JP2016205991A - 距離測定装置 - Google Patents

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慎一 黒柳
Shinichi Kuroyanagi
慎一 黒柳
智史 廣田
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智史 廣田
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Abstract

【課題】測定領域に複数の対象物が近接して存在することを精度良く検出する。
【解決手段】距離測定装置100は、投射光を投光する投光部1と、対象物からの反射光を受光して受光信号を出力する受光部2と、受光信号のレベルがピーク値となるピーク時刻に基づいて対象物までの距離を算出する距離算出部41と、複数の対象物からの反射光に対応する各受光信号の波形が融合しているか否かを判定する奥行融合判定部42とを備えている。奥行融合判定部42は、ピーク時刻より前における、受光信号のレベルが第1閾値に達した時刻からピーク時刻までの第1時間幅と、ピーク時刻から、ピーク時刻より後における受光信号のレベルが第1閾値に達した時刻までの第2時間幅を算出する。そして、第1時間幅と第2時間幅との差または和の、少なくとも一方に基づいて、各受光信号の波形が融合しているか否かを判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、対象物までの距離を光学的に測定する距離測定装置に関する。
対象物に投射光を投光した後、対象物からの反射光を受光し、投光時点から受光時点までの時間、すなわち光の往復時間に基づいて対象物までの距離を測定する、光学式の距離測定装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。この装置においては、投射光の投光時刻をt、反射光の受光時刻をt、光速をc(=299,792,458〔m/s〕)としたとき、対象物までの距離Lは、次式により算出することができる。
L=c・(t−t)/2 ・・・ (1)
この原理を用いて対象物までの距離を測定する装置として、車両に搭載される距離測定装置がある。この装置では、車両のフロントガラスの近傍に配備された投光部から前方に向けて投射光を投光し、前方を走行する車両やオートバイなどの対象物で反射した反射光を受光部で受光して、当該対象物までの距離(車間距離)を算出する。そして、距離が一定値以下になると、警告を発したりオートブレーキの指令を出力したりする制御が行われる。
しかしながら、投射光が投光される測定領域に複数の対象物が存在する場合は、それぞれの対象物で反射した反射光が合成されて受光部で受光されるので、受光部から出力される受光信号は、合成された反射光に対応した信号となる。この場合、複数の対象物が測定領域において車両の進行方向に十分離れて存在しておれば、受光信号の波形には、それぞれの対象物からの反射光に対応する信号波形が分離して現れるので、上記の式(1)に基づいて、各対象物までの距離を正確に算出することができる。ところが、複数の対象物が測定領域において車両の進行方向に近接して存在していると、それぞれの対象物からの反射光に対応する信号波形が融合してしまい、各波形が明確に分離して現れない。このため、距離測定装置は、対象物が複数であるにもかかわらず1つと誤判定し、また、各対象物までの距離を正確に算出できなくなるという問題が生じる。以下、これについてさらに詳細に説明する。
図11は、車両の前方を走行するトラック20とオートバイ30を、車両のフロントガラスを通して見た図である。トラック20はオートバイ30より先行して走行しており、図12に示すように、オートバイ30はトラック20と十分な距離を置いて走行している。この状況下で、車両10に搭載された距離測定装置(図示省略)により、車両10からトラック20までの距離L1、および車両10からオートバイ30までの距離L2を測定するには、距離測定装置の投光部より、図12の測定領域Zに投射光を投光する。そして、トラック20の後部に備わるリフレクタで反射した反射光と、オートバイ30の後部に備わるリフレクタで反射した反射光を、距離測定装置の受光部で受光する。なお、投射光と反射光は、いずれもパルス光である。
図12のように、トラック20とオートバイ30とが進行方向に十分離れている場合は、受光部から出力される受光信号の波形は、図13に示したようになる。これからわかるように、トラック20からの反射光に対応する受光信号の波形と、オートバイ30からの反射光に対応する受光信号の波形とは、重畳部分が少なく明確に分離している。すなわち、両波形は融合していない。なお、トラック20の場合の受光信号レベルが、オートバイ30の場合の受光信号レベルより高くなっているのは、トラック20のリフレクタの面積が、オートバイ30のリフレクタの面積より大きいために、オートバイ30に比べて、トラック20からの反射光量が多いことによる。
図13において、P1は、トラック20に対応する受光信号の波形のピーク値を表しており、P2は、オートバイ30に対応する受光信号の波形のピーク値を表している。そして、2つの波形を合成した波形は、点線で示したような波形となり、この合成波形には、2つのピーク値P1、P2が存在する。投光時刻からピーク値P1、P2が検出されるまでの時間をそれぞれT1、T2とすると、T1は、車両10からトラック20までの距離L1に対応する時間であり、T2は、車両10からオートバイ30までの距離L2に対応する時間である。それぞれの距離L1、L2は、前記の式(1)において、t−t=T1、t−t=T2と置き換えることにより、
L1=c・(T1)/2
L2=c・(T2)/2
として算出することができる。
これに対して、図14および図15に示したように、トラック20とオートバイ30が進行方向に近接している状況下で、車両10からトラック20までの距離L3、および車両10からオートバイ30までの距離L4を測定する場合は、事情が異なる。この場合も、測定領域Zに投射光を投光し、トラック20とオートバイ30からの反射光を受光するが、それぞれの受光信号の波形は、図16に示したようになる。これからわかるように、トラック20からの反射光に対応する受光信号の波形と、オートバイ30からの反射光に対応する受光信号の波形とは、重畳部分が多く明確に分離されていない。すなわち、両波形は融合している。そして、2つの波形を合成した波形は、点線で示したような波形となり、この合成波形には1つのピーク値Pしか存在しない。
したがって、本来は、各波形のピーク値P1、P2までの時間T3、T4に基づいて、前記の式(1)により距離L3、L4が算出されるべきところ、距離測定装置は、合成波形のピーク値Pまでの時間Tに基づいて、前記の式(1)により対象物までの距離を算出する。すなわち、トラック20とオートバイ30という2つの対象物が存在するにもかかわらず、ピーク値Pが1つであることから、距離測定装置は、対象物が1つしか存在しないと誤認識する。そして、距離測定装置が算出した対象物までの距離も、本来の距離L3、L4とは異なった値となる。
このように、複数の対象物が近接して存在する場合に、各対象物からの反射光に対応する受光信号の波形が融合することによって、複数の対象物を単数と誤認識することを、以下では「奥行融合」と呼ぶ。奥行融合が発生すると、対象物の数や、対象物までの距離を正確に検出できなくなるため、以下のような問題が生じる。
たとえば、図15の場合に、車両10に搭載された距離測定装置は、トラック20を対象物として認識できるが、オートバイ30を対象物として認識できないので、車両10とオートバイ30との距離が短くなっても、車両10ではオートブレーキの指令が出力されず、ブレーキをかけることができない。
また、図17および図18に示すように、対象物として認識していたトラック20が急に車線を変更した場合、車両10に搭載された距離測定装置は、車線変更後のトラック20’を対象物として認識できなくなり、代わってオートバイ30を対象物として認識するため、トラック20が急に手前に接近してきたと誤認識する。その結果、車両10ではオートブレーキの指令が出力されて、急ブレーキがかかってしまう。
そこで、複数の対象物からの反射光を受光した場合でも、対象物までの距離を精度良く算出できるようにした距離測定装置が、特許文献2で提案されている。特許文献2においては、受光素子から出力されるパルス信号(受光信号)のパルス幅を検出するパルス幅検出手段が設けられる。そして、パルス幅検出手段で検出されたパルス幅を所定の基準値と比較し、パルス幅が基準値よりも大きい場合は、複数の対象物からの反射光を受光したと判断し、警告信号を出力する。また、投光時刻からパルス信号の立ち上がり時刻(または立ち上がり時刻)までの時間と基準値との平均値から、対象物までの距離を演算し、演算結果を警告信号とともに出力する。
しかしながら、対象物からの反射光の強度や受光時間は、対象物の反射率や面積によって異なり、したがって、受光部から出力される受光信号の強度やパルス幅も、対象物によって異なる。このため、特許文献2のような、受光信号のパルス幅を基準値と比較する方法では、たとえば、測定領域に対象物が1つしか存在しないにもかかわらず、当該対象物からの反射光の受光時間が長い場合には、受光信号のパルス幅が基準値よりも大きくなって、複数の対象物が存在すると誤判定する可能性がある。また、逆に、測定領域に対象物が複数存在するにもかかわらず、各対象物からの反射光の受光時間がいずれも短い場合には、受光信号のパルス幅が基準値以下となって、対象物が1つしか存在しないと誤判定する可能性がある。
最近の自動車には、距離測定装置からの距離情報や相対速度情報に基づいて、事故回避のために、運転者に警報を与えたり、自動的にブレーキをかけたりする機能を備えたものが増えている。しかるに、衝突の危険性が低いにもかかわらず、自動的にブレーキがかかると、運転者は不快感を抱くことになるので、距離測定装置からの距離情報等が正確であることが望まれる。そのため、距離情報等に加えて、それらの情報の信頼度を示す情報も重要となる。
特開昭62−134584号公報 特開平8−152474号公報
本発明の課題は、測定領域に複数の対象物が近接して存在することを精度良く検出できる距離測定装置を提供することにある。
本発明に係る距離測定装置は、対象物に向けて投射光を投光した後、対象物で反射した反射光を受光し、投射光を投光してから反射光を受光するまでの時間に基づいて、対象物までの距離を測定する装置であって、投射光を投光する投光部と、反射光を受光して受光信号を出力する受光部と、受光信号のレベルがピーク値となるピーク時刻に基づいて、対象物までの距離を算出する距離算出部と、複数の対象物からの反射光に対応する各受光信号の波形が融合しているか否かを判定する判定部とを備えている。判定部は、ピーク時刻より前における、受光信号のレベルが第1閾値に達した時刻からピーク時刻までの時間を、第1時間幅として算出するとともに、ピーク時刻から、ピーク時刻より後における、受光信号のレベルが第1閾値に達した時刻までの時間を、第2時間幅として算出する。そして、判定部は、第1時間幅と第2時間幅との差または和の、少なくとも一方に基づいて、各受光信号の波形が融合しているか否かを判定する。
本発明では、ピーク時刻より前の第1時間幅と、ピーク時刻より後の第2時間幅との差および/または和が、奥行融合のない場合と奥行融合のある場合とで異なることを利用して、奥行融合の有無を判定する。これにより、測定領域に複数の対象物が近接して存在することを精度良く検出することができる。
本発明において、判定部は、第1時間幅と第2時間幅との差を、第1融合判定値として算出し、この第1融合判定値が第2閾値以上である場合に、各受光信号の波形が融合していると判定してもよい。また、判定部は、第1時間幅と第2時間幅との和を第2融合判定値として算出し、第1融合判定値が第2閾値以上でない場合に、第2融合判定値が第3閾値以上であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、判定部は、第2融合判定値が第3閾値以上であれば、各受光信号の波形が融合していると判定し、第2融合判定値が第3閾値以上でなければ、各受光信号の波形が融合していないと判定する。
本発明において、判定部は、各受光信号の波形が融合しているか否かを判定するに先立って、距離算出部で算出された対象物までの距離に基づいて、対象物が接近したか否かを判定するようにしてもよい。この場合、判定部は、対象物が接近したと判定した場合は、各受光信号の波形が融合しているか否かの判定を行い、対象物が接近していないと判定した場合は、各受光信号の波形が融合しているか否かの判定を行わない。そして、各受光信号の波形が融合しているか否かの判定を行う場合において、第1時間幅と第2時間幅との差または和の、少なくとも一方が減少しているときは、各受光信号の波形が融合していると判定する。
本発明において、受光部から出力される受光信号をサンプリングして、各サンプリング時刻における受光信号のレベルをサンプリング値として出力する信号処理部をさらに設けることができる。この場合、第1時間幅を、ピーク時刻より前における、各サンプリング値から得られる受光信号のサンプリング波形と第1閾値との交点の時刻から、ピーク時刻までの時間とし、第2時間幅を、ピーク時刻から、ピーク時刻より後における、サンプリング波形と第1閾値との交点の時刻までの時間としてもよい。
本発明において、第1閾値を、ピーク時刻より前の所定のサンプリング時刻におけるサンプリング値としてもよい。この場合、第1時間幅は、ピーク時刻より前における、所定のサンプリング時刻からピーク時刻までの時間であり、第2時間幅は、ピーク時刻から、ピーク時刻より後におけるサンプリング波形と第1閾値との交点の時刻までの時間である。
本発明において、第1閾値を、ピーク時刻より後の所定のサンプリング時刻におけるサンプリング値としてもよい。この場合、第1時間幅は、ピーク時刻より前における、サンプリング波形と第1閾値との交点の時刻からピーク時刻までの時間であり、第2時間幅は、ピーク時刻から所定のサンプリング時刻までの時間である。
本発明において、判定部による判定結果を外部へ出力する出力部をさらに設けることができる。この場合、出力部は、判定部により各受光信号の波形が融合していないと判定された場合は、少なくとも距離算出部で算出された対象物までの距離を示す距離情報を出力し、判定部により各受光信号の波形が融合していると判定された場合は、上記距離情報とともに、当該融合が発生していることを示す融合情報を出力する。
本発明において、判定部は、第1時間幅と第2時間幅との差に代えて、第1時間幅と第2時間幅との比を用いてもよい。
本発明の距離測定装置によれば、測定領域に複数の対象物が近接して存在することを精度良く検出することができる。
本発明の実施形態に係る距離測定装置のブロック図である。 投射光、受光信号、および受光信号のサンプリング値を示す図である。 受光信号のサンプリング波形を示す図である。 奥行融合判定の原理を説明するための図である。 奥行融合判定の原理を説明するための図である。 距離測定装置の動作を示すフローチャートである。 図6における奥行融合判定の詳細手順を示すフローチャートである。 距離測定装置の動作の他の例を示すフローチャートである。 図8における奥行融合判定の詳細手順を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態を説明するための図である。 車両前方を走行する対象物を車両側から見た図である。 図11を側方から見た図である。 図12の場合の受光信号波形を示す図である。 車両前方を走行する対象物を車両側から見た図である。 図14を側方から見た図である。 図15の場合の受光信号波形を示す図である。 トラックが車線を変更した様子を示す図である。 図17を側方から見た図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各図において、同一の部分または対応する部分には、同一符号を付してある。
まず、図1を参照しながら、距離測定装置の構成について説明する。図1において、距離測定装置100は、図12等に示す車両10に搭載されており、車両10の前方を走行する車両やオートバイなどの対象物までの距離(車間距離)を測定する。距離測定装置100には、投光部1、受光部2、信号処理部3、演算部4、制御部5、および出力部6が備わっている。
投光部1は、前方席(運転席や助手席)の上部のフロントガラス近傍に配備されていて、投光レンズ11と、レーザダイオードのような発光素子12と、発光素子12の駆動回路13とを有している。受光部2は、投光部1と並んで配備されており、受光レンズ21と、フォトダイオードのような受光素子22とを有している。
信号処理部3は、受光部2から出力される信号(受光信号)を増幅する増幅回路31と、この増幅回路31で増幅された受光信号をサンプリングして、デジタル信号に変換するA/D変換回路32とを有している。演算部4は、A/D変換回路32の出力に基づいて、車両前方の対象物までの距離を算出する距離算出部41と、奥行融合の有無、すなわち複数の対象物からの反射光に対応する各受光信号の波形が融合しているか否かを判定する奥行融合判定部42とを有している。奥行融合判定部42は、本発明における「判定部」の一例である。
制御部5は、投光部1、信号処理部3、および演算部4に対して、必要な制御を行う。出力部6は、演算部4の距離算出部41で算出された距離を示す距離情報や、奥行融合判定部42で奥行融合ありと判定されたことを示す融合情報を外部に出力する。なお、信号処理部3、演算部4、制御部5、および出力部6は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、マイクロコンピュータから構成することができる。
投光部1において、発光素子12には、駆動回路13からパルス信号が与えられる。これにより、発光素子12は、投光レンズ11を通して、前方を走行する車両やオートバイなどの対象物に向けて、図2(a)に示すような投射光(パルス光)を間欠的に投光する。図2(b)は、投射光の拡大図である。この投射光は、車両やオートバイなどの後部に備わるリフレクタで反射し、その反射光(パルス光)が、受光部2の受光レンズ21を通して受光素子22で受光される。受光素子22は、受光した反射光を電気信号に変換し、図2(c)に示すようなパルス状の受光信号として信号処理部3へ出力する。信号処理部3では、受光素子22からの受光信号を、増幅回路31で増幅した後、A/D変換回路32により所定の周期でサンプリングし、図2(d)にドットで示すような、受光信号の離散的なサンプリング値を抽出する。
距離算出部41は、投射光が投光されてから反射光が受光されるまでの時間τを用いて、前記の式(1)に基づき、対象物までの距離LをL=c・τ/2により算出する。奥行融合判定部42は、図2(d)の各サンプリング値から得られる受光信号のサンプリング波形を解析して、複数の対象物からの反射光による奥行融合の有無を判定する。以下、この判定方法の詳細について説明する。
図3は、受光信号のサンプリング波形の一例を示している。t1〜t9は、受光信号をサンプリングするサンプリング時刻を示しており、Tsはサンプリング時刻の間隔、すなわちサンプリング周期を示している。各サンプリング時刻t1〜t9における離散的なサンプリング値(受光信号のレベル)を結ぶことで、受光信号のサンプリング波形Uが得られる。
図3において、サンプリング波形Uに対し、あらかじめ定められた閾値αが設定される。この閾値αは、本発明における「第1閾値」に相当する。Pは、サンプリング値のピーク値を示している。サンプリング値がピーク値Pとなるときのサンプリング時刻t5を、「ピーク時刻」と呼ぶ。ピーク時刻t5より前における、サンプリング波形Uと閾値αとの交点をAとし、ピーク時刻t5より後における、サンプリング波形Uと閾値αとの交点をBとする。また、交点Aの時刻、すなわちサンプリング波形U(受光信号のレベル)が閾値αに達した時刻から、ピーク時刻t5までの時間を時間幅Waとし、ピーク時刻t5から、交点Bの時刻、すなわちサンプリング波形U(受光信号のレベル)が閾値αに達した時刻までの時間を時間幅Wbとする。時間幅Waは、本発明における「第1時間幅」に相当し、時間幅Wbは、本発明における「第2時間幅」に相当する。さらに、サンプリング時刻t2、t3におけるサンプリング値をそれぞれY2、Y3とし、サンプリング時刻t7、t8におけるサンプリング値をそれぞれY7、Y8とする。
以上の条件の下で、時間幅Wa、Wbは、それぞれ以下の式によって算出することができる。
Wa=2・Ts+Ts・(Y3−α)/(Y3−Y2) ・・・ (2)
Wb=2・Ts+Ts・(Y7−α)/(Y7−Y8) ・・・ (3)
本発明では、奥行融合が発生している場合と発生していない場合とで、時間幅Waと時間幅Wbの関係が変化することを利用して、奥行融合の有無を判定する。以下、この詳細について説明する。
図4は、奥行融合が発生していないときの、サンプリング波形Uの一例を示している。この場合、サンプリング波形Uは、ピーク前とピーク後とで比較的バランスがとれており、時間幅Waと時間幅Wbの差(Wa−Wb)は小さい。一方、奥行融合が発生しているときは、受光信号の波形が重なることから、たとえば図5(a)に示すように、サンプリング波形Uがピーク前とピーク後とでアンバランスとなり、時間幅Waと時間幅Wbの差(Wa−Wb)が大きくなる。また、奥行融合のあるときに、図5(b)に示すように、たまたまサンプリング波形Uのバランスがとれていたとしても、波形の重畳のために、時間幅Waと時間幅Wbの和(Wa+Wb)が、図4の場合に比べて大きくなる。
そこで、時間幅Wa、Wbの差と和について、融合判定値J1、J2を次のように定義する。
J1=Wa−Wb ・・・ (4)
J2=Wa+Wb ・・・ (5)
融合判定値J1は、本発明における「第1融合判定値」に相当し、融合判定値J2は、本発明における「第2融合判定値」に相当する。
また、融合判定値J1に対して閾値mを設定するとともに、融合判定値J2に対して閾値nを設定する。閾値mは、本発明における「第2閾値」に相当し、閾値nは、本発明における「第3閾値」に相当する。そして、融合判定値J1と閾値mとを比較し、J1≧mであれば、奥行融合ありと判定する(図5(a))。また、J1<mの場合は、融合判定値J2と閾値nとを比較し、J2≧nであれば、奥行融合ありと判定し(図5(b))、J2<nであれば、奥行融合なしと判定する。なお、閾値mおよび閾値nの値は、たとえば走行実験などの結果に基づいて決定する。また、対象物までの距離に応じて、閾値mおよび閾値nを変えるようにしてもよい。
次に、図6および図7を参照しながら、奥行融合の判定手順につき、さらに詳しく説明する。
図6のステップS1では、投光部1の発光素子12から、前方を走行する車両やオートバイなどの対象物に向けて投射光を投光する。そして、対象物からの反射光が受光部2の受光素子22で受光されると、ステップS2で、信号処理部3のA/D変換回路32が、受光部2から出力される受光信号をサンプリングする。ステップS3では、サンプリングが終了するのを待ち、サンプリングが終了すると(ステップS3;YES)、ステップS4へ移る。
ステップS4では、受光信号のサンプリング値のピーク値が検出され、続くステップS5では、サンプリング値がピーク値となったピーク時刻が検出される。ステップS4およびS5の処理は、制御部5で行ってもよいし、演算部4で行ってもよい。後者の場合は、演算部4に、ピーク値検出部とピーク時刻検出部とが設けられる。
次に、ステップS6に進み、演算部4の距離算出部41において、ステップS5で検出されたピーク時刻に基づき、対象物までの距離が算出される。算出された距離は、距離算出部41に記憶される。その後、ステップS7に進んで、演算部4の奥行融合判定部42において、奥行融合の有無を判定する処理が行われる。このステップS7の詳細については、後で図7により説明する。
ステップS7での判定の結果、奥行融合があると判定された場合は(ステップS8;YES)、ステップS9へ進んで、ステップS6で算出された対象物までの距離を示す距離情報と、奥行融合があることを示す融合情報とが、出力部6により外部のECU(電子制御ユニット)などへ出力される。一方、奥行融合がないと判定された場合は(ステップS8;NO)、ステップS10へ進んで、上記の距離情報のみが出力部6により外部のECUなどへ出力される。ECUでは、出力部6からの距離情報に基づいて、対象物までの距離を表示したり、オートブレーキの指令を出力したりする処理が行われるとともに、出力部6からの融合情報に基づいて、警報を出力したりするなどの処理が行われる。
図7は、図6のステップS7の奥行融合判定処理の詳細を示したフローチャートである。
図7のステップS21では、受光信号のサンプリングにより得られた図3のサンプリング波形Uにおいて、ピーク時刻t5より前の、サンプリング波形Uと閾値αとの交点Aを検出する。続くステップS22では、交点Aの時刻からピーク時刻t5までの時間幅Waを、前記の式(2)に基づいて算出する。次に、ステップS23に進み、図3のサンプリング波形Uにおいて、ピーク時刻t5より後の、サンプリング波形Uと閾値αとの交点Bを検出する。続くステップS24では、ピーク時刻t5から交点Bの時刻までの時間幅Wbを、前記の式(3)に基づいて算出する。
その後、ステップS25に移り、ステップS22で得られた時間幅Waと、ステップS24で得られた時間幅Wbとを用いて、融合判定値J1と融合判定値J2をそれぞれ計算する。融合判定値J1、J2は、前記の式(4)、(5)のとおり、J1=Wa−Wb、J2=Wa+Wbとなる。
次に、ステップS26において、ステップS25で算出された融合判定値J1が閾値m以上であるか否か、が判定される。判定の結果、融合判定値J1が閾値m以上(J1≧m)であれば(ステップS26;YES)、ステップS28へ移って、奥行融合ありと判定される。一方、融合判定値J1が閾値m未満(J1<m)であれば(ステップS26;NO)、ステップS27へ進む。
ステップS27では、ステップS25で算出された融合判定値J2が閾値n以上であるか否か、が判定される。判定の結果、融合判定値J2が閾値n以上(J2≧n)であれば(ステップS27;YES)、ステップS28へ移って、奥行融合ありと判定される。一方、融合判定値J2が閾値n未満(J2<n)であれば(ステップS27;NO)、ステップS29へ移って、奥行融合なしと判定される。
ステップS26〜S29からわかるように、時間幅Wa、Wbの差が大きくて(図5(a)参照)、融合判定値J1が閾値m以上となる場合は、直ちに奥行融合ありと判定される。また、時間幅Wa、Wbの差が小さくても、それらの和が大きくて(図5(b)参照)、融合判定値J2が閾値n以上となる場合は、やはり奥行融合ありと判定される。一方、時間幅Wa、Wbの差が小さくて融合判定値J1が閾値m未満であり、かつ、時間幅Wa、Wbの和も小さくて融合判定値J2が閾値n未満となる場合(図4参照)は、奥行融合なしと判定される。
以上のように、上述した実施形態では、受光信号のサンプリング波形Uと閾値αとの交点A、Bを検出し、交点Aからピーク時刻t5までの時間幅Waと、ピーク時刻t5から交点Bまでの時間幅Wbを計算する。そして、これらの時間幅の差(Wa−Wb)が、奥行融合のない場合は小さく、奥行融合のある場合は大きいことに着目し、この差(Wa−Wb)を融合判定値J1として閾値mと比較することで、奥行融合の有無を判定している。時間幅の和(Wa+Wb)と閾値との比較で奥行融合の有無を判定すると、たとえば図4と図5(a)とでは、時間幅の和(Wa+Wb)は同等であるため、図5(a)だけでなく図4の場合も、奥行融合ありと誤判定する可能性がある。すなわち、対象物が1つにもかかわらず、複数と誤判定する可能性がある。しかるに、本実施形態のように時間幅の差(Wa−Wb)を用いると、図4の場合は時間幅の差(Wa−Wb)が小さいので奥行融合がなく、図5(a)の場合は時間幅の差(Wa−Wb)が大きいので奥行融合がある、と判定することができる。
また、上述した実施形態においては、時間幅の差(Wa−Wb)、すなわち融合判定値J1が閾値m以上でない場合に、直ちに奥行融合がないと判定するのではなく、時間幅の和(Wa+Wb)、すなわち融合判定値J2が閾値n以上か否かをさらに判定し、融合判定値J2が閾値n以上である場合に、奥行融合があると判定している。このため、図5(b)のような、時間幅の差(Wa−Wb)は小さいが和(Wa+Wb)が大きい場合においても、奥行融合を精度良く検出することができ、対象物が複数にもかかわらず1つと誤判定するのを防止することができる。
図8は、他の実施形態を示したフローチャートである。図8では、図6のステップS6とS7との間に、ステップS6aが追加されている。その他に関しては、図6の手順と同じであるので、図6と重複するステップについての説明は省略する。
図8のステップS6aでは、ステップS7の判定に先立って、車両前方の対象物が接近したか否かが判定される。詳しくは、ステップS6において算出された対象物までの距離(今回値)と、距離算出部41に記憶されている前回算出された距離(前回値)との差分を演算し、その差分を基準値と比較する。そして、差分が基準値以下である場合は、対象物が接近していないと判定され(ステップS6a;NO)、ステップS10へ移行する。すなわち、この場合は、奥行融合有無の判定(ステップS8)は行われない。一方、差分が基準値を超える場合は、対象物が接近したと判定され(ステップS6a;YES)、ステップS7へ進んで奥行融合有無の判定が行われる。
図8の判定手順は、たとえば、図17および図18で示したように、前方にトラック20、その後ろにオートバイ30が存在しており、両者が近接していて受光信号の奥行融合が生じている状態から、トラック20が車線変更等で測定領域から外れた場合を想定している。この場合、受光部2における受光信号は、オートバイ30からの反射光のみによるものとなって、奥行融合が解消されるが、算出される対象物までの距離は急減する。
ここで、受光信号に基づいて算出された対象物までの距離が急に短くなった場合、その原因としては次の2つが考えられる。
(1)奥行融合が生じていない状態で、前方を走行する車両等が、急ブレーキによって急激に減速したため、自車との間隔が急に短くなった。
(2)奥行融合が生じている状態で、図17および図18のように、トラック20が車線変更を行った結果、トラック20の後ろを走行するオートバイ30が対象物として認識され、自車との間隔が急に短くなった。つまり、トラック20が車線変更を行う前は、奥行融合の状態にあり、算出される距離は最前方のトラック20までの距離であるが、トラック20が車線変更を行った後は、奥行融合が解消されて、算出される距離は後ろのオートバイ30までの距離となる。このため、自車との間隔が急に短くなる。
上記(1)の場合は、前方の車両等が実際に急減速したため、自車の速度を落とさないと衝突の可能性が高く、真に危険性がある。一方、上記(2)の場合は、数値上は対象物までの距離が短くなるが、前方のオートバイ30と自車との相対的な位置関係は、実体としては変化していない可能性が高い。つまり、車間距離も相対速度も変化しておらず、危険性が高くなったとは言えない(奥行融合の状態では、オートバイ30はトラック20に近接しているので、自車とトラック20とが十分離れていた場合は、自車とオートバイ30との距離も一定以上確保されている)。したがって、奥行融合が解消されたことに基づいて車間距離が急激に減少した場合には、自動的に急ブレーキをかけるべきではない。
そこで、図8の実施形態では、車間距離が急に短くなった場合でも(ステップS6a;YES)、それが奥行融合が生じていたことに起因するものであれば(ステップS8;YES)、距離情報に加えて奥行融合ありの情報(融合情報)を外部へ出力するようにしている(ステップS9)。これにより、車両側の制御装置では、対象物までの距離と奥行融合の有無に応じた、適切な事故防止のための制御が行われる。具体的には、前記(2)のような場合は、たとえ算出された車間距離が短くても、制御装置は融合情報を受け取ることで、車間距離の減少が奥行融合に起因するものと判断できるので、車両に急ブレーキがかかるのを回避することができる。
一方、前記(1)のような場合は、車間距離が急に短くなり(ステップS6a;YES)、かつ、奥行融合もないので(ステップS8;NO)、距離情報のみが外部へ出力され、融合情報は出力されない(ステップS10)。このため、車両側の制御装置では、車間距離の急減が奥行融合に起因するものではないと判断し、車両に急ブレーキをかけることができる。
図9は、図8のステップS7の奥行融合判定処理の詳細を示したフローチャートである。図9において、ステップS21〜S25については、図7の場合と同じであるので、説明を省略する。
図9のステップS30では、ステップS25で算出された今回の融合判定値J1、J2を、それぞれ前回算出された融合判定値J1、J2と比較し、融合判定値J1またはJ2の今回値が、前回値より減少しているか否かが判定される。奥行融合が生じていた場合、それが解消されると(前記(2)の場合)、受光信号の幅に大きな変化が生じ、融合判定値J1、J2の一方あるいは両方が減少する(ステップS30;YES)。この場合は、ステップS31へ進んで、奥行融合ありと判定される。一方、奥行融合がなく、1つの対象物が急接近した場合は(前記(1)の場合)、受光信号の幅に大きな変化はなく、融合判定値J1、J2は減少しない(ステップS30;NO)。この場合は、ステップS32へ進んで、奥行融合なしと判定される。
次に、本発明の他の実施形態につき、図10を参照しながら説明する。前述の図3の場合、閾値αは、ピーク時刻t5より前のサンプリング時刻と無関係に設定され、したがって、交点Aの時刻はサンプリング時刻と一致するとは限らなかった。これに対し、図10においては、閾値αは、所定のサンプリング時刻におけるサンプリング値として設定される。この場合の閾値αも、本発明における「第1閾値」に相当する。
図10(a)では、ピーク時刻t5より前の所定のサンプリング時刻(ここではt3)において、閾値αが設定される。ピーク時刻t5より後における、サンプリング波形Uと閾値αとの交点Bの時刻は、サンプリング時刻と一致するとは限らない。
図10(a)において、交点Aの時刻t3からピーク時刻t5までの時間を時間幅Waとし、ピーク時刻t5から交点Bの時刻までの時間を時間幅Wbとしたとき、Wa、Wbは、それぞれ以下の式によって算出することができる。
Wa=2・Ts ・・・ (6)
Wb=2・Ts+Ts・(Y7−α)/(Y7−Y8) ・・・ (7)
図10(b)では、ピーク時刻t5より後の所定のサンプリング時刻(ここではt7)において、閾値αが設定される。ピーク時刻t5より前における、サンプリング波形Uと閾値αとの交点Aの時刻は、サンプリング時刻と一致するとは限らない。
図10(b)において、交点Aの時刻からピーク時刻t5までの時間を時間幅Waとし、ピーク時刻t5から交点Bの時刻t7までの時間を時間幅Wbとしたとき、Wa、Wbは、それぞれ以下の式によって算出することができる。
Wa=Ts+Ts・(Y4−α)/(Y4−Y3) ・・・ (8)
Wb=2・Ts ・・・ (9)
図10(a)、(b)の場合においても、図3と同様に、上記の時間幅Wa、Wbを用いて、前記の式(4)、(5)により融合判定値J1、J2を計算し、融合判定値J1と閾値mとの比較結果、および融合判定値J2と閾値nとの比較結果から、奥行融合の有無を判定することができる。この場合、図6および図8のフローチャートの手順に変更はない。
また、図7および図9のフローチャートに関しては、図10(a)の場合は、交点Aがあらかじめ定まっており、したがって交点AからピークPまでの時間幅Waも決まっているので(式(6))、ステップS21およびS22の処理が省略される。一方、図10(b)の場合は、交点Bがあらかじめ定まっており、したがってピークPから交点Bまでの時間幅Wbも決まっているので(式(9))、ステップS23およびS24の処理が省略される。このため、図10(a)、(b)の場合は、図3と比べてフローチャートの手順を簡略化することができる。
本発明では、以上述べた実施形態以外にも、以下のような種々の実施形態を採用することができる。
前記の実施形態では、受光信号のサンプリング値がピーク値Pとなる時刻t5を、ピーク時刻として検出したが、他の方法によりピーク時刻を検出してもよい。たとえば、信号処理部3にピークホールド回路を設け、増幅回路31から出力される受光信号をピークホールド回路に入力する。そして、ピークホールド回路で受光信号のピークが検知されたタイミングで、投光開始時刻からの経過時間の計測を停止し、その経過時間に基づいてピーク時刻を算出する。経過時間の計測は、制御部5で行ってもよいし、演算部4で行ってもよい。
また、交点A、Bの時刻を求めるために、たとえば、増幅回路31から出力される受光信号のレベルと閾値αとを比較する比較器(コンパレータ)を用いてもよい。この場合、受光信号のレベルが閾値αを超えたタイミングで比較器の出力が変化するので、この出力変化に基づいて、投光開始時刻からの経過時間(交点Aの時刻)を計測する。そして、その後、受光信号のレベルが閾値αを下回ったタイミングで比較器の出力が変化するので、この出力変化に基づいて、投光開始時刻からの経過時間(交点Bの時刻)を計測する。
前記の実施形態では、時間幅Wa、Wbの差(Wa−Wb)を融合判定値J1としたが、これに代えて、時間幅Wa、Wbの比(Wa/Wb)を融合判定値J1としてもよい。
前記の実施形態では、2つの融合判定値J1、J2を用いて奥行融合の有無を判定したが、融合判定値J1のみを用いて奥行融合の有無を判定してもよい。この場合は、図7において、ステップS27の処理は省略され、ステップS26でJ1≧mの場合は、ステップS28で奥行融合ありと判定され、ステップS26でJ1<mの場合は、ステップS29で奥行融合なしと判定される。
前記の実施形態では、図10(a)の場合に、ピーク時刻t5より2つ前のサンプリング時刻t3において閾値αを設定したが、閾値αを設定するサンプリング時刻は任意であり、たとえばサンプリング時刻t2やt4において閾値αを設定してもよい。同様に、図10(b)の場合に、たとえばサンプリング時刻t6やt8において閾値αを設定してもよい。
前記の実施形態では、奥行融合判定部42で奥行融合ありと判定された場合に、そのことを示す融合情報を出力部6から出力したが、これに加えて、奥行融合なしと判定された場合に、そのことを示す融合情報を出力部6から出力してもよい。この実施形態では、図6および図8のステップS10において、距離情報とともに、奥行融合なしを示す融合情報が外部へ出力される。
前記の実施形態では、図9のステップS30において、今回の融合判定値J1、J2を前回の融合判定値と比較することにより、融合判定値の減少有無を判定したが、今回の融合判定値J1、J2と前回の融合判定値との差分を算出し、この差分を基準値と比較することにより、融合判定値の減少有無を判定してもよい。
前記の実施形態では、車両に搭載される車間距離測定用の距離測定装置100を例に挙げたが、本発明は、これ以外の用途に用いられる距離測定装置にも適用することができる。
1 投光部
2 受光部
3 信号処理部
4 演算部
5 制御部
6 出力部
20 トラック(対象物)
30 オートバイ(対象物)
10 車両
41 距離算出部
42 奥行融合判定部(判定部)
100 距離測定装置
α 閾値(第1閾値)
Wa 時間幅(第1時間幅)
Wb 時間幅(第2時間幅)
J1 融合判定値(第1融合判定値)
J2 融合判定値(第2融合判定値)
m 閾値(第2閾値)
n 閾値(第3閾値)
P ピーク値
t1〜t9 サンプリング時刻
t5 ピーク時刻
A、B 交点
U サンプリング波形

Claims (9)

  1. 対象物に向けて投射光を投光した後、対象物で反射した反射光を受光し、投射光を投光してから反射光を受光するまでの時間に基づいて、対象物までの距離を測定する距離測定装置において、
    前記投射光を投光する投光部と、
    前記反射光を受光して受光信号を出力する受光部と、
    前記受光信号のレベルがピーク値となるピーク時刻に基づいて、前記対象物までの距離を算出する距離算出部と、
    複数の対象物からの反射光に対応する各受光信号の波形が融合しているか否かを判定する判定部と、を備え、
    前記判定部は、
    前記ピーク時刻より前における、前記受光信号のレベルが第1閾値に達した時刻から、前記ピーク時刻までの時間を、第1時間幅として算出し、
    前記ピーク時刻から、前記ピーク時刻より後における、前記受光信号のレベルが前記第1閾値に達した時刻までの時間を、第2時間幅として算出し、
    前記第1時間幅と前記第2時間幅との差または和の、少なくとも一方に基づいて、前記各受光信号の波形が融合しているか否かを判定する、ことを特徴とする距離測定装置。
  2. 請求項1に記載の距離測定装置において、
    前記判定部は、
    前記第1時間幅と前記第2時間幅との差を、第1融合判定値として算出し、
    前記第1融合判定値が第2閾値以上である場合に、前記各受光信号の波形が融合していると判定する、ことを特徴とする距離測定装置。
  3. 請求項2に記載の距離測定装置において、
    前記判定部は、
    前記第1時間幅と前記第2時間幅との和を、第2融合判定値として算出し、
    前記第1融合判定値が第2閾値以上でない場合に、前記第2融合判定値が第3閾値以上であるか否かを判定し、
    前記第2融合判定値が前記第3閾値以上であれば、前記各受光信号の波形が融合していると判定し、
    前記第2融合判定値が前記第3閾値以上でなければ、前記各受光信号の波形が融合していないと判定する、ことを特徴とする距離測定装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の距離測定装置において、
    前記判定部は、前記各受光信号の波形が融合しているか否かを判定するに先立って、前記距離算出部で算出された対象物までの距離に基づいて、対象物が接近したか否かを判定し、
    対象物が接近したと判定した場合は、前記各受光信号の波形が融合しているか否かの判定を行い、
    対象物が接近していないと判定した場合は、前記各受光信号の波形が融合しているか否かの判定を行わず、
    前記各受光信号の波形が融合しているか否かの判定を行う場合において、前記第1時間幅と前記第2時間幅との差または和の、少なくとも一方が減少しているときは、前記各受光信号の波形が融合していると判定する、ことを特徴とする距離測定装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の距離測定装置において、
    前記受光部から出力される受光信号をサンプリングして、各サンプリング時刻における受光信号のレベルをサンプリング値として出力する信号処理部をさらに備え、
    前記第1時間幅は、前記ピーク時刻より前における、各サンプリング値から得られる前記受光信号のサンプリング波形と前記第1閾値との交点の時刻から、前記ピーク時刻までの時間であり、
    前記第2時間幅は、前記ピーク時刻から、前記ピーク時刻より後における、前記サンプリング波形と前記第1閾値との交点の時刻までの時間である、ことを特徴とする距離測定装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の距離測定装置において、
    前記受光部から出力される受光信号をサンプリングして、各サンプリング時刻における受光信号のレベルをサンプリング値として出力する信号処理部をさらに備え、
    前記第1閾値は、前記ピーク時刻より前の所定のサンプリング時刻におけるサンプリング値であり、
    前記第1時間幅は、前記ピーク時刻より前における、前記所定のサンプリング時刻から、前記ピーク時刻までの時間であり、
    前記第2時間幅は、前記ピーク時刻から、前記ピーク時刻より後における、各サンプリング値から得られる前記受光信号のサンプリング波形と前記第1閾値との交点の時刻までの時間である、ことを特徴とする距離測定装置。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の距離測定装置において、
    前記受光部から出力される受光信号をサンプリングして、各サンプリング時刻における受光信号のレベルをサンプリング値として出力する信号処理部をさらに備え、
    前記第1閾値は、前記ピーク時刻より後の所定のサンプリング時刻におけるサンプリング値であり、
    前記第1時間幅は、前記ピーク時刻より前における、各サンプリング値から得られる前記受光信号のサンプリング波形と前記第1閾値との交点の時刻から、前記ピーク時刻までの時間であり、
    前記第2時間幅は、前記ピーク時刻より後における、前記ピーク時刻から前記所定のサンプリング時刻までの時間である、ことを特徴とする距離測定装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の距離測定装置において、
    前記判定部による判定結果を外部へ出力する出力部をさらに備え、
    前記出力部は、
    前記判定部により前記各受光信号の波形が融合していないと判定された場合は、少なくとも前記距離算出部で算出された対象物までの距離を示す距離情報を出力し、
    前記判定部により前記各受光信号の波形が融合していると判定された場合は、前記距離情報とともに、当該融合が発生していることを示す融合情報を出力する、ことを特徴とする距離測定装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の距離測定装置において、
    前記判定部は、前記第1時間幅と前記第2時間幅との差に代えて、前記第1時間幅と前記第2時間幅との比を用いる、ことを特徴とする距離測定装置。
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