JP2016220141A - 遠隔検針システム - Google Patents
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Abstract
【課題】変圧器の二次側から分岐した複数の低圧配電線により構成される電力線ネットワークに接続された電力線モデム間の通信品質を向上させる。【解決手段】遠隔検針システム1Aは、変圧器5Aの二次側から分岐した第1及び第2の低圧配電線6A1,6A2と、低圧配電線6A1を需要家宅9内に引き込む引込線10に接続され、電力メータに設置された親機モデム8Aと、低圧配電線6A1又は6A2を需要家宅9内に引き込む引込線10に接続され、親機モデム8Aが設置された電力メータよりも下流側の電力メータに配置された子機モデム8Bと、親機モデム8Aが接続された引込線10上に設置され少なくとも一つ磁性コアを含む信号調整器15とを備える。信号調整器15は、引込線10上の親機モデム8Aの接続点よりも管轄の需要家宅9側に設置されている。【選択図】図2
Description
本発明は、電力線通信を用いた電力使用量の遠隔検針システムに関するものである。
近年、電力使用量を遠隔地から収集する遠隔検針システムの導入が進められている。マンション等の集合住宅に遠隔検針システムを導入する場合、集合住宅の各戸にスマートメータと呼ばれる次世代の電力メータが設置され、電力使用量の検針が例えば30分毎に行われる。検針データは電力メータの通信機能によって電力会社のサーバに転送される。
PLC(Power Line Communication:電力線通信)を利用した遠隔検針システムでは、電力線モデムが電力メータに内蔵(または外付け)され、検針データが電力線経由で収集される。各電力メータには電力線モデムの子機(子機モデム)が設けられ、多数の電力メータからの検針データは子機モデムから電力線モデムの親機(親機モデム)に送られ、親機モデムからWAN(Wide Area Network:広域通信ネットワーク)経由でサーバに転送される。このシステムでは電力メータが接続された電力線を通信路として利用するので、新規に通信線を敷設する必要がなく、導入コストの面で非常に有利である。
親機モデムと子機モデムとの間の通信品質を高めるため、例えば特許文献1には、低圧配電線の中性線(接地線)に誘導結合方式により接続された親機モデムと、2本の非接地線のいずれか一方と接地線との両方に容量結合方式により接続された子機モデムとを備えた電力線通信システムが開示されている。また特許文献2には、トランスや分電盤、電力メータでの信号損失が大きいことを考慮して、それらをバイパスする信号線を設けた構成を有する電力線通信システムが開示されている。また特許文献3には、配電盤などにブロッキングフィルタを配置して電力線通信ネットワークを相互に分離する電力線通信システムが開示されている。
集合住宅の多くは敷地内に変電設備を有しており、高圧配電線は変電設備を収容する電気室に引き込まれ、電気室内で商用電圧に変換された後、建物内の各戸に配電される。ここで、集合住宅内の戸数が多い場合、低圧配電線を複数の系統に分岐させる必要がある。配電系統ごとに親機モデムを用意する場合には、各親機モデムをWANに接続するための回線コストが増加するという問題がある。また親機モデムは多機能であるため高価であり、親機モデムの設置台数の増加により設備コストが増加するという問題もある。
したがって、低圧配電線が複数に分岐している電力線ネットワークでは、各低圧配電線上の子機モデムに対して共通する1つの親機モデムを用いることが望ましい。特に、電気室に親機モデムを設置できない場合には、いずれか一つの分岐線に接続された一つの電力メータ内に親機モデムを設け、他のすべての電力メータには子機モデムを搭載することにより、子機モデムが搭載された電力メータの検針データは、電力線ネットワークを介して1つの親機モデムに転送され、親機モデムを介してセンターに転送するという形態が望ましい。
しかし、高層マンションなどの大規模な集合住宅では、変圧器が設置された電気室から需要家宅までの距離が非常に長い場合があり、仮に電気室に最も近い需要家宅の電力メータに親機モデムを設置したとしても、別系統の子機モデムとの間で通信する場合には、信号の減衰によって通信ができないという問題が生じる。信号の減衰をカバーするため、例えば信号を中継するリピータ装置を電気室内又はその近傍に設けることも可能であるが、その場合には設置コスト(機器コスト・工事コスト)やランニングコストが増えたり、リピータ装置が故障してしまうと、配下の子機モデムとの通信が不可能になるという問題がある。
また、親機モデムが設置された系統の分岐線と、別系統の分岐線とを電力線通信専用のバイパス線にて接続し通信を行う方法もあるが、各系統の分岐線が別々のパイプシャフトに収容されていることが一般的であり、電気室から離れた高層階などでバイパス線を追加設置するための工事は大規模なものとなり、コストもかかることから容易ではない。
さらに、リピータ装置を設置する場合やバイパス線を設置する場合には、工事を行う際に停電させることが必要になるため、必然的に集合住宅の管理組合などから承認を得るためのハードルが高くなってしまう。
また、一つの電力メータだけに親機モデムを設ける場合において、当該電力メータが設置された需要家宅内に多数の家電機器が存在し、特にインピーダンスが低い家電機器が含まれる場合には、需要家宅内のインピーダンスが低くなる一方、電気室側はトランスまでのケーブルが長く、インピーダンスが高く見えるため、親機モデムからの信号が需要家宅内に流れやすい反面、低圧配電線の幹線側に流れにくいという問題がある。すなわち、親機モデムからの信号が遠方の子機モデムまで届きにくく、特に別系統の電力線モデムとの間での通信品質が悪いか、あるいは全く信号が届かないという問題がある。
したがって、本発明の目的は、変圧器の二次側から分岐した複数の低圧配電線によって構成される電力線ネットワークに接続された電力線モデム間の通信品質を向上させることが可能な遠隔検針システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の側面による遠隔検針システムは、高圧配電線の電圧を降圧して商用電圧に変換する変圧器と、前記変圧器の二次側から分岐して延びる第1及び第2の低圧配電線と、前記第1の低圧配電線を第1の需要家宅に引き込む第1の引込線に接続された第1の電力メータと、前記第1の電力メータに設置され、前記第1の引込線に接続された親機モデムと、前記第1の低圧配電線を第2の需要家宅に引き込む第2の引込線に接続された第2の電力メータと、前記第2の電力メータに設置され、前記第2の引込線に接続され、前記第1の低圧配電線を介して前記親機モデムと電力線通信を行う第1の子機モデムと、前記第2の低圧配電線を第3の需要家宅に引き込む第3の引込線に接続された第3の電力メータと、前記第3の電力メータに設置され、前記第3の引込線に接続され、前記第2の低圧配電線及び前記第1の低圧配電線を介して前記親機モデムと電力線通信を行う第2の子機モデムと、前記第1の引込線に取り付けられた第1の信号調整器とを備え、前記第1の信号調整器は、前記親機モデムの前記第1の引込線との接続点よりも前記第1の需要家宅側に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、親機モデムの接続点よりも第1の需要家宅側の第1の引込線のインピーダンスが第1の信号調整器によって高められるので、親機モデムから第1の低圧配電線側へ送り出されるPLC信号の信号レベルを大きくすることができる。したがって、親機モデムと子機モデムとの間で送受信される信号のレベルを強めることができ、特に互いに別系統の低圧配電線に接続された親機モデムと子機モデムとの間の電力線通信の品質を高めることができる。
本発明において、前記第1の引込線は、前記第1及び第2の引込線を含む前記第1の低圧配電線に接続された複数の引込線の中で前記第1の低圧配電線の最も上流側に接続されていることが好ましい。このように、親機モデムを第1の低圧配電線の最も上流側に配置することにより、親機モデムと第2の低圧配電線上の各子機モデムとの間の信号伝送距離を短くすることができ、本発明の効果を高めることができる。
本発明による遠隔検針システムは、前記第2の引込線に取り付けられた第2の信号調整器をさらに備えることが好ましい。この構成によれば、第2の需要家宅側の第2の引込線のインピーダンスが第2の信号調整器によって高められるので、親機モデムから第1の低圧配電線側へ送り出されるPLC信号の信号レベルを大きくすることができる。したがって、親機モデムと子機モデムとの間で送受信される信号のレベルを強めることができ、特に互いに別系統の低圧配電線に接続された親機モデムと子機モデムとの間の電力線通信の品質を高めることができる。
本発明において、前記第2の需要家宅は前記第1の需要家宅の隣家であり、前記第2の信号調整器は、前記第1の子機モデムの前記第2の引込線との接続点よりも前記第1の低圧配電線側に設けられていることが好ましい。ここにいう隣家とは、第1の需要家宅内に引き込まれた第1の引込線の第1の低圧配電線との接続点と、第2の需要家宅内に引き込まれた第2の引込線の第1の低圧配電線との接続点との間に、他の引込線の接続点が存在せず、引込線の接続位置が隣接していることを意味するものである。この構成によれば、隣家の低インピーダンスの影響を確実に低減することができる。
前記第2の引込線は、配線工事や保守管理のし易さから前記第1の低圧配電線の前記第1の引込線との接続点に接続されていることが少なくない。このように第1及び第2の引込線の接続点が第1の低圧配電線上で一致する場合には、親機モデムの接続点から第2の需要家宅までの距離が非常に近くなるので、第2の需要家宅の低インピーダンスの影響が非常に大きい。しかし、本発明においては、第2の需要家宅側のインピーダンスが第2の信号調整器によって高められるので、第2の需要家宅の低インピーダンスの影響を確実に低減することができる。
本発明において、前記第1及び第2の低圧配電線並びに前記第1乃至第3の引込線の各々は、接地線と、第1の非接地線と、前記第1の非接地線に流れる電流とは逆相の電流が流れる第2の非接地線とを有する単相三線式の配電線であり、前記親機モデムの一対の信号端子の一方及び他方は、前記第1及び前記第2の非接地線にそれぞれ接続されており、前記第1及び第2の信号調整器は、前記第1の非接地線に設けられる第1の磁性コアと、前記第2の非接地線に設けられる第2の磁性コアを有することが好ましい。
本発明において、前記第1及び第2の低圧配電線並びに前記第1乃至第3の引込線の各々は、接地線と、第1の非接地線と、前記第1の非接地線に流れる電流とは逆相の電流が流れる第2の非接地線とを有する単相三線式の配電線であり、前記親機モデムの一対の信号端子の一方及び他方は、前記第1及び前記第2の非接地線の少なくとも一方及び前記接地線にそれぞれ接続されており、前記第1及び第2の信号調整器は、前記接地線に設けられる第3の磁性コアを有することもまた好ましい。
また、本発明の第2の側面による遠隔検針システムは、高圧配電線の電圧を降圧して商用電圧に変換する変圧器と、前記変圧器の二次側から分岐して延びる第1及び第2の低圧配電線と、前記第1の低圧配電線を第1の需要家宅に引き込む第1の引込線に接続された第1の電力メータと、前記第1の電力メータに設置され、前記第1の引込線に接続された親機モデムと、前記第1の低圧配電線を第2の需要家宅に引き込む第2の引込線に接続された第2の電力メータと、前記第2の電力メータに設置され、前記第2の引込線に接続され、前記第1の低圧配電線を介して前記親機モデムと電力線通信を行う第1の子機モデムと、前記第2の低圧配電線を第3の需要家宅に引き込む第3の引込線に接続された第3の電力メータと、前記第3の電力メータに設置され、前記第3の引込線に接続され、前記第2の低圧配電線及び前記第1の低圧配電線を介して前記親機モデムと電力線通信を行う第2の子機モデムと、前記第2の引込線に取り付けられた信号調整器とを備え、前記第2の需要家宅は前記第1の需要家宅の隣家であり、前記信号調整器は、前記子機モデムの前記第2の引込線との接続点よりも前記第1の低圧配電線側に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、第2の需要家宅側の第2の引込線のインピーダンスが信号調整器によって高められるので、親機モデムから第1の低圧配電線側へ送り出されるPLC信号の信号レベルを大きくすることができる。したがって、親機モデムと子機モデムとの間で送受信される信号のレベルを強めることができ、特に互いに別系統の低圧配電線に接続された親機モデムと子機モデムとの間の電力線通信の品質を高めることができる。
前記第2の引込線は、配線工事や保守管理のし易さから前記第1の低圧配電線の前記第1の引込線との接続点に接続されていることが少なくない。このように第1及び第2の引込線の接続点が第1の低圧配電線上で一致する場合には、親機モデムの接続点から第2の需要家宅までの距離が非常に近くなるので、第2の需要家宅の低インピーダンスの影響が非常に大きい。しかし、本発明においては、第2の需要家宅側のインピーダンスが第2の信号調整器によって高められるので、第2の需要家宅の低インピーダンスの影響を確実に低減することができる。
本発明において、前記第1及び第2の低圧配電線並びに前記第1乃至第3の引込線の各々は、接地線と、第1の非接地線と、前記第1の非接地線に流れる電流とは逆相の電流が流れる第2の非接地線とを有する単相三線式の配電線であり、前記親機モデムの一対の信号端子の一方及び他方は、前記第1及び前記第2の非接地線にそれぞれ接続されており、前記信号調整器は、前記第1の非接地線に設けられる第1の磁性コアと、前記第2の非接地線に設けられる第2の磁性コアを有することが好ましい。
本発明において、前記第1及び第2の低圧配電線並びに前記第1乃至第3の引込線の各々は、接地線と、第1の非接地線と、前記第1の非接地線に流れる電流とは逆相の電流が流れる第2の非接地線とを有する単相三線式の配電線であり、前記親機モデムの一対の信号端子の一方及び他方は、前記第1及び前記第2の非接地線の少なくとも一方及び前記接地線にそれぞれ接続されており、前記信号調整器は、前記接地線に設けられる第3の磁性コアを有することが好ましい。
本発明によれば、変圧器の二次側から分岐した複数の低圧配電線によって構成される電力線ネットワークに接続された電力線モデム間の通信品質を向上させることが可能な遠隔検針システムを提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態による遠隔検針システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、遠隔検針システム1Aは、マンション等の集合住宅3の電気室4に設けられた変圧器5Aと、変圧器5Aから分岐して並行に延びる第1及び第2の低圧配電線6A1,6A2と、第1又は第2の低圧配電線6A1,6A2を需要家宅に引き込む引込線に接続され、需要家宅の電力使用量を検針する複数の電力メータ7(スマートメータ)と、各電力メータ7内に設けられた電力線モデム8と、第1の低圧配電線6A1を102号室の需要家宅9に引き込む引込線(第1の引込線)上に設けられた信号調整器15とを備えている。なお、図1において需要家宅9の数字は部屋番号を示している。
変圧器5Aは、高圧配電線11から供給される6600Vの高電圧を商用電圧(100V又は200V)に降圧するためのものである。低圧配電線6A1,6A2の各々は、接地線(白相)、第1の非接地線(赤相)及び第2の非接地線(黒相)からなる単相三線式の配電線である。変圧器5Aの二次側の一端及び他端にそれぞれ接続された電力線6a,6cが第1及び第2の非接地線(赤相、黒相)であり、変圧器5Aの二次側の中点に接続された電力線6bが接地線(白相)である。電力線6a,6c間の電圧は200Vであり、電力線6a,6b間及び電力線6b,6c間の電圧はともに100Vである。低圧配電線6A1,6A2の各々は、幹線から分岐した引込線によって需要家宅9内に引き込まれており、引込線に電力メータ7が設けられている。さらに、需要家宅9内に引き込まれた引込線は分電盤(不図示)に接続され、分電盤から延びる複数の宅内配線には家電機器が接続されている。
各電力メータ7は電力線モデム8を内蔵しており、需要家宅9の検針データは電力線モデム8を介して電力会社のサーバ(不図示)に送られる。電力線モデム8には親機モデム8Aと子機モデム8Bの2種類があり、親機モデム8Aを内蔵する電力メータ7は第1及び第2の低圧配電線6A1,6A2に共通して1台だけである。すなわち、親機モデム8Aは集合住宅3内のすべての電力メータ7の中から選ばれた一つの電力メータ7だけに搭載されており、残りの電力メータ7に搭載された電力線モデムはすべて子機モデム8Bである。
本実施形態において、親機モデム8Aは、第1の低圧配電線6A1上の最も上流側(変圧器5A寄り)の需要家宅(102号室)の電力メータ7(第1の電力メータ)内に設置されている。親機モデム8Aをこのように設置する理由は、親機モデム8Aを第2の低圧配電線6A2に接続された子機モデム8Bにできるだけ近づけるためである。第1の低圧配電線6A1上の複数の電力メータ7のうち、変圧器5Aに最も近い位置にある電力メータ7内に親機モデム8Aを設けることにより、第1の低圧配電線6A1上の親機モデム8Aと第2の低圧配電線6A2上の各子機モデム8Bとの間の信号伝送距離を短くすることができる。
図2は、遠隔検針システム1Aの構成を詳細に示すブロック図である。
図2に示すように、各電力線モデム8(8A,8B)は、第1又は第2の低圧配電線6A1,6A2の幹線から分岐して需要家宅9に引き込まれた引込線10に接続されている。引込線10の一端は低圧配電線6A1又は6A2に接続されており、他端は需要家宅9内に引き込まれている。引込線10もまた、接地線(白相)、第1の非接地線(赤相)及び第2の非接地線(黒相)で構成されている。
親機モデム8Aは102号室の需要家宅9内に引き込まれた引込線10を介して第1の低圧配電線6A1に接続されている。親機モデム8A以外の電力線モデムはすべて子機モデム8Bであり、これらは引込線10を介して第1の低圧配電線6A1又は第2の低圧配電線6A2に接続されている。親機モデム8A及び複数の子機モデム8Bは、第1及び第2の低圧配電線6A1,6A2によって構成される電力線ネットワークを介して相互に接続されて電力線通信システムを構成している。子機モデム8Bを内蔵する電力メータ7の検針データは、子機モデム8Bから親機モデム8Aに送られ、親機モデム8Aから図示しないWAN経由でサーバに転送される。
102号室の需要家宅9内に引き込まれ、親機モデム8Aが接続された引込線10a(第1の引込線)は、第1の低圧配電線6A1に接続された複数の引込線10の中で最も上流側に配置されている。子機モデム8Bが接続された複数の引込線10(第2の引込線)のうち、102号室の向かいの101号室の需要家宅9内に引き込まれた引込線10bは、引込線10aと同じく最も上流側に配置されており、引込線10aと同じ接続点に接続されている。引込線10a,10bの接続点よりも第1の低圧配電線6A1の下流側には、子機モデム8Bが接続された複数の引込線10(第2の引込線)が配置されている。
第2の低圧配電線6A2側においても、第2の低圧配電線6A2から分岐した複数の引込線10(第3の引込線)が対応する需要家宅9内に引き込まれており、引込線10は第2の低圧配電線6A2上の所定の接続点に接続されている。引込線10を介して第2の低圧配電線6A2に接続された子機モデム8Bは、第1及び第2の低圧配電線6A1,6A2を介して親機モデム8Aと電力線通信が可能である。
親機モデム8Aが接続された引込線10a上には、第1及び第2の磁性コア15A,15Cからなる信号調整器15が設置されている。第1の磁性コア15Aは第1の非接地線(電力線6a)に設けられており、第2の磁性コア15Cは第2の非接地線(電力線6c)に設けられている。これは、親機モデム8Aの一対の信号端子が低圧配電線6A1から分岐した引込線10の電力線6a,6cにそれぞれ接続されてPLC信号を重畳する構成となっていることに合わせたものである。
引込線10a上の信号調整器15の設置位置は、親機モデム8Aの接続点よりも需要家宅9側である。すなわち、親機モデム8Aの接続点と、この親機モデム8Aが設置された電力メータ7が管轄する需要家宅(102号室)との間であることが好ましい。親機モデム8Aの接続点よりも需要家宅9側に信号調整器15を設けることにより、需要家宅9内の低インピーダンスの影響を抑えてPLC信号を電力線ネットワークのできるだけ遠くまで届けることができる。
図3は、磁性コア15A,15Cの構造の一例を示す略斜視図である。
図3に示すように、磁性コア15A,15Cは、いわゆる二分割型のトロイダルコアであり、円筒形状(円環形状)の中心軸(Y軸)を含む平面で半割りしてなる第1コア部16aと第2コア部16bとで構成され、Y軸方向に電力線を挿通可能な貫通孔16cを有している。磁性コアの材料は特に限定されないが、フェライト等の磁性体からなることが好ましい。第1コア部16aと第2コア部16bは不図示の樹脂ケース等に収容されて円筒形状に固定される。
第1の磁性コア15Aには電力線6aのみが挿通されており、第2の磁性コア15Cの中空部には電力線6cのみが挿通されている。このように電力線に対する磁性コアの設置は非常にシンプルである。第1及び第2の磁性コア15A,15CはPLC信号の周波数に対するインピーダンスが高いため、第1及び第2の磁性コア15A,15Cを図2の位置に設置した場合には、当該設置位置から需要家宅9側のインピーダンスが大きくなるので、親機モデム8Aの信号注入点から需要家宅9側に流れるPLC信号が抑えられ、逆に幹線側に流れるPLC信号を強くすることができる。これにより、第1の低圧配電線6A1の下流側の電力メータ7(第2の電力メータ)内の子機モデム8B(第2の子機モデム)にPLC信号が届くだけでなく、第2の低圧配電線6A2上の電力メータ7(第3の電力メータ)内の子機モデム8B(第3の子機モデム)にもPLC信号が届くようになり、親機モデム8Aとすべての子機モデム8Bとの間の電力線通信の品質を向上させることができる。
一方、電力線上の信号を減衰させる装置としてブロッキングフィルタも知られている。しかし、ブロッキングフィルタは信号が他系統や隣家に伝わらないように十分に減衰させる(実質的に遮断する)ための装置であり、互いに分離したい2つの電力線ネットワークの境界に設置され、その構造も複雑である。これに対し、本実施形態による信号調整器15は、同一ネットワーク内に設置されるものであり、信号を減衰させることよりむしろ、信号注入点から見て信号調整器15の設置位置とは反対方向に広がるネットワークのできるだけ遠方まで信号が伝わりやすくすることを目的としており、また、信号減衰量も大きくせず必要最小限としており、非常に簡易な構造で設置も容易である。このように、信号調整器15は、ブロッキングフィルタとその使用目的、設置場所、作用効果が異なる。
親機モデム8Aから第2の低圧配電線6A2の最も下流側の子機モデム8Bまでの距離が非常に遠い場合には、たとえ信号調整器15を設けたとしても両者の間で電力線通信することができない場合が考えられる。しかしこのような場合でも、親機モデム8Aと通信することが可能な第2の低圧配電線6A2上の子機モデム8Bの少なくとも一つをリピータ機能付き子機モデムとすることで、親機モデム8Aと最も下流側の子機モデム8Bとの通信を実現することができる(例えば、特開2011−041228参照)。すなわち、リピータ機能付き子機モデムを適切に配置することで、より大規模な集合住宅についても1つの親機モデムで自動検針を実現することができる。
図4は、電力線モデム8の構成を示す機能ブロック図であって、(a)は親機モデム8A、(b)は子機モデム8Bをそれぞれ示している。
図4(a)に示すように、親機モデム8Aは、制御部21と、電力メータ7の計量部に接続されるメータインターフェース部22と、電力線ネットワークを構成する電力線に接続されるPLCインターフェース部23と、WANに接続されるWANインターフェース部24とを備えている。
制御部21は、PLCインターフェース部23を通じて電力線ネットワーク制御及び電力線通信制御を行う電力線通信制御機能、子機モデムから検針データを収集する機能、収集した検針データを電力会社のサーバへと送信する機能、メータインターフェース部22を通じてメータ通信制御を行う計量制御機能、WANインターフェース部24を通じてWAN制御機能を有し、モデム全体を統合的に制御する。特に限定されないが、WANは、3GやLTEなどの携帯電話回線、公衆無線LANなどを含む公衆無線通信回線網であることが好ましい。
図4(b)に示すように、子機モデム8Bは、制御部21と、電力メータ7の計量部に接続されるメータインターフェース部22と、電力線ネットワークを構成する電力線に接続されるPLCインターフェース部23とを備えている。PLCインターフェース部23は、親機モデム8Aとの通信機能の他、親機モデム8Aと直接通信できない子機モデム8Bとの間を取り持つリピータ機能も有する。つまり、子機モデムから検針データを収集する機能、収集した検針データを電力会社のサーバへと送信する機能、及びWANインターフェース部24が省略されている点が親機モデム8Aと異なっており、その他の構成は親機モデム8Aとほぼ同じである。
このように、本実施形態では親機モデム8Aがメータインターフェース部22を備えているので、子機モデム8Bと同様に電力メータ7に内蔵されて検針データの転送を行うことができる。この場合、メータインターフェース部22を通じて入力された検針データはWANインターフェース部24を通ってサーバ側に転送される。この点は、メータインターフェース部22を通じて入力された検針データがPLCインターフェース部23から電力線上に送出される子機モデム8Bの動作と異なっている。
以上説明したように、本実施形態による遠隔検針システム1Aは、親機モデム8Aの接続点よりも需要家宅9側のインピーダンスが磁性コア15A,15Cによって高められているので、親機モデム8Aから引込線10を介して第1の低圧配電線6A1の幹線に送り出されるPLC信号の信号レベルを大きくすることができる。したがって、同一系統の子機モデム8Bとの電力線通信はもちろんのこと互いに別系統の低圧配電線に接続された子機モデム8Bとの間の電力線通信の品質を高めることができる。
また、信号調整器15の構成はシンプル(受動素子)であり、信頼性も高く、無停電で設置工事できることから、従来のリピータ装置やブロッキングフィルタと比較して集合住宅の管理組合などから設置の承認を得やすく、導入コストやハードルも低く抑えることが可能である。
図5は、本発明の第2の実施の形態による遠隔検針システムの構成を示すブロック図である。
図5に示すように、遠隔検針システム1Bの特徴は、親機モデム8A及び子機モデム8Bが低圧配電線6A1の幹線を需要家宅9内に引き込む引込線10の接地線である電力線6bにPLC信号を重畳する構成を有しており、これに合わせて信号調整器15も電力線6b上に設置された磁性コア15Bを有している点にある。より詳細には、親機モデム8Aの一対の信号端子の一方が電力線6bに接続され、他方が電力線6a及び6cの両方に接続されている。これによって、電力線6a及び6bを使ったループと電力線6c及び6bを使ったループを構成することができる。その他の構成は第1の実施の形態と同様であり、磁性コア15Bの構造は図3に示した磁性コア15A,15Cと同一である。
本実施形態による遠隔検針システム1Bもまた、親機モデム8Aの接続点よりも需要家宅9側のインピーダンスが磁性コア15Bによって高められているので、親機モデム8Aから引込線10を介して第1の低圧配電線6A1の幹線に送り出されるPLC信号の信号レベルを大きくすることができる。したがって、互いに別系統の低圧配電線に接続された親機モデム8Aと子機モデム8Bとの間の電力線通信の品質を高めることができる。
図6は、本発明の第3の実施の形態による遠隔検針システムの構成を示すブロック図である。
図6に示すように、遠隔検針システム1Cの特徴は、親機モデム8Aが設置された102号室の需要家宅9の隣家である101号室の需要家宅9(101号室)内に引き込まれた引込線10b上に信号調整器15が設置されている点にある。信号調整器15は、子機モデム8Bの接続点よりも低圧配電線6A1側(幹線側)に設置されている。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
101号室の需要家宅9内に引き込まれた引込線10bは、102号室の需要家宅9内に引き込まれた引込線10aの接続点と同じ位置に接続されているため、101号室は空間的なレイアウト及び電気的接続の位置関係において102号室の隣家である。さらに、102号室の隣家は101号室のみならず、201号室や202号室も該当する。201号室や202号室は101号室ほど102号室に近くはないが、それらの需要家宅9内に引き込まれた引込線の第1の低圧配電線6A1との接続点は、102号室の需要家宅9内に引き込まれた引込線10aの第1の低圧配電線6A1との接続点に隣接しており、それら2つの接続点の間に他の引込線の接続点が存在しないからである。一方、そのような条件を満たさない301号室や302号室は102号室の隣家ではない。このように、隣家の引込線は、必ずしもその接続点が引込線10aの接続点と同じである必要はない。
親機モデム8Aから101号室の需要家宅9までの距離は非常に近いため、101号室の需要家宅9内のインピーダンスが低い場合には、親機モデム8AからのPLC信号が101号室の需要家宅9内に流れやすい反面、低圧配電線6A1の幹線側に流れにくいという問題がある。すなわち、親機モデム8Aからの信号が遠方の子機モデム8Bまで届きにくく、特に別系統の電力線モデムとの間での通信品質が悪いか、あるいは全く信号が届かないという問題がある。
しかし、本実施形態においては、101号室の需要家宅9側のインピーダンスが信号調整器15によって高められているので、親機モデム8Aから送信されたPLC信号が101号室の需要家宅9内に吸い込まれる事態を防止することができ、親機モデム8Aから引込線10を介して第1の低圧配電線6A1の幹線に送り出されるPLC信号の信号レベルを大きくすることができる。したがって、互いに別系統の低圧配電線に接続された親機モデム8Aと子機モデム8Bとの間の電力線通信の品質を高めることができる。
図7は、本発明の第4の実施の形態による遠隔検針システムの構成を示すブロック図である。
図7に示すように、遠隔検針システム1Dの特徴は、親機モデム8A及び子機モデム8Bが低圧配電線6A1幹線を需要家宅9内に引き込む引込線10の接地線である電力線6bにPLC信号を重畳する構成を有しており、これに合わせて信号調整器15も電力線6b上に設置された磁性コア15Bを有している点にある。その他の構成は第3の実施の形態と同様である。
本実施形態による遠隔検針システム1Dもまた、101号室の需要家宅9側のインピーダンスが高められているので、親機モデム8Aから送信されたPLC信号が101号室の需要家宅9内に吸い込まれる事態を防止することができ、親機モデム8Aから引込線10を介して第1の低圧配電線6A1の幹線に送り出されるPLC信号の信号レベルを大きくすることができる。したがって、互いに別系統の低圧配電線に接続された親機モデム8Aと子機モデム8Bとの間の電力線通信の品質を高めることができる。
図8は、本発明の第5の実施の形態による遠隔検針システムの構成を示すブロック図である。
図8に示すように、遠隔検針システム1Eは、第1及び第3の実施の形態の組み合わせであって、101号室の需要家宅9に引き込まれた引込線10と102号室の需要家宅9に引き込まれた引込線10の両方に信号調整器15が設けられている点にある。なお、第2及び第4の実施の形態の組み合わせもこれ同様に実施可能である。
本実施形態によれば、親機モデム8Aから見た101号室及び102号室の需要家宅9のインピーダンスが高められているので、親機モデム8Aから送信されたPLC信号が101号室及び102号室の需要家宅9にそれぞれ吸い込まれる事態を防止することができ、親機モデム8Aから引込線10を介して第1の低圧配電線6A1の幹線に送り出されるPLC信号の信号レベルをさらに大きくすることができる。したがって、互いに別系統の低圧配電線に接続された親機モデム8Aと子機モデム8Bとの間の電力線通信の品質をさらに高めることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、電力線ネットワークが変圧器の2次側から分岐した第1及び第2の低圧配電線6A1,6A2を有しているが、本発明において低圧配電線の分岐数は特に限定されず、2分岐以上であれば何分岐であってもよく、さらに分岐の形態も特に限定されない。
また、上記実施形態において親機モデム8Aは第1の低圧配電線6A1の最も上流側に位置する101号室の需要家宅の電力メータ7内に設置されているが、本発明はこのような構成に限定されず、上流に近い需要家宅の電力メータ7内であればどの電力メータ7であってもよい。したがって、例えば201号室や301号室の電力メータ7内に親機モデム8Aが設置された構成であってもよい。
また、上記実施形態においては、親機モデムが接続された引込線又はこれに隣接する引込線上に信号調整器15が設けられているが、親機モデムから到来する信号の受信レベルが所定値以上のすべての引込線上に信号調整器15を設けることも可能である。
また、上記実施形態においては、磁性コア15A,15B,15Cとして2分割型トロイダルコアを用いているが、本発明はこれに限定されず、フレキシブルな磁性シートを電力線に巻き回したものであってもよい。
また、上記第1の実施の形態では電力線6a,6cに磁性コア15A,15Cをそれぞれ設けるが電力線6bには磁性コアを設けない構成とし、上記第2の実施形態では電力線6bに磁性コア15Bを設けるが電力線6a,6cには磁性コアを設けない構成としているが、上記第1及び第2の実施の形態において電力線6a,6b,6cの各々に一律に磁性コアを設けても構わない。このようにすることで、電力線に対する電力線モデムの接続形態を気にせずに信号調整器を容易に設置することができる。
また、上記第1及び第3の実施の形態では、電力線6aのみもしくは6cのみに磁性コアを設ける構成でも構わない。上記第2の実施の形態では、6aと6cの両方に設置する構成でも構わない。
1A〜1E 遠隔検針システム
3 集合住宅
4 電気室
5A 変圧器
6A1 第1の低圧配電線
6A2 第2の低圧配電線
6a 電力線(第1の非接地線)
6b 電力線(接地線)
6c 電力線(第2の非接地線)
7 電力メータ(スマートメータ)
8 電力線モデム
8A 親機モデム
8B 子機モデム
9 需要家宅
10 引込線
10a 102号室の引込線(第1の引込線)
10b 101号室の引込線(第2の引込線)
11 高圧配電線
15 信号調整器
15A 磁性コア
15B 磁性コア
15C 磁性コア
16a 第1コア部
16b 第2コア部
16c 貫通孔
21 制御部
22 メータインターフェース部
23 PLCインターフェース部
24 WANインターフェース部
3 集合住宅
4 電気室
5A 変圧器
6A1 第1の低圧配電線
6A2 第2の低圧配電線
6a 電力線(第1の非接地線)
6b 電力線(接地線)
6c 電力線(第2の非接地線)
7 電力メータ(スマートメータ)
8 電力線モデム
8A 親機モデム
8B 子機モデム
9 需要家宅
10 引込線
10a 102号室の引込線(第1の引込線)
10b 101号室の引込線(第2の引込線)
11 高圧配電線
15 信号調整器
15A 磁性コア
15B 磁性コア
15C 磁性コア
16a 第1コア部
16b 第2コア部
16c 貫通孔
21 制御部
22 メータインターフェース部
23 PLCインターフェース部
24 WANインターフェース部
Claims (13)
- 高圧配電線の電圧を降圧して商用電圧に変換する変圧器と、
前記変圧器の二次側から分岐して延びる第1及び第2の低圧配電線と、
前記第1の低圧配電線を第1の需要家宅に引き込む第1の引込線に接続された第1の電力メータと、
前記第1の電力メータに設置され、前記第1の引込線に接続された親機モデムと、
前記第1の低圧配電線を第2の需要家宅に引き込む第2の引込線に接続された第2の電力メータと、
前記第2の電力メータに設置され、前記第2の引込線に接続され、前記第1の低圧配電線を介して前記親機モデムと電力線通信を行う第1の子機モデムと、
前記第2の低圧配電線を第3の需要家宅に引き込む第3の引込線に接続された第3の電力メータと、
前記第3の電力メータに設置され、前記第3の引込線に接続され、前記第2の低圧配電線及び前記第1の低圧配電線を介して前記親機モデムと電力線通信を行う第2の子機モデムと、
前記第1の引込線に取り付けられた第1の信号調整器とを備え、
前記第1の信号調整器は、前記親機モデムの前記第1の引込線との接続点よりも前記第1の需要家宅側に設けられていることを特徴とする遠隔検針システム。 - 前記第1の引込線は、前記第1及び第2の引込線を含む前記第1の低圧配電線に接続された複数の引込線の中で前記第1の低圧配電線の最も上流側に接続されている、請求項1に記載の遠隔検針システム。
- 前記第1及び第2の低圧配電線並びに前記第1乃至第3の引込線の各々は、接地線と、第1の非接地線と、前記第1の非接地線に流れる電流とは逆相の電流が流れる第2の非接地線とを有する単相三線式の配電線であり、
前記親機モデムの一対の信号端子の一方及び他方は、前記第1及び前記第2の非接地線にそれぞれ接続されており、
前記第1の信号調整器は、前記第1の非接地線に設けられる第1の磁性コアと、前記第2の非接地線に設けられる第2の磁性コアを有する、請求項1又は2に記載の遠隔検針システム。 - 前記第1及び第2の低圧配電線並びに前記第1乃至第3の引込線の各々は、接地線と、第1の非接地線と、前記第1の非接地線に流れる電流とは逆相の電流が流れる第2の非接地線とを有する単相三線式の配電線であり、
前記親機モデムの一対の信号端子の一方及び他方は、前記第1及び前記第2の非接地線の少なくとも一方及び前記接地線にそれぞれ接続されており、
前記第1の信号調整器は、前記接地線に設けられる第3の磁性コアを有する、請求項1又は2に記載の遠隔検針システム。 - 前記第2の引込線に取り付けられた第2の信号調整器をさらに備える、請求項1又は2に記載の遠隔検針システム。
- 前記第2の需要家宅は前記第1の需要家宅の隣家であり、
前記第2の信号調整器は、前記第1の子機モデムの前記第2の引込線との接続点よりも前記第1の低圧配電線側に設けられている、請求項5に記載の遠隔検針システム。 - 前記第2の引込線は、前記第1の低圧配電線の前記第1の引込線との接続点に接続されている、請求項6に記載の遠隔検針システム。
- 前記第1及び第2の低圧配電線並びに前記第1乃至第3の引込線の各々は、接地線と、第1の非接地線と、前記第1の非接地線に流れる電流とは逆相の電流が流れる第2の非接地線とを有する単相三線式の配電線であり、
前記親機モデムの一対の信号端子の一方及び他方は、前記第1及び前記第2の非接地線にそれぞれ接続されており、
前記第1及び第2の信号調整器は、前記第1の非接地線に設けられる第1の磁性コアと、前記第2の非接地線に設けられる第2の磁性コアを有する、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の遠隔検針システム。 - 前記第1及び第2の低圧配電線並びに前記第1乃至第3の引込線の各々は、接地線と、第1の非接地線と、前記第1の非接地線に流れる電流とは逆相の電流が流れる第2の非接地線とを有する単相三線式の配電線であり、
前記親機モデムの一対の信号端子の一方及び他方は、前記第1及び前記第2の非接地線の少なくとも一方及び前記接地線にそれぞれ接続されており、
前記第1及び第2の信号調整器は、前記接地線に設けられる第3の磁性コアを有する、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の遠隔検針システム。 - 高圧配電線の電圧を降圧して商用電圧に変換する変圧器と、
前記変圧器の二次側から分岐して延びる第1及び第2の低圧配電線と、
前記第1の低圧配電線を第1の需要家宅に引き込む第1の引込線に接続された第1の電力メータと、
前記第1の電力メータに設置され、前記第1の引込線に接続された親機モデムと、
前記第1の低圧配電線を第2の需要家宅に引き込む第2の引込線に接続された第2の電力メータと、
前記第2の電力メータに設置され、前記第2の引込線に接続され、前記第1の低圧配電線を介して前記親機モデムと電力線通信を行う第1の子機モデムと、
前記第2の低圧配電線を第3の需要家宅に引き込む第3の引込線に接続された第3の電力メータと、
前記第3の電力メータに設置され、前記第3の引込線に接続され、前記第2の低圧配電線及び前記第1の低圧配電線を介して前記親機モデムと電力線通信を行う第2の子機モデムと、
前記第2の引込線に取り付けられた信号調整器とを備え、
前記第2の需要家宅は前記第1の需要家宅の隣家であり、
前記信号調整器は、前記子機モデムの前記第2の引込線との接続点よりも前記第1の低圧配電線側に設けられていることを特徴とする遠隔検針システム。 - 前記第2の引込線は、前記第1の低圧配電線の前記第1の引込線との接続点に接続されている、請求項10に記載の遠隔検針システム。
- 前記第1及び第2の低圧配電線並びに前記第1乃至第3の引込線の各々は、接地線と、第1の非接地線と、前記第1の非接地線に流れる電流とは逆相の電流が流れる第2の非接地線とを有する単相三線式の配電線であり、
前記親機モデムの一対の信号端子の一方及び他方は、前記第1及び前記第2の非接地線にそれぞれ接続されており、
前記信号調整器は、前記第1の非接地線に設けられる第1の磁性コアと、前記第2の非接地線に設けられる第2の磁性コアを有する、請求項10又は11に記載の遠隔検針システム。 - 前記第1及び第2の低圧配電線並びに前記第1乃至第3の引込線の各々は、接地線と、第1の非接地線と、前記第1の非接地線に流れる電流とは逆相の電流が流れる第2の非接地線とを有する単相三線式の配電線であり、
前記親機モデムの一対の信号端子の一方及び他方は、前記第1及び前記第2の非接地線の少なくとも一方及び前記接地線にそれぞれ接続されており、
前記信号調整器は、前記接地線に設けられる第3の磁性コアを有する、請求項10又は11に記載の遠隔検針システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2015
- 2015-05-25 JP JP2015105768A patent/JP2016220141A/ja active Pending
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