JP2016226106A - 電力変換装置およびそれを用いた産業機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】DCリンク電圧の安定性を改善する。【解決手段】コンバータコントローラ106は、リアクトルおよびスイッチング素子を含む昇降圧コンバータを制御する。線形制御部330は、DCリンクバスに生ずるDCリンク電圧VDCが目標レベルVREFに近づくように、昇降圧コンバータをフィードバック制御する。非線形制御部340は、蓄電デバイスの内部抵抗RINTを推定し、推定された内部抵抗RINTにもとづいて、線形制御部330の制御パラメータを適応的に変化させる。【選択図】図4

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
クレーンやハイブリッドショベルなどの産業機械には、電力変換装置が用いられる。図1は、産業機械10の電気系統を示すブロック図である。産業機械は、電力変換装置100、蓄電デバイス200、発電機202、インバータ204、モータ206を備える。
インバータ204は、力行運転時にモータ206に電力を供給し、回転させる。またモータ206の回生運転時には、インバータ204は、モータ206からの電流を整流し、電力変換装置100に供給する。蓄電デバイス200は、リチウムイオン電池などの2次電池、あるいは電気二重層キャパシタなどである。発電機202は、発電機202は、エンジンの回転に応じた電力を発生する。
電力変換装置100は、蓄電デバイス200、発電機202、インバータ204の間に設けられ、それらの間で電圧レベルを適切に変換する。電力変換装置100は、DCリンクバス102、バッテリコンバータ104、エンジンコンバータ120を備える。
平滑コンデンサC1は、DCリンクバス102に接続される。エンジンコンバータ120の降圧側端子は、発電機202と接続され、昇圧側端子はDCリンクバス102と接続される。エンジンコンバータ120は、発電機202からの直流電圧を昇圧し、DCリンクバス102の電圧(DCリンク電圧)を所定レベルに安定化する。
バッテリコンバータ104の降圧側端子は蓄電デバイス200と接続され、昇圧側端子はDCリンクバス102と接続される。バッテリコンバータ104は、モータ206の力行運転時には、昇圧コンバータとして動作し、蓄電デバイス200の電圧VBATを昇圧する。バッテリコンバータ104は、モータ206の回生運転時には、降圧コンバータとして動作し、DCリンクバス102からエネルギーを蓄電デバイス200に回収し、DCリンク電圧VDCを安定化させる。
特開2010−178446号公報 特開2008−254830号公報
本発明者は、図1のバッテリコンバータ104の制御について検討した。図2は、本発明者が検討した電力変換装置100Rの制御ブロック図である。電力変換装置100Rは、主としてコンバータコントローラ106Rおよび制御対象(プラント)320を含む。制御対象320は、デューティ指令値DREFに応じてスイッチングするバッテリコンバータ104および蓄電デバイス200に相当し、それらをモデル化したものである。
コンバータコントローラ106Rは、電圧制御器300および電流制御器310を備える。電圧制御器300には、DCリンクバス102に生ずるDCリンク電圧VDCの検出値(電圧検出値VFB)と、その目標値である電圧指令値VREFが入力される。誤差検出器302は、VREFとVFBの誤差δVを検出する。PI(Proportional Integral)制御器304は、誤差δVを比例・積分演算し、電流指令値IREFを生成する。電流指令値IREFは、検出値VFBと目標値VREFが一致するように調節される。
電流制御器310には、バッテリコンバータ104に流れる電流(リアクトル電流I)の検出値(電流検出値IFB)と、その目標値である電流指令値IREFが入力される。誤差検出器312は、IREFとIFBの誤差δIを検出する。PI(Proportional Integral)制御器314は、誤差δIを比例・積分演算し、デューティ指令値DREFを生成する。デューティ指令値DREFは、検出値IFBと目標値IREFが一致するように調節される。
従来のバッテリコンバータ104では、PI制御器304、314の制御パラメータ(比例係数、積分係数)は固定値が使用されていた。産業機械は、寒冷地や酷暑地などさまざまな環境下で使用されうるところ、制御パラメータが固定されていると、特定の環境下においてバッテリコンバータ104の応答性が低下し、DCリンク電圧が目標レベルから逸脱するという問題が生ずる。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、DCリンク電圧の安定性を改善した産業機械用の電力変換装置の提供にある。
本発明のある態様は、電力変換装置に関する。電力変換装置は、モータ、インバータおよび蓄電デバイスを備える産業機械に使用される。電力変換装置は、DCリンクバスと、その昇圧側端子がDCリンクバスと接続され、その降圧側端子が蓄電デバイスと接続され、リアクトルおよびスイッチング素子を含む昇降圧コンバータと、DCリンクバスに生ずるDCリンク電圧が目標レベルに近づくように、昇降圧コンバータをフィードバック制御する線形制御部と、蓄電デバイスの内部抵抗を推定し、推定された内部抵抗にもとづいて、線形制御部の制御パラメータを適応的に変化させる非線形制御部と、を備える。
本発明者は、電力変換装置全体の応答特性が、蓄電デバイスの内部抵抗が増大したときに悪化することを認識した。この態様によれば、線形制御部の制御パラメータを内部抵抗にもとづいて変化させる非線形制御を組み合わせることで、内部抵抗が増加したときの応答性を高め、DCリンク電圧の安定性を改善できる。
線形制御部は、DCリンク電圧と目標レベルの誤差にもとづいて電流指令値を生成する電圧制御器と、昇降圧コンバータに流れる電流と電流指令値の誤差にもとづいて、昇降圧コンバータのスイッチングのデューティ比を指示するデューティ指令値を生成する電流制御器と、デューティ指令値に可変の係数を乗算する係数乗算器と、を備えてもよい。非線形制御部は、係数乗算器の係数を、制御パラメータとして変化させてもよい。
電圧制御器および電流制御器の後段に係数乗算器を追加することで、電圧制御器および電流制御器の設計と、係数乗算器の設計を切り離すことができる。
線形制御部は、DCリンク電圧と目標レベルの誤差にもとづいて電流指令値を生成する電圧制御器と、昇降圧コンバータに流れる電流と電流指令値の誤差にもとづいて、昇降圧コンバータのスイッチングのデューティ比を指示するデューティ指令値を生成する電流制御器と、を備えてもよい。非線形制御部は、電圧制御器および電流制御器の少なくとも一方の、比例係数、積分係数、微分係数の少なくともひとつを、制御パラメータとして変化させてもよい。
非線形制御部は、温度と蓄電デバイスの充電状態とにもとづいて、内部抵抗を推定してもよい。
本発明の別の態様もまた、産業機械に使用される電力変換装置に関する。電力変換装置は、DCリンクバスと、その昇圧側端子がDCリンクバスと接続され、その降圧側端子が蓄電デバイスと接続され、リアクトルおよびスイッチング素子を含む昇降圧コンバータと、DCリンクバスに生ずるDCリンク電圧が目標レベルに近づくように、昇降圧コンバータをフィードバック制御する線形制御部と、温度に応じて、線形制御部の制御パラメータを適応的に変化させる非線形制御部と、を備える。
本発明のさらに別の態様もまた、産業機械に使用される電力変換装置である。電力変換装置は、DCリンクバスと、その昇圧側端子がDCリンクバスと接続され、その降圧側端子が蓄電デバイスと接続され、リアクトルおよびスイッチング素子を含む昇降圧コンバータと、DCリンクバスに生ずるDCリンク電圧が目標レベルに近づくように、昇降圧コンバータをフィードバック制御する線形制御部と、蓄電デバイスの充電状態に応じて、線形制御部の制御パラメータを適応的に変化させる非線形制御部と、を備える。
本発明の別の態様は産業機械に関する。産業機械は、モータ、インバータおよび蓄電デバイスと、上述のいずれかの電力変換装置と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、DCリンク電圧の安定性を改善できる。
産業機械の電気系統を示すブロック図である。 本発明者が検討したバッテリコンバータの制御ブロック図である。 実施の形態に係る電力変換装置の全体のブロック図である。 バッテリコンバータのコンバータコントローラの制御ブロック図である。 蓄電デバイスの内部抵抗RINTの、温度依存性および充電状態依存性を示す図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図3は、実施の形態に係る電力変換装置100の全体のブロック図である。電力変換装置100は、図1に類する電気系統を有する産業機械に使用される。後述のように産業機械としては、クレーンやハイブリッドショベルが好適である。電力変換装置100は、1次側Pに接続される発電機202、2次側Sに接続される蓄電デバイス200、ならびにDCリンクバス102に接続されるインバータおよびモータ(不図示、3次側と称する)との間で、エネルギーを授受可能に構成される。
1次側Pには、たとえばエンジンにより駆動される発電機202と、発電機202が発生する交流電圧を整流する整流回路203が接続される。また2次側Sには、蓄電デバイス200が接続される。蓄電デバイス200は、たとえばリチウムイオンなどの二次電池、あるいは電気二重層キャパシタなどのコンデンサである。
電力変換装置100は、DCリンクバス102、平滑コンデンサC1、バッテリコンバータ104、コンバータコントローラ106、エンジンコンバータ120を備える。
平滑コンデンサC1はDCリンクバス102に接続され、DCリンクバス102の電圧(DCリンク電圧)VDCを平滑・安定化する。
エンジンコンバータ120は、その昇圧側端子AがDCリンクバス102と接続され、その降圧側端子Bが整流回路203に接続されている。エンジンコンバータ120は、整流回路203からの直流電圧Vを受け、それを昇圧して、DCリンクバス102のDCリンク電圧VDCを所定の目標電圧VREFに安定化する。エンジンコンバータ120は、リアクトルL1およびスイッチング素子M1、M2、平滑コンデンサC2を含む。エンジンコンバータ120のスイッチング素子M1、M2は、コンバータコントローラ122によって制御される。
バッテリコンバータ104は、その昇圧側端子AがDCリンクバス102と接続され、その降圧側端子Bが蓄電デバイス200と接続される。バッテリコンバータ104は、エンジンコンバータ120と同様に構成される。平滑コンデンサC2は省略してもよい。
コンバータコントローラ106は、DCリンク電圧VDCが一定となるようなデューティ比で、バッテリコンバータ104のスイッチング素子M1、M2を制御する。
コンバータコントローラ106は、モータの力行運転時において、昇圧コンバータとして動作し、蓄電デバイス200の電圧VBATを昇圧してDCリンク電圧VDCを安定化する。つまり、エンジンコンバータ120からインバータへの供給をアシストする。反対にコンバータコントローラ106は、モータの回生運転時には、降圧コンバータとして動作し、DCリンクバス102からエネルギーを蓄電デバイス200に回収し、DCリンク電圧VDCを安定化させる。
以上が電力変換装置100の全体構成である。図4は、バッテリコンバータ104のコンバータコントローラ106の制御ブロック図である。
コンバータコントローラ106は、線形制御部330および非線形制御部340を備える。線形制御部330は、DCリンク電圧VDCがその目標レベルVREFに近づくように、デューティ指令値DREFを生成し、昇降圧コンバータであるバッテリコンバータ104をフィードバック制御する。
非線形制御部340は、蓄電デバイス200の内部抵抗RINTを推定し、推定された内部抵抗RINTにもとづいて、線形制御部330の制御パラメータを適応的に変化させる。制御パラメータは、ループゲインおよび/または周波数帯域に影響を及ぼすパラメータである。
線形制御部330は、電圧制御器300、電流制御器310、係数乗算器332、電流リミッタ334、デューティリミッタ336を備える。電圧制御器300および電流制御器310については図1を参照して説明した通りである。電圧制御器300は、DCリンク電圧VDCの検出値VFBとその目標レベルを指示する電圧指令値VREFの誤差δVにもとづいて電流指令値IREFを生成する。PI制御器304は、以下のPI演算を行う。
REF=Kp×δV+Ki×∫δVdt
電流リミッタ334は、電流指令値IREFを電流リミット値以下に制限する。
電流制御器310は、バッテリコンバータ104に流れる電流(たとえば図3のリアクトルL1の電流)の検出値IFBと電流指令値IREFの誤差δIにもとづいて、バッテリコンバータ104のスイッチングのデューティ比を指示するデューティ指令値DREFを生成する。PI制御器314は、以下のPI演算を行う。
REF=Kp×δI+Ki×∫δIdt
係数乗算器332は、デューティ指令値DREFに可変の係数Kcを乗算する。ここでは係数Kcは2値Kc1、Kc2で切り替える場合を説明するが、切りかえ可能な係数の個数は特に限定されない。一例として第1係数Kc1は、想定される標準的な温度、充電状態に最適化され、第2係数Kc2は、内部抵抗RINTが大きくなる状態に最適化してもよい。Kc1=1とし、Kc2≠1(たとえばKc2>1)としてもよい。
非線形制御部340は、推定された内部抵抗RINTにもとづいて係数乗算器332の係数Kcを制御パラメータとして変化させる。所定のしきい値RTHを定め、RINT<RTHのときに第1係数Kc1を選択し、RINT>RTHのときに第2係数Kc2を使用してもよい。係数Kcを3個以上(N個)で切りかえ可能とする場合、しきい値RTHを複数(N−1)個、定めればよい。
図5は、蓄電デバイス200の内部抵抗RINTの、温度依存性および充電状態(SOC:State Of Charge、充電率)依存性を示す図である。なお図5の依存性はあくまでも発明の理解を助けるための一例に過ぎず、実際の内部抵抗RINTは、電池の種類や経年劣化などに応じても異なりうる。
非線形制御部340は、図5に示すような内部抵抗RINTと、温度Tおよび充電状態SOCとの関係を、演算式あるいはテーブルの形式で保持している。そして非線形制御部340は、温度Tと、蓄電デバイス200の充電状態SOCとにもとづいて、内部抵抗RINTを推定する。蓄電デバイス200の充電状態SOCは、電池の開放電圧にもとづいて推定してもよいし、あるいはクーロンカウンタにより測定してもよい。非線形制御部340は、推定された内部抵抗RINTにもとづいて、適切な係数Kcを選択する。
以上がコンバータコントローラ106の構成である。続いてその動作を説明する。
たとえば産業機械が標準的な温度環境下で使用される場合、内部抵抗RINTはしきい値RTHより低くなり、第1係数Kc1が選択され、DCリンク電圧VDCが安定化される。
産業機械が寒冷地などで使用され、温度Tが低下すると、内部抵抗RINTはしきい値RTHより高くなる。内部抵抗RINTの増大は、制御対称(プラント)のモデルの変化を意味するところ、内部抵抗RINTが増大した状態で、元の第1係数Kc1を維持すると、応答特性が悪化し、DCリンク電圧VDCが過電圧となったり、不足電圧となったりする。
実施の形態では、内部抵抗RINTがしきい値RTHを超えると、第2係数Kc2を選択する。これによりコンバータコントローラ106のループゲインが大きくなり、応答性が改善する。その結果、DCリンク電圧VDCの安定性を改善できる。
実施の形態では、線形制御部330の制御パラメータを変更する方式として、電流制御器310の後段に係数乗算器332を挿入することとした。これにより、電圧制御器300および電流制御器310の制御パラメータ(Ki,Kp)の設計と、係数乗算器332の係数Kcの設計を切り離すことができる。つまり電圧制御器300および電流制御器310は、汎用的な標準モジュールとして設計しておき、係数乗算器332の係数Kcを最適設計することで、DCリンク電圧VDCの安定性を改善できる。
(用途)
続いて、電力変換装置100の用途を説明する。電力変換装置100は、産業機械のひとつであるクレーンに使用される。クレーンは、図1に示す電気系統を有し、たとえばモータ206は、巻き上げ、巻き下げ用の主巻電動機に対応する。クレーンの巻き上げ時には、モータ206は力行運転をし、このときエンジンコンバータ120、バッテリコンバータ104は昇圧動作し、インバータに電力を供給する。一方、クレーンの巻き下げ時には、モータ206は回生運転となり、このときエンジンコンバータ120は停止し、バッテリコンバータ104は降圧動作し、回生エネルギーを蓄電デバイス200に回収する。
別の実施の形態において、電力変換装置100は、産業機械のひとつであるハイブリッドショベルに使用される。ハイブリッドショベルも図1に示す電気系統を有し、たとえばモータ206は、上部旋回体を回転させる旋回モータに対応する。旋回時には、モータ206は力行運転をし、このときエンジンコンバータ120、バッテリコンバータ104は昇圧動作し、インバータに電力を供給する。一方、旋回のブレーキ時には、モータ206は回生運転となり、このときエンジンコンバータ120は停止し、バッテリコンバータ104は降圧動作し、回生エネルギーを蓄電デバイス200に回収する。
このような産業機械に実施の形態に係る電力変換装置100を搭載することにより、DCリンク電圧VDCの安定性を改善でき、インバータがモータを安定的に駆動できるようになる。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例を説明する。
(第1変形例)
非線形制御部340の内部において、内部抵抗RINTは、必ずしも明示的に演算あるいはテーブル参照により取得される必要はなく、温度Tと充電状態SOCにもとづいて、適切な係数Kcが選択されればよい。つまり非線形制御部340は、内部抵抗RINTを介在せずに、温度Tおよび充電状態SOCと係数Kcとの関係を、直接的に演算式、テーブル、それらの組み合わせの形式で保持してもよい。
(第2変形例)
また実施の形態では、内部抵抗RINTを、温度Tおよび充電状態SOCにもとづいて推定したが、蓄電デバイス200の種類、構造、形式によっては、いずれか一方のみの依存性が大きい場合も想定される。したがって内部抵抗RINTが温度Tに対して強い依存性を有する場合には、非線形制御部340は、温度Tにもとづいて線形制御部330の制御パラメータを適応的に変化させてもよい。反対に内部抵抗RINTが充電状態SOCに対して強い依存性を有する場合には、非線形制御部340は、充電状態SOCにもとづいて線形制御部330の制御パラメータを適応的に変化させてもよい。
(第3変形例)
実施の形態では、線形制御部330に係数乗算器332を設け、線形制御部330全体のゲインを制御することとしたが本発明はそれには限定されない。非線形制御部340は、電圧制御器300および電流制御器310の少なくとも一方の、比例係数Kp、積分係数Kpの少なくともひとつを、制御パラメータとして適応的に変化させてもよい。
またPI制御器304、314に代えて、PID(比例積分微分)制御器を用いてもよい。PID制御器によるPID演算は以下の式で与えられる。
REF=Kp×δV+Ki×∫δVdt+Kd×dδV/dt
この場合、Kp,Kiに加えて、あるいはそれに代えて、微分係数Kdを変化させてもよい。
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
10…産業機械、100…電力変換装置、102…DCリンクバス、104…バッテリコンバータ、106…コンバータコントローラ、200…蓄電デバイス、202…発電機、203…整流回路、204…インバータ、206…モータ、300…電圧制御器、302…誤差検出器、304…PI制御器、310…電流制御器、312…誤差検出器、314…PI制御器、320…制御対象、330…線形制御部、332…係数乗算器、334…電流リミッタ、336…デューティリミッタ、340…非線形制御部、L1…リアクトル、C1…平滑コンデンサ、M1,M2…スイッチング素子、C2…平滑コンデンサ。

Claims (7)

  1. モータ、インバータおよび蓄電デバイスを備える産業機械に使用される電力変換装置であって、
    DCリンクバスと、
    その昇圧側端子が前記DCリンクバスと接続され、その降圧側端子が前記蓄電デバイスと接続され、リアクトルおよびスイッチング素子を含む昇降圧コンバータと、
    前記DCリンクバスに生ずるDCリンク電圧が目標レベルに近づくように、前記昇降圧コンバータをフィードバック制御する線形制御部と、
    前記蓄電デバイスの内部抵抗を推定し、推定された前記内部抵抗にもとづいて、前記線形制御部の制御パラメータを適応的に変化させる非線形制御部と、
    を備えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記線形制御部は、
    前記DCリンク電圧と前記目標レベルの誤差にもとづいて電流指令値を生成する電圧制御器と、
    前記昇降圧コンバータに流れる電流と前記電流指令値の誤差にもとづいて、前記昇降圧コンバータのスイッチングのデューティ比を指示するデューティ指令値を生成する電流制御器と、
    前記デューティ指令値に可変の係数を乗算する係数乗算器と、
    を備え、
    前記非線形制御部は、前記係数乗算器の前記係数を、前記制御パラメータとして変化させることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記線形制御部は、
    前記DCリンク電圧と前記目標レベルの誤差にもとづいて電流指令値を生成する電圧制御器と、
    前記昇降圧コンバータに流れる電流と前記電流指令値の誤差にもとづいて、前記昇降圧コンバータのスイッチングのデューティ比を指示するデューティ指令値を生成する電流制御器と、
    を備え、
    前記非線形制御部は、前記電圧制御器および前記電流制御器の少なくとも一方の、比例係数、積分係数、微分係数の少なくともひとつを、前記制御パラメータとして変化させることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記非線形制御部は、温度と、前記蓄電デバイスの充電状態とにもとづいて、前記内部抵抗を推定することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  5. モータ、インバータおよび蓄電デバイスを備える産業機械に使用される電力変換装置であって、
    DCリンクバスと、
    その昇圧側端子が前記DCリンクバスと接続され、その降圧側端子が前記蓄電デバイスと接続され、リアクトルおよびスイッチング素子を含む昇降圧コンバータと、
    前記DCリンクバスに生ずるDCリンク電圧が目標レベルに近づくように、前記昇降圧コンバータをフィードバック制御する線形制御部と、
    温度に応じて、前記線形制御部の制御パラメータを適応的に変化させる非線形制御部と、
    を備えることを特徴とする電力変換装置。
  6. モータ、インバータおよび蓄電デバイスを備える産業機械に使用される電力変換装置であって、
    DCリンクバスと、
    その昇圧側端子が前記DCリンクバスと接続され、その降圧側端子が前記蓄電デバイスと接続され、リアクトルおよびスイッチング素子を含む昇降圧コンバータと、
    前記DCリンクバスに生ずるDCリンク電圧が目標レベルに近づくように、前記昇降圧コンバータをフィードバック制御する線形制御部と、
    前記蓄電デバイスの充電状態応じて、前記線形制御部の制御パラメータを適応的に変化させる非線形制御部と、
    を備えることを特徴とする電力変換装置。
  7. モータ、インバータおよび蓄電デバイスと、
    請求項1から6のいずれかに記載の電力変換装置と、
    を備えることを特徴とする産業機械。
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