JP2016200532A - 検出装置、並びに回転角度及びトルクの検出方法 - Google Patents

検出装置、並びに回転角度及びトルクの検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016200532A
JP2016200532A JP2015081708A JP2015081708A JP2016200532A JP 2016200532 A JP2016200532 A JP 2016200532A JP 2015081708 A JP2015081708 A JP 2015081708A JP 2015081708 A JP2015081708 A JP 2015081708A JP 2016200532 A JP2016200532 A JP 2016200532A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
phase
angle
calculation unit
torque
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015081708A
Other languages
English (en)
Inventor
杉田 澄雄
Sumio Sugita
澄雄 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2015081708A priority Critical patent/JP2016200532A/ja
Publication of JP2016200532A publication Critical patent/JP2016200532A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

【課題】回転軸の回転に応じて変化する位相を検出する角度センサにより1回転内の回転軸の回転角度位置を検出し、角度センサの出力信号に基づくトルクの測定精度を高める。【解決手段】検出装置は、第1回転軸3aの1回転中にN周期変化する第1位相を検出する第1角度センサ30a1と、第1回転軸3aの1回転中にM周期(Mは、Nと異なる整数)変化する第2位相を検出する第2角度センサ30a2と、トーションバー4を介して第1回転軸3aに連結された第2回転軸3bの1回転中にN周期変化する第3位相を検出する第3角度センサ30b1と、第1位相と第3位相との位相差に基づいて第1回転軸3aに加わるトルクを算出するトルク算出部53と、第1位相と第2位相との組合せに基づいて1回転内の第1回転軸3aの回転角度位置を算出する角度算出部54を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、回転軸の回転角度及び回転軸に加わるトルクを検出する検出装置及び検出方法に関する。
特許文献1には、2つの回転軸の相対角度を検出する相対角度検出装置が開示されている。相対角度検出装置は、周方向に異なる磁極が交互に等配され第1回転軸及び第2回転軸の夫々と同期回転する第1多磁極リング及び第2多磁極リングを備える。
特許文献2には、トーションバーによって接続された第1のシャフトと第2のシャフトの機械角と、第1のシャフトにかかるトルクとを算出する回転角・トルクセンサが記載されている。回転角・トルクセンサは、第1のシャフトの回転に応じて第1の磁気センサの位置に第1周期数の周期的な磁界を生成し、第2のシャフトの回転に応じて第2の磁気センサの位置に第2周期数の周期的な磁界を生成する。回転角・トルクセンサは、第1及び第2の磁気センサの出力に基づいて第1及び第2のシャフトそれぞれの機械角を算出するとともに、第1のシャフトにかかるトルクを算出する演算手段を備える。
特開2013−24638号公報 特開2012−42352号公報
回転軸の回転量を角度センサで検出する場合、角度センサが検出可能な回転角度位置の範囲は広いことが好ましい。角度センサによる回転角度位置のサンプリング周期の間に、角度センサが検出可能な範囲を超える回転角度位置の変化が生じると、回転変位の検出漏れによる誤差が生じるからである。
この点、特許文献2に記載の回転角・トルクセンサは、第1の磁気センサ及び第2の磁気センサの出力の差分に基づいて1回転内の第1のシャフトの回転角度位置を算出することができる。
しかしながら、特許文献2に記載の回転角・トルクセンサが、トーションバーの捩れがある状態で回転角度位置を検出するためには、第1周期数及び第2周期数に上限が生じる。例えば、トーションバーの捩れの最大値が±a度である場合には、第1周期数又は第2周期数が(180/a)度を超えると捩れの量を検出することができない。第1周期数及び第2周期数が減少すると第1のシャフトにかかるトルクの検出精度が低下するため、特許文献2に記載の回転角・トルクセンサではトルクの検出精度を高めることが難しい。
なお、特許文献1に記載の相対角度検出装置は、第1回転軸と第2回転軸のそれぞれの磁極位置を検出することで相対角度を算出しており、第1回転軸自体の回転角度位置を検出していない。
本発明の実施形態は、回転軸の回転に応じて変化する位相を検出する角度センサを用いて1回転内の回転軸の回転角度位置を検出するとともに、角度センサの出力信号に基づくトルクの測定精度を高めることを目的とする。
本発明の一実施形態による検出装置は、第1回転軸の1回転中にN周期(Nは2以上の整数)変化する第1位相を検出する第1角度センサと、第1回転軸の1回転中にM周期(Mは、Nと異なる2以上の整数)変化する第2位相を検出する第2角度センサと、トーションバーを介して第1回転軸に連結された第2回転軸の1回転中にN周期変化する第3位相を検出する第3角度センサと、第1位相と第3位相との位相差に基づいて第1回転軸に加わるトルクを算出するトルク算出部と、第1位相と第2位相との組合せに基づいて1回転内の第1回転軸の回転角度位置を算出する角度算出部を備える。
本発明の他の実施形態による回転角度及びトルクの検出方法では、第1回転軸の1回転中にN周期(Nは2以上の整数)変化する第1位相を検出し、第1回転軸の1回転中にM周期(Mは、Nと異なる2以上の整数)変化する第2位相を検出し、トーションバーを介して第1回転軸に連結された第2回転軸の1回転中にN周期変化する第3位相を検出し、第1位相と第3位相との位相差に基づいて第1回転軸に加わるトルクを算出し、第1位相と第2位相との組合せに基づいて1回転内の第1回転軸の回転角度位置を算出する。
本発明の実施形態によれば、回転軸の回転に応じて変化する位相を検出する角度センサを用いて1回転内の回転軸の回転角度位置を検出でき、角度センサの出力信号に基づくトルクの測定精度を高めることができる。さらに、万一、センサの一部が故障したとしても、検出を継続することができる。
電動パワーステアリング装置の全体構成を示す図である。 第1入力側角度センサ、第2入力側角度センサ、第1出力側角度センサ及び第2出力側角度センサの構成例を示す図である。 (a)〜(d)は、磁気検出素子とリング型磁石の磁極とのレイアウトの一例の説明図である。 第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置の一例の機能構成図である。 (a)はセンサ駆動部の一例の機能構成図であり、(b)は図5の(a)に示すアナログデジタル変換器のサンプリングタイミングの一例の説明図である。 (a)は入力軸の回転角と第1入力側角度センサの電気角θa1との関係の一例の模式図であり、(b)は入力軸の回転角と第2入力側角度センサの電気角θa2との関係の一例の模式図であり、(c)は角度位置マップの一例を示す図である。 第2実施形態に係る電動パワーステアリング装置の一例の機能構成図である。 イグニッションスイッチがオフ状態である状態のセンサECUの動作の一例を説明するフローチャートである。 第3実施形態に係る電動パワーステアリング装置の一例の機能構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
(構成)
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1の全体構成について説明する。図中、符号2は、ステアリングホイールであり、このステアリングホイール2に運転者から作用される操舵力が入力軸3aと出力軸3bとを有するステアリングシャフト3に伝達される。このステアリングシャフト3は、入力軸3aの一端がステアリングホイール2に連結され、トーションバー4を介して出力軸3bの一端に連結されている。なお、トーションバー4の捩れ角が過大にならないよう、入力軸3aと出力軸3bの相対角の最大量を規制するストッパー(不図示)も設けられている。
そして、出力軸3bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイント5を介して中間シャフト6に伝達され、さらに、ユニバーサルジョイント7を介してピニオンシャフト8に伝達される。このピニオンシャフト8に伝達された操舵力はステアリングギヤ9を介してタイロッド10、10に伝達される。ここで、ステアリングギヤ9は、ピニオンシャフト8に連結されたピニオン9aとこのピニオン9aに噛合するラック9bとを有するラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオン9aに伝達された回転運動をラック9bで直進運動に変換している。
タイロッド10、10は、ハブユニット(ナックルアーム)11、11を介してそれぞれ右側操向輪12a及び左側操向輪12bに連結され、タイロッド10に伝達された操舵力は右側操向輪12a及び左側操向輪12bを転舵させる。
出力軸3bには、操舵補助力を付与するアシストトルク機構20が設けられている。アシストトルク機構20は、出力軸3bに連結した減速ギア機構21と、減速ギア機構21に連結されて操舵補助力を発生する電動モータ22を含む。電動モータ22は、例えばブラシレスモータやブラシモータであってよい。
入力軸3aには、入力軸3aの1回転中にN周期変化する第1位相を検出する第1入力側角度センサ30a1が設けられる。Nは2以上の整数である。また入力軸3aには、入力軸3aの1回転中にM周期変化する第2位相を検出する第2入力側角度センサ30a2が設けられる。Mは、Nと異なる2以上の整数であり、MとNとは互いに素の整数である。例えば、MはNよりも大きくてよい。
出力軸3bには、出力軸3bの1回転中にN周期変化する第3位相を検出する第1出力側角度センサ30b1が設けられる。また出力軸3bには、出力軸3bの1回転中にM周期変化する第4位相を検出する第2出力側角度センサ30b2が設けられる。
第1入力側角度センサ30a1、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1、及び第2出力側角度センサ30b2の出力信号は、電動パワーステアリング装置1を制御するコントロールユニット40に入力される。
コントロールユニット40は、直流電源としてのバッテリ41(例えば13V)から電源供給されることによって作動する。バッテリ41の負極は接地され、その正極はエンジン始動を行うイグニッションスイッチ42を介してコントロールユニット40に接続されると共に、イグニッションスイッチ42を介さず直接、コントロールユニット40に接続されている。
また、コントロールユニット40には、第1車輪速センサ43aによって検出された右側操向輪12aの車輪速と、第2車輪速センサ43bによって検出された左側操向輪12bの車輪速が入力される。
コントロールユニット40は、第1入力側角度センサ30a1、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1、第2出力側角度センサ30b2、第1車輪速センサ43a、及び第2車輪速センサ43bの出力信号に基づいて、電動モータ22から出力軸3bに付与される操舵補助力を制御する。
図2を参照する。第1入力側角度センサ30a1は、例えば、第1リング型多極磁石31a1と第1磁気センサ32a1を備えてもよい。第1リング型多極磁石31a1は、その回転軸が入力軸3aの回転軸に一致するように入力軸3aに固定され、極対数がNである。このため、第1磁気センサ32a1の位置には、入力軸3aの1回転中にN周期変化する磁界が生成され、第1磁気センサ32a1は、入力軸3aの1回転中にN周期変化する第1位相を検出する。第1磁気センサ32a1は、第1位相の検出信号をコントロールユニット40へ出力する。
また、第2入力側角度センサ30a2は、例えば、第2リング型多極磁石31a2と第2磁気センサ32a2を備えてもよい。第2リング型多極磁石31a2は、その回転軸が入力軸3aの回転軸に一致するように入力軸3aに固定され、極対数がMである。このため、第2磁気センサ32a2の位置には、入力軸3aの1回転中にM周期変化する磁界が生成され、第2磁気センサ32a2は、入力軸3aの1回転中にM周期変化する第2位相を検出する。第2磁気センサ32a2は、第2位相の検出信号をコントロールユニット40へ出力する。
第1出力側角度センサ30b1は、例えば、第3リング型多極磁石31b1と第3磁気センサ32b1を備えてもよい。第3リング型多極磁石31b1は、その回転軸が出力軸3bの回転軸に一致するように出力軸3bに固定され、極対数がNである。このため、第3磁気センサ32b1の位置には、出力軸3bの1回転中にN周期変化する磁界が生成され、第3磁気センサ32b1は、出力軸3bの1回転中にN周期変化する第3位相を検出する。第3磁気センサ32b1は、第3位相の検出信号をコントロールユニット40へ出力する。
また、第2出力側角度センサ30b2は、例えば、第4リング型多極磁石31b2と第4磁気センサ32b2を備えてもよい。第4リング型多極磁石31b2は、その回転軸が出力軸3bの回転軸に一致するように出力軸3bに固定され、極対数がMである。このため、第4磁気センサ32b2の位置には、出力軸3bの1回転中にM周期変化する磁界が生成され、第4磁気センサ32b2は、出力軸3bの1回転中にM周期変化する第4位相を検出する。第4磁気センサ32b2は、第4位相の検出信号をコントロールユニット40へ出力する。
なお、第1リング型多極磁石31a1と第2リング型多極磁石31a2は、別々のリング型磁石でもよく、軸方向の異なる位置に極対数Nの磁極と極対数Mの磁極が着磁された一体のリング型磁石でもよい。同様に、第3リング型多極磁石31b1と第4リング型多極磁石31b2は、別々のリング型磁石でもよく、軸方向の異なる位置に極対数Nの磁極と極対数Mの磁極が着磁された一体のリング型磁石でもよい。
図3の(a)を参照する。第1磁気センサ32a1は、例えば、2つの磁気検出素子33a1s及び33a1cを含む。磁気検出素子33a1s及び33a1cは、第1リング型多極磁石31a1と同一平面内に周方向に沿って配置されており、それらの位置は、磁気検出素子33a1s及び33a1cで検出される磁界の位相が90度異なるように定められている。このため、磁気検出素子33a1sの出力信号Aa1sを正弦波とすると、磁気検出素子33a1cの出力信号Aa1cは余弦波となる。磁気検出素子33a1s及び33a1cは、出力信号Aa1s及びAa1cを第1位相の検出信号としてコントロールユニット40へ出力する。
図3の(b)を参照する。第2磁気センサ32a2は、例えば、2つの磁気検出素子33a2s及び33a2cを含む。磁気検出素子33a2s及び33a2cは、第2リング型多極磁石31a2と同一平面内に周方向に沿って配置されており、それらの位置は、磁気検出素子33a2s及び33a2cで検出される磁界の位相が90度異なるように定められている。このため、磁気検出素子33a2sの出力信号Aa2sを正弦波とすると、磁気検出素子33a2cの出力信号Aa2cは余弦波となる。磁気検出素子33a2s及び33a2cは、出力信号Aa2s及びAa2cを第2位相の検出信号としてコントロールユニット40へ出力する。
図3の(c)を参照する。第3磁気センサ32b1は、例えば、2つの磁気検出素子33b1s及び33b1cを含む。磁気検出素子33b1s及び33b1cは、第3リング型多極磁石31b1と同一平面内に周方向に沿って配置されており、それらの位置は、磁気検出素子33b1s及び33b1cで検出される磁界の位相が90度異なるように定められている。このため、磁気検出素子33b1sの出力信号Ab1sを正弦波とすると、磁気検出素子33b1cの出力信号Ab1cは余弦波となる。磁気検出素子33b1s及び33b1cは、出力信号Ab1s及びAb1cを第3位相の検出信号としてコントロールユニット40へ出力する。
図3の(d)を参照する。第4磁気センサ32b2は、例えば、2つの磁気検出素子33b2s及び33b2cを含む。磁気検出素子33b2s及び33b2cは、第4リング型多極磁石31b2と同一平面内に周方向に沿って配置されており、それらの位置は、磁気検出素子33b2s及び33b2cで検出される磁界の位相が90度異なるように定められている。このため、磁気検出素子33b2sの出力信号Ab2sを正弦波とすると、磁気検出素子33b2cの出力信号Ab2cは余弦波となる。磁気検出素子33b2s及び33b2cは、出力信号Ab2s及びAb2cを第4位相の検出信号としてコントロールユニット40へ出力する。
なお、磁気検出素子33a1s、33a1c、33a2s、33a2c、33b1s、33b1c、33b2s、33b2cは、例えば、磁気抵抗素子であってもよく、ホール素子であってもよい。磁気抵抗素子として、例えばGMR(Giant MagnetoResistance)素子、MR(MagnetoResistance)素子、AMR(An-Isotropic MagnetoResistance)素子又はTMR(Tunnel MagnetoResistance)素子などを用いてもよい。また、磁気検出素子33a1sと33a1cとは個別の素子ではなく、磁界の向きを検出可能な1つの素子(GMRやTMRの集合体)であってもよい。磁気検出素子33a2sと33a2c、磁気検出素子33b1sと33b1c、磁気検出素子33b2sと33b2cについても同様である。
図4を参照する。コントロールユニット40は、第1入力側角度センサ30a1、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1、及び第2出力側角度センサ30b2の出力信号を処理するセンサECU(Electronic Control Unit)50と、電動モータ22を制御するEPS(Electric Power Steering)−ECU70を備える。センサECU50は、センサ駆動部51と、電気角算出部52と、トルク算出部53と、操舵角算出部54と、多回転絶対角算出部56と、メモリ57を備える。また、EPS−ECU70は、操舵制御部71と、モータ駆動部72を備える。
センサECU50及びEPS−ECU70は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等のCPU周辺部品とを含む電子制御ユニットであってよい。センサ駆動部51、電気角算出部52、トルク算出部53、操舵角算出部54、多回転絶対角算出部56、操舵制御部71、及びモータ駆動部72の各処理は、所定のプログラムを実行する1つ以上のCPUにより実施されてよい。
センサECU50及びEPS−ECU70は、センサ駆動部51、電気角算出部52、トルク算出部53、操舵角算出部54、多回転絶対角算出部56、操舵制御部71及びモータ駆動部72の全て又は一部の処理を実行する専用のロジック回路を備えてもよい。
センサ駆動部51は、第1入力側角度センサ30a1、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1、及び第2出力側角度センサ30b2に駆動電圧を供給する。センサ駆動部51は、これらのセンサの出力信号Aa1s、Aa1c、Aa2s、Aa2c、Ab1s、Ab1c、Ab2s及びAb2cを受信する。センサ駆動部51は、アナログ形式の出力信号Aa1s、Aa1c、Aa2s、Aa2c、Ab1s、Ab1c、Ab2s、Ab2cを、デジタル形式の出力信号Sa1s、Sa1c、Sa2s、Sa2c、Sb1s、Sb1c、Sb2s、Sb2cへそれぞれ変換する。
センサ駆動部51は、出力信号Sa1s、Sa1c、Sa2s、Sa2c、Sb1s、Sb1c、Sb2s、Sb2cを電気角算出部52へ出力する。センサ駆動部51は、出力信号Aa1s又はAa1cに基づいて、第1入力側角度センサ30a1に発生した故障を検出する。センサ駆動部51は、出力信号Aa2s又はAa2cに基づいて、第2入力側角度センサ30a2に発生した故障を検出する。センサ駆動部51は、出力信号Ab1s又はAb1cに基づいて、第1出力側角度センサ30b1に発生した故障を検出する。センサ駆動部51は、出力信号Ab2s又はAb2cに基づいて、第2出力側角度センサ30b2に発生した故障を検出する。センサ駆動部51は、故障が発生したセンサを示す診断信号Sdをトルク算出部53へ出力する。
図5の(a)を参照して、センサ駆動部51の一例の機能構成を説明する。なお、図5の(a)は、第1入力側角度センサ30a1を駆動するため構成要素のみを示し、他の第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1、及び第2出力側角度センサ30b2を駆動するための構成要素を省略している。センサ駆動部51は、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1、及び第2出力側角度センサ30b2をそれぞれ駆動するための構成要素として、第1入力側角度センサ30a1を駆動するため構成要素と同様の構成要素を備えている。
センサ駆動部51は、電源80と、増幅回路81s及び81cと、アナログデジタル変換器(ADC: Analog-Digital Converter)82s及び82cと、診断部83を備える。
電源80は、直流成分に交流成分を重畳した駆動電圧Vinを第1入力側角度センサ30a1に印加する。また、電源80は、駆動電圧Vinの交流成分に同期したトリガ信号Trをアナログデジタル変換器82s及び82cへ出力する。
増幅回路81s及び81cは、それぞれ磁気検出素子33a1s及び33a1cの出力信号Aa1s及びAa1cを増幅して、アナログデジタル変換器82s及び82cへ出力する。
アナログデジタル変換器82s及び82cは、トリガ信号Trに基づいて駆動電圧Vinの交流成分に同期したタイミングで出力信号Aa1s及びAa1cをサンプリングする。図5の(b)を参照する。例えば、アナログデジタル変換器82s及び82cは、駆動電圧Vinが最大値となるタイミングt2及びt6、最小値となるタイミングt4及びt8、並びに中央値となるタイミングt1、t3、t5及びt7でサンプリングした値を、診断部83へ出力してよい。
また例えば、アナログデジタル変換器82s及び82cは、駆動電圧Vinが最大値となるタイミングt2及びt6でサンプリングした値を、デジタル形式の出力信号Sa1s及びSa1cとして出力してよい。
診断部83は、これらのタイミングt1〜t8でサンプリングされた値が駆動電圧Vinの変化に応じて変化しているか否かに基づいて第1入力側角度センサ30a1が故障しているか否かを判断する。第1入力側角度センサ30a1が故障している場合に、診断部83は、第1入力側角度センサ30a1が故障していることを示す診断信号Sdをトルク算出部53に出力する。
図4を参照する。電気角算出部52は、出力信号Sa1s及びSa1cに基づいて第1入力側角度センサ30a1の電気角θa1を算出する。電気角算出部52は、出力信号Sa2s及びSa2cに基づいて第2入力側角度センサ30a2の電気角θa2を算出する。電気角算出部52は、出力信号Sb1s及びSb1cに基づいて第1出力側角度センサ30b1の電気角θb1を算出する。電気角算出部52は、出力信号Sb2s及びSb2cに基づいて第2出力側角度センサ30b2の電気角θb2を算出する。電気角算出部52は、電気角θa1、θa2、θb1、及びθb2を、トルク算出部53へ出力する。電気角算出部52は、電気角θa1及びθa2を操舵角算出部54へ出力する。
トルク算出部53は、電気角算出部52が算出した電気角に基づいて入力軸3aに加わるトルクTを算出する。例えば、トルク算出部53は、電気角θa1とθb1との間の電気角差に基づいてトルクTを算出してよく、電気角θa2とθb2との間の電気角差に基づいてトルクTを算出してもよい。トーションバー4で連結される入力軸3a及び出力軸3b間の角度差が分かれば、トーションバー4の断面二次極モーメント、横弾性係数、長さ及び径などを用いてトルクTを算出することができる。
トルク算出部53は、電気角θa1とθb1との間の電気角差と、電気角θa2とθb2との間の電気角差の組合せに基づいてトルクTを算出してもよい。例えば、第1入力側角度センサ30a1及び第1出力側角度センサ30b1の周期数Nよりも、第2入力側角度センサ30a2及び第2出力側角度センサ30b2の周期数Mの方が大きい場合を想定する。
この場合、第1入力側角度センサ30a1及び第1出力側角度センサ30b1よりも第2入力側角度センサ30a2及び第2出力側角度センサ30b2の分解能が高い。一方で電気角θa2とθb2が表現可能な入力軸3aの回転角度の範囲は、電気角θa1とθb1が表現可能な回転角度の範囲より小さい。
例えば、トルク算出部53は、電気角θa1とθb1との間の電気角差に基づいて、電気角θa2とθb2との間の電気角差がL周期(Lは自然数)以上であることを検出してもよい。トルク算出部53は、θa2とθb2との差分にL周期分の角度(360°×L)を加えて得られる電気角差に基づいてトルクTを算出してもよい。このようにトルクTを算出することにより、周期数Mより小さな周期数Nによってトーションバー4の最大許容捩れを定めることができるとともに、周期数Mによってトルク検出の分解能を定めることができる。
トルク算出部53は、診断信号Sdが第1入力側角度センサ30a1、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1、及び第2出力側角度センサ30b2のいずれにも故障がないことを示す場合に、電気角θa1とθb1との間の電気角差と電気角θa2とθb2との間の電気角差の組合せに基づいてトルクTを算出してもよい。
第1入力側角度センサ30a1及び第1出力側角度センサ30b1の少なくとも一方が故障の場合に、トルク算出部53は、電気角θa2とθb2との間の電気角差の組合せに基づいてトルクTを算出してもよい。第2入力側角度センサ30a2及び第2出力側角度センサ30b2の少なくとも一方が故障の場合に、トルク算出部53は、電気角θa1とθb1との間の電気角差に基づいてトルクTを算出してもよい。
トルク算出部53は、算出したトルクTを操舵制御部71へ出力する。
なお、ステアリングホイール2が中立でありトーションバー4に捩れがない初期状態において電気角θa1、θa2、θb1、及びθb2がゼロでなくてもよい。この場合には、センサECU50の初期設定を行う際に初期状態における電気角θa1、θa2、θb1、及びθb2の値を検出して初期値としてメモリ57に格納する。トルク算出部53は、電気角算出部52が算出した電気角とこれら初期値とに基づいてトルクTを算出する。
操舵角算出部54は、電気角θa1及びθa2の組合せに基づいて1回転内の入力軸3aの回転角度位置θ1を算出する。図6の(a)及び図6の(b)に、入力軸が1回転する間の電気角θa1及びθa2の変化を示す。この例では、第1入力側角度センサ30a1の周期数N及び第2入力側角度センサ30a2の周期数Mがそれぞれ2及び3であり、互いに素である。
図6の(a)及び図6の(b)から分かるように、周期数Nと周期数Mは互いに素であるため、電気角θa1及びθa2の同じ組合せは入力軸3aが1回転する間に1回しか現れない。したがって、電気角θa1及びθa2の組合せにより、1回転内の入力軸3aの回転角度位置θ1を算出することができる。
操舵角算出部54は、例えば、電気角θa1及びθa2の組合せと回転角度位置θ1との関係を示す角度位置マップに基づいて回転角度位置θ1を算出してよい。図6の(c)は、周期数N及び周期数Mがそれぞれ9及び10である場合の角度位置マップの一例を示す。図6の(c)の例では、電気角θa1及びθa2が例えばそれぞれ「0.9°」及び「1°」であるとき、回転角度位置θ1が「0.1°」であることを示す。角度位置マップは例えばメモリ57に格納されていてもよい。
また、操舵角算出部54は、例えば電気角θa1及びθa2の組合せに応じて所定の計算式に従って回転角度位置θ1を算出してもよい。例えば、周期数Nと周期数Mの差が「1」である場合、θa1≧θa2であるときθ1=θa1−θa2により回転角度位置θ1を算出し、θa1<θa2場合にθ1=θa1−θa2+360°により回転角度位置θ1を算出してもよい。
操舵角算出部54は、回転角度位置θ1を多回転絶対角算出部56へ出力する。
図4を参照する。多回転絶対角算出部56は、回転角度位置θ1の変化に基づいて入力軸3aの360°以上の多回転絶対角θ2を算出する。例えば、多回転絶対角θ2は、ステアリングホイール2が中立にある場合に操舵角算出部54が算出した回転角度位置θ1を基準にした多回転絶対角であってよい。例えば、センサECU50の初期設定を行う際に、ステアリングホイール2が中立である状態で算出された回転角度位置θ1の初期値をメモリ57に格納する。
多回転絶対角算出部56は、操舵角算出部54が算出する回転角度位置θ1からメモリ57に格納された初期値を引いた差を1回転内の入力軸3aの絶対角として算出する。また、多回転絶対角算出部56は、回転角度位置θ1の変化を累積することにより入力軸3aの1回転以上の回転数を算出してメモリ57に格納する。多回転絶対角算出部56は、入力軸3aの1回転内の絶対角とメモリ57に格納された回転数とに基づいて多回転絶対角θ2を算出し、操舵制御部71へ出力する。
操舵制御部71は、第1車輪速センサ43aによって検出された右側操向輪12aの車輪速V1と、第2車輪速センサ43bによって検出された左側操向輪12bの車輪速V2と、トルク算出部53が算出したトルクTと、多回転絶対角算出部56が算出した多回転絶対角θ2に基づいてモータ電流指令値を算出する。モータ駆動部72は、操舵制御部71により算出されたモータ電流指令値に基づいて電動モータ22を駆動制御する。
第1入力側角度センサ30a1、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1、及び第2出力側角度センサ30b2は、それぞれ特許請求の範囲に記載の第1角度センサ、第2角度センサ、第3角度センサ及び第4角度センサの一例である。入力軸3a及び出力軸3bは、それぞれ第1回転軸及び第2回転軸の一例である。操舵角算出部54は、角度算出部の一例である。診断部83は、故障検出部の一例である。操舵制御部71とモータ駆動部72は、モータ制御部の一例である。多回転絶対角算出部56は、回転量算出部の一例である。
(変形例)
(1)多回転絶対角算出部56は、電気角算出部52が算出した電気角θa1の変化に基づいて入力軸3aの多回転絶対角θ2を算出してもよい。例えば多回転絶対角算出部56は、センサECU50の初期設定の際にメモリ57に格納した電気角θa1の初期値を、電気角算出部52が算出する電気角θa1から引いた電気角差を算出する。また、多回転絶対角算出部56は、電気角算出部52が算出する電気角θa1の変化を累積することにより、電気角θa1の1回転以上の回転数を算出してメモリ57に格納する。多回転絶対角算出部56は、メモリ57に格納した電気角θa1の回転数に対応する入力軸3aの回転量を電気角差に加えることによって多回転絶対角θ2を算出する。
多回転絶対角算出部56は、電気角θa1に基づいて多回転絶対角θ2を算出するのに加えて、所定の頻度で操舵角算出部54が算出した回転角度位置θ1に基づいて多回転絶対角θ2を算出してもよい。回転角度位置θ1に基づいて算出した多回転絶対角θ2に基づいて、メモリ57に格納された電気角θa1の回転数を補正してもよい。
以下における第2実施形態及び第3実施形態においても、多回転絶対角算出部56は、電気角算出部52が算出した電気角θa1の変化に基づいて入力軸3aの多回転絶対角θ2を算出してもよい。
(2)第1入力側角度センサ30a1、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1、及び第2出力側角度センサ30b2の構成は、図2及び図3の(a)〜(d)に示した構成に限定されない。例えば、リング型多極磁石の代わりに周方向に凹凸が交互に等配された磁性体の凹凸リングを用いてもよい。そして、凹凸リングの回転に伴う磁束変化をホールセンサで検出してもよい。また、例えば第1入力側角度センサ30a1、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1、及び第2出力側角度センサ30b2としてレゾルバを使用してもよい。
(第1実施形態の効果)
(1)第1実施形態によれば、第1入力側角度センサ30a1及び第2入力側角度センサ30a2の電気角θa1及びθa2に基づいて1回転内の入力軸3aの回転角度位置θ1を検出できる。このため、これら角度センサの検出間隔の間に入力軸3aが1回転以上回らなければ回転変位の検出漏れによる誤差を防止することができる。このため回転軸の回転量の検出精度が向上する。
(2)また、第1入力側角度センサ30a1及び第2入力側角度センサ30a2は入力軸3aに設けられている。このため、トーションバー4が捩れは電気角θa1及びθa2に影響しない。このため、周期数N及びMはトーションバー4の捩れの最大値に制限されない。このため、特許文献2のようなトーションバー4の捩れに起因するトルクTの検出精度の低下を回避できる。
(3)また、電気角θa1とθb1との間の電気角差と、電気角θa2とθb2との間の電気角差の組合せに基づいてトルクTを算出することにより、周期数Mより小さな周期数Nによってトーションバー4の最大許容捩れを定めることができるとともに、周期数Mによってトルク検出の分解能を定めることができる。この結果、例えば最大許容捩れを減らすことなくトルク検出の分解能を定めることができる。すなわち、上記効果(2)に加えてトルク検出の精度をさらに高めることができるという相乗効果を奏する。
(4)診断部83は、第1入力側角度センサ30a1、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1及び第2出力側角度センサ30b2のうち故障が生じたセンサを検出する。第1入力側角度センサ30a1及び第1出力側角度センサ30b1の少なくとも一方が故障の場合に、第2入力側角度センサ30a2及び第2出力側角度センサ30b2の出力に基づいてトルクTを算出する。第2入力側角度センサ30a2及び第2出力側角度センサ30b2の少なくとも一方が故障の場合に、第1入力側角度センサ30a1及び第1出力側角度センサ30b1の出力に基づいてトルクTを算出する。このため、第1入力側角度センサ30a1及び第1出力側角度センサ30b1と、第2入力側角度センサ30a2及び第2出力側角度センサ30b2とで構成される二重系の一方が故障してもトルク検出ができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、イグニッションスイッチ42がオフ状態の場合に、イグニッションスイッチ42がオン状態の場合と比較して長い間隔で第1入力側角度センサ30a1及び第2入力側角度センサ30a2を間欠駆動する。
例えば、イグニッションスイッチ42がオン状態の場合、第1入力側角度センサ30a1、第2入力側角度センサ30a2、第1出力側角度センサ30b1及び第2出力側角度センサ30b2は、第1時間間隔T1で第1位相〜第4位相を検出する。また、トルク算出部53、操舵角算出部54及び多回転絶対角算出部56は、第1時間間隔T1でトルクT、回転角度位置θ1及び多回転絶対角θ2を算出する。なお、多回転絶対角算出部56が、電気角θa1に基づいて入力軸3aの多回転絶対角θ2を算出する場合には、操舵角算出部54は第1時間間隔T1で動作しなくてもよい。
一方で、イグニッションスイッチ42がオフ状態の場合には操舵補助力を発生させないので、第1時間間隔T1よりも長い第2時間間隔T2で回転角度位置θ1を算出して操舵角が大きく変動していないか否かをチェックする。操舵角算出部54は1回転内の入力軸3aの回転角度位置θ1を算出でき、検出間隔が長くてもその間にステアリングホイール2が1回転以上回されてしまう可能性が少ないので、回転変位の検出漏れは生じにくい。イグニッションスイッチ42がオフ状態で生じたステアリングホイール2の回転量(すなわち入力軸3aの回転量)が閾値Taを超えた場合には、第2時間間隔T2を短縮する。また、多回転絶対角算出部56は、回転角度位置θ1の変化量に応じて入力軸3aの回転数の変化を算出しメモリ57に格納された回転数を更新する。
(構成)
図7を参照する。図4に示す第1実施形態の構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付する。センサECU50は、動作状態検出部58を備える。動作状態検出部58は、イグニッションスイッチ42がオン状態であるかオフ状態であるかを検出する。動作状態検出部58は、イグニッションスイッチ42の状態を示す状態信号Ssを多回転絶対角算出部56へ出力する。
イグニッションスイッチ42がオフ状態である間、多回転絶対角算出部56は、第2時間間隔T2でセンサ駆動部51、電気角算出部52、及び操舵角算出部54を動作させる間欠駆動信号Scを生成する。
操舵角算出部54は、第2時間間隔T2で回転角度位置θ1を算出し、多回転絶対角算出部56へ出力する。多回転絶対角算出部56は、回転角度位置θ1の変化に基づいて、イグニッションスイッチ42がオフ状態に生じた入力軸3aの回転角度の変化量を算出する。
多回転絶対角算出部56は、算出した変化量が閾値Taを超えるか否かを判断し、変化量が閾値Taを超える場合に第2時間間隔T2を短縮する。なお、短縮後の第2時間間隔T2は前記第1時間間隔よりも長くてもよい。また、多回転絶対角算出部56は、回転角度位置θ1の変化量に応じて入力軸3aの回転数の変化を算出しメモリ57に格納された回転数を更新する。
なお、多回転絶対角算出部56は、特許請求の範囲に記載の間隔調整部の一例である。イグニッションスイッチ42がオンである状態及びオフである状態は、それぞれ第1動作モード及び第2動作モードの一例である。
(動作)
次に、イグニッションスイッチ42がオフ状態である場合のセンサECU50の動作の一例を説明する。
図8を参照する。ステップS10〜S13の動作は第2時間間隔T2毎に実行される。
ステップS10において操舵角算出部54は、回転角度位置θ1を算出する。操舵角算出部54は、回転角度位置θ1を多回転絶対角算出部56へ出力する。
ステップS11において、多回転絶対角算出部56は、イグニッションスイッチ42がオフ状態に生じた入力軸3aの回転角度の変化量が閾値Taより大きいか否かを判断する。変化量が閾値Taより大きい場合に動作はステップS12へ進む。変化量が閾値Taより大きくない場合に動作は終了する。
ステップS12において多回転絶対角算出部56は、第2時間間隔T2を短縮する。ステップS13において多回転絶対角算出部56はメモリ57に格納された回転数を更新する。その後に動作は終了する。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態によれば、操舵角算出部54は1回転内の入力軸3aの回転角度位置θ1を算出できるので、イグニッションスイッチ42がオフ状態の間に操舵角の検出間隔を延ばしても回転変位の検出漏れは生じにくい。このため、イグニッションスイッチ42がオフ状態における操舵角の検出間隔を延ばして電力消費を低減することができる。また、イグニッションスイッチ42がオフ状態の間の入力軸3aの回転量が閾値Taを超える場合に検出間隔を短縮してメモリ57に格納された回転数を随時更新することにより、イグニッションスイッチ42がオフ状態の間の回転変位の検出漏れを防ぐことができる。
(第3実施形態)
センサECU50への供給電源の停電が発生すると、停電中にステアリングホイール2が回わされることによって実際の入力軸3aの回転数とメモリ57に格納された回転数との間に食い違いが生じ、多回転絶対角θ2を算出できなくなる可能性がある。
このため、第3実施形態では、停電復旧後に右側操向輪12aの車輪速V1と左側操向輪12bの車輪速V2との差に基づいて入力軸3aの回転数Nrを算出する。また、操舵角算出部54により回転角度位置θ1を算出する。そして、車輪速V1及びV2に基づいて算出した回転数Nrと回転角度位置θ1とに基づいて多回転絶対角θ2を算出する。
そして、多回転絶対角θ2に基づいてメモリ57に格納された入力軸3aの回転数を再設定する。これにより、メモリ57に格納された入力軸3aの回転数を用いて多回転絶対角θ2を算出することができるようになる。
なお、多回転絶対角算出部56が電気角θa1に基づいて入力軸3aの多回転絶対角θ2を算出する場合には、多回転絶対角算出部56は、多回転絶対角θ2に基づいて電気角θa1の1回転以上の回転数を算出しメモリ57に格納された回転数を再設定してよい。
図9を参照する。図4に示す第1実施形態の構成要素と同様の構成要素には同一の符号を付する。センサECU50は、停電検出部60と回転数算出部61を備える。停電検出部60は、センサECU50への供給電源の停電の発生有無を検出する。例えば、停電検出部60は、バッテリ41からの供給電源の喪失を検出し、センサECU50への供給電源の停電が復旧するまで検出結果を記憶する。供給電源の停電が復旧すると停電検出部60は、供給電源の停電の検出信号Spを操舵角算出部54及び多回転絶対角算出部56へ出力する。
回転数算出部61は、右側操向輪12aの車輪速V1と左側操向輪12bの車輪速V2との差に基づいて入力軸3aの回転数を算出する。例えば、回転数算出部61は次式に基づいて算出される操舵角φに基づいて入力軸3aの回転数Nrを算出してよい。
sin(2φ)=k(V2−V1)/(V2+V1)
但しkは定数である。
供給電源の停電の検出信号Spを受信した操舵角算出部54は、回転角度位置θ1を算出する。また、多回転絶対角算出部56は、操舵角算出部54が算出した回転角度位置θ1と回転数算出部61が算出した回転数Nrに基づいて多回転絶対角θ2を算出する。多回転絶対角算出部56は、多回転絶対角θ2に基づいてメモリ57に格納された入力軸3aの回転数を再設定する。
多回転絶対角算出部56は、供給電源の停電が復旧してからメモリ57に格納された回転数を再設定するまでの間、所定のアラーム信号を操舵制御部71へ出力してもよい。操舵制御部71は、アラーム信号を受信している間、多回転絶対角θ2を参照せずにモータ電流指令値を算出してもよい。
なお、回転数算出部61は特許請求の範囲に記載の第2の回転量算出部の一例である。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態によれば、センサECU50への供給電源の停電中にステアリングホイール2が回わされ、実際の入力軸3aの回転数とメモリ57に格納された回転数との間に食い違いが生じても、停電復旧後に再び多回転絶対角θ2を算出できるようになる。
なお、第2実施形態に係るセンサEC50に停電検出部60及び第2操舵角算出部81を設けてもよい。
1 電動パワーステアリング装置、 2 ステアリングホイール、 3 ステアリングシャフト、 3a 入力軸、 3b 出力軸、 4 トーションバー、 5、7 ユニバーサルジョイント、 6 中間シャフト、 8 ピニオンシャフト、 9 ステアリングギヤ、 9a ピニオン、 9b ラック、 10 タイロッド、 11 ハブユニット、 12a 右側操向輪、 12b 左側操向輪、 20 アシストトルク機構、 21 減速ギア機構、 22 電動モータ、 30a1 第1入力側角度センサ、 30a2 第2入力側角度センサ、 30b1 第1出力側角度センサ30、 30b2 第2出力側角度センサ、 40 コントロールユニット、 41 バッテリ、 42 イグニッションスイッチ、 43a 第1車輪速センサ、 43b 第2車輪速センサ、 31a1 第1リング型多極磁石、 31a2 第2リング型多極磁石、 31b1 第3リング型多極磁石、 31b2 第4リング型多極磁石、 32a1 第1磁気センサ、 32a2 第2磁気センサ、 32b1 第3磁気センサ、 32b2 第4磁気センサ、 33a1s、33a1c、33a2s、33a2c、33b1s、33b1c、33b2s、33b2c 磁気検出素子、 50 センサECU、 51 センサ駆動部、 52 電気角算出部、 53 トルク算出部、 54 操舵角算出部、 56 多回転絶対角算出部、 57 メモリ、 58 動作状態検出部、 60 停電検出部、 61 回転数算出部、 70 EPS−ECU、 71 操舵制御部、 72 モータ駆動部、 80 電源、 81s、81c 増幅回路、 82s、82c アナログデジタル変換器 、 83 診断部

Claims (8)

  1. 第1回転軸の1回転中にN周期(Nは2以上の整数)変化する第1位相を検出する第1角度センサと、
    前記第1回転軸の1回転中にM周期(Mは、Nと異なる2以上の整数)変化する第2位相を検出する第2角度センサと、
    トーションバーを介して前記第1回転軸に連結された第2回転軸の1回転中にN周期変化する第3位相を検出する第3角度センサと、
    前記第1位相と前記第3位相との位相差に基づいて前記第1回転軸に加わるトルクを算出するトルク算出部と、
    前記第1位相と前記第2位相との組合せに基づいて1回転内の前記第1回転軸の回転角度位置を算出する角度算出部と、
    を備えることを特徴とする検出装置。
  2. 前記第2回転軸の1回転中にM周期変化する第4位相を検出する第4角度センサを更に備え、
    前記トルク算出部は、前記第1位相及び前記第3位相の位相差と前記第2位相及び前記第4位相の位相差との組合せに基づいて、前記トルクを算出することを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記第2回転軸の1回転中にM周期変化する第4位相を検出する第4角度センサと、
    前記第3角度センサ及び前記第4角度センサのいずれか一方の故障を検出する故障検出部と、を更に備え、
    前記トルク算出部は、前記第3角度センサ及び前記第4角度センサの前記いずれか一方の故障が検出されない場合に、前記第1位相及び前記第3位相の位相差と前記第2位相及び前記第4位相の位相差との組合せに基づいて前記トルクを算出し、前記第3角度センサ及び前記第4角度センサの前記いずれか一方の故障が検出された場合に、前記第1位相及び前記第3位相の位相差に基づいて前記トルクを算出することを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
  4. 前記第1角度センサ及び前記第2角度センサは、第1時間間隔毎に前記第1位相及び前記第2位相をそれぞれ検出する第1動作モード及び前記第1時間間隔よりも長い第2時間間隔毎に前記第1位相及び前記第2位相をそれぞれ検出する第2動作モードのいずれかのモードで選択的に動作し、
    前記検出装置は、前記第2動作モード中に生じた前記第1回転軸の前記回転角度位置の変化量が閾値を超えるか否かを判断し、前記変化量が前記閾値を超える場合に前記第2時間間隔を前記第1時間間隔よりも長い値へ短縮する間隔調整部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の検出装置と、
    前記第2回転軸に操舵補助力を付与する電動モータと、
    前記電動モータを駆動制御するモータ制御部と、を備え、
    前記トルク算出部は、ステアリングホイールに連結された前記第1回転軸に加わる前記トルクを算出し、
    前記検出装置は、前記角度算出部が算出した前記回転角度位置の変化量を蓄積して前記第1回転軸の回転量を算出する回転量算出部を備え、
    前記モータ制御部は、前記回転量算出部が算出する前記回転量と、前記トルク算出部が算出する前記トルクとに基づいて前記電動モータが付与する前記操舵補助力を制御する、ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. 前記第2回転軸の回転角度に応じて転舵される一対の操向輪のそれぞれの車輪速間の差に応じて前記第1回転軸の前記回転量を算出する第2の回転量算出部をさらに備え、
    前記回転量算出部は、前記回転量算出部への供給電源の停電が復旧した後に、前記第2の回転量算出部が算出した前記回転量と、前記角度算出部が算出した前記回転角度位置に基づいて、前記第1回転軸の前記回転量を算出することを特徴とする請求項5に記載の電動パワーステアリング装置。
  7. 電動パワーステアリング装置であって、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の検出装置と、
    前記第2回転軸に操舵補助力を付与する電動モータと、を備え、
    前記トルク算出部は、ステアリングホイールに連結された前記第1回転軸に加わる前記トルクを算出し、
    前記検出装置は、前記第1角度センサが検出した前記第1位相の変化量を蓄積して前記第1回転軸の回転量を算出する回転量算出部を更に備え、
    前記電動パワーステアリング装置は、
    前記回転量算出部が算出する前記回転量と、前記トルク算出部が算出する前記トルクとに基づいて前記電動モータが付与する前記操舵補助力を制御するモータ制御部と、
    前記第2回転軸の回転角度に応じて転舵される一対の操向輪のそれぞれの車輪速間の差に応じて前記第1回転軸の前記回転量を算出する第2の回転量算出部を、さらに備え、
    前記回転量算出部は、前記回転量算出部への供給電源の停電が復旧した後に、前記第2の回転量算出部が算出した前記回転量と、前記角度算出部が算出した前記回転角度位置に基づいて、前記第1回転軸の前記回転量を算出することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  8. 第1回転軸の1回転中にN周期(Nは2以上の整数)変化する第1位相を検出し、
    前記第1回転軸の1回転中にM周期(Mは、Nと異なる2以上の整数)変化する第2位相を検出し、
    トーションバーを介して前記第1回転軸に連結された第2回転軸の1回転中にN周期変化する第3位相を検出し、
    前記第1位相と前記第3位相との位相差に基づいて前記第1回転軸に加わるトルクを算出し、
    前記第1位相と前記第2位相との組合せに基づいて1回転内の前記第1回転軸の回転角度位置を算出する、
    ことを特徴とする回転角度及びトルクの検出方法。
JP2015081708A 2015-04-13 2015-04-13 検出装置、並びに回転角度及びトルクの検出方法 Pending JP2016200532A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015081708A JP2016200532A (ja) 2015-04-13 2015-04-13 検出装置、並びに回転角度及びトルクの検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015081708A JP2016200532A (ja) 2015-04-13 2015-04-13 検出装置、並びに回転角度及びトルクの検出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016200532A true JP2016200532A (ja) 2016-12-01

Family

ID=57424343

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015081708A Pending JP2016200532A (ja) 2015-04-13 2015-04-13 検出装置、並びに回転角度及びトルクの検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016200532A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018096782A (ja) * 2016-12-12 2018-06-21 日本精工株式会社 角度検出装置、相対角度検出装置、トルクセンサ、電動パワーステアリング装置及び車両

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018096782A (ja) * 2016-12-12 2018-06-21 日本精工株式会社 角度検出装置、相対角度検出装置、トルクセンサ、電動パワーステアリング装置及び車両

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9097509B2 (en) Rotation angle sensor
JP6455111B2 (ja) 回転角検出装置
KR101527828B1 (ko) 토크 센서
JP6657584B2 (ja) 回転検出装置、回転角検出装置および電動パワーステアリング装置
JP5789911B2 (ja) 回転角検出装置及び電動パワーステアリング装置
JP2011203091A (ja) トルク検出装置及び電動パワーステアリング装置
JP2011069635A (ja) 回転角センサ、モータ、回転角検出装置、及び電動パワーステアリング装置
JP2007010329A (ja) 回転角検出装置及びこれを用いた電動パワーステアリング装置
JP4042049B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の操舵角検出装置
JP2018144512A (ja) 操舵制御装置
JP6024971B2 (ja) 回転角検出装置
JP2017052448A (ja) 操舵制御装置
JP2013024638A (ja) 相対角度検出装置、トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置
JP5656016B2 (ja) 車両の操舵制御装置
JP4269278B2 (ja) ブラシレスモータの回転トルク方向検出装置
JP2016200532A (ja) 検出装置、並びに回転角度及びトルクの検出方法
JP5460553B2 (ja) 回転角度検出装置
JP2010280332A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2014019264A (ja) パワーステアリング装置
JP5948100B2 (ja) トルクセンサ
JP2019215310A (ja) 角度演算装置
JP5699972B2 (ja) ツインレゾルバ式トルクセンサ及び電動パワーアシスト装置
JP2011080783A (ja) 相対角度検出装置、回転角度検出装置及びパワーステアリング装置
JP2011080870A (ja) トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置
JP2009168558A (ja) 回転角検出装置および電気式動力舵取装置