JP2016216372A - ジェル状ミスト化粧料 - Google Patents

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早苗 久保
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大介 前澤
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Abstract

【課題】透明でなめらかなジェルで、ディスペンサー等で霧状に噴霧でき、噴霧された霧はたれ落ちせず、手で伸ばすときべたつきがなく、乾燥後は肌をなめらかにさせるジェル状ミスト化粧料であって、かつ手振とう等によりジェル中に気泡混入ができ、複数の気泡が安定に保持されるジェル状ミスト化粧料を提供する。
【解決手段】(A)カンテン、(B)ポリアクリレートクロスポリマー−6および(C)水性基剤を含み、(A)と(B)の質量比(A)/(B)が0.40/0.60〜0.06/0.94の範囲にあり、粘度が、1000mPa・s〜50000mPa・sの範囲にあるジェル状ミスト化粧料である。
【選択図】なし

Description

本発明はジェル状ミスト化粧料に関する。
美容液、化粧水および整髪料のような化粧料の皮膚や毛髪への付着性を高めるため、粘度を高めジェル状とすることが知られている。ジェル状化粧料は、通常、チューブ容器、ボトル容器またはクリーム容器などから手のひらに取出し、皮膚や毛髪などに塗布して用いられる。当然ながら、手のひらにも化粧料が付着し、残存することから、使用後に手で触れた衣類などを汚したり、それを避けるために手洗いを要したりするなど、使い勝手に問題があった。そこで、噴霧容器を用いて霧状に噴霧して皮膚や毛髪へ塗布しうるジェル状組成物が提案されている。
例えば、疎水変性ポリエーテルウレタンを含有したジェル状組成物であって、ディスペンサー等で容易に噴霧でき、電荷を有する成分を配合しても、粘度低下や白濁、沈殿を生じないものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、塗布後の液だれがなく、皮膚への付着性が良好で、ファンデーション塗布後などの油性表面でもはじかれることのない化粧料であって、水と、増粘剤と、界面活性剤を含有し、粘度が1000〜20000mPa・sであり、ミスト状に噴霧したあと、塗布面でジェル状に戻るジェル状ミスト化粧料が提案されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、有機性水溶性高分子による増粘作用ではなく、無水ケイ酸、スメクタイトおよびエタノールを含有する整髪剤用ミスト化粧料が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−289935号公報 特開2004−107305号公報 特開2012−126680号公報
しかしながら、一般に、特許文献1に記載されたような疎水変性ポリエーテルウレタンを含有する化粧料は、皮膚に塗布した時のべたつき感や肌上でこすると白く泡立つという点や、振とうすると白く泡立ち約数時間で気泡が消失するという点で望ましくない。また、特許文献2に記載された増粘剤であるカルボキシビニルポリマーを含有する化粧料は、細かい霧状に噴霧できず、直線状に吐出されるという点や、皮膚上でヌメリやべたつきが感じられるという点で望ましくない。さらに特許文献3に記載されたスメクタイトであるベントナイトを含有する化粧料は、皮膚に塗布した時のべたつき感が強いという点や、不透明なジェルであるという点で望ましくない。
したがって、本発明の課題は、透明でなめらかなジェルで、噴霧容器を用いて霧状に噴霧でき、たれ落ちがなく、かつ皮膚に塗布した時のべたつきがないジェル状ミスト化粧料を提供することである。さらに本発明の課題は、手振とう等によりジェル中に気泡が混入でき、かつ複数の気泡を安定に保持しうるジェル状ミスト化粧料を提供することである。
本発明者らは、前記課題を達成するためにカンテンとポリ(メタ)アクリル酸系増粘剤の組み合わせに着目した。カンテンは、食品に汎用されており、高温でゾル状に溶解されるが温度が下がるとヘリックス構造が会合した弾性の高いゲル状に変化する。カンテンを含むジェル状化粧水は、噴霧容器を用いて霧状に噴霧しうるが、ゲルが崩れ不均一になりやすく、化粧品としての応用は困難であった。本発明者らは、カンテンと共に特定のポリ(メタ)アクリル酸系増粘剤を配合することにより、透明でチキソトロピー性があり、細かい霧状に噴霧でき、しかも肌に塗布した際の使用感に優れたジェル状ミスト化粧料を見出し、本発明を完成させた。
本発明は、以下のとおりである:
[1](A)カンテン、(B)ポリアクリレートクロスポリマー−6および(C)水性基剤を含み、(A)と(B)の質量比(A)/(B)が0.40/0.60〜0.06/0.94の範囲にあり、粘度が1000mPa・s〜50000mPa・sの範囲にある、ジェル状ミスト化粧料。
[2](A)と(B)の質量比(A)/(B)が0.30/0.70〜0.06/0.94の範囲にある、上記[1]に記載のジェル状ミスト化粧料。
[3]粘度が、2000mPa・s〜45000mPa・sの範囲にある、上記[1]または[2]に記載のジェル状ミスト化粧料。
[4]手振とう等によりジェル中に気泡混入ができ、複数の気泡が安定に保持される、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のジェル状ミスト化粧料。
[5]ポンプ式ディスペンサーまたはトリガー式ディスペンサーを用いて吐出することができる、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のジェル状ミスト化粧料。
[6]さらに、アルコール類、多価アルコール類、糖類、エモリエント剤、ノニオン性界面活性剤、植物抽出液、水溶性高分子、香料、着色剤、紫外線防御剤、pH調整剤、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、金属封鎖剤および生理活性成分からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含む、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のジェル状ミスト化粧料。
[7]使用部位がフェイス、ネック、ボディ、手足、毛髪および/または頭皮である、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のジェル状ミスト化粧料。
本発明のジェル状ミスト化粧料は、透明でなめらかなジェルで、噴霧容器を用いて霧状に噴霧でき、たれ落ちがなく、かつ皮膚や毛髪に塗布した時のべたつきがない。また、手振とう等によりジェル中に気泡が混入でき、かつ複数の気泡が安定に保持できることから、ユニークな外観を呈する化粧料を提供しうる。
本発明のジェル状ミスト化粧料は、噴霧時にミスト状(霧状)で吐出し、塗布面でジェルに戻る。本発明におけるジェル状ミスト化粧料は、塗布面でジェルに戻ることから、たれ落ちがない。
本発明のジェル状ミスト化粧料は、(A)カンテン(以下、単に(A)と称する場合もある)を含む。本発明で使用しうるカンテンは、食品に使用しうるものであれば特に限定はなく、天然カンテンであっても、工業カンテンであってもよく、パウダー状、グラニュール状、フレーク状などの各種形状のカンテンが用いられる。このようなカンテンは市販されており、例えば、伊那食品工業(株)より入手できる。
本発明のジェル状ミスト化粧料における(A)の配合量は、後述する(B)ポリアクリレートクロスポリマー−6との質量比やジェル状ミスト化粧料の粘度に応じて適宜選択されるが、通常、0.001〜1質量%の範囲であり、好ましくは0.005〜0.5質量%の範囲であり、より好ましくは0.015〜0.15質量%の範囲である。(A)の配合量が0.001質量%未満であると、ゲルが不均一になりやすく、また所望の粘度が得られない。(A)の配合量が1質量%を超えると、噴霧性に劣る。
本発明のジェル状ミスト化粧料は、(B)ポリアクリレートクロスポリマー−6(以下、単に(B)と称する場合もある)を含む。ポリアクリレートクロスポリマー−6は、アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム、ジメチルアクリルアミド、メタクリル酸ラウリルとメタクリル酸ラウレス−4の共重合体をトリアクリル酸トリメチロールプロパンで架橋したものであり、化粧品成分として市販されており、例えば、セピック社より入手できる。
本発明のジェル状ミスト化粧料における(B)の配合量は、後述する(A)との質量比やジェル状ミスト化粧料の粘度に応じて適宜選択されるが、通常、0.01〜1質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜0.5質量%の範囲であり、より好ましくは0.15〜0.4質量%の範囲である。(B)の配合量が0.01質量%未満であると、ゲルが不均一になりやすく、1質量%を超えると、噴霧性に劣る。
本発明のジェル状ミスト化粧料は、(C)水性基剤を含む。本発明で使用しうる水性基剤は、典型的には水である。水は、化粧品に使用しうるものであれば特に限定はなく、例としては、精製水、イオン交換水、蒸留水が挙げられる。
本発明のジェル状ミスト化粧料における(C)水性基剤の配合量は、(A)カンテン、(B)ポリアクリレートクロスポリマー−6および場合により配合される他の成分の配合量やジェル状ミスト化粧料の粘度に応じて適宜調整されるが、通常、70質量%以上であり、好ましくは75質量%の範囲であり、より好ましくは80質量%以上である。
本発明のジェル状ミスト化粧料における(A)と(B)の質量比(A)/(B)は、0.40/0.60〜0.06/0.94の範囲にあり、好ましくは0.30/0.70〜0.06/0.94の範囲にある。したがって、上述の本発明のジェル状ミスト化粧料における(A)および(B)の配合量は、この質量比を満たすようにそれぞれ選択される。質量比(A)/(B)が0.40/0.60を超えると、ジェル状ミスト化粧料の透明性や気泡保持性、ジェルのキメやなめらかさの点で劣る。質量比(A)/(B)が0.06/0.94未満であると、ジェル状ミスト化粧料の気泡保持性、噴霧性やたれ落ちの点で劣る。
さらに本発明のジェル状ミスト化粧料の粘度は、1000mPa・s〜50000mPa・sの範囲にあり、好ましくは2000mPa・s〜45000mPa・sの範囲にあり、より好ましくは3000mPa・s〜30000mPa・sの範囲にある。ここで粘度は、回転粘度計(VISCOMETER TVB−10、ローターNo.3)を用い、3rpm、2分間、20℃により測定した値を意味する。粘度が1000mPa・s未満であると、ジェル状ミスト化粧料の気泡保持性、たれ落ちや塗布中のなめらかさの点で劣る。粘度が50000mPa・sを超えると、ジェル状ミスト化粧料の気泡保持性や噴霧性の点で劣る。
本発明のジェル状ミスト化粧料は、手振とう等によりジェル中に気泡混入ができ、複数の気泡が安定に保持される。
本発明のジェル状ミスト化粧料は、噴霧容器を用いて霧状に噴霧できる。噴霧容器は、ポンプ式ディスペンサーまたはトリガー式ディスペンサーであってよく、これらは市販されており、例えば(株)グラセルより入手できる。
本発明のジェル状ミスト化粧料は、例えば、化粧水、美容液、ボディローション等の皮膚化粧料、またはヘアスプレー、ヘアローション等の毛髪用化粧料として用いられ、フェイス、ネック、ボディ、手足、毛髪および/または頭皮に適用できる。
本発明のジェル状ミスト化粧料は、本発明の機能・効果を損なわない範囲で、化粧料に使用しうる任意の他の成分を配合できる。そのような他の成分の例として、アルコール類、多価アルコール類、糖類、エモリエント剤、ノニオン性界面活性剤、植物抽出液、水溶性高分子、香料、着色剤、紫外線防御剤、pH調整剤、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、金属封鎖剤および生理活性成分が挙げられる。
アルコール類の例としては、低級アルコール類および高級アルコール類が挙げられる。具体的には、エタノールなどの低級アルコール類;セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコール類が挙げられ、好ましくはエタノールである。
多価アルコール類の例としては、グリコール類、グリセリン類および糖アルコール類が挙げられる。具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール(BG)、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオールなどのグリコール類;グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどのグリセリン類;およびキシリトール、トレハロース、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール、アラビトール、リビトール、ガラクチトール、グルシトール、エリトリトールなどの糖アルコール類が挙げられ、好ましくはグリセリン、ジプロピレングリコール(DPG)または1,3−ブチレングリコール(BG)である。
糖類の例としては、単糖類、二糖類、二糖類誘導体および多糖類が挙げられる。具体的には、グルコース、フルクトース、混合異性化糖などの単糖類;トレハロース、マルトースなどの二糖類;硫酸化トレハロースなどの二糖類誘導体;およびプルランなどの多糖類が挙げられる。
エモリエント剤の例として、油脂類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類およびシリコーン類が挙げられる。具体的には、オリーブ油、ひまし油などの油脂類;ホホバ油、カルナウバろう、みつろう、ラノリンなどのろう類;ワセリン、スクワラン、流動パラフィンなどの炭化水素類;ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸などの高級脂肪酸類;セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコール類;カプリル酸ヤシ油アルキル、カプリン酸ヤシ油アルキル、ラウリン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸コレステリル、ステアリン酸フィトステリル、セバシン酸ジエチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸フィトステリル、オクタン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸フィトステリルなどの、高級脂肪酸と高級アルコールなどから合成されたエステル類;およびメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、シリコーン油などのシリコーン類が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の例としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド、ポリオキシプロレンヤシ油脂肪酸モノイソパノールアミド、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミドなどが挙げられる。
防腐剤の例として、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンなどのパラベン類;フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリンなどが挙げられる。
金属封鎖剤の例として、アミノカルボン酸系金属封鎖剤およびホスホン酸系金属封鎖剤が挙げられる。アミノカルボン酸系金属封鎖剤の例として、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸:EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸(DHEDDA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1,3−PDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIMDA)、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、これらアミノカルボン酸の塩、アミノカルボン酸の構造またはアミノカルボン酸塩の構造を有する化合物が挙げられる。ホスホン酸系金属封鎖剤の例として、アミノトリメチレンホスホン酸(NTMP)、ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)、これらホスホン酸の塩、ホスホン酸の構造またはホスホン酸塩の構造を有する化合物が挙げられる。
生理活性成分は、化粧料に配合されうる薬理作用をもった成分を意味する。例として、美白剤、育毛剤、肌荒れ防止剤、しわ防止剤、にきび用剤、ふけ・かゆみ用剤、腋臭防止剤などが挙げられる。これらは、本発明のジェル状ミスト化粧料の目的に応じて、適宜選択できる。
本発明のジェル状ミスト化粧料の調製方法は、(A)カンテンを溶解させるために約80℃に加熱させることを除いては、特に制限はない。当業者は、ジェル状ミスト化粧料の成分に照らして、公知の方法より適切な方法を選択し、ジェル状ミスト化粧料を調製できる。例えば、(A)、(B)、(C)および任意の他の成分を合わせ、約80℃に加熱し溶解させ、次いで室温(例えば、約20〜30℃)まで冷却することにより調製できる。
以下の実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
比較例1〜4および実施例1〜5
[ジェルの調製]
(A)カンテンと(B)ポリアクリレートクロスポリマー−6の合計質量を0.30%とし、フェノキシエタノールを5%含有する精製水、および精製水を加え、全体を100%とした。これを80℃に加熱し、30分間撹拌した後、50mlガラス瓶に採り、閉栓して冷水中で約40℃以下に冷却させた。30℃恒温槽中に一夜放置し、室温下で以下の9項目の評価を実施した。なお(A)/(B)の質量比は、それぞれ1.00/0から0/1.00まで変動させ、比較例1〜4および実施例1〜5の各試料(ジェル)を調製した(表1参照)。各試料(ジェル)の組成を表1に示し、その評価の結果を表2に示す。
[評価基準]
(1)粘度:
回転粘度計 VISCOMETER TVB−10、ローターNo.3を用い、各試料の粘度を3rpmで2分間測定し、次に30rpmで2分間測定した。
(2)透明性:
ガラス瓶中の各試料を目視で評価した。評価基準は以下のとおりである:
×:半透明でカスミがある;
△:やや透明であるがカスミが残っている;
○:殆んど透明;
◎:透明。
(3)ジェルのキメとなめらかさ:
ガラス瓶中の各試料を目視で評価した。評価基準は以下のとおりである:
×:ジェルが崩れやすく不均一で離水がみとめられる;
△:不均一であるが離水がなくややなめらか;
○:均一でなめらか;
◎:非常になめらか。
(4)気泡保持性:
ガラス瓶中の各試料(ジェル)を手で左右に強く10回振とうさせ、1時間〜1週間静置し、気泡保持性を評価した。評価基準は以下のとおりである:
×:気泡が混入されない;
△:気泡が混入されにくいか、または気泡がすぐに消失する;
○:気泡は混入されるが1週間以内に消失する;
◎:気泡が1週間以上保持される。
(5)ディスペンサー噴霧性:
各試料(ジェル)をポンプ式ディスペンサー((株)グラセル製)より吐出し、噴霧性を評価した。評価基準は以下のとおりである:
△:直線状に吐出されるが霧状にならない;
○:霧状に噴霧される;
◎:細かい霧状に噴霧される。
(6)噴霧後のジェルのたれおち;
各試料(ジェル)をポンプ式ディスペンサー((株)グラセル製)より前腕部に5回噴霧し、1分後のジェルの流下状態を観察した。評価基準は以下のとおりである:
×:液状になりたれ落ちた;
△:少し流下した;
○:流下しない。
(7)べたつき;
各試料(ジェル)を適量取り、手の平で伸ばした後のべたつきを評価した。評価基準は以下のとおりである:
○:すこしべたつきがある;
◎:べたつきがなくさっぱりとした使用感である。
(8)のばしているときのなめらかさ:
各試料(ジェル)を適量取り、手の平で伸ばしているときのなめらかさを評価した。評価基準は以下のとおりである:
×:なめらかでなくキシミ感がある;
△:ややなめらかであるが次第にキシミ感がでる;
○:キシミ感がない;
◎:なめらか;
:非常になめらか。
(9)乾燥後のなめらかさ:
各試料(ジェル)をポンプ式ディスペンサー((株)グラセル製)より前腕部に5回噴霧し、噴霧部位における乾燥後のなめらかさを評価した。評価基準は以下のとおりである:×:キシミ感が強く未処理肌よりも抵抗力が強い;
△:キシミ感がすこしある;
○:キシミ感が感じられない;
◎:つるつるとした感触がある;
:非常につるつるとした感触である。
Figure 2016216372
Figure 2016216372
上記より(A)/(B)の質量比が0.4/0.6〜0.06/0.94、好ましくは0.30/0.70〜0.06/0.94の範囲にあるとき、ジェル状ミスト化粧料の機能性、使用性をほぼ満足するものであった。ジェルを振とうさせると、最初は大きな泡や、眼に見えない位の小さな泡が含まれるが、大きな泡は直ぐに浮上して破泡し、数日後は非常に小さな泡は消失し0.5mm〜1.0mm位の気泡に安定化されるという現象が見られた。複数の安定な気泡が透明ジェル中に浮遊している外観はユニークであり、これも化粧品的要素となりうると思われる。
比較例5〜6および実施例6〜12
[ジェルの調製]
(A)/(B)の質量比を0.20/0.80に固定し(A)+(B)の合計質量を0.10%から0.80%まで変動させ、以下の方法で比較例5〜6および実施例6〜12の各試料(ジェル)の調製を行った。
(A)を0.2%、(B)を0.8%とし、フェノキシエタノールを5%含有する精製水、および精製水を用い、全質量が100.0%となるように1000mlビーカーに1Kg分秤量し、これを80℃に加熱し、30分間撹拌した後、冷水にて40℃以下に撹拌冷却させ、水補正を行い、(A)+(B)の合計質量が1%のジェルを得た。次に(A)+(B)の合計質量が0.10%〜0.80%になるように、得られた1%のジェルを100mlビーカーに秤量し、各試料を調整した。再度80℃で10分間撹拌してから冷却させた。最後に50mlのガラス瓶に採り閉栓後、30℃恒温槽に一夜放置し、翌日室温下で上記9項目の評価を実施した。各試料(ジェル)の組成を表3に示し、その評価の結果を表4に示す。
Figure 2016216372
Figure 2016216372
上記より(A)/(B)の質量比が0.20/0.80のとき、(A)と(B)の合計質量に応じて粘度(3rpm)がほぼ2000mPa・s〜45000mPa・sの範囲にあればジェル状ミスト化粧料の機能性、使用性をほぼ満足するものであった。
比較例7〜10および実施例13〜15
[ジェルの調製]
表5の組成に従う他は、実施例1と同様の方法により、比較例7〜10および実施例13〜15の各試料(ジェル)を調製し、上記9項目の評価を実施した。各試料(ジェル)の組成を表5に示し、その評価の結果を表6に示す。
Figure 2016216372
Figure 2016216372
実施例13〜15のジェルは、カンテンのグレードの差によらず、全ての機能性や使用性を満足するものであった。比較例7、8はディスペンサー噴霧性において、比較例9、10は特にべたつきにおいて本発明の目的に合致しないものであった。
実施例16〜24
[ジェルの調製]
表7の組成に従う他は、実施例1と同様の方法により、実施例16〜24の各試料(ジェル)を調製し、上記9項目の評価を実施した。各試料(ジェル)の組成を表7に示し、その評価の結果を表8に示す。
Figure 2016216372
Figure 2016216372
実施例16〜24のジェルは、何れも本発明のジェル状ミスト化粧料の機能性や使用性を満足するものであった。
実施例25
[ジェル状ミスト化粧料(スキンケア用)の調製]
表9の組成に従い、カンテン、ポリアクリレートクロスポリマー−6、ジプロピレングリコール(DPG)、グリセリンをビーカーに計りとり、全体が80質量%となるように水を加え、よく分散させる。次に、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA−2Na)、クエン酸ナトリウムを加え、約80℃に加熱しながら、撹拌翼で約30分間撹拌させる。次に、冷水下で約30℃まで撹拌冷却させる(ゲルパーツ)。次に1,3−ブチレングリコール(BG)、PEG−20フィトステロール、オレイン酸フィトステリルをビーカーに計りとり、約60℃に加熱してから、残部の水を徐添しながらホモミサーで乳化させ、ゲルパーツに加える。最後に残りの原料を順次加え約30分撹拌すると、透明なジェルが得られた。得られたジェルについて、上記評価項目の一部を実施した。試料(ジェル)の組成およびその評価の結果を表9および10に示す。
Figure 2016216372
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ジェルを110mlの透明容器に100g充填し、ファインミスト用ポンプ式ディスペンサーを装着し、手で左右に10回振とうさせ、翌日観察すると約0.5〜1mm位の気泡が均一に複数分散され安定に保持されていた。この気泡は室温下で現在約2ヵ月を経ているが、依然として安定に保持されており、明るい場所では気泡が光って見え、美しくユニークな外観を呈していた。顔から約10cm離したところから噴霧させると細かい霧が顔全体を覆い手のひらでのばすと、べたつきがなく滑らかに薄く広がり、しばらくするとつるつるとして滑らかな肌感触が得られた。おふろ上がりでタオルドライ後にボディ全体に噴霧し手でのばしてみたがやはり同様の感触が得られ、下着に付着することはなかった。いずれの場合も手で伸ばした後に手を洗いたくなることもなかった。
実施例26
[ジェル状ミスト化粧料(ヘアケア用)の調製]
以下に示す組成のジェル状ミスト化粧料(ヘアケア用)を、実施例25と同様の方法で調製した。得られたジェルについて、上記評価項目の一部を実施した。試料(ジェル)の組成およびその評価の結果を表11および12に示す。
Figure 2016216372
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ジェルの透明性、キメとなめらかさ、気泡保持性、トリガー式ディスペンサー噴霧性、噴霧後のたれ落ち等は実施例25の場合と同じであった。頭髪に噴霧し、手でのばすときべたつきがなく、自然で滑らかでしっとりとした感触とつややかな光沢を与えた。しばらくすると、つるつるとして手触りが良く、髪がまとまり髪のほつれもなくなった。櫛やヘアブラシの場合も同じで、またヘアドライヤーを使用した場合も同じ効果が得られた。

Claims (7)

  1. (A)カンテン、(B)ポリアクリレートクロスポリマー−6および(C)水性基剤を含み、(A)と(B)の質量比(A)/(B)が0.40/0.60〜0.06/0.94の範囲にあり、粘度が、1000mPa・s〜50000mPa・sの範囲にある、ジェル状ミスト化粧料。
  2. (A)と(B)の質量比(A)/(B)が0.30/0.70〜0.06/0.94の範囲にある、請求項1に記載のジェル状ミスト化粧料。
  3. 粘度が、2000mPa・s〜45000mPa・sの範囲にある、請求項1または2に記載のジェル状ミスト化粧料。
  4. 手振とう等によりジェル中に気泡混入ができ、複数の気泡が安定に保持される、請求項1〜3のいずれかに記載のジェル状ミスト化粧料。
  5. ポンプ式ディスペンサーまたはトリガー式ディスペンサーを用いて霧状に吐出することができる、請求項1〜4のいずれかに記載のジェル状ミスト化粧料。
  6. さらに、アルコール類、多価アルコール類、糖類、エモリエント剤、ノニオン性界面活性剤、植物抽出液、水溶性高分子、香料、着色剤、紫外線防御剤、pH調整剤、防腐剤、殺菌剤、酸化防止剤、金属封鎖剤および生理活性成分からなる群より選択される少なくとも1種の成分を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のジェル状ミスト化粧料。
  7. 使用部位がフェイス、ネック、ボディ、手足、毛髪および/または頭皮である、請求項1〜6のいずれかに記載のジェル状ミスト化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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