JP2016218568A - 事象検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転シーンを参照することによって、ヒヤリハットが発生したことを正確に検出することのできる事象検出装置を提供すること。
【解決手段】ドライバの生体情報を数値として取得する生体情報取得手段(58)と、前記ドライバによって運転される車両の運転シーンを取得するシーン取得手段(52〜57)と、前記生体情報の数値が平常の範囲内であるか否かを判断するための閾値を、前記シーン取得手段が取得した運転シーンに応じて設定する閾値設定手段(10,21)と、前記生体情報取得手段が取得した生体情報の数値が前記閾値設定手段によって設定された閾値を超えたとき、前記車両の運転において注意を要する事象が発生したと判断する判断手段(10)と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の運転において注意を要する事象が発生したことをドライバの生体情報に基づいて検出する事象検出装置に関する。
従来、例えば心拍数や発汗量などといったドライバの生体情報を数値として取得して、その数値が異常な値を示した場合に、ヒヤリハット(すなわち、事故には至らなくとも車両の運転において注意を要する事象)が発生したと判断する技術が提案されている。また、その場合、前記生体情報の数値が異常な値を示し、かつ、通常の運転では行われないような急ハンドル等の異常な車両操作があったときに、ヒヤリハットが発生したと判断することも提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−47914号公報
ところが、特許文献1に記載の構成では、生体情報の数値が異常な値であるか否かの判断において、その時点における運転シーンが反映されない。このため、例えば後退による駐車時やカーブ走行時など、ドライバが苦手とする運転シーンにおいてドライバの緊張感が高まった場合、それを誤ってヒヤリハットと判断してしまう場合がある。
また、特許文献1に記載の構成では、異常な車両操作があった場合にヒヤリハットが発生したと判断している。このため、直線道路を巡航中に飛び出しなどがあってドライバがヒヤリとしたが、ブレーキもハンドルも操作することなく事なきを得た場合などには、当該事象をヒヤリハットとして判断することができない。
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、運転シーンを参照することによって、ヒヤリハットが発生したことを正確に検出することのできる事象検出装置を提供することを目的としている。
本発明の事象検出装置は、生体情報取得手段とシーン取得手段と閾値設定手段と判断手段とを備える。生体情報取得手段は、ドライバの生体情報を数値として取得する。シーン取得手段は、前記ドライバによって運転される車両の運転シーンを取得する。閾値設定手段は、前記生体情報の数値が平常の範囲内であるか否かを判断するための閾値を、前記シーン取得手段が取得した運転シーンに応じて設定する。判断手段は、前記生体情報取得手段が取得した生体情報の数値が前記閾値設定手段によって設定された閾値を超えたとき、前記車両の運転において注意を要する事象(すなわち、ヒヤリハット)が発生したと判断する。
このような構成によれば、閾値設定手段が設定する閾値には車両の運転シーンが反映され、その閾値を、生体情報取得手段によって取得された生体情報の数値が超えたとき、ヒヤリハットが発生したと判断される。従って、本発明では、運転シーンを参照することによって、ヒヤリハットが発生したことを正確に検出することができる。
本発明が適用された事象検出装置の構成を表すブロック図である。 その事象検出装置における事象検出処理を表すフローチャートである。 その事象検出処理における走行場所特定方法の一例を表す説明図である。 その走行場所特定方法の他の例を表す説明図である。 前記事象検出処理の運転シーン判別処理を表すフローチャートである。 その運転シーン判別処理における判別方法の一例を表す説明図である。 その判別方法の他の例を表す説明図である。 その判別方法の更に他の例を表す説明図である。 その判別方法の更に他の例を表す説明図である。 その判別方法の更に他の例を表す説明図である。 前記事象検出処理の効果を模式的に表す説明図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
図1に示す事象検出装置は、車両に搭載される端末1を中心に構成されている。端末1は、制御部10と、メモリ20と、地図情報記憶部30とを備えている。制御部10は、CPU,ROM,RAMを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。メモリ20は、閾値データ21と生体挙動履歴22とを記憶している。なお、この端末1は、カーナビゲーション装置等に組み込まれてもよく、他の部分に組み込まれてもよい。
図1に示すように、閾値データ21は、走行場所と運転シーンと生体挙動閾値とを対応付けた複数のデータセット(すなわち複数組のデータの組)によって構成されている。生体挙動履歴22としては、後述の生体挙動センサ58を介して取得された生体情報の数値が、取得された時刻に対応付けて一連の挙動(以下、生体挙動ともいう。)として記憶されている。地図情報記憶部30には、一般のカーナビゲーション装置が備えたものと同様の地図情報が記憶されている。
この端末1には、前記車両に搭載されたGPS受信器51,車速センサ52,加速度センサ53,ウインカ54,ブレーキランプ55,リバースランプ56,ステアリング角センサ57,生体挙動センサ58が接続されている。GPS受信器51は、衛星からの電波を受信して車両の位置(すなわち緯度及び経度)を検出する周知のもので、検出された位置の情報が制御部10へ入力される。なお、GPS受信器51は、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)の規格以外のGNSS(グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム)に代えられてもよく、その他の位置検出装置に代えられてもよい。
車速センサ52は、車速を検出して車両のスピードメータ等に検出結果を入力する周知のもので、検出された車速は制御部10へも入力される。加速度センサ53は、少なくとも車両の前後方向の加速度を検出し、検出された加速度は制御部10へ入力される。ウインカ54は、ドライバによるレバー操作に応じて点灯する周知のもので、その点灯状態が制御部10へ入力される。ブレーキランプ55は、ブレーキペダルが踏まれたときに点灯する周知のもので、その点灯状態が制御部10へ入力される。リバースランプ56は、シフトポジションがRにされたときに点灯する周知のもので、その点灯状態が制御部10へ入力される。ステアリング角センサ57は、ステアリングホイールの操作角(すなわちステアリング角)を検出する周知のもので、検出された操作角は制御部10へ入力される。
生体挙動センサ58は、体温,脈拍,発汗量などといった生体情報を検出するものである。この生体挙動センサ58としては、例えば、特開2011−182827号公報に記
載のように、シートベルトを介して脈拍を検出するものなどが利用可能である。また、ステアリンホイールなどに取り付けられた体温計により、ドライバの掌の体温を計測する構成も利用可能である。なお、生体挙動センサ58が、体温,脈拍,発汗量などといった複数種類の生体情報を検出可能な場合、それらの各種生体情報を所定の数式に当てはめて、精神状態が不安定であるほど高い値を示す1つの数値とされた生体情報が制御部10へ入力されてもよい。また、生体挙動センサ58が、前記各生体情報のうちの1つを検出可能な場合、その生体情報の数値がそのまま制御部10へ入力されてもよい。
生体挙動センサ58が複数種類の生体情報を検出可能な場合、各生体情報の数値は一定時間保持され、新しい数値が取得される度に古いものから上書きされてもよい。そして、その場合も、後述のように、前記一定時間保持された数値の標準偏差、変化量が求められ、平均値に1.96σ(σは標準偏差)を加えた数値が生体挙動閾値とされてもよい。
[1−2.処理]
次に、制御部10が実行する事象検出処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。なお、この処理は、制御部10のROMに記憶されたプログラムに基づいて、同じく制御部10のCPUにより、所定時間毎(例えば1秒毎)に繰り返し実行される。
図2に示すように、この処理では、先ず、S1(Sはステップを表す:以下同様)にて、車両の走行場所が判別される。この処理では、GPS受信器51を介して検出された車両の位置(すなわち緯度及び経度)が、地図情報記憶部30に記憶された地図情報と照合されることにより、地図上における車両の位置が取得される。
より詳しくは、前記地図情報では、周知のように、各道路区間に対して区間ID(リンクIDとも呼ばれる)が付与されている。なお、道路区間とは、道路を交差点と交差点との間で区切ったものであることが望ましいが、渋滞情報の表示等における利便性を考慮して道路を適宜の位置で複数の区間に区切ったものであってもよい。そして、図3に模式的に示すように、区間IDが「000000000001」である道路区間L1に車両が存在する場合、S1では、車両の走行場所は「道路000000000001」にあると判別される。また、その道路区間L1と区間IDが「000000000002」である道路区間L2との間の交差点C1に車両が存在する場合、S1では、車両の走行場所は「交差点000000000001−000000000002」にあると判別される。
なお、図3の例では、交差点C1には、他の区間IDが付与された道路区間L3,L4が交差しているが、優先道路である方の道路区間の区間IDを用いて定義するなど、交差点のIDの定義が一律になるようにルールを設定しておくのが望ましい。また、交差点C1における道路区間の継ぎ目から半径20m以内に車両があるときは、車両の走行場所は当該交差点C1にあると判別される。
また、図4に模式的に示すような細街路L6には、区間IDが付与されていない場合がある。そのような細街路L6に車両が存在する場合、S1では、車両の走行場所は、細街路L6を囲む道路L7,L8の区間IDを用いて、「細街路000000000021−000000000031」にあると判別される。すなわち、この場合、区間IDが付与されたいわゆる区間道路としての道路L7,L8の区間IDを用いて細街路L6が定義されるのである。なお、この場合、車両の位置が細街路同士の交差点であるか単一の細街路に属する部分であるかは考慮されないが、そのような状況まで掌握可能に定義がなされてもよい。
図2に戻って、S1に続くS3では、運転シーンが判別される。この処理では、図5に詳細に示すように、先ず、車両の走行状態が判別され(S31)、続いて、その走行状態及びS1で判別された車両の走行場所に応じた運転シーンが判別される(S33)。
すなわち、S31では、車速センサ52,加速度センサ53,ウインカ54,ブレーキランプ55,リバースランプ56,ステアリング角センサ57等からの入力に基づき、車両が左折しているか、右折しているか、車速が30km/h以上でかつアクセルが踏まれているか、などの走行状態が判別される。続くS33では、車両の走行場所と走行状態とが照合されることにより、例えば次のように運転シーンが判別される。
例えば、車両の走行場所が交差点である場合、図6に模式的に示すように運転シーンが判別される。すなわち、S31にて車両の走行状態が左折と判別されると、S33では運転シーンが交差点左折であると判別される。S31にて車両の走行状態が右折と判別されると、S33では運転シーンが交差点右折であると判別される。S31にて車両の走行状態が、車速が30km/h以上でかつアクセルが踏まれていると判別されると、S33では運転シーンが巡航であると判別される。S31にて車両の走行状態が、ブレーキが踏まれていると判別されると、S33では運転シーンが減速であると判別される。S31にて車両の走行状態が、車速が0km/hから加速中で、かつ、車速が30km/h以下であると判別されると、S33では運転シーンが発進であると判別される。S31にて車両の走行状態が、ウインカ54が点灯中で、かつ、車両の走行方向に変化がないと判別されると、S33では運転シーンが車線変更であると判別される。
なお、これらの場合、通常のブレーキ操作であるか急ブレーキであるかとか、通常のハンドル操作であるか急ハンドルであるかとかいった操作状態は考慮されないが、そのような操作状態の相違まで掌握可能とされてもよい。
また、車両の走行場所が区間道路(但し、幹線道路及び高速道路を除く。)である場合、図7に模式的に示すように運転シーンが判別される。すなわち、S31にて車両の走行状態が右折又は左折と判別されると、S33では運転シーンが旋回であると判別される。S31にて車両の走行状態が、車速が30km/h以上でかつアクセルが踏まれていると判別されると、S33では運転シーンが巡航であると判別される。S31にて車両の走行状態が、ブレーキが踏まれていると判別されると、S33では運転シーンが減速であると判別される。S31にて車両の走行状態が、車速が0km/hから加速中で、かつ、車速が30km/h以下であると判別されると、S33では運転シーンが発進であると判別される。S31にて車両の走行状態が、ウインカ54が点灯中で、かつ、車両の走行方向に変化がないと判別されると、S33では運転シーンが車線変更であると判別される。
また、車両の走行場所が細街路である場合、図8に模式的に示すように運転シーンが判別される。すなわち、S31にて車両の走行状態が右折又は左折と判別されると、S33では運転シーンが旋回であると判別される。S31にて車両の走行状態が、車速が30km/h以上でかつアクセルが踏まれていると判別されると、S33では運転シーンが巡航であると判別される。S31にて車両の走行状態が、ブレーキが踏まれていると判別されると、S33では運転シーンが減速であると判別される。S31にて車両の走行状態が、車速が0km/hから加速中で、かつ、車速が30km/h以下であると判別されると、S33では運転シーンが発進であると判別される。
また、車両の走行場所が幹線道路である場合、図9に模式的に示すように運転シーンが判別される。すなわち、S31にて車両の走行状態が右折又は左折と判別されると、S33では運転シーンが旋回であると判別される。S31にて車両の走行状態が、車速が30km/h以上でかつアクセルが踏まれていると判別されると、S33では運転シーンが巡航であると判別される。S31にて車両の走行状態が、ブレーキが踏まれていると判別されると、S33では運転シーンが減速であると判別される。S31にて車両の走行状態が、車速が0km/hから加速中で、かつ、車速が30km/h以下であると判別されると
、S33では運転シーンが発進であると判別される。S31にて車両の走行状態が、ウインカ54が点灯中で、かつ、車両の走行方向に変化がないと判別されると、S33では運転シーンが車線変更であると判別される。S31にて車両の走行状態が、幹線道路合流ルートの通過であると判別されると、S33では運転シーンが幹線道路合流であると判別される。
また、車両の走行場所が高速道路である場合、図10に模式的に示すように運転シーンが判別される。すなわち、S31にて車両の走行状態が、車速が30km/h以上でかつアクセルが踏まれていると判別されると、S33では運転シーンが巡航であると判別される。S31にて車両の走行状態が、ブレーキが踏まれていると判別されると、S33では運転シーンが減速であると判別される。S31にて車両の走行状態が、車速が0km/hから加速中で、かつ、車速が30km/h以下であると判別されると、S33では運転シーンが発進であると判別される。S31にて車両の走行状態が、ウインカ54が点灯中で、かつ、車両の走行方向に変化がないと判別されると、S33では運転シーンが車線変更であると判別される。S31にて車両の走行状態が、高速道路合流ルートの通過であると判別されると、S33では運転シーンが高速道路合流であると判別される。なお、運転シーンとしては、前記以外に、バック,カーブ走行などといったものも判別されてもよい。
図2に戻って、S3にてこのように運転シーンが判別されると、処理はS5へ移行し、その時点における所定期間(例えば10秒間)の生体挙動が、生体挙動履歴22として記録される。なお、この生体挙動は、S1にて判別された走行場所及びS3にて判別された運転シーンと紐付け(すなわち対応付け)されて、生体挙動履歴22として記録される。例えば、区間道路を減速中に検出された生体挙動は、「道路000000000001−減速」等のデータと紐付けされて記録される。また、交差点を左折中に検出された生体挙動は「交差点000000000001−000000000002−交差点左折」等のデータと紐付けされて記録される。また、細街路を旋回中に検出された生体挙動は「細街路000000000021−000000000031−旋回」等のデータと紐付けされて記録される。
続くS7では、S1,S3にて判別された走行場所における運転シーンは、ヒヤリハット判定のための閾値(以下、生体挙動閾値ともいう。)を既に学習完了しているか否かが判断される。学習完了している場合は(S7:Y)、処理はS11へ移行し、ヒヤリハット判定がなされる。すなわち、S11では、S1,S3にて判別された走行場所における運転シーンに対応する生体挙動閾値(標準偏差,最大変動値,最大値の3種の数値を有する)が閾値データ21から読み出される。続いて、前記所定期間内に生体挙動として制御部10に入力された生体情報の数値に係る標準偏差、最大変動値、又は最大値の中に、生体挙動閾値を超えるものがあるか否かが判断され、超えるものがある場合はヒヤリハットが発生したと判定される。
続くS13では、S11における判定結果が、ヒヤリハットが発生したと判定するものであったか否かが判断される。ヒヤリハットが発生したと判定された場合は(S13:Y)、処理はそのまま一旦終了し、ヒヤリハットが発生していないと判定された場合は(S13:N)、S15にて異常閾値(すなわち生体挙動閾値)の更新処理がなされた後に処理が一旦終了する。
S15では、次のようにして生体挙動閾値の更新処理がなされる。本実施形態では、走行場所と運転シーンとが一致する生体挙動のデータ(具体的には、前記所定期間内における生体挙動の標準偏差及び最大変動値及び最大値)が、21個蓄積された場合に、生体挙動閾値が算出される。すなわち、21個の標準偏差,最大変動値,最大値のそれぞれの平均値に1.96σ(σは標準偏差)を加えた数値を、それぞれの生体挙動閾値とする。S7にて学習完了と判断されたことは(S7:Y)、前記生体挙動のデータが既に21個蓄
積されていることを示している。そこで、S15では、新たに記録された生体挙動のデータを、最も古い生体挙動のデータと置換した集合に対して、平均値及び標準偏差が再計算されることにより、生体挙動閾値が更新される。再計算された生体挙動閾値は、運転場所及び運転シーンと対応付けられて、閾値データ21としてメモリ20に上書きされる。
一方、S7にて学習が完了していないと判断された場合は(S7:N)、処理はS17へ移行する。S17では、他の道路における同じ運転シーンの生体挙動閾値を使用することができるか否かが確認される。すなわち、区間IDの異なる他の道路であっても、交差点,細街路などといった走行場所の属性と運転シーンとが今回S1,S3で判別されたものと同じであるデータが既に21個蓄積され、生体挙動閾値が算出されているものがあるか否かが判断される。なお、S17では、走行場所の属性と運転シーンとが今回S1,S3で判別されたものと同じであってデータが既に21個蓄積され、生体挙動閾値が算出されているものが複数ある場合は、道路や交差点の形状の類似度がより高いものが優先される。
続くS19では、S17による確認の結果に基づき、前記他の道路の生体挙動閾値が有効である(すなわち使用することができる)か否かが判断される。生体挙動閾値が有効である場合は(S19:Y)、S21にて、当該生体挙動閾値を用いてS11と同様のヒヤリハット判定がなされる。続くS23では、S21における判定結果が、ヒヤリハットが発生したと判定するものであったか否かが判断され、ヒヤリハットが発生したと判定された場合は(S23:Y)、処理はそのまま一旦終了する。
一方、S21にてヒヤリハットが発生していないと判定された場合(S23:N)、及び、S19にて他の道路の生体挙動閾値が無効である(すなわち使用することができない)と判断された場合は(S19:N)、S25にて生体挙動閾値の更新処理がなされた後に処理が一旦終了する。S25の処理も、前述のS15の処理と同様であるが、区間IDも含めた走行場所と運転シーンとが一致する生体挙動のデータが21個蓄積されるまでは、当該走行場所及び運転シーンに対応する生体挙動閾値は算出されない。すなわち、前記生体挙動のデータが21個蓄積されるまでは、当該走行場所及び運転シーンに対応する生体挙動閾値は無効とされる。端末1の出荷時には、生体挙動のデータが全く蓄積されていないので、当該データが生体挙動履歴22に蓄積されるまでS7,S19で否定判断がなされてS25の処理が繰り返される。そして、21個の生体挙動のデータ蓄積されると、S25では前述のように生体挙動閾値が算出されて、閾値データ21としてメモリ20に記憶される。
[1−3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
[1A]本実施形態において設定される生体挙動閾値には車両の運転シーンが反映され、その生体挙動閾値を生体挙動のデータが超えたとき、ヒヤリハットが発生したと判断される(S13:Y、S23:Y)。すなわち、図11に例示するように、同じ道路Aであっても、運転シーンが発進,左折,停車,バックのいずれであるか応じて異なる生体挙動閾値Aa,Ab,Ac,Adが設定され、その閾値が生体挙動(すなわち体温,脈拍,発汗量などといった生体情報の挙動)と比較される。従って、本実施形態では、運転シーン毎にドライバの得意不得意があることを反映させ、ヒヤリハットの発生を正確に検出することができる。例えば、不得意な運転シーンにおいて緊張により生体挙動のデータが高い値を示しても、それがヒヤリハットであると誤検出されることを抑制することができる。
[1B]また、本実施形態では、車両の位置(すなわち走行場所)が常時取得され(S1)、その走行場所と運転シーンとの組合せに対して前記生体挙動閾値が設定される。このため、走行場所毎及び運転シーン毎にドライバの得意不得意があることを反映させて、
ヒヤリハットの発生を一層正確に検出することができる。
[1C]前記生体挙動閾値は、図1に示すように、走行場所と運転シーンとの組合せに対応付けて閾値データ21としてメモリ20に記憶されている。このため、ヒヤリハット判定(S11,S21)では、閾値データ21から対応する生体挙動閾値を読み出して生体挙動のデータと比較するだけでよく、処理を簡略化して迅速化することができる。
[1D]前記実施形態では、S1,S3で判別された走行場所及び運転シーンに対応する生体挙動閾値が閾値データ21として記憶されていない場合(S7:N)、類似の走行場所及び同一の運転シーンに対応する生体挙動閾値が読み出されて、ヒヤリハット判定(S21)に使用される。このため、車両がそれまでに走行したことのない道路を走行する場合でも、ヒヤリハットの発生を正確に検出することができる。
[1E]また、新たに取得された生体挙動のデータを用いて、当該データが取得された走行場所及び運転シーンに対応する生体挙動閾値が更新される(S15,S25)。このため、ドライバの得意不得意の変化や、同一の走行場所におけるインフラ整備状態(例えばカーブミラー)の変化に応じて生体挙動閾値も新たな値に更新され、ヒヤリハットの発生を一層正確に検出することが可能となる。
[1F]しかも、この生体挙動閾値の更新は、ヒヤリハットの発生が検出されなかった場合のデータを用いてなされるので(S13:N、S23:N)、生体挙動閾値は一層適切な値に更新され、ヒヤリハットの発生を更に一層正確に検出することが可能となる。
[1G]なお、本実施形態では、ヒヤリハットの発生を検出するところまでしか処理の詳細を開示していないが、このようにして検出されたヒヤリハットは種々の用途に応用することができる。例えば、運転において注意を要する箇所をカーナビゲーション装置の表示部を介して事前に報知する制御に応用されてもよい。その具体的方法としては、地図上に当該箇所を表示してもよく、車両が当該箇所の手前に達したときに警告を行ってもよい。
なお、本実施形態において、生体挙動センサ58が生体情報取得手段に、車速センサ52、加速度センサ53、ウインカ54、ブレーキランプ55、リバースランプ56、及び、ステアリング角センサ57がシーン取得手段に、制御部10が閾値設定手段及び判断手段及び記憶更新手段に、GPS受信器51が位置取得手段に、メモリ20が記憶手段に、それぞれ相当する。また、制御部10における処理のうち、S11及びS21の処理のうち生体挙動閾値を読み出す処理が閾値設定手段に、S11及びS21の処理のうち生体挙動閾値と生体挙動のデータとを比較する処理が判断手段に、S15及びS25の処理が記憶更新手段に、それぞれ相当する。
[2.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得る。
[2A]前記実施形態では、生体挙動閾値の算出に必要な生体挙動のデータ数を21としたが、これに限定されるものではない。例えば、前記データ数は21以外の数値に設定されてもよい。
[2B]また、前記実施形態では、生体挙動のデータが必要数(前記例では21個)蓄積されるまで生体挙動閾値が設定されないが、これに限定されるものではない。例えば、生体挙動のデータが必要数蓄積されていない場合、インターネット等を経由して他のドラ
イバに係る生体挙動閾値が取得され、その生体挙動閾値がヒヤリハット判定に利用されてもよい。
[2C]前記実施形態では、走行場所と運転シーンとの各種組合せに対応する生体挙動閾値を閾値データ21としてメモリ20に記憶しているが、これに限定されるものではない。例えば、走行場所に対応する生体挙動閾値をメモリ20に記憶しておき、当該生体挙動閾値を運転シーンに応じた係数で補正してもよい。また、生体挙動閾値は、走行場所とは無関係に、運転シーンのみに対応付けて記憶されてもよい。
[2D]前記実施形態では、生体挙動センサ58は車両に搭載されたものとして説明したが、これは、必ずしも車両に備え付けられたものでなくてもよい。例えば、生体挙動センサ58は、スマートフォン等のようにドライバが携帯する機器であってもよい。その場合、車両に備え付けられて当該スマートフォン等と通信を行う通信部が生体情報取得手段に相当する。
[2E]前記実施形態では、通常のブレーキ操作であるか急ブレーキであるかとか、通常のハンドル操作であるか急ハンドルであるかとかいった操作状態は参照されないが、そのような操作状態の相違まで参照してヒヤリハット判定を行ってもよい。その方がヒヤリハットを正確に判定できる場合がある。但し、前記実施形態のように前記操作状態を参照しない場合、特許文献1の構成で見落とされるヒヤリハットを検出することができる。例えば、直線道路を巡航中に飛び出しなどがあってドライバがヒヤリとしたが、ブレーキもハンドルも操作することなく事なきを得た場合などにも、生体挙動を生体挙動閾値と比較することによって、ヒヤリハットが発生したと判定することができる。
[2F]前記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、前記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、前記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、前記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の前記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
[2G]上述した事象検出装置の他、当該事象検出装置を構成要素とするシステム、当該事象検出装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した媒体、事象検出方法など、種々の形態で本発明を実現することもできる。
1…端末 10…制御部 20…メモリ
21…閾値データ 51…GPS受信器 52…車速センサ
53…加速度センサ 54…ウインカ 55…ブレーキランプ
56…リバースランプ 57…ステアリング角センサ 58…生体挙動センサ

Claims (7)

  1. ドライバの生体情報を数値として取得する生体情報取得手段と、
    前記ドライバによって運転される車両の運転シーンを取得するシーン取得手段と、
    前記生体情報の数値が平常の範囲内であるか否かを判断するための閾値を、前記シーン取得手段が取得した運転シーンに応じて設定する閾値設定手段と、
    前記生体情報取得手段が取得した生体情報の数値が前記閾値設定手段によって設定された閾値を超えたとき、前記車両の運転において注意を要する事象が発生したと判断する判断手段と、
    を備えたことを特徴とする事象検出装置。
  2. 前記車両の位置を取得する位置取得手段を、
    更に備え、
    前記閾値設定手段は、前記閾値を、前記シーン取得手段が取得した運転シーンと前記位置取得手段が取得した位置とに応じて設定することを特徴とする請求項1に記載の事象検出装置。
  3. 前記運転シーンと前記位置との各種組合せに対応付けて前記閾値を記憶した記憶手段を、
    更に備え、
    前記閾値設定手段は、前記シーン取得手段が取得した運転シーンと前記位置取得手段が取得した位置とに対応付けて前記記憶手段に記憶された前記閾値を読み出すことによって、当該閾値を設定することを特徴とする請求項2に記載の事象検出装置。
  4. 前記シーン取得手段が取得した運転シーンと前記位置取得手段が取得した位置とに対応付けて前記記憶手段に記憶された前記閾値が存在しない場合、前記閾値設定手段は、前記シーン取得手段が取得した運転シーンと前記位置取得手段が取得した位置に類似する位置とに対応付けて前記記憶手段に記憶された前記閾値を読み出すことによって、当該閾値を設定することを特徴とする請求項3に記載の事象検出装置。
  5. 前記シーン取得手段が取得した運転シーンと前記位置取得手段が取得した位置との組合せに対して、その組合せが取得された時点において前記生体情報取得手段が取得した生体情報の数値を記憶し、当該記憶された数値に基づいて前記閾値を算出し、前記組合せに対応付けて前記記憶手段に書き込む記憶更新手段を、
    更に備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の事象検出装置。
  6. 前記記憶更新手段は、前記組合せが取得された時点において前記生体情報取得手段が取得した生体情報の数値が前記閾値を超えていない場合に、その数値を記憶し、当該記憶された数値に基づいて前記閾値を算出し、前記組合せに対応付けて前記記憶手段に書き込むことを特徴とする請求項5に記載の事象検出装置。
  7. 前記運転シーンとして、交差点右折、交差点左折、巡航、減速、発進、車線変更、合流、又は旋回のうち、少なくともいずれか2つが含まれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の事象検出装置。
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