JP2016513618A - 同時置換パイロクロアの顔料および関連構造 - Google Patents
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Abstract
Description
パイロクロア化合物は、最近まで、顔料としての使用については、あまり調査されていなかった。セラミック体、一部の釉薬、ガラスエナメル(glass enamels)において、また、アーティストカラー(artists colors)においても、黄色が多い顔料として、アンチモン酸鉛パイロクロア(C.I.ピグメントイエロー41)が長年使用された。アンチモン酸鉛パイロクロアの使用は、次の2つの理由で縮小した:1つ目は、この顔料が鉛を含有しており、これにより、多くの装飾用品で使用が除外されていること;2つ目は、技術的に優れた代替物が、多くの適用で生じたこと、である。
本開示は、パイロクロア格子もしくはパイロクロアに関連する格子のAサイトおよびBサイトの両方の上への1つまたは複数の元素の同時置換がある、化合物を含む顔料、または化合物に関する。
1.5≦y+y’≦2.5;0.5≦y≦2;0.5≦y’≦2;およびy>y’であり、
1.5≦x+x’≦2.5;0.5≦x≦2;0.5≦x’≦2;およびx>x’であり、
5≦p≦9であり、
AおよびA’は、H、Pb、Cd、Hg、N、AsおよびTlを除く、1、2、12、13、14、15族、ならびに第1列の遷移金属の元素から選択される、1、2、または3の原子価を有する元素であり、A≠A’であり、
BおよびB’は、V、C、Pb、およびTlを除く、第1、第2、または第3列の遷移金属、13、14、および15族の元素から選択される、3、4、5、または6の原子価を有する元素であり、B≠B’であり、
Zは、O、F、N、カルコゲン、S、Se、水酸化物イオン、およびこれらの混合物から選択される。
0.5≦y+y’≦2、およびy>y’であり、
0.5≦x+x’≦2、およびx>x’であり、
5≦p≦9であり、
AおよびA’は、Hを除く、1、2、12、13、14、15族、および第1列の遷移金属の元素から選択される、1、2、または3の原子価を有する元素であり、A≠A’であり、
BおよびB’は、V、C、Pb、およびTlを除く、第1、第2、または第3列の遷移金属、13、14、および15族の元素から選択される、3、4、5または6の原子価を有する元素であり、B≠B’であり、
AがAlもしくはホウ素のうちの少なくとも一方を含むか、またはBがPを含み、
Zは、O、F、N、カルコゲン、S、Se、水酸化物イオン、およびそれらの混合物から選択される。
用語「パイロクロア」は、鉱物パイロクロア(NaCa)(NbTa)O6F/(OH)と同型構造である、一般式A2B2X7の材料クラスを指す。理想的なパイロクロア構造は、立方晶系のFd−3m格子であり、Aは、概して、大きく低原子価のカチオン(M1+、2+、3+)であり、Bは、小さく高原子価のカチオン(M3+、4+、5+、6+)である。酸素は、共通のアニオンである。式は、パイロクロア構造がA2O’の互いに貫通し合う副格子を備えたB2O6骨格に分かれ得るので、しばしばA2B2O6O’と書かれる。
化合物は、500℃〜1300℃の範囲の高温で、時には、空気雰囲気もしくは不活性雰囲気などのさまざまな雰囲気で、金属酸化物、カーボネート、塩、およびカルコゲニドの、集中的にブレンドされ、よく混じった混合物を加熱することによって、合成され得る。高温は、より速い反応速度を達成するのに用いられ、これは、多結晶材料では、イオン拡散により制限される。
A2B2O7パイロクロアを含む、4価の金属イオンと3価の金属イオン、および5価の金属イオンと2価の金属イオンの、可能な2成分組み合わせ(binary combinations)の範囲を示すため、原子半径および配位数に基づいて、経験則が作り出されている。
1.5≦y+y’≦2.5;0.5≦y≦2;0.5≦y’≦2;およびy>y’;
1.5≦x+x’≦2.5;0.5≦x≦2;0.5≦x’≦2;およびx>x’;
5≦p≦9。
元素AおよびA’は、1、2、または3の原子価を有し、H、Pb、Cd、Hg、N、AsおよびTlを除く、1、2、12、13、14、15族ならびに第1列の遷移金属の元素から選択される。Aは、A’と同じではない。しかしながら、AおよびA’は、それらが異なる形式電荷を有する場合には、双方が同じ元素であってもよい。元素BおよびB’は、3、4、5、または6の原子価を有し、V、C、Pb、およびTlを除く、第1、第2、または第3列の遷移金属、13、14、および15族の元素から選択される。BはB’と同じではない。しかしながら、BおよびB’は、それらが異なる形式電荷を有する場合には、双方が同じ元素であってもよい。元素Zは、O、F、N、カルコゲン、S、Se、水酸化物イオン、およびこれらの混合物から選択される。
0.5≦y+y’≦2、およびy>y’;
0.5≦x+x’≦2、およびx>x’;
5≦p≦9。
元素AおよびA’は、1、2、または3の原子価を有し、Hを除く、1、2、12、13、14、15族、ならびに第1列の遷移金属の元素から選択される。AはA’と同じではない。しかしながら、AおよびA’は、それらが異なる形式電荷を有する場合には、双方が同じ元素であってもよい。BおよびB’は、V、C、Pb、およびTlを除く、第1、第2、または第3列の遷移金属、13、14、および15族の元素から選択された、3、4、5、または6の原子価を有する元素から選択される。元素AおよびBは、AがAlまたはホウ素のうちの少なくとも一方を含むか、あるいはBがPを含むように、選択される。BはB’と同じではない。しかしながら、BおよびB’は、それらが異なる形式電荷を有する場合には、双方が同じ元素であってもよい。元素Zは、O、F、N、カルコゲン、S、Se、水酸化物イオン、およびこれらの混合物から選択される。いくつかの実施形態では、Aは、希土類金属、またはそれらの混合物から選択される。希土類金属の例としては、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuが含まれる。
実施例1
19:44:6.5:26:4.5の質量比の、二酸化チタンと、酸化第一スズと、酸化第二スズと、酸化ニオブと、硫化亜鉛との混合物を、ワーリングブレンダーを使用して作った。結果として得られた均一なブレンドは、800℃〜1000℃の温度で、流動不活性ガス下でか焼された。結果として得られた生成物は、水中における0.7mmジルコニア媒体(0.7-mm zirconia media in water)での粉砕後、優れた顔料価値を有する、非常に鮮やかな黄色の粉末であった。結果として得られた顔料のおおよその分子式は、Sn(II)1.37Zn(II)0.19Ti(IV)1.0Sn(IV)0.2Nb(V)0.8Oであった。
16:42:30.5:9.5:2の比率の、酸化アルミニウムと、酸化ニオブと、酸化第一スズと、酸化第二スズと、硫化亜鉛との混合物を、ワーリングブレンダーを用いて作った。結果として得られた均一なブレンドは、800℃〜1000℃の温度で、流動不活性ガス下でか焼された。結果として得られた生成物は、水中における0.7mmジルコニア媒体での粉砕後、優れた顔料価値を有する、鮮やかな黄色がかったオレンジ色の粉末であった。
16:41:33.5:9.5の比率の、酸化アルミニウムと、酸化ニオブと、酸化第一スズと、酸化第二スズとの混合物を、ワーリングブレンダーを使用して作った。結果として得られた均一なブレンドは、800℃〜1000℃の温度で、流動不活性ガス下でか焼された。結果として得られた生成物は、水中における0.7mmジルコニア媒体での粉砕後、優れた顔料価値を有する、鮮やかな黄色の粉末であった。
d50が0.8μm未満になるまで粉砕した後、実施例1、2、3からの生成物は、アクリル系塗料へと組み込まれた。米国特許第8,192,541号に従って作られ、Shepherd Color CompanyによりYL10C151として販売されるパイロクロア顔料を用いて得られたものと、マストーンおよびレットダウン(letdown)(4:1で二酸化チタンによる)において、色を比較した。その手順は、米国特許第8,192,541号の実施例10に記載されている。結果として得られた色座標を、表1および表2に示す。
K2CO3と、Sb2O3と、WO3との、よく混じった混合物を、1:1:2〜3:3:1のモル比で、激しくブレンドされた混合物(intensive blending mixture)を用いて、作った。未加工のバッチ(raw batch)は、蓋なしのアルミナボートに入れられ、数時間にわたり550℃で、その後850℃で、空気中において燃焼された。結果として得られた白色生成物は次に、Sn2+溶液中で、小さな粒径になるまで砕かれた。結果として得られたスラリーは次に、過度のSn2+溶液中に入れられ、数時間、室温で磁気撹拌された。スラリーはその後、濾過され、脱イオン水で洗われ、90℃のオーブンで乾燥させられた。結果として得られた粉末は、均一な黄色の粉末であった。
K2CO3と、Nb2O3と、WO3との、よく混じった混合物を、1:1:2〜3:3:1のモル比で、激しくブレンドされた混合物を用いて、作った。未加工のバッチは、蓋なしのアルミナボートに入れられ、数時間にわたり550℃で、その後850℃で、空気中において燃焼された。結果として得られた白色生成物は次に、Sn2+溶液中で、小さな粒径になるまで砕かれた。結果として得られたスラリーは次に、過度のSn2+溶液中に入れられ、数時間、室温で磁気撹拌された。スラリーはその後、濾過され、脱イオン水で洗われ、90℃のオーブンで乾燥させられた。結果として得られた粉末は、均一な黄色の粉末であった。
K2CO3と、Ta2O3と、WO3との、よく混じった混合物を、1:1:2〜3:3:1のモル比で、激しくブレンドされた混合物を用いて、作った。未加工のバッチは、蓋なしのアルミナボートに入れられ、数時間にわたり550℃で、その後850℃で、空気中において燃焼された。結果として得られた白色生成物は次に、Sn2+溶液中で、小さな粒径になるまで砕かれた。結果として得られたスラリーは次に、過度のSn2+溶液中に入れられ、数時間、室温で磁気撹拌された。スラリーはその後、濾過され、脱イオン水で洗われ、90℃のオーブンで乾燥させられた。結果として得られた粉末は、均一な黄緑色の粉末であった。
K2CO3と、Sb2O3と、Nb2O5と、WO3との、よく混じった混合物を、1:0.5:0.5:2〜3:1.5:1.5:1のモル比で、激しくブレンドされた混合物を用いて、作った。未加工のバッチは、蓋なしのアルミナボートに入れられ、数時間にわたり550℃で、その後850℃で、空気中において燃焼された。結果として得られた白色生成物は次に、Sn2+溶液中で、小さな粒径になるまで砕かれた。結果として得られたスラリーは次に、過度のSn2+溶液中に入れられ、数時間、室温で磁気撹拌された。スラリーはその後、濾過され、脱イオン水で洗われ、90℃のオーブンで乾燥させられた。結果として得られた粉末は、均一な黄色の粉末であった。
K2CO3と、Al(OH)3と、WO3との、よく混じった混合物を、3:1:5のモル比で、激しくブレンドされた混合物を用いて、作った。未加工のバッチは、蓋なしのアルミナボートに入れられ、数時間にわたり350℃で、その後750℃で、空気中において燃焼された。結果として得られた淡黄色生成物は次に、小さな粒径になるまで砕かれた。結果として得られた粉末は次に、過度のSn2+溶液中に入れられ、数時間、室温で磁気撹拌された。結果として得られた黄緑色の粉末は、その後、濾過され、脱イオン水で洗われ、90℃のオーブンで乾燥させられた。
K2CO3と、TiO2と、WO3との、よく混じった混合物を、2:1:3のモル比で、激しくブレンドされた混合物を用いて、作った。未加工のバッチは、蓋なしのアルミナボートに入れられ、数時間にわたり350℃で、その後750℃で、空気中において燃焼された。結果として得られた淡黄色生成物は次に、小さな粒径になるまで砕かれた。結果として得られた粉末は次に、過度のSn2+溶液中に入れられ、数時間、室温で磁気撹拌された。結果として得られた緑色の粉末は、その後、濾過され、脱イオン水で洗われ、90℃のオーブンで乾燥させられた。
K2CO3と、TiO2と、WO3との、よく混じった混合物を、2:1:3のモル比で、激しくブレンドされた混合物を用いて、作った。未加工のバッチは、蓋なしのアルミナボートに入れられ、数時間にわたり350℃で、その後750℃で、空気中において燃焼された。結果として得られた淡黄色生成物は次に、小さな粒径になるまで砕かれた。結果として得られた粉末は次に、過度のCo2+溶液中に入れられ、数時間、室温で磁気撹拌された。結果として得られた薄紫色の粉末は、その後、濾過され、脱イオン水で洗われ、90℃のオーブンで乾燥させられた。
K2CO3と、Al(OH)3と、WO3との、よく混じった混合物を、3:1:5のモル比で、激しくブレンドされた混合物を用いて、作った。未加工のバッチは、蓋なしのアルミナボートに入れられ、数時間にわたり350℃で、その後750℃で、空気中において燃焼された。結果として得られた淡黄色生成物は次に、小さな粒径になるまで砕かれた。結果として得られた粉末は次に、過度のCo2+溶液中に入れられ、数時間、室温で磁気撹拌された。結果として得られた薄い青緑色の粉末は、その後、濾過され、脱イオン水で洗われ、90℃のオーブンで乾燥させられた。
d50が1μm未満になるまで粉砕した後、実施例1、2、3、4、5、6からの生成物は、アクリル系塗料に組み込まれた。米国特許第8,192,541号に従って作られ、Shepherd Color CompanyによりYL10C151として販売されるパイロクロア顔料を用いて得られたものと、マストーンについて、色を比較した。その手順は、米国特許第8,192,541号の実施例10に記載されている。結果として得られた色座標を、表3に示す。
表4に示す、さまざまな比率の酸化第一スズ、酸化第二スズ、酸化チタン、酸化タングステン、および酸化アルミニウムは、特定の量の炭酸ナトリウムまたは酸化亜鉛のいずれかと共に、ワーリングブレンダー内で、完全に混合された。
実施例14および15からの生成物は、470℃の空気中で、熱的にアニールされた。生成物の内色素は、赤ワイン色のままであったが、実質的に明るくなった。
実施例17〜19からの生成物が、500℃の空気中で、熱的にアニールされ、内色素は、赤ワイン色のままであったが、実質的にさらに明るくなった。実施例14〜19、22〜24の色の結果は、表5で以下に示す。
さまざまな割合の酸化ランタン、酸化第一スズ、酸化ニオブ、酸化チタン、および酸化亜鉛が、ワーリングブレンダーを用いて、完全に混合され、その後、流動不活性ガス雰囲気中、815.56℃〜982.22℃(1500°F〜1800°F)の範囲内の温度で燃焼された。実施例25、27、28、29のブレンドもまた、燃焼された生成物中の酸化カリウム源として、炭酸カリウムを組み込んだ。実施例34〜36は、等モル量の酸化ランタンの代わりに、酸化サマリウムの置換を特徴とする。結果として得られた生成物は、黄色から山吹色の化合物であった。示された主要な構造は、概してパイロクロアの構造であったが、(A,A’):(B,B’)パイロクロアの電気的均衡の十分外側で準備された実施例(examples prepared well outside electrical balance)は、LaNbO4などのトレース位相(trace phases)を示し得る。モル比を表6に示す。
1μm未満の粒径まで砕いた後、実施例25〜36からの、結果として得られた粉末は、アクリル系エナメルに組み込まれ、米国特許第8,192,541号の実施例10に記載するように、色が、マストーンおよび色合いについて決定された。これらの結果のサブセットを、Shepherd Color CompanyによりYL10C151として販売される、典型的なニオブスズ亜鉛パイロクロアの黄色と対比して、表7に示す。
電気的に中性のパイロクロアを作るためのものに近い、さまざまな比率の酸化第一スズと、五酸化ニオブと、ピロリン酸第一スズと、酸化亜鉛または硫化亜鉛のいずれかとの混合物が、ワーリングブレンダーを用いて完全に混合され、その後、流動アルゴン下で、732.22℃〜926.67℃(1350°F〜1700°F)の範囲内の温度で燃焼された。結果として得られた生成物は、粉砕後、パイロクロア構造を示す、深いオレンジがかった黄色の粉末であった。実施例30は、市販のYL10C151の通常の比率に作られた。実施例31および32は、酸化ニオブおよび酸化第一スズが同時にピロリン酸第一スズで10モル%置換された効果を示す。未加工のバッチにピロリン酸第一スズを組み込むことで、d50が約1μmになるまで粉砕した後であっても、燃焼温度が著しく下がり、燃焼後の生成物の赤みが大いに増す。
電気的に中性のパイロクロアを作るためのものに近い、さまざまな比率の酸化ビスマスと、五酸化ニオブと、酸化アンチモンと、酸化鉄との混合物が、ワーリングブレンダーを用いて完全に混合され、その後、空気中で、732.22℃〜926.67℃(1350°F〜1700°F)の範囲内の温度で、燃焼された。結果として得られた生成物は、粉砕後、非常に深い橙褐色から薄い橙色まで、さまざまな色を示し、それらのX線粉末回折パターンで観察された主要または唯一の位相は、パイロクロアのものであった。色は、ビスマス含量が増えるにつれて、色彩が深くかつ濃くなる。これらの実施例で使用した酸化物の質量は、表10に示す。
電気的に中性のパイロクロアを作るためのものに近い、さまざまな比率の酸化ビスマスと、五酸化ニオブと、酸化アンチモンと、酸化鉄との混合物が、ワーリングブレンダーを用いて完全に混合され、その後、アルゴンまたは不活性雰囲気下で、732.22℃〜926.67℃(1350°F〜1700°F)の範囲内の温度で、燃焼された。結果として得られた生成物は、粉砕後、非常に深い赤みがかった黒色から、赤橙色まで、さまざまな色を示し、それらのX線粉末回折パターンで観察された主要または唯一の位相は、パイロクロアのものであった。色は、ビスマス類似体(53)のものより、アンチモン含有実施例(54)のほうが、色彩が暗かった。
酸化物の混合物が、表11に示す比率で作られ、空気中で、1093.33℃〜1204.44℃(2000〜2200°F)の温度まで、か焼された。結果として得られた顔料は、砕いて、アクリレートコポリマー塗料に組み込まれると、表11に示す特徴的な色を示した。
酸化物の混合物が、表12に示す比率で作られ、空気中で、1093.33℃〜1204.44℃(2000〜2200°F)の温度まで、か焼された。結果として得られた顔料は、砕いて、アクリレートコポリマー塗料に組み込まれると、表12に示す特徴的な色を示した。
(1) 顔料において、
AyA’y’BxB’x’Zpの式を有する化合物を含み、
1.5≦y+y’≦2.5;0.5≦y≦2;0.5≦y’≦2;およびy>y’であり、
1.5≦x+x’≦2.5;0.5≦x≦2;0.5≦x’≦2;およびx>x’であり、
5≦p≦9であり、
AおよびA’は、H、Pb、Cd、Hg、N、As、およびTlを除く、1、2、12、13、14、15族、ならびに第1列の遷移金属の元素から選択された、1、2、または3の原子価を有する元素であり、
A≠A’であり、
BおよびB’は、V、C、Pb、およびTlを除く、第1、第2、または第3列の遷移金属、13、14、および15族の元素から選択される、3、4、5または6の原子価を有する元素であり、
B≠B’であり、
Zは、O、F、N、カルコゲン、S、Se、水酸化物イオン、およびそれらの混合物から選択される、顔料。
(2) 実施態様1に記載の顔料において、
Aは、Sn、Zn、ホウ素、およびAlから選択される、顔料。
(3) 実施態様1または2に記載の顔料において、
BおよびB’は、Sb、Nb、Ta、P、Sn、Ti、Zr、Hf、W、Mo、およびそれらの混合物から選択される、顔料。
(4) 実施態様1〜3のいずれかに記載の顔料において、
Aの形式電荷は+2であり、Bの形式電荷は+5である、顔料。
(5) 実施態様1〜3のいずれかに記載の顔料において、
Aの形式電荷は+3であり、Bの形式電荷は+4である、顔料。
前記化合物は、パイロクロア構造を有する、顔料。
(7) 実施態様1〜5のいずれかに記載の顔料において、
前記化合物は、蛍石構造を有する、顔料。
(8) 実施態様1〜5のいずれかに記載の顔料において、
前記化合物は、ウェーバライト構造を有する、顔料。
(9) 実施態様1または3〜8のいずれかに記載の顔料において、
Aは、希土類金属またはそれらの混合物から選択される、顔料。
(10) AyA’y’BxB’x’Zpの式を有する化合物において、
0.5≦y+y’≦2、およびy>y’であり、
0.5≦x+x’≦2、およびx>x’であり、
5≦p≦9であり、
AおよびA’は、Hを除く、1、2、12、13、14、15族、ならびに第1列の遷移金属の元素から選択された、1、2、または3の原子価を有する元素であり、
A≠A’であり、
BおよびB’は、V、C、Pb、およびTlを除く、第1、第2、または第3列の遷移金属、13、14、および15族の元素から選択された、3、4、5、または6の原子価を有する元素から選択され、
AがAlまたはホウ素のうちの少なくとも一方を含むか、あるいはBがPを含み、
B≠B’であり、
Zは、O、F、N、カルコゲン、S、Se、水酸化物イオン、およびそれらの混合物から選択される、化合物。
Aは、Sn、Zn、ホウ素、およびAlから選択される元素を含む、顔料。
(12) 実施態様10または11に記載の顔料において、
BおよびB’は独立して、Sb、Nb、Ta、P、Sn、Ti、Zr、Hf、W、Mo、およびそれらの混合物から選択される元素を含む、顔料。
(13) 実施態様10〜12のいずれかに記載の顔料において、
Aの形式電荷は+2であり、Bの形式電荷は+5である、顔料。
(14) 実施態様10〜12のいずれかに記載の顔料において、
Aの形式電荷は+3であり、Bの形式電荷は+4である、顔料。
(15) 実施態様10〜14のいずれかに記載の顔料において、
前記化合物は、パイロクロア構造を有する、顔料。
前記化合物は、蛍石構造を有する、顔料。
(17) 実施態様10〜14のいずれかに記載の顔料において、
前記化合物は、ウェーバライト構造を有する、顔料。
(18) 実施態様10または12〜17のいずれかに記載の顔料において、
Aは、希土類金属またはそれらの混合物から選択される、顔料。
実施例1
19:44:6.5:26:4.5の質量比の、二酸化チタンと、酸化第一スズと、酸化第二スズと、酸化ニオブと、硫化亜鉛との混合物を、ワーリングブレンダーを使用して作った。結果として得られた均一なブレンドは、800℃〜1000℃の温度で、流動不活性ガス下でか焼された。結果として得られた生成物は、水中における0.7mmジルコニア媒体(0.7-mm zirconia media in water)での粉砕後、優れた顔料価値を有する、非常に鮮やかな黄色の粉末であった。結果として得られた顔料のおおよその分子式は、Sn(II)1.37Zn(II)0.19Ti(IV)1.0Sn(IV)0.2Nb(V)0.8O 5.77 S 0.19 であった。
Claims (18)
- 顔料において、
AyA’y’BxB’x’Zpの式を有する化合物を含み、
1.5≦y+y’≦2.5;0.5≦y≦2;0.5≦y’≦2;およびy>y’であり、
1.5≦x+x’≦2.5;0.5≦x≦2;0.5≦x’≦2;およびx>x’であり、
5≦p≦9であり、
AおよびA’は、H、Pb、Cd、Hg、N、As、およびTlを除く、1、2、12、13、14、15族、ならびに第1列の遷移金属の元素から選択された、1、2、または3の原子価を有する元素であり、
A≠A’であり、
BおよびB’は、V、C、Pb、およびTlを除く、第1、第2、または第3列の遷移金属、13、14、および15族の元素から選択される、3、4、5または6の原子価を有する元素であり、
B≠B’であり、
Zは、O、F、N、カルコゲン、S、Se、水酸化物イオン、およびそれらの混合物から選択される、顔料。 - 請求項1に記載の顔料において、
Aは、Sn、Zn、ホウ素、およびAlから選択される、顔料。 - 請求項1または2に記載の顔料において、
BおよびB’は、Sb、Nb、Ta、P、Sn、Ti、Zr、Hf、W、Mo、およびそれらの混合物から選択される、顔料。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の顔料において、
Aの形式電荷は+2であり、Bの形式電荷は+5である、顔料。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の顔料において、
Aの形式電荷は+3であり、Bの形式電荷は+4である、顔料。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の顔料において、
前記化合物は、パイロクロア構造を有する、顔料。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の顔料において、
前記化合物は、蛍石構造を有する、顔料。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の顔料において、
前記化合物は、ウェーバライト構造を有する、顔料。 - 請求項1または3〜8のいずれか1項に記載の顔料において、
Aは、希土類金属またはそれらの混合物から選択される、顔料。 - AyA’y’BxB’x’Zpの式を有する化合物において、
0.5≦y+y’≦2、およびy>y’であり、
0.5≦x+x’≦2、およびx>x’であり、
5≦p≦9であり、
AおよびA’は、Hを除く、1、2、12、13、14、15族、ならびに第1列の遷移金属の元素から選択された、1、2、または3の原子価を有する元素であり、
A≠A’であり、
BおよびB’は、V、C、Pb、およびTlを除く、第1、第2、または第3列の遷移金属、13、14、および15族の元素から選択された、3、4、5、または6の原子価を有する元素から選択され、
AがAlまたはホウ素のうちの少なくとも一方を含むか、あるいはBがPを含み、
B≠B’であり、
Zは、O、F、N、カルコゲン、S、Se、水酸化物イオン、およびそれらの混合物から選択される、化合物。 - 請求項10に記載の顔料において、
Aは、Sn、Zn、ホウ素、およびAlから選択される元素を含む、顔料。 - 請求項10または11に記載の顔料において、
BおよびB’は独立して、Sb、Nb、Ta、P、Sn、Ti、Zr、Hf、W、Mo、およびそれらの混合物から選択される元素を含む、顔料。 - 請求項10〜12のいずれか1項に記載の顔料において、
Aの形式電荷は+2であり、Bの形式電荷は+5である、顔料。 - 請求項10〜12のいずれか1項に記載の顔料において、
Aの形式電荷は+3であり、Bの形式電荷は+4である、顔料。 - 請求項10〜14のいずれか1項に記載の顔料において、
前記化合物は、パイロクロア構造を有する、顔料。 - 請求項10〜14のいずれか1項に記載の顔料において、
前記化合物は、蛍石構造を有する、顔料。 - 請求項10〜14のいずれか1項に記載の顔料において、
前記化合物は、ウェーバライト構造を有する、顔料。 - 請求項10または12〜17のいずれか1項に記載の顔料において、
Aは、希土類金属またはそれらの混合物から選択される、顔料。
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