JP2016509982A - インナーフレーム - Google Patents

Abstract

前パネル（２３）および側部パネル（２４、２５）を含み、前パネル（２３）および／または側部パネル（２４、２５）が多層構造を含むパック（１）用のインナーフレーム（１２）を開示する。

Description

本発明は、パック用のインナーフレームおよびタバコ産業パック用のインナーフレームに関する。また本発明は、これらインナーフレームを含むパックに関する。

一般的に従来のタバコ産業パックは、取り出し開口部のある本体部分を有する平面六面体の形状のパックである。取り出し開口部から突出し、パックに収納された紙巻きタバコ等の喫煙品をはじめとするタバコ産業製品の周囲にあるサポート構造によって、取り出し開口部は補強される。概してパックは、取り出し開口部を開閉するための蓋をさらに含み、この蓋は閉じた時にサポート構造の突出部上に延在する。

本発明によれば、前パネルおよび側部パネルを含み、これら前パネルおよび／または側部パネルが多層構造を含むパック用インナーフレームが提供される。

前および側部パネルは一枚のシート材から形成されてもよい。好ましくはシート材は折り曲げ線を含み、折り曲げ線でシート材が折り畳まれることで多層を形成する。

いくつかの実施態様では、インナーフレームは側部パネルおよび側部補強パネルを含み、側部補強パネルは対応する側部パネルと重なり、多層の側壁を形成するように配置することができる。

側部パネルは第１の折り曲げ線において前パネルと繋がっていてもよく、側部補強パネルは第２の折り曲げ線において側部パネルと繋がっていてもよい。

いくつかの実施態様では、第１の折り曲げ線と第２の折り曲げ線は平行である。もしくは第１の折り曲げ線と第２の折り曲げ線は相互に交叉状に延びていてもよい。

前述の実施態様のいずれにおいても、前パネルは前パネル折り曲げ線において前パネルと繋がっている前補強パネルを含んでもよい。前補強パネルが前部折り曲げ線で折り畳まれることで前パネルに重なり、多層の前壁を形成する。

別の実施態様では、前パネルは前パネル折り曲げ線において前パネルと繋がっている前補強パネルと前補強パネルから延び第２の折り曲げ線によってそこに繋がる側部補強パネルとを含み、前補強パネルが前パネル折り曲げ線で折り畳まれることで前補強パネルが前パネルに重なり側部補強パネルが各々対応する側部パネルに重なり多層の前壁および側壁を形成する。

側部パネルは、側部補強パネルの主要面に重なる主要面を有してもよい。側部補強パネルの主要面は、接着剤によって側部パネルの主要面に留めることができる。

また本発明は、これらパック用インナーフレームを形成するためのブランクを提供する。

また本発明は、前パネル、側部パネルおよび側部補強パネルを含むブランクを提供する工程と、側部パネルに重なるように側部補強パネルを配置する工程とを含むインナーフレームを形成する方法を提供する。

また本発明は、前パネルおよび側部パネルを含み、前パネルおよび／または側部パネルが多層構造を含むタバコ産業パック用のインナーフレームを提供する。このインナーフレームは上述の特徴のいずれも含んでいてもよい。

また本発明は、これらインナーフレームを含むパックを提供する。

本発明の実施態様を添付図面を参照し、あくまで例示を目的として説明する。

パック内に配置された本発明の第１の実施態様のインナーフレームの斜視図である。 図１で示したインナーフレームの前面図である。 本発明の第２の実施態様のインナーフレームの前面図である。 本発明の第３の実施態様のインナーフレームの前面図である。

タバコ産業パックのインナーフレームは、パックの剛性を高めてパック内部に収納された喫煙品を機械的ダメージからより良好に保護できるようにする。蓋の開閉に際して蓋とインナーフレームは摩擦係合し、蓋が偶発的に開くリスクが減少する。

図１にパック１を示し、これは本体２およびヒンジ式の蓋３を備える一般的な平行六面体の容器を含む。パック１は大きな前壁４および後壁５並びにこれらより小さな側壁６、７、底壁８および上壁９を備える。前壁４、後壁５および側壁６、７は本体前パネル４ａ、本体後パネル５ａおよび本体側部パネル６ａ、７ａ並びに蓋前パネル４ｂ、蓋後パネル５ｂおよび蓋側部パネル６ｂ、７ｂを含む。ヒンジ式の蓋３は、本体後パネル５ａおよび蓋後パネル５ｂの間にあるヒンジ折り曲げ線１０において本体２と一体的に繋がっている。またヒンジ式の蓋３は、本体２の上部にある取り出し開口部１１が露出して内部に収納されたタバコ産業製品に触れることができる開いた位置と閉じた位置との間を旋回可能である。前パネル２３および側部パネル２４、２５を備えるインナーフレーム１２は、開口部１１から突出するようにパック１の本体２内部に配置される。インナーフレーム１２は、パック１の中身に触れやすくするように前パネルに切り欠き２２を含んでもよい。

図２は図１のインナーフレーム１２を形成するのに使用されるブランク２１を示している。ブランク２１は、第１の折り曲げ線１６、１７において側部パネル２４、２５に接触する前パネル２３を含む厚紙のような一枚のシート材を含む。側部パネル２４、２５が前パネル２３と直交して延びるように、ブランク２１は折り曲げ線１６、１７の各々において折られ本体２に挿入される。インナーフレーム１２が本体２に挿入される時、本体側部パネル６ａ、７ａはインナーフレームの側部パネル２４、２５に接触し、本体前パネル４ａはインナーフレームの前パネル２３に接触する。蓋３が閉位置にある時、本体前パネル４ａがインナーフレームの前パネル２３に接触するようにインナーフレーム１２は蓋３の中に収納されている。同様に、蓋側部パネル６ｂ、７ｂはインナーフレームの側部パネル２４、２５に接触している。従って、インナーフレームの前パネル２３および側部パネル２４、２５は、前壁４、後壁５、側壁６、７を補強するために、パック１の開口部１１周囲に追加的な層を提供する。

インナーフレーム１２の側部パネル２４、２５は、第１の折り曲げ線１６、１７に対して平行方向に延びている第２の折り曲げ線１８、１９においてそれぞれ対応の側部パネル２４、２５に接触する側部補強パネル２６、２７をさらに含む。側部補強パネル２６、２７は、それぞれの主要面が対応の側部パネル２４、２５の主要面に重なって二重層を形成するように第２の折り曲げ線１８、１９において折り畳まれる。側部補強パネル２６、２７が側部パネル２４、２５の内面、すなわち図２において見えない面に接するように図２を見た状態でページの裏側方向に第２の折り曲げ線１８、１９を折り曲げることが好ましい。しかし、逆方向であっても良く、側部パネル２４、２５の前面、すなわち図２において見える面に接するように第２の折り曲げ線１８、１９を折り曲げてもよい。側部補強パネル２６、２７は、接着剤を使用して側部パネル２４、２５に接着されてもよい。接着剤を使用することでインナーフレームの構造的安定性および剛性がさらに増す。

側部パネル２４、２５に接する側部補強パネル２６、２７が提供する追加の層は、インナーフレーム１２の剛性および耐久性を改善し、二重層の側壁を形成する。従って、パック１の内容物は、パック１に加わる外的な力からより良好に保護される。ある実施態様では、側部補強パネル２６、２７それぞれは対応する側部パネル２４、２５の表面全体に重なってもよい。つまり側部補強パネル２６、２７それぞれは、対応する側部パネル２４、２５と全く同じサイズおよび形状をしていてもよい。しかし、別の実施態様では、側部補強パネル２６、２７それぞれは対応する側部パネル２４、２５と異なるサイズおよび形状であってもよく、対応する側部パネル２４、２５の主要面の一部に重なっているだけでもよい。

任意のものであるが、インナーフレーム１２は、側壁１４、１５から延びており、蓋側部パネル６ｂ、７ｂに対して蓋３が閉じた位置にある場合に蓋３とインナーフレーム１２との間の摩擦を増加させる役割を果たすタブ２０を含んでもよい。タブ２０が摩擦を強めることで、蓋３が開きにくくなり閉じた位置で留まるようになる。

当然のことながら、別の実施態様では、側部補強パネル２６、２７から延び、折り曲げ線によって側部補強パネル２６、２７と隔てられる、１または２以上のさらなる側部補強パネルがあってもよい。側部パネル２４、２５、側部補強パネル２６、２７およびあらゆる追加的側部補強パネルによってインナーフレームに多層構造、つまり２以上の層からなる側壁ができる。

本発明の第２の実施態様のインナーフレーム用のブランク３１を図３に示す。これは第２の折り曲げ線１８、１９それぞれが第１の折り曲げ線１６、１７に対して直角方向に延びていること以外は第１の実施態様と同じであり、よって同様の特徴には同じ符号を付してある。この実施態様では、側部補強パネル２６、２７は図３を見た状態でページの裏側方向に折り曲げられるが、反対方向に折ることも可能である。

第１の実施態様に関して上述したように、追加的な側部補強パネルは、多層構造を形成できるように側部補強パネル２６、２７から延びていてもよい。さらに、それぞれの側部パネル２４、２５の両端から延びている側部補強パネル２６、２７があるという図２および３で示した実施態様の組み合わせも想定される。

上述の実施態様では第２の折り曲げ線１８、１９は第１の折り曲げ線１６、１７に対して直角方向または平行方向に延びていると説明したが、第２の折り曲げ線１８、１９は第１の折り曲げ線１６、１７に対して別の角度で延びていてもよい。

図４は本発明の第３の実施態様のインナーフレーム１２のブランク４１を示している。ブランク４１は、第１の折り曲げ線４２、４３において側部パネル２４、２５と面する前パネル２３を含む。ブランク４１は、側部パネル２４、２５が前パネル２３に対して垂直になるように第１の折り曲げ線４２、４３のそれぞれにおいて折り曲げられる。前補強パネル２８は第２の折り曲げ線４４において前パネル２３に面している。前補強パネル２８は、前パネル２３の主要面が前補強パネル２８に重なるように第２の折り曲げ線４４において折り曲げられる。ブランク４１は、第３の折り曲げ線４５、４６において前補強パネル２８とそれぞれ面する側部補強パネル２６、２７をさらに含む。側部補強パネル２６、２７は、それぞれが対応する側部パネル２４、２５に重なるように第３の折り曲げ線４５、４６において折り曲げられる。側部補強パネル２６、２７および／または前補強パネル２８は、インナーフレームの剛性および構造的安定性をさらに強化し得る接着剤を用いて、対応するインナーフレーム側部パネル２４、２５および／または前パネル２３に固定してもよい。

前補強パネル２８によって厚みが増すことで、インナーフレーム１２の剛性および耐久性がさらに強化され、また多層構造の前壁が提供される。加えて、前補強パネル２８によってインナーフレーム１２の剛性および厚みが増すことで、インナーフレームの前パネル２３と蓋前パネル４ｂとの間の摩擦が増すため、蓋を閉じた位置に維持しやすくなる。

当然のことながら、第１または第２のいずれの実施態様に変更を加えて、図４で示したものと同じような、前パネル２３から延び、折り曲げ線４４で折り曲げることで前パネル２３に重ねることができる前補強パネル２８をインナーフレーム１２に設けてもよい。このような実施態様では、前補強パネル２８は、図２、３で示した実施態様における前パネル２３から延びている側部補強パネル２６、２７のような側部補強パネルを有することはない。

上述した実施態様では前補強パネル２８および側部補強パネル２６、２７は、インナーフレームの構造的安定性および剛性を高め得る接着剤を使用して所定の箇所に保持される。しかしながら別の実施態様では（図示せず）、それらを他の手法で所定箇所に保持してもよいし、パックの壁とパックに収容されるタバコ産業製品によってインナーフレームに圧力が加わることの結果として所定の箇所に保持されてもよい。

当然のことながら、本発明はインナーフレームの側壁および前壁の両方が二層または多層の構造を含むことに限定されない。上述したいずれの実施態様でも、側壁の片方のみが二層または多層の構造を形成するだけでもよい。もしくは、側壁の片方のみと前壁が多層構造を形成していたり、前壁のみが多層構造を形成したりする。

上述した実施態様では側部補強パネル２６、２７および前補強パネル２８は、側部パネル２４、２５および前パネル２３各々と一体的に形成されており、折り畳むという手法によって配置される。しかしながら別の実施態様では（図示せず）、側部補強パネル２６、２７および／または前補強パネル２８は、接着剤を用いて側部パネル２４、２５および／または前パネルに配置される別個の材料片であってもよい。

上述した実施態様ではインナーフレーム１２はヒンジ式蓋付きパックに使用されると説明した。しかしながら別の実施態様では（図示せず）、インナーフレームは他の設計のパック、例えばスライド式パックや望遠鏡のように延びるパックに使用してもよい。

本明細書に用いられる用語「喫煙品」は、タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、またはタバコ代替え品をベースにしているかに関係なくシガレット、シガー、シガリロおよび熱せられるが燃焼しない製品などの喫煙可能な製品を含むが、これらに限定されない。喫煙品には、喫煙者によって吸引される気体流用のフィルタが設けられている場合がある。

本明細書に用いられる用語「タバコ産業パック」は、タバコ産業製品を収容および／または梱包することができるあらゆるパックも含む。

タバコ産業製品は、タバコ産業において製造または販売されるいかなる物品も意味し、典型的には、
ａ）紙巻きタバコ、シガリロ、シガー、パイプ用または手巻き紙巻きタバコ用のタバコ（タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、またはタバコ代替え品をベースにしているかに拘わらず）；
ｂ）スナフ、スヌース、ハードタバコ、非燃焼熱製品などのタバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、またはタバコ代替え品を導入した非喫煙製品；
ｃ）吸入器、錠剤、ガムなどのその他のニコチン送達手段
を含む。このリストは限定を意図するものではなく、タバコ産業において製造または販売される製品の種類を単に例示したに過ぎない。

様々な課題を解決し技術を発展させることを目的として、図示を含むこの開示全体は、請求項に係る発明を実施して優れたインナーフレームを提供し得る種々の実施態様を示している。この開示の利点および特徴は、実施態様という典型的な例を示すことのみであって、包括的および／または排他的ではない。それらは理解を助けるため、および請求された原理を教示するためだけに提出される。当然のことながら、開示の利点、実施態様、例示、機能、特徴、構造および／または他の態様は、請求項または請求項の均等物の限定によって定義されるように、開示されたものに限定されず、また開示の範囲および／またはその意図から外れない限り変更を加えてもよい。種々の実施態様は、説明した要素、成分、特徴、部品、工程、手法などの種々の組み合わせを適宜含んでもよいし、それらのみから構成されてもよいし、またはそれらを主に構成されてもよい。加えて、この開示は現在請求していない他の発明を含んでおり、これら発明は将来請求される可能性がある。

Claims (15)

1. 前パネルおよび側部パネルを含み、これら前パネルおよび／または側部パネルが多層構造を含むパック用インナーフレーム。
2. 前パネルおよび側部パネルは一枚のシート材から形成されることを特徴とする請求項１に記載のインナーフレーム。
3. シート材は折り曲げ線を含み、折り曲げ線でシート材が折り畳まれることで多層を形成することを特徴とする請求項２に記載のインナーフレーム。
4. 側部パネルおよび側部補強パネルを含み、側部補強パネルは対応する側部パネルと重なり、多層の側壁を形成するように配置することができることを特徴とする請求項３に記載のインナーフレーム。
5. 側部パネルは第１の折り曲げ線において前パネルと繋がっていることを特徴とする請求項４に記載のインナーフレーム。
6. 側部補強パネルは第２の折り曲げ線において側部パネルと繋がっていることを特徴とする請求項５に記載のインナーフレーム。
7. 第１の折り曲げ線と第２の折り曲げ線は平行であることを特徴とする請求項６に記載のインナーフレーム。
8. 第１の折り曲げ線と第２の折り曲げ線は相互に交叉状に延びていることを特徴とする請求項６に記載のインナーフレーム。
9. 前パネルは前パネル折り曲げ線において前パネルと繋がっている前補強パネルを含み、前補強パネルが前パネル折り曲げ線で折り畳まれることで前パネルに重なり、多層の前壁を形成することを特徴とする請求項１乃至８のいずれか１項に記載のインナーフレーム。
10. 前パネルは前パネル折り曲げ線において前パネルと繋がっている前補強パネルと前補強パネルから延び第２の折り曲げ線によってそこに繋がる側部補強パネルとを含み、前補強パネルが前パネル折り曲げ線で折り畳まれることで前補強パネルが前パネルに重なり側部補強パネルが各々対応する側部パネルに重なり多層の前壁および側壁を形成することを特徴とする請求項３に記載のインナーフレーム。
11. 請求項１乃至１０のいずれか１項に記載のパック用インナーフレームを形成するためのブランク。
12. 前パネル、側部パネルおよび側部補強パネルを含むブランクを提供する工程と、側部パネルに重なるように側部補強パネルを配置する工程とを含むインナーフレームを形成する方法。
13. 請求項１乃至１０のいずれか１項に記載のインナーフレームを含むパック。
14. 前パネルおよび側部パネルを含み、これら前パネルおよび／または側部パネルが多層構造を含むタバコ産業パック用インナーフレーム。
15. 請求項２乃至１０のいずれか１項に係る特徴のいずれかを含むことを特徴とする請求項１４に記載のインナーフレーム。
    
    

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