JP2016205479A - 緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】全長の長尺化を要せずに減衰波形の乱れを解消できる緩衝器を提供する。【解決手段】本発明における緩衝器は、インナーチューブとアウターチューブとの間に形成されるリザーバと減衰弁との連通を許容するとともに、リザーバ内の液体の液面とは反対側に向く切欠を有してアウターチューブに設けたガイド部内に嵌合される環状のカラーを備えている。そのため、減衰弁を通過した液体は、液面を乱して気体と撹拌されるような現象を引き起こさないので、液体内への気体の混入を防止でき、また、リザーバ内の液体量を増やす必要もない。よって、緩衝器の全長の長尺化を要せずに減衰波形の乱れを解消できる。【選択図】図1

Description

この発明は、緩衝器に関する。
振動を抑制する減衰力を発揮する緩衝器にあっては、減衰力を調整可能なものがある。このような緩衝器では、たとえば、ソレノイドを利用した電磁弁を減衰弁として減衰力調整を可能とするものがよく知られている。ここで、伸長作動時と収縮作動時の両方で減衰力調整を行えるようにする場合、伸長作動時で減衰力を発揮する減衰弁と収縮作動時で減衰力を発揮する減衰弁を設けるとコスト高となってしまう。
そこで、緩衝器が伸長しても収縮しても作動油が通過する通路を設け、この通路に減衰弁を設置して、伸長作動時と収縮作動時の両方で減衰力調整を行える構造を採用する緩衝器が開発されている。
具体的には、この緩衝器は、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されるピストンと、シリンダ内に移動挿入されてピストンに連結されるロッドと、シリンダ内に挿入したピストンで区画したロッド側室とピストン側室と、シリンダの外周を覆ってシリンダとの間に排出通路を形成する中間筒と、さらに、中間筒の外周を覆って中間筒との間にリザーバを形成する外筒と、リザーバからピストン側室へ向かう作動油の流れのみを許容する吸込通路と、ピストンに設けられてピストン側室からロッド側室へ向かう作動油の流れのみを許容するピストン通路と、排出通路とリザーバとの間に設けた減衰弁とを備えて構成されている(たとえば、特許文献1参照)。
このように構成された緩衝器は、伸長作動しても収縮作動しても、シリンダ内から排出通路を介してリザーバへ作動油が押し出されるユニフロー型に設定されており、この作動油の流れに減衰弁で抵抗を与えて減衰力を発揮するようになっている。
特開2009−222136号公報
リザーバは、ピストンロッドのシリンダ内に出入りする体積分の作動油を補償するために設けられており、リザーバ内には作動油のほか、気体が充填されている。そして、従来の緩衝器では、減衰弁を通過した作動油は噴流となって勢いよくリザーバ内へ流入するので、この噴流によって気体に面するリザーバ内の作動油を撹拌する。
この作動油の撹拌によって、リザーバ内の作動油に気体が巻き込まれて混入されてしまうと、緩衝器の変位に対して発生される減衰力の波形(減衰波形)に乱れが生じてしまい狙い通りの減衰力を発揮しづらくなる問題がある。
そのため、減衰弁は、可能な限り下方に配置されていて、作動油の油面から遠ざけているが、作動油中への気体の巻き込みを確実に防止するためには、リザーバ内の作動油量を多くして油面を高くする必要がある。しかしながら、油面を高く設定しようとすると緩衝器のシリンダ長が長くなってしまう。そのため、たとえば、車両の車体と車輪との間に介装されるサスペンション等の取付長さに制約があるような場合には採用できず、気体巻き込みを防止できない。
そこで、本発明は、前記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、全長の長尺化を要せずに減衰波形の乱れを解消できる緩衝器の提供である。
前記した目的を解決するために、本発明における緩衝器は、開口を有するインナーチューブと、インナーチューブとの間に環状のリザーバを形成するとともに開口に対向してリザーバ内に通じる筒状のガイド部を有するアウターチューブと、インナーチューブ内からリザーバへ向かう液体の流れに抵抗を与える減衰弁を有して、インナーチューブの開口に嵌合するとともにガイド部内に挿入されるバルブ組立体と、リザーバと減衰弁との連通を許容するとともにリザーバ内の液体の液面とは反対側に向く切欠を有してガイド部内に嵌合される環状のカラーとを備えている。このように構成された緩衝器にあっては、減衰弁を通過して噴流となった液体は、液面とは反対の下方へ向けて設けられた切欠を通過してリザーバに流れ込むため、カラーの外周へ回り込んで液面へ到達しても、十分減速される。減衰弁を通過した作動油は、液面を乱して気体と撹拌されるような現象を引き起こさないので、作動油内への気体の混入を防止でき、また、リザーバ内の液体量を増やす必要もない。さらに、カラーがガイド部に嵌合されるので、カラーをインナーチューブおよびアウターチューブの双方に対してしかるべき位置に位置決めできる。
請求項2の緩衝器にあっては、カラーがアウターチューブのガイド部に緊迫されて固定されるので、カラーの切欠を液面と反対側に位置決めしつつ強固に固定できる。また、カラーの固定に際して、他に固定する部品もいらないのでコスト面でも有利である。
請求項3の緩衝器にあっては、カラーが外周に段部を備え、先端がインナーチューブの外周に当接し、段部がアウターチューブの内周に当接し、インナーチューブとアウターチューブとで挟持されて固定されるため、カラーを容易にインナーチューブおよびアウターチューブに固定でき、カラーの固定に際して、他に固定する部品もいらないのでコスト面でも有利である。
請求項4の緩衝器にあっては、カラーが固定部材とインナーチューブとで挟持されて固定されるので、カラーを容易にインナーチューブに固定できる。なお、固定部材をバルブ組立体とする場合、カラーを容易にインナーチューブおよびアウターチューブに固定でき、カラーの固定に際して、他に固定する部品もいらないのでコスト面でも有利である。
請求項5の緩衝器にあっては、入口がカラーの切欠に通じ出口がリザーバの液面とは反対方向に向く流路を流路形成部材で形成したので、液体は、液面とは反対側へ向かってリザーバの最下方へ導かれるため、より一層、液体内への気体の混入を防止できる。
請求項6、7の緩衝器にあっては、流路形成部材が流路を形成する流路形成壁に支持片或いは連結部を設けたので、流路形成壁同士の離間が防止され、噴流を確実にリザーバの最下方へ導けて、作動油内への気体混入防止効果が高まる。
請求項8の緩衝器にあっては、ユニフロー型に設定されるため、単一の減衰弁で伸圧両側の減衰力を発生でき、伸圧両側の減衰力調整も可能となる。
本発明の緩衝器によれば、全長の長尺化を要せずに減衰波形の乱れを解消できる。
第一の実施の形態における緩衝器の断面図である。 (A)第一の実施の形態の緩衝器におけるカラーの平面図である。(B)第一の実施の形態の緩衝器におけるカラーの正面図である。(C)第一の実施の形態の緩衝器におけるカラーの側面図である。 第一の実施の形態の一変形例の緩衝器におけるカラーの斜視図である。 第二の実施の形態の緩衝器の断面図である。 (A)第二の実施の形態の緩衝器におけるカラーの平面図である。(B)第二の実施の形態の緩衝器におけるカラーの正面図である。(C)第二の実施の形態の緩衝器におけるカラーの側面図である。 第二の実施の形態の一変形例の緩衝器におけるカラーの斜視図である。 第三の実施の形態における緩衝器の断面図である。 (A)第三の実施の形態の緩衝器におけるカラーの平面図である。(B)第三の実施の形態の緩衝器におけるカラーの正面図である。(C)第三の実施の形態の緩衝器におけるカラーの側面図である。 (A)第三の実施の形態の一変形例の緩衝器におけるカラーの平面図である。(B)第三の実施の形態の一変形例の緩衝器におけるカラーの正面図である。(C)第三の実施の形態の一変形例の緩衝器におけるカラーの側面図である。 第三の実施の形態の他の変形例の緩衝器におけるカラーの斜視図である。 第四の実施の形態における緩衝器の断面図である。 第四の実施の形態の緩衝器における流路形成部材の斜視図である。 第四の実施の形態の一変形例の緩衝器における流路形成部材の斜視図である。
<緩衝器の基本構成>
まず、本発明の緩衝器の基本構成について説明する。緩衝器は、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1内に摺動自在に挿入されるピストン2と、シリンダ1内に移動挿入されてピストン2に連結されるピストンロッド3と、シリンダ1内に挿入したピストン2で区画したロッド側室R1とピストン側室R2と、シリンダ1の外周を覆ってシリンダ1との間の環状隙間でロッド側室R1に連通される排出通路4を形成するインナーチューブ5と、インナーチューブ5の外周を覆ってインナーチューブ5との間の環状隙間でリザーバRを形成するアウターチューブ6と、リザーバRからピストン側室R2へ向かう液体の流れのみを許容する吸込通路7と、ピストン側室R2からロッド側室R1へ向かう液体の流れのみを許容する整流通路8と、排出通路4とリザーバRとを連通する減衰弁Vとを備えている。
そして、ロッド側室R1、ピストン側室R2およびリザーバR内には液体として作動油が充填されるとともにリザーバRには作動油の他に気体が充填されている。なお、液体は、作動油以外にも、減衰力を発揮可能な液体であれば使用可能である。
緩衝器が収縮作動する際には、ピストン2が図1中下方へ移動してピストン側室R2が圧縮され、ピストン側室R2内の作動油が整流通路8を介してロッド側室R1へ移動する。この収縮作動時には、ピストンロッド3がシリンダ1内に侵入するためシリンダ1内でロッド侵入体積分の作動油が過剰となり、過剰分の作動油がシリンダ1から押し出されて排出通路4を介してリザーバRへ排出される。排出通路4を通過してリザーバRへ移動する作動油の流れに対して減衰弁Vが抵抗を与えるため、シリンダ1内の圧力が上昇し、緩衝器は、ピストン2の下方への移動を抑制する圧側減衰力を発揮する。
反対に、緩衝器が伸長作動する際には、ピストン1が図1中上方へ移動してロッド側室R1が圧縮され、ロッド側室R1内の作動油が排出通路4を介してリザーバRへ移動する。そして、排出通路4を通過してリザーバRへ移動する作動油の流れに減衰弁Vが抵抗を与えるため、ロッド側室R1内の圧力が上昇する。また、伸長作動時には、ピストン1が上方へ移動してピストン側室R2の容積が拡大して、この拡大分に見合った作動油が吸込通路7を介してリザーバRから供給される。よって、ロッド側室R1とピストン側室R2の圧力に差が生じ、この差圧がピストン2に作用するので、緩衝器は、ピストン2の上方への移動を抑制する伸側減衰力を発揮する。
前述したところから、緩衝器は、伸縮作動を呈すると、必ずシリンダ1内から排出通路4を介して作動油をリザーバRへ排出し、作動油がピストン側室R2、ロッド側室R1、リザーバRを順に一方通行で循環するユニフロー型の緩衝器とされている。そして、この緩衝器では、伸圧両側の減衰力を単一の減衰弁Vによって発生するようになっている。なお、ピストンロッド3の断面積をピストン2の断面積の二分の一に設定しておくことで、同振幅であればシリンダ1内から排出される作動油量を伸圧両側で等しく設定でき、減衰弁Vが流れに与える抵抗を同じにすると伸側と圧側の減衰力を同じに設定できる。
以下、詳細に説明すると、シリンダ1の上端は、環状であって内側に挿入されるピストンロッド3の外周を摺動可能に支持するロッドガイド9によって閉塞され、シリンダ1の下端は、ボトム部材10によって閉塞されている。ボトム部材10には、リザーバRとピストン側室R2とを連通する吸込通路7が設けられている。また、整流通路8は、ピストン2に設けられており、ピストン側室R2をロッド側室R1へ連通している。なお、整流通路8は、ピストン2以外に設けてもよい。
また、シリンダ1の図1中上端近傍には、通孔1aが設けられおり、この通孔1aを介してロッド側室R1と排出通路4とが連通されている。インナーチューブ5は、図1中下端近傍に外周側に突出するように設けたスリーブ5aを備えており、このスリーブ5a内はインナーチューブ5内の排出通路4に連通されている。このように、本実施の形態の緩衝器にあっては、スリーブ5aがインナーチューブ5の内方へ通じる開口を形成している。
アウターチューブ6は、図1中下端近傍であってインナーチューブ5の開口を形成するスリーブ5aに対向する孔6bを備えたチューブ本体6aと、チューブ本体6aの側方へ突出するように設けられて孔6bを取り囲む筒状のガイド部6cとを備えている。
開口を形成するスリーブ5aの内外径は、孔6bの内径およびガイド部6cの内径よりも小径に設定されている。そして、このスリーブ5aの内周には、減衰弁Vを備えたバルブ組立体11が嵌合されている。バルブ組立体11は、内方に減衰弁Vを備えており、先端に設けられる小径部11aと、小径部11aに連なり小径部11aの外径より外径が大径な大径部11bとを備えている。
そして、バルブ組立体11は、小径部11aをスリーブ5a内に嵌合させ、大径部11bをガイド部6c内に挿入した状態で、ガイド部6cの外周に螺着される有底筒状のキャップ12によって、インナーチューブ5およびアウターチューブ6に固定される。
また、減衰弁Vは、この場合、バルブ組立体11の先端から開口して大径部11bの図1中左端へ通じる減衰通路11cの途中に設けられている。減衰通路11cは、一端が排出通路4に通じ、さらに、他端がリザーバRに通じており、排出通路4とリザーバRとを連通している。
減衰弁Vは、ソレノイドを備えた電磁弁とされており、排出通路4からリザーバRへ向かって減衰通路11cを流れる作動油に抵抗を与えられるとともに、この抵抗をソレノイドへ与える電流によって調節できるようになっている。このように構成される減衰弁Vは、ソレノイドへの通電量に応じて緩衝器が発生する減衰力を調節できる。なお、減衰弁Vの具体的な構成は示さないが、減衰弁Vには、任意構成の減衰力調整可能な減衰弁を利用できる。
<第一の実施の形態>
第一の実施の形態の緩衝器は、図1に示すように、前述した緩衝器の基本構成に加えて、アウターチューブ6に設けたガイド部6c内に嵌合する環状のカラー13を備えている。カラー13は、図1および図2に示すように、ガイド部6c内に嵌合する環状の嵌合部13aと、嵌合部13aからインナーチューブ5側へ伸びてリザーバR内に配置されて先端がインナーチューブ5の外周に当接する環状の隔壁部13bと、隔壁部13bのリザーバR内の作動油の油面(液面)Sとは反対側に設けられた切欠13cとを備えて構成されている。
カラー13は、弾性を備えた合成樹脂、ゴム或いは金属を材料として構成される。そして、嵌合部13aは、一箇所に割が設けられており、その外径は、ガイド部6cの内径よりも大径とされている。よって、嵌合部13aを割を利用して外方から押し縮めて縮径させてガイド部6c内に挿入し外力を開放すると、嵌合部13aは、元の外径に戻ろうとする復元力を発揮し、ガイド部6cの内周に押しつけられる。このように、嵌合部13aは、ガイド部6cによって緊迫され、これにより、カラー13がアウターチューブ6に固定される。
隔壁部13bは、図2に示すように、先端が円筒をインナーチューブ5の外周で切り取った形状とされており、インナーチューブ5の外周に当てると環状の先端面の全体がインナーチューブ5の外周に当接するようになっている。このように、隔壁部13bの先端がインナーチューブ5に当接すると、カラー13がインナーチューブ5によって回り止めされる。
また、隔壁部13bに設けた切欠13cによって、カラー13内は、リザーバRに連通される。切欠13cは、図1に示すように、カラー13の図1中下端に設けられており、リザーバRに貯留される作動油の油面Sとは反対側に設けられている。カラー13の内径は、つまり、嵌合部13aおよび隔壁部13bの内径は、スリーブ5aより大径とされている。また、カラー13は、バルブ組立体11の大径部11bの図1中左端に当接するよう設定される場合であっても、大径部11bの図1中左端に開口する減衰通路11cを閉塞しないように配慮される。よって、カラー13内は、バルブ組立体11の大径部11bの図1中左端に開口する減衰通路11cに通じている。前述したところから、カラー13は、切欠13cを介して減衰弁VとリザーバRとの連通を許容している。
このように構成された第一の実施の形態の緩衝器にあっては、緩衝器の収縮によってシリンダ1内から排出通路4へ作動油が押し出されると、図1に示すように、減衰弁V、カラー13内、切欠13cを通過してリザーバRへ流入する。このように減衰弁Vを通過して噴流となった作動油は、油面Sとは反対の下方へ向けて設けられた切欠13cを通過してリザーバRへ流れ込む。噴流は、リザーバRの油面Sとは反対方向へ向かうので、カラー13の外周へ回り込んで上昇しても油面Sへ到達するまでに十分減速される。そのため、減衰弁Vを通過した作動油は、油面Sを乱して気体と撹拌されるような現象を引き起こさないので、作動油内への気体の混入を防止できる。このように、第一の実施の形態の緩衝器によれば、作動油内への気体の混入を阻止できるので、緩衝器の減衰波形の乱れを解消できる。また、作動油内への気体の混入を防止するのに、リザーバR内の油面Sを減衰弁Vから遠ざけるべく、リザーバR内の作動油量を増やす必要もないので、緩衝器の全長の長尺化も要しない。したがって、第一の実施の形態の緩衝器によれば、全長の長尺化を要せずに減衰波形の乱れを解消できる。
さらに、第一の実施の形態の緩衝器にあっては、カラー13がガイド部6cに嵌合されるので、カラー13をインナーチューブ5およびアウターチューブ6の双方に対してしかるべき位置に位置決めできる。
また、第一の実施の形態の緩衝器にあっては、カラー13がアウターチューブ6のガイド部6cに緊迫されて固定されるので、カラー13の切欠13cを油面Sと反対側に位置決めしつつ強固に固定できる。また、カラー13の固定に際して、他に固定する部品もいらないのでコスト面でも有利である。
さらに、カラー13の先端面の全体がインナーチューブ5の外周に当接するため、カラー13がインナーチューブ5により回り止めされるとともに、切欠13c以外から噴流がリザーバRへ流出せず、気体巻き込み防止効果を高められる。
なお、嵌合部13aは、弾性に富んでおり縮径させやすい場合、割を廃止した閉じた環状としてもよく、カラー13をガイド部6cへ圧入によって固定してもよい。カラー13を圧入してもカラー13はガイド部6cによって外方から緊迫されるため、このように固定してもよい。また、嵌合部13aと隔壁部13bは、異なる材料で形成されていてもよい。
なお、図3に示す第一の実施の形態の一変形例の緩衝器のように、カラー13の隔壁部13bの切欠13c側の下半分の両端を互いに開いてU形状とするようにしてもよい。この場合、カラー13における隔壁部13bの両端がリザーバR内で通路を形成する。そのため、減衰弁Vを通過してリザーバRへ流入する作動油の流れが隔壁部13bの両端によって形成される通路によって整流される。よって、作動油は、油面Sとは反対側へ向かってリザーバRに流入するので、より一層、作動油内への気体の混入を防止できる。なお、この場合、隔壁部13bの両端を外側から押して環状に変形させてからガイド部6c内に挿入すれば、カラー13をガイド部6cに固定できる。なお、予め、アウターチューブ6の内周側からカラー13を装着しておいてから、緩衝器を組み立ててもよい。
<第二の実施の形態>
第二の実施の形態の緩衝器は、図4に示すように、前述した緩衝器の基本構成に加えて、アウターチューブ6に設けたガイド部6c内に嵌合する環状のカラー14を備えている。カラー14は、図4および図5に示すように、ガイド部6c内に嵌合する環状の嵌合部14aと、嵌合部14aからインナーチューブ5側へ伸びてリザーバR内に配置されて先端がインナーチューブ5の外周に当接する環状の隔壁部14bと、隔壁部14bのリザーバR内の作動油の油面(液面)Sとは反対側に設けられた切欠14cとを備えて構成されている。
カラー14は、合成樹脂、ゴム或いは金属を材料として構成される。そして、嵌合部14aは、環状であって、その外径は、ガイド部6c内に嵌合可能な径とされている。よって、嵌合部14aをガイド部6c内に挿入できるようになっている。
隔壁部14bは、図5に示すように、先端が円筒をインナーチューブ5の外周で切り取った形状とされており、インナーチューブ5の外周に当てると環状の先端面の全体がインナーチューブ5の外周に当接するようになっている。このように、隔壁部14bの先端がインナーチューブ5に当接すると、カラー14がインナーチューブ5によって回り止めされる。この第二の実施の形態の緩衝器の場合、カラー14の隔壁部14bの外径を嵌合部14aの外径よりも大径にしてあり、外周に段部14dが形成されている。
また、隔壁部14bに設けた切欠14cによって、カラー14内は、リザーバRに連通される。切欠14cは、図4に示すように、カラー14の図4中下端に設けられており、リザーバRに貯留される作動油の油面Sとは反対側に設けられている。カラー14の内径は、つまり、嵌合部14aおよび隔壁部14bの内径は、スリーブ5aより大径とされている。また、カラー14は、バルブ組立体11の大径部11bの図4中左端に当接するよう設定される場合であっても、大径部11bの図4中左端に開口する減衰通路11cを閉塞しないように配慮される。よって、カラー14内は、バルブ組立体11の大径部11bの図4中左端に開口する減衰通路11cに通じている。前述したところから、カラー14は、切欠14cを介して減衰弁VとリザーバRとの連通を許容している。
そして、カラー14は、隔壁部14bの先端がインナーチューブ5の外周に当接され、外周に形成される段部14dがアウターチューブ6の内周に当接され、インナーチューブ5とアウターチューブ6とで挟持され、両者に固定されている。詳細には、カラー14は、隔壁部14bがインナーチューブ5とアウターチューブ6とで挟まれており、隔壁部14bの先端がインナーチューブ5に当接するので回り止めされた状態で固定されている。
このように構成された第二の実施の形態の緩衝器にあっても、緩衝器の収縮によってシリンダ1内から排出通路4へ作動油が押し出されると、図4に示すように、減衰弁V、カラー14内、切欠14cを通過してリザーバRへ流入する。このように減衰弁Vを通過して噴流となった作動油は、油面Sとは反対の下方へ向けて設けられた切欠14cを通過してリザーバRへ流れ込む。噴流は、リザーバRの油面Sとは反対方向へ向かうので、カラー14の外周へ回り込んで上昇しても油面Sへ到達するまでに十分減速される。そのため、減衰弁Vを通過した作動油は、油面Sを乱して気体と撹拌されるような現象を引き起こさないので、作動油内への気体の混入を防止できる。このように、第二の実施の形態の緩衝器によれば、作動油内への気体の混入を阻止できるので、緩衝器の減衰波形の乱れを解消できる。また、作動油内への気体の混入を防止するのに、リザーバR内の油面Sを減衰弁Vから遠ざけるべく、リザーバR内の作動油量を増やす必要もないので、緩衝器の全長の長尺化も要しない。したがって、第二の実施の形態の緩衝器にあっても、全長の長尺化を要せずに減衰波形の乱れを解消できる。
さらに、第二の実施の形態の緩衝器にあっても、カラー14がガイド部6cに嵌合されるので、カラー14をインナーチューブ5およびアウターチューブ6の双方に対してしかるべき位置に位置決めできる。
また、第二の実施の形態の緩衝器にあっては、外周に段部14dを備え、先端がインナーチューブ5の外周に当接し、段部14dがアウターチューブ6の内周に当接し、インナーチューブ5とアウターチューブ6とで挟持されて固定されるため、カラー14を容易にインナーチューブ5およびアウターチューブ6に固定でき、カラー14の固定に際して、他に固定する部品もいらないのでコスト面でも有利である。
さらに、カラー14の先端面の全体がインナーチューブ5の外周に当接するため、カラー14がインナーチューブ5により回り止めされるとともに、切欠14c以外から噴流がリザーバRへ流出せず、気体巻き込み防止効果を高められる。
なお、嵌合部14aの外径をガイド部6cの内径よりも大径にして、第一の実施の形態と同様に、ガイド部6cによって緊迫されるようにしてもよい。その場合には、嵌合部14aに割を設けて縮径させやすくすると組付が簡単となる。また、嵌合部14aと隔壁部14bは、異なる材料で形成されていてもよい。
なお、図6に示す第二の実施の形態の一変形例の緩衝器のように、カラー14の隔壁部14bの両端から下方へ伸びて互いに並行に配置されてインナーチューブ5とアウターチューブ6の双方に当接する長尺平板状の流路形成部材15,15を一体に設けるようにしてもよい。流路形成部材15,15は、リザーバR内に一端がカラー14の切欠14cに通じ他端がリザーバRの下方に開口する流路Fを形成している。そのため、減衰弁Vを通過してリザーバRへ流入する作動油の流れが流路形成部材15,15によって形成される流路Fよって整流される。よって、作動油は、油面Sとは反対側へ向かってリザーバRの最下方へ導かれるため、より一層、作動油内への気体の混入を防止できる。
<第三の実施の形態>
第三の実施の形態の緩衝器は、図7に示すように、前述した緩衝器の基本構成に加えて、アウターチューブ6に設けたガイド部6c内に嵌合する環状のカラー16を備えている。カラー16は、図7および図8に示すように、ガイド部6c内に嵌合する環状の嵌合部16aと、嵌合部16aからインナーチューブ5側へ伸びてリザーバR内に配置されて先端がインナーチューブ5の外周に当接する環状の隔壁部16bと、隔壁部16bのリザーバR内の作動油の油面(液面)Sとは反対側に設けられた切欠16cと、嵌合部16aに設けたばね部16dを備えて構成されている。
カラー16は、合成樹脂、ゴム或いは金属を材料として構成される。そして、嵌合部16aは、環状であって、その外径は、ガイド部6c内に嵌合可能な径とされている。よって、嵌合部16aをガイド部6c内に挿入できるようになっている。
また、嵌合部16aには、ばね部16dが設けられている。このばね部16dは、蛇腹構造となっており、軸方向の荷重を受けると縮むようになっている。ばね部16dの構造は、蛇腹以外にも溝を設けて荷重を受けると縮むようにして構成されてもよい。
隔壁部16bは、図8に示すように、先端が円筒をインナーチューブ5の外周で切り取った形状とされており、インナーチューブ5の外周に当てると環状の先端面の全体がインナーチューブ5の外周に当接するようになっている。このように、隔壁部16bの先端がインナーチューブ5に当接すると、カラー16がインナーチューブ5によって回り止めされる。この第三の実施の形態の緩衝器の場合、カラー16の隔壁部16bと嵌合部16aの外径は、同一に設定されているが、隔壁部16bの外径を嵌合部16aの外径よりも小径にしてもよい。
また、隔壁部16bに設けた切欠16cによって、カラー16内は、リザーバRに連通される。切欠16cは、図7に示すように、カラー16の図7中下端に設けられており、リザーバRに貯留される作動油の油面Sとは反対側に設けられている。カラー16の内径は、つまり、嵌合部16aおよび隔壁部16bの内径は、スリーブ5aより大径とされている。
そして、カラー16は、隔壁部16bの先端がインナーチューブ5の外周に当接され、嵌合部16aの図7中右端がガイド部6cの内周に装着される環状の固定部材17に当接され、インナーチューブ5と固定部材17で挟持されてアウターチューブ6に固定される。固定部材17でカラー16をインナーチューブ5に押し付けると、ばね部16dが軸方向に圧縮させて隔壁部16bをインナーチューブ5に向けて押し付け、隔壁部16bの先端面をインナーチューブ5の外周に密着させるようになっている。
また、固定部材17は、この場合、C型環状のスナップリングとされており、アウターチューブ6のガイド部6cの内周に設けた溝6dに嵌合されて装着されている。なお、固定部材17は、ガイド部6cの内周に螺着されて装着されてもよい。そして、固定部材17は、バルブ組立体11の大径部11bの図7中左端に当接するよう設定される場合であっても、大径部11bの図7中左端に開口する減衰通路11cを閉塞しないように配慮される。
よって、カラー16内は、バルブ組立体11の大径部11bの図7中左端に開口する減衰通路11cに通じている。前述したところから、カラー16は、切欠16cを介して減衰弁VとリザーバRとの連通を許容している。
なお、この場合、ガイド部6cに装着される固定部材17でカラー16を固定しているが、バルブ組立体11の大径部11bをカラー16の端部に当接させ、インナーチューブ5とバルブ組立体11とでカラー16を挟持して固定してもよい。その場合、バルブ組立体11が固定部材として機能する。
このように構成された第三の実施の形態の緩衝器にあっても、緩衝器の収縮によってシリンダ1内から排出通路4へ作動油が押し出されると、図7に示すように、減衰弁V、カラー16内、切欠16cを通過してリザーバRへ流入する。このように減衰弁Vを通過して噴流となった作動油は、油面Sとは反対の下方へ向けて設けられた切欠16cを通過してリザーバRへ流れ込む。噴流は、リザーバRの油面Sとは反対方向へ向かうので、カラー16の外周へ回り込んで上昇しても油面Sへ到達するまでに十分減速される。そのため、減衰弁Vを通過した作動油は、油面Sを乱して気体と撹拌されるような現象を引き起こさないので、作動油内への気体の混入を防止できる。このように、第三の実施の形態の緩衝器によれば、作動油内への気体の混入を阻止できるので、緩衝器の減衰波形の乱れを解消できる。また、作動油内への気体の混入を防止するのに、リザーバR内の油面Sを減衰弁Vから遠ざけるべく、リザーバR内の作動油量を増やす必要もないので、緩衝器の全長の長尺化も要しない。したがって、第三の実施の形態の緩衝器にあっても、全長の長尺化を要せずに減衰波形の乱れを解消できる。
さらに、第三の実施の形態の緩衝器にあっても、カラー16がガイド部6cに嵌合されるので、カラー16をインナーチューブ5およびアウターチューブ6の双方に対してしかるべき位置に位置決めできる。
また、第三の実施の形態の緩衝器にあっては、カラー16が固定部材17とインナーチューブ5とで挟持されて固定されるので、カラー16を容易にインナーチューブ5に固定できる。なお、固定部材をバルブ組立体11とする場合、カラー16を容易にインナーチューブ5およびアウターチューブ6に固定でき、カラー16の固定に際して、他に固定する部品もいらないのでコスト面でも有利である。
さらに、カラー16の先端面の全体がインナーチューブ5の外周に当接するため、カラー16がインナーチューブ5により回り止めされるとともに、切欠16c以外から噴流がリザーバRへ流出せず、気体巻き込み防止効果を高められる。また、カラー16がばね部16dを備えている場合、緩衝器の各部材の寸法公差などがあっても、ばね部16dが縮むことで隔壁部16bの先端面がインナーチューブ5の外周に倣って当接するため、隔壁部16bの先端面がインナーチューブ5へ密着する。よって、隔壁部16bとインナーチューブ5の間に隙間が生じず、噴流が漏れることなくリザーバRの下方へ向かって流れ、気体巻き込み防止効果がより一層高められる。なお、カラー16を固定部材17とインナーチューブ5とで挟持するだけで済む場合、ばね部16dを省略できる。また、嵌合部16aにばね部16dを設けるのに代えて、図9に示すように、嵌合部16aの端部に小突起16eを設けて、小突起16eを固定部材17に当接させるようにしてもよい。この場合、小突起16eが圧縮変形して、隔壁部16bをインナーチューブ5へ押し付けるので、ばね部16dを設けた場合と同様の作用効果が得られる。なお、嵌合部16aと隔壁部16bは、異なる材料で形成されていてもよい。
なお、図10に示す第三の実施の形態の他の変形例の緩衝器のように、カラー16の隔壁部16bの両端から下方へ伸びて互いに並行に配置されてインナーチューブ5とアウターチューブ6の双方に当接する長尺平板状の流路形成部材18,18を一体に設けるようにしてもよい。流路形成部材18,18は、リザーバR内に一端がカラー16の切欠16cに通じ他端がリザーバRの下方に開口する流路Fを形成している。そのため、減衰弁Vを通過してリザーバRへ流入する作動油の流れが流路形成部材18,18によって形成される流路Fよって整流される。よって、作動油は、油面Sとは反対側へ向かってリザーバRの最下方へ導かれるため、より一層、作動油内への気体の混入を防止できる。
<第四の実施の形態>
第四の実施の形態の緩衝器は、図11に示すように、前述した第一の実施の形態の緩衝器の構成に加えて、カラー13の外周に装着される流路形成部材20を設けている。流路形成部材20は、図11および図12に示すように、カラー13の外周に嵌合するC型の嵌合環20aと、嵌合環20aの両端からそれぞれ伸びて間に流路Fを形成する一対の流路形成壁20b,20bと、各流路形成壁20b,20bの先端に設けられてインナーチューブ5とアウターチューブ6に当接して各流路形成壁20b,20bの離間を防止する支持片20c,20dとを備えて構成されている。
嵌合環20aは、一箇所が開いた開環構造のC型形状とされていて、内径がカラー13の外周に嵌合可能な径とされている。流路形成壁20b,20bは、嵌合環20aの両端からそれぞれ平行にリザーバRの下方へ伸びていて、両者の間に流路Fが形成されている。そして、流路形成壁20b,20bが形成する流路Fの出口は、リザーバR内の作動油の油面Sとは反対方向である下方へ向けてあり、リザーバRの最下方に位置決められている。そして、嵌合環20aをカラー13の外周に嵌合させると、流路形成壁20b,20bで形成される流路Fの入口である一端が切欠13cに連通され、出口である他端がリザーバRの最下方に連通される。また、嵌合環20aおよび流路形成壁20b,20bは、軸方向視で円弧形状とされていて、インナーチューブ5の外周およびアウターチューブ6の内周に隙間なく当接するようになっている。
また、流路形成壁20b,20bの図12中下端には、それぞれ、インナーチューブ5に当接する支持片20cと、アウターチューブ6に当接する支持片20dとが設けられている。支持片20cは、流路形成壁20bの図12中下端となる先端のインナーチューブ5側から周方向へ突出して設けられておりインナーチューブ5の外周に沿って当接するよう円弧状とされている。支持片20dは、流路形成壁20bの図12中下端となる先端のアウターチューブ6側から周方向へ突出して設けられておりアウターチューブ6の内周に沿って当接するよう円弧状とされている。
カラー13に流路形成部材20を装着すると、支持片20cがインナーチューブ5の外周に当接し、支持片20dがアウターチューブ6の内周に当接して、流路形成壁20b,20bを支持してこれらの離間を防止する。よって、流路F内に流れ込んだ作動油の圧力によって流路形成壁20b,20bを離間させる力が働いても、これら支持片20c,20dによって離間を防止できる。なお、支持片20c,20dは、流路形成壁20b,20bの先端を折り曲げ、この折り曲げた先端の内周をインナーチューブ5に当接する支持片とし、先端の外周をアウターチューブ6に当接する支持片としてもよい。
また、流路形成壁20b,20bの離間を防止するには、図13に示すように、支持片20c,20dを設ける代わりに、流路Fを塞がずに流路形成壁20b,20b同士を連結する連結部20eを設けるようにしてもよい。この連結部20eは、円弧帯状とされていて流路形成壁20b,20bの先端を接続して、両者の離間を防止している。なお、連結部20eは、図13中上方から見る軸方向視で円弧状とされており、インナーチューブ5とアウターチューブ6に接触していても構わないが、その厚みは、流路形成壁20b,20bの幅よりも短いので、流路Fを閉塞しない。なお、支持片20c,20dおよび連結部20eの流路形成壁20b,20bへの設置位置は、流路形成壁20b,20bの先端に設けるのが好ましいが、任意の位置に設けてもよい。また、支持片20c,20dおよび連結部20eの設置についても任意であり、これらを廃止してもよい。
このように構成された第四の実施の形態の緩衝器にあっては、流路形成部材20を設けている。そのため、減衰弁Vを通過してリザーバRへ流入する作動油の流れが流路形成部材20によって形成される流路Fよって整流される。よって、作動油は、油面Sとは反対側へ向かってリザーバRの最下方へ導かれるため、カラー13のみを設ける場合に比較して、より一層、作動油内への気体の混入を防止できる。
また、流路形成壁20b,20bに支持片20c,20d或いは連結部20eを設ける場合、流路形成壁20b,20bの離間が防止されるので、噴流を確実にリザーバRの最下方へ導けて、作動油内への気体混入防止効果が高まる。
なお、流路形成部材20は、第二の実施の形態の緩衝器のカラー14および第三の実施の形態の緩衝器のカラー16に装着してもよく、前述と同様の効果が得られる。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
1・・・シリンダ、2・・・ピストン、3・・・ピストンロッド、4・・・排出通路、5・・・インナーチューブ、6・・・アウターチューブ、6c・・・ガイド部、7・・・吸込通路、8・・・整流通路、11・・・バルブ組立体、13,14,16・・・カラー、13c,14c,16c・・・切欠、14d・・・段部、15,18,20・・・流路形成部材、17・・・固定部材、20a・・・嵌合環、20b・・・流路形成壁、20c,20d・・・支持片、20e・・・連結部、F・・・流路、R・・・リザーバ、R1・・・ロッド側室、R2・・・ピストン側室、S・・・油面(液面)、V・・・減衰弁

Claims (8)

  1. 側部に開口を有するインナーチューブと、
    前記インナーチューブの外方を覆って前記インナーチューブとの間に環状のリザーバを形成するとともに側部に設けられて前記開口に対向して前記リザーバ内に通じる筒状のガイド部を有するアウターチューブと、
    前記インナーチューブ内から前記リザーバへ向かう液体の流れに抵抗を与える減衰弁を有して、前記インナーチューブの開口に嵌合するとともに前記ガイド部内に挿入されるバルブ組立体と
    前記リザーバと前記減衰弁との連通を許容するとともに前記リザーバ内の液体の液面とは反対側に向く切欠を有して、前記ガイド部内に嵌合される環状のカラーとを備えた
    ことを特徴とする緩衝器。
  2. 前記カラーは、前記ガイド部に緊迫されて固定される
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記カラーは、外周に段部を備え、先端が前記インナーチューブの外周に当接し、前記段部が前記アウターチューブの内周に当接し、前記インナーチューブと前記アウターチューブとで挟持されて固定される
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  4. 前記カラーは、前記インナーチューブと前記ガイド部に装着される固定部材とで挟持されて固定される
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  5. 前記カラーに一体に設けられるかまたは装着されて流路を形成する流路形成部材を備え、
    前記流路の入口を前記切欠に連通し、前記流路の出口を前記リザーバ内の液体の液面とは反対方向へ向けた
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の緩衝器。
  6. 前記流路形成部材は、前記カラーの外周に嵌合するC型の嵌合環と、前記嵌合環の両端からそれぞれ伸びて間に前記流路を形成する一対の流路形成壁と、各流路形成壁の先端に設けられて前記インナーチューブと前記アウターチューブに当接して前記各流路形成壁の離間を防止する支持片とを有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の緩衝器。
  7. 前記流路形成部材は、前記カラーの外周に嵌合するC型の嵌合環と、前記嵌合環の両端からそれぞれ伸びて間に前記流路を形成する一対の流路形成壁と、各流路形成壁同士を前記流路を塞がずに連結する連結部とを有する
    ことを特徴とする請求項5に記載の緩衝器。
  8. 前記インナーチューブの内方に設けられるシリンダと、
    前記シリンダ内に移動自在に挿入されるピストンロッドと、
    前記シリンダ内に移動自在に挿入されて前記ピストンロッドに連結されるとともに前記シリンダ内にロッド側室とピストン側室とを区画するピストンと、前記シリンダと前記インナーチューブとの間の環状隙間で形成されて前記ロッド側室に連通される排出通路と、
    前記リザーバから前記ピストン側室へ向かう液体の流れのみを許容する吸込通路と、
    前記ピストン側室から前記ロッド側室へ向かう液体の流れのみを許容する整流通路とを備えた
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の緩衝器。
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