JP2016223946A - 移動物体検出装置 - Google Patents

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耕太 蛯名
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耕太 蛯名
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Abstract

【課題】 生産性が良好な移動物体検出装置を提供する。【解決手段】 二つの磁性部材10と、磁性部材10をそれぞれ保持する非磁性材料からなるハウジング20と、磁性部材10の位置変化を検出するセンサ2と、を備え、ハウジング20に設けられた係合部21,22によりハウジング20同士が係合されるとともに、ハウジング20に保持された磁性部材10の対向面11同士が、同極となる。【選択図】 図5

Description

本発明は、磁性部材を用いた移動物体検出装置に関する。
従来より、移動物体検出装置について種々提案されており、例えば特許文献1に開示されているものがある。斯かる移動物体検出装置は、被検出体にホール素子などの磁気感知素子と磁性体ヨークを備え、磁気感知素子と対向する側の磁極面が相互に逆極かつ離間して直線状に配置された磁気部材の磁気特性の変化を磁気感知素子によって検出することで、被検出体の位置を検出する。
特開2011−137796号公報(図9)
しかしながら、特許文献1に記載の移動物体検出装置においては、あらかじめ着磁された磁性部材を平板状連絡部に接続するため磁力等を考慮した加工が必要となり、生産性において改善の余地があった。
本発明は、生産性の良好な移動物体検出装置を提供するものである。
本発明は、二つの磁性部材10と、磁性部材10をそれぞれ保持する非磁性材料からなるハウジング20と、磁性部材10の位置変化を検出するセンサ2と、を備え、ハウジング20に設けられた係合部21,22によりハウジング20同士が係合されるとともに、ハウジング20に保持された磁性部材10の対向面11同士が、同極となるものである。
また、本発明は、係合部21,22は、一方のハウジング20の腕片21に設けられた貫通孔21aと、腕片21に対応した他方のハウジング20の係止突起22aとからなるものである。
また、本発明は、互いに係合される一方のハウジング20及び他方のハウジング20は、同形状であり、それぞれ磁性部材10をインサート成形されてなるものである。
本発明の移動物体検出装置は、生産性が良好である。
本発明の一実施形態を示す移動物体検出装置の主要図 被検出体1の斜視図 磁石ASSY1aの斜視図 被検出体1の平面図 図4のA−A断面図 本発明の被検出体を着磁する実施形態
以下、添付図面に基づいて、本発明の一実施形態を説明する。
移動物体検出装置は、移動体シャフトSに取り付けられた被検出体1とセンサ2から主に構成され、自動車,オートバイ等のストロークセンサに用いられる。
被検出体1は、図2に示すように磁石ASSY1aが2個1組で係合されるものであり、接着や係合などの方法によって移動体シャフトSに固定される。
磁石ASSY1aは、磁性部材10と、ハウジング20から主に構成される。
磁性部材10は、例えばサマリウムコバルト(SmCo)やネオジム(Nd−Fe−B)といった材質からなり、後述する着磁により永久磁石となる、四角形状または円柱形状に形成されたものである。例えば、焼結により形成され強力な磁力を成す焼結磁石や、プラスチックと混ぜて圧縮もしくは成形され大量生産や割れ防止に適したプラスチック磁石などである。
ハウジング20は、例えばポリブチレンテレフタラート(PBT)やポリフェニレンスルファイド(PPS)などの樹脂材料からなり、腕片21と、溝部22を備えている。腕片21には貫通孔21aが形成されている。溝部22には係止突起22aが形成されている。ハウジング20の中心部には、着磁されていない磁性部材10がインサート成形され、磁石ASSY1aとなる。この段階では磁性部材10は磁気を帯びていないため、磁極を考慮する必要が無く、磁石ASSY1aの加工は容易である。磁石ASSY1aは、着磁後2個1組で、一方のハウジング20に形成された貫通孔21aと他方のハウジング20に形成された係止突起22aをそれぞれ係合させることにより、被検出体1となる。同形状のハウジング20を2個1組で使用することにより、ハウジング20を生産する金型は一体加工する場合と比較して、より小型の1種類で済み、イニシャル費用の点で有利である。
図6(a)に示すように、磁石ASSY1aは、空芯コイル3で覆われ、空芯コイル3に電流を流すことによって2極着磁され、永久磁石となる。このとき、2つの磁石ASSY1aに各1個内包されている磁性部材10の外端部(対向面)11同士、内端部12同士が同じ極性(例えば外端部11はN極、内端部12はS極)となるように電流の方向を決める。磁性部材10の対向面11を同極とすることで、被検出体1の中央付近で強い磁界が発生し、被検出体1と離れた位置に配設されたセンサ2にて、その磁束密度を検出することができる。被検出体1を2つの磁石ASSY1aとして分割加工したことによって、磁石ASSY1a加工後に空芯コイル3に電流を流すことで着磁することができる。
移動体シャフトSは、例えば真鍮やステンレス鋼等から形成されており、長手(図1のX)方向に沿って移動するものである。図1(a)に示すように被検出体1が配置される箇所には被検出体1に対応した大きさの穴が設けられており、接着や係合などの方法により被検出体1が固定される。
センサ2は、例えばホール素子やMR素子等の磁気検出素子を備えており、移動物体検出装置の筐体(図示しない)に固定される。センサ2は、位置変化する被検出体1の、磁性部材10が発する磁束密度を検出し、磁束密度(磁性部材10との距離)に応じた電気信号に変換する。仮に被検出体1を一体加工した場合には、磁性部材10をハウジング20に組み付ける前に着磁しておく必要があり、磁性部材10同士の反発によって加工が困難である。また、磁性部材10を分割せず長くした場合は、磁性部材10の中心付近で磁束密度の勾配が付きにくく、移動量の検出精度が悪くなる。磁性部材10の対向面11を同極とした上で、磁石ASSY1aを2個係合させることで、センサ2によって広域角検出できる構成となる。また、磁性部材10を分割することによって、部材コストの点で有利となる。
このような構成によって、ハウジング20に磁性部材10を位置決めする際に、着磁されていない状態で行えるため、磁石ASSY1aの加工が容易となり、磁性部材10の磁極を誤組みする虞が少ない、生産性の良い移動物体検出装置となる。
被検出体1を同形状の2つの磁石ASSY1aとして分割加工することによって、被検出体1を一体加工する場合と比較してイニシャル費用の点で有利であり、磁性部材10が未着磁の状態で磁石ASSY1aを加工できるため、被検出体1の2つの磁性部材10の間の距離を短くすることができ、磁石ASSY1aの小型化が可能となる。したがって、移動量が微小な場合においても、センサ2は被検出体1の移動量を精度良く検出できる。
また、移動体シャフトSに着磁後の2個の磁性部材10を対向させ、直接固定するのは困難であり、振動や衝撃によって磁性部材10が破損する虞がある。被検出体1がハウジング20を備えているため、磁性部材10を移動体シャフトSに直接固定する場合と比較して、取り付け(位置決め)や割れ防止の面で有利である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、磁性部材10はハウジング20にインサート成形されていたが、手挿入後に接着や加締めなどの方法を用いて固定されても良い。被検出体1は、移動体シャフトSに設けた穴に固定されていたが、図1(b)に示すように移動体シャフトSに設けた溝に固定されても良い。また、磁石ASSY1aを空芯コイル3によって着磁したが、図6(b)に示すようにコイル3と着磁ヨーク4を用いて着磁することもできる。
1 被検出体
1a 磁石ASSY
2 センサ
3 コイル
4 着磁ヨーク
10 磁性部材
11 外端部(対向面)
12 内端部
20 ハウジング
21 腕片(係合部)
21a 貫通孔
22 溝部(係合部)
22a 係止突起
S 移動体シャフト

Claims (3)

  1. 二つの磁性部材と、前記磁性部材をそれぞれ保持する非磁性材料からなるハウジングと、
    前記磁性部材の位置変化を検出するセンサと、を備え、
    前記ハウジングに設けられた係合部により前記ハウジング同士が係合されるとともに、
    前記ハウジングに保持された前記磁性部材の対向面同士が、同極となることを特徴とする移動物体検出装置。
  2. 前記係合部は、一方の前記ハウジングの腕片に設けられた貫通孔と、前記腕片に対応した他方の前記ハウジングの係止突起とからなることを特徴とする請求項1に記載の移動物体検出装置。
  3. 互いに係合される一方の前記ハウジング及び他方の前記ハウジングは、同形状であり、それぞれ前記磁性部材をインサート成形されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動物体検出装置。
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