JP2016212070A - 移動物体検出装置 - Google Patents

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耕太 蛯名
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Abstract

【課題】 生産性が良好な移動物体検出装置を提供する。
【解決手段】 対をなす磁性部材10と、磁性部材10を保持する非磁性材料からなるハウジング20と、磁性部材の位置変化を検出するセンサ2と、を備え、対をなす磁性部材10は、ハウジング20に対して左右対称に勾配をつけて配置されるとともに、対をなす磁性部材10の対向面11同士が、それぞれ同極となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁性部材を用いた移動物体検出装置に関する。
従来より、移動物体検出装置について種々提案されており、例えば特許文献1に開示されているものがある。斯かる移動物体検出装置は、被検出体にホール素子などの磁気感知素子と磁性体ヨークを備え、磁気感知素子と対向する側の磁極面が相互に逆極かつ離間して直線状に配置された磁気部材の磁気特性の変化を磁気感知素子によって検出することで、被検出体の位置を検出する。
特開2011−137796号公報(図9)
しかしながら、特許文献1に記載の移動物体検出装置においては、あらかじめ着磁された磁性部材を平板状連絡部に接続するため磁力等を考慮した加工が必要となり、生産性において改善の余地があった。
本発明は、生産性の良好な移動物体検出装置を提供するものである。
本発明は、対をなす磁性部材10と、磁性部材10を保持する非磁性材料からなるハウジング20と、前記磁性部材の位置変化を検出するセンサ2と、を備え、対をなす磁性部材10は、ハウジング20に対して左右対称に勾配をつけて配置されるとともに、対をなす磁性部材10の対向面11同士が、それぞれ同極となるものである。
また、本発明は、ハウジング20は、V字状部21を設け、このV字を形成する各部に前記磁性部材10を配置し、磁性部材10の間に空間21aを設けたものである。
本発明の移動物体検出装置は、生産性が良好である。
本発明の一実施形態を示す移動物体検出装置の主要断面図 本発明の被検出体を着磁する実施形態
以下、添付図面に基づいて、本発明の一実施形態を説明する。
移動物体検出装置は、移動体シャフト30に取り付けられた磁石ASSY(被検出体)1とセンサ2から主に構成され、自動車,オートバイ等のストロークセンサに用いられる。
磁石ASSY1は、磁性部材10と、ハウジング20から主に構成される。磁石ASSY1は、螺子Sによって移動体シャフト30に螺子締めされ、固定される。
磁性部材10は、例えばサマリウムコバルト(SmCo)やネオジム(Nd−Fe−B)といった材質からなり、後述する着磁により永久磁石となる、四角形状または円柱形状に形成されたものである。例えば、焼結により形成され強力な磁力を成す焼結磁石や、プラスチックと混ぜて圧縮もしくは成形され大量生産や割れ防止に適したプラスチック磁石などである。
ハウジング20は、例えばポリブチレンテレフタラート(PBT)やポリフェニレンスルファイド(PPS)などの樹脂材料からなり、V字状部21と、V字状部の両端部分を水平方向に延伸した固定部22からなる。V字状部21の内側(移動体シャフト30に面する側)にはV字状の空間21aが形成される。V字状部21には、2個一対の着磁されていない磁性部材10が、ハウジング20の中心に対して左右対称の位置にハの字状の勾配を設けた状態でインサート成形される。固定部22には、ハウジング20の中心に対して左右対称の位置に、例えば真鍮からなる金属カラー22aがインサート成形される。この段階では磁性部材10は磁気を帯びていないため、同一極同士の反発力や他極間の引力が働かず、磁石ASSY1の加工は容易である。金属カラー22aには螺子穴が設けられており、磁石ASSY1は螺子Sによって移動体シャフト30に固定される。
図2に示すように、磁石ASSY1は、磁性部材10がインサート成形された箇所に、ハウジング20に設けたV字状の空間21aに沿って着磁ヨーク3を配置し、着磁ヨーク3に電流を流すことによって2極着磁され、永久磁石となる。このとき、対をなす磁性部材10の内端部(対向面)11同士、外端部12同士がそれぞれ同じ極性(例えば内端部11はN極、外端部12はS極)となるように着磁ヨーク3の配置及び電流の方向を決める。対をなす磁性部材10を左右対称に勾配をつけて配置し、磁性部材10の対向面を同極とすることで、対をなす磁性部材10の中央付近で強い磁界が発生し、磁石ASSY1と離れた位置に配設されたセンサ2にて、その磁束密度を検出することができる。V字状の空間21aを設けたことによって、着磁ヨーク3を磁性部材10に近付けて配置することができ、磁石ASSY1加工後に着磁できる。
移動体シャフト30は、例えば真鍮やステンレス鋼等から形成されており、長手(図1のX)方向に沿って移動するものである。磁石ASSY1の金属カラー22aに対応する位置に螺子穴が設けられており、磁石ASSY1が固定される。
センサ2は、例えばホール素子やMR素子等の磁気検出素子を備えており、移動物体検出装置の筐体(図示しない)に固定される。センサ2は、位置変化する磁石ASSY1の、対をなす磁性部材10が発する磁束密度を検出し、磁束密度(磁性部材10との距離)に応じた電気信号に変換する。仮に磁石ASSY1を直線状に対向配置した場合には、磁石ASSY1の中心(磁性部材10の間)付近ほど、センサ2が受ける磁界のベクトルが同じ方向を示す領域が広くなってしまい、この領域内で移動量の検出が困難となる。図1に示すように磁性部材10の対向面を同極とし、ハウジング20に対して左右対称に勾配をつけて配置することにより磁界の同一勾配領域を低減することができ、センサ2によって広域角検出できる構成となる。
このような構成によって、ハウジング20に磁性部材10を位置決めする際に、着磁されていない状態で行えるため、磁石ASSY1の加工が容易となり、生産性の良い移動物体検出装置となる。
移動量が微小な場合においても、センサ2は磁石ASSY1の移動量を精度良く検出できる。
また、磁性部材10を分割形成したことにより、希土類材料を大量に用いることなく長い検出範囲(ストローク)を確保することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、磁性部材10は2個一対の場合を例示したが、対をなす磁性部材10を複数備えても良い。磁性部材10と金属カラー22aはハウジング20にインサート成形されていたが、手挿入後に接着や加締めなどの方法を用いて固定されても良い。カラー22aは金属としたが、例えばPBT、PPSやポリアセタール(POM)からなる樹脂カラーを用いても良いし、ハウジング20と連続的に形成しても良い。また、磁石ASSY1は移動体シャフト30に螺子締めにより固定されていたが、接着により固定されても良い。
1 磁石ASSY(被検出体)
2 センサ
3 着磁ヨーク
10 磁性部材
11 内端部(対向面)
12 外端部
20 ハウジング
21 V字状部
21a 空間
22 固定部
22a 金属カラー
30 移動体シャフト
S 螺子

Claims (2)

  1. 対をなす磁性部材と、前記磁性部材を保持する非磁性材料からなるハウジングと、
    前記磁性部材の位置変化を検出するセンサと、を備え、
    対をなす前記磁性部材は、前記ハウジングに対して左右対称に勾配をつけて配置されるとともに、
    対をなす前記磁性部材の対向面同士が、それぞれ同極となることを特徴とする移動物体検出装置。
  2. 前記ハウジングは、V字状部を設け、このV字を形成する各部に前記磁性部材を配置し、前記磁性部材間に空間を設けたことを特徴とする請求項1に記載の移動物体検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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