本発明の一実施形態にかかる遊技機の一例であるスロットマシン1について、図1〜図6を参照して説明する。なお、図1はスロットマシン1の斜視図、図2はスロットマシン1の電気的構成を示すブロック図、図3はロータリースイッチを示す図、図4はロータリースイッチの切換接点とエコモードのオン/オフ設定および音量レベルとの関係を示す図、図5は遊技者用音量調整機構を説明するための図、図6はロータリースイッチの切換接点とデフォルト音量との関係を示す図である。
(構成)
この実施形態におけるスロットマシン1は、メダルなどの遊技媒体が規定数投入されることを条件とする遊技者の操作に基づいて一回の遊技が実行されるものであって、例えば図1に示すように構成されている。すなわち、このスロットマシン1では、筐体3の前面が前扉5により開閉自在に閉塞され、この前扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設されると共に、この操作板7の上方に正面板9が配設されている。
そして、この正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リールが配置されている。左・中・右リールには、複数種類の図柄(例えば、「7」「BAR」「Bell」「チェリー」「スイカ」「R1」「R2」)が合計21個、所定の配列でそれぞれ設けられている。また、各図柄には、0番から20番までのコマ番号が順に付されている。そして、例えば、コマ番号0番から20番までの図柄が印刷されたリールテープがリールの周面に貼り付けられて各リールがそれぞれ形成される。また、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号20番、19番、…、0番、20番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リールの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリールが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。
また、各リールをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各リールには、それぞれステッピングモータにより構成されるリールモータ14L,14M,14R(図2参照)が連結されている。
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リールを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リールの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、この実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定数)は、3枚の1種類が設定されている。また、各リールにより複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ21L,21M,21Rは、各リールそれぞれに対応して設けられている。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27(本発明の「液晶パネル」に相当)が設けられ、液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31R(本発明の「演出用スピーカ」に相当)がそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33(本発明の「演出用ランプ」に相当)を構成している。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37R(本発明の「演出用ランプ」に相当)が設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダルの払出口39や、この払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
また、各リールを支持する支持枠体(図示省略)が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体の下方には、メダルを払出口39に排出するためのホッパーユニット43(図2参照)が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48(図2参照)が配設されている。また、ホッパーユニット43の左側には、操作ボックス49(図2参照)が筐体3内の左側壁に固定されている。この操作ボックス49には、電源のオン/オフを切り換える電源スイッチ50(図2参照)が設けられるとともに、後述する設定変更処理のためのキーシリンダおよび押しボタン式の設定変更ボタン52(図2参照)が設けられている。
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図2を参照して説明する。
図2において、投入センサ53は、筐体3内部のメダル投入口25近傍であってメダルセレクタ48部分に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出するものである。払出センサ54は、ホッパーユニット43の出口に設けられ、払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出するものである。
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リールの回転位置をそれぞれ検出するためのもので、例えば左・中・右リールにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リールが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
設定表示スイッチ56は、操作ボックス49のキーシリンダの内部に設けられており、設定変更キー(図示省略)をキーシリンダに挿入して回転することによりオン/オフが切り換えられる。
ここで、スロットマシン1の出玉率を調整する設定値を変更するための操作手順について説明する。例えば、スロットマシン1の電源スイッチ50をオン操作する前に設定表示スイッチ56をオン状態にし、電源スイッチ50をオン操作すると、設定変更処理が開始される。このとき、設定変更ボタン52(リセットスイッチ)を1回押すと、電源スイッチ50のオン操作前に設定された設定値から1つ上位の設定値に仮設定される(例えば、設定3から設定4に仮設定)。その後は、設定変更ボタン52を押す度に1つ上位の設定値に仮設定される。但し、仮設定値が6の場合に設定変更ボタン52を押すと、設定値が1に戻って仮設定される。そして、最後に、スタートスイッチ19のオン操作により設定値が確定し、その時の仮設定値がスロットマシン1の設定値になる。
また、設定値を確認する場合は、設定表示スイッチ56をオン状態にすると、現在の設定値が前扉5の裏側に配設された設定表示器36に表示される。設定表示器36は、例えば7セグメントLEDで形成されている。
ホッパーモータ57はホッパーユニット43に配設され、その駆動によりメダルを払出口39に向けて払い出すものである。
また、このスロットマシン1では、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、メイン制御基板63から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73とが別々に設けられており、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して各種の遊技情報が一方向で送信される。
メイン制御基板63のRAM65はスロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものであり、各種のデータを格納するための各種の記憶領域が形成されている。
また、メイン制御基板63のROM67は予め設定されたデータを含む遊技機用プログラム(スロットマシン1用のプログラム)を記憶する。
また、メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU61は、役抽選手段103による役抽選結果(後述する、役の入賞に必要な情報も含む)に関する情報、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報などの種々の遊技情報をコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
また、サブ制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種の遊技情報に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行することで、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
また、サブ制御基板73には、それぞれスピーカ31L,31Rから出力される音量を調整するための装置側音量調整スイッチ34a(本発明の「音量調整スイッチ」に相当)および遊技者側音量調整スイッチ34b(本発明の「遊技者音量指定手段」に相当)が接続される。なお、この実施形態では、装置側音量調整スイッチ34aは、サブ制御基板73に実装されて筐体3の内側面に固定される。これに対して、遊技者側音量調整スイッチ34bは、遊技者が操作できるように、例えば操作板7などに配設され、ハーネスなどを介してサブ制御基板73に接続される。
なお、この実施形態のスロットマシン1では、照明、演出用ランプ、液晶表示器27、スピーカ31L,31Rを含む複数の演出部材の消費電力を抑制した状態で稼働させるエコモードオンと、抑制しない状態で稼働させるエコモードオフとのエコモード状態の切り換えができるようになっている。エコモードオン時の消費電力の抑制の一例について説明すると、例えば、スロットマシン1の稼働状態では、エコモードオフ時では点灯されている下部パネル35用の照明を消灯する。また、スロットマシン1の待機状態では、下部パネル35用の照明の輝度をエコモードオフ時の50%に抑制するとともに、各リールのバックライトを消灯し、さらに演出用のランプである上部ランプ部33および下部ランプ部37L,37Rをいずれも消灯する。
スロットマシン1の稼働状態から待機状態へは、スロットマシン1に対する入力信号がない状態が、所定時間(例えば、5分)継続したときに移行され、何らかの入力信号があったときに、待機状態から稼働状態に移行される。なお、エコモードオン時において、スピーカ31L,31Rから出力される音量をエコモードオフ時よりも抑制したり、消音したりするようにしてもよい。
この実施形態では、エコモードオンおよびエコモードオフの切り換え設定(エコモード切り換え設定)が、スピーカ31L,31Rの出力音量を調整する装置側音量調整スイッチ34aを利用して行われる。装置側音量調整スイッチ34aは、図3に示すように、つまみを回転操作して0〜9番のスイッチ番号を切り換えるための10個の切換接点を有するロータリースイッチにより構成される。なお、以下では、装置側音量調整スイッチ34aをロータリースイッチ34aという場合もある。
また、図4に示すように、ロータリースイッチ34aの各スイッチ番号「0」〜「9」それぞれには、エコモードオンおよびエコモードオフのいずれかのエコモード状態、および、音量レベルが対応付けられており、サブ制御基板73のメモリ75に当該対応関係が記憶されている。スピーカ31L,31Rから出力される音量レベルは、1〜10の10段階で設定され、スイッチ番号「0」が音量レベル「1」、スイッチ番号「1」が音量レベル「2」、スイッチ番号「2」が音量レベル「3」というように、スイッチ番号が大きくなるにつれて、音量レベルが上がるように構成されている。なお、ロータリースイッチ34aは、スイッチ番号「0」およびスイッチ番号「9」の相互移動が可能である。
エコモード状態については、各スイッチ番号が「0、2、4、6、8」のいずれかの場合は、エコモードオンに設定されるとともに、各スイッチ番号が「1、3、5、7、9」のいずれかの場合は、エコモードオフに設定されるように構成されている。換言すると、エコモードオンおよびエコモードオフは、隣接する切換接点に対して連続して交互に振り分けられており、ロータリースイッチ34aのつまみを時計方向または反時計方向に回転させてスイッチ番号を変更すると、エコモードオンとオフとが交互に切り換わるようになっている。このとき、ロータリースイッチ34aの切換接点に対するエコモードのオン/オフの振り分け状態は、例えば、サブ制御基板73のメモリ75にマップ化されるなどして予め登録されている。
このように、各スイッチ番号それぞれにエコモードの状態および音量レベルの両方が対応付けられていると、エコモード状態および音量レベルのいずれか一方のみを変更したい場合の対応が難しくなるが、この実施形態では、エコモード状態の切り換え設定の条件と音量切り換え設定の条件とを異ならせることで、エコモード状態および音量レベルのいずれか一方のみを変更したい場合に対応できるように構成されている。以下、エコモード切り換え設定および音量調整について説明する。
まず、エコモードオンあるいはエコモードオフの切り換えについて説明する。サブ制御基板73は、まず、設定値の確認操作が行われたか否か、すなわち、設定表示スイッチ56がオン状態であるか否かを判断する。該判断は、メイン制御基板63から送信される情報(設定表示スイッチがオン状態であるか否かの情報)に基づいて行われる。サブ制御基板73は、設定表示スイッチ56がオン状態であると判断すると、次にロータリースイッチ34aのスイッチ番号が切り換えられたか否かを判断する。次に、サブ制御基板73は、設定表示スイッチ56がオン状態でロータリースイッチ34aのスイッチ番号が切り換えられたと判断すると(本発明の「エコモード切り換え設定条件の成立」に相当)、切り換え後のスイッチ番号に対応付けられたエコモード状態がオンであるかオフであるかをさらに判断した上で、切り換え後のスイッチ番号に対応付けられたエコモードオンまたはエコモードオフのエコモード状態に切り換え設定を行う。すなわち、切り換え後のスイッチ番号に対応付けられたエコモード状態を、現在のエコモード状態に反映する。
これに対して、サブ制御基板73は、上述の確認操作が行われていない、すなわち、設定表示スイッチ56がオフ状態であると判断すると、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号が切り換えられた場合であっても、エコモード状態の切り換え設定を行わず、スイッチ番号を切り換える前のエコモード状態を維持する。なお、エコモード状態は、サブ制御基板73のメモリ75の所定のエコモード記憶領域に格納され、エコモード状態が切り換え設定される度に書き換えられる。
次に、音量切り換え設定について説明すると、サブ制御基板73は、音量調整を電源スイッチ50のオン操作またはオフ操作があったか否かを判断して行う。具体的には、メモリ75の所定の記憶領域には、設定された音量レベルを格納するための音量記憶領域が設けられており、サブ制御基板73で設定した音量レベルを記憶できるようになっている。そして、サブ制御基板73は、電源スイッチ50のオン操作またはオフ操作がある度に、メモリ75の音量記憶領域に格納された音量レベルを、当該操作時のロータリースイッチ34aのスイッチ番号に対応付けられた音量レベルに書き換えた上で、スピーカ31L,31Rから出力される音量を当該書き換えた音量レベルに調整する。この構成によると、音量調整しようとして、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号を切り換えた場合であっても、直ちに切り換え後のスイッチ番号の音量レベルに音量調整されることはなく、スイッチ番号の切り換えた後の電源スイッチ50のオン操作またはオフ操作を待って、切り換え後のスイッチ番号の音量レベルに調整されることになる。なお、電源スイッチ50のオン操作またはオフ操作を行うことが、本発明の「音量切り換え設定条件」に相当する。
また、音量の調整については、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号の切り換えによるものだけでなく、遊技者が操作可能な遊技者側音量調整スイッチ34bの操作によっても行うことができるようになっている。遊技者側音量調整スイッチ34bは、例えば、遊技に関する様々な情報を液晶表示器27に表示するときに用いられるメニュースイッチ群16の左右キー34L,34R(図2における遊技者側音量調整スイッチ34bに相当)などで構成することができる。また、左キー34Lを1回押下する度に、音量レベルが1つ下がり、右キー34Rを1回押下する度に、音量レベルが1つ上がるようになっている。
遊技者による音量調整については、各リールの停止時に左右キー34L,34Rのいずれかが遊技者により押下されると、液晶表示器27に、例えば図5に示すような音量レベルが表示される。この場合、7本のバーが左右方向に配列されており、所定の色で塗りつぶされたバーの本数から音量レベルが分かるようになっている。ここで、左右キー34L,34Rが押下されて初めに表示される音量レベル(デフォルト音量)は、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号に基づいて決定される。サブ制御基板73のメモリ75の所定のデフォルト音量記憶領域には、図6に示すように、ロータリースイッチ34aの各スイッチ番号と、液晶表示器27に表示するデフォルト音量との関係が記憶されている。
サブ制御基板73は、各リールが停止している状態で、左右キー34L,34Rのいずれかが押下されると、その時のロータリースイッチ34aのスイッチ番号を判断した上で、デフォルト音量記憶領域のデータからデフォルト音量を決定し、当該デフォルト音量が表示されるように液晶表示器27を制御する。例えば、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号が「3」に設定されている状態で、左右キー34L,34Rのいずれかが押下されると、サブ制御基板73は、図5に示すようなデフォルト音量が表示されるように液晶表示器27を制御する。また、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号が「6」〜「9」の場合、サブ制御基板73は、いずれもデフォルト音量として、最大音量である音量「7」が表示されるように液晶表示器27を制御する。この場合、液晶表示器27に表示される音量は最大音量「7」であるが、実際にスピーカ31L,31Rから出力される音量は、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号に応じたレベルに設定される。
なお、液晶表示器27に表示される音量レベルの画面へは、通常画面から左右キー34L,34Rの操作を契機に切り換わり、その後、無操作の状態が所定時間(例えば、3秒)継続したときに、自動的に通常画面に戻るようになっている。また、無操作の状態が所定時間継続する前にスタートスイッチ19が操作された場合も、自動的に通常画面に戻るように構成されている。
デフォルト音量が表示された後に、遊技者が左右キー34L,34Rを操作して音量レベルが指定された場合、サブ制御基板73は、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号の如何に関わらず、当該指定された音量レベルになるように、スピーカ31L,31Rへの出力信号のレベルを調整して音量設定を行う。
また、この実施形態では、一旦遊技者による音量レベルの指定があった後に、電源スイッチ50がオフ操作された場合、その次の電源スイッチ50がオン操作された後に液晶表示器27に表示されるデフォルト音量のレベルは、電源スイッチ50がオフ操作される直前の音量レベルが維持される。
ここで、上記したサブ制御基板73によるスピーカ31L,31Rの音量調整を行う機能、並びにエコモード切り換え設定を行う機能が、本発明の「制御手段」に相当する。
したがって、上記した実施形態によれば、エコモード切り換え設定条件は、「設定値の確認操作が行われている状態でスイッチ番号が切り換えられること」であり、設定値の確認操作が行われている状態でなければ、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号が切り換えられても、当該切り換え後のスイッチ番号のエコモード状態に切り換え設定されることはない。これに対して、音量切り換え設定条件は、「電源スイッチ50のオン操作またはオフ操作」であり、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号が切り換えられても、その後に電源スイッチ50が操作されなければ、切り換え後のスイッチ番号の音量レベルに切り換え設定されることはない。そのため、音量調整およびエコモード切り換え設定の一方を行おうとしたときに、本来変更するつもりのない他方を行ってしまうという誤操作を防止することができる。
また、この実施形態では、エコモードオンとオフとが、隣接するスイッチ番号(切換接点)に対して割り振られており、一目盛り動かすだけでエコモードが切り換えられることができる反面、上述の誤操作が発生し易い。しかしながら、エコモード切り換え設定条件と音量切り換え設定条件とを異ならせることで、このようなロータリースイッチ34aの構成でも、当該誤操作を確実に防止することができる。
また、エコモード切り換え設定を、既存の音量調整用のロータリースイッチ34aを利用して行うため、遊技機の低コスト化を図ることがきる。また、ロータリースイッチ34aの各スイッチ番号(切換接点)の一部をエコモード切り換え設定専用の切換接点とする構成でなく、各スイッチ番号それぞれに、音量レベルとエコモード状態の両方を対応付ける構成のため、ロータリースイッチ34aのハード変更が不要になる。これにより、既存の全ての機種で、ソフトを変更するだけで、エコモード機能を付加することができる。
また、設定値の確認操作(設定表示スイッチ56をオン)は、ホールでの営業時間内で操作されることが少ないため、営業時間内でロータリースイッチ34aの切り換え操作を行った場合は、音量調整のみを行い、営業時間外でエコモードの切り換え設定を行うという実用的な構成を提供することができる。
また、一般的にホールの従業員が操作するロータリースイッチ34aだけでなく、遊技者が操作可能な左右キーでも音量調整が行えるため実用的である。
(スイッチ構成の変形例)
次に、ロータリースイッチ34aの各スイッチ番号と、エコモードのオン/オフ設定および音量レベルとの関係の変形例について図7および図8を参照して説明する。なお、図7はロータリースイッチ34aの切換接点とエコモードのオン/オフ設定および音量レベルとの関係の変形例を示す図、図8は図7のロータリースイッチ34aの切換接点とデフォルト音量との関係を示す図である。
本例のスイッチ構成が、上述の実施形態の構成と異なるところは、図7に示すように、音量について、スイッチ番号「0」および「1」がいずれも音量レベル「1」、スイッチ番号「2」および「3」がいずれも音量レベル「2」、スイッチ番号「4」および「5」がいずれも音量レベル「3」、スイッチ番号「6」および「7」がいずれも音量レベル「4」、スイッチ番号「8」および「9」がいずれも音量レベル「5」にそれぞれ対応付けられていることである。すなわち、ロータリースイッチ34aの隣接する2つのスイッチ番号をペアとすることで、音量レベルを変えずにエコモードオンとオフとが切り換え設定できるように構成されている。エコモード切り換え設定条件および音量切り換え設定条件は、いずれも上述の実施形態と同じである。
遊技者による音量調整については、サブ制御基板73のメモリ75の所定のデフォルト音量記憶領域には、図8に示すようなロータリースイッチ34aの各スイッチ番号と、液晶表示器27に表示するデフォルト音量との関係が記憶されている。例えば、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号が「4」または「5」の場合において、各リールが停止している状態で、左右キー34L,34Rのいずれかが押下されると、サブ制御基板73は、図5に示すようなデフォルト音量が表示されるように液晶表示器27を制御する。
また、ロータリースイッチ34aの音量レベル1〜5は、液晶表示器27に表示される音量レベル2〜6に対応しており、液晶表示器27に表示される最小音量(音量レベル1)および最大音量(音量レベル7)は、いずれも遊技者による左右キー34L,34Rの操作のみで調整され得る音量レベルになっている。すなわち、左右キー34L,34Rによる音量調整は、ロータリースイッチ34aによる音量調整よりも広い範囲で行えるように構成されている。なお、上述の実施形態においても、同様に、左右キー34L,34Rによる音量調整が、ロータリースイッチ34aによる音量調整よりも広い範囲で行えるように構成してもよい。
この構成によると、上述の実施形態で得られる効果に加えて、音量設定を変更せずにエコモード切り換え設定を行うことができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行うことが可能であり、例えば、音量切り換え設定条件は、エコモード切り換え設定条件と異なるものであれば、適宜、変更することができる。例えば、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号の切り換え操作を行うことを、音量切り換え設定条件としてもよい。この場合、音量は、ロータリースイッチ34aのスイッチ番号の切り換え操作により、直ちに切り換え後のスイッチ番号の音量に調整されることになるが、エコモード状態は、設定値の確認操作が行われなければ切り換え設定されないことになる。
また、遊技者側音量調整スイッチ34b(左右キー34L,34R)を設けない構成であってもよい。また、上記した実施形態では、装置側音量調整スイッチ34aをロータリースイッチで構成する場合について説明したが、これに限られない。
また、ロータリースイッチ34aの各スイッチ番号のうちの、例えば、スイッチ番号「0」をエコモードオンに対応させるとともに、スイッチ番号「1」をエコモードオフに対応させ、残りのスイッチ番号「2」〜「9」には、エコモード切り換え設定に用いないように構成してもよい。この場合、エコモード切り換え設定条件および音量切り換え設定条件は、いずれも上述の実施形態の条件と同じでよい。
また、上記した各実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、パチンコ機や、スロットマシンとパチンコ機とを組み合わせた遊技機(いわゆるパロット)、あるいは、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームに本発明を適用してもよい。
上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、照明、演出用ランプ、液晶パネル、演出用スピーカを含む複数の演出部材の消費電力を抑制した状態で稼動させるエコモードオンと、抑制しない状態で稼動させるエコモードオフとのエコモード切り換えが可能な遊技機において、前記スピーカの音量調整を行うための複数個の切換接点を有する音量調整スイッチと、前記スピーカの音量調整および前記エコモード切り換えの設定を行う制御手段と、出玉率を示す設定値を表示するための設定表示スイッチと、遊技機起動用の電源スイッチとを備え、前記制御手段は、前記音量調整スイッチの前記各切換接点のうち異なる前記切換接点に対して割り振られたエコモードオンおよびエコモードオフの対応付けを予め記憶するとともに、前記各切換接点それぞれに対して設定された音量の対応付けを予め記憶し、前記設定表示スイッチがオン状態で前記音量調整スイッチが切り換えられるというエコモード切り換え設定条件が成立したときに、前記音量調整スイッチの切り換え後の当該切換接点に対応付けられたエコモードオンまたはエコモードオフを判断して前記エコモード切り換えの設定を行い、前記音量調整スイッチの切り換え後に前記電源スイッチを操作するという前記エコモード切り換え設定条件とは異なる音量切り換え設定条件が成立したときに、前記音量調整スイッチの切り換え後の当該切換接点に対応付けられた音量に調整することを特徴としている。この構成によると、エコモード状態を切り換えるためのエコモード切り換え設定条件と、音量調整を行うための音量切り換え設定条件とが異なるため、エコモード状態および音量の一方を変更しようとしたときに、本来変更するつもりのない他方の設定を変更してしまうという誤操作を防止できる。また、音量調整スイッチを利用して、エコモードの切り換えと音量調整の両方を行うに当たり、従来のように、音量調整スイッチの切換接点の数に対して調整可能な音量レベルが減るような問題も生じない。すなわち、既存の音量調整スイッチを利用して、音量調整およびエコモードの切り換え設定の両方を適切に行うことができる。また、設定値を表示するため設定表示スイッチがオン状態で音量調整スイッチの切換接点を切り換えると、その切換接点に対応付けられたエコモードおよび音量のうち、エコモードのみが切り換え設定される。その後、設定表示スイッチをオフ状態にして設定確認作業から復帰すると、今度は、音量調整スイッチの接点の切り換え操作を行っても、エコモードが変更されることはなく、切換接点の切り換え後に電源スイッチを操作することで、音量のみが変更される。設定値の確認作業は、ホールでの営業時間内で行われることが少ないため、営業時間内で音量調整スイッチの切り換え操作を行った場合は、音量調整のみを行い、営業時間外でエコモードの切り換え設定を行うという実用的な構成を提供することができる。
また、遊技者による所定の音量調整操作に基づいて前記スピーカの音量を指定する遊技者音量指定手段をさらに備え、前記制御手段は、前記遊技者音量指定手段による前記スピーカの音量の指定があった場合は、前記音量調整スイッチの前記切換接点の位置に関わらず、当該指定された音量になるように前記スピーカへの出力信号のレベルを調整して音量設定を行うようにしてもよい。この構成によると、音量調整スイッチとともに、遊技者の操作に基づいてスピーカの音量を指定する遊技者音量指定手段が設けられるため、遊技中に音量を変更することができ、実用的である。
上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、照明、演出用ランプ、液晶パネル、演出用スピーカを含む複数の演出部材の消費電力を抑制した状態で稼動させるエコモードオンと、抑制しない状態で稼動させるエコモードオフとのエコモード切り換えが可能な遊技機において、前記スピーカの音量調整を行うための複数個の切換接点を有する音量調整スイッチと、前記スピーカの音量調整および前記エコモード切り換えの設定を行う制御手段と、出玉率を示す設定値を表示するための設定表示スイッチと、遊技機起動用の電源スイッチとを備え、前記制御手段は、前記音量調整スイッチの前記各切換接点のうち異なる前記切換接点に対して割り振られたエコモードオンおよびエコモードオフの対応付けを予め記憶するとともに、前記各切換接点それぞれに対して設定された音量の対応付けを予め記憶し、前記設定表示スイッチがオン状態である場合において前記音量調整スイッチが切り換えられるというエコモード切り換え設定条件が成立したときに、前記音量調整スイッチの切り換え後の当該切換接点に対応付けられたエコモードオンまたはエコモードオフを判断して前記エコモード切り換えの設定を行い、前記設定表示スイッチがオフ状態である場合は前記音量調整スイッチが切り換えられたとしても、前記エコモード切り換えの設定を行わず、前記音量調整スイッチの切り換え後に前記電源スイッチが操作されるまでは音量調整を行わず、前記音量調整スイッチの切り換え後に前記電源スイッチを操作するという前記エコモード切り換え設定条件とは異なる音量切り換え設定条件が成立したときに、前記音量調整スイッチの切り換え後の当該切換接点に対応付けられた音量に調整することを特徴としている。この構成によると、エコモード状態を切り換えるためのエコモード切り換え設定条件と、音量調整を行うための音量切り換え設定条件とが異なるため、エコモード状態および音量の一方を変更しようとしたときに、本来変更するつもりのない他方の設定を変更してしまうという誤操作を防止できる。また、音量調整スイッチを利用して、エコモードの切り換えと音量調整の両方を行うに当たり、従来のように、音量調整スイッチの切換接点の数に対して調整可能な音量レベルが減るような問題も生じない。すなわち、既存の音量調整スイッチを利用して、音量調整およびエコモードの切り換え設定の両方を適切に行うことができる。また、設定値を表示するため設定表示スイッチがオン状態で音量調整スイッチの切換接点を切り換えると、その切換接点に対応付けられたエコモードおよび音量のうち、エコモードのみが切り換え設定される。その後、設定表示スイッチをオフ状態にして設定確認作業から復帰すると、今度は、音量調整スイッチの接点の切り換え操作を行っても、エコモードが変更されることはなく、切換接点の切り換え後に電源スイッチを操作することで、音量のみが変更される。設定値の確認作業は、ホールでの営業時間内で行われることが少ないため、営業時間内で音量調整スイッチの切り換え操作を行った場合は、音量調整のみを行い、営業時間外でエコモードの切り換え設定を行うという実用的な構成を提供することができる。