JP2016214495A - 芳香発生装置および芳香発生システム - Google Patents

芳香発生装置および芳香発生システム Download PDF

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愛乃 長谷川
Yoshino Hasegawa
愛乃 長谷川
祐馬 臼井
Yuma Usui
祐馬 臼井
平野 成伸
Shigenobu Hirano
成伸 平野
川島 伊久衞
Ikue Kawashima
伊久衞 川島
片野 泰男
Yasuo Katano
泰男 片野
大島 淳
Atsushi Oshima
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Abstract

【課題】噴霧させる液体を近傍から利用者に噴霧する際に適した成分とすることで、好適に利用者個人に対して芳香成分を含有する液体を噴霧させる。【解決手段】利用者の近傍から該利用者に対して、芳香成分を希釈媒体により希釈させた希釈液を噴霧させる芳香発生装置10であって、希釈媒体は、沸点が150℃以上の油性媒体を含み、希釈液は、粘度が2mPa・s以上20mPa・s以下であるとともに、油性媒体を80重量%以上含有している。【選択図】図1

Description

本発明は、芳香発生装置および芳香発生システムに関する。
芳香成分を含有する物質は、植物の木皮、果実などから採取されるものであって、揮発性物質を含む混合物である。一般的には精油(エッセンシャルオイル)と呼ばれるものを利用することができる。
精油には、抗菌作用等に加え、嗅覚を刺激することにより、脳へ刺激が伝わり生体を調節する機能が見られることが知られている。また、精油は、植物の種類により含有される物質が異なり、その使用量や嗅ぐ時間などは目的に応じて異なるものである。
精油を散布して使用する場合、一般的に超音波ディフューザーなどを用いて空間に拡散させる方法がとられる。超音波ディフューザーでは、部屋などの広い空間に効率的に香りを拡散させるために、芳香成分を含有する液体を数μmの液滴にて散布し、気流により遠方まで拡散しやすくする液滴を小さく霧状にしている。例えば、特許文献1には、超音波ディフューザーを用いて精油成分を1〜5μmに微粒子化することが開示されている。
しかしながら、超音波ディフューザーなどを用いて空間に拡散させる方法では、香りを瞬時に消すことが困難であるとともに、瞬時に所望の濃度に調整することも困難である。
また、香りに期待される効果は、人それぞれ異なり、香りの好みや感度も個人により大きく異なる。
しかしながら、超音波ディフューザなどを用いて空間に拡散させる方法では、日常的に複数の人が集まる空間などでは個人の好みや、体調が異なるにもかかわらず、個人が発生させた香りが同じ空間の人に影響を与えてしまったり、香りが残留したり混合してしまうことが生じる。上記特許文献1の技術も、広範囲に成分を拡散させることを目的としているため、個別に芳香成分を調整したい場合に適さない。
そのため、香りによる効果を他者に及ばないようにし、利用者に向けて噴霧することにより、利用者のみ効果が得られるようにする芳香発生装置が考案されている。
例えば、特許文献2には、エッセンシャルオイルを含んだ空気を送風機により局所へ送ることが提案されている。また、特許文献3には、身辺に装着可能な携帯型香り供給システムが提案されている。
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、所定の箇所に匂いを含む空気を優先的に送ることはできても留めておくことができず、個別に調整することは困難であった。また、特許文献3に記載の技術では、利用者の近傍から利用者に向けて噴霧することができるが、この際に好ましい芳香成分を含有する液体については開示されていない。
そこで本発明は、利用者の近傍から利用者個人に対して、芳香成分を含有する液体を噴霧させる芳香発生装置において、噴霧させる液体を近傍から利用者に噴霧する際に適した成分とすることで、好適に利用者個人に対して芳香成分を含有する液体(本発明では希釈液と称する)を噴霧させることができる芳香発生装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る芳香発生装置は、利用者の近傍から該利用者に対して、芳香成分を希釈媒体により希釈させた希釈液を噴霧させる芳香発生装置であって、前記希釈媒体は、沸点が150℃以上の油性媒体を含み、前記希釈液は、粘度が2mPa・s以上20mPa・s以下であるとともに、前記油性媒体を80重量%以上含有しているものである。
本発明によれば、利用者の近傍から利用者個人に対して、芳香成分を含有する液体を噴霧させる芳香発生装置において、噴霧させる液体を、近傍から利用者に噴霧する際に適した成分とすることで、好適に利用者個人に対して芳香成分を含有する液体を噴霧させることができる。
芳香発生装置の一例を示す概略構成図である。 芳香発生装置の他の例を示す概略構成図である。 芳香発生装置の適用例(1)を示す説明図である。 芳香発生装置の適用例(2)を示す説明図である。 芳香発生システムの構成例を示すブロック図である。 各時間間隔での心拍周期の平均値を示すグラフである。 希釈液毎の粒径と香り到達距離との関係を示すグラフの例である。
以下、本発明に係る構成を図1から図7に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る芳香発生装置は、利用者の近傍から該利用者に対して、芳香成分を希釈媒体により希釈させた希釈液を噴霧させる芳香発生装置(芳香発生装置10,20)であって、希釈媒体は、沸点が150℃以上の油性媒体を含み、希釈液は、粘度が2mPa・s以上20mPa・s以下であるとともに、油性媒体を80重量%以上含有しているものである。なお、括弧内は実施形態での符号、適用例を示す。
(芳香成分)
本発明において、芳香成分とは、芳香を有する成分をいう。芳香成分は天然物であっても合成物であってもよいが、特に精油が好ましい。以下の説明では芳香成分として精油を例にとって説明する。
(希釈液)
先ず、本実施形態に係る芳香発生装置に用いられ、該芳香発生装置が噴霧する液体について説明する。一般に、アロマセラピーに用いられる超音波ディフューザなどの芳香発生装置は、広く空間に拡散させるため、精油を希釈せずに用いるか、水、またはエタノールにて希釈させた希釈液を用いている。
しかしながら、後述する本実施形態に係る芳香発生装置では、利用者の近傍から液体を噴霧するものであるため、精油を希釈せずに皮膚に付着、鼻腔内に吸入されると刺激が強すぎてしまう。また、希釈媒体として水を用いる場合、精油は相溶しないため不均一系となり、噴霧開始から終了まで均一な濃度で噴霧できず、濃度調整が困難となる。また、希釈媒体としてエタノールを用いる場合、エタノールが揮発性のため、噴霧後気中で液滴が小さくなり、芳香成分が広範囲に拡散しやすく、利用することが困難となる。
そこで、本実施形態に係る芳香発生装置では、精油(エッセンシャルオイル)の希釈媒体として、沸点が150℃以上の油性媒体を用いるものとしている。これにより、直接皮膚に付着することをなくし、噴霧後の飛散中に蒸散し液滴径が変わることが無いため、環境によらず鼻腔より吸入、付着させることが可能となる。
また、希釈液が油性媒体を80重量%以上含有するようにすることで、噴霧した際の粒径を安定させることができる。油性媒体の含有率が80重量%未満とすると、芳香成分が蒸散しやすく、周囲へ香りが拡散してしまう。
また、希釈液が、粘度が2mPa・s以上20mPa・s以下としている。希釈液の粘度が2mPa・s未満では、ミスト(液滴)が周囲へ拡散しやすい。また、希釈液の粘度が20mPa・sを超えると、ミストが生じにくくなる。特に10mPa・s以下が連続的に液滴を生じさせるのに適している。
精油を希釈する油性溶媒としては、例えば、皮膚に付着しても安全なミリスチン酸イソプロピル(沸点:193℃)、または沸点が150℃以上のシリコンオイルを用いることが好ましい。沸点が150℃以上のシリコンオイルとしては、例えば、KF-96A-1cs、KF-96L-1.5cs、KF-96L-2cs、KF-96A-5cs〜10cs(信越シリコーン社製)が挙げられる。
また、油性溶媒として、上記以外に、例えば、脂肪酸エステルのオレイン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、多価アルコール脂肪酸エステルとしてカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、多塩基酸エステルとしてアジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピルなどを用いることもできる。
また、本願発明者らが種々の検討を行った結果、本実施形態に係る芳香発生装置から噴霧される希釈液の粒径の平均値(平均粒径)は10μm以上、50μm以下とすることが好ましい。
噴霧される希釈液の平均粒径が10μmより小さい場合、気流に乗って吸入されてしまい、気管支や肺に吸入されるため嗅細胞へ付着しにくく、また、呼気により流されやすい。また、揮発成分を含むため、目的の方向へ到達する前に蒸発し、気流に流されてしまいやすい。
一方、噴霧される希釈液の平均粒径が10μm以上の場合は、咽頭より奥に入りにくく、効率的に嗅細胞へ付着しやすくなる。更に、15μm以上の場合は、呼気などの気流に流されにくく鼻へ到達しやすくなる。また、吸入できなかった液滴は、他者まで浮遊せずに降下していくため、香りが他者に届くことを抑制することができる。
しかしながら、噴霧される希釈液の平均粒径が50μmより大きな液滴となると拡散距離が短くなりすぎるため、鼻まで到達せずに降下してしまう割合が増えてしまう。さらに、皮膚への付着に対してぬれの感覚を有してしまうため不快となることが分かった。
また、10μm〜50μmの粒径の液滴が20%以上存在することで指向性を持って飛散することで呼気のタイミングによらず吸入することが可能となる。
(芳香発生装置)
<構成例1>
次に、上述の希釈液を噴霧する芳香発生装置について説明する。本実施形態に係る芳香発生装置は、噴霧する液滴の量および液滴の粒径を制御可能に構成されており、利用者により、芳香成分を含有する物質の一部が液滴表面より揮発して吸入され、残りは液滴の状態で鼻腔より吸入されるように構成される。
図1は芳香発生装置の一例を示す概略断面図である。図1に示す芳香発生装置10は、芳香成分を含有する液体(希釈液)の液滴17をミスト化して噴霧するネブライザである。
希釈液は、液室14に収容されるとともに、該液室14には吸液芯13が浸漬されていることで、吸液芯13に希釈液が供給される。
また、吸液芯13は、メッシュプレート12に接触している。噴霧部であるメッシュプレート12の開口部の口径は10μm〜100μmの範囲であることが好ましい。
メッシュプレート12の周縁には圧電振動体である圧電アクチュエータ11が設けられており、メッシュプレート12は圧電アクチュエータ11により周囲を固定されている。
圧電アクチュエータ11は印加手段15に接続されているとともに、印加手段15は駆動源としての電源部16に接続している。電源部16は、電池または商用電源である。
そして、印加手段15から圧電アクチュエータ11に所定の周波数(例えば、1〜130khz)の交流電流を印加することで、圧電アクチュエータ11を伸縮させ、これによりメッシュプレート12に振動を伝える。
この超音波振動により、メッシュプレート12の開口部から吸液芯13により供給された希釈液の液滴17が噴霧される。
この芳香発生装置10では、印加手段15の制御や、メッシュプレート12の開口の構成等により、噴霧する液滴17の量および粒径を制御することができる。
<構成例2>
図2は芳香発生装置の他の例を示す概略構成図である。図2に示す芳香発生装置20は、インクジェットヘッドに用いられるピエゾヘッドの構成を用いるものである。
芳香発生装置20は、希釈液の液滴29を吐出するノズル21(噴霧部)を有するノズル基板22と、ノズル21に連通し希釈液を収容した液室23が形成された基板24とを備えている。基板24上には、液室23の一壁面となる振動板25を形成し、振動板25上に下部電極26、圧電体(PZT)27及び上部電極28からなる圧電素子(圧電振動体)が設けられている。図2に示す構成を複数備えることで芳香発生装置20が構成される。なお、図2では図示しないが、圧電素子は、印加手段に接続されるとともに、印加手段は電源部に接続されている。
この芳香発生装置20では、圧電素子の駆動制御や、ノズル径の構成等により、噴霧する液滴の量、粒径を変化させることができる。
なお、芳香発生装置の構成は、上記の例に限られるものではなく、噴霧する液体の量及び粒径を所望の量及び粒径とすることができるネブライザやピエゾヘッドなどの液滴噴霧装置であれば用いることができる。
また、本実施形態に係る芳香発生装置10,20は、利用者の近傍から利用者に対して、希釈液を噴霧させるものである。例えば、利用者から30cm以内に装置を設置されることが好ましく、また、利用者の近傍から利用者に向けて液滴が噴霧されるように装着手段を備えていることが好ましい。もっとも好ましくは、利用者の鼻腔から5cm以内に装着可能な装着手段を備えることが好ましい。
芳香発生装置の装着手段の例について説明する。例えば、図3に示すように、インカムマイク31を備えたヘッドフォン30や、イヤホンにおけるインカムマイク31の部分に、芳香発生装置10,20を備えるようにすることが好ましい。これにより、利用者の近傍で噴霧することが可能となる。このとき、インカムマイク31に設けられた芳香発生装置10,20の噴霧部は、利用者の鼻腔から5cm以内にあることが好ましい。
また、例えば、図4に示すように、スマートフォン、PHS、携帯電話などの携帯端末40や携帯端末40のカバー等が芳香発生装置10,20を備えるようにすることも好ましい。これらを、ストラップ41などを用いて首からかけるようにすることで利用者の近傍で噴霧することが可能となる。
以上説明した本実施形態に係る芳香発生装置によれば、利用者の近傍、例えば、鼻腔の近辺から利用者に対し、所定の条件を満たす希釈液を噴霧することにより、従来の超音波ディフューザーなどの噴霧装置よりも、少量の芳香物質を有効に嗅細胞へ到達させることが可能となる。
この際、周囲に芳香を拡散させずに他者に影響せず、利用者のみ吸入できる芳香を発生させることが可能であり、複数の人が共存する空間においても個別に香りによる効果を得ることができる。また、香りの粒子が空間に長時間浮遊せず、利用者に不快な感覚を与えないようにすることができる。
(芳香発生システム)
次に、ここまで説明した芳香発生装置を用いた芳香発生システムについて説明する。
図5は本実施形態に係る芳香発生システムの構成例を示す機能ブロック図である。この芳香発生システム100は、上述の芳香発生装置10,20と、利用者の生体情報を検知する検知手段50と、検知手段50による検知結果に基づいて、芳香発生装置10,20から希釈液を噴霧させる制御手段60と、を備えている。
制御手段60は、演算部としてのCPU、記憶部としてのROMやRAM、入出力部としてのI/Oインターフェース等を包含するマイクロコンピュータから構成される。なお、制御手段60は、芳香発生装置10,20が搭載される装置(上述のヘッドフォンや携帯端末など)に併せて搭載されるものであっても、芳香発生装置10,20と通信可能な情報処理装置(PC)などに設けられるものであってもよい。
検知手段50は、例えば、利用者の生体情報を検知する生体センサである。生体情報としては、例えば、心拍や脈派などが挙げられる。制御手段60は、検知手段50から入力される情報に基づいて、所定のタイミングで芳香発生装置10,20からの液体の噴霧を制御する。
また、検知手段50に替えて、またはこれに併せて、外部機器で測定した温湿度情報の信号、外部機器で設定したインターバル制御の信号、またはそれらを解析した信号などを情報入力手段70から入力するようにてもよい。制御手段60は、検知手段50、および/または情報入力手段70から入力される情報に基づいて、所定のタイミングで芳香発生装置10,20からの液体の噴霧を制御する。
制御の一例を説明する。例えば、概日リズム(体内時計)や自律神経を心拍周期から判別することが可能であることが知られている。心拍変動から自律神経のバランスを推定するために、心拍の時系列データから、呼吸変動に対応する高周波変動成分(HF成分)と血圧変動であるメイヤー波に対応する低周波成分(LF成分)を抽出し、両者の大きさを比較する方法が知られている。
先ず、検知手段50にて、利用者の加速度脈派、心電等を検知し、制御手段60は、これに基づいて、利用者の心拍周期の平均値を取得し、制御手段60の記憶部に記憶しておく。次いで、検知手段50にて心拍周期を検知し、上記平均値に対して差異が閾値以上生じたときに、芳香発生装置10,20から適切な芳香成分を噴霧させ、吸入させるものである。
このとき、心拍周期の平均の取得として、標準偏差2σ以内の値をとり、10分間以上平均することにより、安定した値を得る事ができる。なお、2σより広い範囲、また10分間より短い期間のときは、ノイズなどの影響が大きく、利用者の状態を性格に判別することが難しい。
図6は各時間間隔(a:5分間隔、b:15分間隔、c:30分間隔、d:1時間間隔)での平均値、LF/HFの例を示している。5分間の平均値は、値の上下が大きく、閾値を設定することが困難であるがわかる。なお、2σ以内の値以外を取得した場合は、さらにこの値は上下動が大きくなる。
具体的な利用例としては、例えば、日中は活動できる状態のため心拍周期が短く、夜には身体が休むため心拍周期は長くなるが、夜勤などの業務により概日リズムがみだれなかなか戻れず時差ぼけの状態を生じさせ不調となるときに利用できる。心拍周期は体格や年齢など個人差があるため、予めその値を取得しておき、調節したい概日リズムの時間帯の心拍周期平均値に対して、心拍周期が短いとき、日中であれば活動時間であるため調整をする必要は無いが、夜であれば身体を休める休息時間であるため副交感神経を優位にさせる芳香、ラベンダーなどを噴霧させ調整を行うなどの利用方法が考えられる。
また、利用者の活動時間と休息時間を時間帯で設定し、制御手段60の記憶部に記憶しておくことで、心拍周期を取得せずに利用することもできる。
以上説明した本実施形態に係る芳香発生システムによれば、利用者の生体情報に応じて適したタイミングで芳香を発生させることができる。例えば、心拍周期から判別される生体状態を判別し、芳香を与えて調節できるシステムを得ることができる。この際、ノイズを除去し、リアルタイムに心拍の解析を行うシステムを得ることができる、また、心拍を解析したデータを元に、心拍周期を取得していないときも時間により管理することで、芳香の効果を得られるシステムを得ることもできる。
尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
次に本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
実施例1では、ラベンダー精油(株式会社生活の木製)をミリスチン酸イソプロピルで100倍に希釈した希釈液を用い、芳香発生装置から、0.5秒間液滴を発生させた。希釈液の粘度は9mPa・sであった。また、メッシュプレートの口径は20μmとした。
芳香発生装置から発生した液滴の粒径を、装置から約10cmの距離でエアロゾルスペクトロメーター(Grimm社製)で測定したところ、液滴の粒径の平均値は12μmであった(以下、液滴径は特に記載のない限り平均値(平均粒径)である)。
一般的な他者との距離である50cmにおいて、匂い閾値レベル以下であった。なお、匂い閾値レベルの判別方法として、噴霧のタイミングを知らせずに香りの有無を噴霧から1分後に被験者に確認する方法とした。
<実施例2>
以下、特に記載のない点については、実施例1と同条件である。実施例2では、実施例1と同じ精油を、シリコンオイル(KF-96L-5cs、信越シリコーン社)で20倍に希釈した希釈液を用いた。希釈液の粘度は10mPa・sであった。
*
液滴の粒径の平均値は20μmであった。また、50cmの距離における匂いは閾値レベル以下であった。
<実施例3>
実施例3では、実施例1と同じ精油を、カプリル酸プロピレングリコール(NIKKOL SEFSOL-218、日光ケミカル社)で100倍に希釈した希釈液を用いた。希釈液の粘度は19mPa・sであった。
液滴の粒径の平均値は50μmであった。また、50cmの距離における匂いは閾値レベル以下であった。
<比較例1>
比較例1では、実施例1と同じ精油を、ミリスチン酸イソセチルで100倍に希釈した希釈液を用いた。希釈液の粘度は25mPa・sであった。
比較例1では、粘度が高く、吐出不良が発生し、液滴が吐出されなかった。
<比較例2>
比較例2では、実施例1と同じ精油を、エタノールで100倍に希釈した希釈液を用いた。希釈液の粘度は1.5mPa・sであった。
比較例2では、液滴が吐出されたが、50cmの距離における匂いは閾値レベル以上であり、匂いの拡散が見られた。
<参考例1>
実施例1におけるメッシュプレートの口径を、20μmから8μmに変更した以外は実施例1と同様にして液滴を発生させた。その結果、参考例1では、吐出した液滴の粒径の平均値が5μmであった。
参考例1では、液滴が吐出されたが、50cmの距離における匂いは一部で閾値レベル以上であり、若干匂いの拡散が見られた。
<参考例2>
実施例1におけるメッシュプレートの口径を、20μmから120μmに変更した以外は実施例1と同様にして液滴を発生させた。その結果、参考例2では、吐出した液滴の粒径の平均値が80μmであった。
参考例2では、液滴が吐出され、50cmの距離における匂いは閾値レベル以下であったが、粒径が大きくて飛散しにくく、被験者の皮膚に対して液滴の付着した感覚があった。
<比較例3>
比較例3では、実施例1と同じ精油を、シリコンオイルで2倍に希釈した希釈液を用いた。希釈液の粘度は20mPa・sであった。また、吐出した液滴の粒径の平均値が10μmであった。
比較例3では、液滴が吐出されたが、50cmの距離における匂いは閾値レベル以上であった。
図7は、希釈媒体と香りの拡散を表したグラフであって、(A)はミリスチン酸イソプロピル80%希釈、(B)エタノール80%希釈の例である。香り到達距離は、噴霧のタイミングを知らせずに香りの有無を噴霧から1分後に被験者に確認した時に、香りを感知できる最大距離である。図7から分かるように、液滴の粒径が大きくなるほど香り到達距離は小さくなる。また、エタノール80%希釈の場合に比べてミリスチン酸イソプロピル80%希釈の場合は、粒径によって香り到達距離が緩やかに変化することが分かる。
以上の実施例、参考例および比較例により本発明の有効性を確認した。
10,20 芳香発生装置
11 圧電アクチュエータ
12 メッシュプレート
13 吸液芯
14 液室
15 印加手段
16 電源部
17 液滴
21 ノズル
22 ノズル基板
23 液室
24 基板
25 振動板
26 下部電極
27 圧電体
28 上部電極
29 液滴
30 ヘッドフォン
31 インカムマイク
40 携帯端末
41 ストラップ
50 検知手段
60 制御手段
70 情報入力手段
100 芳香発生システム
特許第3849002号公報 特開2008−179号公報 特許第3613615号公報

Claims (10)

  1. 利用者の近傍から該利用者に対して、芳香成分を希釈媒体により希釈させた希釈液を噴霧させる芳香発生装置であって、
    前記希釈媒体は、沸点が150℃以上の油性媒体を含み、
    前記希釈液は、粘度が2mPa・s以上20mPa・s以下であるとともに、前記油性媒体を80重量%以上含有している
    ことを特徴とする芳香発生装置。
  2. 前記油性媒体は、ミリスチン酸イソプロピルまたはシリコンオイルであることを特徴とする請求項1に記載の芳香発生装置。
  3. 前記希釈液を、10μm以上50μm以下の平均粒径で噴霧することを特徴とする請求項1または2に記載の芳香発生装置。
  4. 圧電振動体を駆動させることで、噴霧部から前記希釈液を噴霧することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の芳香発生装置。
  5. 前記希釈液を吐出するノズルに連通する液室と、
    前記液室内の前記希釈液を加圧可能にするよう前記液室を形成する基板と、
    前記液室の一面を形成する振動板と、
    前記振動板に設けられる圧電振動体と、を有し、
    前記圧電振動体を駆動させることで、噴霧部としての前記ノズルから前記希釈液を噴霧することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の芳香発生装置。
  6. 前記利用者による装着を可能とする装着手段を備え、
    前記利用者が該芳香発生装置を装着した際に、前記噴霧部が前記利用者の鼻腔から5cm以内の位置となることを特徴とする請求項4または5に記載の芳香発生装置。
  7. 請求項1から6までのいずれかに記載の芳香発生装置と、
    前記利用者の生体情報を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果に基づいて、前記芳香発生装置から前記希釈液を噴霧させる制御手段と、を備えることを特徴とする芳香発生システム。
  8. 前記制御手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記利用者の心拍周期を取得し、予め測定された前記利用者の心拍周期の平均値と所定以上の差異が生じたときに、前記芳香発生装置から前記希釈液を噴霧させることを特徴とする請求項7に記載の芳香発生システム。
  9. 前記制御手段は、前記心拍周期の前記平均値を取得する際に、標準偏差2σ以内の値の10分間以上の平均をとることを特徴とする請求項8に記載の芳香発生システム。
  10. 前記制御手段は、前記心拍周期の前記平均値を記憶する記憶部を備えることを特徴とする請求項8または9に記載の芳香発生システム。
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