JP2016225073A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】過充電等の内部短絡における安全性を向上させるとともに、電池寿命を向上させる非水電解質二次電池を提供すること。【解決手段】正極集電体(22)と正極集電体の表面の一部に形成された正極活物質を含む正極活物質層(21)とを有する正極(2)と、負極活物質を有する負極(3)と、正極と負極との間に介在するセパレータ(4)と、を備え、正極集電体の残部の表面は、セパレータを介して負極と対向し、かつ、化成処理によって形成された絶縁皮膜(7)を有する非水電解質二次電池(1)。【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
ノート型コンピュータ、携帯電話、デジタルカメラ等電子機器の普及に伴い、これら電子機器を駆動するための二次電池の需要が拡大している。近年、これら電子機器においては、高機能化の進展に伴い消費電力が増大していることや、小型化が期待されていることから、二次電池の性能の向上が求められている。二次電池の中でも、例えば非水電解質二次電池であるリチウムイオン二次電池は、高容量化・高エネルギー密度化が可能であることから種々の電子機器への利用が進められている。
リチウムイオン二次電池は、一般に、正極活物質を含む正極活物質層が形成された正極と、負極活物質を含む負極活物質層が形成された負極とが、セパレータを挟んで対向するように配された電極群を、非水電解質と共に外装体(収納容器)内に収納され、形成されている。
電極群における負極活物質層の面積は、対向する正極活物質層よりも大きく設けられていることが一般的である。これは、充電時において、リチウムが析出して電池内部で短絡が生じることを防止するためである。具体的には、電極群の積層方向に直交する長手方向における正極の一端部には、正極活物質層が形成されていない活物質層未形成部が存在している。この活物質層未形成部は正極集電体が露出した部位である。
このような活物質層未形成部は活物質層が形成されている活物質層形成部に比べて耐電圧性が低い。したがって、例えば、過充電等による電池異常時においてセパレータのいわゆるシャットダウン機能によりセパレータが収縮し、この活物質層未形成部が負極と対向する部分に内部短絡が起きた場合に、大きな電流が流れて電池が過熱される不具合を引き起こす虞がある。
そこで、例えば特許文献1では、この正極における活物質層未形成部にフッ素系樹脂等の絶縁性部材を設けることで、上記問題を解決することが提案されている。
特開2008−282799号公報
しかしながら、特許文献1のように活物質層未形成部にフッ素系樹脂等の絶縁性部材を設けて耐電圧性を確保しようとする場合、絶縁性部材の厚さは数十μmの厚さが必要である。電池の小型化が要望されている昨今においては、この絶縁性部材の厚さをさらに薄くすることができれば、電池の小型化に貢献できる。
また、この絶縁性部材は、耐電圧性を確保するために緻密な樹脂部材を用いている。緻密な樹脂部材は、電解液に対する濡れ性が悪い。このため、電極群に対する電解液の捕液性が悪くなり、ひいては内部抵抗が高くなり、寿命に悪影響を与える虞がある。
そこで、上記実情に鑑みて本発明は、過充電等の内部短絡における安全性を向上させるとともに、電池寿命を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者らは鋭意検討の結果、正極集電体と、正極集電体の表面の一部に形成された正極活物質を含む正極活物質層と、を有する正極と、負極活物質を有する負極と、正極と負極との間に介在するセパレータと、を備え、正極集電体の残部の表面は、セパレータを介して負極と対向し、且つ、化成処理によって形成された絶縁皮膜を有する非水電解質二次電池を発明するに至った。
本発明における上記構成によれば、正極の活物質が存在しない部分(正極集電体の残部に相当:以下「活物質層未形成部」と称する)のうちセパレータを介して負極に対向する部分には、化成処理によって形成される絶縁皮膜が設けられている。化成処理によって形成される絶縁皮膜は、樹脂部材に比べて耐電圧性に優れる。したがって、本発明による絶縁皮膜であれば、樹脂部材と同等の耐電圧性を確保するための厚さを薄くすることができる。絶縁皮膜の厚さを薄くすることができれば、電池自体の小型化に貢献できる。つまり、本発明の絶縁皮膜を用いた正極を非水電解質二次電池に用いることにより、電池の小型化に効果的である。
また、本発明の絶縁皮膜は、従来の樹脂部材に比べて電極群における電解液の捕液性を向上させることができる。電極群における電解液の這い回りが低下し、電解液が電極群に十分に含浸しないと、電池の内部抵抗が高くなる。また、電極群における電解液の這い回りが低下し電解液が電極群に含浸しない部分が存在すると、電極群において局所的な電池反応が起きることとなり、電池の早期寿命に繋がる。しかしながら、電極群における電解液の捕液性を向上させることができる本発明であれば、このような問題点を効果的に解消することができる。すなわち、本発明は、過充電等の内部短絡における安全性を向上させるとともに、内部抵抗を低くでき、電池寿命を効果的に向上させることができる非水電解質二次電池である。
実施形態に係る非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)の断面を示す概略模式図である。 実施形態に係る非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)における絶縁皮膜を説明する部分拡大図である。
以下、本発明の非水電解質二次電池における好適な実施形態の一つとして、リチウムイオン二次電池を例にして説明する。ただし、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、他の種類の非水電解質二次電池にも適用することができる。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
図1に積層型のリチウムイオン二次電池1の構成を説明するための断面を模式的に示す。本実施形態のリチウムイオン二次電池1は、本発明の特徴である絶縁皮膜7を有する正極2を用いてなるリチウムイオン二次電池1(非水電解質二次電池)である。
本実施形態のリチウムイオン二次電池1は、正極2、負極3、セパレータ4、非水電解質6、外装体8を有する。電極群5は、正極2、負極3、セパレータ4から構成されている。また、本実施形態において電極群5は、正極2及び負極3の間にセパレータ4を介在させた積層型の形状を採っている。
(正極)
正極2は、正極集電体22と、正極集電体22の表面の一部に設けられた正極活物質層21とを有する。正極2は、例えば次のように作製される。まず、リチウムイオンを可逆的に吸蔵・脱離し得る正極活物質、導電材、及び結着材とを含む正極合剤を適切な溶媒に懸濁させて混合して正極合剤スラリーを得る。次に、得られた正極合剤スラリーを正極集電体22の片面または両面に塗布する。そして、これを乾燥し、正極活物質層21を正極集電体22の表面の一部に設けることで、正極2は作製される。
正極活物質は、リチウムを可逆的に吸蔵及び放出できるものであれば特に制限されず、従来公知のものなど種々の酸化物、硫化物、リチウム含有酸化物などを用いることができる。例えば、MnO2、TiS、TiS、MoS、FeS、Li1−xMnO、Li1−xMn、Li1−xCoO、Li1−xNiO、LiV、V、LiFePO、LiCoPO、LiNiPO、LiMnPOが挙げられる。なお、これらの正極活物質におけるは0〜1の数を示す。各々にLi、Mg、Al、またはFe、Co、Ti、Nb、Cr等の遷移金属を添加または置換した材料等であってもよい。また、これらのリチウム−金属複合酸化物を単独で用いるばかりでなく、これらを複数種類混合して用いることもできる。特に、リチウム−金属複合酸化物は、層状構造、スピネル構造、及びオリビン構造のリチウム−金属複合酸化物から選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。
導電材は、通常リチウム二次電池に用いられるものであれば特に限定されない。例えば、炭素材料、金属粉、導電性ポリマー等を用いることができる。導電性と安定性の観点から、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラック等の炭素材料を使用することが好ましい。
結着材は、通常リチウム二次電池に用いられるものであれば特に限定されない。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体等のフッ素樹脂共重合体、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリル系ゴム、フッ素系ゴム、ポリビニルアルコール(PVA)、スチレン・マレイン酸樹脂、ポリアクリル酸塩、カルボキシルメチルセルロース(CMC)等を用いることができる。
正極活物質等が分散する溶媒は、通常結着材を溶解乃至分散する有機溶剤が使用される。例えば、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N−N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどを挙げることができるが、これらに限定されない。また、水に分散剤、増粘剤などを加えてPTFEなどで活物質をスラリー化する場合もある。
正極集電体22は、通常リチウム二次電池に用いられるものであれば特に限定されない。例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等のように導電性の良い金属を主体に構成された部材を使用することができる。正極集電体22の形状は、得られた電極を用いて構築される電池の形状等に応じて異なり得るため特に限定されず、棒状、板状、箔状、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等を用いることができる。正極集電体22は、10μm〜50μmに薄箔状に形成された矩形状のものを用いる。
図1及び図2に示すように、本実施形態における正極集電体22の表面の残部のうちセパレータ4を介して負極3に対向する部分には、絶縁皮膜7を備えている。一般に、電池使用時においてリチウム析出を抑制する観点から、長手方向及び積層方向において、負極3の負極活物質層31は正極2の正極活物質層21よりも大きく設計されている。この場合、図2に示すように、露出した正極集電体22がセパレータ4を介して負極活物質層31と対向する部分には活物質層が形成されていない部分(活物質層未形成部71)が存在する。そして活物質層未形成部71は、セパレータ4の端部と対向する正極に存在することが一般的である。ここで、「長手方向」とは、図1及び図2に示すように、正極2、セパレータ4、負極3が積層する積層方向と直交する方向を意味する。
本実施形態においては、この活物質層未形成部71に、正極活物質層21と連接した絶縁皮膜7が設けられている。すなわち、絶縁皮膜7は、負極3がセパレータ4を介して、露出した正極集電体22と対向することが無いように設けられている。なお、絶縁皮膜7は正極集電体22の機能(正極2の機械的特性向上、正極2の低抵抗化)を必要なだけ発揮できることを限度として、正極集電体22の表面のうち活物質層未形成部71の範囲を超えて形成されていても良い。
絶縁皮膜7は、化成処理によって形成されている。絶縁皮膜7は、陽極酸化処理によって形成される陽極酸化皮膜であることが望ましい。ここでいう陽極酸化処理とは、例えば特定の酸や多糖類を含む弱酸性水溶液中に、陽極となる正極集電体22と陰極となる対極基材を所定の間隔を保ち浸漬させ、弱酸性水溶液中に交流または直流の電流を通して、正極集電体22の活物質層未形成部71に電気化学的に酸化皮膜を形成させる方法である。
陽極酸化処理の条件は、使用される弱酸性水溶液によって種々変化するものであり一概に決定され得ない。例えば、弱酸性水溶液の濃度が1〜80質量%、液温が5〜70℃、電流密度が0.5〜60A/dm2、電圧が300〜700V、電解時間が1分〜50分であるのが適当であり、所望の耐電圧となるように調整されることが望ましい。
本実施形態においては、陽極酸化処理に用いる弱酸性水溶液として、クエン酸、ホウ酸、多価アルコール、多糖類の少なくとも一つを含む水溶液であることが望ましい。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、イノシトール、キシロース、グルコース、マンニトール、トレハロース、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ポリビニルアルコール等が例示できる。
多糖類としては、デキストリン、デキストラン、アラバン、ガラクタン、マンナン、ペクチン酸、アルギン酸等が例示できる。
多価アルコールや多糖類は、多数のOH基を有しており、金属箔表面に吸着しやすい。そしてこの多価アルコールや多糖類は、分子量が大きく表面遮蔽性が高いため、形成された陽極酸化皮膜の緻密性が向上する。
多価アルコールや多糖類は、弱酸性水溶液中において、0.1〜10.0質量%含有されていることが望ましい。この範囲内の含有量であれば、形成された陽極酸化皮膜は効果的な耐電圧性を示し、また、より緻密な陽極酸化皮膜となることが期待できる。
絶縁皮膜7は、例えば正極集電体21としてアルミニウムを採用した場合、陽極酸化処理により生成されるアルミナを主成分とする。陽極酸化皮膜は、樹脂部材に比べて耐電圧性に優れる。したがって、正極集電体21の活物質層未形成部71に陽極酸化皮膜を用いれば、従来から設けられている樹脂部材と同等の耐電圧性を確保する場合、絶縁皮膜7の厚さを薄くすることが可能となる。よって、当該実施形態であれば電池の小型化に有利となる。
また、絶縁皮膜7として陽極酸化皮膜を用いることにより、従来からの樹脂部材に比べて電極群5における非水電解質の捕液性が向上する。これは、樹脂部材に比べて陽極酸化皮膜の方が、非水電解質に対する濡れ性が良く、電極群5における非水電解質の這い回りがよくなるためであると考えられる。つまり、非水電解質が電極群5に十分に含浸できる。したがって、本実施形態における絶縁皮膜7であれば、電池内部における内部抵抗を効果的に低くでき、また電池の寿命を向上させることができる。
絶縁皮膜7の厚さは、1μm以下であることが望ましい。より好ましくは、100〜10nmである。絶縁皮膜7の厚さがこの範囲内であれば、より効果的な耐電圧性を確保することが可能である。
また、絶縁皮膜7と非水電解質との親和性をさらに向上させるため、非水電解質との親和性が高い官能基を導入できるシランカップリング剤を用いて絶縁皮膜7の表面処理をすることが望ましい。シランカップリング剤としては、官能基としてエポキシ基、アミノ基、ビニル基等を有する化合物群の中から、非水電解質との親和性を考慮して適宜選択すればよい。例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
(負極)
本実施形態の二次電池が備える負極3は、負極集電体32と、負極集電体32の表面に設けられ且つ負極活物質を含む負極活物質層31とからなる。負極3は、例えば次のように作製される。まず、リチウムイオンを可逆的に吸蔵・脱離し得る負極活物質、結着材、及び必要に応じて混合される導電材とを含む負極合剤を適切な溶媒に懸濁させて混合し負極合剤スラリーを得る。次に、得られた負極合剤スラリーを負極集電体32の片面または両面に塗布する。そして、これを乾燥し、負極集電体32の表面に負極活物質層31を設けることで、負極3は作製される。
負極活物質は、リチウムを可逆的に吸蔵及び放出できるものであれば特に制限されず、従来公知の負極活物質をいずれも使用できる。例えば、炭素材料、ケイ素・スズ等を含有する合金系材料、リチウム金属等の金属材料、リチウム−チタン複合酸化物等のリチウム−遷移金属複合酸化物が挙げられる。また、金属材料、合金系材料など導電性をもち且つ機械的特性をそれ自身で確保できる材料を負極活物質として採用する場合には、活物質をそのまま成形して負極にすることもできる。
炭素材料は難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)、黒鉛(グラファイト)等が用いられ得るが、特に黒鉛が好ましい。黒鉛としては、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化メソカーボンマイクロビーズを始めとして、ピッチ系、ポリアクリロニトリル系、メソフェーズピッチ系、気相成長系の黒鉛化炭素繊維を粉末状に加工したものも用いることができる。
合金系材料とは、リチウムが合金形成可能な元素を含む材料のことである。リチウムが合金形成可能な元素としては、例えばケイ素・スズ等が挙げられる。ケイ素・スズ等を含有する合金系材料は、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、及びケイ素含有合金等のケイ素含有化合物や、スズ酸化物、スズ窒化物、及びスズ含有合金等のスズ含有化合物が好ましい。上記負極活物質は、単独で使用しても又は2種以上の混合物の形態で使用しても良い。
導電材、結着材、負極活物質等が分散する溶媒、負極集電体32は、それぞれ上記正極で例示したものから適宜選択することができる。
(セパレータ)
セパレータ4は、正極活物質層21と負極活物質層31とを電気的に絶縁し、非水電解質6を保持するものであれば、特に限定されるものではないが、電池の安全性を高める上で、120〜150℃の温度でいわゆるシャットダウン機能を発現させるものであることが望ましい。このような観点からセパレータ4は、多孔性合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン)の多孔膜を用いることが望ましい。セパレータ4の厚さは、50〜300μmであることが望ましい。
(非水電解質)
非水電解質6は、支持塩が有機溶媒に溶解してなるものを用いる。非水電解質6の支持塩は、その種類が特に限定されるものではないが、LiPF,LiBF,LiClO及びLiAsFから選ばれる無機塩,これらの無機塩の誘導体,LiSOCF,LiC(SOCF及びLiN(SOCF,LiN(SO,LiN(SOCF)(SO),から選ばれる有機塩、並びにこれらの有機塩の誘導体の少なくとも1種であることが望ましい。これらの支持塩は、電池性能を更に優れたものとすることができ、かつその電池性能を室温以外の温度域においても更に高く維持することができる。支持塩の濃度についても特に限定されるものではなく、用途に応じ、支持塩及び有機溶媒の種類を考慮して適切に選択することが好ましい。
支持塩が溶解する有機溶媒(非水溶媒)は、通常の非水電解質に用いられる有機溶媒であれば特に限定されるものではなく、例えばカーボネート類,ハロゲン化炭化水素,エーテル類,ケトン類,ニトリル類,ラクトン類,オキソラン化合物等を用いることができる。特に、プロピレンカーボネート,エチレンカーボネート,1,2−ジメトキシエタン,ジメチルカーボネート,ジエチルカーボネート,エチルメチルカーボネート,ビニレンカーボネート等及びそれらの混合溶媒が適当である。例に挙げたこれらの有機溶媒のうち、特にカーボネート類,エーテル類からなる群より選ばれた1種以上の非水溶媒を用いることにより、支持塩の溶解性、誘電率及び粘度において優れ、電池の充放電効率が高いので、好ましい。
(外装体)
外装体8は、特に限定されるものでなく、一般にリチウムイオン二次電池に用いられている種々の材質が例示できる。例えば、鉄やアルミニウム等の金属材料を使用しても良い。また、樹脂等のフィルム材料を使用しても良い。蓄電デバイスの小型化や軽量化の観点からは、アルミニウムのラミネートフィルムを用いたフィルム型の外装材を用いることが好ましい。一般的には、外側にポリアミドフィルム、中心にアルミニウム箔、内側に変性ポリプロピレン等の接着層を有した3層ラミネートフィルムが用いられている。
(その他の形態)
本実施形態のリチウムイオン二次電池1の形状は、特に限定されるものではなく、コイン型、円筒型、角型等、種々の形状の電池とすることができる。また、電極群5の形状も巻回型であってもよい。また、本実施形態のリチウムイオン二次電池1は、上述した各部材を用いて公知の方法によって製造できる。
[試験例]
以下、試験例を用いて本発明を説明する。試験例1及び2は本発明に係る絶縁皮膜7を正極集電体22の活物質層未形成部71に設け、試験例3は活物質層未形成部71に従来からの樹脂部材を設けて、各試験例で得られた正極をリチウムイオン二次電池に適用して評価する。なお、試験例1及び2は実施例に相当し、試験例3は比較例に相当する。
(試験例1)
試験例1では、アルミニウム箔からなる正極集電体22の活物質層未形成部71に陽極酸化処理により陽極酸化皮膜からなる絶縁皮膜7を形成した正極を得た。
まず、クエン酸3質量%とホウ酸3質量%を水に混合させた弱酸性水溶液を電解槽中に入れ、液温60℃とし、陽極として正極集電体22の活物質層未形成部71と陰極としてカーボン板を所定の間隔で浸漬した。次に、陽極と陰極を電気的に接続し、100Vの直流電圧を120分間印加し、厚さ30nmの絶縁皮膜7を活物質層未形成部71に形成した。このときの絶縁皮膜7の耐電圧は500Vであった。
(試験例2)
試験例2では、電解槽中に入れる弱酸性水溶液を、クエン酸3質量%とホウ酸3質量%とマンニトール3質量%を水に混合させた弱酸性水溶液としたこと以外、試験例1と同様にして絶縁皮膜7を活物質層未形成部71に形成した。このときの絶縁皮膜7の厚さは10nmであった。
(試験例3)
試験例3では、アルミニウム箔からなる正極集電体22の活物質層未形成部71に厚さ30μmのポリプロピレンからなる絶縁テープを貼り付け、絶縁部材を活物質層未形成部71に設けた正極を得た。このときの絶縁部材の耐電圧は500Vであった。
(評価)
上記の各試験例で得られた正極を用い、リチウムイオン二次電池を組み立て、各試験例の直流抵抗の評価を行った。
(リチウムイオン二次電池)
上記の各試験例の正極を用いて、リチウムイオン二次電池よりなる試験セル(2032型コイン型ハーフセル)を組み立て、評価を行った。
正極は、正極活物質(各例の正極活物質)91質量部、アセチレンブラック2質量部、PVDF7質量部を混合して得られた正極合剤をアルミニウム箔よりなる正極集電体に塗布して正極活物質層を形成したものを用いた。
負極には、金属リチウムを用いた。
非水電解質は、エチレンカーボネート(EC)30体積%とジエチルカーボネート(DEC)70体積%との混合溶媒に、LiPFを1モル/リットルとなるように溶解させて調製されたものを用いた。
試験セルは、組み立てられた後に、1/3C×2サイクルの充放電での活性化処理が行われた。
以上により、各試験例の試験セル(ハーフセル)が製造された。
(抵抗の測定方法)
各試験例の試験セルをSOC(state of charge)60%に調製し、25℃に保たれた恒温槽に3時間保持し、1/50Cレート、2.6Vカットの条件でCC放電を行った。そして、放電開始10秒後の直流抵抗(mΩ)を算出した。各試験例における結果を表1に示す。
Figure 2016225073
表1より、同じ耐電圧において、試験例1及び2は試験例3と比較して、絶縁皮膜の厚さを効果的に薄くできることが理解できる。したがって、本発明に係る非水電解質二次電池によれば、電池の小型化に有利である。
また、表1より、試験例1及び2は試験例3よりも抵抗を効果的に低くできることが理解できる。したがって、本発明に係る非水電解質二次電池によれば、電池内部の抵抗を低くすることができるため、電池寿命の向上に効果的である。
以上のとおり、本発明における絶縁皮膜7を活物質層未形成部71に適用した正極2を非水電解質二次電池に適用することにより、過充電等の内部短絡における安全性を向上させるとともに、内部抵抗を低くすることができ、電池寿命を向上させる非水二次電池を提供することが可能となる。
1:リチウムイオン二次電池(非水電解質二次電池) 2:正極
21:正極活物質層 22:正極集電体 3:負極 31:負極活物質層
32:負極集電体 4:セパレータ 5:電極群 6:非水電解質
7:絶縁皮膜 71:活物質層未形成部 8:外装体

Claims (3)

  1. 正極集電体(22)と前記正極集電体の表面の一部に形成された正極活物質を含む正極活物質層(21)とを有する正極(2)と、負極活物質を有する負極(3)と、前記正極と前記負極との間に介在するセパレータ(4)と、を備え、
    前記正極集電体の残部の表面は、前記セパレータを介して前記負極と対向し、かつ、
    化成処理によって形成された絶縁皮膜(7)を有する非水電解質二次電池(1)。
  2. 前記絶縁皮膜の厚さは1μm以下である請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記絶縁皮膜は、クエン酸、ホウ酸、多価アルコール、多糖類の少なくとも1つを含む弱酸性溶液中で形成される陽極酸化皮膜である請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池。
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