JP2016203881A - 気圧調整弁を通じて排気させるダクト構造および航空機 - Google Patents

気圧調整弁を通じて排気させるダクト構造および航空機 Download PDF

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Abstract

【課題】略直角のダクト接続部で合流してからダクト外へと噴出される流れを、気圧調整ポートを通じて機外へと十分に排出するダクト構造を提供する。【解決手段】ダクト構造は、航空機の前方機器室からの排気が流れる第1ダクト22と、航空機の後方機器室からの排気が流れる第2ダクト32とを備えている。第1ダクト22は、第2ダクト32内の排気が第1ダクト22内の排気に対して略直角に流入される終端部22Aと、終端部22Aの内部に位置する整流板24とを有している。終端部22Aは、機内の圧力を調整する気圧調整弁が配置される気圧調整ポート10に間隙Sを介して対向する噴出口220を有している。終端部22Aの内部は、整流板24により上領域26と下領域27とに区分されている、上領域26において、第1ダクト22内の排気と第2ダクト32内の排気とが合流する。【選択図】図3

Description

本発明は、航空機に備えられた気圧調整弁を通じて排気させるダクト構造および航空機に関する。
航空機の機内には、空調システムにより与圧かつ温調された空気が導入される。キャビンやコックピット内に導入された空調空気は、そこから床下空間へと排出される。また、空調空気の一部が床下空間の前方領域と後方領域とにある機器室にダクトを通じて冷却用空気として供給される。
前方および後方の機器室のそれぞれからダクトを通じて排出される排気は、床下空間内の中央部で合流し、気圧調整弁(アウトフローバルブ)を通じて機外へと排出される。
気圧調整弁(例えば、特許文献1)の開度を調整することにより飛行中の機内圧力が所定の値に調整される。
特開平4−15198号公報
床下空間内の配管スペースの制約上、図9に示すように、前方および後方の機器室からそれぞれ、気圧調整弁(図示しない)が配置された気圧調整ポートPに向けて取り回されたダクト41,42のうちの一方のダクト41に対して、他方のダクト42を気圧調整ポートPの近くで直角に接続せざるを得ない場合がある。
直角の接続部44で合流した流れは、ダクト終端45からダクト外へと噴出される。そして、噴流として気圧調整ポートPに向かい、気圧調整ポートPを通じて機外へと排出される。
ダクト終端45が気圧調整ポートPから離間しているのは、床下空間内の空調排気をも気圧調整ポートPに取り込んで機外へと排出するためである。
上記構成においては、ダクト外へと噴出される噴流の向きが、ダクト41に対して略直角に接続されたダクト42内の流れにより影響を受ける。噴流が、矢印で示すようにダクト42内の流れにより押し下げられるようにして、本来の流路Aから外れてしまうと、ダクト41,42からの排気が気圧調整ポートPを通じて機外へと十分には排出されない。つまり、機器室が十分には排熱されない。
以上で述べた課題に基づいて、本発明は、略直角のダクト接続部で合流してからダクト外へと噴出される流れを、気圧調整ポートを通じて機外へと十分に排出することのできる航空機用のダクト構造を提供することを目的とする。
本発明の航空機用のダクト構造は、航空機の第1機器室からの排気が流れる第1ダクトと、航空機の第2機器室からの排気が流れる第2ダクトと、を備えている。
第1ダクトは、第2ダクト内の排気が第1ダクト内の排気に対して略直角に流入される終端部と、終端部の内部に位置する整流部材と、を有している。
終端部は、機内の圧力を調整する弁が配置される気圧調整ポートに間隙を介して対向する噴出口を有している。
そして、本発明は、終端部の内部が、整流部材によりA領域とB領域とに区分され、A領域において、第1ダクト内の排気と第2ダクト内の排気とが合流することを特徴とする。
第2ダクトからの流れは、終端部内のA領域で第1ダクトからの流れと合流しつつ整流部材により受け止められて転向される。そして、A領域を通過すると、終端部内のB領域に流入した第1ダクトからの流れとも合流する。
整流部材により第2ダクトからの流れの向きが転向されるため、第2ダクトからの流れと直接的に合流する第1ダクトからの流れが押し流され難いので、整流部材を越えて噴出口から噴出される噴流をほぼ真っすぐに気圧調整ポートへと流入させることができる。
したがって、配管スペースが狭いため、第1ダクトに対して第2ダクトを略直角に接続せざるを得ない場合であっても、噴流が偏ることを避けて、気圧調整ポートから十分に排熱することができる。
本発明の航空機用のダクト構造では、噴出口と気圧調整ポートとの各々の軸心は同一直線上に位置し、噴出口の開口直径をD、気圧調整ポートの開口直径をDofv、噴出口から気圧調整ポートまでの距離をx、噴出口から流出した噴流の流速の半値幅をb1/2とすると、
Dofv ≧ D+2b1/2xであることが好ましい。
上記式に基づいて気圧調整ポートの径Dofvを定めることにより、詳しくは後述するように、第1、第2ダクトにより導かれた排気を気圧調整ポートから効率よく排出させることができる。
本発明の航空機用のダクト構造では、噴出口の開口断面が、終端部へと第2ダクト内の排気が流入される向きに相対的に長い形状をしていることが好ましい。
そうすると、終端部内のA領域において、流速が維持され、かつ、第2ダクトから流入した流れが整流部材により転向されながらスムーズに流れる。
本発明の航空機用のダクト構造では、整流部材に、A領域と、B領域とを連通させる複数の開口を形成することにより、圧力損失を低減することができる。
本発明の航空機用のダクト構造では、整流部材の下流側の端部に対して、整流部材の上流側の端部が、終端部へと第2ダクト内の排気が流入される向きへとシフトしているように、整流部材を傾斜させることもできる。
本発明の航空機は、上述のダクト構造を備えることを特徴とする。
本発明は、特に、十分な配管スペースを確保することが難しいリージョナルジェット等の小型機に好適である。
本発明のダクト構造によれば、略直角のダクト接続部で合流してからダクト外へと噴出された流れを、気圧調整ポートを通じて機外へと十分に排出することができる。
航空機に装備された空調システムに用いられる配管ラインを示す図である。 気圧調整ポート周辺の排気構造を示す側面図である。 ダクト内に設置された整流板を示す斜視図である(第1実施形態)。 ダクトから噴出された噴流の流れを示す模式図である。 ダクトから噴出された噴流の流れを示す模式図である。 噴流の速度分布を示すグラフである。 ダクト内に設置された整流板を示す斜視図である(第2実施形態)。 本発明の変形例を示す図である。 本発明の課題を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示す航空機1には、図示しないエンジンからの抽気2を熱源および圧力源として空調空気を得る空調装置3と、得られた空調空気を機内の区画に供給する配管ライン4(4A,4B)とを備えた空調システムが装備されている。
空調システムは、空調装置3により温度および圧力を制御することで、キャビン5内やコックピット6内の冷暖房、換気、および与圧を行う。
図1には、配管ライン4の主要な系統のみを示している。
配管ライン4Aを通じてキャビン5内へと供給された空調空気は(矢印IN参照)、床と壁との間の隙間などから、キャビン5内よりも圧力が低い床下空間7へと排出される(矢印OUT参照)。
配管ライン4Bを通じてコックピット6内へと供給される空調空気についても同様である。
空調システムには、機内の気圧を調整する気圧調整弁8(アウトフローバルブ)が組み込まれている。空調装置3により気圧調整弁8の開度を制御することにより機内圧力が所定の値に調整される。キャビン5やコックピット6内から床下空間7へと排出された空調排気は、気圧調整弁8を通じて機外へと排出される。
気圧調整弁8は、主翼や主脚が配置される胴体ベイ9を区画する圧力隔壁W(図2)に設けられた気圧調整ポート10(図2および図3)内に設置されている。胴体ベイ9はフェアリング15により覆われている。フェアリング15の内側の圧力は外気圧と同等であり、本明細書ではフェアリング15の内側のことも「機外」と称する。
気圧調整弁8として、バタフライバルブやシャッタバルブ等、公知の種々のバルブを採用することができる。
床下空間7内の前方の領域に位置する前方機器室11と、床下空間7内の後方の領域に位置する後方機器室12とにはそれぞれ、種々の機器が設置されている。
「機器室」は、種々の機器が配置される床下空間7内の領域(スペース)のことを意味する。機器室が床下空間7内の他の領域に対して仕切られている必要はない。
前方機器室11には、キャビン5やコックピット6から床下空間7へと排出された空気(矢印OUT)が流入する。同様に、後方機器室12にも、キャビン5から床下空間7へと排出された空気が流入する。
床下空間7には、前方機器室11から排出された空気を気圧調整弁8へと導く排気ダクト22と、排気のためのファン23と、後方機器室12から排出された空気を気圧調整弁8へと導く排気ダクト32と、排気のためのファン33とが設置されている。
排気ダクト22は、コックピット6に装備されたディスプレイ等の機器からの排熱を吸い出し、通過する前方機器室11でも排熱を吸い上げ、気圧調整弁8へと送り込む。
同様に、排気ダクト32は、ラバトリーやギャレイからの排熱を吸い出し、通過する後方機器室12でも排熱を吸い上げ、気圧調整弁8へと送り込む。
ダクト22と、ダクト32とは、床下空間7内を床に沿ってほぼ水平に取り回される。これらのダクト22,32をそれぞれ流れる排気は、気圧調整ポート10の付近で合流し、気圧調整弁8を通じて機外へと排出される。
本明細書において「水平」は、航空機1の駐機中または巡航中における姿勢を基準として定められる。
気圧調整弁8が配置される気圧調整ポート10の周辺の排気構造について、図2を参照して説明する。
気圧調整ポート10は、圧力隔壁Wを厚み方向(前後方向)に貫通している。気圧調整ポート10は、単一または複数のダクトから構成されている。圧力隔壁Wから機内側に突出した気圧調整ポート10の端部10Aは、ベルマウス状に形成されている。
ダクト22は、少なくとも気圧調整ポート10の近くの区間では前後方向に延びており、ダクト22の終端部22Aが気圧調整ポート10の正面に位置している。終端部22Aの開口(噴出口220)と気圧調整ポート10との各々の軸心は同一直線上に位置している。
ダクト22の終端部22Aは、それよりも上流側の部分22Bに対して拡径されている。
終端部22Aは、気圧調整ポート10に対して離して配置されている。キャビン5やコックピット6内から排出されて床下空間7内を流動する空調排気の一部は、図2に白抜き矢印で示すように、終端部22Aと気圧調整ポート10との間の間隙Sを通じて気圧調整ポート10へと入り、機外へと排出される。
ダクト32は、ダクト22の終端部22Aに対して直角に接続されている。
ダクト32は、前後方向に延びた部分32Aから下方に向けて屈曲し、終端部22Aの側壁に対して直角に接続されている。ダクト22とダクト32とは、終端部22Aを板厚方向に貫通する円形の開口25(図3)を介して内部が連通している。
本実施形態では、ダクト32の径がダクト22の径よりも若干小さいが、この限りではない。
ダクト22とダクト32とは、それらの材料も考慮のうえ適宜な方法で接合することができる。本実施形態ではダクト22およびダクト32がいずれも樹脂材料から形成されており、両者を接着、溶着等で接合することができる。
終端部22Aは、気圧調整ポート10に向けて開口した噴出口220を有している。
ダクト22,32をそれぞれ流れる排気は、終端部22A内で合流した直後に噴出口220から間隙Sへと噴出され、気圧調整ポート10に向かう。
噴出口220から流出した噴流Jが、噴出口220の軸心と気圧調整ポート10の軸心とを結ぶ本来の流路Aを流れると、ダクト22,32を流れ出た排気が気圧調整ポート10へと十分に入る。その結果、機器室11,12内の機器から発生した熱を含む排気が十分に排出される。
しかしながら、噴出口220から流出する噴流Jは、終端部22Aに対して直交する向きでダクト32内から流入した流れの影響を受け易い。終端部22Aに向けて下方へと向かうダクト32内の流れの影響を受けると、図3に二点鎖線の矢印で示すように、横風を受けるようにして噴流Jが流路Aから偏流し外れてしまう。
これを避けるために、ダクト32を終端部22Aよりも前方まで取り回し、終端部22Aとダクト32とがY字をなすように接続することが考えられるが、床下空間7内に許容される配管スペース上難しい。また、配管長が長くなるので重量が増加してしまう。
また、ダクト22,32の合流箇所を噴出口220に対してもっと前方に設定すれば、合流箇所からダクト内を後方へと流れる間にダクトの軸線に沿った向きに流れが矯正されるが、それも、やはり、配管スペースと重量面から難しい。
さらに、流路Aから外れた噴流Jの偏流の進路に合わせて気圧調整ポート10を下にシフトさせることも考えられるが、噴流Jがいつも流路Aから外れるというわけではない。空調装置3の制御のモードや、ファン33の故障時などには、ダクト22内の流量に対してダクト32内の流量が少なかったり、ダクト22,32内の流量が同等であってもダクト32内の絶対流量が少ない場合があり、そういった場合にはダクト32内の流れが噴流Jに影響を及ぼさないことがある。
故障時を含め、そういった場合にも機器室11,12から確実に排熱するために、流路Aから外れた噴流Jの進路に合わせて気圧調整ポート10をシフトさせることはしないで、噴流Jそれ自体の向きを矯正することで対処したい。
そこで、本実施形態では、図3に示すように、終端部22Aの内部を整流板24により上下に区分している。本実施形態の整流板24は終端部22Aの軸心を通り、終端部22Aの内部を二等分しているが、整流板24が軸心よりも上または下に位置していてもよい。
整流板24は、ダクト22の軸線に沿って水平に配置されている。整流板24は、ダクト32内の流れを終端部22Aへと流入させる開口25を投影した領域とその周囲とを含む範囲に亘り延在している。
整流板24は、押出し加工等により終端部22Aと一体に形成されていてもよいし、終端部22Aとは別の部材であってもよい。
ダクト22内の流れは、整流板24により区分された終端部22A内の上領域26と下領域27とに分配される。
終端部22A内の上領域26には、ダクト32内の流れが開口25を介して流入する。
ダクト32からの流れF2は、矢印で示すように、終端部22A内の上領域26でダクト22からの流れF1と合流しつつ整流板24により受け止められて水平方向に転向される。そして、上領域26を通過すると、終端部22A内の下領域27に流入したダクト22からの流れF3とも合流する。
整流板24によりダクト32からの流れF2の向きが転向されるため、ダクト32からの流れF2と直接的に合流するダクト22からの流れF1が下方へと押し流され難い。もし、終端部22A内の上領域26内の流れのベクトルが下向きの成分を含んでいたとしても、下領域27を通り抜けた水平方向の流れF3と合流することで、その下向きの成分が殆ど解消される。
その結果、整流板24を越えて噴出口220から噴出される噴流Jには、ダクト32からの流れF2の影響が表れておらず、噴流Jは、流路Aに沿って気圧調整ポート10へと流入する。
本実施形態のように、床下空間7内に確保できる配管スペースが狭いため、ダクト22に対してダクト32を直角に接続せざるを得ない場合であっても、ダクト22,32からの流れが合流する終端部22Aの内部を整流板24で区分することによる整流作用により、噴流Jが下方へと偏ることを避けて、気圧調整ポート10から十分に排熱することができる。
整流板24が設けられていることで、噴流Jは整流板24に対して上下対称に形成される。噴流Jは、噴出口220の開口径に対して次第に拡がりながら気圧調整ポート10に向かう。
以下、図4および図5を参照し、噴出口220の開口径と気圧調整ポート10の開口径との関係について説明する。
図4に示すように、終端部22Aの噴出口220から噴出された噴流Jは、整流板24に対して上下対称の形状を維持しながら下流に向けて次第に拡がる。
噴流Jの流速は、噴出口220の軸心に一致する中心線Lにおいて最大であり、中心線Lから離れた噴流Jの外縁部100では流速が小さい。なお、外縁部100は実際には不規則に入り組んだ形状をしているが、ここでは模式的に直線で示している。また、噴流Jの幅は図5に実線で示すように変化するが、ここでは簡略して示している。
噴出口220の径Dと気圧調整ポート10の径Dofvとの関係を定めるにあたって、噴流Jの拡がりおよび流速分布を考慮することが好ましい。
図5は、噴出口220から噴出された噴流が流れる様子および噴流の速度分布を示している。
噴流は、粘性により静止流体との間に速度拡散層を生じさせる。拡散層はある地点で乱流の状態へと遷移するが、乱流の拡散作用は層流の拡散作用と比べて大きいので、噴流の幅2bの拡がる割合が次第に大きくなる(未発達領域)。そして、未発達領域から、速度分布が噴出口220からの距離に対して相似形となる発達領域へと移行する。発達領域では、噴流の幅2Bは直線的に拡がる。この発達領域における噴流の幅2bを示す直線を一点鎖線で示すように上流側に延長したときに交差した点を仮想原点と呼ぶ。
仮想原点から下流に向けて、噴出口220の径Dの約40倍の距離xだけ離れた位置で、発達領域へと移行する。
ここで、図5に示すように、未発達領域において発達領域の速度分布と相似形となる速度分布を設定したときの幅2Bと比べて実際に想定される噴流の幅2bは小さい。
したがって、噴出口220の径Dと気圧調整ポート10の径Dofvとの関係を定めるにあたり、発達領域における噴流の流速の半値幅b1/2を用いる考え方を適用することにより、気圧調整ポート10の径Dofvを必要径に対して余裕のある大きさに設定することができる。
半値幅b1/2は、最大流速Umの1/2の流速(1/2Um)に対応する幅である。
噴流の速度分布を示す図6より、半値幅b1/2(1.0)の約2倍の幅(2.0)にて、流速が0近くになる。
ここで、図5の未発達領域に、噴出口220を軸線に沿って投影したときの開口周縁を中心最大流速とする流速分布を破線で示している。この流速分布の半値幅b1/2においても一定以上の流速が確保されるので、噴出口220からの排気を気圧調整ポート10へと十分に流入させることができるように、噴出口220と気圧調整ポート10との軸心を一致させつつ、半値幅b1/2の分だけ気圧調整ポート10の径Dofvを噴出口220の径Dに対して拡大するとよい。
以上を踏まえ、発達領域の速度分布と相似形となる速度分布を設定したときの幅2Bと比べて噴流の幅2bが小さい未発達領域において、気圧調整ポート10の径Dofv(入口である端部10Aでの直径)と噴出口220の径D(直径)との関係を次の通り定義することができる。
Dofv ≧ D+2b1/2x ・・・(1)
ここで、発達領域における乱流噴流の半値幅b1/2として、0.086xが成り立つから、上記式(1)は下記式に等しい。
Dofv ≧ D+2×0.086×x
上記の式(1)に基づいて気圧調整ポート10の径Dofvを設定すると、図5に示すように、曲線Cで表された未発達領域における噴流の幅に対して、気圧調整ポート10の径Dofvが拡大されることとなるので(Dofv ≧ D+2b1/2x)、実際に想定される噴流の幅2bに対して有効な径を持つことができる。
したがって、ダクト22,32により導かれた排気を気圧調整ポート10から確実に排出させることができる。
ところで、上記式(1)の距離xは仮想原点を起点とするが、簡便に、噴出口220の位置を起点とする距離xを用いてもよい。その場合、仮想原点を起点とする場合と比べて気圧調整ポート10の径Dofvは若干小さくなるが、それでも一定以上の流速が確保される範囲に亘って噴出口220からの排気を気圧調整ポート10へと十分に流入させることができる。噴出口220からの排気のうち気圧調整ポート10を外れた一部は、図2に白抜き矢印で示すように、再び終端部22Aと気圧調整ポート10との間の間隙Sを通じて気圧調整ポート10へと入り、機外へと排出される。
ところで、終端部22Aの噴出口220および気圧調整ポート10の開口断面は、真円形状には限らず、楕円、矩形等の任意の形状であってよい。
例えば、噴出口220および気圧調整ポート10のいずれの開口断面も上下方向に長い小判形(あるいは長円形、楕円形)に形成することができる。その場合は、上記の式により得られた径Dofvを、その径の真円形と同一断面積となる小判形の径に換算するとよい。つまり、等価直径を算出する。
開口断面が小判型に形成されることで終端部22A内部の容積が拡大されていると、終端部22A内の上領域26において有効開口面積を十分に確保することが可能となり、圧力損失を低減することができるので、流速が維持され、かつ、ダクト32から流入した流れが整流板24により転向されながらスムーズに流れる。
〔第2実施形態〕
第2実施形態では、終端部22Aの内部に、複数の開口280が形成された整流板28を設置している。開口280が形成されていることを除いて、整流板28は第1実施形態の整流部材24と同様に構成されている。
複数の開口280は、整流板28を厚み方向に貫通している。
図7に示す整流板28は、開口280として円形の孔が打ち抜かれたパンチングメタル材から形成されている。その他、開口280としてスリットが形成された板材を用いることもできる。開口280の形態は任意である。
整流板28は、ダクト32から終端部22A内へと流入する流れを受け止めて転向させつつ、ダクト32およびダクト22からの流れの一部を開口280を通じて終端部22A内の下領域27へと逃がす。それによって終端部22A内の上領域26における流れの合流時の圧力損失を低減することができる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
噴流Jを流路Aに沿った向きにより確実に矯正するため、例えば、図8に示すように、終端部22Aの軸線上に位置する後方側の端部24Bに対して前方側の端部24Aが下方に位置するように整流板24(または整流板28)を少し傾斜させることもできる。
そうすると、上領域26の容積を十分に確保しつつ、終端部22A内の流れを上向きにガイドすることができるので、終端部22A内の流れに生じた上向きの成分により、噴出口220から流出する噴流Jの下方への偏流を解消することができる。
本発明のダクト構造は、気圧調整ポート10およびダクト終端部22Aの噴出口220の向きを問わずに適用することができる。例えば、気圧調整ポート10および噴出口220が垂直方向に開口している場合にも、ダクト終端部22Aの内部に整流板24あるいは整流板28を配置することにより、ダクト外へと噴出される流れの偏流を抑制し、十分に排熱することができる。
1 航空機
2 抽気
3 空調装置
4 配管ライン
4A 配管ライン
4B 配管ライン
5 キャビン
6 コックピット
7 床下空間
8 気圧調整弁
9 胴体ベイ
10 気圧調整ポート
10A 端部
11 前方機器室
12 後方機器室
15 フェアリング
22 ダクト(第1ダクト)
22A 終端部
22B 部分
23 ファン
24 整流板(整流部材)
24A 端部(上流側の端部)
24B 端部(下流側の端部)
25 開口
26 上領域(A領域)
27 下領域(B領域)
28 整流板(整流部材)
32 ダクト(第2ダクト)
32A 部分
33 ファン
41 ダクト
42 ダクト
44 接続部
45 ダクト終端
100 外縁部
220 噴出口
280 開口
A 流路
D 径
Dofv 径
F2〜F3 流れ
J 噴流
L 中心線
P 気圧調整ポート
S 間隙
W 圧力隔壁
x 距離

Claims (6)

  1. 航空機の第1機器室からの排気が流れる第1ダクトと、
    前記航空機の第2機器室からの排気が流れる第2ダクトと、を備え、
    前記第1ダクトは、
    前記第2ダクト内の排気が前記第1ダクト内の排気に対して略直角に流入される終端部と、
    前記終端部の内部に位置する整流部材と、を有し、
    前記終端部は、
    機内の圧力を調整する弁が配置される気圧調整ポートに間隙を介して対向する噴出口を有し、
    前記終端部の内部は、
    前記整流部材によりA領域とB領域とに区分され、
    前記A領域において、
    前記第1ダクト内の排気と前記第2ダクト内の排気とが合流する、
    ことを特徴とする航空機用のダクト構造。
  2. 前記噴出口と前記気圧調整ポートとの各々の軸心は同一直線上に位置し、
    前記噴出口の開口直径をD、
    前記気圧調整ポートの開口直径をDofv、
    前記噴出口から前記気圧調整ポートまでの距離をx、
    前記噴出口から流出した噴流の流速の半値幅をb1/2とすると、
    Dofv ≧ D+2b1/2x
    である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の航空機用のダクト構造。
  3. 前記噴出口の開口断面は、
    前記終端部へと前記第2ダクト内の排気が流入される向きに相対的に長い形状をしている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の航空機用のダクト構造。
  4. 前記整流部材には、
    前記A領域と、前記B領域とを連通させる複数の開口が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の航空機用のダクト構造。
  5. 前記整流部材の下流側の端部に対して、
    前記整流部材の上流側の端部が、
    前記終端部へと前記第2ダクト内の排気が流入される向きへとシフトしているように、
    前記整流部材が傾斜している、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の航空機用のダクト構造。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のダクト構造を備える、
    ことを特徴とする航空機。
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