃で5時間撹拌し、次いでNH4Clの飽和溶液をゆっくり加えてクエンチした。水性混合物をHCl(1N)でpH8に調節し、DCMで抽出した。有機相を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン30から100%)にかけて、(R)−N−((S)−1−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(6.86g、20.2mmol、収率91%)を得た。LCMS m/z342.1(M+H)+、Rt0.96分。
窒素下0℃(水/氷浴)に冷却した(R,E)−N−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロベンジリデン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(7.2g、22.2mmol)のCH2Cl2(200mL)中溶液に、Et2O中の3Mメチルマグネシウムブロミド(29.6mL、89mmol)を加えた。反応混合物を0℃で5時間撹拌し、次いでNH4Clの飽和溶液をゆっくり加えてクエンチした。水性混合物をHCl(1N)でpH8に調節し、DCMで抽出した。有機相を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン30から100%)にかけて、(R)−N−((S)−1−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(6.86g、20.2mmol、収率91%)を得た。LCMS m/z342.1(M+H)+、Rt0.96分。
ステップ3
撹拌子を装備した2つのマイクロ波バイアルに、(R)−N−((S)−1−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(500mg、1.47mmol)、1−メチル−4−1H−ピラゾールボロン酸、ピナコールエステル(917mg、4.41mmol)、DME(6ml)、Na2CO3(3.67ml、7.35mmol)(2.0M水溶液)およびPdCl2(dppf)・CH2Cl2付加物(60.0mg、0.07mmol)を2つの容器に均等に分配されるように加えた。容器を密栓し、マイクロ波照射により100℃で20分間加熱した。反応混合物を合わせ、NH4Clの飽和溶液およびEtOAcで希釈した。相を分配した。水相をEtOAcで抽出し、有機相を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン60から100%)にかけて、(R)−N−((S)−1−(2,5−ジフルオロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(370mg、1.08mmol、収率73.7%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCL3)δppm 1.23 (s, 9 H) 1.57 - 1.60 (m, 3 H) 3.33 (d, J=4.06 Hz, 1 H) 3.97 (s, 3 H) 4.79 - 4.88 (m, 1 H) 7.10 (dd, J=11.20, 6.06 Hz, 1 H) 7.20 (dd, J=10.78, 6.19 Hz, 1 H) 7.76 (d, J=2.20 Hz, 1 H) 7.82 (s, 1 H).LCMS m/z342.1(M+H)+、Rt0.77分。
撹拌子を装備した2つのマイクロ波バイアルに、(R)−N−((S)−1−(4−ブロモ−2,5−ジフルオロフェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(500mg、1.47mmol)、1−メチル−4−1H−ピラゾールボロン酸、ピナコールエステル(917mg、4.41mmol)、DME(6ml)、Na2CO3(3.67ml、7.35mmol)(2.0M水溶液)およびPdCl2(dppf)・CH2Cl2付加物(60.0mg、0.07mmol)を2つの容器に均等に分配されるように加えた。容器を密栓し、マイクロ波照射により100℃で20分間加熱した。反応混合物を合わせ、NH4Clの飽和溶液およびEtOAcで希釈した。相を分配した。水相をEtOAcで抽出し、有機相を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン60から100%)にかけて、(R)−N−((S)−1−(2,5−ジフルオロ−4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(370mg、1.08mmol、収率73.7%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCL3)δppm 1.23 (s, 9 H) 1.57 - 1.60 (m, 3 H) 3.33 (d, J=4.06 Hz, 1 H) 3.97 (s, 3 H) 4.79 - 4.88 (m, 1 H) 7.10 (dd, J=11.20, 6.06 Hz, 1 H) 7.20 (dd, J=10.78, 6.19 Hz, 1 H) 7.76 (d, J=2.20 Hz, 1 H) 7.82 (s, 1 H).LCMS m/z342.1(M+H)+、Rt0.77分。
中間体36:(S)−N−((S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
1H−イミダゾール−4−カルバルデヒド(3.71g、38.6mmol)、1−クロロ−4−ヨードベンゼン(13.81g、57.9mmol)、(1R,2R)−N1,N2−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(1.10g、7.72mmol)、ヨウ化銅(I)(0.368g、1.93mmol)および炭酸セシウム(25.2g、77mmol)の混合物に、DMF(50mL)を加えた。反応物を密封し、110℃に18時間加熱した。次いで反応混合物を室温に冷却し、NH4Clの飽和溶液で希釈した。茶褐色固体が生じる。固体を回収し、水で洗浄し、空気乾燥した。次いで固形物を10%MeOH:90%DCM溶液に溶解し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、濃縮して、暗茶褐色固体1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−カルバルデヒド(8.55g、41.4mmol、収率107%)を得た。物質を更には精製せずに使用した。LCMS m/z207.1(M+H)+、Rt0.58分。
ステップ2
(S)−(−)tert−ブタンスルフィンアミド(2.35g、19.4mmol)および1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−カルバルデヒド(4g、19.4mmol)のDCE(39mL)中懸濁液に、CuSO4(4.63g、29.0mmol)を加えた。反応混合物を油浴中60℃で18時間加熱した。暗茶褐色懸濁液となった。次いで反応混合物を室温に冷却し、セライトのパッドに通して濾過し、DCMで濯いだ。次いで溶液をシリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン0から100%)にかけて、(S,E)−N−((1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.69g、5.45mmol、収率28.2%)を薄茶褐色固体として得た。LCMS m/z310.0(M+H)+、Rt0.75分。
(S)−(−)tert−ブタンスルフィンアミド(2.35g、19.4mmol)および1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−カルバルデヒド(4g、19.4mmol)のDCE(39mL)中懸濁液に、CuSO4(4.63g、29.0mmol)を加えた。反応混合物を油浴中60℃で18時間加熱した。暗茶褐色懸濁液となった。次いで反応混合物を室温に冷却し、セライトのパッドに通して濾過し、DCMで濯いだ。次いで溶液をシリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン0から100%)にかけて、(S,E)−N−((1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.69g、5.45mmol、収率28.2%)を薄茶褐色固体として得た。LCMS m/z310.0(M+H)+、Rt0.75分。
ステップ3
N2下−40℃(アセトン/ドライアイス)に冷却した(S,E)−N−((1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.69g、5.45mmol)のDCM(27mL)中溶液に、ジエチルエーテル中3M MeMgBr(7.27ml、21.8mmol)を加えた。反応混合物を−40℃で1時間撹拌した。反応混合物を、NH4Clの飽和溶液をゆっくり加えてクエンチし、EtOAcで希釈した。相を分配し、水相をEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH:EtOAc0から5%)にかけて、(S)−N−((S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.11g、3.41mmol、収率62%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCL3)δ1.25 (s, 9 H) 1.58 (d, J=6.65 Hz, 3 H) 3.80 (d, J=5.48 Hz, 1 H) 4.59 (五重線, J=6.36 Hz, 1 H) 7.26 (s, 1 H) 7.33 (d, J=8.61 Hz, 2 H) 7.41 - 7.47 (m, 2 H) 7.76 (d, J=1.17 Hz, 1 H).LCMS m/z326.1(M+H)+、Rt0.59分。
N2下−40℃(アセトン/ドライアイス)に冷却した(S,E)−N−((1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.69g、5.45mmol)のDCM(27mL)中溶液に、ジエチルエーテル中3M MeMgBr(7.27ml、21.8mmol)を加えた。反応混合物を−40℃で1時間撹拌した。反応混合物を、NH4Clの飽和溶液をゆっくり加えてクエンチし、EtOAcで希釈した。相を分配し、水相をEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH:EtOAc0から5%)にかけて、(S)−N−((S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.11g、3.41mmol、収率62%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCL3)δ1.25 (s, 9 H) 1.58 (d, J=6.65 Hz, 3 H) 3.80 (d, J=5.48 Hz, 1 H) 4.59 (五重線, J=6.36 Hz, 1 H) 7.26 (s, 1 H) 7.33 (d, J=8.61 Hz, 2 H) 7.41 - 7.47 (m, 2 H) 7.76 (d, J=1.17 Hz, 1 H).LCMS m/z326.1(M+H)+、Rt0.59分。
中間体37:(S)−1−(5−(4−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル)エタンアミン
中間体37の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表9中の中間体を調製した。
中間体48:(S)−1−(2−フルオロ−4−(2−フルオロプロパン−2−イル)フェニル)エタンアミン
(R)−N−((S)−1−(2−フルオロ−4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.02g、3.60mmol)を含む丸底フラスコに、ジオキサン(7mL)を加えた。次いでこの均一溶液にジオキサン中HCl(1.80mL、7.20mmol、4M)を加えた。得られた反応混合物を室温で10分撹拌した。揮発物を除去した。Et2Oを加え、混合物を短時間超音波処理した。揮発物を再度除去した。Et2Oを加え、固体を回収し、Et2Oで洗浄して、(S)−1−(2−フルオロ−4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル)エタンアミンの白色HCl塩(742mg、3.44mmol、収率96%)を得た。1H NMR (400 MHz, D2O)δ1.65 (d, J=6.94 Hz, 3 H) 2.12 (s, 3 H) 5.23 (s, 1 H) 5.50 (s, 1 H) 7.37 (d, J=13.06 Hz, 1 H) 7.43 (m, 2H).LCMS m/z163.2(脱アミノフラグメント)(M+H)+、Rt0.56分。
ステップ2
(S)−1−(2−フルオロ−4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル)エタンアミン(742mg、3.44mmol)を含むRBFに、NMP(7mL)を加えた。次いでこの溶液にTEA(959μl、6.88mmol)を加え、続いてジ−tert−ブチルジカルボネート(976mg、4.47mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン0から100%)にかけて、(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(1.28g、4.58mmol、収率133%)を白色結晶物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ1.40 - 1.48 (m, 12 H) 2.12 (d, J=0.44 Hz, 3 H) 4.98 (br. s., 2 H) 5.10 - 5.12 (m, 1 H) 5.37 (s, 1 H) 7.11 - 7.16 (m, 1 H) 7.19 - 7.24 (m, 2 H).LCMS m/z163.0(脱アミノフラグメント)(M+H)+、Rt1.13分。
(S)−1−(2−フルオロ−4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル)エタンアミン(742mg、3.44mmol)を含むRBFに、NMP(7mL)を加えた。次いでこの溶液にTEA(959μl、6.88mmol)を加え、続いてジ−tert−ブチルジカルボネート(976mg、4.47mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。有機相を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン0から100%)にかけて、(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(1.28g、4.58mmol、収率133%)を白色結晶物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ1.40 - 1.48 (m, 12 H) 2.12 (d, J=0.44 Hz, 3 H) 4.98 (br. s., 2 H) 5.10 - 5.12 (m, 1 H) 5.37 (s, 1 H) 7.11 - 7.16 (m, 1 H) 7.19 - 7.24 (m, 2 H).LCMS m/z163.0(脱アミノフラグメント)(M+H)+、Rt1.13分。
ステップ3
(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(1.28g、4.58mmol)を含む丸底フラスコに、DCM(23mL)を加えた。均一溶液をアセトン/ドライアイス浴中−70℃に冷却した。次いでオゾン(ガス)を溶液に25分間穏やかに吹き込み、この時点で溶液は淡青色になっていた。次いでジメチルスルフィド(1.02mL、13.8mmol)を冷却溶液に加え、混合物を室温に徐々に加温し、30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈した。相を分配した。水相をDCMで抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン0から60%)にかけて、(S)−tert−ブチル(1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)エチル)カルバメート(296mg、1.05mmol、収率23%)を無色油状物として得、これは静置すると結晶化した。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ1.38 - 1.49 (m, 12 H) 2.59 (s, 3 H) 5.01 (br. s., 1 H) 7.40 (t, J=7.65 Hz, 1 H) 7.62 (dd, J=11.20, 1.57 Hz, 1 H) 7.71 (dd, J=7.95, 1.54 Hz, 1 H).LCMS m/z267.1(カルボン酸フラグメント+CH3CN)(M+H)+、Rt0.89分。
(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(プロパ−1−エン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(1.28g、4.58mmol)を含む丸底フラスコに、DCM(23mL)を加えた。均一溶液をアセトン/ドライアイス浴中−70℃に冷却した。次いでオゾン(ガス)を溶液に25分間穏やかに吹き込み、この時点で溶液は淡青色になっていた。次いでジメチルスルフィド(1.02mL、13.8mmol)を冷却溶液に加え、混合物を室温に徐々に加温し、30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈した。相を分配した。水相をDCMで抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン0から60%)にかけて、(S)−tert−ブチル(1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)エチル)カルバメート(296mg、1.05mmol、収率23%)を無色油状物として得、これは静置すると結晶化した。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ1.38 - 1.49 (m, 12 H) 2.59 (s, 3 H) 5.01 (br. s., 1 H) 7.40 (t, J=7.65 Hz, 1 H) 7.62 (dd, J=11.20, 1.57 Hz, 1 H) 7.71 (dd, J=7.95, 1.54 Hz, 1 H).LCMS m/z267.1(カルボン酸フラグメント+CH3CN)(M+H)+、Rt0.89分。
ステップ4
N2下0℃(水/氷浴)に冷却した(S)−tert−ブチル(1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)エチル)カルバメート(296mg、1.05mmol)のDCM(5.2mL)中溶液に、ジエチルエーテル中3M MeMgBr(1.4mL、4.21mmol)を加えた。反応混合物を0℃で5分間撹拌した。次いで室温に徐々に加温し、室温で30分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、次いでNH4Clの飽和溶液をゆっくり加えてクエンチし、DCMで希釈した。相を分配し、水相をDCMで抽出し、有機層を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、濃縮して、(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(288mg、0.97mmol、収率92%)を無色油状物として得、これは静置するとゆっくり結晶化した。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ1.39 - 1.48 (m, 12 H) 1.57 (s, 6 H) 7.15 - 7.25 (m, 2 H) 7.31 - 7.36 (m, 1 H).
N2下0℃(水/氷浴)に冷却した(S)−tert−ブチル(1−(4−アセチル−2−フルオロフェニル)エチル)カルバメート(296mg、1.05mmol)のDCM(5.2mL)中溶液に、ジエチルエーテル中3M MeMgBr(1.4mL、4.21mmol)を加えた。反応混合物を0℃で5分間撹拌した。次いで室温に徐々に加温し、室温で30分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、次いでNH4Clの飽和溶液をゆっくり加えてクエンチし、DCMで希釈した。相を分配し、水相をDCMで抽出し、有機層を合わせ、水、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、濃縮して、(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(288mg、0.97mmol、収率92%)を無色油状物として得、これは静置するとゆっくり結晶化した。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ1.39 - 1.48 (m, 12 H) 1.57 (s, 6 H) 7.15 - 7.25 (m, 2 H) 7.31 - 7.36 (m, 1 H).
ステップ5
(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(288mg、0.97mmol)を含む丸底フラスコに、DCM(5mL)を加え、得られた無色溶液をドライアイス/アセトン浴中−70℃に冷却した。次いでこの冷却溶液に、N2下DAST(0.26mL、1.94mmol)を加え、得られた反応混合物を−70℃で1時間撹拌した。冷却溶液に氷を加え、得られた混合物を室温に加温した。混合物をDCMで希釈し、相を分配し、水相をDCMで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン0から50%)にかけて、(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(2−フルオロプロパン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(126mg、0.42mmol、収率44%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ1.39 - 1.49 (m, 12 H) 1.66 (d, J=21.52 Hz, 6 H) 4.97 (br. s., 1 H) 7.04 - 7.12 (m, 2 H) 7.22 - 7.26 (m, 1 H).LCMS m/z285.1(カルボン酸フラグメント+CH3CN)(M+H)+、Rt1.06分。
(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(288mg、0.97mmol)を含む丸底フラスコに、DCM(5mL)を加え、得られた無色溶液をドライアイス/アセトン浴中−70℃に冷却した。次いでこの冷却溶液に、N2下DAST(0.26mL、1.94mmol)を加え、得られた反応混合物を−70℃で1時間撹拌した。冷却溶液に氷を加え、得られた混合物を室温に加温した。混合物をDCMで希釈し、相を分配し、水相をDCMで抽出した。有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン0から50%)にかけて、(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(2−フルオロプロパン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(126mg、0.42mmol、収率44%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ1.39 - 1.49 (m, 12 H) 1.66 (d, J=21.52 Hz, 6 H) 4.97 (br. s., 1 H) 7.04 - 7.12 (m, 2 H) 7.22 - 7.26 (m, 1 H).LCMS m/z285.1(カルボン酸フラグメント+CH3CN)(M+H)+、Rt1.06分。
ステップ6
(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(2−フルオロプロパン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(126mg、0.42mmol)を含む丸底フラスコに、ジオキサン中HCl(2.1mL、8.42mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を除去した。次いでEt2Oを加え、混合物を短時間超音波処理した。揮発物をもう一度除去して、(S)−1−(2−フルオロ−4−(2−フルオロプロパン−2−イル)フェニル)エタンアミンのHCl塩(104mg、0.44mmol、収率105%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, D2O)δ1.59 - 1.80 (m, 9 H) 7.24 - 7.37 (m, 2 H) 7.43 - 7.56 (m, 1 H).LCMS m/z200.1(M+H)+、Rt0.54分。
(S)−tert−ブチル(1−(2−フルオロ−4−(2−フルオロプロパン−2−イル)フェニル)エチル)カルバメート(126mg、0.42mmol)を含む丸底フラスコに、ジオキサン中HCl(2.1mL、8.42mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温で1時間撹拌した。揮発物を除去した。次いでEt2Oを加え、混合物を短時間超音波処理した。揮発物をもう一度除去して、(S)−1−(2−フルオロ−4−(2−フルオロプロパン−2−イル)フェニル)エタンアミンのHCl塩(104mg、0.44mmol、収率105%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, D2O)δ1.59 - 1.80 (m, 9 H) 7.24 - 7.37 (m, 2 H) 7.43 - 7.56 (m, 1 H).LCMS m/z200.1(M+H)+、Rt0.54分。
中間体49:(R,E)−N−((1−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
中間体50:(R)−N−((R)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
中間体51:(R)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)エタンアミン
中間体52:(R)−N−((S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
中間体53:(S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル)エタンアミン
中間体54:(S)−1−(1−(4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エタンアミン塩酸塩
THF(200mL)中のジ−tert−ブチルジカルボネート(23.25g、107mmol)および1H−イミダゾール−4−カルバルデヒド(9.75g、101mmol)に、DMAP(100mg、0.819mmol)を加えた。反応物を2時間撹拌した。次いで反応混合物を飽和NaHCO3溶液/EtOAc(100mL/100mL)で希釈した。次いで水溶液をEtOAc(2×100mL)で抽出し、合わせた有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して、粗生成物(19.9g)を得た。m/z197.2(M+H)+
ステップ2:(S,E)−tert−ブチル4−(((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)メチル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレートの調製
DCE(100mL)中のCuSO4(24.28g、152mmol)およびtert−ブチル4−ホルミル−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート(19.9g、101mmol)に、(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(13.52g、112mmol)を加えた。反応物を65℃に18時間加熱した。次いで反応混合物を室温に冷却し、セライトのパッドに通して濾過した。パッドをDCM(200mL)で濯ぎ、濾液を濃縮した。次いで残留物を、溶出液としてヘプタン/EtOAc(3:1)を用いるシリカゲルのパッドに通した。濾液を濃縮して、粗製の(S,E)−tert−ブチル4−(((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)メチル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート(22g)を得た。m/z300.2(M+H)+
DCE(100mL)中のCuSO4(24.28g、152mmol)およびtert−ブチル4−ホルミル−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート(19.9g、101mmol)に、(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(13.52g、112mmol)を加えた。反応物を65℃に18時間加熱した。次いで反応混合物を室温に冷却し、セライトのパッドに通して濾過した。パッドをDCM(200mL)で濯ぎ、濾液を濃縮した。次いで残留物を、溶出液としてヘプタン/EtOAc(3:1)を用いるシリカゲルのパッドに通した。濾液を濃縮して、粗製の(S,E)−tert−ブチル4−(((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)メチル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート(22g)を得た。m/z300.2(M+H)+
ステップ3:(S,E)−N−((1H−イミダゾール−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製
DCM(250mL)中の(S,E)−tert−ブチル4−(((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)メチル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート(18.61g、62.2mmol)に、−70℃でEt2O中のメチルマグネシウムブロミド(83mL、249mmol)を滴下添加した。反応物を−70℃で4時間撹拌した。次いで反応混合物を−40℃に加温し、1時間撹拌した。次いで反応物をHCl(1N)を注意深く加えてクエンチした。冷却浴を除去し、撹拌しながら、水層をpH=8に調節した。水層を分離し、DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して、粗生成物をtert−ブチル4−((S)−1−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)エチル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレートと(S,E)−N−((1H−イミダゾール−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドとの混合物として得、これに0℃でDCM(300mL)およびギ酸(100mL、2651mmol)を加えた。次いで冷却浴を除去し、反応物を2時間撹拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮して、DCMおよびギ酸を除去した。残留物をDCM(400mL)で希釈し、飽和Na2CO3水溶液(2×200mL)で洗浄した。合わせた水溶液をDCM(2×200mL)で抽出した。次いで合わせた有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して、(S,E)−N−((1H−イミダゾール−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(12.5g)を得た。m/z216.1(M+H)+
DCM(250mL)中の(S,E)−tert−ブチル4−(((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)メチル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート(18.61g、62.2mmol)に、−70℃でEt2O中のメチルマグネシウムブロミド(83mL、249mmol)を滴下添加した。反応物を−70℃で4時間撹拌した。次いで反応混合物を−40℃に加温し、1時間撹拌した。次いで反応物をHCl(1N)を注意深く加えてクエンチした。冷却浴を除去し、撹拌しながら、水層をpH=8に調節した。水層を分離し、DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して、粗生成物をtert−ブチル4−((S)−1−((S)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)エチル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレートと(S,E)−N−((1H−イミダゾール−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドとの混合物として得、これに0℃でDCM(300mL)およびギ酸(100mL、2651mmol)を加えた。次いで冷却浴を除去し、反応物を2時間撹拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮して、DCMおよびギ酸を除去した。残留物をDCM(400mL)で希釈し、飽和Na2CO3水溶液(2×200mL)で洗浄した。合わせた水溶液をDCM(2×200mL)で抽出した。次いで合わせた有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して、(S,E)−N−((1H−イミダゾール−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(12.5g)を得た。m/z216.1(M+H)+
ステップ4:(S)−1−(1−(4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エタンアミン塩酸塩の調製
200mL丸底フラスコにトルエン/ジオキサン(80ml/20mL)を加えた。フラスコを0℃に冷却し、溶媒の混合物を高真空下に2分間排気し、次いでアルゴンを再度仕込んだ。プロセスを更に3回繰り返した。次いでこの溶媒を反応に使用した。
ジ−tert−ブチル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,4,5,6−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(55.8mg、0.116mmol)およびPd2(dba)3(42mg、0.046mmol)を含むバイアルを、高真空下に1分間排気し、次いでアルゴンを再度仕込んだ。プロセスを更に3回繰り返し、上記の通りに調製したトルエン/ジオキサン溶媒(10mL)を加え、続いて上記の通りに調製したパラジウム/リガンド錯体を、他の出発物を含む反応バイアルに加えた。反応混合物を密封し、120℃に加熱し、5分間撹拌した。反応物を室温に冷却した。
200mL丸底フラスコにトルエン/ジオキサン(80ml/20mL)を加えた。フラスコを0℃に冷却し、溶媒の混合物を高真空下に2分間排気し、次いでアルゴンを再度仕込んだ。プロセスを更に3回繰り返した。次いでこの溶媒を反応に使用した。
ジ−tert−ブチル(2’,4’,6’−トリイソプロピル−3,4,5,6−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(55.8mg、0.116mmol)およびPd2(dba)3(42mg、0.046mmol)を含むバイアルを、高真空下に1分間排気し、次いでアルゴンを再度仕込んだ。プロセスを更に3回繰り返し、上記の通りに調製したトルエン/ジオキサン溶媒(10mL)を加え、続いて上記の通りに調製したパラジウム/リガンド錯体を、他の出発物を含む反応バイアルに加えた。反応混合物を密封し、120℃に加熱し、5分間撹拌した。反応物を室温に冷却した。
分離反応バイアルに、(S,E)−N−((1H−イミダゾール−4−イル)メチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(500mg、2.322mmol)、1−ブロモ−4−フルオロベンゼン(447mg、2.55mmol)およびK3PO4(986mg、4.64mmol)を仕込んだ。バイアルを高真空下に1分間排気し、次いでアルゴンを再度仕込んだ。プロセスを更に3回繰り返し、次いで上記の通りに調製したパラジウム/リガンド錯体を、他の出発物を含む反応バイアルに加えた。反応物を密封し、120℃に18時間加熱した。LCMSは、完全に転化していることを示している。次いで反応混合物を室温に冷却し、セライトのパッドに通して濾過した。固体をEtOAc(30mL)で濯いだ。次いで濾液を水(2×20mL)で洗浄した。次いで水層をEtOAc(20mL)で抽出した。次いで合わせた有機物を濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(5%MeOHを含むEtOAc/ヘプタン70%〜100%)により精製して、(S)−N−((S)−1−(1−(4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得た。m/z310.2(M+H)+
上記中間体生成物に、MeOH(5mL)およびHCl(ジオキサン中4M、1mL)を加えた。反応混合物を1時間撹拌し、LCMSは、完全に転化していることを示した。次いで混合物を濃縮して、(S)−1−(1−(4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エタンアミン塩酸塩(300mg)を得た。m/z206.0(M+H)+
中間体55:5−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)ニコチンアルデヒド
5,6−ジクロロニコチン酸(20.01g、104mmol)のEtOH(500mL)中溶液に、20℃でクロロトリメチルシラン(132mL、1042mmol)を加えた。反応物を72時間撹拌した。次いで反応混合物を濃縮し、EtOAc(500mL)で希釈し、飽和NaHCO3(2×100mL)およびブライン(100mL)で洗浄した。次いで有機物を乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して、最終の粗生成物(21.25g)を得た。LCMS m/z220.1(M+H)+、Rt0.94分。
ステップ2:エチル6−アセチル−5−クロロニコチネートの調製
エチル5,6−ジクロロニコチネート(5.26g、23.90mmol)およびテトラエチルアンモニウム−クロリド(11.88g、71.7mmol)のMeCN(50mL)中懸濁液に、トリブチル(1−エトキシビニル)スタンナン(9.50g、26.3mmol)およびPdCl2(PPh3)2(0.671g、0.956mmol)を加えた。反応物を密封し、80℃で5時間加熱した。暗色透明溶液となった。次いで反応混合物を20℃に冷却し、濃縮し、EtOAc(200mL)で希釈し、水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。次いで有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して、粗製のエチル5−クロロ−6−(1−エトキシビニル)ニコチネートを得た。次いで残留物をTHF(100mL)に溶解し、HCl(20mL、H2O中3M)を加えた。反応混合物を20℃で5時間撹拌し、飽和NaHCO3溶液をpH=8になるまで加えた。次いで混合物をEtOAc(200mL)および水(50mL)で希釈した。相を分離し、水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮して、所望の生成物(3.56g)を得た。LCMS m/z228.5(M+H)+、Rt0.83分。
エチル5,6−ジクロロニコチネート(5.26g、23.90mmol)およびテトラエチルアンモニウム−クロリド(11.88g、71.7mmol)のMeCN(50mL)中懸濁液に、トリブチル(1−エトキシビニル)スタンナン(9.50g、26.3mmol)およびPdCl2(PPh3)2(0.671g、0.956mmol)を加えた。反応物を密封し、80℃で5時間加熱した。暗色透明溶液となった。次いで反応混合物を20℃に冷却し、濃縮し、EtOAc(200mL)で希釈し、水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。次いで有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮して、粗製のエチル5−クロロ−6−(1−エトキシビニル)ニコチネートを得た。次いで残留物をTHF(100mL)に溶解し、HCl(20mL、H2O中3M)を加えた。反応混合物を20℃で5時間撹拌し、飽和NaHCO3溶液をpH=8になるまで加えた。次いで混合物をEtOAc(200mL)および水(50mL)で希釈した。相を分離し、水層をEtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機物をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濃縮して、所望の生成物(3.56g)を得た。LCMS m/z228.5(M+H)+、Rt0.83分。
ステップ3:エチル5−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)ニコチネートの調製
エチル6−アセチル−5−クロロニコチネート(3.01g、13.22mmol)のCHCl3(7mL)中溶液に、DAST(5.20mL、39.7mmol)およびエタノール(0.061g、1.32mmol)を加えた。反応物を密封し、60℃で24時間加熱した。暗色透明溶液となった。次いで反応混合物を20℃に冷却し、冷却した濃NaHCO3水溶液(50mL)を慎重に加えた。水層をDCM(2×100mL)で抽出した。次いで合わせた有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0〜20%EtOAc−ヘキサン)により精製して、所望の生成物を黄色油状物(2.88g)として得た。LCMS m/z250.1(M+H)+、Rt0.99分。
エチル6−アセチル−5−クロロニコチネート(3.01g、13.22mmol)のCHCl3(7mL)中溶液に、DAST(5.20mL、39.7mmol)およびエタノール(0.061g、1.32mmol)を加えた。反応物を密封し、60℃で24時間加熱した。暗色透明溶液となった。次いで反応混合物を20℃に冷却し、冷却した濃NaHCO3水溶液(50mL)を慎重に加えた。水層をDCM(2×100mL)で抽出した。次いで合わせた有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0〜20%EtOAc−ヘキサン)により精製して、所望の生成物を黄色油状物(2.88g)として得た。LCMS m/z250.1(M+H)+、Rt0.99分。
ステップ4:(5−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)ピリジン−3−イル)メタノールの調製
エチル5−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)ニコチネート(2.68g、10.74mmol)のEt2O(40mL)中溶液に、LiBH4(0.351g、16.10mmol)を加え、続いてメタノール(0.653mL、16.10mmol)を滴下添加した。反応物を40℃で1時間還流した。次いで反応混合物を0℃に冷却し、水層がpH=2になるまでHCl(1M)でクエンチした。相を分離し、水層をDCM(3×50mL)で抽出した。次いで有機物を乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して、最終の粗生成物(2.12g)を得た。LCMS m/z208.0(M+H)+、Rt0.63分。
エチル5−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)ニコチネート(2.68g、10.74mmol)のEt2O(40mL)中溶液に、LiBH4(0.351g、16.10mmol)を加え、続いてメタノール(0.653mL、16.10mmol)を滴下添加した。反応物を40℃で1時間還流した。次いで反応混合物を0℃に冷却し、水層がpH=2になるまでHCl(1M)でクエンチした。相を分離し、水層をDCM(3×50mL)で抽出した。次いで有機物を乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して、最終の粗生成物(2.12g)を得た。LCMS m/z208.0(M+H)+、Rt0.63分。
ステップ5:5−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)ニコチンアルデヒドの調製
(5−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)ピリジン−3−イル)メタノール(2.12g、10.21mmol)のDCM(100ml)中溶液に、PCC(3.30g、15.32mmol)を加えた。反応物を20℃で3時間撹拌した。暗色懸濁液となった。LCMSは、生成物にきれいに転化していることを示した。次いで反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、DCM(200mL)で洗浄した。次いで濾液を濃縮して、粗生成物(1.78g)を得た。LCMS m/z224.0(M+H2O+H)+、Rt0.72分。
(5−クロロ−6−(1,1−ジフルオロエチル)ピリジン−3−イル)メタノール(2.12g、10.21mmol)のDCM(100ml)中溶液に、PCC(3.30g、15.32mmol)を加えた。反応物を20℃で3時間撹拌した。暗色懸濁液となった。LCMSは、生成物にきれいに転化していることを示した。次いで反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、DCM(200mL)で洗浄した。次いで濾液を濃縮して、粗生成物(1.78g)を得た。LCMS m/z224.0(M+H2O+H)+、Rt0.72分。
中間体56:5−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアルデヒド
エチル5,6−ジクロロニコチネート(6.28g、28.5mmol)および2,2,2−トリフルオロエタノール(2.71ml、37.1mmol)のTHF(90ml)中溶液に、−73℃でNaHMDS(37.1ml、37.1mmol)を加えた。反応物を−73℃で30分間、次いで0℃で5時間撹拌した。反応物を飽和NH4Cl溶液30mLでクエンチした。次いで反応混合物をブライン50mL中に注ぎ入れ、相を分離した。水層をDCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。100%ヘプタンからヘプタン中30%EtOAcを用いるシリカゲルクロマトグラフィーにかけて、最終生成物(7.51g)を得た。LCMS m/z284.1(M+H)+、Rt1.07分。
ステップ2:(5−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル)メタノールの調製
エチル5−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチネート(7.51g、26.5mmol)のEt2O(200mL)中溶液に、LiBH4(0.865g、39.7mmol)を加え、続いてメタノール(1.611ml、39.7mmol)を滴下添加した。反応物を40℃で1時間還流した。次いで反応混合物を0℃に冷却し、水層がpH=2になるまでHCl(1M)でクエンチした。相を分離し、水層をDCM(3×200mL)で抽出した。次いで有機物を乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して、最終の粗生成物(6.31g)を得た。LCMS m/z242.1(M+H)+、Rt0.77分。
エチル5−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチネート(7.51g、26.5mmol)のEt2O(200mL)中溶液に、LiBH4(0.865g、39.7mmol)を加え、続いてメタノール(1.611ml、39.7mmol)を滴下添加した。反応物を40℃で1時間還流した。次いで反応混合物を0℃に冷却し、水層がpH=2になるまでHCl(1M)でクエンチした。相を分離し、水層をDCM(3×200mL)で抽出した。次いで有機物を乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して、最終の粗生成物(6.31g)を得た。LCMS m/z242.1(M+H)+、Rt0.77分。
ステップ3:5−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ニコチンアルデヒドの調製
(5−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル)メタノール(4.00g、16.56mmol)のEtOAc(15mL)中溶液に、酸化マンガン(IV)(16.93g、166mmol)を加えた。反応物をマイクロ波を用い120℃で30分間加熱した。次いで混合物をセライトのパッドに通して濾過し、EtOAcで濯いだ。濾液を濃縮して、粗生成物(3.38g)を得た。
(5−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル)メタノール(4.00g、16.56mmol)のEtOAc(15mL)中溶液に、酸化マンガン(IV)(16.93g、166mmol)を加えた。反応物をマイクロ波を用い120℃で30分間加熱した。次いで混合物をセライトのパッドに通して濾過し、EtOAcで濯いだ。濾液を濃縮して、粗生成物(3.38g)を得た。
中間体52を調製するために使用した手順と同様の手順で、表17中の中間体を調製した。
中間体53を調製するために使用した手順と同様の手順で、表18中の中間体を調製した。
中間体61:(S)−tert−ブチル(1−(5−ブロモピリジン−2−イル)エチル)カルバメート
中間体61の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表27中の中間体を調製した。
中間体67:(S)−tert−ブチル(1−(5−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ピリジン−2−イル)エチル)カルバメート
中間体67の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表29中の中間体を調製した。
中間体73:(S)−4−(1−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)エチル)−2−フルオロ安息香酸
中間体74:(S)−tert−ブチル1−(3−フルオロ−4−(メトキシ(メチル)カルバモイル)フェニル)エチルカルバメート
中間体75:(S)−tert−ブチル1−(3−フルオロ−4−ホルミルフェニル)エチルカルバメート
中間体76:(S)−tert−ブチル1−(3−フルオロ−4−((3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)エチルカルバメート
中間体77:(S)−tert−ブチル1−(4−((4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチルカルバメート
中間体78:(S)−1−(5−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ピリジン−2−イル)エタンアミン
中間体78の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表37中の中間体を調製した。
(実施例1)
(S)−4−シクロプロピル−3−(6−フルオロ−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン
(S)−4−シクロプロピル−3−(6−フルオロ−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン
(実施例2)
(S)−3−(6−クロロ−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン
(S)−3−(6−クロロ−2−((S)−1−フェニルエチルアミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン
実施例2の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表39中の化合物を調製した。
(実施例30)
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
ステップ1:(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(3−フルオロ−4−(ヒドロキシメチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オンの調製
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
ステップ1:(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(3−フルオロ−4−(ヒドロキシメチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オンの調製
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.18 (d, J=5.8Hz, 1H), 7.39-7.27 (m, 2H), 7.10 (dd, J=7.9, 1.7Hz, 1H), 7.01 (dd, J=11.0, 1.7Hz, 1H), 5.39 (s, 1H), 5.06-4.90 (m, 1H), 4.69 (d, J=5.1Hz, 2H), 1.56-1.46 (m, 3H), 3.67 (d, J=8.9Hz, 1H), 3.54 (d, J=9.0Hz, 1H), 1.86-1.74 (m, 1H), 1.71 (s, 3H), 1.59 (s, 1H), 1.26 (t, J=7.1Hz, 2H), 0.20 (s, 2H).MS m/z387.2(M+H)。
ステップ2:4−((S)−1−((4−((S)−4−シクロプロピル−4−メチル−2−オキソオキサゾリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)エチル)−2−フルオロベンズアルデヒドの調製
ステップ3:(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オンの調製
1H NMR (400MHz, MeOD) δ 8.16 (d, J=5.9Hz, 1H), 7.32 (t, J=7.7Hz, 1H), 7.21 (d, J=5.8Hz, 1H), 7.15 (dd, J=7.9, 1.7Hz, 1H), 7.07 (dd, J=11.0, 1.7Hz, 1H), 5.04 (q, J=7.0Hz, 1H), 3.79 (d, J=9.1Hz, 1H), 3.68 (d, J=8.9Hz, 1H), 3.52 (d, J=1.5Hz, 2H), 2.95 (dt, J=11.3, 3.3Hz, 2H), 2.28 (s, 6H), 2.19 (tt, J=11.4, 3.7Hz, 1H), 2.06 (t, J=11.9Hz, 2H), 1.84 (dd, J=9.2, 6.3Hz, 2H), 1.77 (s, 3H), 1.61-1.43 (m, 5H), 1.33 (s, 1H), 0.23 (s, 3H), 0.11--0.23 (m, 1H).
HRMS(B)m/z497.3018(M+H)+。
実施例30の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表41中の実施例を調製した。
(実施例40)
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(3−フルオロ−4−((4−(メチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
ステップ1:tert−ブチル(1−(4−((S)−1−((4−((S)−4−シクロプロピル−4−メチル−2−オキソオキサゾリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)エチル)−2−フルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)(メチル)カルバメートの調製
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(3−フルオロ−4−((4−(メチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン
ステップ1:tert−ブチル(1−(4−((S)−1−((4−((S)−4−シクロプロピル−4−メチル−2−オキソオキサゾリジン−3−イル)ピリミジン−2−イル)アミノ)エチル)−2−フルオロベンジル)ピペリジン−4−イル)(メチル)カルバメートの調製
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.19 (d, J=5.8Hz, 1H), 7.34-7.22 (m, 2H), 7.08 (d, J=7.8Hz, 1H), 7.00 (d, J=10.8Hz, 1H), 5.76 (br s, 1H), 5.05-4.93 (m, 1H), 3.99 (br s, 1H), 3.70 (d, J=8.7Hz, 1H), 3.56 (d, J=8.8Hz, 1H), 3.49 (s, 2H), 2.92 (d, J=11.0Hz, 2H), 2.73 (s, 3H), 2.12-2.06 (m, 2H), 1.77-1.67 (m, 5H), 1.63-1.52 (m, 5H), 1.47 (s, 9H), 1.28 (t, J=7.2Hz, 1H), 0.20 (br s, 2H), 0.10 (br s, 1H), -0.05 (br s, 1H);MS m/z583.3(M+H)。
ステップ2:(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(3−フルオロ−4−((4−(メチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オンの調製
1H NMR (400MHz, MeOD) δ 8.14 (d, J=5.8Hz, 1H), 7.30 (t, J=7.7Hz, 1H), 7.20 (d, J=5.8Hz, 1H), 7.13 (dd, J=7.9, 1.7Hz, 1H), 7.05 (dd, J=11.2, 1.8Hz, 1H), 5.02 (q, J=7.0Hz, 1H), 3.77 (d, J=9.0Hz, 1H), 3.73-3.61 (m, 1H), 3.51 (s, 2H), 2.88 (d, J=11.2Hz, 2H), 2.40-2.34 (m, 4H), 2.14-2.03 (m, 2H), 1.89 (dd, J=11.0, 2.2Hz, 2H), 1.76 (s, 3H), 1.52 (d, J=7.0Hz, 3H), 1.38 (qd, J=11.9, 3.4Hz, 2H), 1.26 (br s, 1H), 0.20 (br s, 3H), -0.16 (br s, 1H);HRMS(B)m/z483.2881(M+H)+。
実施例40の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表43中の実施例を調製した。
(実施例45および46)
3−(2−クロロピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン(25mg、0.10mmol)および(S)−1−(4−フルオロフェニル)エタンアミン(69mg、0.49mmol)のDMSO溶液を110℃で16h加熱した。反応混合物を水(30mL)で希釈し、EtOAc(3×8mL)で抽出した(extrated)。合わせた有機物をNa2SO4で脱水し、濾過し、濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(InterChim 4g、10%〜50%EtOAc/ヘプタン)により精製して、(S)−4−シクロプロピル−3−(2−((S)−1−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オンおよび(R)−4−シクロプロピル−3−(2−((S)−1−(4−フルオロフェニル)エチルアミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オンを得た。
(実施例45)
第1の溶出生成物(7mg)1H NMR (400MHz, MeOD) δ 8.17-8.08 (m, 1H), 7.38-7.25 (m, 2H), 7.20-7.13 (m, 1H), 7.02-6.89 (m, 2H), 5.09-4.94 (m, 1H), 3.81-3.72 (m, 1H), 3.72-3.62 (m, 1H), 1.72 (s, 3H), 1.51 (d, J=6.9Hz, 3H), 1.27 (br s, 1H), 0.29-0.16 (brs, 3H), 0 (br s 1H).HRMS(B) m/z357.1731(M+H)+。
第1の溶出生成物(7mg)1H NMR (400MHz, MeOD) δ 8.17-8.08 (m, 1H), 7.38-7.25 (m, 2H), 7.20-7.13 (m, 1H), 7.02-6.89 (m, 2H), 5.09-4.94 (m, 1H), 3.81-3.72 (m, 1H), 3.72-3.62 (m, 1H), 1.72 (s, 3H), 1.51 (d, J=6.9Hz, 3H), 1.27 (br s, 1H), 0.29-0.16 (brs, 3H), 0 (br s 1H).HRMS(B) m/z357.1731(M+H)+。
(実施例46)
第2の溶出生成物(9mg)1H NMR (400MHz, MeOD) δ 8.19-8.07 (m, 1H), 7.41-7.28 (m, 2H), 7.19-7.12 (m, 1H), 7.07-6.94 (m, 2H), 5.12-4.99 (m, 1H), 3.88-3.71 (m, 2H), 2.01-1.87 (m, 1H), 1.52 (d, J=7.0Hz, 3H), 1.33 (s, 3H), 0.68-0.55 (m, 1H), 0.55-0.37 (m, 3H).HRMS(B) m/z357.1736(M+H)+。
第2の溶出生成物(9mg)1H NMR (400MHz, MeOD) δ 8.19-8.07 (m, 1H), 7.41-7.28 (m, 2H), 7.19-7.12 (m, 1H), 7.07-6.94 (m, 2H), 5.12-4.99 (m, 1H), 3.88-3.71 (m, 2H), 2.01-1.87 (m, 1H), 1.52 (d, J=7.0Hz, 3H), 1.33 (s, 3H), 0.68-0.55 (m, 1H), 0.55-0.37 (m, 3H).HRMS(B) m/z357.1736(M+H)+。
実施例45および46の調製にて記載した方法と同様の方法を用いて、表45中の実施例を調製した。
実施例1〜69にて記載した方法と同様の方法を用いておよび一般的な合成手順に概説された通りに、表47にリストアップした化合物を製造する。
生化学的データ
変異IDH1の生化学的アッセイ:LC−MSによる2−HGの検出
変異IDH1であるR132Hの触媒活性を、液体クロマトグラフィー/質量分析(LC−MS)によるα−KGのNADPH依存性還元反応の生成物である2−HGの定量的検出を利用して監視した。
変異IDH1の生化学的アッセイ:LC−MSによる2−HGの検出
変異IDH1であるR132Hの触媒活性を、液体クロマトグラフィー/質量分析(LC−MS)によるα−KGのNADPH依存性還元反応の生成物である2−HGの定量的検出を利用して監視した。
より具体的には、生化学反応を、384ウェルのGreiner平底プレート(Costar、カタログ番号781201)中、30μLの最終反応体積および次のアッセイ緩衝液条件を使用し、室温で実施した:50mM HEPES(pH7.4)、10mM MgCl2、50mM KCl、1mM DTT、0.02%BSA、5μM NADPH、および100μM α−KG。
最終反応混合物には、DMSOを3.3%、および阻害薬を0.02〜50μMの範囲の濃度で含めた。IDH1酵素は、0.25nMの最終濃度で使用した。45分間インキュベートした後、反応混合物に10μLの16%ギ酸(5炭素標識化13C−2−HGを800nMで含む)を添加して反応を止めた。次いで、2.5倍容のアセトニトリルを添加し、続いて遠心(3000×g、20分間)してタンパク質を沈殿させた。生じた上清液中の2−HG濃度をLC−MSで測定した(下記参照)。
LC−MS法。反応混合物の上清液を、BiobasicAXカラム(2.1mm×20mm、粒径5μm、Thermo Scientific Inc.)でのクロマトグラフィー分離に供した。クロマトグラフィーの移動相は、A)25mM重炭酸アンモニウム、およびB)アセトニトリル(水酸化アンモニウムを0.1%含有)とした。0.9分にわたる1ml/分での85〜5%Bのグラジエントを使用してニコチンアミドを溶離し(Agilent 1200SL LC装置、Thermofisher LX−4オートサンプラー)、エレクトロスプレー陽イオン化(ESI+)方式のAPI4000 QTrap質量分析計(ABSciex、Framingham、マサチューセッツ州)での多重反応モニタリング(MRM)により分析した。2−HGおよび13C−2−HGに関する質量変化は、それぞれ、147→129および152→134であった。相対的応答(2−HG/13C−2−HG)を、様々な阻害薬濃度で測定し、阻害値IC50を計算するのに使用した(正規化されたIC50回帰曲線)。
R132タンパク質の発現および精製
IDH1であるR132Hを、プレシジョン(Prescission)プロテアーゼで開裂可能なフレーム内N末端His6部位をもたらす制限酵素部位Xmal/Xholを使用して、pET47bベクター中にクローン化した。このプラスミドを、Rosetta(商標)2(DE3)(Novagen)細胞中に形質転換した。振盪フラスコ中で、8Lの細胞をTerrific培養液(Teknova)(カナマイシンを50μg/mLで、およびクロラムフェニコールを34μg/mLで添加)中、37℃で、0.8のOD600まで増殖させ、IPTGを0.20mMの濃度まで添加することによって、タンパク質の発現を誘導した。続いて、細胞を18℃で18時間増殖させた。
IDH1であるR132Hを、プレシジョン(Prescission)プロテアーゼで開裂可能なフレーム内N末端His6部位をもたらす制限酵素部位Xmal/Xholを使用して、pET47bベクター中にクローン化した。このプラスミドを、Rosetta(商標)2(DE3)(Novagen)細胞中に形質転換した。振盪フラスコ中で、8Lの細胞をTerrific培養液(Teknova)(カナマイシンを50μg/mLで、およびクロラムフェニコールを34μg/mLで添加)中、37℃で、0.8のOD600まで増殖させ、IPTGを0.20mMの濃度まで添加することによって、タンパク質の発現を誘導した。続いて、細胞を18℃で18時間増殖させた。
His6−IDH1(R132H)非切断タンパク質
MAHHHHHHSAALEVLFQGPGMSKKISGGSVVEMQGDEMTRIIWELIKEKLIFPYVELDLHSYDLGIENRDATNDQVTKDAAEAIKKHNVGVKCATITPDEKRVEEFKLKQMWKSPNGTIRNILGGTVFREAIICKNIPRLVSGWVKPIIIGHHAYGDQYRATDFVVPGPGKVEITYTPSDGTQKVTYLVHNFEEGGGVAMGMYNQDKSIEDFAHSSFQMALSKGWPLYLSTKNTILKKYDGRFKDIFQEIYDKQYKSQFEAQKIWYEHRLIDDMVAQAMKSEGGFIWACKNYDGDVQSDSVAQGYGSLGMMTSVLVCPDGKTVEAEAAHGTVTRHYRMYQKGQETSTNPIASIFAWTRGLAHRAKLDNNKELAFFANALEEVSIETIEAGFMTKDLAACIKGLPNVQRSDYLNTFEFMDKLGENLKIKLAQAKL (停止)(配列番号1)
IDH1(R132H)プレシジョン切断タンパク質(N末端gpgはクローニング人工産物である)
GPGMSKKISGGSVVEMQGDEMTRIIWELIKEKLIFPYVELDLHSYDLGIENRDATNDQVTKDAAEAIKKHNVGVKCATITPDEKRVEEFKLKQMWKSPNGTIRNILGGTVFREAIICKNIPRLVSGWVKPIIIGHHAYGDQYRATDFVVPGPGKVEITYTPSDGTQKVTYLVHNFEEGGGVAMGMYNQDKSIEDFAHSSFQMALSKGWPLYLSTKNTILKKYDGRFKDIFQEIYDKQYKSQFEAQKIWYEHRLIDDMVAQAMKSEGGFIWACKNYDGDVQSDSVAQGYGSLGMMTSVLVCPDGKTVEAEAAHGTVTRHYRMYQKGQETSTNPIASIFAWTRGLAHRAKLDNNKELAFFANALEEVSIETIEAGFMTKDLAACIKGLPNVQRSDYLNTFEFMDKLGENLKIKLAQAKL (停止)(配列番号2)
MAHHHHHHSAALEVLFQGPGMSKKISGGSVVEMQGDEMTRIIWELIKEKLIFPYVELDLHSYDLGIENRDATNDQVTKDAAEAIKKHNVGVKCATITPDEKRVEEFKLKQMWKSPNGTIRNILGGTVFREAIICKNIPRLVSGWVKPIIIGHHAYGDQYRATDFVVPGPGKVEITYTPSDGTQKVTYLVHNFEEGGGVAMGMYNQDKSIEDFAHSSFQMALSKGWPLYLSTKNTILKKYDGRFKDIFQEIYDKQYKSQFEAQKIWYEHRLIDDMVAQAMKSEGGFIWACKNYDGDVQSDSVAQGYGSLGMMTSVLVCPDGKTVEAEAAHGTVTRHYRMYQKGQETSTNPIASIFAWTRGLAHRAKLDNNKELAFFANALEEVSIETIEAGFMTKDLAACIKGLPNVQRSDYLNTFEFMDKLGENLKIKLAQAKL (停止)(配列番号1)
IDH1(R132H)プレシジョン切断タンパク質(N末端gpgはクローニング人工産物である)
GPGMSKKISGGSVVEMQGDEMTRIIWELIKEKLIFPYVELDLHSYDLGIENRDATNDQVTKDAAEAIKKHNVGVKCATITPDEKRVEEFKLKQMWKSPNGTIRNILGGTVFREAIICKNIPRLVSGWVKPIIIGHHAYGDQYRATDFVVPGPGKVEITYTPSDGTQKVTYLVHNFEEGGGVAMGMYNQDKSIEDFAHSSFQMALSKGWPLYLSTKNTILKKYDGRFKDIFQEIYDKQYKSQFEAQKIWYEHRLIDDMVAQAMKSEGGFIWACKNYDGDVQSDSVAQGYGSLGMMTSVLVCPDGKTVEAEAAHGTVTRHYRMYQKGQETSTNPIASIFAWTRGLAHRAKLDNNKELAFFANALEEVSIETIEAGFMTKDLAACIKGLPNVQRSDYLNTFEFMDKLGENLKIKLAQAKL (停止)(配列番号2)
精製
細胞を、溶解緩衝液中で、プロテアーゼ阻害薬(完全EDTA不含プロテアーゼ阻害薬錠剤(Roche)、50mLの緩衝液につき1錠)、DNアーゼ、および200μM PMSFと共に均質化し、マイクロフルイダイザー中で溶解した。溶解後、Triton X−100を0.1%まで添加し、4℃で30分間撹拌した。
細胞を、溶解緩衝液中で、プロテアーゼ阻害薬(完全EDTA不含プロテアーゼ阻害薬錠剤(Roche)、50mLの緩衝液につき1錠)、DNアーゼ、および200μM PMSFと共に均質化し、マイクロフルイダイザー中で溶解した。溶解後、Triton X−100を0.1%まで添加し、4℃で30分間撹拌した。
澄明化された溶解物を、2×5mLのHisTrap FF crudeカラム(GE)に負荷し、溶解緩衝液でA280が安定化するまで徹底的に洗浄し、Ni溶離緩衝液で溶離した。溶離したピーク画分を30mLまで濃縮し、EDTAを1mMまで添加し、GST−プレシジョンプロテアーゼを100μgのタンパク質につき3Uまで添加した。サンプルを、2Lの透析緩衝液I(分画分子量 50kDa)に対して4℃で6時間透析し、次いで、2Lの透析緩衝液IIに対して少なくともさらに6時間透析した。GST−プレシジョンで開裂されたサンプルを、グルタチオンアガロースビーズと共に揺動させ、沈降させ、次いで上清液を、5mLのHisTrap HPカラムを通して負荷し、流出物を集めた。
次いで、流出物を、氷冷された20mM Tris(pH7.4)および1mM TCEPで、電導度が5mS/cm未満に降下するまで希釈した(おおよそ3倍希釈)。次いで、このサンプルを、HiTrap Qカラムを通過させ、流出物を10mLまで濃縮し、移動相としてSEC用緩衝液を使用して、平衡化された26/60Superdex200カラムに負荷した。ピーク画分を集め、濃縮し、アリコートに分けた。
溶解用緩衝液:50mM Tris(pH=7.4)、500mM NaCl、20mMイミダゾール、および1mM TCEP
Ni溶離用緩衝液:50mM Tris(pH=7.4)、150mM NaCl、200mMイミダゾール、および1mM TCEP
透析用緩衝液I:20mM Tris(pH=7.4)、150mM NaCl、1mM TCEP、および50mMイミダゾール
透析用緩衝液II:20mM Tris(pH=7.4)、150mM NaCl、および1mM TCEP
SEC用緩衝液:20mM Tris(pH=7.4)、150mM NaCl、および1mM TCEP
Ni溶離用緩衝液:50mM Tris(pH=7.4)、150mM NaCl、200mMイミダゾール、および1mM TCEP
透析用緩衝液I:20mM Tris(pH=7.4)、150mM NaCl、1mM TCEP、および50mMイミダゾール
透析用緩衝液II:20mM Tris(pH=7.4)、150mM NaCl、および1mM TCEP
SEC用緩衝液:20mM Tris(pH=7.4)、150mM NaCl、および1mM TCEP
変異IDH1(mIDH R132H)の生化学的アッセイの結果を、表48に示す。一部の実施例は、複数回のアッセイで実行されたので、IC50値は活性範囲で表される。
蛍光による生化学的アッセイ
IDH1(R132H)変異体は、NADP+の還元形態(NADPH)およびα−ケトグルタル酸(α−KG)を触媒して、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)およびR(−)−2−ヒドロキシグルタル酸(2HG)を形成する。反応は、蛍光(355nmで励起、530nmで発光)を使用して測定される、NADPHからNADP+への酸化を追跡することによって、動力学的に監視することができる。反応は、Perkin−Elmer Envision、モデル2101を使用して監視した。より具体的には、生化学反応は、384ウェルのGreiner平底プレート(カタログ番号781076)中、20μLの最終反応体積および次のアッセイ用緩衝液条件を使用し、室温で実施した:50mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl2、1mM DTT、0.02%BSA、0.02%Tween−20、10μM NADPH、および100μM α−KG。最終反応混合物には、DMSOを2.5%、および試験化合物を0.0000008〜25μMの範囲の濃度で含めた。IDH1(R132H)酵素は、10nMの最終濃度で使用した。用量応答IC50決定のための曲線フィッティングは、ソフトウェアパッケージDAVIDのHeliosモジュールにおいて行った。4パラメーター論理モデルを使用した:y=最小値+((最大値−最小値)/1+(x/IC50)勾配)
IDH1(R132H)変異体は、NADP+の還元形態(NADPH)およびα−ケトグルタル酸(α−KG)を触媒して、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)およびR(−)−2−ヒドロキシグルタル酸(2HG)を形成する。反応は、蛍光(355nmで励起、530nmで発光)を使用して測定される、NADPHからNADP+への酸化を追跡することによって、動力学的に監視することができる。反応は、Perkin−Elmer Envision、モデル2101を使用して監視した。より具体的には、生化学反応は、384ウェルのGreiner平底プレート(カタログ番号781076)中、20μLの最終反応体積および次のアッセイ用緩衝液条件を使用し、室温で実施した:50mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl2、1mM DTT、0.02%BSA、0.02%Tween−20、10μM NADPH、および100μM α−KG。最終反応混合物には、DMSOを2.5%、および試験化合物を0.0000008〜25μMの範囲の濃度で含めた。IDH1(R132H)酵素は、10nMの最終濃度で使用した。用量応答IC50決定のための曲線フィッティングは、ソフトウェアパッケージDAVIDのHeliosモジュールにおいて行った。4パラメーター論理モデルを使用した:y=最小値+((最大値−最小値)/1+(x/IC50)勾配)
蛍光による生化学的アッセイの結果(mIDH R132H)を表48に示す。一部の実施例は、複数回のアッセイで実行されたので、IC50値は活性範囲で表される。
列挙される実施形態
実施形態1.
式(I)
実施形態1.
式(I)
R1は、水素、メチル、またはエチルであり、
R2aおよびR2bは、一緒になって、シクロプロピル環を形成し、
R3およびR4は、それぞれ独立に、水素、メチル、もしくはエチルであるか、またはR3およびR4は、一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、またはオキセタニルを形成し、
R5およびR6は、それぞれ独立に、水素、重水素、ハロ、−C(O)OCH3、C1〜3アルキル、またはC1〜3ハロアルキルであり、
R7は、
環Aは、1〜3個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール環であり、
環Bは、N、OおよびSからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール環であり、
Xは、NまたはCHであり、
各R8は、独立に、水素、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、またはC1〜3ハロアルコキシであり、
nは、1または2であり、
R9は、水素、ハロ、C1〜3ハロアルキル、置換されていてもよいC1〜6アルキル、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよい5または6員の複素環、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、−OR9a、−SO2R9a、−C(O)NHR9a、CH2R9b、またはCHCH3R9bであり、但し、XがNである場合、R9は、水素、C1〜3ハロアルキル、置換されていてもよいC1〜6アルキル、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、−SO2R9a、または−C(O)NHR9aであり、
ここで、
前記C1〜6アルキルは、OH、およびフェノキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
前記C3〜6シクロアルキル、5または6員の複素環、アリールおよびヘテロアリールは、それぞれ、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、−NRR、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、およびC1〜3ハロアルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
R9aは、置換されていてもよいC1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、または置換されていてもよい複素環であり、
ここで、
前記C1〜6アルキルは、1つのC3〜6シクロアルキルで置換されていてもよく、
前記C3〜6シクロアルキルおよび複素環は、ヒドロキシル、CH2OH、−NRR、シアノ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
前記フェニルは、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、−NRR、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、およびC1〜3ハロアルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
R9bは、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、または置換されていてもよい複素環であり、ここで、
前記C3〜6シクロアルキルおよび複素環は、ヒドロキシル、CH2OH、−NRR、−NRC(O)CH3、4〜6員の複素環、シアノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく、
前記フェニルは、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、およびC1〜3ハロアルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
各Rは、H、C1〜3アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から独立に選択される]で示される化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態2.
R3およびR4が双方とも水素である、実施形態1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R3およびR4が双方とも水素である、実施形態1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態3.
R1が水素またはメチルである、実施形態1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R1が水素またはメチルである、実施形態1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態4.
式(II):
式(II):
実施形態5.
式(III):
式(III):
実施形態6.
R5が、水素であり、R6が、水素、フルオロ、クロロもしくはメチルである、実施形態1から5のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R5が、水素であり、R6が、水素、フルオロ、クロロもしくはメチルである、実施形態1から5のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態7.
R6が水素であり、R5が、水素またはフルオロである、実施形態1から6のいずれか1つに記載の化合物。
R6が水素であり、R5が、水素またはフルオロである、実施形態1から6のいずれか1つに記載の化合物。
実施形態8.
R5およびR6が双方とも水素である、実施形態1から7のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R5およびR6が双方とも水素である、実施形態1から7のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態9.
R7が
R7が
実施形態10.
R7が、
R7が、
実施形態11.
R9が、水素、−OCF3、ハロ、C1〜3ハロアルキル、置換されていてもよい5または6員の複素環、置換されていてもよい置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、CH2R9bまたはCHCH3R9bであり、ここで、前記アリールおよびヘテロアリールは、ハロ、C1〜6アルキル、およびC1〜6ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、実施形態1から10のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R9が、水素、−OCF3、ハロ、C1〜3ハロアルキル、置換されていてもよい5または6員の複素環、置換されていてもよい置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、CH2R9bまたはCHCH3R9bであり、ここで、前記アリールおよびヘテロアリールは、ハロ、C1〜6アルキル、およびC1〜6ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、実施形態1から10のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態12.
R9が、水素、ハロ、−OCF3、またはC1〜3ハロアルキルである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R9が、水素、ハロ、−OCF3、またはC1〜3ハロアルキルである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態13.
R9が、フルオロ、クロロ、メチル、OCF3およびC1〜4ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいフェニルである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R9が、フルオロ、クロロ、メチル、OCF3およびC1〜4ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいフェニルである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態14.
R9が、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいピラゾリルまたはピリジニルである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R9が、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいピラゾリルまたはピリジニルである、実施形態1から11のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態15.
R9が、CH2R9bまたはCHCH3R9bであり、R9bが、置換されていてもよい複素環である、実施形態1から11のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R9が、CH2R9bまたはCHCH3R9bであり、R9bが、置換されていてもよい複素環である、実施形態1から11のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態16.
R9bが、それぞれがヒドロキシル、CH2OH、−NRR、−NRC(O)CH3、4〜6員の複素環、シアノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニルまたは3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニルである、実施形態15に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R9bが、それぞれがヒドロキシル、CH2OH、−NRR、−NRC(O)CH3、4〜6員の複素環、シアノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニルまたは3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニルである、実施形態15に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態17.
次式
次式
実施形態18.
R9bが、それぞれがヒドロキシル、CH2OH、−NRR、−NRC(O)CH3、4〜6員の複素環、シアノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニルまたは3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニルである、実施形態17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
R9bが、それぞれがヒドロキシル、CH2OH、−NRR、−NRC(O)CH3、4〜6員の複素環、シアノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニルまたは3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニルである、実施形態17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態19.
次式
次式
R1は、水素またはメチルであり、
R5およびR6は、それぞれ独立に水素、ハロまたはメチルであり、
R7は、
R9は、フルオロ、クロロ、メチル、OCF3、CF2H、およびCF3からなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいフェニルまたはピリジニルである]を有する、実施形態1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態20.
(S)−3−(2−(((S)−1(S)−3−(2−(((S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エチル)アミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(5−(4−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル)エチル)アミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−(2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−(4−(ジフルオロメチル)フェニル)チアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(3−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−2−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(アゼチジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(シクロプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−アミノ−4−メチルピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(R)−3−(2−(((S)−1−(3−(4−クロロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(5−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(R)−4−シクロプロピル−4−メチル−3−(2−(((S)−1−(4−((3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;および
(S)−3−(2−(((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オンからなる群から選択される、実施形態1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
(S)−3−(2−(((S)−1(S)−3−(2−(((S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エチル)アミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(5−(4−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル)エチル)アミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−(2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−(4−(ジフルオロメチル)フェニル)チアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(3−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−2−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(アゼチジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(シクロプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−アミノ−4−メチルピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(R)−3−(2−(((S)−1−(3−(4−クロロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(5−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(R)−4−シクロプロピル−4−メチル−3−(2−(((S)−1−(4−((3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;および
(S)−3−(2−(((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オンからなる群から選択される、実施形態1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
実施形態21.
実施形態1から20のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
実施形態1から20のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
実施形態22.
治療有効量の実施形態1から20のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与することを含む、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連する疾患または障害の治療方法。
治療有効量の実施形態1から20のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与することを含む、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連する疾患または障害の治療方法。
実施形態23.
治療有効量の実施形態1から20のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および別の治療薬を、それを必要とする対象に投与することを含む、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連する疾患または障害の治療方法。
治療有効量の実施形態1から20のいずれか1つに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および別の治療薬を、それを必要とする対象に投与することを含む、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連する疾患または障害の治療方法。
Claims (23)
- 式(I)
R1は、水素、メチル、またはエチルであり、
R2aおよびR2bは、一緒になって、シクロプロピル環を形成し、
R3およびR4は、それぞれ独立に、水素、メチル、もしくはエチルであるか、またはR3およびR4は、一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、もしくはオキセタニルを形成し、
R5およびR6は、それぞれ独立に、水素、重水素、ハロ、−C(O)OCH3、C1〜3アルキル、またはC1〜3ハロアルキルであり、
R7は、
環Aは、1〜3個の窒素原子を有する6員のヘテロアリール環であり、
環Bは、N、OおよびSからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5員のヘテロアリール環であり、
Xは、NまたはCHであり、
各R8は、独立に、水素、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、またはC1〜3ハロアルコキシであり、
nは、1または2であり、
R9は、水素、ハロ、C1〜3ハロアルキル、置換されていてもよいC1〜6アルキル、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよい5または6員の複素環、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、−OR9a、−SO2R9a、−C(O)NHR9a、CH2R9b、またはCHCH3R9bであり、但し、XがNである場合、R9は、水素、C1〜3ハロアルキル、置換されていてもよいC1〜6アルキル、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、−SO2R9a、または−C(O)NHR9aであり、
ここで、
前記C1〜6アルキルは、OH、およびフェノキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
前記C3〜6シクロアルキル、5または6員の複素環、アリールおよびヘテロアリールは、それぞれ、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、−NRR、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、およびC1〜3ハロアルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
R9aは、置換されていてもよいC1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、または置換されていてもよい複素環であり、
ここで、
前記C1〜6アルキルは、1つのC3〜6シクロアルキルで置換されていてもよく、
前記C3〜6シクロアルキルおよび複素環は、ヒドロキシル、CH2OH、−NRR、シアノ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
前記フェニルは、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、−NRR、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、およびC1〜3ハロアルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
R9bは、置換されていてもよいC3〜6シクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、または置換されていてもよい複素環であり、ここで、
前記C3〜6シクロアルキルおよび複素環は、ヒドロキシル、CH2OH、−NRR、−NRC(O)CH3、4〜6員の複素環、シアノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく、
前記フェニルは、ハロ、ヒドロキシル、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6ハロアルキル、C1〜3アルコキシ、およびC1〜3ハロアルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
各Rは、H、C1〜3アルキル、およびC3〜6シクロアルキルからなる群から独立に選択される]で示される化合物またはその薬学的に許容される塩。 - R3およびR4が双方とも水素である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- R1が水素またはメチルである、請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- 式(II):
- 式(III):
- R5が水素であり、R6が水素、フルオロ、クロロまたはメチルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- R6が水素であり、R5が水素またはフルオロである、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物。
- R5およびR6が双方とも水素である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- R7が、
- R7が
- R9が、水素、−OCF3、ハロ、C1〜3ハロアルキル、置換されていてもよい5または6員の複素環、置換されていてもよい置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいヘテロアリール、CH2R9bまたはCHCH3R9bであり、ここで、前記アリールおよびヘテロアリールが、ハロ、C1〜6アルキル、およびC1〜6ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- R9が、水素、ハロ、−OCF3、またはC1〜3ハロアルキルである、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- R9が、フルオロ、クロロ、メチル、OCF3およびC1〜4ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいフェニルである、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- R9が、C1〜6アルキルおよびC1〜6ハロアルキルからなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいピラゾリルまたはピリジニルである、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- R9が、CH2R9bまたはCHCH3R9bであり、R9bが、置換されていてもよい複素環である、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- R9bが、それぞれがヒドロキシル、CH2OH、−NRR、−NRC(O)CH3、4〜6員の複素環、シアノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニルまたは3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニルである、請求項15に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- 次式
- R9bが、それぞれがヒドロキシル、CH2OH、−NRR、−NRC(O)CH3、4〜6員の複素環、シアノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキル、およびC1〜3アルコキシからなる群からそれぞれ独立に選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、3,8−ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニルまたは3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニルである、請求項17に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
- 次式
R1は、水素またはメチルであり、
R5およびR6は、それぞれ独立に水素、ハロまたはメチルであり、
R7は、
R9は、フルオロ、クロロ、メチル、OCF3、CF2H、およびCF3からなる群からそれぞれ独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよいフェニルまたはピリジニルである]を有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。 - (S)−3−(2−(((S)−1(S)−3−(2−(((S)−1−(1−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−イル)エチル)アミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(5−(4−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル)エチル)アミノ)−6−メチルピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−(2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−(4−(ジフルオロメチル)フェニル)チアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(3−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−2−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(2−フルオロ−4−((4−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(アゼチジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(4−((4−(シクロプロピルアミノ)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−3−(2−(((S)−1−(4−((4−アミノ−4−メチルピペリジン−1−イル)メチル)−3−フルオロフェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(R)−3−(2−(((S)−1−(3−(4−クロロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(S)−4−シクロプロピル−3−(2−(((S)−1−(5−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)ピリミジン−2−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−メチルオキサゾリジン−2−オン;
(R)−4−シクロプロピル−4−メチル−3−(2−(((S)−1−(4−((3,3,4−トリメチルピペラジン−1−イル)メチル)フェニル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)オキサゾリジン−2−オン;および
(S)−3−(2−(((S)−1−(3−(4−クロロ−3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチル)アミノ)ピリミジン−4−イル)−4−シクロプロピル−4−メチルオキサゾリジン−2−オンからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。 - 請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
- 治療有効量の請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に投与することを含む、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連する疾患または障害の治療方法。
- 治療有効量の請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、および別の治療薬を、それを必要とする対象に投与することを含む、新形態の活性を有する変異IDHタンパク質と関連する疾患または障害の治療方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201361782211P | 2013-03-14 | 2013-03-14 | |
US61/782,211 | 2013-03-14 | ||
PCT/IB2014/059758 WO2014141153A1 (en) | 2013-03-14 | 2014-03-13 | 3-pyrimidin-4-yl-oxazolidin-2-ones as inhibitors of mutant idh |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016514124A true JP2016514124A (ja) | 2016-05-19 |
Family
ID=50478895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015562516A Withdrawn JP2016514124A (ja) | 2013-03-14 | 2014-03-13 | 変異idhの阻害薬としての3−ピリミジン−4−イル−オキサゾリジン−2−オン |
Country Status (12)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20160039802A1 (ja) |
EP (1) | EP2970242B1 (ja) |
JP (1) | JP2016514124A (ja) |
KR (1) | KR20150127197A (ja) |
CN (1) | CN105209460A (ja) |
AU (1) | AU2014229283B2 (ja) |
BR (1) | BR112015022483A2 (ja) |
CA (1) | CA2903176A1 (ja) |
EA (1) | EA028122B1 (ja) |
ES (1) | ES2651132T3 (ja) |
MX (1) | MX2015012822A (ja) |
WO (1) | WO2014141153A1 (ja) |
Families Citing this family (28)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9296733B2 (en) | 2012-11-12 | 2016-03-29 | Novartis Ag | Oxazolidin-2-one-pyrimidine derivative and use thereof for the treatment of conditions, diseases and disorders dependent upon PI3 kinases |
AU2014316684A1 (en) | 2013-09-06 | 2016-04-28 | Aurigene Discovery Technologies Limited | 1,3,4-oxadiazole and 1,3,4-thiadiazole derivatives as immunomodulators |
CA2961807A1 (en) | 2014-09-19 | 2016-03-24 | Forma Therapeutics, Inc. | Phenyl quinolinone derivatives as mutant-isocitrate dehydrogenase inhibitors |
ES2953347T3 (es) * | 2014-09-19 | 2023-11-10 | Forma Therapeutics Inc | Derivados de piridin-2(1H)-ona quinolinona como inhibidores de isocitrato deshidrogenasa mutante |
AU2015317321B2 (en) | 2014-09-19 | 2020-03-12 | Forma Therapeutics, Inc. | Quinolinone pyrimidines compositions as mutant-isocitrate dehydrogenase inhibitors |
MX2017003626A (es) * | 2014-09-19 | 2018-01-24 | Forma Therapeutics Inc | Derivados de piridinil quinolinona como inhibidores de isocitrato deshidrogenasa mutante (mt-idh). |
EP3226689B1 (en) * | 2014-12-05 | 2020-01-15 | Merck Sharp & Dohme Corp. | Novel tricyclic compounds as inhibitors of mutant idh enzymes |
WO2016171755A1 (en) * | 2015-04-21 | 2016-10-27 | Forma Therapeutics, Inc. | Fused-bicyclic aryl quinolinone derivatives as mutant-isocitrate dehydrogenase inhibitors |
WO2016171756A1 (en) * | 2015-04-21 | 2016-10-27 | Forma Therapeutics, Inc. | Quinolinone five-membered heterocyclic compounds as mutant-isocitrate dehydrogenase inhibitors |
WO2017019429A1 (en) | 2015-07-27 | 2017-02-02 | Eli Lilly And Company | 7-phenylethylamino-4h-pyrimido[4,5-d][1,3]oxazin-2-one compounds and theit use as mutant idh1 inhibitors |
WO2017074914A1 (en) | 2015-10-29 | 2017-05-04 | Merck Sharp & Dohme Corp. | Novel tricyclic compounds as inhibitors of mutant idh enzymes |
WO2017140758A1 (en) | 2016-02-19 | 2017-08-24 | Debiopharm International S.A. | Derivatives of 2-amino-4-(2-oxazolidinon-3-yl)-pyrimidine fused with a five-membered heteroaromatic ring in 5,6-position which are useful for the treatment of various cancers |
CN107216312B (zh) * | 2016-03-22 | 2023-08-01 | 上海海和药物研究开发股份有限公司 | 一种具有突变型idh抑制活性的化合物、其制备方法及用途 |
CN109071440A (zh) * | 2016-05-13 | 2018-12-21 | 日产化学株式会社 | 2-乙酰基吡啶化合物的制造方法 |
US10696665B2 (en) | 2016-06-06 | 2020-06-30 | Eli Lilly And Company | Mutant IDH1 inhibitors |
CN109641887B (zh) * | 2016-06-22 | 2022-09-20 | 美国政府健康及人类服务部 | 可用作用于治疗癌症的突变idh1抑制剂的噻唑衍生物 |
CA3061650A1 (en) * | 2017-05-11 | 2018-11-15 | Astrazeneca Ab | Heteroaryl compounds that inhibit g12c mutant ras proteins |
CN110407855A (zh) * | 2018-04-26 | 2019-11-05 | 上海嗣新生物科技有限公司 | 2-氨基嘧啶啶衍生物及其制备方法和用途 |
US11013734B2 (en) | 2018-05-16 | 2021-05-25 | Forma Therapeutics, Inc. | Treating patients harboring an isocitrate dehydrogenase-1 (IDH-1) mutation |
US10532047B2 (en) | 2018-05-16 | 2020-01-14 | Forma Therapeutics, Inc. | Solid forms of ((S)-5-((1-(6-chloro-2-oxo-1,2-dihydroquinolin-3-yl)ethyl)amino)-1-methyl-6-oxo-1,6-dihydropyridine-2-carbonitrile |
US20210196701A1 (en) | 2018-05-16 | 2021-07-01 | Forma Therapeutics, Inc. | Inhibiting mutant idh-1 |
US11013733B2 (en) | 2018-05-16 | 2021-05-25 | Forma Therapeutics, Inc. | Inhibiting mutant isocitrate dehydrogenase 1 (mlDH-1) |
US11311527B2 (en) | 2018-05-16 | 2022-04-26 | Forma Therapeutics, Inc. | Inhibiting mutant isocitrate dehydrogenase 1 (mIDH-1) |
US20200206233A1 (en) * | 2018-12-31 | 2020-07-02 | Integral Biosciences Private Limited | Heterocyclic compounds as mutant idh inhibitors |
SG11202111362SA (en) * | 2019-04-23 | 2021-11-29 | Evotec Int Gmbh | Modulators of the integrated stress response pathway |
CN111825666B (zh) * | 2019-04-23 | 2024-03-08 | 上海仕谱生物科技有限公司 | 二聚或多聚体形式的突变型idh抑制剂 |
MX2021014441A (es) | 2019-05-31 | 2022-01-06 | Ikena Oncology Inc | Inhibidores del dominio asociado mejorador de la transcripcion (tead) y usos de los mismos. |
AU2020282757A1 (en) | 2019-05-31 | 2021-12-23 | Ikena Oncology, Inc. | TEAD inhibitors and uses thereof |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
PE20010306A1 (es) | 1999-07-02 | 2001-03-29 | Agouron Pharma | Compuestos de indazol y composiciones farmaceuticas que los contienen utiles para la inhibicion de proteina kinasa |
GB0018891D0 (en) | 2000-08-01 | 2000-09-20 | Novartis Ag | Organic compounds |
AU2001237041B9 (en) * | 2000-02-17 | 2005-07-28 | Amgen Inc. | Kinase inhibitors |
DE10031585A1 (de) | 2000-06-29 | 2002-01-10 | Merck Patent Gmbh | 2-Aminoalkyl-thieno[2,3-d]pyrimidine |
CL2007003847A1 (es) * | 2006-12-28 | 2008-04-18 | Basf Ag | Compuestos derivados de pirimidinas 2,4,5 tri-sustituidas; composicion farmaceutica que comprende a dichos compuestos; y su uso para el tratamiento del cancer. |
MY155374A (en) * | 2009-02-06 | 2015-10-15 | Nippon Shinyaku Co Ltd | Aminopyrazine derivative and medicine |
WO2011029027A1 (en) * | 2009-09-03 | 2011-03-10 | Array Biopharma Inc. | SUBSTITUTED PYRAZOLO[1,5-a]PYRIMIDINE COMPOUNDS AS mTOR INHIBITORS |
CA2849995A1 (en) * | 2011-09-27 | 2013-04-04 | Novartis Ag | 3-pyrimidin-4-yl-oxazolidin-2-ones as inhibitors of mutant idh |
-
2014
- 2014-03-13 BR BR112015022483A patent/BR112015022483A2/pt not_active IP Right Cessation
- 2014-03-13 EA EA201591753A patent/EA028122B1/ru not_active IP Right Cessation
- 2014-03-13 US US14/774,741 patent/US20160039802A1/en not_active Abandoned
- 2014-03-13 CA CA2903176A patent/CA2903176A1/en not_active Abandoned
- 2014-03-13 CN CN201480028054.7A patent/CN105209460A/zh active Pending
- 2014-03-13 MX MX2015012822A patent/MX2015012822A/es unknown
- 2014-03-13 KR KR1020157028121A patent/KR20150127197A/ko not_active Application Discontinuation
- 2014-03-13 EP EP14716934.6A patent/EP2970242B1/en not_active Not-in-force
- 2014-03-13 JP JP2015562516A patent/JP2016514124A/ja not_active Withdrawn
- 2014-03-13 AU AU2014229283A patent/AU2014229283B2/en not_active Ceased
- 2014-03-13 ES ES14716934.6T patent/ES2651132T3/es active Active
- 2014-03-13 WO PCT/IB2014/059758 patent/WO2014141153A1/en active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP2970242A1 (en) | 2016-01-20 |
ES2651132T3 (es) | 2018-01-24 |
EA201591753A1 (ru) | 2016-02-29 |
CA2903176A1 (en) | 2014-09-18 |
KR20150127197A (ko) | 2015-11-16 |
WO2014141153A1 (en) | 2014-09-18 |
AU2014229283B2 (en) | 2016-07-28 |
CN105209460A (zh) | 2015-12-30 |
EP2970242B1 (en) | 2017-09-06 |
BR112015022483A2 (pt) | 2017-07-18 |
US20160039802A1 (en) | 2016-02-11 |
EA028122B1 (ru) | 2017-10-31 |
MX2015012822A (es) | 2016-05-31 |
AU2014229283A1 (en) | 2015-10-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2016514124A (ja) | 変異idhの阻害薬としての3−ピリミジン−4−イル−オキサゾリジン−2−オン | |
JP6387360B2 (ja) | 変異idhの阻害薬としての3−ピリミジン−4−イル−オキサゾリジン−2−オン | |
JP6026544B2 (ja) | 変異体idhの阻害剤としての3−ピリミジン−4−イル−オキサゾリジン−2−オン類 | |
US10435389B2 (en) | Octahydrocyclopenta[c]pyrrole allosteric inhibitors of SHP2 | |
US20230033320A1 (en) | Triazolopyrimidine compounds and uses thereof | |
WO2014147586A1 (en) | 1-(2-(ethylamino)pyrimidin-4-yl)pyrrolidin-2-ones as inhibitors of mutant idh | |
JP6964576B2 (ja) | 置換4−アザインドール及びglun2b受容体調節因子としてのそれらの使用 | |
JP7269928B2 (ja) | インドールアミン 2,3-ジオキシゲナーゼ(ido)阻害剤としての新規の置換ビアリール化合物 | |
NZ624040B2 (en) | 3-pyrimidin-4-yl-oxazolidin-2-ones as inhibitors of mutant idh |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170308 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20171225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180111 |