JP2016506020A - 電気的接続部材及びコネクションブリッジを備えた板ガラス - Google Patents

電気的接続部材及びコネクションブリッジを備えた板ガラス Download PDF

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Abstract

本発明は、コネクションブリッジ(4)を有する少なくとも1つの接続部材(3)を備えた板ガラスに関する。本発明による板ガラスは、少なくとも一部分の上に導電性構造体(2)を備えた基板(1)と、導電性構造体(2)の少なくとも一部分の上に設けられた少なくとも1つの電気的接続部材(3)と、接続部材(3)の少なくとも一部分の上に設けられたコネクションブリッジ(4)と、電気的接続部材(3)を少なくとも一部分で導電性構造体(2)と接続する鉛フリーはんだ材料(5)とを少なくとも含み、基板(1)と接続部材(3)の熱膨張率の差は、5?10-6/℃よりも小さく、コネクションブリッジ(4)は銅を含有し、半剛性の部材として成形されており、接続部材(3)の材料組成とコネクションブリッジ(4)の材料組成はそれぞれ異なる。

Description

本発明は、電気的接続部材を備えた板ガラス、この板ガラスを製造及び使用するための経済的かつ環境に配慮した方法に関する。本発明はさらに、例えば発熱導体又はアンテナ導体のような導電性構造体を備えた車両用の電気的接続部材を備えた板ガラスに関する。
導電性構造体は通常、はんだ付けされた電気的接続部材を介して、車載電気系統と接続されている。製造時及び動作中、使用される材料の熱膨張率がそれぞれ異なることに起因して、機械的応力が発生し、これにより板ガラスに負荷が加わって、板ガラスの破損が引き起こされる可能性がある。
鉛含有はんだは高い延性を有しており、これにより電気的接続部材と板ガラスとの間に発生した機械的応力を、塑性変形によって補償することができる。ただし、廃自動車に関する指令2000/53/ECに基づき、欧州共同体内では鉛含有はんだを鉛フリーはんだに置き換えなければならなくなった。この指令は、概括的にELV (End of life vehicles)という略称で呼ばれる。この指令の目的は、廃棄される電子機器が大量に増加していく中で、極度に問題となる成分をそれらの製品から排除しようというものである。該当する物質は、鉛、水銀、カドミウム及びクロムである。これに関連して特に挙げられるのは、ガラスに対し電気的な用途で鉛フリーはんだ材料の使用を断行すること、そしてそれに対応する代替製品を採用することである。
従来より知られている鉛フリーはんだ材料については、例えば欧州特許出願公開第2339894号明細書及び国際公開第2000058051号に開示されているが、それらの延性は比較的低いことから、鉛と同程度に機械的応力を補償することはできない。しかしながら、銅を含有する一般的な接続部材はガラスよりも大きい熱膨張率を有していることから(CTE(銅)=16.8×10-6/℃)、銅が熱膨張したときにガラスに損傷を与えてしまう。この理由から有利であるのは、鉛フリーはんだ材料と組み合わせて、熱膨張率の小さい接続部材を使用することであり、好ましくはソーダ石灰ガラス(0℃〜320℃のときに8.3×10-6/℃)のオーダにある熱膨張率を有する接続部材を使用することである。この種の接続部材は加熱してもほとんど膨張せず、発生する機械的応力を補償する。
欧州特許出願公開第1942703号明細書には、車両の窓ガラスに設けられた電気的接続部材が開示されている。この場合、窓ガラスと電気的接続部材の熱膨張率の差は、5×10-6/℃よりも小さく、接続部材は主としてチタンを含有している。十分な機械的安定性及び加工性を実現する目的で、余分なはんだ材料を使用することが提案されている。余分なはんだ材料は、接続部材と導電性構造体との間のスペースから漏れ出る。余分なはんだ材料によって、ガラス板において大きな機械的応力が引き起こされる。このような機械的応力によって、最終的に窓ガラスが破損する。しかもチタンははんだ付けしにくい。その結果、接続部材と窓ガラスとの固着が劣化してしまう。しかも接続部材を、例えば銅などの導電性材料を介して、溶接などにより車載電気系統と接続しなければならないが、チタンは溶接しにくい。
欧州特許出願公開第2408260号明細書には、鉄−ニッケル合金又は鉄−ニッケル−コバルト合金例えばコバール又はインバールなどを使用することが記載されており、これらの熱膨張率(CTE)は低い。コバール(CTE=5×10-6/℃)もインバール(組成に応じてCTEは0.55×10-6/℃まで)も、ソーダ石灰ガラスよりも低い熱膨張率を有しており、機械的応力を補償する。この場合、インバールは、そのような機械的な応力の過剰補償が生じるほど、低い熱膨張率を有している。その結果、ガラスに圧縮応力が、もしくは合金に引っ張り応力が引き起こされるが、それらはクリティカルなものとはみなせない。
車載電子系統との電気的接続は、一般にコネクションブリッジを介して行われ、このコネクションブリッジにケーブル等を介して車載電圧が供給される。このコネクションブリッジは、従来技術によれば接続部材と一体的に成形されており、接続部材の脚部と平行に延在している。国際公開第2007110610号に記載されているように、コネクションブリッジと一体型の接続部材は、はんだ部位に発生する応力ができるかぎり僅かになるよう、その形状を最適化すべきである。
多くの場合、ガラスをはめ込んでしまうと、コネクションブリッジのポジションに近づいて取り扱うのが難しくなってしまうので、コネクションブリッジは垂直方向に上に向かって曲げられることが多い。コネクションブリッジと一体成形された銅含有の接続部材の場合、コネクションブリッジのこのような変形は、材料の可塑性ゆえにとても簡単に実施できる。しかしながら、銅の熱膨張率が高いことから、ガラスの上で鉛フリーはんだ材料とはんだ付けするのにはほとんど適していない。とはいえ例えば鋼合金又はチタンなどのように、鉛フリーはんだ材料の使用に適した材料は、銅よりも著しく高い硬度を有しており、そのことからコネクションブリッジの変形が非常に難しくなってしまう。
本発明の課題は、電気的接続部材及びコネクションブリッジを備えた板ガラス、及びこの板ガラスを製造するための経済的かつ環境を配慮した方法において、クリティカルな機械的応力が板ガラスに発生するのを回避し、かつ、ブリッジのポジションを簡単な手段であとから調整できるようにすることである。
本発明によればこの課題は、独立請求項1、13及び15に記載された、接続部材を備えた板ガラス、及びこの板ガラスの製造方法並びにその使用によって解決される。従属請求項には有利な実施形態が示されている。
本発明の課題は、コネクションブリッジを有する少なくとも1つの接続部材を備えた板ガラスにおいて、本発明に従い接続部材の材料組成とコネクションブリッジの材料組成とを、それぞれ異ならせることにより解決される。本発明による板ガラスは、少なくとも一部分の上に導電性構造体を備えた少なくとも1つの基板と、導電性構造体の少なくとも一部分の上に設けられた少なくとも1つの電気的接続部材と、接続部材の少なくとも一部分の上に設けられたコネクションブリッジと、電気的接続部材を少なくとも一部分で導電性構造体と接続する鉛フリーはんだ材料とを含んでいる。その際、接続部材の材料組成は、基板と接続部材の熱膨張率の差が5×10-6/℃よりも小さくなるように選定される。このようにすることで、板ガラスの熱応力が低減し、付着特性が改善される。ただし、適切な熱膨張率を有する材料は、剛性及び/又は電気抵抗が高いことが多い。しかしコネクションブリッジの剛性が高いと、変形させるのが難しくなり、このことにより、コネクションブリッジを上に曲げることでブリッジポジションを後から調整する可能性に制限が加わる。コネクションブリッジの電気抵抗が高いことも、同様に不都合である。その理由は、組み込まれた状態において、接続部材を介して導電性構造体に電圧を加えなければならないからであり、電圧が同じであれば、抵抗が高いと電流の流れが低下してしまうからである。
従来技術により知られているように、コネクションブリッジがじかに作り込まれた一体型の接続部材の場合には、接続部材とコネクションブリッジが必然的に同じ材料から成るので、接続部材は適合した熱膨張率を有する一方で、コネクションブリッジの剛性が高くなりすぎ、及び/又はコネクションブリッジの導電率が低くなり、或いはその逆のことが起こってしまう。これに対し、本発明のようにコネクションブリッジとともに接続部材を二体型で形成し、即ち2つの部分から成るようにすれば、それぞれ異なる材料を組み合わせることができ、したがってこの場合、接続部材自体を、適合された熱膨張率(基板のCTEとの差が5×10-6/℃よりも小さいCTE)を有する材料によって形成する一方、コネクションブリッジを、十分良好に変形可能な銅含有材料によって構成するのである。接続部材とコネクションブリッジの材料組成をそれぞれ異なるように選定することで、これら両方の部品の材料をそれ相応の要求に合わせて最適に整合させることができる。本発明によるコネクションブリッジは銅を含み、かつ半剛性のもしくはソリッドな部材として成形されている。これによってコネクションブリッジは、良好に変形可能になるなるとともに、柔軟になりすぎることもない。
容易に変形可能なコネクションブリッジであれば、力を少ししかかけずに望ましいポジションまで曲げることができる。したがって、このプロセスを手で行うことができる。また、コネクションブリッジを半剛性もしくはソリッドな部材として実装することにより保証されるのは、変形後もコネクションブリッジが適切なポジションのところに保持されるようになることである。このことによって、板ガラスを組み込むとき又はコネクションブリッジを接触接続するときに発生する比較的僅かな力で、そのポジションが変化してしまうことが回避される。さらにこのようにすることで、板ガラスを組み込んだ状態であっても、近づいて取り扱うことのできる正確に規定されたブリッジポジションが得られるようになる。さらにケーブルやフラット導体などのように、ソリッドではないフレキシブルな形態は除外される。このような形態は、コネクションブリッジとして使用するのには、まったく適していない。本発明によればコネクションブリッジの電気抵抗は、コネクションブリッジにおいて大きな電圧降下が生じないように選定される。このように、本発明によるコネクションブリッジを備えた接続部材によれば、2つの部分から成る形態ゆえに、適切な個所で用いられる材料の有利な特性が最適なかたちで利用され、従来技術により公知の一体型の接続部材の欠点が回避される。
コネクションブリッジを備えた接続部材は、マルチピースで構成され、少なくともツーピースで構成され、その際、接続部材とコネクションブリッジは、それぞれが少なくとも1つの部品として形成される。1つの有利な実施形態によれば、接続部材はコネクションブリッジとともにツーピースで構成されており、したがってこの場合、接続部材とコネクションブリッジは、それぞれが1つの部品から成る。別の選択肢として、接続部材とコネクションブリッジがそれぞれ、任意の個数の複数の個別部分から成るようにしてもよい。
1つの有利な実施形態によれば、銅を含有するコネクションブリッジの材料組成の電気抵抗率は、0.5μΩ・cm〜20μΩ・cmであり、好ましいのは1.0μΩ・cm〜15μΩ・cm、特に好ましいのは1.5μΩ・cm〜11μΩ・cmである。このようにすることで、熱膨張率を基板に整合させた接続部材と、導電率を向上させたコネクション部材とから成る、格別有利な組み合わせが得られるようになる。従来技術による同等の一体型接続部材も、同様に熱膨張率が基板に整合されているけれども、コネクションブリッジの電気抵抗がかなり高いので、不都合なことに大きな電圧降下が発生してしまう。
接続部材は少なくとも1つのコンタクト面を有しており、このコンタクト面の上において、接続部材が鉛フリーはんだ材料によって面全体にわたり、導電性構造体の一部分と接合されている。1つの有利な実施形態によれば、接続部材はブリッジ形状に構成されており、その際に接続部材は、導電性構造体と接触接続させるための2つの脚部を有しており、それらの脚部の間に、導電性構造体とはじかに面接触していない盛り上げて形成された区間が存在する。好ましくは、ブリッジ形状に高くされたこの区間に、コネクションブリッジが取り付けられる。接続部材が、単純なブリッジ形状を含むようにしてもよいし、複雑なブリッジ形状を含むようにしてもよい。例えばこの場合に考えられるのは、脚部に丸みが付けられたダンベル型の形状であり、これによって均等な引っ張り応力分布が生じるようになるとともに、均等なはんだ分布を生じさせることもできる。好ましいのは、はんだ付け脚部を細長く構成した接続部材を用いることであり、その際、接続部材の各脚部は、接続部材の上に取り付けられるコネクションブリッジと同じ方向を指している。このように設計することで、好ましくは引き抜き力が高められる。この実施形態の場合にも、コンタクト面の領域で接続部材の角に丸みを付けることができ、そのようにすれば、はんだが均等に分布するようになるし、角のところに引っ張りの最大値が発生するのも回避される。
接続部材の熱膨張率は、0℃〜300℃の温度範囲において、有利には9×10-6/℃〜13×10-6/℃にあり、格別有利には10×10-6/℃〜11.5×10-6/℃、さらに格別有利には10×10-6/℃〜11×10-6/℃、特に10×10-6/℃〜10.5×10-6/℃にある。
接続部材は、コネクションブリッジとは異なり高い剛性を有しており、かつ変形しにくい。このことで、コネクションブリッジを湾曲させたときに接続部材が変形してしまうのが回避される。ブリッジ形状の接続部材であると特に、コネクションブリッジを変形させたときにブリッジ領域に捻れが発生し、これによって接続部材と導電性構造体との間のはんだ接続も損傷してしまう。接続部材のこのような変形は、適切な幾何学的形状の選択によって回避される一方、変形しにくい材料を使用することによっても回避される。1つの有利な実施形態によれば、接続部材の材料は20℃において、150kN/mm2以上の弾性率を有し、特に好ましくは190kN/mm2以上の弾性率を有する。
本発明による接続部材は、チタン、鉄、ニッケル、コバルト、モリブデン、銅、亜鉛、スズ、マンガン、ニオブ、及び/又はクロム、及び/又はこれらの材料から成る合金、を含んでいる。
好ましくは、接続部材はクロム含有の鋼を含み、この場合、クロムの含有率は10.5重量%以上である。モリブデン、マンガン又はニオブなど他の合金成分によって、耐食性が向上し、或いは抗張力又は冷間成形性などの機械的特性が変化する。
本発明による接続部材は好ましくは少なくとも、66.5重量%〜89.5重量%の鉄、10.5重量%〜20重量%のクロム、0重量%〜1重量%の炭素、0重量%〜5重量%のニッケル、0重量%〜2重量%のマンガン、0重量%〜2.5重量%のモリブデン、0重量%〜2重量%のニオブ、及び0重量%〜1重量%のチタン、を含んでいる。これらに加え接続部材は、バナジウム、アルミニウム、窒素といった他の元素の添加物を含むことができる。
接続部材は特に好ましくは少なくとも、73重量%〜89.5重量%の鉄、10.5重量%〜20重量%のクロム、0重量%〜0.5重量%の炭素、0重量%〜2.5重量%のニッケル、0重量%〜1重量%のマンガン、0重量%〜1.5重量%のモリブデン、0重量%〜1重量%のニオブ、及び0重量%〜1重量%のチタン、を含んでいる。これらに加え接続部材は、バナジウム、アルミニウム、窒素といった他の元素の添加物を含むことができる。
接続部材は特に格別好ましくは少なくとも、77重量%〜84重量%の鉄、16重量%〜18.5重量%のクロム、0重量%〜0.1重量%の炭素、0重量%〜1重量%のマンガン、0重量%〜1重量%のニオブ、0重量%〜1.5重量%のモリブデン、及び0重量%〜1重量%のチタン、を含んでいる。これらに加え接続部材は、バナジウム、アルミニウム、窒素といった他の元素の添加物を含むことができる。
クロム含有鋼、特にいわゆるステンレス鋼は、経済的なコストで利用できる。しかも、クロム含有鋼から成る接続部材は、例えば銅などから成る他の慣用の接続部材に比べて、高い剛性を有しており、このことから接続部材の好ましい安定性が得られるようになる。このことによって、好ましいブリッジ形状の接続部材の場合には特に、コネクションブリッジを変形したときに接続部材が捻れてしまうのを回避できる。さらにクロム含有鋼のはんだ特性は、熱伝導率がいっそう高いことから、例えばチタンなどから成る数多くの従来の接続部材よりも良好である。特に適切なクロム含有鋼は、EN 10 088-2に準拠する材料番号1.4016, 1.4113, 1.4509及び1.4510の鋼である。
接続部材の材料厚は、好ましくは0.1mm〜2mmであり、特に好ましくは0.2〜1mm、特に著しく好ましくは0.3mm〜0.5mmである。1つの有利な実施形態によれば、接続部材の材料厚はそのすべての領域において一定である。このことは、接続部材の製造が容易であるという点で格別有利である。
コネクションブリッジは、銅又は銅含有合金を含む。さらにチタン、鉄、ニッケル、コバルト、モリブデン、亜鉛、スズ、マンガン、ニオブ、ケイ素、及び/又はクロム、及び/又はこれらの材料から成る合金、を含めることができる。この場合、適切な材料組成は、その電気抵抗に応じて選定される。
1つの有利な実施形態によれば、コネクションブリッジは、45.0重量%〜99.9重量%の銅、0重量%〜45重量%の亜鉛、0重量%〜15重量%のスズ、0重量%〜30重量%のニッケル、及び0重量%〜5重量%のケイ素、を含んでいる。電解銅のほか、種々の真鍮又は青銅の合金が材料として適しており、例えば洋銀又はコンスタンタンが適している。
格別好ましくはコネクションブリッジは、58重量%〜99.9重量%の銅及び0重量%〜37重量%の亜鉛を含み、特に60重量%〜80重量%の銅及び20重量%〜40重量%の亜鉛を含んでいる。
コネクションブリッジの材料の特別な例として、材料番号CW004A(以前の2.0065)の電解銅、及び材料番号CW505L(以前の2.0265)のCuZn30を挙げておく。
コネクションブリッジは好ましくは、接続部材のブリッジ形状に構成された部分に取り付けられ、この部分は導電性構造体とじかには面接触していない。ここでコネクションブリッジの役割は、接続部材を車両の車載電子系統と接続できるようにすることである。この場合、電流は、接続部材の脚部を介して、コネクションブリッジが配置されている接続部材の中央部に流れ、さらにコネクションブリッジに向かって流れる。したがって中央部に取り付けられたコネクションブリッジは、それぞれ異なる部分電流が加算されるノードポイントを成している。この理由から、コネクションブリッジの電気抵抗は、このノードポイントにおいてできるかぎり高い導電率となるようにする目的で、つまりはできるかぎり電圧降下を少なくする目的で、特に重要である。
コネクションブリッジを種々の幾何学的形状で成形することができ、細長い形状にするのが好ましい。この場合、丸みの付けられた実施形態も平坦な実施形態も考えられる。有利であるのは、矩形で細長いコネクションブリッジを用いることであり、このようにすることで、接続部材上にコネクションブリッジを最適な状態で取り付けのためのフラットな面が実現される。このような矩形のコネクションブリッジの幅は、2mm〜8mmであり、好ましくは4mm〜7mm、特に好ましくは4.5mm〜6.5mmであり、他方、その高さは、0.2mm〜2mmであり、好ましくは0.5mm〜1.5mm、特に好ましくは0.7mm〜9mmである。コネクションブリッジの長さは、広範囲にわたり可変である。コネクションブリッジの最小長は、コネクションブリッジを電圧源に導電接続する目的で選ばれる接触接続手段に依存する。つまり、コネクションブリッジの自由端上にスライドさせてはめ込む差し込み接続であると、例えばコネクションブリッジとじかにはんだ付けされるケーブルなどよりも所要スペースが大きくなる。コネクションブリッジの自由端が基板とはもはや平行に延在せず、基板から離れる向きを指すよう、コネクションブリッジを変形するのが有利である。したがってコネクションブリッジは、このような変形を実現するのに十分な長さでなければならない。一般的には、10mm〜150mmの長さのコネクションブリッジが用いられ、好ましくは20mm〜80mmの長さのものが用いられる。
1つの有利な実施形態によれば、コネクションブリッジは、高さが0.8mmであり、幅が4.8mm又は6.3mm又は9.5mmの規格の自動車用ブレード端子を、コネクションブリッジの自由端に差し込めるようなサイズに選定されている。特に好ましいのは、幅6.3mmのコネクションブリッジの実施形態を適用することである。その理由は、このようなサイズは、この分野で一般に使用されているDIN 46244に準拠した自動車用ブレード端子にマッチしているからである。慣用の自動車用ブレード端子のサイズに合わせてコネクションブリッジを規格化すれば、基板の導電性構造体を車載電源と接続するための簡単かつリバーシブルな構成を得ることができる。このようにすれば、接続ケーブルのケーブル破損が生じても、欠陥パーツを交換するためにはんだ付けを新たに行う必要がなく、代替ケーブルをコネクションブリッジに差し込むだけよい。ただし別の選択肢として、コネクションブリッジの電気的な接触接続を、はんだ付け又は圧着接続によって実施してもよい。
コネクションブリッジの接触接続のために利用可能な接続ケーブルは基本的に、導電性の構造を電気的に接触接続するために当業者に知られているすべてのケーブルである。導電性コア(内部導体)のほか、有利にはポリマーの絶縁性外装も接続ケーブルに含めることができ、その際、接続部材と内部導体との導電接続が可能となるよう、好ましくは接続ケーブルの終端領域において絶縁性外装が除去されている。
接続ケーブルの導電性コアが、例えば銅、アルミニウム、及び/又は銀、或いはこれらの材料の合金又は混合物を含むようにすることができる。導電性コアを、例えば撚線又は単線として実装することができる。接続ケーブルの導電性コアの断面積は、本発明による板ガラスを使用するのに必要とされる電流耐性に合わせられ、当業者が適宜選定することができる。断面積は、例えば0.3mm2〜6mm2である。
コネクションブリッジは接続部材と導電接続されており、これらの部材を種々のはんだ技術又は溶接技術によって接続することができる。好ましくはコネクションブリッジと接続部材とは、電極を用いた抵抗溶接、超音波溶接、又は摩擦溶接によって接続される。
板ガラスの少なくとも一部分に導電性構造体が取り付けられており、この導電性構造体は好ましくは銀を含んでおり、格別好ましくは銀粒子とガラスフリットを含んでいる。本発明による導電性構造体の層厚は、好ましくは3μm〜40μm、特に好ましくは5μm〜20μmであり、さらに格別好ましくは7μm〜15μm、特に8μm〜12μmである。接続部材は、コンタクト面を介して導電性構造体の一部分の領域と面全体にわたり接続されている。この場合、電気的な接触接続は、鉛フリーはんだ材料によって行われる。導電性構造体を、例えば板ガラスに被着されたワイヤ又はコーティングの接触接続に用いることができる。この場合、導電性構造体は、例えばバスバーの形状で、板ガラスの互いに反対側の周縁部に取り付けられる。バスバーに取り付けられた接続部材を介して、電圧を供給することができ、これによって導電性のワイヤもしくはコーティングを介して、一方のバスバーから他方へと電流が流れ、板ガラスが加熱される。このような加熱機能に代わる選択肢として、本発明による板ガラスをアンテナ導体と組み合わせて使用することができ、或いは板ガラスの安定した接触接続が必要とされる他の任意の形態も考えられる。
基板には好ましくはガラスが含まれ、特に好ましくは平板ガラス、フロートガラス、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、及び/又はソーダ石灰ガラスが含まれる。とはいえ、基板はポリマーを含むものであってもよく、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボナイト、ポリメチルメタクリレート、ポリスチロール、ポリブタジエン、ポリニトリル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、及び/又はこれらのコポリマー又は混合物、を含むものであってもよい。好ましくは、この基板は透明である。基板の厚さは、好ましくは0.5mm〜25mmであり、特に好ましくは1mm〜10mm、特に格別好ましくは1.5mm〜5mmである。
基板の熱膨張率は、8×10-6/℃〜9×10-6/℃であるのが好ましい。基板は好ましくは、0℃〜300℃の温度範囲おいて熱膨張率が8.3×10-6/℃〜9×10-6/℃であるガラスを含む。
導電性構造体は、鉛フリーはんだ材料を介して接続部材と導電接続されている。この場合、鉛フリーはんだ材料は、接続部材の下面に位置するコンタクト面のところに配置されている。
鉛フリーはんだ材料の層厚は、好ましくは600μm以下であり、特に好ましくは150μm〜600μmであり、特に300μmよりも薄い。
鉛フリーはんだ材料には、好ましくは鉛が使われていない。このことは、電気的な接続部材を備えた本発明による板ガラスは環境親和性があるという点で、格別に有利である。本発明の内容に即していえば、鉛フリーはんだ材料とは、電気機器及び電子機器における指定危険材料の使用を制限する欧州共同体の指令2002/95/ECに従い、0.1重量%以下の含有量の鉛しか含まないはんだ材料、好ましくは鉛を含まないはんだ材料、のことを意味する。
鉛フリーはんだ材料は一般的に、鉛含有はんだ材料よりも延性が少ないので、接続部材と板ガラスとの間に生じる機械的な応力をあまり良好に補償することはできない。しかしながら、本発明による接続部材によって、クリティカルな機械的応力を回避できることが判明した。好ましくははんだ材料には、スズ及びビスマス、インジウム、亜鉛、銅、銀、又はそれらから成る組成物が含まれる。本発明によるはんだ組成物中、スズの含有量は、3重量%〜99.5重量%であり、好ましくは10重量%〜95.5重量%、特に好ましくは15重量%〜60重量%である。本発明によるはんだ組成物中、ビスマス、インジウム、亜鉛、銅、銀、又はそれらの組成物の含有量は、0.5重量%〜97重量%、好ましくは10重量%〜67重量%であり、この場合、ビスマス、インジウム、銅、又は銀を0重量%とすることができる。はんだ組成物に、ニッケル、ゲルマニウム、アルミニウム、又はリンを、0重量%〜5重量%の含有率で含めることができる。特に格別好ましいのは、本発明によるはんだ組成物が、Bi40Sn57Ag3, Sn40Bi57Ag3, Bi59Sn40Ag1, Bi57Sn42Ag1, In97Ag3, In60Sn36.5Ag2Cu1.5, Sn95.5Ag3.8Cu0.7, Bi67In33, Bi33In50Sn17, Sn77.2In20Ag2.8, Sn95Ag4Cu1, Sn99Cu1, Sn96.5Ag3.5, Sn96.5Ag3Cu0.5, Sn97Ag3、又はこれらの混合物を含むことである。
1つの有利な実施形態によれば、はんだ材料にはビスマスが含まれる。ビスマスを含有するはんだ材料によって、本発明による接続部材が板ガラスに極めて良好に付着するようになり、板ガラスの損傷を回避できることが判明した。はんだ材料組成物におけるビスマスの含有率は、好ましくは0.5重量%〜97重量%であり、特に好ましくは10重量%〜67重量%、特に格別好ましくは33重量%〜67重量%、特に50重量%〜60重量%である。はんだ材料には、ビスマスのほか好ましくはスズ及び銀、又はスズと銀と銅が含まれる。1つの格別に有利な実施形態によれば、はんだ材料は少なくとも、35重量%〜69重量%のビスマス、30重量%〜50重量%のスズ、1重量%〜10重量%の銀、及び0重量%〜5重量%の銅を含んでいる。1つの格別有利な実施形態によれば、はんだ材料は少なくとも、49重量%〜60重量%のビスマス、39重量%〜42重量%のスズ、1重量%〜4重量%の銀、及び0重量%〜3重量%の銅を含んでいる。
さらに別の有利な実施形態によれば、はんだ材料は、90重量%〜99.5重量%のスズを含んでおり、好ましくは95重量%〜99重量%、特に好ましくは93重量%〜98重量%で含んでいる。はんだ材料には、スズのほか好ましくは0.5重量%〜5重量%の銀、及び0重量%〜5重量%の銅が含まれている。
はんだ材料は、接続部材のはんだ領域と導電性構造体との間のスペースから、好ましくは1mmよりも僅かな漏れ幅で漏れ出るだけである。1つの有利な実施形態によれば、最大漏れ幅は0.5mmよりも小さく、例えばほぼ0mmである。このことは、板ガラスにおける機械的な応力の低減、接続部材の付着、はんだの節約、という点で、格別有利である。この場合、はんだ領域外縁から、はんだ材料がはみ出てはんだ材料層厚が50μmの層厚を下回った部位までの間隔を、最大漏れ幅と定義する。最大漏れ幅は、はんだ付けプロセス後、凝固したはんだ材料において測定される。望ましい最大漏れ幅は、はんだ材料体積と、接続部材と導電性構造体との間の垂直方向距離とを適切に選定することによって達せられ、これらは簡単な実験により求めることができる。接続部材と導電性構造体との間の垂直方向距離を、適切なプロセス工具例えばスペーサが一体化された工具などによって設定することができる。最大漏れ幅が負であってもよく、つまり電気的接続部材のはんだ領域と導電性構造体とにより形成されるスペース内に後退するようにしてもよい。本発明による板ガラスの1つの有利な実施形態によれば、接続部材のはんだ領域と導電性構造体とにより形成されたスペースにおける最大漏れ幅は、凹状のメニスカスの形状で後退している。凹状のメニスカスの形状は例えば、はんだ付けプロセスにおいてはんだがまだ液状である期間中に、スペーサと導電性構造体との垂直方向距離を長くすることにより形成される。これにより得られる利点とは、板ガラスにおいて、特にはんだ材料の大きなはみ出しが生じるクリティカルな領域において、機械的応力が低減されることである。
本発明の1つの有利な実施形態によれば、接続部材のコンタクト面にスペーサが設けられており、好ましくは少なくとも2つのスペーサ特に好ましくは少なくとも3つのスペーサが設けられている。この場合に有利であるのは、例えば型押しや深絞りなどによって、スペーサを接続部材と一体的に形成することである。好ましくはスペーサは、幅0.5×10-4m〜10×10-4mであり、高さ0.5×10-4m〜5×10-4m、特に好ましくは1×10-4m〜3×10-4mである。スペーサを設けることによって、一定の厚さで一様に溶融する均質なはんだ材料層が得られる。これにより接続部材と板ガラスとの間に生じる機械的応力を低減することができ、さらに接続部材の付着を向上させることができる。このことは、鉛フリーはんだ材料を使用したときに特に有利である。それというのも鉛フリーはんだ材料はその延性が小さいことから、鉛含有はんだ材料に比べて機械的応力を良好に補償することができないからである。
本発明の1つの有利な実施形態によれば、基板とは逆側の接続部材表面においてコンタクト面とは反対側に、少なくとも1つのコンタクトバンプが配置されており、このコンタクトバンプは、はんだプロセス中、接続部材をはんだ付け工具と接触させる役割を果たす。コンタクトバンプは好ましくは、少なくともはんだ付け工具と接触する領域において、凸状に湾曲した形状に成形される。さらに好ましくはコンタクトバンプの高さは0.1mm〜2mmであり、特に好ましくは0.2mm〜1mmである。コンタクトバンプの長さと幅は、好ましくは0.1mm〜5mmであり、特に格別好ましくは0.4mm〜3mmである。この場合に有利であるのは、例えば型押しや深絞りなどによって、コンタクトバンプを接続部材と一体的に形成することである。はんだ付けのために、コンタクト面が平坦に成形されている電極を用いることができる。この電極平面がコンタクトバンプと接触状態におかれる。その際、電極平面は基板表面と平行に配置される。電極平面とコンタクトバンプとが接触した領域により、はんだ付け部位が形成される。その際、はんだ付け部位のポジションは、コンタクトバンプの凸状表面において基板表面まで最大の垂直方向距離を有するポイントによって定まる。はんだ付け部位のポジションは、接続部材の上のはんだ付け電極のポジションには左右されない。このことは、はんだ付けプロセス中に再現可能な均一な熱分布を生じさせる点で、格別有利である。はんだ付けプロセス中の熱分布は、コンタクトバンプのポジション、サイズ、配置、及び形状によって定まる。
電気的接続部材は、少なくともはんだ材料に面したコンタクト面にコーティング(湿潤層)を有しており、このコーティングには、ニッケル、銅、亜鉛、スズ、銀、金、又はこれらの材料から成る合金、又はこれらの材料から成る複数の層が含まれ、特に銀が含まれる。このようにすることで、はんだ材料による接続部材の湿潤特性が向上し、さらには接続部材の付着特性が向上する。
本発明による接続部材は、好ましくはニッケル、スズ、銅、及び/又は銀によってコーティングされている。格別好ましくは本発明による接続部材に、有利にはニッケル及び/又は銅から成る付着促進層が設けられており、さらにこれに加えて、有利には銀から成るはんだ付け可能な層が設けられている。本発明による接続部材は、特に格別好ましくは、0.1μm〜0.3μmのニッケルによって、及び/又は3μm〜20μmの銀によって、コーティングされている。さらに接続部材に対し、ニッケルめっき、スズめっき、銅めっき、及び/又は銀めっきを施してもよい。ニッケルと銀によって、接続部材の電流耐性及び耐食性並びにはんだ材料による湿潤特性が改善される。
オプションとして、コネクションブリッジにもコーティングを施すことができる。ただしコネクションブリッジのコーティングは必須ではなく、その理由は、コネクションブリッジとはんだ材料がじかに接触するわけではないからである。つまり、コネクションブリッジの湿潤特性を最適化する必要はない。したがって、コネクションブリッジのコーティングを省くことができ、接続部材だけがコーティングされることから、接続部材及びコネクションブリッジを備えた本発明による板ガラスの製造コストが低減される。
1つの別の選択肢による実施形態によれば、コネクションブリッジにコーティングが施され、このコーティングには、ニッケル、銅、亜鉛、スズ、銀、金、又はこれらの材料から成る合金、又はこれらの材料から成る複数の層が含まれ、好ましくは銀が含まれる。好ましくはコネクションブリッジは、ニッケル、スズ、銅、及び/又は銀によってコーティングされる。コネクションブリッジは、特に格別好ましくは、0.1μm〜0.3μmのニッケルによって、及び/又は3μm〜20μmの銀によって、コーティングされる。さらにコネクションブリッジに対し、ニッケルめっき、スズめっき、銅めっき、及び/又は銀めっきを施してもよい。
電気的接続部材の形状によって、接続部材と導電性構造体との間のスペースに1つ又は複数のはんだ溜まりを形成することができる。接続部材におけるはんだ溜まりとはんだの湿潤特性によって、中間のスペースからはんだ材料が漏れ出るのが回避される。はんだ溜まりを、矩形、円形、又は多角形の形状にすることができる。
本発明はさらに、コネクションブリッジを有する二体型の接続部材を備えた板ガラスの製造方法にも関する。この方法は、以下のステップを有する。即ち、
a)コネクションブリッジを、接続部材の上面に取り付けて導電接続するステップと、
b)接続部材の下面の少なくとも1つのコンタクト面に、鉛フリーはんだ材料を塗布するステップと、
c)接続部材を鉛フリーはんだ材料とともに、導電性構造体の上に配置するステップと、
d)接続部材を導電性構造体とはんだ付けするステップと
を有する。
導電性構造体を、それ自体公知の方法により基板に取り付けることができ、例えばスクリーン印刷法によって取り付けることができる。導電性構造体の取り付けを、上述のステップa)及びステップb)の前、又はこれらのステップ中、或いはこれらのステップの後のタイミングで、実施することができる。
はんだ材料は好ましくは、規定の層厚、体積、形状、及び配置で、小さいプレート又は平坦な液滴として、接続部材の上に塗布される。はんだ材料の小プレートの層厚は、好ましくは0.6mm以下である。この場合、はんだ材料の小プレートの形状を、コンタクト面の形状にマッチさせるのが有利である。コンタクト面が例えば矩形状に形成されているならば、はんだ材料の小プレートを矩形状にするのがよい。
電気的接続部材と導電性構造体とを電気的に接続する際のエネルギーは、有利にはパンチ、熱極、ピストンはんだ付け、マイクロフレームはんだ付け、好ましくはレーザはんだ付け、熱風はんだ付け、誘導はんだ付け、抵抗はんだ付け、及び/又は超音波によって、供給される。
好ましくはコネクションブリッジは、接続部材表面に溶接又ははんだ付けされる。特に有利であるのは、コネクションブリッジを電極抵抗溶接、超音波溶接、又は摩擦溶接によって、接続部材の上に取り付けることである。
ステップd)に続いて、オプションとしてコネクションブリッジの変形が行われる。車体に板ガラスが取り付けられた後では、コネクションブリッジの自由端にはほとんど届かなくなってしまうので、コネクションブリッジを変形することで、極めて容易にブリッジのポジションに近づいて取り扱うことができるようになる。さらにこのように曲げることによって、正確に規定されたブリッジポジションが得られるようになる。変形後、コネクションブリッジの自由端は基板から離れる方向を指すようになる。コネクションブリッジの自由端と基板表面とが成す角度は、要求に応じて任意に選定可能である。また、本発明によるコネクションブリッジは容易に変形可能であるので、コネクションブリッジを曲げるためにごく僅かな力を加えるだけでよい。コネクションブリッジは半剛性のもしくはソリッドな材料から構成されており、柔軟になりすぎることもないので、塑性変形を実施して、コネクションブリッジのポジションを正確に規定することができる。本発明によるコネクションブリッジの変形は、工具を用いず手だけで実施される。その際に僅かな力が加わっても、コネクションブリッジよりもかなり剛性のある接続部材の捻れが阻止される。さらにこのようにすることで、それに伴うはんだ部位の損傷も防止される。
板ガラスが車両に組み込まれ、必要に応じて変形された後、コネクションブリッジは、プラグコネクタ、例えば銅から成る薄片、撚線又は編組線を介して、車載電子系統に接続される。好ましくは、持続的な安定性を保証しかつ接点のすべりを阻止する一方、リバーシブルでもあるプラグコネクタが選択される。このようにすれば、コネクションブリッジと車載電子系統との間の接続ケーブルに損傷が発生した場合、それを簡単に交換することができる。これに対し、先に挙げた別の接触接続手法であると、接点のはんだ付け又は溶接が必要となる。
本発明はさらに、導電性構造体を備えた本発明による板ガラスの使用にも関するものであり、本発明による板ガラスは、車両、建築用ガラス、又は構造用ガラスに使用され、特に自動車、レール車両、航空機又は船舶に使用される。この場合、接続部材は、板ガラスの導電性構造体例えば発熱体又はアンテナなどを、外部の電気系統例えば増幅器、制御ユニット又は電圧源などと接続するために用いられる。特に本発明によれば、本発明による板ガラスはレール車両又は自動車において用いられ、有利にはフロントウィンドウガラス、リアウィンドウガラス、サイドウィンドウガラス、及び/又はルーフウィンドウガラスとして用いられ、特に加熱可能なガラスとして、又はアンテナ機能を備えたガラスとして用いられる。
次に、図面及び実施例を参照しながら本発明について詳しく説明する。図面は概略的なものであり、原寸通りに描かれたものではなく、これらの図面によって本発明が限定されてしまうものではない。
接続部材及びコネクションブリッジを備えた本発明による板ガラスを略示した斜視図 図1による板ガラスを断面カットラインAA′に沿って見た断面図 図1による板ガラスを上から見た平面図 図1及び図2による本発明による板ガラスを、接続部材及び成形されたコネクションブリッジとともに示す図 本発明による板ガラスの別の形態を、接続部材及びコネクションブリッジ並びに付加的なコンタクトバンプ及びスペーサとともに示す図 図5aによる板ガラスを断面カットラインBB′に沿って見た断面図 接続部材及びコネクションブリッジを備えた板ガラスを製造するための本発明による方法を示すフローチャート
図1には、接続部材(3)及びコネクションブリッジ(4)を備えた本発明による板ガラスが示されている。基板(1)は、ソーダ石灰ガラスから成り熱によりプレストレスが与えられた厚さ3mmの単板安全ガラスから成り、この基板(1)の上にスクリーン印刷マスク(6)が取り付けられている。基板(1)は、幅150cm、高さ80cmであり、スクリーン印刷マスク(6)の領域の短辺のところに、コネクションブリッジ(4)を備えた接続部材(3)が取り付けられている。基板(1)の表面には、導電性構造体(2)が発熱体構造として取り付けられている。導電性構造体には銀粒子とガラスフリットが含まれており、この場合、銀の含有量は90%よりも高い。板ガラスの周縁領域において、導電性構造体(2)が10mmまで拡がっている。この領域に鉛フリーはんだ材料(5)が取り付けられており、これによって導電性構造体(2)が接続部材(3)のコンタクト面(7)と接続される。車体に取り付けられた後、接触接続個所はスクリーン印刷マスク(6)によって隠される。鉛フリーはんだ材料(5)によって、導電性構造体(2)と接続部材(3)との持続的な電気的及び機械的接続が確実に行われるようになる。鉛フリーはんだ材料(5)には、57重量%のビスマスと、42重量%のスズと、1重量%の銀が含まれている。鉛フリーはんだ材料(5)の厚さは250μmである。この場合、接続部材(3)はブリッジ形状である。接続部材は、それぞれ1つのコンタクト面(7.1,7.2)が下面に設けられた2つの脚部と、これらの脚部間に延在するブリッジ形状区間とを有している。ブリッジ形状区間において接続部材(3)の表面に、コネクションブリッジ(4)が溶接されている。コネクションブリッジ(4)は、接続部材(3)の外縁とじかに接触して配向されていて、向き合った外縁を越えて接続部材(3)の脚部の向きで延在しており、それによって接続部材(3)とコネクションブリッジ(4)は、それらが合わさってE字形の配置となっている。電気的接続部材(3)は、幅4mm、長さ24mmであり、EN 10 088-2に準拠する材料番号1.4509の鋼(ThyssenKrupp Nirosta(登録商標)4509)から成り、これは20℃〜300℃の温度範囲で10.5×10-6/℃の熱膨張率を有する。接続部材(3)の材料厚は0.8mmである。コネクションブリッジ(4)は、高さ0.8mm、幅6.3mm、長さ27mmである。コネクションブリッジ(4)は、材料番号CW004A (Cu-ETP)の銅から成り、1.8μΩ・cmの電気抵抗率を有する。
図2には、図1による板ガラスを断面カットラインAA′に沿って見た断面図が示されている。基板(1)の上にスクリーン印刷マスク(6)が被着されており、さらにその上に導電性構造体(2)が設けられている。カットラインAA′のところでカットされた接続部材(3)のブリッジ形状区間は、ハッチングされて描かれている一方、接続部材(3)の脚部は、ドットが付されて描かれている。接続部材(3)のブリッジ形状区間の上に、コネクションブリッジ(4)が載置されており、そこで溶接されている。接続部材(3)の下面には第2のコンタクト面(7.2)があり、この面で接続部材(3)の脚部が導電性構造体(2)と接触している。接続部材と導電性構造体とを、導電性を伴って機械的に安定して接続するために、第2のコンタクト面(7.2)上に鉛フリーはんだ材料(5)が塗布されている。鉛フリーはんだ材料(5)は、接続部材(3)と導電性構造体(2)との間のスペースから、凹状のメニスカスを形成しながら漏れ出ている。接続部材(3)において第1のコンタクト面(7.1)を含む部分については図示しなかったが、その部分もここで説明した接続部材(3)と同じように構成されている。
図3には、図1による板ガラスを上から見た平面図が示されている。接続部材(3)とコネクションブリッジ(4)とが合わさってE字形の配置が形成され、この場合、コネクションブリッジ(4)は、接続部材(3)の脚部間でそれらの脚部と平行に延在しており、脚部と同じ方向を向いている。
図4には、図1及び図2に示した本発明による板ガラスが、接続部材(3)及び成形されたコネクションブリッジ(4)とともに、断面カットラインAA′に沿って示されている。この図に示した本発明による板ガラスの全般的な構造は、図1及び図2を参照しながら説明した構造と同様であるが、ここではコネクションブリッジ(4)が、基板(1)から遠ざかる方向で上に向かって曲げられている。コネクションブリッジ(4)の自由端は、接続部材(3)とじかには接続されておらず、基板(1)の表面に対し90°の角度を成しており、基板(1)から離れる方向を指している。このようにすることで、組み込まれた状態であっても、ブリッジポジションへの容易な接近及び取り扱いが著しく向上し、さらにそのポジションが正確に規定されたものとなる。
図5a及び図5bには、本発明による板ガラスの別の形態が、接続部材(3)及びコネクションブリッジ(4)並びに付加的なスペーサ(8)及びコンタクトバンプ(9)とともに示されている。図5aに示した平面図では、スペーサ(8)は接続部材(3)によって見えなくなっている。図5bには、カットラインBB′に沿って見た接続部材(3)における一方の脚部の断面が示されている。この場合、カットされた接続部材の面は、ハッチングされて表されている。図5bを描いた視点であれば、接続部材(3)の第1のコンタクト面(7.1)に設けられた2つのスペーサ(8)を見ることができる。第2のコンタクト面(7.2)も、同様にその面に配置された2つのスペーサ(8)を有している(ここでは図示されていない)。スペーサ(8)は、コンタクト面(7)のところで接続部材(3)の脚部に型押しされており、したがって接続部材(3)と一体に形成されている。スペーサ(8)は、球欠状に形成されており、高さ2.5×10-4m、幅5×10-4mである。スペーサ(8)により、鉛フリーはんだ材料(5)の均質な層の形成が促進される。このことは、接続部材(3)の固着という点で、特に有利である。コンタクトバンプ(9)は、コンタクト面(7)とは反対側に位置しかつ基板(1)とは逆側にある接続部材(3)の表面に配置されている。コンタクトバンプ(9)は、接続部材(3)の脚部に型押しされており、したがって接続部材(3)と一体に形成されている。コンタクトバンプ(9)は、球欠状に形成されており、高さ2.5×10-4m、幅5×10-4mである。コンタクトバンプ(9)は、はんだ付けプロセス中、接続部材(3)とはんだ付け工具との接触のために用いられる。コンタクトバンプ(9)によって、はんだ付け工具が正確にポジショニングされているか否かに左右されることなく、再現可能な規定どおりの熱分布が保証される。
図6には、接続部材(3)及びコネクションブリッジ(4)を備えた板ガラスを製造するための本発明による方法のフローチャートが示されている。最初にコネクションブリッジ(4)が、接続部材(3)の上面に取り付けられて導電接続される。その後、接続部材(3)の下面において少なくとも1つのコンタクト面(7)の上に、鉛フリーはんだ材料(5)が塗布され、さらに接続部材(3)が鉛フリーはんだ材料(5)とともに、導電性構造体(2)の上に配置される。それによって、接続部材(3)が導電性構造体(2)とはんだ付けされる。コネクションブリッジ(4)への容易な接近及び取り扱いを向上させる目的で、好ましくはこれに続いて一方の側だけに負荷を加えることで、コネクションブリッジ(4)が、その外側の自由端において成形される。コネクションブリッジ(4)の成形を、先行するステップが実施された直後に行ってもよいし、又は板ガラスを車体に組み込んでから行うこともできる。好ましいのは板ガラスの組み込み後に行うことである。
次に、それぞれ鉛フリーはんだ材料に関して、従来技術による一体型の接続部材を備えた板ガラスと、本発明による二体型の接続部材及びコネクションブリッジを備えた板ガラスとについて行った一連の試験に基づき、本発明を対比して説明する。
表1には、従来技術により公知の接続部材及び/又は本発明による接続部材において使用可能な種々の材料のいくつかの選択肢が示されている。最後の列に記入されている備考欄には、この表に記載された物理特性の出典が挙げられている。
Figure 2016506020
出典1:Werkstoffdatenblaetter Deutsches Kupferinstitut
(ドイツ銅協会の材料データシート)
出典2:Werkstoffdatenblaetter ThyssenKrupp
(ティッセンクルップの材料データシート)
一連の試験では、コネクションブリッジ(4)を備えた本発明による接続部材(3)を、従来技術による3つの異なる接続部材と比較した。正確に対比できるようにする目的で、コネクションブリッジを備えた本発明による二体型の接続部材も、コネクションブリッジを備えた従来技術による公知の一体成形された接続部材も、同一の幾何学的形状とした。この場合、接続部材の幾何学的形状は、図1に示した配置構成に対応する。基板(1)として、ソーダ石灰ガラスから成り熱によりプレストレスが与えられた厚さ3mmの単板安全ガラスに、スクリーン印刷マスク(6)が被着された。基板(1)を、幅150cm、高さ80cmとし、スクリーン印刷マスク(6)の領域の短辺のところに、コネクションブリッジ(4)を備えた接続部材(3)を取り付けた。それぞれ用いられた接続部材には2つの脚部を設け、それらの脚部の下面にそれぞれ1つのコンタクト面(7.1,7.2)を設けた。基板(1)の表面に、導電性構造体(2)を発熱体構造として取り付けた。その際、この導電性構造体は、銀粒子とガラスフリットを含有させ、銀の含有量を90%よりも高くなるように選定した。板ガラス(1)の周縁領域において、導電性構造体(2)を10mmまで拡げた。この領域に、種々の接続部材を取り付けた。それらの接続部材の取り付けのために、57重量%のビスマスと42重量%のスズと1重量%の銀とから成る鉛フリーはんだ材料(5)を用い、このはんだ材料を、接続部材のコンタクト面(7)と導電性構造体(2)との間に、厚さ250μmで塗布した。この実施例及び比較実施例で用いた接続部材は、同一のブリッジ形状を有する。接続部材のブリッジ形状区間において、接続部材表面にそれぞれ1つのコネクションブリッジを配置した。その際、コネクションブリッジを、接続部材の外縁とじかに接触して配向し、向き合った外縁を越えて接続部材の脚部の向きで延在させ、それによって接続部材とコネクションブリッジを、それらが合わさってE字形の配置となるようにした。使用された接続部材の幅を4mm、長さを24mmとした。さらに接続部材の材料厚を0.8mmとし、コネクションブリッジの高さを0.8mm、幅を6.3mm、長さを27mmとした。比較例では、コネクションブリッジを接続部材と一体に成形し、つまりは同一の材料から成るものとした。本発明による実施例では、本発明による接続部材(3)の表面にコネクションブリッジ(4)を溶接した。その際にコネクションブリッジ(4)及び接続部材(3)を、2つの部分から成るように成形し、それぞれ異なる材料から成るようにした。
表2には、接続部材とコネクションブリッジについて、本発明による実施例において用いられた材料と、比較例において用いられた材料とが示されており、さらに接続部材とコネクションブリッジの実装形態が一体型であるのか二体型であるのかが示されている。
Figure 2016506020
次いで実施例1と比較例2〜4による実験において、様々な試験を実施した。1番目の一連の試験において、被検体に対しその安定性について冷熱サイクル試験を実施した。その際、被検体を+80℃〜−30℃の冷熱サイクルに晒した。2番目の一連の試験において、基板(1)から遠ざかる向きで90°の角度となるよう、図4に示したようにコネクションブリッジを上に向けて曲げた。これに続いて、はんだ部位の損傷及び接続部材の捻れについて被検体を評価した。さらに個々のコネクションブリッジの電気抵抗率を比較した。これらはコネクションブリッジの導電率に対する尺度を成すものであり、この場合、導電率はできるかぎり高くなくてはならない。表3には、実施例1及び比較例2〜4の一連の試験の結果が示されている。
Figure 2016506020
表3からわかるように、実施例1と比較例3においてのみ、冷熱サイクル試験において、及びコネクションブリッジを変形した際に、被検体のいかなる損傷も発生しなかった。比較例2では、冷熱サイクル試験において被検体が損傷した。この場合、基板と接続部材の熱膨張率とが異なることに起因して、接続部材コンタクト面の領域において、ガラスの破砕が発生した。さらに比較例2では、コネクションブリッジを変形した際に、はんだ部位が損傷した。比較例2の接続部材は、容易に変形可能な銅から成ることから、コネクションブリッジを曲げた際にブリッジ形状の接続部材の捻れが発生し、それが損傷するに至った。比較例4の場合、冷熱サイクル試験では被検体の損傷は発生しなかったが、接続部材の剛性がなさすぎたために、変形プロセス中にはんだ部位が損傷するに至った。さらにここで言及しておきたいのは、比較例4で用いられたチタン材料は高価であるし、はんだ付けをするのがほとんど困難である、ということである。被検体のこの種の損傷は、製造ルーチンにおいて許容することはできず、したがって実施例1と比較例3だけしか十分な安定性を有していない。比較例3の場合、接続部材とコネクションブリッジは導電性がよくない鋼から成り、本発明による実施例1と比較すると、そのことからコネクションブリッジにおいて著しく大きな電圧降下が発生するが、このような電圧降下は、最適な電流の流れを確保する目的で、できるかぎり僅かに抑えたい。したがって、温度耐性が十分にあり、かつ任意に変形可能なコネクションブリッジを備え、しかもコネクションブリッジにおける電圧降下がごく僅かにしか発生しない接続部材を提供できるのは、実施例1に示した本発明による解決手段だけである。このような結果は、当業者にとって驚くべきものであり、予期しなかったことである。
1 透明な基板
2 導電性構造体
3 接続部材
4 コネクションブリッジ
5 鉛フリーはんだ材料
6 スクリーン印刷マスク
7 コンタクト面
7.1 第1のコンタクト面
7.2 第2のコンタクト面
8 スペーサ
9 コンタクトバンプ
AA′ 断面カットライン
BB′ 断面カットライン

Claims (15)

  1. コネクションブリッジ(4)を有する少なくとも1つの接続部材(3)を備えた板ガラスにおいて、該板ガラスは、
    少なくとも一部分の上に導電性構造体(2)を備えた基板(1)と、
    前記導電性構造体(2)の少なくとも一部分の上に設けられた少なくとも1つの電気的接続部材(3)と、
    前記接続部材(3)の少なくとも一部分の上に設けられたコネクションブリッジ(4)と、
    前記電気的接続部材(3)を少なくとも一部分で前記導電性構造体(2)と接続する鉛フリーはんだ材料(5)と
    を少なくとも含み、
    前記基板(1)と前記接続部材(3)の熱膨張率の差は、5×10-6/℃よりも小さく、
    前記コネクションブリッジ(4)は銅を含有し、半剛性の部材として成形されており、
    前記接続部材(3)の材料組成と前記コネクションブリッジ(4)の材料組成はそれぞれ異なる
    ことを特徴とする板ガラス。
  2. 前記コネクションブリッジ(4)の電気抵抗率は、0.5μΩ・cm〜20μΩ・cmであり、有利には1.0μΩ・cm〜15μΩ・cmであり、特に有利には1.5μΩ・cm〜11μΩ・cmである、
    請求項1に記載の板ガラス。
  3. 前記接続部材(3)は、チタン、鉄、ニッケル、コバルト、モリブデン、銅、亜鉛、スズ、マンガン、ニオブ、及び/又はクロム、及び/又は前記材料から成る合金、有利には鉄の合金、を含む、
    請求項1又は2に記載の板ガラス。
  4. 前記接続部材(3)は少なくとも、66.5重量%〜89.5重量%の鉄、10.5重量%〜20重量%のクロム、0重量%〜1重量%の炭素、0重量%〜5重量%のニッケル、0重量%〜2重量%のマンガン、0重量%〜2.5重量%のモリブデン、0重量%〜2重量%のニオブ、及び0重量%〜1重量%のチタン、を含む、
    請求項3に記載の板ガラス。
  5. 前記接続部材(3)は少なくとも、77重量%〜84重量%の鉄、16重量%〜18.5重量%のクロム、0重量%〜0.1重量%の炭素、0重量%〜1重量%のマンガン、0重量%〜1重量%のニオブ、0重量%〜1.5重量%のモリブデン、及び0重量%〜1重量%のチタン、を含む、
    請求項4に記載の板ガラス。
  6. 前記コネクションブリッジ(4)は、チタン、鉄、ニッケル、コバルト、モリブデン、亜鉛、スズ、マンガン、ニオブ、ケイ素、クロム、及び/又は前記材料から成る合金を含む、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の板ガラス。
  7. 前記コネクションブリッジ(4)は、45.0重量%〜99.9重量%の銅、0重量%〜45重量%の亜鉛、0重量%〜15重量%のスズ、0重量%〜30重量%のニッケル、及び0重量%〜5重量%のケイ素、を含む、
    請求項6に記載の板ガラス。
  8. 前記コネクションブリッジ(4)は、58重量%〜99.9重量%の銅及び0重量%〜37重量%の亜鉛を含み、有利には60重量%〜80重量%の銅及び20重量%〜40重量%の亜鉛を含む、
    請求項7に記載の板ガラス。
  9. 前記導電性構造体(2)は少なくとも銀を含み、有利には銀粒子とガラスフリットを含み、5μm〜40μmの層厚を有する、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の板ガラス。
  10. 前記基板(1)はガラスを含み、有利には平板ガラス、フロートガラス、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、及び/又はソーダ石灰ガラスを含む、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の板ガラス。
  11. 前記鉛フリーはんだ材料(5)は、スズ、ビスマス、インジウム、亜鉛、銅、銀、及び/又は前記材料の混合物、及び/又は前記材料の合金を含む、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の板ガラス。
  12. 前記鉛フリーはんだ材料(5)は、35重量%〜69重量%のビスマス、30重量%〜50重量%のスズ、1重量%〜10重量%の銀、及び0重量%〜5重量%の銅、を含む、
    請求項11に記載の板ガラス。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の板ガラスの製造方法において、
    a)コネクションブリッジ(4)を、接続部材(3)の上面に取り付けて導電接続するステップと、
    b)前記接続部材(3)の下面において少なくとも1つのコンタクト面(7)に、鉛フリーはんだ材料(5)を塗布するステップと、
    c)前記接続部材(3)を前記鉛フリーはんだ材料(5)とともに、基板(1)の上に設けられた導電性構造体(2)の上に配置するステップと、
    d)前記接続部材(3)を前記導電性構造体(2)とはんだ付けするステップと
    を有することを特徴とする、
    板ガラスの製造方法。
  14. 次に、前記コネクションブリッジ(4)の端部において、一方の側だけに負荷を加えて前記コネクションブリッジ(4)を塑性変形する、
    請求項13に記載の方法。
  15. 車両、航空機、船舶、建築用ガラス、及び構造用ガラスのための、導電性構造体を備えた板ガラスとして用いられ、有利には発熱導体及び/又はアンテナ導体を備えた板ガラスとして用いられる、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の板ガラスの使用。
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