JP2016202373A - フィルタユニット - Google Patents

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麻里 野々木
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    • A62LIFE-SAVING; FIRE-FIGHTING
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    • A62B7/00Respiratory apparatus
    • A62B7/10Respiratory apparatus with filter elements

Abstract

【課題】圧力損失の抑制および捕集効率の向上の双方を実現し得るマスク用フィルタユニットを低コストで提供する。
【解決手段】フィルタユニット100は、空気が流入する流入面と、空気が流出する流出面と、該流入面から該流出面へと延びる側面とを有する帯電フィルタを備える。帯電フィルタは、第1の層および第2の層を備える。第1の層はベース11と、該ベースの表面から延び且つ第2の層に隣接する複数の中実の突起20とを備え、突起は、根元側側面と先端側側面とを有する茎部を有する。茎部の根元側側面と第1の層のベースとがなす角度と、茎部の先端側側面と第2の層のベースとがなす角度とのうちの一方の角度である第1の角度が90°以上180°未満であり、他方の角度である第2の角度が45°以上180°未満である。
【選択図】図15

Description

本発明の一側面は、マスクのためのフィルタユニットに関する。
従来から、マスクのためのフィルタが知られている。このフィルタは、除塵や濾過などの機能を有する気体用のフィルタの一種である。
下記特許文献1は、エレクトレットフィルタを記載する。特許文献1には、「合成樹脂をメルトブローして製造した繊維径7〜15μmの極細繊維からなるエレクトレット化されたメルトブロー不織布と、該エレクトレット化されたメルトブロー不織布と、少なくとも繊維径15μm以上の羊毛を基材とする繊維とを解繊して混合してなり、クロスレイヤー方式で折り畳まれた混合ウェッブと、スパンボンド不織布とを順次積層してなることを特徴とするフィルタ」との記載がある。
下記特許文献2は、防じんマスク用フィルタを記載する。特許文献2には、「中心から外周までの範囲において、単位面積あたりの通気抵抗が中心から外周に向かって徐々に小さくされ、且つ複数の同心円形のプリーツが折曲形成されたことを特徴とする防じんマスク用フィルタ。」との記載がある。
特許第4126679号明細書 特許第4418906号明細書
特許文献1に記載の1枚のシート状のフィルタをそのままマスクに設けるとすると、捕集効率を高めるためにはそのフィルタの面積を大きくする必要がある。しかし、フィルタそのものを大きくしてしまうと使用者の視野角を狭めることになるので、フィルタの外形寸法を抑えることが望ましい。この点に関し、特許文献2に記載のフィルタは、同心円形のプリーツを形成することで、フィルタの外形寸法を抑えつつフィルタの表面積を稼ぐ。しかし、この手法を採用すると、マスクの圧力抵抗の上昇値が高くなってしまい、呼吸のし易さが損なわれる可能性がある。また、プリーツの形成がフィルタの製造コストの上昇につながる。そこで、圧力損失の抑制および捕集効率の向上の双方を実現し得るマスク用フィルタユニットをできるだけ低いコストで提供することが望まれている。
本発明の一側面に係るフィルタユニットは、人の顔の少なくとも一部を覆うマスクのためのフィルタユニットであって、空気が流入する流入面と、空気が流出する流出面と、該流入面から該流出面へと延びる側面とを有する帯電フィルタを備え、帯電フィルタが、第1の層および第2の層を備え、第1の層がベースと、該ベースの表面から延び且つ第2の層に隣接する複数の中実の突起とを備え、突起が、根元側側面と先端側側面とを有する茎部を有し、第2の層がベースを備え、茎部の根元側側面と第1の層のベースとがなす角度と、茎部の先端側側面と第2の層のベースとがなす角度とのうちの一方の角度である第1の角度が90°以上180°未満であり、他方の角度である第2の角度が45°以上180°未満である。
このような側面においては、突起の茎部の根元側および先端側のそれぞれにおいて気体の流路の隅が広く確保されるので、隣接する二つの突起で形成される流路において、その中心付近だけでなく隅の付近にも気体が通るようになり、気体がフィルタ内を流れやすくなる。突起は中実なので、フィルタの層構造を安定させて層間の流路を保ち続けることができる。したがって、圧力損失の抑制および捕集効率の向上を実現することができる。加えて、帯電フィルタは層を重ねるという簡単な方法で作製できるので、フィルタユニットの製造コストを抑えることができる。
本発明の一側面によれば、圧力損失の抑制および捕集効率の向上の双方を実現し得るマスク用フィルタユニットを低コストで提供することが可能になる。
実施形態に係るフィルタユニットを備えるマスクの例を示す斜視図である。 実施形態に係るフィルタユニットに用いられるシート(層)の斜視図である。 シート上の突起の例を示す側面図である。 仮想面への突起の投影を説明するための図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の形状と、捕集効率および圧力損失との関係を説明するための図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 突起の投影像のいくつかの例を示す図である。 シートの例を示す図である。 シートの例を示す図である。 実施形態に係るフィルタユニットの斜視図および部分拡大図である。 実施形態に係るフィルタユニットの斜視図および部分拡大図である。 実施形態に係るフィルタユニットの斜視図である。 積層の例を示す図である。 積層の例を示す図である。 実施形態に係るフィルタユニットの別の例を示す斜視図である。 実施形態に係るフィルタユニットを備えるマスクの別の例を示す斜視図である。 図21に示すフィルタ収容部の拡大図である。 実施例および比較例の結果を示す表である。 図23に示す実施例の結果を示すグラフである。 図23に示す実施例の結果を示すグラフである。 図23に示す実施例の結果を示すグラフである。 実施例および比較例の結果を示す表である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
実施形態に係るフィルタユニットの構造を説明する。本明細書における「フィルタユニット」とは、気体(例えば空気)中に混ざり込んだ微粒子(微小な固形物または異物)を取り除く機能を有する物品である。微粒子の例としては塵、埃、花粉が挙げられるが、フィルタユニットにより除去しようとする対象物はこれらに限定されず、フィルタユニットは気体中の任意の微粒子を取り除いてよい。フィルタユニットはマスクのために用いられる。本明細書における「マスク」とは、人の顔の少なくとも一部(特に、人の鼻および口)を覆う物品または装置であり、より具体的には、人の顔の少なくとも一部を覆う部分を備える物品または装置である。フィルタユニットを備えるマスクの一例を図1に示す。マスク200については後で詳しく説明するが、このマスク200はフィルタユニット100Cを備える。使用者の呼吸のためにマスク200に取り込まれた空気は、フィルタユニット100Cを通過した後、該使用者により吸い込まれる。
「マスクのためのフィルタユニット」および「フィルタユニットがマスクのために用いられる」という表現は、フィルタユニットが何らかの態様でマスクの使用に関係することを意味する。より具体的には、マスクの機能の少なくとも一部として、あるいはマスクの機能を補助するために、フィルタユニットが用いられることを意味する。「フィルタユニットを備えるマスク」とは、人(マスクの装着者)が吸い込もうとする空気がフィルタユニットを通過する構造を有するマスクのことである。したがって、人の顔の少なくとも一部(鼻および口)を覆う部分にフィルタユニットが設けられたマスクだけでなく、人の顔の少なくとも一部(鼻および口)を覆う構成要素とは異なる構成要素にフィルタユニットが設けられたマスク(例えば、電動ファン付き呼吸用保護具)も、本明細書における「マスク」に相当する。
フィルタユニットは、少なくとも帯電フィルタを備える。まず、この帯電フィルタについて詳細に説明する。
帯電フィルタは複数の層を備える。複数の層の少なくとも一部は、図2に示すシート10により形成される。シート10は薄い板状の部材であり、ベース11と、該ベース11上に配置された複数の中実の突起20とを備える。本明細書における「突起」は、ベース11の一方の面から外方に向かって延びた構造物である。また、本明細書では、突起20が存在する方の面を層、シート10、またはベース11の表面(おもてめん)と定義し、突起20が存在しない方の面を層、シート10、またはベース11の裏面と定義する。
シート10(層)の寸法は限定されず、帯電フィルタの製造工程、フィルタユニットの寸法、帯電フィルタの寸法などの任意の基準に基づいて設定されてよい。シート10の長さおよび幅は様々な値を取り得る。例えば、シート10の長さおよび幅は数センチから数十メートルまでの様々な範囲の値を取り得る。一方、シート10の厚さは、例えば除塵効果(集塵効果)と気体の流路の確保との双方を考慮して設定されるが、この厚さも何ら限定されない。ここで、シート10の厚さとは、ベース11の裏面から突起20の最高地点までの距離である。一例として、シート10の厚さの下限は60μm、100μm、または140μmでもよく、その上限は2000μm、900μm、または600μmでもよい。なお、ベース11の厚さおよび突起20の高さは、シート10の厚さの範囲内で適宜設定することができる。ある態様において、突起20の高さをベース11の厚さより大きくすることができる。
図3の例(a)に示すように、本実施形態の突起20は、ベース11の表面から延びる茎部21を少なくとも備える。図3の例(b)に示すように、突起20はその茎部21の先端に形成された傘部22を備えてもよく、この場合には突起20は全体として茸状を呈する。もっとも、突起20の形状は図3の例に限定されず、後述するように様々な形状が考えられる。突起20の上面(すなわち、茎部21または傘部22の上面)は平坦でもよいし波状(すなわちギザギザ)であってもよい。
ベース11および突起20の寸法は限定されない。例えば、ベース11の厚さ、突起20の高さ、茎部21の高さ、茎部21の底の最大幅、茎部21の先端の幅、傘部22の最大幅、および、茎部21からの傘部22の張出し量はすべて任意に設定してよい。また、ベース11における突起20の密度も何ら限定されない。例えば、その密度は、1平方センチメートル当たり約60〜約1550個でもよいし、1平方センチメートル当たり約125〜690個、または1平方センチメートル当たり約200〜約500個としてもよい。
シート10の材料は熱可塑性樹脂であり、押出成形に適した熱可塑性樹脂を使用できる。熱可塑性樹脂には、ポリ(エチレンテレフタレート)等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)、ポリプロピレン等のポリオレフィン及び可塑化ポリ塩化ビニル、並びにこれらのコポリマーおよびブレンドが含まれる。例えば、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリプロピレン樹脂(PP)とポリエチレン樹脂(PE)との混合物、およびエチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)樹脂が具体例として挙げられる。PPとPEの混合物を用いる場合には、PPとPEとを約95:5〜30:70の重量比で混合してもよい。一般に、PPの量が多くなると、突起20が硬くなる傾向がある。反対に、PPの量が少なくなると、突起20が柔らかくなる。PPは単独重合体または共重合体のいずれであってもよい。PEの例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などが挙げられる。シート10におけるベース11および突起20の材料は、同一の材料であっても異なる材料であってもよい。
本実施形態では、シート10の製造方法に関して二つの例を示す。
一つは、特表2005−514976号公報に記載の手法である。この手法ではまず、電子放電機械加工により切断された開口を有する押出しダイ(die)から熱可塑性樹脂を押し出すことで、突起の断面形状を有する複数のレール状のリブ(rib)がベースシート上に並んだストリップ(strip)を形成する。続いて、水などの冷却液体を充填した冷却タンク内でそのストリップをローラで引っ張る。続いて、リブの長手方向に沿って互いに離間した複数の位置で、各リブに幅方向の切り込みを入れることで、それぞれのリブについて、突起の厚さに対応する複数の部分を形成する。リブを切断した後、ストリップのベースシートを所定の伸張比で伸ばす。具体的には、互いに異なる表面速度で駆動されるニップローラの第1の対とニップローラの第2の対と間でリブの長手方向に沿ってベースシートを伸張する。この工程では、上流に位置する第1の対のニップローラの一つを加熱することでベースシートを加熱する一方で、下流に位置する第2の対のニップローラの一つを冷却してベースシートを安定化させてもよい。この伸張によって、リブの複数の部分間に空間が生じ、その部分が突起20となる。
もう一つの例は、特表2008−532699号公報に記載の手法である。この手法ではまず、多数の貫通孔を有する型板または押し出し機を用いた押出成形により、複数の突起の原形をなす複数の柱状体が表面に並んだ帯状基材を形成する。なお、各柱状体の先端部を加熱しながらカレンダーロールでその先端部を潰すことで、傘部を有する突起を形成できる。この工程により一つのシート10が得られる。
シート10にはエレクトレット処理が施される。エレクトレット処理が施された層は帯電層として機能し、帯電フィルタが得られる。エレクトレット処理とは、コロナ放電、加熱および冷却、帯電粒子噴霧などによってシート10を帯電させる処理である。シート10を帯電させることにより、各層の除塵あるいは濾過の効果を高めることができる。
突起20の様々な形状を以下に説明する。突起20の形状の特徴は、突起20を側面から見た際に見出すことができる。本実施形態では、図4に示すように、ベース11と直交する仮想面Vに突起20を投影して得られる投影像Pの外縁を用いて、突起20の形状の特徴を示す。仮想面Vは気体が流れる方向と交差するように設定され、これは、仮想面Vが、気体の流れを遮るような態様で設定されることを意味する。図5〜図12は、様々な突起20の投影像であるが、これらの図では、説明を分かり易くするために、突起に付した符号と同じものを投影像に付すこととする。図5,6,8〜12に示す、投影像の第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、茎部21の側面に対応する外縁である。本実施形態では、茎部21の側面のうち、ベース11との接続部分を含む一部を「根元側側面」といい、茎部21の先端を含む一部を「先端側側面」という。また、いくつかのパターンでは、茎部21の延び方向を示す基準線Lを示す。この基準線Lは、第1の外縁23と第2の外縁24との中間点を結ぶ線である。図5〜図12での各パターンにおいて、下側のベース11は第1の層のベースに相当し、茎部21(突起20)は第1の層の突起に相当し、上側のベース11(隣接する層のベース11)は第2の層のベースに相当する。
パターン1では、突起20は傘部22を備えず茎部21のみから成る。茎部21は直柱状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。これらの第1の外縁23および第2の外縁24は基準線Lに沿って延びているともいうことができる。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°であり、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。ここで、本明細書における角度θ,φは、気体の流路(空間)の形状に対応する角度であり、中実である茎部21そのものに関する角度ではないことに留意されたい。本明細書における個々の「流路」は、隣接する二つの突起20の間に形成される空間である。角度θ,φは突起20の投影像において測定される。角度θ,φを直角に設定することで、それぞれの隅の付近にも気体が通るので、気体が流路を流れやすくなり、ひいては帯電フィルタの圧力損失を抑制することができる。また、気体が流路の隅の付近も通るので、流路の隅またはその隅に近い部分でも気体中の微小な粒子を捕集することができる。このように、角度θ,φは、気体の流れやすさおよび圧力損失の値に影響を与える重要な要素であると共に、捕集効率(filtering efficiency)にも影響を及ぼし得る。
パターン2は、パターン1で示される茎部21の先端に傘部22が設けられた突起20を示す。本明細書では、傘部22が設けられるか否かに関わらず、流路の隅の形状を示す角度φは、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度であり、したがって、このパターン2でも90°である。このように、傘部22の存在は角度φの決定に影響しない。以下に示すパターンでは傘部22を有しない突起20の態様に基づいて説明する。
パターン3では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鈍角である。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは鋭角であるが、45°以上に設定される。角度θを鈍角に設定することで、その角度θに対応する隅の付近では気体が更に通りやすくなる。また、角度φが鋭角であってもその角度が45°以上であれば、角度φに対応する隅の付近でも一定量以上の気体が通る。したがって、パターン1,2と同様に、全体としては気体が流路を流れやすくなり、ひいては帯電フィルタの圧力損失を抑制することができる。また、気体が流路の隅の付近も通るので、流路の隅またはその隅に近い部分でも気体中の微小な粒子を捕集することができる。
パターン4では、茎部21は、底に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鋭角であるが、45°以上に設定される。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは鈍角である。角度φを鈍角に設定することで、その角度φに対応する隅の付近では気体が更に通りやすくなる。また、角度θが鋭角であってもその角度が45°以上であれば、角度θに対応する隅の付近でも一定量以上の気体が通る。流路の形状に着目するとパターン4はパターン3と実質的に同じであるから、パターン3と同様に、圧力損失の抑制および捕集効率の向上が実現可能である。
パターン5では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24は共に、その全体が、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは鈍角である。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは90°である。角度θを鈍角に設定することで、その角度θに対応する隅の付近では気体が更に通りやすくなる。また、角度φを直角に設定することで、その角度φに対応する隅の付近でも気体が通りやすくなる。このように、流路の隅の角度を90°以上に設定し、かつ、そのうちの一部の角度を鈍角に設定することで、帯電フィルタの圧力損失を更に抑制することができ、気体中の微小な粒子をより多く捕集することも可能になる。
パターン6では、茎部21は、底に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24は共に、その全体が、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°である。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(隣りのベース11と補助線Mとが成す角度)φは鈍角である。角度φを鈍角に設定することで、その角度φに対応する隅の付近では気体が更に通りやすくなる。また、角度θを直角にすることで、角度θに対応する隅の付近でも気体が通りやすくなる。流路の形状に着目するとパターン6はパターン5と実質的に同じであるから、パターン5と同様に、圧力損失の抑制および捕集効率の向上が実現可能である。
パターン7では、茎部21は、その延び方向における中央部が窄むような形状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、その全体が投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは鈍角である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣りのベース11とが成す角度)φも鈍角である。このように、流路のすべての隅の角度を鈍角に設定することで、流路のすべての隅の付近で気体が更に通りやすくなるので、帯電フィルタの圧力損失を更に抑制することができ、気体中の微小な粒子をより多く捕集することも可能になる。
パターン8では、茎部21は、延び方向における中央部が窄むような形状を呈する。第1の外縁23の全体は、直線で形成されており、かつ投影像の内部に向かって凸であるように屈曲している。第2の外縁24も第1の外縁23と同様の形状である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鈍角である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも鈍角である。流路のすべての隅の角度が鈍角であるので、パターン7と同様に、流路のすべての隅の付近で気体が更に通りやすくなるので、帯電フィルタの圧力損失を更に抑制することができ、気体中の微小な粒子をより多く捕集することも可能になる。
パターン1〜8ではいずれも、ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度と、茎部21の先端側側面と隣接する層のベース11とが成す角度とのうちの一方である第1の角度が90°以上180°未満に設定され、他方である第2の角度が45°以上180°未満に設定される。このように、気体の流路の隅の角度を広くすることで、流路の隅の付近でも気体が通りやすくなり、帯電フィルタの圧力損失が抑制される。これに伴い、流路の隅またはその隅に近い部分でも気体中の微小な粒子が捕集されるので、捕集効率も向上する。
気体の流れは、流路の隅の角度が鋭角である場合よりも直角である方が円滑であり、その角度が直角である場合よりも鈍角である方が更に円滑である。流路の隅の角度がすべて直角である場合には(パターン1,2を参照)、それぞれの隅の付近にも気体が通るので、気体が流路を流れやすくなる。流路の隅の一部が45°以上の鋭角であり、残りの隅の角度が鈍角である場合には(パターン3,4を参照)、流路全体を見ると気体が良好に流れるので、流路の隅の角度がすべて直角である場合と同等に、あるいはそれ以上に圧力損失を抑制することが可能である。流路の隅の一部が直角であり、残りの隅の角度が鈍角である場合には(パターン5,6を参照)、流路の隅の角度がすべて直角である場合よりも更に圧力損失を抑制することが可能である。流路の隅のすべてを鈍角に設定した場合には(パターン7,8を参照)、流路のすべての部分で気体が良好に流れるので、圧力損失を更に抑制することができる。
図7を参照しながらパターン1,3,7について更に比較する。図7は、これら3パターンについて、隣接する二つの突起20で形成される気体の流路90の断面形状を示す図である。これら3パターンにおいて流路90の断面形状の面積が同じであるとする。このとき、当該断面形状を画する線分(枠)Fの長さは、パターン1よりもパターン3の方が長く、パターン3よりもパターン7の方が長い。この線分Fの長さは、フィルタの奥行きの観点も加味すると表面積を表すといえるから、線分Fが長いほど圧力損失が小さいといえる。パターン3は、流路90の一部の隅の角度が鋭角であるもののパターン1よりも線分Fが長いので、フィルタ表面積に起因する圧力損失はパターン1よりも低いといえる。このように、パターン1とパターン3との間の圧力損失の高低は、流路90の隅の角度と線分Fの長さ(表面積)とのバランスに依る。パターン7は、流路90の隅の角度がすべて鈍角であり、パターン1,3よりも線分Fが長いので、パターン1、3よりも圧力損失が低いといえる。
ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度と、茎部21の先端側側面と隣接する層のベース11とが成す角度とのうちの一方である第1の角度が90°以上180°未満に設定され、他方である第2の角度が45°以上180°未満に設定されるのであれば、茎部21の形状は何ら限定されない。以下に、茎部21の様々な形状を示す。
パターン9では、茎部21は、延び方向における中央部が複数の箇所で窄むような形状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、2箇所において、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。その2箇所を凹部というとすると、その凹部に挟まれた領域は投影像の外部に向かって凸である。したがって、この例では、第1の外縁23の一部のみ、および第2の外縁24の一部のみが、投影像の内側に向かって凸である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは90°である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣りのベース11との角度)φも90°である。
パターン10では、茎部21の根元側は直柱状であり、茎部21の残りの部分は先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24の根元側は直線であり、基準線Lに沿って延びているともいうことができる。これに対して、第1の外縁23および第2の外縁24の先端側は、投影像の外部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Mと隣りのベース11との角度)φは45°以上の鋭角である。
パターン11では、茎部21は、その延び方向における中央部が窄むような形状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、その中央部が投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは90°である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣りのベース11との角度)φも90°である。
パターン12では、茎部21は、延び方向における中央部が複数の箇所で窄むような形状を呈している。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも直線で形成されており、2箇所において、投影像の内部に向かって凸であるように屈曲している。その2箇所を凹部と定義すると、その凹部に挟まれた領域は投影像の外部に向かって凸である。したがって、この例では、第1の外縁23の一部のみ、および第2の外縁24の一部のみが、投影像の内側に向かって凸である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鈍角である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも鈍角である。
パターン13〜15は、茎部21の投影像が線対称でない例である。パターン13では、茎部21は、底に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23は、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。一方、第2の外縁24は、その全体が投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と第1の外縁23の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θは90°である。ベース11と第2の外縁24の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θも90°である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。第2の外縁24の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Mと隣りのベース11との角度)φは鈍角である。
パターン14では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。ベース11と第1の外縁23の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θは鈍角である。ベース11と第2の外縁24の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θは90°である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φは、45°以上の鋭角である。第2の外縁24の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φは90°である。
パターン15では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23は、その全体が投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。一方、第2の外縁24は、その全体が投影像の外側に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と第1の外縁23の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度(ベース11と補助線Mとの角度)θは鈍角である。ベース11と第2の外縁24の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度(ベース11と補助線Mとの角度)θは90°である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。第2の外縁24の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣りのベース11との角度)φは、45°以上の鋭角である。
パターン16に示すように、茎部21はその途中に枝25を含んでもよい。例示では第1の縁部23および第2の縁部24の双方に枝25が形成されているが、枝25の位置および本数はこの例に限定されない。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°であり、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。
パターン17〜20は、投影像で見ると茎部21が二股になっており、その結果として隙間26が存在する態様である。茎部21は根元側が二股になっていてもよいし、先端側が二股になっていてもよいし、あるいは双方の側で二股になっていてもよい。隙間26にも気体が流れ得るが、本明細書で上記の通り定義される「流路」は、隙間26を含まない概念である。
パターン17では、茎部21は先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、その全体が、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは鈍角である。茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは90°である。
パターン18では、茎部21の根元側は直柱状であり、茎部21の残りの部分は先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24の根元側は直線であり、基準線Lに沿って延びているともいうことができる。これに対して、第1の外縁23および第2の外縁24の先端側は、投影像の外部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Mと隣りのベース11との角度)φは45°以上の鋭角である。
パターン19では、茎部21は直柱状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。あるいは、第1の外縁23および第2の外縁24は基準線Lに沿って延びているともいうことができる。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°であり、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。
パターン20では、茎部21は、その延び方向における中央部が窄むような形状を呈する。隙間26は根元側および先端側の双方に存在する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、その全体が、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは鈍角である。また、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣りのベース11とが成す角度)φも鈍角である。
パターン21からパターン23は、茎部21の延び方向と直交する方向に貫通する1以上の孔(以下ではこのような孔を単に「貫通孔」という)27が形成された態様である。個々の貫通孔27の位置および寸法は何ら限定されない。貫通孔27にも気体が流れ得るが、本明細書で上記の通り定義される「流路」は、貫通孔27を含まない概念である。
パターン21では、茎部21は、底に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鋭角であるが、45°以上に設定される。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは鈍角である。
パターン22では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、その全体が、投影像の内部に向かって凸であるように湾曲している。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとが成す角度)θは鈍角である。茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは90°である。
パターン23では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈し、線対称ではない。第1の外縁23は、その全体が投影像の外側に向かって凸であるように湾曲している。一方、第2の外縁24は、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。ベース11と第1の外縁23の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度(ベース11と補助線Mとの角度)θは90°である。ベース11と第2の外縁24の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θも90°である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣のベース11との角度)φは45°以上の鋭角である。第2の外縁24の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φは90°である。
パターン24では、茎部21は、先端に向かって窄むテーパ状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。この例では茎部21には多数の微小な孔28が形成され、したがって、茎部21は多孔質である。孔28にも気体が流れ得るが、本明細書で上記の通り定義される「流路」は、孔28を含まない概念である。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは鈍角である。一方、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φは鋭角であるが、45°以上に設定される。
突起20の形状の更なる例をパターン25〜28として示す。パターン25では、茎部21は斜柱状を呈している。第1の外縁23および第2の外縁24はいずれも、屈曲も湾曲もしておらず、一直線である。あるいは、パターン1と同様に、第1の外縁23および第2の外縁24は基準線Lに沿って延びているともいうことができる。ベース11と第1の外縁23の根元側(茎部21の根元側側面)とが成す角度θは鈍角である。ベース11と第2の外縁24の根元側とが成す角度θは45°以上の鋭角である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φは45°以上の鋭角である。第2の外縁24の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度φは鈍角である。
パターン26では、茎部21は、弧状に湾曲した柱状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24は基準線Lに沿って延びている。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度(ベース11と補助線Mとの角度)θは90°である。第1の外縁23の先端側(茎部21の先端側側面)と、隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Nと隣のベース11との角度)φは鋭角であるが、45°以上に設定される。茎部21の上面に対応する外縁と、隣接する層のベース11とが成す角度φは、45°以上の鋭角である。
パターン27では、茎部21は、J字状に湾曲した柱状を呈する。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°である。隣接する層のベース11と接する茎部21の部分において、茎部21の側面と隣接する層のベース11とが成す角度(補助線Mと隣のベース11との角度)φは鋭角であるが、45°以上に設定される。
パターン28では、茎部21は、中央付近が湾曲した柱状を呈する。第1の外縁23および第2の外縁24は基準線Lに沿って延びている。ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度θは90°であり、茎部21の先端側側面と、隣接する層のベース11とが成す角度φも90°である。
このように、ベース11と茎部21の根元側側面とが成す角度と、茎部21の先端側側面と隣接する層のベース11とが成す角度とのうちの一方である第1の角度が90°以上180°未満に設定され、他方である第2の角度が45°以上180°未満に設定されるのであれば、突起20および茎部21の形状は限定されない。第1の角度の下限は100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°でもよく、その上限は100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°でもよい。また、第2の角度の下限は50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°でもよく、その上限は50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、または170°でもよい。
ベース11とほぼ並行する突起20の上面(茎部21の上面または傘部22の上面)の形状は任意に定めてよい。例えば、その上面の形状は円であってもよいし、楕円であってもよいし、矩形であってもよいし、星形であってもよい。あるいは、その上面の形状は三角形や六角形などの任意の多角形であってもよいし、より複雑な形状であってもよい。
ベース11上での複数の突起20の具体的な配置態様は限定されない。例えば、突起20は格子状に配置されてもよいし、千鳥状に配置されてもよいし、ランダムに配置されてもよい。突起20の配置態様はこれらに限定されず、気体の流路を形成できるのであればどのようなパターンでもよい。
突起20はベース11上に均等に配置されてもよいし、不均等に配置されてもよい。例えば、ベース11において、突起20が存在する突起領域と突起20が存在しない平坦領域とが混在してもよい。突起領域および平坦領域の形状は限定されず、任意に定めてよい(例えば、矩形、円、楕円、星形、任意の多角形、ストライプ状、格子状、波形、または、これらのような複数種類の形状の組合せ)。シート10とは異なる薄い板状の部材を基材として用い、その基材上の一部にシート10を貼り付けることで、シート10が貼られた突起領域とシート10が貼られない平坦領域とを形成してもよい。平坦領域では気体が滑らかに流れるので、帯電フィルタの圧力損失を全体として更に抑制することができる。
あるいは、1枚のベース11において、突起20が密集した領域(密な領域)と突起20がまばらな領域(疎な領域)とが混在してもよい。密な領域および疎な領域の形状は限定されず、任意に定めてよい(例えば、矩形、円、楕円、星形、任意の多角形、ストライプ状、格子状、波形、または、これらのような複数種類の形状の組合せ)。シート10とは異なる薄い板状の部材を基材として用い、その基材上の一部に、突起20が密集したシート10を接着や溶着などで貼り付け、残りの部分に、突起20がまばらなシート10を同様の手法で貼り付けることで、密な領域および疎な領域を形成してもよい。疎な領域では密な領域に比べて気体が滑らかに流れるので、帯電フィルタの圧力損失を全体として更に抑制することができる。
一つのベース11上に複数種類の突起が設けられてもよい。例えば、一つのベース上に、異なる寸法の突起が設けられてもよいし、異なる形状(パターン)の突起が設けられてもよいし、寸法および形状の双方が異なる突起が設けられてもよい。
ベース11にはスリットまたは開口が形成されてもよい。本明細書における用語「スリット」とは、スリット状の溝またはスリット状の貫通部を含む概念である。本明細書における用語「溝」は、ベース11における一方の面に設けられた切込みが他方の面に貫通しない状態を示す。この溝は、ベース11の表面に形成されてもよいし裏面に形成されてもよい。本明細書における用語「貫通部」は、ベース11に設けられた孔または開口が一方の面から他方の面まで貫通した状態を示す。本明細書では、スリット状の溝およびスリット状の貫通部をまとめて、単に「スリット」ともいう。本実施形態では直線状のスリットを示すが、スリットの形は任意であり、例えば、波型、山形、凹凸型などのスリットをベース11に形成してもよい。図13はベース11に形成されたスリット13の例を示し、図14はベース11に形成された開口14の例を示すが、スリットおよび開口の態様は以下に説明する通り様々である。
スリットは、従来から用いられている任意の手法(例えば、刃やレーザ切断など)により形成することができる。一方、開口は、例えば、スリット状の貫通部が形成されたベース11をスリット列と直交する方向に広げることで形成することができる。ベース11を広げる手段としては、幅出し機(tenter)やローラなどの機械や、手作業などが挙げられる。あるいは、開口は、ベース11を広げることなく、そのベース11を所望の形にくり抜くことで形成してもよい。
スリットの配置は任意である。例えば、ベース11の一辺付近からその対辺付近にかけて途切れることなく延びるスリットが所定の間隔で並んでもよい。あるいは、スリットは千鳥状に配置されてもよいし、格子状に配置されてもよい。また、ベース11全体においてスリットの密集度が一定である必要はなく、一つのベース11においてスリットがまばらな部分とスリットが密な部分とが存在してもよい。
個々のスリットの長さは限定されない。また、一つのベース11おいて個々のスリットの長さが統一されてもよいし、異なる長さのスリットが混在してもよい。スリットの延び方向における、隣接する二つのスリットの間隔も限定されず、当該延び方向と直交する方向における、隣接する二つのスリットの間隔も限定されない。また、一つのベース11においてこれらの間隔が統一されてもよいし統一されなくてもよい。
スリットは、ベース11の一辺と平行になるように延びてもよいし、ベース11の辺に対して任意の角度θ(0°<θ<90°)で傾斜するように形成されてもよい。
開口の配置も任意である。例えば、ベース11の一辺付近からその対辺付近にかけて途切れることなく延びる開口が所定の間隔で並んでもよい。開口は千鳥状に配置されてもよいし、格子状に配置されてもよい。一つのベース11において開口がまばらな部分と開口が密集する部分とが混在してもよい。隣接する二つの開口の間隔も限定されないし、その間隔は統一されていても統一されていなくてもよい。また、開口はベース11の辺に対して斜めに形成されてもよい。このように、開口の配置については、スリットの場合と同様に様々な変形が考えられる。
開口の形状は限定されず、例えば矩形、菱形、円形、楕円形、矩形、星形、波形、あるいは他の多角形であってもよい。また、一つのベース11において複数の形状の開口が混在してもよい。
スリットと開口とが混在してもよい。当然ながら、個々のスリットおよび開口の配置は任意に定めてよい。
本実施形態に係る帯電フィルタは複数の層を備える。複数の層を備えること、すなわち積層された構造は、複数の層を重ねることにより形成され得る。具体的には、1枚のシート10を折り曲げたり、巻いたりすることで行われてもよいし、複数のシート10を積み重ねることで行われてもよい。異なる種類のシート10を繋いだ後に巻くことで複数の層を形成してもよく、また、複数層からなるシートを一緒に巻く、または積み重ねることで複数の層を形成することも可能である。突起20の上面(すなわち、茎部21または傘部22の上面)に粘着層または接着層が設けられてもよく、これにより、積層時のずれを防止することができる。
本実施形態に係るフィルタユニットは、帯電フィルタのみから成ってもよい。図15〜図17に、帯電フィルタ、および該帯電フィルタのみから成るフィルタユニットの例を示す。
図15は、円柱状の帯電フィルタ110から成るフィルタユニット100を示す。帯電フィルタ110は、1枚の帯状のシート10を何重にも巻くことで得られる。多数の流路90が存在する二つの円形の面の一方は、空気が流入する流入面であり、他方はその空気が流出する流出面である。図15では、描画された面を流入面111とし、その反対の面を流出面112とする。さらに、帯電フィルタ110は、流入面111から流出面112へと延びる側面113を有する。
帯電フィルタの「側面」とは、帯電フィルタの流入面および流出面の双方と交差する面であって、少なくとも一部がシート(例えば、図2に示すシート10)の表面(おもてめん)または裏面に基づいて形成される面である。帯電フィルタの流入面から流出面にかけて延びる任意の仮想線上には複数の突起20が並ぶ。したがって、帯電フィルタの側面は一定以上の長さを有し、これは、帯電フィルタが、人がそれを立体構造として視認できる程度の厚さを有することを意味する。ここで、帯電フィルタの厚さとは、流入面から流出面への方向に沿った、その側面の長さである。帯電フィルタの側面は、シートの表面または裏面そのものにより形成されてもよい。あるいは、帯電フィルタの側面は、シートの表面または裏面の少なくとも一部が別の部材により覆われた態様で形成されてもよい。図15は、帯電フィルタの側面113の全体がシートの裏面そのもので形成された例を示す。
帯電フィルタ110を作製する場合には、帯電フィルタの軸となる円柱部材にシート10を何重にも巻き付けてもよいし、その円柱部材を用いることなくシート10を巻いてもよい。ベース11にスリットまたは開口が形成されている場合には、シート10自体の剛性が小さくなってシート10がより柔軟に変形するようになるので、シート10を小さく巻く作業が容易になり、隣接する二つの層がより確実に密着した帯電フィルタ110を作製することができる。シート10に形成するスリットまたは開口の寸法または形状を調整することで、帯電フィルタの属性(作製方法や適用場面など)に応じて、シート10の柔軟性を適宜変更することができる。開口が形成されたシート10を用いた場合には、その開口が存在する領域では突起が存在しないことで気体が滑らかに流れるので、帯電フィルタの圧力損失を全体として更に抑制することができる。これは、フィルタにおける流路のコントロールの多様性が増し、用途に応じた製品設計が可能になることにつながる。
帯電フィルタ110を固定するために、粘着剤および接着剤を用いることなく、収縮性を有するフィルム(収縮フィルム)のみを用いてもよい。具体的には、帯電フィルタ110の外周面を収縮フィルムで覆うことで帯電フィルタ110を固定する。例えば、収縮フィルムとして熱収縮チューブを採用した場合には、その熱収縮チューブを帯電フィルタ110の外周面に配した後にそのチューブを加熱することで、当該チューブが縮んで帯電フィルタ110を外側から押さえ込む。熱収縮チューブの材料の例として、ポリエチレンテレフタラート(PET)および二軸延伸ポリスチレン(BOPS)が挙げられる。あるいは、収縮フィルムに張力をかけながら帯電フィルタ110を当該収縮フィルムで巻くことで帯電フィルタ110を外側から押さえ込んでもよい。
図16は、帯電フィルタ110Aから成るフィルタユニット100Aを示す。帯電フィルタ110Aは複数のシート10を重ねることで得られる。この場合には、複数の同形のシート10を重ねることで帯電フィルタ110Aを形成してもよいし、複数のシート10を重ねた後に帯電フィルタの側面を切り揃えることで帯電フィルタ110Aを完成させてもよい。流路90が存在する一つの面は、空気が流入する流入面であり、その面の反対側は、その空気が流出する流出面である。図16では、描画された面を流入面111Aとし、その反対の面を流出面112Aとする。さらに、帯電フィルタ110Aは、流入面111Aから流出面112Aへと延びる側面113Aを有する。図16は、帯電フィルタの側面113Aの一部がシートの表面そのものまたは裏面そのもので形成され、残りの側面113Aがシートの積層により形成された例を示す。図16に示す帯電フィルタ110Aは直方体であるが、帯電フィルタ110Aの形状はこれに限定されず、円柱、楕円柱、任意の多角柱、あるいはより複雑な形状であってもよい。
図17は、円錐部分を含む帯電フィルタ110Bから成るフィルタユニット100Bを示す。帯電フィルタ110Bは、1枚の帯状のシート10を何重にも巻いた後に中心(巻芯に相当する部分)を引っ張ることで得られる。流路が存在する一つの面は、空気が流入する流入面であり、その面の反対側は、その空気が流出する流出面である。図17では、描画された面を流入面111Bとし、その反対の面を流出面112Bとする。さらに、帯電フィルタ110Bは、流入面111Bから流出面112Bへと延びる側面113Bを有する。図17は、帯電フィルタの側面113Bの全体がシートの裏面そのもので形成された例を示す。
このように一つまたは複数のシート10から様々な形状の帯電フィルタを作製することができる。いずれにしても、本実施形態に係る帯電フィルタは、気体が流れる多数の流路を有する(図15および図16中の拡大部分に示される流路90を参照)。帯電フィルタ全体の厚さ(フィルタの流路長)の下限は3mmでも5mmでもよく、その上限は1000mm、600mm、150mm、または100mmでもよい。帯電フィルタの径の下限は10mmでも50mmでもよく、その上限は500mm、300mm、200mm、または120mmでもよい。
シート10の重ね方は限定されない。例えば、図18に示すように、ある層の突起20の頂部(最高地点)が、隣接する層の裏面と接するようにシートを重ねてもよい。あるいは、図19に示すように、第1層の突起20と、第1層に隣接する第2層の突起20とが向かい合うように第1層および第2層を重ね、第1層の裏面と、第1層に隣接する第3層の裏面とが接するように第1層および第3層を重ねる、ということを繰り返してもよい。この場合には、ベース、突起、突起、ベース、ベース、突起、突起、ベース、…と並ぶように複数のシート10が積層された帯電フィルタが得られる。図16に示すような形状の帯電フィルタは、例えば、1枚のシート10をつづら折りにすることで形成できる。図19の例では、上記の角度θは第1層の突起20の根元側側面と第1層のベースとが成す角度である。また、上記の角度φは第1層の突起20の先端側側面と第2層のベースとが成す角度であり、より具体的には、第1層の突起20の先端側側面の仮想的な延長線と第2層のベースとが成す角度である。
帯電フィルタの流入面または流出面に向かって該帯電フィルタを見た時に、突起20は積層方向に沿って整列してもよいし、千鳥状に配列されてもよいし、ランダムに配置されてもよい。
帯電フィルタは、中実の突起の形状等が互いに異なる複数種類の層を備えてもよい。すなわち、この場合、第1の層と第2の層とは互いに異なる種類の層であり、第1の層と第2の層との間では、シート材料が異なってもよいし、突起の形状、寸法、または密度が異なってもよい。
フィルタユニットは、帯電フィルタとは別のフィルタをさらに備えてもよい。例えば、フィルタユニットは、帯電フィルタの流入面の側に設けられた流入側フィルタをさらに備えてもよい。あるいは、フィルタユニットは、帯電フィルタの流出面の側に設けられた流出側フィルタをさらに備えてもよい。あるいは、フィルタユニットは帯電フィルタ、流入側フィルタ、および流出側フィルタを備えてもよい。図20に示すフィルタユニット100Cは、図15に示す帯電フィルタ110と、流入側フィルタ120と、流出側フィルタ130とを備える。以下では、流入側フィルタおよび流出側フィルタをまとめて「追加フィルタ」ということもある。
追加フィルタは帯電フィルタの流入面または流出面と接してもよいし、追加フィルタとその流入面または流出面との間に隙間が形成されてもよい。流入面または流出面の側において複数の追加フィルタが設けられてもよい。
追加フィルタの構造、材料、および機能は限定されない。例えば、追加フィルタはエレクトレット処理された不織布フィルタ(すなわち、帯電された追加フィルタ)であってもよいし、エレクトレット処理が施されていない不織布フィルタであってもよい。追加フィルタは、有機成分の除去または脱臭を行う活性炭を含んでもよいし、ゼオライトあるいはアルミノケイ酸塩などの吸収剤を含んでもよいし、銅−アスコルビン酸などの脱臭触媒を含んでもよい。あるいは、追加フィルタは、シリカゲル、ゼオライト、塩化カルシウムあるいは活性アルミナなどの乾燥剤を含んでもよいし、UV殺菌系などの消毒剤を含んでもよいし、グロキサル、メタクリル酸エステルあるいは香料などの芳香剤を含んでもよい。あるいは、追加フィルタはアルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア、珪藻土、シリカジルコニウムあるいはチタニアなどの担体上に支持された酸化物などの金属を含むオゾン除去剤を有してもよい。
追加フィルタの構造、材料、または機能は、流入側フィルタ120および流出側フィルタ130の間で同じでもよいし互いに異なってもよい。例えば、流入側フィルタ120よりも流出側フィルタ130の方が圧力損失が低くなるように双方のフィルタを選択してもよい。あるいは、流入側フィルタ120よりも流出側フィルタ130の方が捕集効率(例えば、日本の国家検定規格である「防じんマスクの規格(告示第88号)に準じた試験」、EN143(EFR)2000、EN149(FFR)2001、またはNIOSH(42CFR84)のいずれかにより測定された捕集効率)が高くなるように双方のフィルタを選択してもよい。
帯電フィルタは、人がそれを立体構造として視認できる程度の厚さを有する。これに対して、追加フィルタは、人がそれを平面構造として視認できる構造(例えば、シート状)であってもよいし、帯電フィルタと同様に立体構造であってもよい。帯電フィルタは、少なくとも一つの追加フィルタより厚くてもよいし、すべての追加フィルタより厚くてもよい。あるいは、帯電フィルタは少なくとも一つの追加フィルタより薄くてもよいし、すべての追加フィルタより薄くてもよい。あるいは、帯電フィルタと追加フィルタとで厚さが同じでもよい。いずれにしても、帯電フィルタは一定の厚さを有する密な積層構造であるので、自身でその形状を維持し続けることができる。したがって、マスクへの適用時に、その帯電フィルタの形状を維持するために別の部材を用いる必要がない。これは、上記特許文献2に記載のフィルタ、すなわちプリーツが形成されたフィルタと比べて有利な点である。
次に、フィルタユニットを備えるマスクのいくつかの例を説明する。上述した図1のマスク200は、人の顔の少なくとも一部を覆う部分にフィルタユニットを設けたマスクの例である。図21は、人の顔の少なくとも一部を覆う構成要素とは異なる構成要素にフィルタユニットを設けたマスクの例を示す。図22は、図21の部分拡大図である。これらの図に示すマスク200,300はあくまでも例示に過ぎず、本発明に係るフィルタユニットは様々なマスクに適用することができることに留意されたい。
図1に示すマスク200は、使用者の顔(より具体的には鼻および口)を覆うマスク本体210と、マスク本体210をその顔に密着させるためのストラップ220とを備える。ストラップ220は、マスク本体210の外側の両側面に形成された一対のスロット211(図1では一つのスロットのみ示されている)に通されることで、マスク本体210に取り付けられる。ストラップ220は、マスク本体210を使用者の顔に密着させることができるように、弾性を有する材料で作製されてもよい。
マスク本体210は略半球状を呈し、これにより、呼吸に必要な空間を使用者の鼻および口の周辺に確保することができる。マスク本体210の内側(使用者の顔に面する側)において、呼吸に必要な空間を確保できるのであれば、マスク本体210の外形は限定されず、錐体や柱体などの任意の形状であってもよい。使用者の鼻および口の前方に位置することになる、その半球形状の頂部の付近には、フィルタユニットを収容するためのフィルタ収容部230が設けられる。図1では一例としてフィルタユニット100Cを示しているが、その代わりにフィルタユニット100または100Bが用いられてもよい。
使用時に顔に接するマスク本体210の縁部212は柔軟性を有してもよく、この場合には、顔に対するマスク本体210の密着性を高めることができる。一方、スロット211およびフィルタ収容部230が設けられるマスク本体210の頂部側は硬質であってもよい。例えば、マスク本体の縁部212をゴムで作製し他の部分を合成樹脂で作製することで、呼吸に必要な空間をマスク本体210の内側で確保しつつ、マスク本体210の密着性を高めることができる。
図1において、フィルタ収容部230は、フィルタユニット100Cを受け入れるハウジング231と、ハウジング231からのフィルタユニット100Cの飛び出しを防ぐための環状の止め部232とを備える。止め部232を外してフィルタユニット100Cをハウジング231に入れ、その後に止め部232をハウジング231に嵌めることで、マスク200にフィルタユニット100Cがセットされる。
図1ではフィルタ収容部230が円筒状を呈するが、フィルタ収容部230の形状はフィルタユニットに合わせて任意に設定してよい。例えば、フィルタ収容部はフィルタユニット100Aに合わせて、断面が四角形の筒状であってもよく、この場合には止め部の形状は略四角形である。あるいは、フィルタ収容部は断面が三角形の筒状であってもよく、この場合には止め部の形状は略三角形である。
図21に示すマスク300は、使用者の頭部全体を覆うフード310と、そのフード310から延びるホース320と、ホース320の一端と接続しかつ電動ファンを備えるフィルタ収容部330とを備える。電動ファンでフィルタ収容部330に取り込まれた空気はホース320を通ってフード310内に流れ、使用者はその流れてきた空気を吸う。
図21および図22の例では、フィルタ収容部330は筒状を呈する。ホース320が接続する接続口331と、その接続口331の反対側に形成された空気の取入口332とは、略円筒状の内壁で形成された流路333でつながる。この流路333内にフィルタユニットが配される。なお、図示しない電動ファンは、取入口332の内側に配される。図22では一例としてフィルタユニット100を示しているが、その代わりにフィルタユニット100Bまたは100Cが用いられてもよい。フィルタユニット100(帯電フィルタ110)の側面113は流路333の内壁と接する。電動ファンにより取入口332から入った空気は、フィルタ収容部330内に設けられたフィルタユニット100内(より具体的には流路90)を通り、その後ホース320内を流れる。
図21および図22では流路333が円筒状を呈するが、フィルタ収容部内の流路の形状はフィルタユニットに合わせて任意に設定してよい。例えば、空気の流れる方向に沿って見た場合の流路の断面形状が、フィルタユニット100Aに合わせて矩形であってもよい。
マスク300は電動ファン付きの呼吸用保護具の一種である。ホースが無く電動ファンおよびフィルタ収容部が接顔体に内蔵された直結式のマスクも存在するが、当然ながら、本発明に係るフィルタユニットをその直結式マスクに内蔵させてもよい。
マスクに対してフィルタユニットを設ける態様は上記の例に限定されず、取り込まれた空気がすべてフィルタユニットを通過するのであれば、フィルタユニットを取り付ける仕組みは何ら限定されない。例えば、フィルタ収容部における円筒状の内壁(流路の内壁)とフィルタユニットの側面とが接しない構造にすることも可能である。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はそれらに何ら限定されるものではない。
ポリエチレン(PE)を含むポリプロピレン(PP)を材料として用いて、帯電フィルタを形成するためのシートを形成した。個々の突起は茎部および傘部を備え、したがって、図3の例(b)に相当する形状であった。仮想面に投影されて得られる茎部の投影像は、上記のパターン3または5に相当するものであった。ベースの厚さを約0.1〜約0.3mmとし、各突起の高さを約0.3mmまたは約0.45mmとし、各突起の茎部の先端部の最大幅を約0.1〜約0.2mmとした。個々の突起が約0.8mm間隔で格子状に配置されるように、ベース上に当該突起を形成した。続いて、シートへエレクトレット処理を行った。エレクトレット処理における加熱処理(100℃)の時間は5秒であり、冷却処理の時間も5秒であり、印加電圧は13.5KVであった。エレクトレット処理を施したシートをロール状(有効径:約79mmまたは約84mm)に巻き取り、そのロールを18mmまたは25mmの厚さに裁断することで、円柱状の帯電フィルタを得た。
上記の円柱状帯電フィルタに加えて、3種類の帯電された円形の追加フィルタA〜Cを用意した。追加フィルタA〜Cはいずれもシート状であり、有効径は約79mmまたは約84mmとした。
・追加フィルタA:スリーエム社製の空気清浄用帯電フィルタ。
・追加フィルタB:スリーエム社製のBMF(Blown Micro Fiber)フィルタ。
・追加フィルタC:混合繊維フィルタ。
これらのフィルタ、またはフィルタの組合せにより、8個の実施例と3個の比較例(比較例4〜6)とを用意した。また、3種類の防塵マスク(対応するフィルタも含む)を比較例1〜3として用意した。図23および図27における実施例1〜8および比較例1〜6の詳細を以下に示す。
・実施例1〜6:帯電フィルタの流入面に追加フィルタAを配し、帯電フィルタの流出面に追加フィルタBを配した、3層構造のフィルタユニット。フィルタユニットの有効径と、帯電フィルタの突起の高さおよび厚さとの組合せは図23または図27に示す通りである。
・実施例7,8:帯電フィルタのみから成るフィルタユニット。有効径、厚さ、および突起の高さの組合せは図27に示す通りである。
・比較例1:平面状フィルタを用いた市販防塵マスクおよびそのフィルタ。
・比較例2:平面状フィルタを用いた市販防塵マスクおよびそのフィルタ。
・比較例3:プリーツ状フィルタを用いた市販防塵マスクおよびそのフィルタ。
・比較例4,5:追加フィルタA,Bから成る2層構造のフィルタユニット。有効径は図27に示す通りである。
・比較例6:追加フィルタCから成るフィルタユニット。有効径は図27に示す通りである。
これらの実施例および比較例について、フィルタユニット単体での圧力損失および捕集効率と、マスク全体での吸気抵抗(比較例1〜3でのみ)とを評価した。圧力損失および吸気抵抗はいずれも、流体が物品を通過する際のエネルギー損失を示す値であるが、本明細書では、フィルタユニットに対して「圧力損失」という語を用い、マスク全体に対して「吸気抵抗」という語を用いる。
圧力損失及び吸気抵抗の評価には、柴田科学株式会社製の測定装置(AP−632F)を用いた。圧力損失は、流量40LPM(リットル毎分)で空気を流した際の、フィルタの流入面側と流出面側との間の圧力差であり、単位はパスカル(Pa)である。圧力損失または吸気抵抗として、図23〜図27において、「圧力損失」または「吸気抵抗」と表記される値、及び「圧力損失の上昇値」または「吸気抵抗の上昇値」と表記される値を求めた。図23〜図27で「圧力損失」または「吸気抵抗」と表記される値とは、濾過前のフィルタ(実施例及び比較例のフィルタそのもの)に対して、流量40LPM(リットル毎分)で空気を流す試験を行って得られた値である。一方、図23〜図27で「圧力損失の上昇値」または「吸気抵抗の上昇値」と表記される値とは、100mgの塩化ナトリウム(NaCl)を負荷して目詰まりさせた後のフィルタに対して、流量40LPM(リットル毎分)で空気を流す試験を行って得られた値である。
捕集効率の評価には、TSI社製の測定装置(モデル8130)を用いた。捕集効率の試験は、乾いた粉塵を想定して塩化ナトリウム(NaCl)を用いた場合と、オイルミストを想定してフタル酸ジオクチル(DOP)を用いた場合との2種類とした。
NaClを用いた試験では、粒子数中央径(count median diameter)で示されるNaClの寸法は約0.06〜0.10μmであり、その寸法の幾何標準偏差は1.8未満であった。気流中におけるNaClの濃度は約50mg/m(変動範囲は15%)以下とした。流量は85LPMとし、100mgのNaClを気流中に提供し終えるまでの時間を検査時間とした。
DOPを用いた試験では、粒子数中央径で示されるDOPの寸法は0.15〜0.25μmであり、その寸法の幾何標準偏差は1.6未満であった。気流中におけるDOPの濃度は100mg/m(変動範囲は15%)以下とした。流量は85LPMとし、200mgのDOPを気流中に提供し終えるまでの時間を検査時間とした。
捕集効率E(%)は、フィルタ通過前の気流中の粒子濃度をCa(mg/m)とし、フィルタ通過後の気流中の最大粒子濃度(mg/m)をCbとして、下記式で得た。
E=(Ca−Cb)/Ca×100
図23は、実施例1〜6および比較例1〜3についての試験結果を示す表である。表内の「A」「B」はそれぞれ追加フィルタAおよび追加フィルタBを意味する。なお、この表では、フィルタユニットを含む意図で「フィルタ」と表記している。比較例3で用いられるフィルタは、上記特許文献2に記載のような、同心円形のプリーツを含むフィルタであるので、表中で厚さおよび見かけのフィルタ外径を示している。比較例1〜3では、マスク全体の吸気抵抗及び吸気抵抗の上昇値をそれぞれ計測した後、マスク面体に由来する吸気抵抗及び吸気抵抗の上昇値を引くことで、フィルタユニットの圧力損失及び圧力損失の上昇値を算出した。図23では、フィルタユニットの有効面積および見かけの面積も載せている。有効面積とは、流れてくる空気を直接的に受けると想定されるフィルタユニット面の全表面積である。見かけの面積とは、フィルタの流入面と正対した状態で該フィルタを見たときの、該流入面の面積であり、フィルタ面積を測定することにより(比較例1,2)、または、見かけのフィルタ外径から算出することにより(比較例3及び実施例1〜6)、求められる。比較例3のフィルタはプリーツ状のフィルタなので、有効面積は見かけの面積よりも大きい。一方、比較例1,2及び実施例1〜6においては、有効面積と見かけの面積とは同じ値である。
図24は、図23における実施例1〜6の圧力損失(Pa)、NaClの捕集効率(%)、DOPの捕集効率(%)、および圧力損失の上昇値(Pa)を、突起の高さ(mm)に注目して示したグラフである。各グラフの横軸は突起の高さである。この図に示すように、突起の高さが大きくなると、圧力損失およびその上昇値が下がり、捕集効率も下がる傾向にあることがわかった。
図25は、図23における実施例3〜6の圧力損失(Pa)、NaClの捕集効率(%)、DOPの捕集効率(%)、および圧力損失の上昇値(Pa)を、有効径(mm)に注目して示したグラフである。各グラフの横軸は有効径である。この図に示すように、フィルタの有効径が大きくなると、圧力損失およびその上昇値が下がることがわかった。捕集効率は若干上がるが、有効径の変化による差は小さいことがわかった。
図26は、図23における実施例1,2,5,6の圧力損失(Pa)、NaClの捕集効率(%)、DOPの捕集効率(%)、および圧力損失の上昇値(Pa)を、厚さ(mm)に注目して示したグラフである。各グラフの横軸は厚さである。この図に示すように、厚さが大きくなると、圧力損失およびその上昇値が上がり、捕集効率も上がることがわかった。
図27は、実施例1〜8および比較例4〜6についての試験結果を示す表である。表内の「A」「B」「C」はそれぞれ追加フィルタA、追加フィルタB、および追加フィルタCを意味する。この表でも、フィルタユニットを含む意図で「フィルタ」と表記している。なお、比較例6における「圧力損失の上昇値」である「600<」との値は、面積比から計算で求めた概算値である。
以上説明したように、本発明の一側面に係るフィルタユニットは、人の顔の少なくとも一部を覆うマスクのためのフィルタユニットであって、空気が流入する流入面と、空気が流出する流出面と、該流入面から該流出面へと延びる側面とを有する帯電フィルタを備え、帯電フィルタが、第1の層および第2の層を備え、第1の層がベースと、該ベースの表面から延び且つ第2の層に隣接する複数の中実の突起とを備え、突起が、根元側側面と先端側側面とを有する茎部を有し、第2の層がベースを備え、茎部の根元側側面と第1の層のベースとがなす角度と、茎部の先端側側面と第2の層のベースとがなす角度とのうちの一方の角度である第1の角度が90°以上180°未満であり、他方の角度である第2の角度が45°以上180°未満である。
また、本発明の一側面に係るマスクは、上記のフィルタユニットを備える。
このような側面においては、突起の茎部の根元側および先端側のそれぞれにおいて気体の流路の隅が広く確保されるので、隣接する二つの突起で形成される流路において、その中心付近だけでなく隅の付近にも気体が通るようになり、気体がフィルタ内を流れやすくなる。突起は中実なので、フィルタの層構造を安定させて層間の流路を保ち続けることができる。したがって、圧力損失の抑制および捕集効率の向上を実現することができる。加えて、帯電フィルタは層を重ねるという簡単な方法で作製できるので、フィルタユニットの製造コストを抑えることができる。
このように、本発明の一側面に係るフィルタユニットに用いられる帯電フィルタは、圧力損失およびその上昇値を低く抑えながら高い捕集効率を確保することができる。また、帯電フィルタにおいて圧力損失の上昇を抑えることができるということは、帯電フィルタが目詰まりしにくく、したがってフィルタユニットの製品寿命を延ばすことが可能である、ということを意味する。
さらに、上記の側面においては、フィルタユニットの見かけの面積を抑えながら、圧力損失の抑制および高い捕集効率の維持を実現することができる。フィルタユニットの見かけの面積を小さくできるということは、フィルタユニットが使用者の顔の前に設けられた場合でもその人の視野を妨げないことを意味する。したがって、上記の側面においては、使用者の視野を妨げることなく、圧力損失の良好な抑制と高い捕集効率とを実現できるといえる。さらに、フィルタユニットをプリーツ状にする等の、有効面積を大きくする加工も不要であり、シートを巻いたり重ねたりするだけで帯電フィルタを作製できるので、製造コストの抑制も期待できる。
また、本発明の一側面に係るフィルタユニットは、フィルタの幅(厚さまたは流路長)を長くすることが可能であり、フィルタの幅(厚さまたは流路長)を長くしても詰まりにくい構造なので、不織布を用いたフィルタユニットとは異なる構造および性能を有する(例えば、製品寿命が長い)フィルタユニットを得ることができる。
別の側面に係るフィルタユニットでは、流入面の側に設けられた流入側フィルタをさらに備えてもよい。
別の側面に係るフィルタユニットでは、流出面の側に設けられた流出側フィルタをさらに備えてもよい。
流入側フィルタおよび流出側フィルタの少なくとも一方をさらに用いることで、フィルタユニットの捕集効率をさらに高めることができる。
別の側面に係るフィルタユニットでは、第2の層が、該第2の層のベースの表面から延びる複数の中実の突起を更に備えてもよい。
別の側面に係るフィルタユニットでは、第1の層のベースと直交する仮想面に茎部を投影して得られる投影像の二つの外縁の全体が、投影像の外側に向かって凸でなくてもよい。
この場合には流路をさらに広く確保することができるので、空気がさらに通りやすくなる。したがって、圧力損失をさらに抑えることができる。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
本発明に係るフィルタユニットは任意の形状のマスクのために用いられてよい。したがって、上記実施形態におけるマスク200,300以外の任意のマスクに、本発明に係るフィルタユニットを適用してもよい。
10…シート、11…ベース、13…スリット、14…開口、20…突起、21…茎部、22…傘部、23…第1の外縁、24…第2の外縁、100,100A,100B,100C…フィルタユニット、110,110A,110B…帯電フィルタ、111,111A,111B…流入面、112,112A,112B…流出面、113,113A,113B…側面、120…流入側フィルタ、130…流出側フィルタ、200…マスク、210…マスク本体、230…フィルタ収容部、300…マスク、310…フード、330…フィルタ収容部。

Claims (6)

  1. 人の顔の少なくとも一部を覆うマスクのためのフィルタユニットであって、
    空気が流入する流入面と、前記空気が流出する流出面と、該流入面から該流出面へと延びる側面とを有する帯電フィルタを備え、
    前記帯電フィルタが、第1の層および第2の層を備え、
    前記第1の層がベースと、該ベースの表面から延び且つ前記第2の層に隣接する複数の中実の突起とを備え、前記突起が、根元側側面と先端側側面とを有する茎部を有し、
    前記第2の層がベースを備え、
    前記茎部の根元側側面と前記第1の層のベースとがなす角度と、前記茎部の先端側側面と前記第2の層のベースとがなす角度とのうちの一方の角度である第1の角度が90°以上180°未満であり、他方の角度である第2の角度が45°以上180°未満である、
    フィルタユニット。
  2. 前記流入面の側に設けられた流入側フィルタをさらに備える、
    請求項1に記載のフィルタユニット。
  3. 前記流出面の側に設けられた流出側フィルタをさらに備える、
    請求項1または2に記載のフィルタユニット。
  4. 前記第2の層が、該第2の層のベースの表面から延びる複数の中実の突起を更に備える、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルタユニット。
  5. 前記第1の層のベースと直交する仮想面に前記茎部を投影して得られる投影像の二つの外縁の全体が、前記投影像の外側に向かって凸ではない、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルタユニット。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルタユニットを備えるマスク。
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