JP2016210184A - 液体を吐出する装置 - Google Patents

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陽子 石井
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Abstract

【課題】先行滴と後行滴が媒体上で合一化して画質が低下する。
【解決手段】ヘッド100は、第1の液体の液滴401を吐出するノズル列N1と、第1の液体と相互作用を生じて第1の液体の流動性を低下させる第2の液体の液滴402を吐出するノズル列N2とを有し、ノズル列N1から吐出された第1の液体の液滴401が飛翔している間に、ノズル列N2から吐出された第2の液体の液滴402が第1の液体の液滴401に合体して、第1の液体の液体401が増粘した状態となって先行滴301として着弾し、同様に、第1の液体の液滴401が飛翔している間に、第2の液体の液滴402が第1の液体の液滴401に合体して、第1の液体の液体401が増粘した状態となって後行滴302として着弾する。
【選択図】図5

Description

本発明は液体を吐出する装置に関する。
液体を吐出する装置では、先に着弾した先行滴が媒体に浸透する前に後行滴が着弾したとき、互いに引き寄せられる合一化し、粒状性の低下、スジの発生など、画質が低下することがある。
そこで、媒体表面を先塗り剤やプラズマ処理によって改質することで滴の凝集力を高めることが行われている(引用文献1)。
特開2014−076658号公報
しかしながら、上述した先塗り剤では先行滴と先塗り剤との反応が進行する前に後行滴が着弾したときには合一化が生じる。また、プラズマ処理の場合も同様に合一化を十分に抑制できないという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、合一化を抑制することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体を吐出する装置は、
第1の液体を吐出する第1吐出手段と、
前記第1の液体と相互作用を生じて前記第1の液体の流動性を低下させる第2の液体を吐出する第2吐出手段と、を有し、
前記第1吐出手段から吐出された前記第1の液体と前記第2吐出手段から吐出された前記第2の液体とが飛翔中に合体する
構成とした。
本発明によれば、合一化を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の一例のブロック説明図である。 同装置の印刷機構及び乾燥機構の一例の概略構成図である。 ヘッドユニットの一例の平面説明図である。 1つの液体吐出ヘッドのノズル面の平面説明図である。 同ヘッドから吐出する液体及び吐出された液体のマージの説明に供する説明図である。 先行滴と後行滴の合一化の説明に供する合一化していないドットと合一化したドットの模式的説明図である。 先行滴と後行滴の着弾間隔が長く合一化が発生しない場合の説明に供する説明図である。 先行滴と後行滴の着弾間隔が短く合一化が発生する場合の説明に供する説明図である。 媒体の表面改質を行い、着弾位置ずれがなく、合一化が発生していない場合の説明に供する説明図である。 媒体の表面改質を行い、着弾位置ずれが生じることで、合一化が発生した場合の説明に供する説明図である。 同実施形態で着弾位置ずれが発生していないときの説明に供する説明図である。 同じく着弾位置ずれが発生したときの説明に供する説明図である。 本発明の第2実施形態の説明に供するフロー図である。 本発明の第3実施形態の説明に供する第1の液体と第2の液体を使用して印刷するときのルックアップテーブル(LUT)の一例の説明図である。 本発明の第4実施形態におけるブラウン運動の指標の変化を説明する説明図である。 飽和時間と第2の液体の液量との関係の一例を説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の一例について図1を参照して説明する。図1は同装置のブロック説明図である。
この装置は、連続紙を媒体として使用する連帳機である。連続紙である媒体10は、アンワインダ701により巻き出され、表面(第1面)の印刷を行う印刷機構702に到達する。印刷機構702を通過した媒体10は、表面の乾燥装置である乾燥機構703を抜け、表裏を反転させる反転機構704を通過し、裏面(第2面)を印刷する印刷機構705、裏面を乾燥させる乾燥機構706を通過する。そして、最後にリワインダ707で巻き取られる。
なお、印刷後の加工処理の内容によっては、リワインダ707の代わりに、カッタを用いて裁断することもできる。
次に、同装置の印刷機構及び乾燥機構の部分の一例について図2を参照して説明する。
印刷機構702(705も同じ)は液体吐出ユニット5を備えている。乾燥機構703(706も同じ)は乾燥ドラム(ヒータドラム)20を備えている。
上流側(アンワインダ701或いは反転機構704)から送られた媒体10は、搬送ローラ11、12で液体吐出ユニット5に対向して搬送され、液体吐出ユニット5から吐出される液体によって画像が形成される。
画像が形成された媒体10は、搬送ローラ13、14を経てヒータドラム20に巻き付けられて乾燥され、搬送ローラ15〜19を経て下流側(反転機構704或いはリワインダ707)に送り出される。
ここで、液体吐出ユニット5には、例えば、媒体搬送方向上流側から、4色分のフルライン型ヘッドユニット51K、51C、51M、51Y(以下、色の区別しないときは「ヘッドユニット51」という。)が配置されている。各ヘッドユニット51は、それぞれ、搬送される媒体10に対してブラックK,シアンC、マゼンタM、イエローYの液体を吐出する。
なお、液体の種類、液体の色の種類及び数はこれに限るものではない。例えば、特色であるオレンジやグリーンの液体を吐出し、光沢性の付与やその他の処理を行うオーバーコートの液体も吐出する構成とすることもできる。
ヘッドユニット51は、例えば、図3に示すように、複数の液体吐出ヘッド(これを、単に「ヘッド」ともいう。)100をベース部材52上に千鳥状に並べてヘッドアレイとしたものを使用しているが、これに限らない。また、ヘッドユニット51は、液体吐出ヘッドとこの液体吐出ヘッドに液体供給するヘッドタンクとで構成しているが、これに限るものではなく、液体吐出ヘッド単独の構成でもよい。
また、ヒータドラム20の温度は、印刷速度や液体の乾燥性にもよるが、50〜100度程度に設定する。乾燥機構は、その他、温風、赤外線、加圧、紫外線などの手段を用いるたり、これらを組み合わせて構成することもできる。
次に、液体吐出ヘッドについて図4及び図5を参照して説明する。図4は1つの液体吐出ヘッドのノズル面の平面説明図、図5は同ヘッドから吐出する液体及び吐出された液体のマージの説明に供する説明図である。
ヘッド100を構成する液体吐出ヘッドは、ノズル面102に、液体を吐出する複数のノズル104(104a、104b)が配列された2つのノズル列N1、N2を有している。ここで、ノズル列N1、N2は、同数のノズル104で構成され、ノズル列N1、N2の各ノズル104aとノズル104bの位置はノズル配列方向において同じにしている。
そして、ノズル列N1は第1吐出手段であり、ノズル列N1のノズル104aから第1の液体の液滴401を吐出する。ノズル列N2は第2吐出手段であり、ノズル列N2のノズル104bから第1の液体と相互作用を生じて第1の液体の流動性を低下させる第2の液体の液滴402を吐出する。
ここで、ノズル列N2の各ノズル104bからは、ノズル列N1の各ノズル104aから吐出された第1の液体の液滴401に対して、第1の液体の液滴401が飛翔中に、ノズル104bから吐出された第2の液体の液滴402が合体して液滴400となるように、ノズル面102に対して斜め方向に第2の液体の液滴402を吐出する。
このように第1の液体の液滴401の飛翔中に第2の液体の液滴402が合体することで、第1の液体と第2の液体との相互作用により、第1の液体の流動性が低下した液滴400となる。
第1の液体としては顔料を含む液体を使用している。第2の液体としては第1の液体の組成にもよるが、ゲル化剤やアルギン酸のような増粘剤を使用している。
ノズル列N1の各ノズル104aに対応する圧力発生手段とノズル列N2の各ノズル104bに対応する圧力発生手段とは、個別の駆動波形で駆動制御でき、滴量や吐出速度を個別に制御することができる。
また、全てのノズル104aから吐出される第1の液体に対して第2の液体を作用できるように、ノズル列N1とノズル列N2のノズル104a、104bの数は同じであることが好ましい。
また、第2の液体は第1の液体よりも増粘しやすいため、ノズル列N1のノズル104aの径(ノズル径)ものよりも、ノズル列N2のノズル104bの径(ノズル径)を大きくすることが好ましい。粒状性の良い画像を形成するためには、小滴化しなくてはならないため、第1の液体を吐出するノズル列N1のノズル104aは小径にする必要がある。
次に、先行滴と後行滴の合一化について図6を参照して説明する。図6は合一化していないドットと合一化したドットの模式的説明図である。
2つの滴を順次吐出して媒体上に着弾させるとき、先に媒体上に着弾する先行滴と、後に媒体上に着弾する後行滴の吐出間隔が短くなると、先行滴が媒体に浸透する前に後行滴が媒体に着弾する。
このとき、後に着弾した後行滴が先に着弾した先行滴に引き寄せられ、或いは、先行滴と後行滴が相互に引き合って合一化が発生する。
すなわち、図6(a)に示すように、先行滴301によるドットD1と後行滴302によるドットD2との合一化が発生していない場合には、目標ドット形成位置にドットD1、D2が形成される。
これに対し、図6(b)に示すように、先行滴301によるドットD1と後行滴302によるドットD2との合一化が発生した場合には、例えば矢印で示すように相互に引き寄せられて合一化が発生したときには、破線で示す目標ドット形成位置に対してずれた実線位置にドットD1、D2が形成される。
このようなドット(あるいは滴)の合一化が生じると、粒状性の悪化やビーディング、スジのような画像不良が顕著になり、画質が劣化することになる。
上述したドットの合一化について図7ないし図10を参照してより詳しく説明する。なお、各図(a)の破線は後行滴の目標着弾位置(目標ドット形成位置に対応する)を示している。
まず、図7は先行滴と後行滴の着弾間隔が長く合一化が発生しない場合を示している。図7(a)に示すように、先行滴301が着弾した後、後行滴302が着弾するまでの時間間隔が長い場合、先行滴301の水分が蒸発し、先行滴301の流動性が低下し、先行滴301が定着する。
この状態で、図7(b)に示すように、先行滴301に隣接して後行滴302が着弾しても、図7(c)に示すように、先行滴301によるドットD1と後行滴302によるドットD2とは合一化しない。
次に、図8は先行滴と後行滴の着弾間隔が短く合一化が発生する場合を示している。図8(a)に示すように、先行滴301が着弾した後、後行滴302が着弾するまでの時間間隔が短い場合、後行滴302の着弾までに先行滴301の水分蒸発がほとんど進まない。
この先行滴301の流動性が高い状態で、図8(b)に示すように、先行滴301に隣接して後行滴302が着弾すると、図8(c)に示すように、例えば後行滴302が矢印方向に移動して、先行滴301と後行滴302が合一化する。
この結果、図8(d)に示すように、先行滴301によるドットD1と後行滴302によるドットD2とが合一化する。
次に、図9は媒体の表面改質を行い、着弾位置ずれがなく、合一化が発生していない場合を示している。
表面改質としては、例えば、コート紙のような液体が浸透しにくい媒体に印刷するときに、例えば顔料の凝集性を向上させるような先塗り液を塗布して、合一によるビーディングのような画像不良をおきにくくする。また、先塗り液の代わりに媒体表面をプラズマで処理することで媒体表面のpHを制御し、液体との相互作用により顔料同士が凝集しやすくすることで合一がおきにくくするというものもある。
図9(a)に示すように、改質された媒体上に先行滴301が着弾すると、水分蒸発に加えて、改質された媒体表面と先行滴301の間で相互作用が発生する。この相互作用により、図9(b)に示すように、媒体表面から徐々に顔料の凝集が進み、媒体表面付近の部分から増粘が進行する(増粘部分に符号301aを付記している。)。
これらの反応がある程度進んだ状態で、図9(c)に示すように、後行滴302が着弾したとき、先行滴301の媒体表面側に増粘部分301aが存在することで、図9(d)に示すように、先行滴301と後行滴302は合一化しない。
そして、後行滴302についても増粘が進行し(増粘部分に符号302aを付記している。)、図9(e)に示すように、先行滴301によるドットD1と後行滴302によるドットD2とは合一化しない。
次に、図10は媒体の表面改質を行い、着弾位置ずれが生じることで、合一化が発生した場合を示している。図10(a)に示すように、改質された媒体上に先行滴301が着弾すると、水分蒸発に加えて、改質された媒体表面と先行滴301の間で相互作用が発生する。この相互作用により、図10(b)に示すように、媒体表面から徐々に顔料の凝集が進み、媒体表面から増粘が進行して増粘部分301aとなる。
これらの反応がある程度進んだ状態で、図10(c)に示すように、後行滴302が吐出されるが、後行滴302の着弾位置が仮想線で示すように目標着弾位置(図10(a)の破線図示の位置)に対してずれることがある。この着弾位置ずれによって、図10(c)に示すように、先行滴301の増粘していない部分に後行滴302が重なって着弾することがある。
このように、先行滴301の流動性が高い部分に後行滴302が部分的に重なって着弾すると、図10(d)に示すように、片方もしくは両方の滴301、302が引き寄せられる合一化が発生する。その結果、図10(e)に示すように、先行滴301によるドットD1と後行滴302によるドットD2とが合一化する。
つまり、表面改質を行っていても、着弾位置ずれが生じたときには合一化が発生する。また、印刷速度が非常に速く、媒体表面と先行滴との相互作用が進まないうちに後行滴が着弾した場合も、先行滴の流動性が残る部分と後行滴が接触するために合一化が発生する。
次に、上述した本実施形態の作用について図11及び図12も参照して説明する。図11は着弾位置ずれが発生していないときの説明に供する説明図、図12は同着弾位置ずれが発生したときの説明に供する説明図である。
まず、図11の着弾位置ずれが発生していない例について説明する。図11(a)に示すように、ヘッドユニット51のヘッド100のノズル列N1から第1の液体の液滴401が吐出され、ノズル列N2から第2の液体の液滴402が吐出されて、飛翔中に、第1の液体の液滴401と第2の液体の液滴402とが合体(マージ)して液滴400となり、この液滴400が先行滴301として媒体10上に着弾する。
この場合、飛翔中にマージできるようにするためには、先に吐出される滴の速度よりも後に吐出される滴の速度を速くする。
そして、前述したように、第1の液体の液滴401と第2の液体の液滴402とが合体することで混合して、第1の液体の液滴401が増粘などして媒体10上での流動性が低下する反応が生じる。そして、流動性の低下した液滴400が先行滴301として媒体10上に着弾することになる。
その後、同様にして、図11(b)に示すように、飛翔中の第1の液体の液滴401に第2の液体の液滴402が合体して形成された流動性の低下した液滴400が後行滴302として媒体10上に着弾する。
このとき、先行滴301及び後行滴302は流動性が低下している状態にあるため、隣接する位置に、先行滴301の吐出後(着弾後)短い時間内に後行滴302が着弾しても、先行滴301と後行滴302との合一化は発生しない。
これにより、図11(c)に示すように、先行滴301によるドットD1と後行滴302によるドットD2とは合一化しない。
このように、飛翔中に第1の液体と第2の液体とを合体させて流動性の低い液滴を生成し、この流動性の低くなった滴を着弾させて画像を形成することで、第1の液体単独での乾燥性を高くしなくても合一化を防ぐことができ、ベタ画像のスジやビーディングのような画質劣化を低減することができる。
次に、図12の着弾位置ずれが発生した例について説明する。図12(a)に示すように、ヘッドユニット51のヘッド100のノズル列N1から第1の液体の液滴401が吐出され、ノズル列N2から第2の液体の液滴402が吐出され、飛翔中に、第1の液体の液滴401と第2の液体の液滴402とが合体(マージ)して液滴400となり、この液滴400が先行滴301として媒体10上に着弾する。
そして、前述したように、第1の液体の液滴401と第2の液体の液滴402とが合体することで混合して、第1の液体の液滴401が増粘などして媒体10上での流動性が低下する反応が生じる。そして、流動性の低下した液滴400が先行滴301として媒体10上に着弾することになる。
その後、図12(b)に示すように、第1の液体の液滴401と第2の液体の液滴402とが吐出されて合体した液滴400が後行滴302として媒体10上に着弾するとき、目標ドット形成位置(図12(a)の破線図示の位置)に対してずれて着弾したとする。
このとき、先行滴301及び後行滴302は、飛翔中に、第1の液体の液滴401に第2の液体の液滴402が合体することで流動性が低下した液滴400で形成されているので、後行滴302の着弾位置ずれが生じて先行滴301と重なっても、合一により2つの滴が移動するという現象は発生しない。
これにより、図12(c)に示すように、先行滴301によるドットD1と後行滴302によるドットD2とは合一化しない。
このように、着弾位置ずれが発生しても合一化が発生しないので、ベタ画像のスジやビーディングのような画質劣化を低減することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図13のフロー図を参照して説明する。
本実施形態では、印刷を開始すると、媒体が非浸透性媒体か否かを判別する。このとき、媒体が非浸透性媒体(緩浸透性媒体を含む。)であるときには、第1の液体に飛翔中に第2の液体を合体させて印刷を行い、媒体が非浸透性媒体ないときには、第1の液体だけを使用して印刷を行う。
例えば、オフセット印刷用コート紙などのように浸透性がない、あるいは、浸透性が低い媒体を使用するときには、第1の液体と第2の液体とを使用して形成した滴で画像を形成する。これに対し、普通紙などのように浸透性が高い媒体を使用するときには、第1の液体の滴で画像を形成する。
これにより、第2の液体の消費量を低減することができる。
次に、本発明の第3実施形態について図14を参照して説明する。図14は同実施形態の説明に供する第1の液体と第2の液体を使用して印刷するときのルックアップテーブル(LUT)の一例の説明図である。
液体を吐出する装置側に対して印刷データを送るコンピュータ等のデータ処理装置を含むホスト側において印刷データを作成するとき、RGBの入力画像データを例えばCMYKの印刷データに変換する。
このときにLUTを参照しながら色変換を行う。第1の液体だけで画像を形成するときには、入力されたRGBと出力するCMYKの対応のみを示したLUTを用いればよいが、第2の液体も使用するときには、CMYKだけでなく、これらの液滴の量も示したLUTを使用することが好ましい。
そこで、図14に示すLUTでは、色順をKCMYとし、第1の液体のKの滴の量をK1、K1の滴にマージさせる第2の液体の滴の量をK2として保持している。同様に、CMYについてもC1,C2、M1、M2、Y1、Y2で保持している。
2次色以上のときは、印刷順が早い色ほど第1の液体に対する第2の液体の比率が高くなるようにしておくことが好ましい。つまり、色が異なる複数の第1の液体を使用するとき、先に吐出される色の第1の液体に対する第2の液体の比率を、後に吐出される色の第1の液体に対する第2の液体の比率よりも高くする。
このように、先に着弾する液滴ほど媒体上での流動性を低くしておくことで、後から吐出される液滴が合一しにくくなる。
例えば、(R,G,B)=(100,0,0)の場合、(K,C,M,Y)=(0,0,100,100)と変換されるとすると、Mの方がYよりも多くの比率の第2の液体を用いるようにする。これは、先に着弾した先行滴の下に後に着弾する後行滴が潜り込む傾向があるが、先に着弾した滴ほどゲル化が進み媒体内部に浸透しにくくなるため、発色性も向上する。
このようなLUTを使用することで、第2の液体及び第1の液体の消費量を低減することができる。
次に、本発明の第4実施形態について図15及び図16も参照して説明する。図15はブラウン運動の指標の変化を説明する説明図、図16は飽和時間と第2の液体の液量との関係の一例を説明する説明図である。
前記実施形態で説明したように、第2の液体を第1の液体に合体させて第1の液体の凝集性を高めるなどして流動性を低下させると、媒体表面でドットが濡れ広がらず、画像表面に凹凸が発生する。この凹凸は、光沢度を低下させたり、スジのようにみえたりと画質低下をおこす。特に、グロスタイプのオフセットコート紙では紙自体の光沢度が高いため、画像部分の光沢度が低いと、違和感が生じることになる。
そこで、本実施形態では、液体の流動性の低下を評価して、第1の液体に合体させる第2の液体の滴量を設定し、合一の抑制と光沢度低下の防止、スジ発生の防止を行うようにしている。
液体の流動性の程度、ここでは、凝集の程度を評価する方法として、ブラウン運動の指標を用いることができる。ブラウン運動は、溶媒中の粒子が不規則にする運動のことである。
媒体上に液滴が着弾すると、液体中の液体成分が蒸発、浸透し、液滴は凝集、増粘していく。このような現象にともなってブラウン運動は弱くなっていき、図15に示すように、ある時刻t1においてブラウン運動の指標は飽和する。
ブラウン運動の指標が飽和するということは、液体が十分に凝集、増粘したということを示す。したがって、時刻t1よりも前に、隣接して液滴が着弾する、つまり、先行滴が十分に凝集、増粘していない状態で、隣接して後行滴が着弾すると、合一が発生する。これに対し、時刻t1以降に、隣接して後行滴が着弾しても、合一は発生しないことになる。
ここで、ブラウン運動の指標が飽和する飽和時間(時刻)t1は、第2の液体の滴量によって制御することができる。つまり、図16に示すように、第1の液体と混合することで増粘させる作用を有する第2の液体の滴量を増加させると、第1の液体の凝集、増粘速度は速くなり、飽和時間t1は短くなる。
したがって、第1の液体と第2の液体が合体した先行滴のブラウン運動における飽和時間t1が、隣接して第1の液体と第2の液体が合体した後行滴が着弾するまでの時間よりも短くなるように、第2の液体の滴量を設定する。
これにより、先行滴と後行滴の合一化を抑えることができる。
なお、第1の液体の色に応じて飽和時間t1が異なる場合には、各色ごとに第2の液体の滴量を設定ないし制御することが好ましい。この場合、第2の液体を吐出させる手段の駆動波形を調整することで、第2の液体の滴量(吐出量)を制御することができる。
また、飽和時間t1は、第1の液体の滴量によって変化するので、第1の液体の滴量で第2の液体の滴量を設定ないし制御することが好ましい。例えば、第1の液体を大滴、中滴、小滴と打ち分けられるヘッドの場合、それぞれの滴種に対して飽和時間t1を求めておき、駆動波形を調整して第2の液体の滴量を制御することができる。
本願において、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置が含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するものも含まれる。
上記「液体が付着可能もの」とは液体が一時的にでも付着可能なものを意味する。「液体が付着するもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体」は、インク、処理液、DNA試料、レジスト、パターン材料、結着剤、造形液なども含まれる。
また、「液体を吐出する装置」には、特に限定しない限り、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
また、「液体吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、上記実施形態で説明したような圧電アクチュエータ(積層型圧電素子を使用するものでもよい。)以外にも、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものでもよい。
また、本願において、画像形成、記録、印字、印写、印刷等はいずれも同義語とする。
1 画像形成部
2 乾燥部
5 液体吐出ユニット
10 媒体
20 乾燥ドラム
51 ヘッドユニット
100 ヘッド(液体吐出ヘッド)
104 ノズル
N1、N2 ノズル列
301 先行滴
302 後行滴
401 第1の液体の液滴
402 第2の液体の液滴

Claims (8)

  1. 第1の液体を吐出する第1吐出手段と、
    前記第1の液体と相互作用を生じて前記第1の液体の流動性を低下させる第2の液体を吐出する第2吐出手段と、を有し、
    前記第1吐出手段から吐出された前記第1の液体と前記第2吐出手段から吐出された前記第2の液体とが飛翔中に合体する
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
  2. 前記第1吐出手段の前記第1の液体を吐出するノズルの数と、前記第2吐出手段の前記第2の液体を吐出するノズルの数とが同じである
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  3. 前記第1吐出手段の前記第1の液体を吐出するノズルの径よりも、前記第2吐出手段の前記第2の液体を吐出するノズルの径が大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  4. 前記第2の液体は、前記第1の液体が付着する媒体が非浸透性媒体であるときに使用する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  5. 色が異なる複数の前記第1の液体を使用し、
    先に吐出される色の前記第1の液体に対する前記第2の液体の比率が、後に吐出される色の前記第1の液体に対する前記第2の液体の比率よりも高い
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
  6. 前記第1の液体に合体させる前記第2の液体の量は、前記液体を付着させる部材に、隣り合って、先後して着弾する前記合体した液体の時間間隔よりも、先に着弾した前記合体した液体の流動性が予め定めた値に低下する時間が短くなる量である
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の液体を吐出する装置。
  7. 前記流動性が予め定めた値に低下する時間は、前記合体した液体のブラウン運動における飽和時間である
    ことを特徴とする請求項6に記載の液体を吐出する装置。
  8. 前記第1の液体に合体させる前記第2の液体の量は、前記第1の液体の色、滴量によって異なっている
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の液体を吐出する装置。
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