JP2016201908A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、非共振型及び共振型のそれぞれの長所を生かして、高効率のプッシュプル型の電力変換装置を提供することを目的とする。【解決手段】電力変換装置Cは、直列共振回路の共振用キャパシタCrに並列に接続され、共振用キャパシタCrの端子間の短絡の設定及び解除を制御するキャパシタ短絡制御スイッチSW3を備える。キャパシタ短絡制御スイッチSW3は、プッシュプル極性が反転する時刻t2、t5、t8の周辺の期間t1〜t3、t4〜t6、t7〜t9において、共振用キャパシタCrの端子間の短絡を解除し、プッシュプル極性が反転する時刻t2、t5、t8の周辺の期間以外の期間t3〜t4、t6〜t7等において、共振用キャパシタCrの端子間の短絡を設定する。共振用キャパシタCrの端子間の短絡の設定が開始される時刻t3、t6、t9は、共振用キャパシタCrの端子間の電圧が0となる時刻である。【選択図】図2
Description
本発明は、プッシュプル型の電力変換装置に関する。
極性反転スイッチを用いるプッシュプル型の電力変換装置として、矩形波状の電流を流す非共振型及び正弦波状の電流を流す共振型等があげられる。
非共振型では、極性反転スイッチのスイッチング速度を向上させることにより、極性反転スイッチのスイッチング損失を低減させる。共振型では、極性反転スイッチのスイッチングを正弦波状の電流が0となる時刻でのスイッチングとすることにより、極性反転スイッチのスイッチング損失を低減させる。よって、共振型では、非共振型と比べて、極性反転スイッチのスイッチング損失をより低減させることができる。
共振型では、正弦波状の電流について、波高値(=最大値/実効値)が抑えられず、波形率(=実効値/平均値)が悪くなる。非共振型では、矩形波状の電流について、波高値が抑えられて、波形率が良くなる。よって、非共振型では、共振型と比べて、電力変換ゲインを同一とする場合に、オーム性の損失をより低減させることができる。
このように、非共振型及び共振型は、それぞれ、長所及び短所を有する。よって、従来では、高効率のプッシュプル型の電力変換装置を提供することができなかった。
そこで、前記課題を解決するために、本発明は、非共振型及び共振型のそれぞれの長所を生かして、高効率のプッシュプル型の電力変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、プッシュプル型かつ直列共振型の電力変換装置において、直列共振回路の共振用キャパシタに並列に接続され、共振用キャパシタの端子間の短絡の設定及び解除を制御するキャパシタ短絡制御スイッチを新たに追加する。
キャパシタ短絡制御スイッチは、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間において、共振用キャパシタの端子間の短絡を解除する。つまり、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間において、直列共振型の動作を行なう。
キャパシタ短絡制御スイッチは、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間以外の期間において、共振用キャパシタの端子間の短絡を設定する。つまり、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間以外の期間において、非共振型の動作を行なう。
キャパシタ短絡制御スイッチのスイッチング損失が、新たに問題となる。キャパシタ短絡制御スイッチのスイッチング損失を低減させるために、共振用キャパシタの端子間の短絡の設定が開始される時刻を、共振用キャパシタの端子間の電圧が0となる時刻とする。
具体的には、本発明は、プッシュプル型かつ直列共振型の電力変換装置であって、前記電力変換装置は、直列共振回路のキャパシタに並列に接続され、前記キャパシタの端子間の短絡の設定及び解除を制御するキャパシタ短絡制御スイッチを備え、前記キャパシタ短絡制御スイッチは、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間において、前記キャパシタの端子間の短絡を解除し、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間以外の期間において、前記キャパシタの端子間の短絡を設定し、前記キャパシタの端子間の短絡の設定が開始される時刻は、前記キャパシタの端子間の電圧が0となる時刻であることを特徴とする電力変換装置である。
この構成によれば、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間において、直列共振型の動作を行なうため、極性反転スイッチのスイッチング損失をより低減させることができる。その一方で、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間以外の期間において、非共振型の動作を行なうため、電力変換ゲインを同一とする場合に、オーム性の損失をより低減させることができる。追加として、共振用キャパシタの端子間の短絡の設定が開始される時刻を、共振用キャパシタの端子間の電圧が0となる時刻とするため、キャパシタ短絡制御スイッチのスイッチング損失を低減させることができる。
そして、トランス等の電力変換器に流れる電流は、立ち上がり及び立ち下がりが正弦波状になまった矩形波状の電流となるため、トランス等の電力変換器は、高効率化、小型化及び低廉化することができる。さらに、共振用キャパシタに流れる電流は、共振用キャパシタの端子間の短絡が設定されるときには流れず、共振用キャパシタの端子間の短絡が解除されるときのみ流れて、リップルや実効値が小さい電流となるため、共振用キャパシタは、小型化及び低廉化することができる。このように、高効率化、小型化及び低廉化されたプッシュプル型の電力変換装置を提供することができる。
また、本発明は、前記キャパシタの端子間の短絡の解除が開始される時刻は、プッシュプル極性の反転が開始される時刻より、直列共振周期の1/4の時間だけ前の時刻であり、前記キャパシタの端子間の短絡の設定が開始される時刻は、プッシュプル極性の反転が終了される時刻より、直列共振周期の1/4の時間だけ後の時刻である、ことを特徴とする電力変換装置である。
この構成によれば、以上に記載の動作及び効果をより確実に実現することができる。詳細については、発明を実施するための形態において説明する。
このように、本発明は、非共振型及び共振型のそれぞれの長所を生かして、高効率のプッシュプル型の電力変換装置を提供することができる。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。
(本発明の概要)
本発明の電力変換装置の構成を示すブロック図を図1に示す。電力変換装置Cは、プッシュプル型かつ直列共振型の電力変換装置であり、入力電源V、分圧回路D、共振用キャパシタCr、共振用インダクタLr、トランスT、第1の極性反転スイッチSW1、第2の極性反転スイッチSW2、キャパシタ短絡制御スイッチSW3、整流回路R及び平滑用キャパシタCsから構成され、入力電圧Viを出力電圧Voに変換する。
本発明の電力変換装置の構成を示すブロック図を図1に示す。電力変換装置Cは、プッシュプル型かつ直列共振型の電力変換装置であり、入力電源V、分圧回路D、共振用キャパシタCr、共振用インダクタLr、トランスT、第1の極性反転スイッチSW1、第2の極性反転スイッチSW2、キャパシタ短絡制御スイッチSW3、整流回路R及び平滑用キャパシタCsから構成され、入力電圧Viを出力電圧Voに変換する。
本発明の電力変換装置Cでは、従来技術の電力変換装置と異なり、直列共振回路の共振用キャパシタCrに並列に接続され、共振用キャパシタCrの端子間の短絡の設定及び解除を制御するキャパシタ短絡制御スイッチSW3を新たに追加する。
本発明の電力変換装置の動作を示すタイムチャートを図2、3に示す。第1の極性反転スイッチSW1、第2の極性反転スイッチSW2、キャパシタ短絡制御スイッチSW3及びトランスTについて、図1の矢印の方向を電流の正の方向とする。共振用キャパシタCrについて、図1の矢印の方向を電圧の降下の方向とする。
図2では、一方の極性反転スイッチがOFFとなると同時に、他方の極性反転スイッチがONになる実施形態を示す。図3では、一方の極性反転スイッチがOFFとなった後に、他方の極性反転スイッチがONになる実施形態を示す。
キャパシタ短絡制御スイッチSW3は、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間において、共振用キャパシタCrの端子間の短絡を解除する。つまり、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間において、直列共振型の動作を行なう。
ここで、共振用キャパシタCrの端子間の短絡の解除が開始される時刻は、プッシュプル極性の反転が開始される時刻より、直列共振周期の1/4の時間だけ前の時刻である。
キャパシタ短絡制御スイッチSW3は、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間以外の期間において、共振用キャパシタCrの端子間の短絡を設定する。つまり、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間以外の期間において、非共振型の動作を行なう。
ここで、共振用キャパシタCrの端子間の短絡の設定が開始される時刻は、プッシュプル極性の反転が終了される時刻より、直列共振周期の1/4の時間だけ後の時刻である。
(図2の実施形態)
まず、図2の実施形態について説明する。第1の極性反転スイッチSW1は、時刻t2において、OFFからONへと切り替わり、時刻t5において、ONからOFFへと切り替わり、時刻t8において、OFFからONへと切り替わる。第2の極性反転スイッチSW2は、時刻t2において、ONからOFFへと切り替わり、時刻t5において、OFFからONへと切り替わり、時刻t8において、ONからOFFへと切り替わる。
まず、図2の実施形態について説明する。第1の極性反転スイッチSW1は、時刻t2において、OFFからONへと切り替わり、時刻t5において、ONからOFFへと切り替わり、時刻t8において、OFFからONへと切り替わる。第2の極性反転スイッチSW2は、時刻t2において、ONからOFFへと切り替わり、時刻t5において、OFFからONへと切り替わり、時刻t8において、ONからOFFへと切り替わる。
キャパシタ短絡制御スイッチSW3は、プッシュプル極性が反転する時刻t2、t5、t8の周辺の期間t1〜t3、t4〜t6、t7〜t9において、OFFに制御され、プッシュプル極性が反転する時刻t2、t5、t8の周辺の期間以外の期間t(不図示)〜t1、t3〜t4、t6〜t7、t9〜t(不図示)において、ONに制御される。
ここで、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のOFF制御が開始される時刻t1、t4、t7は、プッシュプル極性の反転が開始される時刻t2、t5、t8より、直列共振周期の1/4の時間だけ前の時刻である。そして、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のON制御が開始される時刻t3、t6、t9は、プッシュプル極性の反転が終了される時刻t2、t5、t8より、直列共振周期の1/4の時間だけ後の時刻である。
第1の極性反転スイッチSW1に流れる電流は、期間t2〜t3、t8〜t9において、0から正弦波の最大値へと立ち上がり、期間t3〜t4、t9〜t(不図示)において、正弦波の最大値にクリップされ、期間t4〜t5において、正弦波の最大値から0へと立ち下がる。第2の極性反転スイッチSW2に流れる電流は、期間t5〜t6において、0から正弦波の最大値へと立ち上がり、期間t(不図示)〜t1、t6〜t7において、正弦波の最大値にクリップされ、期間t1〜t2、t7〜t8において、正弦波の最大値から0へと立ち下がる。スイッチのOFF制御期間には、電流は流れない。
キャパシタ短絡制御スイッチSW3に流れる電流は、時刻t3、t9において、0から正弦波の最大値へと立ち上がり、期間t3〜t4、t9〜t(不図示)において、正弦波の最大値にクリップされ、時刻t4において、正弦波の最大値から0へと立ち下がる。また、時刻t6において、0から正弦波の最小値へと立ち下がり、期間t(不図示)〜t1、t6〜t7において、正弦波の最小値にクリップされ、時刻t1、t7において、正弦波の最小値から0へと立ち上がる。スイッチのOFF制御期間には、電流は流れない。
トランスTの一次巻線に流れる電流は、第1及び第2の極性反転スイッチSW1、SW2に流れる電流を合成して得られる。つまり、トランスTの一次巻線に流れる電流は、期間t(不図示)〜t1、t6〜t7において、正弦波の最小値にクリップされ、期間t1〜t2、t7〜t8において、正弦波の最小値から0へと立ち上がり、期間t2〜t3、t8〜t9において、0から正弦波の最大値へと立ち上がり、期間t3〜t4、t9〜t(不図示)において、正弦波の最大値にクリップされ、期間t4〜t5において、正弦波の最大値から0へと立ち下がり、期間t5〜t6において、0から正弦波の最小値へと立ち下がる。
共振用キャパシタCrに印加される電圧は、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のOFF制御期間において、トランスTの一次巻線に流れる電流を積分して得られる。つまり、共振用キャパシタCrに印加される電圧は、期間t1〜t2、t7〜t8において、0から正弦波の最小値へと立ち下がり、期間t2〜t3、t8〜t9において、正弦波の最小値から0へと立ち上がり、期間t4〜t5において、0から正弦波の最大値へと立ち上がり、期間t5〜t6において、正弦波の最大値から0へと立ち下がる。キャパシタ短絡制御スイッチSW3のON制御期間には、共振用キャパシタCrに印加される電圧は0である。
(図3の実施形態)
次に、図3の実施形態について説明する。第1の極性反転スイッチSW1は、時刻t13において、OFFからONへと切り替わり、時刻t16において、ONからOFFへと切り替わり、時刻t21において、OFFからONへと切り替わる。第2の極性反転スイッチSW2は、時刻t12において、ONからOFFへと切り替わり、時刻t17において、OFFからONへと切り替わり、時刻t20において、ONからOFFへと切り替わる。
次に、図3の実施形態について説明する。第1の極性反転スイッチSW1は、時刻t13において、OFFからONへと切り替わり、時刻t16において、ONからOFFへと切り替わり、時刻t21において、OFFからONへと切り替わる。第2の極性反転スイッチSW2は、時刻t12において、ONからOFFへと切り替わり、時刻t17において、OFFからONへと切り替わり、時刻t20において、ONからOFFへと切り替わる。
キャパシタ短絡制御スイッチSW3は、プッシュプル極性が反転する時刻t12〜t13、t16〜t17、t20〜t21の周辺の期間t11〜t14、t15〜t18、t19〜t22において、OFFに制御され、プッシュプル極性が反転する時刻t12〜t13、t16〜t17、t20〜t21の周辺の期間以外の期間t(不図示)〜t11、t14〜t15、t18〜t19、t22〜t(不図示)において、ONに制御される。
ここで、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のOFF制御が開始される時刻t11、t15、t19は、プッシュプル極性の反転が開始される時刻t12、t16、t20より、直列共振周期の1/4の時間だけ前の時刻である。そして、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のON制御が開始される時刻t14、t18、t22は、プッシュプル極性の反転が終了される時刻t13、t17、t21より、直列共振周期の1/4の時間だけ後の時刻である。
第1の極性反転スイッチSW1に流れる電流は、期間t13〜t14、t21〜t22において、0から正弦波の最大値へと立ち上がり、期間t14〜t15、t22〜t(不図示)において、正弦波の最大値にクリップされ、期間t15〜t16において、正弦波の最大値から0へと立ち下がる。第2の極性反転スイッチSW2に流れる電流は、期間t17〜t18において、0から正弦波の最大値へと立ち上がり、期間t(不図示)〜t11、t18〜t19において、正弦波の最大値にクリップされ、期間t11〜t12、t19〜t20において、正弦波の最大値から0へと立ち下がる。スイッチのOFF制御期間には、電流は流れない。
キャパシタ短絡制御スイッチSW3に流れる電流は、時刻t14、t22において、0から正弦波の最大値へと立ち上がり、期間t14〜t15、t22〜t(不図示)において、正弦波の最大値にクリップされ、時刻t15において、正弦波の最大値から0へと立ち下がる。また、時刻t18において、0から正弦波の最小値へと立ち下がり、期間t(不図示)〜t11、t18〜t19において、正弦波の最小値にクリップされ、時刻t11、t19において、正弦波の最小値から0へと立ち上がる。スイッチのOFF制御期間には、電流は流れない。
トランスTの一次巻線に流れる電流は、第1及び第2の極性反転スイッチSW1、SW2に流れる電流を合成して得られる。つまり、トランスTの一次巻線に流れる電流は、期間t(不図示)〜t11、t18〜t19において、正弦波の最小値にクリップされ、期間t11〜t12、t19〜t20において、正弦波の最小値から0へと立ち上がり、期間t12〜t13、t20〜t21(第1及び第2の極性反転スイッチSW1、SW2のOFF制御期間)において、0のまま維持され、期間t13〜t14、t21〜t22において、0から正弦波の最大値へと立ち上がり、期間t14〜t15、t22〜t(不図示)において、正弦波の最大値にクリップされ、期間t15〜t16において、正弦波の最大値から0へと立ち下がり、期間t16〜t17(第1及び第2の極性反転スイッチSW1、SW2のOFF制御期間)において、0のまま維持され、期間t17〜t18において、0から正弦波の最小値へと立ち下がる。
共振用キャパシタCrに印加される電圧は、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のOFF制御期間において、トランスTの一次巻線に流れる電流を積分して得られる。つまり、共振用キャパシタCrに印加される電圧は、期間t11〜t12、t19〜t20において、0から正弦波の最小値へと立ち下がり、期間t12〜t13、t20〜t21(第1及び第2の極性反転スイッチSW1、SW2のOFF制御期間)において、正弦波の最小値のまま維持され、期間t13〜t14、t21〜t22において、正弦波の最小値から0へと立ち上がり、期間t15〜t16において、0から正弦波の最大値へと立ち上がり、期間t16〜t17(第1及び第2の極性反転スイッチSW1、SW2のOFF制御期間)において、正弦波の最大値のまま維持され、期間t17〜t18において、正弦波の最大値から0へと立ち下がる。キャパシタ短絡制御スイッチSW3のON制御期間には、共振用キャパシタCrに印加される電圧は0である。
(本発明の効果)
共振用キャパシタCrに印加される電圧は、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のOFF制御期間において、0からの立ち上がり後に0へと立ち下がるか、0からの立ち下がり後に0へと立ち上がるか、のいずれかである。つまり、共振用キャパシタCrに印加される電圧は、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のOFF制御期間において、立ち上がり量及び立ち下がり量を等しくする。これは、共振用キャパシタCrに流れる電流が、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のOFF制御期間において、第1のプッシュプル極性時と第2のプッシュプル極性時で、大きさを等しくする一方で、方向を逆とするためである。
共振用キャパシタCrに印加される電圧は、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のOFF制御期間において、0からの立ち上がり後に0へと立ち下がるか、0からの立ち下がり後に0へと立ち上がるか、のいずれかである。つまり、共振用キャパシタCrに印加される電圧は、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のOFF制御期間において、立ち上がり量及び立ち下がり量を等しくする。これは、共振用キャパシタCrに流れる電流が、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のOFF制御期間において、第1のプッシュプル極性時と第2のプッシュプル極性時で、大きさを等しくする一方で、方向を逆とするためである。
このように、共振用キャパシタCrの端子間の短絡の設定が開始される時刻を、共振用キャパシタCrの端子間の電圧が0となる時刻とするため、キャパシタ短絡制御スイッチSW3のスイッチング損失を低減させることができる。
上記の如く、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間において、直列共振型の動作を行なうため、第1及び第2の極性反転スイッチSW1、SW2のスイッチング損失をより低減させることができる。その一方で、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間以外の期間において、非共振型の動作を行なうため、電力変換ゲインを同一とする場合に、オーム性の損失をより低減させることができる。
そして、トランスT等の電力変換器に流れる電流は、立ち上がり及び立ち下がりが正弦波状になまった矩形波状の電流となるため、トランスT等の電力変換器は、高効率化、小型化及び低廉化することができる。さらに、共振用キャパシタCrに流れる電流は、共振用キャパシタCrの端子間の短絡が設定されるときには流れず、共振用キャパシタCrの端子間の短絡が解除されるときのみ流れて、リップルや実効値が小さい電流となるため、共振用キャパシタCrは、小型化及び低廉化することができる。このように、高効率化、小型化及び低廉化されたプッシュプル型の電力変換装置Cを提供することができる。
(本発明及び特許文献1の比較)
本発明の電力変換装置Cでは、特許文献1の電力変換装置と同様に、直列共振回路の共振用キャパシタCrに並列に接続され、共振用キャパシタCrの端子間の短絡の設定及び解除を制御するキャパシタ短絡制御スイッチSW3を新たに追加する。
本発明の電力変換装置Cでは、特許文献1の電力変換装置と同様に、直列共振回路の共振用キャパシタCrに並列に接続され、共振用キャパシタCrの端子間の短絡の設定及び解除を制御するキャパシタ短絡制御スイッチSW3を新たに追加する。
しかし、特許文献1では、LLC共振型/フェーズシフト型で動作させた後に、フェーズシフト型/LLC共振型に切り替えるために、トランスに流れる電流が0となる時刻において、共振用キャパシタの端子間の短絡の設定が開始される。
一方で、本発明では、プッシュプル極性が反転/維持されるときに、それぞれ、直列共振型/非共振型の動作を行なうために、共振用キャパシタCrの端子間の電圧が0となる時刻において、共振用キャパシタCrの端子間の短絡の設定が開始される。
このように、本発明及び特許文献1は、共振用キャパシタの存在のみを見れば、同一のものであるが、共振用キャパシタの動作及び効果を見れば、異なるものである。
(その他の変形例)
本実施形態では、直流電圧を直流電圧に変換する電力変換装置を説明した。変形例として、直流電圧を交流電圧に変換するインバータや、交流電圧を直流電圧に変換するコンバータや、安定化電圧出力を必要としないバスコンバータを採用してもよい。
本実施形態では、直流電圧を直流電圧に変換する電力変換装置を説明した。変形例として、直流電圧を交流電圧に変換するインバータや、交流電圧を直流電圧に変換するコンバータや、安定化電圧出力を必要としないバスコンバータを採用してもよい。
本実施形態では、2個の極性反転スイッチを備えるハーフブリッジ型を説明した。変形例として、4個の極性反転スイッチを備えるフルブリッジ型を採用してもよい。
本実施形態では、電気エネルギーから電気エネルギーへの変換を行なうトランスTを説明した。変形例として、電気エネルギーから他のエネルギー(例えば、音波、電波及び光等のエネルギー)への変換を行なうトランスジューサを採用してもよい。
本実施形態に加えて、変形例として、共振用キャパシタCrより大幅に高い静電容量のキャパシタを、共振用キャパシタCrに直列に接続してもよい。
本実施形態に加えて、変形例として、共振周波数又は共振Q値を低い値に設定することにより、トランスTの一次巻線に印加される電圧波形の急峻さを低減することができ、トランスTにおける電力損失を低減することができる。
本実施形態では、入力側から見て、直列共振回路、トランスT及び極性反転スイッチが、この順序で直列に接続される。変形例として、入力側から見て、直列共振回路、トランスT及び極性反転スイッチが、どのような順序で直列に接続されてもよい。
本実施形態では、分圧回路Dを用いて、各々の極性の回路に電力を供給する。変形例として、個別の電源等を用いて、各々の極性の回路に電力を供給してもよい。
本実施形態では、トランスTの二次側の処理として、電圧変換、整流及び平滑化を行なう。変形例として、トランスTの二次側の処理として、上の処理の他に、他の処理(例えば、電圧安定化及び過負荷保護等)を行なってもよい。
本発明の電力変換装置は、プッシュプル型かつ直列共振型の電力変換装置の高効率化、小型化及び低廉化を図る目的において、適用することが可能である。
C:電力変換装置
V:入力電源
Vi:入力電圧
Vo:出力電圧
D:分圧回路
Cr:共振用キャパシタ
Lr:共振用インダクタ
T:トランス
SW1:第1の極性反転スイッチ
SW2:第2の極性反転スイッチ
SW3:キャパシタ短絡制御スイッチ
R:整流回路
Cs:平滑用キャパシタ
V:入力電源
Vi:入力電圧
Vo:出力電圧
D:分圧回路
Cr:共振用キャパシタ
Lr:共振用インダクタ
T:トランス
SW1:第1の極性反転スイッチ
SW2:第2の極性反転スイッチ
SW3:キャパシタ短絡制御スイッチ
R:整流回路
Cs:平滑用キャパシタ
Claims (2)
- プッシュプル型かつ直列共振型の電力変換装置であって、
前記電力変換装置は、直列共振回路のキャパシタに並列に接続され、前記キャパシタの端子間の短絡の設定及び解除を制御するキャパシタ短絡制御スイッチを備え、
前記キャパシタ短絡制御スイッチは、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間において、前記キャパシタの端子間の短絡を解除し、プッシュプル極性が反転する時刻の周辺の期間以外の期間において、前記キャパシタの端子間の短絡を設定し、
前記キャパシタの端子間の短絡の設定が開始される時刻は、前記キャパシタの端子間の電圧が0となる時刻であることを特徴とする電力変換装置。 - 前記キャパシタの端子間の短絡の解除が開始される時刻は、プッシュプル極性の反転が開始される時刻より、直列共振周期の1/4の時間だけ前の時刻であり、
前記キャパシタの端子間の短絡の設定が開始される時刻は、プッシュプル極性の反転が終了される時刻より、直列共振周期の1/4の時間だけ後の時刻である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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