JP2016226247A - 振動モータ - Google Patents

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満 大井
Mitsuru Oi
満 大井
智弘 赤沼
Tomohiro Akanuma
智弘 赤沼
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Abstract

【課題】小型化が可能な振動モータを提供する。
【解決手段】振動モータは、上下方向を向く中心軸を中心とするコイル部12と、主面が上下方向に対して平行に配置された板バネ13と、磁石を含み、前記コイル部の上方にて前記板バネにより支持され、前記コイル部と空隙を介して上下方向に対向し、前記磁石と前記コイル部との間に発生する力により横方向に振動する振動部14と、前記コイル部、前記振動部および前記板バネを内部空間に収容し、前記コイル部および前記板バネを支持するケース部11と、を備え、前記板バネが、前記振動部の前端部に取り付けられる自由端部32と、前記振動部よりも後側にて前記ケース部に固定される固定端部31と、前記振動部の側方にて前記自由端部から前記振動部よりも後側まで延び、前記振動部と共に横方向に振動する側部バネ部33と、を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、振動モータに関する。
近年、移動体通信装置等の無音報知デバイスや他の用途として、様々なタイプの振動モータが用いられている。例えば、細長円柱状のモータ先端の回転軸端部に偏心錘が取り付けられたシリンダ型振動モータ、薄型扁平円柱状のモータ先端の回転軸端部に偏心錘が取り付けられたコイン型振動モータ、薄型扁平円柱状のモータ内部において磁石部側方に配置されたコイルに通電することにより、磁石部をバネの付勢に抗して往復移動させるコイン型縦振動リニアモータが利用されている。
また、米国特許第8334624号明細書に開示されている振動発生装置では、磁石を有する振動ユニットが、側方に配置された4つの板バネによりコイルの中心軸方向上方に保持されており、コイルに通電することにより、振動ユニットが水平に振動する。特開2001−347225号公報および特開2001−347226号公報に開示されている振動発生装置では、永久磁石が板バネにより電磁コイルの中心軸方向上方に配置され、電磁コイルに通電することにより、永久磁石が上下方向に振動する。
米国特許第8334624号明細書 特開2001−347225号公報 特開2001−347226号公報
ところで、近年、振動モータを指輪等の内部に収納するために、振動モータの更なる小型化が求められている。しかしながら、上述のシリンダ型振動モータ、コイン型振動モータおよびコイン型縦振動リニアモータでは、構造的制約等から指輪内に収納可能なまで小型化することは難しい。米国特許第8334624号明細書の振動発生装置についても同様である。特開2001−347225号公報および特開2001−347226号公報の振動発生装置では、電磁コイルの中心軸方向に永久磁石が振動するため、当該中心軸方向に装置が大型化する。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、振動モータを小型化することを目的としている。
本発明の一の実施形態に係る例示的な振動モータは、上下方向を向く中心軸を中心とするコイル部と、主面が上下方向に対して平行に配置された板バネと、磁石を含み、前記コイル部の上方にて前記板バネにより支持され、前記コイル部と空隙を介して上下方向に対向し、前記磁石と前記コイル部との間に発生する力により横方向に振動する振動部と、前記コイル部、前記振動部および前記板バネを内部空間に収容し、前記コイル部および前記板バネを支持するケース部と、を備え、前記板バネが、前記振動部の前端部に取り付けられる自由端部と、前記振動部よりも後側にて前記ケース部に固定される固定端部と、前記振動部の側方にて前記自由端部から前記振動部よりも後側まで延び、前記振動部と共に横方向に振動する側部バネ部と、を備える。
本発明では、振動モータを小型化することができる。
図1は、一の実施形態に係る振動モータの平面図である。 図2は、振動モータの斜視図である。 図3は、振動モータの縦断面図である。 図4は、振動モータの分解斜視図である。 図5は、ベース部、コイル部および回路基板の斜視図である。 図6は、板バネおよび振動部の斜視図である。 図7は、カバー部を省略した振動モータの平面図である。 図8は、カバー部を省略した振動モータの平面図である。 図9は、カバー部を省略した振動モータの平面図である。 図10は、カバー部を省略した他の振動モータの平面図である。 図11は、他の振動モータの一部を示す斜視図である。
本明細書では、後述するコイル部12の中心軸J1方向における図3の上側を単に「上側」と呼び、下側を単に「下側」と呼ぶ。また、中心軸J1に平行な方向を「上下方向」と呼ぶ。なお、上下方向は、実際の機器に組み込まれたときの位置関係や方向を示すものではない。さらに、図3中の右側および左側をそれぞれ「前側」および「後側」と呼び、図3中の左右方向を「前後方向」と呼ぶ。図1中の左右方向は「横方向」呼ぶ。
図1は、本発明の例示的な一の実施形態に係る振動モータ1を示す平面図である。図2は、振動モータ1の斜視図である。図3は、振動モータ1の縦断面図である。図3では、振動モータ1を図1中のIII−IIIの位置にて切断した断面を示す。図3では、断面よりも奥側の部位の一部も図示しており、また、細部の断面における平行斜線を省略している。図4は、振動モータ1の分解斜視図である。図5は、ベース部112、コイル部12および回路基板16の斜視図である。図6は、板バネ13および振動部14の斜視図である。図7、図8および図9は、カバー部111を省略した振動モータ1の平面図である。図7ないし図9では、板バネ13の形状の理解を容易にするために、固定端部31を破線にて示す。図8および図9では、図7に示す位置に位置する板バネ13および振動部14を二点鎖線にて図示する。
振動モータ1は、共振アクチュエータ(RA:Resonant Actuator)である。振動モータ1は、例えば、指輪等に内蔵される無音報知デバイスとして用いられる。回路基板16を除く振動モータ1の大きさは、例えば、上下方向の高さが1mm以上3mm以下であり、前後方向の長さが1mm以上8mm以下であり、横方向の幅が1mm以上5mm以下である。
振動モータ1は、ケース部11と、コイル部12と、板バネ13と、振動部14と、回路基板16と、を含む。ケース部11は、略直方体状である。ケース部11は、カバー部111と、ベース部112と、を含む。カバー部111は、下方に向かって開口する略直方体状の箱状部材である。ベース部112は、略矩形状の板状部材である。カバー部111は、ベース部112に固定される。ベース部112は、カバー部111の下部の開口を塞ぐ。換言すれば、ベース部112は、ケース部11の底部である。
カバー部111は、例えば、非磁性の金属製である。カバー部111は、例えば、ステンレス鋼により形成される。ベース部112は、例えば、樹脂製である。カバー部111とベース部112との接続は、例えば、カバー部111の下部の開口縁部に設けられた爪部をベース部112の外縁に係合させることにより行われる。ケース部11の内部空間には、コイル部12、板バネ13および振動部14が収容される。ケース部11の内部空間には、回路基板16の一部も収容される。
コイル部12は、上下方向を向く中心軸J1を中心とする。コイル部12は、例えば、略長円環状である。コイル部12は、ケース部11により支持される。具体的には、コイル部12は、ケース部11のベース部112に取り付けられる。図3および図5に示す例では、コイル部12は、ベース部112から上方に突出する凸部113の周囲に配置される。以下の説明では、凸部113を「コイル用凸部113」と呼ぶ。コイル用凸部113の前後方向の長さは、コイル用凸部113の横方向の長さよりも長い。
振動部14は、コイル部12の上方にて板バネ13により支持される。振動部14は、コイル部12と空隙を介して上下方向に対向する。振動部14の前後方向の長さは、振動部14の横方向の長さよりも長い。換言すれば、振動部14は前後方向に延びる。振動部14の横方向の幅は、振動部14の前端部43から後方に向かうに従って増大する。振動部14の横方向の最大幅、すなわち、後端部44における横方向の幅は、コイル部12の横方向の最大幅よりも大きい。図7に示す例では、振動部14の平面視における形状は、前端部43の幅が後端部44の幅よりも小さい略台形状である。振動部14の平面視における形状は、例えば、横方向の幅が後方に向かうに従って大きくなる略三角形状や略扇型状であってもよい。
振動部14の前端部43は、コイル部12の前端よりも前方に位置する。コイル部12の前方では、振動部14の前端部43が、ケース部11のベース部112と空隙を介して上下方向に対向する。振動部14の前端部43の下方におけるベース部112の上面114は、コイル部12の上面21よりも上側に位置する。換言すれば、振動部14の前端部43とベース部112の上面114とが、コイル部12の上面21よりも上側の位置にて、空隙を介して上下方向に対向する。
振動部14は、磁石41と、質量部42と、を含む。磁石41は、コイル部12と空隙を介して上下方向に対向する。磁石41は、N極とS極とが横方向に並ぶ永久磁石である。質量部42は、磁石41の上側に積層される。質量部42は、いわゆる錘である。質量部42は、例えば、接着剤により磁石41に固定される。質量部42の平面視における形状は、振動部14の平面視における形状と同じである。磁石41の平面視における形状は、質量部42の平面視における形状とおよそ同じであるが、磁石41の前後方向の長さは質量部42の前後方向の長さよりも短い。磁石41の後端は質量部42の後端とおよそ一致しており、磁石41の前端は質量部42の前端よりも後側に位置する。振動部14では、磁石41の前端よりも前方において、質量部42が下方に突出し、質量部42の下面が磁石41の下面と上下方向のおよそ同じ位置に位置する。
板バネ13は、長手方向の略全長に亘って、上下方向の幅が略一定である帯状の弾性部材である。板バネ13の上下方向の幅は、例えば、振動部14の上下方向の厚さとおよそ等しい。板バネ13は、例えば、非磁性の金属製である。板バネ13は、固定端部31と、自由端部32と、側部バネ部33と、後部バネ部34,35と、を含む。板バネ13の主面130は、板バネ13の略全長に亘って上下方向に対して平行に配置される。詳細には、板バネ13の両側の主面130は、板バネ13の固定端部31を除く部位の全長に亘って上下方向に対して平行に配置される。
固定端部31は、例えば、略矩形板状の部位である。固定端部31の主面は、例えば、上下方向に略垂直に配置される。固定端部31は、振動部14よりも後側にてケース部11に固定される。これにより、板バネ13がケース部11により支持される。固定端部31は、例えば、カバー部111の天蓋部の下面に固定される。固定端部31は、例えば、ケース部11に熱溶着される。
自由端部32は、例えば、略矩形板状の部位である。自由端部32は、振動部14の前端部43に取り付けられる。自由端部32の主面は前後方向に略垂直に配置され、自由端部32の後側の主面が、振動部14の前端面に固定される。自由端部32と振動部14とは、例えば、レーザ溶接により固定される。
側部バネ部33は、振動部14の側方にて、自由端部32から振動部14よりも後側まで延びる。側部バネ部33は、振動部14と空隙を介して横方向に対向する。側部バネ部33は、振動部14と非接触にて、振動部14の側面と略平行に略直線状に延びる。側部バネ部33の前端は自由端部32に連続し、側部バネ部33の後端は、振動部14の後端面よりも後側に位置する。側部バネ部33は、コイル部12と空隙を介して上下方向に対向する。詳細には、側部バネ部33の自由端部32近傍の部位が、コイル部12の上方に位置し、コイル部12と空隙を介して上下方向に対向する。
後部バネ部34は、側部バネ部33から連続して振動部14の後方に延びる。もう1つの後部バネ部35は、後部バネ部34から連続して後部バネ部34の後方に延びる。以下の説明では、後部バネ部34を「第1後部バネ部34」と呼び、もう1つの後部バネ部35を「第2後部バネ部35」と呼ぶ。第2後部バネ部35は、固定端部31の後縁に連続する。
第1後部バネ部34は、振動部14の後側にて、およそ横方向に延びる。詳細には、第1後部バネ部34は、側部バネ部33の後端から横方向かつ僅かに後方に延びる。第1後部バネ部34は、振動部14と空隙を介して前後方向に対向する。第2後部バネ部35は、第1後部バネ部34の後側にて、およそ横方向に延びる。詳細には、第2後部バネ部35は、第1後部バネ部34の側部バネ部33とは反対側の端部である後端から、横方向かつ僅かに後方に延びる。第2後部バネ部35は、第1後部バネ部34と空隙を介して前後方向に対向する。第1後部バネ部34の後端は、振動部14の後端部44の側面よりも横方向に突出する。換言すれば、第1後部バネ部34の横方向の長さは、振動部14の後端部44の横方向の幅よりも大きい。第1後部バネ部34と第2後部バネ部35との間の前後方向の距離は、側部バネ部33から横方向に離れるに従って漸次減少する。
板バネ13のうち、側部バネ部33、第1後部バネ部34および第2後部バネ部35をまとめて「バネ本体部36」と呼ぶと、バネ本体部36は、自由端部32の横方向の一方の端縁から、略前後方向に略直線状に後方へと延び、側部バネ部33の後端にて横方向へと屈曲または湾曲する。そして、バネ本体部36は、振動部14の後側にて横方向の一方側から他方側へと略横方向に延び、第1後部バネ部34の後端にて横方向の上記一方側へと屈曲または湾曲する。さらに、バネ本体部36は、第1後部バネ部34の後側にて横方向の上記他方側から一方側へと略横方向に延び、上縁が固定端部31の後縁に連続する。
回路基板16は、ベース部112に取り付けられる。回路基板16は、例えば、接着剤を介してベース部112に固定される。回路基板16は、コイル部12と電気的に接続され、電源からの電流をコイル部12に供給する。回路基板16は、例えば、可撓性を有するフレキシブル基板(FPC:Flexible printed circuits)である。
振動モータ1では、回路基板16を介してコイル部12に電流が流されると、コイル部12に磁界が発生する。コイル部12の磁界および磁石41の磁界により、振動部14を横方向に移動させる力が発生する。振動部14は、上述のように板バネ13によりコイル部12の上方にて支持されており、磁石41とコイル部12との間に発生する力、および、板バネ13の復元力により横方向に振動する。詳細には、振動部14は、図7に示す位置を中心として、図8および図9に示すように、横方向の両側に振動する。振動部14が振動する際には、板バネ13の側部バネ部33も振動部14と共に横方向に振動する。
以上に説明したように、振動モータ1は、コイル部12と、板バネ13と、振動部14と、ケース部11と、を含む。コイル部12は、上下方向を向く中心軸J1を中心とする。板バネ13の主面130は、上下方向に対して平行に配置される。振動部14は、磁石41を含み、コイル部12の上方にて板バネ13に支持される。振動部14は、コイル部12と空隙を介して上下方向に対向し、磁石41とコイル部12との間に発生する力により横方向に振動する。ケース部11は、コイル部12、振動部14および板バネ13を内部空間に収容し、コイル部12および板バネ13を支持する。板バネ13は、固定端部31と、自由端部32と、側部バネ部33と、を含む。固定端部31は、振動部14よりも後側にてケース部11に固定される。自由端部32は、振動部14の前端部43に取り付けられる。側部バネ部33は、振動部14の側方にて自由端部32から振動部14よりも後側まで延びる。側部バネ部33は、振動部14と共に横方向に振動する。
このように、振動モータ1では、振動部14が1つの板バネ13によりコイル部12の上方に支持され、コイル部12との間の上下方向の距離を一定に維持した状態で、コイル部12の上方にて横方向に振動する。これにより、振動モータ1を上下方向において小型化することができる。また、振動部14の安定した振動を実現することができる。さらに、振動モータ1では、振動部14と共に横方向に振動する側部バネ部33が、振動部14の横方向に配置され、側部バネ部33の主面は、側部バネ部33の全長に亘って上下方向に対して平行に配置される。これにより、振動モータ1を横方向においても小型化することができる。
側部バネ部33は、上述のように、振動部14と空隙を介して横方向に対向する。これにより、固定端部31から振動部14との接合部までの板バネ13の長さを長くすることができ、振動部14の振動量を大きくすることができる。
側部バネ部33は、上述のように、コイル部12と空隙を介して上下方向に対向する。これにより、側部バネ部33がコイル部12の上方から側方へとずれた位置に配置される場合に比べ、振動モータ1を横方向においてさらに小型化することができる。また、固定端部31は、ケース部11に熱溶着される。これにより、板バネ13をケース部11に強固に固定することができる。
上述のように、板バネ13は第1後部バネ部34をさらに含む。第1後部バネ部34は、側部バネ部33から連続して振動部14の後方に延び、振動部14と空隙を介して前後方向に対向する。これにより、振動モータ1の大型化を抑制しつつ、板バネ13の全長を長くすることができるため、振動部14の振動量を大きくすることができる。また、側部バネ部33と第1後部バネ部34との接続部において板バネ13が屈曲または湾曲しているため、振動部14の振動時に生じる応力が、自由端部32とバネ本体部36との接続部、および、固定端部31とバネ本体部36との接続部だけでなく、側部バネ部33と第1後部バネ部34との接続部にも分散される。その結果、振動部14の振動時に板バネ13に生じる応力集中を抑制することができる。
板バネ13は、上述のように、第2後部バネ部35をさらに含む。第2後部バネ部35は、第1後部バネ部34から連続して第1後部バネ部34の後方に延び、第1後部バネ部34と空隙を介して前後方向に対向する。これにより、振動モータ1の大型化を抑制しつつ、板バネ13の全長をさらに長くすることができるため、振動部14の振動量をより一層大きくすることができる。また、第1後部バネ部34と第2後部バネ部35との接続部において板バネ13が屈曲または湾曲しているため、振動部14の振動時に板バネ13に生じる応力集中を、より一層抑制することができる。
上述のように、振動部14の横方向の幅は、前端部43から後方に向かうに従って増大する。換言すれば、振動部14の横方向の幅は、板バネ13の固定端部31から前後方向に離れるに従って減少する。このように、振動部14の振幅の大きい部位の幅を小さくすることにより、振動部14の振動時における振動部14とケース部11との接触を抑制することができる。また、振動部14の振幅の小さい部位の幅を大きくすることにより、振動部14の質量を増大させて振動モータ1の振動量を大きくすることができる。
振動部14は、上述のように、磁石41と、質量部42と、を含む。磁石41は、コイル部12と空隙を介して上下方向に対向する。質量部42は、磁石41の上側に積層される。これにより、振動部14の質量を確保しつつ、振動部14の平面視における大きさを小さくすることができる。その結果、振動モータ1の振動量を確保しつつ、振動モータ1の更なる小型化を実現することができる。また、振動部14では、磁石41の前端よりも前方において、質量部42が下方に突出する。このように、振動部14において、板バネ13の固定端部31から離れた部位の質量を大きくすることにより、振動モータ1の振動量を大きくすることができる。
上述のように、コイル部12は、ベース部112から上方に突出するコイル用凸部113の周囲に配置される。これにより、コイル部12をケース部11に固定する際に、コイル部12の位置決めを容易とすることができる。また、コイル部12のケース部11への固定に係る構造を簡素化することができる。
コイル用凸部113の前後方向の長さは、コイル用凸部113の横方向の長さよりも長い。このように、振動部14の延びる前後方向にコイル用凸部113を長くすることにより、コイル部12の横方向の幅を小さくすることができる。その結果、振動モータ1を横方向においてさらに小型化することができる。
図10は、振動モータの他の好ましい例を示す図である。図10は、カバー部111を省略した振動モータ1aの平面図である。振動モータ1aは、第1付加部47および第2付加部48を含む点を除き、図1ないし図9に示す振動モータ1と同様の構成を備える。以下の説明では、振動モータ1aの振動モータ1に対応する構成に同符号を付す。図10では、図の理解を容易にするために、第1付加部47および第2付加部48に平行斜線を付す。
第1付加部47および第2付加部48はそれぞれ、略矩形の平板状部材である。第1付加部47は、振動部14の側面に取り付けられる。第1付加部47は、横方向において、振動部14を挟んで側部バネ部33の反対側に位置する。第1付加部47は、例えば、両面テープや接着剤により振動部14に固定される。第2付加部48は、板バネ13の自由端部32の前面に取り付けられる。換言すれば、第2付加部48は、板バネ13の自由端部32を介して、振動部14の前端部43の前端面に間接的に取り付けられる。第2付加部48は、前面視において、自由端部32と略同形状かつ略同じ大きさであり、自由端部32とほぼ重なる。第2付加部48は、例えば、自由端部32と振動部14の質量部42とがレーザ溶接により接合される際に、同時にレーザ溶接により自由端部32に固定される。第2付加部48が設けられることにより、自由端部32と振動部14とをレーザ溶接する際の溶接部の前後方向の幅を大きくすることができ、容易にレーザ溶接を行うことができる。
第1付加部47が設けられることにより、振動部14が側部バネ部33とは反対側に振動した際に、振動部14とケース部11との直接的な接触を防止することができる。また、第1付加部47が設けられることにより、例えば、振動モータ1aが内蔵された指輪等が例えば落下して、振動モータ1aに横方向の衝撃が加わった際に、振動部14とケース部11との衝突による衝撃を軽減することができる。同様に、第2付加部48が設けられることにより、例えば、振動モータ1aが内蔵された指輪等が例えば落下して、振動モータ1aに前後方向の衝撃が加わった際に、振動部14とケース部11との衝突による衝撃を軽減することができる。すなわち、第1付加部47および第2付加部48はそれぞれ、振動部14への衝撃等を吸収するダンパの役割を果たす。その結果、振動部14の損傷を抑制することができる。
上述の振動モータ1,1aでは、様々な変更が可能である。
板バネ13の固定端部31は、必ずしもケース部11のカバー部111に固定される必要はなく、例えば、ケース部11のベース部112に固定されてもよい。また、固定端部31のケース部11への固定は、必ずしも熱溶着による必要はない。例えば、固定端部31の下端部が、ベース部112に形成された固定用溝に挿入されて固定されることにより、板バネ13がケース部11により支持されてもよい。
板バネ13の自由端部32は、必ずしも振動部14の前端面に固定される必要はない。例えば、振動部14の前端部43の側面が、板バネ13の自由端部32に固定されてもよい。これにより、振動モータ1,1aを前後方向においてさらに小型化することができる。側部バネ部33は、必ずしも、振動部14と空隙を介して横方向に対向する必要はなく、振動部14の前後方向の略全長に亘って、振動部14の側面に接していてもよい。
板バネ13では、必ずしも第2後部バネ部35は設けられる必要はなく、例えば、図11に示すように、第1後部バネ部34の側部バネ部33とは反対側の端部の上縁に、固定端部31が連続してもよい。また、板バネ13では、必ずしも第1後部バネ部34は設けられる必要はなく、例えば、自由端部32から振動部14よりも後側まで略直線状に延びる側部バネ部33の後端部に、固定端部31が連続してもよい。換言すれば、板バネ13は、固定端部31と、自由端部32と、側部バネ部33と、を含んでいればよい。
振動部14の横方向の幅は、前端部43から後方に向かうに従って漸次増大するが、これには限定されない。振動部14の横方向の幅は、例えば、前後方向の略全長に亘って略一定でもよい。質量部42は、必ずしも磁石41の上側に積層される必要はなく、例えば、磁石41よりも前側に配置されてもよい。
コイル用凸部113の形状は様々に変更されてよい。また、コイル部12のケース部11への取り付け態様も、様々に変更されてよい。コイル部12と側部バネ部33とは、必ずしも上下方向に対向する必要はなく、側部バネ部33は、コイル部12の上方から横方向にずれて配置されてもよい。
ケース部11では、カバー部111のベース部112への接続構造は様々に変更されてよい。ケース部11の構造も様々に変更されてよい。例えば、ケース部11が、略矩形状の板状部材であるカバー部111と、上方に向かって開口する略直方体状のベース部112と、を含み、ベース部112の上部開口がカバー部111により塞がれてもよい。この場合、ベース部112の底部がケース部11の底部である。
振動モータ1,1aにおける各部材の取り付けや固定は、間接的であってもよい。例えば、コイル部12および板バネ13のケース部11への取り付け、カバー部111とベース部112との固定は、他の部材を介在させて行われてもよい。
振動モータ1,1aは、携帯電話等の移動体通信装置に内蔵される無音報知デバイスとして用いられてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
本発明に係る振動モータは、様々な用途の振動モータとして利用可能である。好ましくは、指輪に内蔵される無音報知デバイスとして用いられる。
1,1a 振動モータ
11 ケース部
12 コイル部
13 板バネ
14 振動部
31 固定端部
32 自由端部
33 側部バネ部
34 第1後部バネ部
35 第2後部バネ部
41 磁石
42 質量部
43 (振動部の)前端部
112 ベース部
113 コイル用凸部
130 (板バネの)主面
J1 中心軸

Claims (10)

  1. 振動モータであって、
    上下方向を向く中心軸を中心とするコイル部と、
    主面が上下方向に対して平行に配置された板バネと、
    磁石を含み、前記コイル部の上方にて前記板バネにより支持され、前記コイル部と空隙を介して上下方向に対向し、前記磁石と前記コイル部との間に発生する力により横方向に振動する振動部と、
    前記コイル部、前記振動部および前記板バネを内部空間に収容し、前記コイル部および前記板バネを支持するケース部と、
    を備え、
    前記板バネが、
    前記振動部の前端部に取り付けられる自由端部と、
    前記振動部よりも後側にて前記ケース部に固定される固定端部と、
    前記振動部の側方にて前記自由端部から前記振動部よりも後側まで延び、前記振動部と共に横方向に振動する側部バネ部と、
    を備える。
  2. 請求項1に記載の振動モータであって、
    前記側部バネ部は、前記振動部と空隙を介して横方向に対向する。
  3. 請求項1または2に記載の振動モータであって、
    前記板バネが、前記側部バネ部から連続して前記振動部の後方に延び、前記振動部と空隙を介して前後方向に対向する後部バネ部をさらに備える。
  4. 請求項3に記載の振動モータであって、
    前記板バネが、前記後部バネ部から連続して前記後部バネ部の後方に延び、前記後部バネ部と空隙を介して前後方向に対向する第2後部バネ部をさらに備える。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の振動モータであって、
    前記側部バネ部が、前記コイル部と空隙を介して上下方向に対向する。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の振動モータであって、
    前記振動部の横方向の幅が、前記前端部から後方に向かうに従って増大する。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の振動モータであって、
    前記振動部が、
    前記コイル部と空隙を介して上下方向に対向する前記磁石と、
    前記磁石の上側に積層される質量部と、
    を備える。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の振動モータであって、
    前記板バネの前記固定端部が、前記ケース部に熱溶着される。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の振動モータであって、
    前記コイル部が、前記ケース部の底部から上方に突出する凸部の周囲に配置される。
  10. 請求項9に記載の振動モータであって、
    前記凸部の前後方向の長さが、横方向の長さよりも長い。
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