JP2016202901A - 検出器装置及びx線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出精度の低下を抑制すること。
【解決手段】実施形態の検出器装置は、検出器と、ファラデーケージとを備える。ファラデーケージは、検出器が内部に配置され、少なくとも1つの側面に、検出器に応じた方向に複数の電極を有する。
【選択図】図6A

Description

本発明の実施形態は、検出器装置及びX線CT装置に関する。
X線CT(Computed Tomography)装置が備えるCTスキャナのほとんどでは、X線ビームが多色性である。第3世代CTスキャナでは、検出器のエネルギー積分特性によるデータに基づいて画像が生成される。これらの従来の検出器はエネルギー積分検出器と呼ばれ、エネルギー積分X線データを収集する。一方、光子計数型検出器(Photon Counting Detector:PCD)は、エネルギー積分特性ではなく、X線源のスペクトル特性を収集するように構成される。透過X線データのスペクトル特性を得るために、PCDはX線ビームをX線ビームの成分別のエネルギーすなわちスペクトルビンに分解し、各ビンにおける光子数を計数する。CTにおけるX線源のスペクトル特性の利用は、スペクトルCTと呼ばれることが多い。スペクトルCTには2以上のエネルギーレベルでの透過X線検出が含まれるため、スペクトルCTは一般的に、デュアルエネルギーCTを含む。
X線CT装置(CTイメージングシステム)におけるPCDは、半導体材料、例えば、中でも多くの場合CZTと呼ばれるテルル化カドミウム亜鉛(CdZnTe)、テルル化カドミウム(CdTe)、及びケイ素(Si)から製造されることが多い。半導体放射線検出器、例えば、CdZnTe、HgI2、及びTlBrは、イメージング検出デバイスとして使用するのに理想的な特性、すなわち、高い実効原子番号(Zeff)及び高密度(ρ)を有する。これらの特性により、入射放射線光子、すなわちX線の光電吸収が高確率で行われるため、高水準の固有の検出効率が得られる。例えば、光電効果の起こる確率は、次式により得られる相互作用の断面積σで測定される。
式(1)において、nは4〜5の間の変数である。また、式(1)において、Eは、PCDのアノードとカソードとの電位差である。これらの特性は、イメージング検出デバイス(検出器)の物理的サイズを小さくすると同時に、必要とされる検出効率を維持する必要がある場合に特に重要である。
疎な第4世代PCDと第3世代検出器を組み合わせて使用することは、将来のハイブリッド分光CTシステムに対する実現可能な解決策である。この構成では、スライス方向にセグメント化されたアノードを備えた検出器の一次元アレイを有する第4世代PCDが細長のジオメトリで製造される必要がある。このシナリオでは、第3世代検出器に影響を与える影を最小限に抑えるために、固有の検出効率を最大限に高めながらも、第4世代PCDの全体の寸法を低減させることが必要になりうる。
図12は、細長のジオメトリを有する1D 16ピクセル型イメージング検出器デバイスを示す図である。図12に示すように、第3世代検出器への影の影響を最小限に抑えるために、厚さTを増大させつつも幅Wを低減させることによって、固有の検出効率を最大限に高めることができる。これには、非常に狭い幅W(<2mm)の細長のジオメトリを有する半導体放射線検出器が必要とされるであろう。しかし、検出器の細長形状(小さな放射線検出器の幅W<2mm)によって、検出器の外側面近傍の動作電界(動作電位)が極度に変形しうる。図13は、動作電界の変形による、半導体表面近傍での電荷損失を示す図である。図13に示すように、動作電界の変形により、半導体表面近傍において電荷損失が起こるため、検出器のエネルギー分解能が低下する。さらに、放射線検出器表面での電荷損失は、双極子効果のため検出器の幅が狭いほどが悪化する。
直接変換型PCDは感光性であるため、光が封鎖された環境で動作しなければならない。さらに、PCDを制御するために特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)を備えたPCDシステムは、電磁干渉に敏感なため、ファラデーケージ内部で動作される必要がある。ファラデーケージは電磁シールド及び光シールドの両方としての役割を果たす。しかし、特定の電位にバイアスされるファラデーケージはPCDの動作電界を変えうる。
特開2014−168688号公報
本発明が解決しようとする課題は、検出精度の低下を抑制することができる検出器装置及びX線CT装置を提供することである。
実施形態の検出器装置は、検出器と、ファラデーケージとを備える。ファラデーケージは、検出器が内部に配置され、少なくとも1つの側面に、検出器に応じた方向に複数の電極を有する。
図1は、エネルギー積分検出器が第3世代ジオメトリで配置されるとともにPCDが第4世代ジオメトリで配置されているハイブリッド型システムを備えるX線CT装置の概略図を示す図である。 図2は、エネルギー積分検出器が第3世代ジオメトリで配置されるとともにPCDが第4世代ジオメトリで配置されているハイブリッド型システムを備えるX線CT装置の概略図を示す図である。 図3は、実施形態に係る検出器装置が備えるファラデーケージの構成の一例を示す図である。 図4Aは、ファラデーケージ、PCD、及びコリメータの斜視図である。 図4Bは、ファラデーケージ、PCD、及びコリメータの斜視図である。 図4Cは、ファラデーケージ、PCD、及びコリメータの斜視図である。 図5Aは、0Vにファラデーケージがバイアスされた場合のファラデーケージ内のPCDの動作電界Eの一例を示す図である。 図5Bは、−500Vにファラデーケージがバイアスされた場合のファラデーケージ内のPCDの動作電界Eの一例を示す図である。 図5Cは、−1000Vにファラデーケージがバイアスされた場合のファラデーケージ内のPCDの動作電界Eの一例を示す図である。 図6Aは、実施形態に係るファラデーケージの一例を示す図である。 図6Bは、ファラデーケージ内部の側面電極の一例を示す図である。 図7Aは、実施形態に係る、側面電極1〜Nを有するファラデーケージ300内のPCD500の動作電界の一例を示す図である。 図7Bは、実施形態に係る、側面電極1〜Nを有するファラデーケージ300内のPCD500の動作電界の一例を示す図である。 図8Aは、側面電極の数、側面電極の相対位置、及び、側面電極に印加されるバイアス電圧の構成が上述した実施形態と異なる他の実施形態の一例を示す図である。 図8Bは、側面電極の数、側面電極の相対位置、及び、側面電極に印加されるバイアス電圧の構成が上述した実施形態と異なる他の実施形態の一例を示す図である。 図8Cは、他の実施形態の一例を示す図である。 図9は、他の実施形態の一例を示す図である。 図10は、他の実施形態の一例を示す図である。 図11は、他の実施形態の一例を示す図である。 図12は、細長のジオメトリを有する1D 16ピクセル型イメージング検出器デバイスを示す図である。 図13は、動作電界の変形による、半導体表面近傍での電荷損失を示す図である。
一実施形態では、複数の検出器を備えるCTが提供され、各検出器は、複数の電圧バイアス側面電極がファラデーケージの側面に配置されたファラデーケージ内に配置される。
図1及び図2はそれぞれ、エネルギー積分検出器が第3世代ジオメトリで配置されるとともにPCD(光子計数型検出器)が第4世代ジオメトリで配置されているハイブリッド型システムを備えるX線CT装置(CTスキャナシステム)の概略図を示す図である。図1は、X線源112が、PCDリングの内側に位置するとともにX線検出器ユニット103がPCDリングの外側に位置する結合リング型トポロジーを示す。一方で、図2は、X線源112及びX線検出器ユニット103の両方がPCDリングの外側に位置する内部リング型トポロジーを示す。
図1は、X線CT装置において、所定の第3世代ジオメトリで配置された検出器ユニット103と組み合わせて所定の第4世代ジオメトリでPCDを配置する実施態様を示す。図1には、寝台116に横になっているスキャンの対象である被検体OBJ、X線源112、コリメータ及びフィルタ(線量補償フィルタ)の少なくとも1つを含む部材114、X線検出器ユニット103、及び、PCD1〜Nの相対位置が示されている。これらのPCD1〜Nは、前面が被検体OBJに対向しており、背面は被検体OBJに対向していない。被検体OBJを透過するX線は、PCD1〜N(の前面)のそれぞれにおいて検出されるか、疎に配置されたPCD間の空間を通過して、X線検出器ユニット103に密に実装されたエネルギー積分検出器において検出されるかのいずれかである。
また、図1には、X線投影データを収集し、記憶し、処理し、提供するための回路及びハードウェアも示されている。これらの回路及びハードウェアは、処理回路170、ネットワーク制御回路174、メモリ178、及びデータ収集システム176を備える。
一実施態様において、X線源112及び部材114は、ガントリ140に対して回転可能に取り付けられた回転部110に固定して取り付けられる。X線検出器ユニット103も同様に、ガントリ140に対して回転可能に取り付けられた回転部130に固定して取り付けられる。PCDは、ガントリ140に固定して取り付けられた円形部材120に固定して取り付けられる。ガントリ140には、X線CT装置が備えるCTスキャナの多くの構成要素が収容される。
CTスキャナのガントリは、開放された開口115を備えており、寝台116上に載せられた被検体OBJを、X線源112から出射され各PCD1〜N及びX線検出器ユニット103まで進むX線の投影面に位置付けることができる。「投影面」とは、X線がX線源112から各PCD1〜N及びX線検出器ユニット103を含む検出器まで透過するボリュームである。「被検体空間」とは、投影面とガントリの開放された開口との交差領域である。「画像空間」は、X線源112がガントリの開口の周囲を回転する際の、X線源112のすべての投影角度に対応する投影面の和集合である。画像空間は、一般的には被検体空間よりも大きいので、被検体OBJの大きさを超えて広がるボリュームについての画像再構成が可能となる。
被検体OBJが被検体空間に置かれ、X線源112が一連の投影角度を通過しながら回転して、CTスキャナが各投影角度で被検体OBJを通るX線の透過や減衰の投影データを収集することで、スキャンが行われる。
一般には、各PCD1〜Nは、所定数のエネルギービンのそれぞれについて光子の数を出力する。図1に示す実施形態では、第4世代ジオメトリで配置された光子計数型検出器PCD1〜Nに加え、エネルギー積分検出器が従来の第3世代ジオメトリで配置された検出器ユニット103を備える。検出器ユニット103の検出器素子は、検出器ユニット103の表面に、PCD1〜Nよりも高い密度で配置できる。
一実施態様において、PCD1〜Nは、例えば円形である所定のジオメトリで被検体OBJの周囲に疎に配置される。例えば、PCD1〜PCDNは、ガントリ内の所定の第2の円形部材120に固定して配置される。一実施態様において、PCD1〜Nは、円形部材120上の等間隔の所定の位置に固定して配置される。別の一実施態様において、PCD1〜PCDNは、円形部材120上の間隔が異なる所定の位置に固定して配置される。円形部材120は、データ収集中には被検体OBJに対して固定された状態のまま回転しない。
PCD1〜Nは被検体OBJに対して固定されるが、X線源112、部材114、及びX線検出器ユニット103は、被検体OBJの周囲を回転する。一実施態様において、X線源112は、疎に配置されたPCD1〜Nの外側で被検体OBJの周囲を回転しながら、被検体OBJに向けて所定の線源ファンビーム角度θで放射X線を投影する。さらに、X線検出器ユニット103は、被検体OBJを挟んでX線源112と180度反対の位置に設置され、PCD1〜Nが所定の疎な配置に固定されている静止した円形部材120の外側を回転する。
一実施態様において、X線源112が、被検体OBJに対して相対的にらせん状経路で動くことを選択可能にする。その態様では、回転部110によりX線源112及びX線検出器ユニット103を回転部110の回転面で回転させながら、寝台116により回転面と直交する所定の方向に被検体OBJを直線的に移動させる。
被検体OBJの周囲での回転部110の動きは、動作制御システムによって制御される。動作制御システムは、データ収集システムと統合されるか、または分離されてもよく、回転部110の角度位置及び寝台116の直線上の位置についての情報を提供する。動作制御システムは、位置エンコーダを備え、回転部110及び寝台116の位置を制御するフィードバックを行うようにしてよい。動作制御システムは、開ループ系であっても、閉ループ系であっても、開ループ系と閉ループ系の組み合わせであってもよい。動作制御システムは、回転部110の位置及び寝台116の位置についてのフィードバックに直線エンコーダ及び回転エンコーダを使用できる。動作制御システムは、回転部110の動き及び寝台116の動きの駆動にポジショナ及びアクチュエータを使用できる。これらのポジショナ及びアクチュエータとして、例えば、ステッパモータ、DCモータ、ウォーム駆動、ベルト駆動、及び当業者既知のその他のポジショナ及びアクチュエータを用いてもよい。
CTスキャナは、PCD1〜N及びX線検出器ユニット103からの投影測定結果を、データ収集システム176、処理回路170、メモリ178、ネットワーク制御回路174へ送信するデータチャネルを備える。データ収集システム176は、PCD1〜N及びX線検出器ユニット103等の検出器からの投影データの収集、デジタル化、及び経路指定を制御する。ここで、投影データは、PCD1〜N及びX線検出器ユニット103等の検出器が検出したX線に基づくデータである。データ収集システム176はさらに、環状の回転部110、130の回転を制御するX線撮影制御回路機構を備える。一実施態様において、データ収集システム176はさらに、寝台116の動き、X線源112の動作、及びX線検出器ユニット103の動作を制御する。データ収集システム176は、集中型のシステムであってよいが、分散型のシステムであってもよい。一実施態様において、データ収集システム176は処理回路170と一体化されていてもよい。処理回路170は、投影データからの画像再構成、投影データの再構成前処理、及び画像データの再構成後処理等の機能を実行する。
投影データの再構成前処理には、検出器キャリブレーション、検出器非線形性、極性効果、ノイズバランシング、及び物質分解についての補正を含めることができる。
再構成後処理には、必要に応じて、画像のフィルタリング及び平滑化、ボリュームレンダリング処理、及び画像の差分処理を含めることができる。画像再構成プロセスは、フィルタ補正逆投影、反復的画像再構成法、または確率的画像再構成法を用いて行うことができる。処理回路170及びデータ収集システム176のいずれもが、例えば、投影データ、再構成した画像、較正のデータ及びパラメータ、及びコンピュータプログラムを記憶させるためにメモリ178を使用できる。
処理回路170は、離散論理ゲートとして、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)、またはその他の複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)としての実装が可能な中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)を備えることができる。FPGAまたはCPLDとしての実施態様は、超高速集積回路設計用ハードウェア記述言語(VHSIC (Very High Speed Integrated Circuit) Hardware Description Language:VHDL)、Verilog、または他のどのようなハードウェア記述言語でプログラムされてもよく、そのプログラムコードはFPGAまたはCPLD内部の電子メモリに直接記憶されてもよいし、別の電子メモリに記憶されてもよい。さらに、メモリは、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ等のように不揮発性であってよい。メモリは、スタティックRAM(Random Access Memory)、ダイナミックRAM等のように揮発性とすることもでき、その場合、電子メモリだけでなくFPGAまたはCPLDとメモリとの間の連携を管理するマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ等の処理部を設けてもよい。
代替として、再構成処理部におけるCPUは、各種の機能を実施するコンピュータ可読な命令の集合を含むコンピュータプログラムを実行してよく、そのプログラムは、上述の非一時的な電子メモリ及び/またはハードディスクドライブ、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュドライブ、または他の任意の既知の記憶媒体に記憶されている。さらに、それらのコンピュータ可読な命令は、ユーティリティアプリケーション、バックグラウンドデーモン、オペレーティングシステムの一部、またはそれらの組み合わせとして提供され、米国インテル社のXenonプロセッサまたは米国AMD社のOpteronプロセッサ等のプロセッサ、及びMicrosoft VISTA、UNIX(登録商標)、Solaris、LINUX(登録商標)、Apple MAC−OS、及び当業者既知のその他のオペレーティングシステム等のオペレーティングシステムと連携して実行される。さらに、CPUは、命令を実行するために並行して協調して動作する複数のプロセッサとして実装することもできる。
一実施態様において、再構成した画像はディスプレイに表示することができる。ディスプレイは、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、または当業者が知る他の任意のディスプレイでよい。
メモリ178は、ハードディスクドライブ、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)ドライブ、DVDドライブ、フラッシュドライブ、RAM、ROM、または当業者が知る他の任意の電子記憶装置でよい。
米国インテル社のネットワークインターフェースカードであるIntel Ethernet(登録商標) PRO等のネットワーク制御回路174により、CTスキャナの各部間のインターフェースをとることができる。また、ネットワーク制御回路174により、外部ネットワークとのインターフェースをとることができる。当然のことながら、外部ネットワークは、インターネット等の公共ネットワーク、LANまたはWAN等の専用ネットワーク、またはその組み合わせであってよく、PSTNまたはISDNのサブネットワークを含んでもよい。また、外部ネットワークは、イーサネット(登録商標)ネットワークのように有線であってもよいし、EDGE(Enhanced Data rates for Global Evolution)、3G、及び4G等の無線携帯電話通信システムを含む携帯電話通信ネットワークのように無線であってもよい。さらに、無線ネットワークは、WiFi、Bluetooth(登録商標)、または知られている他の任意の無線通信形態であってよい。
一実施態様において、X線源112は、広域スペクトルX線エネルギーを曝射する単一の線源である。
X線検出器ユニット103は、光電子増倍管またはアバランシェフォトダイオードを用いたシンチレータ素子等のエネルギー積分検出器を使用して、放射X線とシンチレータ素子とが相互作用して起こるシンチレーション現象の結果生じるシンチレーション光子を検出することができる。シンチレータ素子は、結晶構造のもの(例えば、NaI(Tl)、CsI(Tl)、CsI(Na)、CsI(純粋)、CsF、KI(Tl)、LiI(Eu)、BaF、CaF(Eu)、ZnS(Ag)、CaWO、CdWO、YAG(Ce)、YAl12(Ce)、GSO、LSO、LaCl(Ce)、LaBr(Ce)、LYSO、BGO、LaCl(Ce)、LaBr(Ce)、C1410、C1412、及びC10)、有機液体(例えば、p−テルフェニル(C1814)、PBD(C2014O)、ブチルPBD(C2422O)、またはPPO(C1511NO)等の蛍光体を含む有機溶液)、可塑性物質(例えば、固体ポリマーマトリックス中に懸濁した蛍光体を含む)、または知られている他の任意のシンチレータであってよい。
PCDは、テルル化カドミウム(CdTe)、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)、ケイ素(Si)、ヨウ化水銀(HgI)、及びヒ化ガリウム(GaAs)等の半導体をベースにした直接的な放射X線の検出器であってよい。一般的に、半導体ベースの直接的なX線検出器は、シンチレータ検出器等の間接的な検出器より時間反応がはるかに速い。直接的な検出器では反応速度が速いため、X線検出事象を個別に解決することができる。しかしながら、X線の臨床上の適用例で通常使用される高エネルギーX線束では、検出事象のパイルアップが起こる。検出されたX線のエネルギーは、直接的な検出器で生成された信号と正比例するので、検出事象はエネルギービンに整理することができ、スペクトルCT用にスペクトル的に分解されたX線データが生成される。
図2は、CTスキャナ用の内部リング型トポロジーを示す。図1のCTスキャナと図2のCTスキャナとの主な違いは、図2では、X線源112とX線源112が固定される回転部110とが、PCDが固定される円形部材120の外側にあることである。一実施態様において、疎に配置されたPCDを有する円形部材120の外側をX線源112が通る際に、PCDをその背後からの放射線から保護する保護用後部カバーを、各PCDの背面に設ける。
PCD1〜PCDNは開口115内の被検体OBJに対して固定されているのに対し、X線源112、部材114、及びX線検出器ユニット103はいずれも、開口115内の被検体OBJの周囲を回転する。一実施態様において、X線源112及び部材114は、ガントリ140に搭載された回転部110に搭載されるので、X線源112は、疎に配置されたPCD1〜Nの外側で被検体OBJの周囲を回転しながら、被検体OBJに向けて所定の線源ファンビーム角度θで放射X線を投影する。さらに、第3世代ジオメトリで配置されたエネルギー積分検出器を備えるX線検出器ユニット103が、ガントリ140に回転可能に固定された回転部130に搭載される。X線検出器ユニット103は、間に被検体OBJを挟んでX線源112と180度反対の位置に保持され、回転部110、130は、PCD1〜Nが所定の疎な配置に固定された円形部材120の外側を回転する。
ファラデーケージとは、電磁放射線からその内容物を保護することを目的とした、導電性材料で作製される箱、ケージ、またはアレイである。ファラデーケージは、実質的にX線透過性であり光不透過性の任意の導電性材料、例えば低Z金属シートで作製することができる。ファラデーケージの有効性は放射線の波長、ファラデーケージ内のメッシュサイズ、ケージ材料の電導率、ケージの厚さ、及び他の変数に依存する。なお、ファラデーケージは、X線を透過し、光を透過しない材料を含んで構成されればよく、例えば、厚さが厚く、X線及び光を透過する材料、及び、厚さが薄く、X線を透過し、光を透過しない材料が組み合わされて構成されてもよい。ここで、厚さが厚く、X線及び光を透過する材料は、例えば、強度を持たせるために用いられる。
本実施形態に係る検出器装置は、後述するファラデーケージ300、後述するPCD310、後述するASICチップ314及びFPGAボード316等を備える。図3は、実施形態に係る検出器装置が備えるファラデーケージの構成の一例を示す図である。図3に示すように、ファラデーケージ300は、光シールド302、第1の電磁(Electromagnetic:EMI)シールド304、第2のEMIシールド306、及び第3のEMIシールド308を備える。PCD310は第1の基板312の片側に配置され、第1のEMIシールド304によって密閉されている。ASICチップ314は第1の基板312の反対側に配置され、第2のEMIシールド306によって密閉されている。FPGAボード316は第2の基板318に配置される。FPGAボード316は第2のEMIシールド306の下かつ第3のEMIシールド308の上にある。高電圧電源320は第3の基板322の上かつ第3のEMIシールド308の下に配置される。ASICチップ314及びFPGAボード316は、PCD用のフロントエンド読み出しエレクトロニクスとして機能するように構成される。
一実施形態では、PCDからの信号は読み出し回路によって収集される。読み出しチャネルは、アナログ信号を出力し、このアナログ信号はプリアンプによって処理された後、アナログ−デジタル(Analog-to-Digital:A/D)変換器に入力される。A/D変換器は高周波数(通常は40〜100MHz)でクロックされ、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して、変換されたデジタル信号を出力する。その後、デジタル信号は入射光子を検出するための処理回路170に送信される。デジタルサンプルは、タイムスタンプ及び信号の振幅を決定するデジタルフィルタに実装されたアルゴリズムによって処理される。読み出し回路は連続的にアナログ信号をサンプリングして、画像処理チェーンでさらに処理される大きなデータセットを生成する。
図4A〜図4Cは、ファラデーケージ300、PCD310、及びコリメータ402の斜視図である。図4A〜図4Cには、PCD310及びコリメータ402を密閉するファラデーケージ300が示されている。さらに、コリメータ402は、PCD310のアノード側404を除いてPCD310を取り囲む。コリメータ402はX線源112から放出されたX線を吸収する。
ファラデーケージ300は電磁シールド及び光シールドの両方として機能する。しかし、金属構造体として、特定の電位にバイアスされたファラデーケージ300は、近傍のPCD310の動作電界(動作電位)を変える。その結果、動作電界はファラデーケージにおいて望ましくない高電界領域及び低電界領域を有する。
図5A〜図5Cは、異なる電位にバイアスされたときのファラデーケージ300の動作電界Eを示す。なお、図5A〜図5Cは、図中右側がアノード側であり、図中左側がカソード側である。また、図5A〜図5Cの例は、PCD310のアノードの電位が0Vであり、カソードの電位が−1000Vであり、アノードとカソードとの電位差が1000Vである場合を示す。
図5Aは、0Vにファラデーケージ300がバイアスされた場合のファラデーケージ300内のPCD310の動作電界Eの一例を示す図である。図5A左側の高電界により電界の降伏が起こる。PCD310に降伏電圧を超えた電界を印加することによって、PCD310の吸収領域に過剰なトンネル電流が発生する。トンネル電流によりPCD310のノイズが増大するため、PCD310の検出精度が劇的に低下する。図5Aに示す動作電界Eの真ん中及び左側の低電界により、キャリア(例えば、電子または正孔)の一部の移動度が低下し、PCD310の分極(ポラリゼーション)効果が誘発される。分極効果によりPCD310の電界強度は低下し、電荷収集効率も低下する。これらの変化によりPCD310の非線形応答が生じる。このため、上述したように、PCD310の検出精度が低下する。
図5Bは、−500Vにファラデーケージ300がバイアスされた場合のファラデーケージ内のPCD310の動作電界Eを示す図である。図5Aと比較すると、低電界が動作電界を占めており、分極効果が生じている。このため、PCD310の検出精度が低下する。
図5Cは、−1000Vにファラデーケージ300がバイアスされた場合のファラデーケージ内のPCD310の動作電界Eを示す図である。図5Aと比較すると、図5Cに示すグラフの右側の高電界によって電界の降伏が起こり、過剰なトンネル電流が発生するため、PCD310の精度が低下する。図5C左側の低電界によって分極効果が生じ、電荷収集効率が低下する。このため、PCD310の検出精度が低下する。
以上のことから、アノードの電位0V、カソードの電位−1000V、及び、アノードの電位とカソードの電位との中間の電位−500Vのいずれかの電位でファラデーケージ300をバイアスさせても、PCD310の検出精度は、低下してしまう。
ここで、PCDの検出精度の低下を抑制するために、PCDの動作電界が均一であることが望まれる。なお、PCDの動作電界が均一であるとは、例えば、PCDの動作電界において、アノードからカソードへ向かう方向に電位が徐々に変化(例えば、減少)するとともに、アノードからカソードへ向かう方向と直交する方向において電位がほぼ同一であることを指す。
そこで、実施形態に係るファラデーケージは、PCDの動作電界が均一となるように以下に説明するように構成されている。実施形態に係るファラデーケージについて説明する。図6Aは、実施形態に係るファラデーケージの一例を示す図である。図6Aの例に示すように、ファラデーケージ300は、側面電極1〜Nを有する。ファラデーケージ300内におけるPCD500は半導体材料、例えば、CdZnTeまたはCdTeが用いられて製造される。半導体結晶の1面は大きな単一のカソード電極602を有する。半導体結晶の反対の面はアノード電極604であり、アノード電極604は、サイズが可変である矩形または正方形のアノードピクセルのアレイを備える。カソード電極602を有する上述した面と、アノードピクセルのアレイを備える上述した面とは平行である。検出器電界が生じるように、アノード電極604とカソード電極602との間に電圧を印加する。光子が結晶に入射したときに、光子は一般的にイオン化により結晶内ですべてのエネルギーを失い、半導体結晶の小さな局所領域に一対の可動である電子及び正孔を残す。検出器電界が生じた結果、正孔はカソード電極602へドリフトし、電子はアノード電極604へドリフトする。このプロセスにより、アノードピクセルに電荷が誘導されて、適切な電子回路により感知され、処理される。
本実施形態では、PCD310のカソードは−1000Vにバイアスされ、PCDのアノードは0Vにバイアスされる。アノード面及びカソード面に加え、PCD500はファラデーケージ300に取り囲まれた2つの側面606及び608を有する。図6Aに示すように、ファラデーケージ300に取り付けられた側面電極の群610及び側面電極の群612の2つの群は、それぞれPCD500の側面606及び608に対向する。各群の側面電極は、複数の互いに入り込んだストリップ電極(例えば、側面電極1〜側面電極N)を備え、これらのストリップ電極は互いに平行に配置される。側面電極1はPCD300のアノード電極604に近く、側面電極NはPCD300のカソード電極602に近い。ストリップ電極は、ファラデーケージ300の側面に均一に配置された銅の薄層でありうる。均一な負バイアス電圧が群全体に印加される。
ストリップ電極はレジスタにより高電圧電源バスに接続される。例えば、ストリップ電極ごと高電圧電源が設けられ、各ストリップ電極は、各高電圧電源に接続される。そして、各ストリップ電極は、対応する高電圧電源により電圧が印加される。また、各ストリップ電極に印加される電圧は、PCD500のアノード側からPCDのカソード側へと向かうにつれて減少する。一実施形態では、ストリップ電極に印加される電圧の範囲は、アノード側のストリップ電極(側面電極1)に印加される−75VDCから、カソード側のストリップ電極(側面電極N)に印加される−975VDCまでの範囲である。
図6Bは、ファラデーケージ内部の側面電極の一例を示す図である。ここで、図6Bに示すように、側面電極1〜Nの長手方向は、半導体結晶のカソード側の面又はアノード側の面と平行となる。すなわち、側面電極1〜Nの長手方向は、アノードからカソードへ向かう方向(又はカソードからアノードへ向かう方向)と直交する方向と平行となる。なお、アノードからカソードへ向かう方向(又はカソードからアノードへ向かう方向)と直交する方向を便宜的に水平方向と表現する場合がある。この場合には、図6Bに示す側面電極1〜Nの長手方向は、水平方向であるため、水平ストリップ電極とも称される。また、アノードからカソードへ向かう方向(又はカソードからアノードへ向かう方向)を便宜的に垂直方向と表現する場合がある。
図7A及び図7Bは、実施形態に係る側面電極1〜Nを有するファラデーケージ300内のPCD500の動作電界の一例を示す図である。図7Aの例は、ファラデーケージ300が0Vにバイアスされた場合を示す。図7Bの例は、ファラデーケージ300が1000Vにバイアスされた場合を示す。側面電極1〜Nは図6Aに示すようにバイアスされる。図7A及び図7Bの例はどちらも、PCD500内部の動作電圧が均一であり、ファラデーケージ300に印加される電位からは独立していることを示す。すなわち、実施形態に係るファラデーケージ300に設けられた側面電極1〜Nにより、PCD500の動作電界において、アノードからカソードへ向かう方向に電位が徐々に変化(例えば、減少)するとともに、アノードからカソードへ向かう方向と直交する方向で電位がほぼ同一となる。これにより、PCD500の検出精度の低下が抑制される。
なお、側面電極の数、側面電極の相対位置、及び、側面電極に印加される電圧(バイアス電圧)等は、PCD500内部の動作電圧が均一となる限り、上述した内容に限定されない。また、PCD500内部の動作電圧が均一となる限り、ファラデーケージ300の材料として任意の材料を用いることができる。また、PCD500内部の動作電圧が均一となる限り、PCD500とコリメータとの間の誘電絶縁材料として、任意の誘電絶縁材料を用いることができる。また、PCD500内部の動作電圧が均一となる限り、PCD310とコリメータとの間のジオメトリ(例えば、厚さ、幅、及び高さ)を任意の値にすることができる。また、PCD500内部の動作電圧が均一となる限り、コリメータとファラデーケージ300との間の誘電絶縁材料として任意の誘電絶縁材料を用いることができる。また、PCD500内部の動作電圧が均一となる限り、コリメータとファラデーケージ300との間のジオメトリ(例えば、厚さ、幅、及び高さ)を任意の値にすることができる。また、実施形態に係るX線CT装置は、上述した構成とは異なる構成(例えば、水平な側面電極(ストリップ電極)や、ジグザグに配置された側面電極を用いる構成)を有してもよい。そこで、異なる実施形態の詳細な説明を以下に記述する。
図8A及び図8Bは、側面電極の数、側面電極の相対位置、及び、側面電極に印加されるバイアス電圧の構成が上述した実施形態と異なる他の実施形態の一例を示す図である。
図8Aの例に示す実施形態は、幅が狭い側面電極(幅狭の側面電極)を多数備える。これにより、図8Bに示す実施形態における幅が広い少数の側面電極(幅広の少数の側面電極)を備える場合と比べてPCD内部でより均一な動作電界を可能にする。しかしながら、幅狭の側面電極を多数備えると、より多数の電源が必要となるため、幅広の少数の側面電極と比較すると、より複雑な製造プロセスが必要とされる。
図9は、他の実施形態の一例を示す図である。例えば、図6Bに示すようなカソード及びアノードと平行な水平ストリップ電極を備える代わりに、図9の例に示す実施形態では、検出器装置は、レジスタ(抵抗)が埋め込まれた垂直ストリップ電極を複数備えてもよい。例えば、垂直ストリップ電極は、アノード電極からカソード電極へ向かう方向にレジスタと側面電極とが交互に接続された電気部材である。図9の例では、複数の垂直ストリップ電極が、アノード電極からカソード電極に向かう方向と直交する方向に並んでいる。各垂直ストリップ電極の一端はPCDのアノード電極に接続され、各垂直ストリップ電極の他端はPCDのカソード電極に接続される。すなわち、各垂直ストリップ電極において最もアノード側に位置する側面電極はレジスタを介してアノード電極に接続され、最もカソード側に位置する側面電極はレジスタを介してカソード電極に接続されている。したがって、PCDのアノード及びカソードに使用されるのと同じ電源を使用できる。図9の例では、レジスタによる電圧降下のため、各側面電極に印加される電圧は、PCDのアノード側からPCDのカソード側へと減少する。以上のことから、図9の例に示す実施形態では、用いる電源の数を抑制するとともに、検出精度の低下を抑制することができる。
図8Cは、他の実施形態の一例を示す図である。図8Cの例は、垂直ストリップ電極の形状がジグザグである場合を示す。すなわち、図8Cの例において、側面電極間は、抵抗により接続され、側面電極は、アノード電極からカソード電極へ向かう方向に、非直線状に配置されている。
図10は、他の実施形態の一例を示す図である。図10の例に示す実施形態では、検出器装置は、アノード電極からカソード電極に向かう方向に並んだ複数の水平ストリップ電極を備える。そして、水平ストリップ電極間は、抵抗により接続される。そして、最もアノード側に位置する水平ストリップ電極は、レジスタを介してアノード電極に接続されており、最もカソード側に位置する水平ストリップ電極は、レジスタを介してカソード電極に接続されている。したがって、図10の例に示す実施形態では、先の図9の例に示す実施形態と同様に、PCDのアノード及びカソードに使用されるのと同じ電源を使用できる。なお、水平ストリップ電極間を1つのレジスタではなく複数のレジスタによって接続してもよい。以上のことから、図10の例に示す実施形態においても、用いる電源の数を抑制するとともに、検出精度の低下を抑制することができる。
図11は、他の実施形態の一例を示す図である。図11の例に示すように、側面電極は、スライス方向における2つの外側面だけではなく検出器の4つの外側面すべてに配置されてもよい。なお、側面電極は、少なくとも1つの側面に配置されていればよい。
また、側面電極の数、寸法、及び位置は、検出器寸法及び製造に利用可能な技術によって変えることができる。側面電極の数を増加させることにより、検出器表面においてより平滑で区分的な(piecewise)電位がもたらされる。また、前述したように、側面電極は検出器の4つの外側面すべてを覆うことができるため、閉鎖型「ループ」を形成する。一実施形態では、側面電極は半導体放射線検出器の外側面からわずかな距離をおいて配置されうる。さらに、上述の実施形態は従来の第3世代CT検出器にも適用可能である。
上記実施形態は、従来の検出器に優るいくつかの利点を有する。例えば、側面電極により動作電界が半導体の体積全体にかけて均一になる。また、側面電極により動作電界が可能な限り高くなるため、力線が集中する領域が生じず、局所的な検出器の故障による検出器動作バイアスを制限する。さらに、開示された実施形態は、厚さがより大きい(Tが約3.0mm)より薄型の検出器(例えば、W<2.0mm)の使用を容易にし、これによって電荷収集効率が改善され、表面における電荷損失を伴わずにより高い動作電界を維持する。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、検出精度の低下を抑制することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1〜N PCD
300 ファラデーケージ

Claims (15)

  1. 検出器と、
    前記検出器が内部に配置され、少なくとも1つの側面に、前記検出器に応じた方向に複数の電極を有するファラデーケージと、
    を備える、検出器装置。
  2. 前記検出器は光子計数型検出器(Photon Counting Detector)である、請求項1に記載の検出器装置。
  3. 前記検出器を複数備え、
    前記複数の検出器はリング状に配置される、請求項1又は2に記載の検出器装置。
  4. 前記光子計数型検出器は、
    第1面及び第2面を有する矩形の半導体結晶であって、前記第1面及び前記第2面が平行である半導体結晶と、
    前記第1面を覆うカソード電極と、
    前記第2面に設けられたアノードピクセルと、
    を備える、請求項2に記載の検出器装置。
  5. 前記複数の電極は、前記第2面から前記第1面へ向かう方向に並んでおり、
    前記複数の電極それぞれに印加される電圧は、前記第2面から前記第1面へと向かうにつれて減少する、請求項4に記載の検出器装置。
  6. 前記半導体結晶は、CdZnTe及びCdTeのうちの1つである、請求項4又は5に記載の検出器装置。
  7. 前記ファラデーケージは、X線を透過し、光を透過しない材料を含んで構成される、請求項1〜6のいずれか1つに記載の検出器装置。
  8. 前記光子計数型検出器は、
    コリメータと、
    前記光子計数型検出器と前記コリメータとの間に配置される誘電絶縁材料と
    をさらに備える、請求項2に記載の検出器装置。
  9. 前記電極の長手方向は、前記第2面から前記第1面へ向かう方向と直交する方向と平行な方向である、請求項4に記載の検出器装置。
  10. 前記複数の電極は、抵抗により接続され、前記第2面から前記第1へ向かう方向に、非直線状に配置されている、請求項4に記載の検出器装置。
  11. 前記複数の電極は、前記第2面から前記第1面へ向かう方向に並んでおり、
    前記電極間は、抵抗により接続され、
    前記複数の電極のうち、最も前記第1面側に位置する電極は、抵抗を介して前記カソード電極に接続されており、最も前記第2面側に位置する電極は、抵抗を介して前記アノードピクセルに接続されている、請求項4に記載の検出器装置。
  12. 前記電極間は、複数の前記抵抗により接続されている、請求項11に記載の検出器装置。
  13. 前記ファラデーケージの前記側面には、前記第2面から前記第1面へ向かう第1の方向に前記電極と抵抗とが交互に複数並んだ電気部材が、前記第1の方向と直交する第2の方向に複数並んで設けられており、
    前記第2の方向に並んだ複数の前記電気部材それぞれについて、最も前記第1面側に位置する電極は、抵抗を介して前記カソード電極に接続されており、最も前記第2面側に位置する電極は、抵抗を介して前記アノードピクセルに接続されている、請求項4に記載の検出器装置。
  14. 前記複数の電極は、前記ファラデーケージの4つの側面すべてに配置される、請求項1〜13のいずれか1つに記載の検出器装置。
  15. X線を放出するX線源と、
    前記X線を検出する検出器装置と、
    前記検出器装置により検出された前記X線に基づく投影データに基づいて、画像を再構成する処理回路と、
    を備え、
    前記検出器装置は、
    検出器と、
    前記検出器が内部に配置され、少なくとも1つの側面に、前記検出器に応じた方向に複数の電極を有するファラデーケージと、
    を備える、X線CT装置。
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