JP2016208495A - アンテナ基板 - Google Patents
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Abstract
Description
このようなアンテナ基板について図7(a)、(b)を用いて説明する。
第2のパッチ導体24bは、直流的には電気的に独立している。
第3のパッチ導体24cは、直流的には電気的に独立している。
さらに、第3のパッチ導体24cと補助パッチ導体27との間および補助パッチ導体27の端部を介して更に複合的な共振が起こり放射される。
これにより、第1〜第3のパッチ導体24a〜24cおよび補助パッチ導体27を介して放射される高周波信号の周波数帯域を更に広いものとすることができる。
このため、第2のパッチ導体から放射される高周波信号に対応する電磁波の一部が、導波管を介して第1の方向に放射される。
その結果、第2のパッチ導体に対して上方向に加えて第1の方向においても信号の送受信が可能になり、例えば、57〜66GHzの広い周波数帯域において信号の送受信方向に富んだ広帯域のアンテナ基板を提供することができる。
本例のアンテナ基板は、図1(a)〜(c)に断面図および上面図で示すように、多数の誘電体層1a〜1eが積層された誘電体基板1と、シールド用の接地導体層2と、高周波信号を入出力するためのストリップ導体3と、電磁波を送受信するためのパッチ導体4と、補助パッチ導体7と、導波管Dとを備えている。
さらに、第2のパッチ導体4bは、第1のパッチ導体4aに対して第1の方向に偏心して配置されている。第2のパッチ導体4bの偏心は、第1のパッチ導体4aが形成された位置の80%以上の面積にかぶさる程度とする。
そして、第2のパッチ導体4bは、第1のパッチ導体4aからの電磁波を受けて、それに対応する電磁波を外部に放射する。あるいは外部からの電磁波を受けて、それに対応する電磁波を第1のパッチ導体4aに供給する。なお、第2のパッチ導体4bは、その各辺が第1のパッチ導体4aの各辺よりも0.05〜0.5mm程度ずつ大きいことが好ましい。
さらに、第3のパッチ導体4cは、第2のパッチ導体4bに対して第1の方向に偏心して配置されている。第3のパッチ導体4cの偏心は、第2のパッチ導体4bが形成された位置の80%以上の面積にかぶさる程度とする。
そして、第3のパッチ導体4cは、第2のパッチ導体4bからの電磁波を受けて、それに対応する電磁波を外部に放射する。あるいは外部からの電磁波を受けて、それに対応する電磁波を第2のパッチ導体4bに供給する。なお、第3のパッチ導体4cは、その各辺が第2のパッチ導体4bの各辺よりも0.05〜0.5mm程度ずつ大きいことが好ましい。
補助パッチ導体7は、直流的には電気的に互いに独立している。補助パッチ導体7は、ストリップ導体3が延在する第1の方向に平行な辺(以後、縦辺と称する)と、第1の方向に対して直角な方向に平行な辺(以後、横辺と称する)とを有する四角形をしている。補助パッチ導体7の各辺の長さは、0.5〜5mm程度である。補助パッチ導体7の厚みは、それぞれ5〜20μm程度である。補助パッチ導体7は、例えばそれぞれ銅から成る。
補助パッチ導体7は、第3のパッチ導体4cの縦辺からそれぞれ0.1〜1mm程度離間した位置に配置される。
さらに、第3のパッチ導体4cと補助パッチ導体7との間および補助パッチ導体7の端部を介して更に複合的な共振が起こり放射される。
これにより、第1〜第3のパッチ導体4a〜4cおよび補助パッチ導体7を介して放射される高周波信号の周波数帯域を広いものとすることができる。
接地貫通導体D2は、誘電体層1a〜1dを第1の方向に沿って左右から挟むように2つの列をなして配置されている。
貫通導体5a、5b、5dは、直径が30〜100μm程度の円柱状または円錐台状である。貫通導体5cは、直径が50〜200μm程度の円柱状である。接地貫通導体D2は、例えばそれぞれ銅から成る。
なお、接地貫通導体D2の2つの列は、少なくともパッチ導体4側においては、左右の補助パッチ導体7よりもそれぞれ外周側に形成されていることが好ましい。接地貫通導体D2の2つの列を、パッチ導体4側において、それぞれ左右の補助パッチ導体7よりも内側に形成すると、パッチ導体4および補助パッチ導体7から導波管Dに伝播される電磁波が弱くなってしまう。
このため、第3のパッチ導体4cおよび補助パッチ導体7から放射される高周波信号に対応する電磁波の一部が、導波管Dを介して第1の方向にも放射される。
その結果、第3のパッチ導体4および補助パッチ導体7に対して上方向に加えて、第1の方向においても信号の送受信が可能になり、例えば、57〜66GHzの広い周波数帯域において信号の送受信方向に富んだ広帯域のアンテナ基板を提供することができる。
また、例えば上述の実施の形態の一例では、接地貫通導体D2の2つの列を、パッチ導体4側から外周側にかけて、それぞれ第1の方向に沿って直線状に配置したが、例えば、図3(a)〜(c)に示すように、外周側の列同士の間隔をパッチ導体側の列同士の間隔よりも小さくしても構わない。
また、図4(a)〜(c)に示すように、外周側の列同士の間隔をパッチ導体側の列同士の間隔よりも大きくしても構わない。
このように、上下接地導体層D1および接地貫通導体D2を配置形成することで、高周波信号の周波数に応じて効率的に信号の送受信が可能なアンテナ基板を提供できる。
なお、隣接間隔は、ストリップ導体3に伝送される高周波信号の波長の1/2以下であることが好ましい。隣接間隔が1/2を超える場合は、十分な容量を持たせることができなくなるため、複合的な共振を生じさせることができず高周波信号の周波数帯域を広げる効果が小さくなってしまう。
2 接地導体
3 ストリップ導体
3a ストリップ導体の終端部
4 パッチ導体
4a 第1のパッチ導体
4b 第2のパッチ導体
4c 第3のパッチ導体
5、6 貫通導体
D 導波管
D1 上下接地導体層
D2 接地貫通導体
Claims (5)
- 第1の誘電体層と、該第1の誘電体層の上面に、終端部を有するように配置されており、該終端部に向けて第1の方向に延在する帯状のストリップ導体と、前記第1の誘電体層の下面側に配置されたシールド用の接地導体層と、前記第1の誘電体層および前記ストリップ導体の上面側に積層された第2の誘電体層と、該第2の誘電体層の上面に前記終端部の位置にかぶさるように配置された第1のパッチ導体と、前記第2の誘電体層を貫通して前記終端部と前記第1のパッチ導体とを接続する貫通導体と、前記第2の誘電体層および第1のパッチ導体上に積層された第3の誘電体層と、該第3の誘電体層の上面に、前記第1のパッチ導体が形成された位置に少なくとも一部がかぶさるように配置されるとともに、前記第1のパッチ導体に対して前記第1の方向に偏心して配置されており、直流的に独立した第2のパッチ導体と、を備えて成るアンテナ基板において、前記第1および第2のパッチ導体よりも前記第1の方向側の領域に、前記第1および第2および第3の誘電体層の少なくとも1つを上下から挟んで互いに対向する上下接地導体層と、該上下接地導体層間の前記誘電体層を、前記第1の方向に沿って左右から挟むように2つの列をなして前記上下接地導体層間の前記誘電体層を貫通して並ぶ多数の接地貫通導体と、から成る導波管が形成されていることを特徴とするアンテナ基板。
- 前記第2のパッチ導体は、前記第1のパッチ導体が形成された位置の80%以上の面積にかぶさるように配置されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ基板。
- 前記第3の誘電体層の上面に、前記第2のパッチ導体における前記第1の方向と直交する方向の両側に前記第1のパッチ導体が形成された位置にかぶさらないように配置されており、直流的に独立した補助パッチ導体を更に有することを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ基板。
- 前記終端部および第1のパッチ導体が、前記第1の方向に沿って互いに隣接して配設された複数の前記貫通導体によって接続されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のアンテナ基板。
- 前記貫通導体同士の間隔が、前記ストリップ導体に伝送される高周波信号波長の1/2以下であることを特徴とする請求項4に記載のアンテナ基板。
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