JP2016216113A - 開封検出シート及び開封検出システム - Google Patents
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Abstract
【課題】配線本数を最小限に抑えつつ、収容部の開封を精度よく検出することが可能な開封検出シート及び開封検出システムを提供する。【解決手段】開封検出システムは、開封検出シート1と、開封検出シート1の開封を検出する開封検出モジュールと、開封検出モジュールと通信可能な親機と、親機とネットワークを介して通信を行うサーバ装置とを備える。開封検出シート1は、開封検出用コンデンサ15が並列に接続され、開封数nに比例して回路部13の静電容量の合成容量が減少するように構成される。【選択図】図4
Description
本発明は、収容部の開封を検出する技術に関する。
従来から、錠剤を収容部内に密封した状態で収容するブリスター包装の収容部の開封を検出する技術が知られている。例えば、特許文献1には、ブリスター包装の収容部の開封に伴って断線する導線が並列に接続され、並列に接続された導線には開封検出用の抵抗が接続されており、収容部が開封されるごとに合成抵抗が変化するように構成された開封検出シートが開示されている。
特許文献1の開封検出シートによれば、開封検出用の抵抗が並列接続されていることにより、配線本数が削減されている。一方、この場合、収容部が開封されるごとに変化する開封検出用の抵抗の合成抵抗の変化の幅は、並列数及び収容部の開封数に依存する。具体的には、上述の並列数が大きい場合や開封数が小さい場合には、上述の合成抵抗の変化の幅は相対的に小さくなる。また、開封による上述の合成抵抗の変化が小さい場合には、誤差等に対して脆弱になり、開封検出の信頼性が低くなる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、配線本数を最小限に抑えつつ、収容部の開封を精度よく検出することが可能な開封検出シート及び開封検出システムを提供することを主な目的とする。
本発明の1つの観点では、開封検出シートは、開封を検出する対象となる収容部が複数形成されたシート本体と、前記シート本体上に形成された回路部と、を有し、前記回路部は、前記収容部ごとに、前記収容部の開封に伴って断線する導線に接続するコンデンサを有し、前記コンデンサの各々は、並列に接続されている。
上記開封検出シートは、シート本体と、回路部とを有する。シート本体には、開封を検出する対象となる収容部が複数形成されている。回路部は、シート本体上に形成され、収容部ごとに、当該収容部の開封に伴って断線する導線に接続するコンデンサを有する。そして、コンデンサの各々は、並列に接続されている。この構成では、収容部ごとに対応付けられたコンデンサが並列に接続するため、回路部の静電容量の合成容量は、各コンデンサの静電容量の和となる。そして、収容部が開封されるごとに、当該収容部に対応するコンデンサの導線が断線するため、上述の回路部の静電容量の合成容量は、収容部が開封されるごとに減少する。また、開封検出シートでは、各コンデンサが並列に接続されているため、配線数が最小限となる。よって、上述の開封検出シートの構成によれば、配線本数を最小限に抑えつつ、回路部の静電容量の合成容量を収容部の開封に伴って好適に変化させることができる。
上記開封検出シートの一態様では、前記コンデンサの各々は、同一の静電容量を有する。ここで、「同一」とは、物理的に同一な値であることはもちろん、実質的に同一(即ち略同一)の値である場合も含む概念である。これにより、開封検出シートは、回路部の静電容量の合成容量を、収容部の開封に伴って所定値ごとに変化させ、開封検出の信頼性を高めることができる。
上記開封検出シートの他の一態様では、前記回路部には、前記収容部の開封を検出する開封検出モジュールと電気的に接続するための端子が設けられ、前記コンデンサが並列に接続された構造が前記回路部に1つ存在する場合、前記端子の数は2である。
上記開封検出シートの他の一態様では、前記回路部には、前記収容部の開封を検出する開封検出モジュールと電気的に接続するための端子が設けられ、前記コンデンサが並列に接続された構造が前記回路部に2つ存在する場合、前記端子の数は3である。
このように、収容部ごとに対応付けられたコンデンサが並列に接続する構成では、配線数が最小限になることにより、開封検出モジュールと接続するための端子数が少ない。よって、上記開封検出シートによれば、端子数が多い場合と比較して、誤検出を低減することができると共に、開封検出モジュールを着脱する際の耐久性を向上させることができる。また、一般に、端子数が多いほど、開封検出モジュールとの位置合わせが困難になるため、上記開封検出シートは、端子数が多い場合と比較して設計裕度が広い。
本発明の他の観点では、開封検出システムは、上記いずれかに記載の開封検出シートと、前記開封検出シートの回路部からの電気信号を処理することにより、前記収容部の開封を検出する開封検出モジュールと、を有する。この態様では、開封検出システムは、上記の開封検出シートの回路部からの電気信号に基づき、収容部の開封に伴う回路部の静電容量の変化を認識し、収容部の開封を好適に検出することができる。
上記開封検出システムの一態様では、前記開封検出モジュールは、前記開封検出シートに対して着脱自在であり、前記開封検出シートに装着された状態で前記回路部と電気的に接続する。この態様により、1つの開封検出シートが使用済みとなった場合であっても、他の開封検出シートを対象に開封検出モジュールを繰り返し使用することができる。
上記開封検出システムの他の一態様では、前記開封検出モジュールは、前記回路部に電圧を印加する電源部と、前記電源部による前記回路部への電圧印加の開始後、前記回路部が所定の充電状態となるまでの時間幅に基づき、前記収容部の開封を検出する制御部と、を有する。この態様では、開封検出モジュールは、並列接続されたコンデンサの充電時間(時定数)がこれらのコンデンサの静電容量の合成容量に比例することを利用し、上述の充電時間から断線していないコンデンサの静電容量の合成容量を推定する。これによっても、開封検出モジュールは、収容部の開封を的確に検出することができる。
上記開封検出システムの他の一態様では、前記回路部は、RC発振器として機能し、前記開封検出モジュールは、前記回路部の発振周波数に基づき、前記収容部の開封を検出する制御部を有する。上述の発振周波数は、断線していないコンデンサの静電容量の合成容量に対して負の相関を有する。従って、この態様によっても、開封検出モジュールは、断線していないコンデンサの静電容量の合成容量を推定し、収容部の開封を的確に検出することができる。
本発明に係る開封検出シートによれば、各収容部の開封を検出するためのコンデンサが並列に接続されているため、配線本数を最小限に抑えることができる。また、回路部の静電容量の合成容量を、収容部の開封に伴って好適に変化させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するのに好適な実施形態について説明する。
[開封検出システムの構成]
図1は、本実施形態に係る開封検出システム100の構成を示す。開封検出システム100は、主に、錠剤用ブリスター包装である開封検出シート1と、開封検出シート1の収容部10の開封を検出する開封検出モジュール2と、開封検出モジュール2と通信可能な親機3と、親機3とネットワーク5を介して通信を行うサーバ装置4とを備える。
図1は、本実施形態に係る開封検出システム100の構成を示す。開封検出システム100は、主に、錠剤用ブリスター包装である開封検出シート1と、開封検出シート1の収容部10の開封を検出する開封検出モジュール2と、開封検出モジュール2と通信可能な親機3と、親機3とネットワーク5を介して通信を行うサーバ装置4とを備える。
開封検出シート1は、錠剤が1錠ずつ収容された複数の収容部10を有する。図1において図示されない開封検出シート1の裏面には、各収容部10の開封を検出するための導線、抵抗、コンデンサなどを含む後述の回路部が形成される。開封検出シート1の長手方向の一端である接続側端部19の図示しない裏面には、回路部の端子が露出している。
開封検出モジュール2は、開閉自在に構成される。開封検出モジュール2の接続部20は、開封検出モジュール2が開封検出シート1の接続側端部19を所定の位置で挟んだ状態において、開封検出シート1の回路部と電気的に接続する。この状態において、開封検出モジュール2は、回路部からの電気信号に基づき収容部10の開封を検出する。また、開封検出モジュール2には、突起部21と嵌合部22とが形成され、開封検出モジュール2が閉じた状態において、突起部21が嵌合部22に嵌め込まれて係止する。また、開封検出モジュール2は、Bluetooth(登録商標)により親機3と通信を行う通信機能を有する。そして、開封検出モジュール2は、所定のタイミングにおいて、収容部10の開封に関する情報(「開封情報」とも呼ぶ。)を親機3に送信する。
親機3は、開封検出シート1の錠剤の服用者や医療機関等が所有する携帯電話などの端末であり、Bluetooth(登録商標)などにより開封検出モジュール2から開封情報を受信する。そして、親機3は、開封検出モジュール2から受信した開封情報を、ネットワーク5を介してサーバ装置4へ送信する。この場合、好適には、親機3は、開封検出シート1又は開封検出モジュール2の使用者(即ち錠剤の服用者)を表すユーザIDを、開封情報に含めてサーバ装置4へ送信する。なお、親機3に代えて、開封検出モジュール2が錠剤の服用者を示すユーザIDを開封情報に付加してもよい。
サーバ装置4は、親機3から受信する開封情報に基づくデータベースを記憶する。この場合、サーバ装置4は、例えば、開封情報に含まれるユーザIDごとに、収容部10の開封数(即ち錠剤の服用数)に関する情報を上述のデータベースに記録する。
なお、図1に示す開封検出システム100の構成は、一例であり、本発明が適用可能な構成はこれに限定されない。例えば、サーバ装置4は、無線LANなどを介して開封検出モジュール2から開封情報を直接受信してもよい。この場合、開封検出システム100は、親機3を有しなくともよい。また、親機3は、医療機関が所有する端末である場合などでは、携帯可能な端末でなくともよい。
[開封検出シートの構成]
図2は、図1の矢印付き破線L1に沿った開封検出シート1の断面図を示す。図2の開封検出シート1は、上から順に、プラスチック製の収容シート11と、不導体であるカバーシート12と、導線、抵抗、コンデンサなどの導電体である回路部13と、不導体であるベース部14とが積層されている。収容シート11には、錠剤9を収容するための窪みが形成され、当該窪みを密封するようにカバーシート12が貼り付けられている。これにより、錠剤9を封止する収容部10が形成される。さらに、カバーシート12には、ベース部14上に形成された回路部13が貼り付けられて固定されている。
図2は、図1の矢印付き破線L1に沿った開封検出シート1の断面図を示す。図2の開封検出シート1は、上から順に、プラスチック製の収容シート11と、不導体であるカバーシート12と、導線、抵抗、コンデンサなどの導電体である回路部13と、不導体であるベース部14とが積層されている。収容シート11には、錠剤9を収容するための窪みが形成され、当該窪みを密封するようにカバーシート12が貼り付けられている。これにより、錠剤9を封止する収容部10が形成される。さらに、カバーシート12には、ベース部14上に形成された回路部13が貼り付けられて固定されている。
図2の構成では、収容部10のいずれかが押しつぶされると、収容シート11の窪みを覆っていたカバーシート12、回路部13、及びベース部14の各部分が錠剤9により破られて当該収容部10が開封状態となる。この場合、開封状態になった収容部10と重なる位置に存在する回路部13の導線が断線し、当該導線に接続していたコンデンサ(「開封検出用コンデンサ」とも呼ぶ。)が通電しなくなり、回路部13の静電容量が変化する。回路部13の構成については、[回路部の構成]のセクションで詳しく説明する。
[開封検出モジュールの構成]
図3は、開封検出モジュール2のブロック構成図を示す。図3に示すように、開封検出モジュール2は、主に、通信部21と、電源部22と、電圧検出部23と、記憶部24と、制御部25とを有する。
図3は、開封検出モジュール2のブロック構成図を示す。図3に示すように、開封検出モジュール2は、主に、通信部21と、電源部22と、電圧検出部23と、記憶部24と、制御部25とを有する。
通信部21は、制御部25の制御に基づき、親機3とBluetooth(登録商標)などに準拠した無線通信を行う。本実施例では、通信部21は、制御部25の制御に基づき、所定のタイミングで、記憶部24に記憶された開封情報を親機3に送信する。
電源部22は、所定の電圧(「電圧E」とも呼ぶ。)を発生させ、回路部13と接続部20とが電気的に接続した状態で、回路部13の電源として機能する。電圧検出部23は、コンパレータ26を有し、開封検出シート1の回路部13の電圧が所定の閾値(「閾値Eth」とも呼ぶ。)以上になるのを検出する。
制御部25は、図示しないCPU(Central Processing Unit)などを備え、開封検出モジュール2の全体の制御を行う。本実施例では、制御部25は、コンパレータ26の出力に基づき、電源部22が回路部13に電圧を印加した時から、開封検出用コンデンサの充電により回路部13の電圧が閾値Eth以上になる時までの時間幅(「充電時間幅Tw」とも呼ぶ。)を計測する。そして、制御部25は、計測した充電時間幅Twに基づき、収容部10の開封数を認識する。制御部25は、例えば、所定間隔ごとに充電時間幅Twを計測することで、収容部10の開封数の変化を認識し、収容部10の開封を検出する。そして、制御部25は、収容部10の開封を検出した場合、開封を検出した時刻情報等を含む開封情報を記憶部24に記憶し、所定のタイミングにおいて親機3へ送信する。
記憶部24は、例えば不揮発性メモリを含む。本実施例では、記憶部24は、制御部25が収容部10の開封を検出するのに必要な情報を記憶する。例えば、記憶部24は、閾値Ethの情報を記憶する。上述の閾値Ethは、例えば、収容部10の開封数に応じた充電時間幅Twの差異が明確に現れる値であって充電時間幅Twが過度に長くならない値に実験等に基づき設定される。また、記憶部24は、充電時間幅Twと収容部10の開封数との関係を示すマップ等を記憶する。上述のマップ等は、記憶される閾値Ethを用いた実験又は理論計算に基づき予め作成される。
[回路部の構成]
図4は、開封検出シート1の回路部13の概要図である。図4では、各収容部10A〜10L(10)の位置についても明示している。図4は、左側の6個の収容部10A〜10Fと、右側の6個の収容部10G〜10Lとをそれぞれ1組の検出対象とする例を示す。
図4は、開封検出シート1の回路部13の概要図である。図4では、各収容部10A〜10L(10)の位置についても明示している。図4は、左側の6個の収容部10A〜10Fと、右側の6個の収容部10G〜10Lとをそれぞれ1組の検出対象とする例を示す。
図4の例では、各収容部10A〜10Lには、それぞれ、開封検出用コンデンサ15A〜15L(総称して開封検出用コンデンサ15とも呼ぶ。)が対応付けて設けられている。図4の例では、各開封検出用コンデンサ15は、対応する収容部10と重なる位置に設けられている。そして、左側にある収容部10A〜10Fごとに設けられた6個の開封検出用コンデンサ15A〜15Fは、並列に接続されている。図4の例では、開封検出用コンデンサ15A〜15Fの一端が導線30Lに接続し、他端が導線30Cに接続している。同様に、右側にある収容部10G〜10Lごとに設けられた6個の開封検出用コンデンサ15G〜15Lは、並列に接続されている。図4の例では、開封検出用コンデンサ15G〜15Lの一端が導線30Cに接続し、他端が導線30Rに接続している。このように、図4の例では、開封検出用コンデンサ15が並列に接続された構造が回路部13内に2つ存在する。
導線30Lの一端である接続用端子30LT、導線30Rの一端である接続用端子30RT、及び導線30Cの一端である接続用端子30CTは、接続側端部19上に形成される。そして、開封検出モジュール2に接続側端部19が挟まれた状態で、接続用端子30LT及び接続用端子30RTは、電源部22から電流が供給される。また、接続用端子30CTは基準電位点となる。
この構成によれば、並列に接続された左側の開封検出用コンデンサ15A〜15Fの静電容量の合成容量(「左側合成容量」とも呼ぶ。)は、各開封検出用コンデンサ15A〜15Fの静電容量の和に等しくなる。同様に、並列に接続された右側の開封検出用コンデンサ15G〜15Lの静電容量の合成容量(「右側合成容量」とも呼ぶ。)は、各開封検出用コンデンサ15G〜15Lの静電容量の和に等しくなる。好適には、開封検出用コンデンサ15A〜15Lは、同一の静電容量となるように設計されるとよい。この場合、左側合成容量は、並列に接続された左側の開封検出用コンデンサ15A〜15Fの個数に比例し、右側合成容量は、並列に接続された右側の開封検出用コンデンサ15G〜15Lの個数に比例することになる。
そして、任意の収容部10が開封された場合、開封された収容部10と重なる位置に設けられた導線が断線し、当該導線に対して直列接続する開封検出用コンデンサ15が非通電状態となる。従って、左側の開封検出用コンデンサ15A〜15Fのいずれかが非通電状態となった場合、左側合成容量は、非通電状態となった開封検出用コンデンサ15の静電容量分だけ減少し、右側の開封検出用コンデンサ15G〜15Lのいずれかが非通電状態となった場合、右側合成容量は、非通電状態となった開封検出用コンデンサ15の静電容量分だけ減少する。従って、左側合成容量から左側の開封検出用コンデンサ15A〜15Fの開封数を認識することが可能であり、右側合成容量から右側の開封検出用コンデンサ15G〜15Lの開封数を認識することが可能である。
なお、開封検出用コンデンサ15は、一例として、導電性インク、絶縁インク、導電性インクの順に色刷りすることで好適に形成される。図5(A)は、導電性インク17Xと、絶縁インク18と、導電性インク17Yとを順に印刷することで形成した開封検出用コンデンサ15の上面図を示す。また、図5(B)は、図5(A)の開封検出用コンデンサ15の切断面BCを矢印29の方向から観察した開封検出用コンデンサ15の断面図を示す。
図5(A)、(B)の例では、収容部10と上面視で重なる位置において、導電性インク17Xが形成され、導電性インク17Xに重ねて絶縁インク18が形成され、さらに絶縁インク18に重ねて導電性インク17Yが形成されている。そして、導電性インク17X、17Yは、それぞれ異なる側の端部で導線と接続している。このように、各収容部10に対して図5(A)、(B)に示す開封検出用コンデンサ15を形成して並列に接続することで、好適に図4に示す回路部13を構成することができる。
[開封の検出方法]
次に、制御部25が実行する収容部10の開封の検出方法について説明する。制御部25は、並列に接続された開封検出用コンデンサ15の静電容量の合成容量に比例する充電時間幅Twに基づき、収容部10の開封数を認識する。この方法について、図6及び図7を参照して説明する。
次に、制御部25が実行する収容部10の開封の検出方法について説明する。制御部25は、並列に接続された開封検出用コンデンサ15の静電容量の合成容量に比例する充電時間幅Twに基づき、収容部10の開封数を認識する。この方法について、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、開封を検出する対象となる収容部10が仮に2個であった場合の開封検出シート1及び開封検出モジュール2の回路図の一例である。図6の例では、開封検出モジュール2は、電圧Eを発生させる電源部22と、抵抗値「r」の抵抗16と、検出した回路部13の電圧「Es」を閾値Ethと比較するコンパレータ26とを有する。そして、図6の回路部13では、収容部10aと直列に接続された開封検出用コンデンサ15aと、収容部10bと直列に接続された開封検出用コンデンサ15bとが並列に接続されている。
ここで、開封検出用コンデンサ15a、15bの静電容量を「C」とすると、回路部13の静電容量の合成容量は、「2C」(=C+C)となる。そして、収容部10a又は収容部10bのいずれかが開封した場合、回路部13の静電容量は「C」となる。このように、回路部13の静電容量は、収容部10の開封数が増えるほど減少する。
また、回路部13の開封検出用コンデンサ15が閾値Eth以上の電圧になるまでの充電時間を表す充電時間幅Twは、回路部13の静電容量が小さいほど短くなる。これについて、図7を参照して説明する。
図7は、図6の例において、収容部10の開封数が「0」の場合にコンパレータ26が検出する電圧Esの時間変化を示すグラフ「G0」と、収容部10の開封数が「1」の場合にコンパレータ26が検出する電圧Esの時間変化を示すグラフ「G1」とをそれぞれ示す。
図7に示すように、収容部10の開封数が「0」の場合に電圧Esが閾値Ethに達するまでの充電時間幅Twである時間「Tw0」よりも、収容部10の開封数が「1」の場合に検出電圧Esが閾値Ethに達するまでの充電時間幅Twである時間「Tw1」は短くなる。このように、充電時間幅Twは、検出対象の収容部10の開封数に比例して短くなる。よって、制御部25は、充電時間幅Twを計測することで、収容部10の開封数を好適に認識することができる。なお、並列接続された収容部10(図6では収容部10a、10b)が全て開封された場合、電圧Esは変動せず、コンパレータ26の出力が変化しない。よって、制御部25は、コンパレータ26の出力を監視することで、並列接続された収容部10が全て開封された状態についても検出することが可能である。
[開封検出システムの作用効果]
次に、本実施例の効果について、図8の比較例を参照して補足説明する。図8は、比較例に係る開封検出シート1Aの開封を検出する電気回路を示す。図8の開封検出シート1Aは、収容部10の開封ごとに断線する抵抗を並列に接続した回路部13Aを含む。
次に、本実施例の効果について、図8の比較例を参照して補足説明する。図8は、比較例に係る開封検出シート1Aの開封を検出する電気回路を示す。図8の開封検出シート1Aは、収容部10の開封ごとに断線する抵抗を並列に接続した回路部13Aを含む。
図8に示す比較例では、収容部10aと重なる導線に接続する抵抗15Xaと、収容部10bと重なる導線に接続する抵抗15Xbとが並列に接続している。そして、開封検出モジュール2は、電源部22により開封検出シート1に対して電圧を印加すると共に、A/Dコンバータ27により開封検出シート1の電圧Esを測定する。
図8に示すように、収容部10の開封ごとに断線する抵抗を収容部10ごとに設けてこれらを並列に接続した場合、開封検出シート1の合成抵抗Rnは、収容部10の開封数が増えるごとに大きくなる。具体的には、収容部10ごとに設ける各抵抗(図8では抵抗15Xa、15Xb)の抵抗値を同一の「R」とした場合、合成抵抗「Rn」は、収容部10の開封数を「n」、検出対象の収容部10の個数を「N」とすると、以下の式(1)により表される。
Rn=R/(N−n) 式(1)
Rn=R/(N−n) 式(1)
よって、図8に示す比較例の構成によっても、開封数nに応じてA/Dコンバータ27が検出する電圧Esが変化し、かつ、開封検出用抵抗15Xの並列化により、開封検出モジュール2と接続させる必要がある回路部13Aの導線の数が削減されている。一方、図8の比較例では、実施例の場合と異なり、式(1)から把握されるように、収容部10の個数Nが大きいほど、かつ、開封数nが小さいほど、開封数nが「1」増えるごとに上昇する合成抵抗Rnの変化が小さくなる。例えば、「N=10」とし、開封数nが「0」から「1」へ変化した場合の合成抵抗Rnの上昇幅は、式(1)に基づき、「R/90」(=R/9−R/10)となる。この場合、開封に伴う合成抵抗Rn及び検出電圧Esの変化が小さいため、開封の検出が困難となる。このように、比較例では、収容部10の個数N及び開封数nによっては、開封時の合成抵抗Rnの変化が小さくなり、開封を適切に検出できない可能性がある。
以上を勘案し、本実施形態に係る開封検出システム100では、開封検出シート1は、開封検出用コンデンサ15が並列に接続され、開封数nに比例して回路部13の静電容量の合成容量が減少するように構成される。この構成によれば、開封検出シート1と開封検出モジュール2とを接続させる配線数を最小限に抑制しつつ、収容部10の開封に伴って開封検出シート1の静電容量の合成容量が変化する幅を略均一にすることができる。よって、開封検出モジュール2は、収容部10の開封検出を精度よく実行することができる。
[変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の実施形態に適用してもよい。
次に、本実施形態の変形例について説明する。以下の変形例は、任意に組み合わせて上述の実施形態に適用してもよい。
(変形例1)
図6の例では、開封検出モジュール2は、並列に接続された開封検出用コンデンサ15の充電時間に相当する充電時間幅Twに基づき、当該開封検出用コンデンサ15の静電容量の合成容量を推定して収容部10の開封数を認識した。しかし、本発明が適用可能な回路部13の静電容量の合成容量の推定方法は、これに限定されない。これに代えて、開封検出モジュール2は、回路部13を含むRC発信器を構成してその発振周波数を計測することで、開封検出用コンデンサ15の静電容量の合成容量の変化を検出してもよい。他の例では、開封検出モジュール2は、チャージアンプによって開封検出用コンデンサ15の電荷量を電圧に変換することで、開封検出用コンデンサ15の静電容量の合成容量を認識してもよい。
図6の例では、開封検出モジュール2は、並列に接続された開封検出用コンデンサ15の充電時間に相当する充電時間幅Twに基づき、当該開封検出用コンデンサ15の静電容量の合成容量を推定して収容部10の開封数を認識した。しかし、本発明が適用可能な回路部13の静電容量の合成容量の推定方法は、これに限定されない。これに代えて、開封検出モジュール2は、回路部13を含むRC発信器を構成してその発振周波数を計測することで、開封検出用コンデンサ15の静電容量の合成容量の変化を検出してもよい。他の例では、開封検出モジュール2は、チャージアンプによって開封検出用コンデンサ15の電荷量を電圧に変換することで、開封検出用コンデンサ15の静電容量の合成容量を認識してもよい。
図9は、オペアンプ、抵抗R1〜R4、コンデンサC1、C2を用いてRC発信器を構成し、当該RC発信器の発振周波数を計測する回路図の例を示す。この場合、並列接続された一組の開封検出用コンデンサ15は、コンデンサC1又はコンデンサC2のいずれかに置き換えられる。
図9の例では、端子30で計測される正弦波の発振周波数「f」は、以下の式(2)により表される。
(変形例2)
図1に示す開封検出システム100では、開封検出シート1と開封検出モジュール2とは分離可能に構成されていた。これに代えて、開封検出モジュール2は、開封検出シート1の一部として開封検出シート1と一体に構成されていてもよい。即ち、開封検出モジュール2は、開封検出シート1と共に廃棄される使い捨てのモジュールであってもよい。
図1に示す開封検出システム100では、開封検出シート1と開封検出モジュール2とは分離可能に構成されていた。これに代えて、開封検出モジュール2は、開封検出シート1の一部として開封検出シート1と一体に構成されていてもよい。即ち、開封検出モジュール2は、開封検出シート1と共に廃棄される使い捨てのモジュールであってもよい。
(変形例3)
図2の例では、ベース部14上に形成された回路部13が、カバーシート12に重なるように貼り付けられていた。これに代えて、カバーシート12と回路部13とは、一体に成形されていてもよい。この場合、開封検出シート1は、ベース部14を有しなくともよい。
図2の例では、ベース部14上に形成された回路部13が、カバーシート12に重なるように貼り付けられていた。これに代えて、カバーシート12と回路部13とは、一体に成形されていてもよい。この場合、開封検出シート1は、ベース部14を有しなくともよい。
(変形例4)
図4の構成例では、開封検出システム100は、左側の収容部10A〜10Fの開封を検出する構成と、右側の収容部10G〜10Lの開封を検出する構成とをそれぞれ有していた。これに代えて、開封検出システム100は、全ての収容部10A〜10Lを検出対象とする構成を有してもよい。
図4の構成例では、開封検出システム100は、左側の収容部10A〜10Fの開封を検出する構成と、右側の収容部10G〜10Lの開封を検出する構成とをそれぞれ有していた。これに代えて、開封検出システム100は、全ての収容部10A〜10Lを検出対象とする構成を有してもよい。
図10は、変形例に係る回路部13Bの概要図である。図10の例では、各収容部10A〜10Lに対応する開封検出用コンデンサ15A〜15Lが全ての並列に接続している。このように、図10の例では、開封検出用コンデンサ15が並列に接続された構造が回路部13内に1つ存在する。
この場合であっても、開封検出モジュール2は、端子30LT又は端子30RTから電源部22により回路部13Bに電圧を印加し、他方の端子30LT又は端子30RTを基準電位点とした状態で、コンパレータ26の出力を監視する。これにより、開封検出モジュール2は、収容部10の開封を好適に検出することができる。
1、1A、1B…開封検出シート
2…開封検出モジュール
3…親機
4…サーバ装置
5…ネットワーク
10…収容部
13、13A、13B…回路部
100…開封検出システム
2…開封検出モジュール
3…親機
4…サーバ装置
5…ネットワーク
10…収容部
13、13A、13B…回路部
100…開封検出システム
Claims (8)
- 開封を検出する対象となる収容部が複数形成されたシート本体と、
前記シート本体上に形成された回路部と、を有し、
前記回路部は、前記収容部ごとに、前記収容部の開封に伴って断線する導線に接続するコンデンサを有し、
前記コンデンサの各々は、並列に接続されていることを特徴とする開封検出シート。 - 前記コンデンサの各々は、同一の静電容量を有することを特徴とする請求項1に記載の開封検出シート。
- 前記回路部には、前記収容部の開封を検出する開封検出モジュールと電気的に接続するための端子が設けられ、
前記コンデンサが並列に接続された構造が前記回路部に1つ存在する場合、前記端子の数は2であることを特徴とする請求項1または2に記載の開封検出シート。 - 前記回路部には、前記収容部の開封を検出する開封検出モジュールと電気的に接続するための端子が設けられ、
前記コンデンサが並列に接続された構造が前記回路部に2つ存在する場合、前記端子の数は3であることを特徴とする請求項1または2に記載の開封検出シート。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の開封検出シートと、
前記開封検出シートの回路部からの電気信号を処理することにより、前記収容部の開封を検出する開封検出モジュールと、
を有することを特徴とする開封検出システム。 - 前記開封検出モジュールは、前記開封検出シートに対して着脱自在であり、前記開封検出シートに装着された状態で前記回路部と電気的に接続することを特徴とする請求項5に記載の開封検出システム。
- 前記開封検出モジュールは、
前記回路部に電圧を印加する電源部と、
前記電源部による前記回路部への電圧印加の開始後、前記回路部が所定の充電状態となるまでの時間幅に基づき、前記収容部の開封を検出する制御部と、
を有することを特徴とする請求項5または6に記載の開封検出システム。 - 前記回路部は、RC発振器として機能し、
前記開封検出モジュールは、前記回路部の発振周波数に基づき、前記収容部の開封を検出する制御部を有することを特徴とする請求項5または6に記載の開封検出システム。
Priority Applications (1)
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JP2015105417A JP2016216113A (ja) | 2015-05-25 | 2015-05-25 | 開封検出シート及び開封検出システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2015
- 2015-05-25 JP JP2015105417A patent/JP2016216113A/ja active Pending
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