以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[画像形成装置]
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の概略構成を模式的に示す概略正面図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、画像読取装置200及び画像形成装置本体110を備えており、画像読取装置200により読み取った画像データ、又は、外部機器から送られてきた画像データに基づいて画像形成装置本体110によりモノクロ画像又はカラー画像を記録用紙等の記録シートPに画像形成する。
画像読取装置200は、自動原稿搬送装置300及び原稿読取装置400を備え、自動原稿搬送装置300で搬送される原稿G(シートの一例)を原稿読取装置400で読み取るか、或いは、原稿載置台410に載置された原稿Gを原稿読取装置400で読み取り、読み取った原稿Gの画像を画像データとして出力する。
画像形成装置100は、電子写真方式の画像形成装置であり、複数の像担持体(具体的には感光体)を所定方向(この例では左右方向Y)に並設した構成、所謂タンデム式のカラー画像形成装置とされている。この例では、画像形成装置100は、フルカラー画像を形成できる中間転写方式のカラー複合機とされている。なお、本実施の形態では、画像形成装置100を、タンデム式のカラー画像形成装置としたが、その他のカラー画像形成装置としてもよい。また、画像形成装置100を、カラー画像形成装置としたが、モノクロ画像形成装置としてもよい。
画像形成装置本体110は、感光体11(具体的には感光体ドラム)、除電装置12、帯電装置として作用する帯電器13、露光装置14、現像装置15、一次転写装置として作用する中間転写ベルト装置16、ドラムクリーニング装置17、2次転写装置18、ベルトクリーニング装置19、定着装置20、搬送経路R1、給紙トレイ31及び排紙トレイ32を備えている。
画像形成装置本体110では、感光体11の表面を帯電器13により帯電し、その帯電域に画像露光して静電潜像を露光装置14により形成し、この静電潜像を現像装置15によりトナー像として可視像化(現像)し、該可視像化されたトナー像を中間転写ベルト装置16に静電的に転写し、中間転写ベルト装置16に転写されたトナー像を2次転写装置18により記録シートPに転写し、さらに、トナー像を転写した記録シートPにトナー像を定着装置20により定着させる。
カラー画像は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の各色のトナー像が重ねられて形成される。このため、感光体11、除電装置12、帯電器13、現像装置15及びドラムクリーニング装置17は、各色に応じた4種類のトナー像を形成するようにそれぞれ4つずつ設けられ、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ及びイエローに対応付けられて、4つの画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdが構成されている。
各画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdの何れにおいても、以下に示す同様の動作がなされる。
すなわち、除電装置12〜12は、回転方向B(図1の例では時計方向)に回転駆動される感光体11〜11の表面に光を照射して感光体11〜11の表面における電荷(残留電荷)を除去(除電)する。
帯電器13〜13は、除電装置12〜12にて除電された感光体11〜11の表面を所定の電位に均一に帯電させる。
露光装置14は、帯電器13〜13にて一様に帯電された感光体11〜11の表面を露光して感光体11〜11の表面に静電潜像を形成する。
現像装置15〜15は、露光装置14にて形成された感光体11〜11の表面の静電潜像を現像して、感光体11〜11の表面にトナー像を形成する。
各画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdでは、かかる一連の動作によって、感光体11〜11の表面に各色のトナー像が形成される。
中間転写ベルト装置16は、1次転写ローラ16a及び中間転写ベルト16bを備えている。1次転写ローラ16aは、各色に応じた4種類のトナー像を形成するようにそれぞれ4つずつ中間転写ベルト16bの内側に設けられている。1次転写ローラ16a〜16aは、感光体11〜11の表面に形成された各色のトナー像を矢印Cの方向へ周回移動する中間転写ベルト16bに転写する。
ドラムクリーニング装置17〜17は、中間転写ベルト16bに転写されずに残った感光体11〜11の表面における残留トナーを除去及び回収する。
2次転写装置18は、2次転写ローラ18aを備えている。2次転写ローラ18aは、中間転写ベルト16bとの間にニップ域を形成するように設けられている。2次転写ローラ18aは、搬送経路R1を通って搬送されてきた記録シートPをニップ域に挟み込んで搬送し、ニップ域を通過する際に、中間転写ベルト16bの表面に形成されたトナー像(例えばカラートナー像)を記録シートP上に転写する。
ベルトクリーニング装置19は、記録シートPに転写されずに中間転写ベルト16bの表面に残った残留トナーを除去及び回収する。
定着装置20は、加熱ローラ21及び加圧ローラ22を備え、加熱ローラ21及び加圧ローラ22の間にトナー像が転写された記録シートPを挟み込んで加熱及び加圧し、トナー像を記録シートPに定着させる。
給紙トレイ31は、記録シートPを積載するようになっている。給紙トレイ31の記録シートPの供給側には、ピックアップローラ33が設けられている。ピックアップローラ33は、記録シートPを給紙トレイ31から引き出して、搬送経路R1に搬送する。
搬送経路R1は、記録シートPを2次転写装置18や定着装置20を経由して排出ローラ36に搬送する。搬送経路R1の記録シートPの排出側には、排出ローラ36が設けられている。排出ローラ36は、搬送経路R1で搬送されてきた記録シートPを排紙トレイ32に排出する。搬送経路R1には、レジストローラ34及び各搬送ローラ35〜35が設けられている。レジストローラ34は、記録シートPを一端停止させて記録シートPの先端を揃えた後、中間転写ベルト16bと2次転写ローラ18aとの間のニップ域におけるトナー像の転写タイミングに合わせて記録シートPを搬送する。各搬送ローラ35〜35は、記録シートPの搬送を促すローラである。
また、搬送経路R1は、反転経路Rrを備えている。画像形成装置本体110は、記録シートPの表面だけでなく、裏面に画像形成を行う場合は、記録シートPを排出ローラ36から反転経路Rrへ逆方向に搬送して、記録シートPの表裏を反転させてレジストローラ34へ再度導き、記録シートPの表面と同様にして、記録シートPの裏面にトナー像を定着させて排紙トレイ32へ排出する。
なお、図1において、符号Xは、幅方向(奥行き方向)を示しており、符号Yは、幅方向Xに直交する左右方向Yを示しており、符号Zは、高さ方向(具体的には上下方向)を示している。また、以上説明した図1において、説明していない符号の部材については、後ほど説明する。
[画像読取装置の全体構成]
図2は、図1に示す画像読取装置200の概略構成を模式的に示す概略正面図である。
図1及び図2に示す画像読取装置200は、縮小光学系タイプの画像読取装置とされている。画像読取装置200は、原稿固定方式により原稿Gを固定して原稿画像を読み取る一方、原稿移動方式により原稿Gを移動させて原稿画像を読み取るように構成されている。すなわち、画像読取装置200は、原稿固定読取構成と原稿移動読取構成とを備えている。
原稿固定読取構成では、原稿載置台410を構成する原稿台ガラス411(図2参照)上に載置される原稿Gを照明装置として作用する光源ユニット420にて原稿台ガラス411を介して照明し、光源ユニット420を副走査方向(左右方向Y)の一方側に移動させつつ光源ユニット420により照明された原稿Gからの反射光を副走査方向に直交する主走査方向(幅方向X)に走査して原稿画像を読み取る。
原稿移動読取構成では、自動原稿搬送装置300で原稿載置台410を構成する原稿読取ガラス412(図2参照)上を通過するように予め定めた所定の搬送方向Y1に搬送される原稿Gを、原稿読取装置400において定位置V(図2参照)に位置する光源ユニット420にて原稿読取ガラス412を介して照明しつつ光源ユニット420により照明された原稿Gからの反射光を主走査方向(幅方向X)に走査して原稿画像を読み取る。
詳しくは、原稿読取装置400は、原稿台ガラス411、原稿読取ガラス412及び光源ユニット420に加えて、光源ユニット420を移動させる光学系駆動部(図示せず)、ミラーユニット430、集光レンズ440及び光電変換素子450(ここではCCD)を備えており、これらの部材は枠体400a(図2参照)内に収容されている。光源ユニット420は、図2に示すように、原稿Gへ向けて光を照射する光源421と、原稿Gからの反射光をミラーユニット430へ導く第1ミラー422とを有している。
原稿台ガラス411及び原稿読取ガラス412は、透明なガラス板からなり、主走査方向(幅方向X)の両端部が枠体400aに載置されている。なお、自動原稿搬送装置300は、副走査方向(左右方向Y)に沿った軸線回りに(例えばヒンジによって軸支され)原稿読取装置400に対して開閉可能となっており、その下面が原稿読取装置400の原稿台ガラス411上に載置された原稿Gを上から押さえる原稿押さえ部材を兼ねている。
ミラーユニット430は、図2に示すように、第2ミラー431、第3ミラー432及び支持部材(図示せず)を備えている。ミラーユニット430における支持部材は、光源ユニット420における第1ミラー422からの光を反射して第3ミラー432に導くように第2ミラー431を支持している。また、ミラーユニット430における支持部材は、第2ミラー431からの光を反射して集光レンズ440に導くように第3ミラー432を支持している。集光レンズ440は、ミラーユニット430における第3ミラー432からの光を光電変換素子450の受光面451に集光するものである。光電変換素子450は、集光レンズ440からの光(原稿画像光)を電気信号に画像データとして電気信号に変換するものである。
また、原稿読取装置400における光学系駆動部は、光源ユニット420を一定の速度で副走査方向(左右方向Y)に移動させると共に、ミラーユニット430を光源ユニット420の移動速度の1/2の移動速度で同じく副走査方向(左右方向Y)に移動させるように構成されている。
本実施の形態に係るシート検知装置は、この例では、シート搬送装置として作用する自動原稿搬送装置300に備えられている。自動原稿搬送装置300は、原稿Gを自動で搬送するものであり、原稿Gを搬送するために載置する原稿トレイ301と、原稿トレイ301の下方に配置される排出トレイ302と、これらの間を接続する第1搬送路303と、上流側搬送ローラ対304と、下流側搬送ローラ対305とを備えている。この例では、上流側搬送ローラ対304は、第1搬送路303に搬送される原稿Gを一旦停止して予め定めた所定のタイミングで原稿Gの搬送を再開する一対のレジストローラ304a,304bとされている。第1搬送路303は、一対の搬送ガイド303a,303bにより形成されている。
上流側搬送ローラ対304は、原稿Gの搬送方向Y1において原稿読取ガラス412よりも上流側に設けられており、原稿Gを原稿読取ガラス412よりも上流側で搬送する。下流側搬送ローラ対305は、搬送方向Y1において原稿読取ガラス412よりも下流側に設けられており、原稿Gを原稿読取ガラス412よりも下流側で搬送する。すなわち、上流側搬送ローラ対304、原稿読取ガラス412及び下流側搬送ローラ対305は、第1搬送路303においてこの順に配設されている。また、原稿読取ガラス412は、第1搬送路303のガイド壁の一部を構成するように略水平に設けられている。
自動原稿搬送装置300は、さらに、ピックアップローラ306と、サバキローラ307と、分離ローラや分離パッド等の分離部材308(この例では分離パッド)とを備えている。
ピックアップローラ306は、原稿トレイ301上に載置された原稿Gを原稿トレイ301から搬送方向Y1に沿って第1搬送路303内へ送り出すものである。サバキローラ307は、ピックアップローラ306より搬送方向Y1の下流側に配置されており、ピックアップローラ306にて送られてきた原稿Gを分離部材308と共に挟持しつつさらに搬送方向Y1の下流側へ搬送するものである。分離部材308は、サバキローラ307に対峙された状態でサバキローラ307との間に搬送される原稿Gが1枚になるように原稿Gを捌く(分離する)ようになっている。
かかる構成を備えた自動原稿搬送装置300は、原稿Gをピックアップローラ306にてサバキローラ307と分離部材308との間に搬送し、ここで原稿Gを捌いて分離すると共にサバキローラ307が回転駆動されることによって1枚ずつ搬送する。そして、サバキローラ307にて搬送される原稿Gを第1搬送路303にて案内して上流側搬送ローラ対304に向けて1枚ずつ供給する。
詳しくは、ピックアップローラ306は、原稿トレイ301に積載された原稿Gに対して、ピックアップローラ駆動部(図示せず)にて接離可能とされている。また、ピックアップローラ306は、無端ベルト等を含む駆動伝達手段309を介してサバキローラ307と同方向に回転するようにサバキローラ307に連結されている。ピックアップローラ306及びサバキローラ307は、原稿Gの読み取り要求がなされると、原稿供給駆動部(図示せず)にて原稿Gを搬送方向Y1に搬送させる回転方向W(図2参照)に回転駆動される。
この例では、自動原稿搬送装置300は、原稿Gの一方の面(表面)を読み取り可能に搬送した後、原稿Gを表裏が逆転するように反転させて原稿Gの他方の面(裏面)を読み取り可能に搬送するように構成されている。
詳しくは、自動原稿搬送装置300は、前記の構成に加えて、さらに、排出ローラ対310と、第2搬送路311と、分岐部材312とを備えている。
第1搬送路303は、原稿Gをサバキローラ307から上流側搬送ローラ対304、原稿読取ガラス412、下流側搬送ローラ対305及び排出ローラ対310を経て排出トレイ302へ搬送するようにループ状に形成されている。
排出ローラ対310は、搬送方向Y1において下流側搬送ローラ対305よりも下流側に設けられている。排出ローラ対310は、下流側搬送ローラ対305から搬送されてきた原稿Gを排出トレイ302へ搬送することに加えて、下流側搬送ローラ対305から搬送されてきた原稿Gを後端(搬送方向Y1における上流側端)が前になるように搬送方向Y1とは反対の逆搬送方向Y2(図2参照)搬送する。
第2搬送路311は、排出ローラ対310にて後端が前になるように搬送され、かつ、排出ローラ対310と下流側搬送ローラ対305との間の分岐部Sdから分岐された原稿Gを第1搬送路303の上流側搬送ローラ対304よりも搬送方向Y1の上流側へ導くようになっている。第1搬送路303の排出ローラ対310と分岐部Sdとの間には、シート排出搬送路313が形成されている。
シート排出搬送路313は、第1搬送路303から送られてきた原稿Gを排出トレイ302に向けて案内するようになっている。また、シート排出搬送路313は、排出ローラ対310の順方向の回転により搬送される原稿Gの順搬送路に加えて、排出ローラ対310の逆方向の回転により搬送される原稿Gの逆搬送路でもある。
分岐部材312は、原稿Gの搬送方向Y1に直交又は略直交する原稿Gの幅方向Xに沿った回動軸線(具体的には揺動軸Q)回りに揺動自在とされている。
分岐部材312は、分岐部Sdに配設され、かつ、原稿Gを排出ローラ対310から第2搬送路311を介して上流側搬送ローラ対304へ導く第1切換姿勢と、原稿Gを下流側搬送ローラ対305からシート排出搬送路313を介して排出ローラ対310へ導く第2切換姿勢とをとるように構成されている。
ここでは、分岐部材312は、通常状態では、下流側搬送ローラ対305と排出ローラ対310との間の第1搬送路303を閉塞する一方、シート排出搬送路313と第2搬送路311とを直結する形態で配設される(第1切換姿勢、図2中実線参照)。分岐部材312は、下流側搬送ローラ対305から原稿Gが搬送されると、原稿Gの先端(搬送方向Y1における下流側端)が分岐部材312の爪部312aを押し上げて原稿Gをシート排出搬送路313へ導く(第2切換姿勢、図2中破線参照)。分岐部材312は、原稿Gが通過すると、爪部312aが自重で落下する。そして、分岐部材312は、原稿Gの後端がシート排出搬送路313内に位置し、シート排出搬送路313から原稿Gが逆搬送されると、原稿Gを第2搬送路311へ導く。
また、自動原稿搬送装置300は、搬送される原稿Gを間にして、原稿読取ガラス412と対向する読取ガイド318をさらに備えている。
上流側搬送ローラ対304、下流側搬送ローラ対305、排出ローラ対310等の搬送系ローラは、図示しない搬送系の駆動部にて駆動される。
なお、自動原稿搬送装置300では、原稿トレイ301に載置された原稿Gのサイズは、原稿トレイ301の原稿載置部に配設された原稿サイズセンサ314で検知し、原稿トレイ301に載置された原稿Gの有無は、原稿トレイ301の原稿載置部においてピックアップローラ306の近傍に配設された原稿有無検知センサ315で検知する。
また、自動原稿搬送装置300では、原稿Gの斜め送りを防止するために、サバキローラ307にて送られてきた原稿Gの先端を停止状態の上流側搬送ローラ対304に突き当てて一旦原稿の搬送を停止する。こうして原稿Gの搬送を停止するタイミングは、搬送方向Y1において第1搬送路303の第2搬送路311との合流部より下流側、かつ、上流側搬送ローラ対304より上流側に配設された停止タイミングセンサ316で検知する。
また、自動原稿搬送装置300では、停止状態の上流側搬送ローラ対304で一旦停止した原稿Gを原稿読取装置400で読み取るために、上流側搬送ローラ対304を読み取りタイミングに合わせて回転駆動させて原稿Gの搬送を開始する。こうして原稿Gの搬送を開始するタイミングは、搬送方向Y1において第1搬送路303の上流側搬送ローラ対304より下流側、かつ、原稿読取装置400での原稿Gの読み取り位置より上流側に配設された読取タイミングセンサ320で検知する。
また、自動原稿搬送装置300では、排出ローラ対310にて排出される原稿Gは、排出ローラ対310より排出側で排出ローラ対310近傍に配設された排出センサ317で検知する。
以上説明した画像読取装置200では、原稿移動方式によって原稿Gの原稿画像を読み取る指示がなされると、光源ユニット420が図2に示す定位置Vに静止したまま、自動原稿搬送装置300によって原稿Gが光源ユニット420の上方を通過するように搬送方向Y1に搬送される。すなわち、原稿トレイ301に載置された原稿Gは、ピックアップローラ306によって引き出され、サバキローラ307及び分離部材308によって1枚ずつに分離され、第1搬送路303に搬送される。第1搬送路303に搬送された原稿Gは、停止タイミングセンサ316により上流側搬送ローラ対304で原稿Gの搬送が停止された後、上流側搬送ローラ対304によって、斜行防止のために先端が揃えられ、搬送が開始される。搬送が開始された原稿は、表裏が反転されつつ原稿読取ガラス412に搬送され、原稿読取装置400によって、読取タイミングセンサ320での原稿Gの搬送開始タイミングを基準にした読み取りタイミングで読み取られる。
そして、原稿読取ガラス412上を通過した原稿Gの一方の面(表面)に、光源ユニット420からの光が原稿読取ガラス412を介して照射されて該一方の面(表面)で反射された後、ミラーユニット430における第2ミラー431及び第3ミラー432によって180°光路変換され、集光レンズ440を介して光電変換素子450の受光面451に結像し、ここで原稿画像が読み取られて電気的な画像データに変換される。
原稿Gの一方の面(表面)のみを読み取る場合には、原稿Gの一方の面(表面)の読み取りが終了された原稿Gは、下流側搬送ローラ対305によって原稿読取ガラス412上から引き出され、シート排出搬送路313を介して、順方向に回転する排出ローラ対310によって排出トレイ302上に排出される。
また、原稿Gの一方の面(表面)と他方の面(裏面)との両面を読み取る場合には、一方の面(表面)が読み取られた原稿Gが排出トレイ302に排出されることなく、原稿Gの後端がシート排出搬送路313内に位置するように搬送され、逆方向に回転する排出ローラ対310にて逆搬送方向Y2に逆搬送されて分岐部材312を経て第2搬送路311へ導かれる。第2搬送路311に導かれた原稿Gは、第2搬送路311を介して、再度、第1搬送路303に戻り、上流側搬送ローラ対304にて搬送され、原稿読取ガラス412上を通過して他方の面(裏面)が読み取られる。なお、光電変換素子450による読み取り動作は、前述した片面読み取りの場合と同様であり、ここでは説明を省略する。
こうして両面の読み取りが終わった原稿Gは、シート排出搬送路313を通過し、順方向に回転する排出ローラ対310を介して排出トレイ302に排出される。
(シート検知装置について)
次に、本実施の形態に係るシート検知装置について、図1及び図2に示す自動原稿搬送装置300における読取タイミングセンサ320に適用した場合を例にとって以下に説明する。
図3並びに図4は、それぞれ、図1及び図2に示す自動原稿搬送装置300における読取タイミングセンサ320及びその周辺部分を正面側から視た正面図並びに左側面側から視た左側面図である。
図5並びに図6は、それぞれ、図1及び図2に示す自動原稿搬送装置300における読取タイミングセンサ320及びその周辺部分の図4に示すA−A線並びにB−B線に沿った断面図である。
図7並びに図8は、それぞれ、図1及び図2に示す自動原稿搬送装置300における読取タイミングセンサ320及びその周辺部分を正面側の右斜め上方から視た斜視図並びに正面側の左斜め下方から視た斜視図である。
図9は、自動原稿搬送装置300から取り出して上下を逆転させた読取タイミングセンサ320を正面側から視た斜視図であって、原稿Gが読取タイミングセンサ320を通過していない状態を示している。
図10は、自動原稿搬送装置300から取り出して上下を逆転させた読取タイミングセンサ320を正面側から視た斜視図であって、原稿Gが読取タイミングセンサ320を通過している状態を示している。
ここで、図3から図10では、本実施の形態に係る読取タイミングセンサ320において検知部側コネクタCNSに接続側コネクタCNL(図11参照)が取り付いていない状態を示している。
また、図11は、図9に示す読取タイミングセンサ320において検知部側コネクタCNSに接続側コネクタCNLが取り付いている状態を示している。
なお、図3から図8において、読取タイミングセンサ320の他、一対の搬送ガイド303a,303bのうちの他方の搬送ガイド303b、一対のレジストローラ304a,304bのうちの他方のレジストローラ304b、及び、停止タイミングセンサ316を示している。
本実施の形態に係るシート検知装置(この例では、読取タイミングセンサ320)は、シート(この例では原稿G)の有無を検知するものである。
詳しくは、読取タイミングセンサ320は、センサ本体320aを備えている。センサ本体320aは、支持部材ST(具体的にはステー)(図3から図8参照)に支持されている。支持部材STは、左右方向Y及び高さ方向Zに沿った正面側及び背面側のフレーム側板(図示せず)間に架設されている。この例では、読取タイミングセンサ320は、支持部材STの高さ方向Zにおける一方側の面(この例では下面)に設けられている。
センサ本体320aは、凹凸係合により支持部材STに位置決めされている。支持部材STには、位置決め孔STa(図3、図4及び図7参照)及び位置決め突起STb(図8参照)が設けられている。センサ本体320aには、位置決め突起320aa(図3、図4及び図7参照)及び位置決め孔320ab,320ab(図7及び図8から図11参照)が設けられている。また、センサ本体320aは、ビス等の固定部材SC(図3、図5及び図7から図11参照)により支持部材STに固定されている。なお、停止タイミングセンサ316(図3から図8参照)は、他方の搬送ガイド303bに支持されて固定されている。
読取タイミングセンサ320は、搬送方向Y1に搬送される原稿Gの有無を検知するものであり、検知部321と、シート検知レバー322と、レバー支持部323とを備え、検知部321がレバー支持部323に対して独立して(取り外し可能に)(この例では着脱可能に)設けられた独立型のシート検知装置とされている。
検知部321は、検知部側コネクタCNS(図3、図4及び図7から図11参照)及び検知部本体321aを有している。詳しくは、検知部321は、検知部側コネクタCNSと検知部本体321aとで構成されている。検知部本体321aには、検知部側コネクタCNSが設けられている。検知部側コネクタCNSには、接続側コネクタCNLが接続される。接続側コネクタCNLは、リード線L(図11参照)を有している。
シート検知レバー322は、回動軸322a、第1レバー部322b(図3、図4、図5及び図7から図11参照)及び第2レバー部322cを有している。
回動軸322aは、搬送方向Y1に直交又は略直交する原稿Gの幅方向Xに沿った軸線回りの第1回動方向D1(図9から図11参照)及び第1回動方向D1とは反対側の第2回動方向D2(図9から図11参照)に回動する構成とされている。この例では、第1回動方向D1は、第1レバー部322bが原稿G側に突出する突出位置(具体的には原稿Gの搬送通路を遮る遮蔽位置)に向かう方向であり、第2回動方向D2は、第1レバー部322bが突出位置から退避する退避位置に向かう方向である。
第1レバー部322bは、回動軸322aに設けられて搬送方向Y1における上流側から搬送されてくる原稿Gとの接触(図10参照)により軸線回りの第2回動方向D2に回動する構成とされている。
シート検知レバー322は、第1レバー部322bが自重で突出位置に位置するようになっていてもよいが、この例では、読取タイミングセンサ320は、原稿G側に突出する第1回動方向D1へ第1レバー部322bを付勢する付勢部材324(図7から図11参照)を備えている。シート検知レバー322は、搬送される原稿Gの搬送力、又は、載置される原稿Gの自重(この例では搬送される原稿Gの搬送力)により第2回動方向D2の退避位置へ回動させられるようになっている。
詳しくは、シート検知レバー322は、原稿Gが無い状態(この例では非搬送状態)では、第1レバー部322bが付勢部材324の付勢力により突出位置に位置する一方、原稿Gが有る状態(この例では搬送状態)では、原稿Gの搬送力又は自重(この例では搬送力)により第1レバー部322bが付勢部材324の付勢力に抗して退避位置に位置させられ、原稿Gが無くなった後(この例では原稿Gの通過後)は、第1レバー部322bが付勢部材324の付勢力により突出位置に戻る構成とされている。
第2レバー部322cは、回動軸322aに設けられて第1レバー部322bの軸線回りの回動と共に軸線回りの第1回動方向D1に回動して検知部321を作動状態にする一方、第2回動方向D2に回動して検知部321を非作動状態にする構成とされている。なお、第2レバー部322cは、第1回動方向D1に回動して検知部321を非作動状態にする一方、第2回動方向D2に回動して検知部321を作動状態にする構成とされていてもよい。
詳しくは、第1レバー部322bは、原稿Gが無いとき(この例では第1レバー部322bを通過していないとき)には、原稿G側に突出する突出位置に位置し(図9及び図11参照)、このとき、第2レバー部322cは、検知部321を作動状態又は非作動状態(この例では作動状態)にする。一方、第1レバー部322bは、原稿Gが有るとき(この例では第1レバー部322bを通過しているとき)には、突出位置から退避する退避位置に位置し(図10参照)、このとき、第2レバー部322cは、検知部321を作動状態又は非作動状態(この例では非作動状態)にする。
具体的には、レバー支持部323は、センサ本体320aに一体的に設けられている。他方のレジストローラ304bは、幅方向Xにおいて間隔をおいて設けられた複数の搬送コロ304b1〜304b1(図4、図7及び図8参照)を備えている。レバー支持部323は、隣り合う2つの搬送コロ304b1,304b1間(この例では他方のレジストローラ304bの幅方向Xにおける中央部の2つの搬送コロ304b1,304b1間)に設けられている。
シート検知レバー322は、第1レバー部322bと第2レバー部322cとが回動軸322aに対して所定角度ずれた位置に設けられている。回動軸322a、第1レバー部322b及び第2レバー部322cは、一体的に形成されてシート検知レバー322を構成している。
図9から図11に示すように、レバー支持部323は、シート検知レバー322における回動軸322aを軸線回りの第1回動方向D1及び第2回動方向D2に回動自在に支持する構成とされている。
詳しくは、レバー支持部323は、基部323a、第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cを有している。
基部323aは、検知部321を配設する構成とされている。基部323aは、幅方向Xにおける両端部においてそれぞれ第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cを支持している。
第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cは、シート検知レバー322における回動軸322aを予め定めた所定の間隔をおいてそれぞれ回動自在に支持する構成とされている。この例では、第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cは、回動軸322aの両端部322a1,322a2をそれぞれ回動自在に支持している。
検知部321は、検知部本体321aがレバー支持部323の第1軸支持部323bと第2軸支持部323cとの間に位置している。検知部321は、検知部側コネクタCNSの接続側コネクタCNL(この例ではリード線側コネクタ)との接続部CNS1(具体的には接続口)が第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cのうち何れか一方の軸支持部(この例では第1軸支持部323b)側(この例では幅方向X)に向くように、レバー支持部323に設けられている。
詳しくは、検知部321は、レバー支持部323における基部323aに着脱可能に設けられている。検知部321は、汎用の検知部とされており、検知部本体321aに設けられた係止部321a1を有している。基部323aは、検知部321における係止部321a1と係合する係合部323a1を有している。
この例では、基部323aにおける係合部323a1は、係合用貫通孔とされている。検知部本体321aにおける係止部321a1は、検知部本体321aを基部323aに装着するにあたり、係合部323a1へ挿入されて係合部323a1の内側に撓みつつ退避した後、所定の挿入位置まで挿入したときに係合部323a1の外側に突出する構成とされている。これにより、係止部321a1は、検知部本体321aを基部323aに取り付けることができる。一方、検知部本体321aにおける係止部321a1は、検知部本体321aを基部323aから離脱させるにあたり、係合部323a1からの引き出しを許容するように係合部323a1の内側に撓んだ後、所定の挿入位置から引き出される構成とされている。これにより、係止部321a1は、検知部本体321aを基部323aから取り外すことができる。
具体的には、検知部本体321aにおける係止部321a1は、可撓性を有する部材で構成されている。係止部321a1は、基部323aにおける係合部323a1に貫通するようになっており、先端部が係合部323a1の外側に突出した突出部を有している。
なお、この例では、検知部321は、係止部321a1及び係合部323a1によりレバー支持部323に取り外し可能に設けられているが、ビス等の固定部材によりレバー支持部323に取り外し可能に設けられていてもよい。
センサ本体320aは、レバー支持部323を支持する本体部320a1を備えている。本体部320a1は、幅方向X及び左右方向Yの双方に沿った板状の部材とされている。本体部320a1には、位置決め孔320ab,320abが設けられている。本体部320a1は、ビス等の固定部材SCにより支持部材STに固定されるようになっている。
基部323aは、センサ本体320aにおける本体部320a1の左右方向Yにおける一方側(この例では正面から視て左側、図9から図11では前側)に本体部320a1に対して所定の角度で立設されている。基部323aは、幅方向Xに延びた板状の部材とされている。
第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cは、基部323aの幅方向Xにおける両端部において、互いの内側面323b1,323c1が対向するように本体部320a1とは反対側に立設された板状の部材とされている。第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cは、基部323aに対して直角又は略直角に設けられている。第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cの先端部には、回動軸322aの両端部322a1,322a2を軸線回りに回転自在に挿通する挿通孔323b2,323c2が設けられている。基部323a、第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cは、一体的に形成されてレバー支持部323を構成している。
そして、第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cのうち、検知部側コネクタCNSの接続側コネクタCNLとの接続部CNS1(具体的には接続口)が向いている側の軸支持部(この例では第1軸支持部323b)には、接続側コネクタCNLを検知部321における検知部側コネクタCNSに接続するためのコネクタ用貫通孔323dが検知部側コネクタCNSの接続部CNS1(具体的には接続口)に対応する位置に設けられている。
(本実施の形態について)
本実施の形態に係るシート検知装置(この例では読取タイミングセンサ320)では、検知部321は、レバー支持部323に対して独立して(この例では着脱可能に)設けられるので、検知部321として安価な汎用の検知部を用いることができ、それだけコストを低く抑えることができる独立型のシート検知装置を構成することができる。
そして、検知部本体321aがレバー支持部323の第1軸支持部323bと第2軸支持部323cとの間に位置しているので、検知部本体321aをレバー支持部323内に収めることができ、しかも、第2レバー部322cを第1軸支持部323bと第2軸支持部323cとの間に位置させることができ、これにより、シート検知レバー322を回動軸線方向においてコンパクトな構成にすることができ、従って、装置構成の小型化を実現させることができる。例えば、スペースが限られた場所(この例では他方のレジストローラ304bにおける隣り合う2つの搬送コロ304b1,304b1間)であっても、一体型のシート検知装置と同様に設けることができる。
さらに、検知部側コネクタCNSの接続側コネクタCNLとの接続部CNS1が第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cのうち何れか一方の軸支持部(この例では第1軸支持部323b)側に向いている。また、第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cのうち何れか一方の軸支持部(この例では第1軸支持部323b)には、接続側コネクタCNLを検知部321における検知部側コネクタCNSに接続するためのコネクタ用貫通孔323dが検知部側コネクタCNSの接続部CNS1に対応する位置に設けられている。従って、検知部321自体、及び、検知部321における検知部側コネクタCNSに接続側コネクタCNLを確実に着脱することができ、これにより、検知部321における検知部側コネクタCNSへの接続側コネクタCNLの着脱作業性の悪化を効果的に防止することが可能となる。
さらに、検知部本体321aの検知部側コネクタCNSの側には、検知部本体321aと外部空間とを仕切る仕切部材として、何れか一方の軸支持部(この例では第1軸支持部323b)が設けられているので、図11に示すように、検知部321と外部空間とを仕切った状態で検知部321における検知部側コネクタCNSに接続側コネクタCNLを着脱することができ、これにより、接続側コネクタCNLにおけるリード線Lのシート検知レバー322におけるレバー部(例えば第1レバー部322bや第2レバー部322c)との引っかかりを効果的に防止することが可能となる。
このように、本実施の形態に係るシート検知装置(この例では読取タイミングセンサ320)によれば、装置構成の小型化を実現させることができる上、検知部321をレバー支持部323に対して独立して設けることに関する不都合を効果的に防止することが可能となる。
(第1実施形態)
ところで、シート検知レバー322を回動軸線方向においてさらにコンパクトな構成にするという観点から、第1レバー部322bは、回動軸322aにおいて、第1軸支持部323b及び第2軸支持部323cとの間に設けられていることが好ましい。しかしながら、第1レバー部322bが回動軸322aの回動軸線方向において検知部本体321aに対応する領域である検知部本体対応領域α(図9参照)(検知部本体321aとオーバーラップする領域)に設けられると、第1レバー部322bが検知部本体321aに当接することがあり、そうすると、第1レバー部322bが検知部本体321aに当接する分、第1レバー部322bの軸線回りの回動範囲(旋回範囲)が狭くなり、それだけ、当該シート検知装置(この例では読取タイミングセンサ320)を配設する配設場所が制限されてしまい、従って、設計の自由度が低下する。さらに、第1レバー部322bが回動軸322aの回動軸線方向において第2レバー部322cに対応する箇所(回動軸線方向において第2レバー部322cと同一又は略同一箇所)に設けられると、第1レバー部322bの軸線回りの回動による第1レバー部322bの検知部321に対する誤検知を招く。
この点、第1実施形態では、第1レバー部322bは、回動軸322aにおいて、検知部本体321aと第1軸支持部323bとの間、又は、検知部本体321aと第2軸支持部323cとの間(この例では検知部本体321aと第1軸支持部323bとの間)に設けられている。
詳しくは、第1レバー部322bは、回動軸322aにおいて、検知部本体321aの外側面と、第1軸支持部323bの内側面323b1又は第2軸支持部323cの内側面323c1(この例では第1軸支持部323bの内側面323b1)との間の領域に位置している。
また、付勢部材324は、巻部324a、一端部324b及び他端部324cを有する巻バネとされている。巻部324aは、回動軸322aの第1軸支持部323bと第1レバー部322bとの間に挿通され、一端部324bは、第1軸支持部323bに係止され、他端部324cは、第1レバー部322bに係止されている。
第1実施形態によれば、第1レバー部322bは、回動軸322aにおいて、検知部本体321aと第1軸支持部323bとの間、又は、検知部本体321aと第2軸支持部323cとの間(この例では検知部本体321aと第1軸支持部323bとの間)に設けられていることで、第1レバー部322bの検知部本体321aへの当接を回避することができる。これにより、第1レバー部322bが検知部本体321aに当接しない分、第1レバー部322bの軸線回りの回動範囲(旋回範囲)を大きくすることができ、それだけ、当該シート検知装置(この例では読取タイミングセンサ320)を配設する配設場所の制限を緩和することができ、従って、設計の自由度を向上させることが可能となる。しかも、第1レバー部322bの軸線回りの回動による第1レバー部322bの検知部321に対する誤検知を回避することが可能となる。
(第2実施形態)
ところで、検知部321における検知部側コネクタCNSの先端CNSa(図9から図11参照)は、コネクタ用貫通孔323dの外側端323da(図9から図11参照)と面一又は外側端323daよりも内側に位置していてもよいが、第2実施形態では、検知部321における検知部側コネクタCNSの先端CNSaは、コネクタ用貫通孔323dの外側端323daよりも突出している。
詳しくは、検知部側コネクタCNSの先端CNSaの端面の少なくとも一部(この例では端面の全体)が検知部側コネクタCNSに接続側コネクタCNLを確実に着脱できる程度にコネクタ用貫通孔323dの外側端323daよりも所定の距離だけ(若干)突出している。
具体的には、第1軸支持部323bの外側面に沿った方向と検知部側コネクタCNSへの接続側コネクタCNLの着脱方向とは直角又は略直角とされている。換言すれば、第1軸支持部323bの外側面と検知部側コネクタCNSの先端CNSaの端面とは平行又は略平行とされている。
第2実施形態によれば、検知部321における検知部側コネクタCNSの先端CNSaは、コネクタ用貫通孔323dの外側端323daよりも突出していることで、検知部321における検知部側コネクタCNSに接続側コネクタCNLをさらに確実に着脱することができ、これにより、検知部321における検知部側コネクタCNSへの接続側コネクタCNLの着脱作業性の悪化をさらに効果的に防止することが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、シート検知装置(この例では読取タイミングセンサ320)は、シート検知レバー322の軸線回りの一方側への回動(具体的には原稿G側に突出する突出位置よりもさらなる第1回動方向D1への回動)を規制するレバー規制部325(図7から図11参照)をさらに備えている。
詳しくは、レバー規制部325は、回動軸322aに交差する方向に沿った板状の部材とされている。この例では、レバー規制部325は、レバー支持部323に設けられている。
具体的には、レバー規制部325は、基部323a及び第2軸支持部323cに対して直角又は略直角になるように設けられている。レバー規制部325は、基部323a及び第2軸支持部323cに一体的に設けられている。
ところで、シート検知装置(この例では読取タイミングセンサ320)がレバー規制部325をさらに備えている場合、シート検知レバー322におけるレバー規制部325との当接部3221(図9から図11参照)がレバー規制部325における当接部3251(図9から図11参照)に衝突する際に、衝突音が発生し、該衝突音が耳障りとなり、ユーザー等の使用者に不快感を与えることがある。
この点、第3実施形態では、シート検知レバー322及びレバー規制部325の互いに当接する両当接部3221,3251のうち少なくとも一方の当接部(この例ではレバー規制部325における当接部3251)には、弾性部材326(図7から図11)が設けられている。
詳しくは、弾性部材326は、板状の弾性部材とされている。弾性部材326は、レバー規制部325における当接部3251の少なくともシート検知レバー322における当接部3221に接触する部分に設けられている。
具体的は、弾性部材326は、接着剤や粘着テープ等の接合部材を介してレバー規制部325における当接部3251に設けられている。
弾性部材326としては、シート検知レバー322における当接部3221のレバー規制部325における当接部3251への衝撃を緩和させることができるものであれば、何れの部材であってもよいが、例えば、それには限定されないが、発泡系のゴム部材を例示できる。
第3実施形態によれば、シート検知レバー322及びレバー規制部325の互いに当接する両当接部3221,3251のうち少なくとも一方の当接部(この例ではレバー規制部325における当接部3251)には、弾性部材326が設けられていることで、シート検知レバー322における当接部3221のレバー規制部325における当接部3251への衝撃を弾性部材326により緩和させることができ、これにより、シート検知レバー322における当接部3221がレバー規制部325における当接部3251に衝突する際の衝突音を低減させる或いはなくすことが可能となる。
また、レバー規制部325がレバー支持部323に設けられていることで、シート検知装置の装置構成をさらに小型化することができる。
(第4実施形態)
ところで、シート検知レバー322における当接部3221として、第1レバー部322b又は第2レバー部322cに兼ねさせてもよいが、この場合、レバー規制部325を設ける場所がある程度制限されてしまう。
この点、第4実施形態では、シート検知レバー322は、回動軸322aに設けられて第1レバー部322bの軸線回りの回動と共に軸線回りに回動してレバー規制部325に規制される第3レバー部322d(図7から図11)をさらに有している。そして、弾性部材326は、第3レバー部322d及びレバー規制部325の互いに当接する両当接部3221,3251のうち少なくとも一方の当接部(この例では当接部3251)に設けられている。
詳しくは、第3レバー部322dは、回動軸322aにおいて、検知部本体321aと第1軸支持部323bとの間、及び、検知部本体321aと第2軸支持部323cとの間のうち、何れか一方(この例では第1レバー部322bが設けられていない側)に設けられている。
具体的には、シート検知レバー322は、第1レバー部322bと第3レバー部322dとが回動軸322aに対して所定角度ずれた位置に設けられている。第3レバー部322dは、第2レバー部322cと平行又は略平行とされている。検知部321及び第3レバー部322dは、幅方向Xに沿って並設されている。回動軸322a、第1レバー部322b、第2レバー部322c及び第3レバー部322dは、一体的に形成されてシート検知レバー322を構成している。
第4実施形態によれば、シート検知レバー322は、第3レバー部322dをさらに有し、弾性部材326は、第3レバー部322d及びレバー規制部325の互いに当接する両当接部3221,3251のうち少なくとも一方の当接部(この例では当接部3251)に設けられていることで、シート検知レバー322において、第1レバー部322b及び第2レバー部322cとは別に設けられた第3レバー部322dを当接部3221が設けられる部材として作用させることができ、これにより、レバー規制部325を設ける場所の制限を緩和しつつ、シート検知レバー322における第3レバー部322dがレバー規制部325における当接部3251に衝突する際の衝突音を低減させる或いはなくすことが可能となる。
(第5実施形態)
第5実施形態において、シート検知装置(この例では読取タイミングセンサ320)は、検知部321における検知部側コネクタCNSの接続部CNS1に接続された接続側コネクタCNL(図11参照)におけるリード線L(図11参照)の移動を規制するリード線規制部327(図9から図11参照)をさらに備えている。
詳しくは、リード線規制部327は、リード線Lの幅方向Xにおける移動を規制するための第1規制部327aと、リード線Lの高さ方向Zにおける移動を規制するための第2規制部327bと、リード線Lの左右方向Yにおける移動を規制するための第3規制部327cとを備えている。第1規制部327a、第2規制部327b及び第3規制部327cは、センサ本体320aに設けられている。
具体的には、センサ本体320aは、本体部320a1を補強する第1補強部320bと、本体部320a1から所定方向に延設された延設部320cをさらに備えている。
この例では、第1補強部320bは、幅方向Xに延びた幅方向補強部320b1と、左右方向Yにそれぞれ延びた一対の左右方向補強部320b2,320b3とを備えている。幅方向補強部320b1は、本体部320a1の左右方向Yにおける一方側(この例では正面から視て右側、図9から図11では後側)端部において、レバー支持部323側に立設された板状の部材とされている。幅方向補強部320b1は、本体部320a1に対して直角又は略直角に設けられている。一対の左右方向補強部320b2,320b3は、それぞれ、本体部320a1の幅方向Xにおける両端部において、レバー支持部323側に立設されて幅方向補強部320b1の幅方向Xにおける両端部に連接された板状の部材とされている。一対の左右方向補強部320b2,320b3は、それぞれ、本体部320a1に対して直角又は略直角に設けられている。
また、延設部320cは、本体部320a1から幅方向Xにおける検知部側コネクタCNSが設けられている側(この例では正面側、図9から図11では左側)に延設されている。
そして、第1規制部327aは、延設部320cのレバー支持部323側の面の左右方向Yにおける一方側(この例では正面から視て右側、図9から図11では後側)において、レバー支持部323側に立設されて左右方向Y及び高さ方向Zの双方に沿った板状の部材とされている。第1規制部327aは、延設部320cに対して直角又は略直角に設けられている。第1規制部327aは、延設部320cに一体的に設けられている。第1規制部327aと一方の左右方向補強部320b2との間隔d1(図9参照)は、リード線Lを確実に保持できる程度にリード線Lのサイズより所定距離だけ大きくなっている。
第2規制部327bは、一方の左右方向補強部320b2の外側面の左右方向Yにおける第1規制部327aよりも他方側(この例では中央部)において、レバー支持部323側とは反対側に立設されて幅方向X及び左右方向Yの双方に沿った板状の部材とされている。第2規制部327bは、一方の左右方向補強部320b2に対して直角又は略直角に設けられている。第2規制部327bは、第1規制部327aと予め定めた所定の距離d2(図9参照)をおいて一方の左右方向補強部320b2に一体的に設けられている。
また、延設部320cの第2規制部327bに対向する部分には、リード線規制用凹部又は貫通孔(この例では四角形状のリード線規制用貫通孔328)が設けられている。第3規制部327cは、延設部320cのリード線規制用貫通孔328の左右方向Yにおける両縁部とされている。リード線規制用貫通孔328は、左右方向Yにおけるサイズd3(図9参照)が第2規制部327bの左右方向Yにおけるサイズd4(図9参照)よりも所定距離だけ大きくなっている。第2規制部327bは、左右方向Yにおいてリード線規制用貫通孔328の中央部に位置している。
第2規制部327bと第3規制部327c,327cとの間隔d5,d5(図4及び図9参照、図9では一方側のみ示す。)は、第2規制部327bに規制されてリード線規制用貫通孔328に入り込んだ状態でのリード線Lを確実に保持できる程度にリード線Lのサイズより所定距離だけ大きくなっている。
また、リード線Lの第2規制部327bよりも接続側コネクタCNL側(より具体的には接続側コネクタCNL側近傍)には、リード線Lを束ねる結束バンドBD(図11参照)が設けられている。結束バンドBDは、リード線Lに対して相対移動不能と(固定)され、第2規制部327bと第3規制部327cとの間隔d5よりも大きいサイズ(外形寸法)を有している。すなわち、結束バンドBDは、第2規制部327bと第3規制部327cとの間で結束バンドBDのリード線引っ張り方向Yaへの移動が規制されるようになっている。ここで、リード線引っ張り方向Yaは、検知部側コネクタCNSとは反対側に向かう方向である。
なお、センサ本体320aは、本体部320a1及びレバー支持部323の支持を補強する第2補強部320dをさらに備えている。第2補強部320dは、本体部320a1と第1軸支持部323bとに連接されている。本体部320a1、第1補強部320b(この例では、幅方向補強部320b1、一対の左右方向補強部320b2,320b3)、延設部320c及び第2補強部320dは、一体的に形成されてセンサ本体320aを構成している。
かかる構成を備えたリード線規制部327では、第1規制部327a、第2規制部327b及び第3規制部327cによりリード線Lの幅方向X、高さ方向Z及び左右方向Yへの移動を規制することができる。
第5実施形態によれば、シート検知装置(この例では読取タイミングセンサ320)は、検知部321における検知部側コネクタCNSの接続部CNS1に接続された接続側コネクタCNLにおけるリード線Lの移動を規制するリード線規制部327をさらに備えていることで、接続側コネクタCNLにおけるリード線Lの移動をリード線規制部327により規制することができ、これにより、接続側コネクタCNLにおけるリード線Lのシート検知レバー322におけるレバー部(例えば第1レバー部322bや第2レバー部322c)との引っかかりをさらに効果的に防止することが可能となる。
また、リード線Lの第2規制部327bよりも接続側コネクタCNL側に結束バンドBDが設けられていることで、たとえリード線Lがリード線引っ張り方向Yaに引っ張られても、第2規制部327bと第3規制部327cとの間で結束バンドBDのリード線引っ張り方向Yaへの移動を規制することができ、これにより、たとえリード線Lに対してリード線引っ張り方向Yaへ引っ張り力が加わっても、接続側コネクタCNLが検知部側コネクタCNSから不用意に抜けることを効果的に防止することが可能となる。
(第6実施形態)
第6実施形態では、検知部321は、検知部本体321aに設けられて光を出射する発光部3211と、検知部本体321aに設けられて発光部3211からの光を受光する受光部3212とをさらに有する光透過型フォトセンサとされている。
そして、シート検知レバー322における第2レバー部322cは、軸線回りに回動することにより発光部3211と受光部3212との間の光を遮断或いは遮断を解除する構成とされている。
詳しくは、発光部3211は、発光素子3211a(具体的には発光ダイオード)を有し、発光素子3211aが受光部3212側を向くように、検知部本体321aに設けられている。受光部3212は、受光素子3212a(具体的にはフォトダイオード)を有し、受光素子3212aが発光部3211における発光素子3211aに対向するように、検知部本体321aに設けられている。
具体的には、検知部321は、発光部3211、受光部3212及び検知部側コネクタCNSが幅方向Xに沿って検知部本体321aに直線状に並設された構成とされている。そして、検知部321は、検知部側コネクタCNSの接続部CNS1が第1軸支持部323bにおけるコネクタ用貫通孔323dに臨むように、レバー支持部323に設けられている。なお、この例では、検知部側コネクタCNSは、発光部3211側に設けられているが、受光部3212側に設けられていてもよい。
第5実施形態によれば、検知部321は、発光部3211と受光部3212とをさらに有する光透過型フォトセンサであり、シート検知レバー322における第2レバー部322cは、軸線回りに回動することにより発光部3211と受光部3212との間の光を遮断或いは遮断を解除する構成とされていることで、検知部321として安価な汎用の光透過型フォトセンサを用いることができ、それだけコストを低く抑えることができる独立型のシート検知装置を構成することが可能となる。
(その他の実施形態)
本実施の形態では、シート検知装置を、画像読取装置200において、原稿Gを搬送する際に、搬送される原稿Gの有無を検知する構成に適用したが、原稿Gをシートトレイ等の載置部材に載置する際に、載置される原稿Gの有無を検知する構成に適用してもよい。すなわち、シート検知装置として、読取タイミングセンサ320に適用したが、それに加えて或いは代えて、原稿サイズセンサ314、原稿有無検知センサ315、停止タイミングセンサ316及び排出センサ317のうちの少なくても1つのセンサに適用してもよい。
また、本実施の形では、シート検知装置を、画像読取装置200に適用したが、それに限定されるものではなく、例えば、画像形成装置100において、シートとして記録シートPを搬送する際に、搬送される記録シートPの有無を検知する構成に適用してもよいし、シートとして記録シートPをシートトレイ等の載置部材に載置する際に、載置される記録シートPの有無を検知する構成に適用してもよい。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。