JP2016220682A - 難消化性デキストリン含有炭酸飲料 - Google Patents

難消化性デキストリン含有炭酸飲料 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上としたことにより炭酸感が低下した炭酸飲料において、炭酸飲料の香味が保持されつつ、炭酸感が維持又は増強された容器詰炭酸飲料、及び、その製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料の製造において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを特徴とする。それにより、炭酸飲料の香味が保持されつつ、炭酸感が維持又は増強された容器詰炭酸飲料を得ることができる。【選択図】なし

Description

本発明は、濁度を表すヘイズ値(EBC)を1.0以上としたことにより炭酸感が低下した炭酸飲料において、炭酸飲料の香味が保持されつつ、炭酸感が維持又は増強された容器詰炭酸飲料、及び、その製造方法に関する。
近年、消費者の嗜好は益々多様化しており、それに合わせて多種多様な飲料が容器詰飲料として市販されている。甘味飲料として例えばオレンジジュース、りんごジュース等のジュース類、酸性飲料として炭酸飲料や乳酸菌飲料、苦味飲料としてブラックコーヒー、お茶等が挙げられる。これらの多種多様な容器詰飲料には、飲料の種類に応じた香味設計が行われており、それに合わせて様々な原材料が用いられている。
炭酸飲料は、飲料液に炭酸ガス(二酸化炭素)を圧入し、飲料液中に炭酸ガスを過飽和に吸収させた清涼飲料であり、通常の清涼飲料では得られない特有の炭酸感を有しているため、これを求めて飲用されることが多い。炭酸飲料の炭酸感は、飲用した際、飲料中の炭酸ガスが口腔内及び喉通過の時に発泡することで得られる刺激感等によって生じ、かかる炭酸感によって、飲用した者に爽快感やリフレッシュ感を感じさせる。したがって、炭酸飲料において炭酸感は、消費者の満足度を左右する重要な性質である。
炭酸感を増強する手段の一つとして、飲料に含有させる炭酸ガスの濃度を単に高くすることが考えられる。しかし、高濃度の炭酸ガスを飲料に含有させると、容器内のガス圧も当然高まってしまうため、このような手段を容器詰炭酸飲料において採ることが、耐圧性などの容器上の制約から困難であることは一般に知られている。そこで、炭酸ガス濃度を高くする方法以外の方法で炭酸飲料の炭酸感を増強するために、各種方法が試みられている。例えば、特許文献1には、スピラントール又はスピラントールを含有する植物抽出物を用い、炭酸感を増強又は維持する方法が開示されている。しかし、スピラントールは辛味成分であるため、その辛味によって炭酸飲料の香味バランスがくずれる場合もある。
一方、各種飲料には、目的に応じて様々な原料が用いられ、これらの原料の中には、乳化成分、乳成分など、飲料に添加すると飲料に濁りを付与し得る原料も含まれている。飲料に濁りを付与し得る原料を、飲料に添加した例を以下にいくつか挙げる。例えば、酸性飲料や果汁飲料等では、乳化剤を含有する物質(例えば乳化香料など)を飲料に添加することで、乳化物からなる微細な粒子を飲料に含有させ、外観の濁りから想起されるシズル感(五感を刺激するおいしそうな感じ)の創出に効果があることが知られている(例えば、特許文献2)。さらに、乳化物からなる粒子(乳化成分)に含有される油成分の添加により、疎水性の強い香気成分を飲料に付与したり(特許文献3)、呈味感を増強させることもできることが知られている。また、乳性飲料のうち、乳原料を含有する飲料では、嗜好の多様性により、混濁果汁、乳酸菌等、様々なものが添加されたものが提案されており、例えば、特許文献4には、(a)乳酸菌発酵酸性乳;(b)混濁果汁及び/又は混濁野菜汁;(c)ジェランガム;(d)大豆食物繊維を含有する混濁物質入り酸性乳飲料が開示されている。さらに、特許文献5には、乳を含有する炭酸飲料が開示されている。このように、飲料に濁りを付与し得る原料を、様々な飲料に添加することは知られている。しかし、これらの特許文献2〜5のいずれにも、乳化成分、乳成分等の濁りを炭酸飲料に付与することによって、炭酸飲料の炭酸感への影響については開示されていない。
また、難消化性デキストリンを含有した炭酸飲料については以下のものが知られている。例えば特許文献6には、炭酸飲料に難消化性デキストリンを含有させることにより増大する、溶存二酸化炭素の抜けの危害を、カラメル組成物及び/又は高甘味度甘味料を添加することによって低減した炭酸飲料が開示されている。しかし、特許文献6には、炭酸飲料において濁度が上昇した際の炭酸感への影響や、炭酸感への難消化性デキストリンの効果等について、何ら開示されていない。なお、濁度とは、不溶解性物質の存在によって液の透明性が失われる度合を意味するところ、カラメルは水溶性色素であるため、飲料に添加しても濁度を付与することはない。また、特許文献7には、甘味料及びカラメル組成物を添加した容器詰炭酸飲料において、難消化性デキストリンを添加し、さらに4−メチルイミダゾールの含有量を所定値に調整することで、泡の保持時間を向上させることが開示されている。しかし、特許文献7には、炭酸飲料において濁度が上昇した際の炭酸感への影響や、炭酸感への難消化性デキストリンの効果等について、何ら開示されていない。さらに、特許文献8には、炭酸飲料に難消化性デキストリンを0.5〜5質量%添加することによって、炭酸飲料の刺激性、クリーミー性、コク味などの味質改善ができる旨が記載されている。しかし、特許文献8には、炭酸飲料において濁度が上昇した際の炭酸感への影響や、その際の炭酸感への難消化性デキストリンの効果等について、何ら開示されていない。また、特許文献9〜11には、難消化性デキストリンが、ビールテイスト飲料の泡持ち、泡立ち、泡質を向上させる旨が記載されている。しかし、特許文献9〜11のいずれにも、炭酸飲料において濁度が上昇した際の炭酸感への影響や、炭酸感への難消化性デキストリンの効果等について、何ら開示されていない。
特開2006−166870号公報 特開2004−210957号公報 特開2013−005781号公報 特開2006−325606号公報 特開2014−193136号公報 特開2014−014354号公報 特開2015−043766号公報 特開2002−330735号公報 特開2014−180268号公報 特開2014−180269号公報 特許5535388号公報
前述したような背景技術の状況下、本発明者らは、様々な成分が炭酸飲料の味覚にどのような影響を与えるか、評価を行っていた中で、乳化香料が炭酸飲料に好ましくない味覚(苦味等)を与えないかの評価を行っていた。本発明者らは、この評価では、乳化香料による味覚上の問題点は特に見いだせなかったが、この評価の終了後、乳化香料入りの炭酸飲料を、味覚の評価にとらわれない自由な気持ちで飲用したところ、乳化香料の入っていない通常の炭酸飲料と比較して炭酸感が低下しているように感じられることに気づいた。
念のため、本発明者らは、炭酸ガス濃度が等しい乳化香料含有炭酸飲料と通常の炭酸飲料の炭酸感について、社内の専門のパネリストに比較評価させたところ、乳化香料含有炭酸飲料では、「刺激感(飲用時に口腔内からのどで感じるピリピリとした刺激)」が低下しているという知見、及び、「炭酸の泡の大きさ(飲料を飲みこんだ際にのどで感じる炭酸の気泡の大きさ)」が小さくなっているという知見を得た。本発明者らはさらに、乳成分及び乳酸菌を含有する乳酸菌飲料液が炭酸飲料の炭酸感に与える影響を評価したところ、乳化香料と同様に、炭酸飲料の炭酸感を低下させるという知見を得た。乳化香料、乳成分、乳酸菌は、通常、不溶解性物質を含んでおり、飲料に添加した場合に飲料に濁度を生じさせる点で共通していることを考え合わせると、本発明者らは、濁度が一定以上である容器詰炭酸飲料に特有の課題として、炭酸感が低下するという新規な課題、より詳しくは、「刺激感」が低下し、及び/又は、「炭酸の泡の大きさ」が小さくなるという新規な課題を見いだした。
本発明の課題は、濁度を表すヘイズ値(EBC)を1.0以上としたことにより炭酸感が低下した炭酸飲料において、炭酸飲料の香味が保持されつつ、炭酸感が維持又は増強された容器詰炭酸飲料、及び、その製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、濁度を表すヘイズ値(EBC)を1.0以上としたことにより炭酸感が低下した炭酸飲料において、炭酸飲料の香味が保持されつつ、炭酸感が維持又は増強された容器詰炭酸飲料、及び、その製造方法について鋭意検討した。低下した炭酸感を向上させる単純な手段として、本発明者らは、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上の炭酸飲料中の炭酸ガス濃度を十分に向上させる方法を試みたが、炭酸飲料の開栓時の噴き出し等の問題があった。
本発明者らは、この他に様々な方法を試みた結果、意外なことに、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上の炭酸飲料に特定量の難消化性デキストリンを含有させることによって、炭酸飲料の香味が保持されつつ、炭酸感を維持又は増強できることを見いだし、本発明を完成するに至った。特許文献8には、炭酸飲料に特定量の難消化性デキストリンを含有させると、炭酸による刺激性が緩和される旨が記載されていることを考慮すると、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上の炭酸飲料に特定量の難消化性デキストリンを含有させることによって、炭酸感を維持又は増強できることは非常に意外なことであった。
すなわち、本発明は、
(1)濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料であって、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有した容器詰炭酸飲料や、
(2)難消化性デキストリンの含有量が0.8重量%以上5重量%未満である上記(1)に記載の容器詰炭酸飲料や、
(3)濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0〜10000の範囲内である上記(1)又は(2)に記載の容器詰炭酸飲料や、
(4)炭酸ガス濃度が2.8〜10.1g/Lの範囲内である上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の容器詰炭酸飲料や、
(5)濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料が、香料、乳化剤、動物性乳成分、植物性乳成分、植物由来粉砕物、植物由来抽出物、動物由来粉砕物、動物由来抽出物、及び、微生物からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する炭酸飲料である上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の容器詰炭酸飲料に関する。
また、本発明は、
(6)濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料の製造において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを特徴とする容器詰炭酸飲料の製造方法や、
(7)濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを特徴とする容器詰炭酸飲料の炭酸感の増強方法に関する。
本発明は、濁度を表すヘイズ値(EBC)を1.0以上としたことにより炭酸感が低下した炭酸飲料において、炭酸飲料の香味が保持されつつ、炭酸感が維持又は増強された容器詰炭酸飲料、及び、その製造方法を提供する。
本発明は、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料であって、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有した容器詰炭酸飲料(以下、「本発明の容器詰炭酸飲料」とも表示する。)、及びその製造方法からなる。本発明の容器詰炭酸飲料は、濁度を表すヘイズ値(EBC)を1.0以上としたことにより炭酸感が低下した炭酸飲料において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有したことにより、炭酸飲料の香味が保持されつつ、炭酸感が維持又は増強された炭酸感が保持された容器詰炭酸飲料である。
<本発明の容器詰炭酸飲料>
本発明の容器詰炭酸飲料は、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料であって、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有すること以外は、用いる製造原料、製造方法並びに製造条件において、通常の容器詰炭酸飲料と特に相違する点はない。なお、本明細書において、「〜」で表された数値範囲には、特に言及がない限り、「〜」の両端の数値も当然含まれる。
<濁度>
本発明の容器詰炭酸飲料における炭酸飲料は、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上であり、好ましくは1.0〜10000の範囲内、より好ましくは2.0〜10000の範囲内、さらに好ましくは3.0〜10000の範囲内、よりさらに好ましくは5.0〜1000の範囲内である。炭酸飲料のヘイズ値(EBC)が1.0未満であると、濁度による炭酸感の低下がそもそもほとんど生じない。
本明細書における、炭酸飲料の「濁度」とは、炭酸飲料のヘイズ値(EBC)(以下、Haze Valueと表現することもある。)を意味し、その炭酸飲料を希釈してヘイズ値(EBC)を測定した場合は、以下の数式により算出される数値を意味する。
[炭酸飲料の濁度]=[希釈後の炭酸飲料のヘイズ値(EBC)]×[希釈倍率]
上記の炭酸飲料のヘイズ値(EBC)の測定は、EBC(European Brewery Convention)の方法に順じて行うことができる。かかる測定においては、650nmの光が使用される。測定は、液温20℃で行うことができる。
ヘイズ値が小さいほど炭酸飲料の透明性が高く、ヘイズ値が高いほど不溶解性物質による炭酸飲料の濁りの程度が高いことを示す。飲料中の不溶解性物質は光を散乱させるため、ヘイズ値を上昇させるが、飲料中の溶解性物質は光を散乱させないため、ヘイズ値にはほとんど影響を与えない。したがって、例えば色素を飲料に添加しても、カラメル色素等の、水溶性の色素であれば、飲料に着色が生じても、ヘイズ値への影響はほとんど生じない。
また、溶解している炭酸ガスは光を散乱させないため、炭酸飲料のヘイズ値の測定を、炭酸飲料を脱気してから行うか否かはヘイズ値には影響を与えない。したがって、炭酸飲料のヘイズ値は、炭酸ガスを脱気した状態で測定してもよいし、炭酸ガスを脱気せずに測定してもよい。炭酸飲料のヘイズ値は、市販のヘーズメーター(ヘイズメーター)を用いて測定することができるが、炭酸ガスを脱気しない状態であっても容易に測定できることから、HAZE QC(アントンパール・ジャパン社製)を用いることが好ましい。
濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料は、該炭酸飲料に濁度を付与する成分を含んでいる。かかる成分としては、炭酸飲料に溶解せずに該炭酸飲料中に分散し、かつ、炭酸飲料に濁度を付与し得る大きさの粒子を含んでいる限り特に制限されない。かかる粒子としては、乳化剤、香料、動物性乳成分、植物性乳成分、植物由来粉砕物(植物の葉、花、茎、種実又は根の粉砕物:例えば、茶葉粉砕物、生姜粉砕物、混濁果汁、果実パルプ等)、植物由来抽出物(植物の葉、花、茎、種実又は根の抽出物)、動物由来粉砕物(魚粉、骨粉等)、動物由来抽出物(コラーゲン、レシチン、肉エキス、魚エキス等)、微生物などの粒子が挙げられ、中でも、容器詰飲料の外観安定性の観点から、乳化剤、香料、動物性乳成分、植物由来粉砕物、植物由来抽出物、動物由来粉砕物、動物由来抽出物、魚エキス、微生物などの粒子が好ましく挙げられ、中でも、乳化剤、香料、動物性乳成分、動物由来抽出物などの粒子がより好ましく挙げられる。濁度を付与する粒子が植物由来の場合、ヘーゼルナッツ由来成分や大豆由来成分(粉末豆腐、きなこ、豆乳ヨーグルト、豆乳など)以外の成分であると、炭酸感の向上効果がより顕著に感じられるため、好ましい。
本明細書において「香料」とは、食品衛生法の中で「食品の製造又は加工の過程で、香気を付与する又は増強するため添加される添加物及びその製剤」と定義されるものを指す。中でも、濁度付与の観点から、好ましくは乳化香料である。「乳化香料」とは、水に不溶性の成分を調製した香料であり、具体的には、乳化剤、乳化安定剤を用いて、油溶性香料、色素、比重調整剤などの混合物を水相に乳化した香料である。乳化香料は種々のものが市販されており、いずれの形態のものでも本発明に使用することができる。
本明細書において「動物性乳成分」とは、動物由来の乳(牛乳等)自体や、その乳の加工品を意味する。かかる加工品としては、成分調整乳、低脂肪乳、脱脂乳、加工乳、乳飲料、乳製品(クリーム、バター、バターオイル、チーズ、濃縮ホエイ、アイスクリーム類、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、発酵乳、乳酸菌飲料、乳性ミネラルなど)が挙げられる。
本明細書において「植物性乳成分」とは、植物由来の乳(豆乳、ココナッツミルク、アーモンドミルク、胡麻ミルク、クルミミルク等)自体や、その乳の加工品を意味する。かかる加工品としては、調整豆乳、調整ココナッツミルク、調整アーモンドミルク、調整胡麻ミルク、調整クルミミルク、豆乳飲料、ココナッツミルク飲料、アーモンドミルク飲料、胡麻ミルク飲料、クルミミルク飲料、大豆飲料、ココナッツ飲料、アーモンド飲料、胡麻飲料、クルミ飲料、植物性粉末(大豆全粒粉、ココナッツ全粒粉、アーモンド全粒粉、胡麻全粒粉、クルミ全粒粉、脱脂大豆粉、脱脂ココナッツ粉、脱脂アーモンド粉、脱脂胡麻粉、脱脂クルミ粉など)、植物性たんぱく(大豆たんぱく、ココナッツたんぱく、アーモンドたんぱく、胡麻たんぱく、クルミたんぱく、小麦たんぱくなど)、脱脂大豆、脱脂ココナッツ、脱脂アーモンド、脱脂胡麻、脱脂クルミなどが挙げられる。
上記の「微生物」には、細菌(例えば乳酸菌)、菌類(例えば酵母)などが含まれる。かかる微生物には、生細胞、死細胞、あるいはそれらの破砕片及び代謝分泌物質なども含まれる。
本発明において「炭酸飲料に濁度を付与する成分」は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記の「炭酸飲料に濁度を付与する粒子」の大きさとしては、炭酸飲料に1.0以上の濁度を付与し得る大きさである限り特に制限されないが、粒子の最大長さが10nm〜100μmの範囲内の大きさの粒子を少なくとも含むことが好ましい。
上記の「炭酸飲料に濁度を付与する成分」は、市販されているものを用いてもよいし、市販されているものの成分に含まれる粒子の大きさを調整して用いてもよいし、公知の方法にしたがって作製したものを用いてもよい。粒子の大きさは、市販のミキサーやホモジナイザーを用いて調整することができる。また、市販の乳化剤や香料のうち、平均粒子径等が特定されているものを用いることもできる。炭酸飲料において、炭酸飲料に濁度を付与する粒子の濃度が高くなるにつれて、炭酸飲料の濁度が高くなる。
本発明における「炭酸飲料に濁度を付与する成分」の使用量(含有量又は添加量、好ましくは添加量)は、その炭酸飲料の濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上、好ましくは1.0〜10000の範囲内、より好ましくは2.0〜10000の範囲内、さらに好ましくは3.0〜10000の範囲内、よりさらに好ましくは5.0〜1000となるように使用することができる。また、かかるヘイズ値は、例えば500以下としてもよく、300以下としてもよく、250以下としてもよい。どの程度の使用量により、炭酸飲料の濁度がどの程度となるかは、「炭酸飲料に濁度を付与する成分」の種類や、該成分中の粒子の大きさや濃度に応じて異なるため一概に言うことはできないが、当業者であれば、炭酸飲料の濁度を確認しながら、「炭酸飲料に濁度を付与する成分」の使用量を適宜決定することができる。
<難消化性デキストリン>
難消化性デキストリンとは、とうもろこし、小麦、米、豆類、イモ類、タピオカなどの植物由来の澱粉を加酸(例えば塩酸を添加)及び/又は加熱して得た焙焼デキストリンを、必要に応じてαアミラーゼ及び/又はグルコアミラーゼで酵素処理した後、必要に応じて脱塩、脱色した水溶性食物繊維であり、難消化性の特徴を持つものをいう。かかる難消化性デキストリンには、平成11年4月26日付衛新第13号(「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」)に記載の食物繊維の分析方法である高速液体クロマトグラフ法(酵素−HPLC法)で測定される難消化性成分を含むデキストリン、好ましくは85〜95質量%の難消化性成分を含むデキストリンなどが含まれる。本発明で用いる難消化性デキストリンには、便宜上、水素添加により製造される、難消化性デキストリンの還元物も含まれるものとする。なお、難消化性デキストリンやその還元物(還元難消化性デキストリン)は、粉末、細粒、顆粒などの形態で市販されており、いずれの形態のものでも本発明に使用することができる。
本発明における難消化性デキストリンの使用量(含有量又は添加量、好ましくは添加量)としては、飲料全量に対して、例えば0.8重量%以上とすることができ、炭酸感を十分に維持又は増強する観点から好ましくは1.0重量%以上、または1.2重量%以上とすることができる。また、炭酸飲料の香味を保持することのバランスの観点から、5重量%未満とすることが好ましく、4重量%以下とすることがより好ましく、3.5重量%以下とすることがさらに好ましい。なお、かかる使用量の下限値(0.8重量%、1.0重量%、1.2重量%)と上限値(5重量%、4重量%、3.5重量%)はいずれの組合せでも選択することができ、本段落はそのすべての組合せを開示しているものとする。
飲料中の難消化性デキストリン含量は、例えば、平成11年4月26日衛新第13号(「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」)に記載の食物繊維の分析方法である高速液体クロマトグラフ法(酵素−HPLC法)により測定することができる。
<炭酸ガス濃度>
本発明の容器詰炭酸飲料の炭酸ガス濃度としては、最終的な製品として、どの程度の炭酸感を得ることを目的とするか等によって左右されるため一概にいうことはできず、特に制限もされないが、例えば、2.8〜10.1g/Lの範囲内とすることができ、炭酸感の増強性の観点から4.2g/L以上、または4.5g/L以上とすることができる。また、容器の耐圧性の観点から、好ましくは9.3g/L以下、より好ましくは8.4g/L以下とすることができる。なお、かかる炭酸ガス濃度の下限値(2.8g/L、4.2g/L、4.5g/L)と上限値(10.1g/L、9.3g/L、8.4g/L)はいずれの組合せでも選択することができ、本段落はそのすべての組合せを開示しているものとする。
本発明の容器詰炭酸飲料の炭酸ガス濃度は、該容器詰炭酸飲料に吹き込む炭酸ガス(二酸化炭素)の量や圧力を調整することや、容器詰炭酸飲料の調製に用いる炭酸水の量や炭酸濃度を調整すること等によって調節することができる。本発明の容器詰炭酸飲料の炭酸ガス濃度は、市販の溶存二酸化炭素濃度計(例えば、アントンパール・ジャパン社製のCO濃度測定機等)を使用して測定することができる。測定は、液温20℃で行うことができる。
<任意成分>
本発明の容器詰炭酸飲料は、炭酸飲料に濁度を付与する成分、難消化性デキストリン、炭酸ガス及び水(以下、これら4種を合わせて「必須成分」とも表示する。)のみを含んでいてもよいが、炭酸飲料の香味を損なわない範囲で、酸味成分、甘味成分、着色成分、香料等の任意成分を含有させ又は添加してもよい。
本発明の容器詰炭酸飲料における容器としては、ペットボトル、ポリプロピレンボトル、ポリ塩化ビニルボトル等の樹脂ボトル容器;ビン容器;缶容器;等の容器が挙げられる。
本発明の容器詰炭酸飲料は、殺菌処理された容器詰炭酸飲料であることが好ましい。
本発明における「炭酸飲料」は、日本農林規格(昭和49年6月27日農林省告示第567号)に規定される「炭酸飲料」に限られず、炭酸ガスを含有する飲料を広く含み、例えば、20℃でのガス圧が0.05MPa以上、好ましくは0.07MPa以上の炭酸ガスを含有する飲料が広く含まれる。
本発明の容器詰炭酸飲料は、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料であって、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有している炭酸飲料である限り特に制限されず、具体的には、混濁炭酸飲料、動物性乳成分又は植物性乳成分入り炭酸飲料、乳酸菌入り炭酸飲料、混濁果汁入り炭酸飲料、ビールテイスト飲料、などが好ましく挙げられる。
<炭酸感の維持又は増強>
本発明において、「炭酸感が維持又は増強された」容器詰炭酸飲料とは、濁度を表すヘイズ値(EBC)が0.1未満、好ましくは0.02未満、より好ましくは0.01以下となるように、炭酸飲料に濁度を付与する成分を含有若しくは添加させないか、又は、含有量若しくは添加量を減少させ、かつ、難消化性デキストリンを含有させ又は添加しないこと以外は、同種の原料を同じ最終濃度になるように用いて同じ製法で製造した容器詰炭酸飲料(以下、「対照容器詰炭酸飲料」とも表示する。)と比較して、炭酸感が維持又は増強された容器詰炭酸飲料:又は、
難消化性デキストリンを含有させ又は添加しないこと以外は、同種の原料を同じ最終濃度になるように用いて同じ製法で製造した、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上の容器詰炭酸飲料(以下、「比較容器詰炭酸飲料」とも表示する。)と比較して、炭酸感が増強された容器詰炭酸飲料:
を意味する。
本発明において「炭酸感」とは、「刺激感」と「炭酸の泡の大きさ」を意味する。上記の「刺激感」とは、飲用時に口腔内からのどで感じるピリピリとした刺激を意味し、上記の「炭酸の泡の大きさ」とは、飲料を飲みこんだ際にのどで感じる炭酸の気泡の大きさを意味する。
ある炭酸飲料の「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」が、比較対照となる炭酸飲料と比較してどのようであるかは、訓練されたパネラーであれば、容易かつ明確に決定することができる。評価の基準や、パネラー間の評価のまとめ方は、一般的な方法を用いることができ、例えば、後述の実施例の試験1に記載の評価素点、評価基準等を用いた方法と同様の方法、好ましくは、後述の実施例の試験1に記載の評価素点、評価基準等を用いた方法と同じ方法を好適に用いることができる。なお、本明細書における「比較対照」には、上記の「対照容器詰炭酸飲料」や、上記の「比較容器詰炭酸飲料」が好適に含まれる。
本発明において、比較対照と比較して「炭酸感が維持された」とは、その比較対照と比較して「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」のいずれもが同程度であったことを意味し、例えば、後述の実施例の試験1の評価基準で、それら2項目(「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」)のいずれも「○(1〜4点の4段階評価で、平均点が2.3点以上3.0点未満)」であることを意味する。また、本発明において、比較対照と比較して「炭酸感が増強された」とは、その比較対照と比較して「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」のいずれもが同程度以上であり、かつ、それら2項目(「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」)のうち少なくとも1つの項目が比較対照を上回っていることを意味し、例えば、後述の実施例の試験1の評価基準で項目のうち、1項目で「○」であり、1項目で「◎(1〜4点の4段階評価で、平均点が3.0点以上)ある場合や、2項目(「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」)のいずれも「◎」の場合を意味する。
<炭酸飲料の香味の保持>
本発明において、「炭酸飲料の香味が保持された」飲料とは、炭酸感が維持又は増強され、かつ、難消化性デキストリン自体が有する特有の香味が炭酸飲料本来の香味を妨げていないことを意味する。
ある炭酸飲料の炭酸飲料本来の「香味」が、難消化性デキストリン自体が有する特有の香味で妨げられているか否かは、訓練されたパネラーであれば、容易かつ明確に決定することができる。ある炭酸飲料の炭酸感が維持又は増強されている場合であっても、その炭酸飲料の香味が、難消化性デキストリン自体が有する特有の香味で妨げられている場合は、その炭酸飲料の香味は保持されていないと評価することができる。
<本発明の容器詰炭酸飲料の製造方法>
本発明の容器詰炭酸飲料は、濁度を表すヘイズ値(EBC)を1.0以上とし、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させること以外は、従来公知の容器詰炭酸飲料の製造方法にしたがって製造することができる。本発明の製造方法としては、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料の製造において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させる方法が挙げられ、より具体的には、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料の製造に際して、前記炭酸飲料の製造原料(例えば、「水」、「炭酸飲料に濁度を付与する成分を含有する水」、「炭酸ガスを含む水」、「炭酸飲料に濁度を付与する成分及び炭酸ガスを含有する水」、あるいは「これら4種のいずれかの水に任意成分の一部又は全部をさらに含有させた水」)に、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させる又は添加する方法が挙げられる。かかる製造方法においては、用いる製造原料を含有する容器詰炭酸飲料を製造し得る限り、製造原料を含有させる又は添加する順序等は特に制限されないが、用いる製造原料のうち、炭酸ガス以外の製造原料が混合されている液が容器に詰められている状態において、炭酸ガスをその液に含有させた後、密封する方法が好ましく挙げられ、その後さらに殺菌することを含む方法がより好ましく挙げられる。
本発明の製造方法のより具体的な工程としては、
水及び炭酸ガス以外の製造原料(炭酸飲料に濁度を付与する成分、難消化性デキストリン、場合によっては、さらに任意成分等)を、水に添加する調合工程A:
調合工程Aを経た調合液に炭酸ガスを吹き込む工程B:及び
工程Bを経た液体を容器に充填する工程C:
を有する方法を挙げることができる。また、かかる方法は、殺菌工程を有していてもよい。殺菌工程を有する方法としては、
水及び炭酸ガス以外の製造原料(炭酸飲料に濁度を付与する成分、難消化性デキストリン、場合によっては、さらに任意成分等)を、水に添加する調合工程A1:
調合工程A1を経た調合液に炭酸ガスを吹き込む工程B1:
工程B1を経た液体を容器に充填する工程C1:及び
工程C1を経た液体入り容器を殺菌する工程D1:
を有する方法の他、以下の方法を挙げることができる。
水及び炭酸ガス以外の製造原料(炭酸飲料に濁度を付与する成分、難消化性デキストリン、場合によっては、さらに任意成分等)を、水に添加する調合工程A2:
調合工程A2を経た調合液を殺菌する工程D2:
工程D2を経た殺菌液に炭酸ガスを吹き込む工程B2:
工程B2を経た液体を容器に充填する工程C2。
殺菌方法としては特に制限されず、例えば、高温短時間殺菌法(HTST法)、パストライザー殺菌法、超高温加熱処理法(UHT法)等を挙げることができる。
<容器詰炭酸飲料の炭酸感を増強する方法>
本発明の「容器詰炭酸飲料の炭酸感を増強する方法」としては、濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上の炭酸飲料において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを含んでいる限り特に制限されない。
以下に、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試験1[乳化成分や難消化性デキストリンが炭酸飲料の炭酸感へ与える影響]
乳化成分や難消化性デキストリンが炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
(1)炭酸飲料の調製
以下の表1〜3の処方に従い、いわゆるポストミックス法で各区の炭酸飲料を調製した。ポストミックス法とは、糖液、酸味料、香料、着色料等を混合して調合したシロップを
容器に注入し、次いで、炭酸水を容器に注入し、容器を密封した後でシロップと炭酸水を混合させる方法である。本実施例において具体的には、炭酸水以外の原材料を混合して調合したシロップを容器に注入し、次いで、別途カーボーション(炭酸ガス圧入溶解)して作製した炭酸水(炭酸ガス濃度が10.1g/L)を容器に注入し、容器を密封した後で前述のシロップと炭酸水を混合して各区の炭酸飲料を調製した。前述の炭酸水の炭酸ガス濃度は、飲料分析用測定装置であるHAZE QC(アントンパール・ジャパン社製)を用いて測定した。
表1〜3から分かるように、対照区1〜4の炭酸飲料は、炭酸飲料に濁度を付与する成分、難消化性デキストリンのいずれも含んでおらず、比較例1〜5の炭酸飲料は、炭酸飲料に濁度を付与する成分の一種である乳化香料、又は乳成分を含んでいるものの難消化性デキストリンは含んでおらず、実施例1〜5の炭酸飲料は、炭酸飲料に濁度を付与する成分の一種である乳化香料、又は乳成分、及び難消化性デキストリンのいずれも含んでいる。特に、比較例2及び実施例2の炭酸飲料は、比較例1及び実施例1で用いた乳化香料とは異なる乳化香料を用いて調製を行った。また、対照区1、対照区4、比較例1、比較例2、比較例5、実施例1、実施例2、及び実施例5の炭酸飲料は、調製に果糖ブドウ糖液糖やグラニュー糖を用いたのに対し、対照区2、対照区3、比較例3、比較例4、実施例3、及び実施例4の炭酸飲料は、高甘味度甘味料であるアスパルテーム、アセスルファムK、スクラロースを用いて調製を行った。対照区3、比較例4、及び実施例4の炭酸飲料は、上記のほかに着色料であるカラメルを含んでおり、外観がコーラ様であった。また、比較例5及び実施例5の炭酸飲料は、炭酸飲料に濁度を付与する成分として乳成分を含んでいる。
(2)濁度の測定
炭酸飲料の濁度は、ヘイズ値(Haze Value)(EBC)を指標とした。調製した各区の炭酸飲料のヘイズ値は、HAZE QC(アントンパール・ジャパン社製)を用いて液温20℃で測定した。なお、炭酸飲料の濁りが強く、ヘイズ値が得られない場合は、炭酸飲料を十分に脱気した後、イオン交換水を用いて適切な濃度に希釈してからヘイズ値の測定を行った。炭酸飲料を希釈して濁度の測定を行った場合は、その炭酸飲料(希釈前の炭酸飲料)の濁度を下記の式を用いて算出した。
[炭酸飲料の濁度] = [希釈後炭酸飲料のヘイズ値(EBC)]×[希釈倍率]
表1〜3の各区の炭酸飲料においてヘイズ値を測定した結果を、後述の表4の「濁度」の項目に示す。
(3)官能評価
調製した各区の炭酸飲料の官能評価は、訓練されたパネリスト6名によって以下の方法及び基準で行った。
官能評価は、飲用時の炭酸感の評価を目的として行った。具体的には、炭酸感を構成する要素として特に重要な「刺激感」と「炭酸の泡の大きさ」を評価した。「刺激感」として、飲用時に口腔内からのどで感じるピリピリとした刺激を評価し、「炭酸の泡の大きさ」として、飲料を飲みこんだ際にのどで感じる炭酸の気泡の大きさを評価した。また、「総合評価」として、前述の「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」に加え、「炭酸飲料の香味」を含めた総合的な評価も行った。
評価素点は、以下の4段階評価とした。
(評価素点)
4点;著しく強い(刺激感)、著しく大きい(炭酸の泡の大きさ)又は著しく優れている
(総合評価):
3点;若干強い(刺激感)、若干大きい(炭酸の泡の大きさ)又は若干優れている(総合評価):
2点;若干弱い(刺激感)、若干小さい(炭酸の泡の大きさ)又は若干劣っている(総合評価):
1点;著しく弱い(刺激感)、著しく小さい(炭酸の泡の大きさ)又は著しく劣っている
(総合評価):
「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」、「総合評価」のそれぞれについて、パネリスト6人の評価素点の平均点を算出し、その平均点を以下の評価基準でレベル分けした。
(評価基準)
◎:(1〜4点の4段階評価で、平均点が3.0点以上)
○:(1〜4点の4段階評価で、平均点が2.3点以上3.0点未満)
△:(1〜4点の4段階評価で、平均点が1.6点以上2.3点未満)
×:(1〜4点の4段階評価で、平均点が1.6点未満)
上記表1〜3に記載の各区の炭酸飲料について、官能評価を行った結果を以下の表4に示す。
表4の結果から分かるように、対照区1(本発明における「対照容器詰炭酸飲料」の一種)に比べて濁度が高く、かつ、難消化性デキストリンが添加されていない比較例1〜2では、「刺激感」が弱く、及び/又は、「炭酸の泡の大きさ」が小さくなっており、炭酸感が劣っていると評価された。これに対して、さらに難消化性デキストリンを添加した実施例1及び2では、「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」のいずれにおいても、対照区1と同等以上であり、かつ、「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」のうち少なくとも1つの項目が対照区1を上回った。すなわち、実施例1及び2では、対照区1と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示された。さらに、実施例1及び2では、難消化性デキストリン自体が有する特有の香味が炭酸飲料本来の香味を妨げておらず、炭酸飲料の香味が保持されていた。なお、「対照区1、比較例1及び2、実施例1及び2」の間における上述の関係と同様の関係が、「対照区2、比較例3、実施例3」の間や、「対照区3、比較例4、実施例4」の間でも認められた。すなわち、実施例3では、対照区2と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示され、実施例4では、対照区3と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示された。さらに、実施例3及び4では、難消化性デキストリン自体が有する特有の香味が炭酸飲料本来の香味を妨げておらず、炭酸飲料の香味が保持されていた。
また、比較例3及び4、実施例3及び4では、濁度を付与する成分として乳化香料を用いていたが、濁度を付与する成分として、乳成分である脱脂粉乳を用いた比較例5及び実施例5においても、濁度が付与されると炭酸感が低下し(比較例5)、さらに難消化性デキストリンを添加すると、低下していた炭酸感が増強された(実施例5)。また、果糖ブドウ糖液糖やグラニュー糖を用いて調製した炭酸飲料においても、高甘味度甘味料を用いて調製した炭酸飲料においても、濁度が付与されると炭酸感が低下し(比較例1〜5)、難消化性デキストリンを添加すると低下していた炭酸感が増強された(実施例1〜5)。
このように、表4の結果から、炭酸飲料に濁度が付与されると、濁度を付与する成分にかかわらず、炭酸感が低下することが示された。さらに、濁度によって低下した炭酸感が難消化性デキストリンを添加することで増強することが示された。また、炭酸飲料の着色の有無にかかわらず、濁度の付与によって炭酸感が低下すること、及び、濁度によって低下した炭酸感が難消化性デキストリンを添加することで増強することが示された。
なお、表4において、比較例1(本発明における「比較容器詰炭酸飲料」の一種)を比較対照として見た場合、実施例1では「刺激感」及び「炭酸の泡の大きさ」のいずれについても向上していることが示された。すなわち、実施例1では、比較例1と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示された。また、比較例1と実施例1の間における上述の関係と同様の関係が、比較例2と実施例2の間や、比較例3と実施例3の間や、比較例4と実施例4の間や、比較例5と実施例5の間でも認められた。すなわち、実施例2では、比較例2と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示され、実施例3では、比較例3と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示され、実施例4では、比較例4と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示され、実施例5では、比較例5と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示された。
試験2[乳化成分量が炭酸飲料の炭酸感へ与える影響]
乳化成分量が炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
(1)炭酸飲料の調製
処方を以下の表5〜6としたこと以外は、前述の試験1に記載の方法と同様の方法で、表5〜6の各区の炭酸飲料を調製した。
表5〜6に記載されているように、対照区5の炭酸飲料は乳化香料(炭酸飲料に濁度を付与する成分の一種)、難消化性デキストリンのいずれも含んでおらず、比較例6〜12の炭酸飲料はそれぞれの濃度の乳化香料を含んでいるものの、難消化性デキストリンを含んでおらず、比較例13〜14は乳化香料、及び、難消化性デキストリンのいずれも含んでいるものの、濁度(EBC)は1.0未満であり、実施例6〜10炭酸飲料は乳化香料、及び、難消化性デキストリンのいずれも含んでおり、濁度(EBC)は1.0以上である。「比較例6及び13」、「比較例7及び14」、「比較例8及び実施例6」、「比較例9及び実施例7」、「比較例10及び実施例8」、「比較例11及び実施例9」、「比較例12及び実施例10」の各組合せは、それぞれ互いに同濃度の乳化香料を含んでいるものの、それぞれの組合せの前者の炭酸飲料は難消化性デキストリンを含んでおらず、それぞれの組合せの後者の炭酸飲料は難消化性デキストリンを含んでいる(表5〜6参照)。また、先に列挙した組合せは、列挙されている順が後ろの組合せになるほど、乳化香料の添加濃度が高くなっている(表5〜6参照)。
(2)濁度の測定
試験1に記載の方法と同様の方法で、表5〜6の各区の炭酸飲料のヘイズ値を測定した結果を、後述の表7の「濁度」の項目に示す。
(3)官能評価
試験1に記載の方法及び基準と同様の方法及び基準で、表5〜6の各試験例の炭酸飲料の官能評価を行った。その結果を以下の表7に示す。
比較例6及び7では、炭酸飲料に濁度が付与され、かつ、難消化性デキストリンが添加されていないが、対照区5と同等程度かわずかに劣る炭酸感であると評価された。これは、比較例6及び7の炭酸飲料に付与された濁度が1.0未満とそれほど高くないため、炭酸感にそれほど影響しなかったものと考えられた。一方、比較例7よりも濁度が高く(濁度が1.0以上)、かつ、難消化性デキストリンが添加されていない比較例8〜12では、対照区5に比べて、「刺激感」が弱いか、又は、「炭酸の泡の大きさ」が小さくなっており、あるいは、その両方となっており、炭酸感が劣っていると評価された。また、比較例6、7、8、9、10、11、12と、濁度が上昇するにしたがって、炭酸感が低下していくこと、すなわち、「刺激感」が弱まり、「炭酸の泡の大きさ」が小さくなることが示された。
これに対して、1.0以上の濁度が付与されただけでなく、難消化性デキストリンが添加された実施例6〜10では、「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」のいずれにおいても、対照区5より良い評価となった。すなわち、実施例6〜10では、対照区5と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示された。さらに、実施例6〜10では、難消化性デキストリン自体が有する特有の香味が炭酸飲料本来の香味を妨げておらず、炭酸飲料の香味が保持されていた。
このように、表7の結果から、炭酸飲料に濁度を付与する成分の添加濃度が高くなり、濁度が上昇するしたがって、炭酸飲料の炭酸感が低下すること、及び、濁度によって低下した炭酸感が難消化性デキストリンを添加することで増強することが示された。
なお、表7において、対照区5ではなく、比較例8(本発明における「比較容器詰炭酸飲料」の一種)を比較対照として見た場合、実施例6では、「炭酸の泡の大きさ」及び「刺激感」が向上していることが示された。すなわち、実施例6では、比較例8と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示された。同様に、実施例7、8、9及び10は、それぞれ比較例9、10、11及び12を比較対照として見た場合、「刺激感」及び「炭酸の泡の大きさ」のいずれについても向上していることが示された。すなわち、実施例7、8、9及び10でも、それぞれ比較例9、10、11及び12と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示された。
試験3[難消化性デキストリンの添加濃度が炭酸飲料の炭酸感へ与える影響]
難消化性デキストリンの添加濃度が炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
(1)炭酸飲料の調製
処方を以下の表8としたこと以外は、試験1に記載の方法と同様の方法で、表8の各区の炭酸飲料を調製した。
表8に記載されているように、比較例15〜16、及び、実施例11〜14の炭酸飲料は乳化香料の添加濃度はそれぞれ同じであるものの、難消化性デキストリンの添加濃度が次第に高くなっている(表8参照)。
(2)濁度の測定
試験1に記載の方法と同様の方法で、表8の各区の炭酸飲料のヘイズ値(EBC)を測定した結果を、後述の表9の「濁度」の項目に示す。
(3)官能評価
試験1に記載の方法及び基準と同様の方法及び基準で、表8の各区の炭酸飲料の官能評価を行った。その結果を表9に示す。
表9の結果から分かるように、濁度が高く、かつ、難消化性デキストリンが添加されていない比較例15では、「刺激感」が弱く、及び、「炭酸の泡の大きさ」が小さくなっており、炭酸感が劣っていると評価された。また、比較例16では、難消化性デキストリンが添加されているものの、その添加濃度(0.5重量%)が十分でないためか、やはり炭酸感が劣っていると評価された。これに対して、難消化性デキストリンの添加濃度を0.8重量%以上とした実施例11〜14では、「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」のいずれにおいても、比較例15より良い評価となった。
このように、表9の結果から、難消化性デキストリンの添加濃度が高くなるにしたがって、炭酸飲料の炭酸感がより多く向上することが示された。また、難消化性デキストリンの添加濃度が0.8重量%以上であると、「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」のいずれにおいても増強されることも示された。なお、難消化性デキストリンの添加濃度が5重量%である実施例14においては、「刺激感」について良い評価であったが、難消化性デキストリン特有の香味が感じられたため、炭酸飲料の香味が十分には保持されていなかった。表9のこれらの結果から、難消化性デキストリンの添加濃度は、飲料全量に対して0.8重量%以上5重量%未満とすることが好ましく、0.8〜4重量%の範囲内とすることがより好ましく、0.8〜3.5重量%の範囲内とすることがさらに好ましいことが示された。
試験4[炭酸ガス濃度の違いが炭酸飲料の炭酸感へ与える影響]
炭酸ガス濃度の違いが炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
(1)炭酸飲料の調製
処方を以下の表10としたこと以外は、前述の試験1に記載の方法と同様の方法で、表10の各区の炭酸飲料を調製した。
表10に記載されているように、比較例17及び18では難消化性デキストリンを添加しておらず、実施例15及び16では難消化性デキストリンを添加している。また、比較例18及び実施例16では調製に用いる炭酸水の量を減らしており、それぞれ比較例17及び実施例15と比較して炭酸ガス濃度が低くなるように調製した。
(2)炭酸ガス濃度及び濁度の測定
表10の各区の炭酸飲料の炭酸ガス濃度は、飲料分析用測定装置であるCarboQC(アントンパール・ジャパン社製)を用いて測定した。炭酸ガス濃度の測定条件は、測定対象となる炭酸飲料のBrixに対応するCarboQCの測定条件に従った。炭酸飲料の濁度については、前述の試験1に記載の方法と同様の方法で、表10の各区の炭酸飲料の濁度(ヘイズ値)を測定した。測定した炭酸ガス濃度及び濁度(ヘイズ値、EBC)を後述の表11に示す。
(3)官能評価
試験1に記載の方法及び基準と同様の方法及び基準で、表10の各区の炭酸飲料の官能評価を行った。その結果を以下の表11に示す。
表11の結果から分かるように、難消化性デキストリンを添加した実施例15及び16では、「刺激感」、「炭酸の泡の大きさ」のいずれにおいても、それぞれ比較例17及び18より良い評価となった。すなわち、実施例15及び16では、それぞれ比較例17及び18と比較した場合に、炭酸感が増強されていることが示された。また、難消化性デキストリン添加による炭酸感増強の変化の程度は、炭酸ガス濃度が違っていてもほぼ同等であった。さらに、実施例15及び16では、難消化性デキストリンに特有の香味が炭酸飲料本来の香味を妨げておらず、炭酸飲料の香味が保持されていた。
ところで、上記の試験1〜4では、難消化性デキストリンの使用量を「添加濃度」で記載しているが、試験1〜4における炭酸飲料には、他に難消化性デキストリンを含む原料は含まれていないため、難消化性デキストリンの「添加濃度」は「含有濃度」と同義となる。
試験5[乳原料の量が炭酸飲料の炭酸感へ与える影響]
乳原料の量が炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
(1)炭酸飲料の調製
処方を以下の表12及び表13としたこと以外は、前述の試験1に記載の方法と同様の方法で、表12及び表13の各区の炭酸飲料を調製した。
(2)炭酸ガス濃度及び濁度の測定
試験1、試験4に記載の方法と同じ方法で炭酸ガス濃度及び濁度を測定した。結果を表14の濁度、炭酸ガスの項目に示す。
(3)官能評価
試験1に記載の方法及び基準と同様の方法及び基準で、表12及び表13の各区の炭酸飲料の官能評価を行った。その結果を以下の表14に示す。
濁度8.6〜250の範囲で、難消化性デキストリンを含有することで、濁度を有する炭酸飲料の炭酸感が向上したことを確認できた。特に、比較例19〜25は、濁度を付与する前の市販炭酸飲料よりも炭酸感が低く、結果として難消化性デキストリンを含有した実施例17〜23の効果がより顕著に感じられた。
試験6[濁度付与物質が炭酸飲料の炭酸感へ与える影響]
乳化成分、動物乳(粉乳、発酵乳)以外の成分で濁度付与された炭酸飲料の炭酸感へ与える影響を、以下の実験により調べた。
(1)植物抽出エキスと炭酸飲料の調製
植物原料(胡麻、粉末豆腐、くるみ、ヘーゼルナッツ、ココナッツ、松の実、きなこ)を表15及び表16に示す水を添加して混合した後、不織布に包み、圧搾して植物抽出エキスとした。得られた植物抽出エキス又は市販の豆乳ヨーグルトを用いて、前述の試験1に記載の方法と同様の方法で、表15及び表16の各区の炭酸飲料を調製した。
(2)炭酸ガス濃度及び濁度の測定
試験1、試験4に記載の方法と同じ方法で炭酸ガス濃度及び濁度を測定した。結果を表17の濁度、炭酸ガスの項目に示す。
(3)官能評価
試験1に記載の方法及び基準と、同様の方法及び基準で、表15及び表16の各区の炭酸飲料の官能評価を行った。その結果を表17に示す。
植物原料である植物由来抽出物により濁度が付与された炭酸飲料においても、本発明の効果がみられた。ただし、植物由来抽出物の植物原料が粉末豆腐、ヘーゼルナッツ、きなこ、及び、豆乳ヨーグルトである場合は、他の植物原料(胡麻、くるみ、ココナッツ、松の実)の場合に比べ炭酸感の向上効果はやや弱かった。粉末豆腐、きなこ、豆乳ヨーグルトはいずれも大豆由来成分であることを踏まえると、濁度を付与する粒子が植物由来の場合、ヘーゼルナッツ由来成分や大豆由来成分以外の成分であることが、炭酸感の向上効果の観点からより好ましいことが示された。
本発明は、濁度を表すヘイズ値(EBC)を1.0以上としたことにより炭酸感が低下した炭酸飲料において、炭酸飲料の香味が保持されつつ、炭酸感が維持又は増強された容器詰炭酸飲料、及び、その製造方法を提供する。

Claims (7)

  1. 濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料であって、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有した容器詰炭酸飲料。
  2. 難消化性デキストリンの含有量が0.8重量%以上5重量%未満である請求項1に記載の容器詰炭酸飲料。
  3. 濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0〜10000の範囲内である請求項1又は2に記載の容器詰炭酸飲料。
  4. 炭酸ガス濃度が2.8〜10.1g/Lの範囲内である請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器詰炭酸飲料。
  5. 濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料が、香料、乳化剤、動物性乳成分、植物性乳成分、植物由来粉砕物、植物由来抽出物、動物由来粉砕物、動物由来抽
    出物、及び、微生物からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する炭酸飲料であ
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器詰炭酸飲料。
  6. 濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料の製造において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを特徴とする容器詰
    炭酸飲料の製造方法。
  7. 濁度を表すヘイズ値(EBC)が1.0以上である炭酸飲料において、飲料全量に対して0.8重量%以上の難消化性デキストリンを含有させることを特徴とする容器詰炭酸飲料の炭酸感の増強方法。
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