JP2016206589A - 表示体およびラベル付き物品 - Google Patents

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春奈 大木
Haruna Oki
春奈 大木
永野 彰
Akira Nagano
彰 永野
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Abstract

【課題】一般大衆が真贋判定を容易にできる表示体およびこれを備えたラベル付き物品を提供すること。
【解決手段】一方の主面に複数の凹凸構造領域を備える光透過層と、前記光透過層の凹凸構造領域の少なくとも一部を被覆する反射層とを含み、前記光透過層は、前記凹凸構造領域に複数の凹部および/または凸部を備え、前記複数の凹部および/または凸部は、平面視で、格子状に配列しており、最近接中心間距離が200nm〜800nmであり、深さおよび/または高さが前記最近接中心間距離の1/2以上であり、前記複数の凹凸構造領域の各々において、前記複数の凹部および/または凸部の中心間距離ならびに前記配列方向が一定であり、隣接する前記凹凸構造領域間において、前記複数の凹部および/または凸部の前記中心間距離ならびに前記配列方向の少なくとも一方が段階的に変化している、表示体。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学技術に関し、特に、偽造防止効果、装飾効果及び/又は美的効果を提供する光学技術に関する。
有価証券、証明書、ブランド品及び個人認証媒体などの物品は、偽造が困難であることが望まれる。そのため、このような物品には、偽造防止効果に優れた表示体を支持させることがある。
このような表示体には、回折格子、ホログラム及びレンズアレイなどの微細構造を含んでいるものがある。これら微細構造は、解析することが困難である。また、これら微細構造を含んだ表示体を製造するためには、電子線描画装置などの高価な製造設備が必要である。それゆえ、このような表示体は、高い偽造防止効果を発揮し得る。
例えば、特許文献1には、光透過層の一方の主面に、二次元的に配列した複数の凹部又は凸部又はその両方を含む凹凸構造領域を備え、前記一方の主面に支持され、前記凹凸構造領域の少なくとも一部を被覆する反射層を具備している表示体が開示されている。この表示体は、前記複数の凹部又は凸部又はその両方の中心間距離が200nm乃至500nmの範囲内にあることを特徴とする。図5(a)は、特許文献1に開示された表示体における凹凸構造領域の構造を拡大して示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)を概略的に示す平面図である。図5(b)に示すように、複数の凸部Sが中心間距離dで正方格子状に規則的に配列している。
この表示体は、凸部間距離dが800〜1400nm程度である従来のエンボスホログラムと比較し高精細な構造を含んでいる。このため、この高精細な構造に起因した表示体の特殊な視覚効果が生じる。この視覚効果を、図6を参照して説明する。
図6は、凸部間中心間距離が500nm程度である表示面に白色光(以下、照明光とも称する)が照らされる様子を概略的に示す図である。同図において、光源LSを用いて表示面DSに対し斜め方向から照らされた白色光L1は、表示面DSで正反射して、正反射光L2となる。正反射の際に、白色光L1は、凸部を備える表示面DSにかなりの割合で吸収されるため、正反射光L2の強度は白色光L1の強度と比較し著しく低減する。このため、観察者Ob1は表示面DSを黒色として認識する。他方、従来のエンボスホログラムは、中心間距離が1000nm程度と大きく、この凸部を備える表示面DSに白色光L1を照らした場合、白色光L1はさほど吸収されず、その正反射光L2の強度は比較的大きい。このため、観察者Ob1は表示面DSを黒色として認識することはない。
また、図6に示すように、凸部間中心間距離が500nm程度である表示面DSに照射された白色光L1は、表示面DSの法線に対して正反射光L2の進行方向がなす角度を正の角度とすると、負の角度−βに1次回折光L3として射出される。1次回折光L3はある程度強度を有するため、1次回折光L3を観察する者Ob2は、表示面DSを黒色ではない、鮮やかな色で認識する。
以上のように、特許文献1の表示体は、正反射光L2を観察する者Ob1に黒色で認識される一方で、1次回折光L3を観察する者Ob2に鮮やかな色で認識される。このような視覚効果は、従来のエンボスホログラムではみられないために、特許文献1の表示体は、高い偽造防止効果を発揮する。
特許第4998405号公報
しかしながら、正反射光を観察し(図7(a))、この観察時における、光源LS、観察者Ob、表示体10の配置をほとんど変えずに、1次回折光を観察する場合に、光源LSに対して表示体10を特定の角度に大きく傾斜させる必要がある(図7(b))。このように、光源LS、観察者Ob、表示体10の配置をほとんど変えずに、正反射光および1次回折光を観察するには、観察者Obに高度な技能が要求される。
また、図5に示す例では、凸部Sが、XおよびY方向に等間隔で配列した正方格子状に配列されているため、正反射光および1次回折光を認識するには、X方向またはY方向から表示面を観察しなければならない。
以上のことから、観察方法を習得していない一般的な者にとって、特許文献1の表示体による真贋判定を行うことは必ずしも容易ではない。
したがって、本発明の目的は、一般大衆が真贋判定を容易にできる表示体およびこれを備えたラベル付き物品を提供することである。
本発明の表示体は、一方の主面に複数の凹凸構造領域を備える光透過層と、前記光透過層の凹凸構造領域の少なくとも一部を被覆する反射層とを含み、前記光透過層は、前記凹凸構造領域に複数の凹部および/または凸部を備え、前記複数の凹部および/または凸部は、平面視で、格子状に配列しており、最近接中心間距離が200nm〜800nmであり、深さおよび/または高さが前記最近接中心間距離の1/2以上であり、前記複数の凹凸構造領域の各々において、前記複数の凹部および/または凸部の中心間距離ならびに前記配列方向が一定であり、隣接する前記凹凸構造領域間において、前記複数の凹部および/または凸部の前記中心間距離ならびに前記配列方向の少なくとも一方が段階的に変化していることを特徴とする。
本発明のラベル付き物品は、上記表示体と、これを取り付ける物品とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、観察者は、高度な技能が要求されることなしに、容易に回折光を観察することができる。
(a)は、本発明の第1の実施形態に係る表示体の一例を概略的に示す平面図であり、(b)は、(a)に示したI−I線の断面拡大図であり、(c)は、(a)の凹凸構造領域のうち、矩形状に囲んだ5つの領域の拡大図である。 (a)は、隣接する凹凸構造領域間で、格子状に配列した凸部の中心間距離のみが、段階的に変化する場合を示す図であり、(b)は、隣接する凹凸構造領域間で、格子状に配列した凸部の配列方向のみが、反時計回りに段階的に変化する場合を示す図である。 (a)は、本発明の第2の実施形態に係る表示体を概略的に示す平面図であり、(b)は、(a)に示す凹凸構造領域の一部の拡大図である。 本発明の表示体を観察する様子を示す図である。 (a)は、特許文献1に開示された表示体における凹凸構造領域の構造を拡大して示す斜視図であり、(b)は、(a)を概略的に示す平面図である。 凸部間中心間距離が500nm程度である表示面に白色光が照らされる様子を概略的に示す図である。 (a)は、正反射光を観察する様子を示す図であり、(b)は、1次回折光を観察する様子を示す図である。
本発明に係る表示体は、一方の主面に複数の凹凸構造領域を備える光透過層と、前記光透過層の凹凸構造領域の少なくとも一部を被覆する反射層とを含み、前記凹凸構造領域は、複数の凹部および/または凸部を備え、前記複数の凹部および/または凸部は、平面視で、格子状に配列しており、最近接中心間距離が200nm〜800nmであり、深さおよび/または高さが前記最近接中心間距離の1/2以上であり、前記複数の凹凸構造領域の各々において、前記複数の凹部および/または凸部の中心間距離ならびに前記配列方向が一定であり、隣接する前記凹凸構造領域間において、前記複数の凹部および/または凸部の前記中心間距離ならびに前記配列方向の少なくとも一方が段階的に変化している。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の説明において適宜図面を参照するが、図面に記載された態様は本発明の例示であり、本発明はこれらの図面に記載された態様に制限されない。なお、各図において、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明を省略することがある。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
先ず、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る表示体の一例を概略的に示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)に示したI−I線の断面拡大図であり、図1(c)は、図1(a)の凹凸構造領域のうち、矩形状に囲んだ5つの領域の拡大図である。なお、図1(a)〜(c)では、表示体の主面に平行であり且つ互いに直交する方向をX方向及びY方向とし、表示体の主面に垂直な方向をZ方向としている。
表示体10は、図1(b)に示すように、光透過層2および反射層4を含み、反射層4は、光透過層2の凹凸構造領域R2の少なくとも一部を被覆している。必要に応じて、光透過層2および反射層4に加えて、保護層、接着層、剥離層などその他の層を含んでいてもよい。
光透過層2は、その一方の主面に凹凸構造領域R2を複数含む。図1(a)に示す例では、凹凸構造領域R2は、少なくとも5つの領域R2−1,R2−2,R2−3,R2−4,R2−5を含んでいる。また、光透過層2は、図1(a)に示すように、非凹凸構造領域(平坦領域)R4を含んでいてもよい。凹凸構造領域R2と非凹凸構造領域R2の配置は、図1(a)に示すものに限られず、例えば、凹凸構造領域R2内に非凹凸構造領域R4が任意に含まれていてもよい。
光透過層2は、凹凸構造領域R2に複数の凹部および/または凸部を備える。図1(b)に示す例では、光透過層2は、複数の凸部Sを備えている。
本発明において、複数の凹部および/または凸部は、平面視で、正方格子状、矩形格子状、三角格子状などの格子状に配列している。図1(a)に示す5つの領域R2−1,R2−2,R2−3,R2−4,R2−5の拡大図である図1(c)では、円形で示されている凸部Sが正方格子状に配列している。
凹部および/または凸部の形状は、例えば、順テーパ形状とすることができる。順テーパ形状の例には、円錐形状、四角錐形状、紡錘形状、底面積が異なる複数の四角柱、円柱、三角柱などの柱状体をその底面積が大きなものから順に積み重ねた形状が含まれる。
凹凸構造領域R2に備えられた複数の凹部および/または凸部は、最近接中心間距離が200nm〜800nmである。ここで、凸部(凹部)の中心間距離とは、隣接する凸部(凹部)の中心間の距離をいい、図1(b)において、参照符号dで示されている。そして、最近接中心間距離とは、中心間距離のうち最小のものをいう。本発明では、上記のとおり、複数の凹部および/または凸部は、格子状に配列している。このため、例えば、凸部を矩形格子状に配列する場合には、隣接する凸部は、異なる2種の中心間距離d1およびd2で配列され、d1およびd2のうち小さいものが最近接中心間距離となる。なお、図1(c)に示す例では、凸部Sは、正方格子状に配列していることから、中心間距離d1およびd2は等しい値をとるため、最近接中心間距離は、d1(=d2)となる。
凹凸構造領域R2に配置された複数の凹部および/または凸部は、深さおよび/または高さが最近接中心間距離の1/2以上である。図1(b)において、凸部Sの高さは、参照符号hで示されている。
このように本発明では、凹凸構造領域R2において、凹部および/または凸部の最近接中心間距離が200nm〜800nmであり、さらに凹部および/または凸部の深さおよび/または高さが最近接中心間距離の1/2以上である。このため、凹凸構造領域R2に照らされる照明光は、ほとんど吸収され、正反射光の強度は、著しく低下する。これにより、観察者は、凹凸構造領域R2(表示領域)を暗紫色、暗灰色などの暗色または黒色として認識する。なお、最近接中心間距離の上限値を500nmとすると、凹凸構造領域R2はほとんどの場合、黒色として認識される。
複数の凹凸構造領域R2の各々において、複数の凹部および/または凸部の中心間距離および配列方向は一定である。図1(c)に示す例では、凹凸構造領域R2−1,R2−2,R2−3,R2−4,R2−5の各々において、凸部の中心間距離および配列方向の双方が一定である。ここで、複数の凹凸構造領域の各々において、複数の凹部および/または凸部の中心間距離が一定とは、1の凹凸構造領域内では、任意の凹部(凸部)と、それに隣接する凹部(凸部)との中心間距離が不変であることを意味する。複数の凹凸構造領域の各々において、複数の凹部および/または凸部の配列方向が一定であるとは、1の凹凸構造領域内では、任意の凹部(凸部)と、それに隣接する凹部(凸部)との中心を結んでできる線の延在方向が隣接している線同士で不変であることを意味する。図1(c)に示す例では、1の凹凸構造領域R2−1において、凸部Sの配列方向は、線D1の延伸方向と、線D2の延伸方向との2方向である。そして、4本の線D1の延伸方向はともに、Y方向に平行であることから、一定であり、4本の線D2の延伸方向はともに、X方向に平行であることから、一定である。
隣接する凹凸構造領域間において、複数の凹部および/または凸部の中心間距離ならびに配列方向の少なくとも一方は段階的に変化している。図1(c)に示す例では、5つの領域R2−1,R2−2,R2−3,R2−4,R2−5において、この順に、凸部Sの中心間距離d1,d2および配列方向の両方が、段階的に変化している。具体的には、凹凸構造領域R2−1からR2−5にかけて段階的に、凸部Sの中心間距離d1,d2は小さくなり、凸部Sの配列方向は、反時計回りに移動している。なお、図1(c)に示す例において、凸部Sの中心間距離d1,d2のみが、段階的に小さくなる場合は図2(a)のように示され、凸部Sの配列方向のみが、反時計回りに段階的に変化する場合は図2(b)のように示される。
図1(c)では、左端の凹凸構造領域R2−1から順に、中心間距離d1,d2が段階的に小さく変化しているが、本発明ではこれに限られず、段階的に大きく変化してもよく、あるいは、段階的に小さく(大きく)変化した後に、大きく(小さく)変化していてもよい。
このように、隣接する凹凸構造領域間において、凹部および/または凸部の中心間距離dを段階的に変化させることにより、表示体10の表示領域を照明光で観察するときに、各凹凸構造領域R2から波長の異なる回折光が連続して射出される。このため、観察者は、表示体10を傾けて比較的容易に回折光をとらえることができる。
隣接する凹凸構造領域間における凹部および/または凸部の中心間距離dは、その変化の差の絶対値が、小さいほど好ましい。これは、表示体10を傾けて観察する場合に、各凹凸構造領域R2からの回折光をより連続的な動きとして観察することができるからである。隣接する凹凸構造領域間における凹部および/または凸部の中心間距離dは、その変化の差の絶対値が、好ましくは100nm以下であり、より好ましくは50nm以下である。
図1(c)では、左端の凹凸構造領域R2−1から順に、凸部Sの配列方向が、反時計回りに段階的に変化しているが、本発明ではこれに限られず、時計回りに変化していてもよく、あるいは、段階的に反時計回りに(時計回りに)変化した後に、時計回りに(反時計回りに)変化していてもよい。
このように、隣接する凹凸構造領域間において、凹部および/または凸部の配列方向を段階的に変化させることにより、各凹凸構造領域から射出される回折光は、その射出方向が段階的に相違することとなる。このため、観察者は、表示体10の表示領域をその周囲から異なる位置で観察する場合(表示体10の表示領域を水平方向に回転して観察する場合)であっても、比較的容易に回折光をとらえることができる。
隣接する凹凸構造領域間において、凹部および/または凸部の配列方向は、その変化の差の絶対値が、小さいほど好ましく、30度以下であり、より好ましくは15度以下である。変化の差の絶対値が、小さいほど、表示体10を周囲から異なる位置で観察する場合に、各凹凸構造領域からの回折光をより連続的な動きとして観察することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る表示体を、図3を参照しながら説明する。
図3(a)は、本発明の第2の実施形態に係る表示体を概略的に示す平面図であり、図3(b)は、図3(a)に示す凹凸構造領域の一部の拡大図である。なお、図3(a)および(b)では、表示体の主面に平行であり且つ互いに直交する方向をX方向及びY方向とし、表示体の主面に垂直な方向をZ方向としている。
図3(b)に示す例では、複数の凸部Sが矩形格子状に配置している。同図において、複数の凸部Sの中心間距離は、左端からX方向に沿って2000nmから300nmと段階的に変化しているが、Y方向では1000nmと一定である。このように、本発明では、格子状に配列した凹部および/または凸部の中心間距離が、その配列方向のいずれかの方向に沿って変化していてもよい。なお、本実施形態においても、表示体10は、光透過層および反射層を含み、反射層は、光透過層の凹凸構造領域R2の少なくとも一部を被覆している。
光透過層は、凹凸構造領域R2に、200nm〜800nmの範囲外の最近接中心間距離を有する複数の凹部および/または凸部を備えていてもよい。例えば、図3(b)では、光透過層は、凹凸構造領域R2に、X方向に沿って800nmから300nmと段階的に変化している中心間距離を有する5つの凹凸構造領域R2−6,R2−7,R2−8,R2−9,R2−10に加えて、X方向に沿って中心間距離が2000nmから800nmと段階的に変化している凹凸構造領域R2’を備える。なお、5つの凹凸構造領域R2−6,R2−7,R2−8,R2−9,R2−10の各領域では、X方向およびY方向に沿った凸部Sの中心間距離およびその配列方向は一定である。
本実施形態のように、最近接中心間距離が800nmを超える凹部および/または凸部を凹凸構造領域に組み込むことにより、以下のような新たな視覚効果が生まれる。
図3の例において、X方向に沿って中心間距離が2000nmから800nmに変化する凹凸構造領域R2’は、左側光源LS2による正反射光の観察条件下では、左端の領域から、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、紫色として認識される。また、X方向に沿って中心間距離が800nmから300nmと変化する凹凸構造領域R2−6,R2−7,R2−8,R2−9,R2−10は、暗紫色から黒色として認識される。上方光源LS1による正反射光の観察条件下では、凹凸構造領域R2’および凹凸構造領域R2−6,R2−7,R2−8,R2−9,R2−10は、Y方向での中心間距離が1000nmと一定であるため、いずれも略同一色として認識される。このように、凹部および/または凸部の中心間距離を種々変化させることにより、観測者は、様々な色を認識することができる。
他方、X方向に沿った中心間距離が800nmよりも小さい5つの凹凸構造領域R2−6,R2−7,R2−8,R2−9,R2−10では、図4に示すように表示体10を傾けながら観察すると、暗紫色、または黒色として認識されていた表示面が突然光って見える。しかも、凹凸構造領域R2は、X方向に沿って、凸部の中心間距離が段階的に小さくなっているため、各凹凸構造領域R2で射出される回折光の波長も段階的に変化し、異なるあざやかな色が連続的に移動するように見える。さらに、X方向に沿った中心間距離が2000nmから800nmと段階的に変化する凹凸構造領域R2’と、800nmから300nmと段階的に変化する凹凸構造領域R2−6,R2−7,R2−8,R2−9,R2−10が組み合わされているために、観測者は、表示体10を徐々に傾け、先ず、凹凸構造領域R2’の回折光を観察し、次いで、凹凸構造領域R2−6,R2−7,R2−8,R2−9,R2−10の回折光を観察することが容易となる。すなわち、観察者は、先ず、凹凸構造領域R2’から射出される回折光を観察するために表示体10を小さく傾け、次いで、一連の動作として表示体10をより大きく傾けて凹凸構造領域R2−6,R2−7,R2−8,R2−9,R2−10の回折光を観察しようと試みる。これにより、観察方法を習得していない一般的な者にとっても、容易に凹凸構造領域R2−6,R2−7,R2−8,R2−9,R2−10からの回折光を観察することができる。
次に、本発明の表示体の製造方法について説明する。
本発明の表示体は、従来公知の方法により製造することができる。
先ず、光透過層を形成する。例えば、基材上に熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を塗布し、これに所望の凹凸構造を設けた金型を、熱を印加しながら押し当てる方法により形成することができる。または、基材上に放射線硬化樹脂を塗布し、これに原版を押し当てながら紫外線等の放射線を照射して上記材料を硬化させる方法により形成してもよい。なお、上記の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化樹脂としては、硬化後に光透過性を有するものを使用する。
金型は、例えば、複数の凹部又は凸部を高い精度で形成することが可能な電子線描画装置又はナノインプリント装置を用いて製造することができる。なお、金型の凸部(凹部)の形状は、光透過層の一方の主面に設ける凹部(凸部)の形状に対応する。
次いで、形成した光透過層の凹凸構造領域の少なくとも一部に反射層の材料を堆積し、反射層を形成する。
反射層の材料を堆積する方法としては、例えば、公知の気相堆積法を用いることができる。気相堆積法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、化学蒸着法(CVD法)を挙げることができる。
反射層の材料の例としては、アルミニウム、銀、およびこれら合金その他の金属材料を挙げることができる。
上記に説明した表示体は、物品に取り付けて、ラベル付き物品とすることができる。例えば、表示体を取り付ける物品としては、磁気カード、ICカード、無線カード及びIDカードなどのカード、商品券及び株券などの有価証券などが挙げられる。或いは、真正品であることが確認されるべき物品に取り付けられるべきタグ、ラベルであってもよい。或いは、真正品であることが確認されるべき物品を収容する包装体又はその一部であってもよい。
表示体付き物品は、物品の基材に、接着層を介して表示体を固定したものであってもよい。例えば、表示体を粘着ステッカ、転写箔、またはホログラムシートとして準備しておき、これを基材に固定したものであってもよい。転写箔は、その形状がストライプ状およびパッチ状であってもよく、物品の全面または一部に付与されていてもよい。
物品がその基材上に例えば印刷層を備えている場合には、基材の印刷層上に表示体が固定されたものであってもよい。この表示体付き物品は、表示体の光学効果を印刷層のそれと比較することにより、表示体の光学効果を際立たせることができる。
表示体を基材に固定する場合、例えば、基材として紙を使用ときには、表示体を紙に漉き込み、表示体に対応した位置で紙を開口させてもよい。また、物品の内部に表示体を埋め込んでもよい。このような場合、表示体をスレッドとして用いることができる。
表示体は、偽造防止以外の目的で使用してもよい。例えば、表示体は、装飾品などとしても利用することができる。
2 光透過層
4 反射層
10 表示体
R2 凹凸構造領域

Claims (2)

  1. 一方の主面に複数の凹凸構造領域を備える光透過層と、
    前記光透過層の凹凸構造領域の少なくとも一部を被覆する反射層と、
    を含み、
    前記光透過層は、前記凹凸構造領域に複数の凹部および/または凸部を備え、
    前記複数の凹部および/または凸部は、平面視で、格子状に配列しており、最近接中心間距離が200nm〜800nmであり、深さおよび/または高さが前記最近接中心間距離の1/2以上であり、
    前記複数の凹凸構造領域の各々において、前記複数の凹部および/または凸部の中心間距離ならびに前記配列方向が一定であり、
    隣接する前記凹凸構造領域間において、前記複数の凹部および/または凸部の前記中心間距離ならびに前記配列方向の少なくとも一方が段階的に変化していることを特徴とする、表示体。
  2. 請求項1に記載の表示体と、これを取り付ける物品とを含むことを特徴とする、ラベル付き物品。
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