JP2016217517A - 流体管の分岐部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流体管1の内周面1aに形成された更生管3に、分岐管部2の内径よりも小径の分岐口5が貫通形成され、更生管3の外周面3bにおける分岐口5の開口周縁部と分岐管部2の内周面2aとの間の段差部6に被覆装着用リング部7が配置され、被覆装着用リング部7の外周面7bと分岐管部2の内周面2aとの対向面間を経由して更生管3の外周面3bと流体管1の内周面1aとの接合面間に流体が流入することを阻止する流入阻止手段13が設けられ、被覆筒状体8における被覆装着用リング部7の分岐下流端部側に突出する管外方側筒部9a及び更生管3の内周面3a側に突出する管内方側筒部9cがそれぞれ抜止め係合状態で分岐口3の口径方向外方側に拡径変形されている。
【選択図】図1
Description
しかしながら、ブッシュの管外方側筒部においては、更生管の分岐口の開口周縁部と分岐管部の内周面との間の段差分を折り曲げ、且つ、ブッシュの管外方側筒部の先端部を分岐管部の内周面に密封状態で圧着させる必要があるため、ブッシュの管外方側筒部の先端部と分岐管部の内周面との間での密封性が不十分となり、更生管の外周面と流体管の内周面との接合面間に流体が浸入する虞がある。
しかも、ブッシュの環状溝に装着された弾性シール材を圧縮状態で分岐管部の内周面に沿って摺動挿入するため、ブッシュの装着作業に多くの手間を要する。
前記更生管の外周面における前記分岐口の開口周縁部と前記分岐管部の内周面との間の段差部に被覆装着用リング部が配置され、
前記被覆装着用リング部の外周面と前記分岐管部の内周面との対向面間を経由して前記接合面間に流体が流入することを阻止する流入阻止手段が設けられ、
前記被覆筒状体における前記被覆装着用リング部の分岐下流端部側に突出する管外方側筒部及び前記更生管の内周面側に突出する管内方側筒部がそれぞれ抜止め係合状態で前記分岐口の口径方向外方側に拡径変形されている点にある。
被覆筒状体の管内方側筒部は、更生管の内周面における分岐口の開口周縁部側を略屈曲起点として拡径変形される一方、被覆筒状体の管外方側筒部は、被覆装着用リング部の分岐下流端部側を略屈曲起点として拡径変形される。
これにより、被覆筒状体が簡素な筒状形状であっても、分岐口の内周面及び被覆装着用リング部の内周面を確実に被覆することができ、しかも、流入阻止手段によって、分岐管部内の流体が被覆装着用リング部の外周面と分岐管部の内周面との対向面間を経由して更生管の外周面と流体管の内周面との接合面間に流入することも確実に阻止することができる。
しかも、防錆スリーブの密封機能を利用して、分岐管部内の流体が被覆装着用リング部の外周面と分岐管部の内周面との対向面間を経由して更生管の外周面と流体管の内周面との接合面間に流入することを確実に阻止することができ、流入阻止手段の簡素化を図ることができる。
それでいて、分岐口の穿孔形成時には、被覆装着用リング部に形成されている薄膜も同時に切断分離することができるので、薄膜に対する特別な撤去作業は不要である。
前記分岐管部の内周面の防錆対象領域を被覆する防錆スリーブが設けられ、この防錆スリーブの先端に前記被覆筒状体が設けられている点にある。
そのため、更生管の分岐口に挿入配置されている被覆筒状体を分岐口の内周面に対して被覆装着するだけで、防錆スリーブ及び被覆筒状体を分岐管部に抜止め状態で装着することができる。
しかも、防錆スリーブの密封機能を利用して、分岐管部内の流体が被覆筒状体の外周面と分岐管部の内周面との対向面間を経由して更生管の外周面と流体管の内周面との接合面間に流入することを確実に阻止することができる。
図1〜図5は、流体管の一例である水道管1に、水道管1の管軸芯方向に対して交差(当該実施形態では直交)する分岐軸芯に沿って外方に突出する分岐管部2が一体形成されている分岐部構造を示す。
この分岐部構造では、断水状態にある更生対象領域の水道管1内に、熱硬化性樹脂が含浸又は塗布された筒状のライニング材を反転挿入し、蒸気加熱又は温水加熱、常温養生等でライニング材の熱硬化性樹脂を硬化させるライニング処理(ホースライニング工法)により、水道管1の内周面1aに更生管3が密着状態で一体的に形成されている。
更生管3の外周面3bにおける段差部6には、分岐口5の口径と分岐管部2の内径との差に相当する直径方向の厚みを有し、且つ、更生管3の外周面3bから分岐管部2の内周面2aの直管状部分までの高さ有する金属製の被覆装着用リング部7が配置されている。
この分岐口5の内周面5aと被覆装着用リング部7の内周面7aとに亘って、更生管3の外周面3bと水道管1の内周面1aとの接合面間への上水の浸入を阻止する状態で更生管3の分岐口5の内周面5aを被覆する被覆筒状体8の一例で、被覆装着用リング部7と分岐口5との分岐軸芯方向での合計長さよりも大なる分岐軸芯方向長さを有する金属製のブッシュ9が挿入配置されている。
この分岐部構造に用いられる被覆装着用リング部7には、図2、図3に示すように、水道管1の内周面1aに面一に連続する状態で分岐流路4の入口を閉塞し、且つ、更生管3の分岐口5の穿孔形成時に同時に切断分離される金属製又は樹脂製の薄膜11が形成されている。
そして、ライニング処理時に、被覆装着用リング部7の薄膜11により、水道管1の分岐流路4の入口での筒状のライニング材や接着剤の浮き上がりを防止することができる。
この穿孔工程では、分岐管部2のフランジ2Aに、分岐口5を切削形成する円筒状のホールソー17と、当該ホールソー17内の回転中心位置から前方に突出するセンタードリル18とを備えた穿孔装置Bの連結フランジ19を、ボルト16A・ナット16B等の締結具16で固定連結し、ホールソー17を分岐流路4内に沿って送り込んで更生管3に分岐口5を形成する。
このとき、更生管3の外周面3bに接着固定されている薄膜11もホールソー17で切断分離する。切断分離された更生管3の切片3c及び薄膜11はセンタードリル18の係止機能を利用して抜止め保持される。
このブッシュ装着工程では、ブッシュ装着装置Aの拡径手段A1に、弾性層9Bの外周面に接着剤を塗布してあるブッシュ9を抜止め状態で外装保持し、ブッシュ装着装置Aの連結フランジ25を、分岐管部2のフランジ2Aにボルト16A・ナット16B等の締結具16で固定する。
当該実施形態においては、弾性体拡張式のブッシュ装着装置Aを使用し、これに装備される拡径手段A1は、分岐軸芯方向に沿って相対移動可能な内外二重軸構造の内側操作軸20の先端と外側操作軸21の先端に、軸方向(分岐軸芯方向)で相対向する押圧面22a、23aを備えた押圧部22、23を設け、この両押圧部22、23間には、これの相対近接移動に伴う径方向外方への拡張によりブッシュ9を拡径変形させる拡径用弾性体24を設けてある。
ブッシュ9が設定装着位置に配置された状態では、ブッシュ9の管外方側筒部9aが被覆装着用リング部7の分岐下流側端部7cよりも分岐下流側に設定長さ突出し、ブッシュ9の管内方側筒部9cは、更生管3の内周面3aにおける分岐口5の開口周縁部よりも水道管1の管軸芯側に設定長さ突出する。
ブッシュ装着工程が終了すると、図5に示すように、当該実施形態においては、分岐管部2のフランジ2Aに、水道機材(流体機材)の一例であるバルブ(補修弁)26のフランジ26Aをボルト16A・ナット16B等の締結具16で固定する。
図6は、水道管1の分岐部構造の別実施形態を示す。この実施形態では、被覆装着用リング部7の外周面7bのリング軸芯方向(分岐軸芯方向でもある)の一箇所又は複数個所(当該実施形態では2箇所)に、径方向外方に向かって開口する環状のシール溝28を形成し、シール溝28には、分岐管部2の内周面2aとの間を水密に密封するシール材の一例であるOリング29が装着されている。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図7は、水道管1の分岐部構造の別実施形態を示す。この実施形態では、被覆装着用リング部7の外周面7bが、リング軸芯方向中間位置を境にして大径外周面7baと小径外周面7bbとに区画形成されている。
被覆装着用リング部7の小径外周面7bbには雄ネジ部が形成され、この雄ネジ部には、大径外周面7baの端面との間で径方向外方に向かって開口する環状のシール溝30を形成するネジ部材31が螺合されている。
シール溝30には、第2実施形態と同様に、分岐管部2の内周面2aとの間を水密に密封するシール材の一例であるOリング32が装着され、このOリング32をもって流入阻止手段13が構成されている。
このリンク式のブッシュ装着装置Cは、内外三重軸構造を構成する中軸33と中間軸34と外軸35とのうち、外軸35の先端には、ブッシュ9の管外方側筒部9aを被覆装着用リング部7の分岐下流側端部7c側を略屈曲起点として口径方向外方側に屈曲変形させるための押圧面35aを備えた押圧部35Aが設けられている。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図8は、水道管1の分岐部構造の別実施形態を示す。この実施形態では、ブッシュ9の内周面に、ブッシュ9の変形を抑制する金属製(ステンレス鋼、銅合金等)の補強用コア41が位置固定状態で挿入配置されている。
この補強用コア41の一端部には、ブッシュ9の分岐下流側端部に当接する鍔部41aが形成されている。
補強用コア41の挿入配置にあたっては、補強用コア41の鍔部41aがブッシュ9の分岐下流側端部に当接するまで、ブッシュ9に対して補強用コア41が分岐軸芯方向から圧入されている。
また上述の第4実施形態では、ブッシュ9に対して補強用コア41を圧入したが、この補強用コア41をねじ込み、溶接等の他の固定手段でブッシュ9内に挿入配置してもよい。
図9は、水道管1の分岐部構造の別実施形態を示す。この実施形態では、被覆装着用リング部7が、分岐管部2の内周面全域の防錆対象領域を被覆する金属製(ステンレス鋼、銅合金等)の防錆スリーブ42の内周面42aにおける分岐上流側の先端部に一体形成されている。
さらに、防錆スリーブ42をもって、分岐流路4内の上水(流体)が被覆装着用リング部7の外周面7bと分岐管部2の内周面2aとの対向面間を経由して、更生管3の外周面3bと水道管1の内周面1aとの接合面間に浸入することを阻止する流入阻止手段13が構成されている。
防錆スリーブ42の分岐下流側の他端部には、径方向外方に突出するフランジ部42Aが一体形成され、このフランジ部42Aは、分岐管部2のフランジ2Aと水道機材の一例である板フランジ43又はバルブ(補修弁)26のフランジ26Aとの間においてシール材を介装した水密状態で挾持固定されている。
これにより、ブッシュ9は、それの弾性層9Bが更生管3の分岐口5の内周面5a及び被覆装着用リング部7の内周面7aに圧接状態で密着し、且つ、弾性層9Bの外周面に形成された接着層10が更生管3の分岐口5の内周面5a及び被覆装着用リング部7の内周面7aに強く接着された状態で係合装着される。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図10は、上述の第5実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、防錆スリーブ42に一体形成されている被覆装着用リング部7の内周面7aのリング軸芯方向(分岐軸芯方向でもある)の一箇所又は複数個所に、径方向内方に向かって開口する環状のシール溝45を形成し、このシール溝45には、ブッシュ9の外周面との間を水密に密封するシール材の一例であるOリング46が装着されている。
尚、その他の構成は、第5実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第5実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図11は、上述の第5実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、被覆装着用リング部7が一体形成されている防錆スリーブ42の長さが、分岐管部2の内周面2aにおける分岐下流側端部側の一部を除いた防錆対象領域を被覆する長さに構成されているとともに、防錆スリーブ42の分岐下流側端部42cが、分岐管部2の内周面2aに全周溶接で水密状態に固着されている。
この全周溶接されている防錆スリーブ42をもって、分岐流路4内の上水(流体)が被覆装着用リング部7の外周面7bと分岐管部2の内周面2aとの対向面間を経由して、更生管3の外周面3bと水道管1の内周面1aとの接合面間に浸入することを阻止する流入阻止手段13が構成されている。
尚、その他の構成は、第5実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第5実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図12は、上述の第5実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、防錆スリーブ42に一体形成された被覆装着用リング部7に、更生管3における分岐口5の内周面5aに挿入配置される補強筒体7Aが一体形成されている。
尚、その他の構成は、第5実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第5実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図13は、上述の第5実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、ブッシュ9の内周面に、ブッシュ9の変形を抑制する金属製(ステンレス鋼、銅合金等)の補強用コア41が位置固定状態で挿入配置されている。
この補強用コア41の一端部には、ブッシュ9の分岐下流側端部に当接する鍔部41aが形成されている。
補強用コア41の挿入配置にあたっては、補強用コア41の鍔部41aがブッシュ9の分岐下流側端部に当接するまで、ブッシュ9に対して補強用コア41が分岐軸芯方向から圧入されている。
また上述の実施形態では、ブッシュ9に対して補強用コア41を圧入したが、この補強用コア41をねじ込み、溶接等の他の固定手段でブッシュ9内に挿入配置してもよい。
図14は、上述の第9実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、補強用コア41の分岐軸芯方向長さが、分岐管部2の分岐軸芯方向長さよりも大に構成されているとともに、補強用コア41の鍔部41aが、分岐管部2のフランジ2Aと水道機材の一例である板フランジ43又はバルブ(補修弁)26のフランジ26Aとの間においてガスケット等のシール材を介装した水密状態で挾持固定される外径に構成されている。
尚、その他の構成は、第9実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第9実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図15は、上述の第5実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、分岐管部2の分岐流路4に対応する部位に、分岐管部2の内径よりもだいぶ小なる口径の分岐口5が貫通形成されているため、更生管3の外周面3bにおける分岐口5の開口周縁部と分岐管部2の内周面2aとの間に大きな段差部6が形成されている。
尚、その他の構成は、第5実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第5実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図16、図17は、上述の第5実施形態において水道管1の分岐部構造の別実施形態を示す。この実施形態では、分岐管部2の内周面全域の防錆対象領域を被覆する金属製(ステンレス鋼、銅合金等)の防錆スリーブ42の分岐下流側端部に、径方向外方に突出するフランジ部42Aが一体形成され、このフランジ部42Aは、分岐管部2のフランジ2Aと水道機材の一例である板フランジ43又はバルブ(補修弁)26のフランジ26Aとの間においてガスケット等のシール材を介装した水密状態で挾持固定されている。
この弾性シール材50の分岐上流側端部50aは、更生管3の内周面3aよりも水道管1の管軸芯側に突出形成されている。
しかも、防錆スリーブ42の密封機能を利用して、分岐管部2内の流体が被覆筒状体8の外周面8bと分岐管部2の内周面2aとの対向面間を経由して更生管3の外周面3bと水道管1の内周面1aとの接合面間に流入することも確実に阻止することができる。
尚、その他の構成は、第5実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第5実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図18、図19は、上述の第12実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、防錆スリーブ42と、当該防錆スリーブ42の分岐上流側先端に一体形成される被覆筒状体8とが略直管状に構成されている。
被覆筒状体8は、防錆スリーブ42と同径で一体形成された内側拡径筒部8Bと、この内側拡径筒部8Bの外周面の全域に固着され、且つ、分岐口5の口径よりも僅かに小径の外径に形成された円筒状の外側弾性シール材51とから構成されている。
尚、その他の構成は、第12実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第12実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図20〜図22は、上述の第12実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、分岐管部2のフランジ2Aに、水道機材の一例である板フランジ52が水密状態で固定連結され、この板フランジ52には、分岐管部2の内周面全域の防錆対象領域を被覆する金属製の防錆スリーブ42の分岐下流側端部が水密状態で挿通保持されている。
板フランジ52の挿通孔の内周面に形成したシール溝52aには、防錆スリーブ42の外周面42bに圧縮状態で当接して当該防錆スリーブ42を水密状態で位置保持するシール材の一例であるOリング29が装着されている。
この被覆筒状体8には、防錆スリーブ42の分岐上流側の先端相当位置において径方向外方に突出する状態で一体形成された環状押え部8Cと、同じく先端相当位置から分岐軸芯方向に沿って延出される状態で一体形成された薄肉の内側拡径筒部8Dと、段差部6における分岐口5の開口周縁部分と分岐口5の内周面5aとに亘る範囲を水密に密封可能な筒状の弾性シール材53とが備えられている。
弾性シール材53は、環状押え部8Cの分岐上流側の押え面と内側拡径筒部8Dの外周面とに亘って固着されている。
このリンク式のブッシュ装着装置Cの外軸35の押圧部35Cにより、防錆スリーブ42の分岐下流側端部が押圧され、被覆筒状体8の環状押え部8Cに位置する弾性シール材53の一部が更生管3の外周面3bの段差部6に押し付けられ、防錆スリーブ42及び被覆筒状体8は所定姿勢に固定保持される。
尚、その他の構成は、第12実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第12実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図23〜図25は、上述の第12実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、上述の第14実施形態と同様に、分岐管部2のフランジ2Aに水密状態で固定連結される水道機材の一例である板フランジ52に、分岐管部2の内周面全域の防錆対象領域を被覆する金属製の防錆スリーブ42の分岐下流側端部が水密状態で挿通保持されている。
防錆スリーブ42に被覆筒状体8のネジ筒部8Eと被覆筒部8Fとを一体形成してスリーブ体Sが構成されている。
尚、その他の構成は、第12実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第12実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図26は、上述の第15実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、被覆筒部8Fの分岐上流側端部に形成された鍔部8fが、シール押圧リング8J(図23参照)の外径と略同じ外径に構成され、この鍔部8fで管内側弾性シール材8Gを直接押圧するように構成されている。
そのため、この実施形態では、防錆スリーブ42に被覆筒状体8のネジ筒部8Eと被覆筒部8Fとを一体形成して構成されたスリーブ体Sを、カメラを備えた自走式の管内搬送車又は人為力等で分岐口5に対応する位置に搬送し、スリーブ体Sの被覆筒部8Fに管内側弾性シール材8Gを外装し、スリーブ体Sの防錆スリーブ42とネジ筒部8Eと被覆筒部8Fの一部を分岐口5から分岐流路4内に挿通配置する。
尚、その他の構成は、第15実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第15実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図27〜図29は、上述の第13実施形態で説明した水道管1の分岐部構造の変形例の実施形態を示す。この実施形態では、分岐管部2のフランジ2Aに、水道機材の一例である板フランジ60が水密状態で締結具16にて固定連結され、この板フランジ60の挿通孔には、分岐管部2の内周面全域の防錆対象領域を被覆する金属製の防錆スリーブ42の分岐下流側端部が水密状態で挿通保持されている。
板フランジ60の挿通孔の内周面に形成したシール溝60aには、防錆スリーブ42の外周面42bに圧縮状態で当接して当該防錆スリーブ42を水密状態で位置保持するシール材の一例であるOリング61が装着されている。
芯出しリング62には、分岐管部2の内周面2aに当接する外側位置規制面62aと、防錆スリーブ42の外周面42bに当接する内側位置規制面62bとが形成されている。
防錆スリーブ42に被覆筒状体8の被覆筒部8Mと押圧部8Nとを一体形成してスリーブ体Sが構成されている。
尚、その他の構成は、第13実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第13実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
(1)上述の各実施形態では、水道管1の内周面1aに更生管3をライニング処理で形成するにあたって、水道管1内に、熱硬化性樹脂が含浸又は塗布された筒状のライニング材を反転挿入し、蒸気過熱又は温水加熱、常温養生等でライニング材の熱硬化性樹脂を硬化させて更生管3を形成するホースライニング工法を採用したが、水道管1内にやや口径の小さいポリエチレン管を挿入し、水道管1の内周面とポリエチレン管の外周面との間にセメントミルクを圧入して更生管3を形成するパイプリバース工法を採用してもよい。
1a 内周面
2 分岐管部
3 更生管
5 分岐口
5a 内周面
5b 外周面
7 被覆装着用リング部
7A 補強筒体
8 被覆筒状体
9 ブッシュ(被覆筒状体)
9A 被覆筒状本体(ブッシュ本体)
9B 弾性層
10 接着層
11 薄膜
13 流入阻止手段
29 シール材(流入阻止手段)
32 シール材(流入阻止手段)
41 補強用コア
42 防錆スリーブ(流入阻止手段)
Claims (9)
- 分岐管部を備えた流体管の内周面にライニング処理で形成された更生管の分岐形成箇所に、前記分岐管部の内径よりも小径の分岐口が貫通形成され、前記更生管の外周面と流体管の内周面との接合面間への流体の浸入を阻止する状態で前記更生管における前記分岐口の内周面を被覆する被覆筒状体が拡径変形によって装着されている流体管の分岐部構造であって、
前記更生管の外周面における前記分岐口の開口周縁部と前記分岐管部の内周面との間の段差部に被覆装着用リング部が配置され、
前記被覆装着用リング部の外周面と前記分岐管部の内周面との対向面間を経由して前記接合面間に流体が流入することを阻止する流入阻止手段が設けられ、
前記被覆筒状体における前記被覆装着用リング部の分岐下流端部側に突出する管外方側筒部及び前記更生管の内周面側に突出する管内方側筒部がそれぞれ抜止め係合状態で前記分岐口の口径方向外方側に拡径変形されている流体管の分岐部構造。 - 前記被覆筒状体には、硬質の被覆筒状本体と、当該被覆筒状本体の外周面における少なくとも前記更生管の分岐口及び前記被覆装着用リング部に対応する部位に形成される弾性層とが備えられている請求項1記載の流体管の分岐部構造。
- 前記被覆筒状体の外周面における少なくとも前記更生管の分岐口及び前記被覆装着用リング部に対応する部位には接着層が形成されている請求項1又は2記載の流体管の分岐部構造。
- 前記流入阻止手段が、前記被覆装着用リング部の外周面と前記分岐管部の内周面との間を密封するシール材から構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体管の分岐部構造。
- 前記被覆装着用リング部が、前記分岐管部の内周面の防錆対象領域を被覆する防錆スリーブの先端部に形成され、前記流入阻止手段が前記防錆スリーブをもって構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体管の分岐部構造。
- 前記被覆装着用リング部には、前記流体管の内周面に連続する状態で分岐流路を閉塞し、且つ、前記更生管の分岐口の穿孔形成時に同時に切断分離される薄膜が形成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の流体管の分岐部構造。
- 前記被覆筒状体の内周面には補強用コアが位置固定状態で挿入配置されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の流体管の分岐部構造。
- 前記被覆装着用リング部には、前記更生管における前記分岐口の内周面に挿入配置される補強筒体が設けられている請求項1〜6のいずれか1項に記載の流体管の分岐部構造。
- 前記分岐管部を備えた流体管の内周面にライニング処理で形成された更生管の分岐形成箇所に、前記分岐管部の内径よりも小径の分岐口が貫通形成され、前記更生管の外周面と前記流体管の内周面との接合面間への流体の浸入を阻止する状態で前記更生管における前記分岐口の内周面を被覆する被覆筒状体が拡径変形によって装着されている流体管の分岐部構造であって、
前記分岐管部の内周面の防錆対象領域を被覆する防錆スリーブが設けられ、この防錆スリーブの先端に前記被覆筒状体が設けられている流体管の分岐部構造。
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