[0057] 循環血管内の動脈瘤等の血管欠損、および出血性脳卒中を含むその欠損の影響を経験する患者を治療するための医療デバイスおよび治療の方法が、本明細書に記載される。例えば、本明細書に記載されるデバイスおよび方法は、蛇行性、小径であり、および/またはそうでなければアクセス困難な血管系に存在する血管欠損を治療するために有用であり得る。より具体的に、本明細書に記載されるデバイスおよび方法は、嚢状(バルーン型または漿果状とも称される)動脈瘤、分岐動脈瘤、瘻孔、および神経血管系内の欠損を含む、血管系内の他の欠損を治療するために有用であり得る。本明細書に記載される医療デバイスおよび治療方法は、出血事象を低減することができるが、動脈瘤と、動脈瘤膨隆が(例えば、動脈瘤の頸部に)形成される親血管との間の開口部の内皮化を促進することができる。
[0058] 動脈瘤の体積の全てまたは実質的に全てを占めるため、および/または動脈瘤における、もしくはその近位の内皮化を促進するための医療デバイスの様々な実施形態が、本明細書に記載される。いくつかの実施形態において、医療デバイスは、電気陽性織布または編組材料を含む、拡張型インプラントを含む。編組または織物を形成するフィラメントまたはストランドは、デバイスへの、したがって欠損内の内皮細胞の動員および/または貯留を促すように構成される。拡張型インプラントは、管状または他の送達拘束具(例えば、カテーテルまたはカニューレ)からの解放時に、動脈瘤の嚢内で非線形の所定の3次元形状を取るように構成される。電気陽性織布または編組材料は、特定の多孔性を有し、拡張型インプラントが拡張した構成であるとき、フィラメントまたはストランド間に複数の開口部を含む。そのような開口部は、その部位に動員される内皮細胞を有するために、血液環境において理想的である。材料の電気陽性は、血液および体組織の電気陰性電荷の存在下で内皮下を促す。言い換えれば、拡張型インプラントの電気陽性は、(比較して電気陰性の)血液および組織の電荷に関連して、内皮化を促進する欠損内環境を提供する。欠損内の内皮化は、最終的に、親血管からの欠損部被包化をもたらすことができる。例えば、動脈瘤の頸部の上の内皮層の成長および発達は、動脈瘤を親血管から被包化することができ、血流動態を欠損部において平衡させる。そのようなものとして、異常な血流に耐え、かつ欠損を創出し得る流動圧を再分配する組織が体内から創出されるため、デバイスは、欠損の治癒を促進し、再開通を防ぐように構成され得る。内皮化により治癒するとき、圧力は、治療後の欠損における再開通を妨げる方法で、親血管に沿って均一に分散される。さらに、一旦内皮化プロセスが完了すると、親血管内からの血液は、被包化された欠損にアクセスしなくなる。追加として、その部分が親血管から動脈瘤への血流を途絶させるように、一旦インプラントが動脈瘤内で展開されると、拡張型インプラントの少なくとも一部分は、動脈瘤の頸部の上に位置決めされ得る。そのようなものとして、拡張型インプラントは、動脈瘤の頸部の上の内皮層の成長および発達に先立って、およびそれに加えて、血流途絶を提供する。
[0059] 本明細書に記載される医療デバイスは、挿入部分(例えば、ガイドワイヤ)と、例えば、メッシュ状構成の織物または編組フィラメントで形成された拡張型インプラントとを含むことができる。メッシュおよび編組という用語は、それぞれ本明細書において、ワイヤまたはポリマーの織物もしくは編組フィラメントまたはストランドの布地または材料を指し得る。医療デバイスの拡張型インプラントは、血管への送達のために圧縮する、または潰れるように構成されることができる。いくつかの実施形態において、医療デバイスは、例えば、マイクロカテーテル、カニューレ、送達管、またはシース等の送達デバイスを通して、潰れた、または圧縮された構成である間に挿入されることができる。いくつかの実施形態において、医療デバイスは、そのような送達デバイスを使用せずに展開され得る。
[0060] 医療デバイスの拡張型インプラントは、拡張型インプラントが、神経血管系の細い拘束具内および/または送達カテーテルの管腔内に適合し得る直径を有するように、潰れた、または圧縮された構成を有することができる。医療デバイスの拡張型インプラントは、例えば、圧縮および拡張することができるストランドの配置(例えば、ストランドまたはフィラメントのメッシュまたは編組配置)で形成され得る。そのような材料としては、ニチノール、MP35N、ステンレス鋼、コバルトクロム、チタン、白金、タンタル、タングステン、もしくはそれらの合金、またはポリエステル、ポリエチレン(PET)、ダクロン、PEEK、ベクトロン、および縫合糸材料が挙げられ、Fort Wayne Metals(Fort Wayne、Indiana)、California Fine Wire Company(Grover Beach,California)、他の金属製造業者、Ethicon Inc.(Somerville,New Jersey)、Genzyme(Cambridge,Massachusetts)、Poly−Med,Inc.(Anderson,South Carolina)、および/または他の医療用縫合糸および繊維製造業者から入手可能である。拡張型インプラントは、医療デバイスの挿入部分の上で、および/またはそれに沿って圧縮され得る。挿入部分は、例えば、ワイヤであり得る。いくつかの実施形態において、医療デバイスは、送達デバイスの管腔内に移動可能に配設可能な挿入部分を含む。挿入部分の遠位部分は、拡張型インプラントに結合され得る。拡張型インプラントは、欠損部(例えば、動脈瘤)内に配設されている間、またはそれが欠損部に挿入されているとき、潰れた構成から拡張した構成に移動され得る。
[0061] いくつかの実施形態において、拡張型インプラントは、超弾性または形状記憶材料(例えば、ニチノール等)のフィラメントで形成されることができ、編組またはメッシュは、拡張型インプラントを医療デバイスの挿入部分に取り付ける前に、所定の形状に設定され得る。そのような実施形態において、拡張型インプラントが展開され、拡張するとき、偏向した所定の形状を取る。所定の形状は、球体形状等の一般形状であり得るか、または患者内の標的動脈瘤の形状に基づくカスタムメイドの形状であり得る。適切な材料は、本明細書により詳細に記載される。
[0062] 本明細書に記載される医療デバイスは、様々に異なるサイズの開口(本明細書において「開口部」または「細孔」とも称される)を有する織布メッシュまたは編組で形成された1つ以上の拡張型インプラントを含むことができる。言い換えれば、デバイスは、特定の多孔性または細孔密度を有する材料で形成される。いくつかの実施形態において、拡張型インプラントは、フィラメントの密度の変化を有するメッシュまたは編組の断片を有することができ、より低密度(すなわち、より高多孔性)の部分または帯によって間隔を空けた間隔が密な(すなわち、より低多孔性)フィラメントの部分または帯を含み得る。より低密度の編組部分は、その編組内により大きな開口部を有し得るが、より密な編組部分は、その編組内により小さな開口部を有し得る。材料(例えば、内皮細胞等の体組織)は、拡張型インプラントのメッシュの隙間に進入および/または付着するように促され得る。例えば、より密な編組部分を使用して、より優れた内皮細胞付着を促すことができ、より低密度の編組部分を使用して、患者に埋め込まれる全重量および/または材料を低減させることができる。より低密度の断片は、拡張型インプラントの最終形状を導くこともできる。例えば、より低密度の(より開口した)メッシュまたは編組の断片は、インプラントの拡張効果を導くことができる。
[0063] いくつかの実施形態において、医療デバイスは、送達カテーテル(例えば、マイクロカテーテル)の管腔を通して医療デバイスを挿入することによって、血管系内の所望の治療部位に送達され得る。拡張型医療デバイスは、潰れた、または圧縮された構成で、送達カテーテルを通して挿入され得る。拡張型医療デバイスの拡張型インプラントは、治療部位(例えば、動脈瘤の嚢の中)で送達カテーテルの遠位端から出て、拡張した構成に移動することができる。いくつかの実施形態において、送達カテーテルを使用して、拡張型インプラントを圧縮する、または潰す。例えば、拡張型インプラントは、偏向した拡張構成で形成されることができ、それがカテーテルの管腔内に置かれるときに圧縮される。拡張型インプラントは、カテーテルから外に出ると、その偏向した拡張構成を取り得る。拡張した構成で、拡張型インプラントの第1の部分は、拡張型インプラントの第2の部分と実質的に重なる。拡張型インプラントの第1および第2の部分は、別個の構造であり得るか、または一体もしくはモノリシックに構成されたデバイスの部分であり得る。
[0064] 本明細書に記載される拡張型インプラント等の医療デバイスは、第1の多孔質部材と、第1の多孔質部材に結合された第2の多孔質部材とを含み得る。第1および第2の多孔質部材のそれぞれは、第1の端部と第2の端部とを含む。第1および第2の多孔質部材は、それぞれ血管を挿通するための潰れた構成、および動脈瘤の嚢によって画定された体積の少なくとも一部分を占めるための拡張した構成を有する。いくつかの実施形態において、第1の多孔質部材は、実質的に細長く、その潰れた構成よりもその拡張した構成でより広い幅を有する。第2の多孔質部材は、実質的に細長く、その潰れた構成よりもその拡張した構成でより広い幅を有する。いくつかの実施形態において、第1の多孔質部材の幅は、例えば、第1および第2の多孔質部材のそれぞれがそれらの拡張した構成であるとき、第2の多孔質部材の幅より大きい。
[0065] いくつかの実施形態において、第1の多孔質部材は、その潰れた構成で第1の体積を占め、その拡張した構成で第2のより大きな体積を占めるように構成される。例えば、第1の多孔質部材は、その拡張した構成で実質的に球形、楕円形、または他の適切な形状を有することができ、その潰れた構成の第1の多孔質部材の実質的に細長い形状より大きな体積を占める。第2の多孔質部材は、第2の多孔質部材の第1のセグメントが第2の多孔質部材の第2のセグメントと重なるように、拡張した構成の3次元構成に移動または湾曲するように構成されることができる。第2の多孔質部材は、その拡張した構成で、第1の多孔質部材をその拡張した構成で受容するように構成された内部領域を画定することができる。例えば、いくつかの実施形態において、第2の多孔質部材は、第1の多孔質部材を受容するように構成された開口内部領域を持つ実質的に球体形状を有する。
[0066] いくつかの実施形態において、本明細書に記載される拡張型インプラント等の医療デバイスは、第1の多孔質部材と、第2の多孔質部材とを含み得る。第1および第2の多孔質部材のそれぞれは、第1の端部と第2の端部とを含む。第1および第2の多孔質部材は、それぞれ血管を挿通するための潰れた構成と、動脈瘤の嚢によって画定された体積の少なくとも一部分を占めるための拡張した構成とを有する。第1および第2の多孔質部材は、それぞれ潰れた構成で実質的に細長い。第1の多孔質部材は、その拡張した構成で、第2のセグメントと重なるように構成された第1のセグメントを含み、内部領域を画定する3次元形状を有する。第2の多孔質部材は、第1および第2の多孔質部材のそれぞれが、それらそれぞれの拡張した構成であるとき、第1の多孔質部材の内部領域内に配設されるように構成される。いくつかの実施形態において、第2の多孔質部材は、第1の多孔質部材と一体的またはモノリシックに形成され得る。いくつかの実施形態において、第2の多孔質部材は、第1の多孔質部材を形成する同じフィラメントを使用して織られ得る、または編み組まれ得る。
[0067] いくつかの実施形態において、拡張型インプラントは、超弾性形状記憶合金の繊維またはポリマー繊維を含む編組管の形態である。いくつかの実施形態において、拡張型インプラントは、実質的に球形輪郭を誘導する形状変形をもたらし得る。いくつかの実施形態において、拡張型インプラントは、らせん形輪郭を誘導する形状変形をもたらし得る。いくつかの実施形態において、形状変形は、半径方向の拡張および/または軸方向の短縮を誘導することを含み得る。
[0068] 本明細書に記載される医療デバイスを使用して、動脈瘤の嚢によって画定された体積の少なくとも一部分を占める、および/または例えば、出血性脳卒中につながり得る動脈瘤への血流を阻害もしくは停止するように、動脈瘤の頸部の内皮化を促進することができる。いくつかの実施形態において、ワイヤまたはポリマーフィラメントを使用して、拡張可能であり得る織布メッシュまたは編組ストランドを形成することができ、動脈瘤における内皮細胞付着を促進するようにサイズ指定された開口を有することができる。
[0069] 本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。したがって、例えば、「1つの管腔(a lumen)」という用語は、単一の管腔または管腔の組み合わせを意味するよう意図される。さらに、「近位」および「遠位」という語は、それぞれ医療デバイスを患者に挿入する操作者(例えば、執刀医、医師、看護師、技師等)に近い方向、および離れた方向を指し、デバイスの先端(すなわち、遠位端)が最初に患者の体内に挿入される。したがって、例えば、患者の体内に最初に挿入される端部は、医療デバイスの遠位端であるが、患者の体外にある、または後に体内に挿入される端部は、医療デバイスの近位端である。追加として、同様に特定される要素を説明するために使用される「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語は、単に明確性の目的であり、優先を暗示すること、またはそのような数値識別子が特許請求の範囲内の特定の要素と関連付けられなければならないことを意味しない。
[0070] 図1および図2は、それぞれ第1の構成および第2の構成の、実施形態に従う血管医療デバイス100の概略図である。医療デバイスは、動脈瘤の治癒を促進するように構成される。より具体的に、医療デバイスの少なくとも一部分は、動脈瘤の嚢によって画定された体積の少なくとも一部分を占めるように構成され、いくつかの実施形態において、医療デバイスの少なくとも一部分は、動脈瘤の頸部の上の内皮細胞付着を促進するように構成される。一旦、動脈瘤頸部の上の内皮化が完了すると、親血管(すなわち、動脈瘤が上に形成された血管)から動脈瘤嚢への血流が阻止される。
[0071] 医療デバイス100は、挿入部分102と、拡張型インプラント110とを含み得る。挿入部分102は、例えば、拡張型インプラント110の近位部分112等において拡張型インプラント110に結合される。いくつかの実施形態において、挿入部分102は、拡張型インプラント110に着脱可能に結合される。このように、挿入部分102は、動脈瘤への拡張型インプラントの送達の後に拡張型インプラント110から分離され、患者の血管系から除去される。挿入部分102は、例えば、ガイドワイヤまたはワイヤの遠位端部分であり得る。医療デバイス100を、カニューレまたはカテーテル104(図1および2に破線で示される)と共に使用し、例えば、拡張型インプラント110を動脈瘤に送達することができる。
[0072] 拡張型インプラント110は、動脈瘤内(例えば、動脈瘤の嚢内)で展開されるように構成される。拡張型インプラント110は、第1の部分120および第2の部分130を有する。図1に示されるように、拡張型インプラント110は、第1の部分120および第2の部分130が実質的に直線上に整列される、第1の構成を有する。その第1の構成で、拡張型インプラント110は、血管を挿通するために構成される。拡張型インプラント110はまた、その第1の構成であるとき、動脈瘤の頸部を挿通するためにも構成される。
[0073] 拡張型インプラント110は、その第1の構成と、図2に示されるように、第2の部分130が第1の部分120と少なくとも部分的に重なる、第2の構成との間を移動可能である。例えば、第2の部分130は、第1の部分120および第2の部分130の複数のセグメントが重なるように、複数回屈曲、湾曲、および/またはねじれるように構成され得る。追加として、第1の部分120および第2の部分130のうちの少なくとも1つは、それぞれの第1または第2の部分がそれ自体と重なるように、複数回屈曲または湾曲するように構成され得る。いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110は、複数の第1の部分および複数の第2の部分を有することが理解され得る。言い換えれば、拡張型インプラントは、動脈瘤の体積の全てまたは実質的に全てを占めるように、その展開された構成でそれ自体が連続的に重なり得る。
[0074] 拡張型インプラント110は、その第2の構成で、動脈瘤の嚢によって画定された体積の少なくとも一部分を占めるように構成される。いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110がその第2の構成であるとき、拡張型インプラントの少なくとも一部分は、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成される。例えば、第2の部分130が第1の部分120と重なる、拡張型インプラント110の部分は、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成され得る。そのようなものとして、動脈瘤頸部の上に配設された拡張型インプラント110の部分は、増加した密度(例えば、第1の部分120または第2の部分130と個々に比較して二重密度)を有し、血流が動脈瘤の嚢に進入するのを制限または阻止するために役立つ。動脈瘤頸部の上に位置決めされた拡張型インプラント110の部分は、動脈瘤頸部における内皮細胞付着のための足場であり得る。例えば、動脈瘤頸部の上に位置決め可能な拡張型インプラント110の部分は、本明細書において詳細に記載されるように、例えば、多孔質メッシュを含むことによって、多孔質であり得る。いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110の第1の部分120および第2の部分130は、第2の構成に偏向される。
[0075] 上記のように、いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110の少なくとも一部分は多孔質である。例えば、いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110の少なくとも一部分は、拡張型インプラント110の壁または層が、複数の開口部または隙間118を画定するように、メッシュ(例えば、織布、編組、またはレーザーカット)材料を含み得る、および/またはそれで構成され得る。より具体的に、いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110の第1の部分120および第2の部分130の少なくとも一方または両方は、多孔質メッシュを含むことができる。多孔質メッシュは、拡張型インプラント110がその第1の構成であるときに第1の多孔性を有し、拡張型インプラントがその第2の構成であるときに第2の多孔性を有し得る。より具体的に、いくつかの実施形態において、多孔質メッシュは、拡張型インプラント110がその第2の構成であるときに、拡張型インプラントがその第1の構成であるときよりも高い多孔性を有し得る。例えば、1つ以上の個々の細孔または開口部が、第2の構成であるときに、第1の構成であるときよりも大きいため、多孔質メッシュの多孔性は増加し得る。例えば、多孔質メッシュは、第2の構成で拡張されることができ、それによってメッシュのフィラメント間の空間(およびしたがって、メッシュの1つ以上の開口部のサイズ)を増加させる。言い換えれば、細孔開口部の全体積が増加し得る。別の例において、拡張型インプラント110がその第1の構成に潰れたときに閉じた1つ以上の開口部は、拡張型インプラントがその第2の構成に移動すると再度開くため、多孔質メッシュの多孔性が増加し得る。言い換えれば、開いた細孔の数が増加し得る。
[0076] いくつかの実施形態において、第1の部分120および第2の部分130は、同じか、または異なる多孔性のうちの一方を有し得る。例えば、第1の部分120は、第2の部分130の多孔性より高い多孔性を有し得る。別の例において、第2の部分130は、第1の部分120の多孔性より高い多孔性を有し得る。さらに別の例において、第1の部分120および第2の部分130は、拡張した構成で実質的に等しい多孔性を有し得る。
[0077] いくつかの実施形態において、第1の部分120および第2の部分130のうちの少なくとも1つは、1層、2層、3層、またはそれ以上の層を含む。例えば、いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110の第1の部分120は、多孔質メッシュの第1層(図1または図2に示されていない)および多孔質メッシュの第2層(図1または図2に示されていない)を含む。第1層および第2層は、同じか、または異なる多孔性を有し得る。いくつかの実施形態において、第1層は、第2層からずれている。そのようなものとして、第1の部分の多孔性は、第1層および第2層の多孔性、ならびに第1層が第2層からずれている様態によって決定される。
[0078] いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110の少なくとも一部分、例えば、第1の部分120または第2の部分130のうちの少なくとも1つは、形状記憶材料、例えば、ニチノール等を含むことができ、所望の形状を取るように予備成形され得る。したがって、そのような実施形態において、拡張型インプラント110の部分(例えば、第1の部分120および/または第2の部分130)は、拡張した第2の構成に偏向され、拡張型インプラントの部分を抑制または圧縮することによって、潰れた第1の構成に移動され得る。
[0079] いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110の少なくとも一部分、例えば、第1の部分120または第2の部分130の少なくとも1つは、下でより詳細に記載される電気陽性材料を含むことができる。
[0080] 拡張型インプラント110は、拡張した構成であるとき、様々な異なる形状、サイズ、および構成を有することができる。例えば、いくつかの実施形態において、拡張した構成であるとき、拡張型インプラント110は、実質的に球形であり得る。いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110は、実質的にらせん形であり得る。いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110は、実質的に円形、ディスク形状、またはリング形状であり得る。いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110は、患者の体内の標的動脈瘤の形状に基づくカスタムメイドの形状、例えば、撮像デバイスによって検出された標的動脈瘤の形状をモデルとした形状であり得る。例えば、動脈瘤形状の画像は、血管造影を使用して取得することができ、拡張型インプラント110は、血管造影に示された動脈瘤の形状をモデルとし得る。いくつかの実施形態において、拡張型インプラント110は、様々に異なる外周または外径を有する複数の部分を含み得る。例えば、いくつかの実施形態において、拡張した構成であるとき、拡張型インプラント110は、第1の外周を有する第1の部分と、第2の外周を有する第2の部分と、第3の外周を有する第3の部分とを含み得る。そのような実施形態において、第2の外周は、第1の外周および第3の外周のそれぞれより小さいことがある。
[0081] 医療デバイス100の一使用例において、カテーテル104は血管に挿入され、動脈瘤等の血管欠損に近い所望の治療部位に向けられ得る。拡張型インプラント110は、治療部位への送達のために、カテーテル104の細長い管腔に挿入される。カテーテル104の遠位部分は、血管内の動脈瘤に隣接して位置決めされる。拡張型インプラント110は、カテーテル内の第1の位置からカテーテル外の第2の位置に移動する。拡張型インプラント110がその第1の位置にあるとき、第1の部分120および第2の部分130のそれぞれは、第1の構成である。例えば、第1の構成で、第1の部分120および第2の部分130のそれぞれは、カテーテル104の管腔内で圧縮される、または潰されることができ、実質的に直線構成である。
[0082] 拡張型インプラント110は、該拡張型インプラント110がその第2の位置に移動すると、拡張型インプラントが動脈瘤の嚢に進入することができるように、動脈瘤と流体連通する血管壁の開口部に関して配向され得る。拡張型インプラント110は、該拡張型インプラント110が動脈瘤の嚢に向けられ、その内部に位置決めされるように、挿入部分102の援助によってその第1の位置からその第2の位置に移動することができる。拡張型インプラント110がその第2の位置にあるとき、第1および第2の部分は、それぞれ第2の構成を有する。例えば、第2の構成で、第1の部分120および第2の部分130のそれぞれは、3次元形状に拡張されることができる。第2の構成の第1の部分120の3次元形状は、第2の部分130の3次元形状と同様であり得るか、またはそれとは異なり得る。第2の構成で、拡張型インプラント110の第1の部分120は、第2の部分130に実質的に重なる。いくつかの実施形態において、第2の部分130は、第1の部分および第2の部分のそれぞれが、それらそれぞれの第2の構成であるとき、第1の部分によって画定された内部領域に配設される。
[0083] 第1の部分120および第2の部分130は、それらそれぞれの第2の構成に同時に、または連続して移動することができる。例えば、いくつかの実施形態において、第2の部分130は、第1の部分120がその第2の構成に移動する前に、その第2の構成に移動する。拡張型インプラント110は、拡張型インプラント110の壁が動脈瘤の壁の少なくとも一部分に接触するように、および/または拡張型インプラントの一部分が動脈瘤の頸部の上に配設されるように、偏向した拡張型構成を取り得る。拡張型インプラントは、親血管からの血流の物理的流れ分断器として、および頸部/血管壁の内皮化を促進するための動脈瘤頸部における内皮細胞付着の足場として作用することができるため、動脈瘤の頸部の上の拡張型インプラント110の存在は、親血管から動脈瘤嚢へのさらなる血流を実質的に低減および/または防止することができる。次に、挿入部分102は、拡張型インプラント110の近位端から分離され、カテーテル104を通して除去され得る。
[0084] 図3、図4、図5A、図5B、および図5Cは、実施形態に従う医療デバイスを示す。医療デバイス200は、医療デバイス100について上記と同じ特徴および機能の全てまたはいくつかを含み得る。医療デバイス200は、挿入部分202と、拡張型インプラント210とを含む。拡張型インプラント210は、その近位端において挿入部分202の遠位端に着脱可能に結合される。
[0085] 拡張型インプラント210は、第1の部分220と、第2の部分230とを含む。図3および図5Aに示されるように、拡張型インプラント210は、第1の、または潰れた構成を有し、第1の部分220および第2の部分230は、実質的に直線上に整列される。このように、拡張型インプラント210は、血管Vを通して治療部位、例えば、動脈瘤Aに送達するためのカテーテル204の管腔内に配設されることができる。拡張型インプラント210は、その第1の構成で、図2に示されるように、第1の幅W1を有する。図4および図5B〜図5Cに示されるように、拡張型インプラント210は、第2の、または拡張もしくは展開された構成に移動可能である。挿入部分202は、拡張型インプラント210を第1の構成から第2の構成に移動させるように構成される。挿入部分202は、拡張型インプラント210がその第2の構成であるとき、拡張型インプラント210から分離され得る。
[0086] 拡張型インプラント210は、その第2の構成で、動脈瘤Aの嚢によって画定された体積の少なくとも一部分を占めるように構成される。そのようなものとして、拡張型インプラント210は、第2の拡張した構成で、その第1の幅W1よりも大きい第2の幅W2を有する。例えば、拡張型インプラント210は、その第1の構成で実質的に狭く細長いことがあり、その第2の構成で3次元形状を取り得る。図3〜図5Cに示される実施形態において、拡張型インプラント210は、その第2の構成で実質的に球体形状を有する。拡張型インプラント210は、その3次元形状が動脈瘤の形状における任意の不規則性に対応できるように柔軟であり得る。第2の構成で、拡張型インプラント210の第2の部分230は、第1の部分220と少なくとも部分的に重なる。拡張型インプラント210の少なくとも一部分は、拡張型インプラントが動脈瘤Aの嚢内で第2の構成であるとき、動脈瘤Aの頸部Nの上に位置決めされるように構成される。拡張型インプラント210は、本明細書においてより詳細に記載されるように、動脈瘤Aの頸部Nにおける内皮細胞付着を促進するように構成される。
[0087] 図3に示される実施形態において、第1の部分(または部材)220は、第1のリボン状ストランドであり、第2の部分(または部材)230は、第1の部分とは別個の第2のリボン状ストランドである。他の実施形態において、拡張型インプラントは、第1の部分と、別個の部分の代わりに、単一のリボン状ストランド(例えば、一体的またはモノリシックに構成された)からの第2の部分とを含み得る。第1の部分220の第1の端部222は、第2の部分230の第1の端部232に結合される。第1の部分220の第1の端部222を第2の部分230の第1の端部232に結合するための任意の適切な機序、例えば、接着剤、機械的カプラー、溶接等、または前述の任意の組み合わせを使用することができる。例えば、第1の端部222、232は、帯240によって結合され得る。帯240は、挿入部分202を拡張型インプラント210に結合するのを助けるように構成されることもできる。帯240は、例えば、放射線不透過性マーカーであり得るか、またはそれを含み得る。
[0088] 第1の部分220の第2の端部224および第2の部分230の第2の端部234はそれぞれ、それに結合された放射線不透過性マーカー242、244をそれぞれ有する。放射線不透過性マーカー242、244は、治療部位への送達中および/または埋込みに続いて、拡張型インプラント210の撮像を促進するように構成される。マーカー242、244は、拡張型インプラント210がその第2の構成であるとき、動脈瘤Aの嚢内に全体的に配設されるように構成される。そのようなものとして、マーカー242、244は、動脈瘤Aまたは血管Vの壁を穿孔せず、マーカー242、244は、動脈瘤頸部における内皮細胞付着を干渉しない。マーカー242、244が、動脈瘤の頸部に、またはその近位に位置決めされた場合、親血管からの血液は、マーカーの周りに凝固する傾向を有し得るため、これも有益である。
[0089] 拡張型部材210がその第1の構成とその第2の構成との間を移動するとき、第1の部分220および第2の部分230のうちの少なくとも1つも、第1の構成と第2の構成との間を移動可能である。第1の部分または部材220は、第1の部分220が実質的に細長く、第1の幅を有する、第1の潰れた構成を有する。第1の部分220は、第1の部分220が第1の幅より広い第2の幅を有する、第2の拡張した構成を有する。例えば、第1の部分220は、実質的に直線の細長い潰れた構成から、拡張または展開された構成の多次元(例えば、3次元)形状に移動可能であり得る。図4および図5Cに示されるように、第1の部分220は、拡張型インプラント210に全体球体形状を与える拡張した構成の3次元形状を有することができる。第1の部分220は、その第2の拡張した構成に偏向され得る。
[0090] 第1の部分または部材220は、多孔質であり、例えば、多孔質メッシュを含み得るか、またはそれで構成され得る。多孔質メッシュは、少なくとも拡張型インプラント210がその第2の構成であるとき、開口部または隙間がフィラメントの部分間に存在するように、一緒に織られた、または編組されたフィラメントを使用して形成され得る。例えば、多孔質メッシュは、複数の編組ワイヤを含み得る。適切なメッシュ材料は、本明細書においてより詳細に記載される。多孔質メッシュは、第1の部分220が第1の構成であるときに第1の多孔性を有することができ、第1の部分220が第2の構成であるときに第2の多孔性を有することができる。例えば、第1の部分220がその第1の潰れた構成からその第2の拡張した構成に移動すると、メッシュは、そのメッシュの開口部のサイズが増加し、したがってメッシュの多孔性を高めるように拡張され得る。多孔質メッシュは、メッシュが動脈瘤A内に配設されるとき、血栓形成および内皮細胞付着を促進する足場として作用するように構成される。具体的に、内皮細胞は、メッシュの開口部に移行する。
[0091] 拡張型インプラント210の第1の部分220は、多孔質メッシュの第1層と、多孔質メッシュの第2層とを含む。このように、第1の部分220の密度は、第1層または第2層のいずれか個々の密度より大きい。そのような二重密度構造は、例えば、第1の部分220の第1層および第2層が、動脈瘤Aの頸部Nの上に配設されるとき、動脈瘤Aへの血流を制限または防止するのを助けることができる。多孔質メッシュの第1層および多孔質メッシュの第2層は、同じ多孔性または異なる多孔性を有し得る。多孔質メッシュの第1層は、多孔質メッシュの第2層からずれていることがある。このように、第1の部分220の全体多孔性は、第1層および第2層のいずれか個々の多孔性より高い。多孔質メッシュの第1層および第2層は、任意の適切な方法で一緒に結合され得る。例えば、第1の部分220は、そこを通して細長い管腔を有する細長の管状メッシュを使用して形成され得る。そのような実施形態において、細長いメッシュは、そのメッシュの第1側面もしくは層が第2側面もしくは層上、またはその近位に配設されるように管状構造からリボン状構造に平坦化されることができ、したがって、二重密度または二重層化メッシュ構造を形成する。
[0092] 拡張型インプラント210の第2の部分または部材230は、第1の部分220と同じまたは同様に構成されることができ、それと同じまたは同様の方法で使用することができる。拡張型部材210がその第1の構成とその第2の構成との間を移動するとき、第2の部分230もまた、第2の部分が実質的に細長く、第3の幅を有する第1の潰れた構成と、第2の部材が第3の幅より広い第4の幅を有する第2の拡張した構成との間を移動可能である。例えば、第2の部分230は、実質的に直線の細長い潰れた構成から拡張した構成の多次元(例えば、3次元)形状に移動可能であり得る。図4および図5Cに示されるように、第2の部分230は、拡張型インプラント210に全体球体形状を与える、拡張した構成の3次元形状を有することができる。第2の部分230は、その第2の拡張した構成に偏向され得る。
[0093] 第2の部分230は多孔質であり、多孔質メッシュを含み得るか、またはそれで構成され得る。多孔質メッシュは、拡張型インプラント210の第1の部分220に関して上記の多孔質メッシュと同じまたは同様に構成されることができ、それと同じまたは同様の方法で使用され得る。例えば、多孔質メッシュは、少なくとも拡張型インプラント210がその第2の構成であるとき、多孔質であるフィラメントの織布または編組を含むことができる。追加として、第2の部分230の多孔質メッシュは、第2の部分230が第1の構成であるときに第1の多孔性を有することができ、第2の部分230が第2の構成であるときに第2の多孔性を有することができる。いくつかの実施形態において、拡張型インプラント210の第2の部分230は、多孔質メッシュの第1層と、多孔質メッシュの第2層とを含み、それらは同じまたは異なる多孔性であり得る。このように、第2の部分230の総密度は、第1層または第2の層のいずれか個々の密度より高い。多孔質メッシュの第1層は、第2の部分230の全体多孔性が、第1層または第2層のいずれか個々の多孔性より高くなるように、多孔質メッシュの第2層からずれていることがある。第1の部分220に関して上記と同様に、第2の部分230の多孔質メッシュの第1層および第2層は、リボン状構造に平坦化される、モノリシックに構成された細長い管状メッシュから形成されることができる。
[0094] 拡張型インプラント210の第1の部分220および第2の部分230は、同じまたは異なるサイズであり得る。例えば、図5Aに示されるように、第1の部分220は、その第1の潰れた構成で、その第1の潰れた構成の第2の部分230の長さ未満の長さを有し得る。このように、マーカー242、244は、動脈瘤Aの頸部Nを通して連続的に導入され、拡張型インプラント210が、より狭い頸部Nを通して導入されるのを許す。別の例において、第1の部分220および第2の部分230は、同じまたは異なる幅を有し得る。いくつかの実施形態において、例えば、第1の部分220の第1の幅は、その第1の構成で、その第1の構成の第2の部分230の第3の幅より広い。第1の部分220の第2の幅もまた、その第2の構成で、その第2の構成の第2の部分230の第4の幅より広い。別の例において、第2の部分230の第4の拡張した幅は、第1の部分220の第2の拡張した幅より広いことがある。いくつかの実施形態において、第1の部分220の多孔質メッシュは、拡張型インプラント210がその第2の構成であるとき、第1の幅を持つ多次元形状を有することができ、第2の部分230の多孔質メッシュは、拡張型インプラントがその第2の構成であるとき、第1の幅未満の第2の幅を持つ多次元形状を有し得る。
[0095] いくつかの実施形態において、例えば、第1の部分220(または第1の部分の多孔質メッシュ)は、拡張型インプラントがその第2の構成に拡張されるとき、約8mmの幅を有することができ、第2の部分230(または第2の部分の多孔質メッシュ)は、拡張型インプラントがその第2の構成に拡張されるとき、約9.5mmの幅を有し得る。そのようなものとして、第1の部分220が、拡張した構成で、第2の部分230より小さい全体サイズを有する実施形態において、第1の部分220は、その第2の構成の第2の部分230によって形成された開口内部領域内に配設されるように構成され得る。
[0096] いくつかの実施形態において、医療デバイス200の変型が企図される。例えば、そのような実施形態において、拡張型インプラントの第1の部分は、そこを通して管腔を画定する第1の管状メッシュを含むことができ、拡張型インプラントの第2の部分は、第1の管状メッシュの管腔内に配設された第2の管状メッシュを含み得る。第1および第2の管状メッシュ構造は、実質的にリボン状ストランドに形成され得る。そのようなものとして、拡張型インプラントは、4層密度を有する。拡張型インプラントは、第1および第2の部分によって形成されたストランドに加えて、追加のリボン状ストランドを含み得る。例えば、拡張型インプラントは、1本、2本、3本、4本、5本、6本、7本、8本、または9本のストランドを含むことができ、ストランドのそれぞれは、所望の数の層(例えば、2層、4層、またはそれ以上の層)を有する。そのようなものとして、所望の量の密度を有する拡張型インプラントが形成され得る。上記のように、高密度構造は、親血管から動脈瘤への血流を防止するのを助ける。拡張型インプラントの各層または部分は、他の層または部分と同じまたは異なる密度を有し得る。さらに、拡張型インプラントの各層または部分は、他の層または部分と同じまたは異なる多孔性を有し得る。
[0097] 図6は、医療デバイスの別の実施形態の一部分を示す。医療デバイス300は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス300は、拡張型インプラント310と、挿入部分または部材(図6に示されていない)とを含む。拡張型インプラント310は、拡張した構成で示され、拡張型インプラントが実質的に細長い圧縮された、または潰れた構成と、拡張型インプラント210について上記と同じまたは同様の方法で拡張した構成との間を移動することができる。拡張した構成で、拡張型インプラント310の第1の部分320は、拡張型インプラントの第2の部分330によって重なる。追加として、第1の部分320の少なくとも一部分は、拡張型インプラント310がその拡張した構成であるとき、第2の部分330によって画定された開口内部領域336内に配設される。
[0098] 拡張型インプラント310は、多孔質メッシュのリボン状ストランドを含む。多孔質メッシュの少なくとも一部分は、拡張型インプラント310が拡張した構成であるとき、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成される。多孔質メッシュは、拡張型インプラント310が拡張した構成であるとき、実質的に球体形状に複数回屈曲、湾曲、および/またはねじれるように構成される。多孔質メッシュは、拡張型インプラント210の多孔質メッシュより広いリボン状構造であり得る。このように、拡張型インプラント310の多孔質メッシュは、拡張型インプラント210のそれより短い長さであり得、依然として、拡張型インプラント210と同様の量の動脈瘤内(および動脈瘤の頸部上)被覆を提供する。多孔質メッシュは、拡張型インプラント310の所望の密度および多孔性に応じて、1層、2層、またはそれ以上の層を含み得る。いくつかの実施形態において、第1の放射線不透過性マーカー342は、拡張型インプラント310の第1の端部312に結合され、第2の放射線不透過性マーカー344は、拡張型インプラントの第2の端部314に結合される。拡張型インプラント310は、放射線不透過性マーカー342、344が、動脈瘤嚢内に全体的に配設され、多孔質メッシュが動脈瘤の頸部の上に配設されるように、動脈瘤内に全体的に配設されるように構成される。いくつかの実施形態において、放射線不透過性マーカーは、動脈瘤の側面に位置決めされる(すなわち、動脈瘤の頸部から離れて配設される)ように構成される。
[0099] 図7は、医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス400は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス400は、拡張型インプラント410と、挿入部分または部材402とを含む。拡張型インプラント410は、動脈瘤の嚢を占めるようにサイズ指定され、挿入部材402は、動脈瘤の嚢への拡張型インプラントの送達を容易にするように構成される。拡張型インプラント410は、拡張した構成で示され、前の実施形態について上記と同じまたは同様の方法で、圧縮された、または潰れた構成と、拡張した構成との間を移動することができる。
[00100] 拡張型インプラント410は、動脈瘤内で拡張されるように構成された多孔質メッシュの少なくとも1つのリボン状ストランドを、360度らせんまたはリング形状構造として含む。拡張した構成で、拡張型インプラント410の第1の部分420は、拡張型インプラントの第2の部分(図7に示されていない)によって重なり、それは拡張型インプラントの第3の部分450によって重なる。このように、拡張型インプラント410の少なくとも一部分は、インプラント材料(例えば、前の実施形態において上記の多孔質メッシュ)の2層、3層、4層、またはそれ以上の層を含み、密流分断器として機能するように、動脈瘤内から動脈瘤の頸部の上に位置決めされ得る。
[00101] 図8は、医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス500は、医療デバイス400について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス500は、拡張型インプラント510と、挿入部分または部材502とを含む。医療デバイス500は、マイクロカテーテル504を使用して、動脈瘤または他の血管欠損に送達され得る。拡張型インプラント510は、動脈瘤の嚢によって画定された体積の少なくとも一部分を占めるようにサイズ指定され、挿入部材502は、動脈瘤の嚢への拡張型インプラントの送達を容易にするように構成される。拡張型インプラント510は、拡張した構成で示され、前の実施形態について上記と同じまたは同様の方法で、圧縮された、または潰れた構成と、拡張した構成との間を移動することができる。
[00102] 拡張型インプラント510は、図8に示されるように、実質的に円形またはディスク形状の構造として、動脈瘤内で拡張されるように構成された多孔質メッシュを含む。拡張した構成で、拡張型インプラント510の第1の末端部分512は、拡張型インプラントの第2の末端部分514と係合する、および/または重なる。拡張型インプラント510は、第1の密度の多孔質メッシュを有する第1の部分520と、第2のより高密度の多孔質メッシュを有する第2の部分530とを含む。より具体的に、多孔質メッシュの織物または編組は、拡張型インプラントの第1の部分520よりも第2の部分530において、より高い密度を有する。拡張型インプラント510は、より高い密度は、拡張型インプラントへの内皮細胞付着を促進するため、第2の部分530の少なくとも一部分が、動脈瘤の頸部の上に配設されるように、動脈瘤(または他の血管欠損)内に配設されるように構成される。拡張型インプラント510は、少なくとも1つの放射線不透過性マーカー542を含み、第1の末端部分512(図8に示される)および/または第2の末端部分514のうちの1つに配設され得る。より高密度の第2の部分530が動脈瘤の頸部の上に配設されるように、拡張型インプラント510が、その拡張した構成で動脈瘤内に配設されるとき、少なくとも1つの放射線不透過性マーカー542は、動脈瘤の頸部から離れた動脈瘤の嚢内に配設される。
[00103] 図9は、医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス600は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス600は、拡張型インプラント610と、挿入部分または部材602とを含む。拡張型インプラント610は、動脈瘤の嚢によって画定された体積の少なくとも一部分を占めるようにサイズ指定され、挿入部材602は、動脈瘤の嚢への拡張型インプラントの送達を容易にするように構成される。拡張型インプラント610は、拡張した構成で示され、前の実施形態について上記と同じまたは同様の方法で、圧縮された、または潰れた構成と、拡張した構成との間を移動することができる。
[00104] 拡張型インプラント610は、少なくとも2層のメッシュを有する多硬質メッシュのリボン状ストランドを含む。拡張型インプラント610は、図9に示されるように、実質的にらせんまたはコイル形状の構造として、動脈瘤内で拡張されるように構成される。拡張型インプラント610は、インプラントの少なくとも一部分が、動脈瘤の頸部の上に配設され、頸部での内皮細胞付着を容易にするように、動脈瘤(または他の血管欠損)内に配設され得る。拡張型インプラント610は、図9に示されるように、拡張型インプラント610の末端に配設され得る、少なくとも1つの放射線不透過性マーカー642を含む。挿入部材602は、放射線不透過性マーカーにおいて、拡張型インプラントに着脱可能に結合されることができる。
[00105] 図10は、医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス700は、医療デバイス600について上記と全く同じまたは同様の特徴および機能を含む。例えば、医療デバイス700は、拡張型インプラント710と、挿入部分または部材702と、拡張型インプラントの末端に結合された放射線不透過性マーカー742とを含む。拡張型インプラント710は、管状または円形の編組構造で形成された多孔質メッシュを含む。円形の編組構造は、例えば、前述の平坦化リボン状構造よりも拡張型インプラント710に対して高い柔軟性を与えることができる。
[00106] 図11は、医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス800は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス800は、拡張型インプラント810と、挿入部分または部材802とを含む。医療デバイス800は、マイクロカテーテル804を使用して、動脈瘤または他の血管欠損に送達され得る。拡張型インプラント810は、動脈瘤の嚢の体積の少なくとも一部分を占めるようにサイズ指定され、挿入部材802は、マイクロカテーテル804から動脈瘤の嚢への拡張型インプラントの送達を容易にするように構成される。拡張型インプラント810は、拡張した構成で示され、前の実施形態について上記と同じまたは同様の方法で、圧縮された、または潰れた構成と、拡張した構成との間を移動することができる。
[00107] 拡張型インプラント810は、第1の部材820と、第2の部材830とを含む。第1の部材820および第2の部材830は、拡張型インプラント810の第1の末端812および拡張型インプラントの第2の末端814で結合される。第1の部材820および第2の部材830はまた、第1の末端812と第2の末端814との間の拡張型インプラント810の少なくとも1つの中間部分で一緒に結合される。第1の部材820および第2の部材830は、例えば、放射線不透過性マーカー842、844、846を使用して結合され得る。各結合部位は、拡張型インプラントが動脈瘤に送達され、動脈瘤内で拡張されて、動脈瘤の形状に適合するとき、拡張型インプラント810の折り畳み点となるように構成される。そのようなものとして、拡張型インプラント810は、例えば、動脈瘤の形状に応じて屈曲させる、または折り畳むことができないインプラントと比較して、より密に動脈瘤の中にパックされ得る。拡張型インプラント810の第1の部材820および第2の部材830のうちの少なくとも1つは、管状または円形の編組構造で形成された多孔質メッシュを含む。
[00108] 図12は、医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス900は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス900は、拡張型インプラント910と、挿入部分もしくは部材902とを含む。拡張型インプラント910は、動脈瘤の嚢を占めるようにサイズ指定され、挿入部材902は、マイクロカテーテル(図12に示されていない)から動脈瘤の嚢への拡張型インプラントの送達を容易にするように構成される。拡張型インプラント910は、拡張した構成で示され、前の実施形態について上記と同じまたは同様の方法で、圧縮された、または潰れた構成と、拡張した構成との間を移動することができる。
[00109] 拡張型インプラント910は、一連の狭窄部分930、932、934、936によって分離された一連の拡張型部分920、922、924、926、928を含む。拡張型部分920、922、924、926、928は、例えば、球体、ディスク、放物線等に類似するものを含む、任意の適切な多次元形状に拡張するように構成され得る。追加として、各拡張型部分920、922、924、926、928は、別の拡張型部分の拡張した形状とは異なる拡張した形状を有することができる。
[00110] 拡張型インプラント910が、図12に示されるように、その拡張した構成であるとき、拡張型部分920、922、924、926、928は、狭窄部分930、932、934、936より高多孔性かつ低密度である。各拡張型部分920、922、924、926、928の密度および/または多孔性は、他の拡張型部分920、922、924、926、928とは異なり得、各拡張型部分920、922、924、926、928の密度および/または多孔性は、それぞれの拡張型部分の長さおよび/または幅に沿って異なり得る。例えば、第1の拡張型部分920は、第1の狭窄部分930の近位でより高密度および/または低多孔性であり得、第1の拡張型部分920の中間の幅広い部分において、低密度および/または高多孔性であり得る。追加として、拡張型部分920、922、924、926、928はそれぞれ、拡張型インプラント910がその潰れた構成であるときより広い幅を有するように構成され、狭窄部分930、932、934、936はそれぞれ、拡張型部分920、922、924、926、928の幅より狭い幅を有するように構成される。そのようなものとして、拡張型インプラント910は、狭窄部分930、932、934、936において屈曲、湾曲、および/または折り畳んで動脈瘤の形状に適合するのを助けるように構成される。
[00111] 拡張型インプラント910がその拡張した構成であるとき、第1の拡張型部分920は、他の拡張型部分922、924、926、928の幅より広い幅を有するように構成される。第1の拡張型部分920は、図12に示されるように、拡張型部分920、922、924、926、928の最近位であり得る。第1の拡張型部分920は、拡張型インプラント910がその拡張した構成で動脈瘤内に配設されるとき、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成される。このように、第1の拡張型部分920は、親血管から動脈瘤への血流を制限するのを助けるために、動脈瘤の頸部において流れ分断器として作用するように構成される。残りのより遠位の拡張型部分922、924、926、928は、動脈瘤を閉塞するために動脈瘤の中にパックされるように構成される。
[00112] 拡張型インプラント910は、インプラントの第1の末端912に結合された第1の放射線不透過性マーカー942と、インプラントの第2の末端914に結合された第2の放射線不透過性マーカー944とを含む。放射線不透過性マーカー942、944は、拡張型インプラント910がその拡張した構成で動脈瘤内に配設されるとき、動脈瘤の嚢内に全体的に配設されるように構成される。
[00113] 図13は、医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス1000は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス1000は、拡張型インプラント1010と、挿入部分または部材1002とを含む。拡張型インプラント1010は、動脈瘤の嚢を占めるようにサイズ指定され、挿入部材1002は、動脈瘤の嚢への拡張型インプラントの送達を容易にするように構成される。拡張型インプラント1010は、拡張した構成で示され、前の実施形態について上記と同じまたは同様の方法で、圧縮された、または潰れた構成と、拡張した構成との間を移動することができる。
[00114] 拡張型インプラント1010は、第1の多孔質部材1020と、第2の多孔質部材1030とを含む。第1の多孔質部材1020は、拡張型インプラント1010がその拡張した構成であるとき、多次元形状を有するように構成された多孔質メッシュを含む。そのようなものとして、第1の多孔質部材1020は、潰れた構成の第1の多孔質部材の第1の幅より大きい、拡張した構成の第2の幅を有する。第1の多孔質部材1020は、例えば、図13に示される放物線、球体、ディスク等に類似するものを含む、任意の適切な多次元形状に拡張するように構成され得る。第1の多孔質部材1020は、拡張型部材1010が動脈瘤の嚢内に配設され、親血管から動脈瘤への血流を分断および/または停止するとき、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成される。追加として、第1の多孔質部材1020の多孔質メッシュは、動脈瘤の頸部における内皮細胞付着を促進するように構成され、動脈瘤の頸部の上で治癒するのを助けることができる。
[00115] 第2の多孔質部材1030は、拡張型インプラント1010がその拡張した構成であるとき、多次元形状を有するように構成された多孔質メッシュを含む。そのようなものとして、第2の多孔質部材1030は、拡張した構成で、潰れた構成の第2の多孔質部材の第3の幅より広い第4の幅を有する。第2の多孔質部材1030は、例えば、図13に示される管、球体、ディスク、放物線等に類似するものを含む、任意の適切な多次元形状に拡張するように構成され得る。図13に示される実施形態において、第1の多孔質部材1020の第2の幅は、第2の多孔質部材1030の第4の幅より広い。第2の多孔質部材1030は、第1の多孔質部材1020が、第2の多孔質部材1030と動脈瘤の頸部との間に配設されるように、動脈瘤の嚢内に配設されるように構成される。第2の多孔質部材1030は、動脈瘤を閉塞するために動脈瘤の中にパックされるように構成される。
[00116] 放射線不透過性マーカー1044は、第1の多孔質部材1020と第2の多孔質部材1030との間に配設され、第1および第2の多孔質部材を結合するために使用され得る。拡張型インプラント1010は、放射線不透過性マーカー1044において屈曲、湾曲、および/または折り畳むように構成され、拡張型インプラント1010が動脈瘤の嚢の形状に適合するのを助けることができる。別の放射線不透過性マーカー1042は、拡張型インプラント1010の近位端上に配設されることができ、挿入部分1002を拡張型インプラントに結合するために使用され得る。放射線不透過性マーカー1042、1044は、拡張型インプラント1010がその拡張した構成で動脈瘤内に配設されるとき、動脈瘤の嚢内に全体的に配設されるように構成される。
[00117] 図14〜図15は、医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス1100は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス1100は、第1の多孔質部材1120と、第2の多孔質部材1130と、第1の多孔質部材1120および第2の多孔質部材1130に着脱可能に結合できる挿入部分または部材1102とを含む。
[00118] 第1の多孔質部材1120は、第1の末端1122と、第2の末端1124とを有する。図14に示されるように、第1の多孔質部材1120は、血管に挿通するための潰れた構成を有する。その潰れた構成で、第1の多孔質部材1120は、第1の長さを有して実質的に細長い。図15に示されるように、第1の多孔質部材1120は、動脈瘤の嚢を占めるために拡張した構成を有する。第1の多孔質部材1120がその拡張した構成であるとき、それは3次元形状を有し、開口内部領域1126を画定する。第1の多孔質部材1120は、任意の適切な3次元形状を有することができる。例えば、第1の多孔質部材1120は、図15に示されるように、実質的に球体形状に湾曲するように構成され得る。追加として、第1の多孔質部材1120は、その拡張した構成で、第2のセグメントと重なるように構成された第1のセグメントを含み、例えば、拡張型インプラント210および310に関して上記のように、多くの点において同様であり得る。例えば、第1の多孔質部材1120は、第1の多孔質部材1120の高密度部分を形成するように、多孔質メッシュの第2のセグメントと重なるように構成された第1のセグメントを有するメッシュを含むことができる。
[00119] 第2の多孔質部材1130は、第1の末端1132と、第2の末端1134とを有する。第2の多孔質部材1130は、血管に挿通するための潰れた第1の構成(図14または図15に示されていない)を有する。第2の多孔質部材1130は、その潰れた構成で、第1の多孔質部材の第1の長さ未満の第2の長さを有して実質的に細長く、第1の体積を占めるように構成される。図14および図15に示されるように、第2の多孔質部材1130は、動脈瘤の嚢の体積の少なくとも一部分を占めるために、拡張した第2の構成を有する。第2の多孔質部材1130がその拡張した構成であるとき、それは3次元形状を有し、第1の体積より大きい第2の体積を占めるように構成される。第2の多孔質部材1130は、任意の適切な3次元形状を有し得る。例えば、第2の多孔質部材1130は、図14および図15に示されるように、実質的にボール(例えば、球体、円形、楕円形等)に拡張するように構成され得る。拡張した構成で、第2の多孔質部材1130は、第1の多孔質部材1120の多孔性と同じ、または異なる多孔性を有し得る。第2の多孔質部材1130は、第1の多孔質部材および第2の多孔質部材のそれぞれが、展開または拡張した構成であるとき、第1の多孔質部材1120の内部領域1126内に配設されるように構成される。
[00120] 図14および15に示される実施形態において、第2の多孔質部材1130は、第1の多孔質部材1120に結合される。具体的に、第1の多孔質部材1120の第1の末端1122は、第2の多孔質部材1130の第1の末端1132に結合される。第1の多孔質部材1120および第2の多孔質部材1130のうちの少なくとも1つは、放射線不透過性マーカーを含む。図14に示されるように、第1の放射線不透過性マーカー1142は、第1の多孔質部材1120および第2の多孔質部材1130の第1の末端1122、1132に配設され、第1および第2の多孔質部材が一緒に結合し得る。第2の放射線不透過性マーカー1144は、第2の多孔質部材1130の第2の末端1134上に配設され得る。第1の多孔質部材1120および第2の多孔質部材1130が、それらそれぞれの拡張した構成であるとき、第2の放射線不透過性マーカー1144は、第1の多孔質部材1120によって画定された内部領域内に配設される。
[00121] 使用時に、第1および第2の多孔質部材1120、1130、ならびに第1および第2の放射線不透過性マーカー1142、1144は、動脈瘤内に全体的に配設される。第2の多孔質部材1130は、最初に動脈瘤に挿入され、その中でその拡張した構成を取ることができる。次に、第1の多孔質部材1120は、第1の多孔質部材がその拡張した構成に移動するにつれて、第1の多孔質部材が、第2の多孔質部材1130に沿って湾曲する、巻きつく、または他の方法で巻き込むように、動脈瘤に挿入され得る。第1の多孔質部材1120は、第1の多孔質部材の一部分が動脈瘤の頸部の上に配設されるように、動脈瘤内に配設されるように構成される。例えば、第1のセグメントが第2のセグメントと重なる第1の多孔質部材1120の高密度部分は、動脈瘤頸部における内皮細胞付着を促進するように、動脈瘤の頸部の上に位置決めされ得る。第2の多孔質部材1130は、細胞付着および/または血栓形成のために、動脈瘤の嚢内に追加の多孔質メッシュを提供することによって、動脈瘤を閉塞するのを助けることができる。そのようなものとして、第2の多孔質部材は、動脈瘤を通る血流がさらに阻害されるように、動脈瘤の嚢の体積の一部分を占める。
[00122] 医療デバイス1100は、それぞれ別個の第1の多孔質部材1120および第2の多孔質部材1130を含むが、他の実施形態において、第1および第2の多孔質部材は、異なって構成され得る。例えば、図16を参照すると、医療デバイス1200の実施形態が示される。医療デバイス1200は、医療デバイス1100、または他の前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含むことができる。例えば、医療デバイス1200は、第1の多孔質部材1220と、第2の多孔質部材1230と、第1および第2の多孔質部材に着脱可能に結合される挿入部分または部材(図16に示されていない)とを含み得る。第1の多孔質部材1220および第2の多孔質部材1230のそれぞれは、上記の第1の多孔質部材1120および第2の多孔質部材1130それぞれと同様の形態および機能であり得る。
[00123] しかしながら、図16に示される実施形態において、第2の多孔質部材1230は、第1の多孔質部材1220でモノリシックに構成される。図16において、第1の多孔質部材1220および第2の多孔質部材1230は、拡張した構成で示されているが、第2の多孔質部材1230は、単なる例示説明の目的で、第1の多孔質部材1220から間隔を空けて示されていることに留意されたい。使用時に、それらそれぞれの展開または拡張した構成で、第2の多孔質部材1230は、医療デバイス1100に関して図15に示されるものと同様の方法で、第1の多孔質部材1220によって画定された内部領域1226内に配設される。追加として、医療デバイス1200は、2つの放射線不透過性マーカー1242、1244を含む。第1の放射線不透過性マーカー1242は、第1の多孔質部材1220の多孔質メッシュの末端に配設され、第2の放射線不透過性マーカー1244は、第2の多孔質部材1230の多孔質メッシュの反対端に配設される。
[00124] いくつかの実施形態において、医療デバイスは、拡張した構成であるとき、実質的に連続する外面を有する拡張型インプラントを含む。図17Aおよび図17Bを参照すると、実施形態に従う医療デバイス1300の一部分は、それぞれ潰れた構成および拡張した構成で示される。医療デバイス1300は、他の実施形態について本明細書に記載されるものと同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス1300は、潰れた構成(例えば、血管を通して送達するため)から拡張した構成(例えば、動脈瘤内で展開するため)に移動するように構成された拡張型インプラント1310を含むことができる。拡張型インプラント1310は、少なくとも第1の部分1320と、第2の部分1330とを含み、追加の部分1340、1350、1360を含むことができる。拡張型インプラント1310がその拡張した構成であるとき、拡張型インプラント1310は、部分1320、1330、1340、1350、1360のうちの少なくとも2つの縁部が重なるように、実質的に連続する外面を持つ3次元形状(例えば、実質的に球体形状)を有する。例えば、第1の部分1320および第2の部分1330の縁部は、図17Bに示されるように重なることができる。言い換えれば、拡張型インプラント1310は、拡張型インプラント1310の部分1320、1330、1340、1350、1360の縁部間に開口部または空間がほとんど、または全く残らないように、拡張した構成に移動する。
[00125] 図18は、実施形態に従い、本明細書に記載されるように、医療デバイスを使用して動脈瘤への血流を分断し、動脈瘤の治癒を促進する方法80を示すフローチャートである。この方法80は、82において、カテーテルを血管の動脈瘤に隣接して位置決めすることを含む。例えば、カテーテルの遠位部分は、血管から動脈瘤への開口部に隣接して位置決めされ得る。カテーテルは、細長い管腔を画定し、動脈瘤への送達のために、医療デバイスの少なくとも一部分を受容するように構成され得る。
[00126] 84において、任意に、医療デバイスの拡張型インプラントは、カテーテルに挿入される。拡張型インプラントは、第1の部分と第2の部分とを含み、それぞれが第1の(例えば、挿入または潰れた)構成および第2の(例えば、展開または拡張した)構成を有する。第2の構成で、第1の部分は、第2の部分と実質的に重なる。第1の部分および第2の部分のそれぞれは、多孔質メッシュも含む。多孔質メッシュは、第1の構成であるときに第1の多孔性を有し、第2の構成であるときに第2の多孔性を有する。第2の多孔性は、例えば、第1の多孔性より高いことがある。拡張型インプラントは、カテーテルに挿入される前に、その第2の構成で偏向され得る。拡張型インプラントがカテーテルの管腔内に配設されるとき、拡張型インプラントは、その第1の構成である。拡張型インプラントは、カテーテルが血管内に位置決めされた後、カテーテルが血管に導入される前、またはその間の任意の時点でカテーテルに挿入され得る。
[00127] 86において、拡張型インプラントは、任意に、動脈瘤と流体連通する血管壁の開口部に配向される。このように、拡張型インプラントが、本明細書により詳細に記載されるように、カテーテルから外に移動するとき、拡張型インプラントは、動脈瘤の嚢に進入するように配向される。
[00128] 88において、拡張型インプラントは、カテーテル内の第1の位置からカテーテル外の第2の位置に移動する。例えば、拡張型インプラントは、カテーテルの管腔内の第1の位置からカテーテル外の血管または動脈瘤のうちの少なくとも1つにおける第2の位置に移動することができる。上記のように、拡張型インプラントは、カテーテル内でその第1の位置にあるとき、その第1の構成である。拡張型インプラントは、カテーテルの拘束部外のその第2の位置にあるとき、その第2の構成に移動する。拡張型インプラントの第2の部分は、第1の部分がその第2の構成に移動する前に、その第2の構成に移動することができる。それらそれぞれの第2の構成で、第2の部分は、第1の部分によって画定された内部領域内に配設され得る。例えば、第2の部分は、それが多次元拡張形状を有する、その第2の構成に移動することができ、次に第1の部分は、それが第2の部分に沿って多次元拡張形状に湾曲する、その第2の構成に移動することができる。
[00129] 医療デバイスは、拡張型インプラントをその第1の位置からその第2の位置に移動させるように構成された挿入部分を含むことができる。挿入部分は、例えば、拡張型インプラントの第1の部分または第2の部分のうちの1つに結合されたワイヤであり得る。90において、挿入部分は、任意に、拡張型インプラントから分離される。例えば、挿入部分は、拡張型インプラントが動脈瘤に挿入された後等に、拡張型インプラントの近位端から分離され得る。92において、挿入部分は、カテーテルを通して血管から任意に除去される。
[00130] 拡張型インプラントが動脈瘤、または他の標的血管欠損内に配設された後、動脈瘤を含む患者の身体の部分を撮像し(例えば、X線または他の適切な撮像技法を使用して)、拡張型インプラントが動脈瘤内に適切に位置決めされたかどうかを決定することができる。例えば、拡張型インプラントは、X線を使用して可視化される1つ以上の放射線不透過性マーカーを含み得る。別の例において、この手順後の内皮細胞付着および/または動脈瘤の頸部の上の治癒の成功を決定するために、放射線不透過性染料を、拡張型インプラントのインプラント術後の所望の時点で患者に静脈内注入することができる。放射線不透過性染料が、動脈瘤自体ではなく、動脈瘤に隣接した親血管内で可視化される場合、拡張型インプラントは、動脈瘤へのさらなる血流を良好に阻止するように操作した。放射線不透過性染料が、動脈瘤内で可視化される場合、親血管からの血流は、完全に阻止されておらず、医療従事者による追加の治療オプションが考慮され得る。
[00131] 図19Aは、医療デバイスの別の実施形態の一部分を示す。医療デバイス1400は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス1400は、拡張型インプラント1410と、挿入部分または部材(図19Aに示されていない)とを含む。拡張型インプラント1410は、拡張した構成で示され、前の実施形態について上記と同じまたは同様の方法で、拡張型インプラント1410が実質的に細長い、圧縮された、または潰れた構成と、拡張した構成との間を移動することができる。
[00132] 拡張型インプラント1410は、多孔質メッシュのリボン状ストランドを含み、花弁状部分または切片1425および1427をその長さに沿って含む。多孔質メッシュの少なくとも一部分は、拡張型インプラント1410がその拡張した構成であるとき、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成される。拡張型インプラント1410は、花弁状部分1425を含む第1の部分1420と、花弁状部分1427を含む第2の部分1430とを含む。拡張型インプラント1410がその拡張した構成に移動するとき、第2の部分の花弁状部分1425が、第1の部分1420の花弁状部分1427に少なくとも部分的に重なるように、第2の部分1430の花弁状部分1425は、第1の部分1420の花弁状部分1427より大きい。拡張型インプラント1410の展開中(例えば、その潰れた構成からその拡張した構成に移動するとき)、第2の部分1430の花弁状部分1425が最初に展開し、次に第2の部分1420の花弁状部分1427が、第2の部分1430によって画定された内部領域内で少なくとも部分的に展開する。第2の部分1430の花弁状部分1425は、拡張型インプラント1410がその拡張した構成であるとき、動脈瘤の頸部に配設されるようにサイズ指定および構成され得る。第1の部分1420の花弁状部分1427は、花弁状部分1425より小さい直径の取り付け具内で形成されることができ、拡張型インプラント1410がその拡張した構成であるときに、動脈瘤を実質的に充填し、第2の部分1430を動脈瘤の頸部において適切な位置に保持するようにサイズ指定および構成され得る。例えば、第1の部分1420の花弁状部分1427は、約2mm〜12mmの直径を有することができ、第2の部分1430の花弁状部分1425は、第1の部分1420の花弁状部分1427より約1mm大きい対応直径を有することができる。例えば、第2の部分1430の花弁状部分1425は、約3mm〜13mmであり得る。図19Bは、その拡張した構成の拡張型インプラント1410の概略図であり、第2の部分1430に対する第1の部分1420の位置的関係を示す。
[00133] 前の実施形態について記載されるように、第1の放射線不透過性マーカー1442は、拡張型インプラント1410の第1の末端に結合され、第2の放射線不透過性マーカー(図示せず)は、拡張型インプラント1410の第2の末端に結合される。拡張型インプラント1410は、放射線不透過性マーカーが動脈瘤嚢内に全体的に配設され、多孔質メッシュが動脈瘤の頸部の上に配設されるように、動脈瘤内に全体的に配設されるように構成される。いくつかの実施形態において、放射線不透過性マーカーは、動脈瘤の側面に位置決めされる(すなわち、動脈瘤の頸部から離れて配設される)ように構成される。
[00134] 図20は、医療デバイスの別の実施形態の一部分を示す。医療デバイス1500は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス1500は、拡張型インプラント1510と、挿入部分または部材(図20に示されていない)とを含む。拡張型インプラント1510は、拡張した構成で示され、前の実施形態について上記と同じまたは同様の方法で、拡張型インプラント1510が実質的に細長い、圧縮された、または潰れた構成と、拡張した構成との間を移動可能である。
[00135] 前の実施形態と同様に、拡張型インプラント1510は、多孔質メッシュのリボン状ストランドを含む。多孔質メッシュの少なくとも一部分は、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成され、多孔質メッシュの少なくとも別の部分は、拡張型インプラント1510が拡張した構成であるとき、動脈瘤の体積を実質的に充填する。拡張型インプラント1510は、第1の部分1520と、第2の部分1530とを含む。この実施形態において、第1の部分1520および第2の部分1530のそれぞれは、拡張型インプラント1510がその拡張した構成であるとき、球体を形成する。第1の部分1520または第2の部分1530の一方は、動脈瘤の頸部に配設されるように構成されることができ、第1の部分1520または第2の部分1530のもう一方は、動脈瘤の体積を実質的に充填することができる。例えば、この実施形態において、第1の部分1520は、動脈瘤のドーム部で展開されるように構成され、第2の部分1530の固定具として機能することができ、第2の部分1530は、拡張型インプラント1510が拡張した構成であるとき、動脈瘤の頸部にわたって配設され得る。拡張型インプラント1510は、前の実施形態について上記の放射線不透過性マーカー(図示せず)を含むこともできる。
[00136] 図21および図22は、医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス1600は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス1600は、拡張型インプラント1610と、挿入部分または部材(図示せず)とを含む。拡張型インプラント1610は、拡張した構成で示され、前の実施形態について上記と同じまたは同様の方法で、図22に示される圧縮された、または潰れた構成と、図21に示される拡張した構成との間を移動することができる。
[00137] 前の実施形態と同様に、拡張型インプラント1610は、ディスク形状構造の形態の第1の部分1620と、花弁状部分または切片をその長さに沿って含む第2の部分1630と(図19Aの実施形態と同様)を含む、多孔質メッシュのリボン状ストランドを含む。第1の部分1620のディスクまたは球体形状構造は、拡張型インプラント1610の長さに沿って様々な位置(例えば、中間、末端等)に配設され得る。多孔質メッシュの少なくとも一部分は、拡張型インプラント1610が拡張した構成であるとき、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成される。この実施形態において、拡張型インプラント1610が拡張した構成であるとき、第2の部分1630の花弁状部分は、第1の部分1620のディスク形状構造と少なくとも部分的に重なる。例えば、拡張型インプラント1610がその拡張した構成であるとき、第2の部分1630の花弁状部分は、第1の部分1620のディスクまたは球体形状構造によって画定された直径より大きい直径を画定することができる。拡張型インプラント1610は、拡張型インプラント1610の第1の末端1612に結合された第1の放射線不透過性マーカー1642と、拡張型インプラント1610の第2の末端(図示せず)に結合された第2の放射線不透過性マーカー(図示せず)とを含むこともできる。
[00138] 拡張型インプラント1610がその拡張した構成であるとき、拡張型インプラント1610は、花弁状部分1625のうちの少なくとも2つの縁部が互いに重なり(図17Aおよび図17Bの実施形態と同様の方法で)、ディスク形状部分1620と少なくとも部分的に重なるように、実質的に連続する外面を持つ3次元形状(例えば、実質的に球体形状)を有する。拡張型インプラント1610は、拡張型インプラント1610の花弁状部分1625間に開口部または空間がほとんど、または全く残らないように、拡張した構成に移動することができる。
[00139] 図23および24は、医療デバイスの別の実施形態の一部分を示す。医療デバイス1800は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス1800は、拡張型インプラント1810と、挿入部分または部材(図23および図24に示されない)とを含む。拡張型インプラント1810は、図23に示される潰れた構成と、図24に示される拡張した構成との間を移動することができる。
[00140] 図19Aの実施形態と同様に、拡張型インプラント1810は、花弁状部分または切片1825をその長さに沿って含む、多孔質メッシュのリボン状ストランドを含む。多孔質メッシュの少なくとも一部分は、拡張型インプラント1810が拡張した構成であるとき、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成される。拡張型インプラント1810がその拡張した構成であるとき、拡張型インプラント1810は、花弁状部分1825のうちの少なくとも2つの縁部が、図24に示されるように互いに重なるように、実質的に連続する外面を持つ3次元形状(例えば、実質的に球体形状)を有する。
[00141] この実施形態において、埋込み可能なインプラント1810が形成されるとき、多孔質メッシュのリボン状ストランドは、多方向様式で形成用固定具の周りに巻き付けられる。例えば、メッシュの一部分は、図23のCに示される取り付け具の周りに連続様式で巻き付けられることができ、メッシュの一部分は、図23のSに示されるようにs形状様式で巻き付けられ得る。そのような形成を用いて、拡張型インプラント1810がその拡張した構成に移動するとき、連続様式で巻き付けることによって形成された花弁状部分1825は、互いに続き(各花弁状部分1825が、隣接した花弁状部分1825を潰す)、s形状様式で形成された花弁状部分1825は、個々に自己展開するか、または潰れる。拡張型インプラント1810の多方向熱形成は、拡張型インプラント1810が動脈瘤内で断片化されて展開するのを許す。
[00142] この実施形態において、医療デバイス1800は、放射線不透過性である拡張型インプラント1810の一部分を提供するように、拡張型インプラント1810の長さに沿って配設されたPTコイルまたはPTストランド1835も含む。図23に示されるように、PTストランド1835は、拡張型インプラント1810の長さに沿って、花弁状部分1825にわたって、またはその内部に配設される。PTストランド1835は、例えば、拡張型インプラント1810の近位端および遠位端上に配設されたマーカー帯(図示せず)に結合され得る。いくつかの実施形態において、PTストランド1835は、拡張型インプラント1810のメッシュ内で編組され得る。
[00143] いくつかの実施形態において、PTストランド1835は、治療部位に送達されたとき、拡張型インプラント1810の過剰な伸長を防止するために使用することもできる。例えば、上記のように、PTストランド1835は、拡張型インプラント1810の近位端および遠位端に結合され得る。したがって、PTストランド1835は、拡張型インプラント1810が挿入中に長さ方向に伸長または拡張され、過剰な伸長を防止することができる、最大長を画定することができる。代替実施形態において、個別の構成要素を使用して、拡張型インプラント1810の長さを制限することができる。例えば、いくつかの実施形態において、PTストランドに加えて、個別のワイヤ部材を使用することができる。いくつかの実施形態において、拡張型インプラントは、PTストランド1835等のPTストランドを含まなくてもよい。そのような実施形態において、個別のワイヤ部材は、拡張型部材の近位端および遠位端に結合され、同様の方法で拡張型インプラントの伸長の長さまたは量を制限するために使用され得る。
[00144] いくつかの実施形態において、医療デバイスは、例えば、医療デバイスに沿って、またはその内部で伸長する縫合糸で形成されたストランドを含むことができる。縫合糸ストランドは、医療デバイスをその長さに沿って補強することができる。いくつかの実施形態において、放射線不透過性コイルは、蛍光透視下で医療デバイスの可視性を強化するために、縫合糸ストランドの上に置くことができる。
[00145] 図25〜27は、医療デバイスの別の実施形態の一部分を示す。医療デバイス1900は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス1900は、拡張型インプラント1910と、挿入部分または部材(図25〜図27に示されていない)とを含む。拡張型インプラント1910は、図25に示される潰れた構成と、図26に示される部分的に拡張した構成と、図27に示される拡張した構成との間を移動することができる。
[00146] 拡張型インプラント1910は、第1の部分1920(図25〜図27を参照)と、第2の部分1930(図27のみに示される)とを含む、多孔質メッシュのリボン状ストランドを含む。この実施形態において、第1の部分1920および第2の部分1930は、一緒に展開され得る個別の構成要素である。前の実施形態について上記のように、第1の部分1920は、その長さに沿ってディスク形状部分1945を含み、第2の部分1930は、花弁状部分1925を含む。拡張型インプラント1910がその拡張した構成であるとき、拡張型インプラント1910は、図27に示されるように、3次元形状(例えば、実質的に球体形状)を有する。
[00147] 医療デバイス1900の展開中、第2の部分1930は、ペタル様部分1925が拡張した構成に移動し、内部領域1936を画定するために移動するように、最初に展開され得る。次に、第1の部分1920は、図27に示されるように、ディスク形状部分1945が、第2の部分1930の内部領域1936内で互いの上で潰れる(図26および図27に示される)ように展開され得る。言い換えれば、拡張型インプラント1910が拡張した構成であるとき、第2の部分1930は、図27に示されるように、第1の部分1920に少なくとも部分的に重なる。多孔質メッシュの少なくとも一部分は、拡張型インプラント1910が拡張した構成であるとき、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成される。例えば、拡張型インプラント1910がその拡張した構成であるとき、第2の部分1930は、血流を分断するように動脈瘤の頸部に配設されることができ、第1の部分1920は、比較的速い速度で動脈瘤を閉塞するのを助けることができる。この実施形態は、第1の部分1920と、第2の部分1930とを個別の構成要素として示すが、代替実施形態において、第1の部分1920および第2の部分1930は、単一のメッシュ構成要素で形成され得る。
[00148] この実施形態において、医療デバイス1900は、医療デバイス1800について上記と同様の方法で、拡張型インプラント1910の第1の部分1920および/または第2の部分1930の長さに沿って配設されたPTコイルまたはPTストランド(図示せず)を含むこともできる。PTストランドは、図27に示されるように、拡張型インプラント1910の第1の末端1912に配設された第1のマーカー帯1942、および拡張型インプラント1910の第2の端部に配設された第2のマーカー帯1944に結合され得る。上記のように、PTストランドは、拡張型インプラント1910のメッシュ内で編組され得る。図26および図27に示されるように、拡張型部材1910は、下でより詳細に説明されるように、拡張型部材1910を分離デバイスに結合するために使用され得るコネクタ部材1952を含むこともできる(例えば、図40の考察を参照)。
[00149] 図28および図29は、医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス2000は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含むことができる。例えば、医療デバイス2000は、拡張型インプラント2010と、挿入部分または部材2002と、拡張型インプラント2010の第1の末端2012に結合された第1の放射線不透過性マーカー2042と、拡張型インプラント2010の第2の末端2014に結合された第2の放射線不透過性マーカー2044とを含む。拡張型インプラント2010は、潰れた構成(図示せず)と、図28および図29に示される拡張した構成との間を移動することができる。
[00150] この実施形態において、拡張型インプラント2010は、例えば、図10および図11に関して上記の管状構造に類似する多孔質メッシュで形成された3つの管状または円形ストランド2020、2030、および2015を含む。いくつかの実施形態において、ストランド2020、2030、および2015は編組され得る。代替実施形態において、ストランド2020、2030、および2015は、管状ストランドではなく、多孔質メッシュのリボン状ストランドで形成され得る。拡張型インプラント2010がその拡張した構成であるとき、管状ストランド2020、2030、および2015の少なくとも一部分は、図29に示されるように互いに重なり得る。拡張型インプラント2010は、動脈瘤の体積を充填するために使用されることができ、動脈瘤の体積を充填するために、単独で、または別の拡張型インプランと併用され得る。
[00151] 管状メッシュは、例えば、1mmの管状メッシュであり得る。この実施形態において、管状ストランド2020、2030、2015は、拡張型インプラント2010がその拡張した構成であるとき、拡張型インプラント2010が2次元構成を有するように熱形成され得る。この実施形態において、3つの管状ストランドが含まれるが、代替実施形態において、異なる数の管状ストランドが含まれ得る。例えば、拡張型インプラントは、1〜10本の管状ストランドで形成され得る。管状ストランド2020、2030、および2015は、それらの長さに沿って様々な位置で、図29に示されるマーカー帯2046等のマーカー帯と一緒に結合される。代替実施形態において、管状ストランドは、マーカー帯を使用せずに、一緒にねじられ得るか、または一緒に編組され得る。いくつかの実施形態において、ストランドは一緒に結合されない。
[00152] 図30は、管状構造を含む医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス2100は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含むことができる。例えば、医療デバイス2100は、拡張型インプラント2110と、挿入部分または部材2102とを含む。図30に示されていないが、医療デバイス2100は、拡張型インプラント2110の末端に結合された放射線不透過性マーカーを含むこともできる。拡張型インプラント2110は、潰れた構成(図示せず)と、図30に示される拡張した構成との間を移動することができる。
[00153] 拡張型インプラント2110は、医療デバイス2000について上記の管状ストランドに類似する多孔質メッシュで形成された3本の管状または円形ストランド2120、2130、および2115を含む。拡張型インプラント2110がその拡張した構成であるとき、管状ストランド2120、2130、および2115の少なくとも一部分は、図30に示されるように互いに重なり得る。この実施形態において、管状ストランド2120、2130、2115は、拡張型インプラント2110が拡張した構成であるとき、3次元構成を有するように熱形成され得る。この実施形態において、3本の管状ストランドが含まれるが、代替実施形態において、異なる数の管状ストランドが含まれ得る。例えば、拡張型インプラントは、1〜10本の管状ストランドで形成され得る。管状ストランド2120、2130、および2115は、それらの長さに沿って様々な位置で、医療デバイス2000について上記のマーカー帯(図示せず)と一緒に結合されるか、または他の結合方法を使用して結合され得る、例えば、一緒にねじられるか、または一緒に編組される。いくつかの実施形態において、管状ストランドは一緒に結合されない。
[00154] 図31は、管状構造を含む医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス2200は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス2200は、拡張型インプラント2210と、挿入部分または部材2202とを含む。図31に示されていないが、医療デバイス2200は、拡張型インプラント2210の末端に結合された放射線不透過性マーカー、例えば、図31に示される末端2212に結合された放射線不透過性マーカー2242を含むこともできる。拡張型インプラント2210は、潰れた構成(図示せず)と、図31に示される拡張した構成との間を移動することができる。
[00155] この実施形態において、拡張型インプラント2210は、医療デバイス2000および2100について上記の管状構造と同様の多孔質メッシュで形成された単一管状または円形編組構造2215を含む。拡張型インプラント2210がその拡張した構造であるとき、管状構造2215の少なくとも第1の部分は、図31に示されるように、管状構造2215の第2の部分に重なり得る。この実施形態において、管状構造2215は、2次元形状構成で形成され、管状構造は、医療デバイス2000および2100より大きい多孔質メッシュで形成される。例えば、管状構造2215は、3mmメッシュで形成され得る。
[00156] 図32〜図33は、医療デバイスの別の実施形態の一部分を示す。医療デバイス2400は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。医療デバイス2400は、拡張型インプラント2410を含み、挿入部分または部材(図32〜図33に示されない)を含むことができる。拡張型インプラント2410は、図32に示される潰れた構成と、図33に示される拡張した構成との間を移動することができる。
[00157] この実施形態において、拡張型インプラント2410は、多孔質メッシュのリボン状ストランドで形成され、花弁状部分2425を含む第1の部分2420と、例えば、図28〜図30に関して上記の管状ストランドと同様の多孔質メッシュで形成された管状または円形ストランド2415の形態の第2の部分2430とを含む。管状ストランド2415は、2次元または3次元構成のいずれかとして熱形成され得る。いくつかの実施形態において、管状ストランド2415は編組され得る。
[00158] 拡張型インプラント2410がその拡張した構成であるとき、第1の部分2420の少なくとも一部分(例えば、花弁状部分2425)は、第2の部分2430の管状ストランド2415と重なり得る。拡張型インプラント2410の少なくとも一部分は、拡張型インプラント2410がその拡張した構成であるとき、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成される。花弁状部分2425および管状ストランド2415はそれぞれ、拡張型インプラント2410がその拡張した構成に移動すると、第2の部分2410の花弁状部分2425が内部領域を画定し、第1の部分2420の管状ストランド2415が第2の部分2430の内部領域を実質的に充填するように、様々な異なるサイズ(例えば、直径)であり得る。したがって、管状ストランド2415は、拡張型インプラント2010および2110について上記のように、動脈瘤の体積を実質的に充填するための充填材として使用され得る。
[00159] 第1の部分2420および第2の部分2430は、例えば、第1の部分2420および第2の部分2430の末端、ならびに/または第1の部分2420および第2の部分2430のそれぞれの長さに沿った他の位置において、マーカー帯と一緒に結合され得る。第1の部分2420および第2の部分2430は、同じもしくは実質的に同じ長さを有し得るか、または異なる長さを有し得る。例えば、いくつかの実施形態において、第2の部分2430は、第1の部分より長いことがあり、逆もまた同様である。
[00160] 拡張型インプラント2410は、該拡張型インプラント2410の概略図である図35に示されるように、拡張型部材の第1の末端2412に配設された第1の放射線不透過性マーカー帯2442、および拡張型インプラント2410の第2の末端2414に配設された第2の放射線不透過性マーカー帯2444も含む。拡張型インプラント2410の概略図である図34に示されるように、拡張型部材2410は、下でより詳細に記載されるように、拡張型部材を分離デバイスに結合するために使用され得るコネクタ部材2452も含む。
[00161] 図35〜図37はそれぞれ、患者の体内の所望の場所(例えば、動脈瘤内)で、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る挿入デバイスの概略図である。挿入デバイス2554は、例えば、本明細書に記載されるカニューレ104等のカニューレと併用され得る。例えば、挿入デバイス2254は、本明細書に記載される挿入部分102の代わりに使用されることができ、下でより詳細に記載されるように、インプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00162] 挿入デバイス2554は、第2の細長部材2558がそこを通して移動可能に配設され得る管腔2557を画定する、第1の細長部材2556を含む。マーカー帯2564は、第1の細長部材2556の遠位端部分に結合される。拡張型結合部材2562はまた、マーカー帯2564と第1の細長部材2556の外壁との間で、拡張型結合部材2562の一部分に接着結合することによって、第1の細長部材2556の遠位端部分に結合される。拡張型結合部材2562は、様々な長さであり得、いくつかの実施形態において、例えば、約1〜2mmの長さを有し得る。拡張型結合部材2562は、例えば、メッシュ材料および/または編組材料で形成され得る。
[00163] 第2の細長部材2558は、例えば、コアワイヤであり得、第2の細長部材2558の遠位端に配設されたボール部材2560(「結合部材」とも称される)を含む。第2の細長部材2558は、図35および37に示されるように、ボール部材2560が拡張型結合部材2562の外側に配設される第1の位置と、図36に示されるように、拡張型結合部材2562によって画定された内部領域内に配設される第2の位置との間で移動することができる。ボール部材2560は、円形状で示されているが、代替実施形態において、ボール部材2560は、他の形状、例えば、長円形、楕円形、正方形、長方形、三角形、または他の所望の形状であり得る(側面図に示される)。
[00164] 拡張型インプラント(例えば、本明細書に記載される拡張型インプラント)を患者の体内で挿入および展開するために、拡張型インプラントの近位端部分は、挿入デバイス2554の遠位端部分に結合され得る。具体的に、図35に示されるように、拡張型インプラント2510(「インプラント」とも称される)は、外部マーカー帯2543と、内部マーカー帯2541とを含むことができ、それぞれがインプラント2510の近位端部分2512に結合される。外部マーカー帯2543を使用して、インプラント2510を保持することができ、内部マーカー帯2541は、外部マーカー帯2543内に配設され得る。内部マーカー帯2541は、拡張型結合部材2562と、ボール部材2560とを含む、挿入デバイス2554の遠位端部分が、そこを通して挿入され得るチャネルを提供することができる。次に、第2の細長部材2558は、近位に(図36の矢印Aの方向に)引かれ、図36に示されるように、ボール部材2560が拡張型結合部材2562内に押し込まれた状態になる。例えば、拡張型結合部材2562は、図35に示される潰れた、または弛緩した構成と、図36に示される拡張した構成との間で移動することができ、拡張型結合部材2562は、ボール部材2560が拡張型結合部材2562内で近位に移動するにつれて外方に撓曲または拡張する。ロック機序(図示せず)を使用して、第1の細長部材2556に対する位置に第2の細長部材2558をロックすることができる。例えば、ハンドル(図示せず)は、第2の細長部材2558に結合されることができ、第2の細長部材2558を図36に示される位置にロックすることができるロック機序を含み得る。図36に示されるように拡張した拡張型結合部材2562により、インプラント2510は、挿入デバイス2554に結合されたまま維持される。
[00165] インプラント2510に結合された挿入デバイス2554を用いて、インプラント2510の遠位端部分(図示せず)は、例えば、挿入カニューレまたはカテーテル(図示せず)(例えば、上記のカニューレ102)に挿入されることができ、挿入カニューレを使用して、図1および図2に関して上記と同様の方法で、インプラント2510を血管に挿入することができる。例えば、インプラント2510が潰れた構成に移動するように、インプラント2510を、そこに結合された挿入デバイス2554と共に挿入カニューレに挿入することができる。次に、挿入カニューレを患者の血管に挿入して、インプラント2510を患者の体内の所望の場所(例えば、動脈瘤)に送達することができる。所望の場所において、インプラント2510は、カニューレの遠位端から出て、上記のその拡張した構成に移動することができる。インプラント2510が展開された後、インプラント2510は、挿入デバイス2554から分離され得る。具体的に、挿入デバイス2554をインプラント2510から分離するために、第2の細長部材2558は、ボール部材2560が拡張型結合部材2562から外側に遠位に移動し、拡張型結合部材2562が図37に示されるその潰れた、または弛緩した構成に戻るのを許すように、ロック解除され、遠位に(図37に示される矢印Bの方向に)移動する。次に、挿入デバイス2554を近位に(図37に示される矢印Aの方向に)引くことによって、挿入デバイス2554を除去することができる。
[00166] 図38は、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る、挿入デバイスの別の実施形態の概略図である。挿入デバイス2654は、カニューレと併用されることができ、挿入デバイス2554について上記のように、インプラント2610に解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00167] 挿入デバイス2654は、第2の細長部材2658がそこを通して移動可能に配設され得る管腔2657を画定する、第1の細長部材2656を含む。結合要素2666は、例えば、結合要素2666の一部分を第1の細長部材2656の内壁に糊付けすることによって、第1の細長部材2656の遠位端部分に結合される。結合要素2666は、例えば、ある長さの縫合糸材料を含むことができ、様々な長さであり得る。例えば、結合要素2666は、いくつかの実施形態において、約1〜2mmの長さを有し得る。第1の細長部材2656は、第1の細長部材2656の遠位端部分に結合され得るマーカー帯25と同様のマーカー帯(図示せず)を含むこともできる。
[00168] 第2の細長部材は、第2の細長部材2658の遠位端に配設されたボール部材2660を含み、ボール部材2660が結合要素2666から離れて、(例えば、結合要素2666の遠位位置に)配設された第1の位置と、ボール部材2660が結合要素2666と接触して配設された第2の位置との間を移動することができる。例えば、第2の細長部材2658がその第2の位置にあるとき、ボール部材2660は、図38に示されるように、ボール部材2660と結合要素2666との間に締り嵌めを形成するように、結合要素2666の長さに沿って、結合要素2666と接触する場所に配設される。
[00169] 拡張型インプラント、例えば、図38に示される拡張型インプラント2610を患者の体内に挿入および展開するために、拡張型インプラント2610(「インプラント」とも称される)の近位端部分は、挿入デバイス2654の遠位端部分に結合され得る。具体的に、インプラント2610は、外部マーカー帯2643と、内部マーカー帯2641とを含むことができ、それぞれがインプラント2610の近位端部分に結合される。前の実施形態と同様に、外部マーカー帯2643を使用して、インプラント2610を保持することができ、内部マーカー帯2641は、外部マーカー帯2643内に配設され、挿入デバイス2654の遠位端部分がそこを通して挿入され得るチャネル2647を提供することができる。
[00170] その第1の位置にある第2の細長部材2658(すなわち、結合要素2666から離れて配設されたボール部材2660を用いて)およびその第1の構成の結合要素2666を用いて、ボール部材2660および結合要素2666は、内部マーカー帯2641を通して挿入され、インプラント内に配設される。次に、第2の細長部材2658がその第2の位置に移動し(結合要素2666に接触するボール部材2660を用いて)、結合要素2666が図38に示される第2の構成に移動するように、第2の細長部材2658は、近位に(図38の矢印Aの方向に)引かれる。第2の細長部材2658がその第2の位置にあり、結合要素2666がその第2の構成であるとき、ボール部材2660と結合要素2666との間に締り嵌めを形成する。この締り嵌めは、インプラント2610を挿入デバイス2654に保持する。前の実施形態について上記のように、ロック機序(図示せず)を使用して、第1の細長部材2656に対する位置に第2の細長部材2658をロックすることができる。例えば、ハンドル2655は、第2の細長部材2658に結合され、図38に示されるように、第2の細長部材2658をその第2の位置でロックすることができる、ロック機序(図示せず)を含むことができる。
[00171] インプラント2610に結合された挿入デバイス2654を用いて、インプラント2610の遠位端部分は、例えば、挿入カニューレ(図示せず)(例えば、上記のカニューレ102)に挿入されることができ、挿入カニューレを使用して、図1および図2、ならびに図35〜図37に関して上記と同様の方法で、インプラント2610を血管に挿入することができる。例えば、インプラント2610は、そこに結合された挿入デバイス2654を用いて、カニューレ内で遠位に押され、インプラント2610を潰れた構成に移動させることができる。次に、カニューレを患者の血管に挿入し、上記のように、患者の体内、例えば、動脈瘤内の所望の場所にインプラント2610を送達することができる。インプラント2610が展開された(例えば、カニューレの遠位端から出た)後、挿入デバイス2654は、前の実施形態に関して上記と同様の方法で、インプラント2610から分離され得る。具体的に、挿入デバイス2654をインプラント2610から分離するために、ボール部材2660が結合要素2666から離れて(例えば、遠位に)移動し、ボール部材2660と結合要素2666との間の締り嵌めを排除するように、第2の細長部材2658はロック解除され、遠位に(図38の矢印Bの方向に)移動する。次に、挿入デバイス2654は、該挿入デバイス2654を近位に(図38の矢印Aの方向に)引くことによって除去され得る。
[00172] 図39は、挿入デバイス2654と同様の挿入デバイス2754の実施形態を示す。挿入デバイス2754は、挿入デバイス2654と同じまたは同様の、同じまたは同様の特徴および機能を含むことができる。例えば、挿入デバイス2754は、上記のように、インプラントの展開に使用され得る。挿入デバイス2754は、第2の細長部材2758(例えば、コアワイヤ)がそこを通して移動可能に配設され得る管腔(図示せず)を画定する、第1の細長部材2756を含む。結合要素2766は、例えば、結合要素2766の一部分を第1の細長部材2756の内壁に糊付けすることによって、第1の細長部材2756の遠位端部分に結合される。結合要素2766は、様々な長さであり得、いくつかの実施形態において、例えば、約1〜2mmの長さを有することができる。第1の細長部材2756は、第1の細長部材2756の遠位端部分に結合されたマーカー帯(図示せず)を含むことができる。
[00173] ボール部材2760は、第2の細長部材2758の遠位端に配設され、第2の細長部材2758は、ボール部材2760と結合要素2766との間に締り嵌めを形成するように、ボール部材2760が、図40に示されるように、結合要素2766から離れて(例えば、結合要素2766の遠位に)配設された第1の位置と、ボール部材2760が、結合要素2762の長さに沿った場所に結合要素2766と接触して配設された第2の位置との間を移動することができる。挿入デバイス2754を使用して、インプラントを挿入および展開することができ、挿入デバイス2654について上記と同じまたは同様の方法でインプラントから分離され得る。
[00174] 図40は、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る、挿入デバイスの別の実施形態の概略図である。挿入デバイス2854は、カニューレと併用されることができ、例えば、挿入デバイス2554について上記のように、インプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00175] 挿入デバイス2854は、第2の細長部材2858がそこを通して移動可能に配設され得る管腔2857を画定する、第1の細長部材2856を含む。第1の細長部材2856は、第1の細長部材2756の遠位端部分に結合されたマーカー帯(図示せず)を含むこともできる。挿入ボール部材2860は、第2の細長部材2858の遠位端に配設される。挿入デバイス2854は、本明細書に記載される拡張型インプラントと同様または同じ拡張型インプラント2810に結合され得る。拡張型インプラント2810は、マーカー帯2842と、マーカー帯2842に結合されたコネクタ部材2852とを含む。コネクタ部材2852は、マーカー帯2842に結合されたワイヤ2868、ならびに/またはワイヤ2868に結合された(またはそれと一体に、もしくはモノリシックに形成された)インプラント2810およびインプラントボール部材2870を含む。ワイヤ2868およびインプラントボール部材2870は、いくつかの実施形態において、例えば、1.5mmであり得る長さLを集合的に有することができる。上で詳細に考察されていないが、拡張型インプラントの前の実施形態について上記のコネクタ部材1652、1952、2352、および2452は、コネクタ2852と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。
[00176] 拡張型インプラント2810を患者の体内に挿入および展開するために、拡張型インプラント2810は、挿入デバイス2854に最初に結合される。具体的に、第2の細長部材2858は、挿入ボール部材2860が第1の細長部材2856の遠位端外に配設されるように、遠位に(図40の矢印Bの方向に)移動する。次に、インプラントボール部材2870は、図40に示されるように、第1の細長部材2856の遠位端に挿入される。次に、第2の細長部材2858は、図40に示されるように、挿入ボール部材2860がインプラントボール部材2870を第1の細長部材2856の管腔2857内でロックまたは捕捉するように、近位に(図40の矢印Aの方向に)移動する。例えば、挿入ボール部材2860およびインプラントボール部材2870のそれぞれは、インプラントボール部材2870が管腔2857内に配設され、挿入ボール部材2860が管腔2857の中に近位に移動するとき、インプラントボール部材2860が管腔2857から出て引き戻されることができないように、第1の細長部材2856の管腔2857の直径の半分より大きい直径を有することができる。
[00177] 第1の細長部材2856の管腔2857内に捕捉されたインプラントボール部材2870を用いて、拡張型インプラント2810は、挿入デバイス2854に保持される。前の実施形態について上記のように、ロック機序(図示せず)を使用して、第2の細長部材2658を、第1の細長部材2856に対してこの位置にロックすることができる。拡張型インプラント2810に結合された挿入デバイス2854を用いて、拡張型インプラント2810の遠位端部分(図示せず)は、例えば、挿入カニューレ(図示せず)(例えば、上記のカニューレ102)に挿入されることができ、挿入カニューレを使用して、前の実施形態に関して上記と同様の方法で、インプラント2810を血管に挿入することができる。拡張型インプラント2810が展開された後、挿入デバイス2854は、前の実施形態について上記と同様の方法で、拡張型インプラント2810から分離され得る。具体的に、挿入デバイス2854を拡張型インプラント2810から分離するために、第2の細長部材2858は、挿入ボール部材2860が第1の細長部材2856の外側に遠位に移動し、インプラントボール部材2870を捕捉解除するように、ロック解除され、遠位に(矢印Bの方向に)移動する。次に、挿入デバイス2854は、第1の細長部材2856および第2の細長部材2858を近位に引くことによって除去され得る。
[00178] 図41は、本明細書に記載される挿入デバイスを使用して、拡張型インプラントを動脈瘤内で展開する方法を示すフローチャートである。この方法は、2982において、挿入デバイスの遠位端部分を拡張型インプラントの近位端部分に結合することを含む。例えば、挿入デバイスは、本明細書に記載される挿入デバイスであり得、拡張型インプラントは、本明細書に記載される拡張型インプラントであり得る。挿入デバイスは、管腔を画定する第1の細長部材と、第1の細長部材の管腔内に少なくとも部分的に移動可能に配設された第2の細長部材とを含むことができる。結合は、第2の細長部材の遠位端上の第1の結合部材が、第1の細長部材または拡張型インプラントのうちの少なくとも1つ上の第2の結合部材に係合し、拡張型インプラントの一部分を挿入デバイスに固定するように、第1の細長部材に対して近位に第2の細長部材を移動させることを含み得る。いくつかの実施形態において、第2の結合部材は、第1の細長部材上に配設されることができ、第1の細長部材に対して第2の細長部材を近位に移動させることは、第2の結合部材を潰れた構成から拡張した構成に移動させる。いくつかの実施形態において、第2の結合部材は、拡張型インプラント上に配設され、第2の細長部材を近位に移動させる前に、第2の結合部材は、第2の結合部材が第1の細長部材の管腔内で配設されるように、第1の細長部材の遠位端を通して挿入される。
[00179] 2984において、拡張型インプラントは、患者の血管内に挿入され得るが、拡張型インプラントは、潰れた構成であり、挿入デバイスに結合される。例えば、拡張型インプラントは、本明細書に記載されるカニューレを使用して、潰れた構成に移動することができる。2986において、拡張型インプラントは、拡張型インプラントが動脈瘤内で拡張した構成に移動するように、動脈瘤内で展開され得る。例えば、拡張型インプラントは、それがその拡張した構成に移動することができるように、カニューレ外に移動することができる。2988において、挿入デバイスは、拡張型インプラントから切り離されることができ、2990において、挿入デバイスは、患者の血管から除去され得る。
[00180] 図42および図43は、医療デバイスの別の実施形態の一部分を示す。医療デバイス3000は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス3000は、拡張型インプラント3010と、挿入部分または部材3002とを含む。拡張型インプラント3010は、図4に示される潰れた構成と、図42に示される拡張した構成との間を移動することができる。
[00181] 拡張型インプラント3010は、単一の構成要素として形成された第1の部分3020と、第2の部分3030とを含む、多孔質メッシュのリボン状ストランドを含む。この実施形態において、拡張型インプラント3010が拡張した構成であるとき、第2の部分3030は、内部領域3036を画定するボール様構造を形成し、第2の部分3020は、内部領域3036内で展開され得る。具体的に、医療デバイス3000の展開中、第2の部分3030は、それが動脈瘤内でボール形状構造に拡張され得るように、最初に展開されることができ、次に、第1の部分3020は、図42に示されるように、第2の部分3030を実質的に充填するように、内部領域3036内で展開され得る。
[00182] 図44〜図46は、医療デバイスの別の実施形態の一部分を示す。医療デバイス3100は、前の実施形態について上記と同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス3100は、拡張型インプラント3110と、挿入部分または部材3102とを含む。拡張型インプラント3110は、図45に示される潰れた構成と、図44に示される拡張した構成との間を移動することができる。
[00183] 拡張型インプラント3110は、単一のメッシュ構成要素として形成された第1の部分3115と、第2の部分3120と、第3の部分3130とを含む、多孔質メッシュのリボン状ストランドを含む、多層インプラントの一例である。そのような実施形態は、インプラントが小さい送達カテーテルに適合することができ、2層より多い材料層を有し、それらの層をインビボで形成することによって高い血流分断を有することができるという点で望ましい場合がある。例えば、この実施形態において、拡張型インプラント3110が拡張した構成であるとき、第2の部分3120は、第3の部分3130内で拡張されることができ、第1の部分は、第2の部分3120内で拡張され得る。具体的に、動脈瘤A内での展開中、図46に示されるように、医療デバイス3100は、拡張型インプラント3110がその潰れた構成に移動するように、送達カテーテル3104に最初に挿入され得る。展開部位において、拡張型インプラント3110は、送達カテーテル3104の外側に移動し、動脈瘤内で展開され得る。展開中、第3の部分3130が最初に展開されることができ、次に、第2の部分3120が、第3の部分3130によって画定された内部領域内で展開されることができ、次に、第1の部分3115が第2の部分3120によって画定された内部領域内で展開され得る。図46は、第3の部分3130と、展開された第2の部分3120と、依然としてカテーテル3104内にある第1の部分3115とを持つ拡張型インプラント3110を示す。いくつかの実施形態において、挿入部分3102は、挿入部分3102の分離中(例えば、拡張型インプラント3110が動脈瘤内で展開された後)、インプラントの任意の部分が血管V内で伸長または吊下するのを防ぐために、分離が第2の部分内で起こり得るように第2の部分3120に結合され得る。
[00184] 図47は、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る、挿入デバイスの別の実施形態の概略図である。挿入デバイス3254は、カニューレまたはカテーテルと併用されることができ、前の実施形態について記載されるように、インプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00185] 挿入デバイス3254は、第2の細長部材3258がそこを通して移動可能に配設され得る管腔3257を画定する、第1の細長部材3256を含む。第1の細長部材3256は、第1の細長部材3256の遠位端部分に結合された内部マーカー帯3265を含む。この実施形態において、第2の細長部材3258の遠位端部分3267は、図47に示されるように先細である。挿入デバイス3254は、挿入デバイス3254の近位端部分に配設されたハンドル3255も含む。
[00186] 挿入デバイス3254は、本明細書に記載される拡張型インプラントと同様または同じ拡張型インプラント3210に結合され得る。拡張型インプラント3210は、マーカー帯3242と、マーカー帯3242に結合されたコネクタ部材3252とを含む。コネクタ部材3252は、例えば、上記のコネクタ部材2852と同様または同じであり得る。例えば、コネクタ部材3252は、マーカー帯3242に結合されたワイヤ3268と、ワイヤ3242に結合された(またはモノリシックに、もしくはそれと一体に形成された)インプラントボール部材3270とを含む。
[00187] 拡張型インプラント3210を患者の体内に挿入および展開するために、拡張型インプラント3210は、挿入デバイス3254に最初に結合される。具体的に、この実施形態において、第2の細長部材3258は、先細遠位端部分3267が管腔3257内で近位に移動するように、近位に(図47の矢印Aの方向に)移動する。これは、インプラントボール部材3270が第1の細長部材3256の管腔3257に挿入されるのを許す。次に、第2の細長部材3258は、第2の細長部材3256の先細遠位端部分3267が、インプラントボール部材3270に係合し、インプラントボール部材3270を、第1の細長部材3256の管腔3257内で、先細遠位端部分3267と内部マーカー帯3265との間に捕捉する、または押し込むように、遠位に(図47の矢印Bの方向に)移動する。
[00188] 第1の細長部材3256の管腔3257内にロックされた、または押し込まれたインプラントボール部材3270を用いて、拡張型インプラント3210は、挿入デバイス3254に保持される。前の実施形態について上記のように、ハンドル3255に結合されたロック機序(図示せず)を使用して、第2の細長部材3258を、第1の細長部材3256に対してこの位置にロックすることができる。拡張型インプラント3210に結合された挿入デバイス3254を用いて、拡張型インプラント3210は、例えば、挿入カニューレ(図示せず)(例えば、上記のカニューレ102)に挿入され、拡張型インプラント3210を潰れた構成に移動させることができ、挿入カニューレを使用して、前の実施形態に関して上記と同様の方法で、インプラントを血管に挿入することができる。
[00189] 拡張型インプラント3210が、例えば、動脈瘤内で展開された後、挿入デバイス3254は、拡張型インプラント3210から分離され、患者の体内から除去され得る。具体的に、挿入デバイス3254を拡張型インプラント3210から分離するために、この実施形態において、第2の細長部材3258は、先細遠位端部分3267が近位に移動し、インプラントボール部材3270を引き離すように、ハンドル3255からロック解除され、近位に(矢印Aの方向に)移動する。近位に移動した先細遠位端部分3267により、インプラントボール部材3260は、第1の細長部材3256の管腔3257の外側に自由に移動する。次に、挿入デバイス3254は、挿入デバイス3254を近位に引くことによって除去され得る。
[00190] 図48は、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る、挿入デバイスの別の実施形態の概略図である。挿入デバイス3354は、カニューレまたはカテーテルと併用されることができ、前の実施形態について記載されるように、インプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00191] 挿入デバイス3354は、第2の細長部材3358がそこを通して移動可能に配設され得る管腔3357を画定する、第1の細長部材3356を含む。第1の細長部材3358は、図48に示されるように、先細遠位端部分3392を含む。代替実施形態において、第1の細長部材3356は、前の実施形態と同様の一定直径を有することができる。第1の細長部材3356は、先細遠位端部分3392に結合された外部マーカー帯3364も含む。挿入ボール部材3360は、図48に示されるように、第2の細長部材3358の遠位端に配設される。挿入デバイス3354は、前の実施形態について上記のように、挿入デバイス3354の近位端部分に配設されたハンドル(図示せず)を含むこともできる。
[00192] 挿入デバイス3354は、本明細書に記載される拡張型インプラントと同様または同じ拡張型インプラント3310に結合され得る。拡張型インプラント3310は、拡張型インプラント3310の近位端部分のマーカー帯3342と、マーカー帯3342に結合されたコネクタ部材3352とを含む。コネクタ部材3352は、例えば、上記のコネクタ部材2852と同様または同じであり得る。例えば、コネクタ部材3352は、マーカー帯3342に結合されたワイヤ3368と、ワイヤ3342に結合された(またはモノリシックに、もしくはそれと一体に形成された)インプラントボール部材3370とを含む。この実施形態において、図48に示されるように、挿入ボール部材3360は、インプラントボール部材3370より大きく、インプラント3310が挿入デバイス3354に結合されるとき、コネクタ部材3352のワイヤ3368がそこを通して配設され得る、その側面部分にスロット3371を画定する。
[00193] 拡張型インプラント3310を患者の体内に挿入および展開するために、拡張型インプラント3310は、挿入デバイス3354に最初に結合される。具体的に、この実施形態において、第2の細長部材3358は、挿入ボール部材3360が第1の細長部材3356の管腔3357の外側に遠位に移動するように、遠位に(図48の矢印Bの方向に)移動する。インプラントボール部材3370は、第1の細長部材3356の管腔3357に挿入されることができ、ワイヤ3368は、挿入ボール部材3360のスロット3371内に置かれる、または配設され得る。次に、第2の細長部材3358は、挿入ボール部材3360およびインプラントボール部材3370が第1の細長部材3356の管腔3357に移動し、挿入ボール部材3360が、図48に示されるように挿入ボール部材3360を第1の細長部材3356の管腔3357内でロックまたは捕捉するように、近位に(図48の矢印Aの方向に)移動する。
[00194] 第1の細長部材3356の管腔3357内に捕捉されたインプラントボール部材3370を用いて、拡張型インプラント3310は、挿入デバイス3354に結合される。前の実施形態について上記のように、ハンドル(図示せず)に結合されたロック機序(図示せず)を使用して、第2の細長部材3358を、第1の細長部材3356に対してこの位置にロックすることができる。拡張型インプラント3310に結合された挿入デバイス3354を用いて、拡張型インプラント3310は、例えば、挿入カニューレ(図示せず)に挿入され、拡張型インプラント3310を潰れた構成に移動させることができる。挿入カニューレを使用して、前の実施形態に関して上記と同様の方法で、インプラント3310を血管に挿入することができる。
[00195] 拡張型インプラント3310が、例えば、動脈瘤内で展開された後、挿入デバイス3354は、拡張型インプラント3310から分離され、患者の体内から除去され得る。具体的に、挿入デバイス3354を拡張型インプラント3310から分離するために、この実施形態において、第2の細長部材3358は、挿入ボール部材3360が遠位に移動して、インプラントボール部材3370が第1の細長部材3356の管腔3357の外側を自由に移動するのを許すように、ハンドル3355からロック解除され、遠位に(図48の矢印Bの方向に)移動することができる。
[00196] 図49は、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る、挿入デバイスの別の実施形態の概略図である。挿入デバイス3454は、カニューレまたはカテーテルと併用することができ、前の実施形態について記載されるように、インプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00197] 挿入デバイス3454は、第2の細長部材3458がそこを通して移動可能に配設され得る管腔3457を画定する、第1の細長部材3456を含む。第1の細長部材3458は、図49に示されるように、先細遠位端部分3492を含むが、代替実施形態において、一定の直径を有することができる。第1の細長部材3456は、先細遠位端部分3492に結合された外部マーカー帯3464も含む。プランジャまたはバンパー部材3494は、図49に示されるように、第2の細長部材3458の遠位端に配設される。挿入デバイス3454は、前の実施形態について上記のように、挿入デバイス3454の近位端部分に配設されたハンドル(図示せず)を含むこともできる。
[00198] 挿入デバイス3454は、本明細書に記載される拡張型インプラントと同様または同じ拡張型インプラント3410に結合され得る。拡張型インプラント3410は、拡張型インプラント3410の近位端部分のマーカー帯3442と、マーカー帯3442に結合されたコネクタ部材3452とを含む。コネクタ部材3452は、例えば、上記のコネクタ部材2852と同様または同じであり得、マーカー帯3442に結合されたワイヤ3468と、ワイヤ3442に結合された(またはモノリシックに、もしくはそれと一体に形成された)インプラントボール部材3470とを含む。
[00199] 拡張型インプラント3410を患者の体内に挿入および展開するために、拡張型インプラント3410が挿入デバイス3454に最初に結合される。具体的に、この実施形態において、第2の細長部材3458は、挿入プランジャ部材3494が第1の細長部材3456の管腔3457の外側に遠位に移動するように、遠位に(図49の矢印Bの方向に)移動する。次に、インプラントボール部材3470は、第1の細長部材3456の管腔3457に挿入され得る。次に、第2の細長部材3458は、プランジャ部材3494が、図49に示されるように、第1の細長部材3456の管腔3457内で挿入ボール部材3460をロックまたは捕捉するように、近位に(図49の矢印Aの方向に)移動する。
[00200] 第1の細長部材3456の管腔3457内で捕捉されたインプラントボール部材3470を用いて、ハンドル(図示せず)に結合されたロック機序(図示せず)を使用し、第2の細長部材3458を、第1の細長部材3456に対してこの位置にロックすることができる。拡張型インプラント3410に結合された挿入デバイス3454を用いて、拡張型インプラント3410は、例えば、挿入カニューレ(図示せず)に挿入され、拡張型インプラント3410を潰れた構成に移動させることができる。挿入カニューレを使用して、前の実施形態に関して上記と同様の方法で、インプラント3410を血管に挿入することができる。
[00201] 拡張型インプラント3410が、例えば、動脈瘤内で展開された後、挿入デバイス3454は、拡張型インプラント3410から分離され、患者の体内から除去され得る。具体的に、挿入デバイス3454を拡張型インプラント3410から分離するために、この実施形態において、第2の細長部材3458は、プランジャ部材3494が遠位に移動し、インプラントボール部材3470が第1の細長部材3456の管腔3457の外側に自由に移動するように、ハンドルからロック解除され、遠位に(図49の矢印Bの方向に)移動する。次に、挿入デバイス3454は、挿入デバイス3454を近位に引くことによって除去され得る。
[00202] 図50は、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る、挿入デバイスの別の実施形態の概略図である。挿入デバイス3554は、カニューレまたはカテーテルと併用されることができ、前の実施形態について記載されるように、インプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00203] 挿入デバイス3554は、第2の細長部材3558がそこを通して移動可能に配設され得る管腔3557を画定する、第1の細長部材3556を含む。第1の細長部材3558は、図50に示される先細遠位端部分3592を含むが、代替実施形態において、一定の直径を有することができる。第1の細長部材3556は、先細遠位端部分3592に結合された外部マーカー帯3564も含む。挿入ボール部材3560は、図50に示されるように、第2の細長部材3558の遠位端に配設される。この実施形態において、挿入デバイス3554は、細長ロック部材3596も含む。ロック部材3596は、その長さに沿って一定の直径または外周を有することができるか、または先細であり得る。例えば、ロック部材3596の遠位端部分は、そのロック部材3596の近位端部分より小さい直径を有し得る。ロック部材3596は、下でより詳細に記載されるように、インプラントボール部材3570を挿入デバイス3554にロックするために、挿入ボール部材3560と併用される。挿入デバイス3554は、前の実施形態について上記のように、挿入デバイス3554の近位端部分に配設されたハンドル(図示せず)を含むこともできる。
[00204] 前の実施形態と同様に、挿入デバイス3554は、本明細書に記載される拡張型インプラントと同様または同じ拡張型インプラント3510に結合され得る。拡張型インプラント3510は、近位端部分にマーカー帯3542と、マーカー帯3542に結合されたコネクタ部材3552とを含む。コネクタ部材3552は、例えば、上記のコネクタ部材と同様または同じであり得、マーカー帯3542に結合されたワイヤ3568と、ワイヤ3542に結合された(またはモノリシックに、もしくはそれと一体に形成された)インプラントボール部材3570とを含む。
[00205] 拡張型インプラント3510を患者の体内に挿入および展開するために、拡張型インプラント3510は、挿入デバイス3554に結合される。具体的に、この実施形態において、ロック部材3596は、そのロック部材3596の遠位端部分が、挿入ボール部材3560の近位に配設されるように、近位に(図50の矢印Aの方向に)移動する。これは、インプラントボール部材3570が第1の細長部材3556の管腔3557に挿入されるのを許す。言い換えれば、挿入ボール部材3560およびインプラントボール部材3570はそれぞれ、ロック部材3594が近位に移動し、挿入ボール部材3560を引き離すと、インプラントボール部材3570が管腔3557の内外に移動することができるが、インプラントボール部材3570が管腔3557内に配設されるようにサイズ指定され得る(例えば、それぞれが直径を有し得る)。インプラントボール部材3570が第1の細長部材3556の管腔3557内に配置された後、ロック部材3596は、そのロック部材3596の遠位端部分が、第1の細長部材3556の内壁と挿入ボール部材3560との間に押し込まれるように、遠位に(図50の矢印Bの方向に)移動することができる。この位置にあるロック部材3596を用いて、インプラントボール部材3570は、図50に示されるように、第1の細長部材3556の管腔3557内で保持または捕捉される。
[00206] 第1の細長部材3556の管腔3557内で捕捉されたインプラントボール部材3570を用いて、ハンドル(図示せず)に結合されたロック機序(図示せず)を使用して、ロック部材3596を第1の細長部材3556に対する位置にロックすることができる。拡張型インプラント3510に結合された挿入デバイス3554を用いて、拡張型インプラント3510は、例えば、挿入カニューレ(図示せず)に挿入され、拡張型インプラント3510を潰れた構成に移動させることができる。挿入カニューレを使用して、前の実施形態に関して上記と同様の方法で、インプラント3510を血管に挿入することができる。
[00207] 拡張型インプラント3510が、例えば、動脈瘤内で展開された後、挿入デバイス3554は、拡張型インプラント3510から分離され、患者の体内から除去され得る。具体的に、挿入デバイス3554を拡張型インプラント3510から分離するために、この実施形態において、ロック部材3596は、ロック部材3596の遠位端部分が挿入ボール部材3560から離れて近位に移動し、インプラントボール部材3570が第1の細長部材3356の管腔3357の外側を自由に移動するのを許すように、ハンドルからロック解除され、近位に(図50の矢印Aの方向に)移動する。次に、挿入デバイス3554は、挿入デバイス3554を近位に引くことによって除去され得る。
[00208] 図51は、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る、挿入デバイスの別の実施形態の概略図である。挿入デバイス3654は、カニューレまたはカテーテルと併用されることができ、前の実施形態について記載されるように、拡張型インプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00209] 挿入デバイス3654は、第2の細長部材3658がそこを通して移動可能に配設され得る管腔3657を画定する、第1の細長部材3656を含む。第1の細長部材3656は、管腔3657内に配設された拡張部材3672およびストッパー3674も含む。拡張部材3672は、開口部または窓3673を画定する。図51に示されるように、挿入ボール部材3660は、第2の細長部材3658の遠位端に配設され、バンパー部材3694は、挿入ボール部材3660の近位に間隔を空けて配設される。挿入デバイス3654は、前の実施形態について上記のように、挿入デバイス3654の近位端部分に配設されたハンドル3655を含むこともできる。
[00210] 前の実施形態と同様に、挿入デバイス3654は、本明細書に記載される拡張型インプラントと同様または同じ拡張型インプラント3610に結合され得る。この実施形態において、拡張型インプラント3610は、近位端部分にマーカー帯3642と、マーカー帯3642に結合されたコネクタ部材3652とを含む。コネクタ部材3652は、例えば、上記のコネクタ部材と同様または同じであり得、マーカー帯3642に結合されたワイヤ3668と、ワイヤ3642に結合された(またはモノリシックに、もしくはそれと一体に形成された)インプラントボール部材3670とを含む。
[00211] 拡張型インプラント3610は、拡張型インプラント3610の遠位端部分に配設された引込み部分3676(「引込み部材」とも称される)を含むこともできる。引込み部分3676は、引込み部分3676が、例えば、カニューレ内で拘束されていないとき、偏向した湾曲形状を有するように、例えば、ニチノール等の形状記憶材料で形成され得る。引込み部分3676の湾曲形状は、拡張型
インプラント3610を患者の血管系に挿入すると、可能性のある鋭利端を低減または排除することができる。引込み部分3676は、拡張型インプラント3610に結合された個別の構成要素であり得るか、または拡張型インプラント3610と一体に、もしくはモノリシックに形成され得る。いくつかの実施形態において、引込み部分3676は、拡張型インプラント3610の遠位端部分に圧着され得る。いくつかの実施形態において、引込み部分3676は、拡張型インプラント3610を通して伸長するワイヤ部材または放射線不透過性ワイヤと(例えば、図23および図24に関して説明されるように)一体に、またはモノリシックに形成され得る。例えば、そのようなワイヤ部材は、拡張型インプラント3610の遠位端部分を越えて伸長し、引込み部分3676を形成することができる。
[00212] 拡張型インプラント3610を患者の体内に挿入および展開するために、拡張型インプラント3610は、挿入デバイス3654に結合される。具体的に、この実施形態において、第2の細長部材3658は、挿入ボール部材3660が拡張部材3672内で画定された窓3670の近位に配設されるように、近位に(図51の矢印Aの方向に)移動する。これは、インプラントボール部材3670が、第1の細長部材3656の遠位端において画定された開口部(図示せず)を通して、第1の細長部材3656の管腔3657に挿入されるのを許す。例えば、挿入ボール部材3660およびインプラントボール部材3670はそれぞれ、集合的に挿入ボール部材3660およびインプラントボール部材3670が、管腔3657の直径より大きいサイズ(例えば、直径)を有するように、サイズ指定され得る(例えば、それぞれが直径を有し得る)。したがって、挿入ボール部材3660は、インプラントボール部材3670が管腔3657に挿入され、窓3670の付近または隣接して配設されるためのクリアランスまたは間隔を提供するための位置に移動する。次に、第2の細長部材3658は、挿入ボール部材3660が遠位に移動し、インプラントボール部材3670と接触して、インプラントボール部材3670を少なくとも部分的に窓3673を通して移動させるか、または押すように、遠位に(図51の矢印Bの方向に)移動することができる。第2の細長部材3658は、挿入ボール部材3660がインプラントボール部材3670の遠位の位置に移動し、インプラントボール部材3670が管腔3657の中に戻されるまで、遠位に移動する。さらに、第2の細長部材3658が遠位に移動するにつれて、第2の細長部材3658上のバンパー部材3694は、ストッパー3674と接触し、第2の細長部材3658の遠位方向の移動を制限することができる。挿入ボール部材3660および管腔3657内で連動するインプラントボール部材3670、ならびにここで挿入ボール部材3660の近位に位置決めされたインプラントボール部材3670を用いて、インプラント3610は、挿入デバイス3654に結合されたまま維持される。
[00213] 第1の細長部材3656の管腔3657内で保持または捕捉されたインプラントボール部材3670を用いて、ハンドル3655に結合されたロック機序(図示せず)を使用して、第2の細長部材3658を、第1の細長部材3656に対してこの位置にロックすることができる。拡張型インプラント3610に結合された挿入デバイス3654を用いて、拡張型インプラント3610は、挿入カニューレ3604の管腔に挿入され、拡張型インプラント3610を潰れた構成に移動させることができる。挿入カニューレ3604を使用して、前の実施形態に関して上記と同様の方法で、インプラント3610を血管に挿入することができる。
[00214] 拡張型インプラント3610が、例えば、動脈瘤内で展開された後、挿入デバイス3654は、拡張型インプラント3610から分離され、患者の体内から除去され得る。具体的に、挿入デバイス3654を拡張型インプラント3610から分離するために、第2の細長部材3558は、挿入ボール部材3660がインプラントボール部材3670に接触し、インプラントボール部材3670を少なくとも部分的に窓3673内で移動させるように、近位に移動する。第2の細長部材3658は、インプラントボール部材3670が第1の細長部材3656の管腔3657内で後退することができるように、挿入ボール部材3660が窓3673の近位に配設されるまで近位に移動する。ストッパー3674は、挿入ボール部材3660を係合することによって、第2の細長部材3658の移動を制限することができる。挿入ボール部材3660の遠位に配設されたインプラントボール部材3670を用いて、インプラント3610は、挿入デバイス3654から解放され得る。次に、挿入デバイス3654は、該挿入デバイス3654を近位に引くことによって除去され得る。
[00215] 図52は、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る、挿入デバイスの別の実施形態の概略図である。挿入デバイス3754は、カニューレまたはカテーテルと併用されることができ、前の実施形態について説明されるように、インプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00216] 挿入デバイス3754は、第2の細長部材3758がそこを通して移動可能に配設され得る管腔3757を画定する、第1の細長部材3756を含む。第1の細長部材3756は、管腔3757内で第1の細長部材3756の遠位端部分に結合された内部ストッパー3774を含む。内部ストッパー3774は、下でより詳細に説明されるように、インプラント3710を挿入デバイス3654に捕捉または保持するように使用され得るチャネル3775を画定する。
[00217] 第2の細長部材3758は、第2の細長部材3758の残りの部分3777より小さいサイズ(例えば、直径)であり得る遠位端部分3767を含む。いくつかの実施形態において、遠位端部分3767は先細であり得る。いくつかの実施形態において、遠位端部分3767は、第2の細長部材3758の残りの部分3777に結合された個別の構成要素であり得る。第2の細長部材3758は、例えば、形状記憶材料で形成され、その長さに沿って1つまたは複数の屈曲を画定することができる。挿入デバイス3754は、挿入デバイス3754の近位端部分に配設されたハンドル3755も含む。
[00218] 挿入デバイス3754は、本明細書に記載される拡張型インプラントと同様または同じ拡張型インプラント3710に結合され得る。拡張型インプラント3710は、マーカー帯3742と、マーカー帯3742に結合されたコネクタ部材3752とを含む。コネクタ部材3752は、例えば、前の実施形態について上記のコネクタ部材と同様または同じであり得る。例えば、コネクタ部材3752は、マーカー帯3742に結合されたワイヤ3768と、ワイヤ3768に結合された(またはモノリシックに、もしくはそれと一体に形成された)インプラントボール部材3770とを含む。
[00219] 拡張型インプラント3710を患者の体内に挿入および展開するために、拡張型インプラント3710は、挿入デバイス3754に最初に挿入される。具体的に、この実施形態において、第2の細長部材3758は、遠位端部分3767が管腔3757内で近位に移動するように、近位に(図52の矢印Aの方向に)移動する。これは、インプラントボール部材3770が第1の細長部材3756の管腔3757に挿入されるのを許す。次に、第2の細長部材3758は、第2の細長部材3756の遠位端部分3767がインプラントボール部材3770を少なくとも部分的にチャネル3775内で係合および推進するように、遠位に(図52の矢印Bの方向に)移動し、インプラントボール部材3770を、第1の細長部材3756の管腔3757内で、先細遠位端部分3767と内部ストッパー3774との間に捕捉するか、または押し込む。
[00220] 第1の細長部材3756の管腔3757内で押し込まれた、または捕捉されたインプラントボール部材3770を用いて、拡張型インプラント3710が挿入デバイス3754に保持される。前の実施形態について上記のように、ハンドル3755に結合されたロック機序(図示せず)を使用して、第2の細長部材3758を、第1の細長部材3756に対してこの位置にロックすることができる。拡張型インプラント3710に結合された挿入デバイス3754を用いて、拡張型インプラント3710は、例えば、挿入カニューレ(図示せず)に挿入され、拡張型インプラント3710を潰れた構成に移動させることができ、挿入カニューレを使用して、前の実施形態に関して上記と同様の方法で、インプラント3710を血管に挿入することができる。
[00221] 拡張型インプラント3710が、例えば、動脈瘤内で展開された後、挿入デバイス3754は、拡張型インプラント3710から分離され、患者の体内から除去され得る。具体的に、挿入デバイス3754を拡張型インプラント3710から分離するために、第2の細長部材3758は、先細遠位端部分3767が近位に移動し、インプラントボール部材3770を引き離すように、ハンドル3755からロック解除され、近位に(矢印Aの方向に)移動する。近位に移動した先細遠位端部分3767を用いて、インプラントボール部材3770は、第1の細長部材3756の管腔3757の外側を自由に移動する。次に、挿入デバイス3754は、挿入デバイス3754を近位に引くことによって除去され得る。
[00222] 図53は、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る、挿入デバイスの別の実施形態の概略図である。挿入デバイス3854は、カニューレまたはカテーテルと併用されることができ、前の実施形態について記載されるインプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00223] 挿入デバイス3854は、第2の細長部材3858がそこを通して移動可能に配設され得る管腔3857を画定する、第1の細長部材3856を含む。挿入デバイス3854は、前の実施形態について上記のように、挿入デバイス3854の近位端部分に配設されたハンドル(図示せず)を含むこともできる。第1の細長部材3856は、第1の細長部材3856の遠位端部分に結合された内部ストッパー3874を含む。内部ストッパー3874は、例えば、前の実施形態について上記の内部マーカー帯であり得る。
[00224] 第2の細長部材3858は、下でより詳細に記載されるように、拡張型インプラントの一部分に係合することができる遠位端部分3867を含む。いくつかの実施形態において、遠位端部分3867は先細であり得る。第2の細長部材3858は、バンパー部材3894およびコイル部材3876も含む。いくつかの実施形態において、遠位端部分3867は、バンパー部材3894に結合された個別の構成要素であり得る。いくつかの実施形態において、遠位端部分3867は、第2の細長部材3858の残りの部分3877で一体に、またはモノリシックに形成される。例えば、遠位端部分および/または残りの部分3877は、バンパー部材3894の管腔(図示せず)およびコイル部材3876の管腔(図示せず)を通して伸長し、挿入デバイス3854の近位端まで伸長する。
[00225] 挿入デバイス3854は、本明細書に記載される拡張型インプラントと同様または同じ拡張型インプラント3810に結合され得る。拡張型インプラント3810は、マーカー帯3842と、マーカー帯3842に結合されたコネクタ部材3852とを含む。コネクタ部材3852は、例えば、上記のコネクタ部材と同様または同じであり得る。例えば、コネクタ部材3852は、マーカー帯3842に結合されたワイヤ3868と、ワイヤ3842に結合された(またはモノリシックに、もしくはそれと一体に形成された)インプラントボール部材3870とを含む。
[00226] 拡張型インプラント3810を患者の体内に挿入および展開するために、拡張型インプラント3810は、挿入デバイス3854に最初に結合される。具体的に、この実施形態において、第2の細長部材3858は、遠位端部分3867が内部ストッパー3874の近位の位置に近位に移動するように、近位に(図53の矢印Aの方向に)移動する。これは、インプラントボール部材3870が、第1の細長部材3856の遠位端にある開口部を通して、第1の細長部材3856の管腔3857に挿入されるのを許す。次に、第2の細長部材3858は、第2の細長部材3856の遠位端部分3867が、インプラントボール部材3870に係合し、インプラントボール部材3870を、第1の細長部材3856の管腔3857内で、遠位端部分3867と内部ストッパー3874との間に捕捉するか、または押し込むように、遠位に(図53の矢印Bの方向に)移動する。
[00227] 第1の細長部材3856の管腔3857内にロックされた、または押し込まれたインプラントボール部材3870を用いて、拡張型インプラント3810は、挿入デバイス3854に保持される。前の実施形態について上記のように、ロック機序(図示せず)は、ハンドルに結合されることができ、第2の細長部材3858を、第1の細長部材3856に対してこの位置にロックするために使用され得る。拡張型インプラント3810に結合された挿入デバイス3854を用いて、拡張型インプラント3810は、例えば、挿入カニューレ(図示せず)(例えば、上記のカニューレ102)に挿入され、拡張型インプラント3810を潰れた構成に移動させることができ、挿入カニューレを使用して、前の実施形態に関して上記と同様の方法で、インプラント3810を血管に挿入することができる。
[00228] 拡張型インプラント3810が、例えば、動脈瘤内で展開された後、挿入デバイス3854は、拡張型インプラント3810から分離され、患者の体内から除去され得る。具体的に、挿入デバイス3854を拡張型インプラント3810から分離するために、第2の細長部材3858は、遠位端部分3867が近位に移動し、インプラントボール部材3870を引き離すように、ハンドルからロック解除され、近位に(矢印Aの方向に)移動する。近位に移動した遠位端部分3867を用いて、インプラントボール部材3870は、第1の細長部材3856の管腔3857の外側で自由に移動する。次に、挿入デバイス3854は、挿入デバイス3854を近位に引くことによって除去され得る。
[00229] 図54は、本明細書に記載される拡張型インプラント等のインプラントを挿入および展開するために使用され得る、挿入デバイスの別の実施形態の概略図である。挿入デバイス3954は、カニューレまたはカテーテルと併用されることができ、前の実施形態について記載されるように、インプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00230] 挿入デバイス3954は、第1の細長部材3956と、第2の細長部材3958と、外部収縮管3938とを含む。第1の細長部材3958は、第2の細長部材3958がそこを通して移動可能に配設され得る管腔3957を画定し、第1の細長部材3956は、第2の細長部材3958も移動可能に配設され得る管腔3939を集合的に画定する。
[00231] 第1の細長部材3956は、第1の細長部材3956の中間部分3959と第1の細長部材3956の遠位端部分3972との間に伸長する、切削またはカットアウト部分3953を画定する。外部収縮管3938は、切削部分3953を画定する第1の細長部材3956の少なくとも一部分に沿って第1の細長部材3956に結合され得る。切削部分3953は、第1の細長部材3956の質量を低減することができ、第1の細長部材3956が切削部分に沿ってより可撓性であることを許す。外部収縮管3938は、例えば、第1の細長部材3956の切削部分3953に沿って挿入デバイス3954の外部境界または外周を提供するために、第1の細長部材3956の外面に対して熱収縮された材料であり得る。外部収縮管3938は、切削部分3953と、外部収縮管3938とを含む第1の細長部材3956の部分が可撓性であり、蛇行性の血管系を通して操作され得るように、可撓性材料で形成され得る。
[00232] 第1の細長部材3956の遠位端部分3972は、遠位端部分3972によって画定された管腔3937と流体連通する側窓3973を画定する。1つ以上のタブ部材3951(図54には3つ示されている)は、第1の細長部材3956の長さに沿って間隔を空けた場所において、第1の細長部材3956上に配設される。タブ部材3951は、例えば、開口部分を画定する半円形またはe形状であり得るか、または閉じたループを形成する円形またはリング形状であり得る。タブ部材3951は、第1の細長部材3956に結合されるか、または第1の細長部材3956と一体に、またはモノリシックに形成された個別の構成要素であり得る。スリーブ部材3949は、タブ部材3951のうちの1つ、および/または第1の細長部材3956に結合され得る。スリーブ部材3949は、例えば、タブ部材3951および/または第1の細長部材3956に溶接され得る。スリーブ部材3949は、第2の細長部材3958がそこを通して移動可能に配設され得る管腔(図示せず)を画定する。
[00233] 図54に示されるように、第2の細長部材3958は、スリーブ部材3949の管腔3957、管腔3939、管腔3933および遠位端部分3972の管腔3937を通して移動可能に配設され得る。挿入ボール部材3960は、第2の細長部材3958の遠位端に配設され、バンパー3994は、挿入ボール部材3960に近位の第2の細長部材3958に結合される。さらに、ストッパー3948は、バンパー3994の近位に間隔を空けて第2の細長部材3958に結合され、放射線不透過性マーカー3961は、ストッパー3948に近位の第2の細長部材3958に結合される。バンパー3994、ストッパー3948、および放射線不透過性マーカー3961はそれぞれ、例えば、第2の細長部材3958に溶接され得る。挿入デバイス3954は、前の実施形態について上記のように、挿入デバイス3954の近位端部分に配設されたハンドル(図示せず)を含むこともできる。
[00234] 前の実施形態と同様に、挿入デバイス3954は、本明細書に記載される拡張型インプラントと同様または同じ拡張型インプラント3910に結合され得る。この実施形態において、拡張型インプラント3910は、近位端部分のマーカー帯3942と、マーカー帯3942に結合されたコネクタ部材3952とを含む。コネクタ部材3952は、例えば、上記のコネクタ部材と同様または同じであり得、マーカー帯3942に結合されたワイヤ3968と、ワイヤ3942に結合された(またはモノリシックに、もしくはそれと一体に形成された)インプラントボール部材3970とを含む。
[00235] 使用時に、拡張型インプラント3910を患者の体内に挿入および展開するために、拡張型インプラント3910は、挿入デバイス3954に最初に結合される。具体的に、この実施形態において、第2の細長部材3958は、挿入ボール部材3960が第1の細長部材3956の遠位端部分3972によって画定された窓3973の近位に配設されるように、近位に(図54の矢印Aの方向に)移動する。これは、インプラントボール部材3970が第1の細長部材3956の遠位端において画定された開口部3963を通して、第1の細長部材3956の遠位端部分3972の管腔3937に挿入されるのを許す。例えば、挿入ボール部材3960およびインプラントボール部材3970はそれぞれ、集合的に挿入ボール部材3960およびインプラントボール部材3970が、管腔33937の直径より大きいサイズ(例えば、直径)を有するように、サイズ指定される(例えば、それぞれが直径を有し得る)。したがって、挿入ボール部材3960は、インプラントボール部材3970が管腔3937に挿入され、窓3973の付近または隣接して配設されるクリアランスまたは間隔を提供するために、窓3973の近位の位置に移動する。窓3973の付近に配設されたインプラントボール部材3970を用いて、次に、第2の細長部材3958は、挿入ボール部材3960が遠位に移動し、インプラントボール部材3970に接触して、インプラントボール部材3970を少なくとも部分的に窓3973を通して移動させるか、または押すように、遠位に(図54の矢印Bの方向に)移動することができる。バンパー3994は、挿入ボール部材3960が遠位に移動するにつれて、第2の細長部材3958の遠位部分に剛性を提供する。第2の細長部材3958は、挿入ボール部材3960がインプラントボール部材3970の遠位にある位置に移動し、インプラントボール部材3970が少なくとも部分的に管腔3937内に戻るまで遠位に移動する。さらに、第2の細長部材3958が遠位に移動するにつれて、第2の細長部材3958上のストッパー3948は、スリーブ部材3949と接触し、第2の細長部材3958の移動を遠位方向に制限することができる。管腔3937内で連動された挿入ボール部材3960およびインプラントボール部材3970、ならびにここでは挿入ボール部材3960の近位に位置決めされたインプラントボール部材3970を用いて、インプラント3910は、挿入デバイス3954に結合されたまま維持される。
[00236] 遠位端部分3972の管腔3937内に保持または捕捉されたインプラントボール部材3970を用いて、ロック機序(図示せず)を使用し、第2の細長部材3958を、第1の細長部材3956に対してこの位置にロックすることができる。例えば、ロック機序は、前の実施形態について上記のハンドル(図示せず)に結合され得る。拡張型インプラント3910に結合された挿入デバイス3954を用いて、拡張型インプラント3910は、挿入カニューレ(図示せず)の管腔に挿入され、拡張型インプラント3910を潰れた構成に移動させることができる。挿入カニューレを使用して、前の実施形態に関して上記と同様の方法で、インプラント3910を血管に挿入することができる。
[00237] 拡張型インプラント3910が、例えば、動脈瘤内で展開された後、挿入デバイス3954は、拡張型インプラント3910から分離され、患者の体内から除去され得る。具体的に、挿入デバイス3954を拡張型インプラント3910から分離するために、第2の細長部材3958は、挿入ボール部材3960がインプラントボール部材3970に接触し、インプラントボール部材3970を少なくとも部分的に窓3973を通して移動させるように、近位に(矢印Aの方向に)移動する。第2の細長部材3958は、インプラントボール部材3970が遠位端部分3972の管腔3937内に戻ることができるように、挿入ボール部材3960が窓3937の近位に配設されるまで近位に移動する。スリーブ部材3949は、挿入ボール部材3960に係合することによって、第2の細長部材3958の近位移動を制限することができる。例えば、挿入ボール部材3960は、スリーブ部材3949の内径より大きな直径を有することができる。挿入ボール部材3960の遠位に配設されたインプラントボール部材3970を用いて、インプラント3910は、挿入デバイス3954から解放され得る。例えば、挿入デバイス3954は、挿入デバイス3954を近位に引くことによって除去されることができ、挿入デバイス3954が近位に移動するにつれて、インプラントボール部材3970は、遠位開口部3963を通して移動し、患者の体内に埋め込まれたインプラント3910を出る。
[00238] 図55および図56は、挿入デバイスの別の実施形態を示す。挿入デバイス4054は、第1の細長部材4056と、第2の細長部材4058と、外部収縮管4038とを含む。第1の細長部材4058は、第2の細長部材4058がそこを通して移動可能に配設され得る管腔(図示せず)を画定し、収縮管4038および第1の細長部材4056は、第2の細長部材4058も移動可能に配設され得る管腔(図示せず)を集合的に画定する。挿入デバイス4054は、前の実施形態について説明されるように、カニューレまたはカテーテルと併用することができ、インプラントに解放可能または着脱可能に結合され得る。
[00239] 第1の細長部材4056は、第1の細長部材4056の中間部分4059と第1の細長部材4056の遠位端部分4072との間に伸長する切削またはカットアウト部分4053を画定する。第1の細長部材4056は、追加の切削またはカットアウト部分(図示せず)を含むこともできる。外部収縮管4038は、切削部分4053を画定する第1の細長部材4056の少なくとも一部分に沿って第1の細長部材4056に結合され得る。切削部分4053は、第1の細長部材4056の質量を低減し、第1の細長部材4056が切削部分に沿ってより可撓性となるのを許す。外部収縮管4038は、例えば、第1の細長部材4056の切削部分4053に沿って挿入デバイス4054の外側境界または外周を提供するために、第1の細長部材4056の外面に対して熱収縮性の材料であり得る。外部収縮管4038は、切削部分4053と、外部収縮管4038とを含む第1の細長部材4056の部分が可撓性であり、蛇行性の血管系を通して操作され得るように、可撓性材料で形成され得る。
[00240] 第1の細長部材4056の遠位端部分4072は、側窓4073および該側窓4073と流体連通する管腔(図示せず)を画定する。1つ以上のタブ部材4051(図55および図56には1つのタブ部材のみが示される)は、第1の細長部材4056の長さに沿って間隔を空けた場所において、第1の細長部材4056上に配設される。図55および図56に示されるように、この実施形態において、タブ部材4051は、実質的にc形状であり、開口部分を画定する。タブ部材4051は、例えば、第1の細長部材4056に溶接され得る。
[00241] 図55および図56に示されるように、第2の細長部材4058は、第1の細長部材4056の管腔、第1の細長部材4056および外部収縮管4038によって集合的に画定された管腔、ならびに遠位端部分4072の管腔を通して移動可能に配設されることができる。挿入ボール部材(図示せず)は、第2の細長部材4058の遠位端に配設され、バンパー4094は、挿入ボール部材の近位に第2の細長部材4058に結合される。図55および図56に示されるように、この実施形態において、バンパー4094は、バネを含む。さらに、ストッパー(図示せず)および放射線不透過性マーカー(図示せず)は、前の実施形態と同様に、バンパー4094の近位に間隔を空けて第2の細長部材4058に結合されることができ、挿入デバイス3954について上記と同じ機能を提供することができる。挿入デバイス4054は、前の実施形態について上記の挿入デバイス4054の近位端部分に配設されたハンドル(図示せず)を含むこともできる。バンパー4094、ストッパー、および放射線不透過性マーカーはそれぞれ、例えば、第2の細長部材4058に溶接され得る。
[00242] 前の実施形態と同様に、挿入デバイス4054は、本明細書に記載される拡張型インプラントと同様または同じ拡張型インプラント4010に結合され得る。拡張型インプラント4010は、近位端部分のマーカー帯4042と、マーカー帯4042に結合されたコネクタ部材4052とを含む。コネクタ部材4052は、マーカー帯4042に結合されたワイヤ4068と、ワイヤ4042に結合された(またはモノリシックに、もしくはそれと一体に形成された)インプラントボール部材4070(図56を参照)とを含む。図56は、第1の細長部材4056の遠位端部分4072に挿入され、窓4073の付近に配設されたインプラントボール部材4070を示す。
[00243] 使用時に、挿入デバイス4054は、上記の挿入デバイス3954と同じまたは同様に機能を有し得る。例えば、インプラント4010は、挿入デバイス4054に結合され、挿入デバイス3954について記載されるものと同じまたは同様の方法で、挿入ボール部材によって所定の位置にロックされ得る。同様に、インプラント4010は、挿入デバイス3954について上記と同じまたは同様の方法で、挿入デバイス4054から解放され得る。
[00244] 図57は、拡張型インプラントの遠位端部分に配設された引込み部分または部材を含む医療デバイスの別の実施形態を示す。医療デバイス4100は、本明細書に記載される拡張型インプラントの実施形態のうちのいずれかと同じまたは同様に構成され得る、拡張型インプラント4110を含む。例えば、拡張型インプラント4110は、本明細書に記載されるように、患者の動脈瘤内で展開され得る。図57に示されるように、引込み部材4176は、拡張型インプラント4110の遠位端部分に結合される。この実施形態において、引込み部材4176は、クリンプ4178を有する拡張型インプラント4110の遠位端部分に結合される。引込み部材4176は、例えば、カニューレ4105内で拘束されないとき、引込み部材4176が偏向した湾曲形状を有するように、例えば、ニチノール等の形状記憶材料で形成され得る。したがって、引込み部材4176は、拡張型インプラント4110を患者の血管内に挿入するとき、鋭利端のない平滑面を提供することができる。引込み部材4176は、本明細書に記載されるカニューレ4105または送達デバイス内で拘束されるとき、実質的に直線構成を有することができる。図57に示されていないが、医療デバイス4100は、他の実施形態について本明細書に記載される送達デバイスを使用して、患者の血管系内に送達され得る。
[00245] 図58〜図60は、実施形態に従う医療デバイス4200の一部分を示す。医療デバイス4200は、他の実施形態について本明細書に記載されるものと同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス4200は、潰れた構成(例えば、血管を通して送達するため)から拡張した構成(例えば、動脈瘤内で展開するため)に移動するように構成された拡張型インプラント4210と、本明細書に記載される挿入部材またはデバイス4254(図59に示される)とを含む。
[00246] 拡張型インプラント1810と同様に、拡張型インプラント4210は、1つ以上の花弁状部分またはセグメント4225をその長さに沿って含む多孔質メッシュのリボン状ストランドを含む。この実施形態において、拡張型インプラント4210の外部花弁セグメント4290内に含まれる4つの花弁状部分4225、および拡張型インプラント4210の内部花弁セグメント4291内に含まれる3つの花弁状部分4225がある。
[00247] 多孔質メッシュの少なくとも一部分は、拡張型インプラント4210が拡張した構成であるとき、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成され得る。拡張型インプラント4210がその拡張した構成であるとき、拡張型インプラント4210は、花弁状部分4225のうちの少なくとも2つの一部分(例えば、縁部)が図59に示されるように互いに重なるように、実質的に連続する外面を持つ3次元形状(例えば、実質的に球体形状)を有する。例えば、拡張型インプラント4210が動脈瘤内で展開されるとき、花弁状部分4225の外部花弁セグメント4290が最初に拡張し、動脈瘤を被覆する外層を形成する。次に、花弁状部分4224の内部花弁セグメント4291は、花弁状部分4225の外部花弁部分4290内に第2の球状材料層を形成し、血栓をさらに促進するためにより大きな表面積を提供する。
[00248] この実施形態において、縫合糸ストランド4235は、拡張型インプラント4210の長さに沿って伸長して、拡張型インプラント4210に補強を提供し、例えば、蛍光透視中に拡張型インプラント4210の可視性を提供するために、縫合糸ストランド4235の少なくとも一部分の上に配設される放射線不透過性コイルを提供することもできる。図58および図59に示されるように、縫合糸ストランド4235は、拡張型インプラント4210の長さに沿って、花弁状部分4225にわたって、またはその内部に配設される。縫合糸ストランド4235は、例えば、拡張型インプラント4210の近位端および遠位端にそれぞれ配設されたマーカー帯4242および4244に結合され得る。
[00249] この実施形態において、外部花弁セグメント4290および内部花弁セグメント4291は、個別の構成要素として形成され、縫合糸ストランド4235によって一緒に結合され得る。これは、外部花弁セグメント4290と内部花弁セグメント4291との間に咬合または接合4279を形成する。例えば、外部花弁セグメント4290は、近位端のマーカー帯4242と、遠位端のマーカー帯4294とを含み得る。内部花弁セグメント4291は、遠位端のマーカー帯4244と、近位端のマーカー帯4295とを含み得る。咬合接合4279が画定され、マーカー帯4294およびマーカー帯4295が縫合糸ストランド4235に結合される。
[00250] 咬合接合4279は、花弁状部分4225のより優れた動作の自由度を提供することができ、花弁状部分4225のより均一な拡張を許すことができる。さらに、外部花弁セグメント4290および内部花弁セグメント4291の個別の構成は、拡張型インプラントの1つの球状層が一度に形成されるのを許すことができ、これは有益であり得、および/または製造がより容易であり得る。拡張型インプラント4210を複数のセグメントで製造する能力は、特定の必要性を満たすように選択された長さまたはサイズの拡張型インプラントを提供するために、拡張型インプラントのセグメントの追加または除去を可能にすることもできる。
[00251] 図58に示されるように、拡張型インプラント4210は、拡張型インプラント4210の遠位端部分にマーカー帯4242で結合された引込み部材4276を含むこともできる。引込み部材4276は、例えば、拡張型インプラント4110について上記のカニューレ(図示せず)内で拘束されないとき、引込み部材4276が偏向された湾曲形状を有するように、例えば、ニチノール等の形状記憶材料で形成され得る。いくつかの実施形態において、引込み部材4276は、インプラント4110と同様のクリンプを有する拡張型インプラント4210の遠位端部分に結合され得る。図示されていないが、拡張型インプラント4210は、前の実施形態について上記のように、拡張型インプラント4210を送達デバイス4254に解放可能に結合するように結合部材を含むこともできる。
[00252] 図60は、複数の咬合接合4379を有する拡張型インプラント4210を含む、医療デバイス4300の別の実施形態を示す。医療デバイス4300は、他の実施形態について本明細書に記載されるものと同じまたは同様の特徴および機能を含み得る。例えば、医療デバイス4310は、図60に示される潰れた構成(例えば、血管を通して送達するため)から拡張した構成(図示せず)(例えば、動脈瘤内で展開するため)に移動するように構成され得る。医療デバイス4300は、拡張型インプラント4210が前の実施形態について上記のように、解放可能に結合され得る、挿入部材またはデバイス(図60に示されていない)を含むこともできる。
[00253] 拡張型インプラント4310は、1つ以上の花弁状部分またはセグメント4325をその長さに沿って含む多孔質メッシュのリボン状ストランドを含む。この実施形態において、拡張型インプラント4310の第1の花弁セグメント4390内に含まれる3つの花弁状部分4325、第2の花弁セグメント4391内に含まれる4つの花弁状部分4325、および拡張型インプラント4310の第3の花弁セグメント4390内に含まれる3つの花弁状部分4325がある。
[00254] 前の実施形態と同様に、多孔質メッシュの少なくとも一部分は、拡張型インプラント4310が拡張構成であるとき、動脈瘤の頸部の上に位置決めされるように構成され得る。拡張型インプラント4310がその拡張した構成であるとき、拡張型インプラント4310は、前の実施形態について上記の実質的に連続する外面を持つ3次元形状(例えば、実質的に球状形状)を有し得る。
[00255] 縫合糸ストランド4335は、拡張型インプラント4310の長さに沿って伸長して、拡張型インプラント4310に補強を提供し、例えば、蛍光透視中に拡張型インプラント4310の可視性を提供するために、縫合糸ストランド4335の少なくとも一部分の上に配設される放射線不透過性コイルを提供することもできる。縫合糸ストランド4335は、例えば、拡張型インプラント4310の近位端および遠位端にそれぞれ配設されたマーカー帯4342および4344に結合され得る。
[00256] 図60に示されるように、拡張型インプラント4310は、拡張型インプラント4310の遠位端部分にマーカー帯4342で結合された引込み部材4376を含むこともできる。引込み部材4376は、上記の引込み部材と同じまたは同様に形成され得る。図示されていないが、拡張型インプラント4310は、拡張型インプラント4310を前の実施形態について上記の送達デバイスに解放可能に結合するために、結合部材を含むこともできる。
[00257] この実施形態において、第1の花弁セグメント4392、第2の花弁セグメント4391、および第3の花弁セグメント4390は、個別の構成要素として形成され、縫合糸ストランド4335によって一緒に結合され得る。これは、第1の花弁セグメント4392と第2の花弁セグメント4391との間に第1の咬合点または接合4379、および第2の花弁セグメント4391と第3の花弁セグメント4390との間に第2の咬合点または接合4379′を形成する。この実施形態において、第1の花弁セグメント4392は、遠位端上にマーカー帯4344、および近位端上にマーカー帯4397を含み、第2の花弁セグメント4391は、遠位端上にマーカー帯4396、および近位端上にマーカー帯4395を含み、第3の花弁セグメント4390は、近位端にマーカー帯4342、および遠位端にマーカー帯4394を含む。マーカー帯4397およびマーカー帯4396が縫合糸ストランド4335に結合される、第1の咬合接合4379が画定され、マーカー帯4395およびマーカー帯4394が縫合糸ストランド4335に結合される、第2の咬合接合4379′が画定される。
[00258] 拡張型インプラント4210について上記のように、咬合接合4379、4379′は、拡張型インプラント4310の花弁状部分4325のより優れた動作の自由度を提供することができ、動脈瘤内で花弁状部分4325のより均一な拡張を許すことができる。さらに、3つの花弁セグメント4392、4391、4391を用いて、拡張型インプラント4310は、動脈瘤内で展開されるとき、より高い密度を有することができ、これが血栓をさらに強化し得る。
[00259] 代替実施形態において、拡張型インプラントは、拡張型インプラント4210および4310について上記とは異なる数の咬合接合および異なる数の花弁セグメントを有することができる。いくつかの実施形態において、咬合接合間に少なくとも2つの花弁状部分(例えば、4225、4325)を有することが望ましい場合がある。言い換えれば、各花弁セグメントが少なくとも2つの花弁状部分を有することが望ましい場合がある。より多数の咬合点または接合は、増大した花弁状部分の動作の自由度を提供することができ、拡張型インプラントのより均一な拡張につながり得る。花弁セグメントまたは層は、様々に異なる剛性を有することもできる。例えば、拡張型インプラント4310等の拡張型インプラントにおいて、拡張型インプラントが動脈瘤内で展開されるにつれて、第1の花弁セグメント(例えば、花弁セグメント4392)が動脈瘤を枠で囲むことができるように、第1の花弁セグメントがより高い剛性を有することが望ましい場合がある。この例において、第2の花弁セグメント(例えば、花弁層4391)は、動脈瘤を充填するために中間剛性(例えば、第1の花弁セグメントより低く、第3の花弁セグメントより高い剛性)を有し、第3の花弁セグメント(例えば、花弁セグメント4390)が動脈瘤をパックするために最も軟性のセグメントであることが望ましい場合がある。
[00260] 花弁の幅は、セグメント間で様々に異なってもよい。例えば、遠位セグメント(例えば、第1の花弁セグメント4392)が残りのセグメントより大きな幅を有し、近位花弁セグメント(例えば、第2の花弁層4391および/または第3の花弁セグメント4390)が遠位セグメント(例えば、第1の花弁セグメント)内に適合するために、より短く狭いことが望ましい場合がある。
[00261] 本明細書に記載される挿入デバイス(例えば、2554、2654、2754、2854、3254、3354、3454、3554、3654、3754、3854、3954、4054)を使用して、本明細書に記載される拡張型インプラントを送達することができる。例えば、本明細書に記載される拡張型インプラントのうちのいずれかは、拡張型インプラントを、例えば、挿入デバイス2554、2654、および2754等の挿入デバイスに結合するために使用され得る、拡張型インプラントの近位端部分に結合された外部マーカー帯と、内部マーカー帯とを含み得る。さらに、本明細書に記載される拡張型インプラントのうちのいずれかは、挿入デバイス、例えば、挿入デバイス2854、3254、3354、3454、3554、3654、3754、3854、3954、および4054等に結合されるように構成されたワイヤおよびボール部材を含む、上記のコネクタ部材(例えば、1652、1952、2452、2852、3252、3352、3452、3552、3652、3752、3852、3952、4052)を含むことができる。さらに、ボール部材(挿入またはインプラントボール部材)は、円形として示されるが、本明細書に記載されるボール部材のうちのいずれかは、他の形状、例えば、卵形、楕円形、正方形、長方形、三角形、または他の所望の形状(側面図に示される)であり得る。
[00262] 本明細書に記載される様々なデバイスは、例えば、引抜き充填管DFT(登録商標)を含む、画定された目的に適した任意の材料で形成され得る。DFTは、ワイヤ、ケーブル、またはリボンとして入手可能である。DFTは、2つ以上の材料の所望の物理的および機械的属性を単一のワイヤまたはリボンシステムに複合するように開発された金属−金属複合材料であり、拡張型インプラントに使用され得る。
[00263] 編組またはメッシュ(例えば、拡張型インプラント)のためのフィラメントまたはワイヤは、例えば、MP35N、ステンレス鋼、ニチノール、コバルトクロム、チタン、白金、タンタル、タングステン、もしくはそれらの合金、またはポリエステル、ポリエチレン(PET)、Dacron、PEEK、ベクトロン、および縫合糸材料等の材料のフィラメントを含むことができる。各ストランドは、0.0005″〜0.010″、例えば、約0.002″の直径を有する場合がある。いくつかの実施形態において、メッシュまたは編組の外部材料は、体温で超弾性のニチノールで形成されることができ、内部材料は、放射線不透過性であり得るか、または代替として、追加の放射線不透過性を提供するために、白金ワイヤが編組に含まれてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、拡張型インプラントは、拡張型インプラントが放射性染料を使用せずに高度に可視性であり得るように、メッシュ材料内で織られた放射線不透過性材料(複数可)を含むことができる。
[00264] 適切な材料は、それらの電気陽性度に基づいて選択され得る。例えば、拡張型インプラントは、表1で下に列挙されたチタン、タングステン、もしくは別の材料、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。使用時に、拡張した拡張型インプラントの電気陽性材料は、血管欠損内および血液を通して電気的に好ましい領域を形成し、次に、血液、体液、または組織を含む欠損の領域は、内皮化が発生しやすくなる。
[00265] いくつかの実施形態において、本明細書に記載される拡張型インプラントは、織物フィラメント(メッシュ、織布、または織物を形成する)管状編組またはシートで形成され得る。フィラメントは、ワイヤもしくはポリマー、または他の適切な材料であり得る。拡張型インプラントは、編組ワイヤ(例えば、NiTiワイヤ)であり得、ワイヤの種類およびワイヤのサイズの混合を含むことができる(例えば、NiTiおよび白金ワイヤ、および例えば、0.00125″ワイヤで編組された0.001″ワイヤ)。拡張型インプラントは、ポリマー繊維、または一緒に混合されたポリマー繊維と金属ワイヤで形成することもできる。いくつかの実施形態において、編組またはメッシュのフィラメントまたはワイヤは、放射線不透過性材料で形成され得る。いくつかの実施形態において、編組またはメッシュのためのフィラメントまたはワイヤは、例えば、ニチノール(NiTi)によって取り囲まれた白金コアと共押出されたワイヤを含むことができる。言い換えれば、ワイヤは、「断面図で見た」とき、白金のコアワイヤの中心と、ニチノールの外部ワイヤとの2つの同心円を含む。白金のパーセンテージは、例えば、5%白金〜50%白金、およびその間のいくつかの変化(例えば、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%)であり得る。言い換えれば、ワイヤの直径のパーセンテージは、例えば、5%〜50%白金であり得る。いくつかの実施形態において、白金対ニチノールのパーセンテージは、30%白金および70%ニチノールである。いくつかの実施形態において、拡張型インプラントは、1つ以上の生体吸収性材料で形成され得る。いくつかの実施形態において、拡張型インプラントが形成された後、インプラントのメッシュは、外部オキシド層を除去するためにエッチングされ得る。これは、腐食低減を提供する、および/または血栓が速く形成するのを助けることができる。
[00266] 本明細書に記載される拡張型インプラントは、拡張型インプラントが、例えば、破裂した動脈瘤または破裂していない動脈瘤内で展開され得るように、1つ以上の軟性の柔軟材料で形成され得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される拡張型インプラントは、拡張型インプラントが様々に異なる剛性を有するように、1つ以上の材料で形成され得る。例えば、拡張型インプラントの第1の部分は、第1の材料で形成されることができ、拡張型インプラントの第2の部分は、第1の材料とは異なる第2の材料で形成され得るか、または第1の材料は、第2の材料とは異なる厚さを有し得る。例えば、いくつかの実施形態において、拡張型インプラントの遠位端部分は、第1の材料で形成されることができ、拡張型インプラントの近位端部分は、第1の材料とは異なる第2の材料で形成され得る。いくつかの実施形態において、拡張型インプラントの近位端部分は、拡張型インプラントの遠位端部分が形成される第2の材料より高い剛性を提供する、第1の材料で形成され得る。インプラントのより軟性の遠位端部分が動脈瘤内で展開されることができ、より剛性の近位端部分が、例えば、動脈瘤の頸部でインプラントを支持するのを助けるためにさらなる構造を提供することができる、そのような実施形態が望ましい場合がある。
[00267] 拡張型インプラントのメッシュは、編組、織り、溶接、またはレーザー切断を含むが、これらに限定されない様々な異なる形態によって形成され得る。メッシュは、例えば、約0.5cm〜約70cmの範囲の動作長を有することができる。いくつかの実施形態において、メッシュは、30cmの長さを有し得る。いくつかの実施形態において、メッシュは、約0.5〜60mmの範囲の直径を有することができる。いくつかの実施形態において、メッシュは、拡張されたとき、最大約10mmの直径を有し得る(例えば、外部多孔質部材または部分の場合、約9.5mm、内部多孔質部材または部分の場合、約8mm)。メッシュは、単一の密度を有し得るか、または2つ以上の密度を有し得る。例えば、いくつかの実施形態において、様々に異なる密度の数は、約2〜約10の範囲内であり得る。例えば、第1の密度は、約100PPIであり得、第2の密度は、約40PPIであり得る(PPI=1インチ当たりの画素)。編組みパターンは、適切な任意のパターン、例えば、1/1構成、または2/1構成等であり得る。メッシュのストランド数は、約4ストランド〜約288ストランドの範囲内であり得る。いくつかの実施形態において、ストランド数は、約48ストランドである。編組の場合、4、8、16、24、32、64、72、96、128、144、192、および288の公倍数ストランドが、市販の編組機を使用して使用可能である。
[00268] 単一の拡張型インプラントは、同じサイズまたは2つの異なるワイヤサイズのワイヤを含むことができる。例えば、拡張型インプラントは、0.001″の24ワイヤ、および0.0005″の24ワイヤを有することができる。より厚いワイヤは、追加の強度を拡張型インプラントに付与することができ、より薄いワイヤは、密度を提供することができる。さらに、ワイヤ数、ワイヤ直径、編組角度、または1インチ当たりの画素数の任意の組み合わせを使用して、拡張型インプラントのメッシュを作製することができる。
結論
[00269] 本発明の様々な実施形態が上で説明されたが、それらが限定ではなく、単なる例として提示されたことを理解されたい。上記の方法およびステップがある特定の順序で起こるある特定の事象を示す場合、本開示の利益を有する当業者は、ある特定のステップの順序が修正され得ること、およびそのような修正が本発明の変型に従うことを認識するであろう。追加として、ある特定のステップは、可能なとき、並行プロセスで同時に行われることができるとともに、上記のように連続して行われ得る。例えば、拡張型インプラントは、動脈瘤に隣接した拡張型カテーテルの位置決めと同時にカテーテルに挿入され得る。
[00270] 実施形態は、具体的に示され、説明されたが、形態および詳細に様々な変更を行ってよいことが理解されるであろう。例えば、様々な実施形態は、特定の特徴および/または構成要素の組み合わせを有すると説明されたが、他の実施形態は、本明細書に記載される実施形態のうちのいずれかからの任意の特徴および/または構成要素の任意の組み合わせまたは小組み合わせを有する可能性がある。様々な構成要素の特定の構成も様々に異なり得る。
[00271] 例えば、本明細書に例示および説明された実施形態(例えば、医療デバイス1010)は、1つまたは2つの多孔質部材または部分(例えば、多孔質部材1020、1030)を含むが、他の実施形態において、任意の適切な数の多孔質部材または部分が含まれ得る。例えば、いくつかの実施形態において、医療デバイス1010は、第1の多孔質部材1020および第2の多孔質部材1030のうちの少なくとも1つに結合された第1の端部および第2の端部を有する第3の多孔質部材(図示せず)を含むこともできる。第1および第2の多孔質部材1020、1030と同様に、第3の多孔質部材は、血管を挿通するために潰れた構成、および動脈瘤の嚢を占めるための拡張した構成を有することができる。第3の多孔質部材は、実質的に細長く、その潰れた構成のその幅より大きいその拡張した構成の幅を有することができる。
[00272] 別の例において、例示および説明される医療デバイスの放射線不透過性マーカーは、医療デバイスの拡張型インプラント上に異なって位置決めされ得る。さらに、様々な構成要素のサイズおよび特定形状は、示される実施形態とは異なり得るが、依然として本明細書に記載される機能を提供する。