JP2016212016A - 振動解析モデルの構造同定装置及びその同定方法 - Google Patents

振動解析モデルの構造同定装置及びその同定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】物理的な意味を有し且つ低次元化された振動系の解析モデルの構造同定を行う。
【解決手段】振動データ変換部73は、時系列振動データ取得部71で取得された各時系列振動データをウェーブレット変換により時間及び周波数に対する振動データX1〜XKに変換する。因子解析部74は、各振動データX1〜XKに対してPARAFAC解析を行うことで寄与度Cを算出する。重み係数算出部75は、振動評価対象とする振動データX1とそれ以外の振動データX2〜XKと寄与度Cとの関係に基づいて、振動評価対象以外の各計測条件に対応する重み係数d2〜dKを算出する。解析モデル同定部76は、yとy^rとの誤差を表す指標Erに基づいて限定した計測条件により振動解析モデルの構造同定を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の振動要素を有する振動系の解析モデルの構造同定を行う振動解析モデルの構造同定装置及びその同定方法に関する。
下記特許文献1のモデル同定装置では、鉄鋼の圧延プロセスにおける圧延荷重予測モデルに数式モデル同定を適用している。数式モデルの同定の際には、実績データを2グループに分類する分類パターンのうち、2グループ相互間における数式モデルの予測誤差の統計情報の差異が大きくなる分類パターンを決定し、決定した分類パターンでのグループ毎に数式モデルを同定する処理を、モデル予測精度が設定条件を満たすまで順次グループをさらに細分化しながら繰り返し、設定条件を満たしたときのパラメータをそのグループにおける数式モデルのパラメータとして設定する。分類パターンの決定は、まず平均値や標準偏差に基づいてグループ分類に用いるデータ項目を選択し、その中から情報量規範に基づいて採用する分類パターンを決定する。
また、下記特許文献2の振動解析装置では、振動系の複数箇所における振動データを取得し、各振動データをウェーブレット変換することで時間と周波数の関数である多次元ベクトルデータを生成し、多次元ベクトルデータを用いて因子解析(PARAFAC解析)を行うことで複数の独立したベクトルを生成する。複数の独立したベクトルは、振動の周波数的特徴と時間的特徴と空間的特徴を有する。
特開2005−157788号公報 特開2010−48684号公報 特開2004−280450号公報
特許文献1では、数式モデルを統計的に回帰する同定方法であるため、同定された数式モデルは物理的な意味を有さない。また、特許文献2では、振動の周波数的特徴と時間的特徴と空間的特徴を有する複数の独立したベクトルを因子解析により生成しているが、振動解析モデルの構造同定については示されておらず、振動解析モデルの低次元化についても考慮されていない。
本発明は、物理的な意味を有し且つ低次元化された振動系の解析モデルの構造同定を行うことを目的とする。
本発明に係る振動解析モデルの構造同定装置及びその同定方法は、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係る振動解析モデルの構造同定装置は、複数の振動要素を有する振動系の解析モデルの構造同定を行う振動解析モデル同定装置であって、振動系における振動計測対象とする振動要素及び振動計測方向のいずれか1つ以上が互いに異なる複数の計測条件での時系列振動データを取得する時系列振動データ取得部と、時系列振動データ取得部で取得された各時系列振動データを、時間及び周波数に対する振動データに変換する振動データ変換部と、振動データ変換部で変換された各振動データに対して所定の因子数で因子解析を行うことで、因子に対応する各計測条件の寄与度を算出する因子解析部と、振動データ変換部で変換された複数の計測条件での振動データにおいて、振動評価対象とする振動データと、それ以外の振動データと、因子解析部で算出された寄与度との関係に基づいて、振動評価対象以外の各計測条件に対応する重み係数を算出する重み係数算出部と、振動データ変換部で変換された複数の計測条件での振動データにおいて、振動評価対象を除くすべての計測条件について重み係数で重み付けした振動データを加算した総和と、振動評価対象を除く一部の計測条件について重み係数で重み付けした振動データを加算した総和との誤差を表す指標に基づいて計測条件を限定し、該限定した計測条件に基づいて解析モデルの構造同定を行う解析モデル同定部と、を備えることを要旨とする。
本発明の一態様では、解析モデル同定部は、前記指標を算出する際に、因子解析部で算出された寄与度に基づいて前記一部の計測条件を選択することが好適である。
本発明の一態様では、因子解析部は、振動データ変換部で変換された各振動データに対して複数の因子数で因子解析を行うことで、各因子毎に時間及び周波数に対する振動データを算出し、該算出した各因子毎の振動データに基づいて因子を選択し、解析モデル同定部は、前記指標を算出する際に、因子解析部で選択された因子に対応する寄与度に基づいて前記一部の計測条件を選択することが好適である。
本発明の一態様では、因子解析部は、各因子毎の振動データにおける振幅の変動度合いに基づいて因子を選択することが好適である。
また、本発明に係る振動解析モデルの構造同定方法は、複数の振動要素を有する振動系の解析モデルの構造同定を行う振動解析モデル同定方法であって、振動系における振動計測対象とする振動要素及び振動計測方向のいずれか1つ以上が互いに異なる複数の計測条件での時系列振動データを取得する時系列振動データ取得処理と、時系列振動データ取得処理で取得された各時系列振動データを、時間及び周波数に対する振動データに変換する振動データ変換処理と、振動データ変換処理で変換された各振動データに対して所定の因子数で因子解析を行うことで、因子に対応する各計測条件の寄与度を算出する因子解析処理と、振動データ変換処理で変換された複数の計測条件での振動データにおいて、振動評価対象とする振動データと、それ以外の振動データと、因子解析処理で算出された寄与度との関係に基づいて、振動評価対象以外の各計測条件に対応する重み係数を算出する重み係数算出処理と、振動データ変換処理で変換された複数の計測条件での振動データにおいて、振動評価対象を除くすべての計測条件について重み係数で重み付けした振動データを加算した総和と、振動評価対象を除く一部の計測条件について重み係数で重み付けした振動データを加算した総和との誤差を表す指標に基づいて計測条件を限定し、該限定した計測条件に基づいて解析モデルの構造同定を行う解析モデル同定処理と、を含むことを要旨とする。
本発明によれば、振動評価対象を除くすべての計測条件について重み係数で重み付けした振動データを加算した総和と、振動評価対象を除く一部の計測条件について重み係数で重み付けした振動データを加算した総和との誤差を表す指標に基づいて限定した計測条件により解析モデルの構造同定を行うことで、物理的な意味を有し且つ低次元化された振動系の解析モデルの構造同定を行うことができる。
本発明の実施形態に係る振動解析モデルの構造同定装置の適用対象となる車両の概略構成を示す図である。 車両のパワートレインブロックの概略構成を示す図である。 車両のパワートレインブロックの概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る振動解析モデルの構造同定装置の概略構成を示す図である。 ウェーブレット変換により得られる3次元配列X_の一例を示す図である。 3次元配列X_をPARAFAC解析により行列A,B,Cに分解する処理を説明する図である。 PARAFAC解析により得られた因子の基底ウェーブレットの一例を示す図である。 選択された因子fに対応する各計測条件(k=1〜K)の寄与度c1f〜cKfの一例を示す図である。 ランキングrに対する指標Erの関係を計算した結果の一例を示す図である。 振動解析モデルの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1〜3は本発明の実施形態に係る振動解析モデルの構造同定装置の適用対象となる車両10の概略構成を示す図であり、図4は本発明の実施形態に係る振動解析モデルの構造同定装置の概略構成を示す図である。図1は本実施形態における車両10全体の概略構成を示し、図2,3はパワートレインブロック12の概略構成を示す。振動系としての車両10は、複数の振動要素として車体(ばね上要素)11とパワートレインブロック12とばね下要素15を含む。パワートレインブロック12はエンジン13及び変速機14を含んで構成され、ばね下要素15は駆動輪18及びロワアーム19を含んで構成される。エンジン13は変速機14に連結され、変速機14は駆動輪18に連結されている。車両10の実稼働(実走行)時に、エンジン13はトルク(回転力)を加振力として発生し、エンジン13と変速機14間でトルクが伝達され、変速機14と駆動輪18間でトルクが伝達される。パワートレインブロック12はマウント16を介して車体11に支持されており、マウント16を介してパワートレインブロック12と車体11間で力が伝達される。ばね下要素15はサスペンションブッシュ17を介して車体11に支持されており、サスペンションブッシュ17を介してばね下要素15と車体11間で力が伝達される。
ここで、車両前後方向(車両進行方向)をx軸、車両左右方向をy軸、車両上下方向をz軸とする、互いに直交するxyz3次元座標系を車両10に規定する。パワートレインブロック12は、x方向重心軸まわりに回転振動(ロール振動)可能であり、y方向重心軸まわりに回転振動(ピッチ振動)可能であり、z方向重心軸まわりに回転振動(ヨー振動)可能である。さらに、パワートレインブロック12は、x方向に並進振動可能であり、y方向に並進振動可能であり、z方向に並進振動可能である。同様に、ばね下要素15も、x方向重心軸まわりに回転振動(ロール振動)可能であり、y方向重心軸まわりに回転振動(ピッチ振動)可能であり、z方向重心軸まわりに回転振動(ヨー振動)可能である。さらに、ばね下要素15も、x方向に並進振動可能であり、y方向に並進振動可能であり、z方向に並進振動可能である。車体11は、x方向に並進振動可能である。ここでは、パワートレインブロック12及びばね下要素15は、6自由度の剛体運動をする質点であるものとして考える。以下の実施形態では、加振源であるエンジン13のトルク振動に対して車体11のフロアのx方向並進振動を評価する車両10の振動解析モデルの構造同定を行う例について説明する。
車両10の実走行時における振動計測対象であるパワートレインブロック12の並進振動及び回転振動を計測するために、図2,3に示すように、各々がx方向並進加速度とy方向並進加速度とz方向並進加速度を検出する複数(3つ)の3軸加速度センサ22−1,22−2,22−3がパワートレインブロック12に付設されている。図2,3の例では、3軸加速度センサ22−1と3軸加速度センサ22−2はy方向に互いに距離lp1+lp2をおいた状態でパワートレインブロック12に設置され、3軸加速度センサ22−1と3軸加速度センサ22−3はy方向に互いに距離lp1+lp3をおいた状態でパワートレインブロック12に設置されている。3軸加速度センサ22−1と3軸加速度センサ22−2とでx方向位置及びz方向位置は互いに等しく、3軸加速度センサ22−1,22−2と3軸加速度センサ22−3は、x方向に互いに距離dp1+dp3をおき、z方向に互いに距離hp1+hp3をおいた状態で、パワートレインブロック12に設置されている。
パワートレインブロック12において、x方向重心軸まわりの回転角加速度d2θpx/dt2は以下の(1)式で表され、y方向重心軸まわりの回転角加速度d2θpy/dt2は以下の(2)式で表され、z方向重心軸まわりの回転角加速度d2θpz/dt2は以下の(3)式で表される。そして、重心点でのx方向並進加速度d2p/dt2は以下の(4)式で表され、重心点でのy方向並進加速度d2p/dt2は以下の(5)式で表され、重心点でのz方向並進加速度d2p/dt2は以下の(6)式で表される。(1)〜(6)式において、d2p1/dt2は3軸加速度センサ22−1の付設箇所でのz方向並進加速度、d2p3/dt2は3軸加速度センサ22−3の付設箇所でのz方向並進加速度、d2p1/dt2は3軸加速度センサ22−1の付設箇所でのx方向並進加速度、d2p2/dt2は3軸加速度センサ22−2の付設箇所でのx方向並進加速度、d2p3/dt2は3軸加速度センサ22−3の付設箇所でのx方向並進加速度、d2p1/dt2は3軸加速度センサ22−1の付設箇所でのy方向並進加速度である。そして、hp1はパワートレインブロック12の重心点と3軸加速度センサ22−1,22−2の付設箇所とのz方向距離、dp1はパワートレインブロック12の重心点と3軸加速度センサ22−1,22−2の付設箇所とのx方向距離、lp1はパワートレインブロック12の重心点と3軸加速度センサ22−1の付設箇所とのy方向距離である。
2θpx/dt2=(d2p3/dt2−d2p1/dt2)/(lp1+lp3) (1)
2θpy/dt2=(d2p1/dt2−d2p3/dt2)/(hp1+hp3) (2)
2θpz/dt2=(d2p1/dt2−d2p2/dt2)/(lp1+lp2) (3)
2p/dt2=d2p1/dt2
−hp1×d2θpy/dt2−lp1×d2θpz/dt2 (4)
2p/dt2=d2p1/dt2
−dp1×d2θpz/dt2+hp1×d2θpx/dt2 (5)
2p/dt2=d2p1/dt2
+dp1×d2θpy/dt2+lp1×d2θpx/dt2 (6)
同様に、車両10の実走行時における振動計測対象であるばね下要素15(ロワアーム19)の並進振動及び回転振動を計測するために、各々がx方向並進加速度とy方向並進加速度とz方向並進加速度を検出する複数(3つ)の3軸加速度センサ25−1,25−2,25−3がばね下要素15に付設されている。3軸加速度センサ25−1と3軸加速度センサ25−2はy方向に互いに距離ls1+ls2をおいた状態でばね下要素15に設置され、3軸加速度センサ25−1と3軸加速度センサ25−3はy方向に互いに距離ls1+ls3をおいた状態でばね下要素15に設置されている。3軸加速度センサ25−1と3軸加速度センサ25−2とでx方向位置及びz方向位置は互いに等しく、3軸加速度センサ25−1,25−2と3軸加速度センサ25−3は、x方向に互いに距離ds1+ds3をおき、z方向に互いに距離hs1+hs3をおいた状態で、ばね下要素15に設置されている。
ばね下要素15(ロワアーム19)において、x方向重心軸まわりの回転角加速度d2θsx/dt2は以下の(7)式で表され、y方向重心軸まわりの回転角加速度d2θsy/dt2は以下の(8)式で表され、z方向重心軸まわりの回転角加速度d2θsz/dt2は以下の(9)式で表される。そして、重心点でのx方向並進加速度d2s/dt2は以下の(10)式で表され、重心点でのy方向並進加速度d2s/dt2は以下の(11)式で表され、重心点でのz方向並進加速度d2s/dt2は以下の(12)式で表される。(7)〜(12)式において、d2s1/dt2は3軸加速度センサ25−1の付設箇所でのz方向並進加速度、d2s3/dt2は3軸加速度センサ25−3の付設箇所でのz方向並進加速度、d2s1/dt2は3軸加速度センサ25−1の付設箇所でのx方向並進加速度、d2s2/dt2は3軸加速度センサ25−2の付設箇所でのx方向並進加速度、d2s3/dt2は3軸加速度センサ25−3の付設箇所でのx方向並進加速度、d2s1/dt2は3軸加速度センサ25−1の付設箇所でのy方向並進加速度である。そして、hs1はばね下要素15の重心点と3軸加速度センサ25−1,25−2の付設箇所とのz方向距離、ds1はばね下要素15の重心点と3軸加速度センサ25−1,25−2の付設箇所とのx方向距離、ls1はばね下要素15の重心点と3軸加速度センサ25−1の付設箇所とのy方向距離である。
2θsx/dt2=(d2s3/dt2−d2s1/dt2)/(ls1+ls3) (7)
2θsy/dt2=(d2s1/dt2−d2s3/dt2)/(hs1+hs3) (8)
2θsz/dt2=(d2s1/dt2−d2s2/dt2)/(ls1+ls2) (9)
2s/dt2=d2s1/dt2
−hs1×d2θsy/dt2−ls1×d2θsz/dt2 (10)
2s/dt2=d2s1/dt2
−ds1×d2θsz/dt2+hs1×d2θsx/dt2 (11)
2s/dt2=d2s1/dt2
+ds1×d2θsy/dt2+ls1×d2θsx/dt2 (12)
車両10の実走行時における振動計測対象である駆動輪18の回転振動を計測するために、駆動輪18の角速度dθw/dtを検出する角速度センサ28が駆動輪18に付設されている。また、車両10の実走行時における振動評価対象である車体11のフロアの並進振動を計測するために、車体11のフロアのx方向並進加速度d2v/dt2を検出する加速度センサ21が車体11のフロアに付設されている。車両10の実走行時に各センサ21,22−1,22−2,22−3,25−1,25−2,25−3,28で検出された時系列信号は、振動解析装置70に入力される。振動解析装置70は、車両10の振動解析を行うための解析モデルの構造同定を行う。
振動解析装置70の機能ブロック図の一例を図4に示す。振動解析装置70は、CPUを中心としたコンピュータとして構成可能であり、コンピュータを以下に説明する時系列振動データ取得部71、設定定数記憶装置72、振動データ変換部73、因子解析部74、重み係数算出部75、及び解析モデル同定部76として機能させる。
振動解析装置70において、設定定数記憶装置72には、前述の距離lp1+lp2,lp1+lp3,hp1+hp3,lp1,hp1,dp1,ls1+ls2,ls1+ls3,hs1+hs3,ls1,hs1,ds1が記憶されている。時系列振動データ取得部71には、各センサ21,22−1,22−2,22−3,25−1,25−2,25−3,28で検出された時系列信号が入力される。時系列振動データ取得部71は、車両10(振動系)における振動計測対象とする振動要素及び振動計測方向のいずれか1つ以上が互いに異なる複数の計測条件での時系列振動データを取得する。ここでは、複数の計測条件での時系列振動データとして、車体11のフロアのx方向並進加速度d2v/dt2と、駆動輪18の回転角加速度d2θw/dt2と、パワートレインブロック12の並進加速度d2p/dt2,d2p/dt2,d2p/dt2及び回転角加速度d2θpx/dt2,d2θpy/dt2,d2θpz/dt2と、ばね下要素15(ロワアーム19)の並進加速度d2s/dt2,d2s/dt2,d2s/dt2及び回転角加速度d2θsx/dt2,d2θsy/dt2,d2θsz/dt2が取得され、14通りの計測条件での時系列振動加速度が取得される。
車体11のフロアのx方向並進加速度d2v/dt2は、加速度センサ21の検出信号から取得される。駆動輪18の回転角加速度d2θw/dt2は、角速度センサ28で検出された角速度dθw/dtを微分することで取得される。パワートレインブロック12において、x方向重心軸まわりの回転角加速度d2θpx/dt2は、3軸加速度センサ22−3,22−1で検出されたz方向並進加速度の差d2p3/dt2−d2p1/dt2に基づいて(1)式により算出され、y方向重心軸まわりの回転角加速度d2θpy/dt2は、3軸加速度センサ22−1,22−3で検出されたx方向並進加速度の差d2p1/dt2−d2p3/dt2に基づいて(2)式により算出され、z方向重心軸まわりの回転角加速度d2θpz/dt2は、3軸加速度センサ22−1,22−2で検出されたx方向並進加速度の差d2p1/dt2−d2p2/dt2に基づいて(3)式により算出される。そして、重心点でのx方向並進加速度d2p/dt2は、回転角加速度d2θpy/dt2,d2θpz/dt2と3軸加速度センサ22−1で検出されたx方向並進加速度d2p1/dt2とに基づいて(4)式により算出され、重心点でのy方向並進加速度d2p/dt2は、回転角加速度d2θpz/dt2,d2θpx/dt2と3軸加速度センサ22−1で検出されたy方向並進加速度d2p1/dt2とに基づいて(5)式により算出され、重心点でのz方向並進加速度d2p/dt2は、回転角加速度d2θpy/dt2,d2θpx/dt2と3軸加速度センサ22−1で検出されたz方向並進加速度d2p1/dt2とに基づいて(6)式により算出される。
同様に、ばね下要素15(ロワアーム19)において、x方向重心軸まわりの回転角加速度d2θsx/dt2は、3軸加速度センサ25−3,25−1で検出されたz方向並進加速度の差d2s3/dt2−d2s1/dt2に基づいて(7)式により算出され、y方向重心軸まわりの回転角加速度d2θsy/dt2は、3軸加速度センサ25−1,25−3で検出されたx方向並進加速度の差d2s1/dt2−d2s3/dt2に基づいて(8)式により算出され、z方向重心軸まわりの回転角加速度d2θsz/dt2は、3軸加速度センサ25−1,25−2で検出されたx方向並進加速度の差d2s1/dt2−d2s2/dt2に基づいて(9)式により算出される。そして、重心点でのx方向並進加速度d2s/dt2は、回転角加速度d2θsy/dt2,d2θsz/dt2と3軸加速度センサ25−1で検出されたx方向並進加速度d2s1/dt2とに基づいて(10)式により算出され、重心点でのy方向並進加速度d2s/dt2は、回転角加速度d2θsz/dt2,d2θsx/dt2と3軸加速度センサ25−1で検出されたy方向並進加速度d2s1/dt2とに基づいて(11)式により算出され、重心点でのz方向並進加速度d2s/dt2は、回転角加速度d2θsy/dt2,d2θsx/dt2と3軸加速度センサ25−1で検出されたz方向並進加速度d2s1/dt2とに基づいて(12)式により算出される。
なお、x方向重心軸まわりの回転角速度とy方向重心軸まわりの回転角速度とz方向重心軸まわりの回転角速度を検出する3軸角速度センサをパワートレインブロック12やばね下要素15に設置し、3軸角速度センサの検出信号を微分することでパワートレインブロック12やばね下要素15の重心軸まわりの回転角加速度を取得することも可能である。また、x方向並進加速度とy方向並進加速度とz方向並進加速度を検出する3軸加速度センサをパワートレインブロック12やばね下要素15の重心点に直接設置可能な場合は、3軸加速度センサの検出信号からパワートレインブロック12やばね下要素15の重心点での並進加速度を取得することが可能である。
振動データ変換部73は、時系列振動データ取得部71で取得された各時系列振動データを時間周波数解析することで、時間及び周波数に対する振動データに変換する。ここでは、時系列振動データ取得部71で取得された各時系列振動データに対してウェーブレット(Wavelet)変換を施すことで、各時系列振動データを時間及び周波数に対する振動データに変換する。つまり、車体11のフロアのx方向並進加速度d2v/dt2と、駆動輪18の回転角加速度d2θw/dt2と、パワートレインブロック12の並進加速度d2p/dt2,d2p/dt2,d2p/dt2及び回転角加速度d2θpx/dt2,d2θpy/dt2,d2θpz/dt2と、ばね下要素15(ロワアーム19)の並進加速度d2s/dt2,d2s/dt2,d2s/dt2及び回転角加速度d2θsx/dt2,d2θsy/dt2,d2θsz/dt2が、ウェーブレット変換によって、時間及び周波数に対する振動加速度に変換される。これによって、図5に示すように、時間及び周波数に対する振動加速度の関係を表す行列Xk(kは1〜Kの整数、Kは計測条件の数で本実施形態では14通り)が各計測条件毎に得られ、時間と周波数と計測条件(計測箇所及び方向)に対する振動加速度の関係を表す3次元配列X_が得られる。ただし、図及び数式では、3次元配列X_を、Xの下に_(アンダーバー)を付して表す(他の3次元配列についても同様)。なお、ウェーブレット変換自体は公知であるため詳細な説明を省略する。
因子解析部74は、振動データ変換部73でウェーブレット変換された各振動データ(3次元配列X_)に対して所定の因子数で因子解析(PARAFAC解析)を行う。PARAFAC解析では、図6に示すように3次元配列X_を行列A,B,Cに分解して近似して表すことができ、3次元配列X_を2次元に行列化した行列Xは、以下の(13)式で近似して表すことができる。
(13)式において、Tは転置を表す(以下の他式も同様)。行列Hは、対角に1、その他が0の3次元配列H_(図6参照)を2次元に行列化した行列である。行列Aは、周波数と因子に関わるI行F列(I,Fは2以上の整数)の行列であり、以下の(14)式に示すようにi行目f列目(iは1〜Iの整数、fは1〜Fの整数)の要素をaifとすると、行(i)が周波数に対応し、列(f)が因子に対応する。行列Bは、時間と因子に関わるJ行F列(Jは2以上の整数)の行列であり、以下の(15)式に示すようにj行目f列目(jは1〜Jの整数)の要素をbjfとすると、行(j)が時間に対応し、列(f)が因子に対応する。行列Cは、計測条件(計測箇所及び方向)と因子に関わるK行F列の行列であり、以下の(16)式に示すようにk行目f列目の要素をckfとすると、行(k)が計測条件に対応し、列(f)が因子に対応する。Iは周波数のサンプル点数、Jは時間のサンプル点数、Fは因子数である。3次元配列X_のi,j,kの要素X_ijkは、以下の(17)式で近似して表される。(17)式は、(13)式を書き換えたものである。
因子解析部74は、3次元配列X_に対して複数の因子数でPARAFAC解析を行うことで、(13)式((17)式)をほぼ満たす行列A,B,Cを算出する。PARAFAC解析により行列A,B,Cを算出する処理自体は公知であるため詳細な説明を省略する。そして、因子解析部74は、各因子(f=1〜F)毎に周波数(i)及び時間(j)に対するaif×bjfの関係を算出することで、各因子毎に周波数及び時間に対する振動データを取得する。
各因子(f=1〜F)毎に周波数(i)及び時間(j)に対するaif×bjfの関係を算出することで得られた因子の基底ウェーブレットの一例を図7に示す。PARAFAC解析の際には、因子数F=5とし、図7(a)は、因子f=1での周波数及び時間に対するai1×bj1の関係を示し、図7(b)は、因子f=2での周波数及び時間に対するai2×bj2の関係を示し、図7(c)は、因子f=3での周波数及び時間に対するai3×bj3の関係を示し、図7(d)は、因子f=4での周波数及び時間に対するai4×bj4の関係を示し、図7(e)は、因子f=5での周波数及び時間に対するai5×bj5の関係を示す。図7(a)に示すように、因子f=1では、4Hzの周波数で振動の振幅が大きくなり、4Hzの振動の振幅が時間に対して大きく変動する過渡振動となる。同様に、図7(c)に示すように、因子f=3でも、11Hzの周波数で振動の振幅が大きくなり、11Hzの振動の振幅が時間に対して大きく変動する過渡振動となり、図7(e)に示すように、因子f=5でも、16Hzの周波数で振動の振幅が大きくなり、16Hzの振動の振幅が時間に対して大きく変動する過渡振動となる。一方、図7(b)に示すように、因子f=2では、6Hzの周波数で振動の振幅が大きくなるが、6Hzの振動の振幅が時間に対してほとんど変動しない定常振動となる。同様に、図7(d)に示すように、因子f=4でも、12Hzの周波数で振動の振幅が大きくなるが、12Hzの振動の振幅が時間に対してほとんど変動しない定常振動となる。
因子解析部74は、各因子に対応する振動データに基づいて因子を選択する。ここでは、各因子(f=1〜F)に対応する振動データ(aif×bjf)の振幅の変動度合いに基づいて因子(f)が選択され、aif×bjfの振幅の変動度合いが所定量より大きい過渡振動となる因子(f)が選択される。図7の例では、定常振動となる因子f=2,4は選択されずに、過渡振動となる因子f=1,3,5が選択される。
PARAFAC解析により行列Cを算出することで、各因子毎に各計測条件の寄与度を算出することができ、行列Cのf列目の各要素c1f〜cKfが、因子(f)に対応する各計測条件(k=1〜K)の寄与度となる。選択された因子f=1に対応する各計測条件(k=1〜K)の寄与度c11〜cK1を図8(a)に示し、選択された因子f=3に対応する各計測条件(k=1〜K)の寄与度c13〜cK3を図8(b)に示し、選択された因子f=5に対応する各計測条件(k=1〜K)の寄与度c15〜cK5を図8(c)に示す。図8の例では、K=14であり、k=1が車体11のフロアのx方向並進加速度VE(X)に対応し、k=2が駆動輪18の回転角加速度WH(Rot)に対応する。そして、k=3,4,5,6,7,8が、ばね下要素15(ロワアーム19)における重心点でのx方向並進加速度LA(X)、y方向並進加速度LA(Y)、z方向並進加速度LA(Z)、x方向重心軸まわりの回転角加速度LA(Roll)、y方向重心軸まわりの回転角加速度LA(Pitch)、z方向重心軸まわりの回転角加速度LA(Yaw)にそれぞれ対応する。そして、k=9,10,11,12,13,14が、パワートレインブロック12における重心点でのx方向並進加速度PB(X)、y方向並進加速度PB(Y)、z方向並進加速度PB(Z)、x方向重心軸まわりの回転角加速度PB(Roll)、y方向重心軸まわりの回転角加速度PB(Pitch)、z方向重心軸まわりの回転角加速度PB(Yaw)にそれぞれ対応する。
(17)式を以下の(18)式のように書き換える。行列Xkは、計測条件(k)において、ウェーブレット変換後の周波数(i)及び時間(j)に対する振動加速度の関係を表すI行J列の行列である。行列Mfは、因子(f)において、周波数(i)及び時間(j)に対するaif×bjf(図7の縦軸の値)の関係を表すI行J列の行列であり、以下の(19)式で表される。(19)式において、afは行列Aのf列目に対応するベクトル((14)式参照)であり、bfは行列Bのf列目に対応するベクトル((15)式参照)である。
行列Xk,Mfの各要素を縦ベクトルに並べ換えて転置をとると横ベクトルvec(Xk)T,vec(Mf)Tとなり、(18)式は以下の(20)式のようになる。(20)式から以下の(21)式が得られる。
重み係数算出部75は、振動データ変換部73でウェーブレット変換された複数の計測条件での振動データX1〜XKにおいて、振動評価対象とする振動データ(本実施形態では車体11のフロアのx方向並進加速度)X1と、それ以外の振動データX2〜XKと、因子解析部74で算出された寄与度Cとの関係に基づいて、振動評価対象以外の各計測条件(k=2〜K)に対応する重み係数d2〜dKを算出する。(21)式を、振動評価対象とする振動データX1と、それ以外の振動データX2〜XKとに分けると、以下の(22)、(23)式が得られる。(22)、(23)式からvec(M1)T〜vec(MF)Tを消去すると、以下の(24)式が得られる。(24)式において、横ベクトルDは、横ベクトルC1と行列C2に基づく以下の(25)式で表される。つまり、(24)式は、振動評価対象とする振動データX1と、それ以外の振動データX2〜XKと、各因子に対応する各計測条件の寄与度Cとの関係式を表す。重み係数d2〜dKは、横ベクトルDの要素であり、横ベクトルC1と行列C2(寄与度C)に基づいて(25)式により算出される。
以下の(26)式に示すように、(24)式の右辺をyと定義する。yは、振動評価対象を除くすべての計測条件(k=2〜K)について、dk×vec(Xk)Tを加算した総和、つまり重み係数dkで重み付けした振動データXkを加算した総和を表す。また、以下の(27)式に示すように、振動評価対象を除く一部の計測条件について重み係数dkで重み付けした振動データXk(dk×vec(Xk)T)を加算した総和をy^rと定義する。ただし、数式では、y^rを、yrの上に^(ハット)を付して表す。
解析モデル同定部76は、振動データ変換部73でウェーブレット変換された複数の計測条件での振動データX1〜XKにおいて、振動評価対象を除くすべての計測条件(k=2〜K)について重み係数dkで重み付けした振動データXkを加算した総和yと、振動評価対象を除く一部の計測条件について重み係数dkで重み付けした振動データXkを加算した総和y^rとの誤差を表す指標Erに基づいて、車両10の振動解析モデルで考慮する計測条件を限定する。総和yは(26)式により算出され、総和y^rは(27)式により算出される。yとy^rとの誤差を表す指標Erとしては、例えば以下の(28)式を用いることが可能である。ただし、振動評価対象である車体11のフロアのx方向並進加速度VE(X)(k=1)、及び加振源であるエンジン13のトルクにより駆動される駆動輪18の回転角加速度WH(Rot)(k=2)については、振動解析モデルで考慮する計測条件に含めるものとする。
解析モデル同定部76での総和y^rの算出に用いる一部の計測条件は、因子解析部74で算出された各計測条件の寄与度ckfに基づいて選択される。より具体的には、総和y^rの算出に用いる一部の計測条件は、図8に示すような、因子解析部74で選択された因子f=1,3,5に対応する寄与度ckfに基づいて選択され、例えば各因子(f=1,3,5)毎に、計測条件(k)が寄与度ckfの絶対値の大きい順にランキング付けされて選択される。ただし、振動解析モデルで考慮する計測条件に含める駆動輪18の回転角加速度WH(Rot)(k=2)については、総和y^rの算出に用いる一部の計測条件に含めるものとする。そのため、k=3〜Kの計測条件のうち寄与度ckfの絶対値が大きい順に計測条件(k)が各因子(f=1,3,5)毎に選択される。
図8の例では、因子f=1に対応する計測条件(k=3〜K)の寄与度ck1の絶対値、及び因子f=3に対応する計測条件(k=3〜K)の寄与度ck3の絶対値は、パワートレインブロック12のy方向重心軸まわりの回転角加速度PB(Pitch)(k=13)が最も大きく、因子f=5に対応する計測条件(k=3〜K)の寄与度ck5の絶対値は、ばね下要素15(ロワアーム19)の重心点でのx方向並進加速度LA(X)(k=3)が最も大きい。そこで、ランキングr=1では、一部の計測条件として、WH(Rot)(k=2)、LA(X)(k=3)、及びPB(Pitch)(k=13)を選択し、ランキングr=1での総和y^rを以下の(29)式により算出する。そして、ランキングr=1において、yとy^rとの誤差を表す指標Erを(28)式により算出する。
y^r=d2×vec(X2)T+d3×vec(X3)T+d13×vec(X13)T (29)
因子f=1に対応する計測条件(k=3〜K)の寄与度ck1の絶対値は、パワートレインブロック12の重心点でのx方向並進加速度PB(X)(k=9)が2番目に大きく、因子f=3に対応する計測条件(k=3〜K)の寄与度ck3の絶対値は、ばね下要素15(ロワアーム19)の重心点でのz方向並進加速度LA(Z)(k=5)が2番目に大きく、因子f=5に対応する計測条件(k=3〜K)の寄与度ck5の絶対値は、パワートレインブロック12のz方向重心軸まわりの回転角加速度PB(Yaw)(k=14)が2番目に大きい。そこで、ランキングr=2では、一部の計測条件として、WH(Rot)(k=2)、LA(X)(k=3)、LA(Z)(k=5)、PB(X)(k=9)、PB(Pitch)(k=13)、及びPB(Yaw)(k=14)を選択し、ランキングr=2での総和y^rを以下の(30)式により算出する。そして、ランキングr=2において、yとy^rとの誤差を表す指標Erを(28)式により算出する。
y^r=d2×vec(X2)T+d3×vec(X3)T+d5×vec(X5)T
+d9×vec(X9)T+d13×vec(X13)T+d14×vec(X14)T (30)
因子f=1に対応する計測条件(k=3〜K)の寄与度ck1の絶対値は、パワートレインブロック12の重心点でのz方向並進加速度PB(Z)(k=11)が3番目に大きく、因子f=3に対応する計測条件(k=3〜K)の寄与度ck3の絶対値は、パワートレインブロック12のz方向重心軸まわりの回転角加速度PB(Yaw)(k=14)が3番目に大きく、因子f=5に対応する計測条件(k=3〜K)の寄与度ck5の絶対値は、ばね下要素15(ロワアーム19)のz方向重心軸まわりの回転角加速度LA(Yaw)(k=8)が3番目に大きい。そこで、ランキングr=3では、一部の計測条件として、WH(Rot)(k=2)、LA(X)(k=3)、LA(Z)(k=5)、LA(Yaw)(k=8)、PB(X)(k=9)、PB(Z)(k=11)、PB(Pitch)(k=13)、及びPB(Yaw)(k=14)を選択し、ランキングr=3での総和y^rを以下の(31)式により算出する。そして、ランキングr=3において、yとy^rとの誤差を表す指標Erを(28)式により算出する。さらに、同様の処理を繰り返すことで、ランキングr≧4において、yとy^rとの誤差を表す指標Erを(28)式により算出する。
y^r=d2×vec(X2)T+d3×vec(X3)T+d5×vec(X5)T
+d8×vec(X8)T+d9×vec(X9)T+d11×vec(X11)T
+d13×vec(X13)T+d14×vec(X14)T (31)
ランキングrに対する指標Erの関係を計算した結果の一例を図9に示す。ただし、図9の縦軸の指標Erは、以下の(32)式で正規化している。図9には、振動解析モデルで考慮する計測条件(車体11のフロアのx方向並進加速度VE(X)及び駆動輪18の回転角加速度WH(Rot)を含む)の総数も示している。
図9の例では、ランキングr=2での指標Erが、ランキングr=1での指標Erに比べて大幅に減少している。一方、ランキングr≧3での指標Erは、ランキングr=2での指標Erとほとんど差がない。そこで、解析モデル同定部76は、車両10の振動解析モデルで考慮する計測条件を、指標Erが急速に減少する直後のランキングr=2で選択された計測条件である駆動輪18の回転振動、ばね下要素15(ロワアーム19)の重心点でのx方向並進振動とz方向並進振動、及びパワートレインブロック12の重心点でのx方向並進振動とy方向重心軸まわりの回転振動とz方向重心軸まわりの回転振動と、振動評価対象である車体11のフロアのx方向並進振動とに限定する。そして、解析モデル同定部76は、この限定した計測条件に基づいて車両10の振動解析モデルの構造同定を行う。なお、解析モデル同定部76は、車両10の振動解析モデルで考慮する計測条件を、振動評価対象である車体11のフロアのx方向並進振動と、指標Erが設定値以下となる最小のランキングrで選択された計測条件に限定することも可能である。
解析モデル同定部76で構造同定された車両10の振動解析モデルの一例を図10及び以下の(33)〜(41)式に示す。(33)〜(41)式については、以下の(42)式のように書き換えることができる。ただし、(33)〜(42)式では、時間微分を・(ドット)で表し、エンジン13の角加速度をθeの上に・・を付して表し、変速機14の角加速度をθmの上に・・を付して表し、駆動輪18の角加速度をθwの上に・・を付して表し、車体11のx方向並進加速度をxvの上に・・を付して表し、ばね下要素15のx方向並進加速度及びz方向並進加速度をxLA,zLAの上に・・を付して表し、パワートレインブロック12のx方向並進加速度、y方向重心軸まわりの角加速度、及びz方向重心軸まわりの角加速度をxPB,βPB,γPBの上に・・を付して表している。また、(33)〜(42)式において、Jeはエンジン13の慣性モーメント、Jmは変速機14の慣性モーメント、Jwは駆動輪18の慣性モーメント、mvは車体11の質量、mLAはばね下要素15の質量、mPBはパワートレインブロック12の質量、JβPBはパワートレインブロック12のy方向重心軸まわりの慣性モーメント、JγPBはパワートレインブロック12のz方向重心軸まわりの慣性モーメントである。τeはエンジン13のトルク(振動系の加振力)、τmはエンジン13と変速機14間で伝達されるトルク、dmは変速機14の変速比、τdsは変速機14と駆動輪18間で伝達されるトルク、Fdは駆動輪18と路面間に作用するx方向並進力、rwは駆動輪18の半径、Fx SSはばね下要素15と車体11間で伝達されるx方向並進力、Fx PBはパワートレインブロック12と車体11間で伝達されるx方向並進力、Fz SSはばね下要素15に作用するz方向並進力、τβPBはパワートレインブロック12に作用するy方向重心軸まわりのトルク、τγPBはパワートレインブロック12に作用するz方向重心軸まわりのトルクである。
(33)〜(41)式((42)式)による振動解析モデルは、図10に示すような、複数の振動要素間の接続関係を表した原理モデルである。(33)式はエンジン13の回転運動方程式を表し、(34)式は変速機14の回転運動方程式を表し、(35)式は駆動輪18の回転運動方程式を表し、(36)式は車体11のx方向並進運動方程式を表し、(37)、(38)式はばね下要素15のx方向並進運動方程式及びz方向並進運動方程式を表し、(39)、(40)、(41)式はパワートレインブロック12のx方向並進運動方程式、y方向重心軸まわりの回転運動方程式、及びz方向重心軸まわりの回転運動方程式を表す。ただし、振動解析モデル(原理モデル)では、ばね下要素15の重心点でのy方向並進振動とx方向重心軸まわりの回転振動とy方向重心軸まわりの回転振動とz方向重心軸まわりの回転振動、及びパワートレインブロック12の重心点でのy方向並進振動とz方向並進振動とx方向重心軸まわりの回転振動については考慮されていない。つまり、車体11のx方向並進振動、エンジン13と変速機14と駆動輪18の回転振動、ばね下要素15の重心点でのx方向並進振動とz方向並進振動、及びパワートレインブロック12の重心点でのx方向並進振動とy方向重心軸まわりの回転振動とz方向重心軸まわりの回転振動だけを考慮した振動解析モデルに限定されている。
振動解析装置70では、例えばエンジン13の角加速度、変速機14の角加速度、駆動輪18の角加速度、車体11のx方向並進加速度、ばね下要素15のx方向並進加速度とz方向並進加速度、及びパワートレインブロック12のx方向並進加速度とy方向重心軸まわりの角加速度とz方向重心軸まわりの角加速度を観測変数として取得することで、(33)〜(41)式((42)式)を用いて、未知変数である振動系の加振力τe、及び加振力τeにより各振動要素を伝わる伝達力τm,τds,Fd,Fx SS,Fz SS,Fx PB,τβPB,τγPBを推定することができる。そして、エンジン13のトルク(振動系の加振力)を入力、車体11のx方向並進加速度を出力とする場合における入出力の関係を表す伝達関数を算出することができる。また、振動要素を伝わる伝達力に基づいて振動要素間の弾性係数及び減衰係数を推定することもできる。
以上説明した本実施形態では、振動計測対象とする振動要素及び振動計測方向のいずれか1つ以上が互いに異なる複数の計測条件での時系列振動データを取得する処理と、各時系列振動データをウェーブレット変換により時間及び周波数に対する振動データX1〜XKに変換する処理と、各振動データX1〜XKに対してPARAFAC解析を行うことで寄与度Cを算出する処理と、振動評価対象とする振動データX1とそれ以外の振動データX2〜XKと寄与度Cとの関係を表す(24)式に基づいて振動評価対象以外の各計測条件に対応する重み係数d2〜dKを算出する処理と、yとy^rとの誤差を表す指標Erに基づいて限定した計測条件により振動解析モデルの構造同定を行う処理とをコンピュータに実行させる。振動解析モデルの構造同定を行う処理においては、振動解析モデルで考慮する計測条件を、因子(f)に対応する寄与度c1f〜cKfがランキング上位にある必要最小限の計測条件に限定することができ、振動解析モデルを低次元化することができる。さらに、本実施形態における振動解析モデルの構造同定方法は、振動解析モデルを統計的に回帰する同定方法ではなく、平衡化打ち切り法等によって複雑な物理モデルから簡易モデルを導出する同定方法でもなく、構造同定された振動解析モデル(原理モデル)は物理的な意味を有する。したがって、振動解析モデルを低次元化しつつ精度を向上させることができる。なお、振動解析モデルの構造同定の際には、車両10の実稼働(実走行)時の振動データのみから実施可能であり、車両10よりパーツを降ろした単体計測は不要である。また、他の車両10との比較も容易であり、他の車両10がどのような思想で設計しているかを容易に把握することができる。
さらに、本実施形態において、PARAFAC解析を行う処理では、各因子(f=1〜F)毎に算出した振動データ(aif×bjf)に基づいて因子(f)を選択することで、評価したい因子(f)に対応する振動モードを抽出することができ、抽出した振動モードを評価するための振動解析モデルの構造同定を行うことができる。さらに、aif×bjfの振幅の変動度合いが大きい過渡振動となる因子f=1,3,5を選択することで、評価したい因子f=1,3,5に対応する過渡振動を抽出することができ、過渡振動を評価するための振動解析モデルの構造同定を行うことができる。
以上の実施形態では、振動系が車両10である例について説明したが、本実施形態は車両以外の振動系に対しても適用可能である。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
10 車両、11 車体、12 パワートレインブロック、13 エンジン、14 変速機、15 ばね下要素、16 マウント、17 サスペンションブッシュ、18 駆動輪、19 ロワアーム、21 加速度センサ、22−1,22−2,22−3,25−1,25−2,25−3 3軸加速度センサ、28 角速度センサ、70 振動解析装置、71 時系列振動データ取得部、72 設定定数記憶装置、73 振動データ変換部、74 因子解析部、75 重み係数算出部、76 解析モデル同定部。

Claims (5)

  1. 複数の振動要素を有する振動系の解析モデルの構造同定を行う振動解析モデルの構造同定装置であって、
    振動系における振動計測対象とする振動要素及び振動計測方向のいずれか1つ以上が互いに異なる複数の計測条件での時系列振動データを取得する時系列振動データ取得部と、
    時系列振動データ取得部で取得された各時系列振動データを、時間及び周波数に対する振動データに変換する振動データ変換部と、
    振動データ変換部で変換された各振動データに対して所定の因子数で因子解析を行うことで、因子に対応する各計測条件の寄与度を算出する因子解析部と、
    振動データ変換部で変換された複数の計測条件での振動データにおいて、振動評価対象とする振動データと、それ以外の振動データと、因子解析部で算出された寄与度との関係に基づいて、振動評価対象以外の各計測条件に対応する重み係数を算出する重み係数算出部と、
    振動データ変換部で変換された複数の計測条件での振動データにおいて、振動評価対象を除くすべての計測条件について重み係数で重み付けした振動データを加算した総和と、振動評価対象を除く一部の計測条件について重み係数で重み付けした振動データを加算した総和との誤差を表す指標に基づいて計測条件を限定し、該限定した計測条件に基づいて解析モデルの構造同定を行う解析モデル同定部と、
    を備える、振動解析モデルの構造同定装置。
  2. 請求項1に記載の振動解析モデルの構造同定装置であって、
    解析モデル同定部は、前記指標を算出する際に、因子解析部で算出された寄与度に基づいて前記一部の計測条件を選択する、振動解析モデルの構造同定装置。
  3. 請求項2に記載の振動解析モデルの構造同定装置であって、
    因子解析部は、振動データ変換部で変換された各振動データに対して複数の因子数で因子解析を行うことで、各因子毎に時間及び周波数に対する振動データを算出し、該算出した各因子毎の振動データに基づいて因子を選択し、
    解析モデル同定部は、前記指標を算出する際に、因子解析部で選択された因子に対応する寄与度に基づいて前記一部の計測条件を選択する、振動解析モデルの構造同定装置。
  4. 請求項3に記載の振動解析モデルの構造同定装置であって、
    因子解析部は、各因子毎の振動データにおける振幅の変動度合いに基づいて因子を選択する、振動解析モデルの構造同定装置。
  5. 複数の振動要素を有する振動系の解析モデルの構造同定を行う振動解析モデルの構造同定方法であって、
    振動系における振動計測対象とする振動要素及び振動計測方向のいずれか1つ以上が互いに異なる複数の計測条件での時系列振動データを取得する時系列振動データ取得処理と、
    時系列振動データ取得処理で取得された各時系列振動データを、時間及び周波数に対する振動データに変換する振動データ変換処理と、
    振動データ変換処理で変換された各振動データに対して所定の因子数で因子解析を行うことで、因子に対応する各計測条件の寄与度を算出する因子解析処理と、
    振動データ変換処理で変換された複数の計測条件での振動データにおいて、振動評価対象とする振動データと、それ以外の振動データと、因子解析処理で算出された寄与度との関係に基づいて、振動評価対象以外の各計測条件に対応する重み係数を算出する重み係数算出処理と、
    振動データ変換処理で変換された複数の計測条件での振動データにおいて、振動評価対象を除くすべての計測条件について重み係数で重み付けした振動データを加算した総和と、振動評価対象を除く一部の計測条件について重み係数で重み付けした振動データを加算した総和との誤差を表す指標に基づいて計測条件を限定し、該限定した計測条件に基づいて解析モデルの構造同定を行う解析モデル同定処理と、
    を含む、振動解析モデルの構造同定方法。
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