JP2016217291A - 電動コンプレッサ及びその製造方法 - Google Patents

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潤一郎 寺澤
Junichiro Terasawa
潤一郎 寺澤
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Abstract

【課題】電動モータのステータを焼き嵌めした後にクラスタブロックを接続できかつ液冷媒との接触が少ない場所にハーメチックターミナルを配置する。
【解決手段】モータ収容部11aに挿入したステータ5cを焼き嵌めし、仕切壁11cの端子収容部11hを、回転軸5aの径方向Bにおけるステータ5cの内側及び軸方向Aにおけるコイルエンド5eの内側に配置する。ステータ5cの内側の空間を利用してクラスタブロック19をハーメチックターミナル21の先端21bに接続し、端子収容部11hに樹脂材料をポッティングする。モータケース11にコンプレッサケース13を取り付けてステータ5cの内側にロータ5bを配置すると共に、回路収容部11bにインバータ回路9の回路基板9aを取り付けてハーメチックターミナル21の基端を端子9cに接続し、回路収容部11bをキャップ11gで塞ぐ。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒を圧縮する冷凍サイクル用のコンプレッサに係り、特に、電動モータを動力源とする電動コンプレッサに関する。
冷凍サイクルに用いるコンプレッサは、低温低圧の冷媒を吸入し、圧縮により高温高圧とした冷媒を吐出する。コンプレッサの中には、冷媒の圧縮機構の動力源として電動モータを有する電動コンプレッサがある。電動コンプレッサでは、インバータにより電源からの直流電力を交流に変換して電動モータに供給する駆動回路が設けられる。
この種の電動コンプレッサでは、電動モータの収容空間と駆動回路の収容空間とを仕切壁で仕切って、電動モータの収容空間に吸入される液冷媒から駆動回路を保護し絶縁を確保するようにしている。そして、仕切壁を貫通するハーメチックターミナルにより駆動回路と電動モータのステータとを電気的に接続している。
このハーメチックターミナルの一端は、電動モータのステータコイルにつながったリード線を接続するために、電動モータの収容空間側に露出している。このため、ハーメチックターミナルを天地方向におけるできるだけ上方に配置して液冷媒との接触を避けるために、回転軸の径方向におけるステータの外側にハーメチックターミナルを配置しているのが現状である。
また、電動モータのステータは回転軸の回転方向に移動するのを防止するために、焼き嵌めによりハウジングに固定されるので、冷却に伴いハウジングの内径が収縮した焼き嵌め後には、ステータの外周面とハウジングの内周面との間に隙間がなくなる。このため、ハーメチックターミナルに接続するクラスタブロックをハウジングの内部で回転軸の径方向におけるステータの外側に配置することができない。
そこで、ハーメチックターミナルと同じくクラスタブロックを回転軸の径方向におけるステータの外側に配置するために、クラスタブロックをステータコアから回転軸の軸方向にずらした位置に配置する提案が存在した(例えば、特許文献1)。
また、焼き嵌めする前のステータをハウジングに挿入する際にハーメチックターミナルにクラスタブロックを接続させるために、互いに係合する係合部及び被係合部をステータコアの外周面とクラスタブロックとにそれぞれ形成し、ステータをハウジングに挿入する際にクラスタブロックも一緒にハウジングに挿入するようにした提案も存在する(例えば、特許文献2)。
特開2014−109250号公報 特許第5423821号公報
上述したいずれの電動コンプレッサでも、電動モータのステータよりも回転軸の径方向外側にハーメチックターミナルを配置して、天地方向のできるだけ上方にハーメチックターミナルを位置させている。このため、電動モータの回転軸の径方向における電動コンプレッサの寸法を大きくせざるを得なくなっている。
また、ステータをハウジングに焼き嵌めする前にクラスタブロックをハーメチックターミナルに接続させるために、係合部と被係合部との係合によりクラスタブロックをステータコアの外周面に固定する電動コンプレッサでは、特にステータコアに複雑な加工を施す必要が生じてしまう。
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、電動モータの回転軸の径方向におけるハウジングの大型化を抑制しつつ、電動モータのステータを焼き嵌めした後にクラスタブロックを接続できかつ液冷媒との接触が少ない場所にハーメチックターミナルを配置することができる電動コンプレッサとその製造方法とを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、
冷媒の圧縮機構を電動モータで駆動する電動コンプレッサにおいて、
前記電動モータの駆動回路の収容空間と前記電動モータの収容空間とを仕切る仕切壁を有する回路ハウジングと、
前記駆動回路に実装され、該駆動回路の収容空間から前記仕切壁を貫通して前記電動モータの収容空間に露出する先端に、前記電動モータのステータコイルに接続されたリード線がクラスタブロックを介して接続されるハーメチックターミナルとを備えており、
前記クラスタブロックの少なくとも一部が、前記電動モータの回転軸の軸方向における前記ステータコイルの内側で、かつ、前記回転軸の径方向における前記電動モータのステータよりも内側に配置されている、
ことを特徴とする。
本発明によれば、クラスタブロックの少なくとも一部が、電動モータの回転軸の軸方向におけるステータコイルの内側で、かつ、回転軸の径方向におけるステータよりも内側に配置されるので、少なくとも、回転軸の径方向におけるステータの寸法分だけ、ハーメチックターミナルやそれに接続されたクラスタブロックを天地方向におけるハウジングの底部から上方に離した位置に配置して、液冷媒との接触を回避させることができる。
その上、クラスタブロックの少なくとも一部をステータよりも径方向の内側に配置することで、ステータよりも径方向の外側にハーメチックターミナルやそれに接続されたクラスタブロックが配置されないようにして、電動コンプレッサのハウジングが電動モータの回転軸の径方向に大型化するのを抑制することができる。
また、クラスタブロックの少なくとも一部を、回転軸の軸方向におけるステータコイルのコイルエンドよりも内側に配置することができるので、回転軸の軸方向においても電動コンプレッサのハウジングの大型化を抑制することができる。
そして、ステータよりも径方向の内側にハーメチックターミナルやそれに接続されたクラスタブロックが配置されることから、電動モータの収容空間にステータを焼き嵌めにより固定した後でもステータの内側の空間を利用して、ステータコイルのリード線をクラスタブロックによりハーメチックターミナルに接続する作業を行うことができる。
このため、電動モータの回転軸の径方向におけるハウジングの大型化を抑制しつつ、電動モータのステータを焼き嵌めした後にクラスタブロックを接続できかつ液冷媒との接触が少ない場所にハーメチックターミナルを配置することができる。
本発明の一実施形態に係る電動コンプレッサを示す正断面図である。 (a)は図1に示すモータケースの側面図、(b)は(a)の電動コンプレッサをI−I線で切断した正断面図である。 (a)〜(c)は図1のモータケースに対する部品の組み付け手順を示す正断面図である。 (a),(b)は図3(c)のモータケースに対するコンプレッサケース等の組み付け手順を示す正断面図である。 本発明の他の実施形態に係る電動コンプレッサを示す正断面図である。 (a)は図5に示すモータケースの側面図、(b)は(a)の電動コンプレッサをII−II線で切断した正断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る電動コンプレッサを示す正断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係る電動コンプレッサを示す正断面図である。
図1に示す本実施形態の電動コンプレッサ1は、圧縮機構3及び電動モータ5の他、電動モータ5の駆動回路であるインバータ回路9と、圧縮機構3、電動モータ5及びインバータ回路9等が収容されるハウジング7とを有している。
圧縮機構3は、一対のサイドブロック3a,3bと、これらによって挟持されたシリンダブロック3cと、シリンダブロック3cの内部に形成された楕円形のシリンダ室3dに収容した円柱状のロータ3eとを有している。ロータ3eの周面には、複数のベーン(図示せず)が出没可能に支持されている。
ロータ3eが電動モータ5によりシリンダ室3d内で回転されると、ロータ3eの各ベーンがシリンダ室3dの内周面に倣って出没し、ロータ3eと隣り合う2つのベーンとシリンダ室3dとで構成される空間の容積が変化する。そして、空間の容積が増加する間に、サイドブロック3aに形成した吸入口(図示せず)を通じて低圧の冷媒が吸入され、吸入された冷媒が、空間の容積の減少に伴い圧縮される。圧縮された高圧の冷媒は、サイドブロック3bに形成した吐出口(図示せず)から吐出される。

ハウジング7は、例えばアルミダイカスト材で形成されており、ボルト15によって締結されるモータケース11(請求項中の回路ハウジングに相当)とコンプレッサケース13を有している。

コンプレッサケース13は、一端が閉塞された円筒状を呈している。このコンプレッサケース13には開口13aから圧縮機構3が収容されており、収容された圧縮機構3のサイドブロック3bとコンプレッサケース13の底部とにより、コンプレッサケース13の内部に密閉された吐出室7aが形成されている。
モータケース11は、コンプレッサケース13の開口13aを閉塞して内部に吸入室7b(請求項中の電動モータの収容空間に相当)を構成するモータ収容部11a(請求項中のモータハウジングに相当)と、インバータ回路9の収容空間11dを内部に構成する回路収容部11b(請求項中の回路ハウジングに相当)とを仕切壁11cにより一体に接続して構成されている。吸入室7bとインバータ回路9の収容空間11dは仕切壁11cによって仕切られている。
モータ収容部11aは、仕切壁11cを底部とする有底の円筒状を呈している。吸入室7bに収容される電動モータ5の円環状を呈するステータ5cは、焼き嵌めによってモータ収容部11aの内周面11eに取り付けられる。ステータ5cの内側には円柱状のロータ5bが収容され、ロータ5bの回転中心を貫通する回転軸5aは、圧縮機構3のロータ3eと一体化されて、一対のサイドブロック3a,3bにより軸受されている。
なお、図1中の矢印Aは回転軸5aの軸方向、矢印Bは回転軸5aの径方向をそれぞれ示す。
ステータ5cに巻回されたステータコイル5dからのリード線17の先端には、クラスタブロック19が加締め接続されている。
回路収容部11bは、仕切壁11cを底部とする有底の円筒状を呈している。仕切壁11cの周縁部には回路収容部11bに向けて複数の取付ボス(図示せず)が立設されており、回路収容部11bにおける各取付ボスの内側の部分に、インバータ回路9の回路基板9aがねじ止め固定される。
回路基板9aには、インバータ回路9を構成するIGBTやMOSFET等の電力用スイッチング素子9bが実装されており、その筐体は、放熱効率を向上させるために、仕切壁11cの回路収容部11b側の面に面接触されている。回路収容部11bは、その開口11fに取り付けたキャップ11gによって密閉される。
また、回路基板9aには、端子9cが実装されており、端子9cにはハーメチックターミナル21の基端21aが圧入されている。
ハーメチックターミナル21の先端21bは、仕切壁11cを貫通してモータ収容部11a側に露出しており、回転軸5aの先端に対向する仕切壁11cの略中央部に形成された端子収容部11hの内部に配置されている。この端子収容部11hには、リード線17の先端のクラスタブロック19が挿入されており、端子収容部11h内でクラスタブロック19がハーメチックターミナル21の先端21bに接続されている。これにより、クラスタブロック19は、ハーメチックターミナル21と共に、ステータ5cよりもモータケース11の中心側に配置される。また、クラスタブロック19の一部は、ステータコイル5dよりもステータ5cの内側に配置されている。
なお、リード線17及びハーメチックターミナル21は、電動モータ5のU,V,Wの各相に対応して3つ存在している。したがって、回路基板9aの端子9cも3つ存在する。
図2(a)は図1に示すモータケースの側面図、(b)は(a)のモータケースをI−I線で切断した正断面図である。図2(a)に示すように、端子収容部11hは、一直線状に並べた3つのハーメチックターミナル21の先端21bに合わせて長円状に形成されており、各ハーメチックターミナル21の先端21bに、3つのリード線17の先端に加締めた各クラスタブロック19がそれぞれ接続されている。
図2(b)に示すように、各クラスタブロック19及び各ハーメチックターミナル21の先端21bは、端子収容部11hにポッティングされた樹脂材料23(請求項中の絶縁被覆材に相当)により絶縁被覆されている。
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態の電動コンプレッサ1の製造手順について説明する。図3(a)〜(c)は、モータケース11に対する部品の組み付け手順を示す正断面図、図4(a),(b)は、モータケース11に対するコンプレッサケース13等の組み付け手順を示す正断面図である。
まず、図3(a)に示すように、モータ収容部11aの内径がステータ5cの外径よりも大きくなるようにモータケース11を加熱により膨張させて、リード線17がつながったステータ5cを、回転軸5aの軸方向Aに沿わせてモータ収容部11aの開口11iから内部に挿入する。
そして、仕切壁11cの端子収容部11hが、回転軸5aの径方向Bにおけるステータ5cの内側に位置し、かつ、端子収容部11hの少なくとも一部が、ステータコイル5dのコイルエンド5eよりも回転軸5aの軸方向Aにおける内側に位置するまで、ステータ5cをモータ収容部11aに挿入したならば、モータケース11を常温に冷却させて、モータ収容部11aの内周面11eにステータ5cを焼き嵌めする(焼き嵌め工程)。
これにより、ステータコイル5dに対するリード線17の引き出し位置が、回転軸5aの軸方向Aにおいて、仕切壁11cの端子収容部11hとほぼ同じ位置に配置される。
次に、電動モータ5のU,V,Wの各相に対応する3つのハーメチックターミナル21の先端21bを、図3(b)に示すように、モータケース11の回路収容部11b側から仕切壁11cに貫通させて、仕切壁11cの端子収容部11h内に位置させる(ターミナル取付工程)。
なお、上述した焼き嵌め工程とターミナル取付工程は、前後を入れ替えて行ってもよく、同時に並行して行ってもよい。
続いて、図3(c)に示すように、ステータ5cの内側の空間を利用して、各相のリード線17のクラスタブロック19を、端子収容部11hの対応する相のハーメチックターミナル21の先端21bに接続する(接続工程)。この状態で、端子収容部11hに樹脂材料23をポッティングして、各クラスタブロック19及び各ハーメチックターミナル21の先端21bを絶縁被覆する。
このとき、ステータコイル5dに対するリード線17の引き出し位置が、回転軸5aの軸方向Aにおいて、仕切壁11cの端子収容部11hとほぼ同じ位置であることから、クラスタブロック19をハーメチックターミナル21の先端21bに接続する作業に備えて、リード線17に引き回しのための予備寸法を加えなくてすむようにすることができる。
次に、図4(a)に示すように、内部に圧縮機構3を収容したコンプレッサケース13の開口13a側とモータケース11のモータ収容部11aの開口11i側とをボルト15で締結する。これにより、圧縮機構3のロータ3eと一体の回転軸5aが中心を貫通するロータ5bを、モータ収容部11aのステータ5cの内側に、所定のエアギャップGが形成されるように配置する(ロータ収容工程)。
このとき、回転軸5aの先端やロータ5bは、回転軸5aの軸方向Aにおいてステータコイル5dのコイルエンド5eよりも内側に配置されるので、ステータ5cの内側に配置された仕切壁11cの端子収容部11hと干渉することはない。
続いて、図4(b)に示すように、モータケース11の回路収容部11bにインバータ回路9の回路基板9aを取り付けて、回路基板9aに実装した3つの端子9cに、仕切壁11cから回路収容部11b側に突出した対応するハーメチックターミナル21の基端21aを圧入する(駆動回路収容工程)。その後、回路収容部11bの開口11fをキャップ11gによって密閉する。
なお、上述したロータ収容工程と駆動回路収容工程は、前後を入れ替えて行ってもよく、同時に並行して行ってもよい。
以上に説明した手順で電動コンプレッサ1を製造することで、モータケース11のモータ収容部11aに電動モータ5のステータ5cを焼き嵌めした後でも、クラスタブロック19をハーメチックターミナル21の先端21bに容易に接続することができる。
また、ステータ5cの焼き嵌め後にクラスタブロック19をハーメチックターミナル21に接続できるようにするために、作業中の引き回し分だけリード線17を長くする必要がない。そのため、クラスタブロック19をハーメチックターミナル21の先端21bに接続した後に、余分なリード線17が吸入室7b内に残って無駄になるのを防ぐことができる。
しかも、クラスタブロック19がハーメチックターミナル21の先端21bに接続される仕切壁11cの端子収容部11hを、樹脂材料23のポッティングにより絶縁被覆するので、液冷媒が吸入室7bに溜まっても液冷媒との接触により相間が短絡するのを防ぐことができる。
そして、クラスタブロック19がハーメチックターミナル21の先端21bに接続される仕切壁11cの端子収容部11hが、回転軸5aの径方向Bにおけるステータ5cの内側に位置し、かつ、ステータコイル5dのコイルエンド5eよりも回転軸5aの軸方向Aにおける内側に、端子収容部11hの少なくとも一部が位置する。このため、モータケース11やひいては電動コンプレッサ1の大型化を避けつつ、クラスタブロック19やハーメチックターミナル21を液冷媒との接触が少ない場所に配置することができる。
しかも、モータ収容部11aにステータ5cを挿入する際にクラスタブロック19をステータコイル5d等に係合させて一緒にモータ収容部11aに挿入する必要がないので、クラスタブロック19をステータコイル5d等に係合させるための構成を設ける必要がなく、構成の複雑化を避けることができる。
なお、上述した実施形態では、回転軸5aの先端が自由端である場合について説明したが、回転軸5aの先端がモータケース11の仕切壁11cで軸受される場合にも、本発明は適用可能である。
以下、そのように構成した本発明の他の実施形態に係る電動コンプレッサについて説明する。図5は本発明の他の実施形態に係る電動コンプレッサを示す正断面図である。
図5に示す実施形態の電動コンプレッサ31では、図1に示す実施形態の電動コンプレッサ1における端子収容部11hに代えて、回転軸5aの先端を軸受する軸受部11jを、回転軸5aの先端に対向する仕切壁11cの略中央部に形成している。また、本実施形態の電動コンプレッサ31では、端子収容部11hの位置を、軸受部11jよりも回転軸5aの径方向Bにおける外側にずらしている。
図6(a)は図5に示すモータケースの側面図、(b)は(a)のモータケースをI−I線で切断した正断面図である。図6(a)に示すように、端子収容部11hは、回転軸5aを中心とする円弧状に形成されており、端子収容部11h内で各相のハーメチックターミナル21の先端21bは、円弧上に間隔をおいて配置されている。
本実施形態の電動コンプレッサ31では、軸受部11jとの干渉を避けて仕切壁11cの略中央部から位置をずらした端子収容部11hを、回転軸5aを中心とする円弧状に形成したことから、図1に示す実施形態のような一直線状に形成するのに比べて、回転軸5aの径方向Bにおける端子収容部11hの寸法を大きくすることができる。
このため、ハーメチックターミナル21の径を細くすることなく軸受部11jを避けて、ステータ5cの径方向Bにおける内側に端子収容部11hを配置することができる。
以上のような構成による実施形態の電動コンプレッサ31でも、先に説明した実施形態の電動コンプレッサ1と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態の電動コンプレッサ31の製造手順にも、図3及び図4を参照して説明した先の実施形態の電動コンプレッサ1の製造手順を適用することができる。
また、以上に説明した2つの実施形態では、電動モータ5のステータ5cを収容するモータ収容部11aを回路収容部11b及び仕切壁11cと一体化してモータケース11を構成する場合について説明したが、モータ収容部11aをコンプレッサケース13側に一体に設ける場合にも、本発明は適用可能である。
以下、そのように構成した本発明のさらに他の実施形態に係る電動コンプレッサについて説明する。図7は本発明のさらに他の実施形態に係る電動コンプレッサを示す正断面図である。
図7に示す実施形態の電動コンプレッサ41では、図1に示す実施形態の電動コンプレッサ1におけるコンプレッサケース13の開口13a側を回転軸5aの軸方向Aに延長してモータ収容部11aをコンプレッサケース13に一体に形成している。
そして、図7に示す実施形態の電動コンプレッサ41では、モータ収容部11aをコンプレッサケース13側に設けたことで、回路収容部11bは、図1に示す実施形態のモータケース11に代えて、モータ収容部11aをコンプレッサケース13との接続部11kに変えた回路ケース11lを用いるようにしている。
即ち、本実施形態の電動コンプレッサ41では、回路収容部11bの内部に構成されるインバータ回路9の収容空間11dと、接続部11kの開口11iを不図示のボルトによりコンプレッサケース13の開口13aと締結することで内側に形成される吸入室7bとが、回路ケース11lの仕切壁11cによって仕切られることになる。
このように構成した電動コンプレッサ41でも、図1に示す実施形態のモータケース11と同様に、クラスタブロック19がハーメチックターミナル21の先端21bに接続される仕切壁11cの端子収容部11hを、樹脂材料23のポッティングにより絶縁被覆するので、液冷媒が吸入室7bに溜まっても液冷媒との接触により相間が短絡するのを防ぐことができる。
そして、クラスタブロック19がハーメチックターミナル21の先端21bに接続される仕切壁11cの端子収容部11hが、回転軸5aの径方向Bにおけるステータ5cの内側に位置し、かつ、端子収容部11hの少なくとも一部が、ステータコイル5dのコイルエンド5eよりも回転軸5aの軸方向Aにおける内側に位置する。
このため、回路ケース11lやコンプレッサケース13、ひいては電動コンプレッサ1の大型化を避けつつ、クラスタブロック19やハーメチックターミナル21を液冷媒との接触が少ない場所に配置することができる。
なお、本実施形態の電動コンプレッサ41を製造する際には、例えば、圧縮機構3を収容したコンプレッサケース13に電動モータ5のステータ5cを焼き嵌めすると共に、回路ケース11lの仕切壁11cに各相のハーメチックターミナル21をそれぞれ貫通させて、各先端21を端子収容部11h内に配置する。
そして、各ハーメチックターミナル21の先端21に対応するリード線17のクラスタブロック19をそれぞれ接続して、接続部11kの開口11iを不図示のボルトによりコンプレッサケース13の開口13aと締結する。
これと共に、回路ケース11lの回路収容部11bにインバータ回路9の回路基板9aを取り付けて、回路基板9aに実装した3つの端子9cに、仕切壁11cから回路収容部11b側に突出した対応するハーメチックターミナル21の基端21aを圧入する。その後、回路収容部11bの開口11fをキャップ11gによって密閉する。
なお、回路収容部11bへの回路基板9aの取り付けを先に行って、回路ケース11lの接続部11kの開口11iとコンプレッサケース13の開口13aとを不図示のボルトで締結してもよい。
このような手順で電動コンプレッサ41を製造する場合は、回路ケース11lの接続部11kの開口11iとコンプレッサケース13の開口13aとを締結する作業中の引き回し分だけ、リード線17の寸法を長めにしておく必要がある。
しかし、コンプレッサケース13にステータ5cを焼き嵌めした後にクラスタブロック19をハーメチックターミナル21に接続できる点や、端子収容部11hを樹脂材料23のポッティングにより絶縁被覆するので、液冷媒が吸入室7bに溜まっても液冷媒との接触により相間が短絡するのを防ぐことができる点については、図1に示す実施形態のモータケース11と同様の効果を得ることができる。
なお、以上の実施形態では、シリンダ室3d内でロータ3eを回転させるベーンロータリー式の圧縮機構3を有する電動コンプレッサ1,31,41に本発明を適用した場合を例に取って説明した。しかし、本発明は、例えば、可動スクロールを固定スクロールに対して回転させて気体を圧縮するスクロール方式のコンプレッサ等、回転体を回転させることで気体を吸入して圧縮する回転式の圧縮機構を有するコンプレッサをモータで回転させる場合に広く適用可能である。
本発明は、冷媒の圧縮機構を電動モータで駆動する電動コンプレッサにおいて利用することができる。
1,31,41 電動コンプレッサ
3 圧縮機構
3a,3b サイドブロック
3c シリンダブロック
3d シリンダ室
3e,5b ロータ
5 電動モータ
5a 回転軸
5c ステータ
5d ステータコイル
5e コイルエンド
7 ハウジング
7a 吐出室
7b 吸入室(電動モータの収容空間)
9 インバータ回路(駆動回路)
9a 回路基板
9b 電力用スイッチング素子
9c 端子
11 モータケース
11a モータ収容部(モータハウジング)
11b 回路収容部(回路ハウジング)
11c 仕切壁
11d インバータ回路の収容空間
11e モータ収容部の内周面
11f 回路収容部開口
11g キャップ
11h 端子収容部
11i モータ収容部開口
11j 軸受部
11k 接続部
11l 回路ケース
13 コンプレッサケース
13a コンプレッサケース開口
15 ボルト
17 リード線
19 クラスタブロック
21 ハーメチックターミナル
21a ハーメチックターミナル基端
21b ハーメチックターミナル先端
23 樹脂材料(絶縁被覆材)
A 回転軸の軸方向
B 回転軸の径方向

Claims (5)

  1. 冷媒の圧縮機構(3)を電動モータ(5)で駆動する電動コンプレッサ(1)において、
    前記電動モータ(5)の駆動回路(9)の収容空間(11d)と前記電動モータ(5)の収容空間(7b)とを仕切る仕切壁(11c)を有する回路ハウジング(11b)と、
    前記駆動回路(9)に実装され、該駆動回路(9)の収容空間(11d)から前記仕切壁(11c)を貫通して前記電動モータ(5)の収容空間(7b)に露出する先端(21b)に、前記電動モータ(5)のステータコイル(5d)に接続されたリード線(17)がクラスタブロック(19)を介して接続されるハーメチックターミナル(21)とを備えており、
    前記クラスタブロック(19)の少なくとも一部が、前記電動モータ(5)の回転軸(5a)の軸方向(A)における前記ステータコイル(5d)の内側で、かつ、前記回転軸(5a)の径方向(B)における前記電動モータ(5)のステータ(5c)よりも内側に配置されている、
    ことを特徴とする電動コンプレッサ(1)。
  2. 前記ハーメチックターミナル(21)の先端(21b)及び該先端(21b)に接続された前記クラスタブロック(19)を樹脂モールドにより絶縁被覆した絶縁被覆材(23)をさらに備えていることを特徴とする請求項1記載の電動コンプレッサ(1)。
  3. 前記仕切壁(11c)の前記電動モータ(5)の収容空間(7b)に露出する部分に、前記回転軸(5a)の一端を軸受する軸受部(11j)が形成されており、前記仕切壁(11c)の前記径方向(B)における前記軸受部(11j)の外側の前記回転軸(5a)を中心とする円弧上の箇所に、複数の前記ハーメチックターミナル(21)が間隔をおいて配置されている請求項1又は2記載の電動コンプレッサ(1)。
  4. 前記回路ハウジング(11b)は、前記電動モータ(5)の収容空間(7b)を内部に有する筒状のモータハウジング(11a)を一体に有しており、該モータハウジング(11a)は、前記仕切壁(11c)を底部とし前記圧縮機構(3)側に開口(11i)を有していることを特徴とする請求項1、2又は3記載の電動コンプレッサ(1)。
  5. 請求項4記載の電動コンプレッサ(1)の製造方法であって、
    前記開口(11i)から前記電動モータ(5)の収容空間(7b)に挿入した前記ステータ(5c)を前記モータハウジング(11a)に焼き嵌めする焼き嵌め工程と、
    前記駆動回路(9)の収容空間(11d)から前記ハーメチックターミナル(21)を前記仕切壁(11c)に貫通させて前記先端(21b)を前記電動モータ(5)の収容空間(7b)に露出させるターミナル取付工程と、
    前記焼き嵌め工程及び前記ターミナル取付工程後に、前記電動モータ(5)の収容空間(7b)に露出させた前記ハーメチックターミナル(21)の前記先端(21b)に、前記電動モータ(5)のステータコイル(5d)に接続されたリード線(17)を、クラスタブロック(19)を介して接続する接続工程と、
    前記接続工程後に、前記開口(11i)から前記電動モータ(5)の収容空間(7b)に前記電動モータ(5)のロータ(5b)を挿入して、前記軸方向(A)における前記ステータコイル(5d)の内側で、かつ、前記径方向(B)における前記ステータ(5c)の内側に配置するロータ収容工程と、
    前記接続工程後に、前記回路ハウジング(11b)に前記駆動回路(9)を収容して該駆動回路(9)に前記ハーメチックターミナル(21)を実装する駆動回路収容工程と、
    を含むことを特徴とする電動コンプレッサ(1)の製造方法。
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