JP2016223750A - 吸着器、およびこの吸着器を有する吸着式冷凍装置 - Google Patents

吸着器、およびこの吸着器を有する吸着式冷凍装置 Download PDF

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智弘 丸山
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信之介 前多
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Tadayoshi Onda
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Abstract

【課題】被吸着媒体の吸脱着の効率を向上させる【解決手段】冷媒蒸気CGの吸着と脱着が可能で、吸着された被吸着媒体を移動可能に保持する吸着材Qと、吸着材Qが充填されると共に、冷媒蒸気CGが通流する複数の筒状部材21と、長手方向の一端21aと他端21bの向きを揃えて、他の筒状部材21の外周との間に隙間をあけて所定間隔で複数設けられた各筒状部材21の長手方向の一端21aと他端21bの間の領域を内側に収容するケース体20と、ケース体20に設けられていると共に、熱交換媒体の供給口または排出口となる第1給排口31aと、ケース体20に設けられていると共に、前記熱交換媒体の排出口または供給口となる第2給排口32aと、を有し、熱交換媒体の供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aの間で切替可能とした構成の吸着器10とした。【選択図】図2

Description

本発明は、吸着器、およびこの吸着器を有する吸着式冷凍装置に関する。
特許文献1には、熱交換媒体が通流する金属製のチューブを、ケース内で複数並べて配置し、ケース内で隣接するチューブとチューブの間の空間に、冷媒の吸着/脱着が可能な吸着材を充填した吸着器が開示されている。
特開2015−55453号公報
この吸着器では、吸着材が充填された空間を冷媒が通流するようになっており、この空間に充填された吸着材は、第1の温度領域で冷媒を吸着し、第1の温度領域よりも高い第2の温度領域で冷媒を脱着する性質を有している。
そのため、特許文献1の吸着器は、チューブ内を一端側から他端側に通流する熱交換媒体の温度を切り換えて、吸着材を冷却/加温することで、冷媒(被吸着媒体)の吸着/脱着を行うように構成されている。
この特許文献1の吸着器の各チューブは、例えば、被吸着媒体の吸着時には、熱交換媒体の流入側である一端側のほうが、他端側よりも速く冷却されるので、ケース内に充填された吸着材では、チューブの一端側に位置する吸着材での吸着のほうが、他端側に位置する吸着材での吸着よりも促進される傾向がある。また、被吸着媒体の脱着時には、熱交換媒体の流入側である一端側のほうが、他端側よりも速く加温されるので、チューブの一端側に位置する吸着材での脱着のほうが、他端側に位置する吸着材での脱着よりも促進される傾向がある。
そのため、チューブの一端側と他端側との間の温度差に起因して、吸着材の温度にバラツキが生じる結果、吸着器全体での被吸着媒体の吸脱着の効率が低下してしまう。
そこで、吸着器全体での被吸着媒体の吸脱着の効率を向上させることが求められている。
本発明は、被吸着媒体の吸着と脱着が可能で、吸着された被吸着媒体を移動可能に保持する吸着材と、
前記吸着材が充填されると共に、前記被吸着媒体が通流する筒状部材と、
前記筒状部材の長手方向の一端と他端の間の領域を内側に収容するケースと、
前記ケースに設けられていると共に、前記熱交換媒体の供給口または排出口となる第1給排口と、
前記ケースに設けられていると共に、前記熱交換媒体の排出口または供給口となる第2給排口と、を有し、
前記熱交換媒体の供給先を、前記第1給排口と前記第2給排口の間で切替可能とした構成の吸着器とした。
本発明によれば、吸着器全体での被吸着媒体の吸脱着の効率を向上させることができる。
実施の形態にかかる吸着器を備える吸着式冷凍装置の概略図である。 実施の形態にかかる吸着器を説明する図である。 実施の形態にかかる吸着器を説明する図である。 実施の形態にかかる吸着器の断面図である。 実施の形態にかかる吸着器の断面図である。 熱交換媒体の供給先の切替制御のフローチャートである。
本発明の実施の形態を、吸着器10を採用した吸着式冷凍装置1の場合を例に挙げて説明する。
図1は、実施の形態にかかる吸着器10を適用した吸着式冷凍装置1の概略図であり、(a)は、主要部の概略図であり、(b)は、熱交換媒体Wの供給回路(加熱回路、放熱回路)の部分を説明する図である。
吸着式冷凍装置1は、液体状態の冷媒(冷媒CL)を蒸発させて気体状態の冷媒(冷媒蒸気CG)を発生させる蒸発器2と、蒸発器2で発生させた冷媒蒸気CGの吸着/脱着を行う吸着器10と、吸着器10で脱着された冷媒蒸気CGを凝縮して液体状態の冷媒CLに戻す凝縮器3と、を有している。
凝縮器3で発生した液体状態の冷媒CLは、凝縮器3と蒸発器2とを接続する配管4を介して、蒸発器2に戻されるようになっており、この配管4の途上には、流量調整弁5と、バルブV1とが設けられている。
吸着式冷凍装置1は、吸着材Qが充填された吸着器10を複数台(実施の形態では、2台)有しており、これら複数の吸着器10(10A、10B)は、蒸発器2と凝縮器3とを接続する配管6(6A、6B)の途上で、並列に設けられている。
実施の形態では、吸着器10(10A、10B)の各々は、蒸発器2から延びる上流側の配管6Aと、凝縮器3まで延びる下流側の配管6Bとに、バルブV2、V3を介して接続されており、バルブV2、V3の開閉により、配管6A、6Bとの連通/遮断が切り換えられるようになっている。
なお、以下の説明では、吸着器10A、10Bを特に区別しない場合は、単純に吸着器10と標記する。
この吸着式冷凍装置1では、蒸発器2の液体状態の冷媒CLの蒸発と、凝縮器3での気体状の冷媒(冷媒蒸気CG)の凝縮と、吸着器10での気体状態の冷媒(冷媒蒸気CG)の吸着/脱着とを、減圧環境下で実施するようになっている。
そして、蒸発器2で蒸発させた冷媒蒸気CGを吸着器10(吸着材Q)に吸着させる際には、バルブV2、V3の操作により、冷媒蒸気CGを吸着させる方の吸着器10Aを、配管6Aのみに連通させると共に、低温の熱交換媒体を吸着器10Aに供給して、吸着器10A(吸着材Q)を冷却するように構成されている。
また、吸着材Qに吸着させた冷媒蒸気を脱着させる際には、バルブV2、V3の操作により、冷媒蒸気CGを放出させる方の吸着器10Bを、配管6Bのみに連通させると共に、高温の熱交換媒体を吸着器10Bに供給して、吸着器10B(吸着材Q)を加熱するように構成されている。
この吸着式冷凍装置1では、吸着を実行する吸着器10Aと、脱着を実行する吸着器10Bとを交互に入れ換えることで、蒸発器2で蒸発させた冷媒蒸気CGの連続吸着を可能にしている。
ここで、吸着器10(10A、10B)への熱交換媒体(低温の熱交換媒体、高温の熱交換媒体)の供給は、切替弁7(7A、7B)が設けられた配管8(8A、8B)を介して行われるようになっており、制御装置9からの駆動信号に基づいて駆動する切替弁7(7A、7B)が、熱交換媒体(低温の熱交換媒体、高温の熱交換媒体)の供給先を、吸着器10(10A、10B)の一方の第1給排口31aに接続された配管8Aと、他方の第2給排口32aに接続された配管8Bとの間で、切り替えるようになっている。
また、切替弁7(7A、7B)までの熱交換媒体(低温の熱交換媒体、高温の熱交換媒体)の供給は、切替バルブ100、100(図1の(b)参照)が、制御装置9からの駆動信号に基づいて、加熱回路から供給される高温の熱交換媒体の供給先と、放熱回路から供給される低温の熱交換媒体の供給先を、切替弁7A側と切替弁7B側との間で切り替えることで実施されるようになっている。
ここで、加熱回路では、例えば図示しない排熱交換器により、高温の排気ガスと熱交換媒体Wの間で熱交換を行って、熱交換媒体Wを加熱している。また、放熱回路では、例えば図示しない室外熱交換器により、外気と熱交換媒体Wの間で熱交換を行って、熱交換媒体Wを冷却している。
制御装置9には、蒸発器2の水温を検出するセンサSn1、吸着器10の内圧を検出するセンサSn2、Sn2、吸着器10の第1給排口31aを通過する熱交換媒体の温度を検出するセンサSn3、Sn3、そして吸着器10の第2給排口32aを通過する熱交換媒体の温度を検出するセンサSn4、Sn4の出力信号が入力されるようになっており、制御装置9は、これらセンサSn1〜Sn4の出力信号により特定される温度、圧力、温度差などに基づいて、切替弁7(7A、7B)を駆動して、熱交換媒体の供給先を切り替えるようになっている。
ここで、本明細書における用語「吸着材」は、第1の温度領域で冷媒蒸気(被吸着媒体の蒸気)を吸着すると共に、第1の温度領域よりも高い第2の温度領域で冷媒蒸気を脱着し、さらに、その内部で冷媒が移動可能な特性を有する有機系の高分子材料であって、この材料の表面に、冷媒蒸気を吸着させるもの(一般的な吸着材)だけではなく、材料の内部に冷媒蒸気を収容するもの(いわゆる収着材)の両方を意味している。
以下、吸着器10(10A、10B)の具体的な構成を説明する。
なお、吸着器10Aと吸着器10Bとは同じ構成であるので、以下の説明においては、吸着器10Aについて説明する。
図2は、吸着器10Aを説明する図であり、(a)は、斜視図であり、(b)は、分解斜視図である。
図3は、吸着器10Aを説明する図であり、(a)は、図2の(a)における面Aで、吸着器10Aを切断した断面図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面で、吸着器10Aを構成するケース体20を切断した断面を示す斜視図であり、(c)は、(a)における領域Cの拡大図である。なお、図3の(b)では、ケース体20の壁部材32と枠部材40Aの一部を、切り欠いて示している。
図4は、図3の(a)におけるA−A断面で、吸着器10Aを切断した断面図であって、ケース体20内部の熱交換媒体の通流路Fを説明する図である。
図5は、図3の(a)におけるB−B断面で、吸着器10Aを切断した断面図であって、ケース体20内部における冷媒蒸気CGの移動経路を説明する図である。
図2の(a)および(b)に示すように、吸着器10Aでは、熱交換媒体Wの第1給排口31aを有する壁部材31と、熱交換媒体Wの第2給排口32aを有する壁部材32と、を組みつけて構成した筒壁部30の内側に、長手方向の一端21aと他端21bが枠部材40(40A、40B)で支持された複数の筒状部材21が収容されている。
図3の(a)、(c)に示すように、筒状部材21の開口211は、平面視において長孔形状を成しており、この開口211内には、複数の熱伝導用のフィン212が設けられていると共に、吸着材Qが充填されている。
筒状部材21は、当該筒状部材21の厚み方向に延びる線分Y1に沿って、所定間隔Saで複数設けられており、実施の形態では、合計4つの筒状部材21が設けられている。
各筒状部材21は、開口211を挟んで互いに平行に設けられた側壁部210、210を、線分Y1に直交させた向きで設けられており、筒状部材21において、これら側壁部210、210は、線分Y1方向に所定幅D1離間している。
筒状部材21の各々は、線分Y1の直交方向(幅方向)にそれぞれ同じ幅W1を有すると共に、長手方向にそれぞれ同じ長さL1(図3の(b)参照)を有している。
図5に示すように、筒状部材21の長手方向の一端21aおよび他端21bは、それぞれ枠部材40(40A、40B)の底壁401、401に設けた貫通孔401a、401aに挿入されている。
この状態において、筒状部材21の一端21aおよび他端21bは、それぞれ底壁401、401と面一に設けられており、筒状部材21の一端21aおよび他端21bの開口211の各々は、それぞれ枠部材40(40A、40B)の底壁401、401に開口している。
各筒状部材21の長手方向の一端21a側と他端21b側は、それぞれ枠部材40(40A、40B)の底壁401、401に蝋付けされており、各筒状部材21の一端21aおよび他端21bの外周は、貫通孔401a、401aの内周に隙間なく固定されている。
図4および図5に示すように、枠部材40(40A、40B)は、底壁401、401の外周縁を全周に亘って囲む周壁402、402を有しており、この周壁402、402の内側で、筒状部材21の一端21aおよび他端21bが開口している。
周壁402、402は、枠部材40(40A、40B)の底壁401、401の中心を通ると共に筒状部材21の長手方向に沿う線分X1に沿って、筒状部材21から離れる方向に直線状に延びており、周壁402、402は、周方向の全周に亘って同じ高さH1で形成されている。
周壁402、402の外周には、壁部材31と壁部材32とを組み付けて構成された筒壁部30の一端30aと他端30bが、それぞれ固定されており、筒壁部30と、当該筒壁部30の一端30aと他端30bの開口を封止する枠部材40(40A、40B)により、複数の筒状部材21の一端21aと他端21bの間の領域を収容するケース体20が形成されている(図3の(b)参照)。
図4および図5に示すように、筒壁部30の一端30aおよび他端30bには、カバー部材50(50A、50B)の周壁502、502が、線分X1の軸方向から外嵌しており、この際に、枠部材40(40A、40B)の周壁402、402が、カバー部材50(50A、50B)の底壁501、501に当接することで、カバー部材50(50A、50B)と、枠部材40(40A、40B)の間に、空間S1、S2が形成されるようになっている。
カバー部材50(50A、50B)の底壁501、501の中央には、前記した冷媒蒸気CGが通流する配管6A、6Bとの接続管60、61が接続されており、冷媒蒸気CGを吸着材Qに吸着させる際には、接続管60を介して空間S1内に供給された冷媒蒸気CG(図中、CG_in)が、空間S1に開口する各筒状部材21に分配されるようになっている。
また、冷媒蒸気CGを吸着材Qから脱着させる際には、吸着材Qから脱着した冷媒蒸気CGが、各筒状部材21から空間S2に流入したのち、接続管61から、排出ガス(図中、G_out)として配管6B(凝縮器3)側に流れるようになっている。
図3の(a)に示すように、筒壁部30は、線分Y1の軸方向に並んだ複数の筒状部材21を、線分Y1の直交方向における一方側から覆う壁部材31と、他方側から覆う壁部材32と、から構成されている。
壁部材31、32は、線分Y1を挟んで互いに平行に配置された側板部310、320と、この側板部310、320の両側から同方向に延出する接続壁部311、321と、を有しており、壁部材31、32は、互いの接続壁部311、321の先端部をインロー状に係合して組み付けられている。
図2の(b)に示すように、壁部材31では、熱交換媒体Wの第1給排口31aが側板部310に形成されており、この第1給排口31aには、熱交換媒体Wの給排用の配管8Aが接続されている。
壁部材32では、熱交換媒体Wの第2給排口32aが側板部320に形成されており、この第2給排口32aには、熱交換媒体Wの給排用の配管8Bが接続されている。
実施の形態では、一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)からケース体20内に供給された熱交換媒体Wが、他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)に到達するまでの移動距離を長くするために、
(1)第1給排口31aと第2給排口32aとが、複数の筒状部材21を間に挟んだ位置関係で設けられていると共に、
(2)壁部材31側の第1給排口31aと、壁部材32側の第2給排口32aとが、筒状部材21の長手方向(線分X1の軸方向)に、所定高さha(図4参照)離れて設けられており、さらに、
(3)ケース体20の内部では、熱交換媒体Wの移動方向を折り返すための仕切部材312、322が、線分X1の軸方向における第1給排口31aと第2給排口32aとの間で、線分X1の軸方向に所定間隔hb(図5参照)をあけて設けられている。
なお、仕切部材312、322は、枠部材40(40A、40B)の底壁401、401との間にも、所定間隔hbをあけて設けられている。
図4に示すように、仕切部材312、322は、壁部材31の側板部310と壁部材32の側板部320にそれぞれ設けられている。
仕切部材312は、側板部310における側板部320との対向面から、線分X1に直交する方向に直線状に延びる板状部材であり、側板部320の近傍に及ぶ長さLaで形成されている。
仕切部材322は、側板部320における側板部310との対向面から、線分X1に直交する方向に直線状に延びる板状部材であり、側板部310の近傍に及ぶ長さLaで形成されている。
図4および図5に示すように、吸着器10Aの枠部材40(40A、40B)では、底壁401の大きさ(外形)が、所定間隔で並んだ複数の筒状部材21を、周壁402よりも内側に位置させる大きさを有している。
そのため、枠部材40(40A、40B)の周壁402、402に、筒壁部30の一端30aと他端30bを取り付けてケース体20を構成すると、このケース体20の内部では、隣接する筒状部材21、21の間(空間Sx:図3〜図5参照)と、筒状部材21と、この筒状部材21を収容する筒壁部30との間(空間Sy:図3〜図5参照)に、熱交換媒体が通流する流路が形成されるようになっている。
実施の形態では、壁部材31と壁部材32とを互いに組み付けてケース体20を形成した際に、これら空間Sx、Syに仕切部材312、322が挿入されるようにするために、仕切部材312は、空間Sx、Syに整合する幅Sa(図5参照)を有すると共に、側板部310の幅方向(図5における左右方向)に所定間隔で設けられている。
さらに、仕切部材322もまた、空間Sx、Syに整合する幅Saを有すると共に、側板部320の幅方向に所定間隔で設けられている。
これにより、図4に示すように、ケース体20の内部では、線分X1の軸方向で、これら仕切部材312、322を挟んだ一方側と他方側に、熱交換媒体Wの流路が形成されており、これら複数の流路が直列に接続されて、熱交換媒体Wの一筋の通流路Fがケース体20の内部に形成されている。
実施の形態では、仕切部材312、322が、線分X1の軸方向で交互に位置しており、ケース体20の内部には、熱交換媒体Wの進行方向が2回折り返される通流路Fが形成されている。
そして、この通流路Fの長手方向の一端Faを塞ぐ側板部310に、第1給排口31aが開口していると共に、長手方向の他端Fbを塞ぐ側板部320に、第2給排口32aが開口しており、ケース体20内の通流路Fの全長が最も長くなるように、第1給排口31aと第2給排口32aが設けられている。
そのため、実施の形態にかかる吸着器10Aのケース体20では、筒状部材21の長手方向における一端21a側に、第1給排口31aが位置していると共に、他端21b側に、第2給排口32aが位置している。
ここで、一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)からケース体20内に供給された熱交換媒体Wは、これら仕切部材312、322により、進行方向が2回折り返されたのち、他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)から、ケース体20の外部に排出されるようになっている。
この際に、ケース体20の内部で隣接する筒状部材21、21の間の隙間(空間Sx)と、筒状部材21と筒壁部30との間の隙間(空間Sy)を通過する熱交換媒体Wが、筒状部材21に充填された吸着材Qとの間で、熱交換を行って、吸着材Qを冷却/加温するようになっている。
このように、かかる構成の吸着器10(10A、10B)では、熱交換媒体Wの移動方向を折り返して、ケース体20内部での熱交換媒体Wの移動距離を長くすることで、筒状部材21に充填された吸着材Qの熱交換媒体Wによる加熱/冷却をより確実に行えるようにしている。
ここで、一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)からケース体20内に供給される熱交換媒体Wは、吸着材Qによる冷媒蒸気CGの吸着/脱着に適した温度に調温された熱交換媒体Wである。
しかし、熱交換媒体Wの温度は、吸着材Qとの間での熱交換を行うことにより、初期の吸着/脱着に適した温度から徐々に離れてしまうので、他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)に到達した時点では、熱交換媒体Wの温度が、必ずしも吸着材Qによる冷媒蒸気CGの吸着/脱着に適した温度にはならないことがある。
そのため、上記した構成の吸着器10(10A、10B)を採用する吸着式冷凍装置1は、熱交換媒体Wの供給先を、吸着器10(10A、10B)の第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替える切替弁7(7A、7B)を有している。
そして、制御装置9が、切替弁7(7A、7B)を制御して、熱交換媒体Wの供給先を、一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)と、他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)との間で、適宜切り替えるようになっている。
ここで、実施の形態にかかる吸着器10(10A、10B)では、吸着材Qに冷媒蒸気CGを吸着する吸着工程と、吸着材Qから冷媒蒸気CGを脱着させる脱着工程とを、交互に実施するようになっている。
そのため、制御装置9は、(1)吸着器10(10A、10B)での吸着工程と脱着工程の切り替え時に、熱交換媒体Wの供給先を切り替える第1の制御と、(2)吸着器10(10A、10B)において吸着工程/脱着工程を実施している途中で、熱交換媒体Wの供給先を切り替える第2の制御のうちの一方を、実施するように設定されている。
[第1の制御]
第1の制御では、吸着器10(10A、10B)で吸着工程/脱着工程を実施している間、熱交換媒体W(低温の熱交換媒体/高温の熱交換媒体)の供給先が、一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)に固定されている。
そして、吸着器10(10A、10B)での吸着工程と脱着工程の切り替え時に、熱交換媒体(低温の熱交換媒体/高温の熱交換媒体)の供給先が、一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)から、他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)に切り替えられるようになっている。
例えば、第1給排口31aに低温の熱交換媒体を供給しながら吸着工程を実施している場合、吸着工程の終了後に実施される脱着工程において、高温の熱交換媒体Wを、第1給排口31aに供給すると、吸着器10(10A、10B)内の熱交換媒体Wの通流路Fでは、第1給排口31aの近傍において、残留している低温の熱交換媒体Wと、新たに供給された高温の熱交換媒体Wとが混合されることになる。そうすると、熱交換媒体Wの温度が、脱着工程に適した温度よりも低い温度になって、脱着効率が低下してしまう。
ここで、第1給排口31aに低温の熱交換媒体Wを供給しながら吸着工程を実施している際には、熱交換媒体Wの通流路Fでは、第1給排口31a側で先に熱交換が行われるので、第1給排口31aよりも第2給排口32a側のほうが、熱交換媒体Wの温度が高くなる傾向がある。
そのため、吸着工程を終了して脱着工程を開始した際に、高温の熱交換媒体Wを、第2給排口32aに供給すると、供給された高温の熱交換媒体Wの温度の低下量が、第1給排口31aに供給した場合よりも小さくなる。
これにより、吸着工程から脱着工程に切り替えた際に、冷媒蒸気CGの脱着が始まるまでの時間を短縮することができる。
ちなみに、第1給排口31aに高温の熱交換媒体Wを供給しながら脱着工程を実施している場合には、吸着工程に切り替えた際に、低温の熱交換媒体Wの供給先を、脱着工程において高温の熱交換媒体Wが供給されていなかった第2給排口32aにすることで、供給された低温の熱交換媒体Wの温度の上昇量を、第1給排口31aに供給した場合よりも小さくできる。
よって、かかる場合には、脱着工程から吸着工程に切り替えた際に、冷媒蒸気CGの吸着が始まるまでの時間を短縮することができることになる。
[第2の制御]
第2の制御では、吸着器10(10A、10B)で吸着工程/脱着工程を実施している途中で、熱交換媒体W(低温の熱交換媒体/高温の熱交換媒体)の供給先の切り替えの要否を判定するためのトリガ成立があると、熱交換媒体Wの供給先が、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替えられるようになっている。
以下、吸着器10Aが、吸着式冷凍装置1の起動後に吸着工程を実施したのち、以降、脱着工程と、吸着工程とを交互に行うように設定されている場合を例に挙げて、第2の制御の場合における制御装置9による切替弁7(7A、7B)の動作制御と、吸着器10Aにおける冷媒蒸気CGの吸着と脱着を説明する。
図6は、制御装置9が実行する制御(熱交換媒体Wの供給先の切替制御)のフローチャートである。
はじめに、ステップS101において制御装置9は、吸着工程を実施するためのバルブV2、V3の開閉を設定する。
具体的には、吸着工程を実行する吸着器10Aの上流側のバルブV2が、「開状態」、下流側のバルブV3が、「閉状態」にされる。
これにより、吸着器10Aには、蒸発器2で発生した冷媒蒸気CGが供給されることになる。
続くステップS102において制御装置9は、切替弁7Aによる熱交換媒体Wの供給先を設定する。具体的には、吸着材Qを冷媒蒸気CGの吸着に適した温度にするための低温(第1の温度領域)の熱交換媒体Wの供給先が、吸着器10Aの第1給排口31aに接続された配管8Aに設定される。
これにより、吸着器10Aに低温の熱交換媒体Wが供給される結果、筒状部材21に充填された吸着材Qが冷却されて、冷媒蒸気CGの吸着が連続的に実行されることになる。
なお、吸着器10Aでは、低温の熱交換媒体Wの供給口となる第1給排口31aが、各筒状部材21の一端21a側に位置し、排出口となる第2給排口32aが、他端21b側に位置している。
そのため、各筒状部材21に充填された吸着材Qのうち、他端21b側に充填された吸着材Qは、一端21a側の吸着材Qとの間での熱交換が行われた後の熱交換媒体W(初期よりも温度が高くなった熱交換媒体)との間で熱交換を行うことになる。
よって、筒状部材21に充填された吸着材Qは、一端21aに充填された吸着材Qよりも、他端21b側に充填された吸着材Qの方が、温度が高くなる。
そうすると、筒状部材21に充填された吸着材Qでは、温度が高くなる他端21b側での冷媒蒸気CGの吸着率が、一端21a側よりも低くなってしまう。
そのため、実施の形態では、筒状部材21の一端21a側に充填された吸着材Qと他端21b側に充填された吸着材Qとの間の温度差に起因する吸着率の差を解消するために、所定のトリガ成立が確認されると、低温の熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り換えて、温度が高くなった他端21b側の吸着材Qを冷却するようになっている。
したがって、ステップS103において制御装置9は、吸着工程を実施している際に、熱交換媒体Wの供給先の切り替えを判定するためのトリガ成立の有無を確認する。
具体的には、吸着工程を実行している吸着器10Aの場合、蒸発器2の水温Txが、閾値温度T_th以上になると(Tx≧T_th)、トリガ成立を判定する。
ここで、冷媒蒸気CGの吸着材Qへの吸着が滞ると、蒸発器2での冷媒CLの蒸発量が少なくなる結果、蒸発器2の水温Txが上昇してしまう。実施の形態では、この蒸発器2の水温Txを、低温の熱交換媒体Wの供給先の切り替えの判断に用いている。
ステップS103においてトリガ成立が確認されると(ステップS103、Yes)、ステップS104において制御装置9は、トリガ成立が1回目であるか否かを確認する。
そして、トリガ成立が1回目である場合(ステップS104、Yes)、ステップS105において制御装置9は、切替弁7Aを駆動して、低温の熱交換媒体Wの供給先を第2給排口32aに接続された配管8Bに変更する。
これにより、低温の熱交換媒体Wが、筒状部材21の他端21b側に切り替わるので、他端21b側に充填された吸着材Qが冷却されて、他端21b側に充填された吸着材Qでの冷媒蒸気CGの吸着が促進されることになる。
低温の熱交換媒体Wの供給先を切り替えたのち、トリガ成立が再び確認されると(ステップ103、Yes)、ステップS104の処理が否定されることになる。
そうすると、ステップS106において制御装置9は、吸着器10Aでの吸着工程を終了して、脱着工程を開始するために、脱着工程用にバルブV2、V3の開閉を設定する。
具体的には、脱着工程を実行する吸着器10Aの上流側のバルブV2が、「閉状態」、下流側のバルブV3が、「開状態」にされる。
これにより、吸着器10Aの吸着材Qから脱着させた冷媒蒸気CGは、配管6Bを通って凝縮器3に供給される状態になる。
ここで、実施の形態では、2回のトリガ成立をもって、吸着工程を終了して脱着工程に切り替えている。
これは、吸着器10Aでは、熱交換媒体Wの通流路Fが、吸着材Qが充填された筒状部材21の一端21a側から他端21b側まで一本道で延びているので、熱交換媒体Wの供給先の切り替えを一回行うだけで、筒状部材21の一端21a側に充填された吸着材Qと、他端21b側に充填された吸着材Qを略均等に冷却して、吸着材Qの略全域に冷媒蒸気CGを吸着させることができるからである。
続くステップS107において制御装置9は、脱着工程での熱交換媒体Wの供給先を設定する。具体的には、切替バルブ100(図2の(b)参照)が駆動されて、高温の熱交換媒体Wが切替弁7Aに供給されると共に、切替弁7Aにより、高温の熱交換媒体Wが、吸着器10Aの第1給排口31aに接続された配管8Aに供給されることになる。
これにより吸着器10Aに、高温の熱交換媒体が供給される結果、筒状部材21に充填された吸着材Qが加温されて、冷媒蒸気CGの吸着材Qからの脱着が連続的に実行されることになる。
なお、吸着器10Aでは、高温の熱交換媒体Wの供給口となる第1給排口31aが、各筒状部材21の一端21a側に位置し、排出口となる第2給排口32aが、他端21b側に位置している。
そのため、各筒状部材21に充填された吸着材Qのうち、他端21b側に充填された吸着材Qは、一端21a側の吸着材Qとの間での熱交換が行われた後の熱交換媒体W(初期よりも温度が低くなった熱交換媒体)との間で熱交換を行うことになる。
よって、筒状部材21に充填された吸着材Qは、一端21aに充填された吸着材Qよりも、他端21b側に充填された吸着材Qの方が、温度が低くなる。
そうすると、筒状部材21に充填された吸着材Qでは、温度が低くなる他端21b側での冷媒蒸気CGの脱着率が、一端21a側よりも低くなってしまう。
そのため、実施の形態では、筒状部材21の一端21a側に充填された吸着材Qと他端21b側に充填された吸着材Qとの間の温度差に起因する脱着率の差を解消するために、所定のトリガ成立が確認されると、高温の熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り換えて、温度が低くなった他端21b側の吸着材Qを加温するようになっている。
したがって、ステップS108において制御装置9は、熱交換媒体Wの供給先の切り替えを判定するためのトリガ成立の有無を確認する。具体的には、吸着器10A内の圧力Pxが、閾値圧力P_th以下になると(Px≦P_th)、トリガ成立を判定する。
ここで、吸着材Qからの冷媒蒸気CGの脱着が滞ると、吸着器10A内の圧力Pxが高くなってしまうので、実施の形態では、脱着工程を実施している吸着器10A内の圧力Pxを、高温の熱交換媒体Wの供給先の切り替えの判断に用いている。
ステップS109において制御装置9は、トリガ成立が1回目であるか否かを確認し、一回目である場合には、ステップS110において制御装置9は、切替弁7Aを駆動して、高温の熱交換媒体Wの供給先を第2給排口32aに接続された配管8Bに変更する。
これにより、高温の熱交換媒体Wが、筒状部材21の他端21b側に切り替わるので、他端21b側に充填された吸着材Qでの、冷媒蒸気CGの脱着が促進されることになる。
高温の熱交換媒体Wの供給先を切り替えたのち、トリガ成立が再び確認されると(ステップ108、Yes)、ステップS109の処理が否定されて、ステップ101の処理にリターンすることになる。
そうすると、ステップS101において制御装置9は、吸着器10Aでの脱着工程を終了して、吸着工程を開始するために、(1)吸着工程を実行する吸着器10Aの上流側のバルブV2を、「開状態」、下流側のバルブV3を、「閉状態」にする。
そして、続くステップS102において制御装置9は、図示しないバルブを操作して、吸着器10A(切替弁7A)に供給される熱交換媒体Wを、高温の熱交換媒体から、低温の熱交換媒体Wに変更する。
したがって、吸着器10Aでは、トリガ成立が2回ある度に、吸着器10Aで実行する工程を、吸着工程と脱着工程との間で切り替えながら、冷媒蒸気CGの吸着/脱着を連続して実行するようになっている。
さらに、吸着器10Aでは、熱交換媒体Wの通流路Fが、吸着材Qが充填された筒状部材21の一端21a側から他端21b側まで一本道で延びている。そして、吸着/脱着を実行している際に、トリガ成立を条件として、吸着器10Aにおける熱交換媒体Wの供給先を、通流路Fの一端Faに連通する第1給排口31aと、他端Fbに連通する第2給排口32aとの間で切り替えている。
そのため、筒状部材21に充填された吸着材Qでは、筒状部材21の長手方向の一端21a側に充填された吸着材Qと、他端21b側に充填された吸着材Qとの間の温度差に起因して、一端21a側の吸着材Qにおける冷媒蒸気CGの吸着率/脱着率と、他端21b側の吸着材における冷媒蒸気CGの吸着率/脱着率と間に大きな差が生じないようにしている。
よって、筒状部材21に充填された吸着材Qの総てにおいて、冷媒蒸気CGの吸着/脱着を適切に行えるようになっている。
以上の通り、実施の形態では、
(1)冷媒蒸気CG(被吸着媒体)の吸着と脱着が可能で、吸着された冷媒蒸気CGを移動可能に保持する吸着材Qと、
吸着材Qが充填されると共に、冷媒蒸気CGが通流する複数の筒状部材21と、
長手方向の一端21aと他端21bの向きを揃えて、他の筒状部材21の外周との間に隙間をあけて所定間隔で複数設けられた各筒状部材21の長手方向の一端21aと他端21bの間の領域を内側に収容するケース体20(ケース)と、
ケース体20に設けられていると共に、熱交換媒体Wの供給口または排出口となる第1給排口31aと、
ケース体20に設けられていると共に、熱交換媒体Wの排出口または供給口となる第2給排口32aと、を有し、
熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aの間で切替可能とした構成の吸着器10とした。
このように構成すると、ケース体20における熱交換媒体Wの供給口が、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替わることで、ケース体20内に収容された筒状部材21を、熱交換媒体Wにより均等に冷却/加温することができる。
これにより筒状部材に充填された吸着材Qを、均等に冷却/加温して、吸着材Qの略全体を、冷媒蒸気CGの吸着/脱着に適した温度に保持することができるので、吸着材Qに対する冷媒蒸気CGの吸着/脱着効率を向上させて、吸着器10全体での冷媒蒸気CGの吸脱着の効率を向上させることができる。
また、筒状部材21に充填された吸着材Qが均等に冷却/加温されないと、吸着/脱着が速やかに行われる領域と行われない領域とが混在して、吸着材Q全体での吸着/脱着の完了に著しく時間がかかることになる。
そうすると、冷媒蒸気CGの吸着/脱着の効率低下に起因して、吸着式冷凍装置1全体でのシステム性能が低下する可能性があるが、上記のように構成することで、かかる事態の発生を好適に防止できる。
(2)第1給排口31aと第2給排口32aとの間でケース体20内の空間を仕切って、ケース体20内に熱交換媒体Wの通流路Fを形成する仕切部材312、322をさらに備えており、
仕切部材312、322は、ケース体20内を通流する熱交換媒体Wの通流方向を2回折り返すように設けられている構成とした。
このように構成すると、ケース体20内に熱交換媒体Wの通流路Fが形成されて、供給された熱交換媒体Wが、一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)から他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)に直線的に流れることを阻止しつつ、ケース体20内における熱交換媒体Wの移動経路を長くして、熱交換媒体Wと、吸着材Qが充填された筒状部材21との接触長を確保することができる。
これにより、筒状部材21に充填された吸着材Qを、より確実に冷却/加温することができるので、吸着材Qに対する冷媒蒸気CGの吸着/脱着効率の向上が期待される。
また、各筒状部材21に充填された吸着材Qが均等に冷却/加温されて、筒状部材21に充填された吸着材Q毎の温度のバラツキを少なくすることができる。
これにより、各筒状部材21に充填された吸着材Qでの冷媒蒸気CGの吸着/脱着を、均等に行うことができるようになる。
(3)仕切部材312、322は、ケース体20内の空間を、仕切部材312、322を挟んで筒状部材21の一端21a側の空間(図4における上側の空間)と、他端21b側の空間(図4における下側の空間)とに仕切る向きで設けられており、第1給排口31aは、一端21a側の空間に連通し、第2給排口32aは、他端21b側の空間に連通している構成とした。
このように構成すると、熱交換媒体Wを第1給排口31aに供給した場合には、筒状部材21の一端21a側に充填された吸着材Qが、他端21b側に充填された吸着材Qよりも先に冷却/加温され、第2給排口32aに供給した場合には、筒状部材21の他端21b側に充填された吸着材Qが、一端21a側に充填された吸着材Qよりも先に冷却/加温される。
よって、熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替えることで、筒状部材21に充填された吸着材Qの全体を適切に冷却/加温して、吸着材Qに対する冷媒蒸気CGの吸着/脱着効率を向上させることができる。
(4)吸着器10と、
低温の熱交換媒体W(放熱された熱交換媒体)を供給する放熱回路と、
高温の熱交換媒体W(加熱された熱交換媒体)を供給する加熱回路と、
低温の熱交換媒体Wまたは高温の熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替える切替弁7を駆動する制御装置9(切替装置)と、を有する構成の吸着式冷凍装置1であって、
吸着器10は、
冷媒蒸気CG(被吸着媒体)の吸着と脱着が可能で、吸着された冷媒蒸気CGを移動可能に保持する吸着材Qと、
吸着材Qが充填されると共に、冷媒蒸気CGが通流する複数の筒状部材21と、
筒状部材21の長手方向の一端21aと他端21bの間の領域を内側に収容するケース体20(ケース)と、
ケース体20に設けられていると共に、熱交換媒体Wの供給口または排出口となる第1給排口31aと、
ケース体20に設けられていると共に、熱交換媒体Wの排出口または供給口となる第2給排口32aと、を有する構成とした。
このように構成すると、ケース体20における熱交換媒体Wの供給口が、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替わることで、ケース体20内に収容された筒状部材21を、熱交換媒体Wにより均等に冷却/加温することができる。
これにより筒状部材21に充填された吸着材Qを、均等に冷却/加温して、吸着材Qの略全体を、冷媒蒸気CGの吸着/脱着に適した温度に保持することができるので、吸着材Qに対する冷媒蒸気CGの吸着/脱着効率を向上させて、吸着器10全体での冷媒蒸気CGの吸脱着の効率を向上させることができる。
(5)吸着器10と、
低温の熱交換媒体Wを供給する放熱回路と、
高温の熱交換媒体Wを供給する加熱回路と、
低温の熱交換媒体Wまたは高温の熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替える切替弁7を駆動する制御装置9(切替装置)と、を有する構成の吸着式冷凍装置1であって、
吸着器10は、
冷媒蒸気CG(被吸着媒体)の吸着と脱着が可能で、吸着された冷媒蒸気CGを移動可能に保持する吸着材Qと、
吸着材Qが充填されると共に、冷媒蒸気CGが通流する複数の筒状部材21と、
筒状部材21の長手方向の一端21aと他端21bの間の領域を内側に収容するケース体20(ケース)と、
ケース体20内の空間を、筒状部材21の一端21a側の空間(図4における上側の空間)と、他端21b側の空間(図4における下側の空間)とに仕切る向きで設けられて、ケース体20内に、熱交換媒体Wの進行方向が2回折り返される通流路Fを形成する仕切部材312、322と、
ケース体20に設けられていると共に、熱交換媒体Wの供給口または排出口となる第1給排口31aと、
ケース体20に設けられていると共に、熱交換媒体Wの排出口または供給口となる第2給排口32aと、を有し、
第1給排口31aを、筒状部材21の一端21a側で通流路Fに接続すると共に、
第2給排口32aを、筒状部材21の他端21b側で通流路Fに接続し、
制御装置9は、
吸着材Qに冷媒蒸気CGを吸着させる吸着工程を実施する際には、低温の熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aに固定し、
吸着材Qから冷媒蒸気CGを脱着させる脱着工程を実施する際には、高温の熱交換媒体Wの供給先を、第2給排口32aに固定する構成とした。
このように構成すると、ケース体20における熱交換媒体Wの供給口が、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替わることで、ケース体20内に収容された筒状部材21の一端21a側と他端21b側を、熱交換媒体Wにより均等に冷却/加温することができる。
特に、ケース体20内部での熱交換媒体Wの移動距離を長くなるので、筒状部材21に充填された吸着材Qの熱交換媒体Wによる加熱/冷却をより確実に行えるようにしている。
これにより筒状部材に充填された吸着材Qを、均等に冷却/加温して、吸着材Qの略全体を、冷媒蒸気CGの吸着/脱着に適した温度に保持することができるので、吸着材Qに対する冷媒蒸気CGの吸着/脱着効率を向上させて、吸着器10全体での冷媒蒸気CGの吸脱着の効率を向上させることができる。
(6)吸着器10と、
低温の熱交換媒体Wを供給する放熱回路と、
高温の熱交換媒体Wを供給する加熱回路と、
低温の熱交換媒体Wまたは高温の熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替える切替弁7を駆動する制御装置9(切替装置)と、を有する構成の吸着式冷凍装置1であって、
吸着器10は、
冷媒蒸気CG(被吸着媒体)の吸着と脱着が可能で、吸着された冷媒蒸気CGを移動可能に保持する吸着材Qと、
吸着材Qが充填されると共に、冷媒蒸気CGが通流する複数の筒状部材21と、
筒状部材21の長手方向の一端21aと他端21bの間の領域を内側に収容するケース体20(ケース)と、
ケース体20内の空間を、筒状部材21の一端21a側の空間(図4における上側の空間)と、他端21b側の空間(図4における下側の空間)とに仕切る向きで設けられて、ケース体20内に、熱交換媒体Wの進行方向が2回折り返される通流路Fを形成する仕切部材312、322と、
ケース体20に設けられていると共に、熱交換媒体Wの供給口または排出口となる第1給排口31aと、
ケース体20に設けられていると共に、熱交換媒体Wの排出口または供給口となる第2給排口32aと、を有し、
第1給排口31aを、筒状部材21の一端21a側で通流路Fに接続すると共に、
第2給排口32aを、筒状部材21の他端21b側で通流路Fに接続し、
制御装置9は、
吸着材Qに冷媒蒸気CGを吸着させる吸着工程を実施する際には、低温の熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で1回切り替えると共に、
吸着材Qから冷媒蒸気CGを脱着させる脱着工程を実施する際には、高温の熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で1回切り替える構成とした。
このように構成すると、筒状部材21に充填された吸着材Qでは、筒状部材21の長手方向の一端21a側に充填された吸着材Qと、他端21b側に充填された吸着材Qとを、略均等に冷却/加温することができるので、一端21a側に充填された吸着材Qと他端21b側に充填された吸着材Qとの間の温度差に起因して、一端21a側の吸着材における冷媒蒸気CGの吸着率/脱着率と、他端21b側の吸着材Qにおける冷媒蒸気CGの吸着率/脱着率と間に大きな差が生じることが無い。
よって、筒状部材21に充填された吸着材Qの総てにおいて、冷媒蒸気CGの吸着/脱着を適切に行うことができる。
(7)筒状部材21の各々は、長手方向の一端21aが、蒸発器2で水と熱交換させて蒸発させた冷媒蒸気CGが供給される空間S1に開口して、冷媒蒸気CGの流入口となっており、
制御装置9は、吸着材Qに冷媒蒸気CGを吸着させる吸着工程を実施している際に、蒸発器2の水温Txが、閾値温度T_th以上になると(Tx≧T_th)、低温の熱交換媒体Wの供給先を、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替える構成とした。
このように構成すると、筒状部材21の一端21a側に充填された吸着材Qと、他端21b側に充填された吸着材Qを、冷媒蒸気CGの吸着に適した温度に調温できるので、吸着効率の向上が期待される。
筒状部材21の一端21a側に充填された吸着材Qと他端21b側に充填された吸着材Qとの温度差が大きくなると、温度が高い方の吸着材Qでは設計上の吸着率を発揮できなくなる。
そうすると、蒸発器2から供給された冷媒蒸気CGが吸着されなくなる結果、蒸発器2での冷媒CLの蒸発量が少なくなり、蒸発器2の水温Txが上昇してしまう。よって、蒸発器の水温Txを基準として、熱交換媒体Wの供給先の切り替えを判断することで、筒状部材21に充填された吸着材Qの全体を適切に冷却できるので、吸着効率の向上が期待される。
(8)吸着器10(10A、10B)内の圧力を検出する圧力センサをさらに有しており、
制御装置9は、吸着材Qから冷媒蒸気CGを脱着させる脱着工程を実施している際に、吸着器10内の圧力Pxが、閾値圧力P_th以下になると(Px≦P_th)、第1給排口31aと第2給排口32aとの間で切り替える構成とした。
このように構成すると、筒状部材21の一端21a側に充填された吸着材Qと、他端21b側に充填された吸着材Qを、冷媒蒸気CGの脱着に適した温度に調温できるので、脱着効率の向上が期待される。
筒状部材21の一端21a側に充填された吸着材Qと他端21b側に充填された吸着材Qとの温度差が大きくなると、温度が低い方の吸着材Qでは設計上の脱着率を発揮できなくなる。そうすると、脱着される冷媒蒸気CGが少なくなる結果、脱着を実施している吸着器10内の圧力Pxが上昇することになる。よって、吸着器10内の圧力Pxを基準として、熱交換媒体Wの供給先の切り替えを判断することで、筒状部材21に充填された吸着材Qの全体を適切に加温できるので、脱着効率の向上が期待される。
[変形例]
前記した実施の形態では、吸着工程を実施しているときには蒸発器2の水温Txを、脱着工程を実施しているときには、吸着器10内の圧力Pxを、それぞれ基準として、熱交換媒体Wの供給先の切り替えを判断する場合を例示した。
しかし、熱交換媒体Wの供給先の切り替えを判断するための基準は、上記した実施の形態の態様に限定されるものではない。
例えば、第1給排口31aでの熱交換媒体Wの温度と、第2給排口32aでの熱交換媒体Wの温度との温度差ΔTを基準として、熱交換媒体Wの供給先の切り替えを判断するようにしても良い。
具体的には、吸着工程を実施しているときには、低温の熱交換媒体Wの排出口となる一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)での熱交換媒体Wの温度Tinは、他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)での熱交換媒体Wの温度Toutよりも高くなる。吸着材Qの冷却により熱交換媒体Wの温度が高くなるからである。
また、脱着工程を実施しているときには、高温の熱交換媒体Wの供給口となる一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)での熱交換媒体Wの温度Tinは、他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)での熱交換媒体Wの温度Toutよりも低くなる。吸着材Qの加温により、熱交換媒体Wの温度が低くなるからである。
よって、吸着材Qに対する冷媒蒸気CGの吸着/脱着が行われている間は、一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)での熱交換媒体Wの温度Tinと、他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)での熱交換媒体Wの温度Toutと、の温度差ΔT(Tin−Tout)は大きくなる。
そして、吸着材Qに対する冷媒蒸気CGの吸着/脱着が行われなくなると、熱交換が行われないために、温度差ΔT(Tin−Tout)は小さくなる。
したがって、一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)での熱交換媒体Wの温度Tinと、他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)での熱交換媒体Wの温度Toutとの差ΔT(Tin−Tout)を基準として、
吸着工程を実施しているときには、温度差ΔTが、吸着工程用の閾値温度Tha以下となった場合(ΔT≦Tha)に、脱着工程を実施しているときには、温度差ΔTが、脱着工程用の閾値温度Thb以下となった場合(ΔT≦Thb)に、それぞれ熱交換媒体Wの供給先の切り替えを判断するようにしても良い。
このように、
(9)制御装置9が、一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)での熱交換媒体Wの温度Tinと、他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)での熱交換媒体Wの温度Toutとの温度差ΔTを基準として、熱交換媒体Wの供給先の切り替えを判断する構成とし、
吸着材Qに冷媒蒸気CGを吸着させる吸着工程を実施している際には、温度差ΔTが、吸着工程用の閾値温度Tha以下になった場合に、
吸着材Qから冷媒蒸気CGを脱着させる脱着工程を実施している際には、温度差ΔTが、脱着工程用の閾値温度Thb以下になった場合に、それぞれ熱交換媒体Wの供給先の切り替えを判断する構成とした。
このように構成すると、熱交換媒体Wが供給される一方の給排口(第1給排口31aまたは第2給排口32a)側に位置する吸着材Qでの冷媒蒸気CGの吸着/脱着が飽和したことを、温度差から確認することができるので、熱交換媒体Wの供給先を、冷媒蒸気CGの吸着/脱着が飽和していない他方の給排口(第2給排口32aまたは第1給排口31a)側に速やかに切り替えることができる。
これにより、吸着材Qの全体を略均等に冷却/加温できるので、吸着効率/脱着効率の向上が期待される。
前記した実施の形態では、合計4つの筒状部材21を有するケース体20の場合を例示したが、筒状部材21の数は、吸着/脱着させる冷媒蒸気CGの総量などに応じて、適宜変更可能である。
また、吸着式冷凍装置1が、合計2つの吸着器10を有する場合を例示したが、この吸着器の数もまた、適宜変更可能である。
さらに、前記した実施の形態では、吸着器10Aが、吸着式冷凍装置1の起動後に吸着工程を実施したのち、以降、脱着工程と、吸着工程をと交互に行うように設定されている場合を例に挙げて、第2の制御の場合における制御装置9による切替弁7(7A、7B)の動作制御と、吸着器10Aにおける冷媒蒸気の吸着と脱着を説明した。
吸着式冷凍装置1において、2つの吸着器10A、10Bへの熱交換媒体W(低温の熱交換媒体、高温の熱交換媒体)の供給先の切り替えを平行して行う場合には、一方の吸着器10Aで吸着工程を、他方の吸着器10Bで脱着工程を、それぞれ平行して実施する構成とし、例えば吸着器10A、10Bのうちの一方の吸着器10Aにおいて、工程の切り替えが判定された場合には、他方の吸着器10Bで実施する工程も切り換える構成とすることが好ましい。
この場合には、常に、2つの吸着器10A、10Bのうちの一方で吸着工程が実施され、他方で脱着工程が実施されることになるので、吸着式冷凍装置1の蒸発器2において、冷媒蒸気CGの蒸発を連続して実施することが可能になる。
なお、吸着式冷凍装置1において、3つの以上の吸着器10を用いて、冷媒蒸気CGの吸着/脱着を実施する場合には、各吸着器10での熱交換媒体Wの供給先の切り替えを、前記した第2の制御の手順に沿って実行する構成とすれば良い。
また、前記した実施の形態の第2の制御では、吸着器10(10A、10B)において吸着工程/脱着工程を実施している途中において、熱交換媒体Wの供給先の切り替えを1回実施する場合を例示した。
この熱交換媒体Wの供給先の切り替えは、少なくとも1回以上実施されれば良く、2回以上の任意の整数回、切り替えを実施するようにしても良い。
1 吸着式冷凍装置
2 蒸発器
3 凝縮器
4 配管
5 流量調整弁
6(6A、6B) 配管
7(7A、7B) 切替弁
8(8A、8B) 配管
9 制御装置
10(10A、10B) 吸着器
20 ケース体
21 筒状部材
21a 一端
21b 他端
30 筒壁部
30a 一端
30b 他端
31 壁部材
31a 第1給排口
32 壁部材
32a 第2給排口
40(40A、40B) 枠部材
50 カバー部材
60 接続管
61 接続管
100 切替バルブ
210 側壁部
211 開口
212 フィン
310 側板部
311 接続壁部
312 仕切部材
320 側板部
322 仕切部材
401 底壁
401a 貫通孔
402 周壁
501 底壁
502 周壁
CL 冷媒
CG 冷媒蒸気
F 通流路
Q 吸着材
Sn1〜Sn4 センサ
W 熱交換媒体
X1 線分
Y1 線分

Claims (9)

  1. 被吸着媒体の吸着と脱着が可能で、吸着された被吸着媒体を移動可能に保持する吸着材と、
    前記吸着材が充填されると共に、前記被吸着媒体が通流する筒状部材と、
    前記筒状部材の長手方向の一端と他端の間の領域を内側に収容するケースと、
    前記ケースに設けられていると共に、熱交換媒体の供給口または排出口となる第1給排口と、
    前記ケースに設けられていると共に、前記熱交換媒体の排出口または供給口となる第2給排口と、を有し、
    前記熱交換媒体の供給先を、前記第1給排口と前記第2給排口の間で切替可能としたことを特徴とする吸着器。
  2. 前記第1給排口と前記第2給排口の間で前記ケース内の空間を仕切って、前記ケース内に前記熱交換媒体の流路を形成する仕切部材をさらに備えており、
    前記仕切部材は、前記ケース内を通流する前記熱交換媒体の通流方向を少なくとも一回折り返すように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の吸着器。
  3. 前記仕切部材は、前記ケース内の空間を、前記仕切部材を挟んで前記筒状部材の一端側の空間と、他端側の空間とに仕切る向きで設けられていることを特徴とする請求項2に記載の吸着器。
  4. 請求項3に記載の吸着器と、
    放熱された熱交換媒体を供給する放熱回路と、
    加熱された熱交換媒体を供給する加熱回路と、
    前記放熱された熱交換媒体または前記加熱された熱交換媒体の供給先を、前記第1給排口と前記第2給排口との間で切り替える切替装置と、を有し、
    前記切替装置は、
    前記吸着材に前記被吸着媒体を吸着させる吸着工程を実施する際には、前記放熱された熱交換媒体の供給先を、前記第1給排口とし、
    前記吸着材から前記被吸着媒体を脱着させる脱着工程を実施する際には、前記加熱された熱交換媒体の供給先を、前記第2給排口とすることを特徴とする吸着式冷凍装置。
  5. 請求項3に記載の吸着器と、
    放熱された熱交換媒体を供給する放熱回路と、
    加熱された熱交換媒体を供給する加熱回路と、
    前記放熱された熱交換媒体または前記加熱された熱交換媒体の供給先を、前記第1給排口と前記第2給排口との間で切り替える切替装置と、を有し、
    前記切替装置は、
    前記吸着材に前記被吸着媒体を吸着させる吸着工程を実施する際には、前記放熱された熱交換媒体の供給先を、前記第1給排口と前記第2給排口との間で少なくとも1回切り替えると共に、
    前記吸着材から前記被吸着媒体を脱着させる脱着工程を実施する際には、前記加熱された熱交換媒体の供給先を、前記第1給排口と前記第2給排口との間で少なくとも1回切り替えることを特徴とする吸着式冷凍装置。
  6. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の吸着器と、
    放熱された熱交換媒体を供給する放熱回路と、
    加熱された熱交換媒体を供給する加熱回路と、
    前記放熱された熱交換媒体または前記加熱された熱交換媒体の供給先を、前記第1給排口と前記第2給排口との間で切り替える切替装置と、
    を有することを特徴とする吸着式冷凍装置。
  7. 前記筒状部材の各々は、前記長手方向の一端が、蒸発器で水と熱交換させて蒸発させた前記被吸着媒体の流入口となっており、
    前記切替装置は、
    前記吸着材に前記被吸着媒体を吸着させる吸着工程を実施している際に、前記蒸発器の水温が閾値温度以上になると、前記放熱された熱交換媒体の供給先を、前記第1給排口と前記第2給排口との間で切り替えることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の吸着式冷凍装置。
  8. 前記吸着器内の圧力を検出する圧力センサをさらに有しており、
    前記切替装置は、
    前記吸着材から前記被吸着媒体を脱着させる脱着工程を実施している際に、前記吸着器内の圧力が閾値圧力以下になると、前記加熱された熱交換媒体の供給先を切り替えることを特徴とする請求項5から請求項7の何れか一項に記載の吸着式冷凍装置。
  9. 前記切替装置は、
    前記第1給排口での熱交換媒体の温度と、第2給排口での前記熱交換媒体の温度との温度差が、閾値温度以下になると、前記熱交換媒体の供給先を切り替えることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の吸着式冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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