JP2016220467A - モータ - Google Patents

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JP2016220467A
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慶介 福永
Keisuke Fukunaga
慶介 福永
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Abstract

【課題】インナーロータ型のモータにおいて、ロータコアの変形を抑制しながら、ロータコアとシャフトとを強固に固定し、かつ、隣り合う磁極面の間において、ロータコア内の磁路を広くとることができる構造を提供する。
【解決手段】シャフト31Aは、略円筒状のシャフト本体61Aと、その外周面に設けられた少なくとも1つの凸部62Aとを有する。ロータコア32Aの内周面には、複数の凹部72Aが設けられている。凹部に凸部が嵌ることによって、シャフトに対するロータコアの相対的な回転を抑制する。また、シャフトは、複数の凹部の間に位置する肉厚部74Aに圧入される。これにより、ロータコアの変形を抑制しながら、ロータコアにシャフトを固定できる。また、凹部は、マグネットの磁極面の周方向中央と径方向に重なる位置に設けられる。このため、隣り合う磁極面の間において、ロータコア内の磁路を広くとることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータに関する。
従来、自動車に搭載され、モータの回転運動をボールねじにより直線運動に変換して出力する装置が知られている。この種の装置には、ステータの内側にロータが配置された、いわゆるインナーロータ型のモータが用いられる。特許第4945377号公報には、インナーロータ型のモータの一例が記載されている。
特許第4945377号公報
インナーロータ型のモータでは、ロータを構成するシャフトとコアとが、圧入または接着によって固定される。しかしながら、自動車の発進時や制動持には、ロータを構成するシャフトとコアとの間に、大きな負荷が加わる。このため、長期に使用していると、シャフトとコアとの間の圧入または接着による固定が、緩む場合がある。
特許第4945377号公報には、コアとシャフトとの間に緩みやがたつきが生じることを防止するために、コアプレートに凹凸を設けることが記載されている。ただし、特許第4945377号公報の構造では、マグネットの磁極間に位置するコアを径方向に切り欠くことで凹凸を設けている。このため、コアプレートの磁極間における径方向の厚みが薄くなり、磁束がコアの外に漏れてしまう可能性がある。磁束の漏れが発生すると、モータの駆動時に、トルクを十分に発生させることが困難となる。
特に、自動車用のモータでは、円筒状のシャフトの内側に、ボールねじを配置する場合がある。その場合、シャフトの外形が大きくなるので、シャフトの径方向外側において、コアの径方向の厚みを確保しにくい。したがって、コア内の磁路を広くとることが、より困難となる。
本発明の目的は、インナーロータ型のモータにおいて、ロータコアの変形を抑制しながら、ロータコアとシャフトとを強固に固定し、かつ、隣り合う磁極面の間において、ロータコア内の磁路を広くとることができる構造を提供することである。
本願の例示的な第1発明は、回転可能に支持されるロータと、前記ロータの径方向外側に配置されるステータと、を有し、前記ロータは、中心軸に沿って延びるシャフトと、前記シャフトの径方向外側に位置する筒状のロータコアと、前記ロータコアに保持され、径方向に磁化された複数のマグネットと、を有し、前記シャフトは、略円筒状のシャフト本体と、前記シャフト本体の外周面に設けられた少なくとも1つの凸部と、を有し、前記複数のマグネットは、前記ロータコアの内周面よりも径方向外側に位置し、かつ、隣り合うマグネットが互いに異なる磁極となるように、周方向に配列され、前記ロータコアは、その内周面に周方向に間隔をあけて設けられ、各々が軸方向に延びる複数の凹部と、前記複数の凹部の間に位置する肉厚部と、を有し、前記複数の凹部の各々の少なくとも一部分は、前記マグネットの磁極面の周方向中央と、径方向に重なり、前記凸部は、前記凹部内に配置され、前記肉厚部の径方向内側の面に、前記シャフト本体の外周面が圧入される、モータである。
本願の例示的な第1発明によれば、凹部に凸部が嵌ることによって、シャフトに対するロータコアの相対的な回転を抑制できる。また、ロータコアの肉厚部にシャフトを圧入する。これにより、ロータコアの変形を抑制できる。また、凹部は、磁極面の周方向中央と径方向に重なる位置に設けられる。このため、隣り合う磁極面の間において、ロータコア内の磁路を広くとることができる。
図1は、第1実施形態に係るモータの断面図である。 図2は、第2実施形態に係るモータの縦断面図である。 図3は、第2実施形態に係るシャフトの斜視図である。 図4は、第2実施形態に係るロータコアおよびマグネットの斜視図である。 図5は、第2実施形態に係るロータの断面図である。 図6は、第2実施形態に係るロータの部分断面図である。 図7は、変形例に係るシャフトの断面図である。 図8は、変形例に係るシャフトの断面図である。 図9は、変形例に係るロータの断面図である。
以下に、モータの例を開示する。なお、本開示では、ロッドの中心軸に沿う方向を「軸方向」、ロッドの中心軸に直交する方向を「径方向」、ロッドの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本開示では、軸方向を前後方向として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、この前後方向の定義により、モータの製造時および使用時の向きを限定する意図はない。
また、本開示において「平行な方向」とは、略平行な方向も含む。また、本開示において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
<1.第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るモータ1Aの断面図である。図1に示すように、モータ1Aは、ステータ22Aとロータ30Aとを有する。ロータ30Aは、中心軸9Aを中心として回転可能に支持される。ステータ22Aは、ロータ30Aの径方向外側に配置される。
ロータ30Aは、中心軸9Aに沿って延びるシャフト31A、筒状のロータコア32A、および複数のマグネット33Aを有する。シャフト31Aは、略円筒状のシャフト本体61Aと、少なくとも1つの凸部62Aとを有する。凸部62Aは、シャフト本体61Aの外周面に設けられる。ロータコア32Aは、シャフト31Aの径方向外側に位置する。複数のマグネット33Aは、ロータコア32Aの内周面よりも径方向外側に位置し、ロータコア32Aに保持される。各マグネット33Aは、径方向に磁化される。また、複数のマグネット33Aは、隣り合うマグネット33Aが互いに異なる磁極となるように、周方向に配列される。
図1に示すように、ロータコア32Aは、複数の凹部72Aと、複数の肉厚部74Aとを有する。複数の凹部72Aは、ロータコア32Aの内周面に設けられる。また、複数の凹部72Aは、周方向に間隔をあけて配置される。各凹部72Aは、軸方向に延びる。肉厚部74Aは、複数の凹72A部の間に位置する。
シャフト31Aの凸部62Aは、ロータコア32Aの凹部72A内に配置される。このように、凹部72Aに凸部62Aが嵌ることによって、シャフト31Aに対するロータコア32Aの相対的な回転が抑制される。また、シャフト本体61Aの外周面は、ロータコア32Aのうち、径方向の寸法が大きい肉厚部74Aの径方向内側の面に対して、圧入される。このため、圧入に伴うロータコア32Aの変形が抑制される。
また、図1に示すように、各凹部72Aの少なくとも一部分は、マグネット33Aの磁極面の周方向中央と、径方向に重なる。マグネット33Aと凹部72Aとを、このような位置関係にすれば、ロータコア32A内の磁束に対する影響を抑えながら、凹部72Aを設けることができる。また、隣り合うマグネット33Aの磁極面の間において、ロータコア32A内の磁路を広くとることができる。
<2.第2実施形態>
<2−1.モータの全体構成>
図2は、第2実施形態に係るモータ1の中心軸9を含む縦断面図である。以下では、説明の便宜上、図2における右側を「前」とし、図2における左側を「後」とする。このモータ1は、ボールねじを用いて、回転運動を軸方向の直線運動に変換し、ロッド4を前後方向に移動させる装置である。モータ1は、例えば、自動車に搭載され、自動車内の各部を駆動させるために用いられる。ただし、同等の構造を、家電製品、OA機器、医療機器等に搭載されるモータに適用してもよい。
このモータ1は、ステータ22の径方向内側にロータ30が配置された、いわゆるインナーロータ型のモータである。図2に示すように、モータ1は、静止部2、回転部3、およびロッド4を有する。静止部2は、駆動対象となる機器の枠体に固定される。回転部3は、静止部2に対して、回転可能に支持される。ロッド4は、柱状の部材であり、中心軸9に沿って水平に配置される。ロッド4は、その外周面に、螺旋状の第1ねじ溝41を有する。
静止部2は、ハウジング21、ステータ22、後軸受部23、および前軸受部24を有する。
ハウジング21は、筒状部211、後壁部212、および前壁部213を有する。筒状部211は、ステータ22およびロータ30の径方向外側において、軸方向に略円筒状に延びる。後壁部212は、ステータ22の後方において、中心軸9に対して略垂直に広がる。後壁部212の中央には、ロッド4および後述するシャフト31を通すための後部円孔214が設けられる。前壁部213は、ステータ22の前方において、中心軸9に対して略垂直に広がる。前壁部213の中央には、ロッド4および後述するシャフト31を通すための前部円孔215が設けられる。
筒状部211、後壁部212、および前壁部213の材料には、例えば、アルミニウムやステンレス等の金属が用いられる。図2の例では、筒状部211と後壁部212とが一部材で構成され、前壁部213が他部材で構成されている。ただし、筒状部211と前壁部213とが一部材で構成され、後壁部212が他部材で構成されていてもよい。
ステータ22は、後述するロータ30の径方向外側に配置される。ステータ22は、ステータコア51と、複数のコイル52とを有する。ステータコア51には、例えば、複数の電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板が用いられる。ステータコア51は、円環状のコアバック511と、コアバック511から径方向内側へ向けて突出した複数のティース512とを有する。コアバック511は、中心軸9と略同軸に配置される。また、コアバック511の外周面は、ハウジング21の筒状部211の内周面に、固定される。複数のティース512は、周方向に等間隔に配列される。
コイル52は、各ティース512の周囲に巻かれた導線により形成される。ティース512の表面には、絶縁塗装が施される。絶縁塗装は、ティース512とコイル52との間に介在することによって、ティース512とコイル52とが電気的に導通することを防止する。なお、絶縁塗装に代えて、樹脂製の部材であるインシュレータを、ティース512とコイル52との間に介在させてもよい。
後軸受部23および前軸受部24は、ハウジング21と、ロータ30側のシャフト31との間に配置される。本実施形態の後軸受部23および前軸受部24には、球体5を介して外輪と内輪とを相対回転させるボールベアリングが、使用されている。これにより、ハウジング21に対してシャフト31が、回転可能に支持される。ただし、ボールベアリングに代えて、すべり軸受や流体軸受等の他方式の軸受が、使用されていてもよい。
回転部3は、ステータ22から生じる回転磁界によって回転するロータ30と、ロータ30に固定されたボールナット35とを有する。ロータ30は、シャフト31、ロータコア32、複数のマグネット33、およびロータカバー34を有する。
シャフト31は、ロッド4の径方向外側において、軸方向に略円筒状に延びる。シャフト31は、上述した後軸受部23および前軸受部24に支持されながら、中心軸9を中心として回転する。
ロータコア32は、シャフト31の径方向外側において、軸方向に筒状に延びる。ロータコア32には、複数の電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板が用いられる。シャフト31は、ロータコア32の中央に設けられた貫通孔に圧入される。これにより、シャフト31とロータコア32とが、互いに固定される。また、ロータコア32の外周面は、周方向に配列された複数の平面部321を含む。各平面部321は、径方向に対して略垂直かつ平坦に拡がる。
複数のマグネット33は、ロータコア32の外側面に保持される。各マグネット33の径方向内側の面は、ロータコア32の平面部321に、例えば接着剤で固定される。各マグネット33は径方向に磁化され、その径方向外側の面および径方向内側の面が、N極またはS極の磁極面となる。各マグネット33の径方向外側の面と、ティース512の径方向内側の端面とは、僅かな隙間を介して径方向に対向する。また、複数のマグネット33は、隣り合うマグネット33が互いに異なる磁極となるように、周方向に配列される。
ロータカバー34は、円筒部341と、環状板部342とを有する。円筒部341は、複数のマグネット33の径方向外側において、軸方向に円筒状に延びる。円筒部341の内周面は、複数のマグネット33の径方向外側の面に接触する。環状板部342は、円筒部341の前端部から径方向内側へ向けて延びる。環状板部342の後側の面は、複数のマグネット33の前端面およびロータコア32の前端面に接触する。モータ1の駆動時には、複数のマグネット33に遠心力がかかる。しかしながら、マグネット33の径方向外側への飛び出しは、ロータカバー34によって防止される。また、仮に、マグネット33に欠けが生じたとしても、マグネット33の破片の外部への飛散は、ロータカバー34によって抑制される。
なお、環状板部342は、円筒部341の後端部から径方向内側に向けて延びていてもよい。その場合、環状板部342の前側の面が、複数のマグネット33の後端面およびロータコア32の後端面に接触する。また、環状板部342は、円筒部341の前端部および後端部の双方から、径方向内側に向けて延びていてもよい。
ボールナット35は、シャフト31の径方向内側に配置される。ボールナット35は、軸方向に略円筒状に延びる。ボールナット35の外周面は、シャフト31の内周面に固定される。また、ボールナット35は、その内周面に螺旋状の第2ねじ溝351を有する。ロッド4の第1ねじ溝41と、ボールナット35の第2ねじ溝351との間の径方向の隙間には、複数の球体5が介在する。
このようなモータ1において、コイル52に駆動電流が供給されると、ステータコア51の複数のティース512に、磁束が生じる。そして、ティース512とマグネット33との間の磁束の作用により、周方向のトルクが発生する。その結果、ロータ30およびボールナット35が、中心軸9を中心として回転する。また、ボールナット35が回転すると、ボールナット35の回転方向の運動が、複数の球体5によって、軸方向の運動に変換されて、ロッド4へ伝達される。その結果、ロッド4が軸方向に移動する。
<2−2.ロータ30の詳細な構造について>
続いて、ロータ30に含まれるシャフト31、ロータコア32、および複数のマグネット33の、より詳細な構造について説明する。
図3は、シャフト31の斜視図である。図3に示すように、シャフト31は、略円筒状のシャフト本体61と、複数の凸部62とを有する。複数の凸部62は、シャフト本体61の外周面に設けられる。シャフト31の製造時には、まず、シャフト本体61と複数の凸部62とを、それぞれ別部材として形成する。その後、シャフト本体61の外周面に、複数の凸部62を、例えば溶接にて固定する。ただし、シャフト本体61と複数の凸部62とを、鋳造等により一体の部材として形成してもよい。
複数の凸部62は、ロータコア32と重なる軸方向の位置に配置される。また、複数の凸部62は、周方向に略等間隔に配置される。各凸部62は、シャフト本体61の外周面に沿って、軸方向に延びる。
図4は、ロータコア32およびマグネット33の斜視図である。上述の通り、ロータコア32には積層鋼板が用いられる。ロータコア32の製造時には、複数の電磁鋼板を軸方向に積層しながら、軸方向に圧力を加えることで、各電磁鋼板を部分的に塑性変形させる。これにより、各電磁鋼板に、軸方向に塑性変形されたかしめ部71を形成する。そして、複数の電磁鋼板のかしめ部71を軸方向に重ねることによって、複数の電磁鋼板を互いに固定する。
図4に示すように、ロータコア32の内周面には、複数の凹部72が設けられている。複数の凹部72は、周方向に等間隔に配置される。また、各凹部72は、ロータコア32の内周面の前端から後端まで、軸方向に延びる。ロータコア32は、複数の肉薄部73と、肉薄部73よりも径方向の寸法が大きい複数の肉厚部74とを有する。複数の肉薄部73は、それぞれ、凹部72の径方向外側に位置する。複数の肉厚部74は、それぞれ、隣り合う凹部72の間に位置する。すなわち、複数の肉薄部73と複数の肉厚部74とは、周方向に交互に配列される。
複数のマグネット33は、それぞれ、肉薄部73の外周面と、その両隣に位置する一対の肉厚部74の外周面と、の双方に亘って配置される。各マグネット33は、内側磁極面331(図2,図5参照)と外側磁極面332とを有する。内側磁極面331は、マグネット33の径方向内側の面である。内側磁極面331は、径方向に対して略垂直かつ平坦に広がる。外側磁極面332は、マグネット33の径方向外側の面である。外側磁極面332は、径方向外側へ向けて曲面状に膨らむ。このため、マグネット33の周方向の中央部における径方向の厚みは、マグネット33の周方向の両端部における径方向の厚みよりも厚い。本実施形態では、各マグネット33の外側磁極面332が、中心軸9を中心とする円筒面の一部となっている。このように、マグネット33の周方向の中央部を両端部よりも厚くすれば、ロータ30の径方向の寸法を抑えながら、マグネット33の体積を大きくすることができる。これにより、強い磁力を得ることができる。
図5は、ロータ30の中心軸9に直交する断面図である。図6は、ロータ30の中心軸9に直交する部分断面図である。図5および図6に示すように、シャフト31の複数の凸部62は、ロータコア32の複数の凹部72内に、それぞれ配置される。このように、凹部72に凸部62が嵌ることによって、シャフト31に対するロータコア32の相対的な回転が抑制される。図5および図6のように、このロータ30では、凸部62の軸方向に見た形状と、凹部72の軸方向に見た形状とが、いずれも矩形である。また、凸部62の周方向の両端面の少なくとも一方は、凹部72側の面に接触している。これにより、シャフト31に対するロータコア32の相対的な回転が、より抑制される。
シャフト本体61の外周面は、ロータコア32の肉厚部74の径方向内側の面に、圧入される。一方、図6中に拡大して示したように、凸部62の径方向外側の端面と、凹部72との間には、径方向の隙間80が介在する。すなわち、このロータ30では、ロータコア32の肉薄部73ではなく、肉厚部74に対して、シャフト31が圧入される。これにより、ロータコア32の変形を抑えながら、ロータコア32とシャフト31とを強固に固定できる。
ロータコア32は、各マグネット33の内側磁極面331からの磁束を通す磁路となる。このため、凹部72を設ける位置によっては、ロータコア32内の磁路に影響を及ぼす場合がある。しかしながら、このロータ30では、各凹部72の少なくとも一部分が、マグネット33の内側磁極面331の周方向中央と、径方向に重なる。このような位置に凹部72を配置すれば、隣り合うマグネット33の内側磁極面331の間において、ロータコア32内の磁路を広くとることができる。
特に、このロータ30では、凹部72の周方向の幅w1が、内側磁極面331の周方向の幅をw2よりも小さい。そして、各凹部72の全体が、単一のマグネット33の内側磁極面331と、径方向に重なる。これにより、隣り合うマグネット33の内側磁極面331の間において、ロータコア32内の磁路を、より広くとることができる。
また、図6中に鎖線Lで示したように、このロータ30では、凹部72の周方向中央と、マグネット33の内側磁極面331の周方向中央とが、径方向に重なる。これにより、隣り合うマグネット33の内側磁極面331の間において、ロータコア32内の磁路を、さらに広くとることができる。
なお、隣り合うマグネット33の内側磁極面331の間において、ロータコア32内の磁路をより広くとるためには、凹部72の周方向の幅w1を、より小さくすることが好ましい。例えば、凹部72の周方向の幅w1を、内側磁極面331の周方向の幅w2の半分よりも小さくすることが好ましい。また、凹部72の周方向の幅w1を、内側磁極面331の周方向の幅w2の1/3倍よりも小さくすると、さらに好ましい。
また、このロータ30では、シャフト31の凸部62の数と、ロータコア32の凹部72の数と、マグネット33の内側磁極面331の数とが、全て同数である。そして、1つの内側磁極面331に対して、凸部62および凹部72が1つずつ設けられている。このようにすれば、ロータ30の周方向の質量分布の偏りを、抑えることができる。また、凸部62および凹部72が磁束の流れに影響を及ぼすとしても、その影響は、全ての内側磁極面331に対して均等となる。したがって、全ての内側磁極面331から生じる磁束を、ロータコア32内の磁路に、均等に流すことができる。
また、このロータ30では、全ての凹部72に凸部62が嵌っている。このため、モータ1の駆動時にシャフト31とロータコア32との間にかかる周方向の負荷を、複数の凸部62に分散させることができる。これにより、シャフト31に対するロータコア32の相対的な回転を、より抑制できる。
また、このロータ30では、ロータコア32の肉厚部74に、かしめ部71が設けられている。ロータコア32の製造時には、かしめ部71に大きな圧力が加わる。このため、かしめ部71を設ける位置によっては、電磁鋼板に不要な変形が生じる場合がある。しかしながら、肉薄部73ではなく肉厚部74にかしめ部71を設けることで、電磁鋼板の不要な変形を抑えることができる。
<3.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態には限定されない。
図7は、一変形例に係るシャフト31Bの部分分解断面図である。図7のシャフト31Bは、シャフト本体61Bと、別部材の複数の凸部62Bとを、互いに固定することにより得られる。シャフト本体61Bの外周面は、複数の平面状のシャフト平面部611Bを含む。各シャフト平面部611Bは、径方向に対して垂直に広がる。また、凸部62Bは、平面状の凸部平面部621Bを有する。シャフト31Bの製造時には、シャフト平面部611Bに凸部平面部621Bを接触させるとともに、溶接等でシャフト本体61Bと凸部62Bとを、互いに固定する。このように、平面部同士を接触させる構造にすれば、シャフト本体61Bの外周面に対して、凸部62Bを周方向に精度よく位置決めできる。
図8は、他の変形例に係るシャフト31Cの断面図である。図8のシャフト31Cは、シャフト本体61Cと、別部材の複数の凸部62Cとを、互いに固定することにより得られる。シャフト本体61Cの外周面は、径方向内側に向かって窪む溝612Cを有する。シャフト31Cの製造時には、別部材である凸部62Cの一部分を、溝612C内に配置するとともに、溶接等でシャフト本体61Cと凸部62Cとを、互いに固定する。このように、シャフト本体61Cの溝612Cに凸部62Cが嵌る構造にすれば、シャフト本体61Cの外周面に対して、凸部62Cを周方向により精度よく位置決めできる。また、シャフト本体61Cに対する凸部62Cの周方向の位置ずれを防止して、シャフト本体61Cと凸部62Cとを、より強固に固定できる。
図9は、他の変形例に係るロータ30Dの断面図である。図9の例では、マグネット33Dの数(内側磁極面331Dの数)が8つであるのに対し、凸部62Dの数と凹部72Dの数とが、それぞれ4つである。このように、凸部62Dの数および凹部72Dの数は、マグネット33Dの数よりも少なくてもよい。図9のように、内側磁極面331Dに対して1つおきに凹部72Dを配置すれば、隣り合う内側磁極面331Dの間において、ロータコア32D内の磁路を、より広くとることができる。
また、凸部の数を、凹部の数よりも少なくしてもよい。すなわち、ロータコアは、凸部が配置されない凹部を有していてもよい。例えば、凹部の数が4つである場合に、凸部の数を2つとしてもよい。シャフトは、少なくとも1つの凸部を有し、当該凸部が、ロータコアの凹部内に配置されていればよい。
また、上記の実施形態では、複数のマグネットが、ロータコアの外側面に固定されていた。しかしながら、複数のマグネットは、ロータコアの外側面よりも径方向内側に、配置されていてもよい。例えば、ロータコアを軸方向に貫く複数の孔を設け、各孔の内部にマグネットを固定してもよい。複数のマグネットは、少なくともロータコアの内周面よりも径方向外側に位置していればよい。
また、各部材の細部の形状については、本願の各図に示された形状と、相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本発明は、モータに利用できる。
1,1A モータ
2 静止部
3 回転部
4 ロッド
5 球体
9,9A 中心軸
21 ハウジング
22,22A ステータ
23 後軸受部
24 前軸受部
30,30A,30D ロータ
31,31A,31B,31C シャフト
32,32A,32D ロータコア
33,33A,33D マグネット
34 ロータカバー
35 ボールナット
61,61A,61B,61C シャフト本体
62,62A,62B,62C,62D 凸部
71 かしめ部
72,72A,72D 凹部
73 肉薄部
74,74A 肉厚部
80 隙間
321 平面部
331,331D 内側磁極面
332 外側磁極面
611B シャフト平面部
612C 溝
621B 凸部平面部

Claims (13)

  1. 回転可能に支持されるロータと、
    前記ロータの径方向外側に配置されるステータと、
    を有し、
    前記ロータは、
    中心軸に沿って延びるシャフトと、
    前記シャフトの径方向外側に位置する筒状のロータコアと、
    前記ロータコアに保持され、径方向に磁化された複数のマグネットと、
    を有し、
    前記シャフトは、
    略円筒状のシャフト本体と、
    前記シャフト本体の外周面に設けられた少なくとも1つの凸部と、
    を有し、
    前記複数のマグネットは、前記ロータコアの内周面よりも径方向外側に位置し、かつ、隣り合うマグネットが互いに異なる磁極となるように、周方向に配列され、
    前記ロータコアは、
    その内周面に周方向に間隔をあけて設けられ、各々が軸方向に延びる複数の凹部と、
    前記複数の凹部の間に位置する肉厚部と、
    を有し、
    前記複数の凹部の各々の少なくとも一部分は、前記マグネットの磁極面の周方向中央と、径方向に重なり、
    前記凸部は、前記凹部内に配置され、
    前記肉厚部の径方向内側の面に、前記シャフト本体の外周面が圧入される、モータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記複数の凹部の各々の周方向中央が、前記磁極面の周方向中央と、径方向に重なる、モータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のモータにおいて、
    前記複数の凹部の各々の全体が、単一の前記磁極面と径方向に重なる、モータ。
  4. 請求項3に記載のモータにおいて、
    前記複数の凹部の各々の周方向の幅は、前記磁極面の周方向の幅の半分よりも小さい、モータ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記凸部の数は、前記凹部の数よりも少ない、モータ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記シャフト本体と、前記凸部とは、別部材であり、
    前記シャフト本体に前記凸部が固定される、モータ。
  7. 請求項6に記載のモータにおいて、
    前記シャフト本体は、平面状のシャフト平面部を有し、
    前記凸部は、平面状の凸部平面部を有し、
    前記シャフト平面部と前記凸部平面部とが接触する、モータ。
  8. 請求項6または請求項7に記載のモータにおいて、
    前記シャフト本体は、外周面に径方向内側に向かって窪む溝を有し、
    前記凸部の一部分が、前記溝内に配置される、モータ。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記凹部と前記凸部との間に、径方向の隙間が介在する、モータ。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記凹部および前記凸部は、軸方向に見て矩形である、モータ。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記凹部の数は、前記磁極面の数よりも少ない、モータ。
  12. 請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記凹部の数と、前記磁極面の数とが、同数である、モータ。
  13. 請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記ロータコアは、軸方向に積層された複数の鋼板で構成され、
    前記複数の鋼板は、軸方向に塑性変形されたかしめ部が軸方向に重なることにより、互いに固定され、
    前記かしめ部が、前記肉厚部に位置する、モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113098167A (zh) * 2019-12-23 2021-07-09 绿达光电股份有限公司 模块化马达转子及模块化马达转子结构

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