JP2016219963A - 局側装置及び遅延関連設定値修正方法 - Google Patents

局側装置及び遅延関連設定値修正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】波長可変型WDM/TDM−PONでの波長切り替え時に経路変更やファイバ分散によって生じるRTTのズレを修正できるOLT及び遅延関連設定値修正方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るOLT及び遅延関連設定値修正方法は、波長切替前のRTTやEqDから推定される、ONUからの上り信号がOSUに到着する到着推定時刻と当該上り信号が実際にOSUに到着する到着実時刻との差分を測定してRTTやEqDを修正することとした。そして、修正後のRTTやEqDが正しいか否かを確認することとした。
【選択図】図9

Description

本発明は、波長多重及び時分割多重を組み合わせたPON(Passive Optical Networks)における局側装置に関する技術である。
波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)において、図1は、時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)−PONにWDM技術を組み合わせたWDM/TDM−PON300である。各々の加入者側装置(ONU:Optical Network Unit)200は、光ファイバ伝送路を介して波長ルーティング手段151のいずれの端子と接続するかに応じて固定的に下り波長および上り波長を割り当てられ、全ONU間で信号の時間的重なりが、光終端装置(OSU:Optical Subscriber Unit)51の数まで許される。そのため、OSUの増設により、1波長あたりのラインレートを高速化することなく、システム帯域を拡張できる。
非特許文献1に、ONUに搭載する光送信器24および光受信器23に波長可変機能を備えた波長可変型WDM/TDM−PON301が提案されている(図2)。この構成では、ONU200aにおける送受信波長の切替により論理接続先OSU51をONU単位で変更できる。この機能を用いることにより、高負荷状態であるOSUがある時には、低負荷状態であるOSUへトラフィック負荷が分散するようにONU−OSU間の論理接続を変更し、高負荷状態であったOSUの通信品質の劣化を防ぐことができる。
また、OSUの高負荷状態が定常的に発生する場合、図1のWDM/TDM−PON構成では一定の通信品質を確保するためにはシステム帯域の増設が必要となるが、図2の波長可変型WDM/TDM−PON構成ではOSU間でトラフィック負荷の分散を図ってシステム全体の帯域を有効に活用することにより一定の通信品質を確保でき、システム帯域の増設のための設備投資を抑えることができる。
波長可変型WDM/TDM−PONは複数OSUのTDM−PONを波長多重し、ONUの送受信波長を運用中に切替えることで、柔軟な帯域拡張や、省電力、冗長性を実現するため、その波長を切り替える具体的な手順として波長可変型WDM/TDM−PON の動的波長切替方式が提案されている(例えば、非特許文献2を参照。)。
図4は、IEEE802.3規格で用いられるGateフレーム、Reportフレームを用いて波長切替を行う手順の非特許文献2の例(EPON方式)である。本手順の特徴は、ONUの波長切替に要する時間T_lmaxが複数DWBA(Dynamic Wavelength Bandwidth Allocation)周期に跨る時間を要する場合に対応しているところである。ONU#1の所属するOSUをOSU#1からOSU#2へ変更するために、周期T_dwba_iにおいてONU#1に波長切替を指示することをOLTが判断したとする。またONUはGateフレームを受信する度に、Gateフレームに記載されている時刻情報(Local Time)に同期する。また、OSUはすべてOLT内共通の時刻に同期しているとする。
OSU#1からONU#1へ波長切替を指示するGateフレーム(Tuning Gateフレーム)g1_iが送信される。g1_iには波長切替開始時間T_1と切替先波長すなわちλ2d、uの情報が記載されている。また、g1_iにはさらに、ONU#1が波長切替後に波長切替完了を示すReportフレームを送信する送信開始時間Tsrと送信継続時間が記載されていてもよい。そして、ONU#1はT_1から波長切替を開始する。ONUが波長切替に要する最大時間をT_lmaxとすると、T_1からT_lmax経過後にはONU#1はλ2d、uに切替を完了している。
次に、OSU#2は、g1_iに波長切替完了を示すReportフレームを送信する送信開始時間が記載されていない場合、ONU#1の波長切替完了を確認するために、波長λ2dでONU#1宛にGateフレーム(Report(Complete)送信要求Gateフレーム)g2_iを送信する。このGateフレームは波長切替手順が完了するまで、複数DWBA周期間送信することにより、T_lmaxにばらつきがあるONUに対しても、ONUそれぞれの波長切替時間を正確に把握することなく波長切替の完了確認を行うことができる。g2_iにはONU#1が波長切替を完了したことを示すReport(Complete)フレームの送信開始時刻Tsrと送信継続時間が記載されている。
g2_iを受信したONU#1は、波長λ2uで時刻TsrにReport(Complete)フレームrep1_i+1を送信する。rep1_i+1はOLT100の時刻TrrにてOSU#2にて受信され、OSU#2はこのReport(Complete)信号の受信を持ってONU#1の波長切替の完了を認識する。Report(Complete)フレームには、ONU#1の帯域要求情報を記載し、OSU#2はその帯域要求情報を用いてT_dwba_i+2周期における上りフレームの割当計算を行ってもよい。
OSU#2がGateフレームg2_iにて記載する、Report(Complete)フレームの送信開始時刻Tsrは、ONU#1がGate信号に記載のLocal Timeに同期していることを前提とし、OSU#2が時刻Trrにて受信するよう、Trrから片道伝搬遅延時間を差し引いて指定される。そのため、ONU#1の初期接続時に片道伝搬遅延もしくは往復伝搬遅延時間(RTT:Round Trip Time)を測定する。そして、Gateフレームに記載される上りフレームのTsrおよび送信継続時間はOSU#2に所属する他のONUの上りフレームが当該時刻Tsrから当該送信可能時間の間には到着しないよう、OSU#2は各ONUへのGateフレームに指示する上りフレーム送信開始時刻、送信可能時間を計算し割り当てる。OLTは、各ONUからの信号がOLT到着時に信号の重複が起こらないように各ONUの信号送信タイミングを調整している。
S.Kimura,"WDM/TDM−PON technologies for future flexible optical access networks", OECC2010,6A1−1,July 2010 吉田他,"波長可変型WDM/TDM−PONにおける動的波長切 替方式の提案",電子情報通信学会総合大会,B−8−38, 2013年3月 Ranging Method for λ−Tunable WDM/TDM−PON Achieving Efficient Bandwidth Allocation(S. Kaneko, T. Yoshida, S. Tamaki, S. Kimura, and N. Yoshimoto) ITU−T G.987.3,"10−Gigabit−capable passive optical networks (XG−PON): Transmission convergence (TC) layer specification"
図3は、従来の波長可変型WDM/TDM−PONの構成を説明する図である。各OSU51と、OLT100側に設置されるパワースプリッタまたは波長ルータ(154)までの距離が異なると、OLT100とONU200の距離がOSU51によって異なることになり、OLT−ONU間のRTTが変わることになる。また、OSU51が一部または全部が地理的に離れた距離に配置されるケースもあり、その場合にも同様にOLT−ONU間のRTTが変わることになる。
図11は、OSU51(#n+1)からOSU51(#n+m)が別のOLT100#2に配備され、かつ、OLT100#1とOLT100#2が物理的に異なる場所に配置された例である。このように、物理的に異なる場所にOSU51を配置することで、局舎全体が被災するといった大規模被災に対しても、別の局舎が無事であれば、波長切替によってユーザの通信を継続させることができる。この時、OLT100#1のONU制御をOLT100#2へ、またはその逆へ受け渡す必要があるため、OLT100#1の動的帯域割当回路52#1とOLT100#2の動的帯域割当回路52#2の間にその制御信号を送受信する制御信号用リンクが接続される。なお、OLT#1とOLT#2は、制御信号用リンクではなく、中継ネットワークを介して通信してもよい。
図11の構成では、パワースプリッタまたは波長ルータ(154)とOSU#1からOSU#mまでの間のそれぞれのファイバ長と、OSU#n+1からOSU#n+mまで間のそれぞれのファイバ長とが大きく異なることが想定される。つまり、各OSU51からパワースプリッタまたは波長ルータ(154)までの距離が異なると、OLT100とONU200の距離がOSU51によって異なることになり、波長切替後にOLT100と波長切替を行ったONU200のRTTが変わることになる。
また、波長可変型WDM/TDM−PONではOSUごとに異なる波長組を用いる。例えばOSU#1で用いるλ1d、uとOSU#2で用いるλ2d、uでは波長が異なることから、同じ光ファイバを通過させた場合でも、光ファイバの分散の影響で、λ1d、uを用いた時と、λ2d、uを用いた時ではOLT−ONU間のRTTが変わる。例えば、OSU51#1で用いるλ1d、uとOSU51#2で用いるλ2d、uでは波長が異なることから、たとえOSU51#1からONU200#1の光ファイバ長と、OSU51#2からONU200#2の光ファイバ長とが同じであったとしても、光ファイバの波長分散の影響でλ1d、uを用いた時と、λ2d、uを用いた時とではRTTが変わる。また、波長ペアではなく、上りと下りが別々に設定されるケースでも同様である。
図5は、g1_iには、ONU#1が波長切替後に波長切替完了を示すReportフレームを送信する送信開始時間Tsrと送信継続時間がさらに記載されていて、その指示に従ってONUがReport(Complete)フレームrep_i+1を送信する場合を説明する図である。簡単のためにOSU#1とOSU#2は同じ位置に配置されているとする。そして、ONUがλ1d、uからλ2d、uに波長切替をすると、フレームが経由するファイバ経路の変更およびファイバ分散によってOLTとONU♯1とのRTTが変わることで、ONU#1がONU#1’へ仮想的に遠くなる場合、またはONU#1’’へ仮想的に近くなる場合を示している。
ONU#1’の位置では、Tuning Gateフレームg2_i(図4参照)で指示された送信開始時刻TsrでReport(Complete)フレームrep1’_i+1を送信すると、OSU#2が受信を想定している時刻Trrよりも遅れて到達することになる。この遅れ時間をT’ulagとすると、T’ulagはONU#1’からλ2uで信号送信したときにONU#1の位置に到達する時間に等しい。同様にONU#1’’では、Tuning Gateフレームg_iで指示された送信開始時刻TsrでReport(Complete)フレームrep1’’_i+1を送信すると、OSU#2が受信を想定している時刻TrrよりもT’’ulag早まって到達することになる。T’’ulagはONU#1からλ2uで信号送信したときにONU#1’’に到達する時間に等しい。
この時、OSU#2の上り信号タイミング制御において、rep1_i+1に隣接した前後に他のONU200の上りフレームを受信するよう制御している場合は、当該の他のONU200の上りフレームと、rep1’_i+1やrep1’’_i+1が衝突し、Report(Complete)フレームを受信できない、すなわちONU#1の波長切替の完了を認識することができないという課題が発生する。
図7は、g1_i+1に波長切替完了を示すReportフレームを送信する送信開始時間が記載されていていない場合、ONU#1の波長切替完了を確認するために、波長λ2dでONU#1宛にGateフレーム(Report(Complete)送信要求Gateフレーム)g2_i+1を送信する場合を説明する図である。あるONUに対する各OSUの光ファイバ距離差またはファイバ分散によって生じる上り光信号の到着時間差が影響し、Report(Complete)フレームの送信開始時刻がどのように変化するかについて説明している。本例において、OSU#1とOSU#2は同じ位置に配置されているとし、λ2d、uに波長切替することによってフレームが経由するファイバ経路の変更もしくはファイバ分散によってOLT−ONU間のRTTが変わることによりONU#1がONU#1’へ仮想的に遠くなる場合、またはONU#1’’へ仮想的に近くなる場合を示している。
OSU#2は波長切替の完了したONU#1に対して、Gateフレームg2_i+1に、OSU#2のLocal TimeであるTg2_i+1、ONU#1が上り信号を送信する時刻Tsrおよび送信時間を記載してONU#1に送信する。OSU#2は、ONU#1がONU#1の位置でg2_i+1を受信し、ONU#1が自身の時刻をTg2_i+1に同期することを想定している。しかし、実際はONU#1がONU#1’またはONU#1’’の位置にあるため、ONU#1は下りλ2dによるONU#1’とONU#1との到達時間差T’dlagまたはONU#1とONU#1’’との到達時間差T’’dlagの差を持ってTg2_i+1に同期することになる。
そのため、上りReport(Complete)フレームrep1_i+2の送信を開始する時刻は本来Tsrであるが、実際はrep1’’_i+2が時刻TsrよりもT’’dlag早い時刻T’’sr、またはrep1’_i+2が時刻TsrよりもT’dlag遅れた時刻T’srに送信されることになる。また、ONU#1’’からの上りReport(Complete)フレームrep1’’_i+2は同時刻にONU#1から送信した場合に比べてT’’ulag早い到着時間差を有し、ONU#1’からのrep1’_i+2はT’ulagだけ遅い到着時間差を有するため、結果としてOSU#2に到着する上りReport(Complete)フレームは、ONU#1’’の場合はOSU#2が想定する受信時刻TrrよりもT’’dlag+T’’ulag早まって、ONU#1’の場合はT’dlag+T’ulag遅れて受信する。
この時、OSU#2の上り信号タイミング制御において、rep1_i+2に隣接した前後に他のONUの上りフレームを受信するよう制御している場合は、当該の他のONUの上りフレームと、rep1’_i+2やrep1’’_i+2が衝突し、上りデータフレームを受信できない、すなわちONU#1の上りReport(Complete)フレームを受信できないことになる。
図7で説明した到着時間差による上りフレームの衝突は、その時刻Tsrの差が補正されない限り、当該Reportフレームのみならず、その後の上りデータフレームに関しても同様に衝突が発生する。
図6は、図4のEPON方式とは異なる方式(GPON方式)における波長切り替えシーケンス図である。OLT側からONU#1へ波長λ1dからλ2dへの波長変更指示Tuning Request(g1_i)を行う。Tuning Requestには、波長切替開始時間もしくはそれに相当する情報T_1と切替先波長すなわちλ2d、uの情報が記載されている。ONU#1は波長切り替えを行い、波長切り替え時間経過後に、OLT側よりComplete_uの送信を許可するグラントをg2_iを受信すると、そのグラントに指定された送信開始時間Tsrと送信継続時間にComplete_u(rep1_i+1)を返送する。ここで、OSU#1からONU#1の距離とOSU#2からONU#1の距離とが異なる場合、RTTが正しくないため、OSU#1が他のONUと通信を開始した場合に、OLT内でのONU#1からの信号と他のONUとの信号が重なる状況が発生してしまい、通信品質の劣化が生じるという課題がある。
図6は、時刻の同期方法と送信開始時間Tsrの指定方法が図4の方式と異なる。図12に図6の方式における送信開始時間Tsrを指定する方法を示す。OSUは下り信号を固定の(図12においては例として125μ秒)周期で送信するとする。ONU#2とそれより近距離にあるONU#1において、下り信号周期の先頭を受信した時刻から、それぞれ固定遅延+EqD2、固定遅延+EqD1の時間経過した時刻を、OSUの当該周期に対する上り送信開始時間0の基準時刻とする。ここで、EqDはEqualization delayの略語である。この時、各ONUにて基準時刻0から送信した信号は、同じ時刻にOSUに到着するよう、EqD1およびEqD2を設定する。各ONUのEqDn値は、非特許文献4に示すように、ONUを初期接続するときにOSUで測定されるRTTから計算され、あらかじめOSUがONUに通知して通信を開始する。この方法により、OSUは、各ONUに対し上り信号の送信開始時間Tsrを計算する都度ONUまでのRTTを加味して算出する必要がなく、OSUにおけるONUの上り信号送信開始時間Tsrの計算が容易になる。
しかし、図6に示した波長切替によって、波長が変わること及びOLT−ONU間の伝搬遅延時間が変わるにもかかわらず、EqDnの値までは修正されないことから、図6のGPON方式においては、図13に示したとおり、Complete_u送信グラント(g2_i+1)で与えられた上り信号開始時間Tsrに従ってONU#1から送信され、OSU#2に到着する上りComplete_uフレームは、ONU#1’’の場合はOSU#2が想定する受信時刻TrrよりもT’’dlag+T’’ulag早まって、ONU#1’の場合はT’dlag+T’ulag遅れて受信する。当該の他のONUの上りフレームと、rep1’_i+2やrep1’’_i+2が衝突し、上りデータフレームを受信できない、すなわちONU#1の上りComplete_uフレームを受信できないことになる。
これは図11のようなOSU#1とOSU#2が異なる位置であっても、RTTが変わるため同様の問題が生じる。
そこで、本発明は、上記課題を解決するために、波長可変型WDM/TDM−PONでの波長切り替え時に経路変更やファイバ分散によって生じるRTTまたはEqDのズレを修正できるOLT及び遅延関連設定値修正方法を提供することを目的とする。
本発明に係るOLT及び遅延関連設定値修正方法は、波長切替前のRTTまたはEqDから推定される、ONUからの上り信号がOSUに到着する到着推定時刻と当該上り信号が実際にOSUに到着する到着実時刻との差分を測定してRTTまたはEqDを修正することとした。
具体的には、本発明に係るOLTは、
送受信可能な固有の波長が設定された複数のOSUと、
ONUとWDM且つTDMで光信号の送受信を行い、前記ONUが送信する信号の伝送波長及び送信開始時刻を前記ONUに指示する動的波長帯域割当回路と、
を備えるOLTであって、
前記動的波長帯域割当回路は、
1つのONUへ、伝送波長の切替完了を示す切替完了報告を切替後の伝送波長で送信させる送信指示を前記切替完了報告の送信開始時刻を含めて通知するとともに、
前記切替完了報告の送信開始時刻、及び前記1つのONUに設定された従前の遅延に関する設定値から想定される、前記切替完了報告の到着想定時刻を含む待機時間を設定し、他のONUへ、前記1つのONUの切替後の伝送波長を受信する担当OSUに到着する上り信号の到着時刻が前記待機時間外となるように送信開始時刻を設定する制御信号送信部と、
前記担当OSUが前記切替完了報告を実際に受信した到着実時刻と前記到着想定時刻との差分に基づいて、前記1つのONUのRTTを切替後の伝送波長に対応するように修正する修正部と、
を有し、前記1つのONUに割り当てる波長を切り替え後、前記1つのONUに対するRTTを修正する設定値修正作業を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る遅延関連設定値修正方法は、
送受信可能な固有の波長が設定された複数のOSUを備え、
ONUとWDM且つTDMで光信号の送受信を行い、前記ONUが送信する信号の伝送波長及び送信開始時刻を前記ONUに指示するOLTが、前記ONUに割り当てる波長を切り替え後に前記NUに対する遅延に関する設定値を修正する遅延関連設定値修正方法であって、
1つのONUへ、伝送波長の切替完了を示す切替完了報告を切替後の伝送波長で送信させる送信指示を前記切替完了報告の送信開始時刻を含めて通知するとともに、
前記切替完了報告の送信開始時刻、及び前記1つのONUに設定された従前の遅延に関する設定値から想定される、前記切替完了報告の到着想定時刻を含む待機時間を設定し、他のONUへ、前記1つのONUの切替後の伝送波長を受信する担当OSUに到着する上り信号の到着時刻が前記待機時間外となるように送信開始時刻を設定する制御信号送信手順と、
前記担当OSUが前記切替完了報告を実際に受信した到着実時刻と前記到着想定時刻との差分に基づいて、前記1つのONUのRTTを切替後の伝送波長に対応するように修正するRTT修正手順と、
を行うことを特徴とする。
本発明は、前記到着推定時刻と前記到着実時刻との差分からRTTを修正するため、波長切り替え時に発生するRTTのズレを修正することができる。従って、本発明は、波長可変型WDM/TDM−PONでの波長切り替え時に経路変更やファイバ分散によって生じるRTTのズレを修正できるOLT及び遅延関連設定値修正方法を提供することができる。
本発明に係るOLTの前記制御信号送信部は、全てのONUに設定されている前記設定値のうち、最大値と最小値に基づいて前記待機時間を設定することができる。
前記設定値がRTTである場合、本発明に係るOLTの前記動的波長帯域割当回路は、
前記修正部が前記1つのONUに対するRTTを修正した後、再度1つのONUへ、前記切替完了報告の送信指示を前記切替完了報告の送信開始時刻を含めて通知し、
前記切替完了報告の送信開始時刻、及び前記1つのONUの修正されたRTTから想定される、前記切替完了報告の到着想定時刻と、前記担当OSUが前記切替完了報告を実際に受信した到着実時刻との差分が閾値より小さい場合に前記設定値修正作業を終了し、前記差分が前記閾値より大きい場合に前記設定値修正作業を繰り返すことを特徴とする。設定値修正作業を複数回繰り返すことで正確なRTTを取得することができる。
前記設定値がEqDである場合、本発明に係るOLTの前記動的波長帯域割当回路は、
前記修正部が前記1つのONUに対するRTTを修正した後、等価遅延量(EqD:Equalization Delay)を計算して修正時間もしくは計算したEqDを前記1つのONUに通知するとともに、前記1つのONUに送信機会を付与し、
付与された前記送信機会に前記1つのONUが送信した応答信号を前記担当OSUが実際に受信した到着実時刻と、前記切替完了報告の送信開始時刻、前記1つのONUの修正されたRTT、及び前記EqDから想定される、前記応答信号の到着想定時刻との差分が閾値より小さい場合に前記1つのONUに対する前記設定値修正作業を終了し、前記差分が前記閾値より大きい場合に前記1つのONUに対する前記設定値修正作業を繰り返すことを特徴とする。
EqDを修正することで、他のONUとの上り信号タイミングを合わせることができる。また、設定値修正作業を複数回繰り返すことで正確なEqDを取得することができる。
本発明に係るOLTの前記動的波長帯域割当回路は、前記修正部が前記1つのONUに対するRTTを修正した後、前記設定値修正作業を終了することを特徴とする。設定値修正作業を繰り返さなくても正確な遅延に関する設定値を取得することができるような場合、前記差分を確認することなく設定値修正作業を終了してもよい。
本発明は、波長可変型WDM/TDM−PONでの波長切り替え時に経路変更やファイバ分散によって生じるRTTのズレを修正できるOLT及び遅延関連設定値修正方法を提供することができる。
WDM/TDM−PONの構成を説明する図である。 波長可変型WDM/TDM−PONの構成を説明する図である。 波長可変型WDM/TDM−PONのOLTの構成を説明する図である。 波長可変型WDM/TDM−PONの波長切替方法を説明する図である。 波長可変型WDM/TDM−PONの波長切替方法を説明する図である。 波長可変型WDM/TDM−PONの波長切替方法を説明する図である。 波長可変型WDM/TDM−PONの波長切替方法を説明する図である。 本発明に係るOLTを説明する図である。 本発明に係るRRT修正方法を説明する図である。 本発明に係るRRT修正方法を説明する図である。 OSUが複数のOLTに分散配置される波長可変型WDM/TDM−PONの構成を説明する図である。 送信開始時間を指定する方法を説明する図である。 波長可変型WDM/TDM−PONの波長切替方法を説明する図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
図8は、本実施形態のOLT101の構成を説明する図である。OLT101は、多重分離部58を用いて複数のONU200と波長分割多重(WDM)且つ時分割多重(TDM)で光信号の送受信を行い、動的波長帯域割当回路52を用いてONU200を動作させる伝送波長、送信開始時刻及び送信継続時間へ指示を行う波長可変型WDM/TDM−PON302に配置される。
波長可変型WDM/TDM−PON302は、複数のパワースプリッタ又は波長ルータ(153、154)を含む光伝送路250で複数のONU200とOLT101を接続し、ONU200からの上り信号を中継ネットワーク310へ伝送し、中継ネットワーク310からの下り信号を所望のONU200へ伝送する。
OLT101は、
送受信可能な固有の波長が設定された複数のOSU51と、
ONU200とWDM且つTDMで光信号の送受信を行い、ONU200が送信する信号の伝送波長及び送信開始時刻をONU200に指示する動的波長帯域割当回路52と、
を備える。
そして、動的波長帯域割当回路52は、
1つのONU(例えば、ONU200#5)へ、伝送波長の切替完了を示す切替完了報告を切替後の伝送波長で送信させる送信指示を前記切替完了報告の送信開始時刻を含めて通知するとともに、
前記切替完了報告の送信開始時刻、及び前記1つのONUに設定された従前の遅延に関する設定値(本実施形態ではRTT)から想定される、前記切替完了報告の到着想定時刻を含む待機時間を設定し、他のONU(例えば、ONU200#5以外のONU)へ、前記1つのONUの切替後の伝送波長を受信する担当OSU(例えば、OSU51#2)に到着する上り信号の到着時刻が前記待機時間外となるように送信開始時刻を設定する制御信号送信部54と、
前記担当OSUが前記切替完了報告を実際に受信した到着実時刻と前記到着想定時刻との差分に基づいて、前記1つのONUのRTTを切替後の伝送波長に対応するように修正する修正部57と、
を有し、前記1つのONUに割り当てる波長を切り替え後、前記1つのONUに対するRTTを修正する設定値修正作業を行う。
制御信号送信部54は、切替指示信号生成部53が生成したONU200への波長切替を指示する下り信号に、ONU200が波長を切替えた後に送信する波長切替の完了を示す上り信号の送信開始時刻を含めて指示する。
フレーム受信待機部55は、ONU200が前記送信開始時刻に切替後の波長で送信した前記波長切替の完了を示す上り信号を受信するため、当該ONU200に対して従前に設定された遅延に関する設定値に基づく到着想定時刻を含む待機時間を設定して、当該上り信号の受信を待つ。
修正部57は、フレーム受信待機部55が前記待機時間において受信した前記波長切替の完了を示す上り信号の実際の受信時刻(到着実時刻)を測定し、到着想定時刻と到着実時刻の差分に基づいて当該ONU200のRTTを修正する。
遅延に関する設定値の修正があった場合、動的波長帯域割当回路52は、再度切替指示信号生成部53から当該ONU200へ波長切り替え指示を行う。一方、遅延に関する設定値を修正する必要がない場合、動的波長帯域割当回路52は、波長切り替えシーケンスを終了する。
本実施形態の波長可変型WDM/TDM−PON302は、遅延に関する設定値がRTTである。
動的波長帯域割当回路52は、
修正部57が前記1つのONUに対するRTTを修正した後、再度1つのONUへ、前記切替完了報告の送信指示を前記切替完了報告の送信開始時刻を含めて通知し、
前記切替完了報告の送信開始時刻、及び前記1つのONUの修正されたRTTから想定される、前記切替完了報告の到着想定時刻と、前記担当OSUが前記切替完了報告を実際に受信した到着実時刻との差分が閾値より小さい場合に前記設定値修正作業を終了し、前記差分が前記閾値より大きい場合に前記設定値修正作業を繰り返す。
動的波長帯域割当回路52は、波長切替後のRTT(遅延に関する設定値)を修正した後に、再度制御信号送信部54から当該ONU200へ波長切替完了を示すフレーム(切替完了報告)発出指示を行い、そのフレーム受信時刻を測定して修正後のRTTが正しいことの確認を行う。なお、RTTが正しいか否かは、切替完了報告の到着想定時刻と到着実時刻が一致しているか否かで判断してもよいし、所定の閾値を設け、切替完了報告の到着想定時刻と到着実時刻との差分が所定の閾値を超えているか否かで判断してもよい。動的波長帯域割当回路52は、修正後のRTTが正しいことの確認ができれば、波長切り替えシーケンスを終了する。
また、RTTが所定回数の修正で正しく設定できるようであれば、RTT修正の要否を判断することなく、所定回数で設定値修正作業を終えても良い。前記所定回数は、1回でもよいし、複数回でもよい。
なお、フレーム受信待機部55は、前記待機時間を当該ONU200からの切替完了報告の到着想定時刻よりも前後に幅広く設定しても良い。例えば、フレーム受信待機部55は、全てのONUに設定されているRTTのうち、最大値と最小値に基づいて前記待機時間を設定する。前記到着想定時刻をTri、RTTの最大値をΔmax、最小値をΔminとすると、待機時間Tfbを
Tfb = Δmax − Δmin
のように設定してもよい。
図9は、波長可変型WDM/TDM−PON302の波長切り替えシーケンスを説明する図である。
[ステップS10]
OSU#1は、波長λ1dでONU#1へ波長切替指示を送信する。
[ステップS11]
OSU#2は、波長切替後のONU#1に対して、切替完了報告フレームを送信するように波長λ2dを用いて指示する。その際は、OSU#1での波長(λ1d、u)で用いていたRTTを基に切替完了報告フレームがOSU#2に時刻Tri_1に到着するよう、ONU#1が切替完了報告フレームを送信開始すべき時間To_1を指示する。この指示は特にフレーム形式に依らない。IEEE802.3av方式のGateフレーム(Report(Complete)送信要求gate)でもよいし、ITU−T G.987.3方式のBWmapでグラントを付与(Complete_u送信グラント付与)してもよい。
[ステップS13]
ONU#1は、波長切替後の波長λ2uを用いて切替完了報告を行う。この切替完了報告フレームも、特にフレーム形式に依らない。IEEE802.3av方式のReportフレームで報告してもよいし、ITU−T G.987.3方式のComplete_u を示すPLOAMuで報告してもよい。
[ステップS14]
OLTは、ONU#1からの切替完了報告をOSU#2で受信するために、一定の待機時間Tfb、他のONUからの上り信号を受信しないように他のONUを制御する。待機時間Tfbは、切替完了報告が到着する到着想定時刻Tri_1を含む。
[ステップS15]
OLTは、ONU#1からの波長完了報告フレームをOSU#2が実際に受信した到着実時刻Trr_1が、到着想定時刻Tri_1とどのくらいずれているかの時刻差Tulag=Trr_1−Tri_1を測定する。ここで、Tulagはマイナスの場合があるため、待機時間Tfbは到着想定時刻Tri_1の前後に幅をとっている。
[ステップS16]
OLTは、Tulagに基づいて波長切替後のONU#1に対するRTTを
RTT = RTT + Tulag
と補正する。
[ステップS17]
OLTは、再度ONU#1に切替完了報告フレームを送出させる指示をだす(Gateフレーム(Report(Complete)送信要求gateやComplete_u送信グラント付与)。このとき、当該指示には、修正したRTTを基に切替完了報告がOSU#2に時刻Tri_2に到着するよう、ONU#1が切替完了報告を送信開始すべき時間To_2が含まれる。
[ステップS18]
ONU#1は、波長切替後の波長λ2uを用いて切替完了報告を行う。この切替完了報告フレームも、特にフレーム形式に依らない。IEEE802.3av方式のReportフレームで報告してもよいし、ITU−T G.987.3方式のComplete_u を示すPLOAMuで報告してもよい。
[ステップS19]
OLTは、OSU#2が受信した切替完了報告フレームの到着実時刻を測定し、修正したRTTから想定される到着想定時刻Tri_2との差分を確認する。到着実時刻と到着想定時刻とが一致、あるいはそれらの差分が所定の閾値以下であれば、波長切替シーケンスを終了する。シーケンスの終了にあたって、OLTはONUへ波長切替完了を送信してもよい。
[ステップS20]
到着実時刻と到着想定時刻とが不一致、あるいはそれらの差分が所定の閾値以上である場合、OLTは、ステップS16からステップS19を繰り返す。この繰り返しは、到着実時刻と到着想定時刻とが一致、あるいはそれらの差分が所定の閾値以下になるまで継続してもよいし、実施回数を定め、ある一定回数で収束できなければ異常終了、あるいは初期接続から再実施としてもよい。
(実施形態2)
本実施形態のOLT並びに波長可変型WDM/TDM−PONの構成は図8で説明したOLT101及び波長可変型WDM/TDM−PON302と同じである。本実施形態と実施形態1との違いが、本実施形態のOLTが、波長切り替えに伴うRTTのズレに基づいてEqD(Equalization delay)を修正することにある。すなわち、本実施形態の波長可変型WDM/TDM−PON302は、遅延に関する設定値がEqDである。
EqDは、図12に示した通り、非特許文献4のITU−T G.987.3方式で規定されたものであり、ONUが、OLTからONUに送信される下り信号を受信してから、上り信号を送信するまでの待ち時間(下りPHYフレームの先頭と上りPHYフレームの仮想的な時間差)である。そして、OLTは、OSUとONUの組み合わせそれぞれのRTTからEqDを計算し、EqDを各ONUに割り当てている。ONUがEqDに基づくタイミングで上り信号を送信することで、各ONUの上り信号は衝突することなくOLTに伝送される。
したがって、波長切替によってRTTが変わる場合は、EqDも変わることになるため、EqDの変更をONUに通知する必要がある。ITU−T G.987.3には、その修正EqDを通知するための仕組みとして、Raging_time PLOAMフレームを用いる。本実施形態は、そのRanging_time PLOAMフレームを用いた波長可変型WDM/TDM−PONである。
図10は、本実施形態の波長可変型WDM/TDM−PON302の波長切り替えシーケンスを説明する図である。
[ステップS20]
OSU#1は、波長λ1dでONU#1へ波長切替指示を送信する。
[ステップS21]
OSU#2は、波長切替後のONU#1に対して、切替完了報告フレームを送信するように波長λ2dを用いて指示する。その際は、OSU#1での波長(λ1d、u)で用いていたRTTを基に切替完了報告フレームがOSU#2に時刻Tri_1に到着するよう、ONU#1が切替完了報告フレームを送信開始すべき時間To_1を指示する。この指示は特にフレーム形式に依らない。ITU−T G.987.3方式のBWmapでグラントを付与(Complete_u送信グラント付与)してもよい。
[ステップS23]
ONU#1は、波長切替後の波長λ2uを用いて切替完了報告を行う。この切替完了報告フレームも、特にフレーム形式に依らない。ITU−T G.987.3方式のComplete_uを示すPLOAMuで報告してもよい。
[ステップS24]
OLTは、ONU#1からの切替完了報告をOSU#2で受信するために、一定の待機時間Tfb、他のONUからの上り信号を受信しないように他のONUを制御する。待機時間Tfbは、切替完了報告が到着する到着想定時刻Tri_1を含む。
[ステップS25]
OLTは、ONU#1からの波長完了報告フレームをOSU#2が実際に受信した到着実時刻Trr_1が、到着想定時刻Tri_1とどのくらいずれているかの時刻差Tulag=Trr_1−Tri_1を測定する。ここで、Tulagはマイナスの場合があるため、待機時間Tfbは到着想定時刻Tri_1の前後に幅をとっている。
[ステップS27]
OLTは、Tulagに基づいて波長切替後のONU#1に対するEqDを計算する。本実施形態ではEqDの具体的な計算方法を指定しないが、例えば、ITU−G.987.3に記載の計算方法に従うとすると、
EqD=EqD+Tulag
と補正する。
[ステップS28]
OLTは、Ranging_time PLOAMフレームに新しいEqDを記載してONU#1へ通知する。Ranging _time PLOAMフレームを受信したONU#1は、当該フレームに記載の新しいEqDに設定値を変更する。
[ステップS29]
OSU#2は、ONU#1に対してAcknowledement PLOAMのgrantを付与する。これをdirected PLOAM grant付与と呼ぶ。
[ステップS30]
ONU#1は、そのgrantに対して、Acknowledgement PLOAMフレームを送信し、EqDの変更か完了したことをOSU#2に通知する。
[ステップS31]
OLTは、OSU#2が受信したAcknowledgement PLOAMが含まれる上りフレームの到着実時刻を測定し、補正したEqDから算出された到着推定時刻Tri_2との差分を確認する。到着実時刻と到着想定時刻とが一致、あるいはそれらの差分が所定の閾値以下であれば、波長切替シーケンスを終了する。シーケンスの終了にあたって、OLTはONUへ波長切替完了を送信してもよい。
[ステップS32]
到着実時刻と到着想定時刻とが不一致、あるいはそれらの差分が所定の閾値以上である場合、OLTは、ステップS26からステップS31を繰り返す。この繰り返しは、到着実時刻と到着想定時刻とが一致、あるいはそれらの差分が所定の閾値以下になるまで継続してもよいし、実施回数を定め、ある一定回数で収束できなければ異常終了、あるいは初期接続から再実施としてもよい。
なお、本実施形態でも、フレーム受信待機部55は、前記待機時間を当該ONU200からの切替完了報告の到着想定時刻よりも前後に幅広く設定しても良い。例えば、フレーム受信待機部55は、全てのONUに設定されているEqDのうち、最大値と最小値に基づいて前記待機時間を設定する。前記到着想定時刻をTri、EqDの最大値をΔmax、最小値をΔminとすると、待機時間Tfbを
Tfb = Δmax − Δmin
のように設定してもよい。
(他の実施形態)
実施形態1及び2で説明した波長可変型WDM/TDM−PON302は、単一のOLTで多重分離や波長切替シーケンスを行う形態であるが、図11の波長可変型WDM/TDM−PON303のように、OLT100が物理的に複数あり、それぞれが動的波長帯域割当回路52や多重分離部58を備える構成であっても、OLT相互間で連絡を取り合い、多重分離や波長切替シーケンスを行う形態とすることで波長切り替えに伴うRTTやEqDの修正を行うことができる。
[付記]
以下は、本実施形態のOLTを説明したものである。
(1):
加入者側装置(ONU)と波長分割多重(WDM)且つ時分割多重(TDM)で光信号の送受信を行い、前記加入者装置を動作させる伝送波長及び送信開始時刻を含む指示を行う局側装置(OLT)であって、
前記加入者装置への波長切替を指示する下り信号に、前記加入者装置の前記伝送波長の切替完了を示す上り信号の送信開始時刻を含めて指示し、
前記伝送波長の切替完了を示す上り信号の受信時刻に基づいて、前記加入者装置の波長切替後の前記伝送波長使用時の往復伝搬遅延時間を修正する波長切替制御部と、
前記加入者装置から、前記伝送波長の切替完了を示す上り信号を受信するため待機する切替完了信号待機部と、
を有することとしたOLT。
(2):
前記切替完了信号待機部は、
当該加入者装置の設置距離の範囲に応じた往復伝搬遅延時間の最大値と最小値のそれぞれから導出される時刻の期間を待機時間としてを設定することを特徴とする上記(1)のOLT。
(3):
前記波長切替制御部は、
波長切替後の往復伝搬遅延時間を修正した後に、 再度開始時刻指示部により前記加入者装置へ波長切替完了を示すフレーム発出指示を行い、そのフレーム受信時刻を測定し、 往復伝搬遅延時間の修正がない場合には、波長切り替えシーケンスを終了することを特徴する上記(1)又は(2)のOLT。
(4):
前記波長切替制御部は、
波長切替後の往復伝搬遅延時間を修正した後に、 上りフレーム同期タイミングの修正時間を計算し、当該修正時間または新しい同期タイミングを前記加入者装置に通知し、前記加入者装置は当該修正時間または同期タイミングに上りフレーム同期タイミングを修正し、確認応答を返信し、前記波長切替制御部がその確認応答の受信時刻を測定し、往復伝搬遅延時間の修正がない場合には、波長切り替えシーケンスを終了することを特徴する上記(1)又は(2)のOLT。
(5):
前記波長切替制御部は、
波長切替後の往復伝搬遅延時間を修正後、波長切り替えシーケンスを終了することを特徴とする上記(1)又は(2)のOLT。
[効果]
本発明は図9、図10のように広めの待機時間を取り、上り波長切替完了の受信時間ずれを測定し、そのずれの値からRTTを補正し、再度上り波長切替完了信号を出させてRTTの補正ができていることを確認することで、波長切替後にRTTが変わっても、正確なRTTにより各加入者装置の送信タイミングを、初期接続から行うことなく素早く調整することができ、WDM/TDM−PONにおいて、距離差、波長差による到着時刻の変動があっても波長切替の可能なPONシステムを構築できる。また、上り信号の到着時刻精度が高まることにより、波長切替後の上り信号の到着時刻制御精度が高まり、異なるONU間の上りフレーム間隔を短縮可能である。よって波長切替を用いるWDM/TDM−PONにおける上り信号帯域の利用効率向上が実現できる。
11:光送信器
12:波長合分波手段
13:波長フィルタ
14:受光器
23:波長可変光受信器
24:波長可変光送信器
51:OSU
52:動的波長帯域割当回路
53:切替指示信号生成部
54:制御信号送信部
55:フレーム受信待機部
56:DWBA計算部
57:修正部
58:多重分離部
59:要求信号受信部
100、101:OLT
151〜154:パワースプリッタ、波長ルーティング手段又は波長ルータ
200、200a:ONU
250:光伝送路
300:WDM/TDM−PON
301、302、303:波長可変型WDM/TDM−PON
310:中継ネットワーク

Claims (6)

  1. 送受信可能な固有の波長が設定された複数の光終端装置(OSU:Optical Subscriber Unit)と、
    加入者側装置(ONU:Optical Network Unit)と波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)且つ時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)で光信号の送受信を行い、前記ONUが送信する信号の伝送波長及び送信開始時刻を前記ONUに指示する動的波長帯域割当回路と、
    を備える局側装置(OLT:Optical Line Terminal)であって、
    前記動的波長帯域割当回路は、
    1つのONUへ、伝送波長の切替完了を示す切替完了報告を切替後の伝送波長で送信させる送信指示を前記切替完了報告の送信開始時刻を含めて通知するとともに、
    前記切替完了報告の送信開始時刻、及び前記1つのONUに設定された従前の遅延に関する設定値から想定される、前記切替完了報告の到着想定時刻を含む待機時間を設定し、他のONUへ、前記1つのONUの切替後の伝送波長を受信する担当OSUに到着する上り信号の到着時刻が前記待機時間外となるように送信開始時刻を設定する制御信号送信部と、
    前記担当OSUが前記切替完了報告を実際に受信した到着実時刻と前記到着想定時刻との差分に基づいて、前記1つのONUの前記設定値を切替後の伝送波長に対応するように修正する修正部と、
    を有し、前記1つのONUに割り当てる波長を切り替え後、前記1つのONUに対する前記設定値を修正する設定値修正作業を行うことを特徴とするOLT。
  2. 前記制御信号送信部は、
    全てのONUに設定されている前記設定値のうち、最大値と最小値に基づいて前記待機時間を設定することを特徴とする請求項1に記載のOLT。
  3. 前記設定値が往復伝搬遅延時間(RTT:Round Trip Times)であり、
    前記動的波長帯域割当回路は、
    前記修正部が前記1つのONUに対するRTTを修正した後、再度1つのONUへ、前記切替完了報告の送信指示を前記切替完了報告の送信開始時刻を含めて通知し、
    前記切替完了報告の送信開始時刻、及び前記1つのONUの修正されたRTTから想定される、前記切替完了報告の到着想定時刻と、前記担当OSUが前記切替完了報告を実際に受信した到着実時刻との差分が閾値より小さい場合に前記設定値修正作業を終了し、前記差分が前記閾値より大きい場合に前記設定値修正作業を繰り返すことを特徴とする請求項1又は2に記載のOLT。
  4. 前記設定値が等価遅延量(EqD:Equalization Delay)であり、
    前記動的波長帯域割当回路は、
    前記修正部が前記1つのONUに対するRTTを修正した後、EqDを計算して修正時間もしくは計算したEqDを前記1つのONUに通知するとともに、前記1つのONUに送信機会を付与し、
    付与された前記送信機会に前記1つのONUが送信した応答信号を前記担当OSUが実際に受信した到着実時刻と、前記切替完了報告の送信開始時刻、前記1つのONUの修正されたRTT、及び前記EqDから想定される、前記応答信号の到着想定時刻との差分が閾値より小さい場合に前記1つのONUに対する前記設定値修正作業を終了し、前記差分が前記閾値より大きい場合に前記1つのONUに対する前記設定値修正作業を繰り返すことを特徴とする請求項1又は2に記載のOLT。
  5. 前記動的波長帯域割当回路は、
    前記修正部が前記1つのONUに対する前記設定値を修正した後、前記設定値修正作業を終了することを特徴とする請求項1又は2に記載のOLT。
  6. 送受信可能な固有の波長が設定された複数のOSUを備え、
    ONUとWDM且つTDMで光信号の送受信を行い、前記ONUが送信する信号の伝送波長及び送信開始時刻を前記ONUに指示するOLTが、前記ONUに割り当てる波長を切り替え後に前記NUに対する遅延に関する設定値を修正する遅延関連設定値修正方法であって、
    1つのONUへ、伝送波長の切替完了を示す切替完了報告を切替後の伝送波長で送信させる送信指示を前記切替完了報告の送信開始時刻を含めて通知するとともに、
    前記切替完了報告の送信開始時刻、及び前記1つのONUに設定された従前の遅延に関する設定値から想定される、前記切替完了報告の到着想定時刻を含む待機時間を設定し、他のONUへ、前記1つのONUの切替後の伝送波長を受信する担当OSUに到着する上り信号の到着時刻が前記待機時間外となるように送信開始時刻を設定する制御信号送信手順と、
    前記担当OSUが前記切替完了報告を実際に受信した到着実時刻と前記到着想定時刻との差分に基づいて、前記1つのONUの前記設定値を切替後の伝送波長に対応するように修正する修正手順と、
    を行うことを特徴とする遅延関連設定値修正方法。
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