以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1ついて説明する。なお、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3は、遊技機1の部分平面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。遊技者は、後述するレバー32の操作角度を調整することで遊技球の発射力を調整し、小さな発射力で遊技領域20の左側領域に向けて遊技球を発射する(以下、左打ちという)ことができるとともに、より大きな発射力で遊技領域20の右側領域に向けて遊技球を発射する(以下、右打ちという)ことができる。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。なお、画像表示部6は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向および流下経路を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、振分装置28(第1始動口21、第2始動口22a)、第2始動口22b、ゲート25、大入賞口23、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
振分装置28は、左打ちされた遊技球が流下する経路の途上に位置するように遊技領域20の中央下領域に配置され、ゲート25および第2始動口22bは、右打ちされた遊技球が流下する経路の途上に位置するように遊技領域20の右領域に配置されている。また、遊技くぎや仕切り板等の規制部材(不図示)により、遊技球の流下可能な経路は規制されており、左打ちされた遊技球は、ゲート25の通過、および第2始動口22bへ入賞できないように規制されており、右打ちされた遊技球は、振分装置28の後述する振分入賞口29へ入賞できないように規制されている。このため、遊技者は、振分入賞口29へ遊技球を入賞させるのか、第2始動口22bへ遊技球を入賞させるのか、その目的に応じて、左打ちおよび右打ちを使い分けることになる。なお、大入賞口23は、左打ちされた遊技球、および右打ちされた遊技球がともに流下可能な経路途上に位置するように配置されているため、左打ちによっても右打ちによっても大入賞口23へ遊技球を入賞させることができる。
次に、振分装置28の構成について説明する。振分装置28は、第1始動口21、第2始動口22a、振分入賞口29、振分部材30a、停止部材30bを備え、振分入賞口29に入賞した遊技球を、第1始動口21および第2始動口22aのいずれかの始動口に振り分ける。
振分部材30aは、等間隔に3枚の羽根部材が配置された水車状の回転体であり、この羽根部材の1つに遊技球が乗ることにより付勢されて回転する。そして、回転した振分部材30aは、その羽根部材の一部が停止部材30bに接触することによりその回転が停止される。具体的には、図1に示すように、羽根部材の一部が停止部材30bの右側に接触して停止している第1状態のとき、振分部材30aは、停止部材30bにより、これ以上時計回りに回転することができない。そして、この第1状態のときに、遊技球が振分入賞口29に入賞すると、第1状態における羽根部材の姿勢により、その遊技球は振分部材30aの左側へ誘導され、羽根部材がこの遊技球によって付勢されることにより、振分部材30aが反時計回りに回転する。このとき、振分部材30aの左側に誘導された遊技球は、第1始動口21に入賞し、振分部材30aは、羽根部材の一部が停止部材30bの左側に接触して停止する第2状態(図1に示す振分部材30aの姿勢を左右反転した状態)に姿勢を変化させる。この第2状態のとき、振分部材30aは、停止部材30bにより、これ以上反時計回りに回転することができない。そして、この第2状態のときに、遊技球が振分入賞口29に入賞すると、第2状態における羽根部材の姿勢により、その遊技球は振分部材30aの右側へ誘導され、羽根部材がこの遊技球によって付勢されることにより、振分部材30aが時計回りに回転する。このとき、振分部材30aの右側に誘導された遊技球は、第2始動口22aに入賞し、振分部材30aは、再び第1状態に姿勢を変化させる。このように、振分部材30aは、遊技球が振分入賞口29に入賞する毎に、その姿勢を第1状態と第2状態との間で交互に切り替える。このため、振分入賞口29に入賞した遊技球は、第1始動口21と第2始動口22aに交互に入賞することとなる。
第1始動口21および第2始動口22a、22bは、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(大入賞口23)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22a、22bは、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22bは、遊技領域20の右領域に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると、第2始動口22bの入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22bへ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと、第2始動口22bの入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22bへ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
大入賞口23は、振分装置28の下側中央に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、16回)だけ繰り返す。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22a、22b、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22a、22bに遊技球が1個入賞すると3個の賞球、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、および皿39等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図3参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22a、22bに遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22a、22bに遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22a、22bに遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(通常状態、時短状態等)を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37および演出キー38が設けられている。
演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、演出キー38の中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22a、22bに遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22a、22bへ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば、16回)だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部100は、大入賞口23が開閉する開閉時間間隔を制御する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄が表示器4に変動表示されて停止表示される時間と言ってもよい)、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22a、22b、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、大入賞口スイッチ114、大入賞口開閉部115、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22a、22bへ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口スイッチ114は、大入賞口23へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、大入賞口23を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。
また、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22a、22bへの遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400は、演出ボタン37および演出キー38が接続され、遊技者が押下する操作に応じて演出ボタン37および演出キー38からそれぞれ出力される操作データを取得する。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力や検出結果に応じて演出内容を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、およびRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8や枠ランプ36の発光、および可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた可動役物7の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7の動作を制御する。
[本実施形態における遊技状態の概要]
次に、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、低確状態と、高確状態と、電サポ状態と、時短状態と、大当り遊技状態とが少なくとも存在する。低確状態とは、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(たとえば1/300)に設定されている遊技状態である。高確状態とは、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率よりも高確率(たとえば1/50)に設定されている遊技状態である。電サポ状態とは、例えば普通図柄抽選の当選確率が上がり(例えば10/10:低確率は1/10)、かつ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間開放されるように制御されることによって、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22bに遊技球が頻繁に入球(入賞)し易くなる遊技状態である。時短状態とは、特別図柄抽選の実行間隔が短縮される遊技状態である。大当り遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当りして)大入賞口23が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。本実施形態では、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとして、以下では、電サポ状態かつ時短状態のことを、まとめて時短状態という。この時短状態においては、第2始動口22bへ遊技球が入賞し易くなるため、遊技球が殆ど減ることなく短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。このため、時短状態は、遊技者にとって有利な遊技状態である。したがって、遊技者は、右打ちと左打ちを使い分けて、時短状態においては、右打ちを行うことにより連続して第2始動口22bへ遊技球を入賞させる一方で、時短状態ではない状態(非時短状態)においては、電動チューリップ27により閉鎖された第2始動口22bではなく、振分入賞口29を狙って左打ちを行うことにより第1始動口21および第2始動口22aに交互に遊技球を入賞させる。なお、大当り遊技状態は、他の遊技状態と併存することは無いが、低確状態または高確状態と、時短状態または非時短状態とは、互いに併存する場合がある。以下では、低確状態かつ非時短状態のことを通常状態といい、低確状態かつ時短状態のことを低確/時短状態といい、高確状態かつ非時短状態のことを潜伏状態といい、高確状態かつ時短状態のことを高確/時短状態という。
[本実施形態における大当り遊技の概要]
次に、本実施形態における特別図柄抽選の大当り遊技の概要について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る特別図柄抽選の大当り内訳の一例を説明するための図である。図5の(1)は、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選の大当り内訳を示し、図5の(2)は、第2始動口22a、22bへの遊技球入賞による第2特別図柄抽選の大当り内訳を示す。図5の(1)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞による第1特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りAの当選確率が50%であり、大当りBの当選確率が10%であり、大当りCの当選確率が40%である。また、図5の(2)に示すように、第2始動口22a、22bへの遊技球入賞による第2特別図柄抽選の大当り内訳は、大当りDの当選確率が50%であり、大当りAの当選確率が50%である。ところで、前述したように時短状態においては、遊技者は右打ちを行うことにより、遊技球を第2始動口22bへ入賞させる。このため、時短状態において大当りした場合には、原則的に図5の(2)に示す大当り内訳に基づいて大当りの種類が選択される。一方、非時短状態においては、遊技者は左打ちを行うことによって、遊技球を振分入賞口29へ入賞させる。このため、遊技球は第1始動口21と第2始動口22aに交互に入賞する(つまり、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選が交互に実行される)ことになるが、後述するように、本実施形態では、第1特別図柄抽選の保留を示す保留画像と、第2特別図柄抽選の保留を示す保留画像とは、同一の表示態様(例えば白色の保留球)で表示されるため、一見して区別がつかず、遊技者は、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選のいずれに基づいて大当りしたかが判らない。このため、遊技者の感覚としては、振分入賞口29への遊技球入賞による大当り内訳は、図5の(3)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞に基づく大当り内訳(図5の(1)参照)と、第2始動口22aへの遊技球入賞に基づく大当り内訳(図5の(2)参照)とを平均した内訳となる。
次に、図5の(4)を参照して、各大当りに当選した場合の大当り遊技について説明する。大当りAに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(以下、単に「R」と記載する場合がある)のラウンド遊技が開始される。1Rにおいて、大入賞口23に遊技球が10個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、大入賞口23が開状態から閉状態にされて1Rのラウンド遊技が終了する。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間(例えば2秒間)が設けられた後に、1Rと同様に大入賞口23が開放されてから2Rのラウンド遊技が開始され、大入賞口23が閉鎖されて2Rのラウンド遊技が終了する。以後同様に、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計4回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約500球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから74回転終了するまで(つまり、特別図柄抽選が74回実行されて表示器4に特別図柄が74回変動表示されてから停止表示されるまで)の間、高確状態に制御され、大当り遊技が終了してから70回転終了するまで時短状態に制御される。すなわち、大当り遊技が終了してから70回転終了するまでは、高確/時短状態に制御され、71回転〜74回転目までは潜伏状態に制御され、75回転目以降は通常状態に制御されることとなる。
大当りBに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて極めて短時間(例えば0.1秒)経過すると大入賞口23が開状態から閉状態にされるラウンドが、インターバル期間を挟んで所定回数(例えば4回)実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。つまり、この大当り遊技の間には、大入賞口23は瞬間的にしか開放されないため、遊技球が大入賞口23に入ることは殆どなく、遊技者は、この大当り遊技の間に実質的に賞球を得ることはできない。その後、遊技状態は、大当りAに当選した場合と同様に、大当り遊技が終了してから70回転終了するまでは、高確/時短状態に制御され、71回転〜74回転目までは潜伏状態に制御され、75回転目以降は通常状態に制御される。
大当りCに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて極めて短時間(例えば0.1秒)経過すると大入賞口23が開状態から閉状態にされるラウンドが、インターバル期間を挟んで所定回数(例えば4回)実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。つまり、この大当り遊技の間には、大入賞口23は瞬間的にしか開放されないため、遊技球が大入賞口23に入ることは殆どなく、遊技者は、この大当り遊技の間に実質的に賞球を得ることはできない。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから74回転終了するまで潜伏状態に制御され、75回転目以降は通常状態に制御される。なお、大当りCは、大当り遊技後に潜伏状態に制御されることから、以下では、大当りCのことを潜伏当りということがある。
大当りDに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計16回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約2000球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当りAに当選した場合と同様に、大当り遊技が終了してから70回転終了するまでは、高確/時短状態に制御され、71回転〜74回転目までは潜伏状態に制御され、75回転目以降は通常状態に制御される。
なお、本実施形態では、低確状態において時短状態は併存しないため、時短状態は、すなわち、高確/時短状態となる。また、本実施形態では、特別図柄抽選に当選しなかった場合(つまりハズレである場合)において、所定の確率(例えば1/200)で当選する「小当り」を設けている。この「小当り」に当選した場合には、小当り遊技として、大当りCに当選したかのような演出が行われ、かつ、大当りCに当選した場合と同様に大入賞口23が開閉制御される。このことによって、遊技者に対して、実際は「小当り」であっても、大当りCに当選(潜伏当り)したかもしれないという期待感を抱かせ、遊技の興趣性を向上させることができる。なお、この「小当り」は、大当りCに当選したかの如くみせるものであるため、大当りCの内訳が設けられている第1始動口21への遊技球入賞に基づく特別図柄抽選(第1特別図柄抽選)の場合のみ、当選し得るものとしてもよい。あるいは、本実施形態では、第1特別図柄抽選の保留を示す保留画像と第2特別図柄抽選の保留を示す保留画像の表示態様が同一であり、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選のいずれに基づいて大当りまたは小当りしたかが判らないため、「小当り」は、第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選の両方において当選し得るものとしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1が実行する処理フローについて説明する。
[メイン制御部100によるメイン処理]
まず、図6を参照しつつ、メイン制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。なお、このメイン処理は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると開始され、メイン制御部100が起動している間、継続的に実行される。
図6のステップS101において、まず、CPU101は、1000ms待機して、処理はステップS102に移る。
ステップS102において、CPU101は、RAM103へのアクセスを許可して、処理はステップS103に移る。
ステップS103において、CPU101は、不図示のRAMクリアスイッチが「ON」であるか否かを判定する。ステップS103での判定がYESの場合、処理はステップS104に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS107に移る。
ステップS104において、CPU101は、RAMクリアを行う。ここで、RAMクリアは、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、RAM103に格納されている各種情報(例えば遊技状態を示す情報)を所定の初期状態とすることである。その後、処理はステップS105に移る。
ステップS105において、CPU101は、RAMクリア時の作業領域を設定し、処理はステップS106に移る。
ステップS106において、CPU101は、周辺部の初期設定を行う。ここで、周辺部とは、演出制御部400や払出制御部300等である。周辺部の初期設定は、それぞれの制御部に対して、初期設定の実行を指示する初期設定コマンドを送信することによって行われる。その後、処理はステップS110に移る。
ステップS107において、CPU101は、バックアップフラグが「ON」であるか否かを判定する。なお、バックアップフラグとは、電源遮断時にバックアップデータの生成が正常に完了した場合、オンになるフラグであり、生成したバックアップデータに関連付けて、当該バックアップデータが有効であることを示すフラグである。ステップS107での判定がYESの場合、処理はステップS108に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS104に移る。
ステップS108において、CPU101は、チェックサムが正常であるか否かを判定する。ステップS108での判定がYESの場合、処理はステップS109に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS104に移る。
ステップS109において、CPU101は、後述する復旧処理(図8参照)を実行し、処理はステップS110に移る。
ステップS110において、CPU101は、内蔵されているCTC(タイマカウンタ)の周期(例えば4ms)を設定する。なお、CPU101は、ここで設定された周期を用いて後述するタイマ割込処理(図9参照)を実行する。その後、処理はステップS111に移る。
ステップS111において、CPU101は、後述する電源遮断監視処理(図7参照)を実行し、処理はステップS112に移る。
ステップS112において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを禁止する設定を行い、処理はステップS113に移る。
ステップS113において、CPU101は、初期値乱数を更新し、処理はステップS114に移る。
ステップS114において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを許可する設定を行い、処理がステップS111に戻される。すなわち、CPU101は、ステップS111〜ステップS114の処理を繰り返し実行する。
[メイン制御部100による電源遮断監視処理]
図7は、図6のステップS111における電源遮断監視処理の詳細フローチャートである。図7のステップS1111において、CPU101は、割込処理を禁止し、処理はステップS1112に移る。
ステップS1112において、CPU101は、不図示の電源部から電源遮断信号が入力されたか否かに基づいて、パチンコ遊技機1に対する電源供給が遮断されたか否かを判定する。ステップS1112での判定がYESの場合、処理はステップS1114に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1113に移る。
ステップS1113において、CPU101は、割込処理を許可し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図6のステップS112に移る)。
一方、ステップS1114において、CPU101は、CPU101に対して各種情報が入出力される出力ポートをクリアし、処理はステップS1115に移る。
ステップS1115において、CPU101は、現在の遊技機1の遊技状態等に基づいて、バックアップデータをRAM103に作成後、RAM103の内容からチェックサムを作成してRAM103に格納する。なお、この処理は、メイン制御部100に供給される電源の電源遮断により電源電圧が低下し始めたことを検出してから(ステップS1112で「YES」と判定されてから)電源電圧が「0」になるまでの期間に行われる。この処理によって、電源が遮断される直前の遊技状態情報等がRAM103に記憶される。その後、処理はステップS1116に移る。
ステップS1116において、CPU101は、バックアップフラグを「ON」に設定し、処理はステップS1117に移る。
ステップS1117において、CPU101は、RAM103へのアクセスを禁止し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図6のステップS112に移る)。
[メイン制御部100による復旧処理]
図8は、図6のステップS109における復旧処理の詳細フローチャートである。まず、図8のステップS1091において、CPU101は、復旧時におけるRAM103の作業領域を設定し、処理はステップS1092に移る。
ステップS1092において、CPU101は、RAM103の情報を参照して、電源遮断時における遊技状態等に関する情報を確認し、当該情報を含めた復旧通知コマンドを演出制御部400に対して送信する。このように、CPU101は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が復旧したことを通知するために、電源遮断時の状態を示す復旧通知コマンドを演出制御部400へ送信する。なお、電源供給が遮断されたときに特別図柄の変動表示中であった場合には、CPU101は、電源供給が復旧した後の特別図柄の変動時間の残り時間を示す情報を含む復旧通知コマンドを演出制御部400へ送信する。このステップS1092の処理により、演出制御部400は、電源遮断前の遊技状態等を確認することができる。
ステップS1093において、CPU101は、周辺部の設定を行い、処理はステップS1094に移る。
ステップS1094において、CPU101は、バックアップフラグを「OFF」に設定し、復旧処理を終了する(処理は図6のステップS110に移る)。
[メイン制御部のタイマ割り込み処理]
次に、メイン制御部100において実行されるタイマ割込処理について説明する。図9は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図9を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源遮断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図9に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図9以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類(例えば、図5に示す大当りAや大当りB)を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図11のステップS407の処理で使用される。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動に同期して実行される報知演出(変動演出)の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図11のステップS408の処理で使用される。ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS2の始動口スイッチ(SW)処理やステップS3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するステップS4の特別図柄処理やステップS5の普通図柄処理で使用される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では299)に達した後は再び0に戻る。
次に、ステップS2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視し、いずれかのスイッチがONとなった時点(第1始動口スイッチ111a又は第2始動口スイッチ111bから遊技球の検出信号が出力された時点)で、第1特別図柄抽の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図10を参照して後に詳述する。
次に、ステップS3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視し、ゲートスイッチ113がONとなった時点(ゲートスイッチ113から遊技球の検出信号が出力された時点)で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄の表示処理や、演出制御部400へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図11を参照して後に詳述する。
次に、ステップS5において、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。具体的には、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、通常状態では10秒に設定し、時短状態では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、通常状態では低確率(1/10)に設定し、時短状態では高確率(10/10)に上昇させる。
次に、ステップS6において、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)等に、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23に所定の開閉動作を行わせ、また、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等するための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行され、遊技者は多量の賞球を獲得可能となる。この大入賞口処理については、図12及び図13を参照して後に詳述する。
次に、ステップS7において、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、通常状態では電動チューリップ27を極短期間(0.10秒間を1回)開放制御し、時短状態では電動チューリップ27を長期間(2.00秒間を3回)開放制御する。なお、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22bに遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22bに遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、ステップS8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS9において、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理、ステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理、ステップS8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。
[始動口スイッチ処理]
図10は、図9のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図9のステップS2における始動口スイッチ処理について、図10を参照して説明する。
まず、ステップS201において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの検出信号の有無に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ111aがONになったか否かを判定する。ステップS201での判定がYESの場合、処理はステップS202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS202において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。ステップS202での判定がYESの場合、処理はステップS203に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS203において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS204に移る。
ステップS204において、CPU101は、第1特別図柄抽選に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セット(遊技情報)を、第1特別図柄抽選に使用される乱数のセットであることを示すフラグ情報(第1フラグ)と関連付けて、時系列順でRAM103の保留情報記憶領域に格納する。なお、保留情報記憶領域には、第1特別図柄抽選に使用される乱数のセット(以下、第1遊技情報ということがある)、および第2特別図柄抽選に使用される乱数のセット(以下、第2遊技情報ということがある)が時系列順に記憶され、いずれの遊技情報であるかは、関連付けられたフラグ情報に基づいて判定される。そして、前述したように、非時短状態においては、原則的に、第1始動口21への遊技球入賞と第2始動口22aへの遊技球入賞は交互に起こるため、第1遊技情報と第2遊技情報は時系列順に交互に記憶されることとなる。なお、後述する図11のステップS406の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記第1遊技情報は、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS204の処理によって取得された直近3回の上記第1遊技情報が、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS205に移る。
ステップS205において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS204の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の第1遊技情報(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の第1遊技情報)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かや、リーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出(保留変化演出)を実行するために必要な判定を、後述する図11のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS206に移る。
ステップS206において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、ステップS205の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第1保留数増加コマンドが、図9のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第1特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第1特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理はステップS207に移る。
ステップS207において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの検出信号の有無に基づいて、第2始動口22a、22bに遊技球が入賞して第2始動口スイッチ111bがONになったか否かを判定する。ステップS207での判定がYESの場合、処理はステップS208に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS208において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。ステップS208での判定がYESの場合、処理はステップS209に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS209において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS210に移る。
ステップS210において、CPU101は、第2特別図柄抽選に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セット(第2遊技情報)を、第2特別図柄抽選に使用される乱数のセットであることを示すフラグ情報(第2フラグ)と関連付けて、時系列順でRAM103の保留情報記憶領域に格納する。なお、前述したように、非時短状態においては、RAM103の保留情報記憶領域には、第1遊技情報と第2遊技情報とが時系列順に交互に記憶されるが、時短状態においては、原則的に第2始動口22bへの遊技球入賞が連続して起こるため、RAM103の保留情報記憶領域には、第2遊技情報が連続して記憶されることになる。また、後述する図11のステップS404の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U2の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記第2遊技情報は、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U2の値が「3」の場合、直近3回のステップS210の処理によって取得された直近3回の上記第2遊技情報が、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS211に移る。
ステップS211において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS210の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の第2遊技情報(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の第2遊技情報)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かや、リーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出(保留変化演出)を実行するために必要な判定を、後述する図11のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS212に移る。
ステップS212において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、ステップS211の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第2保留数増加コマンドが、図9のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第2特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第2特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理は図9のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
[特別図柄処理]
図11は、図9のステップS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図11を参照して、図9のステップS4における特別図柄処理について説明する。
まず、ステップS401において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)または小当り遊技中であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中または小当りに当選した場合の小当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS401での判定がYESの場合、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402に移る。
ステップS402において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ステップS402での判定がYESの場合、処理はステップS411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS403に移る。
ステップS403において、CPU101は、RAM103の保留情報記憶領域に、第1特別図柄抽選の保留または第2特別図柄抽選の保留があるか否か(すなわち、第1遊技情報または第2遊技情報が記憶されているか否か)を判定する。ステップS403での判定がYESの場合、処理はステップS404に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いとみなして、処理はステップS415に移る。
ステップS404において、CPU101は、RAM103の保留情報記憶領域に記憶されている保留のうち、最先に記憶された保留が第1特別図柄抽選の保留であるか否か(すなわち、第1遊技情報が最先に記憶されているか否か)を判定する。ステップS404での判定がYESの場合、処理はステップS405に移り、この判定がNOの場合(すなわち、最先に記憶された保留が第2特別図柄抽選の保留である場合)、処理はステップS406に移る。
ステップS405において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103の保留情報記憶領域に格納されている図10のステップS204によって取得されて格納された第1遊技情報のうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
ステップS406において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103の保留情報記憶領域に格納されている図10のステップS210によって取得されて格納された第2遊技情報のうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
以上のステップS403〜S406の処理によって、第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選が、保留された順に順次実行されることとなる。
ステップS407において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、ステップS404の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS404の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、ステップS406の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS406の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄(小当りの場合には小当りの種類を表す小当り図柄)を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、今回の大当りの種類(例えば、図5に示す大当りAや大当りB)を判定する。そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。その後、処理はステップS408に移る。
ステップS408において、CPU101は、変動パターン選択処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で大当りと判定した場合、ROM102に記憶されている変動パターン乱数テーブルを参照することによって、この大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が、何れの所定値(大当り発生時の変動パターン決定用の所定値)と一致するかを判定し、変動パターン(特別図柄の変動時間:報知演出の実行時間とも言える)を決定する。なお、本実施形態では、一例として、大当りと判定した場合、必ずリーチ演出を行う。
一方、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理でハズレと判定した場合、この大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数がROM102に記憶されている所定値(ハズレ時のリーチ実行決定用の所定値)の何れと一致するかに基づいて、リーチ演出を実行するか否かを決定する。そして、CPU101は、リーチ演出を実行すると決定した場合、ROM102に記憶されている変動パターン乱数テーブルを参照することによって、今回の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数が、何れの所定値(ハズレ時にリーチ演出を実行する場合の変動パターン決定用の所定値)と一致するかを判定し、変動パターン(変動時間)を決定する。一方、CPU101は、リーチ演出を実行しないと判定した場合、RAM103に記憶されている保留数U1及びU2に基づいて、変動パターン(変動時間)を決定する。
なお、本実施形態においては、ROM102に記憶されている変動パターン乱数テーブルとして、遊技状態や回転数(特別図柄が変動して停止表示される回数)に応じて使い分けられる複数の変動パターン乱数テーブルが用意されている。例えば、通常乱数テーブルは、通常状態において用いられる乱数テーブルであり、時短乱数テーブルは、時短状態において用いられる乱数テーブルであり、時短乱数テーブルは、通常乱数テーブルよりも短い変動時間が決定され易いテーブルである。また、小当り潜伏共通乱数テーブルは、小当りまたは潜伏当り後の1回転〜29回転目まで用いられる乱数テーブルであり、潜伏専用乱数テーブルは、潜伏当り後の31回転目〜73回転目まで用いられる乱数テーブルであり、時短後潜伏乱数テーブルは、潜伏当りではない大当り後71回転目〜74回転目まで用いられる乱数テーブルであり、特殊乱数テーブルは、小当りまたは潜伏当り後の30回転目、および潜伏当り後の74回転目に用いられる乱数テーブルである。
以上のようにして決定された大当りか否かの情報、大当りの種類、小当りか否かの情報、小当りの種類、変動パターンの情報及びリーチ演出を実行するか否かを示す情報は、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理はステップS409に移る。
ステップS409において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びステップS408の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報も含まれる。この報知演出開始コマンドは、図9のステップS9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS410に移る。
ステップS410において、CPU101は、ステップS409の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS411に移る。
ステップS411において、CPU101は、ステップS410における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS408の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS411での判定がYESの場合、処理はステップS412に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS412において、CPU101は、画像表示部6等による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS413に移る。なお、ステップS412でセットされた報知演出停止コマンドは、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS413において、CPU101は、ステップS410の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了してその停止図柄を表示する。その後、処理はステップS414に移る。
ステップS414において、CPU101は停止中処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で大当りしたと判定した場合、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)を大当り遊技中(大当り遊技状態)であることを示すものに変更し、大当り遊技演出の開始を指示するオープニングコマンドをRAM103にセットする。また、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で小当りした(所定のハズレである)と判定した場合、RAM103に記憶されている情報を小当り遊技中であることを示すものに変更し、小当り遊技演出の開始を指示するオープニングコマンドをRAM103にセットする。このオープニングコマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、大当り遊技演出または小当り遊技演出が開始される。また、CPU101は、ステップS410及びS413の処理によって特別図柄が変動して停止表示される回数(つまり、回転数)に応じて、遊技状態を切り替えて(つまり、特別図柄抽選の当選確率設定や電動チューリップ27の開放設定を切り替えて)、切り替え後の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この遊技状態通知コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、演出の切り替え(例えば、時短状態の演出モードから通常状態の演出モードへの切り替え)が可能となる。その後、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS415おいて、CPU101は、客待ち演出(デモ演出)に移行するか否かを判定する。例えば、CPU101は、特別図柄抽選の保留がない状態で、第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)による特別図柄の変動表示が終了してから所定時間(例えば10秒間)経過した場合、遊技者による遊技が中断又は終了したとみなして、客待ち演出に移行すると判定する。なお、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。ステップS415での判定がYESの場合、処理はステップS416に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS417に移る。
ステップS416おいて、CPU101は、客待ち演出の開始を指示する客待ち演出開始コマンドをRAM103にセットする。この客待ち演出開始コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、客待ち演出が開始されることとなる。その後、処理はステップS417に移る。
ステップS417おいて、CPU101は、客待ち演出を終了するか否かを判定する。例えば、CPU101は、客待ち演出実行中において、第1始動口21(又は第2始動口22a、22b)への入賞が有って第1特別図柄表示器4a(又は第2特別図柄表示器4b)による特別図柄の変動表示が開始された場合、遊技者による遊技が再開(又は開始)したとみなして、客待ち演出を終了すると判定する。ステップS417での判定がYESの場合、処理はステップS418に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS418おいて、CPU101は、客待ち演出の終了を指示する客待ち演出終了コマンドをRAM103にセットする。この客待ち演出終了コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、客待ち演出が終了されることとなる。その後、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図12及び図13は、図9のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図9のステップS6における大入賞口処理について、図12及び図13を参照して説明する。
まず、ステップS601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(典型的には、フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS601での判定がYESの場合、処理はステップS602に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。ステップS602での判定がYESの場合、処理はステップS603に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS609に移る。
ステップS603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS603での判定がYESの場合、処理はステップS604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmaxと大当り遊技の大入賞口23の動作パターンとを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、大当り遊技に含まれるラウンドの数量(Rmax:本実施形態では「4」または「16」)と大当り遊技中の大入賞口23の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。ステップS604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS605に移る。
ステップS605において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はステップS606に移る。
ステップS606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS607に移る。
ステップS607において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンド(ラウンド遊技)が開始されて大入賞口23の開放動作(1回の開放動作)が開始される。その後、処理はステップS608に移る。
ステップS608において、CPU101は、ラウンド開始(ラウンド遊技開始)を通知するラウンド開始通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が開始されることとなる。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。ステップS609での判定がYESの場合、処理はステップS610に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS611に移る。
ステップS610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に大入賞口23が閉塞された時点から、ステップS604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。ステップS610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はステップS605に移り、この判定がNOの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS611での判定がYESの場合、処理は図13のステップS621に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS612に移る。
ステップS612において、CPU101は、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ114からの検出信号の有無に基づいて、大入賞口スイッチ114がONになったか否かを判定する。ステップS612での判定がYESの場合、処理はステップS613に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS614に移る。
ステップS613において、CPU101は、大入賞口23への遊技球の入賞を検出したと判断して、RAM103に格納されている遊技球の入賞数Cを、1加算した値に更新する。ステップS613の処理が大入賞口スイッチ114がONになる毎に実行されることで、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS614において、CPU101は、ステップS607の処理で大入賞口23の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間(本実施形態では29.5秒間)が経過したか否かを判定する。ステップS614での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS615に移る。
ステップS615において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。ステップS615での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS616において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して、ステップS607で開始した大入賞口23の開放制御を終了する。このように、CPU101は、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口23を開放してから29.5秒が経過するまでに大入賞口スイッチ114によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく29.5秒が経過したことを条件として大入賞口23を閉塞する。その後、処理はステップS617に移る。
ステップS617において、CPU101は、ラウンド終了(ラウンド遊技終了)を通知するラウンド終了通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド終了通知コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が終了されることとなる。その後、処理はステップS618に移る。
ステップS618において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。ステップS618での判定がYESの場合、処理は図13のステップS619に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
図13のステップS619において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はステップS620に移る。
ステップS620において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、図9のステップS9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS621に移る。
ステップS621において、CPU101は、ステップS620でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図12のステップS604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。ステップS621での判定がYESの場合、処理はステップS622に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS622において、CPU101は、実行していた大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技中であることを示す設定情報(典型的には、フラグによる情報)を解除して、大当り遊技を終了する。その後、処理はステップS623に移る。
ステップS623において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS622で大当り遊技を終了した場合に、今回の大当りの種類に応じて遊技状態を切り替える(つまり、特別図柄抽選の当選確率設定および電動チューリップ27の開放設定を切り替える)。そして、CPU101は、切り替え後の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。なお、小当り遊技が実行される場合には、上記した大入賞口処理ではないものの、大当りCの場合と同様に大入賞口23を例えば0.1秒瞬間開放させる動作を4回行うことで、小当たり遊技を終了し、小当り遊技を終了したことを示す通知コマンドをRAM103にセットして、小当り遊技の前後においては遊技状態を切り替えない。また、小当り遊技における大入賞口23の開放態様は、総開放時間が1.8秒を超えないような態様であればどのような開放態様であってもよい。その後、処理はステップS624に移る。
ステップS624において、CPU101は、ステップS623での処理による切り替え後の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この遊技状態通知コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、演出の切り替え(例えば、大当り遊技演出から高確/時短状態の演出への切り替え)が可能となる。その後、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
[演出制御部による演出制御処理]
図14は、演出制御部400によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図14を参照して、演出制御部400において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源遮断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図14に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図14以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御部400で行われる処理は、ROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS11において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から図9のステップS9の出力処理により出力された各種コマンドを受信して、受信したコマンドに応じて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出を画像音響制御部500およびランプ制御部600に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を実行する。このコマンド受信処理については、図15及び図16を参照して後に詳述する。
次に、ステップS12において、CPU401は、遊技者の操作により演出ボタン37および演出キー38から出力される操作入力信号に応じて、演出内容を設定し、設定した内容の演出を画像音響制御部500およびランプ制御部600に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットする演出入力制御処理を実行する。例えば、CPU401は、所定の操作入力有効期間において遊技者により演出ボタン37が操作されて操作入力信号が出力された場合、所定の演出(大当りの可能性を示唆する予告画像を表示する演出等)の実行を設定してコマンドをRAM403にセットする。
次に、ステップS13において、CPU401は、ステップS11およびS12の処理でRAM403にセットされた各種コマンドを画像音響制御部500およびランプ制御部600に出力する出力処理を実行する。この処理によって、ステップS11およびS12の処理で実行決定された各種演出が、画像音響制御部500およびランプ制御部600の実行制御により、画像表示部6、スピーカ35および盤ランプ8等で実行されることとなる。
[コマンド受信処理]
図15は、図14のステップS11のコマンド受信処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図15を参照して、図14のステップS11のコマンド受信処理について説明する。
まず、ステップS111において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図10のステップS206及びS212参照)。ステップS111での判定がYESの場合、処理はステップS112に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS114に移る。
ステップS112において、CPU401は、先読み予告演出設定処理を行う。具体的には、まず、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第1特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させ、一方、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第2特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させる。また、その際に、CPU401は、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出して上記した各保留データに含めて、RAM403に記憶する。ここで、この先読み予告演出設定処理の詳細について、図17を参照して説明する。
[先読み予告演出設定処理]
図17のステップS701において、CPU401は、RAM403に記憶されている特別図柄抽選(第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選)の保留数(保留データの数)が2以上であるか否かを判定する。つまり、CPU401は、図15のステップS111の処理により受信された保留増加コマンドに基づいて記憶された保留データ(以下、最新保留データ、または単に最新保留ということがある)よりも前に記憶されている保留データがあるか否かを判定する。ステップS701での判定がYESの場合、処理はステップS703に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS702に移る。
ステップS702において、CPU401は、最新保留を示す保留画像の表示態様を設定する。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶された最新保留に含まれる事前判定情報に基づいて、最新保留を示す保留画像の表示態様を設定する。例えば、事前判定情報が、「大当り」を示すものである場合、最新保留の保留画像の表示態様を、「大当り」である可能性が高いことを示す表示態様(例えば赤色)に設定する。そして、先読み予告演出設定処理を終了し、処理は図15のステップS113に移る。
ステップS703において、CPU401は、背景画像BI(後述する図31参照)として、モード背景0またはモード背景3が表示されているか否かを判定する。なお、本実施形態では、複数のモード背景(モード背景0〜3)が用意されているが、モード背景の詳細については、図22を参照して後述する。ステップS703での判定がYESの場合、処理はステップS704に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS710に移る。
ステップS704において、CPU401は、最新保留に含まれる事前判定情報に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを判定する。具体的には、CPU401は、事前判定情報が、「大当り」を示すものである場合、「ハズレ」かつ「リーチ演出あり」を示すもの(リーチありハズレ)である場合、または、「ハズレ」かつ「リーチ演出なし」を示すもの(リーチなしハズレ)である場合のそれぞれにおいて、先読み乱数を取得し、当該先読み乱数が所定の先読み当選値に一致した場合に、先読み予告演出を実行すると決定する。なお、この先読み当選値は、事前判定情報が「大当り」の場合と、「リーチありハズレ」の場合と、「リーチなしハズレ」の場合とで、それぞれ異なる個数が設定されるものとしてもよい。具体的には、「大当り」の場合の先読み当選値の個数は、「リーチありハズレ」の場合の先読み当選値の個数よりも多く設定することにより、「大当り」時には先読み予告演出が実行され易いものとしてもよい。また、本実施形態では、先読み予告演出の一つとして、キャラクタを用いて保留画像の表示態様を変化させる保留変化演出が実行される。また、本実施形態では保留変化演出が実行されない場合における第1特別図柄抽選の保留画像と第2特別図柄抽選の保留画像の表示態様(以下、デフォルト表示態様ということがある)は、同一であり(例えば白色の保留球)、保留変化演出も第1特別図柄抽選の保留と第2特別図柄抽選の保留との間で区別が設けられることなく実行される。ステップS704での判定がYESの場合、処理はステップS705に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS714に移る。
ステップS705において、CPU401は、最新保留に対応付けられた先読み決定フラグをONにする。ここで、先読み決定フラグとは、特別図柄抽選の保留に対応付けてRAM403に記憶されるフラグであり、この先読み決定フラグがONである場合には、少なくとも先読み決定フラグがONである保留(以下、先読み演出対象保留ということがある)に基づく特別図柄の変動表示が開始されるまで(先読み演出対象保留が消化されるまで)の間に先読み予告演出(保留変化演出)が実行される。その後、処理はステップS706に移る。
ステップS706において、CPU401は、RAM403に記憶されている特別図柄抽選(第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選)の保留が所定条件を満たすか否かを判定する。具体的には、CPU401は、特別図柄抽選の保留数(保留データの数)が所定数(例えば4)以上であり、かつ、先読み演出対象保留よりも前にRAM403に記憶された特別図柄抽選の保留を示す保留画像がデフォルト表示態様(すなわち、保留変化していないか)または図23等を用いて後述する「H」、「I」、「J」のいずれかであるか否かを判定する。ステップS706での判定がYESの場合、処理はステップS707に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS709に移る。
ステップS707において、CPU401は、特定変化演出を実行するか否かを判定する。例えば、CPU401は、特定変化演出を実行するか否かの抽選を実行し、当該抽選に当選した場合に、特定変化演出を実行すると判定する。なお、特定変化演出の詳細については、図32を参照して後述するが、保留変化演出の一つであり、複数の保留画像の表示態様を一斉に変化させる演出を含む。ステップS707での判定がYESの場合、処理はステップS708に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS709に移る。
ステップS708において、CPU401は、保留変化テーブルTF3に基づいて、先読み演出対象保留の保留変化演出の最終表示態様および初期表示態様を決定する。なお、保留変化テーブルTF3については、図25を参照して後述する。その後、処理はステップS715に移る。
ステップS709において、CPU401は、保留変化テーブルTF1に基づいて、先読み演出対象保留の保留変化演出の最終表示態様および初期表示態様を決定する。なお、保留変化テーブルTF1については、図23を参照して後述する。その後、処理はステップS715に移る。
ステップS710において、CPU401は、背景画像BI(後述する図31参照)として、モード背景1が表示されているか否かを判定する。ステップS710での判定がYESの場合、処理はステップS711に移り、この判定がNOの場合(すなわち、モード背景2が表示されている場合)、処理はステップS714に移る。
ステップS711において、CPU401は、最新保留に含まれる事前判定情報に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを判定する。なお、ステップS711の処理はステップS704の処理と同様であるため、その具体的な説明を省略する。ステップS711での判定がYESの場合、処理はステップS712に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS714に移る。
ステップS712において、CPU401は、最新保留に対応付けられた先読み決定フラグをONにする。その後、処理はステップS713に移る。
ステップS713において、CPU401は、保留変化テーブルTF2に基づいて、先読み演出対象保留の保留変化演出の最終表示態様および初期表示態様を決定する。なお、保留変化テーブルTF2については、図24を参照して後述する。その後、処理はステップS715に移る。
ステップS714において、CPU401は、最新保留の保留画像の表示態様をデフォルト表示態様に設定する。すなわち、CPU401は、モード背景2が表示されているとき、または先読み予告演出が実行されないときには、保留画像をデフォルト表示態様に設定する。そして、先読み予告演出設定処理を終了し、処理は図15のステップS113に移る。
ステップS715において、CPU401は、先読み決定フラグに対応付けて、ステップS707、ステップS708、またはステップS711で決定された最終表示態様および初期表示態様をRAM403に設定する。そして、先読み予告演出設定処理を終了し、処理は図15のステップS113に移る。
ここで、上記した先読み予告演出設定処理において設定される保留変化演出の最終表示態様と初期表示態様(以下、組合せ態様ということがある)と、モード背景との関係について以下に詳述する。
[モード背景の種類]
まず、図22を参照してモード背景の種類について説明する。図22に示すように、本実施形態では、4つのモード背景0〜3が用意されており、それぞれのモード背景は異なった遊技状態を示唆する。
モード背景0は、通常状態、または図5に示す大当りA、B、Dに当選した場合の大当り遊技が終了してから71〜74回転目に表示されることにより、通常状態または時短後の潜伏状態であることを示唆する。モード背景1は、図5に示す大当りA、B、Dに当選した場合の大当り遊技が終了してから1〜70回転目において表示されることにより、高確/時短状態であることを示唆する。モード背景2は、図5に示す大当りCに当選した場合の大当り遊技が終了してから1〜30回転目、または小当りに当選した場合の小当り遊技が終了してから1〜30回転目において表示されることにより、潜伏状態または通常状態であることを示唆する。つまり、モード背景2は、潜伏状態の可能性があることを示唆するモードであるといえる。モード背景3は、図5に示す大当りCに当選した場合の大当り遊技が終了してから31〜74回転目において表示されることにより、潜伏状態であることを示唆する。
また、本実施形態では、図17のステップS708、S709、S713の処理において前述したように、先読み演出対象保留の保留変化演出の内容(最終表示態様および初期表示態様)を決定する際に、背景画像BIとして表示されているモード背景(つまり、モード)に応じて、異なる保留変化テーブルが参照される。具体的には、モード背景0またはモード背景3が表示されている際には、保留変化テーブルTF1またはTF3が参照され、モード背景1が表示されている際には、保留変化テーブルTF2が参照され、モード背景2が表示されている際には、保留変化テーブルは参照されず、保留変化演出は実行されない。したがって、同じ潜伏状態であっても潜伏当り(大当りC)の大当り遊技が終了してから1〜30回転目までのモード背景2が表示されている際には、保留変化テーブルが参照されることなく、保留変化演出は実行されないが、31回転目〜74回転目までのモード背景3が表示されている際には、保留変化テーブルTF1またはTF3が参照されることにより、保留変化演出が実行され得る。すなわち、同じ遊技状態であってもモード背景に応じて、保留変化演出の実行の有無が異なる。なお、本実施形態では、モード背景2が表示されている際には、保留変化テーブルは参照されないものとしたが、保留変化テーブルTF1、TF3とは異なる保留変化テーブルが参照されるものとして、同じ遊技状態であってもモード背景に応じて、保留変化演出の内容が異なるものとしてもよい。
[保留変化テーブル]
次に、図23〜図25を参照して保留変化テーブルについて説明する。まず、モード背景0またはモード背景3が表示されているときに参照される保留変化テーブルTF1について説明する。図23の(1)に示すように、保留変化テーブルTF1には、最終表示態様として、保留画像の形状が変化する「H」、「I」、「J」、および保留画像の色彩または模様が変化する「青」、「緑」、「赤」、「縞」、「虹」の8つの表示態様が設定されている。また、初期表示態様として「通常(デフォルト表示態様)」、「H」、「I」、「J」、「青」、「緑」、「赤」、「縞」、「虹」の9つの表示態様が設定されている。そして、このテーブルTF1に基づいて、最終表示態様および初期表示態様の組合せ態様が決定される場合には、先読み演出対象保留の事前判定情報に基づいて、まず最終表示態様が決定される。具体的には、図23の(2)に示すように、事前判定情報が「大当り」を示すものであるか、「ハズレ」を示すものであるかに応じて、各最終表示態様が決定される抽選割合が決定されており、この抽選割合に基づいて最終表示態様が決定される。例えば、事前判定情報が「大当り」を示す場合には、最終表示態様として「H」、「I」、「J」が決定される割合は、それぞれ1%であり、「青」が決定される割合が5%であり、「緑」が決定される割合が37%であり、「赤」が決定される割合が50%であり、「縞」が決定される割合は4%であり、「虹」が決定される割合が1%である。一方、事前判定情報が「ハズレ」を示す場合には、最終表示態様として「H」、「I」、「J」が決定される割合は10%であり、「青」が決定される割合が20%であり、「緑」が決定される割合が30%であり、「赤」が決定される割合が19%であり、「縞」が決定される割合は1%であり、「虹」が決定されることはない。したがって、保留画像の最終表示態様として「H」、「I」、「J」が表示されると、「ハズレ」である可能性が極めて高く、一方、「虹」が表示されると、必ず「大当り」である。また、例えば、大当り時には、「赤」が決定される割合は高い(50%)が、ハズレ時には、「赤」が決定される割合は低い(19%)。このため、保留画像の最終表示態様として「赤」が表示されると「大当り」である可能性(以下、信頼度ともいう)が高い。反対に、ハズレ時には、「青」が決定される割合は高い(20%)が、大当り時には「青」が決定される割合は低い(5%)。このため、保留画像の最終表示態様として「青」が表示されると信頼度が低い。このように、本実施形態では、図23の(2)に示す最終表示態様は、右に行くほど信頼度が高くなる。以下では、説明の便宜のため、信頼度が高くなるほど段階が高くなるものとして、最終表示態様を左から順に段階1〜8に分類するものとする(例えば、「青」を、段階4に分類する)。
次に、決定された最終表示態様に基づいて、初期表示態様が決定される。具体的には、初期表示態様としては、最終表示態様の段階以下の表示態様、または信頼度を示唆しない「通常(デフォルト表示態様)」が決定される。なお、説明の便宜のため、初期表示態様の「通常」を段階0に分類することで、初期表示態様としては、最終表示態様の段階以下の表示態様のいずれかが決定されるといえる。したがって、例えば、最終表示態様として段階6の「赤」が選択された場合には、初期表示態様としては段階0〜6の「通常」、「H」、「I」、「J」、「青」、「緑」、「赤」のいずれかが抽選によって決定される。また、この抽選割合はどのように設定されてもよいが、例えば、現在の保留数に応じて設定されるものとしてもよい。具体的には、保留数が多いほど、保留画像の初期表示態様としては信頼度の低い(段階の低い)態様が選択され易いものとして、保留が消化される毎に最終表示態様に向けて段階的に保留画像が変化し易くするものとしてもよい。
このように、図23の(1)に示す保留変化テーブルTF1が参照されて保留変化演出の最終表示態様と初期表示態様が決定される場合には、例えば、最終表示態様「赤」、初期表示態様「通常」の組合せ態様「SR1」が決定される。
次に、モード背景1が表示されているときに参照される保留変化テーブルTF2について説明する。図24の(1)に示すように、保留変化テーブルTF2には、最終表示態様として、保留画像の色彩または模様が変化する「青」、「緑」、「赤」、「虹」の4つの表示態様が設定されている。また、初期表示態様として「通常(デフォルト表示態様)」、「青」、「緑」、「赤」の5つの表示態様が設定されている。そして、このテーブルTF2に基づいて、最終表示態様および初期表示態様の組合せ態様が決定される場合には、先読み演出対象保留の事前判定情報に基づいて、まず最終表示態様が決定される。具体的には、図24の(2)に示すように、事前判定情報が「大当り」を示すものであるか、「ハズレ」を示すものであるかに応じて、各最終表示態様が決定される抽選割合が決定されており、この抽選割合に基づいて最終表示態様が決定される。例えば、事前判定情報が「大当り」を示す場合には、最終表示態様として「青」が決定される割合が10%であり、「緑」が決定される割合が40%であり、「赤」が決定される割合が49%であり、「虹」が決定される割合が1%である。一方、事前判定情報が「ハズレ」を示す場合には、最終表示態様として「青」が決定される割合が50%であり、「緑」が決定される割合が30%であり、「赤」が決定される割合が20%であり、「虹」が決定されることはない。したがって、保留画像の最終表示態様として「虹」が表示されると、必ず「大当り」である。また、保留変化テーブルTF1と同様に、保留変化テーブルTF2も、図24の(2)に示す最終表示態様は、右に行くほど信頼度が高くなる。以下では、説明の便宜のため、信頼度が高くなるほど段階が高くなるものとして、最終表示態様を左から順に段階1〜4に分類するものとする(例えば、「青」を、段階1に分類する)。
次に、決定された最終表示態様に基づいて、初期表示態様が決定される。具体的には、初期表示態様としては、最終表示態様と同じ、または最終表示態様よりも信頼度の低い表示態様、あるいは信頼度を示唆しない「通常(デフォルト表示態様)」が決定される。なお、説明の便宜のため、初期表示態様の「通常」を段階0に分類することで、初期表示態様としては、最終表示態様の段階以下の表示態様のいずれかが決定されるといえる。したがって、例えば、最終表示態様として段階3の「赤」が選択された場合には、初期表示態様としては段階0〜3の「通常」、「青」、「緑」、「赤」のいずれかが抽選によって決定される。なお、この抽選割合はどのように設定されてもよいが、例えば、現在の保留数に応じて設定されるものとしてもよい。具体的には、保留数が多いほど、保留画像の初期表示態様としては信頼度の低い(段階の低い)態様が選択され易いものとして、保留が消化される毎に最終表示態様に向けて段階的に保留画像が変化し易くするものとしてもよい。
このように、図24の(1)に示す保留変化テーブルTF2が参照されて保留変化演出の最終表示態様と初期表示態様が決定される場合には、例えば、最終表示態様「赤」、初期表示態様「通常」の組合せ態様「SR2」が決定される。なお、保留変化テーブルTF2における組合せ態様「SR2」は、保留変化テーブルTF1における組合せ態様「SR1」と同じであるように、保留変化テーブルTF2における組合せ態様は、保留変化テーブルTF1に含まれているが、例えば、保留変化テーブルTF1における組合せ態様「SZ1」と同じ組合せ態様は、保留変化テーブルTF2には存在しない。したがって、保留変化テーブルTF1が参照される際には、保留変化テーブルTF2が参照される際には実行されない保留変化演出を実行することができる。すなわち、モード背景0またはモード背景3が表示されているとき(通常状態または潜伏状態)には、モード背景1が表示されているとき(高確/時短状態)には実行されない保留変化演出を実行することができる。このように、本実施形態では、モード(背景画像BIとして表示されるモード背景)に応じて、実行可能な保留変化演出の種類が異なる。
次に、モード背景0またはモード背景3が表示されているときに参照される保留変化テーブルTF3について説明する。保留変化テーブルTF3は、特定変化演出が実行される際に参照されるテーブルであり、図25の(1)に示すように、保留変化テーブルTF3には、最終表示態様として、保留画像が「一斉変化」のまま変わらない「ガセ」、または「一斉変化」から色彩または模様が変化する「青」、「緑」、「赤」、「縞」、「虹」の6つの表示態様が設定されている。また、初期表示態様として「通常(デフォルト表示態様)」、「一斉変化」の2つの表示態様が設定されている。ここで、「一斉変化」とは、先読み演出対象保留および先読み演出対象保留よりも以前に記憶された保留の保留画像を一斉に同じ表示態様(例えば、爆弾のアイテム)に変化させることを表す。そして、このテーブルTF3に基づいて、最終表示態様および初期表示態様の組合せ態様が決定される場合には、先読み演出対象保留の事前判定情報に基づいて、まず最終表示態様が決定される。具体的には、図25の(2)に示すように、事前判定情報が「大当り」を示すものであるか、「ハズレ」を示すものであるかに応じて、各最終表示態様が決定される抽選割合が決定されており、この抽選割合に基づいて最終表示態様が決定される。例えば、事前判定情報が「大当り」を示す場合には、最終表示態様として「ガセ」が決定される割合が1%であり、「青」が決定される割合が4%であり、「緑」が決定される割合が40%であり、「赤」が決定される割合が50%であり、「縞」が決定される割合が4%であり、「虹」が決定される割合が1%である。一方、事前判定情報が「ハズレ」を示す場合には、最終表示態様として「ガセ」が決定される割合が20%であり、「青」が決定される割合が30%であり、「緑」が決定される割合が30%であり、「赤」が決定される割合が19%であり、「縞」が決定される割合が1%であり、「虹」が決定されることはない。したがって、保留画像の最終表示態様として「ガセ」が表示されると、「ハズレ」である可能性が極めて高く、一方、「虹」が表示されると、必ず「大当り」である。また、保留変化テーブルTF1と同様に、保留変化テーブルTF3も、図25の(2)に示す最終表示態様は、右に行くほど信頼度が高くなる。
次に、決定された最終表示態様にかかわらず、初期表示態様が抽選によって決定される。具体的には、初期表示態様としては、信頼度を示唆しない「通常(デフォルト表示態様)」、または「一斉変化」が決定される。したがって、図25の(1)に示す保留変化テーブルTF3が参照されて保留変化演出の最終表示態様と初期表示態様が決定される場合には、例えば、最終表示態様「赤」、初期表示態様「通常」の組合せ態様「SR3」が決定される。なお、初期表示態様の抽選は、どのように行われてもよいが、本実施形態では、先読み演出対象保留、および先読み演出対象保留よりも先に消化される(先に記憶された)保留の総数が「4」の場合には、初期表示態様として必ず「一斉変化」が決定される。すなわち、本実施形態では4つ以上の保留画像が一斉に変化する特定変化演出が実行される。
なお、図17のフローチャートからわかるように、保留変化テーブルTF3に基づいて実行される特定変化演出は、モード背景2が表示されている際には(つまり、高確/時短状態においては)実行されず、モード背景0またはモード背景3が表示されている際に(つまり、非時短状態において)特別図柄抽選の保留が所定数以上に達したときに実行され得る。つまり、特定変化演出は、右打ち(時短状態)のときには、実行され得ず、左打ち(非時短状態)のときに実行され得る演出であるといえる。そして、本実施形態では左打ちのときには、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選が交互に保留されることにより最大8個の保留が記憶され得るが、右打ちのときには、原則的に第2特別図柄抽選が連続して保留されるため、第1特別図柄抽選の保留が消化された後は最大4個の保留しか記憶されない。このため、5個以上の保留を記憶させることができるのは、原則的に左打ち時ということになる。したがって、特定変化演出は、特別図柄抽選の保留が5個以上のときに実行され得るものとして(すなわち図17のステップS705の所定数を「5」として)、左打ちならではの遊技性を加えるものとしてもよい。このようにすると、遊技者は、左打ち時に保留を5個以上貯めることを遊技目的の1つとすることができ、より興趣性の高い遊技を行うことができる。
以上のように、各モード背景に応じて参照される保留変化テーブルに基づいて、保留変化演出の組合せ態様が決定され、当該組合せ態様がRAM403に設定される。
説明は、図15に戻り、ステップS113において、CPU401は、ステップS112の処理で設定された表示態様(保留変化演出が行われる場合には設定された初期表示態様)に基づいて、受信した保留増加コマンドに応じて、画像音響制御部500に指示して、画像表示部6に特別図柄抽選の保留を示す保留画像の追加表示処理等を行う。なお、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS114に移る。
ステップS114において、CPU401は、図11のステップS409でセットされた報知演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS114での判定がYESの場合、処理はステップS115に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS116に移る。
ステップS115において、CPU401は、ステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに応じて、画像音響制御部500等に指示して、画像表示部6等による報知演出を開始等する報知演出実行処理を行う。ここで、この報知演出実行処理の詳細について、図18を参照して説明する。
[報知演出実行処理]
図18のステップS1151において、CPU401は、モード切り替え処理を行う。ここで、このモード切り替え処理の詳細について、図19を参照して説明する。
[モード切り替え処理]
図19のステップS801において、CPU401は、背景画像BI(後述する図31参照)として、モード背景2が表示されているか否かを判定する。ステップS801での判定がYESの場合、処理はステップS802に移り、この判定がNOの場合、モード切り替え処理を終了し、処理は図18のステップS1152に移る。
ステップS802において、CPU401は、RAM403に記憶された、特別図柄が変動して停止表示される回数を示す回転数Cを「1」カウントアップして更新する。その後、処理はステップS803に移る。
ステップS803において、CPU401は、RAM403に記憶された回転数Cが予め定められた所定値C0(例えば31回)に一致したか否かを判定する。ステップS803での判定がYESの場合、処理はステップS804に移り、この判定がNOの場合、モード切り替え処理を終了し、処理は図18のステップS1152に移る。
ステップS804において、CPU401は、RAM403に記憶された小当りフラグがONであるか否かを判定する。ここで、小当りフラグとは、小当り遊技を終了したことを示す通知コマンドを受信するとONにされるフラグであり、小当り遊技を終了したことを示す通知コマンド以外の遊技状態通知コマンドを受信するとOFFにされるフラグである。ステップS804での判定がYESの場合、処理はステップS805に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS806に移る。
ステップS805において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して、背景画像BI(後述する図21参照)として、すでに表示されているモード背景2から、モード背景0に切り替える。なお、画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。また、CPU401は、小当りフラグをOFFに設定する。そして、モード切り替え処理を終了し、処理は図18のステップS1152に移る。
ステップS806において、CPU401は、画像音響制御部500に指示して、背景画像BI(後述する図21参照)として、すでに表示されているモード背景2から、モード背景3に切り替える。なお、画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。そして、モード切り替え処理を終了し、処理は図18のステップS1152に移る。
このように、モード切り替え処理においては、潜伏状態の可能性があることを示唆するモード背景2が表示されている場合において、回転数が31回転目に達すると、小当りである場合には、モード背景0に切り替わることにより通常状態であることが確定報知され、潜伏当り(大当りC)である場合には、モード背景3に切り替わることにより潜伏状態であることが確定報知される。
なお、上記では、モード切り替え処理において、CPU401が、回転数Cおよび小当りフラグに基づいて、モード背景2からモード背景0またはモード背景3に切り替えるものとしたが、メイン制御部100から送信される変動パターンに基づいて、モード背景を切り替えるものとしてもよい。具体的には、メイン制御部100は、小当りまたは潜伏当り後の1〜30回転目までは同一の乱数テーブル(1〜29回転目までは小当り潜伏共通乱数テーブル、30回転目は、特殊乱数テーブル)に基づく変動パターンを送信する一方で、潜伏当りの場合には、潜伏当り後の31回転目において潜伏専用乱数テーブルに基づく変動パターンを送信し、小当りの場合には、小当り後の31回転目において通常乱数テーブルに基づく変動パターンを送信する。したがって、CPU401は、小当りまたは潜伏当り後の31回転目にメイン制御部100から受信した変動パターンの種類(いずれの乱数テーブルに基づく変動パターンであるか)に応じて、モード0またはモード3に切り替えるものとしてもよい。
図18のステップS1152において、CPU401は、演出決定処理を行う。ここで、この演出決定処理の詳細について、図20を参照して説明する。
[演出決定処理]
図20のステップS821において、CPU401は、RAM403に記憶された特別図柄抽選の保留の中に、先読み演出対象保留が含まれているか否かを判定する、ステップS821での判定がYESの場合、処理はステップS822に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS826に移る。
ステップS822において、CPU401は、先読み演出対象保留の変動表示であるか否か(すなわち、先読み演出対象保留が消化されるか否か)を判定する。ステップS822での判定がYESの場合、処理はステップS827に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS823に移る。
ステップS823において、CPU401は、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様が先読み演出対象保留の先読みフラグに対応付けて設定された最終表示態様に一致するか否かを判定する。ステップS823での判定がYESの場合、処理はステップS826に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS824に移る。
ステップS824において、CPU401は、有効保留数をカウントする。ここで、有効保留数とは、先読み演出対象保留、および先読み演出対象保留よりも先に消化される(先に記憶された)保留の総数を示す。その後、処理はステップS825に移る。
ステップS825において、CPU401は、先読み決定フラグに対応付けて設定された組合せ態様に応じた変化抽選テーブルを参照し、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様と、有効保留数に基づいた抽選により、保留変化演出を決定する。なお、この変化抽選テーブルの詳細については、図26〜図28を参照して後述する。その後、処理はステップS826に移る。
ステップS826において、CPU401は、報知演出開始コマンドに基づいて、変動演出を決定する。具体的には、CPU401は、図15のステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報の条件(大当りか否かの条件、報知演出実行時間の条件及びリーチ演出を実行するか否かの条件等)に基づいて、複数の変動演出の演出パターンの中から、実行する演出パターンを決定する。そして、演出決定処理を終了し、処理は図18のステップS1153に移る。
ステップS827において、CPU401は、最終表示態様を決定する際に参照された保留変化テーブル(TF1〜TF3)に対応する変動演出対応テーブル(TR1〜TR3)を参照することにより、先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様に応じた変動演出を決定する。なお、この処理により、現在のモード背景および先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様に応じた変動演出が決定されるが、変動演出対応テーブルの詳細については、図30を参照して後述する。そして、演出決定処理を終了し、処理は図18のステップS1153に移る。
ここで、上記した演出決定処理において保留変化演出を決定する際に参照される変化抽選テーブル、および先読み演出対象保留の変動演出を決定する際に参照される変動演出対応テーブルについて以下に詳述する。
[変化抽選テーブル]
まず、図26〜図28を参照して変化抽選テーブルについて説明する。変化抽選テーブルは、保留変化テーブルに基づいて決定された組合せ態様のそれぞれに対応付けられており、一例として、図26は、図23の(1)に示す保留変化テーブルTF1に基づいて決定された組合せ態様「SR1」に対応する変化抽選テーブルTSR1を示し、図27は、図24の(1)に示す保留変化テーブルTF2に基づいて決定された組合せ態様「SR2」に対応する変化抽選テーブルTSR2を示し、図28は、図25の(1)に示す保留変化テーブルTF3に基づいて決定された組合せ態様「SR3」に対応する変化抽選テーブルTSR3を示す。
図26に示すように、変化抽選テーブルTSR1は、有効保留数および先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様に応じて保留変化演出の抽選割合が設定されている。具体的には、変化抽選テーブルTSR1は、保留変化演出の組合せ態様「SR1」に対応する抽選テーブルであるため、現在の表示態様としては、最終表示態様の「赤」(段階6)よりも低い段階(段階0〜5)の表示態様が設定されている。このため、変化抽選テーブルTSR1において、現在の表示態様として、段階0〜5に対応する「通常」、「H」、「I」、「J」、「青」、「緑」が設定されている。また、有効保留数としては、最大保留数として8つの保留が記憶され得るため、「1」、「2」、「3」、「4」、「5〜8」が設定されている。そして、この変化抽選テーブルTSR1に基づいて、現在の表示態様と有効保留数に基づいて設定された抽選割合で抽選が実行されて、保留変化演出が決定される。
いま、例えば、現在の表示態様毎に保留変化演出の抽選割合をみると、例えば、現在の表示態様が「通常」であり、有効保留数が「5〜8」である場合には、保留変化演出として「2段階以上昇格」が30%、「1段階昇格」が30%、「昇格なし」が40%の割合で抽選される。ここで、「2段階以上昇格」とは、例えば、保留画像の表示態様が「通常」(段階0)から、「青」(段階4)に変化するように、隣の段階を飛び越えて昇格することを示し、何段階の昇格であるかは、さらに抽選により決定される。一方、「1段階昇格」とは、例えば、保留画像の表示態様が青(段階4)から緑(段階5)に変化するように、隣の段階に昇格することを示す。また、「昇格なし」は、保留変化しないことを示す。一方、現在の表示態様が「通常」である場合に、有効保留数が少なくなると、「2段階以上昇格」または「1段階昇格」の抽選割合が向上し(「昇格なし」の抽選割合が低下し)、有効保留数が「1」になると、「2段階以上昇格」の抽選割合が100%となり、必ず、最終表示態様に保留変化する保留変化演出が実行される。このように、本実施形態では、有効保留数に応じて保留変化演出の抽選割合を変えることにより、例えば、先読み演出対象保留よりも前の保留が消化される際に(変動演出が実行される際に)「昇格なし」に当選したとしても、当該保留の消化によって有効保留数が少なくなることにより、次以降の保留が消化される際には「昇格なし」に当選する割合が低下し、先読み演出対象保留が消化される前に、必ず保留変化演出が実行されることになる。
一方、例えば、有効保留数毎に保留変化演出の抽選割合をみると、例えば、有効保留数が「3」であり、現在の表示態様が「通常」(段階0)である場合には、「2段階以上昇格」が50%、「1段階昇格」が30%、「昇格なし」が20%の割合で抽選され、有効保留数が「3」であり、現在の表示態様が「緑」(段階5)である場合には、「1段階昇格」が60%、「昇格なし」が40%の割合で抽選される。このように、有効保留数毎に保留変化演出の抽選割合をみると、現在の表示態様が最終表示態様の段階から遠いほど、「2段階以上昇格」の抽選割合が向上し、「昇格なし」の抽選割合が低下する。したがって、現在の表示態様と最終表示態様との段階差が大きいほど、「2段階以上昇格」の保留変化演出が行われる可能性が高い。
なお、本実施形態では、有効保留数が少なくなるにつれ段階的に「2段階以上昇格」または「1段階昇格」の抽選割合が向上するものとしたが、例えば、有効保留数が2〜8の場合には、保留変化演出の抽選割合はすべて同一であるとして、有効保留数1の場合に、有効保留数2〜8の場合よりも「2段階以上昇格」または「1段階昇格」の抽選割合を向上させるものとしてもよい。
図27に示すように、変化抽選テーブルTSR2も、変化抽選テーブルTSR1と同様に、有効保留数および現在の表示態様に応じて保留変化演出の抽選割合が設定されている。具体的には、変化抽選テーブルTSR2は、保留変化演出の組合せ態様「SR2」に対応する抽選テーブルであるため、現在の表示態様としては、最終表示態様の「赤」(段階3)よりも低い段階(段階0〜2)の表示態様が設定されている。このため、変化抽選テーブルTSR2において、現在の表示態様として、段階0〜2に対応する「通常」、「青」、「緑」が設定されている。また、有効保留数としては、最大保留数として8つの保留が記憶され得るため、「1」、「2」、「3」、「4」、「5〜8」が設定されている。そして、この変化抽選テーブルTSR2に基づいて、現在の表示態様と有効保留数に基づいて設定された抽選割合で抽選が実行されて、保留変化演出が実行される。ところで、保留変化演出の組合せ態様「SR2」は、保留変化テーブルTF2に基づいて決定されるものであり、したがって、高確/時短状態において決定されるものである(図22参照)。また、高確/時短状態(右打ち)においては、原則的に第2特別図柄抽選が連続して保留されるため、第1特別図柄抽選の保留が消化された後は、最大4個の保留しか記憶されない。このため、高確/時短状態において有効保留数が「5〜8」になることは稀であり、そのため、有効保留数が「5〜8」のときには、保留変化演出が実行されない(「昇格なし」が100%の割合で抽選される)ものとしている。なお、有効保留数が「1」〜「4」の場合には、有効保留数が少なくなるほど「2段階以上昇格」または「1段階昇格」の抽選割合が向上し(「昇格なし」の抽選割合が低下し)、現在の表示態様が最終表示態様の段階から遠いほど、「2段階以上昇格」の抽選割合が向上する(「昇格なし」の抽選割合が低下する)。
図28に示すように、変化抽選テーブルTSR3も、変化抽選テーブルTSR1と同様に、有効保留数および現在の表示態様に応じて保留変化演出の抽選割合が設定されている。具体的には、変化抽選テーブルTSR3は、保留変化演出の組合せ態様「SR3」に対応する抽選テーブルであるため、現在の表示態様としては、最終表示態様ではない、デフォルト表示態様である「通常」と「一斉変化」の2つが設定されている。また、有効保留数としては、最大保留数として8つの保留が記憶され得るため、「1」、「2」、「3」、「4」、「5〜8」が設定されている。そして、この変化抽選テーブルTSR3に基づいて、現在の表示態様と有効保留数に基づいて設定された抽選割合で抽選が実行されて、保留変化演出が決定される。
例えば、現在の表示態様が「通常」であり、有効保留数が「5〜8」である場合には、「一斉変化」が50%、「変化なし」が50%の割合で抽選される。一方、現在の表示態様が「通常」であり、有効保留数が「4」である場合には、「一斉変化」の抽選割合が100%であるため、必ず、先読み演出対象保留および先読み演出対象保留よりも以前に記憶された保留が一斉に同じ表示態様(例えば、爆弾のアイテム)に変化する。つまり、有効保留数が「5〜8」のときに、先読み演出対象保留よりも前の保留が消化される際に(変動演出が実行される際に)「昇格なし」に当選したとしても、当該保留の消化によって有効保留数が少なくなり、有効保留数が「4」になると必ず「一斉変化」する。
また、現在の表示態様が「一斉変化」であり(すなわち、先読み演出対象保留および先読み演出対象保留よりも以前に記憶された保留が同じ表示態様であり)、有効保留数が「5〜8」である場合には、「最終変化」が10%、「変化なし」が90%の割合で抽選される。ここで、「最終変化」とは、「一斉変化」から、最終表示態様に変化することを示し、例えば、先読み演出対象保留よりも以前に記憶された保留を示す保留画像の表示態様をデフォルト表示態様に戻し、先読み演出対象保留を示す保留画像を最終表示態様(例えば「赤」)に変化させる。なお、最終表示態様として「ガセ」が決定されている場合には、例外的に「最終変化」が抽選されても、保留変化させないものとする。また、「変化なし」は、保留変化しないことを示す。一方、現在の表示態様が「一斉変化」である場合に、有効保留数が少なくなると、「最終変化」の抽選割合が向上し(「変化なし」の抽選割合が低下し)、有効保留数が「1」になると、「最終変化」の抽選割合が100%となり、必ず、最終表示態様に変化する保留変化演出が実行される。
なお、本実施形態では、保留変化演出の組合せ態様としてSR3(図25の(1)参照)が決定された場合、変化抽選テーブルTSR3に基づいて、保留画像の表示態様が「一斉変化」から最終表示態様に1回で変化するものとしたが、段階的に最終表示態様に変化するものとしてもよい。具体的には、例えば、最終表示態様が「緑」に決定された場合において、有効保留数が「5」のときに「一斉変化」し、有効保留数が「3」のときに、「青」に途中変化し、有効保留数が「1」のときに、「緑」に最終変化する等としてもよい。
以上のように、本実施形態では、有効保留数に応じて上記した保留変化演出(2段階以上昇格、1段階昇格、一斉変化)のいずれかが抽選により決定されるが、本実施形態では、この保留変化演出は、キャラクタによって実行され、すなわち、キャラクタは、保留変化演出が実行されるための契機演出として機能する。そして、本実施形態では、複数のキャラクタが用意されており、キャラクタによって、実行可能な保留変化演出が異なる。以下に、図29を参照して、キャラクタが決定される際に参照されるキャラクタ決定テーブルTCについて説明する。
[キャラクタ決定テーブル]
図29に示すように、キャラクタ決定テーブルTCには、複数のキャラクタA〜Eが設定されており、各キャラクタは、保留変化演出の種類に応じて抽選で決定される。ここで、保留変化演出の種類としては、先読み演出対象保留を示す保留画像の変化先の表示態様が「H」、「I」、「J」であるアイテム系変化演出と、変化先の表示態様が「青」、「緑」、「赤」、「縞」、「虹」である色系変化演出と、色系変化演出またはアイテム系変化演出が行われるように煽り、実際には変化演出が行われない「昇格なし(ガセ)」と、有効保留数が所定数(4つ)以上のときのみ実行される特定変化演出とがある。そして、色系変化演出と、アイテム系変化演出は、それぞれ、1段階だけ昇格する「1段階昇格」、および2段階以上昇格する「2段階以上昇格」に分類され、特定変化演出は、実際には変化しない「変化なし(ガセ)」、および一斉に表示態様が変化する「一斉変化」、一斉変化後に先読み演出対象保留を示す保留画像が最終表示態様に変化する「最終変化」に分類される。
ここで、アイテム系変化演出が実行される場合には、必ずキャラクタAが決定される(キャラクタAが100%の割合で抽選される)。一方、色系変化演出が実行される場合には、キャラクタA〜Dのいずれかが抽選で決定される。具体的には、色系変化演出のうち、「1段階昇格」の場合には、キャラクタAが20%、キャラクタBが30%、キャラクタCが40%、キャラクタDが10%の割合で抽選され、「2段階以上昇格」の場合には、キャラクタAが5%、キャラクタBが10%、キャラクタCが15%、キャラクタDが70%の割合で抽選される。また、「昇格なし(ガセ)」の場合には、キャラクタAが30%、キャラクタBが15%、キャラクタCが10%、キャラクタDが5%、キャラなし(キャラクタが登場しない)が40%の割合で抽選される。したがって、色系変化演出において、キャラクタAは、「1段階昇格」や「2段階以上昇格」の際に選択される割合は最も低く、「昇格なし(ガセ)」の際に選択される割合が最も高い。このことから、色系変化演出において、キャラクタAが決定された場合(表示された場合)には、「昇格なし(ガセ)」の際に決定された可能性が高く、すなわち、キャラクタAは、保留変化演出を生じさせ難いキャラクタといえる。一方、色系変化演出において、キャラクタDは、「1段階昇格」や「昇格なし(ガセ)」の際に選択される割合は最も低く、「2段階以上昇格」の際に選択される割合が最も高い。このことから、色系変化演出において、キャラクタDが決定された場合(表示された場合)には、「2段階以上昇格」の際に決定された可能性が高く、すなわち、キャラクタDは、「2段階以上昇格」の保留変化演出を生じさせ易いキャラクタといえる。したがって、保留画像をより信頼度の高い表示態様(すなわち、より段階の高い表示態様)に変化させるキャラクタを強いキャラクタと定義すると、キャラクタDが最も強いキャラクタであり、キャラクタAが最も弱いキャラクタとなる。また、特定変化演出が実行される場合には、キャラクタが用いられない場合(「ガセ」演出が行われる50%)を除いて、キャラクタが用いられる場合には、必ずキャラクタEが決定される。
以上のように、複数の保留変化演出の契機となる契機演出(キャラクタ)は、複数用意されているが、アイテム系変化演出が実行される際には、キャラクタAのみが契機演出として実行可能であり、同様に、一斉変化演出が実行される際には、キャラクタEのみが契機演出として実行可能である。一方、色系変化演出が実行される際には、キャラクタA〜Dのいずれかが契機演出として実行可能である。また、たとえば、色系変化演出において、図26の変化抽選テーブルTSR1に示すように、先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様が「赤」で、現在の表示態様が「青」である場合、例えば有効保留数が「3」以上であると、「2段階以上昇格」(つまり、「赤」への昇格)の抽選割合は10%しかないため、「1段階昇格」(つまり、「緑」への昇格)または「昇格なし」(つまり、「青」のまま)が決定される割合が高い。そして、色系変化演出において「昇格なし」または「1段階昇格」が実行される際には、契機演出としてキャラクタDが抽選される割合は低い(5%または10%)。一方、図26の変化抽選テーブルTSR1に示すように、現在の表示態様が「青」である場合、例えば有効保留数が「1」になると、「2段階以上昇格」(つまり、「赤」への昇格)の抽選割合は100%であり、色系変化演出において「2段階以上昇格」が実行される際には、契機演出としてキャラクタDが抽選される割合は高い(70%)。このため、キャラクタDは、有効保留数が「3」以上であると、契機演出として決定され難く(つまり、キャラクタDの出現頻度は低く)、有効保留数が少なくなるほど(有効保留数が「1」になると)契機演出として決定され易い(つまり、キャラクタDの出現頻度が高い)キャラクタといえる。このように、本実施形態においては、有効保留数に応じてキャラクタの出現頻度が変化し、すなわち、有効保留数に応じて選択される契機演出の割合が異なる。
なお、上記では、保留変化演出が実行される場合(すなわち、ガセでない場合)には、必ずいずれかのキャラクタが決定される(つまり、キャラクタが登場する契機演出が実行される)ものとした。しかし、保留変化演出が実行される場合であっても、契機演出が実行されないことがあってもよい。すなわち、キャラクタ決定テーブルTCにおいて、保留変化演出が実行される場合に「キャラなし」が抽選される割合(例えば20%)を設けてもよい。
[変動演出対応テーブル]
次に、図30を参照して変動演出対応テーブルについて説明する。図30の(1)は、保留変化テーブルTF1に基づいて先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様が決定されたときに参照される変動演出対応テーブルTR1を示し、図30の(2)は、保留変化テーブルTF2に基づいて先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様が決定されたときに参照される変動演出対応テーブルTR2を示し、図30の(3)は、保留変化テーブルTF3に基づいて先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様が決定されたときに参照される変動演出対応テーブルTR3を示す。
図30の(1)に示すように、変動演出対応テーブルTR1には、保留変化テーブルTF1の最終表示態様と同様に、最終表示態様として「H」、「I」、「J」、「青」、「緑」、「赤」、「縞」、「虹」の8つの表示態様が設定され、それぞれの最終表示態様に、「リーチ煽り(ガセ)」、「ノーマルリーチ」、「SPリーチ」、「SPSPリーチ」、「プレミアリーチ」の5種の変動演出が対応付けられている。ここで、「リーチ煽り(ガセ)」は、リーチ状態が成立することを煽るが実際にはリーチ状態にはならない変動演出を示し、「ノーマルリーチ」は、リーチ状態になるが、その後のSPリーチ等に発展しない変動演出を示し、「SPリーチ」は、リーチ状態になった後にSPリーチに発展する変動演出を示し、「SPSPリーチ」は、SPリーチに発展した後、あるいは、リーチ状態になった後に、SPリーチよりも信頼度の高いSPSPリーチに発展する変動演出を示し、「プレミアリーチ」は、大当りを確定報知する全回転演出などのプレミア演出を示す。つまり、図30の(1)に示す変動演出は、下に行くほど信頼度が高くなる演出である。一方、前述したように、最終表示態様は、右に行くほど信頼度が高くなるため、最終表示態様および変動演出はそれぞれの信頼度に基づいて対応付けられている(白抜きのマスが実行可能な変動演出を示す)。具体的には、最終表示態様が「H」、「I」、「J」の場合には、変動演出としては、リーチ煽り(ガセ)またはノーマルリーチが決定され、すなわち、信頼度の低い変動演出が決定される。一方、最終表示態様が「青」の場合には、変動演出として、「ノーマルリーチ」以上の信頼度の演出が決定されることから、最終表示態様「青」は、「ノーマルリーチ」以上の変動演出を示唆するといえる。同様に、最終表示態様が「緑」の場合には、「SPリーチ」以上の信頼度の変動演出を示唆し、最終表示態様が「赤」、「縞」の場合には、「SPSPリーチ」以上の信頼度の変動演出を示唆し、最終表示態様が「虹」の場合には、「プレミアリーチ」の変動演出を示唆する。
図30の(2)に示すように、変動演出対応テーブルTR2には、保留変化テーブルTF2の最終表示態様と同様に、最終表示態様として「青」、「緑」、「赤」、「虹」の4つの表示態様が設定され、それぞれの最終表示態様に、「リーチ煽り(ガセ)」、「ノーマルリーチ」、「SPリーチ」、「SPSPリーチ」、「プレミアリーチ」の5種の変動演出が対応付けられている。そして、最終表示態様および変動演出はそれぞれの信頼度に基づいて対応付けられている。具体的には、最終表示態様が「青」の場合には、変動演出として、「リーチ煽り(ガセ)」以上の信頼度の演出が決定されることから、最終表示態様「青」は、「リーチ煽り(ガセ)」以上の変動演出を示唆するといえる。同様に、最終表示態様が「緑」の場合には、「ノーマルリーチ」以上の変動演出を示唆し、最終表示態様が「赤」の場合には、「SPリーチ」以上の変動演出を示唆し、最終表示態様が「虹」の場合には、「プレミアリーチ」の変動演出を示唆する。
図30の(3)に示すように、変動演出対応テーブルTR3には、保留変化テーブルTF3の最終表示態様と同様に、最終表示態様として「ガセ」、「青」、「緑」、「赤」、「縞」、「虹」の6つの表示態様が設定され、最終表示態様が「ガセ」である場合には、「リーチなしハズレ」、「リーチ煽り(ガセ)」、「ノーマルリーチ」の変動演出が対応付けられているが、その他の「青」、「緑」、「赤」、「虹」の4つの表示態様と変動演出との対応は、変動演出対応テーブルTR1と同様である。
このように、先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様は、それぞれの表示態様によって、異なる内容を示唆するが、例えば、変動演出対応テーブルTR1において、最終表示態様「赤」は、「SPSPリーチ」以上を示唆するのに対し、変動演出対応テーブルTR2において、最終表示態様「赤」は、「SPリーチ」以上を示唆する。つまり、変動演出対応テーブルTR2において最終表示態様「赤」の場合には、変動演出として「SPリーチ」が実行されることがあるが、変動演出対応テーブルTR1において最終表示態様「赤」の場合には、変動演出として「SPリーチ」が実行されることはない。すなわち、同じ最終表示態様(「赤」)であっても、変動演出対応テーブルが異なることにより、示唆する内容(すなわち、実行可能な変動演出)が異なる。なお、変動演出対応テーブルが異なるのは、以下の理由による。すなわち、例えば、通常状態のときにモード背景0が表示されていると、保留変化テーブルTF1に基づいて先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様が決定され、その結果、先読み演出対象保留の変動演出を決定する際に、変動演出対応テーブルTR1が参照される。一方、高確/時短状態のときにモード背景1が表示されていると、保留変化テーブルTF2に基づいて先読み演出対象保留の最終表示態様が決定され、その結果、先読み演出対象保留の変動演出を決定する際に、変動演出対応テーブルTR2が参照される。したがって、先読み演出対象保留を示す保留画像が同じ表示態様であっても、遊技状態が異なることによって示唆する内容が異なるものとなる。
なお、上記では、先読み演出対象保留の事前判定情報に基づいて最終表示態様が決定されてから、この最終表示態様に対応する変動演出が決定されるものとしたが、先読み演出対象保留の事前判定情報に基づいて変動演出が決定されてから、この変動演出に対応する最終表示態様が決定されるものとしてもよい。具体的には、一般的に信頼度の高い変動演出ほど、その変動時間が長く設定されている。したがって、先読み演出対象保留の事前判定情報に含まれる変動時間に基づいて、まず変動演出が決定され、この変動演出と対応可能な最終表示態様が決定されるものとしてもよい。このため、例えば長い変動時間である場合には、信頼度の高い変動演出が選ばれ易く、したがって、信頼度の高い最終表示態様が決定され易くなる。
以上のようにして、キャラクタが登場する契機演出を伴って保留画像が変化する保留変化演出、あるいは先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様に応じた変動演出が決定され、この演出内容がRAM403に設定される。
説明は、図18に戻り、ステップS1153において、CPU401は、ステップS1152の処理によって決定された演出内容に基づく演出を実行する。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、装飾図柄DI(後述する図31参照)を変動表示させて、当該装飾図柄DIを停止させることにより大当りか否かを報知する変動演出や、キャラクタ画像CI(後述する図31参照)が、保留画像RI(後述する図31参照)の表示態様を変化させる保留変化演出を実行する。なお、上記した画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。そして、報知演出実行処理を終了し、処理は図15のステップS116に移る。
ステップS116において、CPU401は、図11のステップS412の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS116での判定がYESの場合、処理はステップS117に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS118に移る。
ステップS117において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS115の処理で実行開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて(確定停止表示させて)特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS118に移る。
ステップS118において、CPU401は、図11のステップS414の停止中処理又は図13のステップS624の処理でセットされた遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS118での判定がYESの場合、処理はステップS119に移り、この判定がNOの場合、処理は図16のステップS120に移る。
ステップS119において、CPU401は、演出状態設定処理を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS118で受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態に応じた演出状態で報知演出が実行されるように設定する。ここで、この演出状態設定処理の詳細について、図21を参照して説明する。
[演出状態設定処理]
図21のステップS901において、CPU401は、遊技状態が高確/時短状態であるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、図15のステップS118で受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態が高確/時短状態であるか否かを判定する。すなわち、CPU401は、図5に示す大当りA、B、Dに当選した場合の大当り遊技が終了してから1回転目の変動表示であるか否かを判定する。ステップS901での判定がYESの場合、処理はステップS902に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS903に移る。
ステップS902において、CPU401は、背景画像BI(後述する図31参照)としてモード背景1を設定する。なお、この設定情報は、コマンドとしてRAM403にセットされ、当該コマンドが画像音響制御部500へ出力されることにより、画像音響制御部500により背景画像BIとしてモード背景1が表示される。その後、処理はステップS909に移る。
ステップS903において、CPU401は、遊技状態が高確/時短状態から潜伏状態に切り替えられたか否かを判定する。具体的には、CPU401は、現在の遊技状態が高確/時短状態で制御されている際に、図15のステップS118で受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態が潜伏状態であるか否かを判定する。すなわち、CPU401は、図5に示す大当りA、B、Dに当選した場合の大当り遊技が終了してから71回転目の変動表示であるか否かを判定する。ステップS903での判定がYESの場合、処理はステップS906に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS904において、CPU401は、遊技状態が大当り遊技状態から潜伏状態に切り替えられたか否かを判定する。具体的には、CPU401は、現在の遊技状態が大当り遊技状態で制御されている際に、図15のステップS118で受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態が潜伏状態であるか否かを判定する。すなわち、CPU401は、図5に示す大当りCに当選した場合の大当り遊技が終了してから1回転目の変動表示であるか否かを判定する。ステップS904での判定がYESの場合、処理はステップS908に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS905に移る。
ステップS905において、CPU401は、小当り遊技の終了後であるか否かを判定する。具体的には、CPU401は、図15のステップS118で受信した遊技状態通知コマンドが、小当り遊技を終了したことを示す通知コマンドであるか否かを判定する。ステップS905での判定がYESの場合、処理はステップS907に移り、この判定がNOの場合、図15のステップS118で受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態が通常状態であるとみなして(すなわち、図5に示す大当りA〜Dに当選した場合の大当り遊技が終了してから75回転目の変動表示であるとみなして)、処理はステップS906に移る。
ステップS906において、CPU401は、背景画像BIとしてモード背景0を設定する。なお、この設定情報は、コマンドとしてRAM403にセットされ、当該コマンドが画像音響制御部500へ出力されることにより、画像音響制御部500により背景画像BIとしてモード背景0が表示される。その後、処理はステップS909に移る。
ステップS907において、CPU401は、RAM403に記憶された小当りフラグをONに設定する。その後、処理はステップS908に移る。
ステップS908において、CPU401は、背景画像BIとしてモード背景2を設定する。なお、この設定情報は、コマンドとしてRAM403にセットされ、当該コマンドが画像音響制御部500へ出力されることにより、画像音響制御部500により背景画像BIとしてモード背景2が表示される。その後、処理はステップS909に移る。
ステップS909において、CPU401は、RAM403に記憶された、特別図柄が変動して停止表示される回数を示す回転数Cの値を「0」にリセットする。そして、演出状態設定処理を終了し、処理は図16のステップS120に移る。
図16のステップS120において、CPU401は、図11のステップS414の停止中処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS120での判定がYESの場合、処理はステップS121に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS122に移る。
ステップS121において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のオープニング演出を開始する。つまり、大当り遊技演出を開始させる。ここで、オープニング演出は、大当り遊技の開始を報知する演出であり、典型的には、大入賞口23に向けて遊技球を発射するように遊技者に促す画像演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS122に移る。
ステップS122において、CPU401は、図12のステップS608の処理でセットされたラウンド開始通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS122での判定がYESの場合、処理はステップS123に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS124に移る。
ステップS123において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を開始する。ここで、ラウンド演出は、大当り遊技のラウンド遊技中に実行される演出であり、例えば、主人公のキャラクタが敵のキャラクタと戦っている画像等による演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS124に移る。
ステップS124において、CPU401は、図12のステップS617の処理でセットされたラウンド終了通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS124での判定がYESの場合、処理はステップS125に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS126に移る。
ステップS125において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を終了する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS126に移る。
ステップS126において、CPU401は、図13のステップS620の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS126での判定がYESの場合、処理はステップS127に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS128に移る。
ステップS127において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のエンディング演出を開始する。つまり、大当り遊技演出を終了させる。ここで、エンディング演出は、大当り遊技の終了を報知する演出であり、典型的には、遊技機1のメーカーのマークを表示させる演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS128に移る。
ステップS128において、CPU401は、図11のステップS416の処理でセットされた客待ち演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS128での判定がYESの場合、処理はステップS129に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS130に移る。
ステップS129において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、客待ち演出を開始する。既に説明したように、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中において実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS130に移る。
ステップS130において、CPU401は、図11のステップS418の処理でセットされた客待ち演出終了コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS130での判定がYESの場合、処理はステップS131に移り、この判定がNOの場合、処理は図14のステップS12に移る。
ステップS131において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS129の処理で開始した客待ち演出を終了する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図14のステップS12に移る。
[画像表示部6において実行される演出例]
次に、以上にフローチャートを参照して説明した本実施形態において、画像表示部6において実行される演出について図31を参照して説明する。図31に示すように、画像表示部6には、装飾図柄DI(DI1〜DI3)、保留画像RI(RI1〜RI8)、ステージST(ST1〜ST8)、背景画像BI、キャラクタ画像CI等が表示される。
[装飾図柄]
装飾図柄DIは、3つの装飾図柄DI1〜DI3から構成されて特別図柄の変動表示に応じて変動表示される。具体的には、左に配された第1装飾図柄DI1が最初に変動表示された後に仮停止され、次に右に配された第2装飾図柄DI2が変動表示された後に仮停止され、最後に中央に配された第3装飾図柄DI3が仮停止表示された後に、3つの装飾図柄DI1〜DI3が完全に停止表示される。なお、仮停止とは、装飾図柄DIの変動が停止したと遊技者が認識できる態様で停止されることをいい、完全に停止しているわけではなく、例えば、上下に僅かに変動した状態で表示される。これにより、特別図柄が未だ変動中であることが示される。また、図31以降の図面では、変動中または仮停止中の装飾図柄DIを点線で表示し、完全に停止(本停止)した装飾図柄DIを実線で表示している。また、装飾図柄DIには、いわゆる出目と呼ばれる、3つ揃う(或いは、特定のパターンに一致する)ことで大当りを報知可能な数字図柄が描かれており、3つの装飾図柄DIが停止表示されることで当落結果(大当りか否か)が報知される。また、第1〜第3装飾図柄DI1〜DI3の表示領域上での表示位置は変更されてもよく、また、第1〜第3装飾図柄DI1〜DI3は上下方向に並んで配置されてもよいし、斜め方向に並んで配置されてもよい。また、本実施形態では、出目として数字図柄を用いることとしたが、数字図柄以外に、文字図柄やキャラクタ図柄などの他の図柄を用いてもよいし、このような他の図柄を交えて用いてもよい。
[保留画像]
保留画像RIは、遊技者に第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選が保留されている数を示すための画像である。また、本実施形態では、第1特別図柄抽選の保留を示す保留画像と、第2特別図柄抽選の保留を示す保留画像は、同一の保留表示領域(例えば、画像表示部6の下部領域)内に混在して表示される。このため、第1特別図柄抽選を保留可能な最大数(4つ)と、第2特別図柄抽選を保留可能な最大数(4つ)との合計数(8つ)を最大とする保留画像(RI1〜RI8)が表示可能である。また、画像表示部6には、保留画像RIがそれぞれ表示される位置となる複数のステージSTが設けられる。図31に示した一例では、画像表示部6の表示画面下部領域に左右方向にそれぞれ列設された複数のステージST(ST1〜ST8)の上方となる位置に、第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選が保留されている回数それぞれに対応する保留画像RI(RI1〜RI8)が表示される。なお、本実施形態では、前述したように、通常状態においては、原則的に第1始動口21および第2始動口22aに交互に遊技球が入賞するため、第1特別図柄抽選の保留と第2特別図柄抽選の保留とが交互に発生することになるが、保留画像RIのデフォルト表示態様(保留変化演出が行われない場合の表示態様)は第1特別図柄抽選の保留と第2特別図柄抽選の保留とで同一(例えば白色の保留球表示)である。このため、遊技者は、いずれの保留が表示されているのかは一見してわからない。一方、時短状態(高確/時短状態)においては、第2始動口22bに遊技球が入賞し易い状況であり、遊技者は右打ちを行うため、第1特別図柄抽選の保留が消化された後は、原則的に第2特別図柄抽選の保留が連続して発生することになる。このため、時短状態においては、原則的に保留画像RIは、第2特別図柄抽選を保留可能な最大数(4つ;RI〜RI4)を上限として表示されることになる。
一例として、図31に示すように、列設された複数のステージSTの一方の端(左端)に配置されているステージST1には、特別図柄抽選が保留されており、次に特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第1保留という)に対応する保留画像RI1が表示される。また、ステージST1の隣(右隣)に配置されているステージST2には、現時点では特別図柄抽選が保留されており、上記第1保留の次に特別図柄抽選が行われる予定となっている保留(以下、第2保留という)に対応する保留画像RI2が表示される。以下、同様に、特別図柄抽選が行われる予定が早い順に、ステージSTの左から第3保留〜第8保留に対応する保留画像RI3〜RI8が表示される。したがって、保留画像RI8が表示されるステージST8が、列設された複数のステージの他方の端(右端)に配置されることになる。
複数のステージSTにそれぞれ表示された保留画像RIは、特別図柄抽選が終了するごとに、順次表示位置(すなわち、ステージST)を変更する。具体的には、現在の特別図柄の変動表示が終了すると(装飾図柄DIの変動表示が完全に停止すると)、ステージST1に表示されていた保留画像RI1は、ステージST1から消滅し(つまり、第1保留が消化され)、ステージST2〜ST8に表示されていた保留画像RI2〜RI8は、それぞれステージST2〜ST8からステージST1〜ST7へ移動する。このように、保留画像RIは、特別図柄抽選の保留が消化されるごとに、順次ステージSTを左に移動していく。なお、本実施形態では、ステージSTの上に保留画像RIが表示されるものとしたが、ステージSTが表示されずに、保留されている回数に応じて保留画像RIが所定の位置に表示されるものとしてもよい。
ところで、前述したように、本実施形態では、特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。つまり、例えば第2保留画像RI2がステージST1から消滅して特別図柄抽選における特別図柄の変動が開始される(つまり第2保留が消化される)よりも前に、例えば、第2保留が発生した時点で、第2保留に対する特別図柄抽選の抽選結果が事前判定される。本実施形態では、この事前判定に基づいて、保留画像RIの表示態様を変化させることにより、特別図柄抽選において当選する信頼度が相対的に高いことを、前もって遊技者に期待させることができる。
なお、上記では、保留画像RIのデフォルト表示態様は第1特別図柄抽選の保留を示す保留画像と第2特別図柄抽選の保留を示す保留画像とで同一としたが、同じ遊技状態において同一であればよく、例えば時短状態と通常状態とで保留画像のデフォルト表示態様を異なるものとしてもよい。
[キャラクタ画像]
キャラクタ画像CIは、保留画像RIの表示態様を変化させるために表示される画像であり、キャラクタ画像CIが所定の動作を行う(キャラクタ画像CIを用いた動作演出が行われる)ことにより、保留画像RIの表示態様が変化する。また、キャラクタ画像CIは所定のガセ動作を行うことにより、保留画像RIの表示態様を変化させないこともある。このように、キャラクタ画像CIは、保留画像RIの表示態様を変化させる、または変化させる煽りを行って実際には変化させないときに登場し、保留変化演出の契機演出として機能する。なお、キャラクタ画像CIの表示位置は、典型的には、保留画像RIの表示位置の近傍であるが、これに限られるものではない。
[背景画像]
背景画像BIは、上記した装飾図柄DIや保留画像RIの背景演出として表示される画像(静止画像または動画像)であり、異なる背景画像BIが表示されることにより、遊技状態が示唆される。具体的には、前述したように、背景画像BIとしてモード背景0〜モード背景3が表示される(図22参照)。
次に、図32〜図35を参照して、画像表示部6において実行される、本実施形態において特徴的な保留表示に関する演出について説明する。
[特定変化演出]
まず、図32を参照して、背景画像BIとしてモード背景0またはモード背景3が表示されているとき(非時短状態)に、画像表示部6において実行される特定変化演出について説明する。
一例として、図32の(1)に示すように、通常状態において、当該遊技状態を示唆するモード背景0が背景画像BIとして表示されている場合を考える。いま、図32の(1)に示すように、特別図柄の変動表示(以下、単に変動表示ということがある)が実行されているときに、RAM403に第1保留〜第4保留が記憶されており(つまり、ステージST1〜ST4の上に保留画像RI1〜RI4が表示されており)、新たに振分入賞口29に遊技球が2つ続けて入賞して第5保留および第6保留が発生し、保留画像RI5、保留画像RI6がステージST5、ST6の上に表示されたものとする。そして、演出制御部400は、メイン制御部100から事前に第5保留に対する特別図柄抽選の結果(例えば、大当り)を通知され、この事前に判定される抽選結果(事前判定情報)に基づいて、保留が所定数(4つ)以上あるので、特定変化演出を実行することを決定したものとする。このとき、CPU401は、事前判定情報に基づいて、先読み演出対象保留(第5保留)に対応する先読み決定フラグをONにする。そして、このとき、CPU401は、特定変化演出を実行する際に参照される保留変化テーブルTF3(図25の(1)参照)に基づいて、先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様と初期表示態様を決定し、例えば最終表示態様を「赤」、初期表示態様を「通常」(組合せ態様「SR3」)に決定する。したがって、第5保留が発生した時点では、保留画像RI5の表示態様はデフォルト表示態様のままである。
次に、現在の変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第1保留が消化されて(保留画像RI1が消滅して)第1保留に対する変動表示が開始する。また、このとき、有効保留数は1減って4つ(第2保留〜第5保留の4つ)となる。そして、CPU401は、変化抽選テーブルTSR3(図28参照)を参照して、現在の表示態様と有効保留数に応じた抽選割合に基づいて、保留変化演出を抽選で決定する。ここで、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様は「通常」であり、有効保留数は「4」であるから、CPU401は、「一斉変化」の抽選割合100%に基づいて保留変化演出として「一斉変化」を決定する。そして、CPU401は、キャラクタ決定テーブルTCに基づいて、「一斉変化」の契機演出としてキャラクタEを決定する(抽選割合100%)。これにより、図32の(2)に示すように、キャラクタ画像CIとしてキャラクタEが表示され、当該キャラクタEが先読み演出対象保留の保留画像(保留画像RI5)および、先読み演出対象保留よりも先に消化される保留の保留画像(保留画像RI2〜RI4)の表示態様を一斉に同じ表示態様(例えば、爆弾のアイテム)に変化させる特定変化演出が実行される。
次に、第1保留に対する変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第2保留が消化されて(保留画像RI2が消滅して)第2保留に対する変動表示が開始する。また、このとき、有効保留数は1減って3つ(第3保留〜第5保留の3つ)となる。そして、CPU401は、変化抽選テーブルTSR3(図28参照)を参照して、現在の表示態様と有効保留数に応じた抽選割合に基づいて、保留変化演出を抽選で決定する。ここで、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様は「一斉変化」であり、有効保留数は「3」であるから、CPU401は、「最終変化」の抽選割合70%、「変化なし」の抽選割合30%に基づいて、保留変化演出として例えば「変化なし」を決定する。そして、CPU401は、キャラクタ決定テーブルTCに基づいて、特定変化演出の「変化なし(ガセ)」の契機演出としてキャラクタなしを決定する(抽選割合50%)。これにより、図32の(3)に示すように、キャラクタ画像CIが表示されることなく、保留画像RI3〜RI5の表示態様もそのままで変化しない。
次に、第2保留に対する変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第3保留が消化されて(保留画像RI3が消滅して)第3保留に対する変動表示が開始する。また、このとき、有効保留数は1減って2つ(第4保留、第5保留の2つ)となる。そして、CPU401は、変化抽選テーブルTSR3(図28参照)を参照して、現在の表示態様と有効保留数に応じた抽選割合に基づいて、保留変化演出を抽選で決定する。ここで、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様は「一斉変化」であり、有効保留数は「2」であるから、CPU401は、「最終変化」の抽選割合80%、「変化なし」の抽選割合20%に基づいて、保留変化演出として例えば「最終変化」を決定する。そして、CPU401は、キャラクタ決定テーブルTCに基づいて、特定変化演出の「最終変化」の契機演出としてキャラクタEを決定する(抽選割合100%)。これにより、図32の(4)に示すように、キャラクタ画像CIとしてキャラクタEが表示され、当該キャラクタEが先読み演出対象保留の保留画像(保留画像RI5)の表示態様を最終表示態様「赤」に変化させる特定変化演出が実行される。なお、このとき、一斉変化された他の保留画像RI4は、デフォルト表示態様に戻る。また、先読み演出対象保留の保留画像が最終表示態様に変化すると、これ以上保留変化演出は実行されない。
次に、第3保留、第4保留に対する変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第5保留(先読み演出対象保留)が消化されて(保留画像RI5が消滅して)第5保留に対する変動表示が開始する。このとき、CPU401は、保留変化テーブルTF3に基づいて決定された最終表示態様「赤」に基づいて、変動演出テーブルTR3(図30の(3)参照)を参照し、変動演出として例えば「SPSPリーチ」を決定する。これにより、変動表示された装飾図柄DIは、図32の(5)に示すように、第1装飾図柄DI1と第2装飾図柄DI2が同じ数字図柄(例えば「1」)で仮停止表示されることによりリーチ状態となり、次に、図32の(6)に示すように、SPSPリーチ演出(例えば、主人公キャラクタが、敵キャラクタと戦うバトル演出が実行され、敵を倒すことで大当りとなる当りリーチ演出)が実行される。そして、上記リーチ演出により大当りであることが演出的に示唆された後に、図32の(7)に示すように、3つの装飾図柄DI1〜DI3が例えば「1」「1」「1」の当り目で停止表示されることにより、特別図柄抽選の結果が遊技者に確定報知され、現在の特別図柄の変動表示が終了する。
以上のように、特定変化演出は、有効保留数が所定数(例えば4つ)以上の場合にのみ実行され、複数の保留画像(4つ以上)が一斉に変化することにより、変化した保留画像の中に信頼度の高い可能性がある保留を示す保留画像が存在することが示唆される。そして、先読み演出対象保留を示す保留画像は、当該保留画像が消去されるまでに、「一斉変化」から最終表示態様に変化することにより、どの保留が信頼度の高い可能性がある保留であるかが示唆される。また、本実施形態では、非時短状態においては、最大8つの保留が記憶される可能性があるため、最大8つの保留画像を一斉に変化させることも可能である。このため、遊技者は、一斉変化した保留画像に対応する保留のうち、いずれが信頼度の高い可能性がある保留であるかがよりわかり難くなる。また、先読み演出対象保留を示す保留画像が「一斉変化」から最終表示態様に変化するか否かは、「一斉変化」した複数の保留が順次消化される際に抽選により決定されるため、遊技者は、どのタイミングで、どの保留画像が最終表示態様に変化するかがわからない。このため、本実施形態の特定変化演出によれば、複数変動に亘って遊技者の興味を惹き続けることができる。
なお、上記では、一斉変化する保留画像は、先読み演出対象保留および先読み演出対象保留よりも前に記憶された保留を示す保留画像(図32に示す保留画像RI2〜RI5)であるとしたが、これに限られるものではなく、例えば、一斉変化するタイミングで保留されている全ての保留画像(図32の例では、保留画像RI2〜RI6)であるとしてもよい。また、上記した特定変化演出において、「一斉変化」の契機演出および「最終変化」の契機演出として、いずれも同一のキャラクタEが決定されるものとした。しかし、例えば、「最終変化」の契機演出としては、キャラクタEではなく、最終表示態様に応じて異なるキャラクタ(例えば、キャラクタA〜D)が決定されるものとしてもよい。
[非時短状態において実行される保留変化演出]
次に、図33を参照して、背景画像BIとしてモード背景0またはモード背景3が表示されているとき(非時短状態)に、画像表示部6において実行される特定変化演出ではない保留変化演出について説明する。
一例として、図33の(1)に示すように、通常状態において、当該遊技状態を示唆するモード背景0が背景画像BIとして表示されている場合を考える。いま、図33の(1)に示すように、特別図柄の変動表示が実行されているときに、RAM403に第1保留〜第4保留が記憶されており(つまり、ステージST1〜ST4の上に保留画像RI1〜RI4が表示されており)、新たに振分入賞口29に遊技球が2つ続けて入賞して第5保留および第6保留が発生し、保留画像RI5、保留画像RI6がステージST5、ST6の上に表示されたものとする。そして、演出制御部400は、メイン制御部100から事前に第5保留に対する特別図柄抽選の結果(例えば、大当り)を通知され、この事前に判定される抽選結果(事前判定情報)に基づいて、特定変化演出ではない保留変化演出を実行することを決定したものとする。このとき、CPU401は、事前判定情報に基づいて、先読み演出対象保留(第5保留)に対応する先読み決定フラグをONにする。そして、このとき、CPU401は、モード背景0またはモード背景3が表示されているとき(非時短状態)に、特定変化演出以外の保留変化演出を実行する際に参照される保留変化テーブルTF1(図23の(1)参照)に基づいて、先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様と初期表示態様を決定し、例えば最終表示態様を「赤」、初期表示態様を「通常」(組合せ態様「SR1」)に決定する。したがって、第5保留が発生した時点では、保留画像RI5の表示態様はデフォルト表示態様のままである。
次に、現在の変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第1保留が消化されて(保留画像RI1が消滅して)第1保留に対する変動表示が開始する。また、このとき、有効保留数は1減って4つ(第2保留〜第5保留の4つ)となる。そして、CPU401は、変化抽選テーブルTSR1(図26参照)を参照して、現在の表示態様と有効保留数に応じた抽選割合に基づいて、保留変化演出を抽選で決定する。ここで、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様は「通常」であり、有効保留数は「4」であるから、CPU401は、「2段階以上昇格」の抽選割合30%、「1段階昇格」の抽選割合40%、「昇格なし」の抽選割合30%に基づいて、保留変化演出として例えば「昇格なし」を決定する。そして、CPU401は、キャラクタ決定テーブルTCに基づいて、「昇格なし(ガセ)」の契機演出としてキャラクタAを決定する(抽選割合30%)。これにより、図33の(2)に示すように、キャラクタ画像CIとしてキャラクタAが表示されるが、当該キャラクタAによっては保留画像が変化されない「昇格なし(ガセ)」演出が実行される。
次に、第1保留に対する変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第2保留が消化されて(保留画像RI2が消滅して)第2保留に対する変動表示が開始する。また、このとき、有効保留数は1減って3つ(第3保留〜第5保留の3つ)となる。そして、CPU401は、変化抽選テーブルTSR1(図26参照)を参照して、現在の表示態様と有効保留数に応じた抽選割合に基づいて、保留変化演出を抽選で決定する。ここで、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様は「通常」であり、有効保留数は「3」であるから、CPU401は、「2段階以上昇格」の抽選割合50%、「1段階昇格」の抽選割合30%、「昇格なし」の抽選割合20%に基づいて、保留変化演出として例えば「1段階昇格」(すなわち、「通常」から「H」へのアイテム系変化)を決定する。そして、CPU401は、キャラクタ決定テーブルTCに基づいて、アイテム系変化演出の「1段階昇格」の契機演出としてキャラクタAを決定する(抽選割合100%)。これにより、図33の(3)に示すように、キャラクタ画像CIとしてキャラクタAが表示され、当該キャラクタAが先読み演出対象保留の保留画像(保留画像RI5)の表示態様を1段階昇格させて「H」に変化させる保留変化演出が実行される。
次に、第2保留に対する変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第3保留が消化されて(保留画像RI3が消滅して)第3保留に対する変動表示が開始する。また、このとき、有効保留数は1減って2つ(第4保留、第5保留の2つ)となる。そして、CPU401は、変化抽選テーブルTSR1(図26参照)を参照して、現在の表示態様と有効保留数に応じた抽選割合に基づいて、保留変化演出を抽選で決定する。ここで、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様は「H」であり、有効保留数は「2」であるから、CPU401は、「2段階以上昇格」の抽選割合70%、「1段階昇格」の抽選割合20%、「昇格なし」の抽選割合10%に基づいて、保留変化演出として例えば「2段階以上昇格」(たとえば、「H」から「J」へのアイテム系変化)を決定する。そして、CPU401は、キャラクタ決定テーブルTCに基づいて、アイテム系変化演出の「2段階以上昇格」の契機演出としてキャラクタAを決定する(抽選割合100%)。これにより、図33の(4)に示すように、キャラクタ画像CIとしてキャラクタAが表示され、当該キャラクタAが先読み演出対象保留の保留画像(保留画像RI5)の表示態様を2段階昇格させて「J」に変化させる保留変化演出が実行される。
次に、第3保留に対する変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第4保留が消化されて(保留画像RI4が消滅して)第4保留に対する変動表示が開始する。また、このとき、有効保留数は1減って1つ(第5保留の1つ)となる。そして、CPU401は、変化抽選テーブルTSR1(図26参照)を参照して、現在の表示態様と有効保留数に応じた抽選割合に基づいて、保留変化演出を抽選で決定する。ここで、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様は「J」であり、有効保留数は「1」であるから、CPU401は、「2段階以上昇格」の抽選割合100%に基づいて、保留変化演出として「2段階以上昇格」(この場合は、「J」から最終表示態様の「赤」への色系変化)を決定する。そして、CPU401は、キャラクタ決定テーブルTCに基づいて、色系変化演出の「2段階以上昇格」の契機演出として例えばキャラクタDを決定する(抽選割合70%)。これにより、図33の(5)に示すように、キャラクタ画像CIとしてキャラクタDが表示され、当該キャラクタDが先読み演出対象保留の保留画像(保留画像RI5)の表示態様を2段階以上(3段階)昇格させて「赤」に変化させる保留変化演出が実行される。
次に、第4保留に対する変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第5保留(先読み演出対象保留)が消化されて(保留画像RI5が消滅して)第5保留に対する変動表示が開始する。このとき、CPU401は、保留変化テーブルTF1に基づいて決定された最終表示態様「赤」に基づいて、変動演出テーブルTR1(図30の(1)参照)を参照し、変動演出として例えば「SPSPリーチ」を決定する。これにより、変動表示された装飾図柄DIは、図33の(6)に示すように、第1装飾図柄DI1と第2装飾図柄DI2が同じ数字図柄(例えば「1」)で仮停止表示されることによりリーチ状態となり、次に、図33の(7)に示すように、SPSPリーチ演出(例えば、主人公キャラクタが、敵キャラクタと戦うバトル演出が実行され、敵を倒すことで大当りとなる当りリーチ演出)が実行される。そして、上記SPSPリーチ演出により大当りであることが演出的に示唆された後に、図33の(8)に示すように、3つの装飾図柄DI1〜DI3が例えば「1」「1」「1」の当り目で停止表示されることにより、特別図柄抽選の結果が遊技者に確定報知され、現在の特別図柄の変動表示が終了する。
以上のように、上記した保留変化演出では、有効保留数に応じて「2段階以上昇格」、「1段階昇格」、「昇格なし」のいずれかが抽選により決定され、「2段階以上昇格」または「1段階昇格」の抽選割合(すなわち、保留画像が変化する割合)は、有効保留数が少なくなるほど向上するため、有効保留数に応じて出現率の異なる保留変化演出を実行することができる。また、保留変化演出に応じて契機演出が選択されるため、結果として、有効保留数に応じて出現率の異なる契機演出を実行することができる。また、有効保留数が少なくなるほど、先読み演出対象保留を示す保留画像が変化し易くなるため、先読み演出対象保留を示す保留画像は、ステージSTを左に移動するほど変化され易いといえる。このため、デフォルト表示態様の保留が発生した時点では、なんら期待を抱かなかった遊技者に対して、保留が消化される直前に(保留画像がステージSTの左側に近いところに移動した時点で)保留画像の表示態様を変化させることで、意外な期待感を与えることができる。また、同様に、例えば信頼度の低い保留表示態様(例えば「青」)に変化した保留画像が、順次ステージSTを左に移動しても、その表示態様を変えないことに落胆した遊技者に対して、保留が消化される直前に(保留画像がステージSTの左側に近いところに移動した時点で)保留画像の表示態様を信頼度の高い表示態様(例えば「赤」)に昇格させることで、意外な期待感を与えることができる。
また、上記したように、本実施形態では、アイテム系変化演出の「1段階昇格」や「2段階以上昇格」、および色系変化演出の「1段階昇格」や「2段階以上昇格」のように複数の保留変化演出が実行され、それぞれの保留変化演出の契機演出としてキャラクタが選択されるが、アイテム系変化演出については、特定のキャラクタAしか選択されない。すなわち、複数の保留変化演出のうち、特定の保留変化演出については、特定の契機演出しか実行されない。このため、特定の保留変化演出の信頼度に対応した契機演出(キャラクタ)を設定することができ、遊技演出の興趣性を高めることができる。
なお、上記では、保留変化演出のうち、信頼度の低い表示態様に変化するアイテム系変化演出については、特定の契機演出のみが実行されるものとしたが、これに限られるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、信頼度の高い表示態様に変化する保留変化演出については、特定の契機演出のみが実行されるものとしてもよいし、多段階(例えば5段階以上)に昇格する保留変化演出については、特定の契機演出のみが実行されるものとしてもよい。
また、上記した保留変化演出(非時短状態において実行される保留変化演出)では、第1特別図柄抽選の保留を示す保留画像と第2特別図柄抽選の保留を示す保留画像のデフォルト表示態様は同一であり、原則的には交互に混在して表示される。そして、保留変化演出は、第1特別図柄抽選の保留と第2特別図柄抽選の保留とで区別されることなく実行される。一方、遊技者は、遊技中には画像表示部6を注視して遊技演出に注目することが多いため、遊技球が第1始動口21および第2始動口22a、22bのいずれに入賞したかが分からないことが多い。したがって、遊技演出を注目する遊技者は、保留画像や保留変化演出からは、第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選のいずれの保留であるかを区別することができない。さらに、本実施形態では、第1始動口21への遊技球入賞による大当り内訳と、第2始動口22a、22bへの遊技球入賞による大当り内訳は異なり、第2始動口22a、22bへの遊技球入賞による大当りの方が、遊技利益が高い。したがって、第1特別図柄抽選の保留か第2特別図柄抽選の保留であるかを区別できなくすることにより、大当りの信頼度が高い演出が実行された場合や、実際に大当りした場合に、遊技利益の高い第2特別図柄抽選であることを遊技者に期待させることができ、遊技者の興味を演出終了まで惹き続けることができる。
[時短状態において実行される保留変化演出]
次に、図34を参照して、背景画像BIとしてモード背景1が表示されているとき(時短状態)に、画像表示部6において実行される保留変化演出について説明する。
一例として、図34の(1)に示すように、高確/時短状態において、当該遊技状態を示唆するモード背景1が背景画像BIとして表示されている場合を考える。前述したように、時短状態においては右打ちが行われることから、第1特別図柄抽選の保留が消化された後は、第2特別図柄抽選が連続して保留されるため、原則的に保留数は最大4つとなる。いま、図34の(1)に示すように、特別図柄の変動表示が実行されているときに、RAM403に第1保留〜第3保留が記憶されており(つまり、ステージST1〜ST3の上に保留画像RI1〜RI3が表示されており)、新たに第2始動口22bに遊技球が1つ入賞して第4保留が発生し、保留画像RI4がステージST4の上に表示されたものとする。そして、演出制御部400は、メイン制御部100から事前に第4保留に対する特別図柄抽選の結果(例えば、ハズレ)を通知され、この事前に判定される抽選結果(事前判定情報)に基づいて、保留変化演出を実行することを決定したものとする。このとき、CPU401は、事前判定情報に基づいて、先読み演出対象保留(第4保留)に対応する先読み決定フラグをONにする。そして、このとき、CPU401は、モード背景1が表示されているとき(時短状態)に、保留変化演出を実行する際に参照される保留変化テーブルTF2(図24の(1)参照)に基づいて、先読み演出対象保留を示す保留画像の最終表示態様と初期表示態様を決定し、例えば最終表示態様を「赤」、初期表示態様を「通常」(組合せ態様「SR2」)に決定する。したがって、第4保留が発生した時点では、保留画像RI4の表示態様はデフォルト表示態様のままである。
次に、現在の変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第1保留が消化されて(保留画像RI1が消滅して)第1保留に対する変動表示が開始する。また、このとき、有効保留数は1減って3つ(第2保留〜第4保留の3つ)となる。そして、CPU401は、変化抽選テーブルTSR2(図27参照)を参照して、現在の表示態様と有効保留数に応じた抽選割合に基づいて、保留変化演出を抽選で決定する。ここで、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様は「通常」であり、有効保留数は「3」であるから、CPU401は、「2段階以上昇格」の抽選割合10%、「1段階昇格」の抽選割合60%、「昇格なし」の抽選割合30%に基づいて、保留変化演出として例えば「1段階昇格」(すなわち、「通常」から「青」への色系変化)を決定する。そして、CPU401は、キャラクタ決定テーブルTCに基づいて、色系変化演出の「1段階昇格」の契機演出として例えばキャラクタBを決定する(抽選割合30%)。これにより、図34の(2)に示すように、キャラクタ画像CIとしてキャラクタBが表示され、当該キャラクタBが先読み演出対象保留の保留画像(保留画像RI4)の表示態様を1段階昇格させて「青」に変化させる保留変化演出が実行される。
次に、第1保留に対する変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第2保留が消化されて(保留画像RI2が消滅して)第2保留に対する変動表示が開始する。また、このとき、有効保留数は1減って2つ(第3保留、第4保留の2つ)となる。そして、CPU401は、変化抽選テーブルTSR2(図27参照)を参照して、現在の表示態様と有効保留数に応じた抽選割合に基づいて、保留変化演出を抽選で決定する。ここで、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様は「青」であり、有効保留数は「2」であるから、CPU401は、「2段階以上昇格」の抽選割合30%、「1段階昇格」の抽選割合60%、「昇格なし」の抽選割合10%に基づいて、保留変化演出として例えば「1段階昇格」(すなわち、「青」から「緑」への色系変化)を決定する。そして、CPU401は、キャラクタ決定テーブルTCに基づいて、色系変化演出の「1段階昇格」の契機演出として例えばキャラクタCを決定する(抽選割合40%)これにより、図34の(3)に示すように、キャラクタ画像CIとしてキャラクタCが表示され、当該キャラクタCが先読み演出対象保留の保留画像(保留画像RI4)の表示態様を1段階昇格させて「緑」に変化させる保留変化演出が実行される。
次に、第2保留に対する変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第3保留が消化されて(保留画像RI3が消滅して)第3保留に対する変動表示が開始する。また、このとき、有効保留数は1減って1つ(第4保留の1つ)となる。そして、CPU401は、変化抽選テーブルTSR2(図27参照)を参照して、現在の表示態様と有効保留数に応じた抽選割合に基づいて、保留変化演出を抽選で決定する。ここで、先読み演出対象保留を示す保留画像の現在の表示態様は「緑」であり、有効保留数は「1」であるから、CPU401は、「1段階昇格」の抽選割合100%に基づいて、保留変化演出として「1段階昇格」(「緑」から最終表示態様の「赤」への色系変化)を決定する。そして、CPU401は、キャラクタ決定テーブルTCに基づいて、色系変化演出の「1段階昇格」の契機演出として例えばキャラクタCを決定する(抽選割合40%)。これにより、図34の(4)に示すように、キャラクタ画像CIとしてキャラクタCが表示され、当該キャラクタCが先読み演出対象保留の保留画像(保留画像RI4)の表示態様を1段階昇格させて「赤」に変化させる保留変化演出が実行される。
次に、第3保留に対する変動表示が終了すると、各保留画像RIはステージSTを順次左に移動し、第4保留(先読み演出対象保留)が消化されて(保留画像RI5が消滅して)第4保留に対する変動表示が開始する。このとき、CPU401は、保留変化テーブルTF2に基づいて決定された最終表示態様「赤」に基づいて、変動演出テーブルTR2(図30の(2)参照)を参照し、変動演出として例えば「SPリーチ」を決定する。これにより、変動表示された装飾図柄DIは、図34の(5)に示すように、第1装飾図柄DI1と第2装飾図柄DI2が同じ数字図柄(例えば「1」)で仮停止表示されることによりリーチ状態となり、次に、図34の(6)に示すように、SPリーチ演出(例えば、主人公キャラクタが、イベントに成功するか否かを煽る演出が実行され、失敗することでハズレとなるハズレリーチ演出)が実行される。そして、上記SPリーチ演出によりハズレであることが演出的に示唆された後に、図34の(7)に示すように、3つの装飾図柄DI1〜DI3が例えば「1」「4」「1」のハズレ目で停止表示されることにより、特別図柄抽選の結果が遊技者に確定報知され、現在の特別図柄の変動表示が終了する。
以上のように、本実施形態では、時短状態においても非時短状態と同様に、保留変化演出が実行されるが、最終表示態様が同じ「赤」であっても、その後に発展可能なリーチ演出の種類が異なる。具体的には、時短状態においては、図34の(6)に示すように、SPリーチに発展することが可能であるのに対して、非時短状態においては、図33の(7)に示すように、SPSPリーチに発展することが可能であるものの、SPリーチに発展することがない。これは、図30を参照して説明したように、遊技状態に応じて参照される変動演出対応テーブルが異なるからであり、このため、同じ保留表示態様を用いながらも異なる内容を示唆することができ、よりバリエーションの富んだ保留変化演出を実現することができる。
また、本実施形態では、時短状態においても非時短状態と同様に、保留変化演出が実行されるが、遊技状態に応じて実行可能な保留変化演出の種類が異なる。具体的には、図23、図24を参照して説明したように、遊技状態に応じて参照される保留変化テーブルが異なるからであり、このため、遊技状態に応じて異なるバリエーションの保留変化演出を実現することができ、遊技者に飽きを覚えさせない保留変化演出を行うことができる。
[潜伏状態において実行されるモード移行とモードに応じた保留変化演出]
次に、図35を参照して、潜伏当り(大当りC)に当選した場合において実行されるモード移行とモードに応じた保留変化演出について説明する。
図35の(1)に示すように、潜伏当り(大当りC)に当選した場合の大当り遊技が終了すると、図35の(2)に示すように、背景画像BIとして潜伏状態の可能性があることを示唆するモード背景2が表示される。そして、潜伏当りの大当り遊技が終了してから1〜29回転目の変動表示では、保留変化演出は実行されず、すなわち保留画像RIの表示態様は変化しない。
次に、図35の(3)に示すように、大当り遊技が終了してから30回転目の変動表示において、特別図柄抽選の結果が「ハズレ」である場合には、現在のモードが終了するか(すなわち、モード背景0に戻るか)、モードアップするか(すなわち、モード背景3に移行するか)を示唆するモード移行煽り演出が実行される。具体的には、例えば扉が閉まるか、開くかを煽る演出が実行され、扉が閉まるとモードが終了し(すなわち、背景画像BIがモード背景2からモード背景0に戻り)、扉が開くとモードアップする(すなわち、背景画像BIがモード背景2からモード背景3に移行する)。なお、本実施形態では、潜伏当り遊技が終了してから30回転目の変動表示においては、メイン制御部100から演出制御部400に、特殊乱数テーブルに基づく変動パターンが送信される。そして、CPU401は、この変動パターンに基づいて、上記したモード移行煽り演出を実行する。
次に、図35の(4)に示すように、大当り遊技が終了してから31回転目の変動表示において、背景画像BIがモード背景2からモード背景3に切り替わるモード移行が行われる。そして、図35の(5)に示すように、大当り遊技が終了してから31回転目〜73回転目の変動表示においては、保留変化演出が実行され、すなわち、保留画像RIの表示態様が変化し得る。
次に、図35の(6)に示すように、大当り遊技が終了してから74回転目の変動表示において、特別図柄抽選の結果が「ハズレ」である場合には、モードが終了することを示唆するモード終了演出が実行される。具体的には、例えば扉が閉まる演出が実行され、扉が閉まることによりモードが終了する(すなわち、背景画像BIがモード背景3からモード背景0に戻る)。なお、本実施形態では、潜伏当り遊技が終了してから74回転目の変動表示においては、メイン制御部100から演出制御部400に、特殊乱数テーブルに基づく変動パターンが送信される。そして、CPU401は、この変動パターンに基づいて、上記したモード終了演出を実行する。
次に、図35の(7)に示すように、大当り遊技が終了してから75回転目の変動表示において、背景画像BIがモード背景3からモード背景0に切り替わるモード移行が行われることにより、遊技状態が潜伏状態から通常状態に切り替えられたことが示唆される。
なお、上記では、潜伏当り後のモード移行について記載したが、小当り後のモード移行の場合には、小当り後の31回転目の変動表示において、背景画像BIがモード背景2からモード背景0に切り替わるモード移行が行われる。また、上記では、モード移行煽り演出は、潜伏当りまたは小当り後の30回転目に行なわれるものとしたが、例えば、10回転目、20回転目にも行われるものとしてもよい。この場合には、小当り図柄の種類に基づいて、例えば小当り図柄Aの場合には、10回転目のモード移行煽り演出によって11回転目にモード背景0に戻るものとし、小当り図柄Bの場合には、20回転目のモード移行煽り演出によって21回転目にモード背景0に戻るものとし、小当り図柄Cの場合には、30回転目のモード移行煽り演出によって31回転目にモード背景0に戻るものとし、潜伏当りの場合には、10回転目、20回転目のモード移行煽り演出ではモード移行せず(モード背景2のままで)、30回転目のモード移行煽り演出によって31回転目にモード背景3に移行するものとすればよい。このようにすると、いつモード移行が起きるかが判り難くなるため、遊技の興趣性を増すことができる。
以上のように、本実施形態では、同じ遊技状態(潜伏状態)であっても、背景画像BIとして表示されているモード背景が異なることにより、保留変化演出の実行の有無が変わる。これは、図17を参照して説明したように、モード背景2が表示されている際には、保留変化テーブルが参照されず保留変化演出は実行されない(図17のステップS710でNO、ステップS714参照)一方、モード背景3が表示されている際には、保留変化テーブルTF1またはTF3が参照されることにより、保留変化演出が実行され得る(図17のステップS703でYES、ステップS704でYES参照)からである。このため、同じ遊技状態であってもモード背景に対応させた異なるバリエーションの保留変化演出を実現することができ、遊技者に飽きを覚えさせない保留変化演出を行うことができる。また、本実施形態では、潜伏状態の可能性があることを示唆するモード背景2が表示されているときには、保留変化演出が実行されないので、例えば、保留変化演出が実行されることで大当りの信頼度が高くなっていると遊技者が理解して、潜伏状態であるかもしれないと期待することがない。このため、遊技者は、モード背景2が表示されている間は、潜伏状態であることを期待しながら、30回転目のモード移行煽り演出が行われて潜伏状態か小当りかの判定結果が出ることを待つこととなり、持続的に遊技者の興味を惹くことができる。なお、前述したように、同じ遊技状態であってもモード背景に応じて、異なる保留変化テーブルが参照されるものとして、モード背景に応じて保留変化演出の内容が異なるものとしてもよい。
以上、図32〜図35を参照して説明したように、本実施形態における保留表示に関する演出によれば、遊技者に飽きを覚えさせない、より斬新な演出を行うことができる。
なお、上記実施形態では、遊技機1への電源供給が持続的になされている正常時における保留変化演出等について説明したが、停電などの不測の事態により遊技機1への電源供給が遮断される場合がある。以下では、このように電源供給が遮断された後に電源供給が再開されたとき(すなわち、復旧処理が行われたとき)における保留画像の表示処理、ならびにモード背景が表示される背景画像の表示処理について説明する。
[電源復旧時の保留画像の表示処理]
前述したように、本実施形態では、第1特別図柄抽選の保留を示す保留画像(以下、特1保留画像ということがある)と、第2特別図柄抽選の保留を示す保留画像(以下、特2保留画像ということがある)は、同一の保留表示領域(例えば、画像表示部6の下部領域)内に混在して表示され、そのデフォルト表示態様も同一である。このため、本実施形態では、復旧処理が行われると、メイン制御部100から演出制御部400に、電源遮断時における第1特別図柄抽選の保留数を指定する第1指定コマンド、電源遮断時における第2特別図柄抽選の保留数を指定する第2指定コマンド、および電源遮断時における遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドを含む復旧通知コマンドが送信される(図8のステップS1092参照)。
そして、電源遮断によってRAM403に格納されていた種々の情報(たとえば、保留データに含まれる事前判定情報や、先読み決定フラグの情報)を喪失した演出制御部400は、復旧通知コマンドに基づいて、演出制御を再開する。具体的には、復旧通知コマンドを受信した演出制御部400のCPU401は、第1指定コマンドと第2指定コマンドに基づいて、第1特別図柄抽選の保留数と第2特別図柄抽選の保留数の合計数を算出し、画像音響制御部500に指示して、保留表示領域に、この合計数に相当する保留画像をすべてデフォルト表示態様で表示させる。なお、電源遮断時に、演出制御部400が保留データに含まれる事前判定情報に基づいて保留画像の表示態様を変化させていたとしても、復旧処理においてメイン制御部100からこの事前判定情報が再度送信されることはないため、演出制御部400は、復旧処理後に保留画像の表示態様を電源遮断時の表示態様に戻すことはできない。このため、復旧処理後の保留画像の表示態様はすべてデフォルト表示態様となる。
なお、本実施形態では、特1保留画像と特2保留画像は、同一の保留表示領域内に混在して表示されるものとしたが、特1保留画像と特2保留画像がそれぞれ別々の保留表示領域に表示される場合においても同様の復旧通知コマンドに基づいて、保留画像を表示させることができる。具体的には、復旧通知コマンドを受信した演出制御部400のCPU401は、画像音響制御部500に指示して、第1指定コマンドに基づいて第1特別図柄抽選の保留数に相当する特1保留画像を第1の保留表示領域に表示させ、第2指定コマンドに基づいて第2特別図柄抽選の保留数に相当する特2保留画像を第2の保留表示領域に表示させる。また、この場合には、特1保留画像と特2保留画像をそれぞれ区別したデフォルト表示態様で表示させることもできる。
ところで、本実施形態では、特1保留画像と、特2保留画像は、同一の保留表示領域内に混在して表示され、そのデフォルト表示態様も同一であるとした。しかし、デフォルト表示態様を特1保留画像と特2保留画像とで異ならせて混在表示させる場合には、演出制御を再開させるにあたり上記した復旧通知コマンドとは異なるコマンドが必要となる。具体的には、この場合には、メイン制御部100は、復旧通知コマンドとして、第1指定コマンドおよび第2指定コマンドに代えて複数の復旧時保留指定コマンドを含む復旧通知コマンドを送信する。ここで、復旧時保留指定コマンドとは、複数の保留のうち何個目の保留であるか(保留位置)、ならびに第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選のいずれの保留であるか(保留の種別)を指定するコマンドであり、そのため、最大保留数(たとえば8)に応じた数(第1復旧時保留指定コマンド〜第8復旧時保留指定コマンド)だけ用意される。そして、復旧通知コマンドを受信した演出制御部400のCPU401は、画像音響制御部500に指示して、各復旧時保留指定コマンドに基づいて、保留位置ならびに保留の種別を特定し、それぞれの保留位置に、特1保留画像または特2保留画像をそれぞれの異なるデフォルト表示態様で表示させる。
次に、本実施形態において、上記した復旧処理によって保留画像がデフォルト表示態様に変化した後における、特定変化演出や他の保留変化演出について説明する。
[復旧処理後の特定変化演出]
上記した実施形態において説明したように、電源遮断されない正常時において、特定変化演出が実行され得る所定条件は、特別図柄抽選の保留数(保留データの数)が所定数(例えば4)以上であり、かつ、先読み演出対象保留よりも前にRAM403に記憶された特別図柄抽選の保留を示す保留画像がデフォルト表示態様または「H」、「I」、「J」のいずれかであるかであるものとした。しかし、電源供給が遮断された後に電源供給が再開されたときに行なわれる復旧処理後において、特定変化演出が実行され得る所定条件は、上記条件に加えて、復旧処理によってデフォルト表示態様で表示された保留画像に対応する特別図柄抽選がすべて実行されたことを条件とする。このようにすることで、復旧処理によってデフォルト表示態様で表示処理された保留画像に対応する特別図柄抽選の保留の中に、例えば「大当り」を示すものがあったとしても、この保留が消化される際に特定変化演出が実行されることはないため、当該「大当り」の保留を示す保留画像は、先読み演出対象保留よりも前にRAM403に記憶された保留として「一斉変化」することはない。このため、「一斉変化」した保留画像に対応する保留が消化されて大当りするという予期せぬ事態を防ぐことができる。
[復旧処理後の特定変化演出を除く保留変化演出]
また、上記実施形態では、有効保留数に応じて、選択される保留変化演出や契機演出の割合が異なるものとした(図26〜図29参照)が、有効保留数としてカウントされる先読み演出対象保留よりも先に消化される(先に記憶された)保留を示す保留画像は、特定変化演出を除いてその表示態様は変化しない。このため、復旧処理によってデフォルト表示態様で表示された保留画像に対応する保留を、先読み演出対象保留よりも先に消化される保留とみなして有効保留数に含めてカウントしてもよい。すなわち、復旧処理後に特定変化演出を除く保留変化演出を実行する場合において、有効保留数をカウントする際には、電源遮断されない正常時と同様の処理が行われてよい。
[電源復旧時の背景画像の表示処理]
次に、復旧処理が行われたときにおける背景画像の表示処理について説明する。前述したように、本実施形態では、復旧処理が行われると、メイン制御部100から演出制御部400に、復旧通知コマンドが送信され、この復旧通知コマンドには電源遮断時における遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドが含まれる。
そして、電源遮断によってRAM403に格納されていた種々の情報(たとえば、回転数Cを示す情報)を喪失した演出制御部400は、復旧通知コマンドに基づいて、演出制御を再開する。具体的には、復旧通知コマンドを受信した演出制御部400のCPU401は、遊技状態指定コマンドと、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報の変動パターンの情報とに基づいて、画像音響制御部500に指示して、該当するモードを示すモード背景を背景画像BIとして画像表示部6に表示させる。より詳細には、CPU401は、遊技状態指定コマンドが高確/時短状態を指定する場合には、背景画像BIとしてモード背景1を表示させる。また、CPU401は、遊技状態指定コマンドが通常状態を示す場合には、原則的にはモード背景0を表示させるが、受信した変動パターンが、小当り潜伏共通乱数テーブルに基づくものである場合、モード背景2を表示させる。また、CPU401は、遊技状態指定コマンドが潜伏状態を示す場合には、原則的には、モード背景2を表示させるが、受信した変動パターンが、潜伏専用乱数テーブルに基づくものである場合、モード背景3を表示させ、受信した変動パターンが、時短後潜伏乱数テーブルに基づくものである場合、モード背景0を表示させる。このように、本実施形態では、演出制御部400が電源遮断により回転数Cを示す情報を喪失していても、メイン制御部100から送信される遊技状態指定コマンドと変動パターンとに基づいて、復旧処理後に適切なモード背景を表示させることができる。
なお、本実施形態では、モード移行煽り演出は、潜伏当りまたは小当り後の30回転目に行なわれるものとしたが、例えば、10回転目、20回転目にも行なわれるものとし、さらにこのモード移行煽り演出を契機に、モード背景が移行するものとしてもよい。具体的には、小当り図柄の種類に基づいて、例えば小当り図柄Aの場合には、10回転目のモード移行煽り演出によって11回転目にモード背景0に戻るものとし、小当り図柄Bの場合には、10回転目のモード移行煽り演出によって11回転目にモード背景2からモード背景2a(モード背景2よりも潜伏状態である可能性が高いことを示唆するモード背景)に移行し、20回転目のモード移行煽り演出によって21回転目にモード背景0に戻るものとし、小当り図柄Cの場合には、10回転目のモード移行煽り演出によって11回転目にモード背景2からモード背景2aに移行し、20回転目のモード移行煽り演出によって21回転目にモード背景2aからモード背景2b(モード背景2aよりも潜伏状態である可能性が高く、モード背景3よりも潜伏状態である可能性が低いことを示唆するモード背景)に移行し、30回転目のモード移行煽り演出によって31回転目にモード背景0に戻るものとし、潜伏当りの場合には、10回転目、20回転目のモード移行煽り演出によって、それぞれ11回転目、21回転目にモード背景2a、モード背景2bに移行し、30回転目のモード移行煽り演出によって31回転目にモード背景3に移行するものとしてもよい。そして、このようにした場合には、特殊乱数テーブルは、小当りまたは潜伏当り後の30回転目のみならず、10回転目、20回転目においても用いられる(つまり、10回転目、20回転目においては、小当り潜伏共通乱数テーブルに代えて特殊乱数テーブルが用いられる)ことにより、メイン制御部100から演出制御部400に、特殊乱数テーブルに基づく変動パターンが送信されて、この変動パターンに基づいて、上記したモード移行煽り演出が実行される。以下に、この場合における電源復旧時の背景画像の表示処理について説明する。
この場合、CPU401は、遊技状態指定コマンドが通常状態を示す場合には、原則的にはモード背景0を表示させるが、受信した変動パターンが、小当り潜伏共通乱数テーブルに基づくものである場合、モード背景2を表示させ、モード背景2aやモード背景2bを表示させることはない。同様に、CPU401は、遊技状態指定コマンドが潜伏状態を示す場合には、原則的には、モード背景2を表示させて、モード背景2aやモード背景2bを表示させることはなく、受信した変動パターンが、潜伏専用乱数テーブルに基づくものである場合に、モード背景3を表示させる。これは以下の理由による。すなわち、特殊乱数テーブルに基づく変動パターンには、小当り図柄A〜Cのいずれに基づく小当り後であるのか、それとも潜伏当り後であるのかという情報は含まれておらず、また、小当り後あるいは潜伏当り後の10回転目であるのか20回転目であるのかという情報も含まれていない。このため、CPU401は、特殊乱数テーブルに基づく変動パターンを受信しても次の変動表示において、モード背景0、モード背景2a、モード背景2bのいずれを表示すべきかわからない。一方で、例えば潜伏状態である可能性がより高いことを示すモード背景2bを表示させるものとすると、実際は小当りである場合には、遊技者に対して過度な期待感を抱かせることとなり適切ではない。このため、上記したように特殊乱数テーブルに基づく変動パターンを受信しても潜伏状態である可能性が最も低いモード背景2を常に表示させるものとすることにより、復旧処理後に不適切とはならないモード背景を表示させることができる。
[変形例]
なお、上記実施形態では、特別図柄抽選の保留を示す保留表示の例として、画像表示部6に保留画像RIが表示される場合について記載したが、保留表示の実施態様はこれに限られるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、画像表示部6とは別に設けられたサブ表示部に保留画像が表示されるものとしてもよいし、画像表示部6とは別に設けられた複数の保留ランプが点灯表示される等して保留表示されるものとしてもよい。
また、上記実施形態では、非時短状態において、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選は交互に保留され、保留された順に順次実行される(保留が消化される)ものとした。しかし、例えば、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されるもとしてもよく、すなわち、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選は交互に保留されるが、第2特別図柄抽選が優先して実行されるものとしてもよい。
また、上記した演出制御処理のフローは一例に過ぎず、種々の変更が可能である。例えば、上記では、メイン制御部100から通知される事前判定情報に基づいて、演出制御部400が先読み予告演出を行うか否かを判定するものとしたが、メイン制御部100が先読み予告演出を行うか否かを判定し、演出制御部400が、当該判定結果に基づいて先読み予告演出の内容を決定し、当該内容に基づいて、画像音響制御部500やランプ制御部600が先読み予告演出を実行するものとしてもよい。
また、上記した実施形態では、特別図柄抽選に当選(大当り)した場合には、その後に特別図柄抽選が所定回数(例えば74回)実行されるまでは高確状態に設定され、その後に通常状態に設定されるいわゆるST機のゲーム構成を一例に挙げて説明した。しかし、これには限られず、例えば特別図柄抽選に当選(大当り)した場合には、次に大当りするまで高確状態に設定されるゲーム構成(いわゆるループ機)であってもよい。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。