JP2016203615A - ベント式射出成形装置及び射出成形方法 - Google Patents

ベント式射出成形装置及び射出成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】補強用繊維を樹脂に混合した複合材料の機械的特性の低下を抑制する。【解決手段】ベント式射出成形装置1のシリンダ2を飽食状態にしてスクリュー3によって計量することで、逆止弁による剪断での補強用繊維短小化を軽減する。原料Aをシリンダ2へ投入した後に素早く加熱してベント口21に達するまでに樹脂成分を溶融状態にする。ベント口21よりも下流側では、樹脂成分が熱によるストレスを受けないように融点近傍の低温状態におくようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばガラス繊維等の補強用繊維を樹脂に混合した複合材料を射出成形する射出成形装置に関し、特に、ベント口を有するベント式射出成形装置及びその射出成形装置を用いた射出成形方法の技術分野に属する。
一般に、射出成形装置は、シリンダと、シリンダ内に配設されたスクリューと、シリンダの外部に配設されたヒータとを備えており、原料供給ホッパから供給された原料をスクリューによって混練しながらヒータによって加熱して溶融状態にし、シリンダの先端側へ所定量送った後、成形型のキャビティに射出充填するように構成されている。この種の射出成形装置の分類方法としては様々あるが、その一つとしてベント式射出成形装置とノンベント式射出成形装置とに分類することができる。
ベント式射出成形装置は、特許文献1にも開示されているように、シリンダの長手方向の中途部に、当該シリンダの内部に連通するベント口が設けられている。ベント口よりも後端側に原料供給ホッパが設けられており、この原料供給ホッパからは、シリンダ内に常に少量の原料が滞留する程度に原料が供給される。原料供給ホッパから供給された原料は溶融状態にしてスクリューで送り、そのときに発生した不要物(ガス等)がベント口から排出されるように構成されている。このベント式の場合、その独特な構造に起因し、無背圧計量を行っても樹脂密度が不安定にならないという特徴がある。
ノンベント式射出成形装置は、ベント口が無く、原料供給ホッパから自重によって連続的に供給された原料を溶融状態にするとともにスクリューで送るように構成されている。
特開2014−166712号公報
ところで、ガラス繊維等の補強用繊維を樹脂に混合した複合材料が自動車用部品等として幅広い分野で使用されており、その使用量が増加しているので、複合材料の廃棄処理が問題となっている。複合材料の場合、溶融混練する過程で剪断による補強用繊維の破断が不可避に発生するとされており、非補強材料単体との比較において、リサイクル時の機械的特性低下がより顕著になると言われている。このため、使用者側の判断によってリサイクルが禁止されるケースが見受けられる。この複合材料のリサイクルが可能になれば、環境負荷を軽減できるとともに、部品等の製造に要するコストを低減することが可能になる。そして、リサイクルは1回だけでなく、複数回、好ましくはバージン材にリサイクル材を一定割合配合する形で永久使用できれば環境負荷をより一層軽減できる。
ここで、ノンベント式射出成形装置では、原料が自重で連続的に供給されるので、原料供給ホッパからシリンダの先端までが原料で満杯になった状態、即ち、飽食状態となる。そして、背圧をかけた状態のスクリューによって原料を計量しているので、計量時間は原料の粘度に依存することになる。例えば、原料の粘度が低くなればなるほど回転抵抗が低くなる影響でスクリュー1回転当たりの原料の送り量が少なくなって計量時間が長くなる。このことを前提に、例えば複合材料を複数回リサイクルする場合を想定すると、1回目よりも2回目、2回目よりも3回目とリサイクル回数が増えるほど、熱分解による樹脂成分の分子量低下と、補強用繊維の剪断による繊維短小化が進行していき、その結果、シリンダ内における原料の粘度が低下し、計量時間が長くなっていく。このとき、スクリューの回転によって補強用繊維を最も剪断させる箇所は先端部に配設された逆止弁周辺であるが、計量時間が長時間化するということは、スクリューの総回転数(単位時間当たりの回転数×時間)が多くなるので、補強用繊維がさらに短小化する。つまり、リサイクル回数が増えるほど、製品の機械的特性が低下していくので、ノンベント式射出成形装置を使用することを前提にするとリサイクル回数を増やすのは困難である。
一方、ベント式射出成形装置では、シリンダ内に常に少量の原料が滞留する程度に原料の供給が行われた状態、即ち飢餓状態にして無背圧で計量できるので、計量時間は原料の粘度とは無関係になる。従って、リサイクル回数が増えてシリンダ内における原料の粘度が低下したとしても、計量時間は変化しない。計量時間が変化しないことにより補強用繊維の短小化が抑制されて機械的特性維持の面で有利になる。
ところが、特に1回目や2回目のリサイクル時のように原料の粘度があまり低下していない状況下では、飽食状態で背圧をかけて計量するノンベント式射出成形装置の方が計量時間を短縮することができ、従って、飢餓状態で無背圧計量を行うベント式射出成形装置は計量時間が相対的に長くなってしまうという問題を持っている。これは補強用繊維の剪断による繊維短小化を進行させてしまうため、機械的特性維持の面で不利になる。
そこで、本願発明者は、ベント式射出成形装置を飽食状態にして計量することに想到した。こうすれば、スクリュー1回転当たりの原料の送り量が増加するので、計量時間が短くなり、その結果、補強用繊維の繊維短小化が抑制されると考えられる。しかしながら、飽食状態にすると飢餓状態の数倍の量の原料がシリンダ内に滞留することになるので、シリンダ内での原料の滞留時間が長くなる。これが原料中の樹脂成分に対する熱履歴の蓄積を引き起こし、結果として著しく分子量を低下させ、ひいては製品中にボイドを発生させるなどして機械的特性の低下を招く結果となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、補強用繊維を樹脂に混合した複合材料のリサイクル回数を増やした場合や複合材料のバージン材の機械的特性の低下を抑制して使用に耐え得る製品とすることができるようにし、ひいては、成形済複合材料廃棄による環境負荷の低減を図るとともに、製品を低コスト化することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、ベント式射出成形装置においてシリンダ内を飽食状態にして原料の計量を行うことを前提とし、シリンダへの投入後の原料を素早く加熱して樹脂成分を溶融状態にし、その後は樹脂成分が熱によるストレスを受けないように融点近傍の低温状態におくようにした。
第1の発明は、
先端側に射出口を有するシリンダと、
上記シリンダ内に配設されて回転駆動されるとともに、軸方向に押圧駆動されるスクリューと、
補強用繊維を樹脂に混合した複合材料あるいはその複合材料のリサイクル材を含んだ原料を上記シリンダ内の後端側に供給する原料供給部と、
上記シリンダ内の原料を所定温度に加熱する加熱装置とを備え、
上記シリンダにおける長手方向の中途部には、該シリンダの内部を外部に連通させて該シリンダ内の不要物を排出するためのベント口が設けられたベント式射出成形装置において、
上記原料供給部は、上記シリンダ内に複数回の計量が可能な量の原料を供給して上記シリンダ内を飽食状態とするように構成され、
上記加熱装置は、上記ベント口と上記原料供給部との間に配設される上流側加熱部と、上記ベント口と上記射出口との間に配設される下流側加熱部と、上記上流側加熱部及び上記下流側加熱部を制御する制御装置とを有し、
上記制御装置は、上記ベント口と上記原料供給部との間で原料の樹脂成分の融点以上となるように設定された第1の温度となるまで原料を加熱するように上記上流側加熱部を制御する一方、上記ベント口と上記射出口との間で上記第1の温度よりも低く、かつ、当該樹脂成分の融点近傍に設定された第2の温度となるまで原料を冷却降温するように上記下流側加熱部を制御することを特徴とする。
この構成によれば、ベント式射出成形装置であることから無背圧で計量することが可能になるので、計量時間は原料の粘度に殆ど依存しなくなる。これにより、リサイクル回数が例えば3回〜5回程度まで増えた場合のように、熱分解による樹脂成分の分子量低下と、補強用繊維の剪断による繊維短小化とが同時進行してシリンダ内における原料の粘度が低下したとしても、背圧をかけて計量を行うノンベント式射出成形装置のように計量時間が長くなることがないため、計量時間はリサイクル回数が1回の場合と殆ど変わらなくなる。また、シリンダを飽食状態にしているので、スクリュー1回転当たりの原料の送り量を増加させて計量時間そのものを短くすることが可能になる。したがって、リサイクル回数が増えても補強用繊維の短小化が抑制されるので、得られる製品の機械的特性の低下が抑制される。また、複合材料のバージン材を成形する場合も同様に補強用繊維の短小化が抑制されるので、得られる製品の機械的特性の低下が抑制される。
そして、シリンダ内では、原料供給部によって供給された原料が、まず、ベント口と原料供給部との間に位置する上流側加熱部により樹脂成分の融点以上となるまで加熱されて溶融する。その後、原料は、ベント口と射出口との間に位置する下流側加熱部を流通する間に樹脂成分の融点近傍の温度まで冷却降温され、低温状態になるので、原料中の樹脂成分に熱履歴が蓄積し難くなる。よって、熱分解による樹脂成分の分子量の低下が抑制され、その結果、バージン材であってもリサイクル材であっても成形後に得られる製品の機械的特性の低下が抑制される。
第2の発明は、第1の発明において、
上記加熱装置の上記上流側加熱部は、第1加熱部と、該第1加熱部よりも上記ベント口に近い側に配設される第2加熱部とを備えており、
上記第1加熱部による加熱温度は上記第2加熱部による加熱温度よりも高く設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、原料供給部から供給された直後の原料が第1加熱部によって一気に融点以上まで加熱されて溶融し、スクリューによって送られる。その後は、第1加熱部よりも低温の第2加熱部によって冷却降温されるので、樹脂成分の温度が低下し、樹脂成分に対する熱履歴の蓄積が抑制される。
第3の発明は、第2の発明において、
上記原料供給部は、樹脂成分がポリブチレンテレフタレート樹脂にポリエチレンテレフタレート樹脂が混合されたアロイ樹脂であるリサイクル材を含んだ原料を供給することを特徴とする。
すなわち、このように2種類の樹脂が混合されたアロイ樹脂が複雑な組成を有することに起因し、加熱時の熱履歴の蓄積により熱分解による分子量低下を起こしやすく、熱安定性が悪いという性質を持っている。このリサイクル材を原料として使用することで、樹脂成分に熱履歴が蓄積し難いという、上記第1の発明の効果がより一層顕著なものとなる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記第2の温度は、原料の樹脂成分の融点との差が5℃以下となるように設定された温度であることを特徴とする。
この構成によれば、ベント口と射出口との間の原料の温度が融点のプラスマイナス5℃以下になるので、原料の樹脂成分の温度が低温状態になり、これにより樹脂成分に熱履歴がより一層蓄積し難くなる。
第5の発明は、
先端側に射出口を有するとともに、長手方向の中途部に外部と連通するベント口を有するシリンダ内の後端側に、補強用繊維を樹脂に混合した複合材料あるいはその複合材料のリサイクル材を含んだ原料を複数回の計量が可能となる飽食状態となるまで供給する工程と、
上記シリンダ内の後端側に供給された原料を、上記ベント口までの間で原料の樹脂成分の融点以上となるように設定された第1の温度となるまで加熱しながら上記シリンダ内のスクリューによって該シリンダの先端側へ送り、上記ベント口と上記射出口との間で、上記第1の温度よりも低く、かつ、当該樹脂成分の融点近傍に設定された第2の温度となるように原料を冷却降温する工程と、
上記シリンダの先端側へ送られた原料を成形型のキャビティに射出する工程とを備えていることを特徴とするベント式射出成形装置を用いた射出成形方法である。
この構成によれば、第1の発明と同様に、ベント式射出成形装置のシリンダを飽食状態にし、ベント口と原料供給部との間で原料を樹脂成分の融点以上となるまで加熱して溶融状態にし、その後、ベント口と射出口との間で原料の樹脂成分に熱履歴が蓄積しないようにすることが可能になる。よって、バージン材であってもリサイクル材であっても成形後に得られる製品の機械的特性の低下が抑制される。
第1の発明によれば、ベント式射出成形装置のシリンダを飽食状態にし、ベント口と原料供給部との間で原料を樹脂成分の融点以上となるまで加熱して溶融状態にし、その後、ベント口と射出口との間で原料に熱履歴が蓄積しないようにしたので、補強用繊維の繊維短小化を抑制できるとともに、樹脂成分の分子量低下を抑制できる。これにより、複合材料のバージン材だけでなく、複合材料のリサイクル回数を増やした場合であっても機械的特性の低下を抑制することができるので、リサイクルを推進して環境負荷を低減でき、また、製品を低コスト化することができる。
第2の発明によれば、供給された直後の原料を第1加熱部によって一気に加熱して溶融した後、比較的低温の第2加熱部によって冷却降温するので、樹脂成分の熱履歴の蓄積を抑制することができる。
第3の発明によれば、樹脂成分が熱安定性の悪いポリブチレンテレフタレート樹脂にポリエチレンテレフタレート樹脂が混合されたアロイ樹脂であるリサイクル材を供給するようにしているので、リサイクル材の樹脂成分に熱履歴が蓄積し難いという本発明の効果がより一層顕著なものとなる。
第4の発明によれば、原料の樹脂成分の融点と比べたときの差が5℃以下となるように第2の温度を設定したので、樹脂成分の分子量低下をさらに抑制することができる。
第5の発明によれば、第1の発明と同様に、複合材料のバージン材だけでなく、複合材料のリサイクル回数を増やしても機械的特性の低下を抑制することができるので、リサイクルを推進して環境負荷を低減でき、また、製品を低コスト化することができる。
実施形態に係るベント式射出成形装置の概略構造を示す断面図である。 ベント式射出成形装置のブロック図である。 ナイロン6及びガラス繊維からなるリサイクル材のリサイクル回数と引張強度保持率との関係を示すグラフである。 ナイロン6及びガラス繊維からなるリサイクル材のリサイクル回数と引張強度との関係を示すグラフである。 ポリブチレンテレフタレート樹脂にポリエチレンテレフタレート樹脂が混合されたアロイ樹脂及びガラス繊維からなるリサイクル材のリサイクル回数と引張強度保持率との関係を示すグラフである。 ナイロン6及びガラス繊維からなるリサイクル材のリサイクル回数と曲げ強さ保持率との関係を示すグラフである。 ナイロン6及びガラス繊維からなるリサイクル材のリサイクル回数と曲げ強さとの関係を示すグラフである。 ナイロン6及びガラス繊維からなるリサイクル材のリサイクル回数とアイゾット衝撃強度保持率との関係を示すグラフである。 ナイロン6及びガラス繊維からなるリサイクル材のリサイクル回数とアイゾット衝撃強度との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るベント式射出成形装置1の概略構造を示す断面図である。ベント式射出成形装置1は、補強用繊維を樹脂に混合した複合材料あるいはその複合材料のリサイクル材を原料として射出成形し、各種製品を得ることができるように構成されている。各種製品とは、例えば自動車部品や家電用部品等を挙げることができる。また、リサイクル材は、補強用繊維を樹脂に混合した複合材料であれば特に限定されないが、例えば、ナイロン6及びガラス繊維からなるリサイクル材や、2種類以上の樹脂が混合されたアロイ樹脂及びガラス繊維からなるリサイクル材等を挙げることができる。補強用繊維はガラス繊維以外の繊維であってもよい。また、原料としては、複合材料のバージン材にリサイクル材を加えたものであってもよい。
ベント式射出成形装置1は、シリンダ2と、スクリュー3と、スクリュー駆動装置4(図2に示す)と、原料供給装置(原料供給部)5と、加熱装置6と、制御装置7(図2に示す)とを備えている。シリンダ2は、水平方向に延びており、図示しないが工場等の地面に設置された基台に固定されている。シリンダ2の先端側は図1における左側であり、シリンダ2の後端側は図1における右側である。シリンダ2の先端側には、シリンダ2の外部から内部へ樹脂等が逆流するのを防止するための逆止弁を有するノズル20が設けられている。ノズル20に射出口20aが形成されている。シリンダ2における長手方向の中途部には、該シリンダ2の内部を外部に連通させるベント口21が設けられている。ベント口21は、シリンダ2内の不要物、例えばガス等を排出するためのものである。ベント式射出成形装置1のシリンダ2は、ノンベント式射出成形装置のシリンダ(図示せず)に比べ約1.4倍の長さを持っている。
スクリュー3は、シリンダ2内において回転可能に支持されるとともに、軸方向に移動可能になっている。スクリュー3の外周面には、螺旋条30が連続して形成されている。スクリュー3の後端側は、シリンダ2の後端側から突出している。このスクリュー3の後端側には、スクリュー駆動装置4が連結されている。スクリュー駆動装置4は、スクリュー3を回転駆動するとともに、軸方向にも押圧駆動するように構成された周知の構造のものである。図2に示すように、スクリュー駆動装置4は制御装置7に接続され、該制御装置7によって制御される。
原料供給部5は、原料をシリンダ2内の後端側に供給するためのものであり、原料を貯留するホッパ50と、ホッパ50の内部をシリンダ2の内部に接続する接続筒部51と、接続筒部51に設けられ、原料の供給量を調整する供給量調整部52とを備えている。ホッパ50には、例えば、上記リサイクル材を破砕して細かくしたペレット状の原料A、補強用繊維を樹脂に混合した複合材料からなる原料A(バージン材)、バージン材とリサイクル材とを任意の比率で含む原料A等が貯留される。
供給量調整部52は、制御装置7によって制御されて所定量の原料Aを所定のタイミングでシリンダ2の内部に供給することができるように構成されたものであり、例えば流量制御弁等である。尚、供給量調整部52は、例えば原料Aを送る送り装置等で構成することができる。
加熱装置6は、最上流側ヒータ61と、上流側ヒータ62と、下流側ヒータ63と、最下流側ヒータ64とを備えている。最上流側ヒータ61と、上流側ヒータ62とは、ベント口21と原料供給部5との間に配設される上流側加熱部6Aである。最上流側ヒータ61は、シリンダ2の最も上流に配設されており、本発明の第1加熱部に相当するものである。上流側ヒータ62は、最上流側ヒータ61よりもベント口21に近い側、即ち下流側に配設されており、本発明の第2加熱部に相当するものである。また、下流側ヒータ63と、最下流側ヒータ64とは、ベント口21と射出口20aとの間に配設される下流側加熱部6Bである。最下流側ヒータ64は、最も下流に配設されている。加熱装置6の4つのヒータ61〜64によってシリンダ2の先端側から後端側まで加熱されるようになっている。
シリンダ2は、ベント口21を基準として、ベント口21よりも上流側の第1ステージS1と、ベント口21よりも下流側の第2ステージS2とに分けることができる。第1ステージS1では、上流側加熱部6Aによる加熱が行われる一方、第2ステージS2では、下流側加熱部6Bによる冷却降温が行われる。第1ステージS1では原料Aの樹脂成分が完全に溶融し、第2ステージS2には溶融状態の樹脂が送られる。
加熱装置6の4つのヒータ61〜64は、例えば電力を供給することによって発熱する発熱体を有しており、互いに同じ構造のものである。ヒータ61〜64は、制御装置7に接続されて該制御装置7によってON/OFFの切替、及び単位時間当たりの発熱量が個別に調整される。発熱量の調整はヒータ61〜64に供給する電力量の増減によって行うことができる。
加熱装置6の4つのヒータ61〜64は、シリンダ2の外周面を囲む形状とされている。従って、ヒータ61〜64の熱はシリンダ2の周壁部を加熱し、加熱されたシリンダ2の周壁部の熱が内部の原料やスクリュー3に伝達し、これにより、原料Aが所定温度となるまで加熱される。尚、上流側加熱部6A及び下流側加熱部6Bの温設定によっては、上流側加熱部6Aで加熱された原料Aの温度を下流側加熱部6Bによって降温させることも可能である。
また、シリンダ2の外部には、最上流側温度センサ71と、上流側温度センサ72と、下流側温度センサ73と、最下流側温度センサ74とが配設されている。これら温度センサ71〜74は、従来から周知の温度センサであり、例えば熱電対等を使用することができる。最上流側温度センサ71は、最上流側ヒータ61による加熱温度を検出するためのものであり、シリンダ2の内部における最上流側ヒータ61の配設部位に対応する箇所(シリンダ2内部の最上流部)に存在する原料温度を間接的に検出することができる。上流側温度センサ72は、上流側ヒータ62による加熱温度を検出するためのものであり、シリンダ2の内部における上流側ヒータ62の配設部位に対応する箇所(シリンダ2内部のベント口21よりも上流部)に存在する原料温度を間接的に検出することができる。下流側温度センサ73は、下流側ヒータ63による加熱温度を検出するためのものであり、シリンダ2の内部における下流側ヒータ63の配設部位に対応する箇所(シリンダ2内部のベント口21よりも下流部)に存在する原料温度を間接的に検出することができる。最下流側温度センサ74は、最下流側ヒータ64による加熱温度を検出するためのものであり、シリンダ2の内部における最下流側ヒータ64の配設部位に対応する箇所(シリンダ2内部の最下流部)に存在する原料温度を間接的に検出することができる。
最上流側温度センサ71と、上流側温度センサ72と、下流側温度センサ73と、最下流側温度センサ74は、制御装置7に接続されていて、検出した温度に関する信号を連続的に出力している。これらセンサ71〜74は、ベント式射出成形装置1を構成する要素である。
制御装置7は、例えば周知のマイクロコンピュータ装置等で構成することができ、中央演算装置や、記憶装置、各種設定ボタン等を有している。制御装置7は、設定ボタン等によって設定された回転速度でスクリュー3が回転するようにスクリュー駆動装置4を制御するとともに、設定されたタイミングで設定された量だけスクリュー3が軸方向に移動するようにスクリュー駆動装置4を制御する。また、制御装置7は、設定された原料供給量となるように原料供給装置5を制御する。
さらに、制御装置7は、設定された温度となるように、最上流側ヒータ61、上流側ヒータ62、下流側ヒータ63及び最下流側ヒータ64を個別に制御する。このとき、ヒータ61〜64による加熱温度は、最上流側温度センサ71、上流側温度センサ72、下流側温度センサ73及び最下流側温度センサ74からフィードバックされ、各ヒータ61〜64に供給される電力量が設定温度となるように調整される。制御装置7は、基本的には、上流側加熱部6Aである最上流側ヒータ61及び上流側ヒータ62による加熱温度を、下流側加熱部6Bである下流側ヒータ63及び最下流側ヒータ64による加熱温度よりも高くする。最上流側ヒータ61、上流側ヒータ62、下流側ヒータ63及び最下流側ヒータ64の温度は個別に設定することができるようになっている。
金型(成形型)80は、固定型81と可動型82とからなる。固定型81は固定盤83に取り付けられている。可動型82は可動盤84に取り付けられている。可動盤84には駆動装置85が連結されている。駆動装置85によって可動型82を固定型81に対して接離する方向に移動させて金型80を型閉じ状態と型開き状態とに切り替えることができるようになっている。金型80の内部には、型閉じ状態でキャビティCが区画形成される。また、固定型81には、キャビティCと、シリンダ2の射出口20aとを連通させるためのスプルー81aが形成されている。
次に、上記のように構成されたベント式射出成形装置1を使用して射出成形を行う場合について説明する。原料供給装置5のホッパ50には、バージン材やリサイクル材を破砕して細かくしたペレット状の原料Aを十分な量貯留しておく。また、金型80は型閉じ状態にしておく。そして、スクリュー3を回転させながら、原料供給装置5の供給量調整部52によって所定量の原料Aをシリンダ2の内部に供給して原料Aを溶融させるとともに、原料Aの計量を開始する。シリンダ2の内部に供給する原料Aの供給量は、複数回の計量が可能な量、即ち、1回の成形でキャビティCに射出する量の2倍以上5倍以下程度である。つまり、シリンダ2の先端側から後端側までが原料Aによって充填される飽食状態となるように原料Aを供給することで、シリンダ2の内部が飢餓状態になるのを回避する。シリンダ2を飽食状態にしているので、スクリュー3の1回転当たりの原料の送り量を増加させて計量時間を短くすることが可能になる。計量時には無背圧にしておく。尚、シリンダ2の内部が飢餓状態であるとは、成形サイクルを満足させるために必要最小限の量、即ち、1回の成形でキャビティCに射出する量の1倍から2倍未満である。
また、加熱装置6の上流側加熱部6Aの温度は、原料Aの樹脂成分の融点以上となるように設定された第1の温度となるまで原料Aを加熱するように設定する。また、加熱装置6の下流側加熱部6Bの温度は、上記第1の温度よりも低く、かつ、当該樹脂成分の融点近傍に設定された第2の温度となるまで原料を冷却降温するように設定する。具体的には、例えばナイロン6及びガラス繊維からなるリサイクル材が原料Aである場合には、樹脂成分のナイロン6の融点が225℃であることから、上流側加熱部6Aの最上流側ヒータ61の温度は310℃、上流側ヒータ62の温度は250℃にし、下流側加熱部6Bの下流側ヒータ63及び最下流側ヒータ64の温度は220℃にする。最上流側ヒータ61の温度を、樹脂成分の融点よりも大幅に高い310℃(第1の温度)にすることで、シリンダ2の内部に供給された直後の原料Aが一気に融点まで加熱されて樹脂成分が溶融する。そして、原料Aがスクリュー3によって送られて上流側ヒータ62に対応する部位に達する。上流側ヒータ62の温度は、樹脂成分の融点よりも高いが、最上流側ヒータ61による加熱温度よりも大幅に低い250℃であるため、原料Aが冷却される形になり原料Aの温度が低下する。つまり、原料Aの樹脂成分に熱履歴が蓄積し始める前に、原料Aの温度を熱履歴が蓄積されにくい低温度にする。
ベント式射出成形装置1であることから原料Aはシリンダ2の内部でベント口21に達するまでの間、即ち第1ステージS1で完全に溶融する。そして、ベント口21からは不要物であるガス等が排出される。原料Aが、シリンダ2の内部においてベント口21よりも下流側の第2ステージS2に送られると、下流側ヒータ63及び最下流側ヒータ64の温度が樹脂成分の融点近傍であって融点よりも若干低めの220℃(第2の温度)に設定されているので、原料Aの温度は、樹脂成分に熱履歴が蓄積しないのではないかと考えられるほどの低温まで冷却降下する。樹脂成分の融点近傍に設定された第2の温度とは、樹脂成分が分子量の著しい低下を伴う熱履歴を蓄積しない程度の温度であり、樹脂成分の融点を含んでも含まなくてもよい。好ましいのは、第2の温度と原料Aの樹脂成分の融点との差が10℃以下であり、より好ましくは、5℃以下である。
尚、この実施形態では、下流側ヒータ63及び最下流側ヒータ64の温度が樹脂成分の融点よりも低くなっているが、樹脂成分はスクリュー3によって連続的に混練されているので、固化することはなく、シリンダ2の先端側まで送られる。ただし、下流側ヒータ63及び最下流側ヒータ64の温度が樹脂成分の融点よりも大幅に低いと、発熱体であるヒータからの距離が遠いことに起因し、シリンダ2の内壁よりも低温となってしまうスクリュー3の表面に樹脂成分が固着する場合があるので、樹脂成分がスクリュー3の表面に固着しない程度の温度に設定するのが好ましい。
上記のようにして1回の射出量に相当する量の原料Aがシリンダ2の先端側に溜まって計量が完了すると、スクリュー3をスクリュー駆動装置4によって軸方向先端側へ押圧する。これにより、原料Aが射出口20aから射出されてスプルー81aを通ってキャビティCに充填されて成形される。
以上説明したように、この実施形態に係るベント式射出成形装置1を用いた射出成形方法は、シリンダ2内の後端側に、補強用繊維を樹脂に混合した複合材料のバージン材やリサイクル材を原料として複数回の計量が可能となる飽食状態となるまで供給する原料供給工程と、シリンダ2内の後端側に供給された原料を、ベント口21までの間で原料の樹脂成分の融点以上となるまで加熱しながらシリンダ2内のスクリュー3によって該シリンダ2の先端側へ送り、ベント口21と射出口20aとの間で、樹脂成分の融点近傍に設定された温度となるまで原料を冷却降温する工程と、シリンダ2の先端側へ送られた原料を金型80のキャビティCに射出する射出工程とを備えている。
リサイクル材で成形された製品を再びリサイクル材とする場合のように、リサイクル回数を重ねていくと、熱分解による樹脂成分の分子量低下と、補強用繊維の剪断による繊維短小化とが同時に進行していく。特に、リサイクル回数が例えば3回〜5回程度まで増えた場合では樹脂成分の分子量低下と、補強用繊維の剪断による繊維短小化が顕著になる。このようなリサイクル材を仮にノンベント式射出成形装置で成形しようとすると、次のような問題が想定される。
すなわち、ノンベント式射出成形装置は、計量した樹脂の密度にバラつきが生じないようにするために背圧が必要であり、よって、背圧をかけた状態のスクリューによって原料を計量している。このため、計量時間は原料の粘度に大きく依存しており、原料の粘度が低くなればなるほど背圧に対する溶融原料の反発力が弱まり、スクリュー1回転当たりの原料の送り量が少なくなって計量時間が長くなる。上記したように樹脂成分の分子量低下と、補強用繊維の剪断による繊維短小化が進んだリサイクル材では、ノンベント式射出成形装置のシリンダ内で粘度が低下してしまって計量時間が長くなる。計量時間が長くなるということは1回の計量に要するスクリューの総回転数が多くなるので、補強用繊維が更に細かく剪断されてしまい、その結果、繊維による補強効果が大幅に低下してしまう。補強用繊維は、特に逆止弁近傍で細かく剪断されることになる。逆止弁近傍では樹脂が複雑な流れを形成しているのに加え、複雑な形状をした逆止弁が回転に伴って樹脂に高混練を加えるためである。
この実施形態によれば、ベント式射出成形装置1であることから背圧をかけなくても計量した樹脂の密度にバラつきが少なく、従って、無背圧で計量することが可能になるので、計量時間は原料の粘度に殆ど依存しなくなる。これにより、リサイクル回数が例えば3回〜5回程度まで増えた場合のように、熱分解による樹脂成分の分子量低下と、補強用繊維の剪断による繊維短小化とが同時に進行してシリンダ2内における原料Aの粘度が低下したとしても、ノンベント式射出成形装置のように計量時間が長くなることはなく、リサイクル回数が1回の場合と殆ど変わらない時間で計量を行うことができる。このことにより、補強用繊維の剪断が抑制される。
また、計量時にシリンダ2内を飽食状態にしているので、飢餓状態にしている場合に比べてスクリュー3の1回転当たりの原料Aの送り量を増加させることができ、その結果、1回の計量に要するスクリュー3の総回転数が少なくて済み、計量時間を短くすることが可能になる。計量時間そのものが短くなれば逆止弁による補強用繊維の剪断が軽減されるため、リサイクル回数が増えても補強用繊維の繊維短小化が抑制される。その結果、得られる製品の機械的特性の低下が抑制される。
そして、シリンダ2内では、原料供給装置5によって供給された原料Aが、まず、ベント口21と原料供給装置5との間で樹脂成分の融点以上となるまで一気に加熱されて溶融する。その後、原料Aは、ベント口21と射出口20aとの間を流通する間に冷却されて樹脂成分の融点近傍の温度となり、低温状態になるので、原料Aの樹脂成分に熱履歴が蓄積し難くなる。よって、樹脂成分の分子量の低下が抑制され、その結果、製品中にボイドが発生する等の分子量低下による悪影響を回避することが可能になり、このことによっても機械的特性の低下が抑制される。
仮に、ノンベント式射出成形装置で成形する場合を想定すると、本実施形態のようにシリンダ2の下流側の温度を樹脂成分の融点近傍まで低下させることはできない。その理由は、ノンベント式射出成形装置の場合、シリンダ内のどこまでが固相原料でどこからが液相原料か不明確、すなわち、構造的に原料の固相と液相の境界が曖昧にならざるを得ず、そのような状況でシリンダの先端側の温度を融点近傍まで低下させてしまうと、スクリュー折損やスクリュー回転不可等のリスクが発生する。つまり、ノンベント式射出成形装置においては、常にシリンダの先端まで固相のペレットが送られてくる可能性を考慮しなければならない。スクリュー折損等のリスクを負ってでも、どこか1箇所のみを低温に設定してみたとしても、温度も範囲も限定された設定範囲でしか実施できず、効果も殆ど得られないからである。
したがって、この実施形態によれば、バージン材の成形だけなく、リサイクル回数を増やしても機械的特性の低下を抑制して使用に耐え得る製品とすることができるので、リサイクルを推進して環境負荷を低減でき、また、製品を低コスト化することができる。
また、シリンダ2内に供給された直後の原料Aを最上流側ヒータ61によって一気に加熱して溶融した後、比較的低温の下流側ヒータ63及び最下流側ヒータ64によって冷却降温するので、樹脂成分の熱履歴の蓄積を抑制することができる。
尚、上記実施形態では、最上流側ヒータ61と上流側ヒータ62の温度を異なる温度にしているが、これに限らず、最上流側ヒータ61と上流側ヒータ62を同じ温度にしてもよい。
また、上記実施形態では、加熱装置6のヒータとセンサの数を4つにしているが、これに限られるものではなく、ヒータとセンサの数は任意に設定することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図3は、実施例1と比較例1〜3のリサイクル回数と引張強度保持率との関係を示すグラフである。実施例1と比較例1〜3の原料は、ナイロン6と、補強用繊維としてのガラス繊維との複合材料のリサイクル材であるが、横軸におけるリサイクル回数「0」のみ、リサイクルしていない原料で成形した製品の試験結果である。補強用繊維の混合量は15重量%である。
横軸のリサイクル回数「1」とは初めてリサイクルした原料で成形した製品の試験結果であり、リサイクル回数「2」とはリサイクルを繰り返して行い、2回目のリサイクル材を原料として成形した製品の試験結果である。このグラフでは、リサイクル回数5回目のリサイクル材まで試験を行っている。
縦軸の引張強度保持率(%)とは、リサイクルしていない原料で成形した製品の試験結果(引張強度)を100%としたときに、リサイクル材を原料として引張強度がどの程度低下したかを示す数値であり、例えば、引張強度保持率が50%であれば、リサイクルしていない原料で成形した製品の1/2の引張強度を有しているということである。
引張強度試験の条件は以下の通りである。すなわち、引張試験機にはインストロンジャパン株式会社製 万能試験機MODEL4206を使用し、ISO527に準拠した試験方法にて行った。サンプル数には各試験例ごとにn=10実施し、結果には平均値を用いた。
また、試験結果は、ISO527−1と、ISO527−2を適用した結果である。試験室の雰囲気温度はエアコンによって25℃となるように管理していた。引張速度は、全て1mm/分とした。
実施例1は、図1に示すようなベント式射出成形装置を用いてシリンダ内を飽食状態にして原料を計量し、かつ、ベント口よりも上流側で樹脂成分を溶融させ、ベント口よりも下流側では樹脂成分の融点近傍の低い温度にして樹脂成分に熱履歴を蓄積しないようにした場合である。
射出成形装置は、株式会社日本製鋼所製 220T射出成形機に株式会社日本油機製 ベント式可塑化ユニットを換装したベント式射出成形装置を使用した。成形サイクルは30秒に固定し、充填条件も基本固定としたが、引張試験片を含む他の試験片とのセット取り金型のショット重量が53.5gになるよう、リサイクル回数や試験例により充填条件を微調整した。
また、図1に示す最上流側ヒータ61は310℃、上流側ヒータ62は250℃、下流側ヒータ63は220℃、最下流側ヒータ64は220℃とした。また、シリンダ内には、原料供給を停止した後も4回以上計量可能な量の原料を供給して飽食状態にした。この場合の計量時間は3秒間であり、スクリュー回転速度は150回転/分である。したがって、スクリューは1計量当たり8回転することになる。
比較例1は、実施例1と同じベント式射出成形装置を使用し、成形サイクル及び製品重量は実施例1と同じである。また、図1に示す最上流側ヒータ61は320℃、上流側ヒータ62は310℃、下流側ヒータ63は240℃、最下流側ヒータ64は240℃とした。また、シリンダ内には、原料供給を停止した後も4回以上計量可能な量の原料を供給してシリンダ内を飽食状態にした。計量時間及びスクリュー回転速度は、実施例1と同じであるため、スクリューは1計量当たり8回転することになる。
比較例2は、実施例1と同じベント式射出成形装置を使用し、成形サイクル及び製品重量は実施例1と同じである。また、図1に示す最上流側ヒータ61は320℃、上流側ヒータ62は310℃、下流側ヒータ63は240℃、最下流側ヒータ64は240℃とした。計量時間及びスクリュー回転数は、実施例1と同じであるが、シリンダ内には計量回数が2回に満たない量の原料(2回分程度)しか供給せずに、シリンダ内を飢餓状態にした。そして、飢餓状態を作り出すために、原料供給装置5の供給量調整部52を供給量を絞る設定してあることに起因して、計量時間が12秒まで長くなった結果、1計量当たりのスクリューの回転数が大幅に増加し、スクリューは1計量当たり30回転することになる。
比較例3は、ノンベント式射出成形装置として、日精樹脂工業株式会社製 220Tノンベント式射出成形装置を使用した。成形サイクル及び製品重量は実施例1と同じである。原料はホッパから自重で連続供給した。計量時の背圧は、ナイロン6にガラス繊維15重量%が混合された複合材料に対する一般的な設定例にならい15MPaとした。また、図1に示すようにヒータが配置されており、最上流側ヒータ61は280℃、上流側ヒータ62は270℃、下流側ヒータ63は270℃、最下流側ヒータ64は260℃とした。スクリュー回転速度は150回転/分である。1計量当たりのスクリュー回転数は、リサイクル回数が0回のときに6回転、リサイクル回数が5回のときに30回転であり、リサイクル回数が増えるに従って1計量当たりのスクリュー回転数が増加した。これはリサイクル回数の増加によってシリンダ内における原料の粘度が低下したことに起因する。
図3から明らかなように、実施例1は、比較例1〜3に比べて全体的に引張強度保持率が大きな値を示している。リサイクル回数が1回や2回の熱履歴の蓄積が浅い段階では、実施例1と比較例1〜3との引張強度保持率の差は数%〜7%、8%程度に収まっているのに対し、リサイクル回数が4回や5回の熱履歴の蓄積が進行した段階では、実施例1と比較例1〜3との引張強度保持率の差は11%、12%程度まで拡大している。そして、実施例1は、リサイクル回数が5回となっても引張強度保持率は83%程度の高い値を示しており、リサイクルしていない原料に比べて引張強度の低下は抑制されている。これは、実施例1では、リサイクル回数が多くなっても、補強用繊維の短小化が抑制され、しかも、樹脂成分に熱履歴が蓄積し難くなって分子量が維持され、その結果、機械的特性の低下が抑制されていることによる。
特に比較例1では、リサイクル回数が3回までは、引張強度保持率が実施例1に近い値となっているが、リサイクル回数が4、5回目で大きく低下している。これは、ベント口よりも下流側のヒータ温度が原料の樹脂成分の融点よりもかなり高いので、ベント口よりも下流側で樹脂成分に熱履歴が蓄積して、熱分解により分子量が著しく低下したためである。比較例1では、リサイクル回数が4、5回目の試験片の破断面には、分子量の低下に起因したボイドが全数に見られた。
また、比較例2では飢餓状態での計量であるため、1計量当たりのスクリュー回転数が増加した分、補強用繊維が剪断されて繊維短小化が進み、リサイクル回数が2回以降は実施例1に比べて引張強度保持率が大きく低下している。
また、比較例3では背圧をかけた状態で計量を行うノンベント式射出成形装置を使用している。このため、リサイクル回数が増えるに従ってシリンダ内での原料の粘度が低下して計量に要する時間が長時間化する。その結果、1計量当たりのスクリュー回転数が増加するので、補強用繊維が剪断されて繊維短小化が進み、比較例2と同様にリサイクル回数が2回以降は実施例1に比べて引張強度保持率が大きく低下してしまっている。
つまり、引張強度には、補強用繊維の繊維長だけではなく、樹脂成分の分子量も大きく影響しており、実施例1ではこれらを両立できていることが分かる。
図4は、実施例1及び比較例1〜3の引張強度の絶対値を示している。この図4の結果からも、実施例1の機械的特性が比較例1〜3に比べて高くなっていることを把握できる。
図5は、実施例2及び比較例4〜6のリサイクル回数と引張強度保持率との関係を示すグラフである。実施例2と比較例4〜6の原料は、ポリブチレンテレフタレート樹脂にポリエチレンテレフタレート樹脂が混合されたアロイ樹脂と、補強用繊維としてのガラス繊維との複合材料のリサイクル材であるが、横軸におけるリサイクル回数が0回のみ、リサイクルしていない原料で成形した製品の試験結果である。補強用繊維の混合量は30重量%である。ポリブチレンテレフタレート樹脂にポリエチレンテレフタレート樹脂が混合されたアロイ樹脂の融点は255℃である。
実施例2は、実施例1と同様にして成形した場合である。
射出成形装置は、株式会社日本製鋼所製 220T射出成形機に株式会社日本油機製 ベント式可塑化ユニットを換装したベント式射出成形装置を使用した。成形サイクルは30秒に固定し、充填条件も基本固定としたが、引張試験片を含む他の試験片とのセット取り金型のショット重量が67.6gになるよう、リサイクル回数や試験例により充填条件を微調整した。また、図1に示す最上流側ヒータ61は300℃、上流側ヒータ62は280℃、下流側ヒータ63は250℃、最下流側ヒータ64は250℃とした。また、シリンダ内には、原料供給を停止した後も4回以上計量可能な量の原料を供給してシリンダ内を飽食状態にした。この場合の計量時間は3秒間であり、スクリュー回転速度は150回転/分である。したがって、スクリューは1計量当たり8回転することになる。
比較例4は、実施例1と同じベント式射出成形装置を使用し、成形サイクル及び製品重量は実施例2と同じである。また、図1に示す最上流側ヒータ61は300℃、上流側ヒータ62は290℃、下流側ヒータ63は280℃、最下流側ヒータ64は280℃とした。また、シリンダ内には、原料供給を停止した後も4回以上計量可能な量の原料を供給してシリンダ内を飽食状態にした。計量時間及びスクリュー回転速度は、実施例2と同じであるため、スクリューは1計量当たり8回転することになる。
比較例5は、実施例1と同じベント式射出成形装置を使用し、成形サイクル及び製品重量は実施例2と同じである。また、図1に示す最上流側ヒータ61は320℃、上流側ヒータ62は300℃、下流側ヒータ63は280℃、最下流側ヒータ64は280℃とした。計量時間及びスクリュー回転数は、実施例2と同じであるが、シリンダ内には計量回数が2回に満たない量の原料しか供給せずに、シリンダ内を飢餓状態にした。そして、飢餓状態を作り出すために、原料供給装置5の供給量調整部52を供給量を絞る設定してあることに起因して、計量時間が12秒まで長くなった結果、1計量当たりのスクリューの回転数が大幅に増加し、スクリューは1計量当たり30回転することになる。
比較例6は、ノンベント式射出成形装置として、日精樹脂工業株式会社製 220Tノンベント式射出成形装置を使用した。成形サイクル及び製品重量は実施例1と同じである。原料はホッパから自重で連続供給した。計量時の背圧は、ポリブチレンテレフタレート樹脂にポリエチレンテレフタレート樹脂が混合されたアロイ樹脂に、ガラス繊維30重量%が混合された複合材料に対する一般的な設定例にならい15MPaとした。また、図1に示すようにヒータが配置されており、最上流側ヒータ61は300℃、上流側ヒータ62は290℃、下流側ヒータ63は280℃、最下流側ヒータ64は280℃とした。スクリュー回転速度は150回転/分である。1計量当たりのスクリュー回転数は、リサイクル回数が0回のときに6回転、リサイクル回数が5回のときに30回転であり、リサイクル回数が増えるに従って1計量当たりのスクリュー回転数が増加した。
図5から明らかなように、実施例2は、樹脂成分が熱安定性の悪いポリブチレンテレフタレート樹脂にポリエチレンテレフタレート樹脂が混合されたアロイ樹脂であるリサイクル材を使用しているのに、比較例4〜6に比べて特にリサイクル回数が4回、5回で引張強度保持率が大きな値を示している。これは、リサイクル回数が4回から5回のように多くなっても、樹脂成分に熱履歴が蓄積し難くなっていることと、補強用繊維の短小化が抑制されていることとによって機械的特性の低下が抑制されていることによる。
比較例4〜6では、上述したように比較例1〜3の場合と同様な理由によって引張強度保持率が低下している。特に比較例4では、樹脂成分に熱履歴が蓄積して分子量が著しく低下しているためである。
また、図6は、実施例1と比較例3のリサイクル回数と曲げ強さ保持率との関係を示すグラフである。横軸のリサイクル回数は、図3等と同じである。縦軸の曲げ強さ保持率(%)とは、リサイクルしていない原料で成形した製品の試験結果(曲げ強さ)を100%としたときに、リサイクル材を原料として曲げ強さがどの程度低下したかを示す数値であり、例えば、曲げ強さ保持率が50%であれば、リサイクルしていない原料で成形した製品の1/2の曲げ強さを有しているということである。
曲げ強さの試験条件は以下の通りである。すなわち、曲げ試験機にはインストロンジャパン株式会社製 万能試験機MODEL4206を使用し、ISO178に準拠した試験方法にて行った。試験サンプル数は10とし、結果には平均値を用いた。
図6から明らかなように、実施例1は比較例3に比べて曲げ強さ保持率が大きな値を示している。リサイクル回数が1回のように熱履歴の蓄積が浅い段階では、実施例1と比較例3との引張強度保持率の差は10%未満に収まっているのに対し、リサイクル回数が2回〜5回の熱履歴の蓄積が進行した段階では、実施例1と比較例3との曲げ強度保持率の差は10%を大きく超えており、20%程度まで拡大している。そして、実施例1は、リサイクル回数が5回となっても曲げ強さ保持率は100%程度の高い値を示しており、リサイクルしていない原料に比べて曲げ強さの低下は抑制されている。これは、実施例1では、リサイクル回数が多くなっても、補強用繊維の短小化が抑制され、しかも、樹脂成分に熱履歴が蓄積し難くなって分子量が維持され、その結果、機械的特性の低下が抑制されていることによる。
図7は、実施例1及び比較例3の曲げ強さの絶対値を示している。曲げ強さは、リサイクル0回目から5回目に亘って実施例1の方が高くなっており、その差はリサイクル回数が増えるほど大きくなっている。また、本実施形態に係る成形方法によれば、リサイクル回数が0回目同士を比較しても曲げ強さが強いので、バージン材を成形する場合も本実施形態に係る成形方法が有効であることが分かる。
また、図8は、実施例1と比較例3のリサイクル回数とアイゾット衝撃強度保持率との関係を示すグラフである。横軸のリサイクル回数は、図3等と同じである。縦軸のアイゾット衝撃強度保持率(%)とは、リサイクルしていない原料で成形した製品の試験結果(アイゾット衝撃強度)を100%としたときに、リサイクル材を原料としてアイゾット衝撃強度がどの程度低下したかを示す数値であり、例えば、アイゾット衝撃強度保持率が50%であれば、リサイクルしていない原料で成形した製品の1/2のアイゾット衝撃強度を有しているということである。アイゾット衝撃試験は、JIS K 7110に基づいて行った。
また、図9は、実施例1及び比較例3のアイゾット衝撃強度の絶対値を示している。この図9から明らかなように、アイゾット衝撃強度は、リサイクル0回目から5回目に亘って実施例1の方が高くなっている。つまり、本実施形態に係る成形方法によれば、リサイクル回数が0回目同士を比較してもアイゾット衝撃強度が高いので、バージン材を成形する場合も本実施形態に係る成形方法が有効であることが分かる。
尚、上記実施例では、オールリサイクル材、即ち、リサイクル材のみを原料として射出成形した場合について説明したが、これに限らず、例えば、リサイクル材に所定割合のバージン材を混合したバージン材混合原料を射出成形する場合や、全量がバージン材である原料を射出成形する場合についても本発明を適用することができる。バージン材をリサイクル材に混合する割合は、適宜設定することができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係るベント式射出成形装置及び射出成形方法は、例えば複数回リサイクルしたリサイクル材を原料として製品を成形する場合や、そのリサイクル材に所定割合のバージン材を混合したものを原料として製品を成形する場合、バージン材のみを原料として製品を成形する場合等に使用することができる。
1 ベント式射出成形装置
2 シリンダ
3 スクリュー
5 原料供給装置(原料供給部)
6 加熱装置
6A 上流側加熱部
6B 下流側加熱部
7 制御装置
20a 射出口
21 ベント口
61 最上流側ヒータ(第1加熱部)
62 上流側ヒータ(第2加熱部)
80 金型(成形型)
C キャビティ

Claims (5)

  1. 先端側に射出口を有するシリンダと、
    上記シリンダ内に配設されて回転駆動されるとともに、軸方向に押圧駆動されるスクリューと、
    補強用繊維を樹脂に混合した複合材料あるいはその複合材料のリサイクル材を含んだ原料を上記シリンダ内の後端側に供給する原料供給部と、
    上記シリンダ内の原料を所定温度に加熱する加熱装置とを備え、
    上記シリンダにおける長手方向の中途部には、該シリンダの内部を外部に連通させて該シリンダ内の不要物を排出するためのベント口が設けられたベント式射出成形装置において、
    上記原料供給部は、上記シリンダ内に複数回の計量が可能な量の原料を供給して上記シリンダ内を飽食状態とするように構成され、
    上記加熱装置は、上記ベント口と上記原料供給部との間に配設される上流側加熱部と、上記ベント口と上記射出口との間に配設される下流側加熱部と、上記上流側加熱部及び上記下流側加熱部を制御する制御装置とを有し、
    上記制御装置は、上記ベント口と上記原料供給部との間で原料の樹脂成分の融点以上となるように設定された第1の温度となるまで原料を加熱するように上記上流側加熱部を制御する一方、上記ベント口と上記射出口との間で上記第1の温度よりも低く、かつ、当該樹脂成分の融点近傍に設定された第2の温度となるまで原料を冷却降温するように上記下流側加熱部を制御することを特徴とするベント式射出成形装置。
  2. 請求項1に記載のベント式射出成形装置において、
    上記加熱装置の上記上流側加熱部は、第1加熱部と、該第1加熱部よりも上記ベント口に近い側に配設される第2加熱部とを備えており、
    上記第1加熱部による加熱温度は上記第2加熱部による加熱温度よりも高く設定されていることを特徴とするベント式射出成形装置。
  3. 請求項2に記載のベント式射出成形装置において、
    上記原料供給部は、樹脂成分がポリブチレンテレフタレート樹脂にポリエチレンテレフタレート樹脂が混合されたアロイ樹脂であるリサイクル材を含んだ原料を供給することを特徴とするベント式射出成形装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のベント式射出成形装置において、
    上記第2の温度は、原料の樹脂成分の融点との差が10℃以下となるように設定された温度であることを特徴とするベント式射出成形装置。
  5. 先端側に射出口を有するとともに、長手方向の中途部に外部と連通するベント口を有するシリンダ内の後端側に、補強用繊維を樹脂に混合した複合材料あるいはその複合材料のリサイクル材を含んだ原料を複数回の計量が可能となる飽食状態となるまで供給する工程と、
    上記シリンダ内の後端側に供給された原料を、上記ベント口までの間で原料の樹脂成分の融点以上となるように設定された第1の温度となるまで加熱しながら上記シリンダ内のスクリューによって該シリンダの先端側へ送り、上記ベント口と上記射出口との間で、上記第1の温度よりも低く、かつ、当該樹脂成分の融点近傍に設定された第2の温度となるように原料を冷却降温する工程と、
    上記シリンダの先端側へ送られた原料を成形型のキャビティに射出する工程とを備えていることを特徴とするベント式射出成形装置を用いた射出成形方法。
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