JP2016206196A - 圧力センサ装置、圧力センサ方法及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
Description
はじめに図1を参照して、圧力センサ装置10全体について説明する。図1に示すように、圧力センサ装置10は、感圧導電体38を有するセンサ部20と、ケーブル45を介してセンサ部20に電気的に接続された制御部50と、を備えている。制御部50は、感圧導電体38の電気抵抗に関する情報が得られるようセンサ部20に電圧を印加する第1処理を実施するよう構成された部分である。また制御部50は、第1処理に加えて、第1処理の場合とは反対の向きの電圧をセンサ部20に印加する第2処理を実施することができるよう構成されている。以下の説明においては、第1処理をセンサ処理と称し、第2処理をリセット処理と称する。
次に図1乃至図3を参照して、センサ部20について説明する。図2は、感圧導電体38や後述する第2電極39など、後述するトランジスタ30に重ねられた部材が便宜的に省略された状態のセンサ部20を示す平面図である。また図3は、図1に示す圧力センサ装置10のセンサ部20をIII−III方向において切断した場合を示す断面図である。
センサ処理S10においては、マトリクス状に配置された複数のトランジスタ30を順にオン状態にするよう、制御部50がワードラインW1〜Wmに電圧を印加する。例えば、トランジスタ30がP型であり、第2端子34の電位が0Vである場合、図7に示すように、負の第1ワード電位V1wを有するパルスをワードラインW1〜Wmに順に印加する。これによって、第2端子34に対するゲート端子31の電圧が順に負になり、トランジスタ30が順にオン状態になる。このようにセンサ処理S10においては、第2端子34がソース端子として機能し、第1端子33がドレイン端子として機能する。
リセット処理S20は、感圧導電体38に印加される電圧が第1電圧E1とは反対の向きの第2電圧E2になるようセンサ部20に電圧を印加する処理である。例えば、第1電圧E1が負の電圧である場合、図7および図8に示すように、リセット処理S20の際、制御部50は、正の第2電圧E2を感圧導電体38に印加する。具体的には、リセット処理S20の際のビットラインの第2ビット電位V2Bに対する、ワードラインの第2ワード電位V2wが負になり、これによって第1端子33に対するゲート端子31の電圧が負になり、この結果、トランジスタ30がオン状態になるよう、制御部50がセンサ部20に電圧を印加する。これによって、感圧導電体38に正の第2電圧E2が印加され、この結果、感圧導電体38に正の第2電流が流れるようになる。このようにリセット処理S20においては、ビットラインに接続されている第1端子33がソース端子として機能し、第2端子34がドレイン端子として機能する。感圧導電体38に正の第2電圧E2が印加される期間tは、例えば100μsに設定される。なお、感圧導電体38の単位領域38eの電気的な状態の偏りを解消させるという点から考えると、感圧導電体38の単位領域38eに正の第2電圧E2が印加される期間tは、感圧導電体38の単位領域38eに負の第1電圧E1が印加される期間と同程度であることが好ましい。一方、複数の単位領域38eに同時に正の第2電圧E2を印加する場合、単位領域38eに正の第2電圧E2を印加する期間を、単位領域38eに負の第1電圧E1を印加する期間と同程度にすると、複数の単位領域38eに電圧を印加することに起因する電流容量や負荷の増加のため、トランジスタ30が十分にオン状態にならず、このため複数の単位領域38eに十分に正の電圧を印加することができない可能性がある。この場合、単位領域38eに正の第2電圧E2を印加する期間は、単位領域38eに負の第1電圧E1を印加する期間よりも長い期間であって、かつ単位領域38eの電気的な状態の偏りを解消することができる最小の期間に設定されることが好ましい。
リセット処理S20が実施された後には、図7および図8に示すように、再びセンサ処理S10が実施される。
上述の図7および図8においては、リセット処理S20の際、制御部50は、感圧導電体38の複数の単位領域38eに印加される電圧が同時に、第1電圧E1とは反対の向きの第2電圧E2になるよう、センサ部20に電圧を印加する例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、リセット処理S20の際、制御部50は、感圧導電体38の複数の単位領域38eに印加される電圧が順に、第1電圧E1とは反対の向きの第2電圧E2になるよう、センサ部20に電圧を印加してもよい。例えば、制御部50は、ビットラインB1〜Bnに第2ビット電位V2Bが印加されている間に、トランジスタ30をオン状態にするための第2ワード電位V2wを有するパルスをワードラインW1〜Wmに順に印加してもよい。この場合、ワードラインW1〜Wmに接続されたトランジスタ30に接続された感圧導電体38の単位領域38eに、順に正の第2電圧E2が印加され、順に正の第2電流が流れるようになる。従って、例えばビットラインBjには、ビットラインBjに接続されている複数のトランジスタ30_1j〜30_njおよび対応する感圧導電体38の単位領域38e_1j〜38e_njを通る正の電流が順に流れる。このため本変形例によれば、上述の本実施の形態の場合に比べて、リセット処理S20の際に各ビットラインに流れる電流の最大値を小さくすることができる。従って、各ビットラインのために制御部50が用意すべき電流容量を小さくすることができる。
上述の本実施の形態においては、感圧導電体38の複数の単位領域38eの電気抵抗を、1つの単位領域38eに対して少なくとも1つ設けられたトランジスタ30を用いてそれぞれ個別に測定する例を示した。すなわち、いわゆるアクティブマトリクス方式が採用される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、感圧導電体38の複数の単位領域38eの電気抵抗をそれぞれ個別に測定する方法として、いわゆるパッシブマトリクス方式が採用されてもよい。
上述の本実施の形態においては、感圧導電体38が複数の単位領域38eに区画されている例を示したが、これに限られることはない。例えば、感圧導電体38全体に対して1つのトランジスタ30のみが接続されていてもよい。この場合であっても、上述のリセット処理S20を実施することにより、感圧導電体38の電気的な状態に偏りが生じてしまうことを抑制することができる。
上述の本実施の形態においては、センサ部20を制御する制御部50が、ケーブル45を介してセンサ部20に電気的に接続される例を示した。しかしながら、制御部50が設けられる場所が特に限られることはない。例えば制御部50は、センサ部20のトランジスタ30等と同様に、センサ部20の基材21上に設けられていてもよい。
はじめに、導電性炭素材料を含む第1電極37を感圧導電体38の第1面38aに取り付け、導電性炭素材料を含む第2電極39を感圧導電体38の第2面38bに取り付け、第1電極37、感圧導電体38および第2電極39を含むセンサ体を作製した。次に、第1電極37と第2電極39との間に+20Vの電圧を印加した状態で、5N/cm2の圧力を、センサ体に周期的に加えた。センサ体に圧力を加える周期は、概ね20sとした。また、センサ体に周期的に圧力を加えている間、センサ体に流れる電流を測定した。結果を図9に示す。
アルミニウムを含む第1電極37およびアルミニウムを含む第2電極39を用い、かつ第1電極37と第2電極39との間に印加する電圧を−20Vとしたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、センサ体に流れる電流を測定した。結果を図10に示す。
20 センサ部
21 基材
24 端子部
30 トランジスタ
31 ゲート端子
32 ゲート絶縁膜
33 第1端子
34 第2端子
35 半導体層
36 絶縁層
37 第1電極
38 感圧導電体
39 第2電極
40 被覆層
55 ケーブル
60 制御部
Claims (8)
- 圧力センサ装置であって、
加えられる圧力に応じて電気抵抗が変化するよう構成された感圧導電体を有するセンサ部と、
前記感圧導電体の電気抵抗に関する情報が得られるよう前記センサ部に電圧を印加する第1処理、および、前記センサ部に電圧を印加する第2処理を実施する制御部と、を備え、
前記第1処理の際、前記制御部は、前記感圧導電体に印加される電圧が第1電圧になるよう、前記センサ部に電圧を印加し、
前記第2処理の際、前記制御部は、前記感圧導電体に印加される電圧が、前記第1電圧とは反対の向きの第2電圧になるよう、前記センサ部に電圧を印加する、圧力センサ装置。 - 前記感圧導電体は、複数の単位領域に区画され、
前記センサ部および前記制御部は、前記感圧導電体の複数の前記単位領域の電気抵抗に関する情報をそれぞれ得ることができるよう構成されている、請求項1に記載の圧力センサ装置。 - 前記センサ部は、前記感圧導電体の対応する前記単位領域にそれぞれ電気的に接続された複数のトランジスタを有する、請求項2に記載の圧力センサ装置。
- 前記第2処理の際、前記制御部は、前記感圧導電体の複数の前記単位領域に印加される電圧が同時に、前記第1電圧とは反対の向きの第2電圧になるよう、前記センサ部に電圧を印加する、請求項2または3に記載の圧力センサ装置。
- 前記第2処理の際、前記制御部は、前記感圧導電体の複数の前記単位領域に印加される電圧が順に、前記第1電圧とは反対の向きの第2電圧になるよう、前記センサ部に電圧を印加する、請求項2または3に記載の圧力センサ装置。
- 前記センサ部は、前記感圧導電体に接する第1電極および第2電極を有し、
前記第1電極および前記第2電極のうちの少なくとも一方は、導電性炭素材料を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の圧力センサ装置。 - 感圧導電体に加えられる圧力を検出する圧力センサ方法であって、
前記感圧導電体に第1電圧を印加したときの前記感圧導電体の電気抵抗に基づいて、前記感圧導電体に加えられる圧力を算出する第1処理工程と、
前記感圧導電体に、前記第1電圧とは反対の向きの第2電圧を印加する第2処理工程と、を備える、圧力センサ方法。 - 感圧導電体に加えられる圧力を検出する圧力センサ方法を実行するためのプログラムが記憶された、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記憶媒体であって、
前記圧力センサ方法は、
前記感圧導電体に第1電圧を印加したときの前記感圧導電体の電気抵抗に基づいて、前記感圧導電体に加えられる圧力を算出する第1処理工程と、
前記感圧導電体に、前記第1電圧とは反対の向きの第2電圧を印加する第2処理工程と、を備える、記憶媒体。
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