JP2016215467A - 記録媒体 - Google Patents

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亮 田栗
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直也 八田
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Abstract

【課題】良好な光沢均一感を有し、重送現象の発生が無く、且つ耐傷性に優れる記録媒体を提供すること。【解決手段】透気性支持体と、無機粒子を含有するインク受容層と、コロイダルシリカ及びポリエチレンを含有する最表層と、を有する記録媒体であって、JIS P 8147:1994に規定される水平法によって測定される、該記録媒体表面の静摩擦係数が0.60以下である、記録媒体。【選択図】なし

Description

本発明は、記録媒体に関する。
インクジェットプリンタで使用されるインクジェット記録媒体として、支持体上に多孔質インク受容層を有する記録媒体が知られている。近年は、インクジェット写真が、銀塩写真に取って代わってきており、インクジェット記録媒体には銀塩写真同等の高い光沢度が求められている。インクジェット記録媒体に高い光沢度を付与する手法として、インク受容層を湿潤状態で鏡面ドラムに押し付けるキャスト処理法がある。
また、プリンタ本体に複数枚の記録媒体をセットして連続印字する際に、隣接する記録媒体が給紙部で分離され、一枚ずつ搬送されることもインクジェット記録媒体に必要な機能である。記録媒体が一枚ずつ搬送されず、複数枚同時に搬送してしまう現象は重送現象と呼ばれ、キャスト紙のように透気性支持体を用いた記録媒体において特に高湿環境下で発生しやすい現象である。
特許文献1には、高級脂肪酸の多価金属塩、および酸化パラフィンワックスを含む再湿潤液を用いてキャスト処理が施された記録媒体が記載されている。特許文献2には、最表層として、極微細顔料とバインダーを主成分とした光沢保護層を有する、キャスト法インクジェット記録シートが記載されている。
特開2007−268954号公報 特開2007−136777号公報
本発明者らの検討によると、特許文献1及び2にそれぞれ記載された記録媒体においては、いずれも良好な光沢は得られるものの、印刷時に複数枚の紙が同時に送られてしまう場合があった。また、給紙部での分離の際、隣接する記録媒体の裏面と表面(印字面)が擦れることで、印字面に傷が発生してしまう場合があった。
従って、本発明の目的は、良好な光沢均一感を有し、重送現象の発生が無く、且つ耐傷性に優れる記録媒体を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる記録媒体は、透気性支持体と、無機粒子を含有するインク受容層と、コロイダルシリカ及びポリエチレンを含有する最表層と、を有する記録媒体であって、JIS P 8147:1994に規定される水平法によって測定される、該記録媒体表面の静摩擦係数が0.60以下であることを特徴とする。
本発明によれば、良好な光沢均一感を有し、重送現象の発生が無く、且つ耐傷性に優れる記録媒体を提供することができる。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
一般にキャスト処理を行う際(キャスト処理の詳細については後述する)、鏡面ドラムと記録媒体との離型性を付与する役目として、記録媒体の表面に微量のポリエチレンを付与することがある。本発明では、最表層に、ポリエチレンに加えて、さらにコロイダルシリカを用いることにより、記録媒体表面の静摩擦係数を特定の範囲とすることで、表面の摩擦低減と、優れた光沢均一性および耐傷性とを達成した。また、これにより、重送現象の発生も抑制することができた。
なお、特許文献1では、酸化パラフィンワックスの水性分散物と、コロイダルシリカとを含む再湿潤液を用いて塗工層表面をキャスト処理した実施例が記載されている。また、特許文献2では、最表層にポリエチレン及びコロイダルシリカを含む塗工液を用いた実施例が記載されている。しかしながら、これらの例より得られる記録媒体では、表面摩擦の低減が十分ではない場合があり、重送現象が発生する場合があった。その原因としては、これらの実施例では、鏡面ドラムからの離型性を付与する目的のためだけに、ポリエチレン(特許文献1では酸化パラフィンワックス)の添加量を最適化したと考えられ、ポリエチレンの添加量が非常に少量であったことが考えられる。
そこで、本発明者らは、従来の離型機能に加えて、記録媒体表面に潤滑機能を持たせ、これらの従来技術で発生していた技術課題を解決するために、ポリエチレンの付与量を最適化する検討を行った。しかしながら、記録媒体の最表層に樹脂であるポリエチレンのみを多量に用いた場合、高温高湿下では樹脂の軟化および吸湿により、記録媒体表面の摩擦が大きくなってしまう傾向があった。そのため、本発明者らは、無機材料であるコロイダルシリカを最表層に用いることで、温湿度の影響も受け難い構成とした。
なお、本発明では、コロイダルシリカとして、球状のコロイダルシリカを最表層に用いることで、表面強度を一層向上させることができ、耐スクラッチ性も一層向上させることができる。また、本発明では、最表層にコロイダルシリカおよびポリエチレンを特定の比率範囲で用いることで、コロイダルシリカのインク受容層への密着度を一層上昇させることができ、耐スクラッチ性及び光沢均一性を一層向上させることができる。
このように、各構成が相乗的に効果を及ぼし合うことによって、本発明の効果を達成することが可能となる。
[記録媒体]
本発明の記録媒体は、透気性支持体と、少なくとも1層のインク受容層と、最表層とを有することができる。また、本発明の記録媒体は、透気性支持体上に、1層以上のインク受容層と、最表層とが、この順に積層された構造を有することができる。
上記最表層は、透気性支持体上に設けられるインク受容層のうちの、この支持体から最も離れた位置に配されるインク受容層(第1のインク受容層:積層されるインク受容層のうち、最も記録媒体の記録面側のインク受容層)に隣接することができる。なお、透気性支持体上に上記インク受容層が1層のみしか設けられない場合は、上記支持体から最も離れた位置に配されるインク受容層とは、当然ながら、この1層のみ設けられたインク受容層を意味する。また、上記最表層は、コロイダルシリカおよびポリエチレンを含有する最表層形成用塗工液(最表層を形成するための塗工液)の固化物であることができる。
なお、上記第1のインク受容層は無機粒子を含有することができ、透気性支持体上に設けられる他のインク受容層も同様に無機粒子を含有することができる。
本発明の記録媒体では、透気性支持体表面に直接インク受容層が積層されても良く、また、透気性支持体とインク受容層との間に他の層(例えば、後述する下引き層)を形成し、その他の層の表面にインク受容層が積層されても良い。さらに、透気性支持体上に複数のインク受容層を設ける場合は、その複数のインク受容層は積層されていても良いし、複数のインク受容層の間に他の層(例えば、光沢調整層)を有していても良い。
本発明の記録媒体は、インクジェット記録方法に用いるインクジェット用記録媒体として好適に用いることができる。
・静摩擦係数μ
本発明の記録媒体では、JIS P 8147:1994に規定される水平法によって測定される記録媒体表面の静摩擦係数は、0.60以下である。静摩擦係数が0.60以下であれば、重送現象が抑制される。また、この静摩擦係数は、プリンタ印字時の紙送り精度の安定性の観点から0.20以上であることが好ましく、さらに、この静摩擦係数は0.30以上であることがより好ましい。
・算術平均粗さRa
記録媒体の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さRaは、(光沢感)の観点から0.13μm以下であることが好ましい。また、この算術平均粗さRaは、製造工程でのハンドリング性の観点から0.05μm以上であることが好ましく、0.10μm以上であることがより好ましい。記録媒体の表面のRaを調整する方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。記録媒体の表面に特定の凹凸を有するロールを押し付ける方法。透気性支持体の表面に特定の凹凸を有するロールを押し付けることにより、透気性支持体表面に凹凸を付与し、この支持体上に、インク受容層と最表層とを形成する方法が挙げられる。
以下、本発明の記録媒体を構成する各要素について、それぞれ説明する。
<透気性支持体>
本発明では、支持体(基材)として、透気性支持体を用いる。なお、支持体が透気性であるか否かは、JIS P 8117 : 2009で規定される王研式透気度試験機による透気抵抗度が10000秒以下であるか否かにより判定することができる。
上記透気性支持体としては、基紙のみから構成されるものや、基紙と下引き層とを有するもの、即ち、基紙が下引き層で被覆されているものを用いることができる。本発明においては、光沢均一性の観点から、基紙と下引き層とを有する基材を、透気性支持体として用いることが好ましい。その場合、下引き層は、基紙の片面のみに設けられていても良いし、基紙の両面に設けられていても良いが、記録媒体の変形抑制の観点から、基紙の両面に下引き層が設けられていることが好ましい。
(基紙)
基紙は、通常、木材パルプを主原料とし、必要に応じてポリプロピレンなどの合成パルプや、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維を加えて抄紙される。なお、主原料とは、対象(ここでは基紙)を構成する原料のうち、最も含有割合(固形分含有量中の含有割合)の高い原料を意味する。
木材パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹溶解パルプ(LDP)、針葉樹溶解パルプ(NDP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、および、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)などが挙げられる。これらは、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
木材パルプの中でも、紙の地合いの観点から、短繊維成分の多い、LBKP、NBSP、LBSP、NDP、および、LDPのうちの少なくとも1種を用いることが好ましい。パルプとしては、不純物の少ない化学パルプ(例えば、硫酸塩パルプおよび亜硫酸塩パルプ)が好ましい。また、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも好ましい。
基紙中には、サイズ剤、白色顔料、紙力増強剤、蛍光増白剤、水分保持剤、分散剤、および柔軟化剤などの配合剤を適宜添加してもよい。
基紙の膜厚(厚み)は、プリンタ印字時の搬送適性の観点から、50μm以上250μm以下であることが好ましく、更には、90μm以上200μm以下であることがより好ましい。
なお、基紙の膜厚は、以下の方法で算出することができる。まず、記録媒体の断面をマイクロトームで切り出し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察する。そして、基紙の任意の100点以上の膜厚を測定し、その平均値を基紙の膜厚とする。なお、本発明におけるその他の層の膜厚も同様の方法で算出することができる。
基紙のJIS P 8118で規定される紙密度は、プリンタ印字時の搬送適性の観点から、0.6g/cm以上1.2g/cm以下であることが好ましい。更には、0.7g/cm以上1.2g/cm以下であることがより好ましい。
(下引き層)
下引き層は、例えば、無機顔料とバインダーとを含む多孔質層からなることができる。キャスト適性の観点から下引き層中の無機顔料の含有率(固形分含有率)(質量%)は、50質量%以上95質量%以下が好ましく、60質量%以上95質量%以下がより好ましい。また、バインダーの含有率(固形分含有率)は5質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましい。
・無機顔料
無機顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、アルミナ、および、水酸化マグネシウム等が挙げられる。これらの無機顔料は、1種を単独で使用することも出来るし、2種以上の混合物として使用することも出来る。また、これらの中でも、材料コスト及び生産安定性の観点から、無機顔料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、および、合成シリカのうちの少なくとも1種が好ましい。その中でも、重質炭酸カルシウム、および、軽質炭酸カルシウムの少なくとも1種が特に好ましい。
・バインダー
バインダーとしては例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、及びポリビニルアルコール、並びに、それらの誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体などのアクリル系重合体ラテックス;エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラテックス;上記の重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;カチオン基を用いて上記重合体をカチオン化したもの;カチオン性界面活性剤を用いて上記重合体の表面をカチオン化したもの;カチオン性ポリビニルアルコール下で上記重合体を構成するモノマーを重合し、重合体の表面にポリビニルアルコールを分布させたもの;カチオン性コロイド粒子の懸濁分散液中で上記重合体を構成するモノマーを重合し、重合体の表面にカチオン性コロイド粒子を分布させたもの;メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性バインダー;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体及び共重合体;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂が挙げられる。これらのバインダーは、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
<インク受容層>
本発明において、インク受容層は単層でも良いし、2層以上の複層でも良い。また、インク受容層は、上記透気性支持体の片面のみに設けられても良く、両面に設けられても良い。しかしながら、キャスト適性の観点から、インク受容層は、透気性支持体の片面にのみ設けられることが好ましい。
透気性支持体の片面における、インク受容層の膜厚(複数層の場合は各層の合計膜厚)は、インク吸収性及び生産適性の観点から、10μm以上60μm以下であることが好ましく、更には、15μm以上45μm以下であることがより好ましい。
上述した第1のインク受容層は、無機粒子、並びに、必要に応じて、後述するバインダー、架橋剤、およびその他の添加剤を含有することができる。
以下、第1のインク受容層に含有することができる材料について、それぞれ説明するが、透気性支持体上に設けられる他のインク受容層も同様にこれらの成分を、例えば、後述する配合割合でそれぞれ含有することができる。なお、第1のインク受容層と、他のインク受容層とは、同一の組成を有していても良いし、異なる組成を有していても良い。また、他のインク受容層は、例えばインクジェット記録媒体の分野で公知のインク受容層であっても良い。
(無機粒子)
第1のインク受容層は、無機粒子を含有することができる。また、第1のインク受容層は、主成分として無機粒子を含有することができる。なお、主成分とは、対象(ここでは、第1のインク受容層)に含まれる成分(固形分含有量中の成分)のうち、最も含有割合の多い成分を意味する。無機粒子は、例えば、無機材料からなる平均二次粒子径が1μm以下の粒子であることができる。
第1のインク受容層中に占める、無機粒子の含有量(固形分含有量)(質量%)は、インク吸収性の観点から50質量%以上、生産適性の観点から98質量%以下であることが好ましく、更には96質量%以下であることがより好ましい。
なお、本発明の記録媒体が、複数のインク受容層を有する場合、その各インク受容層中の、無機粒子の種類、平均一次粒子径、平均二次粒子径、および含有量等は、異なっていても良いし、同一であっても良い。
無機粒子の平均一次粒子径は、発色性の観点から50nm以下であることが好ましく、更には、1nm以上30nm以下であることがより好ましく、3nm以上10nm以下であることが特に好ましい。なお、無機粒子の平均一次粒子径は、電子顕微鏡によって観察したときの無機粒子の一次粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径の数平均粒子径である。このとき少なくとも100点以上で測定を行う。
本発明において、無機粒子は、分散剤によって分散されている状態で、インク受容層形成用の塗工液に用いられることが好ましい。分散状態での無機粒子の平均二次粒子径は、インク吸収性の観点から、1nm以上500nm以下であることが好ましい。更には、1nm以上300nm以下であることがより好ましく、10nm以上250nm以下であることが特に好ましい。なお、分散状態での無機粒子の平均二次粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。
本発明において、1層または複数層のインク受容層を形成する際に、透気性支持体上に塗布する無機粒子の塗布量(合計塗布量)(g/m)は、8g/m以上45g/m以下であることが好ましい。上記範囲とすることで、好ましいインク受容層の膜厚(複数層の場合は各層の合計膜厚)に容易にすることができる。
無機粒子としては、例えば、アルミナ水和物、アルミナ、シリカ、コロイダルシリカ、二酸化チタン、ゼオライト、カオリン、タルク、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、および水酸化ジルコニウムなどが挙げられる。これらの無機粒子は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。上記無機粒子の中でも、インクの吸収性が高い多孔質構造を形成することができる、アルミナ水和物、アルミナ、およびシリカのうちの少なくとも1種を用いることが好ましい。以下、これらの無機粒子について、詳しく説明する。
・アルミナ水和物
第1のインク受容層に用いるアルミナ水和物は、以下の一般式(X)により表されるものを好適に用いることができる。
一般式(X):Al3−n(OH)2n・mH
(一般式(X)中、nは0、1、2、または3を表し、mは0以上10以下の数を表す。ただし、mとnは同時に0にはならない。)
なお、mHOは、多くの場合、結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相を表すものであるため、mは整数でなくてもよい。また、アルミナ水和物を加熱するとmは0となり得る。さらに、有効成分の純度向上の観点から、mは、0以上5以下の数を表すことが好ましい。
上記アルミナ水和物は、公知の方法で製造することができる。具体的には、例えば、アルミニウムアルコキシドを加水分解する方法、アルミン酸ナトリウムを加水分解する方法、アルミン酸ナトリウムの水溶液に、硫酸アルミニウム、および塩化アルミニウム等の水溶液を加えて中和する方法などが挙げられる。
アルミナ水和物の結晶構造としては、熱処理する温度に応じて、非晶質、ギブサイト型、およびベーマイト型が知られている。なお、アルミナ水和物の結晶構造は、X線回折法によって分析することができる。インク吸収性の観点から、これらの中でも、ベーマイト型のアルミナ水和物、または、非晶質のアルミナ水和物を、無機粒子として用いることが好ましい。
具体例としては、特開平7−232473号公報、特開平8−132731号公報、特開平9−66664号公報、および、特開平9−76628号公報などに記載されたアルミナ水和物等が挙げることができる。また、市販品としてはDisperal HP14、および、HP18(以上、いずれも商品名、サソール製)などを挙げることができる。これらのアルミナ水和物は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
また、アルミナ水和物のBET法で求められる比表面積は、発色性の観点から、100m/g以上200m/g以下であることが好ましく、125m/g以上175m/g以下であることがより好ましい。ここでBET法とは、試料表面に大きさの分かっている分子やイオンを吸着させて、その吸着量から、試料の比表面積を測定する方法である。なお、試料に吸着させる気体としては、窒素ガスを用いることができる。
・アルミナ
第1のインク受容層に用いるアルミナとしては、インク吸収性の観点から、気相法アルミナが好ましい。気相法アルミナとしては、γ−アルミナ、α−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、および、χ−アルミナなどを挙げることができる。これらの中でも、画像の光学濃度やインク吸収性の観点から、γ−アルミナを用いることが好ましい。気相法アルミナの具体例としては、AEROXIDE;Alu C、Alu130、および、Alu65(以上、いずれも商品名、EVONIK製)などを挙げることができる。
上記気相法アルミナのBET法で求められる比表面積は、発色性の観点から50m/g以上が好ましく、80m/g以上がより好ましい。また、上記気相法アルミナのBET法で求められる比表面積は、インク吸収性の観点から150m/g以下が好ましく、120m/g以下がより好ましい。
また、気相法アルミナの平均一次粒子径は、インク吸収性の観点から5nm以上が好ましく、11nm以上がより好ましい。また、気相法アルミナの平均一次粒子径は、発色性の観点から30nm以下が好ましく、15nm以下がより好ましい。
本発明に用いることのできるアルミナ水和物及びアルミナは、水分散液としてインク受容層形成用塗工液に混合することが好ましく、その分散剤として酸を使用することが好ましい。酸としては、以下の一般式(Y)で表されるスルホン酸を用いることが、画像の滲みを抑制する効果が容易に得られるため好ましい。
一般式(Y):R−SO
(一般式(Y)中、Rは水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、および、炭素数1以上4以下のアルケニル基のうちの何れかを表す。また、R中の原子(例えば、水素原子H)が、オキソ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、及びアシル基のうちの少なくとも1つで置換されていても良い。)
上記インク受容層形成用塗工液における、上記酸の含有量は、アルミナ水和物及びアルミナの合計の含有量(100質量%)に対して、分散安定性及びインク吸収性の観点から、1.0質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。また、1.3質量%以上1.6質量%以下であることがより好ましい。
・シリカ
第1のインク受容層に用いることのできるシリカは、その製法により湿式法と乾式法(気相法)に大別される。湿式法としては、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が知られている。一方、乾式法(気相法)としては、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)や、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が知られている。本発明においては、乾式法(気相法)により得られるシリカ(以下、「気相法シリカ」ともいう)を用いることが好ましい。これは、気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性が特に高く、また、屈折率が低いので、インク受容層に透明性を容易に付与でき、良好な発色性が得られるためである。具体的に、気相法シリカとしては、アエロジル(登録商標、日本アエロジル製)、レオロシール(登録商標)QSタイプ(トクヤマ製)などが挙げられる。
本発明において、気相法シリカのBET法による比表面積は、インク吸収性の観点から、50m/g以上400m/g以下であることが好ましく、200m/g以上350m/g以下であることがより好ましい。
塗工安定性の観点から、気相法シリカは、分散剤によって分散されている状態で、インク受容層用の塗工液に用いられることが好ましい。分散状態での気相法シリカの粒子径は、発色性及びインク吸収性の観点から、50nm以上300nm以下であることがより好ましい。なお、分散状態での気相法シリカの粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。
本発明では、無機粒子として、アルミナ水和物、アルミナ、およびシリカから選ばれる複数種を混合して使用しても良い。その際、具体的には、アルミナ水和物、アルミナ、およびシリカから選択される少なくとも2種を、粉体状態で混合、分散して分散液とする方法を用いることができる。
本発明においては、インク吸収性の観点から、無機粒子として、アルミナ水和物及び気相法アルミナを共に用いることが好ましい。その場合、第1のインク受容層に含まれる、アルミナ水和物の含有量(固形分含有量)(質量%)は、気相法アルミナの含有量(質量%)に対して、1.5倍以上9.0倍以下であることが好ましい。言い換えると、上記第1のインク受容層中のアルミナ水和物と気相法アルミナとの質量比率(アルミナ水和物の含有量(質量%)/気相法アルミナの含有量(質量%))は、60/40倍以上、90/10倍以下であることが好ましい。
(バインダー)
第1のインク受容層は、生産適性の観点から、バインダーを含有することが好ましい。バインダーとは、無機粒子を結着し、被膜を形成することができる材料を意味する。バインダーは1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
第1のインク受容層中のバインダーの含有量(固形分含有量)は、インク吸収性の観点から、無機微粒子の含有量(100質量%)に対して、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。また、インク受容層の結着性の観点から、上記比率は、5.0質量%以上が好ましく、8.0質量%以上がより好ましい。
なお、本発明の記録媒体が、複数のインク受容層を有する場合、その各インク受容層中の、バインダーの種類、および含有量等は、異なっていても良いし、同一であっても良い。
バインダーとしては例えば、前述の下引き層の項で述べたバインダーを同様に用いることができる。
上述したバインダーの中でも、生産適性の観点から、ポリビニルアルコール、および、ポリビニルアルコール誘導体のうちの少なくとも1種を用いることが好ましい。ポリビニルアルコール誘導体としては、例えば、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、および、ポリビニルアセタールなどが挙げられる。
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開昭61−10483号公報に記載されているような、第1級〜第3級アミノ基あるいは第4級アンモニウム基をポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有するポリビニルアルコールが好ましい。このポリビニルアルコールを用いることにより、発色性を向上させることができる。
ポリビニルアルコールは、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化して合成することができる。ポリビニルアルコールのけん化度としては、生産適性の観点から、80mol%以上100mol%以下が好ましく、85mol%以上98mol%以下がより好ましい。なお、けん化度とは、ポリ酢酸ビニルをけん化してポリビニルアルコールを得た際の、けん化反応によって生じた水酸基のモル数の割合であり、本発明においては、JIS−K6726の方法で測定した値を用いるものとする。また、ポリビニルアルコールの平均重合度は、生産適性の観点から、2,000以上が好ましく、2,000以上5,000以下がより好ましい。なお、本発明において平均重合度は、JIS−K6726の方法で求めた粘度平均重合度を用いるものとする。
インク受容層用塗工液を調製する際は、ポリビニルアルコールおよびポリビニルアルコール誘導体は水溶液として使用することが好ましい。その際、水溶液中のポリビニルアルコールおよびポリビニルアルコール誘導体の固形分の含有量(固形分濃度)は、生産適性の観点から、3質量%以上20質量%以下が好ましい。
(架橋剤)
第1のインク受容層は更に架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤としては、例えば、アルデヒド系化合物、メラミン系化合物、イソシアネート系化合物、ジルコニウム系化合物、アミド系化合物、アルミニウム系化合物、ホウ酸、及びホウ酸塩などが挙げられる。これらの架橋剤は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。特にバインダーとしてポリビニルアルコールおよびポリビニルアルコール誘導体のうちの少なくとも1種を用いる場合は、上記した架橋剤の中でも、ホウ酸およびホウ酸塩のうちの少なくとも1種を用いることが好ましい。
ホウ酸としては、オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸、および、ジホウ酸などが挙げられる。ホウ酸塩としては、上記ホウ酸の水溶性の塩が好ましい。ホウ酸の水溶性の塩としては、例えば、ホウ酸のナトリウム塩およびカリウム塩などのホウ酸のアルカリ金属塩;ホウ酸のマグネシウム塩およびカルシウム塩などのホウ酸のアルカリ土類金属塩;ホウ酸のアンモニウム塩などが挙げられる。これらの中でも、オルトホウ酸を用いることが、塗工液の経時安定性とクラックの発生を抑制する効果の観点から好ましい。
架橋剤の使用量は、製造条件などに応じて適宜調整することができる。しかしながら、第1のインク受容層(第1のインク受容層用塗工液の固形分)中の架橋剤の含有量は、バインダーの含有量(100質量%)に対して、生産適性及びインク吸収性の観点から、1.0質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましい。
更に、バインダーがポリビニルアルコールであり、架橋剤がホウ酸及びホウ酸塩から選択される少なくとも1種である場合には、生産適性及びインク吸収性の観点から、以下のようにすることが好ましい。即ち、第1のインク受容層(第1のインク受容層用塗工液の固形分)中の、ポリビニルアルコールの含有量(100質量%)に対する、ホウ酸及びホウ酸塩の合計の含有量は、5質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
なお、本発明の記録媒体が、複数のインク受容層を有する場合、その各インク受容層中の、架橋剤の種類および含有量等は、異なっていても良いし、同一であっても良い。
(その他の添加剤)
第1のインク受容層は、無機粒子、バインダーおよび架橋剤以外のその他の添加剤を含有しても良い。この添加剤としては、例えば、pH調整剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、界面活性剤、離型剤、浸透剤、着色顔料、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、耐水化剤、染料定着剤、硬化剤、耐候材料などが挙げられる。なお、本発明の記録媒体が、複数のインク受容層を有する場合、その各インク受容層中の、上記添加剤の種類および含有量等は、異なっていても良いし、同一であっても良い。
<最表層>
最表層は、記録媒体の片面または両面の最表面に設けられることができ、ポリエチレン及びコロイダルシリカ(コロイダルシリカ粒子)を含有する。また、最表層は、カチオン性界面活性剤等の他の成分を含むことができる。さらに、最表層は、上述した第1のインク受容層が含有する成分(例えば、無機粒子、バインダー、架橋剤およびその他の添加剤)を含有することもできる。
なお、最表層は、これらの成分(ポリエチレン及びコロイダルシリカ等)を含む最表層形成用塗工液(以下、リウェット液と称することもある)の固化物であることができる。なお、最表層形成用塗工液は、ポリエチレン(ポリエチレンエマルション)と、コロイダルシリカと、カチオン性界面活性剤とからなることができる。
最表層は、上述した第1のインク受容層に接触配置されることができ、さらに、光沢層であることができる。透気性支持体の両面に1層以上のインク受容層がそれぞれ設けられる場合は、最表層は、各面について、支持体から最も離れた位置に配されるインク受容層(第1のインク受容層)に隣接してそれぞれ設けられることができる。即ち、この場合、1つの記録媒体について、2つの最表層が設けられることになる。なお、この2つの最表層の組成や厚み等は同一であっても良いし、異なっていても良い。
最表層は、上述したように、最表層形成用塗工液の固化物であることができ、第1のインク受容層上に、ポリエチレンおよびコロイダルシリカを含有する、最表層を形成するための塗工液(最表層形成用塗工液)を塗工および乾燥することにより得ることができる。
(最表層の厚み)
最表層の厚みは、耐傷性の観点から下限値を、光沢感の観点から上限値を設定することが望ましく、0.01μm以上1.5μm以下であることが好ましい。また、0.02μm以上1.0μm以下であることがより好ましい。なお、最表層が、上述した第1のインク受容層が含有する成分を同様に含む場合は、ポリエチレン及びコロイダルシリカを含む部分の層の厚みを、上述した基紙の膜厚測定の方法で測定することにより特定することができる。
(ポリエチレン)
本発明では、最表層にポリエチレンを用いる。インクの吸収性および光沢感、ならびに製造時のキャストドラムからの剥離性を同時に達成する観点から、ポリエチレンの融点は、90℃以上130℃以下であることが好ましい。ポリエチレンの融点がこの範囲内であれば、ポリエチレンの融点と、キャストドラムの金属表面温度とが、ほぼ同じ温度となり、高光沢を容易に得ることができる。
また、ポリエチレンのTg(ガラス転移温度)は、キャスト適性の観点から0℃以下であることが好ましい。
最表層を形成する際、ポリエチレンはエマルションの形態で、最表層形成用塗工液に含有されることができる。ポリエチレンエマルションの分散質の平均粒径は、10nm以上が好ましく、500nm以下が好ましい。分散質の平均粒径が10nm以上であると、形成されたインク受容層表面の細孔にポリエチレンエマルションが浸透することを容易に防ぐことができ、最表層を容易に形成することができる。一方、500nm以下であると、エマルション層の層厚が厚くなってヘイズを引き起こすことを容易に防ぐことができ、印字濃度の低下及びインクの吸収不良を容易に防ぐことができる。成膜適性及び品質を両立する観点から、ポリエチレンエマルションの分散質の平均粒径は50nm以上がより好ましく、200nm以下がより好ましい。なお、ポリエチレンエマルションの分散質の平均粒径は、動的光散乱法により特定することができる。
ポリエチレンエマルションを最表層形成用塗工液に添加し、キャスト処理することによりインク受容層(多孔質無機顔料層)の最表面に一部融解状態のポリエチレンを含む最表層を設けることができる。
最表層におけるポリエチレンの乾燥塗工量(固形分)は、0.01g/m以上1.0g/m以下であることが好ましい。ポリエチレンの乾燥塗工量がこの範囲内であれば、インク吸収性と発色性とを阻害することなく記録媒体の最表面にポリエチレンを点在させた状態で存在させることが容易にできる。また、ポリエチレンが記録媒体の最表面に点在することにより、以下のことが可能となる。即ち、キャストドラムからの記録媒体の離型性をより高めて高光沢を容易に発現できるだけでなく、マクロ的には第1のインク受容層表面に保護膜的な役割を果たすことができ、スクラッチキズの擦り成分に対して非常に有効である。さらに、光沢感及び積載搬送性の観点から、最表層におけるポリエチレンの乾燥塗工量は、0.02g/m以上0.50g/m以下であることがより好ましい。
なお、記録媒体の段階で、上記最表層におけるポリエチレンの乾燥塗工量は、最表層の断面厚みを顕微鏡で観察することで特定可能である。
(コロイダルシリカ)
本発明では、コロイダルシリカを含有する最表層形成用塗工液を用いて最表層を形成することができる。このため、さらに記録媒体表面の摩擦を低減することができる。
前記コロイダルシリカは、耐傷性の観点から、球状であることが好ましく、さらに、単分散であることがより好ましい。コロイダルシリカ(コロイダルシリカ粒子)が球状であるか否かは、以下の方法により判定することができる。まず、走査型電子顕微鏡を用いて粒子(コロイダルシリカ粒子)の写真、具体的には、50個以上100個以下の粒子の写真を撮影する。次に、これらの粒子の長径aと短径b(各々、全粒子の平均値である)を求め、短径と長径の比b/aが0.80以上1.00以下の範囲に入るものを球状のコロイダルシリカと特定する。なお、コロイダルシリカ粒子の短径と長径の比b/aは0.90以上1.00以下が好ましく、さらに0.95以上1.00以下が好ましい。
また、コロイダルシリカは、発色性の観点から、カチオン性であることが好ましい。単分散性でカチオン性の球状コロイダルシリカとしては、例えば、日産化学工業株式会社製の商品名:スノーテックスAK、および、スノーテックスAK−Lなどがある。
最表層におけるコロイダルシリカの乾燥塗工量(固形分)は、0.01g/m以上0.5g/m以下であることが好ましい。コロイダルシリカの乾燥塗工量がこの範囲内であれば、発色性を損なうことなく高光沢を容易に発現することができ、さらに、記録媒体表面の摩擦を容易に低下することができ、スクラッチキズに対しても非常に有効である。
さらに、積載搬送性及び耐傷性の観点から、最表層におけるコロイダルシリカの乾燥塗工量は、0.02g/m以上0.1g/m以下であることがより好ましい。
なお、記録媒体の段階で、上記最表層におけるコロイダルシリカの乾燥塗工量は、最表層の断面を顕微鏡で観察し、任意の100点の厚みを測定することで特定可能である。
(コロイダルシリカとポリエチレンとの固形分含有量の質量比)
最表層における、コロイダルシリカとポリエチレンとの固形分含有量の質量比(コロイダルシリカの固形分含有量/ポリエチレンの含有量)は、0.01以上5.0以下であることが好ましい。この質量比が0.01以上であれば、耐傷性及び積載搬送性が容易に付与でき、5.0以下であれば、耐傷性が容易に付与できる。
また、この質量比は、光沢感、積載搬送性、耐傷性の観点から0.2以上1.0以下であることがより好ましい。
(界面活性剤)
最表層は、カチオン性界面活性剤を含むことが好ましい。カチオン性界面活性剤を含むことで、カチオン性のコロイダルシリカを用いた場合、アニオン性のポリエチレンとの電荷の中和によるポリエチレンの凝集を容易に抑制することができ、光沢均一性が一層向上する。カチオン性界面活性剤の構造としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、および、イミダゾリウム塩等が挙げられる。
最表層における、カチオン性界面活性剤の含有量(固形分含有量)は、ポリエチレンの含有量(100質量%)に対して、5質量%以上50質量%以下が好ましい。カチオン性界面活性剤の含有量が5質量%以上であると、ポリエチレンの十分な凝集抑制効果を容易に得ることができる。また、カチオン性界面活性剤の含有量が50質量%以下であると、印字時の滲みを容易に防ぐことができる。
上記カチオン性界面活性剤の含有量(添加量)は、ポリエチレンの含有量に対して、ポリエチレンの分散安定性の観点から10質量%以上、印字時の滲み防止の観点から40質量%以下がより好ましい。
<バックコート層>
インク受容層が透気性支持体の片面上にのみ設けられる場合、透気性支持体の、インク受容層が設けられる面とは反対側の面に、ハンドリング性、搬送適性、多数枚積載での連続印字時の耐搬送擦過性を向上する目的で、バックコート層を設けても良い。バックコート層は、白色顔料およびバインダーなどを含有することが好ましい。白色顔料としては、例えば、炭酸カルシウムを用いることができる。また、バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールを用いることができる。
バックコート層の膜厚は、プリンタ印字時の搬送性の観点から、乾燥塗工量が、1g/m以上25g/m以下となるようにすることが好ましい。
なお、バックコート層は、上述した下引き層と同一の組成であっても良く、この場合、同一の塗工液を用いて各層を作製することができる。
[記録媒体の製造方法]
本発明の記録媒体を製造する方法は、特に限定されないが、以下の工程を有する製造方法を用いることが好ましい。
1)透気性支持体上に、インク受容層形成用塗工液を塗工してインク受容層を形成する工程。
2)インク受容層上に、最表層形成用塗工液を用いて最表層を形成する工程。
また、この製造方法は、上記工程の他に、以下の工程を有することもできる。
透気性支持体を用意する工程(透気性支持体の作製工程)。透気性支持体を巻芯に巻き取る工程。透気性支持体上にバックコート層を形成する工程。インク受容層形成用塗工液を調製する工程。最表層形成用塗工液を調製する工程。
また、上記製造方法では、各工程(例えば、インク受容層形成用塗工液を調製する工程、および、最表層形成用塗工液を調製する工程)を順次または並行して行っても良く、さらに、各工程(例えば、工程1)を複数回行っても良い。
以下、記録媒体の製造方法の各工程について説明する。
(透気性支持体の作製工程)
透気性支持体として、例えば、基紙と、下引き層とからなる基材を用いる場合は、例えば、基紙を作製する工程と、基紙上に下引き層を設ける工程とを含む製造方法により透気性支持体を得ることができる。
・基紙を作製する工程(抄紙工程)
基紙の作製方法としては、一般的に用いられている抄紙方法を適用することができる。抄紙装置としては、例えば長網抄紙機、丸網抄紙機、円胴、ツインワイヤーなどが挙げられる。基紙の表面平滑性を高めるために、抄紙工程中又は抄紙工程後に、熱及び圧力を加えて基紙の表面処理(表面処理工程)を行っても良い。具体的な表面処理方法としては、マシンカレンダーやスーパーカレンダーといったカレンダー処理が挙げられる。
・下引き層形成工程
基紙上に下引き層を形成する方法としては、例えば以下の方法を挙げることができる。まず、下引き層を形成するための塗工液を調製する。そして、基紙上に調製した塗工液を塗工及び乾燥することで、基紙上に下引き層を形成することができる。なお、塗工液の塗工方法としては、カーテンコーター、エクストルージョン方式を用いたコーター、スライドホッパー方式を用いたコーターなどを用いることができる。なお、塗工時に、塗工液を加温してもよい。また、塗工後の乾燥方法としては、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤーなどの熱風乾燥機を使用する方法や、赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波などを利用した乾燥機を使用する方法などが挙げられる。
(透気性支持体の巻き取り工程)
生産効率の観点から、上記のようにして作製した透気性支持体上にインク受容層を形成する前に、得られた透気性支持体を巻芯にロール状に巻き取る工程を有することが好ましい。巻芯は、紙変形防止及び生産効率の観点から、直径が50mm以上300mm以下のものが好ましく用いられる。また、巻き取る際の張力としては、紙変形防止の観点から、50N/m以上800N/m以下が好ましい。なお、巻き取る際の張力は、巻き始めから巻き終わりまで一定でもよい。また、巻き始めの圧力集中を緩和するために、巻き始めから巻き終わりにかけて徐々に張力を低下させてもよい。
(バックコート層形成工程)
本発明の記録媒体において、透気性支持体上にバックコート層を形成する方法としては、例えば以下の方法を挙げることができる。まず、バックコート層を形成するための塗工液を調製する。そして、透気性支持体上に調製した塗工液を塗工及び乾燥することで、透気性支持体上にバックコート層を形成することができる。なお、塗工液の塗工方法及び塗工後の乾燥方法としては、下引き層を形成する際の方法を同様に用いることができる。なお、塗工時に、塗工液を加温してもよい。
(インク受容層形成用塗工液の調製工程)
無機粒子、ならびに、必要に応じて、バインダー、架橋剤およびその他の添加剤を含むインク受容層形成用塗工液(例えば、第1のインク受容層形成用塗工液)を調製する。なお、上述したように、透気性支持体上に複数のインク受容層を設ける場合は、その複数のインク受容層の組成は同一であっても良いし、異なっていても良い。このため、各インク受容層に応じた塗工液をそれぞれ調製する。
(インク受容層形成工程(工程1))
透気性支持体上(下引き層を形成した場合には、下引き層上)に、調整したインク受容層形成用塗工液を塗工及び乾燥することで、インク受容層を形成する。なお、支持体上に複数のインク受容層を形成する場合は、各層を順次形成しても良いし、複数の層を同時に形成しても良い。
インク受容層形成用塗工液の塗工方法および塗工後の乾燥方法としては、上述したバックコート層等に用いることのできる方法を同様に使用することができる。
(最表層形成用塗工液の調製工程および最表層形成工程(工程2))
コロイダルシリカおよびポリエチレン、ならびに、必要に応じて、界面活性剤を含む最表層形成用塗工液を調製する。
次に、支持体上に積層されたインク受容層のうち、支持体から最も離れた位置に配されるインク受容層(第1のインク受容層)表面に、最表層形成用塗工液を用いて最表層を形成する。その際、本発明では、光沢感の観点から、キャスト処理方法を用いて、記録媒体(最表層)を形成することが好ましい。以下にキャスト処理方法について詳しく説明する。
(キャスト処理方法)
一般に、キャスト処理とは、鏡面を有するキャストドラム、鏡面仕上げした金属板、プラスチックシート、フィルム、およびガラス板等に、塗工層を圧接して乾燥し、鏡面を塗工層上に写し取ることにより、平滑で光沢のある塗工層表面を得る処理のことである。なお、鏡面を有するキャストドラムとしては、例えば、鏡面仕上げした金属、プラスチック、および、ガラス等のドラムが挙げられる。
ここで、加熱した鏡面ドラムを利用するキャスト加工により、記録媒体表面に高光沢を付与する方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
・最表の塗工層(最表層)用塗工液を第1のインク受容層上に塗工して、この塗工液が湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧着および乾燥して仕上げる方法(直接法)。
・支持体上に塗工した最表の塗工層(第1のインク受容層)を一旦乾燥後、その塗工層を最表層形成用塗工液によって再湿潤させて、加熱された鏡面ドラムに圧着および乾燥して仕上げる方法(リウェット法)。
・第1のインク受容層上の最表の塗工層(最表層)をゲル化してゲル状塗工層とし、加熱された鏡面ドラムに圧着・乾燥して仕上げる方法(凝固法)。
・加熱された鏡面ドラムに直接最表の塗工層(最表層)用塗工液を塗工し、乾燥させて鏡面ドラム上にこの最表の塗工層を形成する。その後、第1のインク受容層上にこの鏡面ドラムを圧接し、この最表の塗工層を転移させて仕上げる方法(プレキャスト法)。
しかしながら、本発明の記録媒体は、光沢感の観点から、リウェット法を用いることが好ましい。具体的には、透気性支持体上に第1のインク受容層を形成後、そのインク受容層表面に、最表層形成用塗工液(リウエット液)を供給して、第1のインク受容層を再湿潤させた状態でキャスト処理を行うことによって最表層(光沢層)を形成することが好ましい。以上より、本発明の記録媒体は、リウェット法キャスト紙であることが好ましい。
リウェット液の付与方法としては、特に限定されず、第1のインク受容層がキャストドラムに圧着される前にリウェット液が第1のインク受容層表面に付与されれば良い。また、キャストドラムの加熱温度は、光沢感の観点から、90℃以上130℃以下が好ましく、90℃以上110℃以下がより好ましい。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。以下では、記録媒体としてインクジェット記録媒体を作製した。しかしながら、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の記載において、特に断りのない限り、「部」とは「質量部」を意味する。
(実施例1)
[記録媒体の作製]
<基紙の作製>
以下の原料を混合し、固形分濃度が3.0質量%となるように水を加えて、紙料を得た。
(原料)
・LBKP(カナダ標準濾水度が450mLCSF) 80部、
・NBKP(カナダ標準濾水度が480mLCSF) 20部、
・カチオン化澱粉 0.60部、
・重質炭酸カルシウム 10部、
・軽質炭酸カルシウム 15部、
・アルキルケテンダイマー 0.10部、
・カチオン性ポリアクリルアミド 0.030部。
次いで、上記紙料を長網抄紙機で抄造し、3段のウエットプレスを行った後、多筒式ドライヤーで乾燥した。その後、サイズプレス装置で乾燥後の固形分が1.0g/mとなるように酸化澱粉水溶液を含浸、乾燥させ、更に、マシンカレンダー仕上げをして、坪量が170g/m、ステキヒトサイズ度100秒、透気度50秒、ベック平滑度30秒、ガーレー剛度11.0mN、膜厚が100μmの基紙を作製した。
<下引き層用塗工液の調製>
純水380g中に、炭酸カルシウム OPACARB A40(商品名、スペシャリティミネラルズ社製)固形分100g、および、スチレンブタジエンラテックス CP692NA(商品名、ダウ社製)固形分20gを添加した。その後、ミキサーで30分間撹拌し、下引き層用塗工液1を調製した。
<インク受容層用塗工液の調製>
(無機粒子分散液1の調製)
純水160.0g中に、アルミナ水和物DISPERAL HP14(商品名、サソール製)固形分40.0g、および、メタンスルホン酸固形分0.6gを添加した。その後、ミキサーで30分間撹拌し、無機粒子としてアルミナ水和物を含有する無機粒子分散液1(固形分の含有量は20.0質量%)を調製した。無機粒子分散液1中のアルミナ水和物の平均二次粒子径は130nmであった。
(インク受容層用塗工液1の調製)
上記で調製した無機粒子分散液1と、固形分濃度8.0質量%のポリビニルアルコール水溶液とを、アルミナ水和物(100質量%)に対してポリビニルアルコールが7.0質量%となるように混合した。その際、ポリビニルアルコール水溶液としては、商品名;PVA235、クラレ製、粘度平均重合度:3500、ケン化度:88mol%を使用した。その後、ホウ酸濃度が3.0質量%のホウ酸水溶液を、ポリビニルアルコール(100質量%)に対してホウ酸が16.4質量%となるように混合することで、インク受容層用塗工液1を得た。
<リウェット液の作製>
純水中に、以下の原料を以下の濃度となるように添加し、その後、ミキサーで15分間撹拌し、リウェット液1を調製した。
コロイダルシリカ スノーテックスAK-L(ST−AK−L、カチオン性)(商品名、日産化学社製)を固形分濃度で0.25質量%。
ポリエチレンエマルション ポリロンL−788(商品名、東邦化学社製)を固形分濃度で0.05質量%。
カチオンポリマー エソミンHT−20(商品名、ライオン社製)をポリエチレン(100質量%)に対して15質量%の濃度。
<支持体の作製>
上記基紙のおもて面に、上記で調製した下引き層用塗工液を、乾燥塗工量が20(g/m)となるように塗工した。更に、塗工後、100℃の熱風で乾燥し、基紙上に下引き層を形成し、支持体を作製した。この支持体のJIS P 8117 : 2009で規定される王研式透気度試験機による透気抵抗度は2500秒であった。
<バックコート層の作製>
上記支持体の裏面(下引き層が設けられた面と反対側の面)に、上記で調製した下引き層用塗工液を乾燥塗工量が20(g/m)となるように塗工した。更に、塗工後、100℃の熱風で乾燥し、支持体の裏面にバックコート層を形成した。
<インク受容層の作製>
上記下引き層上に、上記で調製したインク受容層用塗工液1を乾燥塗工量が20(g/m)となるように塗工した。更に、塗工後、100℃の熱風で乾燥し、下引き層上にインク受容層を1層形成した。
<最表層の作製>
上記インク受容層上に、上記で調製したリウェット液1液をWET塗工量20(g/m)で塗工し、このインク受容層が湿潤状態にある間に、100℃の鏡面ドラムに圧着させ、最表層(光沢層)を設けた。なお、この最表層における、ポリエチレンの乾燥塗工量は、0.010g/mであり、コロイダルシリカの乾燥塗工量は、0.05g/mであった。
以上より、実施例1のインクジェット記録媒体を得た。
(実施例2〜14および比較例1〜4)
最表層の構成が表1のようになるように、リウェット液の処方を調整した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録媒体を作製した。
なお、実施例14および比較例3では、コロイダルシリカとして、スノーテックスO(ST−O)(商品名、日産化学社製、アニオン性)を使用した。ポリエチレンについては、いずれの例についても実施例1と同様のものを使用した。
[評価]
各例より得られたインクジェット記録媒体に対して、以下の項目について評価を行った。各評価結果を表1に示す。
(静摩擦係数μ)
JIS P8147:1994「紙及び板紙の摩擦係数試験方法」(水平方法)に基づいて、作製したインクジェット記録媒体表面の静摩擦係数μを測定した。試験は表面(最表層面)同士、且つ縦目同士の組み合わせで行った。尚、試験片の移動速度は20mm/秒とした。
(搬送性)
キヤノン製インクジェットプリンタ(商品名:PIXUS MG6130)に作製したインクジェット記録媒体を20枚セットした。そして、温度:23℃、相対湿度:50%の環境下と、温度:30℃、相対湿度:80%の環境下とでそれぞれ、20枚のインクジェット記録媒体の連続印字を行い、重送現象の発生を確認し、以下の基準に基づき搬送性を評価した。
(評価基準)
3:どちらの環境下においても重送現象が全く発生しない。
2:温度:20℃、相対湿度:50%の環境下では重送現象が発生しないが、温度:30℃、相対湿度:80%の環境下で重送現象が発生する。
1:どちらの環境下においても重送現象が発生する。
(光沢均一感)
白紙の状態と、黒ベタ画像を印刷した状態とで、作製したインクジェット記録媒体の光沢均一感を以下の基準に基づき目視で評価した。
(評価基準)
4:白紙の状態でも黒ベタ画像でも光沢ムラが全く見られない。
3:白紙の状態では光沢ムラが見られず、黒ベタ画像では光沢ムラが見られる。
2:白紙の状態でわずかに光沢ムラが見られる。
1:白紙の状態でも容易に光沢ムラが見られる。
(耐傷性)
搬送性の評価に用いた上記インクジェットプリンタについて、搬送ローラーの圧力を2.5kgf(24.5N)以上3.0kgf(29.4N)以下まで調整できるように改造した。この改造したインクジェットプリンタを用いて、搬送ローラーの2.5〜3.0kgfの各圧力において、作製したインクジェット記録媒体全面に、ブラックのベタ画像(記録デューティが100%)を記録した。記録後のインクジェット記録媒体について、搬送ローラーによる搬送傷の発生の有無を目視で観察し、以下の評価基準に基づき、インクジェット記録媒体の耐傷性を評価した。
(評価基準)
5:搬送ローラーの圧力が3.0kgfの段階でも、搬送傷が観察されない。
4:搬送ローラーの圧力が2.8kgfの段階までは搬送傷は観察されないが、2.9kgfまたは3.0kgfの段階で搬送傷が観察される。
3:搬送ローラーの圧力が2.7kgfの段階までは搬送傷は観察されないが、2.8kgfの段階で搬送傷が観察される。
2:搬送ローラーの圧力が2.5kgfの段階では搬送傷は観察されないが、2.6kgfまたは2.7kgfの段階で搬送傷が観察される。
1:搬送ローラーの圧力が2.5kgfの段階で既に搬送傷が観察される。
Figure 2016215467

Claims (8)

  1. 透気性支持体と、無機粒子を含有するインク受容層と、コロイダルシリカ及びポリエチレンを含有する最表層と、
    を有する記録媒体であって、
    JIS P 8147:1994に規定される水平法によって測定される、該記録媒体表面の静摩擦係数が0.60以下である、ことを特徴とする記録媒体。
  2. 前記コロイダルシリカが、球状コロイダルシリカである、請求項1に記載の記録媒体。
  3. 前記最表層における前記ポリエチレンの乾燥塗工量が、0.01g/m以上1.0g/m以下である、請求項1または2に記載の記録媒体。
  4. 前記最表層における前記コロイダルシリカの乾燥塗工量が、0.01g/m以上0.5g/m以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の記録媒体。
  5. 前記最表層における、前記コロイダルシリカと前記ポリエチレンとの固形分含有量の質量比(コロイダルシリカの固形分含有量/ポリエチレンの含有量)が、0.01以上5.0以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の記録媒体。
  6. 前記最表層の厚みが、0.01μm以上1.5μm以下である、請求項1から5のいずれか一項に記載の記録媒体。
  7. リウェット法キャスト紙である、請求項1から6のいずれか一項に記載の記録媒体。
  8. 前記最表層が、カチオン性界面活性剤を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の記録媒体。
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