JP2016223826A - 力検出装置及びロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】力検出素子出力への影響が少ない上で防塵防滴を実現した力検出装置及びロボットを提供する。
【解決手段】力検出装置は、力検出素子10を収納する凹部58を備えた第1ケース部材2と、凹部58を覆うように組み付ける第2ケース部材3と、凹部58を囲むように設けられるシール部材54と、を備え、シール部材54は、凹部58の開口方向と異なる方向に押圧されて保持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、力検出装置及びロボットに関するものである。
現在、水晶式の6軸タイプの力検出装置は、ロボットと組合せ、力制御等への応用が期待されている。また、力検出装置をロボットに搭載する場合、実際の作業環境では粉塵、切削油の飛散する環境が想定され、それらの環境でも使用できる力検出装置が求められている。
例えば、第1ケースの凹部に検出素子を収納し、第2ケースで第1ケースを覆うように組み付けし、第1ケースの一面に凹部を囲むように設けられた溝内に収容されて押圧支持されたシール部材によって気密性を保持する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この押圧する力の方向は第1ケースの凹部の開口方向としている。
特開2013−002945号公報
しかしながら、特許文献1のような力検出装置では、図13に示すように、検出素子を第1ケースの凹部の開口方向に与圧する。Z方向にシール部材が圧縮される。また、Z方向に圧縮すると検出素子への伝達力にロスが生じるとともに温度変化でシール部材の圧縮量が異なる。すなわち、与圧する方向とシール部材を押圧する方向とが同じ場合に、温度変化等によるシール部材の弾性率が変動すると、与圧する圧力に誤差が生じて、測定の精度が低下するおそれがあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る力検出装置は、力検出素子を収納する凹部を備えた第1ケース部材と、前記凹部を覆うように組み付ける第2ケース部材と、前記凹部を囲むように設けられるシール部材と、を備え、前記シール部材は、前記凹部の開口方向と異なる方向に押圧されて保持されることを特徴とする。
本適用例によれば、シール部材を径方向に圧縮することで確実なシール性能を確保できる。その結果、力検出素子出力への影響が少ない上で防塵防滴を実現した力検出装置を提供する。
[適用例2]上記適用例に記載の力検出装置において、前記シール部材は、Oリングであり、前記Oリングが収容される溝の深さH、押圧前の前記Oリングの線径W、前記Oリングのつぶし率E=(W−H)/W×100、とすると、前記Oリングは、8≦E≦30、となるように押圧されることが好ましい。
本適用例によれば、Oリングのつぶし率を8〜30%の範囲で使用することで確実なシール性能を確保できる。
[適用例3]本適用例に係るロボットは、上記に記載の力検出装置を備えたことを特徴とする。
本適用例によれば、信頼性の高いロボットを提供できる。
本実施形態に係る力検出装置を示す断面図。 本実施形態に係る力検出装置を示す断面図。 本実施形態に係る力検出装置を示す平面図。 本実施形態に係るシール部材を示す図。(A)は一の構成を示す図、(B)はその他の構成を示す図。 本実施形態に係るシール部材のつぶし率を示す図。 本実施形態に係る力検出装置の外部接続部と従来の力検出装置の外部接続用コネクター部とを示す平面図。 本実施形態に係る力検出装置の外部接続部を示す斜視図。 本実施形態に係る力検出装置を用いた単腕ロボットの1例を示す図。 本実施形態に係る力検出装置を用いた複腕ロボットの1例を示す図。 本実施形態に係る力検出装置を用いた電子部品検査装置及び電子部品搬送装置の1例を示す図。 本実施形態に係る力検出装置を用いた電子部品搬送装置の1例を示す図。 本実施形態に係る力検出装置を用いた部品加工装置の1例を示す図。 従来のシール部材の温度変化による変形を示す図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大又は縮小して表示している。
(力検出装置の実施形態)
図1及び図2は、本実施形態に係る力検出装置を示す断面図である。なお、以下では、図1中の上側を「上」又は「上方」、下側を「下」又は「下方」という。
また、図2には、互いに直交する3つの軸として、α軸、β軸、及びγ軸が図示されている。また、図1には、3つの軸のうち、γ軸のみを図示している。
本実施形態に係る力検出装置1は、力検出装置1に加えられた外力、すなわち、6軸力(α、β、γ軸方向の並進力成分及びα、β、γ軸周りの回転力成分)を検出する機能を有している。
力検出装置1は、図1に示すように、第1基部(第1ケース部材)2と、第1基部2から所定の間隔を隔てて配置され、第1基部2に対向する第2基部(第2ケース部材)3と、第1基部2及び第2基部3の外周部に設けられた側壁部16と、第1基部2と第2基部3との間に収納された(設けられた)4つのアナログ回路基板4と、第1基部2と第2基部3との間に収納され(設けられ)、各アナログ回路基板4と電気的に接続されたデジタル回路基板5と、各アナログ回路基板4に1つずつ搭載され、受けた外力に応じて信号(電荷)を出力する素子である電荷出力素子(力検出素子)10及び電荷出力素子10を収納するパッケージ60を有する4つのセンサーデバイス6と、8つの与圧ボルト(与圧部材)71と、を備えている。
第1基部2はセンサーデバイス6を収納する凹部58を備えている。第2基部3は凹部58を覆うように組み付けられている。力検出装置1は凹部58を囲むように設けられるシール部材54を備えている。シール部材54は凹部58の開口方向と異なる方向に押圧されて保持されている。
電荷出力素子10は圧電板を積層した構造である。電荷出力素子10はパッケージ60を介して応力が加える構造である。
以下に、力検出装置1の各部の構成について詳述する。
なお、以下の説明では、図2に示すように、4つのセンサーデバイス6のうち、右側に位置するセンサーデバイス6を「センサーデバイス6A」といい、以降反時計回りに順に「センサーデバイス6B」、「センサーデバイス6C」、及び「センサーデバイス6D」という。また、各センサーデバイス6A,6B,6C,6Dを区別しない場合は、それらを「センサーデバイス6」という。
第1基部2は、図1に示すように、板状をなす底板22と、底板22の端部の上面に設けられ、その上面から上方に向かって突出する4つの壁部24とを有している。底板22(第1基部2)の平面形状(厚さ方向から見た形状)は、円形をなしている。なお、底板22の平面形状は、図示のものに限定されず、例えば、正方形、長方形等の四角形、五角形、六角形等の多角形、及び楕円形等が挙げられる。
力検出装置1を、ロボットのアームとエンドエフェクターとの間に設け、エンドエフェクターに加えられる外力を検出する力覚センサーとして用いる場合を例に挙げると、第1基部2の下面221は、当該ロボットのアームに対する取付け面として機能している。
また、各壁部24は、それぞれ、底板22に固定(結合)されている。この固定方法は、特に限定されないが、図示の構成では、各壁部24は、それぞれ、複数のネジ172で底板22に固定されている。
また、各壁部24の外方に臨む面には、それぞれ、凸部23が突出形成されている。各凸部23の頂面231は、それぞれ、底板22に対して垂直な平面である。また、各壁部24には、それぞれ、後述する与圧ボルト71と螺合する2つの雌ネジ241が設けられている(図2参照)。
第2基部3は、図1に示すように、第1基部2に対し所定の間隔を隔てて対向するように配置されている。
第2基部3は、板状をなす天板32と、天板32の端部の下面に設けられ、その下面から下方に向かって突出する4つの壁部33とを有している。天板32(第2基部3)の平面形状は、特に限定されないが、底板22(第1基部2)の平面形状に対応した形状であることが好ましく、本実施形態では、天板32の平面形状は、底板22の平面形状と同様に、円形をなしている。また、天板32は、底板22と同じ大きさ、又は底板22を包含する程度の大きさであることが好ましい。
力検出装置1を前記ロボットの力覚センサーとして用いる場合を例に挙げると、第2基部3の上面321は、当該ロボットのアームに装着されるエンドエフェクターに対する取付け面として機能している。また、第2基部3の上面321と、前述した第1基部2の下面221とは、外力が付与していない自然状態では平行となっている。
また、各壁部33は、それぞれ、天板32に固定(結合)されている。この固定方法は、特に限定されないが、図示の構成では、各壁部33は、それぞれ、複数のネジ173で天板32に固定されている。
各壁部33の内壁面331は、それぞれ、天板32に対して垂直な平面である。そして、各壁部24の頂面231と各壁部33の内壁面331との間には、それぞれ、センサーデバイス6が設けられている。
図3は、本実施形態に係る力検出装置1を示す平面図である。
力検出装置1は、図3に示すように、力検出装置1の第1基部2と第2基部3との間にシール部材54を設けている。力検出装置1は、シール部材54を径方向に圧縮することで確実なシール性能を確保できる。これによれば、従来に比べて、径方向に圧縮した場合には力検出装置1全体では相殺され、出力への影響が小さくなる。
図4は、本実施形態に係るシール部材54を示す図である。図4(A)は一の構成を示す図であり、図4(B)はその他の構成を示す図である。図5は、本実施形態に係るシール部材54のつぶし率を示す図である。
本実施形態のシール部材54は、図4(A)に示すように、Oリングが好ましい。Oリングは断面がO形(円形)の環型をした密封用(シール用)部品である。材質はゴムが好ましい。ゴムの他、断面が中空O型をした金属中空Oリング(メタル中空Oリング)や、テフロン(登録商標)等のプラスチックを使ったOリングであってもよい。シール部材54の断面形状は円、楕円、あるいはT字形であってもよい。
本実施形態のシール部材54は、Oリングであり、Oリングが収容される溝の深さH、押圧前のOリングの線径W、Oリングのつぶし率E=(W−H)/W×100、とすると、Oリングは、8≦E≦30、となるように押圧されることが好ましい(図5参照)。
本実施形態のシール部材54のつぶし率は、E=δ/W×100の式で表すこともできる。ただし、E(%)はつぶし率、δはつぶし代(=W−H)、WはOリング線径、H(mm)は溝56の深さ(=(D−d)/2)、Dは外径、及びdは内径である。
本実施形態のシール部材54は、確実にシールするためには8%以上のつぶし率が必要である。しかしながら、30%より大きいつぶし率をとると圧縮力によりシール部材54が永久変形を起こし、シールに必要な弾性反力を得ることができなくなるおそれがある。これにより、シール部材54のつぶし率を8〜30%の範囲で使用することで確実なシール性能を確保できる。
本実施形態によれば、シール部材54を径方向に圧縮することで確実なシール性能を確保できる。その結果、電荷出力素子10出力への影響が少ない上で防塵防滴を実現した力検出装置を提供する。
なお、力検出装置は、図4(B)に示すように、側壁部16の先端が外側に折れ曲がった第1基部2と、凹部58の開口方向に対して斜めに形成された溝56を備える第2基部3と、溝56に収容されたシール部材54と、を備え、シール部材54は第1基部2の折れ曲がった内側の面と接触してもよい。
図6は、本実施形態に係る力検出装置1の外部接続部と従来の力検出装置の外部接続用コネクター部とを示す平面図である。図7は、本実施形態に係る力検出装置1の外部接続部を示す斜視図である。
従来の力検出装置は、図6の右図に示すように、防塵防滴のため外部接続用コネクター部92に防水コネクターを使用している。外部接続用コネクター部92に防水コネクターを使用するとともに、筐体も防水構造とする場合、ロボット(筐体)が大型化してしまうという課題があった。外部接続用コネクター部92には、基板99との間に配線余裕スペース98が必要である。配線余裕スペース98の外側にシール部材94を設ける必要があるが、単純円形では外周全域に配線余裕スペースが生じ、大型化してしまう。
本実施形態の外部接続部90は、図7及び図6の左図に示すように、配線余裕スペース98だけ突出した形状のシール部材96を備えている。これにより、外部接続部90のシール部材96の形状を単純円形ではなく、コネクター取付け形状に応じた異形状とすることで、小型で確実なシール性能を確保できる。
(単腕ロボット)
次に、図8に基づき、本実施形態に係るロボットである単腕ロボットを説明する。
図8は、本実施形態に係る力検出装置1を用いた単腕ロボットの1例を示す図である。
単腕ロボット500は、図8に示すように、基台510と、アーム520と、アーム520の先端側に設けられたエンドエフェクター530と、アーム520とエンドエフェクター530との間に設けられた力検出装置1とを有する。なお、力検出装置1としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
基台510は、アーム520を回動させるための動力を発生させるアクチュエーター(図示せず)及びアクチュエーターを制御する制御部(図示せず)等を収納する機能を有する。また、基台510は、例えば、床、壁、天井、及び移動可能な台車上などに固定される。
アーム520は、第1アーム要素521、第2アーム要素522、第3アーム要素523、第4アーム要素524、及び第5アーム要素525を有しており、隣り合うアーム同士を回動自在に連結することにより構成されている。アーム520は、制御部の制御によって、各アーム要素の連結部を中心に複合的に回転又は屈曲することにより駆動する。
エンドエフェクター530は、対象物を把持する機能を有する。エンドエフェクター530は、第1指531及び第2指532を有している。アーム520の駆動によりエンドエフェクター530が所定の動作位置まで到達した後、第1指531及び第2指532の離間距離を調整することにより、対象物を把持することができる。
なお、エンドエフェクター530は、ここでは、ハンドであるが、本実施形態では、これに限定されるものではない。エンドエフェクターの他の例としては、例えば、部品検査用器具、部品搬送用器具、部品加工用器具、部品組立用器具、及び測定器等が挙げられる。これは、他の実施形態におけるエンドエフェクターについても同様である。
力検出装置1は、エンドエフェクター530に加えられる外力を検出する機能を有する。力検出装置1が検出する力を基台510の制御部にフィードバックすることにより、単腕ロボット500は、より精密な作業を実行することができる。また、力検出装置1が検出する力によって、単腕ロボット500は、エンドエフェクター530の障害物への接触等を検知することができる。そのため、従来の位置制御では困難だった障害物回避動作及び対象物損傷回避動作等を容易に行うことができ、単腕ロボット500は、より安全に作業を実行することができる。また、信頼性の高い単腕ロボット500を提供できる。
なお、図示の構成では、アーム520は、合計5本のアーム要素によって構成されているが、本実施形態はこれに限られない。アーム520が、1本のアーム要素によって構成されている場合、2〜4本のアーム要素によって構成されている場合、及び6本以上のアーム要素によって構成されている場合も本実施形態の範囲内である。
(複腕ロボット)
次に、図9に基づき、本実施形態に係るロボットである複腕ロボットを説明する。
図9は、本実施形態に係る力検出装置1を用いた複腕ロボットの1例を示す図である。
複腕ロボット600は、図9に示すように、基台610と、第1アーム620と、第2アーム630と、第1アーム620の先端側に設けられた第1エンドエフェクター640aと、第2アーム630の先端側に設けられた第2エンドエフェクター640bと、第1アーム620と第1エンドエフェクター640aとの間及び第2アーム630と第2エンドエフェクター640bとの間に設けられた力検出装置1とを有する。なお、力検出装置1としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
基台610は、第1アーム620及び第2アーム630を回動させるための動力を発生させるアクチュエーター(図示せず)及びアクチュエーターを制御する制御部(図示せず)等を収納する機能を有する。また、基台610は、例えば、床、壁、天井、及び移動可能な台車上などに固定される。
第1アーム620は、第1アーム要素621及び第2アーム要素622を回動自在に連結することにより構成されている。第2アーム630は、第1アーム要素631及び第2アーム要素632を回動自在に連結することにより構成されている。第1アーム620及び第2アーム630は、制御部の制御によって、各アーム要素の連結部を中心に複合的に回転又は屈曲することにより駆動する。
第1及び第2エンドエフェクター640a,640bは、対象物を把持する機能を有する。第1エンドエフェクター640aは、第1指641a及び第2指642aを有している。第2エンドエフェクター640bは、第1指641b及び第2指642bを有している。第1アーム620の駆動により第1エンドエフェクター640aが所定の動作位置まで到達した後、第1指641a及び第2指642aの離間距離を調整することにより、対象物を把持することができる。同様に、第2アーム630の駆動により第2エンドエフェクター640bが所定の動作位置まで到達した後、第1指641b及び第2指642bの離間距離を調整することにより、対象物を把持することができる。
力検出装置1は第1及び第2エンドエフェクター640a,640bに加えられる外力を検出する機能を有する。力検出装置1が検出する力を基台610の制御部にフィードバックすることにより、複腕ロボット600は、より精密に作業を実行することができる。また、力検出装置1が検出する力によって、複腕ロボット600は、第1及び第2エンドエフェクター640a,640bの障害物への接触等を検知することができる。そのため、従来の位置制御では困難だった障害物回避動作及び対象物損傷回避動作等を容易に行うことができ、複腕ロボット600は、より安全に作業を実行することができる。また、信頼性の高い複腕ロボット600を提供できる。
なお、図示の構成では、アームは合計2本であるが、本実施形態はこれに限られない。複腕ロボット600が3本以上のアームを有している場合も、本実施形態の範囲内である。
(電子部品検査装置及び電子部品搬送装置)
次に、図10及び図11に基づき、本実施形態に係る力検出装置1を備えた電子部品検査装置及び電子部品搬送装置を説明する。
図10は、本実施形態に係る力検出装置1を用いた電子部品検査装置及び電子部品搬送装置の1例を示す図である。図11は、本実施形態に係る力検出装置1を用いた電子部品搬送装置の1例を示す図である。
電子部品検査装置700は、図10に示すように、基台710と、基台710の側面に立設された支持台720とを有する。基台710の上面には、検査対象の電子部品711が載置されて搬送される上流側ステージ712uと、検査済みの電子部品711が載置されて搬送される下流側ステージ712dとが設けられている。また、上流側ステージ712uと下流側ステージ712dとの間には、電子部品711の姿勢を確認するための撮像装置713と、電気的特性を検査するために電子部品711がセットされる検査台714とが設けられている。なお、電子部品711の例として、半導体、半導体ウェハ、CLDやOLED等の表示デバイス、水晶デバイス、各種センサー、インクジェットヘッド、及び各種MEMSデバイス等などが挙げられる。
また、支持台720には、基台710の上流側ステージ712u及び下流側ステージ712dと平行な方向(Y方向)に移動可能にYステージ731が設けられており、Yステージ731からは、基台710に向かう方向(X方向)に腕部732が延設されている。また、腕部732の側面には、X方向に移動可能にXステージ733が設けられている。また、Xステージ733には、撮像カメラ734と、上下方向(Z方向)に移動可能なZステージを内蔵した電子部品搬送装置740が設けられている。また、電子部品搬送装置740の先端側には、電子部品711を把持する把持部741が設けられている。また、電子部品搬送装置740の先端と、把持部741との間には、力検出装置1が設けられている。更に、基台710の前面側には、電子部品検査装置700の全体の動作を制御する制御装置750が設けられている。なお、力検出装置1としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
電子部品検査装置700は、以下のようにして電子部品711の検査を行う。最初に、検査対象の電子部品711は、上流側ステージ712uに載せられて、検査台714の近くまで移動する。次に、Yステージ731及びXステージ733を動かして、上流側ステージ712uに載置された電子部品711の真上の位置まで電子部品搬送装置740を移動させる。このとき、撮像カメラ734を用いて電子部品711の位置を確認することができる。そして、電子部品搬送装置740内に内蔵されたZステージを用いて電子部品搬送装置740を降下させ、把持部741で電子部品711を把持すると、そのまま電子部品搬送装置740を撮像装置713の上に移動させて、撮像装置713を用いて電子部品711の姿勢を確認する。次に、電子部品搬送装置740に内蔵されている微調整機構を用いて電子部品711の姿勢を調整する。そして、電子部品搬送装置740を検査台714の上まで移動させた後、電子部品搬送装置740に内蔵されたZステージを動かして電子部品711を検査台714の上にセットする。電子部品搬送装置740内の微調整機構を用いて電子部品711の姿勢が調整されているので、検査台714の正しい位置に電子部品711をセットすることができる。次に、検査台714を用いて電子部品711の電気的特性検査が終了した後、今度は検査台714から電子部品711を取上げ、Yステージ731及びXステージ733を動かして、下流側ステージ712d上まで電子部品搬送装置740を移動させ、下流側ステージ712dに電子部品711を置く。最後に、下流側ステージ712dを動かして、検査が終了した電子部品711を所定位置まで搬送する。
図11は、力検出装置1を含む電子部品搬送装置740を示す図である。電子部品搬送装置740は、把持部741と、把持部741に接続された6軸の力検出装置1と、6軸の力検出装置1を介して把持部741に接続された回転軸742と、回転軸742に回転可能に取り付けられた微調整プレート743を有する。また、微調整プレート743は、ガイド機構(図示せず)によってガイドされながら、X方向及びY方向に移動可能である。
また、回転軸742の端面に向けて、回転方向用の圧電モーター744θが搭載されており、圧電モーター744θの駆動凸部(図示せず)が回転軸742の端面に押しつけられている。このため、圧電モーター744θを動作させることによって、回転軸742(及び把持部741)をθ方向に任意の角度だけ回転させることが可能である。また、微調整プレート743に向けて、X方向用の圧電モーター744xと、Y方向用の圧電モーター744yとが設けられており、それぞれの駆動凸部(図示せず)が微調整プレート743の表面に押しつけられている。このため、圧電モーター744xを動作させることによって、微調整プレート743(及び把持部741)をX方向に任意の距離だけ移動させることができ、同様に、圧電モーター744yを動作させることによって、微調整プレート743(及び把持部741)をY方向に任意の距離だけ移動させることが可能である。
また、力検出装置1は、把持部741に加えられる外力を検出する機能を有する。力検出装置1が検出する力を制御装置750にフィードバックすることにより、電子部品搬送装置740及び電子部品検査装置700は、より精密に作業を実行することができる。また、力検出装置1が検出する力によって、把持部741の障害物への接触等を検知することができる。そのため、従来の位置制御では困難だった障害物回避動作及び対象物損傷回避動作等を容易に行うことができ、電子部品搬送装置740及び電子部品検査装置700は、より安全な作業を実行可能である。また、信頼性の高い電子部品搬送装置740及び電子部品検査装置700を提供できる。
(部品加工装置)
次に、図12に基づき、本実施形態に係る力検出装置1を備えた部品加工装置を説明する。
図12は、本実施形態に係る力検出装置1を用いた部品加工装置の1例を示す図である。
部品加工装置800は、図12に示すように、基台810と、基台810の上面に起立形成された支柱820と、支柱820の側面に設けられた送り機構830と、送り機構830に昇降可能に取り付けられた工具変位部840と、工具変位部840に接続された力検出装置1と、力検出装置1を介して工具変位部840に装着された工具850とを有する。なお、力検出装置1としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
基台810は、被加工部品860を載置し、固定するための台である。支柱820は、送り機構830を固定するための柱である。送り機構830は、工具変位部840を昇降させる機能を有する。送り機構830は、送り用モーター831と、送り用モーター831からの出力に基づいて工具変位部840を昇降させるガイド832を有する。工具変位部840は、工具850に回転、振動等の変位を与える機能を有する。工具変位部840は、変位用モーター841と、変位用モーター841に連結された主軸(図示せず)の先端に設けられた工具取付け部843と、工具変位部840に取り付けられ主軸を保持する保持部842とを有する。工具850は、工具変位部840の工具取付け部843に、力検出装置1を介して取り付けられ、工具変位部840から与えられる変位に応じて被加工部品860を加工するために用いられる。工具850は、特に限定されないが、例えば、レンチ、プラスドライバー、マイナスドライバー、カッター、丸のこ、ニッパー、錐、ドリル、及びフライス等である。
力検出装置1は、工具850に加えられる外力を検出する機能を有する。力検出装置1が検出する外力を送り用モーター831や変位用モーター841にフィードバックすることにより、部品加工装置800は、より精密に部品加工作業を実行することができる。また、力検出装置1が検出する外力によって、工具850の障害物への接触等を検知することができる。そのため、工具850に障害物等が接触した場合に緊急停止することができ、部品加工装置800は、より安全な部品加工作業を実行可能である。また、信頼性の高い部品加工装置800を提供できる。
以上、本発明の力検出装置及びロボットを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、力検出装置及びロボットを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の力検出装置及びロボットは、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明の力検出装置では、電荷出力素子(圧電素子)は、4つ設けられていたが、電荷出力素子の数は、これに限定されない。例えば、電荷出力素子は、1つであっても、2つであっても、3つであってもよく、また5つ以上であってもよい。
また、本発明では、与圧ボルトに替えて、例えば、素子に与圧を加える機能を有してないものを用いてもよく、またボルト以外の固定方法を採用してもよい。
また、本発明のロボットは、アームを有していれば、アーム型ロボット(ロボットアーム)に限定されず、他の形式のロボット、例えばスカラーロボットあるいは脚式歩行(走行)ロボット等であってもよい。
また、本発明の力検出装置は、ロボット、電子部品搬送装置、電子部品検査装置、及び部品加工装置に限らず、他の装置、例えば、他の搬送装置、他の検査装置、自動車、バイク、飛行機、船、電車等の乗り物、2足歩行ロボット、車輪移動ロボット等の移動体、振動計、加速度計、重力計、動力計、地震計、傾斜計等の測定装置、及び入力装置等にも適用することができる。
1…力検出装置 2…第1基部(第1ケース部材) 3…第2基部(第2ケース部材) 4…アナログ回路基板 5…デジタル回路基板 6,6A,6B,6C,6D…センサーデバイス 10…電荷出力素子(力検出素子) 16…側壁部 22…底板 23…凸部 24…壁部 32…天板 33…壁部 54…シール部材 56…溝 58…凹部 60…パッケージ 71…与圧ボルト 90…外部接続部 92…外部接続用コネクター部 94,96…シール部材 98…配線余裕スペース 99…基板 172,173…ネジ 221…下面 231…頂面 241…雌ネジ 321…上面 331…内壁面 500…単腕ロボット 510…基台 520…アーム 521…第1アーム要素 522…第2アーム要素 523…第3アーム要素 524…第4アーム要素 525…第5アーム要素 530…エンドエフェクター 531…第1指 532…第2指 600…複腕ロボット 610…基台 620…第1アーム 621…第1アーム要素 622…第2アーム要素 630…第2アーム 631…第1アーム要素 632…第2アーム要素 640a…第1エンドエフェクター 640b…第2エンドエフェクター 641a…第1指 641b…第1指 642a…第2指 642b…第2指 700…電子部品検査装置 710…基台 711…電子部品 712d…下流側ステージ 712u…上流側ステージ 713…撮像装置 714…検査台 720…支持台 731…Yステージ 732…腕部 733…Xステージ 734…撮像カメラ 740…電子部品搬送装置 741…把持部 742…回転軸 743…微調整プレート 744x,744y,744θ…圧電モーター 750…制御装置 800…部品加工装置 810…基台 820…支柱 830…送り機構 831…送り用モーター 832…ガイド 840…工具変位部 841…変位用モーター 842…保持部 843…工具取付け部 850…工具 860…被加工部品。

Claims (3)

  1. 力検出素子を収納する凹部を備えた第1ケース部材と、
    前記凹部を覆うように組み付ける第2ケース部材と、
    前記凹部を囲むように設けられるシール部材と、
    を備え、
    前記シール部材は、前記凹部の開口方向と異なる方向に押圧されて保持されることを特徴とする力検出装置。
  2. 請求項1に記載の力検出装置において、
    前記シール部材は、Oリングであり、
    前記Oリングが収容される溝の深さH、
    押圧前の前記Oリングの線径W、
    前記Oリングのつぶし率E=(W−H)/W×100、とすると、
    前記Oリングは、
    8≦E≦30、
    となるように押圧されることを特徴とする力検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の力検出装置を備えたことを特徴とするロボット。
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