JP2016219120A - 面光源装置用導光体及び面光源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クラッドモードの消去が十分で、付着物や欠陥が視認されにくい面光源装置用導光体を提供する。【解決手段】コア層と、前記コア層の少なくとも一方の表面にクラッド層とを有する面光源装置用導光体であって、前記面光源装置用導光体は、少なくとも一つの側端面が光入射面であり、前記面光源装置用導光体は、光入射面と直交する面が光出射面であり、前記面光源装置用導光体は、前記光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面近傍側、並びに、前記光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面と対向する側端面の近傍側に、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている、面光源装置用導光体。【選択図】 図1
Description
本発明は、面光源装置用導光体及び面光源装置に関する。
従来、携帯電話、ノートパソコン、液晶テレビ、ビデオカメラ等に用いられる液晶表示装置、携帯電話のバックライトキー、パソコンのバックライトキーボード、電気機器や車両の表示スイッチ等の表示装置、シーリングライト等の室内照明、照明看板等の照明装置に用いられている光源装置としては、例えば、ハウジング内に蛍光灯等の線状光源や発光ダイオード等の点光源を複数個配置した直下方式のもの、板状の導光体の側面に線状光源又は点光源を配置したエッジライト方式のもの等がある。
エッジライト方式の光源装置は、通常、矩形板状のアクリル樹脂板等の透明材料を導光体とし、その側面に対向して配置された光源の光を側端面(光入射面)から導光体に入射させ、導光体の表面(光出射面)又は裏面に形成した出射機構や、導光体中に光拡散性粒子を含有させる等の光出射手段を設けることにより、入射した光を光出射面から出射する。
このような導光体の1つに、コア−クラッド構造からなる積層体を用いた導光体がある。このコア−クラッド構造を有する導光体は、コア層とクラッド層との屈折率差により、層の界面で全反射し、コア層内を導光する。
このコア−クラッド構造を有する導光体は、カラーシフト現象が視認される課題を有する。その課題を解決する方法として、特許文献1では光入射面の近傍側にクラッドモードを消去させるための表面処理を施す方法が提案されている。
このコア−クラッド構造を有する導光体は、カラーシフト現象が視認される課題を有する。その課題を解決する方法として、特許文献1では光入射面の近傍側にクラッドモードを消去させるための表面処理を施す方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1に提案される方法は、カラーシフト現象を改善するものの、クラッドモードの消去が十分でない。
クラッドモードの消去が十分でないと、指紋等の付着物や小傷等の欠陥がクラッド層表面にあった場合に、その付着物や欠陥が視認される課題を有する。
クラッドモードの消去が十分でないと、指紋等の付着物や小傷等の欠陥がクラッド層表面にあった場合に、その付着物や欠陥が視認される課題を有する。
本発明の目的は、クラッドモードの消去が十分で、付着物や欠陥が視認されにくい面光源装置用導光体を提供することにある。
本発明は、コア層と、前記コア層の少なくとも一方の表面にクラッド層とを有する面光源装置用導光体であって、前記面光源装置用導光体は、少なくとも1つの側端面が光入射面であり、前記面光源装置用導光体は、光入射面と直交する面が光出射面であり、前記面光源装置用導光体は、前記光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面近傍側、並びに、前記光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面と対向する側端面の近傍側に、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている面光源装置用導光体に関する。
また、本発明は、面光源装置用導光体及び光源を有する面光源装置に関する。
本発明の面光源装置用導光体は、クラッドモードの消去が十分で、付着物や欠陥が視認されにくい。
また、本発明の面光源装置は、クラッドモードの消去が十分で、付着物や欠陥が視認されにくい。
また、本発明の面光源装置は、クラッドモードの消去が十分で、付着物や欠陥が視認されにくい。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いながら説明するが、本発明はこれらの実施の形態及び図面に限定されるものではない。
本発明の面光源装置用導光体は、コア層と、コア層の少なくとも一方の表面にクラッド層とを有する。
(コア層)
コア層は、透明性の高い材料であれば特に限定されず、使用目的等に応じて適宜選択することができる。
コア層の材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ガラス等が挙げられる。これらのコア層の材料の中でも、軽量で取り扱い性に優れることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂が好ましく、更に透明性に優れることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂がより好ましい。
コア層は、透明性の高い材料であれば特に限定されず、使用目的等に応じて適宜選択することができる。
コア層の材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ガラス等が挙げられる。これらのコア層の材料の中でも、軽量で取り扱い性に優れることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂が好ましく、更に透明性に優れることから、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂がより好ましい。
アクリル樹脂は、透明性、耐久性に優れ、安価であるため好ましい。
アクリル樹脂としては、例えば、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレートと他の単量体との共重合体等が挙げられる。これらのアクリル樹脂の中でも、より透明性、耐久性に優れ、より安価であることから、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体が好ましい。
メチルメタクリレートと他の単量体との共重合体を用いる場合、共重合体中のメチルメタクリレート単位の含有率は、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましい。
他の単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸;無水マレイン酸;マレイミド類;スチレン等の芳香族ビニル類等が挙げられる。
尚、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート又はその両者をいう。
アクリル樹脂としては、例えば、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレートと他の単量体との共重合体等が挙げられる。これらのアクリル樹脂の中でも、より透明性、耐久性に優れ、より安価であることから、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレート単位を50質量%以上含む共重合体が好ましい。
メチルメタクリレートと他の単量体との共重合体を用いる場合、共重合体中のメチルメタクリレート単位の含有率は、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましい。
他の単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリル酸;無水マレイン酸;マレイミド類;スチレン等の芳香族ビニル類等が挙げられる。
尚、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート又はその両者をいう。
ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂は、耐熱性、難燃性に優れるため好ましい。特に、ポリカーボネート樹脂は、屈折率が高く開口数が大きくできるため、屈曲しても漏光を低く抑えることができ、好ましい。
尚、開口数とは、光を集める指標のことであり、開口数が大きいほど受光量を増やすことができ、屈曲しても漏光を低く抑えることができる。
尚、開口数とは、光を集める指標のことであり、開口数が大きいほど受光量を増やすことができ、屈曲しても漏光を低く抑えることができる。
コア層の厚さは、0.1mm〜15mmが好ましく、0.8mm〜15mmがより好ましく、1mm〜10mmが更に好ましい。コア層の厚さが0.1mm以上であると、クラッドモードが多くなるため、本発明の効果をより発揮することができる。また、コア層の厚さが15mm以下であると、面光源装置の生産性、取り扱い性に優れる。
(クラッド層)
クラッド層は、コア層の片面のみに設けても、コア層の両面に設けてもよいが、導光性に優れ、反りを抑制することから、コア層の両面に設けることが好ましい。
クラッド層は、コア層の片面のみに設けても、コア層の両面に設けてもよいが、導光性に優れ、反りを抑制することから、コア層の両面に設けることが好ましい。
クラッド層は、透明性の高い材料で、コア層の屈折率と異なる材料であれば特に限定されないが、導光性に優れることから、コア層の屈折率よりも低い材料が好ましい。
コア層の材料としてアクリル樹脂を用いる場合、クラッド層の材料としては、例えば、フッ素含有オレフィン樹脂等が挙げられる。
フッ素含有オレフィン樹脂としては、例えば、フッ化ビニリデン単独重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体等が挙げられる。これらのフッ素含有オレフィン樹脂の中でも、加工性や成形性に優れることから、フッ化ビニリデン単独重合体が好ましい。
フッ素含有オレフィン樹脂としては、例えば、フッ化ビニリデン単独重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレンとの共重合体、フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体等が挙げられる。これらのフッ素含有オレフィン樹脂の中でも、加工性や成形性に優れることから、フッ化ビニリデン単独重合体が好ましい。
コア層の材料としてポリカーボネート樹脂を用いる場合、クラッド層の材料としては、例えば、フッ素含有オレフィン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
フッ素含有オレフィン樹脂、アクリル樹脂の具体例は、前述と同様で、好ましい範囲や好ましい理由も、前述と同様である。
フッ素含有オレフィン樹脂、アクリル樹脂の具体例は、前述と同様で、好ましい範囲や好ましい理由も、前述と同様である。
コア層の屈折率とクラッド層の屈折率との屈折率差は、0.001以上が好ましく、0.01以上がより好ましい。コア層の屈折率とクラッド層の屈折率との屈折率差が0.001以上であると、入射した光がコア層とクラッド層との界面を全反射しながら少ない損失で遠くまで伝播でき、クラッド層の表面に他の層を設けても漏光が少ない。
クラッド層の厚さは、面光源装置用導光体の光閉じ込め効率、取り扱い性に優れることから、1μm〜500μmが好ましく、3μm〜100μmがより好ましい。
コア層の少なくとも一方の表面にクラッド層を設ける方法としては、例えば、多層溶融押出によりコア層とクラッド層とを一体成形して得る方法、コア層の少なくとも一方の表面にクラッド層をコーティング処理して得る方法等が挙げられる。
コーティング処理の方法としては、例えば、ダイコート法、グラビアコート法、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法、スプレーコート法、印刷法等が挙げられる。
印刷処理の方法としては、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。
コーティング処理の方法としては、例えば、ダイコート法、グラビアコート法、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法、スプレーコート法、印刷法等が挙げられる。
印刷処理の方法としては、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。
(光入射面・光出射面)
本発明の面光源装置用導光体は、少なくとも一つの側端面が光入射面である。
光入射面は、1つの側端面であってもよく、1つの側端面と対向する側端面との2つの側端面であってもよいが、発生するクラッドモードが少ないことから、1つの側端面であることが好ましい。
本発明の面光源装置用導光体は、少なくとも一つの側端面が光入射面である。
光入射面は、1つの側端面であってもよく、1つの側端面と対向する側端面との2つの側端面であってもよいが、発生するクラッドモードが少ないことから、1つの側端面であることが好ましい。
本発明の面光源装置用導光体は、光入射面と直交する面が光出射面である。
光出射面は、光入射面と直交する面であれば、1つの面であってもよく、1つの面と対向する面との2つの面であってもよく、面光源装置の用途に応じて適宜設定すればよい。
光出射面は、光入射面と直交する面であれば、1つの面であってもよく、1つの面と対向する面との2つの面であってもよく、面光源装置の用途に応じて適宜設定すればよい。
(クラッドモードを消去させるための表面処理)
本発明の面光源装置用導光体は、光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面近傍側、並びに、光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面と対向する側端面の近傍側に、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている。即ち、面光源装置用導光体の2辺について、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている。
本発明の面光源装置用導光体は、光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面近傍側、並びに、光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面と対向する側端面の近傍側に、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている。即ち、面光源装置用導光体の2辺について、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている。
本発明の面光源装置用導光体は、クラッドモードをより消去させるため、更に、光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面と直交する1つの側端面の近傍側に、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されていることが好ましく、光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面と直交する2つの側端面の近傍側に、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されていることがより好ましい。即ち、面光源装置用導光体の3辺について、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されていることが好ましく、面光源装置用導光体の4辺について、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されていることが好ましい。
図1は、本発明の面光源装置用導光体の一実施形態を示す模式的断面図であり、コア層11の両面にクラッド層12を有する面光源装置用導光体10である。図1中の矢印は、3種類の光のモードを示す。
51が伝送モードで、コア層とクラッド層との界面で全反射する光である。
52がクラッドモードで、クラッド層と空気との界面で全反射する光である。
53が放射モードで、反射することなく空気に出射する光である。
このクラッドモードを消去しないと、指紋等の付着物や小傷等の欠陥がクラッド層表面にあった場合に、クラッドモードが出射してしまい、その付着物や欠陥が視認されてしまう。そのため、クラッドモードを消去する必要がある。
伝送モード、クラッドモード、放射モードとなる条件は、コア層とクラッド層の屈折率や光の入射角度で決まる。
51が伝送モードで、コア層とクラッド層との界面で全反射する光である。
52がクラッドモードで、クラッド層と空気との界面で全反射する光である。
53が放射モードで、反射することなく空気に出射する光である。
このクラッドモードを消去しないと、指紋等の付着物や小傷等の欠陥がクラッド層表面にあった場合に、クラッドモードが出射してしまい、その付着物や欠陥が視認されてしまう。そのため、クラッドモードを消去する必要がある。
伝送モード、クラッドモード、放射モードとなる条件は、コア層とクラッド層の屈折率や光の入射角度で決まる。
クラッドモードを消去させるための表面処理は、クラッドモードの吸収性や散乱性に優れることから、クラッド層の表面であることが好ましい。
クラッドモードを消去させるための表面処理の具体的な方法としては、例えば、可視光を吸収する色の塗装、可視光を散乱させる粗面化加工等が挙げられる。これらのクラッドモードを消去させるための表面処理は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのクラッドモードを消去させるための表面処理の中でも、面光源装置用導光体の生産性に優れることから、可視光を吸収する色の塗装、可視光を散乱させる粗面化加工が好ましく、可視光を吸収する色の塗装がより好ましい。
クラッドモードを消去させるための表面処理の具体的な方法としては、例えば、可視光を吸収する色の塗装、可視光を散乱させる粗面化加工等が挙げられる。これらのクラッドモードを消去させるための表面処理は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのクラッドモードを消去させるための表面処理の中でも、面光源装置用導光体の生産性に優れることから、可視光を吸収する色の塗装、可視光を散乱させる粗面化加工が好ましく、可視光を吸収する色の塗装がより好ましい。
可視光を吸収する色は、可視光をより吸収することから、黒色が好ましい。
可視光を吸収する色の塗装方法は、可視光をより吸収し、クラッド層を形成する樹脂との密着性に優れることから、黒色インクを塗装する方法が好ましく、カーボンブラックを含む黒色インクを塗装する方法が好ましい。
可視光を吸収する色の塗装の厚さは、クラッドモードをより消去し、可視光の吸収性に優れることから、1μm〜50μmが好ましい。
可視光を吸収する色の塗装方法は、可視光をより吸収し、クラッド層を形成する樹脂との密着性に優れることから、黒色インクを塗装する方法が好ましく、カーボンブラックを含む黒色インクを塗装する方法が好ましい。
可視光を吸収する色の塗装の厚さは、クラッドモードをより消去し、可視光の吸収性に優れることから、1μm〜50μmが好ましい。
可視光を散乱させる粗面化加工としては、例えば、研磨紙、研磨粉等による研磨加工;サンドブラスト加工;金型による微小凹凸面のプレス加工;レーザーによるエッチング加工等が挙げられる。これらの可視光を散乱させる粗面化加工は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの可視光を散乱させる粗面化加工の中でも、面光源装置用導光体の生産性に優れることから、研磨加工、サンドブラスト加工が好ましく、研磨加工がより好ましい。
粗面化の状態は、クラッドモードが空気中に漏れる状態であればよい。
粗面化の状態は、クラッドモードが空気中に漏れる状態であればよい。
クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている部分の端面からの幅Lは、コア層の厚さをtとしたとき、下式(1)を満たすことが好ましい。
クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている部分の端面からの幅Lが上式(1)の下限値以上であると、クラッドモードをより消去することができる。また、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている部分の端面からの幅L上式(1)の上限値以下であると、面光源装置用導光体の発光面積が広い。
図2は、本発明の面光源装置用導光体の一実施形態を示す模式的断面図であり、厚さtのコア層11の両面にクラッド層12を有し、端面からの幅Lのクラッドモードを消去させるための表面処理17がされた面光源装置用導光体10である。
(光出射手段)
本発明の面光源装置用導光体は、更に光出射手段を有することが好ましい。
光出射手段は、面光源装置用導光体の外観に優れることから、光出射面又は光出射面と対向する面で、クラッドモードを消去させるための表面処理以外の部分に設けることが好ましい。
本発明の面光源装置用導光体は、更に光出射手段を有することが好ましい。
光出射手段は、面光源装置用導光体の外観に優れることから、光出射面又は光出射面と対向する面で、クラッドモードを消去させるための表面処理以外の部分に設けることが好ましい。
光出射手段としては、コア層内を伝播する光をコア層の外に出射できればよく、例えば、クラッド層を貫通しコア層に達する凹部、コア層表面に形成される凹部等が挙げられる。これらの光出射手段は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの光出射手段の中でも、光の出射位置を制御しやすいことから、クラッド層を貫通しコア層に達する凹部が好ましい。
光出射手段は、光量、導光距離、面光源装置用導光体に求める発光の形態等に応じて、形状、大きさ、深さ、間隔等を適宜選択すればよく、例えば、国際公開第2010/073726号パンフレットに記載のように設定することができる。
面光源装置用導光体に光出射手段を設ける方法としては、例えば、レーザー加工、サンドペーパー加工、プレス加工、熱プレス加工等が挙げられる。これらの光出射手段を設ける方法の中でも、面光源装置用導光体の生産性に優れることから、レーザー加工が好ましい。
本発明の面光源装置用導光体は、例えば、図3のようにクラッドモードを消去させるための表面処理を施すことができ、図4のようにコア層やクラッド層を設けることができる。
(面光源装置)
本発明の面光源装置は、本発明の面光源装置用導光体及び光源を有する。
光源としては、例えば、LED等の公知の点光源を複数配置した光源、公知の線状光源等が挙げられる。LED等の点光源を複数配置した光源を用いる場合、光の最大強度の方向を調整して配置されることが好ましい。
本発明の面光源装置は、本発明の面光源装置用導光体及び光源を有する。
光源としては、例えば、LED等の公知の点光源を複数配置した光源、公知の線状光源等が挙げられる。LED等の点光源を複数配置した光源を用いる場合、光の最大強度の方向を調整して配置されることが好ましい。
本発明の面光源装置は、例えば、図5のように面光源装置用導光体と光源とを配置することができる。
本発明の面光源装置用導光体や面光源装置は、必要に応じて、光反射層、粘着層、意匠層、光拡散層等を設けてもよい。
本発明の面光源装置は、例えば、携帯電話、ノートパソコン、液晶テレビ、ビデオカメラ等に用いられる液晶表示装置、携帯電話のバックライトキー、パソコンのバックライトキーボード、電気機器や車両の表示スイッチ等の表示装置、シーリングライト等の室内照明、照明看板等の照明装置等に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(法線輝度の測定方法)
実施例・比較例で得られた面光源装置について、光出射面から出射される光の法線方向の輝度(法線輝度)を、分光光度計(機種名「SR−3AR」、(株)トプコンテクノハウス製)で測定した。尚、光出射面の裏面に、光反射層(商品名「E60L」、東レ(株)製、厚さ188μm)を設けた。
法線輝度が低い方が、漏光の少ない面光源装置用導光体であることを意味する。
実施例・比較例で得られた面光源装置について、光出射面から出射される光の法線方向の輝度(法線輝度)を、分光光度計(機種名「SR−3AR」、(株)トプコンテクノハウス製)で測定した。尚、光出射面の裏面に、光反射層(商品名「E60L」、東レ(株)製、厚さ188μm)を設けた。
法線輝度が低い方が、漏光の少ない面光源装置用導光体であることを意味する。
(コントラスト比の算出方法)
各実施例・比較例で得られた面光源装置の法線輝度を比較例1で得られた面光源装置の法線輝度で割って算出した。
コントラスト比は、比較例と比較して何倍性能に優れるかという指標となる。
各実施例・比較例で得られた面光源装置の法線輝度を比較例1で得られた面光源装置の法線輝度で割って算出した。
コントラスト比は、比較例と比較して何倍性能に優れるかという指標となる。
(表面状態の評価方法)
実施例・比較例で得られた面光源装置の光出射面に、指紋とクリーム跡を付着させ、面光源装置の発光状態を以下の指標により評価した。
A:目視で指紋やクリーム跡が確認できない。
B:目視で指紋やクリーム跡が確認できる。
実施例・比較例で得られた面光源装置の光出射面に、指紋とクリーム跡を付着させ、面光源装置の発光状態を以下の指標により評価した。
A:目視で指紋やクリーム跡が確認できない。
B:目視で指紋やクリーム跡が確認できる。
[実施例1]
コア層の材料としてポリカーボネート樹脂(商品名「タフロン LC2200」、出光興産(株)製、屈折率1.59)、クラッド層の材料としてアクリル樹脂(商品名「アクリペット VH000」、三菱レイヨン(株)製、屈折率1.49)を用い、多層溶融押出によりコア層の両面にクラッド層(厚さ各20μm)を有する積層体(厚さ0.7mm、導光方向300mm、導光方向と直交する方向210mm)を得た。
得られた積層体の光出射面の光入射面近傍側と光入射面と対向する側端面の近傍側とに、クラッドモードを消去させるための表面処理としてカーボンブラックを含む黒色インク(商品名「#2500(R) 710 ブラック」、(株)セイコーアドバンス社製、アクリル電飾・銘板用溶剤タイプインキ)を幅15mmで塗装し(図3の上図)、面光源装置用導光体を得た。
得られた面光源装置用導光体の側端面にLED(商品名「WHITE LED TYPE:NSSW157T」、日亜化学工業(株)製、LED30個中20個使用)を設け、面光源装置を得た。
得られた面光源装置の評価結果を、表1、図6に示す。
コア層の材料としてポリカーボネート樹脂(商品名「タフロン LC2200」、出光興産(株)製、屈折率1.59)、クラッド層の材料としてアクリル樹脂(商品名「アクリペット VH000」、三菱レイヨン(株)製、屈折率1.49)を用い、多層溶融押出によりコア層の両面にクラッド層(厚さ各20μm)を有する積層体(厚さ0.7mm、導光方向300mm、導光方向と直交する方向210mm)を得た。
得られた積層体の光出射面の光入射面近傍側と光入射面と対向する側端面の近傍側とに、クラッドモードを消去させるための表面処理としてカーボンブラックを含む黒色インク(商品名「#2500(R) 710 ブラック」、(株)セイコーアドバンス社製、アクリル電飾・銘板用溶剤タイプインキ)を幅15mmで塗装し(図3の上図)、面光源装置用導光体を得た。
得られた面光源装置用導光体の側端面にLED(商品名「WHITE LED TYPE:NSSW157T」、日亜化学工業(株)製、LED30個中20個使用)を設け、面光源装置を得た。
得られた面光源装置の評価結果を、表1、図6に示す。
[実施例2]
更に、光出射面の光入射面と直交する2つの側端面の近傍側にも、クラッドモードを消去させるための表面処理した(図3の下図)以外は、実施例1と同様に操作を行い、面光源装置を得た。
得られた面光源装置の評価結果を、表1、図7に示す。
更に、光出射面の光入射面と直交する2つの側端面の近傍側にも、クラッドモードを消去させるための表面処理した(図3の下図)以外は、実施例1と同様に操作を行い、面光源装置を得た。
得られた面光源装置の評価結果を、表1、図7に示す。
[比較例1]
光入射面と対向する側端面の近傍側に、クラッドモードを消去させるための表面処理をしなかった以外は、実施例1と同様に操作を行い、面光源装置を得た。
得られた面光源装置の評価結果を、表1、図8に示す。
光入射面と対向する側端面の近傍側に、クラッドモードを消去させるための表面処理をしなかった以外は、実施例1と同様に操作を行い、面光源装置を得た。
得られた面光源装置の評価結果を、表1、図8に示す。
実施例1〜2で得られた面光源装置は、図表から分かるように、漏光が少なく、コントラスト比に優れ、表面状態に優れた。
一方、比較例1で得られた面光源装置は、光入射面と対向する側端面の近傍側にクラッドモードを消去させるための表面処理をしておらず、漏光が多く、表面状態に劣った。
一方、比較例1で得られた面光源装置は、光入射面と対向する側端面の近傍側にクラッドモードを消去させるための表面処理をしておらず、漏光が多く、表面状態に劣った。
本発明の面光源装置は、例えば、携帯電話、ノートパソコン、液晶テレビ、ビデオカメラ等に用いられる液晶表示装置、携帯電話のバックライトキー、パソコンのバックライトキーボード、電気機器や車両の表示スイッチ等の表示装置、シーリングライト等の室内照明、照明看板等の照明装置等に好適に用いることができる。
10 面光源装置用導光体
11 コア層
12 クラッド層
14 光入射面
15 光出射面
17 クラッドモードを消去させるための表面処理
30 面光源装置
31 光源
51 伝送モード
52 クラッドモード
53 放射モード
11 コア層
12 クラッド層
14 光入射面
15 光出射面
17 クラッドモードを消去させるための表面処理
30 面光源装置
31 光源
51 伝送モード
52 クラッドモード
53 放射モード
Claims (10)
- コア層と、前記コア層の少なくとも一方の表面にクラッド層とを有する面光源装置用導光体であって、
前記面光源装置用導光体は、少なくとも1つの側端面が光入射面であり、
前記面光源装置用導光体は、光入射面と直交する面が光出射面であり、
前記面光源装置用導光体は、前記光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面近傍側、並びに、前記光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面と対向する側端面の近傍側に、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている、面光源装置用導光体。 - 前記面光源装置用導光体は、更に、前記光出射面及びその裏面の少なくとも一方の表面の光入射面と直交する側端面の近傍側に、クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている、請求項1に記載の面光源装置用導光体。
- 前記クラッドモードを消去させるための表面処理が、クラッド層の表面処理である、請求項1又は2に記載の面光源装置用導光体。
- 前記クラッドモードを消去させるための表面処理が、可視光を吸収する色の塗装及び可視光を散乱させる粗面化加工の少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
- 前記クラッドモードを消去させるための表面処理が、可視光を吸収する色の塗装である、請求項1〜4のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
- 前記クラッドモードを消去させるための表面処理が施されている部分の端面からの幅をL、前記コア層の厚さをtとしたとき、下式(1)を満たす、請求項1〜5のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
- 前記コア層の厚さが、0.1mm〜15mmである、請求項1〜6のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
- 前記コア層の厚さが、0.8mm〜15mmである、請求項1〜7のいずれかに記載の面光源装置用導光体。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の面光源装置用導光体及び光源を有する、面光源装置。
- 面光源装置用導光体の光入射面が、1つの側端面である、請求項9に記載の面光源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015099556A JP2016219120A (ja) | 2015-05-15 | 2015-05-15 | 面光源装置用導光体及び面光源装置 |
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ID=57581319
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JP2015099556A Pending JP2016219120A (ja) | 2015-05-15 | 2015-05-15 | 面光源装置用導光体及び面光源装置 |
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2015
- 2015-05-15 JP JP2015099556A patent/JP2016219120A/ja active Pending
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