JP2016220550A - 容器詰めコーヒー飲料の製造方法、容器詰めコーヒー飲料、および容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法 - Google Patents

容器詰めコーヒー飲料の製造方法、容器詰めコーヒー飲料、および容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造効率に優れた容器詰めコーヒー飲料の製造方法、該方法により得られる容器詰めコーヒー飲料、および容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法の提供。【解決手段】コーヒー抽出液を作製する第1の容器10と、前記コーヒー抽出液を貯留する第2の容器20と、前記コーヒー抽出液を濾過する濾過フィルター40とを備え、濾過フィルター40が、第1の容器10の内部、又は第1の容器10と第2の容器20との間の領域に配されている抽出装置を用いる容器詰めコーヒー飲料の製造方法であって、第1の容器10にコーヒー豆および熱水を導入する、導入工程と、前記熱水を加圧状態にして前記コーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出す、払出工程とを含む、容器詰めコーヒー飲料の製造方法。【選択図】図2

Description

本発明は、コーヒー飲料の製造方法、コーヒー飲料、およびコーヒー飲料の呈味改善方法に関する。
コーヒーの呈味は、一般に、コーヒー抽出液の作製方法の違いに応じて変化するとされている。このようなコーヒー抽出液の作製方法としては、ペーパードリップ方式、ネルドリップ方式、サイフォン方式、フレンチプレス方式、ウォータードリップ方式等が挙げられる。中でも、フレンチプレス方式の抽出方法については、他の手法により得られたコーヒー抽出液と比べて雑味の少ない濃厚な呈味を有するコーヒー抽出液を、簡便な手法により短時間で作製可能であるという点で、近年、その注目度が高まってきている。そのため、フレンチプレス方式の抽出方法を利用した技術について、これまでに種々の検討がなされている。
たとえば、特許文献1には、お湯で抽出したコーヒー液に対して圧力を加えながら当該コーヒー液を濾過する構成を採用した少人数用のコーヒー抽出器に係る技術が開示されている。
特開2011−206526号公報
特許文献1に記載された技術のように、フレンチプレス方式の抽出方法を利用したコーヒー抽出技術については、これまでに種々の報告がなされている。しかしながら、フレンチプレス方式を採用した従来のコーヒー抽出技術は、工業的に使用することを想定した場合、抽出液を調製するまでに相応の抽出時間を必要とする点、コーヒー豆に由来する固形物が雑味として混入してしまうという点において改善の余地を有していた。
以上を踏まえ、本発明は、製造効率に優れた容器詰めコーヒー飲料の製造方法、上記方法により得られる容器詰めコーヒー飲料、および容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法を提供する。
本発明者らは、上記発明が解決しようとする課題の項で述べたフレンチプレス方式を採用した従来のコーヒー抽出技術を工業的に使用することを想定した場合に生じうる問題点を解消するための設計指針について鋭意検討した。その結果、本発明者は、圧力をかけてコーヒーの抽出を行うという点では従来のフレンチプレス方式と共通しているものの、かかるフレンチプレス方式と比べて、抽出時間が短く、コーヒー豆に由来するほぼ全ての固形物を除去することができる等の利点を有した抽出方法であるエアロプレス方式を採用すれば、容器詰めコーヒー飲料の製造効率を向上させることができるという知見を得た。
本発明によれば、コーヒー抽出液を作製する第1の容器と、前記コーヒー抽出液を貯留する第2の容器と、前記コーヒー抽出液を濾過する濾過フィルターとを備え、前記濾過フィルターが、前記第1の容器の内部、または前記第1の容器と前記第2の容器との間の領域に配されている抽出装置を用いる容器詰めコーヒー飲料の製造方法であって、
前記第1の容器にコーヒー豆および熱水を導入する、導入工程と、
前記熱水を加圧状態にして前記コーヒー抽出液を前記第2の容器へ払い出す、払出工程と、
を含む、容器詰めコーヒー飲料の製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、上記容器詰めコーヒー飲料の製造方法により得られる容器詰めコーヒー飲料が提供される。
さらに、本発明によれば、コーヒー抽出液を作製する第1の容器と、前記コーヒー抽出液を貯留する第2の容器と、前記コーヒー抽出液を濾過する濾過フィルターとを備え、前記濾過フィルターが、前記第1の容器の内部、または前記第1の容器と前記第2の容器との間の領域に配されている抽出装置を用いて作製した容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法であって、
前記第1の容器にコーヒー豆および熱水を導入する、導入工程と、
前記熱水を加圧状態にして前記コーヒー抽出液を前記第2の容器へ払い出す、払出工程と、
を含む、容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法が提供される。
本発明によれば、製造効率に優れた容器詰めコーヒー飲料の製造方法、上記方法により得られる容器詰めコーヒー飲料、および容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法を提供できる。
本実施形態に係る容器詰めコーヒー飲料の製造方法に用いる抽出装置の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る容器詰めコーヒー飲料の製造方法の一例を示す概略図である。
<容器詰めコーヒー飲料の製造方法>
本実施形態にかかる容器詰めコーヒー飲料の製造方法は(以下、本製造方法ともいう。)、コーヒー抽出液を作製する第1の容器10と、前記コーヒー抽出液を貯留する第2の容器20と、前記コーヒー抽出液を濾過する濾過フィルター40とを備え、前記濾過フィルター40が、前記第1の容器10の内部、または第1の容器10と第2の容器20との間の領域に配されている抽出装置を用いる手法である。かかる製造方法は、第1の容器10にコーヒー豆および熱水を導入する導入工程と、熱水を加圧状態にして前記コーヒー抽出液を前記第2の容器20へ払い出す、払出工程と、を含む手法である。本製造方法によれば、コーヒー豆から抽出液を調製するためにかかる所要時間を削減することができるため、容器詰めコーヒー飲料の製造効率を向上させることが可能である。なお、本製造方法は、エアロプレス方式を採用したコーヒー抽出技術を工業的に利用し、容器詰めコーヒー飲料を作製するものである。
本実施形態に係る容器詰めコーヒー飲料とは、1977年に制定された「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約」にも記載されているように、コーヒー豆を原料とした飲料及びこれに糖類、乳製品、乳化された食用油脂その他の可食物を加え容器に密封した飲料のことを指す。一方、「飲用乳の表示に関する公正競争規約」によれば、2013年現在、重量百分率で乳固形分3.0%以上の成分を含有するものについては、「乳飲料」として扱われることになる。本実施形態に係るコーヒー飲料については、コーヒー豆を原料とした飲料であるため、重量百分率で乳固形分3.0%以上の成分を含有するものであったとしても、コーヒー飲料として扱うこととする。
まず、本製造方法に使用する抽出装置の構成について、図1を参照して説明する。なお、図1は、本実施形態に係る抽出装置の一例を示す概略図である。
図1に示すように、本製造方法に使用する抽出装置は、コーヒー抽出液を作製する第1の容器10と、コーヒー抽出液を貯留する第2の容器20と、コーヒー抽出液を濾過する濾過フィルター40とを備え、濾過フィルター40が、第1の容器10の内部、または第1の容器10と第2の容器20との間の領域に配されているものである。ここで、本抽出装置に設置する濾過フィルター40は、金属製であることが望ましい。こうすることで、第1の容器10内を加圧状態にした際においても、濾過フィルター40が破損したり変形したりすることなく、コーヒー豆から抽出された成分を含む溶液をコーヒー抽出液として効率よくフィルター濾過することが可能となる。また、金属製の濾過フィルター40である場合、コーヒー豆に由来する油分や甘味成分が、当該濾過フィルター40に付着して濾別される可能性を低減することができる。すなわち、金属製の濾過フィルター40を用いることにより、コーヒー豆に由来する油分や甘味成分を存分に含有したコーヒー抽出液を調製することができるため、呈味という観点において好ましい。
また、濾過フィルター40の濾過粒度(目開き)は、好ましくは、0.1mm以上0.25mm以下であり、さらに好ましくは、0.1mm以上0.2mm以下である。こうすることで、コーヒー豆に由来する残存固形成分が雑味としてコーヒー抽出液に混入してしまうことを防ぐことができる。
本製造方法に使用する抽出装置は、第1の容器10と第2の容器20との間の領域に、第1の容器10側の空間と第2の容器20側の空間とを区切り、かつ流路開閉機能を有したバルブ30を備えたものであることが好ましい。こうすることで、第1の容器10内で調製したコーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出す際の流量(以下、払出し流量ともいう。)を制御することが可能となる。
また、上述したバルブ30により払出し流量を制御した状態でコーヒー抽出液を第2の容器20へ導入する場合、コーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出している間においても、第1の容器10中に残存している当該コーヒー豆の内部に熱水を浸透させ続けることが可能となる。言い換えれば、コーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出している間にも第1の容器10内における加圧状態を常圧よりも高い状態に保持することが可能であるため、コーヒー豆由来の旨味成分を効率よく存分に抽出することが可能となる。
次に、本製造方法の詳細について、図2を参照して説明する。なお、図2は、本実施形態に係る容器詰めコーヒー飲料の製造方法の一例を示す概略図である。
まず、上述したバルブ30を閉状態に設定し、第1の容器10内にコーヒー豆および熱水を導入する。このとき、導入したコーヒー豆全量が熱水に浸漬するように、上記熱水を第1の容器10内に導入することが好ましい。こうすることで、第1の容器10内に導入したコーヒー豆全体からムラなく、当該コーヒー豆に由来する成分を抽出することが可能となる。また、第1の容器10へのコーヒー豆および熱水の導入順序は、第1の容器10内に対して両者を同時に導入してもよいし、コーヒー豆を導入してから熱水を導入してもよい。中でも、コーヒー豆に由来する成分を効率よく抽出する観点から、図2(a)および(b)に示すように、コーヒー豆を導入してから熱水を導入することが好ましい。なお、第1の容器10内に導入したコーヒー豆は、濾過フィルター40上に層をなして堆積することになる。
本製造方法において使用するコーヒー豆の大きさは、平均粒子径d50が、好ましくは、0.2mm以上1.5mm以下であり、さらに好ましくは、0.3mm以上1mm以下である。なお、一般に、コーヒー豆の平均粒子径d50が250μm程度である場合、かかるコーヒー豆は微細挽き豆と称される。同様に、平均粒子径d50が500μm程度である場合、かかるコーヒー豆は細挽き豆と称される。平均粒子径d50が1mm程度である場合、かかるコーヒー豆は中挽き豆と称され、2mm程度である場合、粗挽き豆と称される。すなわち、本製造方法にて使用するコーヒー豆は、一般に、微細挽き豆、細挽き豆あるいは中挽き豆に分類されるものであることが好ましい。こうすることで、短時間でコーヒー豆に由来する成分を効率よく抽出することが可能となり、結果として容器詰めコーヒー飲料の製造効率をより一層向上させることができる。
ここで、本製造方法に使用することができるコーヒー豆は、特に限定されるものではなく、生豆であっても焙煎豆であってもよい。さらに、使用するコーヒー豆の種類についても、特に限定されるものではなく、たとえば、メキシコ、グアテマラ、ブルーマウンテン、クリスタルマウンテン、コスタリカ、コロンビア、ベネズエラ、ブラジル・サントス、ハワイ・コナ、モカ、ケニア、キリマンジャロ、マンデリン、ロブスタ等が挙げられる。
本製造方法に使用する熱水の温度は、好ましくは、75℃以上94℃以下であり、さらに好ましくは、80℃以上94℃以下であり、最も好ましくは、85℃以上94℃以下である。こうすることで、コーヒー本来の香味感(フレーバー感)を損なうことなく短時間でコーヒー豆に由来する成分を効率よく抽出することが可能となる。
また、第1の容器10内に導入する熱水量は、好ましくは、コーヒー豆の2倍量以上10倍量以下であり、さらに好ましくは、2.5倍量以上5倍量以下である。こうすることで、第1の容器10内に導入したコーヒー豆全体を偏りなく熱水で湿らすことが可能となるため、結果として、かかるコーヒー豆から均一にコーヒー豆に由来する成分を短時間で抽出することが可能となる。
本製造方法においては、図2(c)に示すように、第1の容器10内にコーヒー豆および熱水を導入して当該コーヒー豆を熱水で浸漬した状態で所定時間保持することが好ましい。こうすることで、コーヒー豆中に含まれている炭酸ガスを放出することができるため、コーヒー本来の香味感(フレーバー感)を存分に引き出したコーヒー抽出液を調製することが可能となる。
上述したコーヒー豆を熱水で浸漬した状態で保持する時間は、好ましくは、20秒以上400秒以下であり、さらに好ましくは、30秒以上350秒以下である。こうすることで、第1の容器10内に導入したコーヒー豆を膨張させて炭酸ガスを放出することが可能であり、結果としてコーヒー豆が熱水に接触する表面積が増大するため、コーヒー豆に由来する香味成分(フレーバー成分)を存分に引き出したコーヒー抽出液を調製することが可能となる。
本製造方法においてはコーヒー豆を熱水で浸漬した状態で保持した後、図2(d)に示すように、第1の容器10内に上述した熱水とは異なる他の熱水(以下、第2の熱水とも示す。)を再度導入することが好ましい。こうすることで、コーヒー豆に由来する成分をより一層効果的に抽出することが可能となる。
本製造方法に使用する第2の熱水の温度は、好ましくは、75℃以上94℃以下であり、さらに好ましくは、80℃以上94℃以下であり、最も好ましくは、85℃以上94℃以下である。こうすることで、コーヒー本来の香味感を損なうことなくコーヒー豆に由来する成分を存分に抽出することが可能となる。
また、第1の容器10内に導入する第2の熱水量は、好ましくは、コーヒー豆の2倍量以上10倍量以下であり、さらに好ましくは、3倍量以上7倍量以下である。こうすることで、コーヒー豆から均一にコーヒー豆に由来する成分を抽出することが可能となる。
次いで、図2(e)に示すように、第1の容器10内に熱水でコーヒー豆を浸漬した状態で加圧して保持することが好ましい。こうすることで、後述するコーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出す工程の前に、コーヒー豆を構成する細胞の隅々にまで熱水を浸透させることが可能となるため、コーヒー豆に由来する成分の抽出効率をより一層向上させることが可能となる。
第1の容器10内を加圧状態にする際の加圧力は、コーヒー豆に由来する雑味を抽出することなくコーヒー成分を短時間で抽出する観点から、好ましくは、0.2MPa以上1MPa以下であり、さらに好ましくは、0.25MPa以上0.5MPa以下であることが好ましい。こうすることで、コーヒー豆を構成する細胞を破壊して雑味をコーヒー抽出液に混入させることなく、コーヒー豆に由来する成分を効率よく抽出することが可能となる。
また、加圧時間は、好ましくは、20秒以上90秒以下であり、さらに好ましくは、30秒以上60秒以下である。こうすることで、コーヒー豆に起因する雑味成分を抽出することなく存分にコーヒー豆に由来する成分を抽出することが可能となる。
次いで、図2(f)に示すように、第1の容器10内を加圧状態に保持したまま、抽出装置のバルブ30を開状態にして、コーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出す。このとき、抽出装置のバルブ30は、全開状態であっても、流量制限を施した半開状態であっても構わない。しかし、コーヒー豆に由来する成分を高濃度で抽出する観点から、抽出装置のバルブ30は、流量制限を施した半開状態であることが好ましい。また、上述した流量制限を施した半開状態は、バルブ30が全開状態にある時の流量を1としたとき、好ましくは0.3以上0.7以下であり、さらに好ましくは、0.4以上0.6以下である。こうすることで、雑味をコーヒー抽出液に混入させることなく、コーヒー豆に由来する成分を効率よく抽出することが可能となる。
上述したコーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出す際の加圧力は、コーヒー豆に由来する雑味を抽出することなくコーヒー成分を短時間で抽出する観点から、好ましくは、0.2MPa以上1MPa以下であり、さらに好ましくは、0.25MPa以上0.5MPa以下であることが好ましい。こうすることで、コーヒー豆を構成する細胞を破壊して雑味をコーヒー抽出液に混入させることなく、コーヒー豆に由来する成分を効率よく抽出したコーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出すことができる。
ここで、本製造方法は、上述したように、第1の容器10内を加圧状態に保持したままコーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出す手法を採用している。すなわち、本製造方法は、熱水を加圧状態にしてコーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出すものである。このようにしてコーヒー抽出液を払い出す際に、加圧力は、当然のことながら濾過フィルター40上に堆積したコーヒー豆層に対しても印加される。それ故、本製造方法によれば、コーヒー抽出液を払い出す際にもコーヒー豆に由来する成分を抽出し続けることが可能である。
また、本製造方法においては、上述したようにコーヒー豆層に対しても圧力が印加されるため、第1の容器10内に調整したコーヒー抽出液は、圧縮状態にある上記コーヒー豆層と、濾過フィルター40とを通過して第2の容器20へ払い出されることになる。このとき、コーヒー豆層は、圧縮状態にあるが故、濾過層としての機能をも果たすことになる。そのため、本製造方法によれば、従来の製造方法と比べて、より雑味の少ない濃厚な呈味を有するコーヒー抽出液を調製することが可能である。
上述した本製造方法により得られたコーヒー抽出液は、そのままの状態で容器に充填・密封してもよいし、かかるコーヒー抽出液の嗜好性を高める観点から、乳成分、甘味成分、香気成分、各種栄養成分、抽出物、着色剤、希釈剤等の食品添加物を添加してから容器に充填・密封してもよい。上記乳成分としては、生乳、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、生クリーム、濃縮乳、部分脱脂乳、練乳、粉乳、発酵乳等が挙げられる。また、上記甘味成分としては、砂糖などの糖類、マルチトール、エリスリトールなどの糖アルコール、アスパルテーム、サネット、アセスルファムカリウム、ステビア抽出物、ネオテーム、サッカリン、スクラロース等の高甘味度甘味料等が挙げられる。
また、本製造方法により得られたコーヒー飲料を充填する容器は、飲料業界で公知の密封容器であれば、適宜選択して用いることができる。その具体例としては、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)等)、アルミ、スチール等の単体もしくは複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。また、容器形状は、特に限定されるものではないが、たとえば、缶容器、ボトル容器等が挙げられる。
本製造方法は、従来の抽出方法と比べて、抽出時間が短く、コーヒー豆に由来するほぼ全ての固形物を除去することができる等の利点を有した抽出方法であるエアロプレス方式を採用したものであるため、雑味の少ない容器詰めコーヒー飲料の製造効率を向上させることが可能である。特に、本製造方法により作製された容器詰めコーヒー飲料は、従来の方法で得られたコーヒー飲料と比べて、粉っぽさのない、コーヒー豆に由来する油分や甘味成分が呈する旨味を味わうことが可能であり、かつフレーバー感豊かなものとすることができる。
また、本製造方法によれば、使用する熱水量やその温度等の各種因子を適切に選択することにより、得られるコーヒー抽出液の濃さを自在に制御することができる。具体的には、本製造方法によれば、エスプレッソと同等の濃さから、従来のペーパードリップ方式により得られる抽出液と同等の濃さまで、消費者の要求水準に合わせた種々の濃さのコーヒー抽出液を作製することが可能である。
<容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法>
本発明に係る容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法は、コーヒー抽出液を作製する第1の容器10と、前記コーヒー抽出液を貯留する第2の容器20と、前記コーヒー抽出液を濾過する濾過フィルター40とを備え、濾過フィルター40が、前記第1の容器10の内部、または第1の容器10と第2の容器20との間の領域に配されている抽出装置を用いて作製した容器詰めコーヒー飲料に関するものである。かかる呈味改善方法は、第1の容器10にコーヒー豆および熱水を導入する、導入工程と、熱水を加圧状態にしてコーヒー抽出液を第2の容器20へ払い出す、払出工程と、を含むものである。こうすることで、コーヒー豆の残存固形成分に由来する苦味や渋味が弱い、マイルドで口当たりがやわらかい印象の容器詰めコーヒー飲料を実現することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例>
まず、メッシュの直径が50cmであり、かつ総面積が1960cmである目開き0.18mmの濾過フィルター40を図1に示すように第1の容器10内に設置した。かかる第1の容器10内に、細挽き豆10kgと、90℃の熱水30Lをこの順で導入し、コーヒー豆を熱水で浸漬した状態で、300秒間保持した。次いで、第1の容器10内に、90℃の熱水50Lを導入した。次に、第1の容器10内の加圧状態を常圧から0.3MPaとなるように調整し、30秒間保持した。次いで、バルブ30を全開状態にすることで、コーヒー抽出液を得た。かかるコーヒー抽出液を得るまでに要した時間は、35分であった。
得られたコーヒー抽出液は、250cc入りの缶に充填・密封した後、121℃、10分の条件で加熱殺菌を行った。このようにして、実施例の容器詰めコーヒー飲料を作製した。
実施例の容器詰めコーヒー飲料は、市場に流通している従来の容器詰めコーヒー飲料と比べて、コーヒー豆の残存固形成分に由来する苦味や渋味が弱い、マイルドで口当たりがやわらかく雑味が少ない容器詰めコーヒー飲料であった。また、実施例の製造方法は、従来の容器詰めコーヒー飲料に係る製造方法と比べて、コーヒー抽出液の作製時間を短縮した製造効率という観点において優れたものであった。
10 第1の容器
20 第2の容器
30 バルブ
40 濾過フィルター

Claims (9)

  1. コーヒー抽出液を作製する第1の容器と、前記コーヒー抽出液を貯留する第2の容器と、前記コーヒー抽出液を濾過する濾過フィルターとを備え、前記濾過フィルターが、前記第1の容器の内部、または前記第1の容器と前記第2の容器との間の領域に配されている抽出装置を用いる容器詰めコーヒー飲料の製造方法であって、
    前記第1の容器にコーヒー豆および熱水を導入する、導入工程と、
    前記熱水を加圧状態にして前記コーヒー抽出液を前記第2の容器へ払い出す、払出工程と、
    を含む、容器詰めコーヒー飲料の製造方法。
  2. 前記払出工程の前に、加圧しながら前記熱水を保持する工程をさらに含む、請求項1に記載の容器詰めコーヒー飲料の製造方法。
  3. 前記導入工程が、
    前記コーヒー豆を前記熱水で浸漬する工程と、
    前記コーヒー豆を前記熱水に浸漬された状態で保持する工程と、
    を含む、請求項1または2に記載の容器詰めコーヒー飲料の製造方法。
  4. 前記導入工程が、コーヒー豆および熱水を格納している前記第1の容器に対して前記熱水とは別に熱水を導入する工程を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の容器詰めコーヒー飲料の製造方法。
  5. 前記濾過フィルターの濾過粒度が0.1mm以上0.25mm以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の容器詰めコーヒー飲料の製造方法。
  6. 前記払出工程における加圧力が0.2MPa以上1MPa以下である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の容器詰めコーヒー飲料の製造方法。
  7. 前記抽出装置が、前記第1の容器と前記第2の容器との間の領域に、前記第1の容器側の空間と前記第2の容器側の空間とを区切り、かつ流路開閉機能を有したバルブをさらに備えており、前記導入工程を行う際には、前記バルブが閉状態にある、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の容器詰めコーヒー飲料の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の容器詰めコーヒー飲料の製造方法により得られた、容器詰めコーヒー飲料。
  9. コーヒー抽出液を作製する第1の容器と、前記コーヒー抽出液を貯留する第2の容器と、前記コーヒー抽出液を濾過する濾過フィルターとを備え、前記濾過フィルターが、前記第1の容器の内部、または前記第1の容器と前記第2の容器との間の領域に配されている抽出装置を用いて作製した容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法であって、
    前記第1の容器にコーヒー豆および熱水を導入する、導入工程と、
    前記熱水を加圧状態にして前記コーヒー抽出液を前記第2の容器へ払い出す、払出工程と、
    を含む、容器詰めコーヒー飲料の呈味改善方法。
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