JP2016205915A - スポット溶接部の検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固形のゲルを用いる場合であっても、精度の高いスポット溶接部の検査を行うことができるスポット溶接部の検査方法の提供にある。【解決手段】複数の金属材と、複数の金属材を接続するナゲット部と、を有するスポット溶接部の検査方法であって、スポット溶接部の厚さ方向へナゲット部を投影した投影面を含む検査対象面を設定し、検査対象面を振動素子により覆うとともに、複数の波長が重畳された超音波を振動素子から出力し、超音波の出力後に得られるスポット溶接部からの反射波を検出し、反射波のフーリエ変換により周波数スペクトルを求め、周波数スペクトルにおける特定の周波数成分の振幅Aと予め設定された振幅の閾値Tとの比較に基づいてナゲット部の共振の有無を判断し、特定の周波数成分における共振の有無によりスポット溶接部の接合状態を判定する。【選択図】 図4

Description

この発明は、スポット溶接部の検査方法に関する。
スポット溶接部の検査方法の従来技術としては、例えば、特許文献1に開示されたスポット溶接部の検査方法が知られている。
特許文献1に記載されたスポット溶接部の検査方法では、第一金属板の表面に送信レーザを照射することにより第一金属板および第二金属板の内部に異なる周波数を有する合成されたレーザ超音波を励起させる。そして、レーザ超音波の反射波の振幅および中心周波数を検出して、検出した中心周波数、および第一データに基づいて、レーザ超音波が反射した裏面の傾斜角度を算出する。算出した裏面の傾斜角度、検出した反射波の振幅、および第二データに基づいて、反射波がナゲット部を透過したか否かを判定する。特許文献1に記載されたスポット溶接部の検査方法によれば、スポット溶接部のナゲット部を精度良く検出可能であるとしている。
特開2011−203126号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたスポット溶接部の検査方法は、レーザ超音波の反射波の振幅および中心周波数を検出するもので、共振を利用したスポット溶接部の検査方法ではない。
また、超音波を用いた検査方法の中には、超音波発振器と被検査対象物との間に固形のゲルを介在させる場合がある。この場合、固形のゲルが反射波の振幅を減衰させるので、反射波の振幅が小さくなり、精度の高い検査が困難であるという問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、固形のゲルを用いる場合であっても、精度の高いスポット溶接部の検査を行うことができるスポット溶接部の検査方法の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、複数の金属材と、前記複数の金属材を接続するナゲット部と、を有するスポット溶接部の検査方法であって、前記スポット溶接部の厚さ方向へ前記ナゲット部を投影した投影面を含む検査対象面を設定し、前記検査対象面を振動素子により覆うとともに、複数の波長が重畳された超音波を前記振動素子から出力し、前記超音波の出力後に得られる前記スポット溶接部からの反射波を検出し、前記反射波のフーリエ変換により周波数スペクトルを求め、前記周波数スペクトルにおける特定の周波数成分の振幅と予め設定された振幅の閾値との比較に基づいて前記ナゲット部の共振の有無を判断し、特定の周波数成分における前記共振の有無により前記スポット溶接部の接合状態を判断することを特徴とする。
本発明によれば、複数の波長が重畳された超音波を振動素子から出力するため、振動素子から出力する超音波の周波数を変化させる必要がない。反射波のフーリエ変換により求められた周波数スペクトルからナゲット部における共振の有無が判断され、ナゲット部における特定の周波数成分における共振の有無に基づいてスポット溶接部の接合状態を検査することができる。
従って、固形のゲルを用いる場合であっても、精度の高いスポット溶接部の検査を行うことができる。
また、上記のスポット溶接部の検査方法において、前記複数の波長が重畳された超音波は、鋸波又は矩形波であり、前記特定の周波数成分は、前記周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍又は偶数倍の周波数成分であってもよい。
この場合、鋸波又は矩形波による反射波の周波数スペクトルは、基本周波数の奇数倍および偶数倍の周波数成分を有する。周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍又は偶数倍の周波数成分の振幅と閾値との比較に基づいて、ナゲット部の共振の有無を判断することができるから、スポット溶接部の接合状態を検査することができる。
また、上記のスポット溶接部の検査方法において、前記周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍の周波数の振幅が前記閾値以上のとき、前記ナゲット部にて共振が存在すると判定してもよい。
この場合、鋸波又は矩形波による周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍の周波数成分の振幅が閾値以上のとき、ナゲット部にて共振が存在すると判定できるから、ナゲット部による接合が良好であると判断することができる。
本発明によれば、固形のゲルを用いる場合であっても、精度の高いスポット溶接部の検査を行うことができるスポット溶接部の検査方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るスポット溶接部の検査装置の概要を示す側面図である。 (a)はプローブを振動素子側から見たときの斜視図であり、(b)は多数の振動素子による検査対象面とナゲット部のスポット溶接部の厚さ方向へ投影した投影面との関係を示す平面図である。 スポット溶接部の検査方法を模式的に説明するスポット溶接部の断面図である。 (a)はプローブにより検出された反射波の波形であり、(b)は高速フーリエ変換後の周波数データにおける振幅と周波数との関係を示し、ナゲット部が正常である場合のグラフ図であり、(c)はナゲット部が異常である場合のグラフ図である。
以下、本実施形態に係るスポット溶接部の検査装置(以下「検査装置」と表記する)について図面を参照して説明する。図1に示すように、板状の2枚の金属材11、12を接続するナゲット部13を備えたスポット溶接部10である。スポット溶接部10はスポット溶接機(図示せず)により形成される。スポット溶接機は、上下に重ねた状態の2枚の金属材11、12を上下から挟み、金属材11、12を加圧するとともに通電する。金属材11、12の重ね合わせ面付近の部位が通電による抵抗発熱によって溶融され、溶融後に冷却することにより、溶融した部位は凝固されてナゲット部13を形成する。
図1に示すように、検査装置15は、スポット溶接部10に振動を与えるとともに反射波を検出するプローブ16と、スポット溶接部10とプローブ16との間に介在される固形ゲル17とプローブ16に電気的に接続された制御装置18とを有する。
プローブ16は、四角柱のプローブ本体部19を備えており、プローブ本体部19の一端には、多数の振動素子20が保持されている。プローブ本体部19には、周波数発振部21が収容され、周波数発振部21は多数の振動素子20と電気的に接続されている。振動素子20は、周波数発振部21の制御により鋸波を出力するほか、スポット溶接部10において生じる反射波を受信する機能を備えている。従って、振動素子20はスポット溶接部10における反射波を検出する反射波検出部に相当する。
図2(a)、図2(b)に示すように、本実施形態では、1行13個の振動素子20が13列となって格子状に配列されている。互いに隣り合う振動素子20の間には微小な間隙が設けられている。振動素子20の端面は振動を出力する面である。図2(b)に示すように、スポット溶接部10における検査対象面Sは、振動素子20の列の距離Lと行の距離Lと乗じたものである。検査対象面Sはスポット溶接部10の厚さ方向へナゲット部13を投影した投影面P(図2(b)における一点鎖線内の領域)より大きく設定されている。つまり、プローブ16の多数の振動素子20により規定される検査対象面Sは、ナゲット部13の投影面Pを全て覆うことが可能である。従って、多数の振動素子20は検査対象面Sを通じて反射波を検出する。プローブ16を用いて検査するとき、プローブ16とスポット溶接部10の間には固形ゲル17が介在される。固形ゲル17は、ナゲット部13のスポット溶接部10の厚さ方向へ投影した投影面Pおよび検査対象面Sよりも大きく、投影面Pおよび検査対象面Sを覆うことが可能である。
制御装置18は、プローブ16と通信可能な受信部25と、受信部25と電気的に接続された演算部26と、演算部26と接続された記憶部27とを有するほか、各種データや波形を表示する表示部28およびデータ等の入力を可能とする入力部29を備えている。 受信部25は、振動素子20が検出する反射波のデータを受信する。演算部26は受信部25から反射波のデータの伝達を受け、プログラムの実行により、反射波のデータについて高速フーリエ変換を行い、周波数スペクトルを求める機能を有する。さらに、演算部26は周波数スペクトルの特定の周波数成分の振幅Aと予め記憶された振幅の閾値Tとの比較に基づいてナゲット部13の共振の有無を判断する機能を有する。従って、演算部26は高速フーリエ変換部および制御部に相当する。記憶部27は各種のプログラムや処理されたデータ類を記憶する機能を有する。振幅の閾値Tは、実験等においてナゲット部13に共振が生じたときの特定の周波数成分の振幅を計測し、計測された振幅値に基づいて予め設定される。特定の周波数成分とはナゲット部13において共振を生じる周波数成分を指す。
次に、本実施形態に係る検査装置15によるスポット溶接部10の検査方法について説明する。図3に示すように、スポット溶接部10における上側の金属材11の厚さd1とし、下側の金属材の厚さd2とする。投影面Pを全て覆うように金属材11上に固形ゲル17を載置し、固形ゲル17上に振動素子20が当接させるようにプローブ16を位置させる。多数の振動素子20から鋸波をそれぞれ出力する。図3では振動素子20から出力される振動を点線の矢印にて示す。振動の出力によりスポット溶接部10では反射波が生じ、各振動素子20は反射波をそれぞれ検出する。プローブ16の特定の振動素子20により振動の入力後に検出された反射波は、図4(a)に示すように、時間(t)に応じた鋸波形を有する。
ナゲット部13が形成されて金属材11と金属材12が接合されている部位では、
Figure 2016205915
を満たす周波数が入射されたときに共振する。ここで、fは周波数、nは正の整数、cは超音波の音速とする。振動素子20から出力される鋸波には、式(1)を満たす基本周波数の偶数倍の周波数成分と基本周波数の奇数倍の周波数成分が含まれている。つまり、鋸波は複数の波長が重畳された超音波である。
なお、スポット溶接機の打痕Cによる表面からの窪みΔdが金属材11、12に存在する箇所では、
Figure 2016205915
を満たす周波数が入射されたときに共振する。
他方、ナゲット部13が形成されず金属材11と金属材12が接合されていない部位(未接合部位)では、
Figure 2016205915
を満たす周波数が入射されたときに共振する。
超音波の出力後に各振動素子20により検出された反射波(鋸波)は受信部25へ伝達される。時間(t)に応じた反射波は演算部26により高速フーリエ変換される。つまり、制御装置18は、ナゲット部13内を何度か反射した反射波が存在する範囲を高速フーリエ変換する。高速フーリエ変換により周波数スペクトルが求められ、演算部26は、周波数スペクトルにおける周波数成分の振幅Aと予め設定された振幅の閾値Tとの比較に基づいてナゲット部13の共振の有無を判断する。検出された反射波は鋸波であるが、鋸波は、式(1)を満たす基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分と基本周波数の偶数倍(2n)の周波数成分の両方を含む。
演算部26は、図4(b)に示すように、周波数スペクトルにおける特定の周波数成分としての基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅Aが閾値T以上のとき、ナゲット部13により接合されていると判断する。ナゲット部13が接合されている場合、式(1)を満たす基本周波数の鋸波では、周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅Aが閾値T以上となる。この場合、周波数スペクトルにおける基本周波数の偶数倍(2n)の周波数成分は閾値Tを超えない。また、演算部26は、図4(c)に示すように、周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅Aが閾値Tを越えないとき、ナゲット部13には未接合箇所が存在すると判断する。ナゲット部13に未接合箇所が存在する場合、式(1)を満たす基本周波数の鋸波であるとき、周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅Aが閾値Tに達しない。この場合、周波数スペクトルにおける基本周波数の偶数倍(2n)の周波数成分が閾値T以上となる。なお、打痕Cに係る部位では、ナゲット部13が接合されている場合、式(2)を満たす基本周波数の鋸波では、周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅Aが閾値T以上となる。周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅Aが閾値Tを越えないとき、ナゲット部13には未接合箇所が存在すると判断する。
図示はしないが、検査対象面Sにおいてナゲット部13以外(投影面P以外)の位置では、式(3)を満たす基本周波数の鋸波であるとき、周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅Aが閾値T以上となる。この場合、周波数スペクトルにおける基本周波数の偶数倍(2n)の周波数成分は閾値Tを超えない。振動素子20毎に検出された反射波における共振周波数の振幅を確認することにより、スポット溶接部10の状態が確認される。なお、図4(a)〜図4(c)に示す波形を表示部28に表示してもよい。
本実施形態のスポット溶接部の検査方法によれば以下の作用効果を奏する。
(1)複数の波長が重畳された超音波を振動素子20から出力するため、振動素子20から出力する超音波の周波数を変化させる必要がない。反射波のフーリエ変換により求められた周波数スペクトルの特定の周波数成分の振幅からナゲット部13における共振の有無が判断され、ナゲット部13における共振の有無に基づいてスポット溶接部10の接合状態を検査することができる。従って、固形ゲル17を用いる場合であっても、精度の高いスポット溶接部10の検査を行うことができる。つまり、反射波の振幅が小さい場合でもあっても精度の高いスポット溶接部10の検査を行うことができる。
(2)振動素子20から複数の波長が重畳された鋸波が出力され、鋸波による反射波のフーリエ変換により周波数スペクトルが求められる。周波数スペクトルにおける基本周波数の偶数倍(2n)の周波数において共振が存在するとき、ナゲット部13に未接合箇所が存在すると判断することができる。この場合、特定の周波数成分としての基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅は閾値T未満となる。
(3)鋸波による周波数スペクトルにおける特定の周波数成分としての基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅が閾値T以上のとき、演算部26によりナゲット部13にて共振が存在すると判定される。従って、特定の周波数成分としての基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅が閾値T以上のとき、ナゲット部13による接合が良好であると判断することができる。
(4)プローブ16における検査対象面Sはナゲット部13のスポット溶接部10の厚さ方向へ投影した投影面Pより大きく設定されているため、ナゲット部13の接合状態を短時間で検査することができる。また、多数の振動素子20により複数の波長が重畳された超音波を出力し、反射波のフーリエ変換により求められた周波数スペクトルからナゲット部13における共振の有無が判断される。このため、比較的簡単な構造の装置により、スポット溶接部10の接合状態を検査することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、複数の金属材として2枚の金属材が接合されたスポット溶接部について説明したが、複数の金属材は2枚の金属材に限定されない。3枚以上の金属材が接合されたスポット溶接部であってもよく、何十枚もの金属材が接合されたスポット溶接材であってもよい。また、金属材に別部材が取り付けられていてもよい。
○ 上記の実施形態では、単に金属材としたが、金属材は金属板や金属箔であってもよい。特に、リチウムイオン二次電池の電極組立体における多数の正極(又は負極)のタブが金属箔であり、多数の正極タブ(又は負極タブ)がスポット溶接によって溶接されたスポット溶接部であってもよい。
○ 上記の実施形態では、多数の振動素子として、1行13個の振動素子が13列に配列されている例について説明したが、振動素子の数について特に限定する趣旨ではない。振動素子の数は、ナゲット部の厚さ方向へ投影した投影面に対する分解能が大きくなるように、単位面積あたりの振動素子の数が増大することが好ましい。ナゲット部の厚さ方向へ投影した投影面に対する分解能が大きくなることにより、検査精度が向上する。
○ 上記の実施形態では、ナゲット部の厚さ方向へ投影した投影面を含む検査対象面を多数の振動素子により覆うようにしたが、この限りではない。例えば、ナゲット部の厚さ方向へ投影した投影面を含む検査対象面の全てを覆うことが可能な単一の振動素子を用いてもよい。この場合、多数の振動素子を用意する必要がない。
○ 上記の実施形態では、複数の波長が重畳された超音波として鋸波の例について説明したが、複数の波長が重畳された超音波としては、鋸波に限定されず、例えば、矩形波であってもよい。矩形波は、鋸波と同様に矩形波は、基本周波数の奇数倍の周波数と基本周波数の偶数倍の周波数の両方を含む。このため、周波数スペクトルにおける周波数成分における振幅Aが閾値T以上のとき、ナゲット部にて共振が存在すると判断でき、ナゲット部13による接合に異常がないと判断することができる。式(1)又は式(2)を満たす基本周波数の矩形波では、周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍の周波数成分(2n−1)の振幅Aが閾値T以上となる。この場合、周波数スペクトルにおける基本周波数の偶数倍(2n)の周波数成分は閾値Tを超えない。
○ 上記の実施形態では、式(1)を満たす基本周波数の鋸波を出力したが、例えば、式(1)を満たす基本周波数よりも低周波数(例えば、基本周波数の半分)の鋸波又は矩形波をスポット溶接部へ出力するようにしてもよい。基本周波数の半分の鋸波又は矩形波である場合、ナゲット部13が良好に接合されていると、反射波の周波数スペクトルにおける偶数倍(2n)の周波数成分の振幅が閾値T以上となる。そして、周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍(2n−1)の周波数成分は閾値Tを超えない。ナゲット部13に未接合箇所が存在すると、反射波の周波数スペクトルにおける奇数倍(2n−1)の周波数成分の振幅が閾値T以上となる。この場合、特定の周波数成分は、偶数倍(2n)の周波数成分である。
10 スポット溶接部
11 金属材(上)
12 金属材(下)
13 ナゲット部
15 検査装置
16 プローブ
17 固形ゲル
18 制御装置
19 プローブ本体部
20 振動素子
21 周波数発振部
25 受信部
26 演算部
27 記憶部
29 入力部
A 振幅
f 周波数
T 閾値
L 距離
S 検査対象面
P 投影面
d1 金属材(上)の厚さ
d2 金属材(下)の厚さ

Claims (3)

  1. 複数の金属材と、前記複数の金属材を接続するナゲット部と、を有するスポット溶接部の検査方法であって、
    前記スポット溶接部の厚さ方向へ前記ナゲット部を投影した投影面を含む検査対象面を設定し、
    前記検査対象面を振動素子により覆うとともに、複数の波長が重畳された超音波を前記振動素子から出力し、
    前記超音波の出力後に得られる前記スポット溶接部からの反射波を検出し、
    前記反射波のフーリエ変換により周波数スペクトルを求め、
    前記周波数スペクトルにおける特定の周波数成分の振幅と予め設定された振幅の閾値との比較に基づいて前記ナゲット部の共振の有無を判断し、
    前記特定の周波数成分における前記共振の有無により前記スポット溶接部の接合状態を判断することを特徴とするスポット溶接部の検査方法。
  2. 前記複数の波長が重畳された超音波は、鋸波又は矩形波であり、
    前記特定の周波数成分は、前記周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍又は偶数倍の周波数成分であることを特徴とする請求項1記載のスポット溶接部の検査方法。
  3. 前記周波数スペクトルにおける基本周波数の奇数倍の周波数の振幅が前記閾値以上のとき、前記ナゲット部にて共振が存在すると判断することを特徴とする請求項2記載のスポット溶接部の検査方法。
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