JP2016500751A - アルミニウム加工材を熱処理するための方法および装置とアルミニウム加工材 - Google Patents

アルミニウム加工材を熱処理するための方法および装置とアルミニウム加工材 Download PDF

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Abstract

本発明は、本質的にT4構造状態にあるアルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)を用意する工程、および前記加工材(304、404、504、604、710、802)の第1の部分(328、422、522、626、720)の構造状態を変化させるため人工時効により前記加工材(304、404、504、604、710、802)の前記第1の部分(328、422、522、626、720)を第1の析出硬化プロセスに曝す工程を含む、アルミニウム加工材を熱処理するための方法であって、加工材(304、404、504、604、710、802)の一部は、加工材(304、404、504、604、710、802)の第2の部分(330、424、524、628、722)が本質的に第1の析出硬化プロセス中に同じ構造状態のままであるように、第1の析出硬化プロセス中に積極的に冷却される方法に関する。本発明はさらに、アルミニウム加工材を熱処理するための装置(302、402、502、602、702)、および特に本発明による方法を用いて製造可能なアルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)に関する。【選択図】図3

Description

本発明は、本質的にT4構造状態にあるアルミニウム加工材を用意する工程、および加工材の第1の部分の構造状態を変化させるため加工材の第1の部分を人工時効により第1の析出硬化プロセスに曝す工程を含む、アルミニウム加工材を熱処理するための方法に関する。
本発明はさらに、熱処理中にアルミニウム加工材の少なくとも一部を収容するように構成された処理室、および処理室の加熱ゾーンに位置するアルミニウム加工材の少なくともその部分を加熱するように構成された加熱手段を含む、特に上記のような方法を行うことを目的とした、アルミニウム加工材を熱処理するための装置に関する。
本発明はなおさらに、特に上記のような方法を用いて製造可能なアルミニウム加工材に関する。
アルミニウム加工材は工業建設において、特により重量のある鋼部材に取って代わる構造部材として広く使用されている。しかしながら一部の用途では、取って代わるはずのその鋼構造材と同様の構造特性を示すアルミニウム加工材を見出すことが難しい。特に強度または延性などの材料特性の異なるセクションを含む単部材鋼加工材は、適当なアルミニウム加工材に取って代わることが難しい。
鋼製造では当該技術分野において、たとえば材料特性が異なるセクションを有する単部材加工材の製造を可能にするプレス焼入れのような技術が知られている。こうした技術は、焼入れプロセスの焼入れ速度に対する鋼の微細組織の高感度のほか、その低い熱伝導率を利用する。これらの特性により、鋼加工材の異なる部分を、焼入れ中に非常に異なった温度勾配に曝して、異なる材料特性を有する別の構造状態を得ることができる。
これらの方法は通常、アルミニウム合金がより高い熱伝導率を有し、加工材の異なる部分間の温度差がより速くならされるので、アルミニウム加工材に適用できない。さらに、特定の構造状態を得るため加工材を特定の焼入れ速度に曝すのみでなく、アルミニウム加工材を特定の温度で規定の長い時間維持することも必要であるのが通常である。
場合によっては、異なる材料特性を有する少なくとも2つのアルミニウム加工材からなり、接合された多部材アルミニウム加工材が、単部材鋼加工材に取って代わることが可能であることもある。しかしながら、たとえば溶接またははんだ付けによる加工材の接合は、可能でない場合もあり、さらに加工材に弱い箇所も導入される。したがって、材料特性が異なる部分を有する単部材アルミニウム加工材が一般的に必要である。
したがって、本発明の目的は、強度または延性などの材料特性が異なる部分を有するアルミニウム加工材を製造することができる、アルミニウム加工材を熱処理するための方法および装置を提供することである。さらにこうしたアルミニウム加工材を提供することも、本発明の目的である。
本目的は、加工材の第2の部分が第1の析出硬化プロセス中に本質的に同じ構造状態のままであるように、第1の析出硬化プロセス中に加工材の一部を積極的に冷却することで、冒頭に記載した方法により解決される。
加工材の一部を積極的に冷却すると、加工材の第1の部分から第2の部分への熱伝達による加工材の第2の部分の直接的加熱および/または間接的加熱が妨げられる。第2の部分の温度を人工焼入れ温度未満に維持する一方、同時に第1の部分の温度は人工焼入れ温度超になる。したがって、第2の部分の構造状態は本質的に変化しないまま、加工材の第1の部分のみが構造状態の変化を起こす。
本出願を通してアルミニウム加工材は、本質的にアルミニウムもしくはアルミニウム合金で作られる金属加工材または金属を主とする加工材を包含するものと理解される。アルミニウム合金は特にAA2XXX系あるいはAA6XXX系あるいはAA7XXX系であってもよい。「加工材」という用語はさらに、シート、被成形加工材および鋳造加工材を包含する。さらに加工材は特に単部材であると理解される、すなわち加工材の第1の部分および第2の部分は、接合された異なる加工材の一部ではない。
人工時効温度は、アルミニウム加工材に人工時効を、すなわち熱の曝露による構造状態の変化を引き起こすのに十分に高い温度である。最低人工時効温度は加工材のアルミニウム合金によって異なるが、一般に少なくとも90℃である。最低人工時効温度は、特に6XXX合金では好ましくは少なくとも150℃であってもよい。
積極的に冷却される加工材の部分は、加工材の第2の部分と一致してもよい。しかしながら、第2の部分はさらに、直接冷却されないが、加工材の積極的に冷却される部分で加工材の第1の部分から隔てられている加工材の一部を含んでもよい。
アルミニウム加工材の構造状態とは、アルミニウムまたはアルミニウム合金の微細組織、すなわち粒子および析出物の構造および形状をいう。
アルミニウムまたはアルミニウム合金のT4構造状態は、加工材の溶体化焼鈍、後続の焼入れおよび任意に後続の自然時効により得られる微細組織である。溶体化焼鈍は、本質的に加工材内に固溶体の結晶構造を得るため、所望の元素が固溶体中に保持されるように加工材を高温であるが、溶融温度未満に維持する加熱処理である。典型的な溶体化焼鈍温度は300〜600℃である。典型的な溶体化焼鈍時間は15分から24時間である。溶体化焼鈍時間は、加工材が厚くなると、より長い溶体化焼鈍時間が必要となるため、加工材の厚さによって異なる。焼入れ中、加工材を、溶体化焼鈍温度から200℃以下、好ましくは150℃以下までの急冷に供す。自然時効中、アルミニウム加工材は周囲温度で数日間、典型的には5〜8日間保管される。
T4構造状態は、自然時効または人工時効により変化させて加工材の強度を増加させることができる。人工時効中、加工材を、高温、典型的には90℃〜200℃に特定の時間、典型的には20分から9日間、好ましくは中程度の析出硬化温度で1〜2日間曝す。
人工時効を行うと、析出物の形成によりT4構造がT6構造に変化する。したがって、このプロセスは析出硬化プロセスともいう。T6構造状態では非常に高い強度の加工材が得られる。最大強度の加工材部分を得るには、その部分を、加工材の合金によって異なる特定の温度で特定の時間維持しなければならない。
曝す時間または温度が最高強度に適した値を超えると、アルミニウム加工材の構造が過時効状態、T7構造状態に変化する。この構造状態では機械的強度を犠牲にして、加工材の延性および破断伸びがそれぞれ改善される。
T5状態は、溶体化焼鈍温度以上で成形し、その後T6状態を作るのに使用したのと性質上同様の人工時効処理を施した加工材を、たとえば空気または水による焼入れにより得られる。T5状態は、T6状態の機械的特性と同様の機械的特性を有し、あるいは過時効を施した場合、T7状態の機械的特性と同様の機械的特性を有する。T5から始まる場合、T6またはT7に関するさらなる言及についてはすべて、適用可能と見なすべきである。
T4、T5、T6およびT7の構造状態の質別記号は、特にANSI H35.1、EN515およびISO 2107の定義に準拠したものである。
本発明による方法の第1の好ましい実施形態では、本方法は、加工材の第1および第2の部分の構造状態を変化させるため、加工材を人工時効により第2の析出硬化プロセスに曝す工程をさらに含む。
第1の析出硬化プロセスと第2の析出硬化プロセスとを組み合わせることにより、T6構造状態またはT7構造状態を有する、したがって強度または延性のような特性が異なる、加工材の異なる部分を得ることが可能になる。
第2の析出硬化プロセスは、加工材の全体的な人工時効、あるいは加工材の第1および第2の部分の人工時効のみを含む部分的な人工時効を含んでもよい。第2の析出硬化における部分的な人工時効では、加熱処理の終了時に加工材の第3の部分がT4構造状態になることが可能である。
本方法のさらなる実施形態によれば、第1および第2の析出硬化プロセス後、加工材の第1の部分は本質的にT7構造状態にあり、加工材の第2の部分は本質的にT6構造状態にある。この実施形態では、非常に高い強度を有する第1の部分(T6構造状態)および強度はより低いが延性はより高い第2の部分(T7構造状態)を含むアルミニウム加工材を製造することができる。
本方法のさらなる実施形態によれば、第1の析出硬化プロセス後に第2の析出硬化プロセスを行う。この実施形態では、第1の析出硬化プロセスにより加工材の第1の部分がT4構造状態からT6構造状態に変化する一方、第2の部分は本質的にT4構造状態のままである。次いで第2の析出硬化プロセスにおいて、第1の部分は第2の部分のT6構造状態からT7構造状態に変化する一方、T4構造状態はT6構造状態に変化し、そこが最も高強度になる。
本方法の別の実施形態では、第2の析出硬化プロセス後に第1の析出硬化プロセスを行う。この実施形態では、加工材の第1および第2の部分の両方が、第2の析出硬化プロセス中にT4構造状態から本質的にT6構造状態になる。次いでその後行われる第1の析出硬化プロセスにおいて、第1の部分はT6構造状態からT7構造状態に変化する一方、第2の部分は本質的にT6状態のままである。
本方法のさらなる実施形態では、アルミニウム加工材は、AA2xxxまたはAA6XXXまたはAA7XXXアルミニウム合金から作られる。AA(アルミニウム協会(Aluminium Association))2XXX合金は、主要合金成分として銅を含むアルミニウム合金である。AA6XXX合金は、主要合金成分としてマグネシウムおよびシリコンを含むアルミニウム合金である。AA7XXX合金は、主要合金成分として亜鉛を含むアルミニウム合金である。これらの合金は、析出硬化中に高強度が得られる。AA6070、すなわちアルミニウム加工材が、高強度を要求される鋼部材に取って代わるのに十分な強度を備え得るように、T6構造状態の最大強度より高いAA系の合金を使用することが特に好ましい。AA6082およびAA6009は、好ましい合金の別の例である。
アルミニウム加工材は、製造中に塗装されることが多く、したがって塗料の硬化、乾燥および/または燃焼のため塗料焼き付け工程に供されることも多い。特に、ホワイトボディ(BIW)の段階として車の車体製造に使用されるアルミニウム部材は、塗料焼き付けに供される。塗料焼き付けにおいて、アルミニウム加工材は典型的には、150〜200℃、特に約180℃の温度に10〜40分、特に約20分間供される。これらの温度および時間の長さは、加工材に析出硬化を起こすのに好適である。この実施形態では2つのプロセス工程が組み合わされ、その結果アルミニウム加工材の製造がより効率的なものになり得る。したがって、本発明による方法に使用されるアルミニウム加工材は好ましくは、ホワイトボディ段階の部材である。
上述の方法の第1および/または第2の析出硬化プロセスは、人工時効温度に加熱される人工時効室で行ってもよい。第1の析出硬化プロセスにおいて、冷却装置、特に熱交換器がアルミニウム加工材と熱的に接触して、第1の析出硬化プロセス中に加工材の一部を積極的に冷却する。特に冷却装置は、加工材の一部に取り付けてもよい。第2の析出硬化プロセスも行う場合、冷却装置は、取り外すおよび/またはオフすることができる。言うまでもなく、同じ人工時効室内で同時に複数のアルミニウム加工材に上記のような方法を行うことも可能である。
上述の方法は好ましくは、以下に記載する特殊な装置を使用して行ってもよい。
本発明の目的はさらに、特に上記のような方法を行うことを目的としてアルミニウム加工材を熱処理するための装置であって、熱処理中にアルミニウム加工材の少なくとも一部を収容するように構成される処理室、および処理室の加熱ゾーンに位置するアルミニウム加工材の少なくともその部分を加熱するように構成された加熱手段を含み、処理室の冷却ゾーンに位置するアルミニウム加工材の少なくともその部分を積極的に冷却するように構成された冷却手段をさらに含む装置により解決される。
この特徴は、処理室に収容されたアルミニウム加工材の熱処理中に、処理室の冷却ゾーンに位置するアルミニウム加工材の部分を積極的に冷却できるという効果を有する。これにより、加工材の異なるセクションを熱的に分離することができ、加熱ゾーンに位置するアルミニウム加工材の部分から、冷却ゾーン内の部分または冷却ゾーンの部分により加熱ゾーンの部分から隔てられた加工材の別の部分への、熱の伝達を積極的に防止することで冷却が熱障壁として働く。
冷却手段は好ましくは、冷却ゾーンの加工材の部分を人工時効温度未満、特に100℃未満に維持するように構成される一方、加熱ゾーンに位置する加工材の部分は人工時効温度以上、特に100℃超に加熱される。
処理室は、少なくとも一部が壁部材など装置の構造部材により囲まれた装置の部屋を示すものと理解される。処理室は、アルミニウム加工材の少なくとも一部を熱処理用の部屋に配置し得るように、利用することができる。処理室は、加熱処理中に完全に閉鎖可能であっても、あるいは一部が開放されたままであってもよい。好ましくは処理室は、炉チャンバーまたは人工時効室として構成される。処理室は言うまでもなく、装置内で同時に複数のアルミニウム加工材を熱処理できるように、複数のアルミニウム加工材を収容するように構成されてもよい。
加熱手段は好ましくは、加熱ゾーンで人工時効温度以上に、特に100℃超に加工材の部分を加熱するように構成される。加熱手段は、たとえば接触加熱、輻射加熱および/または誘導加熱を用いたガス加熱手段でも、あるいは電気加熱手段でもよい。たとえば加熱手段は、ヒータコイルとして構成されてもよい。加熱手段は、加熱処理中にアルミニウム加工材に直接接触して、熱の伝達が改善するように構成されてもよい。
加熱ゾーンは、単一セクションを含んでも、あるいは相互に離間している複数セクションを含んでもよい。複数セクションでは、アルミニウム加工材の異なるセクションを個々に加熱して、場所依存性の構造状態の変化を引き起こすことができる。
冷却手段は好ましくは、特に水のような冷却液を用いた熱交換器として構成される。あるいは、冷却手段は、アルミニウム加工材を水、油または蒸気のような冷却液に直接曝すための手段として構成されてもよい。冷却液は、たとえば加工材表面に噴霧してもよい。熱電冷却要素も考えられる。
アルミニウム加工材は、高い熱伝導率、特に同等の鋼加工材より高い熱伝導率を有する。したがってアルミニウム加工材から冷却手段への高い熱伝達は、アルミニウム加工材の第1の部分から第2の部分への熱放散の防止に有利である。したがって冷却手段は、加熱処理中にアルミニウム加工材に直接接触して、熱の伝達が改善するように構成されてもよい。冷却手段はさらに、アルミニウム加工材内の熱伝達と少なくとも同程度に高い、アルミニウム加工材から冷却手段への熱伝達を確立するように構成されてもよい。特にアルミニウム加工材と直接接触する冷却手段の一部は、アルミニウムと少なくとも同じ、好ましくはより高い熱伝達係数を有する銅などの材料を含んでもよい。こうして熱は、アルミニウムにとどまるよりむしろ冷却手段に拡散する。
前述の代わりにあるいは前述に加えて、冷却手段は、冷却ゾーンに位置するアルミニウム加工材の部分の温度より少なくとも10℃、好ましくは少なくとも25℃、特に少なくとも40℃低い温度を維持するように構成されてもよい。冷却手段は、第1の析出硬化プロセスを通じてこの温度差を維持するように制御することができる。
冷却ゾーンは、単一セクションを含んでも、あるいは相互に離間している複数セクションを含んでもよい。複数セクションでは、アルミニウム加工材の異なるセクションを個々に冷却して、加熱処理中の構造状態の変化を場所依存性に防ぐことができる。
本発明による装置の第1の好ましい実施形態によれば、装置は、特に加熱ゾーンに位置するアルミニウム加工材の部分内および/または冷却ゾーンに位置するアルミニウム加工材の部分内の温度を制御するため、加熱手段および/または冷却手段を制御するための制御手段をさらに含む。
この特徴により、熱処理中の加熱手段および/または冷却手段の制御が可能になり、その結果加工材の個々の場所依存性の加熱処理が容易に達成できる。制御手段は好ましくは、加熱時間および/または加熱温度を制御するように構成される。制御手段はさらに好ましくは、冷却時間および/または冷却温度を制御するように構成される。制御手段は、たとえば、加熱手段および/もしくは冷却手段をオンまたはオフする、あるいは加熱手段および/もしくは冷却手段にそれぞれより大きなまたはより小さな加熱力または冷却力を与える電子的、電気的および/または機械的制御手段として構成されてもよい。
制御手段、加熱手段および/または冷却手段はさらに好ましくは、少なくとも10分間、好ましくは少なくとも1時間、一層好ましくは少なくとも7時間の熱処理中、加熱ゾーン内で少なくとも100℃、特に110℃〜200℃の温度を維持し、冷却ゾーン内で100℃未満、特に90℃未満の温度を維持するように構成される。
AA6XXX系合金の最も強いT6状態は典型的には、160℃で16時間後に得られる。したがって、制御手段、加熱手段および/または冷却手段は好ましくは、加熱ゾーン内で少なくとも16時間、少なくとも160℃の温度を維持し、冷却ゾーン内で100℃未満の温度を維持するように構成される。
AA7XXX系合金の最も強いT6状態は典型的には、120℃で36時間後に得られる。したがって、制御手段、加熱手段および/または冷却手段は好ましくは、少なくとも36時間、加熱ゾーン内で少なくとも120℃の温度を維持し、冷却ゾーン内で100℃未満の温度を維持するように構成される。
アルミニウム加工材の典型的な処理時間は同等の鋼加工材の場合より長いので、冷却手段として熱交換器を使用する場合、熱交換器の冷却媒体、たとえば水を熱交換器に戻る前に冷却すると特に有利である。
さらに好ましい実施形態では、装置は、加熱ゾーン内および/または冷却ゾーン内の温度を正確に制御できるように、特に1つまたは複数の温度センサおよびフィードバックループを含むフィードバック手段をさらに含む。
本装置のさらなる実施形態では、装置は、加熱ゾーンおよび/または冷却ゾーンの位置および/または大きさを調整するための調整手段を含む。
調整手段により、加熱ゾーンおよび/または冷却ゾーンを特定の加工材の要求に適合するように装置を構成または再構成することが可能になる。こうして加熱ゾーンおよび/または冷却ゾーンに位置するアルミニウム加工材の部分の位置および大きさは、要求に応じて選択することができる。
調整手段は好ましくは、電子的手段、電気的手段および/または機械的手段として構成される。たとえば、調整手段は、加熱手段および/もしくは冷却手段の一部をオンまたはオフする、あるいは加熱手段および/または冷却手段の少なくとも一部を処理室の異なる位置に移動することが可能であるように構成されてもよい。こうして装置は、構造状態の変化を受ける加工材の各部分の様々な位置および大きさに関与する様々な熱処理用に構成することができる。
装置のさらに好ましい実施形態では、装置はプレス機として構成される。プレス機は、アルミニウム加工材を特定の形状に成形するのに使用される。この実施形態では、アルミニウム加工材を成形する工程、およびアルミニウム加工材の特定の部分内に構造変化を起こすため加工材を場所依存性の熱処理に供する工程が組み合わされる。この2つの工程の組み合わせにより、加工材の製造プロセスはより効率的になる。さらに、こうしたアルミニウム加工材の製造に必要な装置の数も減少し、その結果スペースおよび費用が節約される。好ましい実施形態では、この目的のため通常のプレス機はヒータおよび/またはクーラを備える。
上記から派生する目的も、特に上記のような方法を用いて製造可能なアルミニウム加工材であって、アルミニウム加工材の第1の部分が本質的にT6構造状態にあり、アルミニウム加工材の第2の部分が本質的にT7構造状態にあるアルミニウム加工材により解決される。
強度および延性などの異なる特性を有する構造状態の異なる部分を有するアルミニウム加工材は、たとえば場所依存性の材料特性が必要とされる用途の鋼部材に取って代わるのに好適である。
好ましい実施形態では、加工材は、アルミニウム加工材の第1の部分と第2の部分との間に位置する遷移ゾーンを含み、遷移ゾーンの構造状態は、第1の部分の構造状態から第2の部分の構造状態への遷移、好ましくは連続遷移を示す。規定された遷移ゾーンは、加工材の弱い箇所を生じさせ得る材料特性の急激な変化を加工材が示さないという利点を有する。遷移ゾーンの大きさは好ましくは25cm未満、一層好ましくは15cm未満、特に9cm未満である。
アルミニウム加工材は好ましくは、AA2XXX合金またはAA6XXX合金またはAA7XXX合金、好ましくはAA6070、AA6082またはAA6009からなる。これらの合金は、非常に高い強度を有するT6構造状態、および優れた延性を有するT7構造状態を有するためである。したがって、こうした加工材は、析出硬化後の強度および延性の点で優れた特性を備え得る。
優れた材料特性は、たとえば加工材がAA6070からなり、第1の部分は少なくとも350MPaの降伏強度および少なくとも370MPaの引張強さを有し、第2の部分が少なくとも10%の破断伸びを有することで、あるいは加工材がAA6082からなり、第1の部分は少なくとも250MPaの降伏強度および少なくとも290MPaの引張強さを有し、第2の部分が少なくとも12%の破断伸びを有することで、あるいは加工材がAA6009からなり、第1の部分は少なくとも300MPaの降伏強度および少なくとも320MPaの引張強さを有し、第2の部分は少なくとも14%の破断伸びを有することで達成することができる。
アルミニウム加工材の別の好ましい実施形態では、加工材は車の車体の一部として、特にBピラーとして構成される。Bピラーなどの車の車体の部品は、多くの場合、強度または延性の点で異なる特性を有する部分を必要とする。したがって、車の車体部品は、上記のようなアルミニウム加工材の自然な用途分野である。このアルミニウム加工材は鋼より軽いうえ、従来の方法を用いて製造されるアルミニウム加工材より製造しやすい。
Bピラーは、材料特性の異なる部分を必要とする加工材の一例である。Bピラーは好ましくは、十分な転倒時保護を確保するため高強度の上方部分を、すなわち本質的にT6構造状態を有する。Bピラーの下方部分は好ましくは、衝撃エネルギー吸収能を向上させるため、より高い延性または伸びを、すなわち本質的にT7構造状態を有する。
本発明のさらなる実施形態は、熱処理中のアルミニウム加工材の少なくとも一部を収容するように構成された処理室、および処理室の加熱ゾーンに位置するアルミニウム加工材の少なくともその部分を加熱するように構成されたヒータを含むアルミニウム加工材を熱処理するための装置であって、処理室の冷却ゾーンに位置するアルミニウム加工材の少なくともその部分を積極的に冷却するように構成されたクーラをさらに含む装置である。装置は好ましくは、ヒータおよび/またはクーラを制御するためのコントローラをさらに含む。装置は好ましくは、加熱ゾーンおよび/または冷却ゾーンの位置および/または大きさを調整するための調整機を含む。装置は好ましくはプレス機である。
したがって本方法に記載された特徴は、本発明による装置および/または加工材と組み合わせてもよく、その逆も同様であることは、いうまでもない。特に、本発明による方法の好ましい実施形態では、第1の析出硬化は、一層好ましくは第2の析出硬化も本発明による装置を用いて行われる。
図面を参照しながら例示的な実施形態により、本装置、方法およびアルミニウム加工材のさらなる特徴および利点を以下に示す。
本発明による方法の第1の例示的実施形態を示す。 本発明による方法の第2の例示的実施形態を示す。 本発明による装置および加工材の第1の例示的実施形態と本発明による方法の別の例示的実施形態とを示す。 本発明による装置および加工材の第2の例示的実施形態と本発明による方法の別の例示的実施形態とを示す。 本発明による装置および加工材の第2の例示的実施形態と本発明による方法の別の例示的実施形態とを示す。 本発明による装置および加工材の第3の例示的実施形態と本発明による方法の別の例示的実施形態とを示す。 本発明による装置および加工材の第4の例示的実施形態と本発明による方法の別の例示的実施形態とを示す。 本発明による装置および加工材の第5の例示的実施形態と本発明による方法の別の例示的実施形態とを示す。 本発明によるアルミニウム加工材の別の例示的実施形態を示す。 本発明による方法および装置の操作性を試験するための試験の構成を示す。 図9に示すような試験の構成を用いて行われた第1の試験の結果を示す。 図9に示すような試験の構成を用いて行われた第2の試験の結果を示す。
図1は、本発明による方法の第1の例示的実施形態を示す。方法102では第1の工程104でアルミニウム加工材を用意する。加工材は、本質的にT4構造状態にある。
後続の工程106では、加工材の第1の部分を人工時効により第1の析出硬化プロセスに曝す。同時に、加工材の第2の部分の温度が人工時効温度未満に維持されるように、加工材の一部を積極的に冷却する。析出硬化プロセスが第1の部分においてT4からT6への構造状態の変化を引き起こしている間、第2の部分は本質的にT4構造状態のままである。
さらに後続の工程108では加工材を第2の析出硬化プロセスに曝し、加工材の第1および第2の部分の両方が構造状態の変化を受ける。工程108の終了時、加工材の第1の部分はT7構造状態にあるのに対し、第2の部分はT6構造状態にある。その結果、加工材は材料特性が異なる部分を有する、すなわち第2の部分は強度がより高く、第1の部分は強度がより低いが、延性はより高い。
図2は、本発明による方法の第2の例示的実施形態を示す。方法202では工程204で本質的にT4構造状態にあるアルミニウム加工材を用意する。工程204は、アルミニウム加工材を500℃で5時間溶体化焼鈍に供す第1のサブ工程206を含む。第2のサブ工程208ではアルミニウム加工材を水で200℃の温度に急冷する。第3のサブ工程210ではアルミニウム加工材を任意に周囲温度で5日間自然時効に供す。工程204後、アルミニウム加工材は本質的にT4構造状態にある。図1に示す例示的実施形態の工程104は、類似の工程206、208および210を含んでもよい。
後続の工程212ではアルミニウム加工材を最初に第2の析出硬化プロセスに供し、加工材の第1および第2の部分はT4からT6への構造状態の変化を受ける。
さらに後続の工程214では、加工材の第2の部分がそれ以上の析出硬化を受けないように加工材の一部を積極的に冷却しながら、加工材の第1の部分を第1の析出硬化プロセスに曝す。工程214では第1の部分の構造状態がT6からT7に変化する一方、第2の部分の構造状態はT6状態のままである。その結果、加工材は材料特性が異なる部分を有する、すなわち第2の部分は強度がより高く、第1の部分は強度がより低いが、延性はより高い。
図3は、本発明による装置、加工材および方法の例示的実施形態を示す。図3は3つのパートに分けられており、上部Iは、アルミニウム加工材304を含む装置302を示し、中間部IIは、アルミニウム加工材304内の考えられる第1の温度分布306を示し、下部IIIは、アルミニウム加工材304内で考えられる第2の温度分布308を示す。各パートI、IIおよびIIIは水平に並んでいるため、アルミニウム加工材304の特定の水平位置の温度は、温度分布306、308の同じ水平位置から読み取ることができる。
装置302は、処理室314を部分的に囲む上方部310および下方部312を含む。処理室314は、熱処理中のアルミニウム加工材304を収容するように構成される。上方部および下方部310、312は、たとえば電気加熱要素として構成されてもよい加熱手段316a〜dを含む。上方部および下方部310、312は、たとえば熱交換器として構成されてもよい冷却手段318a〜bをさらに含む。加熱手段316a〜dおよび冷却手段318a〜bは、これらの別々の加熱手段および冷却手段を個別にオンまたはオフできる制御手段320により制御される。
加熱手段316aおよび316cをオンすることによって、加熱ゾーン322(パートIIに示す)において、この加熱ゾーン322に位置するアルミニウム加工材304の第1の部分328が、たとえば120℃という人工時効温度324超に加熱されるため、部分328で人工時効が行われることが決定される。さらに冷却手段318a〜bをオンすることで、冷却ゾーン326(パートIIに示す)において、加工材304の一部が積極的に冷却されることが決定される。この積極的な冷却により、第1の部分328内の熱がアルミニウム加工材の残部に遷移しないため、冷却ゾーンの領域内とオフされた加熱手段316bおよび316dの領域の温度とは、人工時効温度324未満のままである。この設定によりアルミニウム加工材304は、第1の部分328の析出硬化プロセスに曝される一方、第2の部分330の構造状態は変化しない。
装置302により、アルミニウム加工材304を第2の析出硬化プロセスに供し、第1および第2の部分328、330に析出硬化を行うこともできる。このため、制御手段320は4つの加熱手段316a〜dをオンし、冷却手段318a〜bをオフする。この設定では、加工材304内に温度分布308が達成されるため、本質的に加工材304全体の温度が人工時効温度324超に上昇する。したがって、加工材304の第1および第2の部分328、330の両方で析出硬化が起こる。
図4aは、本発明による装置、加工材および方法の別の例示的実施形態を示す。図4は3つのパートに分かれ、上部Iは装置402およびアルミニウム加工材404を示し、中間部IIは加工材404内での第1の考えられる温度分布406を示し、下部IIIは考えられる第2の温度分布407を示す。パートI、IIおよびIIIは、図3と同様に水平に並んでいる。
装置402は、アルミニウム加工材404の一部が収容される処理室412を部分的に囲む上方部408および下方部410を有する。図3とは異なり、加工材404の一部のみが処理室412内に配置されるが、別の部分は外側のままである。装置402は、加熱手段414a〜bと冷却手段416a〜bと加熱手段および冷却手段を制御する制御手段418とを含む。加熱手段414a〜bおよび冷却手段416a〜bがすべてがオンになると、アルミニウム加工材404は温度分布406を示す。
加熱手段414a〜bは加工材404の第1の部分422を人工時効温度420を超える温度に加熱する一方、冷却手段416a〜bは、加工材404の一部を積極的に冷却することにより加工材の第2の部分424の温度を人工時効温度420未満に維持する。したがって最初に全体がT4構造状態のアルミニウム加工材404は、第2の部分424のT4を本質的に維持しながら、第1の部分422がT6に変化する。
制御手段418で加熱手段414a〜bの加熱力および/または冷却手段416a〜bの冷却力を制御することにより、第1の部分422と第2の部分424との間の温度勾配を変更することができる。たとえば温度勾配は、より小さくして温度分布406に示すように加工材のより広い領域にわたり温度勾配が広がるよう、制御することができる。次いで加工材404は、第1および第2の部分422、424の特性の間で材料特性が徐々に変化するより広い遷移領域を有する。
装置402の加熱処理の前または後に、アルミニウム加工材404は、加工材404の第1および第2の部分422および424の両方に第2の析出硬化プロセスを行うため、図4bに示すような従来の熱処理装置430で加熱処理してもよい。熱処理装置430は、人工時効温度420を超える温度に加工材全体を加熱するための加熱手段432a〜bを有する炉として構成される。装置430を用いると、加工材404において図3のパートIIIに示すような熱分布が、達成可能である。
図5は、本発明による装置、加工材および方法の別の例示的実施形態を示す。図5は3つのパートに分けられており、上部Iはアルミニウム加工材504を含む装置502を示し、中間部IIは加工材504内の考えられる第1の温度分布506を示し、下部IIIは考えられる第2の温度分布507を示す。パートI、IIおよびIIIは図3と同様に水平に並んでいる。
装置502は、加工材504が収容される処理室512を囲む上方部508および下方部510を含む。処理室512は、本例では加熱処理のため本質的に完全に閉鎖可能である。装置502は、加熱手段514a〜hのほか、冷却手段516a〜hをさらに含む。加熱手段および冷却手段は、制御手段518により個別に制御することができる。制御手段518は、加熱手段および冷却手段を各々独立にオンおよびオフすることができるため、加工材504内に異なる温度分布を達成することができる。
加熱手段514a〜bおよび514e〜fと冷却手段516cおよび516gと任意にさらに516bおよび516hをオンすると、温度分布506が達成できるため、アルミニウム加工材は第1の部分522が、この部分の構造状態の変化を引き起こすように人工時効温度520以上に加熱される一方、第2の部分524の温度は人工時効温度520未満のままであるため、構造状態はこの場合、本質的に未変化のままである。
代わりに加熱手段514a、514c、514eおよび514gと冷却手段516b、516d、516fおよび516hとを時間をオンすると、温度分布507が達成できるため、加工材504は、温度が人工時効温度520を超える、加工材504の第1の部分の2つのセクションで構造状態の変化を受ける。
すべての加熱手段をオンし、すべての冷却手段をオフすることにより、図3のパートIIIに示すような温度分布も達成できるため、装置502は、加工材全体の第2の析出硬化プロセスにも使用することができる。
図6は、本発明による装置、加工材および方法の別の例示的実施形態を示す。図6は3つのパートに分けられており、上部Iはアルミニウム加工材604を含む装置602を示し、中間部IIはアルミニウム加工材604内の考えられる第1の温度分布606を示し、下部IIIは考えられる第2の温度分布607を示す。
装置602は、加工材604が中に置かれている処理室612を囲む上方部608および下方部610を含む。装置は、加熱手段614a〜bおよび冷却手段616a〜bのほか、加熱手段および冷却手段を制御する制御手段618をさらに含む。冷却手段616a〜bは、処理室612の水平方向に沿って移動可能である。図6のパートIは、冷却手段616a〜bの第1の位置(実線)および第2の位置(一点鎖線)を例示的に示す。
第1の位置の冷却手段616a〜bで、加熱手段614a〜bと冷却手段616a〜bをオンすると、加工材において温度分布606が達成できる。この形態では、装置602は、加工材604の2セクションの第1の部分626が人工時効温度622以上に加熱される2セクションの加熱ゾーン619a〜bを有する。装置602はさらに、加工材604の第2の部分628が人工時効温度622未満に維持される1セクションの冷却ゾーン620を有する。加熱処理中、2セクションの第1の部分626は、構造状態の変化を受ける一方、第2の部分628の構造状態は本質的に変化していない。
冷却手段616a〜bを冷却ゾーン620の位置に、したがって加工材604の第2の部分628の位置に移動することにより、個々に設定することができる。冷却手段616a〜bが第2の位置(一点鎖線)にあるとき、加工材内で温度分布607が達成できる。
さらに冷却手段616a〜bをオフすることにより、図3のパートIIIに示すような温度分布を達成し、それにより装置602内で加工材604の第1および第2の部分626、628の両方の第2の析出硬化を行うことも可能である。
図7aおよび7bは、本発明による装置および方法の別の例示的実施形態を示す。
装置702はプレス機として構成され、ラムとして構成された上方部704およびプレスフレームとして構成された下方部706を含む。上方部および下方部704、706は、アルミニウム加工材710を収容できる処理室708を部分的に囲む。装置702は、加熱手段712a〜dおよび冷却手段714a〜bのほか、プレス機および/または加熱手段および/または冷却手段を制御する制御手段(図示せず)をさらに含む。
加工材710は、図7bに示すようにプレス機を閉鎖することにより特定の形状に成形することができる。このプレスプロセス中またはその後、加熱手段712a〜dおよび冷却手段714a〜bは、アルミニウム加工材710が2セクションの第1の部分720では析出硬化が起こる一方、第2の部分722ではその構造状態が本質的に変化しないように作動する。最終加工材710を図7cに示す。
装置702により、単一の装置内の単一工程で加工材710を成形し、加熱処理することができる。このため、アルミニウム加工材をより効率的かつ経済的に製造することができる。
図8は、本発明によるアルミニウム加工材の例示的実施形態を示す。アルミニウム加工材802は、本発明による装置を用いて本発明による方法により製造された。
アルミニウム加工材802は、上方部810、中間部812および下方部814を有する車の車体のBピラーとして構成される。上方部810は、加工材802の第1の部分を形成し、本質的に非常に高い強度を有するT6構造の状態にある。下方部814は、加工材802の第2の部分を形成し、本質的に上方部810より強度は低いが延性が増加したT7構造状態にある。中間部812は、構造状態が、したがって強度および延性が上方部から下方部への遷移を示す遷移部である。
これらの場所依存性の材料特性を有する加工材802は、車の車体のそれぞれの鋼部材に取って代わるのに好適である。高強度の上方部により十分な転倒時保護効果が確保される一方、下方部814の延性が高くなるため衝撃エネルギー吸収能が改善される。加工材802は好ましくは、AA6XXXまたはAA7XXXアルミニウム合金、特にAA6070合金またはより強い合金で作られる。
図9は、本発明による方法および装置の操作性を試験するための試験の構成を示す。試験の構成902は、第1および第2の加熱手段としての第1および第2の電気加熱板904、906および冷却手段としての熱交換器908を含む。アルミニウムシート910は、第1および第2の加熱板904、906の上面および支持体912上に置かれる。熱交換器908および2つの重り914、916は、アルミニウムシート910が試験中に加熱板904、906および熱交換器908と熱的に接触したままであるように、アルミニウムシート910の上面に置かれる。5つの温度センサ918a〜eは、試験中に異なる位置のアルミニウムシート910の温度をモニターするため、アルミニウムシート910の上部表面に結合している。
熱交換器908は、水入口(矢印920)および水出口(矢印922)を有する水浴として構成される。試験中、水は熱交換器908により連続的にポンプで送水してアルミニウムシート910を十分に冷却させることができる。
図10a〜bは、図9に示すような試験の構成で行われた第1の試験の結果を示す。第1の試験中、加熱板904、906はどちらも、アルミニウムシート910をそれぞれ事前に設定した約140℃および約210℃の温度に局部的に加熱するように作動させた。さらに水を熱交換器908により連続的にポンプで送水して十分な冷却を行った。
図10aは、5つの温度センサ918a〜eの経時的な温度測定の結果を示す。測定された曲線TE1はセンサ918aに対応し、測定された曲線TE2はセンサ918bに対応し、以下同様である。曲線TE1〜TE5はすべて、加熱板904、906をオンしてから最初の数分間温度上昇を示す。約5分後、曲線TE1〜TE5はすべて、異なる温度値で飽和を示す。これらの温度値の前後の曲線のオシレーションは、加熱板904、906の温度制御回路による。
測定された曲線TE1およびTE5は、シートが加熱板904、906と直接接触している領域のアルミニウムシート910の温度を示し;曲線TE3は、シートが熱交換器908と直接接触しているアルミニウムシート910の温度を示し;曲線TE2およびTE4は、加熱板904、906と熱交換器908との間の領域のアルミニウムシート910の温度を示す。
図10bは、飽和温度分布に達した後に、すなわち試験開始から約5分後にセンサ918a〜dで測定された平均温度を示す。横軸はセンサの相対横位置を示し、最も左の点はセンサ918aに対応し、最も右の点はセンサ918dに対応する。二重矢印は、熱交換器の横幅、すなわち積極的な冷却ゾーンを示す。
図10aおよび10bは、アルミニウムシート910の第1のセクションで、すなわちそれぞれ加熱板904および906に最も近い部分で人工時効温度に達する一方、同時に熱交換器908に近いアルミニウムシート910の第2の部分では、人工時効温度未満の温度、特に約100℃未満を維持することができたことを示す。これらのそれぞれの温度はさらに、約30分を超える期間維持することもできた。
図11は、図9に示すような試験の構成で行われた第2の試験の結果を示す。結果は、図10aと同じように示す。第2の試験においては、アルミニウムシート910を事前に設定した約200℃の温度に局部的に加熱するように、加熱板906のみを作動させた。さらに水を熱交換器908により連続的にポンプで送水して十分な冷却を行った。
図11の曲線T5は、加熱板906をオンした約12分後から、約40分後に加熱板906をオフするまで約200℃の人工時効温度に達していたことを示す。同時に曲線T1〜T3は、熱交換器908およびオフであった加熱板904でアルミニウム加工材910の部分が室温レベルのままであったことを示す。
要約すると、2つの試験はそれぞれ、本発明による方法および装置を用いて、加工材の第1の部分に人工時効を施す一方、加工材の第2の部分ではその構造が本質的に変化しないアルミニウム加工材内の温度分布を達成できることを示す。
本発明による方法および装置を用いれば、本質的にT6構造状態の第1の部分および本質的にT7構造状態の第2の部分を有する加工材を製造することができる。こうした加工材の例を以下の表に示す。
Figure 2016500751
表の第2欄に示した異なるAl合金から作られた3種のT4 Al合金シートを、第1および第2の析出硬化プロセスに曝す。第1の析出硬化プロセスにおいて、各加工材の第1の部分を析出硬化温度で規定の一定期間、たとえばAA6009の場合、約205℃で1時間維持する一方、加工材の第2の部分は加工材の一部の積極的な冷却により100℃未満に維持する。第2の析出硬化プロセスにおいては、各加工材の第1および第2の部分の両方を析出硬化温度で規定の一定期間維持する。第2の析出硬化プロセス後、各加工材の第1の部分(第3欄の「1」)はT6構造状態を、第2の部分(第3欄の「2」)はT7構造状態を有する。
加工材のそれぞれの部分の降伏強度Rp0.2、引張強さRおよび破断伸びA50を第5〜7欄に示す。Rp0.2、RおよびA50は、DIN EN 10002に準拠して判定する。A50は、50mmの試験片の初回測定の長さで判定する。
上記の例は、本発明による方法を用いて、たとえば以下の特性を有し得る加工材が製造可能であることを示す。
Figure 2016500751
括弧内のパラメーターは任意であり、したがって本発明による方法を用いて製造可能なそれぞれの加工材はまた、上記表のそれぞれの値から逸脱してもよい。

Claims (16)

  1. 本質的にT4構造状態にあるアルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)を用意する工程、および前記加工材(304、404、504、604、710、802)の第1の部分(328、422、522、626、720)の前記構造状態を変化させるため人工時効により前記加工材(304、404、504、604、710、802)の前記第1の部分(328、422、522、626、720)を第1の析出硬化プロセスに曝す工程を含む、アルミニウム加工材を熱処理するための方法であって、
    前記加工材(304、404、504、604、710、802)の一部は、前記加工材(304、404、504、604、710、802)の第2の部分(330、424、524、628、722)が前記第1の析出硬化プロセス中に本質的に同じ構造状態のままであるように、前記第1の析出硬化プロセス中に積極的に冷却されることを特徴とする方法。
  2. 前記加工材(304、404、504、604、710、802)の前記第1の部分(328、422、522、626、720)および前記第2の部分(330、424、524、628、722)の前記構造状態を変化させるため、人工時効により前記加工材(304、404、504、604、710、802)を第2の析出硬化プロセスに曝す工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の析出硬化プロセスおよび前記第2の析出硬化プロセス後、前記加工材(304、404、504、604、710、802)の前記第1の部分(328、422、522、626、720)は本質的にT7構造状態にあり、前記加工材(304、404、504、604、710、802)の前記第2の部分(330、424、524、628、722)は本質的にT6構造状態にあることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第2の析出硬化プロセスは前記第1の析出硬化プロセス後に行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第1の析出硬化プロセスは前記第2の析出硬化プロセス後に行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記アルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)はAA2XXXまたはAA6XXXまたはAA7XXXアルミニウム合金、特にAA6070、AA6082またはAA6009から作られることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記第2の析出硬化プロセスは塗料焼き付け工程であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 熱処理中にアルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)の少なくとも一部を収容するように構成される処理室(314、412、512、612、708)、および前記処理室(314、412、512、612、708)の加熱ゾーン(322、619a〜b)に位置するアルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)の少なくともその部分(328、422、522、626、720)を加熱するように構成された加熱手段(316a〜d、414a〜b、514a〜h、614a〜b、712a〜d)を含む、特に請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法を実施するためにアルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)を熱処理するための装置(302、402、502、602、702)であって、
    前記処理室(314、412、512、612、708)の冷却ゾーン(326、620)に位置するアルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)の少なくともその部分を積極的に冷却するように構成された冷却手段(318a〜b、416a〜b、516a〜h、616a〜b、714a〜b)をさらに含むことを特徴とする装置(302、402、502、602、702)。
  9. 前記装置(302、402、502、602、702)は、前記加熱手段(316a〜d、414a〜b、514a〜h、614a〜b、712a〜d)および/または前記冷却手段(318a〜b、416a〜b、516a〜h、616a〜b、714a〜b)を制御するための、特に前記加熱ゾーン(322、619a〜b)に位置するアルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)の部分内および/または前記冷却ゾーン(326、620)に位置するアルミニウム加工材の部分内の温度を制御するための制御手段(320、418、518、618)をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
  10. 前記装置(302、402、502、602、702)は、前記加熱ゾーン(322、619a〜b)および/または前記冷却ゾーン(326、620)の位置および/または大きさを調整するための調整手段を含むことを特徴とする請求項8または9に記載の装置。
  11. 前記装置(302、402、502、602、702)はプレス機であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 特に請求項1〜7の一項に記載の方法を用いて製造可能なアルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)であって、
    前記アルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)の第1の部分(328、422、522、626、720)は本質的にT6構造状態にあり、前記アルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)の第2の部分(330、424、524、628、722)は本質的にT7構造状態にあることを特徴とするアルミニウム加工材。
  13. 前記加工材(304、404、504、604、710、802)は、前記アルミニウム加工材(304、404、504、604、710、802)の前記第1の部分(328、422、522、626、720)および前記第2の部分(330、424、524、628、722)の間に位置する遷移ゾーンを含み、前記遷移ゾーンの構造状態は前記第1の部分(328、422、522、626、720)の前記構造状態から前記第2の部分(330、424、524、628、722)の前記構造状態への遷移を示すことを特徴とする請求項12に記載のアルミニウム加工材。
  14. 前記加工材(304、404、504、604、710、802)は、AA2XXXまたはAA6XXXまたはAA7XXX合金、特にAA6070、AA6082またはAA6009からなることを特徴とする請求項12または13に記載のアルミニウム加工材。
  15. 前記加工材(304、404、504、604、710、802)はAA6070からなり、前記第1の部分(328、422、522、626、720)は少なくとも350MPaの降伏強度および少なくとも370MPaの引張強さを有し、前記第2の部分(330、424、524、628、722)は少なくとも10%の破断伸びを有し、あるいは前記加工材(304、404、504、604、710、802)はAA6082からなり、前記第1の部分(328、422、522、626、720)は少なくとも250MPaの降伏強度および少なくとも290MPaの引張強さを有し、前記第2の部分(330、424、524、628、722)は少なくとも12%の破断伸びを有し、あるいは前記加工材(304、404、504、604、710、802)はAA6009からなり、前記第1の部分(328、422、522、626、720)は少なくとも300MPaの降伏強度および少なくとも320MPaの引張強さを有し、前記第2の部分(330、424、524、628、722)は少なくとも14%の破断伸びを有することを特徴とする請求項14に記載のアルミニウム加工材。
  16. 前記加工材(304、404、504、604、710、802)は車の車体の一部として、特にBピラーとして構成されることを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載のアルミニウム加工材。
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