JP2016204802A - 2枚重ね装着手袋 - Google Patents

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隆浩 島田
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太一 小川
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正裕 松井
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Abstract

【課題】 外側手袋装着時にスムーズでより快適な装着が可能であり、フィット性の最適な組合せの2枚重ね装着手袋として使用される外側手袋と内側手袋とから構成される2枚重ね装着手袋を提供することである。【解決手段】 本発明の2枚重ね装着手袋は、外側に着用される外側手袋と、前記外側手袋の下に着用される内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋であって、内側手袋の外側表面が、コーティングや特殊な処理なしに点接触形状を有しているおり、内側手袋の外側手袋に対する最大静止摩擦力が0.2N以下である。本実施形態の内側手袋の細かな点接触形状は、外側手袋の装着及び脱着時どちらもスムーズな作業が行える表面状態となっている。一方、外側手袋は、内側が内側手袋より平面状であることが望ましい。この内側手袋と外側手袋を組み合わせることによりスムーズな装着及び脱着性と装着時のフィット性及び作業性の両方を確保することが可能となる。【選択図】図3

Description

本発明は、2枚重ね装着手袋、特に、食品用途、医療用途向け作業に使用される2枚重ね装着手袋に関する。
従来、「食品工場現場の作業状況」に関しては、手袋を1枚装着し作業をしていた。比較的簡易作業を行う現場では、例えばお惣菜の取分け作業などにPE(ポリエチレン)製の手袋を使用している。その他の細かな作業は、比較的薄手のNBR(ニトリルブタジエンゴム)手袋が多く使用されている。衛生上の問題から、昨今、病原菌対策等の為に、上記の作業に使用される手袋を2枚重ね装着し、手袋交換時に手に触れることによる人の手からの感染を防ぐ対策が始まっている。
通常、手洗いをしてから現場に入室する。しかし、この手洗い作業は個人による差異もあって、洗浄不十分などの不良原因が頻度多く発生することがあり、この状況で、手袋を装着すると、双方の手袋装着時に手に付着している病原菌などが手袋外側に移行し、結果的に食材や取扱設備を汚染する危険性がある。ところが手袋を2枚重ねして装着するときには、まず、手洗いによる清浄な状態にて内側手袋を装着してから、その内側手袋の上に外側手袋を装着する。未使用の状態での手袋については病原菌の一般生菌、大腸菌とも基準以下であることが確認されている。作業時は、必要に応じて外側手袋のみを交換することで、仮に手洗いが十分ではない場合であってもその手を外側に露出せず、手袋の病原菌からの汚染を防ぐ意味がある。装着方法としては、現行使用しているニトリル(NBR)手袋を2枚重ねする装着方法が多い。
「医療現場の手袋」に関しては、医療現場、特に外科治療の現場では、作業環境から、医療用器具に対するグリップ性のよい、かつ手にフィットした天然ゴム(NR)等のゴム手袋が使用されている。また、医療従事者の安全性の観点より、2枚重ねにて作業することが推奨されている。ここでは、天然ゴムなどのゴム手袋を2枚重ね装着する作業は手袋同士が引掛り、非常に装着が困難な作業であった。昨今はこの問題点を解決するため内側手袋の外側表面に特殊なコーティングをして、手袋同士の引掛りを改良し、装着し易くする技術がある。
手袋製造後のオフライン処理でなくオンライン中に、ジメチコン組成量のエマルジョンを凝固製剤へ取り込むことによって、合成ラテックス又は天然ゴムの製品のグリップ特性を変化させること、また、手袋を2重装着する擦り性能を改善する技術が記載されている(特許文献1)。粒子を含んだポリイソプレンを手袋にコーティングすることで、装着時の快適さや手袋の密着性などがコーティングを施されていない製品に対して大幅に改善され、粒子が表面から突出する形態である技術が記載されている(特許文献2)。なお、1枚装着時において、手袋の内側にコーティングを施し、人の手に対する装着の容易さや長期の装着感などが改善されている手袋も知られている。一般的な手袋のコーティング技術として、手袋のコーティング剤中に粒子を入れ、その粒子が点接触形状を形成し、スムーズな装着が実施されている。
特表2007−532794号公報 EP2121200B1公報
2枚重ね装着では、装着がしづらい、感触が鈍くなる、外側手袋を外す時に内側手袋が脱げてしまう、など様々な問題点がある。前記の通り、従来から手袋表面にコーティングを施す技術が知られ、2枚重ね手袋の装着しづらい問題に関して、装着を容易にする効果があるが、コーティングを実施しない通常手袋に対して、製造時間の増加やコストUPなど、現行の手袋より製造に負荷がかかる。このように、現状では2枚重ね装着手袋として組み合せて使用されている外側手袋と内側手袋は、最適な組み合わせが見出されていない状況である。
従来技術によれば、コーティング剤の中に粒子状の粒を入れ、その粒子が点接触をし、スムーズな装着が実施されているが、粒子がコーティング基材から剥離し、装着性が低下することがある。また、ガラス溶融温度の異なる成分を含むコーティング剤を塗布し、ある温度で処理することで、溶融温度の高い成分が突起状として残り、手袋内面と点接触し、スムーズな装着が実現可能であるものの、表面に均一な凹凸形状を形成することは困難である。本発明の2枚重ね装着手袋においては、特殊なコーティングや表面加工などの処理をすることなく、内側手袋の表面に、凹凸(エンボス)形状を形成した手袋を内側手袋として構成することにより、摩擦抵抗が少なく、装着が容易になる。
そこで、上記の課題を解決するため、本発明の目的は、特殊なコーティングや表面加工などの処理をすることなく、外側手袋装着時にスムーズでより快適な装着が可能であり、フィット性の最適な組合せの2枚重ね装着手袋として使用される外側手袋と内側手袋とから構成される2枚重ね装着手袋を提供することである。
本発明の一側面としては、外側に着用される外側手袋と、前記外側手袋の下に着用される内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋であって、内側手袋の表面が、コーティングや特殊な処理なしに点接触形状を有している2枚重ね装着手袋である。内側手袋の表面に、凹凸(エンボス)形状を形成した手袋を内側手袋として構成することにより、凸部あるいは凹部が接触点として作用し、手袋同士の面接触に比較して、摩擦抵抗が少なく、装着が容易になる。好適には、内側手袋と外側手袋の最大静止摩擦力が0.2N以下の手袋である。
本発明の他の側面としては、外側に着用される外側手袋と、前記外側手袋の下に着用される内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋であって、外側手袋と内側手袋は異種素材であり、さらに外側手袋は全領域がほぼ均等に伸縮する素材であって、内側手袋は荷重がかかった領域が集中的に伸展する素材である手袋である。その装着形態は、内側手袋が装着後に手袋袖口付近が絞まり、外側手袋より袖口付近が長くなる。外側手袋装着時に内側手袋との抵抗が発生するが、本実施例のNBR製外側手袋は、全領域がほぼ均等に伸縮し、本実施例のゴム入りPE製内側手袋は、集中的に伸展するため、従来のNBR製手袋の2枚重ね及び天然ゴム製手袋の2枚重ねと比較しても、ほぼ同等のフィット性等に優れた装着性能を得る事ができる。
上記の構成において、外側手袋は全領域がほぼ均等に伸縮する素材であって、内側手袋は荷重がかかった領域が集中的に伸展する素材であることにより、外側手袋は伸展して装着されて、手の形状に合った形態でフィットする手袋であり、内側手袋は、装着時に手の指および手の平付近は、手の形状にそった状態になる一方、袖口付近は、収縮性がないので、伸展して長くなった状態の形状となるため、2枚重ね手袋としてスムーズにより快適に装着することができる。
外側に着用される外側手袋と、前記外側手袋の下に着用される内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋であって、内側手袋の表面が、コーティングや特殊な処理なしに点接触形状を有している2枚重ね装着手袋は、この構成により、外側手袋装着時は、スムーズにより快適に装着することができる。本実施形態の内側手袋は、点接触形状を有していることにより、外側手袋装着時の抵抗を低減し、スムーズに装着することができる。
外側手袋装着時に内側手袋との摩擦により抵抗が発生するが、コーティングを施したゴム製手袋にて得られる摩擦性能と同程度の最大摩擦力0.2N以下を得る事ができる。ただし、コーティングのように製造時間の増加やコストアップすることなく実施できる。
内側手袋と外側手袋の最大静止摩擦力が0.2N以下の手袋は、スムーズな装着及び脱着作業が実施できる。本実施例の内側手袋の細かな点接触形状は、外側手袋の装着及び脱着時どちらもスムーズな作業が行える表面状態となっている。一方で、本実施例の外側手袋は、内側が内側手袋より平面状であることが望ましい。この内側手袋と外側手袋を組み合わせることによりスムーズな装着及び脱着性と装着時のフィット性及び作業性の両方を確保することが可能となる。
外側に着用される外側手袋と、前記外側手袋の下に着用される内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋であって、外側手袋と内側手袋は異種素材であり、さらに全領域がほぼ均等に伸縮する素材からなる外側手袋と、荷重がかかった領域が集中的に伸展する素材からなる内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋は、本実施例の内側手袋が装着時に手の指および掌付近は、手の形状にそった状態になる一方、袖口付近は、収縮性がないので、伸展して長くなったままの状態の形状となり、本実施例の外側手袋が手の形状とほぼ同じサイズに伸展することにより、手袋を装着しているときの違和感がなくフィット性がよく、2枚重ね手袋としてスムーズにより快適に装着することができる。
さらに、内側手袋の装着形態が、装着後に袖口付近が絞まり、外側手袋より袖口付近が長くなる。これらの構成により外側手袋だけを脱着し易く、内側手袋と外側手袋の装着時の抵抗が低いため、外側手袋の脱着時に、内側手袋が外側手袋とともに脱着されることはない。
内側手袋は、外側形態が点接触形状を有し、面粗さにおける算術平均粗さSpaが3μm以上、かつ、最大高さSRmaxが30μm以上である手袋である2枚重ね装着手袋について、点接触における摩擦抵抗値の低減には、算術平均粗さおよび最大高さ(基準高さの最大値)の両方の因子が一定の数値範囲内にあることがスムーズな装着には重要である。
2枚重ね装着手袋の内側手袋は、ゴム成分を含んだポリエチレン製であり、均一なエンボスがそのまま表面には転写されず、上記の範囲の面粗さ、及び、破断時応力が30MPa以上、最低伸び率600%を有し、100%モジュラスが10MPa以下である手袋であって、手袋が破れるまでの性能を示す破断時応力と伸び率が、外側手袋に要求される特性値以上であるため、外側手袋が破れたときにも、内側手袋が破れ、人の手が外部に露出することを防ぐことができる。内側手袋は、グリップ性を求められることがなく、薄手で引き裂き性や突き刺し性が良いものが求められ、これらの特性を備えた手袋としてゴム入りPE手袋が好ましい。
2枚重ね装着手袋の外側手袋は、好ましくは、NBR製であり、厚さが0.075mm以下であり、破断時応力14MPa以上、伸び率400%以上を有する。外側手袋は、グリップ性の良好な材質であるNBR製であり、伸び率400%以上であるため、フィット性も良く、厚さが0.075mm以下であるため、感覚が鈍くなることもなく、使用感に優れている。外側手袋と内側手袋はなるべく薄手が望ましいが、外側手袋で必要とされるグリップ性を備えた手袋としてはNBR製手袋が好ましい。NBR手袋で引き裂き性や突き刺し性を高める一つの手法として厚さを増すことにより特性が向上する。
上記の構成を有する2枚重ね装着手袋は、食品工場用途に適しており、外側手袋及び内側手袋ともに食品衛生法による合格品であることが望ましい。
本発明の一側面としては、外側に着用される外側手袋と、前記外側手袋の下に着用される内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋であって、内側手袋の外側表面が、コーティングや特殊な処理なしに点接触形状を有していることを特徴とする2枚重ね装着手袋である。さらに、内側手袋と外側手袋の最大静止摩擦力が0.2N以下であることが好ましい。この点接触形状を有していることにより、外側手袋装着時はよりスムーズにより快適に装着することができる。
本発明の2枚重ね装着手袋の装着時の状態を示す外観図である。 最大静止摩擦力試験の装置概要を示す概略図である。 図3(a)〜(f)は、各種手袋の表面状態を走査型電子顕微鏡(SEM)による観察結果を示す写真である。 NBR手袋、ゴム入りPE手袋、PE手袋の引張試験時の応力−伸び率曲線を示す図である。 各種NBR手袋の引張試験時の応力−伸び率曲線、荷重−伸び率曲線を示す図である。 各種ゴム入りPE手袋、PE手袋の引張試験時の応力−伸び率曲線、荷重−伸び率曲線を示す図である。
本発明の2枚重ね装着手袋を構成する外側手袋と内側手袋の両方に共通して必要な特性には、容易な装着性、最適なフィット性、薄手で手の感触がよく簡単に破れることがない適度な強度が求められる。外側手袋に必要とされる特性には、物をもつなど作業環境に合ったグリップ性、高い耐久強度(引き裂き、突き刺し性)、が求められる。内側手袋に必要とされる特性には、外側手袋のスムーズな装着及び脱着性、外側手袋と同等以上の耐久強度(引き裂き、突き刺し性)、が求められる。
本発明の一つの実施形態としては、外側に着用される外側手袋と、前記外側手袋の下に着用される内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋であって、内側手袋の表面が、コーティングや特殊な処理なしに点接触形状を有している2枚重ね装着手袋であり、好適には、内側手袋と外側手袋の最大静止摩擦力が0.2N以下の手袋である。本実施形態の内側手袋は、点接触形状を有していることにより、外側手袋装着時の抵抗を低減し、スムーズに装着することができる。
また、ポリエチレンの樹脂製フィルムを用いた手袋を内側手袋に用いることで、特殊コーティングを施したゴム製手袋の表面に相当する点接触形状を有する内側手袋は、コーティングや特殊な処理なしに点接触形状を持つ樹脂製フィルムから得ることができる。一例として、ポリエチレンの樹脂製フィルムは、主にインフレーション成形機やTダイ成形機などで製造される。このフィルム製造過程において、エンボス加工用ローラーをフィルム表面に接地するだけで、手間のかからない加工で最終的に点接触形状が表面または裏面に形成されたフィルムを作製することが可能である。
本実施形態では、外側手袋装着時に内側手袋との摩擦により抵抗が発生するが、コーティングを施したゴム製手袋にて得られる最大摩擦力0.2N以下を得る事ができる。ただし、コーティングのような製造時間の増加やコストアップはせずに実施される。
本発明の一つの実施形態としては、外側に着用される外側手袋と、前記外側手袋の下に着用される内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋であって、外側手袋と内側手袋は異種素材であり、さらに外側手袋は全領域がほぼ均等に伸縮する素材であって、内側手袋は荷重がかかった領域が集中的に伸展する素材である手袋である。
また、内側手袋は外側手袋より伸ばした状態にて装着され、内側手袋の装着形態が、装着後に手袋付近が絞まり、外側手袋より袖口付近が長くなる。手袋自体に求められる特性の一つにフィット性という評価項目がある。これは、自分の手の形状とほぼ同じサイズに伸展することにより、手袋を装着しているときの違和感がなくフィット性がよいこととなる。手袋の厚みとしては薄い方が手の感触が失われずにフィット性がよいと感じる。本実施例の内側手袋は、荷重をかけた部分が集中的に伸びる特性があり、このことにより、手首部分が絞まった形状にて装着ができる。本実施例の外側手袋は、1枚使用時では、基本的にNBRのような全体的にフィット性が良く、指先部分のフィット性は内側手袋を装着した状態で良好であり、手の感触が損なわれることがない。2枚重ね装着時には、外側手袋の手首部分までは、外側手袋より内側手袋が固定された状態であり、装着時に伸びた内側手袋の手首部分が外側手袋の袖口端部によって抑えられ、伸びた部分がめくれあがる等の不具合もない。
本発明の2枚重ね装着手袋の外側手袋の素材は、樹脂またはゴム製品であって、天然ゴム(NR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、イソプレンゴム(IR)、フッ素ゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム等が例示され、これらの単独又は必要に応じて2種以上組み合わせて使用できる。内側手袋の素材は、外側手袋から内側に有害物質が侵入した場合、内側の有害物質から作業者の手指を保護できるものが好ましく、上記の内側手袋の特性を有する素材として、耐薬品性の高いポリエチレン(PE)製であり、ゴム成分を含有するポリエチレン、あるいは基材PEと他のPE成分の共重合体またはブレンドであるポリエチレンなどが例示される。
2枚重ね装着手袋は、内側手袋の材質がゴム成分を含んだポリエチレンであり、さらに破断時応力が30MPa以上、最低伸び率600%を有し、100%モジュラスが10MPa以下である2枚重ね装着用の内側手袋である。さらに外側手袋の材質がNBRであり、厚さが0.075mm以下であり、破断時応力が14MPa以上、伸び率が500%以上を有する外側手袋と、前記内側手袋を有する2枚重ね装着手袋である。
内側手袋は外側手袋より伸ばした状態にて装着され、内側手袋の装着形態が、装着後に手袋付近が絞まり、外側手袋より袖口付近が長くなる。形状を簡単に示すと、スカートを履いたような形状となっている。また、内側手袋は基本的に脱がずに使用することを想定している。2枚重ね装着手袋の内側手袋は外側手袋より伸ばした状態にて装着が可能な手袋である。本実施例の内側手袋は、1枚使用時では、NBR手袋に比べ、フィット性が最適ではないが、指先部分のフィット性は良好であり、装着時に手首部分の形状に沿って段階的に拡幅されてルーズな装着となる。
外側手袋においては、伸縮性を有す素材となっており、人の手及び内側手袋の形状にそった形状になって装着することが可能となっている。ただし、袖口付近の長くなった箇所はもとの長さより長くなっており、その部分は外側手袋とは重ならない装着状態となる。また、袖口部付近に荷重をかけ装着していることにより、袖部付近が絞まった形状になっている。
これらの形状は、感染源である人の手をなるべく外に出さずに作業をすることである。また、内側手袋自体も衛生化を図るため複数回のアルコール洗浄を実施してもよい。内側手袋は、上記の装着時の形態を実現できるフィルム特性とともに高い耐薬品性を有するポリエチレン製手袋が好ましい。
この実施形態では、図1に示すように、内側手袋と外側手袋は手の指付近や掌付近は最適にフィットしており、作業性も好ましい状態となっている(図1(a)参照)。また、外側手袋を脱ぐ時は、内側手袋が外側手袋より長く袖口付近の絞まった形状により、一緒に脱げてしまうことはない。(図1(b)参照)。
この装着形態により、内側手袋は基本的に脱がずに装着を維持し、外側手袋を必要に応じ交換することが可能となっている。内側手袋を交換する場合は、その引張強度は人の手で破れる程度のものであり必要に応じて脱着することも可能である。外側手袋よりも内側手袋の方が、突き刺し性および引き裂き性がともに優れている2枚重ね装着手袋は、着装時または使用時に、外側手袋と内側手袋が共に破れる可能性が低く、人の手の露出を防ぐことができる。
本実施形態では、外側手袋装着時に内側手袋との摩擦により抵抗が発生するが、コーティングを施したゴム製手袋と同程度の最大摩擦力0.2N以下を得られる。本実施形態の一例では、NBR製外側手袋とPE製内側手袋の構成により、その最大摩擦力が0.19Nにて装着することができ、スムーズな装着及び脱ぎ作業が実施できる。例えば、図2に概略の試験装置を示す最大静止摩擦力を測定する試験方法により、NBR手袋の2枚重ね装着を実施すると、その最大摩擦力は0.29Nである。コーティングが施されていないNR手袋をNBR外側手袋の内側手袋にて装着すると、その最大摩擦力は0.41Nまで上がる。一方、特殊コーティングを施したNR手袋を使用するとその最大摩擦力は0.13Nまで下がる。本実施形態の一例では、NBR製外側手袋とPE製内側手袋の構成により、その最大摩擦力が0.19Nにて装着することができ、スムーズな装着及び脱ぎ作業が実施できる。
ここで、図3(a)〜(f)に各種手袋の表面状態を走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を実施した結果を示す。NBR手袋の表面は、微細な凹凸はあるが全体として平滑である(図3(a))。コーティングのないNR手袋は、NBR手袋に類似した表面である(図3(b))。コーティングで被覆されたNR手袋の表面は、コーティングに含有される粒子が手袋表面から不均一に突出している(図3(c))。本実施形態のゴム入りPE手袋の表面は、点接触形状は均一で細かい凹凸(エンボス)形状から構成される海島模様となっている(図3(d))。他社品のゴム入りPE手袋の表面は、均一なエンボス形状が形成されているが、凹凸の単位形状が本実施形態のゴム入りPE手袋より大きく、境界が画定されている(図3(e))。本実施形態のPE製内側手袋は、PE基材成分にゴム添加成分を含んでおり、均一なエンボス加工を実施するが、表面状態は、特にゴム成分の弾性によりエンボス加工時にエンボスローラーの表面模様が均一なエンボス形状に転写されず表面装飾される結果、不均一な海島模様となっている。一方、PE手袋では、凹凸の単位の間隔が広く、均一な点接触形状ではあるが、均一で細かい凹凸(エンボス)形状ではない(図3(f))。
さらに、最適な実施形態では、内側手袋の点接触形状は、面粗さにおける平均粗さSpaが3μm以上、かつ、最大高さSRmaxが30μm以上である。外側のNBR手袋の表面は、ほぼ平面に近い状態であり、代表的なその面粗さにおける平均粗さSpaは、2.2μmで、最大高さSRmaxは30.8μmであり、低いものでは、平均粗さSpa1.8μmで、最大高さSRmax24.8μmである。また、特殊コーティングを有する手袋の表面は、平均粗さSpa5.6μmで、最大高さSRmax65.2μmである。
本実施形態の内側のゴム入りPE手袋の評価結果としては、平均粗さSpa5.6μm、最大高さSRmax64.2μmであり、この製品を使用した結果、スムーズな装着が実施できている。なお、PE手袋の評価結果としては、平均粗さSpa13.0μm、最大高さSRmax93.7μmであった。
点接触における抵抗値低減においては、この平均粗さおよび最大高さの両方の因子が重要であり、この数値が平均粗さ3μm以上、であり、最大高さ30μm以上の両方の因子が合格していることが重要である。内側手袋は、点接触形状が、表面に不均一な海島構造となって配列されている2枚重ね装着手袋は、例えば、エンボス加工により、上記の面粗さを有する全体として均一なエンボス模様(凹凸部の集合体)から形成される海島模様により、粒子含有コーティングされた手術用手袋と類似した形状であって全体として均一な最適な点接触形状を有する。
上記の均一で細かい凹凸(エンボス)形状から構成される不均一な配列の海島模様は手術用手袋における粒子含有コーティングの表面の異なる形状であるが点接触形状を形成し、粒子含有コーティング手袋と同様の摩擦抵抗を示すものである。この不均一な配列の海島形状は、特殊コーティングによるものでなく、通常のエンボス(凹凸)加工範囲において得られるものである。例えばPE等の樹脂製フィルムの製造時に、フィルム表面に装飾を施したローラーを当接するだけの簡単なエンボス加工により最適な表面形状が実現されている。
手袋単体としては、NBRのような全領域がほぼ均一に伸縮する素材であると、装着時に伸ばすが、装着後にもとの長さまで戻り、手の形状に合った形態で装着することが可能でありフィット性がよい手袋であるといえる。
しかし、手袋単体としてはフィット性のよいNBR手袋であっても2枚重ねとなると、手の感触が鈍くなる程度の厚さになり、フィット性は最適といえず、むしろ、長時間の作業にはきつく、不向きな装着状態となっている。また、外側手袋のみを外そうとしても内側手袋が一緒にずれてしまい、場合によっては外れてしまうこともある。内側手袋は基本的には作業中に外さない仕様が求められ、この手袋の2枚重ねは最適とは言えない。
本実施形態では、内側手袋は荷重がかかった領域が集中的に伸展する素材となっている。また、上記の素材は伸展するが、収縮しない素材特性であることが好ましい。この素材特性により、装着時に内側手袋は、手の指および掌付近は、伸展し、手の形状にそった状態になり、袖口付近は伸展時に発生する延びの分だけ長くなり、収縮性がないことにより、長くなった状態のままの形状となる。
[引張特性]
さらに内側手袋は、破断時応力30MPa以上、最低伸び率600%を有し、さらに100%モジュラスが10MPa以下である。破断時応力と伸び率は、手袋が破れるまでの性能を示している。また、伸び率に関しては、多く使用されているNBR手袋での代表値である500%前後に対して、それ以上の性能が求められる。さらに、手袋装着時のつけやすさを示す一つの指標の1つに100%モジュラスがある。
外側手袋は、伸縮性を有する素材となっており、人の手及び内側手袋の形状にそった形状になって装着することが可能となっている。このとき、上記の素材の内側手袋は、袖口部付近の箇所はもとの長さより長くなっており、当該部分は外側手袋とは重ならない装着状態となる。また、袖口部付近に荷重をかけ装着していることにより、袖部付近が絞まった形状になる。
外側手袋として、厚さとしては、0.075mm以下が望ましい。0.075mm以上の厚さを有すると、装着時の感覚が鈍くなり、2枚重ね装着手袋として適当な厚さを有するものではない。例えば、外側手袋は、0.06〜0.07mmであれば、内側手袋は0.03〜0.04mm程度とし、合計厚さが約0.1mm以下となるので、1枚の手袋で多く使用されているNBR手袋の最大厚さ約0.1mmよりも感覚が悪くなることはない。
表1にNBR手袋、ゴム入りPE手袋、PE手袋を用いて、引張試験を行った結果を示す。
NBR手袋は、破断時応力33MPa、伸び率499%、100%モジュラス10.0MPaであった。ゴム入りPE手袋は、破断時応力33MPa、伸び率646%、100%モジュラス10.0MPaであった。PE手袋は、破断時応力30MPa、伸び率441%、100%モジュラス18.0MPaであった。
図4に、NBR手袋、ゴム入りPE手袋、PE手袋の引張試験時の応力−伸び率曲線を示す。各手袋の応力−伸び率曲線は、代表的な測定例である。
外側手袋に多く使用されている製品は最大破断時応力が平均で約27MPaと想定され、手袋としてはこれと同様かそれ以上の性能が求められる。よって、内側手袋の破断時応力は30MPa以上が望ましい。本実施形態では、外側手袋より伸ばして装着をすることが求められ、伸び率は、500%以上、より好ましくは600%以上の性能が望ましい。
100%モジュラスが高いと装着時に固く感じ、装着感が悪くなる。多く使用されているNBR手袋では5MPa以下程度となっている。ただし、実際の装着感は厚さにも起因するものもあり、2N以下程度とみなすことができる。本実施形態ではこれらの値と大きく異なると装着感が異なってしまうので、最大でも10MPa以下であり、実際の内側手袋としては2.5N以下が望ましい。
2枚重ね装着手袋は、これらの物性値と特性を有する2枚重ね装着手袋が最適になっている。表1を参照すると、2枚重ね装着手袋の外側手袋には、グリップ性能を期待できるNBR手袋が好適であり、厚さは0.075mm以下、破断時応力が14MPa以上、伸び率が400%以上を有している手袋が、より最適な2枚重ね手袋の外側手袋である。2枚重ね装着手袋での内側手袋には、最大静止摩擦力が0.2N以下であり、破断時応力30MPa以上、最低伸び率600%を有し、さらに100%モジュラスが10MPa以下である手袋が、より最適な2枚重ね手袋の内側手袋である。
本発明のさらなる側面としては、外側手袋よりも内側手袋の方が、突き刺し性および引き裂き性がともに優れていることが特徴である2枚重ね装着手袋である。
表2−1に、NBR製手袋、ゴム入りPE製手袋、PE製手袋を用いて、引き裂き試験を行った結果を示す。
表2−2に、NBR製手袋、ゴム入りPE製手袋、PE製手袋を用いて、突き刺し試験を行った結果を示す。
NBR手袋は、引き裂き荷重が41.1N/mm、突き刺し荷重が49.5N/mmであった。ゴム入りPE手袋は、引き裂き荷重が60.7N/mm、突き刺し荷重が104.9N/mmであった。PE手袋が、引き裂き荷重が110.8N/mm、突き刺し荷重が120N/mmであった。
この破れ性は引き裂き特性や突き刺し特性により確認することが可能であるが、外側手袋の破れ性と内側手袋の破れ性がほぼ同等であると、仮に外側手袋が破れる程度の衝撃がかかった場合に内側手袋も一緒に破れてしまう可能性があり、内側手袋が破れるという事象は、人の手が外に触れることになり問題となりうる。本実施形態では、外側手袋と内側手袋が共に破れる可能性は低く、人の手の露出を防ぐことができる。
[引き裂き性]
外側手袋の引き裂き性は、引き裂き荷重が20N/mm以上であり、内側手袋の引き裂き性は、引き裂き荷重が55N/mm以上であることが好ましい。
[突き刺し性]
外側手袋の突き刺し性は、突き刺し荷重が40N/mm以上であり、内側手袋の突き刺し性は、突き刺し荷重が90N/mm以上であることが好ましい。
外側手袋は、天然ゴム(NR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、イソプレンゴム(IR)、フッ素ゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム等、これらの単独又は2種以上組み合わせた樹脂またはゴム製品が使用できる。
内側手袋は、表面の均一な凹凸(エンボス)形状から構成される点接触形状を有するように、コーティングや特殊な処理なしに前記点接触形状が形成された樹脂製フィルムから得ることができる。実施例のPE製手袋として、インフレーション成形機やTダイ成形機などで製造されるポリエチレン(PE)の樹脂製フィルムの製造過程において、加工用ローラーをフィルム表面に当接する加工でローラー表面の装飾模様が転写されて点接触形状が形成されたフィルムを溶着することで作製することが可能である。ここで、エンボス形状が形成された手袋の表面は、内側手袋の外面(外エンボス)、あるいは内側手袋の内面(内エンボス)であってもよい。
外側手袋は、伸縮性を有する素材となっており、人の手及び内側手袋の形状にそった形状になって装着することが可能となっている。このとき、上記の素材の内側手袋は、袖口部付近の箇所はもとの長さより長くなっており、当該部分は外側手袋とは重ならない装着状態となる。また、袖口部付近に荷重をかけ装着していることにより、袖部付近が絞まった形状になる。
本実施形態では、内側手袋は荷重がかかった領域が集中的に伸展する素材となっている。また、上記の素材は伸展するが、収縮しない素材特性であることが好ましい。この素材特性により、装着時に内側手袋は、手の指および掌付近は、伸展し、手の形状にそった状態になり、袖口付近は伸展時に発生する延びの分だけ長くなり、収縮性がないことにより、長くなった状態のままの形状となる。
本発明の外側手袋と内側手袋を組み合わせた実施形態において、以下の特性を有する2枚重ね装着手袋が得られる。
・本実施例の内側手袋の細かな点接触形状は、外側手袋の装着及び脱ぐ時どちらもスムーズな作業が行える表面状態となっている。一方で、本実施例の内側手袋に対しては、外側手袋の内側はより平面状態が望ましいといえる。
・本実施例の内側手袋は、1枚使用時では、NBR手袋に比べ、フィット性が最適とは言えないが、特に指先部分は手にフィットし、手首付近方向に向けて段々ルーズな装着となっている。(手首部分は一度絞まる)
・一方、外側手袋は、基本的にNBR手袋のような全体的に手にフィットするものを使用することで、特に指先部分は、フィットした内側手袋とフィットした外側手袋の状態で手の感触が損なわれることが少なく、外側手袋の手首部分までは、外側手袋により内側手袋が固定されフィット状態に近くなり、また、装着時に伸びた内側手袋の手首部分も外側手袋の袖口端部によって抑えられ、伸びた部分がバタついたり、めくれあがったりすることがなくなる。
・本実施例の内側手袋は荷重をかけた部分が集中的に伸びる特性があり、このことにより、手首部分が絞まった形状にて装着ができる。この絞まった部分により、意図的に本実実施例では破らなくては脱げなくなる。
また、指先部分と手首部分がフィットしているので、外側手袋は外す時もずれることなく内側手袋の装着形態を維持できる。
・外側手袋と内側手袋はフィット性の観点よりなるべく薄手が望ましいが、特に外側手袋ではグリップ性は必要であり、その必要要件を合格する一つとして、NBR手袋が望ましい。一方、NBR手袋にて、引き刺し性や突き刺し性を高めるには厚さを上げることにより特性が上がる。
・内側手袋は、グリップ性を求められことがなく、薄手で引き刺し性や突き刺し性がよいものが求められる。この必要要件を合格するものとして、ゴム入りPE手袋が想定される。
・外側手袋と内側手袋の手袋厚さ総和が、手袋の厚さであり、この厚さの想定限界値があるので、それぞれの必要特性を維持できる外側手袋と内側手袋の厚さバランスが重要となる。この厚さバランスを可能にしている組み合わせとして、外側がNBR手袋、内側はゴム入りPE手袋となっている。
[表面形状]
各種手袋表面状態を走査型電子顕微鏡(SEM)による観察を実施した。図3に、外観状態の写真を示す。
[表面粗さ]
表面粗さは、レーザー顕微鏡を用い640×480μm程度の領域にて計測した。表2に、各種手袋の表面粗さの測定結果を示す。
[最大静止摩擦力]
各種手袋を摩擦抵抗を測定する試験方法に準拠して最大静止摩擦力試験を実施した。表5に、各種手袋の最大静止摩擦力試験結果を示す。
(試験方法)
図2に示すように、切り出した試験片を、固定したアクリル板に貼り付け、その上に20mm×20mmのゴム片(測定材)を同じ大きさのアクリル小片に貼り付け、試験片の上に乗せて測定材nアクリル板上に50gの重りを載せて、1分間静置させた。その後、万能引張試験機を用いて100mm/minの速さで引っ張り、試験片が動き始めた時の荷重ピーク値を読み取った。同じ操作を複数回行い、その平均の値を最大静止摩擦力試験とする。
[引き裂き性]
手袋の引き裂き性は、JIS K 6252に準拠し評価を実施した。試験片は、切り込みなしアングル型を用い、試験速度500mm/minにて試験数5の平均値を引き裂き試験値としている。表2に、各種手袋の引き裂き性の評価結果を示す。
[突き刺し性]
手袋の突き刺し性は、ASTM F1342に準拠し評価を実施した。試験速度は508mm/minとした。表2に、各種手袋の突き刺し性の評価結果を示す。
[食品衛生法試験]
食品衛生法におけるNBR手袋は、「食品、添加物等の規格基準第三器具及び容器包装Dの3の(1)による。(平成24年12月28日付厚生労働省告示第595号改正)にて、PE手袋は、「食品、添加物等の規格基準第三器具及び容器包装Dの2の(1)及びDの(2)の4.による。(平成18年3月31日付厚生労働省告示第201号改正)で試験を実施する。
食品業界では、病原菌などの対策と同じぐらい重要な事項として異物混入がある。仮に、手袋は破れなどが発生した場合に異物に繋がり重要な問題の1つになりうるものである。一方、手洗い作業は、より完全な状態をバラツキなく実施することが非常に困難であり、基本的には手洗い不備を想定しなくてはならず、手袋の2枚重ね装着は非常に効果のある対策の1つとなっている。
最後に本2枚重ね手袋は、食品工場用途を想定しており、食品工場では、食品衛生法での試験合格品が求められており、これらの2枚重ね手袋の外側手袋と内側手袋ともに食品衛生法合格品であることが望ましい。
本実施例の内側手袋であるゴム入りPE手袋、比較例のゴム含有PE手袋(他社品A、他社品B、他社品C、他社品D)、参考例としてPE手袋を用いて、引張試験を行った。図5に、各種PE手袋の引張試験時の応力−標線間伸び率曲線、及び荷重−標線間伸び率曲線の代表例を示す。
本実施例の外側手袋であるNBR手袋、及び参考例のNBR手袋、比較例のNBR手袋を用いて、引張試験を行った。図6に、各種NBR手袋の引張試験時の応力−標線間伸び率曲線、及び荷重−標線間伸び率曲線の代表例を示す。
内側手袋として、NBR手袋、ゴム入りPE手袋、PE手袋、他社品ゴム含有PE手袋、天然ゴム手袋(コーティング有無)、外側手袋としてNBR手袋を用いて最大静止摩擦力試験を行った。
本実施例のNBR手袋及びゴム入りPE手袋と、他社製品を用いて表面粗さを算術平均粗さおよび最大高さについてレーザー顕微鏡を用いて計測した結果を表7に示す。
[基本物性]
万能引張試験機(引張試験機−STA−1225((株)オリエンテック製))を用いて、引張試験方法JIS K 6251:「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準拠して試験片はダンベル5号形を用い、引張速度500mm/minで計測した結果を表1に示す。
[ゴム入り手袋物性]
本実施例のゴム入りPE手袋と他社ゴム含有PE手袋の引張試験を行った結果を表3に示す。万能引張試験機を用いて、試験片はダンベル5号形を用い、引張速度500mm/minで計測した。
本実施例のゴム入りPE手袋は、上記の特性が、厚さ0.034〜0.035mm、引張応力33MPa、破断時伸び率639%、100%モジュラス10MPaであった。他社品Aは、上記の特性が、厚さ0.032〜0.034mm、引張応力30MPa、破断時伸び率606%、100%モジュラス11MPaであった。他社品Bは、上記の特性が、厚さ0.046〜0.049mm、引張応力36MPa、破断時伸び率603%、100%モジュラス12MPaであった。他社品Cは、上記の特性が、厚さ0.038〜0.039mm、引張応力29MPa、破断時伸び率614%、100%モジュラス9MPaであった。他社品Dは、上記の特性が、厚さ0.041〜0.042mm、引張応力33MPa、破断時伸び率589%、100%モジュラス12MPaであった。参考例のPE手袋は、上記の特性が、厚さ0.023〜0.025mm、引張応力20MPa、破断時伸び率316%、100%モジュラス16MPaであった。なお、厚さは、各試験片の平均値である。
[NBR手袋物性]
本実施例のNBR手袋と他のNBR手袋の引張試験を行った結果を表4に示す。
本実施例のNBR手袋は、上記の特性が、厚さ0.052〜0.055mm、引張応力33MPa、破断時伸び率499%、100%モジュラス4.5MPaであった。参考例のNBR手袋は、上記の特性が、厚さ0.069〜0.076mm、引張応力20MPa、破断時伸び率535%、100%モジュラス2.6MPa、及び、厚さ0.094〜0.097mm、引張応力23MPa、破断時伸び率522%、100%モジュラス2.7MPaであった。比較例のNBR手袋は、上記の特性が、厚さ0.069〜0.075mm、引張応力33MPa、破断時伸び率612%、100%モジュラス3.0MPaであった。なお、厚さは、各試験片の平均値である。
[最大静止摩擦力]
本実施例及び比較例の手袋の最大静止摩擦力試験を実施した結果を表5に示す。
外側手袋にNBR手袋、内側手袋にNBR手袋を用いて2枚重ね装着を実施すると、最大静止摩擦力は0.29Nである。本実施例のNBR手袋とゴム入りPE手袋を組み合わせた2枚重ね手袋は、最大静止摩擦力が0.19Nである。上記NBR手袋とPE手袋を組み合わせた2枚重ね手袋は、最大静止摩擦力が0.20Nである。コーティングが施されていないNR手袋をNBR外側手袋の内側手袋にて装着すると、最大静止摩擦力は0.41Nに上がる。特殊コーティングを施したNR手袋を使用したNBR手袋の2枚重ね手袋では、その最大摩擦力は0.13Nまで下がる。本実施形態の一例では、NBR製外側手袋とPE製内側手袋の構成により、その最大静止摩擦力が約0.2Nにて装着することができた。
[1枚装着−感応試験]
本実施例のNBR手袋及びゴム入りPE手袋、比較例のNBR手袋、ゴム含有PE手袋、PE手袋の1枚装着時の感応試験結果を表6に示す。
本実施例のNBR手袋及びゴム入りPE手袋は、装着性、フィット感、作業性、脱着性、グリップ性の総合点が、各々15、18、18、22、21、及び、16、15、16、18、19であった。比較例のNBR厚手手袋、ゴム含有PE手袋(他社品)、PE手袋の装着性、フィット感、作業性、脱着性、グリップ性の総合点は、各々、16、17、18、20、15、及び、16、9、15、18、14、及び、14、17、14、17、15であった。外側NBR手袋の厚さが0.075mm以を超える厚手タイプであると、100%モジュラス(荷重)が2.7Nと高く装着感が低下すると想定できる。1枚装着使用時には、本実施例のNBR手袋は装着性、フィット感、作業性が好ましい評価であった。
[表面粗さ測定]
本実施例のNBR手袋の面粗さは、表面及び裏面でそれぞれ、算術平均粗さSPa2.2μm、最大高さSRmax30.8μm、及び、算術平均粗さSPa1.1μm、最大高さSRmax15.6μmであった。表7−1に示す比較例の特殊コーティングを有するNR手袋は、表面及び裏面でそれぞれ、算術平均粗さSPa3.7μm、最大高さSRmax31.4μm、及び、算術平均粗さSPa2.3μm、最大高さSRmax36.4μmであった。このNR手袋と対比して、外側手袋の面粗さの基準値としては、算術平均粗さSPa>3μm、最大高さSRmax>30μmが適していると考えられる。
本実施例のゴム入りPE手袋の表面は、算術平均粗さSPaが5.6μm、最大高さSRmaxが65.2μmであった。比較例のゴム含有PE手袋(他社品A、C、D)の表面は、算術平均粗さSPaが12.1μm、11.1μm、10.2μm、最大高さSRmaxが67.8μm、72.4μm、93.8μmであった。参考例のPE手袋は、算術平均粗さSPa13.0μm、最大高さSRmax93.7μmであった。
[表面形状]
図3に示す走査型電子顕微鏡写真によれば、本実施例のNBR手袋の表面は、縞状の表面状態である。本実施例のゴム入りPE手袋の表面は、上記のNBR手袋の表面に対応して点接触する均一な海島構造を示しているので、本実施例のNBR手袋に対しては、上記のゴム入りPE手袋の方が2枚重ね装着には好ましい。
[表面粗さ]
2枚重ね手袋の外側手袋は、面粗さとして算術平均粗さSPa3μm以上、かつ、最大高さSRmax30μm以上が好適である。内側手袋は、面粗さとして算術平均粗さSPa3μm以上、かつ、最大高さSRmax30μm以上、より好ましくは算術平均粗さSPa3μm〜10μm、かつ、最大高さSRmax30〜70μm以上である。
[最大静止摩擦力]
2枚重ね手袋の内側手袋は、エンボス加工により形成された点接触形状を有する面が、外側手袋に対して、最大静止摩擦力が0.2N以下が好適である。
本実施例のゴム入りPE手袋と他社ゴム含有PE手袋との違いは、NBR手袋の表面に対応して点接触する不均一な配列の海島構造を示しているが、他社ゴム入りPE手袋及びPE手袋は、エンボス加工によりその模様が転写され、均一な凹凸面ではあるが、NBR手袋の表面に比較して凹凸が大きくかつ間隔も広い。
[比較例]
NR手袋の表面は、比較的平滑であり、特殊コーティングされたNR手袋は、粒子が表面から突出し、不均一な凹凸を形成している。他社ゴム含有PE手袋及びPE手袋は、エンボス加工によりその模様が転写され、均一な凹凸面ではあるが、NBR手袋の表面に比較して凹凸が大きくかつ間隔も広い。
表面粗さを比較すると、本実施例のゴム入りPE手袋は、算術平均粗さSPaが5.6μm、最大高さSRmaxが65.2μmと測定され、比較例のPE手袋に対比して、微細な面粗さを有する。
最大静止摩擦力は、本実施例の外側NBR手袋と内側ゴム入りPE手袋の組み合わせでは、0.19Nであり、装着性の基準値である0.2N以下であった。
[2枚装着−感応試験]
表8に、本実施例のNBR手袋、ゴム入りPE手袋、及び比較例のNBR手袋及びゴム含有PE手袋を用いて組み合わせによる装着感応試験を実施した結果を示す。
本実施例の外側NBR手袋及び内側ゴム入りPE手袋の2枚重ね装着では、装着性、脱着性、動作性、フィット感、グリップ性を評価し、これらの総合点が、各々21、22、17、22、23であった。比較例のNBR手袋の2枚重ね装着、ゴム入りPE手袋の2枚重ね装着、外側NBR手袋またはゴム入りPE手袋とPE手袋の2枚重ね装着では、装着性、脱着性、動作性、フィット感、グリップ性の総合点は、各々、15、22、15、21、17、及び、18、19、14、17、21、及び、20、21、13、21、18、または、19、20、11、16、16であった。なお、内側NBR手袋及び外側ゴム入りPE手袋の2枚重ね装着では、装着性、脱着性、動作性、フィット感、グリップ性の総合点が、各々16、22、11、19、21であった。
NBR手袋の最大破断時応力が30MPa以上であり、伸び率が500%以上、100%モジュラスが10MPa以下である外側手袋に対して、上記の引張特性を有するゴム入りPE内側手袋との2枚重ね装着時に、装着性、脱着性、動作性の評価が良好であり、表面観察、面粗さ及び最大静止摩擦力試験による点接触形状の評価結果から、フィット感、グリップ性も含めて総合的に、点数が高かった。NBR外側手袋とゴム入りPE内側手袋の組み合わせがトータルで良い評価を得ている。
NBR外側手袋とNBR内側手袋の組み合わせは、グリップ性は良いが、フィット感において締め付け感が強く評価点が低い傾向があり、長時間の作業などには適さない。また、外側手袋を脱ぐ時外側手袋と共に脱げてしまうことがある。
本実施形態以外の外側手袋と内側手袋の組み合わせの製品を用いて、内側手袋に外側手袋を2枚重ね装着すると、最適形態が確保されず、装着感が悪くなることが想定される。
産業上の利用分野
本発明の外側手袋及び内側手袋から構成される2枚重ね装着手袋は、2枚装着することにより人の手からの感染を防ぐ仕様に最適な2枚重ね装着手袋である。この2枚重ね装着手袋は、2枚装着して作業を行うことが望まれている、例えば食品用途、医療用途向け作業に適している。

Claims (5)

  1. 外側に着用される外側手袋と、前記外側手袋の下に着用される内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋であって、内側手袋の外側表面が、コーティングや特殊な処理なしに点接触形状を有しており、内側手袋の外側手袋に対する最大静止摩擦力が0.2N以下の2枚重ね装着手袋。
  2. 外側に着用される外側手袋と、前記外側手袋の下に着用される内側手袋とを有する2枚重ね装着手袋であって、外側手袋と内側手袋は異種素材であり、さらに外側手袋は全領域がほぼ均等に伸展する素材であって、内側手袋は荷重がかかった領域が集中的に伸展する素材であり、その装着形態は、内側手袋が装着後に手袋袖口付近が絞まり、外側手袋より袖口付近が長くなる2枚重ね装着手袋。
  3. 内側手袋の外側形態が、点接触形状になっており、表面粗さの算術平均粗さSpaが3μm以上、かつ、最大高さSRmaxが30μm以上である請求項1または2記載の2枚重ね装着手袋の内側手袋。
  4. 点接触形状が不均一な海島模様となって配列されている前記請求項1または2記載の2枚重ね装着手袋の内側手袋。
  5. 内側手袋の材質がゴム成分を含んだポリエチレンであり、さらに破断時応力が30MPa以上、最低伸び率600%を有し、100%モジュラスが10MPa以下であり、外側手袋の材質がNBRであり、さらに厚さが0.075mm以下であり、破断時応力が14MPa以上、伸び率400%以上を有する請求項2記載の2枚重ね装着手袋。
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