JP2016202613A - 生体装着型小型顕微鏡および内視鏡 - Google Patents

生体装着型小型顕微鏡および内視鏡 Download PDF

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Junichi Nakai
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Abstract

【課題】光照射位置を極めて速く走査でき、光軸方向における集光位置を極めて速く焦点調節できる生体装着型小型顕微鏡および内視鏡を提供する。【解決手段】生体装着型小型顕微鏡21は、補助レンズ23,可変焦点レンズ24,XYスキャナ25,および対物レンズ26から構成され、モデル動物の頭蓋骨27に装着される。光ファイバ22にはレーザー光Bが入射され、レーザー光BはKTN結晶で構成される可変焦点レンズ24に導かれる。可変焦点レンズ24は、KTN結晶への印加電圧が変化させられて、レーザー光Bの焦点位置を極めて速く調節する。次に、レーザー光Bは、KTN結晶で構成されるXYスキャナ25に入射する。XYスキャナ25は、KTN結晶への印加電圧が変化させられて、レーザー光Bを極めて速く走査する。【選択図】図2

Description

本発明は、生体の組織表面または生体内に光を照射して生体の組織表面または生体内を観察する生体装着型小型顕微鏡、および、生体内部に挿入した先端から生体内部に光を照射する内視鏡に関するものである。
従来、この種の生体装着型小型顕微鏡としては、例えば、非特許文献1に開示された動物の頭部に装着されるものがある。
この小型顕微鏡1は、図1(a)に示すように、自由に動き回るラットやマウスといったモデル動物2の頭部に装着され、その内部構成は同図(b)に示される。小型顕微鏡1には光ファイバ3を介してレーザー光が導入される。このレーザー光は、ファイバスキャナ4,チューブレンズ5,およびビームスプリッタ6を経て、対物レンズ7を介して、モデル動物2の生体内に導かれ、モデル動物2の頭蓋骨2aの開口部に露出する脳組織を照射する。この際、レーザー光は、モーター駆動される焦点調節器8によってその焦点が調節される。
このレーザー光の照射によって焦点面近傍にある蛍光分子だけが2光子励起し、蛍光を発する。この蛍光は、ビームスプリッタ6によってコリメートレンズ9に反射し、コリメートレンズ9によって集められてフォトマルチチューブ(PMT)10で検出される。PMT10で検出された信号は、測定線11を介して観察系へ送られ、モデル動物2の脳組織が画像化される。
Helmchen F, Denk W, Kerr JN. 著 「Miniaturization of two-photon microscopy for imaging in freely moving animals. 」 Cold Spring Harb Protoc. 2013 Oct 1;2013(10):904-13. doi: 10.1101/pdb.top078147.
上記従来の非特許文献1に開示される生体装着型小型顕微鏡1は、レーザー光を走査するファイバスキャナ4がピエゾ素子から構成される。試料へ照射するレーザー光は、ピエゾ素子によって光ファイバ3が機械的に振動されることで、焦点面のx−y方向に走査される。
ピエゾ素子を用いて共振型スキャナを構成する場合、ピエゾ素子を共振させることで、一定の速度で光ファイバ3を振動させてレーザー光を走査(スキャン)することができる。しかし、ランダムスキャンをすることはできず、たとえできたとしても、光ファイバ3の振動が収まるまで待つ必要があり、時間がかかる。また、x方向とy方向にピエゾ素子のペアを用いて、x,y2軸の非共振型スキャナを構成する場合には、ピエゾ素子の共振周波数以下の速度でラスタースキャンまたはランダムスキャンさせることが可能である。
しかしながら、ファイバスキャナ4が共振型および非共振型のどちらのタイプであっても、機械的に光ファイバ3を振動させるものであるため、共振周波数よりも高速な動作をさせることはできず、高々数kHz程度でしか振動させられない。また、このような機械式では、ファイバスキャナ4を高速に動作させて長期間使用すると、ピエゾ素子に取り付けた電極が振動や熱の発生等によって破損する可能性が高まり、故障しやすい。また、ピエゾ素子では、無視できない大きさのヒステリシスが存在し、また、機械式に振動させるのでスキャナを小型化するのが難しく、さらに、スキャナの製造に手間がかかる。
また、上記従来の非特許文献1に開示される生体装着型小型顕微鏡1は、レーザー光の焦点調節が焦点調節器8によって行われ、小型顕微鏡1の光軸方向(z方向)における位置がモーター駆動されることで、レーザー光の焦点が調節される。このため、このような機械式の焦点調節器8によっては、ライフサイエンス分野における速い生体現象を三次元的にリアルタイムに捉えることは、困難である。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
自由に動く生体に装着され、生体の組織表面または生体内に光を照射して組織表面または生体内を観察する生体装着型小型顕微鏡において、
印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈するタンタル酸ニオブ酸カリウム結晶(以下、KTNと記す)内に光を通し、印加電圧を制御して、印加電圧の印加方向において結晶の屈折率を傾斜させることで、光の走査方向を可変するスキャナを備えることを特徴とする。
本構成によれば、生体の組織表面または生体内に照射される光の走査方向は、KTNへの印加電圧に応じて、KTNの屈折率が印加電圧の印加方向において傾斜させられることで、制御される。KTNにおける電気光学効果によるこの屈折率の傾斜は、KTNに電圧を印加することでKTN内に生じる電磁場に由来するものであるため、極めて速く起こる。このため、光が試料面を照射する位置は、KTNへの印加電圧を変化させてKTN内における屈折率の傾斜を制御することで、極めて速く走査される。
したがって、本構成のスキャナによれば、機械部品を使用せずに光を走査できるので、振動が発生せず、高速に走査して長期間使用しても故障することはない。また、従来よりも高速でランダムスキャンすることが可能になる。また、KTNで構成されるスキャナはヒステリシスを非常に小さくすることができる。また、顕微鏡を小型化して生体に装着するのに特に適しており、また、将来的に半導体製造技術を利用してさらに小型化して、製造の手間をさらに省くことができる可能性を持っている。
また、本発明は、
自由に動く生体に装着され、生体の組織表面または生体内に光を照射して組織表面または生体内を観察する生体装着型小型顕微鏡において、
印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈するKTN内に光を通し、印加電圧を制御して、光の光軸中心が通る部分のKTNの屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせることで、光が集光する光軸方向の位置を可変する焦点調節器を備えることを特徴とする。
本構成によれば、生体の組織表面または生体内に照射される光が光軸方向に集光する位置は、KTNへの印加電圧に応じて、その光の光軸中心が通る部分のKTNの屈折率がその周辺部の屈折率と異ならせられることで、変化する。KTNにおける電気光学効果によるこの屈折率の変化も、KTNに電圧を印加することでKTN結晶内に生じる電磁場に由来するものであるため、極めて速く起こる。このため、照射する光が試料において集光する光軸方向の位置は、KTNへの印加電圧を変化させてKTNの屈折率を制御することで、極めて速く調節される。したがって、ライフサイエンス分野における速い生体現象などを三次元的にリアルタイムに十分捉えることが可能となる。
また、本発明は、
先端を生体内部に挿入して先端から生体内部に光を照射する内視鏡において、
印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈するKTN内に光を通し、印加電圧を制御して、印加電圧の印加方向において結晶の屈折率を傾斜させることで、光の走査方向を可変するスキャナを備えることを特徴とする。
本構成によれば、内視鏡の先端から照射される光の走査方向は、KTNへの印加電圧に応じて、KTNの屈折率が印加電圧の印加方向において傾斜させられることで、制御される。KTNにおける電気光学効果によるこの屈折率の傾斜は、上記のように極めて速く起こる。このため、生体内を照射する光の位置を極めて速く走査することができる内視鏡が提供される。
また、本発明は、
先端を生体内部に挿入して先端から生体内部に光を照射する内視鏡において、
印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈するKTN内に光を通し、印加電圧を制御して、光の光軸中心が通る部分のKTNの屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせることで、光が集光する光軸方向の位置を可変する焦点調節器を備えることを特徴とする。
本構成によれば、内視鏡の先端から照射される光が光軸方向に集光する位置は、KTNへの印加電圧に応じて、その光の光軸中心が通る部分のKTNの屈折率がその周辺部の屈折率と異ならせられることで、変化する。KTNにおける電気光学効果によるこの屈折率の変化も、上記のように極めて速く起こる。このため、照射する光が生体内において集光する光軸方向の位置を極めて速く調節することができる内視鏡が提供される。
また、本発明は、
自由に動く生体に装着され、生体の組織表面または生体内に光を照射して組織表面または生体内を観察する生体装着型小型顕微鏡、または、先端を生体内部に挿入して先端から生体内部に光を照射する内視鏡において、
第1の印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈する第1のKTN内に光を通し、第1の印加電圧を制御して、光の光軸中心が通る部分の第1のKTNの屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせることで、光が集光する光軸方向の位置を可変する焦点調節器と、
第2の印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈する第2のKTN内に焦点調節器によって光軸方向の集光位置が調節された光を通し、第2の印加電圧を制御して、第2の印加電圧の印加方向において第2のKTNの屈折率を傾斜させることで、光の走査方向を可変するスキャナと
を備えることを特徴とする。
本構成によれば、照射する光が試料または生体内において集光する光軸方向の位置は、第1のKTNへの第1の印加電圧を変化させて第1のKTNの屈折率を制御することで、極めて速く調節されると共に、光が試料面または生体内を照射する位置は、第2のKTNへの第2の印加電圧を変化させて第2のKTN内における屈折率の傾斜を制御することで、極めて速く走査される。また、試料または生体内に照射される光は、焦点調節器によって光軸方向の集光位置が調節された後、スキャナによって走査方向が可変される。このため、試料または生体内に照射される光がスキャナによって走査方向が可変された後に、焦点調節器によって光軸方向の集光位置が調節される場合のように、スキャナによって走査方向が可変された光が焦点調節器を構成するKTNの光入射面から外れるようなことはない。
また、本発明は、
上記の生体装着型小型顕微鏡または内視鏡において、焦点調節器によって光軸方向の集光位置が調節される光の広がりを調節するリレーレンズを焦点調節器とスキャナとの間に備えることを特徴とする。
本構成によれば、焦点調節器によって光軸方向の集光位置が調節される光の広がりは、リレーレンズにより、スキャナを構成するKTNの光入射面の大きさに合う最適な広がりに調節される。このため、最適な大きさで鮮明に像を観察できる生体装着型小型顕微鏡、または、的確な強度を有する光を生体内部に最適な面積で照射できる内視鏡を提供することができる。
本発明によれば、上記のように、試料面を照射する光の位置を極めて速く走査できる、または、照射する光の光軸方向における集光位置を極めて速く調節することができる、または、照射する光の光軸方向における集光位置を極めて速く調節することができると共に試料面を照射する光の位置を極めて速く走査できる生体装着型小型顕微鏡および内視鏡を提供することができる。
(a)は、従来の生体装着型小型顕微鏡の全体概略構成図、(b)はその内部構成を示す図である。 共焦点顕微鏡として使用した本発明の第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 図2に示す生体装着型小型顕微鏡の可変焦点レンズを構成するKTNモジュールの斜視図である。 図3に示すKTNモジュールが2個組み合わされてレーザー光が直交する2方向に集光される状況を示す斜視図である。 図2に示す生体装着型小型顕微鏡のXYスキャナを構成するKTNモジュールの側断面図である。 図2の構成で従来型焦点調節器を用いた本発明の第2の実施形態による生体装着型小型顕微鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 図2の構成で従来型スキャナを用いた本発明の第3の実施形態による生体装着型小型顕微鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 2光子励起顕微鏡として使用した本発明の第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 図8の構成で従来型焦点調節器を用いた本発明の第5の実施形態による生体装着型小型顕微鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 図8の構成で従来型スキャナを用いた本発明の第6の実施形態による生体装着型小型顕微鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 生体に突き刺して使用した本発明の第7の実施形態による生体装着型小型顕微鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 (a)は、超小型顕微鏡を内蔵する本発明の第8の実施形態による内視鏡の先端を示す図、(b)は同内視鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 (a)は、超小型光照射装置を内蔵する本発明の第9の実施形態による内視鏡の先端を示す図、(b)は同内視鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 カメラを備えてLEDを光源とする本発明の第10の実施形態による生体装着型小型顕微鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 カメラを備えて光源を光ファイバで引いてくる本発明の第11の実施形態による生体装着型小型顕微鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。 カメラを備えてLEDを光源とする本発明の第12の実施形態による内視鏡の概略構成を示す機能ブロック図である。
次に、本発明による生体装着型小型顕微鏡を脳機能光学測定用の小型顕微鏡に適用した実施の形態について説明する。
図2は、共焦点顕微鏡として使用した第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21の概略構成を示す機能ブロック図である。
生体装着型小型顕微鏡21は、光ファイバ22に接続された補助レンズ23,可変焦点レンズ24,XYスキャナ25,および対物レンズ26から構成され、自由に動き回るモデル動物の頭蓋骨27に装着される。頭蓋骨27の開口部には生体の脳組織28が露出している。
光ファイバ22には図示しないレーザー光源からレーザー光Bが入射され、レーザー光Bは補助レンズ23を介して可変焦点レンズ24に導かれる。可変焦点レンズ24は、レーザー光Bが集光する光軸方向の位置を可変する焦点調節器を構成しており、図3の斜視図に構造が示されるKTNモジュール12が2個使用されて構成される。
KTNモジュール12は、電気光学素子であるKTN結晶13に二対の電極14a,14bおよび15a,15bが設けられて、構成されている。一方の一対の電極14a,14bは、直方体状をしたKTN結晶13のレーザー光入射面13aにレーザー光Bの入射位置を挟んで間隔をあけて帯状に設けられている。他方の一対の電極15a,15bは、KTN結晶13のレーザー光出射面13bにレーザー光Bの出射位置を挟んで、一対の電極14a,14bに対向して帯状に設けられている。
KTN結晶13は、カリウム(K)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)からなるタンタル酸ニオブ酸カリウム結晶で、化学式はKTa1−xNbで表される。このKTN結晶13は、正方晶と立方晶の相転移温度より数度高い温度に保たれて、立方晶の状態で用いられ、金(Au)や白金(Pt)などからなる金属製の二対の電極14a,14bおよび15a,15b間に電圧が印加されることで、電気光学効果を呈する。生体装着型小型顕微鏡21では、2個のKTNモジュール12の各KTN結晶13内に上記のようにしてレーザー光Bを通過させ、二対の電極14a,14bおよび15a,15b間への印加電圧を制御することで、印加電圧に応じてKTN結晶13素子内部の屈折率を変化させ、レーザー光Bが試料中に集光する光軸方向の位置を可変させる。
すなわち、KTN結晶13の一方の一対の電極14a,14bと他方の一対の電極15a,15bとの間に電圧が印加されると、一方の一対の電極14a,14bと他方の一対の電極15a,15bとの各間におけるKTN結晶13内部に図示するように電界Eが発生する。この電界Eは、一方および他方の各電極14a,14bおよび15a,15bが対向していない素子部分にも分布するが、電気光学効果による屈折率変化は電界Eの二乗に比例して起こるので、電極14a,14bおよび15a,15bに近い電界Eが大きい素子部分で屈折率が大きく変化し、電極14a,14bおよび15a,15bから離れた一対の電極間の中央の電界Eが小さい素子部分では、屈折率はあまり変化しない。したがって、レーザー光Bの光軸中心が通る部分のKTN結晶13の屈折率は、その周辺部の屈折率と異ならせられる。
光は屈折率の高い方に進んでいく傾向があるので、一方の一対の電極14a,14bに挟まれたレーザー光入射面13aに入射したレーザー光Bは、素子内部で光軸方向に偏向されて、他方の一対の電極15a,15bに挟まれたレーザー光出射面13bから出射される。一方および他方の電極14a,14bおよび15a,15b間に高い電圧を印加するほど、レーザー光Bの光軸中心が通る部分の周辺部の屈折率変化は大きくなるので、レーザー光Bは素子内部で光軸方向に強く偏向され、それにより焦点はKTN結晶13に近づく。従って、一方および他方の電極14a,14bおよび15a,15b間に印加する電圧の大きさを制御することで、試料中の光軸方向(z軸方向)における焦点位置が可変されることとなる。
KTN結晶13の電気光学効果は入射光の偏光面に依存的であるため、いわばシリンドリカルレンズとして作用し、図4に概念的に示すように、レーザー光Bの光を一方向にのみ集光する。また、KTN結晶13の集光効果は入射レーザー光Bの偏波面に強く依存するので、生体装着型小型顕微鏡21では、第1のKTNモジュール12のKTN結晶13でx方向に集光されたレーザー光Bの偏光を図示しない1/2波長板で90度回転させてから、第2のKTNモジュール12に入射させ、第2のKTNモジュール12のKTN結晶13によってx方向に直交するy方向にレーザー光Bを集光させて、集光させる。
可変焦点レンズ24で光軸方向の焦点調節が行われたレーザー光Bは、次に、XYスキャナ25に入射する。XYスキャナ25は、レーザー光Bの走査方向を可変するスキャナを構成しており、図5の側断面図に構造が示されるKTNモジュール16が2個使用されて構成される。
KTNモジュール16は、KTN結晶13と同様なKTN結晶17に一対の電極18a,18bが対向して設けられて、構成されている。生体装着型小型顕微鏡21では、2個のKTNモジュール16の各KTN結晶17内にレーザー光Bを通過させ、電極18a,18b間への印加電圧を制御することで、印加電圧の印加方向においてKTN結晶17の屈折率を傾斜させることで、レーザー光Bの走査方向を可変する。
すなわち、電極18a,18b間に電圧を印加すると、電極18a,18bから結晶内に電荷19が注入され、電極18a,18b間の電界Eの分布が、KTN結晶17の呈する電気光学効果によって一様な屈折率の傾斜に転化される。したがって、KTN結晶17に入射したレーザー光Bは、素子内部でレーザー光Bの光軸中心Cからx方向またはy方向に偏向されて出射される。電極18a,18b間に高い電圧を印加するほど屈折率の傾斜は大きくなるので、レーザー光Bは素子内部でx方向またはy方向に強く偏向される。生体装着型小型顕微鏡21では、第1のKTNモジュール16のKTN結晶17でx方向に偏向されたレーザー光Bは、図示しない1/2波長板を介して第2のKTNモジュール16に入射され、第2のKTNモジュール16のKTN結晶17によってx方向に直交するy方向に偏向されて、走査される。
このように走査されたレーザー光Bは、最後に対物レンズ26を介して顕微鏡外へ出射され、頭蓋骨27の開口部に露出した生体の脳組織28を照射する。この際のレーザー光Bの照射位置Pは、可変焦点レンズ24によってz方向の焦点が調節され、XYスキャナ25によってx,y方向に走査される。
脳組織28に照射されたレーザー光Bは照射位置Pで反射して同じ光路を戻り、図示しない共焦点ピンホール上に集光して、照射位置Pで励起された蛍光だけが取り出される。取り出された蛍光は光ファイバ22を経由して信号Sとして検出器へ送出され、脳組織28の画像が観察されることとなる。
このような本実施形態の生体装着型小型顕微鏡21によれば、脳組織28の表面に照射されるレーザー光Bの走査方向は、上述のように、XYスキャナ25を構成するKTN結晶17(図5参照)への印加電圧に応じて、KTN結晶17の屈折率が印加電圧の印加方向において傾斜させられることで、制御される。KTN結晶17における電気光学効果によるこの屈折率の傾斜は、KTN結晶17に電圧を印加することでKTN結晶17内に生じる電磁場に由来するものであるため、極めて速く起こる。このため、レーザー光Bが脳組織28の表面を照射する位置Pは、KTN結晶17への印加電圧を変化させてKTN結晶17内における屈折率の傾斜を制御することで、極めて速く走査される。
したがって、本構成のXYスキャナ25によれば、機械部品を使用せずにレーザー光Bを走査できるので、振動が発生せず、高速に走査して長期間使用しても故障することはない。また、従来よりも高速でランダムスキャンすることが可能になる。また、KTN結晶17で構成されるXYスキャナ25はヒステリシスを非常に小さくすることができる。また、顕微鏡を小型化してモデル動物等の生体に装着するのに特に適しており、また、将来的に半導体製造技術を利用してさらに小型化して、製造の手間をさらに省くことができる可能性を持っている。
また、本実施形態の生体装着型小型顕微鏡21によれば、脳組織28の表面に照射されるレーザー光Bが光軸方向に集光する位置は、上述のように、可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13(図3参照)への印加電圧に応じて、そのレーザー光Bの光軸中心が通る部分のKTN結晶13の屈折率がその周辺部の屈折率と異ならせられることで、変化する。KTN結晶13における電気光学効果によるこの屈折率の変化も、KTN結晶13に電圧を印加することでKTN結晶13内に生じる電磁場に由来するものであるため、極めて速く起こる。このため、レーザー光Bが脳組織28の表面において集光する光軸方向の位置は、KTN結晶13への印加電圧を変化させてKTN結晶13の屈折率を制御することで、極めて速く調節される。したがって、ライフサイエンス分野における速い生体現象などを三次元的にリアルタイムに十分捉えることが可能となる。
また、一般的にスキャナで光が走査された後に設けられるレンズはある程度のサイズが必要であるが、本実施形態のように可変焦点レンズ24にKTN結晶13を用いる場合、可変焦点レンズ24の口径が小さくなるため、XYスキャナ25で走査されたレーザー光Bを可変焦点レンズ24に通すと、走査したレーザー光Bが可変焦点レンズ24の口径から外れてしまう。しかし、本実施形態の生体装着型小型顕微鏡21においては、脳組織28の表面に照射されるレーザー光Bは、可変焦点レンズ24によって光軸方向の集光位置が調節された後、XYスキャナ25によって走査方向が可変される。このため、照射されるレーザー光BがXYスキャナ25によって走査方向が可変された後に、可変焦点レンズ24によって光軸方向の集光位置が調節される場合のように、XYスキャナ25によって走査方向が可変されたレーザー光Bが可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13のレーザー光入射面13aから外れるようなことはない。
図6は、共焦点顕微鏡として使用した第2の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21Aの概略構成を示す機能ブロック図である。なお、同図において図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
この第2の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21Aは、上記の第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21における可変焦点レンズ24を備えておらず、従来型焦点調節器29を備える点だけが、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と相違する。従来型焦点調節器29は、モータ駆動等によって装置全体を光軸方向に機械的に移動させる。その他の構成は第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と同じである。
この第2の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21Aにおいては、脳組織28の表面に照射されるレーザー光Bが光軸方向に集光する位置Pは、焦点調節器29によって機械的に移動させられるため、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21の可変焦点レンズ24に比較して低速で調節される。しかし、レーザー光Bが脳組織28の表面を照射する位置Pは、XYスキャナ25を構成するKTN結晶17への印加電圧を変化させてKTN結晶17内における屈折率の傾斜を制御することで、極めて速く走査される。このため、レーザー光Bのx,y方向への走査に関しては、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と同様な作用効果が奏される。
図7は、共焦点顕微鏡として使用した第3の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21Bの概略構成を示す機能ブロック図である。なお、同図において図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
この第3の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21Bは、上記の第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21におけるXYスキャナ25を備えておらず、従来型スキャナ30を備える点だけが、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と相違する。従来型スキャナ30は、ピエゾ素子等によって構成され、レーザー光Bが脳組織28の表面を照射する位置Pを、従来と同様に機械的に走査する。その他の構成は第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と同じである。
この第3の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21Bにおいては、レーザー光Bが脳組織28の表面を照射する位置Pは、従来型スキャナ30によって機械的に走査させられるため、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21のXYスキャナ25に比較して低速で走査される。しかし、脳組織28の表面に照射されるレーザー光Bが光軸方向に集光する位置Pは、可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13への印加電圧を変化させて、レーザー光Bの光軸中心が通る部分の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせる制御をすることで、極めて速く可変する。このため、レーザー光Bのz方向における焦点位置調節に関しては、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と同様な作用効果が奏される。
図8は、2光子励起顕微鏡として使用した第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31の概略構成を示す機能ブロック図である。なお、同図において図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
この第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31においては、可変焦点レンズ24によってz方向の焦点位置が調節され、XYスキャナ25によってx,y方向に走査されたレーザー光Bは、ダイクロイックミラー32を通過した後、対物レンズ26を介して、頭蓋骨27の開口部に露出した生体の脳組織28を照射する。2光子励起顕微鏡では、共焦点顕微鏡のように試料での反射光を同じ光路に戻して、ピンホールにより蛍光検出をする必要はない。このため、レーザー光Bが照射されて2光子励起した蛍光は、ダイクロイックミラー32で反射させられ、補助レンズ33を介して光ファイバ34により信号Sとして検出器へ送出され、脳組織28の画像が観察されることとなる。
このような第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31によっても、レーザー光Bが脳組織28の表面を照射する位置Pは、XYスキャナ25を構成するKTN結晶17への印加電圧を変化させてKTN結晶17内における屈折率の傾斜を制御することで、極めて速く走査される。また、脳組織28の表面に照射されるレーザー光Bが光軸方向に集光する位置Pは、可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13への印加電圧を変化させて、レーザー光Bの光軸中心が通る部分の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせる制御をすることで、極めて速く可変する。このため、第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31によっても、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と同様な作用効果が奏される。
図9は、2光子励起顕微鏡として使用した第5の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31Aの概略構成を示す機能ブロック図である。なお、同図において図6および図8と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
この第5の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31Aは、上記の第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31における可変焦点レンズ24を備えておらず、従来型焦点調節器29を備える点だけが、第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31と相違する。従来型焦点調節器29は、モータ駆動等によって装置全体を光軸方向に機械的に移動させる。その他の構成は第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31と同じである。
この第5の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31Aにおいては、脳組織28の表面に照射されるレーザー光Bが光軸方向に集光する位置Pは、焦点調節器29によって機械的に移動させられるため、第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31の可変焦点レンズ24に比較して低速で調節される。しかし、レーザー光Bが脳組織28の表面を照射する位置Pは、XYスキャナ25を構成するKTN結晶17への印加電圧を変化させてKTN結晶17内における屈折率の傾斜を制御することで、極めて速く走査される。このため、レーザー光Bのx,y方向への走査に関しては、第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31と同様な作用効果が奏される。
図10は、2光子励起顕微鏡として使用した第6の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31Bの概略構成を示す機能ブロック図である。なお、同図において図7および図8と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
この第6の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31Bは、上記の第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31におけるXYスキャナ25を備えておらず、従来型スキャナ30を備える点だけが、第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31と相違する。従来型スキャナ30は、ピエゾ素子等によって構成され、レーザー光Bが脳組織28の表面を照射する位置Pを、従来と同様に機械的に走査する。その他の構成は第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31と同じである。
この第6の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31Bにおいては、レーザー光Bが脳組織28の表面を照射する位置Pは、従来型スキャナ30によって機械的に走査させられるため、第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31のXYスキャナ25に比較して低速で走査される。しかし、脳組織28の表面に照射されるレーザー光Bが光軸方向に集光する位置Pは、可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13への印加電圧を変化させて、レーザー光Bの光軸中心が通る部分の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせる制御をすることで、極めて速く可変する。このため、レーザー光Bのz方向における焦点位置調節に関しては、第4の実施形態による生体装着型小型顕微鏡31と同様な作用効果が奏される。
図11は、共焦点顕微鏡として使用した第7の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21Cの概略構成を示す機能ブロック図である。なお、同図において図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
この第7の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21Cは、その先端が脳組織28の内部に突き刺され、脳組織28の内部にレーザー光Bが照射されて脳組織28の内部が観察される。この生体装着型小型顕微鏡21Cにおいても、レーザー光Bが脳組織28の内部を照射する位置Pは、XYスキャナ25を構成するKTN結晶17への印加電圧を変化させてKTN結晶17内における屈折率の傾斜を制御することで、極めて速く走査される。また、脳組織28の内部に照射されるレーザー光Bが光軸方向に集光する位置Pは、可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13への印加電圧を変化させて、レーザー光Bの光軸中心が通る部分の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせる制御をすることで、極めて速く可変する。このため、第7の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21Cによっても、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と同様な作用効果が奏される。
次に、本発明による内視鏡を血管内手術用内視鏡に適用した実施の形態について説明する。
図12(a)は、本発明の第8の実施形態による血管内手術用内視鏡41の先端を示す。内視鏡41は、その先端が血管42の内部に挿入され、先端からレーザ光Bを出射して血管内病変43を照射する。内視鏡41の先端には、超小型顕微鏡44が内蔵されている。
超小型顕微鏡44は、その概略構成が同図(b)の機能ブロック図に示され、光ファイバ22に接続された補助レンズ23,可変焦点レンズ24,XYスキャナ25,および対物レンズ26から構成される。なお、同図(b)において図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
光ファイバ22には図示しないレーザー光源からレーザー光Bが入射され、レーザー光Bは補助レンズ23を介して可変焦点レンズ24に導かれ、光軸方向の集光位置Pが可変される。可変焦点レンズ24を通過したレーザー光BはXYスキャナ25によってさらに走査方向が可変される。このように焦点調節および走査されることで、レーザー光Bは血管内病変43の各部位を照射し、血管内病変43の画像が観察されることとなる。
このような内視鏡41においても、血管内病変43に照射されるレーザー光Bが光軸方向に集光する位置Pは、可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13への印加電圧を変化させて、レーザー光Bの光軸中心が通る部分の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせる制御をすることで、極めて速く可変する。また、レーザー光Bが血管内病変43を照射する位置Pは、XYスキャナ25を構成するKTN結晶17への印加電圧を変化させてKTN結晶17内における屈折率の傾斜を制御することで、極めて速く走査される。このため、第8の実施形態による内視鏡41によっても、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と同様な作用効果が奏され、血管42の内部を照射するレーザー光Bの位置Pを極めて速く走査することができると共に、レーザー光Bが血管42の内部において集光する光軸方向の位置Pを極めて速く調節することができる。
また、第8の実施形態による内視鏡41においても、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と同様に、血管内病変43に照射されるレーザー光Bは、可変焦点レンズ24によって光軸方向の集光位置が調節された後、XYスキャナ25によって走査方向が可変される。このため、血管内病変43に照射されるレーザー光BがXYスキャナ25によって走査方向が可変された後に、可変焦点レンズ24によって光軸方向の集光位置が調節される場合のように、XYスキャナ25によって走査方向が可変されたレーザー光Bが可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13のレーザー光入射面13aから外れるようなことはない。
図13(a)は、本発明の第9の実施形態による血管内手術用内視鏡41Aの先端を示す。なお、同図において図12と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。内視鏡41Aの先端には、超小型光照射装置45が内蔵されている。
超小型光照射装置45は、その概略構成が同図(b)の機能ブロック図に示され、検出器へ信号Sを送出する部分の光ファイバ22が存在せず、レーザー光Bの反射戻り光を検出する構成が存在しない点だけが、図12(b)に示す超小型顕微鏡44と異なる。
この内視鏡41Aでは、血管内病変43をレーザー光Bで照射はするが、血管内病変43の観察は行わない。超小型光照射装置45からされるレーザー光Bは、可変焦点レンズ24の焦点調節機能により、その照射範囲が広げられたり、焦点位置Pに絞られる。レーザー光Bの照射範囲を広げることで、同図(a)に示すように広い範囲の血管内病変43が照明される。また、レーザー光Bの照射範囲を絞ることで、血管内病変43を切断して切除することも可能となる。
このような内視鏡41Aにおいても、血管内病変43に照射されるレーザー光Bが光軸方向に集光する位置Pは、可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13への印加電圧を変化させて、レーザー光Bの光軸中心が通る部分の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせる制御をすることで、極めて速く可変する。また、レーザー光Bが血管内病変43を照射する位置Pは、XYスキャナ25を構成するKTN結晶17への印加電圧を変化させてKTN結晶17内における屈折率の傾斜を制御することで、極めて速く走査される。このため、第9の実施形態による内視鏡41Aによっても、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と同様な作用効果が奏され、血管42の内部を照射するレーザー光Bの位置Pを極めて速く走査することができると共に、レーザー光Bが血管42の内部において集光する光軸方向の位置Pを極めて速く調節することができる。
次に、本発明による生体装着型小型顕微鏡および内視鏡によって観察される画像をカメラで撮影する実施の形態について説明する。
図14は、本発明の第10の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51の概略構成を示す機能ブロック図である。なお、同図において図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
この第10の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51においては、LED52から出射される光をレンズ53を介して顕微鏡内に取り込み、ダイクロイックミラー54で反射させて、頭蓋骨27の開口部に露出した脳組織28を照射する。この際、LED52は、電源ケーブル55を経由する電源供給によって発光する。脳組織28に照射される光の焦点位置は、可変焦点レンズ24によって調節される。脳組織28に照射されて反射した光は、ダイクロイックミラー54を通過し、レンズ56を介してCCDまたはCMOSカメラ57に入射し、カメラ57で脳組織28の3次元画像が撮影される。カメラ57は、カメラ制御ケーブル58を経由する信号によって制御される。
このような第10の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51によっても、脳組織28の表面に照射される光が光軸方向に集光する位置は、可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13への印加電圧を変化させて、光軸中心が通る部分の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせる制御をすることで、極めて速く可変する。このため、第10の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51によっても、第1の実施形態による生体装着型小型顕微鏡21と同様な作用効果が奏され、極めて速く焦点調節が行えて、脳組織28の3次元画像を瞬時に撮影することができる。また、この第10の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51によれば、蛍光画像に限らず、明視野画像の撮影を行うことも可能である。
図15は、本発明の第11の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51Aの概略構成を示す機能ブロック図である。なお、同図において図14と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
この第11の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51Aにおいては、顕微鏡内に入射される光の光源が上記の第10の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51と異なる。その他の構成は、上記の第10の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51と同じである。この第11の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51Aにおいては、図示しないレーザー光源から出射されて光ファイバ59によって伝搬されるレーザー光Bをレンズ53を介して顕微鏡内に取り込み、ダイクロイックミラー54で反射させて、頭蓋骨27の開口部に露出した脳組織28を照射する。
このような第11の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51Aによっても、脳組織28の表面に照射される光が光軸方向に集光する位置は、可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13への印加電圧を変化させて、光軸中心が通る部分の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせる制御をすることで、極めて速く可変する。このため、第11の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51Aによっても、極めて速く焦点調節が行えて、脳組織28の3次元画像を瞬時に撮影することができる。また、この第11の実施形態による生体装着型小型顕微鏡51Aにおいても、蛍光画像に限らず、明視野画像の撮影を行うことも可能である。
図16は、本発明の第12の実施形態による血管内手術用内視鏡61の先端を示す。なお、同図において図12および図14と同一または相当する部分には同一符号を付して説明する。内視鏡61は、図12に示す内視鏡41と同様にその先端が血管42の内部に挿入され、先端から光を出射して血管内病変43を照射する。内視鏡61の先端には、超小型顕微鏡62が内蔵されている。
超小型顕微鏡62は、その概略構成が同図の機能ブロックに示され、LED52から出射される光をレンズ53を介してダイクロイックミラー54で反射させ、血管内病変43を照射する。この際、LED52は、電源ケーブル55を経由する電源供給によって発光する。血管内病変43に照射される光の焦点位置は、可変焦点レンズ24によって調節される。血管内病変43に照射されて反射した光は、ダイクロイックミラー54を通過し、レンズ56を介してCCDまたはCMOSカメラ57に入射し、カメラ57で血管内病変43の3次元画像が撮影される。カメラ57は、カメラ制御ケーブル58を経由する信号によって制御される。
このような第12の実施形態による血管内手術用内視鏡61によっても、血管内病変43に照射される光が光軸方向に集光する位置は、可変焦点レンズ24を構成するKTN結晶13への印加電圧を変化させて、光軸中心が通る部分の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせる制御をすることで、極めて速く可変する。このため、第12の実施形態による血管内手術用内視鏡61によっても、極めて速く焦点調節が行えて、血管内病変43の3次元画像を瞬時に撮影することができる。また、この第12の実施形態による血管内手術用内視鏡61においても、蛍光画像に限らず、明視野画像の撮影を行うことも可能である。
なお、可変焦点レンズ24とXYスキャナ25との双方を備える第1の実施形態による図2に示す生体装着型小型顕微鏡21、第4の実施形態による図8に示す生体装着型小型顕微鏡31、第7の実施形態による図11に示す生体装着型小型顕微鏡21C、第8の実施形態による図12に示す内視鏡41、および、第9の実施形態による図13に示す内視鏡41Aにおいて、レーザー光Bのビーム径を調節するリレーレンズを可変焦点レンズ24とXYスキャナ25との間に備えるように構成してもよい。本構成によれば、可変焦点レンズ24によって光軸方向の集光位置が調節されるレーザー光Bのビーム径は、リレーレンズにより、XYスキャナ25を構成するKTN結晶17の光入射面の大きさに合う最適なビーム径に調節される。例えば、可変焦点レンズ24において2〜3mm径であったレーザー光Bのビーム径は、ガリレオ式またはケプラー式のリレーレンズ系により1mm径弱にされ、2〜3倍にビーム径が絞られて、XYスキャナ25に照射される。このため、最適な大きさで鮮明に像を観察できる生体装着型小型顕微鏡21,21C,31、および、的確な強度を有するレーザー光Bを血管内病変43に最適な面積で照射できる内視鏡41,41Aを提供することができる。
近年では内視鏡手術もポピュラーなものとなってきており、腹部の手術でも皮膚を大きく切開することなく外科的治療が可能になってきている。本発明は医療用器具として有用であり、手術用または検査用の内視鏡等に適用して、血栓除去や動脈硬化等の予防・治療に用いることができる。
12,16…KTNモジュール
13,17…KTN結晶(タンタル酸ニオブ酸カリウム結晶)
13a…光入射面
13b…光出射面
14a,14b,15a,15b,18a,18b…電極
19…電荷
21,21A〜21C,31,31A,31B,51,51A…生体装着型小型顕微鏡
22,34,59…光ファイバ
23,33,53…補助レンズ
24…可変焦点レンズ
25…XYスキャナ
26…対物レンズ
27…頭蓋骨
28…脳組織
29…従来型焦点調節器
30…従来型スキャナ
32,54…ダイクロイックミラー
41,41A,61…血管内手術用内視鏡
42…血管
43…血管内病変
44,62…超小型顕微鏡
45…超小型光照射装置
52…LED
55…LED用電源ケーブル
56…レンズ
57…CCDまたはCMOSカメラ
58…カメラ制御ケーブル

Claims (7)

  1. 自由に動く生体に装着され、前記生体の組織表面または生体内に光を照射して前記組織表面または生体内を観察する生体装着型小型顕微鏡において、
    印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈するタンタル酸ニオブ酸カリウム結晶内に前記光を通し、前記印加電圧を制御して、前記印加電圧の印加方向において前記結晶の屈折率を傾斜させることで、前記光の走査方向を可変するスキャナを備えることを特徴とする生体装着型小型顕微鏡。
  2. 自由に動く生体に装着され、前記生体の組織表面または生体内に光を照射して前記組織表面または生体内を観察する生体装着型小型顕微鏡において、
    印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈するタンタル酸ニオブ酸カリウム結晶内に前記光を通し、前記印加電圧を制御して、前記光の光軸中心が通る部分の前記結晶の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせることで、前記光が集光する光軸方向の位置を可変する焦点調節器を備えることを特徴とする生体装着型小型顕微鏡。
  3. 自由に動く生体に装着され、前記生体の組織表面または生体内に光を照射して前記組織表面または生体内を観察する生体装着型小型顕微鏡において、
    第1の印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈する第1のタンタル酸ニオブ酸カリウム結晶内に前記光を通し、第1の前記印加電圧を制御して、前記光の光軸中心が通る部分の第1の前記結晶の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせることで、前記光が集光する光軸方向の位置を可変する焦点調節器と、
    第2の印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈する第2のタンタル酸ニオブ酸カリウム結晶内に前記焦点調節器によって光軸方向の集光位置が調節された前記光を通し、第2の前記印加電圧を制御して、第2の前記印加電圧の印加方向において第2の前記結晶の屈折率を傾斜させることで、前記光の走査方向を可変するスキャナと
    を備えることを特徴とする生体装着型小型顕微鏡。
  4. 先端を生体内部に挿入して前記先端から生体内部に光を照射する内視鏡において、
    印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈するタンタル酸ニオブ酸カリウム結晶内に前記光を通し、前記印加電圧を制御して、前記印加電圧の印加方向において前記結晶の屈折率を傾斜させることで、前記光の走査方向を可変するスキャナを備えることを特徴とする内視鏡。
  5. 先端を生体内部に挿入して前記先端から生体内部に光を照射する内視鏡において、
    印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈するタンタル酸ニオブ酸カリウム結晶内に前記光を通し、前記印加電圧を制御して、前記光の光軸中心が通る部分の前記結晶の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせることで、前記光が集光する光軸方向の位置を可変する焦点調節器を備えることを特徴とする内視鏡。
  6. 先端を生体内部に挿入して前記先端から生体内部に光を照射する内視鏡において、
    第1の印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈する第1のタンタル酸ニオブ酸カリウム結晶内に前記光を通し、第1の前記印加電圧を制御して、前記光の光軸中心が通る部分の第1の前記結晶の屈折率をその周辺部の屈折率と異ならせることで、前記光が集光する光軸方向の位置を可変する焦点調節器と、
    第2の印加電圧に応じて結晶内部の屈折率が変化する電気光学効果を呈する第2のタンタル酸ニオブ酸カリウム結晶内に前記焦点調節器によって光軸方向の集光位置が調節された前記光を通し、第2の前記印加電圧を制御して、第2の前記印加電圧の印加方向において第2の前記結晶の屈折率を傾斜させることで、前記光の走査方向を可変するスキャナと
    を備えることを特徴とする内視鏡。
  7. 前記焦点調節器によって光軸方向の集光位置が調節される前記光の広がりを調節するリレーレンズを前記焦点調節器と前記スキャナとの間に備えることを特徴とする請求項3に記載の生体装着型小型顕微鏡または請求項6に記載の内視鏡。
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