JP2016219353A - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブッシングの接続金具装着部に過剰な回転力が負荷されても、ブッシングと蓋体の間に隙間が生じることがなく、漏液を生じない端子部を備えた鉛蓄電池を提供する。【解決手段】回転防止機構部を有するインサート部と、接続金具装着部を備える鉛又は鉛合金製のブッシングであって、前記回転防止機構部の上方に回転吸収機構部を有する端子部を備える鉛蓄電池。前記回転吸収機構部は、前記接続金具装着部と前記回転防止機構部との間に設けた、前記回転防止機構部の回転防止強度より弱いねじれ強度を有する中間部であってもよいし、接続金具装着部の側壁に巻き付けた導電性シートであってもよい。また、ブッシングのインサート部と接続金具装着部を別部材とし、両者の当接面を回転吸収機構部としてもよい。前記ブッシングは蓋体天面と面一になる鍔部を有し、前記鍔部の回転変位量が2.9°未満となる範囲で使用。【選択図】図1

Description

本発明は、鉛蓄電池に関し、特に、改良した端子部を備える鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池は、通常、図10に示すように、蓋天面と面一の鍔部と、回転防止リブが突出して形成された側壁を有し、電槽蓋体の樹脂材料内にインサート成形されたインサート部と、電槽外に露出し、接続金具が装着される側壁を有する接続金具装着部とを備えるブッシングからなる端子部を有している。
接続金具装着部には、ハーネス端子等を接続するための金具が装着されるが、端子部に大電流が流れる自動車用や非常用の大型バックアップ電源用等の鉛蓄電池では、接触抵抗を小さくするために、接続金具に対して締め付けのための強力なトルクが加えられる。
この締め付けトルクによる回転力を受けてブッシングが回転変位を起こし、ブッシングと樹脂製の蓋体の間に隙間が発生すると、ブッシングを構成する鉛又は鉛合金が電解液である硫酸に対して非常に高い濡れ性を示すことから、電解液がその隙間を這い上がることによって漏液が生じることがある。
そこで、特許文献1には、ブッシングの下部に樹脂製の蓋体に食い込む部分を設けることによって、強い回転力が負荷されても、回転変位を発生しにくくする鉛蓄電池の端子部が記載されている((0005)〜(0007)、図1〜4)。
また、特許文献2〜4には、ブッシングのインサート部に設けた環状突起間の環状溝内にリブを設けて、回転を防止する鉛蓄電池の端子部が記載されている。
特許文献1:特開平7−211308号公報
特許文献2:特開2009−259541号公報
特許文献3:特開2010−238552号公報
特許文献4:特開2013−20912号公報
従来技術によれば、回転変位を防止する機構部を組み込むことによって、ブッシングの回転力に対する強度は大きくなる。しかし、過剰な回転力が加えられると、やはり、ブッシングと樹脂製の蓋体間の回転変位によるわずかな隙間から電解液が這い上がって漏液するため、接続金具に対して締め付けトルクの管理を行ったり、その他不用意な回転力が負荷されたりしないように注意を払わなければならないという課題があった。
本発明は、上記の課題に鑑み、ブッシングの接続金具装着部に過剰な回転力が負荷されても、その回転力が物理的に吸収され、漏液を生じない端子部を備えた鉛蓄電池を提供することを目的とする。
本発明は、以下の端子部を備える鉛蓄電池とすることにより、上記の目的を達成するものである。
(1)鉛又は鉛合金製のブッシングを樹脂製の蓋体にインサートした端子部を備える鉛蓄電池であって、前記ブッシングは、電槽の蓋体の樹脂材料にインサート成形されたインサート部と、電槽外に露出する接続金具装着部とを備え、前記インサート部には、回転防止リブを有する回転防止機構部を有し、前記回転防止機構部の上方には、回転吸収機構部を有する鉛蓄電池。
(2)前記回転吸収機構部は、前記接続金具装着部と前記回転防止機構部との間に位置する中間部であって、前記回転防止機構部の回転防止強度より弱いねじれ強度を有する前記(1)の鉛蓄電池。
(3)前記中間部が、電槽外に露出する部分である前記(2)の鉛蓄電池。
(4)前記中間部が、インサート部に位置することを特徴とする前記(2)の鉛蓄電池。
(5)前記中間部の上方のインサート部に、さらなる回転防止機構部を有する前記(4)の鉛蓄電池。
(6)前記中間部の側壁の厚みが、前記接続金具装着部の側壁の厚み、及びインサート部の側壁の厚みより薄い前記(2)〜(5)の鉛蓄電池。
(7)前記中間部が、純鉛又はPb−Sb系合金からなり、前記接続金具装着部及び前記回転防止機構部が、前記中間部よりSb濃度の高いPb−Sb系合金からなる前記(2)〜(6)の鉛蓄電池。
(8)前記接続金具装着部が、側壁の周囲に巻き付けた導電性シートを有し、前記回転吸収機構部が、前記導電性シートである前記(1)の鉛蓄電池。
(9)前記ブッシングが、前記接続金具装着部を備える部材と、前記インサート部を備える部材との2部材からなり、前記接続金具装着部を備える部材は、電槽外に露出する部分と前記蓋体に嵌合する部分を有し、前記インサート部を備える部材は、極柱を封口する封口面とその下方の回転防止機構部を有し、前記回転吸収機構部が、前記接続金具装着部を備える部材の下面と前記インサート部を備える部材の前記封口面とを当接した当接面である前記(1)の鉛蓄電池。
(10)前記ブッシングの接続金具装着部に6°の回転変位を与えたときに、前記ブッシングの下端の回転変位が0°である前記(1)〜(9)いずれかの鉛蓄電池。
(11)前記ブッシングが蓋体天面と面一になる鍔部を有し、前記鍔部の回転変位量が2.9°未満となる範囲で使用する前記(1)〜(9)いずれかの鉛蓄電池。
本発明により、接続金具の締め付け時に大きな回転力が負荷されても、回転吸収機構部により回転力を吸収することによって、ブッシングと蓋体間に隙間が生じず、漏液が生じることのない端子部を備える鉛蓄電池を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の端子部を示す。 本発明の第1の実施形態において、中間部の厚みを薄くした端子部を示す。 本発明の第1の実施形態において、各部位の合金組成を変えた端子部を示す。 本発明の第2の実施形態の端子部を示す。 本発明の第2の実施形態において、二重の回転防止機構部を有する端子部を示す。 本発明の第2の実施形態において、中間部の厚みを薄くした端子部を示す。 本発明の第2の実施形態において、各部位の合金組成を変えた端子部を示す。 本発明の第3の実施形態の端子部を示す。 本発明の第4の実施形態の端子部を示す。 従来の端子部を示す。 実験に用いたブッシングの構造を示す。 トルク負荷による回転変位の関係を示すグラフ 液這い上がりレベルと回転変位量の関係を示すグラフ
本発明者は、まず、端子部へのトルク負荷と端子部の変形(回転変位)との関係を把握するとともに、トルク負荷に伴う回転変位と液這い上がりについて実験を行った。
図11は実験に用いた端子部のブッシングを示す。このブッシングは、接続金具装着部とインサート部からなり、回転半径が12mmであり、インサート部には、5段の環状リブと、上3段の環状リブ間に設けた4本の回転防止リブと、回転防止リブ上の鍔部を有している。
このブッシングをインサート成形した蓋体を作製し、ブッシング天面に極柱を溶接することで試験サンプルとした。その後、接続金具装着部に0〜35N・mの回転トルクを加え、ブッシング鍔部における回転変位量を測定した。
また、前記の端子部を正極とし、メッシュ形状に組んだ鉛テープ(Pb99.9%)を負極とし、比重1.26(20℃)の電解液中にブッシングが浸漬しない状態で注液した試験セルを用い、75℃水槽中で充電(2.50V、最大電流30A)10分と休止4分を1セットとして4週間繰り返し、4週間経過後の液這い上がり位置を以下のレベルに分類した。なお、環状リブ、回転防止リブ、及び鍔部の上面に液這い上がり跡がある場合は、それぞれ数字の大きいレベルに分類した。
レベル1:下から2段の環状リブまで
レベル2:下から3段の環状リブまで
レベル3:回転防止リブまで
レベル4:鍔部まで
レベル5:蓋体から露出する部分まで
端子部へのトルク負荷によって生じた回転変位を表1及び図12に示す。14N・m以上で回転変位が発生し、28N・m以上で回転変位量が急激に上昇していることがわかった。
また、回転変位量と液這い上がりレベルとの関係を表1及び図13に示す。回転変位量が2.9°以上では這い上がりレベルが5になり、実用に供し得ないことがわかった。
実験後の端子部を解体し、ブッシングの状態を確認したところ、回転変位の発生は、過剰なトルクが加わることで、ブッシングの回転防止リブの上部が倒れることによることがわかった。
回転変位が生じると、端子部と蓋体の樹脂材料との間にずれが生じ、弾性体でない樹脂では、ずれによる形状変化を吸収することができないため、生じた隙間から液漏れが起こっていると推察される。
したがって、本発明者は、過剰なトルクが加わっても、端子部と蓋体の樹脂材料との間でずれが発生しなくなるような回転吸収部材を回転防止リブの上方に設けることにより、液漏れを防止する端子部とすることを着想し、本発明に至った。
本発明は、鉛又は鉛合金製のブッシングを樹脂製の蓋体にインサートした端子部を備える鉛蓄電池であって、前記ブッシングは、蓋体にインサート成形されたインサート部と、電槽外に露出する接続金具装着部とを備え、前記インサート部には、回転防止リブを有する回転防止機構部を有し、前記回転防止機構部の上方には、回転吸収機構部を有する鉛蓄電池に関する。
この端子部では、接続金具が過剰な回転力で締め付けられても、回転吸収機構部がインサート部の回転防止リブに加わる回転力を物理的に吸収するため、インサート部と樹脂製の蓋体の間の隙間の発生を防止することができ、電解液の這い上がりを防止することができる。
本発明の回転吸収機構部は、接続金具装着部と回転防止機構部の間に位置し、前記回転防止機構部の回転防止強度より弱いねじれ強度を有する中間部であることが好ましい。
これにより、過剰な回転力が印加されても、回転吸収機構部が回転防止機構部に先立ってねじれ変形することにより、回転防止機構部に印加される回転力が緩和され、インサート部と樹脂製の蓋体の間の隙間の発生を防止し、漏液を防止することができる。
前記回転吸収機構部である中間部は、電槽外に露出する部分であってもよいし、インサート部に位置してもよい。
本発明の端子部の第1の実施形態は、接続金具装着部の下方であって電槽外に露出する部分に回転吸収機能を有する中間部を設けたブッシングである(図1)。
この中間部は、インサート部に形成された回転防止リブの回転防止力に比べて弱いねじれ強度を有するから、締め付けトルクの回転力による接続金具装着部の回転を、中間部のねじれで吸収することにより、インサート部の回転を抑えることができる。
本発明の端子部の第2の実施形態は、回転防止リブより上方のインサート部に回転吸収機能を有する中間部を設けたブッシングである(図4)。この中間部も、回転防止リブの回転防止強度より弱いねじれ強度を有するから、ねじれにより回転防止リブに加わる回転力を吸収する効果を奏する。
第2の実施形態において、中間部の上方のインサート部に、別の回転防止機構部をさらに設け、インサート部の上下二つの回転防止リブの間を回転吸収機能を有する中間部とすることが好ましい(図5)。
この場合、上下二つの回転防止リブによる二重の回転防止機能により、締め付けトルクに対する耐性をより大きくするという効果を奏する。
第1の実施形態及び第2の実施形態のいずれにおいても、前記回転吸収機構部である中間部は、側壁の厚みが、接続金具装着部の側壁の厚み、及びインサート部の側壁の厚みより薄いことが好ましい(図2、図6)。
これにより、回転吸収機構部のねじれ強度を回転防止機構部より弱くすることができる。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態のいずれにおいても、前記回転吸収機構部である中間部は、純鉛又はPb−Sb系合金からなり、接続金具装着部及び回転防止機構部は、前記中間部よりSb濃度の高いPb−Sb系合金からなることが好ましい(図3、図7)。このようなブッシングは、それぞれの部分を段階的に鋳造して一体化することにより製造することができる。
Pb−Sb系合金において、Sbの含有量が多いほど機械的強度が高まることが知られているから、中間部のSb含有量をより少なくすることにより、回転吸収機構部のねじれ強度を回転防止機構部より弱くすることができる。
なお、機械的強度と耐食性のバランスの観点から、Pb−Sb系合金のSb含有量は合金の全質量に対して3〜8質量%であることが好ましい。
本発明の端子部の第3の実施形態は、接続金具装着部が側壁の周囲に巻き付けた導電性シートを有し、回転吸収機構部が前記導電性シートであるブッシングである(図8)。この接続金具装着部に回転力が加わると、接続金具装着部の側面と導電性シート間に滑りが生じて回転が吸収されるから、端子天面が殆ど回転することがなく、ブッシング下端にも回転が加わらない。
導電性シートは、接続金具装着部の側面と滑り合う材質であれば、特に限定されないが、鉛シートを採用すると、電極材料やブッシング本体も鉛系であることから、リサイクル性に優れ、好ましい。
本発明の端子部の第4の実施形態は、接続金具装着部を備える部材と、インサート部を備える部材との2部材からなり、前記接続金具装着部を備える部材が、電槽外に露出する部分と前記蓋体に嵌合する部分を有し、前記インサート部を備える部材が、極柱を封口する封口面とその下方の回転防止機構部を有し、前記接続金具装着部を備える部材の下面と前記インサート部を備える部材の前記封口面とを当接したブッシングである(図9)。
部材間の当接面が部材のバルク部分よりねじれ強度が弱いことは明らかであるから、前記2部材が当接する当接面が回転吸収機構部として作用する。
第1〜第4のいずれの実施形態においても、本発明の回転吸収機構部は、ブッシングの接続金具装着部に過剰な締め付けトルクを加えたときに、ブッシングの下端の回転変位を0°に抑制することができるものである。
通常、設定される耐締め付けトルクの値は10N・m以下であるから、15N・m程度のトルクの印加で液漏れを起こさない程度の回転吸収で十分である。
後述の実施例によれば、15N・m程度のトルク印加により、ブッシングの天面は6°程度回転する。したがって、本発明のブッシングは、ブッシングの接続金具装着部に6°の回転変位を与えたときに、ブッシングの下端の回転変位を0°とする回転吸収機構部を有するものである。
以下、本発明に係る端子部の実施例を示すが、端子部のサイズ、構造、及び端子部を適用する鉛蓄電池の容量、サイズ、及び構造等は、当業者の常識及び先行技術の開示に従い、適宜に変更できる。
<実施例1>
第1の鍔部、その上方に第2の鍔部を有し、第1の鍔部の直下に回転防止リブを設けたブッシングを用い、インサート成形により、自動車用鉛蓄電池D31型の蓋体を作製した。この時、第1の鍔部が蓋天面と面一になるようにした。その後、極柱を溶接し、鉛蓄電池の端子部とした。
第1の鍔部の下方がインサート部、第2の鍔部の上方が接続金具装着部、第1の鍔部と第2の鍔部の間の中間部が回転吸収機構部である。(図1)
<実施例2>
実施例1の端子部において、中間部の側壁の厚みを、前記接続金具装着部の側壁の厚み及びインサート部の側壁の厚み4mmより薄い2mmとした(図2)。
<実施例3>
実施例1の端子部において、中間部の材質を純鉛、接続金具装着部及びインサート部の材質をSbを3%含有するPb-Sb合金とした(図3)。
中間部、接続金具装着部及びインサート部は、ぞれぞれの部分を段階的に鋳造して一体化することにより作製した。
<実施例4>
鍔部を有し、前記鍔部から離間した下方位置に回転防止リブを設けたブッシングを用い、インサート成形により、実施例1と同じ蓋体を作製した。この時、前記鍔部が蓋天面と面一になるようにした。その後、極柱を溶接し、鉛蓄電池の端子部とした。
前記鍔部の下方がインサート部、前記鍔部の上方が接続金具装着部、インサート部における前記鍔部と前記回転防止リブの間の中間部が回転吸収機構部である(図4)。
<実施例5>
実施例4の端子部において、前記鍔部の直下にも回転防止リブを設けた。
このリブと鍔部から離間した位置の回転防止リブの間の中間部が回転吸収機構部である(図5)。
<実施例6>
実施例4の端子部において、中間部の側壁の厚みを、前記接続金具装着部の側壁の厚み及びインサート部の側壁の厚み4mmより薄い2mmとした(図6)。
<実施例7>
実施例4の端子部において、中間部の材質を純鉛、接続金具装着部及びインサート部の材質をSbを3%含有するPb-Sb合金とした(図7)。
<実施例8>
鍔部を有し、前記鍔部の直下に回転防止リブを設けたブッシングを用い、インサート成形により、実施例1と同じ蓋体を作製した。この時、前記鍔部が蓋天面と面一になるようにした。その後、極柱を溶接し、前記鍔部の上方の側壁の周囲に導電性の鉛シートを巻き付けて、鉛蓄電池の端子部を作製した。
前記鍔部の下方がインサート部、前記鍔部の上方が接続金具装着部、前記鉛シートが回転吸収機構部である(図8)。
<実施例9>
接続金具装着側の部材とインサート部側の部材とを別部材とするブッシングを用いる実施例である。
接続金具装着側の部材は、鍔部と、その上方の接続金具装着部と、その下方のネジ山を有し、前記インサート部側の部材は、極柱を溶接し封口する封口面と前記封口面から離間した下方位置に回転防止リブを備えている。
前記インサート部側の部材を蓋体の樹脂材料にインサート成形し、接続金具装着側の部材を蓋体のネジ穴に嵌合することにより、接続金具装着部側の下面とインサート部材側の封口面を当接して端子部を作製した。
両部材を当接した当接面が回転吸収機構部である(図9)。
<比較例>
鍔部を有し、前記鍔部の直下に回転防止リブを設けたブッシングを用い、インサート成形により、実施例1と同じ蓋体を作製した。この時、前記鍔部が蓋天面と面一になるようにした。その後、極柱を溶接し、鉛蓄電池の端子部を作製した(図10)。
以上の実施例、比較例の端子部について、以下の回転負荷試験、漏液試験を行った。結果を表2に示す。
(回転負荷試験)
この蓋体を万力に固定し、接続金具装着部に取り付けた締め付け治具を介してトルクレンチで回転力を加え、トルクレンチが6°回転したときに加えられたトルクと、端子天面の回転量及びブッシング下端の回転量を測定し、トルクレンチの回転量とブッシング下端の回転量の差から回転吸収量を求めた。
(漏液試験)
上記の回転負荷試験を行った端子部を作用極側とし、鉛板を対極とし、電解液を比重1.27の希硫酸とした供試セルを作製し、75℃で1.5A充電(10分)、休止(4分)のサイクルを1か月間繰り返し行い、1か月後に端子部の外観を観察することにより、漏液(這い上がり跡)の有無を確認した。漏液が認められない場合を○、漏液が認められた場合を×とした。
比較例は、回転吸収機構部である中間部がない従来のブッシングを用いている。トルクレンチ6°の回転量を与える回転力が負荷されると、ブッシング下端が5°回転しているから、過剰に負荷された回転力が殆ど吸収されず、ブッシングと蓋間に隙間が生じて漏液が生じていた。
これに対して、第1の実施形態である実施例1は、第1の鍔部と第2の鍔部の間を中間部としたブッシングを用いている。試験結果によると、トルクレンチ6°の回転量に対して、加えられたトルクは17N・mであり、端子天面が6°回転しているものの、ブッシング下端の回転量が0°と、回転吸収量が6°であり、漏液が認められない。したがって、中間部のねじれが端子天面の回転の大部分を吸収している効果を確認することができた。
実施例2は、第1の実施形態における好ましい実施例である。中間部の側壁の厚みを、前記接続金具装着部の側壁の厚み及びインサート部の側壁の厚みより薄くし、中間部のねじれ易さを高めたことにより、トルクレンチ6°の回転量に対して、端子天面は6°回転しているが、ブッシング下端に回転は伝わっていない。したがって、実施例1より回転吸収効果が高まったことが確認された。
実施例3も、第1の実施形態における好ましい実施例である。中間部の材質を、接続金具装着部及びインサート部の材質より機械的強度の弱いものとすることにより、ねじれによる回転吸収効果を高め、回転吸収効果を高めることができた。
実施例4は、第2の実施形態の実施例であり、中間部がインサート部に位置している。トルクレンチ6°の回転量に対して、端子天面の回転量は6°、ブッシング下端の回転量は0°であり、漏液も見られないから、第1の実施形態と同様の回転吸収効果が確認された。
実施例5は、第2の実施形態において、回転防止リブを二重に設け、回転防止リブ間の中間部を回転吸収機構部としている。この場合、トルクレンチを6°回転させるのに、30N・mという大きな締め付けトルクを要しているから、回転防止機能が高く、また、ブッシング下端の回転量が0°であり、漏液も認められない。したがって、二重の回転防止機構部による回転防止効果の増大とともに、中間部による回転吸収効果を奏していることが確認できた。
実施例6、実施例7は、第2の実施形態における好ましい実施例であり、中間部の側壁の厚みや材質について、実施例2や実施例3と同様の構成とすることにより、中間部のねじれ易さが高められ、端子天面の回転がブッシング下端に伝わっていない。したがって、実施例4より回転吸収効果が高まったことが確認できた。
実施例8は、第3の実施形態の実施例であり、接続金具装着部の側面に巻き付けた導電性の鉛シートが回転吸収機構部として機能している。
実施例8では、トルクレンチ6°の回転量に対して、端子天面の回転量が0°、ブッシング下端の回転量が0°であって、漏液が起こっていないから、負荷された回転力が、鉛シートと接続金具装着部の側面が滑り合うことにより、ブッシング本体に殆ど伝わっていないことがわかった。
なお、実公昭40−26175号公報には、鉛蓄電池の小型端子を大型端子接続子に接続する場合に、鉛合金を材料とするアダプターキャップを小型端子に嵌着して大型端子と同一径とした端子部が示されており、この構造は、熱放散を良好にするために上面を開放した態様を含むから、導電性シートを巻き付けた態様を含む点において、第3の実施形態と共通する。しかし、この公報には、端子部が回転防止機構部を有することについて記載されておらず、上記のアダプターキャップが回転吸収機能を有することについて、何ら示唆するものでない。
実施例9は、第4の実施形態の実施例であり、接続金具装着側の部材とインサート部側の部材の2部材を一体化してブッシングとしたものである。前記インサート部側の部材と、前記接続金具装着側の部材との当接面が回転吸収機能を有する回転吸収機能部として作用することにより、実施例2、3、6及び7と同様の優れた回転吸収効果を奏することが確認できた。
なお実施例1〜9において、ブッシング鍔部における回転変位が2.9°未満の範囲においては、漏液が生じないことも確認された。
以上の結果から、ブッシングの回転防止機構部の上方に回転吸収機構部を設けたことの作用効果が確認できた。
なお、本発明の端子部として、図1〜図9には、接続金具装着部がテーパ状のブッシングを示したが、本発明は、ブッシングの上下方向と同軸に回転力が加えられるタイプのブッシングにも適用可能であることはいうまでもない。
実施例1〜9において蓋天面の回転変位量を2.8°として漏液試験を同様の方法にて実施したところ、漏液が生じないことも確認された。
接続金具に対して大きな締め付けトルクが負荷されても、漏液が防止される端子部を有するので、自動車用や大型電源用等の鉛蓄電池としての利用が可能である。

Claims (11)

  1. 鉛又は鉛合金製のブッシングを樹脂製の蓋体にインサートした端子部を備える鉛蓄電池であって、
    前記ブッシングは、電槽の蓋体にインサート成形されたインサート部と、電槽外に露出する接続金具装着部とを備え、
    前記インサート部には、回転防止リブを有する回転防止機構部を有し、
    前記回転防止機構部の上方には、回転吸収機構部を有することを特徴とする鉛蓄電池。
  2. 前記回転吸収機構部は、前記接続金具装着部と前記回転防止機構部との間に位置する中間部であって、前記回転防止機構部の回転防止強度より弱いねじれ強度を有することを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池。
  3. 前記中間部が、電槽外に露出する部分であることを特徴とする請求項2に記載の鉛蓄電池。
  4. 前記中間部が、インサート部に位置することを特徴とする請求項2に記載の鉛蓄電池。
  5. 前記中間部の上方のインサート部に、さらなる回転防止機構部を有することを特徴とする請求項4に記載の鉛蓄電池。
  6. 前記中間部の側壁の厚みが、前記接続金具装着部の側壁の厚み、及びインサート部の側壁の厚みより薄いことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  7. 前記中間部が、純鉛又はPb−Sb系合金からなり、前記接続金具装着部及び前記回転防止機構部が、前記中間部よりSb濃度の高いPb−Sb系合金からなることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  8. 前記接続金具装着部が、側壁の周囲に巻き付けた導電性シートを有し、前記回転吸収機構部が、前記導電性シートであることを特徴とする、請求項1に記載の鉛蓄電池。
  9. 前記ブッシングが、前記接続金具装着部を備える部材と、前記インサート部を備える部材との2部材からなり、
    前記接続金具装着部を備える部材は、電槽外に露出する部分と前記蓋に嵌合する部分を有し、
    前記インサート部を備える部材は、極柱を封口する封口面とその下方の回転防止機構部を有し、
    前記回転吸収機構部が、前記接続金具装着部を備える部材の下面と前記インサート部を備える部材の前記封口面とを当接した当接面であることを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池。
  10. 前記ブッシングの接続金具装着部に、接続金具が6°回転する締め付けトルクを加えたときに、前記ブッシングの下端の回転変位が0°であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の鉛蓄電池。
  11. 前記ブッシングが蓋体天面と面一になる鍔部を有し、前記鍔部の回転変位量が2.9°未満となる範囲で使用することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の鉛蓄電池。
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